説明

物質の結晶化を追跡する方法と対応する微小流体装置およびスクリーニング方法

本発明の方法は、不活性相中で液滴を形成し、ここで物質の濃度は異なる濃度を有していてもよく、少なくとも1つの貯蔵マイクロチャネル(1)内で液滴を生成し、貯蔵し、すべての前記液滴中に結晶を形成し、少なくとも一部の結晶を少なくとも一部の液滴中に溶解させるために、温度を上昇させ、分析手段により結晶化及び溶解プロセスを観察する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物質の結晶化を追跡する方法及び微小流体装置及びそのような方法を包含するスクリーン方法に関する。
【0002】
本発明は、これに限定されるものではないが、特に、多形性の研究、言い換えれば、ある与えられた分子が化学組成を変化させることなく、異なる結晶構造に結晶化する可能性を目的とする。この分子により採用され得る様々な結晶形は、多形(polymorph)と呼ばれる。
【背景技術】
【0003】
どの多形結晶が結晶化するかを予測する事は、特定の物質の各多形結晶が特定の物理的性質を有する限り、化学及び製薬の過程においては非常に重要である。読者は以下の刊行物を参照することができる(J. Bernstein, J. Phys. D. Appl. Phys. 26, 66 (1993); K. Sato, J. Phys. D. Appl. Phys. 26, 77 (1993); 及び J. Bernstein, J. Davey 及び J.O. Henck, Angew. Chem. Int. Ed. 88, 3440 (1999))。
【0004】
しかしながら、先行技術では、溶液中の結晶化プロセスの複雑性の完全なる理解が欠如している。そのような欠如は、特に、熱力学的特性及び相転移(特に核形成)の反応速度論(kinetics)間の現状の関連性、不純物の存在によって確実且つ再現性のある測定を得ることが難しいこと、そしてpH、温度または溶媒の存在のような多くの数のパラメータが重要な役割を果たすことによるものである。後者の点を説明するために、読者は以下の刊行物を参照することができる(J. W. Mullin, Crystallisation (Butterworth-Heinemann, Oxford, 2001); A.C. Zettlemoyer, Nucleation (Marcel Dekker, New York, 1969); N. Rodriguez-Hornedo and D. Murphy, Journal of Pharmaceutical Sciences 88, 651 (1999); D. Kashchiev, D. Clausse and C. Jolivet-Dalmazzone, J. Colloid Interface Sci. 165, 148 (1994))。
【0005】
高流速技術が、結晶化条件の更に多くのスクリーニングの可能性を提供することによって、この理解を改善することになりそうである。また、マイクロ流体工学が、それが非常に厳密な制御を提供する限りにおいて、状態図における特定の反応速度経路の設計を通じて、よい玄関口となるように見える。後者の点に関して、読者は以下の刊行物を参照することができる(C.L. Hansen, S. Classen, J.M. Berger and S.R. Quake, J. Am. Chem. Soc. 128, 3142 (2006); J. Leng, B. Lonetti, P. Tabeling, M. Joanicot and A. Ajdari, Phys. Rev. Lett. 96, 084503 (2006); C.J. Gerdts, V. Tereshko, M.K. Yadav, I. Dementieva, F. Collart, A. Joachimiak, R.C. Stevens, P. Kuhn, A. Kossiakoff and R.F. Ismagilov, Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 45, 8156 (2006))。
【0006】
また、マイクロ流体工学は、非常に少量の、代表的にはナノリットル(nl)からマイクロリットル(μl)の範囲で変化する化合物(compounds)を用いた非常に多くの物理化学システムをスクリーニングする可能性を提供するものである。後者の点に関しては、すなわち“ラボ・オン・チップ”技術であり、読者は以下の刊行物を参照することができる(C.L. Hansen, E. Skordalakee, J.M. Berger and S.R. Quake, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 99, 16531 (2002); D.L. Chen and R.F. Ismagilov, Current Opinion in Chemical Biology 10, 226 (2006); K. Shinohara, T. Fukui, H. Abe, N. Sekimura and K. Okamoto, Langmuir 22, 6477 (2006); B. Zheng, J.D. Tica, L.S. Roach and R.F. Ismagilov, Angew. Chem. Int. Ed. 43, 2508 (2004))。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】J. Bernstein, J. Phys. D. Appl. Phys. 26, 66 (1993)
