説明

特に油圧式遠隔制御タイプの圧力調整装置

圧力調整装置は、本体(1)と、この本体(1)中の、制御キャビティ中に設けられている最小限の減圧器と、ダンピングキャビティに設けられているダンパと、この本体(1)の上面上で回動する制御部材(4)と、を有している。この装置は、前記制御キャビティと前記ダンピングキャビティとが、本体(1)の周面(12)に開いた端部を有していることと、前記制御部材(4)が、前記制御キャビティと前記ダンピングキャビティとの開いた端部に面するように、前記周面(12)に対向する部分(47)を有していることと、制御プッシュピースとダンピングプッシュピースとが、前記周面からそれぞれ突出していることとが、重要である。本発明は、土木機械の油圧式遠隔制御において、適用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土木機械に対して油圧で遠隔制御するような、油圧式遠隔制御タイプの圧力調整装置に関わる。
【0002】
このような調整装置は、土木機械に搭載して設けられている種々のレシーバの動作の設定のような、種々の油圧機能を制御するために、特に使用される。
【0003】
本発明は、調整装置に関わり、特に、
下面と上面との2つの端面と、これら2つの端面間に延びている1つの周面とが設けられており、これら面の少なくとも1つに開口した少なくとも1つのいわゆる制御キャビティを有する本体と、
この本体に設けられており、少なくとも1つの制御キャビティ中で前後運動するように収容されている制御プッシュピースを有し、この調整装置の外側で少なくとも1つのレシーバの制御を可能にすることが意図されている最小限の減圧器と、
前記少なくとも1つの制御プッシュピースの前記前後運動を制御するために、本体の前記上面に取り付けられている少なくとも1つの枢支部を、本体に対して回動させる制御部材と、を具備する調整装置に関わる。
【背景技術】
【0004】
このような調整装置は、当業者によく知られており、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6に開示されている。
【0005】
これら特許文献で、制御部材は、手動で駆動され得るレバーもしくはハンドルの形態であり、この調整装置の本体の上面の反対側に配置される下側のシェルによって拡張されている。この上面で、複数の制御キャビティが開口しており、またこの上面には、複数の制御プッシュピースが、移動可能に取り付けられている。これら制御プッシュピースは、前記制御部材の前記下側のシェルに当接するために、前記上面の外側に突出している。このような構造で、前記制御キャビティは、本体の前記上面の反対側に直交して延びており、従って、前記本体が水平のフロアに取着されると、前記制御キャビティと前記制御プッシュピースとは、垂直方向に延びており、前記本体は、減圧器との一体化に適した高さを有していなければならない。前記本体の高さは、調整装置を例えば土木機械のコックピットのような限られたスペースに挿入される場合、高さスペースの限界に達し、時として、垂直方向に過度に大きくなる。
【0006】
一般に、前記制御キャビティは、機械加工によって形成され、前記下面と上面との間で、高さ方向に、本体を貫通する孔の形態で一般に形成されている。このような実施形態では、前記複数の制御キャビティが前記下面を通って互いに接続されることと、従って、接続ホースが、調整装置が平坦に配置されている水平なフロアに渡って置かれることとが、必要となり、従って、前記ホースと前記フロア上の装置全体との一体化が妨げられる。代わって、これら制御キャビティを横断するボアを設けることが考えられ得るが、このことは、本体と種々のキャビティもしくはパイプとの製造を複雑にする。
【0007】
また、足で操作する油圧式遠隔制御の調整装置を使用することが、知られている。このような適用では、制御部材は、足によって駆動され得る傾斜したペダルの形態であり、この調整装置の本体の上面の反対側に配置されている。このようなペダルは、土木機械中で、機械の前後移動の制御のために、即ち、機械の前後運動即ち移動のために、使用され得る。前述の文献では、このような調整装置は、垂直に延びている制御キャビティと制御プッシュピースとを有しており、前述と同じ欠点を有する。
【0008】
周知の方法では、更なる制御レバーが、前記ペダルの一端に留めされており、このレバーの先端が前記ペダルの傾斜に対する制御を与えるための手動で操作され得るハンドルで終わるように、上方に延びている。このような制御レバーは、前記ペダルを、前方から後方に、もしくはその逆に傾斜させるために使用され、このような傾斜は、前記ペダル上に配置された足によって直接に果たされる傾斜より正確であり、特に、土木機械をより正確に運動させることができる。
【0009】
しかしながら、このような制御レバーは、前記ペダルの両端のうち一方に配置されている、即ち前記ペダルの枢支部の中心から外れている物体であり、これの慣性が、ダンパによって対処されなければならない。かくして、2つのダンピングプッシュピースを有する少なくとも1つのダンパを本体に配置することが、知られている。これらプッシュピースは、前記制御部材(ここではペダル)の枢支部の両側に配置されており、前記本体に設けられているダンピングキャビティ中で、前後運動するように収容されている。前記ダンパは、前記制御部材の傾斜を両方向でダンピングするように意図されており、前記制御部材は、一方では、これが一方向に傾斜する時に前記ダンピングプッシュピースの一方を押圧し、他方では、これが他の方向に傾斜する時にダンピングプッシュピースの他方を押圧する。かくして、このダンパは、前記ペダルの傾斜を、特に、土木機械の移動の間に制御レバーによって果たされるこの傾斜をダンピングするのに適している。
【0010】
周知の方法では、前記ダンピングキャビティは、ほぼU字形状であり、本体の前記上面の反対側に直交して延びており中で前記ダンピングプッシュピースの各々が移動する2つの垂直の部分と、これら垂直の部分間の接続を為しており1つのもしくは複数のダンピングピストンが設けられている中心部とを、有している。かくして、前記ダンピングプッシュピースは、本体の前記上面の反対側に直交して延びているので、この本体が水平なフロア上に取着されると、前記ダンピングプッシュピースは、垂直方向に延び、前記制御プッシュピースに関して上述された欠点と同じ欠点を有する。更に、このようなダンピングキャビティは、複雑なU字形状であるために、少なくとも単純な機械加工によって形成することが難しい。
