説明

物品管理システム

【課題】 店舗や倉庫において、物品の存在位置等の管理を行うことができる物品管理システムを提供すること。
【解決手段】 物品管理システムを、物品を載置する載置部に配置した漏洩伝送路と接続して前記物品に付された無線タグを読み取り無線タグ読取情報を出力する無線タグリーダを有する無線タグ読取手段と、前記載置部に接近する対象物を検出し対象物位置情報を出力する対象物検出手段と、前記無線タグ読取情報と前記対象物位置情報とを関連付けて前記物品の位置情報として出力する物品位置特定手段とを備える構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品、部品等の物品の管理を行う物品管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗や倉庫における、商品、部品等の物品の管理に伴う作業は、店員や作業員等の作業をする者の目視により行っている。このような作業は手間がかかり効率的な作業を行うことが難しく、またミスも発生しやすいので、人的な作業を軽減するシステムが求められている。近年、RFID(Radio Frequency Identification)タグ等の無線タグが開発されている。このRFIDタグに商品の固有の識別コードを書き込み商品に装着し、店舗や倉庫において商品の管理を行う商品管理システムが、特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開2001−031218号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1の商品管理システムは、商品に装着された無線タグとの間の信号をやりとりする読取ユニットが、商品を陳列する各区画に設置され、商品の移動と在庫の管理を行うものである。しかし特許文献1の商品管理システムは、商品の識別コードを読み取り送信する読取ユニットのアドレスによって商品の位置を特定するので、商品を陳列する区画を大きく設定すると、各区画に設けられる読み取りユニット間の間隔が広くなり商品の陳列場所の特定があいまいになる。逆に、商品を陳列する区画を小さく設定すると、各区画に設けられる読取ユニット間の間隔が狭くなり、読取ユニット間の相互干渉や隣の区画の無線タグを読み取ってしまう等の誤読が生じ、商品の陳列位置を正確に検出することが困難となる、等の課題を有している。
【0004】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、店舗や倉庫において物品の存在位置等の管理を行うことができる物品管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明の物品管理システムは、物品を載置する載置部に配置した漏洩伝送路と接続して前記物品に付された無線タグを読み取り無線タグ読取情報を出力する無線タグリーダを有する無線タグ読取手段と、前記載置部に接近する対象物を検出し対象物位置情報を出力する対象物検出手段と、前記無線タグ読取情報と前記対象物位置情報とを関連付けて前記物品の位置情報として出力する物品位置特定手段と、を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、店舗や倉庫において物品の存在位置等の管理を行うことができる物品管理システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を用いて説明する。
【0008】
図1は、本発明の第1の実施形態の物品管理システム90の構成を示した図である。物品管理システム90は、センサ部20(対象物検出手段)と、無線タグ読取手段40、システム管理部60(情報処理装置)から構成されている。
【0009】
センサ部20は、例えば店舗の商品陳列棚1(載置部)の棚ごとに設置されるセンサ20a、センサ20b、センサ20cから構成され、商品陳列棚1に陳列された商品2(物品)や商品陳列場所8(物品載置領域)に接近する対象物3を検出すると、各センサから対象物3までの距離を計測し対象物3の対象物位置情報としてシステム管理部60に送信する。なお、センサ20a、センサ20b、センサ20cは、同じハードウェア構成で同じ機能を有するので、本発明の実施形態では、対象物検出手段としてセンサ20bについて説明する。
【0010】
センサ20bが対象物3までの距離を計測する方法としては、例えば、センサ20bから対象物3に、波長0.7μm〜0.1mm程度の赤外線である赤外レーザ光からなる投射光30を投射し対象物3で反射される反射光31をセンサ20bで検出し、投射光30を投射する時間と反射光31を検出する時間との時間差にもとづいて対象物3までの距離を計測する方法がある。検出対象となる対象物3としては、店舗の店員や商品の搬入搬出を行う作業員の手や腕、または商品自体が考えられる。または、商品搬入搬出作業を行うロボット等のアーム部が考えられる。
【0011】
無線タグ読取手段40は、無線タグリーダ41と、アンテナとして機能する漏洩伝送路42a、42bおよび42c、切替器44とから構成される。無線タグリーダ41は、無線タグ43を読み取るための読取信号を変調し、この変調した読取電波を、切替器44により順次切り替えられる漏洩伝送路42a、42bまたは42cから連続して発信する。そして、無線タグ43からの応答電波を漏洩伝送路42a、42bまたは42cで受信する。漏洩伝送路42a、42bまたは42cの通信領域内に存在する無線タグ43から応答電波を受信すると、その電波を復調し、応答データつまりは無線タグ43に記憶されているタグの識別コードとなるタグコード、商品を識別する商品コードや商品名等の商品情報とを有する無線タグ読取情報を無線タグリーダ41内に記憶する。