【非特許文献2】K. Sato, J. Phys. D. Appl. Phys. 26, 77 (1993)
【非特許文献3】J. Bernstein, J. Davey 及び J.O. Henck, Angew. Chem. Int. Ed. 88, 3440 (1999)
【非特許文献4】J. W. Mullin, Crystallisation (Butterworth-Heinemann, Oxford, 2001)
【非特許文献5】A.C. Zettlemoyer, Nucleation (Marcel Dekker, New York, 1969)
【非特許文献6】N. Rodriguez-Hornedo and D. Murphy, Journal of Pharmaceutical Sciences 88, 651 (1999)
【非特許文献7】D. Kashchiev, D. Clausse and C. Jolivet-Dalmazzone, J. Colloid Interface Sci. 165, 148 (1994)
【非特許文献8】C.L. Hansen, S. Classen, J.M. Berger and S.R. Quake, J. Am. Chem. Soc. 128, 3142 (2006)
【非特許文献9】J. Leng, B. Lonetti, P. Tabeling, M. Joanicot and A. Ajdari, Phys. Rev. Lett. 96, 084503 (2006)
【非特許文献10】C.J. Gerdts, V. Tereshko, M.K. Yadav, I. Dementieva, F. Collart, A. Joachimiak, R.C. Stevens, P. Kuhn, A. Kossiakoff and R.F. Ismagilov, Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 45, 8156 (2006)
【非特許文献11】C.L. Hansen, E. Skordalakee, J.M. Berger and S.R. Quake, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 99, 16531 (2002)
【非特許文献12】D.L. Chen and R.F. Ismagilov, Current Opinion in Chemical Biology 10, 226 (2006)
【非特許文献13】K. Shinohara, T. Fukui, H. Abe, N. Sekimura and K. Okamoto, Langmuir 22, 6477 (2006)
【非特許文献14】B. Zheng, J.D. Tica, L.S. Roach and R.F. Ismagilov, Angew. Chem. Int. Ed. 43, 2508 (2004)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これに説明されるように、本発明の目的は、従来技術よりもより正確な方法で、結晶化現象を理解するための方法を実行することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的のために、本発明の1つの主題は、溶媒中に物質を溶解した溶液の結晶化を追跡する方法であって、以下のステップを含む:
−溶液中の液滴を不活性相中に形成し、ここで前記物質の濃度は異なっていてもよく;
−少なくとも1つの貯蔵マイクロチャネル内で液滴を生成し、貯蔵する;
−すべての前記液滴中に結晶を形成する;
−少なくとも一部の結晶を少なくとも一部の液滴中に溶解させるために、温度を上昇させる;そして
−分析手段により結晶化及び溶解プロセスを観察する。
【0010】
本発明の他の主題は、溶媒中に物質を溶解した溶液の結晶化を追跡する方法であって、以下のステップを含む:
−物質とは任意に異なる濃度の前記溶液中の液滴を不活性相中に形成する;
−少なくとも1つの貯蔵マイクロチャネル内で液滴を生成、貯蔵する;
−すべての前記液滴中に結晶を形成し、少なくとも大部分の液滴中において、各液滴の体積が、単核形成結晶化機構を引き起こさせるのに十分に少なくする;そして
−少なくとも2つの異なる液滴において、同じ物質に対して少なくとも2つの異なる結晶構造を観察する。
【0011】
本発明は、上記で与えられた1又は他の定義と互換可能な、少なくとも一部の以下の特徴を具備していてもよい:
−前記液滴が、物質の溶解温度よりも高い温度で形成される;
−前記液滴を溶解温度より低い温度で冷却することにより、すべての液滴中に結晶を形成する;
−分析手段がラマン分光法又は光学顕微鏡法を含む;
−本発明に係る方法が、結晶化の間に形成される結晶構造を、特にラマン分光法により観察する追加ステップを更に含む;
−本発明に係る方法が、多形性を決定するために、同じ物質に対して少なくとも2つの異なる結晶構造を観察する;
−少なくとも100個の液滴、より好ましくは、少なくとも200個の液滴を形成する;
−少なくとも大部分の液滴中において、各液滴の体積が単核形成結晶化機構を引き起こさせるのに十分少ない量である;