【0011】
一般に、周知の調整装置は、過度に高さがあるため、本体の前記下面での油圧式の接続が必要であり、製造するのが複雑である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】FR2507732
【特許文献2】FR2376978
【特許文献3】FR2793532
【特許文献4】FR2854668
【特許文献5】FR2857706
【特許文献6】FR2835574
【発明の概要】
【0013】
本発明の目的は、特に、前述の欠点の全てもしくはいくつかに向けられている。この目的のために、油圧式遠隔制御形式の圧力調整装置であって、
上面及び下面の2つの端面と、これら2つの端面間に延びている周面とが設けられており、これら面の少なくとも1つに開口している少なくとも1つのいわゆる制御キャビティと、これら面の少なくとも1つに開口している少なくとも1つのいわゆるダンピングキャビティとを有している本体と、
この本体に設けられており、前記少なくとも1つの制御キャビティ中で前後運動するように収容されている制御プッシュピースを有し、この調整装置の外側で少なくとも1つのレシーバの制御を可能にすることが意図されている最小限の減圧器と、
前記少なくとも1つの制御プッシュピースの前記前後運動を制御するために、本体の前記上面に設けられている少なくとも1つの枢支部を、本体に対して回動させる制御部材と、
この本体に設けられており、前記枢支部の両側に配置されており前記少なくとも1つのダンピングキャビティ中で前後運動するように収容されている2つのダンピングプッシュピースを有し、前記制御部材の傾斜を両方向でダンピングするように意図されており、前記制御部材は、一方では、これが一方向に傾斜する時に前記ダンピングプッシュピースの1つを押圧し、他方では、これが他の方向に傾斜する時に他のダンピングプッシュピースを押圧する、少なくとも1つのダンパと、
を具備する圧力調整装置において、
前記少なくとも1つの制御キャビティは、本体の前記周面に開口している1つの端部を有していることと、
前記少なくとも1つのダンピングキャビティは、前記制御部材の前記枢支部の両側に、本体の前記周面に開口している2つの端部を有していることと、
前記制御部材は、前記制御キャビティと前記ダンピングキャビティとのそれぞれの開口している端部に面するように、前記周面に対向する部分を有しており、前記部分から前記制御プッシュピースと前記ダンピングプッシュピースとがそれぞれ露出していることと、
を特徴とする、圧力調整装置が提供される。
【0014】
かくして、前記制御キャビティ及び前記ダンピングキャビティは、この装置が水平なフロアに平坦に置かれる場合、本体の前記上面に直交して延びず、即ち垂直に延びない。従って、この装置の垂直方向の大きさを制限し、高さスペースを省くことに貢献する。例えば、前記制御キャビティ及び/もしくはダンピングキャビティは、本体の前記上面と平行に延び、従って、この装置が水平のフロアに平坦に置かれると、水平に延び得る。
【0015】
更に、このような構造によって、前記制御キャビティ及び前記ダンピングキャビティは、前記下面に開口せず、従って、接続ホースをこの下面に接続する必要がないので、この機械の前記フロアでのホースの導入を容易にする。
【0016】
1つの特徴に従えば、この調整装置は、前記本体全体を通っており両端部が前記周面に開口している1つの直線状のダンピングキャビティを有している。
【0017】
かくして、このようなダンピングキャビティを、単純な機械加工によって、1つの同じ方向で形成することが、容易である。
【0018】
もう1つの特徴に従えば、前記少なくとも1つの制御キャビティは、直線状であり、前記ダンピングキャビティに対してほぼ平行であるか傾斜して延びている。
【0019】
この制御キャビティも同様に、機械加工によって形成されることが容易である。
【0020】
更なる他の特徴に従えば、前記ダンピングキャビティと前記少なくとも1つの制御キャビティとは、互いにほぼ平行な平面内で延びている。
【0021】
1つの特定の実施形態では、前記ダンパは、前記ダンピングキャビティ中で摺動可能且つ調節可能に取り付けられているダンピングスライダーを有している。前記ダンピングキャビティは、対向する方向に変更可能な容量を備えた2つのワークチャンバを有し、これらワークチャンバは、前記ダンピングスライダーの対向する2つの端部と、前記ダンピングプッシュピースを移動案内するために前記ダンピングキャビティの開口している端部に固定された案内スリーブとの間に延びている。前記ワークチャンバは、流体を収容しており、このような流体は、前記ダンピングスライダーへの前記ダンピングプッシュピースの一方もしくは他方からの推力により、少なくとも1つの連結路によって一方から他方へと通過するように意図されている。
【0022】
かくして、前記ダンピングスライダーは、前記2つのダンピングプッシュピース間に容易に設けられ、このことによって、互いに連続して整列されたこのような3つの部品から成る直線状のダンパを有することが、可能になる。
【0023】
前記連結路は、流体が前記2つのワークチャンバ間でこの連結路を通って流れる時にこの連結路中で負荷損失を生じさせる少なくとも1つの抑制ゾーンを有することが、有効である。
【0024】
この連結路は、前記ダンピングスライダー中もしくは前記本体中に、形成されている。
【0025】
好ましくは、前記ダンピングスライダーは、2つの端部のそれぞれに、前記ダンピングキャビティ中で摺動し中心ロッドによって互いに接続されている2つのエンドピストンを有しており、前記ダンピングプッシュピースの各々は、これらエンドピストンに当接しており、前記2つのワークチャンバ間の連結路が、前記2つのエンドピストン間で、前記ダンピングスライダー中に形成されている。
【0026】