【0012】
漏洩伝送路42a、42bおよび42cは、漏洩同軸ケーブルや漏洩導波管などを用いることができる。この漏洩伝送路42a、42bおよび42cの電波輻射特性は、ホイップアンテナやダイポールアンテナのような一般の単一型アンテナと異なる。すなわち輻射パターンは、漏洩伝送路42a、42bまたは42cの横方向から見て扇状となり、これが漏洩伝送路42a、42bまたは42cの全体にわたっている。そして、漏洩伝送路42a、42bまたは42cの近傍で電界強度が大きく、離れるに従って徐々に弱まる電界強度分布が得られるようになっている。漏洩伝送路42a、42bおよび42cは、商品陳列棚1の各段の棚板に沿って配置させてもよく、または商品の載置時に漏洩伝送路が邪魔にならないようにするため、商品陳列棚1の天板、背板に配置、もしくは商品陳列棚1内部に埋設させて設けてもよい。このように漏洩伝送路は読取対象の商品を読み取れる状態で配置されている状態であればよい。
【0013】
システム管理部60は、センサ部20、無線タグ読取手段40とLANや専用回線等の通信回線80で接続され、各センサが出力した対象物3の対象物位置情報や無線タグ読取手段40から取得した無線タグ読取情報に基づいて処理を行う。
【0014】
図2は、物品管理システム90のセンサ部20のハードウェア構成を示す図である。センサ部はセンサ20の各ハードウェアの制御を行う制御部であるMPU(Micro Processing Unit)21と、対象物3を検出するための投射光30を発する発光部22(投射部)、対象物3からの反射光31を検出する受光部23(検出部)、タイマ部26、ハードディスクやメモリ等の記憶部27と、システム管理部60とデータの送受信を行う通信部28と、電源部29等から構成される。
【0015】
図3は、物品管理システム90の無線タグ読取手段40のハードウェア構成を示す図である。無線タグ読取手段40は、無線タグリーダ41、漏洩伝送路42a、42bおよび42c、および切替器44から構成される。無線タグリーダ41は、各ハードウェアの制御を行う制御部であるMPU(Micro Processing Unit)46と、タイマ部47、メモリ等の記憶部48と、システム管理部60とデータの送受信を行う通信部49と、電源部50、漏洩伝送路42a、42bおよび42cを介して無線タグ43と通信を行う無線通信部51等から構成される。無線タグリーダ41の記憶部48には、無線タグ43から受信するタグコード、商品コード、商品名を記憶する無線タグ情報バッファ160が設けられる。無線タグ43は、アンテナ52、無線通信部53、記憶部54から構成され、記憶部54には無線タグメモリテーブル115が設けられる。
【0016】
図4は、物品管理システム90のシステム管理部60のハードウェア構成を示す図である。各ハードウェアの制御を行う制御部であるMPU(Micro Processing Unit)61と、キーボードやマウス等の入力部62、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示器やプリンタ等の出力部63、ハードディスクやメモリ等の記憶部64、タイマ部65、センサ部20や無線タグ読取手段40や他のシステムとデータの送受信を行う通信部66と、電源部67等から構成される。記憶部64には、位置情報テーブル100、有効領域テーブル110、無線タグ情報テーブル120、物品位置特定テーブル130が設けられる。
【0017】
次に、物品管理システム90の対象物検出手段として機能するセンサ部20のセンサについて説明する。ここではセンサ20bを例に説明する。図5は、センサ20bの構成を示した図である。センサ20bは、発光部22(投射部)、受光部23(検出部)、筐体32、センサ制御部36等で構成される。筐体32は、例えば、円筒状の形状で形成され、円周方向に沿って180度開口された円環状の透明窓34が設けられている。発光部22は、例えば、赤外レーザやLEDなどの光源等で構成され、受光部23は、例えば、フォトダイオードなどの光センサ等で構成される。なお、他のセンサ20a、20cについても同様の構成である。
【0018】
センサ制御部36は対象物位置算出手段として機能する。センサ制御部36は、MPU21、タイマ26、記憶部27、通信部28、電源部29等から構成され、発光部22の発光制御を行うとともに、センサ20bと対象物3までの距離を計測し算出する。
【0019】
投射光30と反射光31による距離の算出方法は、例えば、発光部22から発する赤外レーザ光を短いパルス状の投射光30として発し、その反射光31を受光部23で検出し、投射光30を発した時間と反射光31を検出した時間の時間差、発してから検出するまでの往復時間と、基準となる投射光30と反射光31の速度とから距離を求める方法や、発光部22から発する赤外レーザ光を、一定周波数の正弦波で変調し、投射光30と反射光31の位相差から距離を求める方法が考えられる。位相差から距離を求める方法では、1周期以上の位相差が出る距離は測定できないので、予め決まっている検出領域から変調する周波数を決める必要がある。本実施形態では、センサ20bは赤外レーザ光からなる投射光30により対象物3までの距離を計測するが、赤外レーザ光と同様に、周波数が約20kHz以上の音波である超音波を投射し、その反射波を検出し、超音波を投射した時間と反射波を検出した時間から対象物3までの距離を計測してもよい。