−形成された各液滴の体積が1μlより少なく、より好ましくは0.2μlより少なく形成される;
−不活性相がシリコーンオイル又はフッ素化オイルである;
−溶解度が、準安定性多形の温度関数又は複数の多形の温度関数として同時に測定される;
−溶液の温度を段階的に降下及び/又は上昇させる;
−各段階の温度変化が、0.1〜5℃、より好ましくは0.5〜1℃である;
−段階の数が、10〜50の間、特に20〜30の間である;
−結晶がすべて形成される第1温度を特定する;
−温度を段階的に降下させ、異なる温度値に対する結晶の数をカウントし、前記第1温度を、もはやそれよりも低い温度では結晶が形成されない温度として決定する;
−結晶がすべて溶解する第2温度を特定する;、そして
−温度を段階的に上昇させ、次第に高くなる温度に対して結晶の数をカウントし、第2温度を、もはやそれよりも高い温度では結晶が溶解しない温度として決定する。
【0012】
本発明の他の主題は、溶媒中に物質を溶解した溶液の結晶化を追跡する微小流体装置であって、以下のステップを含む:
−不活性相において前記溶液の液滴を貯蔵する、少なくとも1つの貯蔵マイクロチャネル;
−前記溶液を前記貯蔵マイクロチャネルに導入する第1入口;
−前記不活性相を前記貯蔵マイクロチャネルに導入する第2入口;そして
−この貯蔵マイクロチャネルの下流に配置され、前記貯蔵マイクロチャネルを閉止する手段。
【0013】
本発明の他の特徴によれば:
−本発明に係る装置が、貯蔵マイクロチャネルに貯蔵される液滴を加熱又は冷却する手段を更に備える;
−貯蔵マイクロチャネルは、等価直径が50μm〜1mm、好ましくは400〜600μmである;
−貯蔵マイクロチャネルが、シリコーン等のエラストマー材料の中から選択され、より詳細には、PDMS、ガラス、シリコン、PMMA及び感光性樹脂の中から選択される;
−液滴を加熱及び冷却する手段が、ペルチェモジュールを含む;
−本発明に係る装置が、液滴を離間させて融合を防ぐために、前記不活性相又は前記不活性相と混和しない第2の不活性相の追加量を導入する追加入口を更に含む;
−本発明に係る装置が、第1及び第2入口と貯蔵マイクロチャネルとの間に配置される出口を更に含む;
−本発明に係る装置が、第1及び第2入口と貯蔵マイクロチャネルと間に配置され、溶液の溶媒相の追加量を貯蔵マイクロチャネルに導くための別の追加入口を更に含む。
【0014】
本発明に係る最後の主題は、複数の物質をスクリーニングする方法であって、複数の物質を用意し、各物質の結晶化を上記で定義した方法に従って追跡し、前記複数の物質の中の少なくとも1つの好ましい物質を特定する。
【0015】
本発明の他の特徴によれば:
−前記複数の物質は、それらの物質のpH、不純物の存在、又は少なくとも1の補助剤の存在から特に選択される少なくとも1つのパラメーターを変更することによって用意される;そして
−前記複数の物質が少なくとも2つの構成要素の混合物から形成され、前記異なる物質がこれらの構成要素の比率を変更することによって用意される。
本発明を、単に限定しない例として与えられる添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明に係る設備に属するフロー装置を説明する正面図である。
【図2】図2は、本発明に係る設備を説明する斜視図である。
【図3】図3は、液滴の形成を、図1よりもより大きな規模で説明する正面図である。
【図4】図4は、本発明に係る方法を用いて行われる溶液の温度降下を説明するグラフである。
【図5】図5は、様々な濃度の溶液に関し、温度の関数として存在する結晶の数を説明するグラフである。
【図6】図6は、図4と同様に、本発明により行った溶解の温度溶液の温度上昇を説明するグラフである。
【図7】図7は、液体の様々な溶解度曲線を説明するグラフである。
【図8】図8は、本発明によって分離された2つの異なる結晶のラマンスペクトルを説明するグラフである。
【図9】図9は、本発明によって分離された2つの異なる結晶のラマンスペクトルを説明するグラフである。
【図10】図10は、本発明の他にとり得る実施形態を、図1よりも大きな規模で説明する正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る貯蔵装置は、図1及び2に示すように、まず、後述する液滴の連続を貯蔵するためのマイクロチャネル1を備える。このマイクロチャネル1は、特に図2に見られるように、従来技術に記載された従来の手順を用いて、シート10内にエッチングされている。この点に関しては、読者は特に次の刊行物を参照することができる(“D. C. Dussy, J. C. Macdonald, J. Olivier, A. Schueller and Georges M. Whitesides, Anna L. Chem., 70, pp. 4974-4984, (1998)”)。
【0018】
このシートの構成材料は、例えば、好ましい材料であるガラスや、シリコーン等のエラストマー材料が選択される。PDMS(ポリジメチルシロキサン)、シリコン、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)又は感光性樹脂のシートを用いてもよい。マイクロチャネルは、適正な形状を採ることができ、例えば円状又は横の横断面としてもよい。横断面の寸法、例えば、円状のマイクロチャネルである場合の直径は、50μmから1mmが有利であり、好ましくは400〜600μmである。