かくして、背中合わせに、もしくは向かい合って設けられている前記ダンピングプッシュピースは、前記ダンピングスライダーの両端に当接している。
【0027】
1つの特定の実施形態では、前記連結路は、前記中心接続ロッド中で前記2つのエンドピストン間に軸方向に形成されている2つのエンドチャンネルを有している。これらエンドチャンネルは、前記ワークチャンバのそれぞれと前記中心チャンネルとを流体連結している。
【0028】
1つの特徴に従えば、前記中心のチャンネルは、前記2つのエンドピストンの全体に渡って通っている。前記ダンピングプッシュピースは、前記中心のチャンネルのそれぞれの開口した端面を覆うようにディメンションを設定されている。前記エンドチャンネルは、前記エンドピストンのそれぞれの端面に形成されている溝の形態であり、それぞれの前記ワークチャンバと前記中心チャンネルの前記開口した端部とを流体連結させる。
【0029】
前記溝は、前記ワークチャンバのそれぞれと前記中心チャンネルとの間の流体の流れを抑制するのに適したほぼ螺旋形状である。
【0030】
他の実施形態に従えば、前記中心のチャンネルには、この中心のチャンネル中の流体の流れに負荷損失を生じさせるように形成されている2つの対向した噴射部が、内側に設けられている。
【0031】
他の実施形態に従えば、前記ダンピングスライダーは、前記ダンピングキャビティ中で摺動し前記エンドピストン間で前記中心ロッドを中心として配置されている2つの中間ピストンを有している。この結果、前記ダンピングスライダーは、一定の容量を有する3つの内チャンバを、即ち、前記エンドピストンとこれらエンドピストンに隣接する前記中間ピストンとの間に配置されている2つの側方の内チャンバ、並びに、前記2つの中間ピストン間に配置されている1つの中心の内チャンバを、内側に規定している。
【0032】
本発明の特定の一実施形態では、少なくとも1つの前記減圧器は、
前記制御キャビティ中に設けられており前記制御プッシュピースが中で移動可能である補償チャンバと、
前記制御キャビティに開口しており低圧の流体源に接続されるリターンパイプと、
前記制御キャビティ中で前記補償チャンバの延長上に設けられており、両端のうち一端が前記補償キャビティと連結されている分配チャンネルと、
前記分配チャンネルに開口しており高圧の流体源に接続される入口パイプと、
前記分配チャンネルと接続されており制御するための外側のレシーバと接続されることを意図されている出口パイプと、
前記補償チャンバ中で、前記制御プッシュピースによって、前記制御部材によって平行運動で移動可能なプランジャと、
移動の開始位置と終り位置との間で移動するプランジャに取着され、前記出口パイプと連結させるために、自由端に開口している盲軸チャンネルを前記分配チャンネル中に有している分配スライダーであって、この軸チャンネルは、前記分配チャンネル中で前記分配スライダーが移動する間に減圧作用を果たすように前記補償チャンバもしくは前記入口パイプと選択的に連結可能な側方のチャンネルと連結している、分配スライダーと、
を有している。
【0033】
本発明の他の有効な特徴に従えば、
少なくとも1つの減圧器の前記入口パイプは、前記ダンピングスライダーの前記中心の内チャンバに開口していることと、
また、この装置は、前記少なくとも1つの減圧器のための接続パイプを有しており、この接続パイプは、一方では反応装置の前記補償チャンバに開口しており、他方では前記ダンピングスライダーの前記側方の内チャンバの一方に開口していることと、
この装置は、2つの制御キャビティに配置されている2つの減圧器を有しており、これら2つの減圧器の前記入口パイプは、前記ダンピングスライダーの前記中心の内チャンバに開口しており、一方の前記減圧器の接続パイプは、前記ダンピングスライダーの一方の前記側方の内チャンバに開口しており、一方で、他方の前記減圧器の接続パイプは、前記ダンピングスライダーの他方の前記側方の内チャンバに開口していることと、
前記分配スライダーの前記中心のロッドは、前記2つの減圧器の前記補償チャンバが前記接続パイプと前記側方の内チャンバと前記連結チャンネルと前記中心チャンネルとによって連結されるように、前記側方の内チャンバと前記中心チャンネルとを連結させることと、
の1つもしくは組み合わせが、考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、本発明に係る調整装置を示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明に係る調整装置を示す上面図である。
【図3】図3は、本発明に係る調整装置を示す側面図である。
【図4】図4は、本発明に係る調整装置を示す正面図である。
【図5】図5は、本発明に係る調整装置を示す底面図である。
【図6】図6は、本発明に係る調整装置の図3並びに図5のVI−VI軸に沿って切面された縦断面図である。
【図7】図7は、本発明に係る調整装置の図3並びに図5のVII−VII軸に沿って切面された縦断面図である。
【図8】図8は、本発明に係る調整装置の図3並びに図4のVIII−VIII軸に沿って切面された横断面図である。
【図9】図9は、本発明に係る調整装置の他の実施形態を示す縦断面図である。
【図10】図10は、本発明に係る調整装置の他の実施形態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の他の特徴と他の効果とは、2つの非制限的な実施例に関する、添付の図を参照して為された以下の詳細な説明を読んでいただくと、明らかになるだろう。
【0036】
本発明に係る調整装置は、図1乃至図8を参照して以下に説明される。これら図は、足で操作する油圧式遠隔制御のために形成された、油圧式ペダルタイプの、例えば土木機械の平行移動を制御するように意図された調整装置を、特に示している。
【0037】
これら図に示されている参照符号X、Y、Zでは、調整装置に設置されることが意図されている機械に関して、種々の軸が、以下の通りであり、
X軸は、機械の移動の通常の方向、即ち後方から前方へ向かう走行方向に対応したこの機械の長手方向を直線で示し、