【0020】
センサ制御部36は、発光部22が投射光30を発した時間と受光部23が反射光31を検出した時間との時間差とから、前述の方法を用いて、センサ20bから対象物3までの距離を算出し、その算出した距離情報とセンサ20bを識別するセンサ識別情報、反射光31を検出した時間であるセンサ検出時間情報とから構成される対象物位置情報をシステム管理部60に送信する。システム管理部60は、センサ20bから対象物位置情報を受信するとそのデータに基づいて処理を行う。
【0021】
図6は、商品陳列棚1(載置部)にセンサ20a、センサ20b、およびセンサ20cから構成されるセンサ部20を設置した状態を示した図である。各センサは、商品陳列棚1に陳列された商品2(物品)または商品2の商品陳列場所8(物品載置領域)に接近する対象物3を検出する。センサ部20は、例えば商品陳列棚1の開口された商品出し入れ領域6(開口部)が存在する棚前面4側の棚周部5の側部に設置される。センサ20a、センサ20b、およびセンサ20cから、横方向に向けて発せられる幅を有する投射光30によって、対象物3を検出する基準となる検出領域7a、検出領域7b、および検出領域7cが、商品出し入れ領域6の前面に帯状に覆うように形成される。
【0022】
図7は、商品陳列棚1を示す図である。本実施の形態では、商品陳列棚1の大きさは、センサ20a、センサ20b、およびセンサ20cが設置される位置を結ぶ線を基準線11とすると、X軸方向に0cmから320cmとなる。センサ20a、センサ20b、またはセンサ20cから発せられる投射光30による検出領域7a、検出領域7b、または検出領域7cは、商品陳列棚1の商品出し入れ領域6を帯状に覆うように形成されるため、商品陳列棚1に陳列された商品2または商品陳列場所8に接近する対象物3だけで無く、商品陳列棚1が設置されている店内の柱や壁、といった検出対象とすべきでない固定された背景物9や、商品陳列棚1の横に位置する店員やお客、台車のような設備器具といった移動する背景物も検出してしまう。商品陳列棚1に陳列された商品2の位置を特定するのであるから、これらの背景物の位置情報は検出対象から除外する必要がある。本実施の形態のシステム管理部60は、背景物の位置情報を除外するために、検出領域7a、検出領域7b、および検出領域7cのうち、商品陳列棚1に該当する検出領域を、有効な検出領域の上限値として定義し、この有効な検出領域である、有効検出領域12a、有効検出領域12b、および有効検出領域12c以外で検出された背景物の位置情報を除外する処理を行う。
【0023】
図8は、システム管理部60の記憶部64に対象物位置情報等を記憶する、対象物位置情報テーブル100の構成を示す図である。対象物位置情報テーブル100は、センサ識別情報エリア101、距離エリア102、センサ検出時間エリア103、検出対象エリア104が設けられている。センサ20a、センサ20b、およびセンサ20cから出力された各センサを識別するセンサ識別情報と距離情報と対象物を検出した検出時間情報等を有する対象物位置情報を、それぞれ、センサ識別情報エリア101、距離エリア102、センサ検出時間エリア103に記憶する。検出対象エリア104は、有効情報抽出処理により判断された検出対象とする位置情報の場合は「1」を記憶し、検出対象としない位置情報の場合は「0」を記憶する。検出対象エリア103のデータにより、検出対象とするか判別することが可能となる。
【0024】
図9は、システム管理部60の記憶部64に対象物位置情報としての棚情報等を記憶する、有効領域テーブル110の構成を示す図である。有効領域テーブル110は、有効領域記憶手段として機能し、センサ20a、センサ20b、センサ20cがそれぞれ形成する検出領域7a、検出領域7b、検出領域7cのうち有効な検出領域である有効検出領域12a、有効検出領域12b、有効検出領域12cの大きさの上限値を記憶する。各センサの識別情報を記憶するセンサ識別情報エリア111、各センサが取り付けられた商品陳列棚1を識別する対象物位置情報としての棚情報を記憶する棚エリア112、各センサ別の有効検出領域の上限値(領域情報)を記憶する上限値エリア113が設けられている。本実施の形態では、商品陳列棚1の大きさに該当する320cmを上限値として上限値エリア113に記憶する。上限値を超える位置情報は、有効検出領域12a、有効検出領域12b、および有効検出領域12cより外側に存在する背景物9が反射して算出された、検出対象外の背景物の位置情報として有効情報抽出処理され検出対象から除外される。
【0025】
図10は、無線タグ43の記憶部54に記憶する、無線タグメモリテーブル115の構成を示す図である。無線タグを識別するタグコードを記憶するタグコードエリア116、商品を識別する商品コードを記憶する商品コードエリア117、商品名を記憶する商品名エリア118が設けられている。
【0026】
図11は、無線タグリーダ41の記憶部48に記憶する、無線タグ情報バッファ160の構成を示す図である。タグコードエリア161、商品コードエリア162、商品名エリア163が設けられている。
【0027】
図12は、システム管理部60の記憶部64に記憶する、無線タグ情報テーブル120の構成を示す図である。無線タグ読取情報エリア121、読取時間エリア122、相違情報エリア123、更新状況エリア124が設けられている。
【0028】