【0019】
貯蔵装置は、不活性相をこのマイクロチャネル1に導入するための入口2と、結晶化の研究対象として意図する溶液をこのマイクロチャネル1に導入するための入口3とを備える。入口2は、公知の方法によって四角形に形成され、入口3と連通する別のマイクロチャネル8と互いの交点で接続されている2本のマイクロチャネル7と連結している。よって、この交点の後は、これらのマイクロチャネル7、8が、それ自身が貯蔵マイクロチャネル1の入口と連通する、リンキングマイクロチャネルと呼ばれるマイクロチャネル9で合流する。
【0020】
また、入口2、3とは反対側のマイクロチャネル1の端部には、この貯蔵マイクロチャネル1を閉止する、即ちこのマイクロチャネル1へ溶液が進入するのを停める閉止手段4が設けられている。このような閉止手段は、例えば任意の適当なタイプのバルブによって形成される。
【0021】
最後に、追加量の不活性相又は異なる性質で第1の不活性相と混合しない2の不活性相を導入するための追加の入口5が配置される。後に理解されるように、これが、液滴を切り離して液滴を融合させるのを防ぐことを適切に可能にする。この入口5は、出口6と結合され、これら両方ともリンキングマイクロチャネル9と連通している。
【0022】
図2に示すように、様々なマイクロチャネルがプレート11により、それ自身既知の方法によってふさがれている。このプレート11は、例えばシリコンによって形成されており、マイクロチャネル1中に貯蔵された液体を加熱し、冷却する手段と結合している。これらの温度を変化させる手段は、例えば、ペルチェモジュールや、それ自身既知のタイプによって構成される。このモジュールは、図2に概略的に示されており、参照12が割り当てられている。
【0023】
入口2、3、5及び出口6のそれぞれは、管の一端を受けるように設計されており、その他端はシリンジに接続されている。処理される構成要素毎の流速は、シリンジプランジャーによって制御される。これらの管、シリンジ、シリンジプランジャーは、従来技術に良く知られるものであり、それらは、以下においては、さらに詳細には説明しないこととする。
【0024】
設備は、さらに貯蔵マイクロチャネル1の少なくとも一部を観察するための手段を含んでいる。例えば、これらの手段(図示せず)は、マイクロスコープによって形成される。更に、貯蔵マイクロチャネル内に含まれる液滴を分析するための手段が設けられている。そのような分析手段は、また図示はしていないが、例えばラマン分光計によって形成される。
【0025】
本発明の目的は、溶剤と、様々な形態に結晶化できる物質すなわち多形を発生させる物質と、を含む溶液を研究することである。一例を与えると、この溶液は、水の中に形成される硝酸カリウム(KNO3)によって形成することができる。
【0026】
それぞれの多形は、対応する溶解温度に関連している。 すべての多形形態が結晶化する温度の下限を最低温度(Tmin)と呼び、すべての多形形態が溶解する温度の上限を最高温度(Tmax)と呼ぶ。
【0027】
この溶液の液滴はまず、不活性なフェーズ内で形成される。このため、溶液は入口2を介して導入され、不活性相、例えばシリコーンオイルは入口3を介して導入される。交差点の下流、即ちリンキングマイクロチャネル9内では、キャリア相(図3参照)の部分Tによって分離された一連の液滴Gが、それ自身は既知の方法によって形成される。有利な事には、それぞれの液滴Gの容量は、1μlよりも少なく、好ましくは0.2μlよりも少ない。後に更に詳細について理解されるように、このわずかな容量が、大部分の液滴の中で単核形成結晶化機構を引き起こさせることを可能にしている。
【0028】
液滴が形成された後、上述したように、それらは前述の温度Tmax以上の貯蔵マイクロチャネル1内へ導入される。そのため、すべての生成物が可溶形となるため、マイクロチャネルを遮断するリスクがない。この温度Tmaxは、最初に注入された溶液と関連する濃度値として知られ得ることを注意すべきである。しかしながら、この温度は、他の濃度域には知られていないかもしれない。
【0029】
次に、十分な数の液滴がマイクロチャネル1内にある場合、特にすべてのマイクロチャネルが液滴によって占められている場合、バルブ4が閉じられる。これらの条件において、一連の液滴は、貯蔵マイクロチャネル1内に固定化(immobilized)される。有利には、少なくとも100個の液滴、好ましくは少なくとも200個の液滴が、この貯蔵マイクロチャネル1内に存在している。そのような数を達成するために、液滴のサイズ、及び/又はフローマイクロチャネルの長さを調整することが可能である。多くの多形を観察するためには、多くの液滴を存在させることが有利である。
【0030】
次に、すべての液滴内において結晶が形成される。このため、ペルチェモジュールのおかげにより、温度は次第に前述の温度Tminよりも低い温度まで下がる。この温度低下は、図4に示すように、段階的に起こる。
【0031】
この温度を下げるプロファイルは、2つの主要特性によって説明することができる:
-各段階の値、すなわち各段階における温度低下ΔT
-段階の総数N
【0032】
有利には、段階の数Nが、10〜50の間、好ましくは20〜30の間である場合に、ΔTが0.1〜5℃の範囲、好ましくは0.5〜1℃である。図面に負担をかけすぎないように、図4及び図6は、ステップの数がずっと少ないものを示すことに注意すべきである。温度を次第に低下させるにつれて、ユーザは、物質の中の結晶の存在の可能性を探す、そして、それらが存在している場合には、結晶の数を見積もる。