Y軸は、左から右への機械の横方向を示し、軸Xと軸Yとは互いに直交し且つ水平であり、
Z軸は、下方から上方への機械の垂直方向を示している。
【0038】
この調整装置は、水平なフロア上に、即ちXY平面と平行なフロア上に平坦になるように配置され、このフロアに装着されている。この調整装置は、2つの減圧器2と1つのダンパ3とが中に収容されており且つ制御部材4が上に取り付けられている本体1を有している。この制御部材4は、以下に説明されるように、前記減圧器2によって調整される圧力を変更することができる。
【0039】
前記本体1には、2つの端面、即ち上面10並びに下面11と、これら2つの端面10、11間に延びている周面12、即ち側面とが設けられている。前記端面10、11は、水平面内で延びており、また、前記周面12は、垂直方向に延びて前記本体1の周囲を形成している。前記本体1は、この場合、矩形の端面10、11と、同様に矩形の面を複数有する周面12とを有する、ほぼ平行6面体の形状である。
【0040】
前記制御部材4は、足によって駆動されることができるペダルの形態であり、
前記本体1の水平な前記上面10に特に留めねじ41によって固定されており、前記横方向Yと平行な枢支ピン42を支持している平坦なベース40と、
前記枢支ピン42を中心として前記ベース40に回動可能に取り付けられているペダル44と、
このペダル44を種々の図に示されている遊び位置に戻すために前記枢支ピン42を中心として設けられている螺旋ばねタイプのリターン手段48と、
を有している。
【0041】
前記枢支ピン42を支持するために、前記ベース40は、このベース40で直交して突出している2つのリベート43を有しており、これらリベート43は、垂直なXZ平面と平行であり、横方向に延びた前記枢支ピン42を支持するために、横方向Yで互いに離間して配置されている。
【0042】
前記ペダルは、ほぼアーチ形状、即ち逆U字形状であり、前記枢支ピン42を支持するために、前記ベース40のリベート43と平行な2つのリベート46を有している平坦な中心部45を含む。この中心部45は、前記遊び位置で水平に延びており、足のための支持面を構成している。また、前記ペダルは、長手方向Xで互いに対向するように側方に延び下方に折り曲げられている2つの部分47を有している。これら部分47は、前記遊び位置でのYZ平面と平行な面内で、前記中心部45に対して直角に延びており、本体1の前記周面12に面する位置にある。
【0043】
前記側方に延び下方に折り曲げられている2つの部分47は、前記枢支ピン42と平行に延びており、この結果、前記ペダル44の傾斜の間に、前記側方に延び下方に折り曲げられている2つの部分47は、回動の方向に応じて、相反して、前記周面12に対して少し接離する。
【0044】
いくつかのキャビティが、即ち、
長手方向Xに直線的且つ水平に、前記ペダル44の回転軸42に直交して延びており、前記本体1の前記周面12で、対向する両端部31の所に開口している1つのダンピングキャビティ30と、
同様に長手方向Xで直線的且つ水平に延びており、前記本体1の前記周面12で、対向する両端21の所に開口している2つの制御キャビティ20とが、
前記本体中に形成されている。
【0045】
前記ダンピングキャビティ30は、このキャビティの全長に渡って一定の直径を有し前記長手方向Xと平行な軸A3を中心軸とするボアの形態であり、容易に実施される従来のマシン技術によって形成される。
【0046】
前記制御キャビティ20は、異なる直径を有し前記長手方向と平行な軸A1もしくはA2を中心軸とする2つの連続したボアの形態である。
【0047】
各減圧器2は、
対応する制御キャビティ20中で前後移動するように収容されている制御プッシュピース21と、
前記制御キャビティ20中に設けられており、中で前記制御プッシュピース21が移動可能であり、前記長手方向Xと平行な軸A1もしくはA2を中心軸とし本体1の前記周面12に開口している所定の直径のボアに対応する補償チャンバ200と、
前記補償チャンバ200に開口しており、低圧の流体源と接続され、本体1の前記下面11に開口しており、垂直軸Zと平行に延びているリターンパイプ22と、
前記補償チャンバ200から直接に延長しており、両端のうち一端が前記補償チャンバ200と連結されており、前記補償チャンバ200の直径より小さい直径を有するボアに対応しており、隣接する前記補償チャンバ200と同じ軸A1もしくはA2を中心軸としており、前記補償チャンバ200とは反対の本体1の前記周面12に開口しており、この開口した端部にストッパ211がねじ込まれている分配チャンネル210と、
前記分配チャンネル210に開口しており、高圧の流体源と接続され、前記分配チャンネル210を貫通し、横方向Yと平行であり本体1の前記周面12に開口しているボアによって形成されており、この開口した端部にストッパ231がねじ込まれている入口パイプ23と、
前記分配チャンネル210に開口しており、制御される外部のレセプタと接続されるように意図されており、本体1の前記下面11に開口しており、前記垂直軸Zと平行に延びている出口パイプ24と、
前記補償チャンバ200中を、前記制御プッシュピース21によって、前記制御部材4によって、軸A1もしくはA2に沿った平行運動で、移動させられ得るプランジャ25と、
移動の開始位置と終り位置との間で移動する前記プランジャ25に取着され、前記出口パイプ24と連結させるための、自由端に開口している盲軸チャンネル260を前記分配チャンネル210中に有している分配スライダー26であって、この軸チャンネル260は、前記分配スライダー26が前記分配チャンネル210中で移動する時に減圧機能を果たすように前記補償チャンバ200もしくは前記入口パイプ23と選択的に連結可能な側方チャンネル261と連結している、分配スライダー26と、
を有している。
【0048】
前記入口パイプ23中で循環する流体と、前記補償チャンバ200中(と前記リターンパイプ22中と)で循環する流体とは、絶対圧力値と関係なく、相対的に高圧もしくは低圧とそれぞれ見なされる。
【0049】