図13は、システム管理部60の記憶部64に記憶する、物品位置特定テーブル130の構成を示す図である。対象物位置情報を記憶する棚エリア131、距離エリア132、センサ検出時間エリア133と、タグコードエリア134、商品コードエリア135、商品名エリア136、更新状況エリア137が設けられている。なお、図13において上述の対象物位置情報と無線タグが有する無線タグ情報とが関連付けられている。
【0029】
図14は、表示画面140を示す図である。システム管理部60の出力部63の1つである液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示器に出力される。
【0030】
図15〜図18のフローチャートを用いて、物品管理システム90の処理について説明する。図15は、システム管理部60の制御部であるMPU61が実行するメイン処理のフローチャートを示す図である。システム管理部60のMPU61は、センサ部20が対象物3を検出した場合に行う対象物検出処理から割込みが発生するのを待機している(ステップS1)。
【0031】
ここで対象物検出処理を説明する。図16は、システム管理部60の制御部であるMPU61が実行する、対象物検出処理のフローチャートを示す図である。対象物検出処理は対象物検出手段として機能する。センサ20a、センサ20b、およびセンサ20cから構成されるセンサ部20は、それぞれ対象物3の距離情報を算出し、各センサを識別するセンサ識別情報と距離情報、対象物3を検出した時間を示す検出時間情報と棚情報等から構成される対象物位置情報を送信する。システム管理部60は、センサ部20からセンサ部20が検出した対象物位置情報を受信するのを待機している(ステップS31)。
【0032】
センサ部20のいずれかのセンサから対象物位置情報を受信すると(ステップS31のYES)、受信した対象物位置情報を対象物位置情報テーブル100に記憶する(ステップS33)。対象物位置情報のセンサ識別情報をセンサ識別情報エリア101に記憶し、距離情報を距離エリア102に記憶し、検出時間情報をセンサ検出時間エリア103に記憶する。
【0033】
次に、対象物位置情報テーブル100の距離エリア102に記憶した距離情報と、有効領域テーブル110の上限値エリア113に記憶した有効検出領域12(有効検出領域12a、有効検出領域12b、有効検出領域12c)の上限値情報とを比較する(ステップS35)。
【0034】
対象物位置情報テーブル100の距離エリア102に記憶した距離情報が有効領域テーブル110の上限値エリア113に記憶した上限値情報以内か判断し(ステップS37)、距離情報が上限値情報以内でない場合は(ステップS37のNO)、対象物3は商品陳列棚1の有効検出領域12より外側で検出されたことになり、対象物位置情報テーブル100の検出対象エリア104に「0」を記憶して(ステップS43)、対象物検出処理を終了する。
【0035】
距離情報が上限値情報以内である場合は(ステップS37のYES)、対象物3は商品陳列棚1の有効検出領域12の範囲内で検出されたものであり、対象物位置情報テーブル100の検出対象エリア104に「1」を記憶する(ステップS39)。そして、メイン処理に対して割込みを発生し(ステップS41)、対象物検出処理を終了する。
【0036】
対象物検出処理では、対象物位置情報(センサ識別情報、距離情報、検出時間情報)を対象物位置情報テーブル100に、また、対象物位置情報としての棚データを有効領域テーブル100に記憶するとともに、対象物3が検出された位置がセンサ部20(センサ20a、センサ20b、センサ20c)の有効検出領域12(有効検出領域12a、有効検出領域12b、有効検出領域12c)の範囲内か判断しその結果を記憶する。これは、商品陳列棚1に陳列された商品2または商品陳列場所8に接近する対象物3のみを検出対象とするためである。これにより、商品陳列棚1の周辺を移動する店員やお客、商品陳列棚1の周辺の柱や壁、設備器具等の、商品2に接近する対象物として検出するのに必要ではない背景物9の位置情報を、検出対象から除外することが可能となる。
【0037】
図15のフローチャートに戻り、対象物検出処理から割込みが発生すると(ステップS1のYES)、無線タグ読取処理を実行する(ステップS3)。
【0038】
図17は、システム管理部60の制御部であるMPU61が実行する、無線タグ読取処理のフローチャートを示す図である。無線タグ読取処理は、無線タグ読取手段として機能する。なお、この無線タグ読取手段が取得する無線タグ読取情報は、無線タグが有するタグコード、商品コード、商品名の各データを読み取ったか否かを示す情報を含んでいてもよく、これらの各種情報を含んでいてもよい。
【0039】
物品管理システム90が起動すると、無線タグ読取手段40に備えられている無線タグリーダ41は、無線タグ43を読み取るための読取電波を、切替器44を順次切り替えながら漏洩伝送路42a、42bおよび42cから連続して発信する。そして無線タグ34からの応答電波を受信するとその電波から、無線タグ43の記憶部54に記憶されているタグコード、商品コード、商品名の各データを読み取り、これらのデータで構成される無線タグ読取情報を無線タグリーダ41の記憶部48に設けられる無線タグ情報バッファ160に記憶する。このとき読み取ったタグコードで無線タグ情報バッファ160を検索し、同一のタグコードを記憶している場合は読み取った無線タグ読取情報を破棄し、同一のタグコードを記憶していない場合は読み取った無線タグ読取情報を記憶している。同一のコードが存在しないタグコードをこのように処理することで、重複データの読取を防止することが可能となる。