【0033】
よって、図4に参照すると、研究される物質は、T1〜T4で表される4つの温度に関して観察される。この図は、最初の結晶がT1に出現し、より多くの数がT2で存在し、更に遙かに多くの結晶がT3で観察されることを示している。最終的には、T4において、温度T3に比べて結晶の数が実質的に増加しなくなる。これらの条件では、T3が前述の温度Tminに対応すると結論づけられ得る。
【0034】
温度の関数として、存在する結晶の数を示す曲線をプロットすることも可能である。いくつかの似たような曲線が、様々な濃度に関してプロットされ得る。図5は、様々な濃度値に関して、C1〜C5により表されたそれらの5本の曲線を例示するものである。それらの曲線のそれぞれは、温度が次第に上昇するにつれて、最初は存在する結晶の数が非常に高いが、その後0値に向かって安定する前に非常に急速に減少する。濃度が高ければ高いほど、結晶が出現する温度がより低くなることも分かった。
【0035】
すべての液滴が結晶化されることを確実にするために、温度はその後下げられ、例えば上記で定義された温度Tminよりも2,3℃低く下げられる。図6に示すプロファイルによると、温度は逆に上がっている。温度が降下すると、この上昇は段階的に起こり、その値及び数は、降下させたフェーズのそれと同等である。
【0036】
この温度上昇の際に、最初に形成される結晶の任意の溶解を識別し、もし溶解が起きている場合は、それらの溶解した結晶の数を決定するために、様々な観察が行われる。このように、T’3で示される温度においては、いくつかの結晶のみが溶解していることがわかった。
【0037】
しかしながら、T’2で示される、更に高い温度においては、この中間温度T’3から始まる追加結晶が溶解してくる。これより、異なる溶解温度と関連する2つの異なる結晶タイプが存在することが結論づけられ得る。温度上昇に対応する温度T’3及びT’2は、図4に示す温度低下と関連する温度T2及びT3とは異なることに注意すべきである。
【0038】
最終的には、もし温度が、T’2よりも上がり続けるならば、上記に定義した温度Tmaxにおいてすべての結晶が溶解していると観察される。したがって、この温度上昇が既知である場合にはこの温度Tmaxの値をチェックするために、知られていない場合、例えば濃度が変化する場合にはこの温度を決定するために、利用されることに注意すべきである。
【0039】
図7は、本発明に用いられる液滴のような小型反応器容量のためのシステムの準安定性限界の推定値に対応する温度Tmin、T’3、T’2に対する濃度の変化を示す。この値Tminは、特に多形、サイズ、サイズ分布の観点から結晶化プロセスを最適化するためにかなり重要である。
【0040】
濃度関数としてのT’2の変化は、文献に与えられた硝酸カリウムの溶解度曲線に対応する(D.R. Lide, Handbook of Chemistry and Physics (CRC Press, 2004-2005)参照)。しかしながら、濃度関数としての曲線T’3の存在は、準安定性多形の存在を示すものであり、その溶解度は、特定の温度における安定状態より高い。それ故に、システムは、J. Bernstein, J. Davey and J.O. Henck, Angew. Chem. Int. Ed. 88, 3440 (1999)で与えられた意味の範囲内において単変的(monotropic)で付随的(concomitant)である。
【0041】
これら2つの特定された形態が本当に異なる結晶構造を有するかどうか特定するために、結晶上で液滴内に直接、分光器測定が行われる。このため、励起波長が532nmで、対物鏡(objective)が×10であるHR/Jobin-Yvon Lab Ram型のラマン顕微鏡が用いられる。図8及び9に示す曲線は、温度T’2及びT’3にそれぞれ対応する。
【0042】
NO3-の共有原子価モードの振動数V1、V3によって、温度T’2で溶解し、KNO3の安定形態、即ちII状態である形態であることを特定できる。また、強誘電性多形に対応するT’3で溶解する形態はIII状態と呼ばれる。後者に関し、読者は、以下の刊行物を参照することができる(Frankenheim, Ann. Physik 40, 447 (1837); F.C. Kracek, J. Phys. Chem. 34, 225 (1930); J.K. Nimmo and B.W. Lucas, Acta Cryst. B32, 1968 (1976); C.N.R. Rao, B. Praskash and M. Natarajan, Nat. Stand. Ref. Data. Ser., U.S. Nat. Bur. Stand. 53, 1 (1975))。
【0043】
III形態は、単純KNO3結晶に対して大気圧下で特定の温度サイクルが行われたときに表れるものとして知られている。この点に関し、読者は以下の刊行物を参照することができる(M. Balkanski, M.K. Teng and M. Nusimovici, Phys. Rev. 176, 1098 (1968); M.H. Brooker, J. Phys. Chem. Solids 39, 657 (1978); R. Murugan, P.J. Huang, A. Ghule and H. Chang, Thermochimica Acta. 346, 83 (2000).)