前記プランジャ25は、前記制御部材4側の拡大された頭部と前記分配チャンネル210側の連結用脚部との間で延びているロッドによって基本的に構成されている。前記プランジャ25のこの連結用脚部は、移動に対して前記スライダー26の第1の端部に取着されている。第2の端部は、前記軸チャンネル260に開口している前記分配スライダー26の自由端に対応する。
【0050】
また、各減圧器2は、前記プランジャ25のシャフトと同軸に設けられているシェル27を有しており、このシェル27は、第1のリターンばね270によって前記制御プランジャ21へと弾力的に押し戻されるように、前記プランジャ25の前記拡大された頭部の下側の部分を支持している。この第1のリターンばね270は、前記シェル27を前記制御プッシュピース21へと押すように、前記シェル27と前記制御キャビティ20中に規定されている肩部との間に挿入されている。
【0051】
前記減圧器2は、校正ばね即ち調整ばねと称されている第2のリターンばね271を有し得る。このばね271は、前記第1のリターンばね270の内側に設けられており、前記プランジャ25の肩部と前記シェル27との間に挿入されている。
【0052】
各制御プッシュピース21の移動案内が、本体1の前記周面12に開口している前記補償チャンバ200の端部に固定されている案内スリーブ28によって行われる。この案内スリーブ28は、本体1の前記周面12に取着されている閉鎖プレート280によって、特にねじ281によって、固定されている。2つの周囲溝が、前記制御プッシュピース21と前記スリーブ28と前記本体1とのそれぞれの間のシールを確実にするために、各案内スリーブ28の内面と外面とにそれぞれ形成されている。
【0053】
このような減圧器の動作は、周知であり、本書では詳しく説明されない。正確にするために、例えば、前述の文献FR2507732、FR2376978、FR2793532、FR2854668、FR2857706,FR2835574を参照し得る。
【0054】
本発明の重要な特徴に従えば、前記制御キャビティ20、特に前記補償チャンバ200は、前記制御プッシュピース21が、本体1の前記周面12から部分的に突出し前記ペダル44のそれぞれ側方に延び下方に折り曲げられている部分47を支持するように本体1の前記周面12に設けられている。この場合、前記制御プッシュピース21の一方が、前記側方に延び下方に折り曲げられている部分47の一方を支持するように、本体1から突出しており、一方で、他方の前記制御プッシュピース21が、他方の前記側方に延び下方に折り曲げられている部分47を支持するように、本体1から突出している。前記制御プッシュピース21は、前記制御部材4の作用によって、相反して、即ち前記長手方向で対向する方向に移動する。
【0055】
前記ペダル44が一方向に傾斜すると、一方の前記側方に延び下方に折り曲げられている部分47は、前記周面12に接近し、対応する前記補償チャンバ200中の対応する前記制御プッシュピース21を押圧する。これに対して、他方の前記側方に延び下方に折り曲げられている部分47は、他方の前記制御プッシュピース21との接触を保ちながら、前記周面12から離れる。このプッシュピース21は、前記第1のリターンばね270によって、対応する前記補償チャンバ200の外側に押圧される。前記ペダル44が、他の方向に傾斜すると、この移動は、逆転される。
【0056】
前記側方に延び下方に折り曲げられている部分47は、前記制御プッシュピース21の各々を支持するように形成されている指部52を支持している。この指部52は、ねじの形態であり、これの頭部は、対応する前記制御プッシュピース21のために、わずかに丸められた支持面を有している。この指部52の自由端は、対応する前記側方に延び下方に折り曲げられている部分47に固定するためのナットと協動する。
【0057】
前記ダンパ3は、
前記ダンピングキャビティ中で、露出した両端部が前後運動するように収容されており、前記制御部材4の一方向の傾斜によって一方が押圧され、前記ダンピングプッシュピース31のうちの一方を押圧し、他の方向の傾斜によって他方が押圧される2つのダンピングプッシュピース31と、
前記ダンピングプッシュピース31の移動、従って前記制御部材4の傾斜をダンピングするために、前記ダンピングキャビティ30中の前記2つのダンピングプッシュピース31間で、摺動可能且つ調整可能に取り付けられているダンピングスライダー32と、
を有している。
【0058】
各ダンピングプッシュピース31の移動案内は、本体1の前記周面12に開口している前記ダンピングチャンバ30の端部に固定されている案内スリーブ38によって、行われる。前記案内スリーブ38は、本体1の前記周面12に取着されている前述の閉鎖プレート280によって、固定されている。2つの周囲溝が、前記ダンピングプッシュピース31と前記スリーブ38と前記本体1とのそれぞれの間のシールを確実にするために、シール装置を収容するように、各案内スリーブ38の内面と外面とに、それぞれ形成されている。
【0059】
前記ダンピングスライダー32は、
このスライダー32の対向する両端部にそれぞれ形成されており、一方では、前記ダンピングキャビティ30中で摺動可能であるようにこのダンピングキャビティ30の開口している両端部に取り付けられており、他方では、前記ダンピングプッシュピース31に当接している、2つのエンドピストン33と、
長軸A3を中心としており前記2つのエンドピストン33を互いに接続している中心ロッド34と、
前記中心ロッド34の周面に形成されており前記2つのエンドピストン33間で互いに離間して配置されており、一方では、前記ダンピングキャビティ30で摺動可能に取り付けられており、他方では、シール装置を収容するために外面に周囲溝が各々に設けられている2つの中間ピストン35と、
を有している。
【0060】
かくして、前記ダンピングキャビティ30は、対向する方向に変更可能な容量(即ち、相反して変更される容量)を有し前記2つの対向するエンドピストン33と前記エンドピストン33に隣接する案内スリーブ38との間に延びる2つのワークチャンバ300を有している。これらワークチャンバ300は、流体を収容しており、この流体は、前記ダンピングプッシュピース31のどちらか一方から前記ダンピングスライダー32のエンドピストン33のどちらか一方への推力によって、少なくとも1つの連結路を通って、一方のワークチャンバから他方のワークチャンバに移動するように意図されている。