【0040】
システム管理部60は、タイマ65を起動させ(ステップS51)、無線タグ読取手段40に読み取った無線タグ読取情報の送信を要求する(ステップS53)。無線タグ読取手段40は、システム管理部60より無線タグ読取情報の送信を要求されると、無線タグリーダ41の記憶部48に設けられた無線タグ情報バッファ160に記憶している無線タグ読取情報をシステム管理部60に送信する。
【0041】
システム管理部60は、無線タグ読取手段40から無線タグ読取情報を受信すると(ステップS55)、無線タグ情報テーブル120に記憶している前回の無線タグ読取情報と比較し(ステップS57)、受信した無線タグ読取情報と前回の無線タグ読取情報とに相違が有るか判断を行う(ステップS59)。なお、本実施形態では、タグコード、商品コード、商品名から構成される無線タグ読取情報を比較し判断対象としたが、タグコードは同一のコードが存在しないように使用されるので、タグコードのみを比較し判断対象としてもよい。
【0042】
受信した無線タグ読取情報と前回の無線タグ読取情報とに相違が無いと判断すると(ステップS59のNO)、次にタイマが所定時間を経過しているか判断する(ステップS73)、タイマが所定時間を経過していないと判断すると(ステップS73のNO)、ステップS53に戻りステップS53〜ステップS59の処理を繰り返す。タイマが所定時間を経過していると判断すると(ステップS73のYES)、タイマを停止しリセットする(ステップS75)。そして受信した無線タグ読取情報を無線タグ情報テーブル120に記憶する(ステップS77)。受信した無線タグ読取情報のタグコード、商品コード、商品名を無線タグ情報テーブル120の無線タグ読取情報エリア121に記憶し、無線タグ読取情報を無線タグ読取手段40から受信した時間である読取時間情報を読取時間エリア122に記憶する。相違情報エリア123、更新状況エリア124にはデータを記憶しない。そして無線タグ読取処理を終了する。
【0043】
ステップS59にて、受信した無線タグ読取情報と前回の無線タグ読取情報とに相違が有ると判断すると(ステップS59のYES)、タイマを停止しリセットし(ステップS61)、受信した無線タグ読取情報を無線タグ情報テーブル120に記憶する(ステップS63)。受信した無線タグ読取情報のタグコード、商品コード、商品名を無線タグ情報テーブル120の無線タグ読取情報エリア121に記憶し、無線タグ読取情報を無線タグ読取手段40から受信した時間である読取時間情報を読取時間エリア122に記憶する。そして前回の無線タグ読取情報と相違する無線タグ読取情報を相違情報エリア123に記憶する(ステップS65)。
【0044】
次に相違情報エリア123に記憶した無線タグ読取情報は、前回の無線タグ読取情報と比べて追加されたデータなのか消去されたデータなのか判断を行う(ステップS67)。最新の無線タグ読取情報と前回の無線タグ読取情報とを比較し、最新の無線タグ読取情報に存在し前回の無線タグ読取情報に存在しないデータであれば追加されたデータであり、前回の無線タグ読取情報に存在し最新の無線タグ読取情報に存在しないデータであれば消去されたデータである。追加されたデータではないと判断すると(ステップS67のNO)、無線タグ情報テーブル120の更新状況エリア124に「0」を記憶し(ステップS71)、無線タグ読取処理を終了する。更新状況エリア125に「0」を記憶することは、そのタグコードを記憶する無線タグ43が無線タグ読取手段40の通信領域内である商品陳列棚1から除かれたことを意味する。追加されたデータであると判断すると(ステップS67のYES)、無線タグ情報テーブル120の更新状況エリア124に「1」を記憶し(ステップS71)、無線タグ読取処理を終了する。更新状況エリア125に「1」を記憶することは、そのタグコードを記憶する無線タグ43が無線タグ読取手段40の通信領域内である商品陳列棚1に新たに加えられたことを意味する。
【0045】
無線タグ読取処理では、新たに読み取った無線タグ43があれば、「追加」を意味する「1」を無線タグ情報テーブル120の更新状況エリア124に記憶し、読み取れなくなった無線タグ43があれば、「消去」を意味する「0」を更新状況エリア124に記憶する。これは無線タグ読取手段40の通信領域内である商品陳列棚1に商品2が持ち込まれたのか、または商品2が持ち去られたのか無線タグ43の読取結果から判断する為である。また、無線タグ情報テーブル120の更新状況エリア124に「1」または「0」を記憶していることは、無線タグ43の読取結果である無線タグ読取情報に変化が有るということを意味する。
【0046】
図15のフローチャートに戻り、無線タグ読取処理の結果、無線タグ読取情報に変化が有るか判断を行う(ステップS5)。つまり無線タグ情報テーブル120に記憶している最新の無線タグ読取情報の更新状況エリア124に「1」または「0」を記憶しているか判断を行う。無線タグ読取情報に変化が無い場合、つまり更新状況エリア124に「1」または「0」を記憶していない場合は(ステップS5のNO)、対象物3の検出が有るにもかかわらず無線タグ43の読取結果に変化が無いことになり、センサ部20または無線タグ読取手段40、無線タグ43の故障の可能性が考えられる。エラー音やメッセージ等の警告情報を音声または表示で出力して店員に報知し(ステップS9)、ステップS1に戻る。
【0047】