【0044】
したがって、安定結晶が130℃よりも高く加熱される場合、それらはまず菱面体晶系の構造に変化する(I状態)。次に、冷却により、それらは、低い温度において再びII状態に戻る前に、110〜120℃の範囲内において安定にみえるIII状態に変化する。これはすべてIII状態とII状態の間の変化が広い温度範囲で生じることを意味しており、III状態が室温においては準安定状態として検出され得ることを意味している。本発明は、この準安定形態の溶液における核形成の観察を可能とするものである。
【0045】
前述から明らかなように、本発明は、溶液中のKNO3のIII状態のような、準安定性多形の溶解度曲線を測定することを可能にするものである。この種の多形の溶解度は、一般には、従来技術の方法を用いることによっては、特徴付けることはできない。
【0046】
特定の理論に束縛されることを望まないが、準安定状態を得るこの可能性は、液滴が利用されて本質的に複数の核形成が起こることがないという事実によって特に受け入れられると考えられる。言い換えれば、結晶化機構は、単純核形成機構、つまり単一の核形成現象を伴うものである。
【0047】
これらの条件においては、たとえ多形が準安定である場合であっても、それがその後により安定した状態に変化するものではない。現在、従来技術の方法ではそのような複数の核形成が通常伴われてしまうため、準安定性多形の研究ができない。というのは、それが出現した直後に、より安定的な多形に変化してしまうためである。言い換えれば、従来技術においては、準安定性多形はライフタイムが非常に短いため、研究することができないのである。
【0048】
この点、任意の複数の核形成も避けることができるため、少量の液滴を使用することが有利であることに注意されたい。また、不活性相の部分によって分離された液滴を使用することは、様々な結晶間のどんな相互作用をも妨げるものである。本発明は、複数の核形成を誘発し得る撹拌の使用を避けることもできることに注意されたい。
【0049】
結論として、本発明によれば、多くの個々の結晶が研究され、その結果、異なる多形が存在するときに、様々な溶解度を効率的に測定することが可能になる。さらに、本発明に使用される温度を変動させるための手段によって、この温度を確実且つ均一に設定させ、これにより、互いに近い溶解度を持つ多形を判別することを可能にするものである。
【0050】
図10を用いて本発明の他の形態を説明する。この形態では、様々な物質をスクリーニングする方法が行われる。
【0051】
このため、様々な物質がまず準備される。例えば、例を示すと、1つの入口2が、構成要素をそれぞれ注入する2つの入口2’、2”に取り替えられる。よって、研究したい物質は、2つの構成要素の混合物によって形成される。
【0052】
上述した方法にしたがって、第1物質が準備される。この物質の組成を変更するために、少なくとも1つのパラメーターが変更される。非限定的な例を出すために、これらのパラメーターは、特に、物質内のそれぞれの構成要素の濃度、pH、又は不純物が存在する可能性である。様々な物質が研究された後、1又は複数の好ましい物質が、特に意図しているアプリケーションにより決定される。
【0053】
変形実施形態(図示せず)によると、それぞれの物質が少なくとも3つの構成要素により形成できる。これらの条件においては、入口2’、2”と類似する、対応する数の入口が設けられる。
【0054】
本発明は、記載され例証された例には限定されない。
【0055】
したがって、上記の実施形態においては、それぞれの段階的プロファイルに応じて温度が上下される。しかしながら、異なるプロファイルを用いて、温度を降下させる及び/または上昇させることができ、例えば、特に、単一ステッププロファイル;連続的に上昇又は降下させるプロファイル;連続的に温度が上下するステップである。
【0056】
本発明の他の特徴によれば、後に溶解することなく1つの結晶化フェーズのみで行える。これらの条件においては、結晶化する間、特に温度を下げることにより生じる結晶化により、上述の1又は別の変形実施形態において説明したように、結晶が形成され、大部分の液滴に関し、1つの結晶(single crystal)が液滴毎に存在する。この目的で、上述したように非常に少量の液滴が生成される。一度これらの結晶が形成されると、その後可能な多形が特定される。
【0057】
したがって、後者における直前の変形実施形態では、本発明の課題は、溶液中の物質の結晶化を追跡する方法であって、下記のステップを含む:
−溶液の液滴であって、物質とは異なる濃度を任意に有しており、不活性相中に形成される;
−液滴が、少なくとも1つの貯蔵マイクロチャネル中において生成、保管され;
−すべての液滴中に結晶が形成され、液滴のそれぞれの容量が、少なくとも大部分の液滴中の単純核形成結晶化機構を誘発するのに十分なほど少量であり;そして
−少なくとも2つの異なる液滴中における少なくとも2つの異なる結晶化構造が同一の物質に対して観察される。
【0058】
上記特徴は、それらと互換性があり本出願に説明された他のどのような特徴とも組み合わせることができる。
【0059】
例示的な実施形態について、単に限定されない例として説明する。
【0060】