【0061】
背中合わせに、もしくは向かい合って設けられている前記ダンピングプッシュピース31は、前記ダンピングスライダー32の前記2つのエンドピストン33に当接し、前記ワークチャンバ300中を移動する。
【0062】
図7を参照して、前記ペダル44が左に傾斜すると、即ち反時計回りに回動すると、左側の前記側方に延び下方に折り曲げられている部分47は、前記ダンピングキャビティ30中の左側の前記ダンピングプッシュピース31を押圧する。かくして、このダンピングプッシュピース31は、前記ダンピングスライダー32を左に押圧し、かくして、前記ダンピングスライダー32は、前記右のダンピングプッシュピース31を前記ダンピングキャビティ30の外側に押圧する。この結果、右側の前記ダンピングプッシュピース31は、右側の前記側方に延び下方に折り曲げられている部分47と接触したまま、本体1の前記周面12から離れる方向に移動する。かくして、左側の前記ワークチャンバ300の容量が増加し、一方で、右側の前記ワークチャンバ300の容量が減少し、従ってこの右側のワークチャンバ300中に収容されている流体の一部が、前記左側のワークチャンバ300中に入る。
【0063】
本発明の他の重要な特徴に従えば、前記ダンピングキャビティ30は、これの両端が本体1の前記周面12に開口しており、従って前記2つのダンピングプッシュピース31は、前記ペダル44のそれぞれ側方に延び下方に折り曲げられている部分47を支持するように、本体1の前記周面12の外側に部分的に突出している。この場合、一方の前記ダンピングプッシュピース31は、一方の前記側方に延び下方に折り曲げられている部分47を支持するように本体1から突出しており、これに対して、他方の前記ダンピングプッシュピース31は、他方の前記側方に延び下方に折り曲げられている部分47を支持するように本体1から突出している。これらダンピングプッシュピース31は、前記制御部材4の作用によって、相反して、即ち、前記長手方向Xで対向する方向に、移動する。
【0064】
前記側方に延び下方に折り曲げられている部分47の各々は、前記ダンピングプッシュピース31のそれぞれを支持するように形成されている指部53を支持している。この指部53は、ねじの形態であり、これの頭部は、対応する前記ダンピングプッシュピース31のためにわずかに丸められた支持面を有している。この指部53の自由端は、対応する前記側方に延び下方に折り曲げられている部分47に固定するためのナットと協動する。かくして、前記側方に延び下方に折り曲げられている部分47の各々は、並んで長手方向面内で延びている2つの指部52、53を有している。
【0065】
前記ダンピングスライダー32は、一定の容量を有する3つの内チャンバ、即ち、
前記2つの中間ピストン35間で前記中心ロッド34を中心として配置されている中心の内チャンバ320と、
前記エンドピストン33とこれらエンドピストン33に隣接する前記中間ピストン35との間で、前記中心ロッド34を中心として配置されている、2つの側方の内チャンバ321とを、
内側に規定している。
【0066】
更に、前記ダンピングスライダー32は、前記中心ロッド34に形成されている長手方向の(即ち軸方向の)中心チャンネル340を有している。この中心チャンネル340は、この中心チャンネル340が開口した2つの端部341を前記2つのエンドピストン33にそれぞれ有するように、前記中心ロッド34の全長と前記エンドピストン33とを通っている。また、前記中心チャンネル340には、前記中心チャンネル340の内側で流体の流れに負荷損失を生じさせるように設定されている2つの対向した噴射部342が、内側に設けられている。これらジェット342は、前記エンドピストン33のほぼ内側に、形成されている。
【0067】
前記ダンピングスライダー32は、前記中心ロッド34中に形成されており前記中心チャンネル340を前記側方の内チャンバ321のそれぞれと連結させている2つの径方向のチャンネル344を有している。これら径方向のチャンネル344は、前記2つのジェット342間に配置されており、前記側方の内チャンバ321のそれぞれと前記中心チャンネル340とに開口している。
【0068】
更に、前記ダンピングスライダー32は、前記ワークチャンバ300のそれぞれと前記中心チャンネル340とを流体連結させるように、前記エンドピストン33に形成されている2つのエンドチャンネル343を有している。これらエンドチャンネル343は、前記エンドピストン33のそれぞれの両端面に設けられている溝の形態で形成されており、前記ワークチャンバ300のそれぞれと、前記中心チャンネル34のそれぞれの端部341とを流体連結させている。前記両端面は、前記ワークチャンバ300を部分的に規定している前記ダンピングスライダーの両端面と対応する。
【0069】
前記ダンピングプッシュピース31は、前記中心チャンネル34のそれぞれの端部341を覆う程の大きさに設定されており、従って、前記ダンピングプッシュピース31が移動される時、流体は、前記ワークチャンバ300と前記中心チャンネル34との間を、前記溝343をそれぞれ通って循環し、栓をされている開口した前記端部341中を直接に通らない。前記溝343は、前記プッシュピース31の移動の所望のダンピングを与えるために、前記ワークチャンバ300のそれぞれと前記中心チャンネル34との間の流体の流れを抑制するのに適したほぼ螺旋形状である。かくして、前記螺旋形状の溝343は、対応する前記ダンピングプッシュピース31によって遮断されないように軸A3から離れた第1の端部と、前記中心のチャンネル34の開口している端部341のそれぞれに開口している第2の端部とを有している。
【0070】
かくして、前記2つのチャンバ300間の流体の通路は、前記溝343と前記中心のチャンネル340とから成り、流体の流れの中で4つの抑制ゾーン、即ち前記2つのジェット342と前記2つの螺旋形状の溝343とを備えている。
【0071】
いくつかの連結が、前記減圧器2と前記ダンパ3との間に設けられている。