ステップS5において、無線タグ読取情報に変化が有る場合、つまり無線タグ情報テーブル120に記憶している最新の無線タグ読取情報の更新状況エリア124に「1」または「0」を記憶している場合は(ステップS5のYES)、物品位置特定処理を実行する(ステップS7)。
【0048】
図18は、システム管理部60の制御部であるMPU61が実行する、物品位置特定処理のフローチャートを示す図である。物品位置特定処理は物品位置特定手段として機能する。まず対象物位置情報テーブル100の検出対象エリア104に「1」を記憶している対象物位置情報を物品位置特定テーブル130に記憶する(ステップS91)。センサ識別情報はそのデータに対応する棚情報を有効領域テーブル110の棚エリア112から取得し、取得した棚情報を棚エリア131に記憶し、距離情報は距離エリア132に記憶し、検出時間情報はセンサ検出時間エリア133に記憶する。
【0049】
次に、センサ検出時間エリア133の検出時間情報と、無線タグ情報テーブル120の読取時間エリア122に記憶している最新の無線タグ読取情報の読取時間情報とを比較する(ステップS93)。センサ検出時間エリア133の検出時間情報と読取時間エリア122の読取時間情報との差が所定時間以内か判断する(ステップS95)。所定時間以内ではないと判断すると(ステップS95のNO)、対象物3の検出が有るにもかかわらず所定時間以内に無線タグ43の読取結果に変化が無いことになり、センサ部20または無線タグ読取手段40や無線タグ43の故障の可能性が考えられる。エラー音やメッセージ等の警告情報を音声または表示で出力して店員に報知し(ステップS101)、物品位置特定処理を終了する。ステップS95の判断処理は、例えば予め所定時間として3秒を設定しておくと、対象物3を検出してから3秒以内に無線タグ43の読取結果に変化が無い場合は警告情報を出力することが可能となる。
【0050】
センサ検出時間エリア133の検出時間情報と読取時間エリア122の読取時間情報との差が所定時間以内と判断すると(ステップS95のYES)、その無線タグ読取情報をステップS91で記憶した対象物位置情報と関連付けて物品位置特定テーブル130に記憶する(ステップS97)。無線タグ情報テーブル120の相違情報エリア123に記憶しているタグコードを物品位置特定テーブル130のタグコードエリア134に記憶し、相違情報エリア123に記憶している商品コードを商品コードエリア135に記憶し、相違情報エリア123に記憶している商品名情報を商品名エリア136に記憶し、更新状況エリア124に記憶している更新状況情報を更新状況エリア137に記憶する。
【0051】
次に、物品位置特定テーブル130に記憶した対象物位置情報と無線タグ読取情報に基づいて、商品陳列棚1に載置された商品2とその特定された位置情報とから構成される物品位置特定情報を出力する(ステップS99)。図13の表示画面140は、物品位置特定情報の出力の一例である。物品位置特定テーブル130の更新状況エリア137に追加を意味する「1」を記憶している場合は、商品陳列棚1(載置部)に加えられた商品2(物品)の位置情報と、加えられた時間情報、商品2を識別する商品名等の商品情報、加えられたことを示す「追加」の表示情報が、物品位置特定情報としてシステム管理部60の出力部63である表示部に表示出力される。物品位置特定テーブル130の更新状況エリア137に消去を意味する「0」を記憶している場合は、商品陳列棚1(載置部)から除かれた商品2(物品)の位置情報と、除かれた時間情報、商品2を識別する商品名等の商品情報、除かれたことを示す「消去」の表示情報が、物品位置特定情報としてシステム管理部60の出力部63である表示部に表示出力される。この物品位置特定情報により、店員は物品の存在位置等を目視により管理することが可能となる。そして物品位置特定処理を終了し、対象物検出処理からの割込みを再び待機する(ステップS1)。
【0052】
なお、物品位置特定情報の出力形態として表示部に表示出力する実施形態を説明したが、物品位置特定情報の出力形態はこれに限定する必要は無く、物品位置特定テーブル130に記憶している物品位置特定情報をデータのまま他のソフトウェアに出力して、他のソフトウェア等において物品の存在位置を管理するようにしてもよい。また、物品位置特定情報をプリンタ等の印字手段により印字出力してレポート等で物品の存在位置を管理するようにしてもよい。
【0053】
このように本発明の第1の実施形態によれば、センサ部20の対象物検出手段が出力する対象物位置情報により商品陳列棚1に載置される商品2の位置情報を特定し、無線タグ読取手段40の無線タグリーダ41が出力する無線タグ読取情報により商品2の識別情報を特定し、対象物位置情報と無線タグ読取情報とを関連付けることにより、商品陳列棚1に載置される商品2の位置情報と識別情報を出力することが可能となる。特に物品の位置情報は、無線タグ読取手段とは異なる対象物検出手段で検出しているので、無線タグ読取手段による電波の干渉や誤読が発生すること無く、確実に物品の位置を特定することが可能となる。
【0054】
また、漏洩伝送路は、その近傍で電界強度が大きく、離れるに従って徐々に弱まる電界強度分布をもつため、漏洩伝送路の通信領域内に存在しない無線タグが有する無線タグ読取情報を読み取るおそれがない。したがって、対象物が載置部に接近したことにより対象物読取手段が読み取った対象物の位置情報と、接近しただけであって載置部に載置されていない物品に付されている無線タグが有する無線タグ読取情報とが関連付けられるなどして、誤った物品管理が行われることを防ぐという効果を奏する。