図1及び図2に説明されるように、J. C. Mcdonald and G. M. Whitesides, Account of Chemical Research 35, 491 (2002)に説明される標準リソグラフィ技術を用いたPDMSにより、微小流体装置を作製した。チャネルの高さ及び幅は、500μmであった。熱伝達を高めるために、PDMS装置をシリコンプレートにより密閉した。
【0061】
不活性相(ロードシル(Rhodorsil)20 CST シリコーンオイル)及び水溶液(KNO3、Normapur Merck、純水中)を、シリンジプランジャーを用いて流速を制御しながら注入した。単分散水滴をリンクマイクロチャネル9内に形成した。不活性相及び水相の代表的な流速はそれぞれ毎時1800及び600μlであり、100〜200ナノメーター範囲の液滴を生成した。それら貯蔵器内で液滴を離れさせていかなる融合をも防ぐために、追加不活性相を入口5を介して注入することもあり得た。
【0062】
図1に示す出口4、6はコンピューターにより制御されたピンチ弁により閉止可能な管に接続された。最初に、出口6を閉じ、液滴をマイクロチャネル1に沿って流した。流れが一旦安定化すると、出口4を閉じると同時に出口6を開いた。それにより、数百もの液滴をマイクロチャネル1中に固定化した。
【0063】
シートの温度は、ペルチェモジュール(Melcor、大きさ62×62mm2)及び低温保持装置からの水循環により制御し、双方のアイテムをプレートの直下に配置した。どのような不適当な結晶化をも避けるために、水溶液を含むシリンジと対応するリンキングチューブとを、フレキシブル(Minco)ヒーターを用いて溶液の溶解温度より高い温度に加熱した。PDMS層を介してシリコンプレートの範囲にまで挿入した4本の熱電対(Thermocoax)により、マイクロチャネル1近くの温度測定を行った。ペルチェモジュールの大きさによって、貯蔵領域に渡り温度差が0.1℃未満の均一な温度領域となった。
【0064】
結晶中で起こる結晶化イメージを、双眼顕微鏡及びCCDカメラにより撮像した。偏向装置(crosspolarizer)の作用の元で、明瞭な画素として現れるKNO3結晶の複屈折性により、結晶の数は容易に記録された。使用した倍率では、検知可能な結晶サイズが500μmであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶媒中に物質を溶解した溶液の結晶化を追跡する方法であって、
前記溶液中の液滴(G)を、不活性相(T)中に形成し、ここで前記物質の濃度は異なっていてもよく、
前記液滴を、少なくとも1つの貯蔵マイクロチャネル(1)内で生成し、貯蔵し、
すべての前記液滴中に結晶を形成し、
少なくとも一部の液滴中に、少なくとも一部の結晶を溶解させるために、温度を上昇させ、
分析手段により結晶化及び溶解プロセスを観察する
ステップを含む方法。
【請求項2】
前記液滴が、前記物質の溶解温度よりも高い温度で形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記液滴を溶解温度より低い温度で冷却することにより、すべての前記液滴中に結晶を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記分析手段が、ラマン分光法又は光学顕微鏡法を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
結晶化の間に形成される前記結晶の構造を、特にラマン分光法により観察する追加ステップを更に含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
多形性を決定するために、同じ物質に対して少なくとも2つの異なる結晶構造を観察することを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも100個の液滴、より好ましくは、少なくとも200個の液滴を形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも大部分の液滴中において、各液滴の体積が、単核形成結晶化機構を引き起こさせるために十分に少ないことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
形成された各液滴の体積が1μlより少なく、より好ましくは0.2μlより少ないことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記不活性相がシリコーンオイル又はフッ素化オイルであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
溶解度が、準安定性多形又は複数の多形の温度関数として同時に測定されることを特徴とする請求項の1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
溶液の温度を段階的に降下及び/又は上昇させることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
各段階の温度変化(ΔT)が、0.1〜5℃、より好ましくは0.5〜1℃であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