第1に、前記減圧器2の前記入口パイプ23は、前記ダンピングスライダー32の前記中心の内チャンバ320に開口している。かくして、前記2つの減圧器2の入口パイプ23は、前記本体1を両側面に渡って前記横方向Yに沿って通る1つのボアの形態で形成されている。心覚えに、前記入口パイプ23は、高圧の流体源に接続される。このために、主要な入口パイプ290が、一方では、前記ダンピングスライダー32の前記中心の内チャンバ320に開口しており、他方では、高圧の流体源に接続される本体1の前記下面11に開口している。即ち、前記主要な入口パイプ290は、前記垂直軸Zと平行に延びている。
【0072】
第2に、この装置は、前記2つの減圧器のそれぞれの前記補償チャンバ200を連結させるように2つの接続パイプ291を有しており、即ち、
一方では前記減圧器2の一方の前記補償チャンバ200に開口しており、他方では、前記ダンピングスライダー32の遠心の前記内チャンバ321の一方に開口している第1の接続パイプ291と、
一方では前記減圧器2の他方の前記補償チャンバ200に開口しており、他方では前記ダンピングスライダー32の遠心の前記内チャンバ321の他方に開口している第2の接続パイプ291とを、有している。
【0073】
これら接続パイプ291は、横方向Yと平行なボアの形態で、前記補償チャンバ200のそれぞれを通り本体1の前記周面12に開口するように形成されており、前記接続パイプ291に開口した両端部のそれぞれには、ストッパ292がねじ込まれている。
【0074】
更に、上述の通り、前記ダンピングスライダー32の前記2つの遠心の内チャンバ321は、前記径方向のチャンネル344と前記中心のチャンネル340とによって互いに連結されている。このようにして、前記2つの減圧器2のそれぞれの前記補償チャンバ200は、前記2つの接続パイプ291と、前記2つの遠心の内チャンバ321と、前記2つの径方向のチャンネル344と、前記中心のチャンネル340とによって、流体連結されている。かくして、図5に示されているように、前記2つの減圧器2の一方だけが、本体1の前記下面11に開口しており低圧の流体源に接続されるリターンパイプ22を有している。
【0075】
図1乃至図8に示されている実施形態では、前記減圧器2と前記制御キャビティ20と前記制御ピストン21との軸A1、A2は、水平であり、前記長手方向Xと平行である。
【0076】
図9、図10に示されている実施形態では、前記減圧器2と前記制御キャビティ20と前記制御ピストン21との前記軸A1、A2は、YZ平面と平行な中間の面に対して対称的に、前記長手方向Xに対して傾斜されている。かくして、前記軸A1は、前記長手方向Xに対して、所定の角度aだけ傾斜されている。一方で、前記軸A2は、前記長手方向Xに対して、所定の角度(180−a)だけ傾斜されている。この角度aは、0度より大きいか同等であり(図1乃至図8に示されている実施形態)、厳密には90度未満であり、好ましくは0度乃至45度であり、もしくは、垂直方向の大きさの理由で、0度乃至25度である。実際には、前記軸A1、A2のわずかな傾斜が、前記制御プッシュピース21での前記ペダル44の制御の改良を可能にする。
【0077】
かくして、本発明に係る前記調整装置は、詳しくは前記本体1の高さを減じることによって、この装置の全体の高さを減じることが可能となり、また、前記本体1の内側に、貫通孔を有しているもしくは有していないキャビティを容易に形成することが可能にする。また、この装置は、ピストン形式であり直線のダンピングキャビティ30中に取り付けられている1つのダンピングスライダー32によって、前記制御部材4の傾斜の両方向でのダンピングを確実にすることが可能である。
【0078】
更に、図1乃至図8を参照して説明されている前記出口パイプ24は、下面11に開口している垂直のボアの形態で形成されているが、前記周面12に開口しており前記ねじ211が詰められている端部の代わりに、図9、図10に示されている実施形態のように、分配チャンネル210の延長部として、前記長手方向の軸Xに沿って形成されることもできる。この場合、外側のレシーバは、本体1の前記周面12の所で接続されている。
【0079】
当然ながら、上述の実施形態は、制限するものではなく、減圧器及び/もしくはダンパの他の形態が実施され得る他の説明及び改良が、本発明の範囲を超えないで、本発明に係る調整装置に対して為され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に油圧式遠隔制御形式の圧力調整装置であって、
下面(11)及び上面(10)の2つの端面と、これら2つの端面(10、11)間に延びている周面(12)とが設けられており、これら面の少なくとも1つに開口している少なくとも1つのいわゆる制御キャビティ(20)と、これら面の少なくとも1つに開口している少なくとも1つのいわゆるダンピングキャビティ(30)とを有している、本体(1)と、
この本体(1)に設けられており、前記少なくとも1つの制御キャビティ(20)中で前後運動するように収容されている制御プッシュピース(21)を有し、この調整装置の外側で少なくとも1つのレシーバの制御を可能にすることが意図されている、最小限の減圧器(2)と、
前記少なくとも1つのプッシュピース(21)の前記前後運動を制御するために、本体(1)の前記上面(10)に設けられている少なくとも1つの枢支部(42)を、この本体(1)に対して回動させる制御部材(4)と、
前記本体(1)に設けられており、前記枢支部(42)の両側に配置されており且つ前記少なくとも1つのダンピングキャビティ(30)中で前後運動するように収容されている2つのダンピングプッシュピース(31)を有し、前記制御部材(4)の傾斜を両方向でダンピングするように意図されており、前記制御部材(4)は、一方では、これが一方向に傾斜する時に前記ダンピングプッシュピース(31)の一方を押圧し、他方では、これが他の方向に傾斜する時に他の前記ダンピングプッシュピース(31)を押圧する、少なくとも1つのダンパ(3)と、
を具備する調整装置において、
前記少なくとも1つの制御キャビティ(20)は、本体(1)の前記周面(12)に開口した1つの端部を有していることと、