【0055】
また、切替器を備えた構成にすることによって、複数の漏洩伝送路を配置する場合に漏洩伝送路ごとに無線タグリーダ41を用意する必要が無くなるため、本発明の実施形態における物品管理システムを容易に構成することができる。なお、切替器44を使わずに、一本の漏洩伝送路で構成してもよい。
【0056】
図19を用いて、本発明の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態と共通する部分は、説明を省略する。第1の実施形態では、無線タグ読取手段40は、システム管理部60が起動すると略同時に動作する実施形態で説明したが、第2の実施形態では対象物検出処理から割込み処理が発生した場合に、無線タグ読取手段40が起動する実施形態として説明する。
【0057】
図19は、システム管理部60の制御部であるMPU61が実行するメイン処理のフローチャートを示す図である。システム管理部60のMPU61は、センサ部20から対象物位置情報を受信し、対象物検出処理から割込みが発生するのを待機している(ステップS140)。
【0058】
次いで、第2の実施形態の対象物検出処理を説明する。図20は、システム管理部60の制御部であるMPU61が実行する、対象物検出処理のフローチャートを示す図である。この対象物検出処理は、第1の実施形態とほとんど共通するが、異なる点は、対象物位置情報テーブル100の検出対象エリア104に「1」を記憶した(ステップS39)後に、対象物位置情報としての棚情報を出力する(ステップS40)ことである。この棚情報としては、複数の漏洩伝送路42a、42bおよび42cのうち、どの対象物検出手段がどの商品陳列棚1を読み取ったかということを示す情報、すなわち対象物検出手段から出力される対象物位置情報の中に商品陳列棚1を示す情報を含んでいれば十分である。なお、この棚情報には、数値で表現された商品陳列棚1の位置を示す座標情報や、後に画像処理による解析を可能とするために漏洩伝送路が読み取った商品陳列棚1の配置状況が表わされた画像情報などを含んでいてもよい。
【0059】
図20のステップS31において、システム管理部60がセンサ部20から対象物位置情報を受信すると(ステップS31のYES)、受信したこの対象物位置情報を図8に示す対象物位置情報テーブル100に記憶する(ステップS33)。対象物位置情報のセンサ識別情報をセンサ識別情報エリア101に記憶し、距離情報を距離エリア102に記憶し、検出時間情報をセンサ検出時間エリア103に記憶する。
【0060】
次に、対象物位置情報テーブル100の距離エリア102に記憶した距離情報と、有効領域テーブル110の上限値エリア113に記憶した各有効検出領域12(有効検出領域12a、有効検出領域12b、有効検出領域12c)の上限値情報とを比較する(ステップS35)。
【0061】
距離情報が上限値情報以内である場合は(ステップS37のYES)、対象物3は商品陳列棚1の有効検出領域12の範囲内で検出されたものであり、対象物位置情報テーブル100の検出対象エリア104に「1」を記憶する(ステップS39)。検出対象エリア104に「1」を記憶した後、対象物検出処理が出力する各センサを識別するセンサ識別情報に対応した特定の漏洩伝送路を示す棚情報を出力する(ステップS40)。そして、メイン処理に対して割込みを発生し(ステップS41)、対象物検出処理を終了する。
【0062】
その後、図19のフローチャートに戻り、対象物検出処理から割込みが発生すると(ステップS140のYES)、無線タグ読取手段40を起動させる(ステップS123)。無線タグ読取手段40が起動すると、対象物検出処理内で得られた棚情報に基づいて切替器44を制御し、無線タグが有する無線タグ情報の読取を行う漏洩伝送路を選択する(ステップS124)。そして、無線タグ読取処理を実行する。(ステップS125)。無線タグ読取処理は第1の実施形態と共通するので、説明は省略する。
【0063】
無線タグ読取処理が終了すると、無線タグ読取手段40を停止させる(ステップS127)。次に無線タグ読取処理の結果、無線タグ読取情報に変化が有るか判断を行う(ステップS129)。つまり無線タグ情報テーブル120に記憶している最新の無線タグ読取情報の更新状況エリア124に「1」または「0」を記憶しているか判断を行う。無線タグ読取情報に変化が無い場合、つまり、更新状況エリア124に「1」または「0」を記憶していない場合は(ステップS129のNO)、対象物3の検出が有るにもかかわらず無線タグ43の読取結果に変化が無いことになり、センサ部20または無線タグ読取手段40、無線タグ43の故障の可能性が考えられる。エラー音やメッセージ等の警告情報を音声または表示で出力して店員に報知し(ステップS133)、ステップS121に戻る。
【0064】
ステップS129において、読取情報に変化が有る場合、つまり無線タグ情報テーブル120に記憶している最新の無線タグ読取情報の更新状況エリア124に「1」または「0」を記憶している場合は(ステップS5のYES)、物品位置特定処理を実行する(ステップS131)。物品位置特定処理は第1の実施形態と共通するので説明は省略する。物品位置特定処理を終了すると、対象物検出処理からの割込みを再び待機する(ステップS121)。
【0065】
