現像装置、現像方法及び記憶媒体
【課題】現像液を基板に均一性高く供給して、歩留りの低下を抑えることができる現像装置を提供すること。
【解決手段】表面にレジストが塗布され、露光された後の基板を水平に保持する基板保持部と、現像液の前記基板への濡れ性を高めるための表面処理液を霧化させる表面処理液霧化手段と、霧化した前記表面処理液を前記基板に噴霧する第1の噴霧ノズルと、前記表面処理液が噴霧された基板に現像液を吐出して現像を行うための現像液吐出ノズルと、を備えるように現像装置を構成する。霧化した表面処理液は、液状のままの表面処理液に比べて、基板に対する表面張力が低いので、基板上で凝集することが抑えられるため、容易に基板全体に供給することができ、基板の濡れ性を高めることができる。その結果として、現像液を均一性高く基板に供給することができ、歩留りの低下を抑えることができる。
【解決手段】表面にレジストが塗布され、露光された後の基板を水平に保持する基板保持部と、現像液の前記基板への濡れ性を高めるための表面処理液を霧化させる表面処理液霧化手段と、霧化した前記表面処理液を前記基板に噴霧する第1の噴霧ノズルと、前記表面処理液が噴霧された基板に現像液を吐出して現像を行うための現像液吐出ノズルと、を備えるように現像装置を構成する。霧化した表面処理液は、液状のままの表面処理液に比べて、基板に対する表面張力が低いので、基板上で凝集することが抑えられるため、容易に基板全体に供給することができ、基板の濡れ性を高めることができる。その結果として、現像液を均一性高く基板に供給することができ、歩留りの低下を抑えることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その表面にレジストが塗布され、更に露光された基板を現像処理する現像装置、現像方法及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程の一つであるフォトレジスト工程においては、半導体ウエハ(以下、ウエハという)の表面にレジストを塗布し、このレジストを所定のパターンで露光した後に現像してレジストパターンを形成している。このような処理は、一般にレジストの塗布、現像を行う塗布、現像装置に露光装置を接続したシステムを用いて行われる。
【0003】
この塗布、現像装置にはレジストが塗布されたウエハに現像液を供給して現像を行う現像モジュール(現像装置)が設けられている。現像モジュールは、ウエハを保持する基板保持部と、排液手段及び排気手段を備え、その基板保持部に保持されたウエハを囲むように設けられたカップ体と、を含む現像処理部と、を備えている。また、現像モジュールにはウエハに現像液を供給するための現像液吐出ノズルと、ウエハに純水を供給する純水吐出ノズルとが設けられている。
【0004】
前記現像装置における処理工程について簡単に説明すると、先ず例えば前記基板保持部を介して鉛直軸周りに回転するウエハの中心部に純水吐出ノズルから純水が供給され、遠心力によりその純水が前記中心部から周縁部へと広げられる。これによってウエハ表面を濡らして現像時における現像液の濡れ性を高める、いわゆるプリウエット処理を行う。このプリウエットとしては純水の代わりに現像液を用いる場合があり、この場合前記現像液は、現像目的ではなく前記液膜を形成する際にウエハの表面の濡れ性を高める目的で用いられる。
【0005】
プリウエット処理後、現像液吐出ノズルからウエハ表面に現像液を吐出すると共にその現像液吐出ノズルをウエハWの径方向に移動させ、ウエハに渦巻き状に現像液を供給する。供給された現像液は、プリウエットされたウエハ表面を濡れ広がり、液膜を形成する。然る後、純水吐出ノズルからウエハに純水が供給され、前記現像液がウエハWから洗い流されて除去される。
【0006】
ところで、露光装置による露光としては液浸露光が広く行われるようになり、その傾向に従い、液浸露光の際に用いられる液体の影響を抑えるためにレジストの高撥水性化が進んでいる。しかし、このように高い撥水性を有するレジストを現像する際には、前記プリウエットや前記液膜の形成を行うにあたり、現像液や純水がその表面張力により、少しでも濡れ性の良い部分に集まってしまう。
【0007】
ウエハWの模式図である図16を用いて具体的に説明する。前記プリウエットが開始され、ウエハW表面を中心部から周縁部に向けて純水が広がったときに、図中斜線を付して示すその純水に濡れた領域200は濡れ性が高まるが、純水が供給されていない領域201は依然として濡れ性が低い。このようにウエハWに濡れ性が高い領域200が形成されると、続けてウエハWに純水が供給されても、その表面張力により当該純水は領域200に集まり、当該領域200を通過してウエハWの周縁部から流れ落ちる。その結果として、領域201は純水に濡れないままプリウエットが終了してしまう。そして、プリウエット終了後に現像液が供給されても、現像液は濡れ性が高い領域200を広がるが、プリウエットの純水と同様にその表面張力によって領域201には行き渡らず、結果として現像液が行き渡らない領域201は現像されずに処理が終わってしまう。
【0008】
また、スループットの向上を図るためにウエハは大型化する傾向にあり、現在では例えば直径450mmのウエハを用いることが検討されているが、そのように大型のウエハを用いた場合には、上記のように現像液に濡れない箇所も多く発生し、現像欠陥がより起こりやすくなってしまうおそれがある。
【0009】
上記のようにウエハを回転させながら現像液の供給を行う代わりに、ウエハを静止状態におき、ウエハの直径をカバーするスリット状の吐出口を備えた現像液吐出ノズルをウエハの一端から他端へと移動させながら現像液を供給して、当該現像液の液膜を形成し、その後ウエハWを静止状態に保つ現像手法もある。しかし、レジストの撥水性が高くなると、この手法を用いても上記の理由で均一な液膜を形成することが難しくなるおそれがある。そして、これらの現像手法において均一な液膜を形成するためにウエハに供給する現像液の量を増やすことも考えられるが、現像処理に要する時間が長くなりスループットが低下してしまうし、高コストになってしまう。