段階の数が、10〜50、特に20〜30であることを特徴とする、請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
すべての結晶が形成される第1温度(Tmin)を特定することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
温度を段階的に降下させ、異なる温度値に対して結晶の数をカウントし、前記第1温度(Tmin)を、もはやそれよりも低い温度では結晶が形成されない温度として決定することを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
すべての結晶が溶解する第2温度(Tmax)を特定することを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
温度を段階的に上昇させ、次第に高くなる温度に対して結晶の数をカウントし、第2温度(Tmax)を、もはやそれよりも高い温度では結晶が溶解しない温度として決定することを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
溶媒中に物質を溶解した溶液の結晶化を追跡する微小流体装置であって、
不活性相において前記溶液の液滴を貯蔵する、少なくとも1つの貯蔵マイクロチャネル(1)と、
前記溶液を前記貯蔵マイクロチャネルに導入する第1入口(2)と、
前記不活性相を前記貯蔵マイクロチャネルに導入する第2入口(3)と、
この貯蔵マイクロチャネルの下流に配置され、前記貯蔵マイクロチャネル(1)を閉止する手段(4)と、
を備える装置。
【請求項20】
貯蔵マイクロチャネルに貯蔵される液滴を加熱及び冷却する手段(12)を更に備えることを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記貯蔵マイクロチャネル(1)が、等価直径50μm〜1mm、好ましくは400〜600μmであることを特徴とする請求項19又は20に記載の装置。
【請求項22】
貯蔵マイクロチャネル(1)が、シリコーン等のエラストマー材料の中から選択され、より特別には、PDMS、ガラス、シリコン、PMMA及び感光性樹脂の中から選択されることを特徴とする請求項19〜21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
液滴を加熱及び冷却する手段が、ペルチェモジュール(4)を含むことを特徴とする請求項19〜22のいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
液滴を離間させ、融合を防ぐために、前記不活性相又は前記不活性相と混和しない第2の不活性相の追加量を導入する追加入口(5)を更に含むことを特徴とする請求項19〜23のいずれか1項に記載の装置。
【請求項25】
第1及び第2入口(2、3)と貯蔵マイクロチャネル(1)との間に配置される出口(6)を更に含むことを特徴とする請求項19〜24のいずれか1項に記載の装置。
【請求項26】
第1及び第2入口(2、3)と貯蔵マイクロチャネル(1)と間に配置され、溶液の溶媒相の追加量を貯蔵マイクロチャネルに導くための別の追加入口を更に含むことを特徴とする請求項19〜25のいずれか1項に記載の装置。
【請求項27】
複数の物質をスクリーニングする方法であって、前記複数の物質を用意し、各物質の結晶化を請求項1〜18のいずれか1項で定義した方法に従って追跡し、前記複数の物質の中の少なくとも1つの好ましい物質を特定する方法。
【請求項28】
前記複数の物質は、それらの物質のpH、不純物の存在、又は少なくとも1の補助剤の存在、から特に選択される少なくとも1つのパラメーターを変更することによって、用意されることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記複数の物質が、少なくとも2つの成分の混合物から形成され、前記異なる物質がこれらの成分の比率を変更することによって用意されることを特徴とする請求項27又は28に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2010−520475(P2010−520475A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552246(P2009−552246)
【出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【国際出願番号】PCT/FR2008/000288
【国際公開番号】WO2008/132309
【国際公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(508076598)ロディア オペレーションズ (98)
【氏名又は名称原語表記】RHODIA OPERATIONS
【住所又は居所原語表記】40 rue de la Haie Coq F−93306 Aubervilliers FRANCE
【出願人】(506369944)サントル ナスィオナル ド ラ ルシェルシュ スィアンティフィク (45)
【Fターム(参考)】