このように本発明の第2の実施形態によれば、センサ部20の対象物検出手段が出力する対象物位置情報により商品陳列棚1に載置される商品2の位置情報を特定し、無線タグ読取手段40の無線タグ読取手段が出力する無線タグ読取情報により商品2の識別情報を特定し、対象物位置情報と無線読取情報とを関連付けることにより、商品陳列棚1に載置される商品2の位置情報と識別情報を出力することが可能となる。特に物品の位置情報は、無線タグ読取手段とは異なる対象物検出手段で検出しているので、無線タグ読取手段による電波の干渉や誤読が発生すること無く、確実に物品の位置を特定することが可能となる。
【0066】
また、対象物検出手段から割込みが発生した場合に無線タグ読取手段40を起動し、無線タグ読取処理が終了すると無線タグ読取手段40を停止するので、対象物検出手段が対象物3を検出した場合にのみ無線タグ読取手段を起動し無線タグ43を読み取ることになり、無線タグ読取手段40の消費電力を抑えランニングコストが安価なシステムを構築することが可能となる。
【0067】
また、例えば出力された対象物位置情報である棚情報によって対象物が存在している漏洩伝送路を特定することができるので、無線タグの読取を行うために漏洩伝送路を適宜選択して使用することができ、効率的な無線タグの読取を行うことが可能となる。
【0068】
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。
【0069】
例えば、本実施の形態では、小売店等の店舗における商品等の物品の管理を行う物品管理システムに本発明を適用したがこれに限定する必要は無く、倉庫等の部品や部材等の物品の管理を行う物品管理システムに本発明を適用してもよい。
【0070】
また、本実施形態では、商品を陳列する棚を上下に配置した縦型の商品陳列棚に本発明を適用したがこれに限定する必要は無く、略水平に複数の商品を区切って陳列する平台やワゴン等の商品陳列台に本発明を適用してもよい。
【0071】
この他、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるシステム構成を示す図。
【図2】同実施形態におけるセンサ部のハードウェア構成を示す図。
【図3】同実施形態における無線タグ読取手段のハードウェア構成を示す図。
【図4】同実施形態におけるシステム管理部のハードウェア構成を示す図。
【図5】同実施形態におけるセンサ部の構成を示す図。
【図6】同実施形態におけるセンサ部と商品陳列棚の構成を示す図。
【図7】同実施形態におけるセンサ部と商品陳列棚の構成を示す図。
【図8】同実施形態における対象物位置情報テーブルのデータ構造を示す図。
【図9】同実施形態における有効領域テーブルのデータ構造を示す図。
【図10】同実施形態における無線タグメモリテーブルのデータ構造を示す図。
【図11】同実施形態における無線タグ情報バッファのデータ構造を示す図。
【図12】同実施形態における無線タグ情報テーブルのデータ構造を示す図。
【図13】同実施形態における物品位置特定テーブルのデータ構造を示す図。
【図14】同実施形態におけるシステム管理部の出力部の表示画面を示す図。
【図15】同実施形態における物品管理システムのメイン処理の処理手順を示す流れ図。
【図16】同実施形態における対象物検出処理の処理手順を示す流れ図。
【図17】同実施形態における無線タグ読取処理の処理手順を示す流れ図。
【図18】同実施形態における物品位置特定処理の処理手順を示す流れ図。
【図19】本発明の第2の実施形態における物品管理システムのメイン処理の処理手順を示す流れ図。
【図20】本発明の第2の実施形態における対象物検出処理の処理手順を示す流れ図。
【符号の説明】
【0073】
1 商品陳列棚
2 商品
3 対象物
7a〜7c 検出領域
8 商品陳列場所
12a〜12c 有効検出領域
20a〜20c センサ
40 無線タグ読取手段
41 無線タグリーダ
42a〜42c 漏洩伝送路
43 無線タグ
60 システム管理部
64 記憶部
100 対象物位置情報テーブル
110 有効領域テーブル
115 無線タグメモリテーブル
120 無線タグ情報テーブル
130 物品位置特定テーブル
160 無線タグ情報バッファ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を載置する載置部に配置した漏洩伝送路と接続して前記物品に付された無線タグを読み取り無線タグ読取情報を出力する無線タグリーダを有する無線タグ読取手段と、
前記載置部に接近する対象物を検出し対象物位置情報を出力する対象物検出手段と、
前記無線タグ読取情報と前記対象物位置情報とを関連付けて前記物品の位置情報として出力する物品位置特定手段と、
を備えたことを特徴とする物品管理システム。
【請求項2】
前記無線タグ読取手段は、複数の前記漏洩伝送路を切り替えて接続する切替器を備えたことを特徴とする請求項1に記載の物品管理システム。
【請求項3】
前記無線タグ読取手段は、前記対象物検出手段から出力された前記対象物位置情報を取得し、前記対象物位置情報に応じて前記切替器を切り替えることを特徴とする請求項2に記載の物品管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−6557(P2010−6557A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−169098(P2008−169098)
【出願日】平成20年6月27日(2008.6.27)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】