前記少なくとも1つのダンピングキャビティ(30)は、前記制御部材(4)の前記枢支部(42)の両側に、本体(1)の前記周面(12)に開口している2つの端部を有していることと、
前記制御部材(4)は、前記制御キャビティ(20)と前記ダンピングキャビティ(30)との開口している端部に面するように、前記周面(12)に対向する部分(47)を有しており、前記部分(47)から前記制御プッシュピース(21)と前記ダンピングプッシュピース(31)とがそれぞれ露出していることと、
を特徴とする、装置。
【請求項2】
前記本体(1)全体を通っており、両端部が前記周面(12)に開口している1つの直線状の前記ダンピングキャビティ(30)を具備している、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの制御キャビティ(20)は、直線状であり、前記ダンピングキャビティ(30)に対してほぼ平行であるか傾斜して延びている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ダンピングキャビティ(30)と前記少なくとも1つの制御キャビティ(20)とは、互いにほぼ平行な平面内で延びている、請求項2又は3に記載の装置。
【請求項5】
前記ダンパ(3)は、前記ダンピングキャビティ(30)中で摺動可能且つ調整可能に取り付けられているダンピングスライダー(32)を有しており、前記ダンピングキャビティ(30)は、対向する方向に変更可能な容量を備えた2つのワークチャンバ(300)を有し、これらワークチャンバ(300)は、前記ダンピングスライダー(32)の対向する2つの端部と、前記ダンピングプッシュピースを移動案内するために前記ダンピングキャビティの開口している端部に固定された案内スリーブとの間に延びており、前記ワークチャンバ(300)は、流体を収容しており、このような流体は、前記ダンピングスライダー(32)への前記ダンピングプッシュピース(31)の一方もしくは他方からの推力により、少なくとも1つの連結路によって一方から他方へと通過するように意図されている、請求項1乃至4のいずれか1に記載の装置。
【請求項6】
前記連結路は、流体が前記2つのワークチャンバ(300)間でこの連結路を通って流れる時に、この連結路中で負荷損失を生じさせる少なくとも1つの抑制ゾーン(342、343)を有している、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記ダンピングスライダー(32)は、2つの端部のそれぞれに、前記ダンピングキャビティ(30)中で摺動し中心ロッド(34)によって互いに接続されている2つのエンドピストン(33)を有しており、前記ダンピングプッシュピース(31)の各々は、これらエンドピストン(33)に当接しており、前記2つのワークチャンバ(300)間の前記連結路は、前記ダンピングスライダー(32)中で、前記2つのエンドピストン(33)間に、形成されている、請求項5又は6に記載の装置。
【請求項8】
前記連結路は、前記中心の接続ロッド(34)中で前記2つのエンドピストン(33)間に軸方向に形成されている2つのエンドチャンネル(343)を有しており、これらエンドチャンネル(343)は、前記ワークチャンバ(300)のそれぞれと前記中心チャンネル(340)とを流体連結する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記中心チャンネル(340)は、前記2つのエンドピストン(33)の全体に渡って通っており、前記ダンピングプッシュピース(31)は、前記中心チャンネル(340)のそれぞれの開口した端部(341)を覆うようにディメンションを設定されており、前記エンドチャンネル(343)は、前記エンドピストン(33)のそれぞれの端面に形成されている溝の形態であり、前記ワークチャンバ(300)と前記中心チャンネル(340)の前記開口した端部(341)とを流体連結させる、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記溝(343)は、前記ワークチャンバ(300)のそれぞれと前記中心チャンネル(340)との間の流体の流れを抑制するほぼ螺旋形状である、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記中心チャンネル(340)には、前記中心チャンネル(340)中の流体の流れに負荷損失を生じさせるように形成されている2つの対向した噴射部(342)が、内側に設けられている、請求項8乃至10のいずれか1に記載の装置。
【請求項12】
ダンピングスライダー(32)は、前記ダンピングキャビティ(30)中で摺動し前記エンドピストン(33)間で前記中心ロッド(34)を中心として配置されている2つの中間ピストン(35)を有しており、この結果、前記ダンピングスライダー(32)は、3つの内チャンバを、即ち、前記エンドピストン(33)とこれらエンドピストンに隣接する前記中間ピストン(35)との間に配置されている2つの側方の内チャンバ(321)、並びに、前記2つの中間ピストン(35)間に配置されている中心の内チャンバ(320)を、内側に規定している、請求項7乃至11のいずれか1に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−508360(P2012−508360A)
【公表日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−543792(P2011−543792)
【出願日】平成21年10月16日(2009.10.16)
【国際出願番号】PCT/FR2009/051980
【国際公開番号】WO2010/055240
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(511116041)
【氏名又は名称原語表記】BOSCH REXROTH D.S.I.
【住所又は居所原語表記】91 boulevard Joliot Curie, 69200 VENISSIEUX
【Fターム(参考)】