【0010】
特許文献1には現像液のミストを噴霧する現像装置について記載されているが、既述の問題については記載されておらず、その問題を解決できるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2000−232058
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、現像液を基板に均一性高く供給して、歩留りの低下を抑えることができる現像装置、現像方法及び記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の現像装置は、表面にレジストが塗布され、露光された後の基板を水平に保持する基板保持部と、
現像液の前記基板への濡れ性を高めるための表面処理液を霧化させる表面処理液霧化手段と、
霧化した前記表面処理液を前記基板に噴霧する第1の噴霧ノズルと、
前記表面処理液が噴霧された基板に現像液を吐出して現像を行うための現像液吐出ノズルと、
を備えたことを特徴とする。
【0014】
前記現像液吐出ノズルが設けられる代わりに、
現像液を霧化する現像液霧化手段と、
前記基板に霧化した現像液を噴霧して現像を行うための第2の噴霧ノズルと、
を備えていてもよく、また、前記現像液が供給された基板に洗浄液を供給して、基板を洗浄するための洗浄ノズルと、
前記現像液吐出ノズルまたは前記第2の噴霧ノズルと、前記洗浄液吐出ノズルとの動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は現像液吐出ノズルまたは第2の噴霧ノズルからの基板への現像液の供給を行うステップと、次いで洗浄液吐出ノズルからの洗浄液の吐出を行うステップと、を繰り返し行うように制御信号を出力するようにしてもよい。前記基板表面の水に対する静的接触角は例えば80°以上である。
【0015】
本発明の現像方法は、表面にレジストが塗布され、露光された後の基板を水平に保持する工程と、
現像液の濡れ性を高めるための表面処理液を霧化する工程と、
第1の噴霧ノズルから前記基板に霧化した表面処理液を噴霧する工程と、
現像液吐出ノズルから前記表面処理液が噴霧された基板に現像液を吐出して現像を行う工程と、
を備えたことを特徴とする。
【0016】
また、現像液吐出ノズルから前記表面処理液が噴霧された基板に現像液を吐出して現像を行う工程を実施する代わりに、
現像液を霧化する工程と、
第2の噴霧ノズルから前記基板に霧化した現像液を噴霧して現像を行う工程と、を備えていてもよく、現像液吐出ノズルまたは第2の噴霧ノズルからの基板への現像液の供給を行う工程と、次いで洗浄液吐出ノズルから基板へ洗浄液を吐出して基板を洗浄する工程と、を繰り返し行ってもよい。
【0017】
また、本発明の記憶媒体は、基板に対する現像処理を行う現像装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、上述の現像方法を実施するためのものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の現像装置は、現像液の基板への濡れ性を高めるための表面処理液を霧化させる表面処理液霧化手段と、霧化した前記表面処理液を前記基板に噴霧する噴霧ノズルと、を備えている。霧化した表面処理液は、液状のままの表面処理液に比べて、基板に対する表面張力が低いので、基板上で凝集することが抑えられるため、容易に基板全体に供給することができ、前記濡れ性を高めることができる。その結果として、現像液を均一性高く基板に供給することができるので、現像欠陥を抑え、歩留りの低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態に係る現像装置の縦断側面図である。
【図2】前記現像装置の平面図である。
【図3】前記現像装置に設けられた現像液吐出ノズル及び噴霧ノズルの斜視図である。
【図4】現像液吐出ノズル及び噴霧ノズルが移動する様子を示す説明図である。
【図5】前記現像装置による現像工程を示した作用図である。
【図6】前記現像装置による現像工程を示した作用図である。
【図7】前記現像装置による他の現像工程を示した作用図である。
【図8】前記現像装置の他の現像工程を示した作用図である。
【図9】前記現像工程によりウエハ表面が変化する様子を示した模式図である。
【図10】他の現像装置を示した縦断側面図である。
【図11】前記現像装置の横断側面図である。
【図12】前記現像装置の現像液噴霧ノズルの構成を示した斜視図である。
【図13】前記現像装置を備えた塗布、現像装置の平面図である。
【図14】前記塗布、現像装置の斜視図である。
【図15】前記塗布、現像装置の縦断平面図である。
【図16】現像されるウエハの表面を示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の現像方法を実施する現像装置1について図1及び図2を参照しながら説明する。この現像装置1はウエハWの裏面側中央部を吸着して水平姿勢に保持するための基板保持部であるスピンチャック11が設けられている。スピンチャック11は回転軸12を介して駆動機構13と接続されており、スピンチャック11の回転軸上にウエハWの中心が位置するように設定されている。またスピンチャック11は、駆動機構13を介してウエハWを保持した状態で鉛直軸回りに回転及び昇降可能に構成されており、現像処理中におけるその回転速度は後述の制御部100から出力される制御信号に基づいて制御される。
【0021】
スピンチャック11上のウエハWを囲むようにして上方側が開口するカップ体21が設けられている。このカップ体21は、上部側が四角状であり下部側が円筒状の外カップ22と、上部側が内側に傾斜した筒状の内カップ23とからなり、外カップ22の下端部に接続された昇降部24により外カップ22が昇降し、更に内カップ23は外カップ22の下端側内周面に形成された段部に押し上げられて昇降可能に構成されている。
【0022】
スピンチャック11の下方側には円形板25が設けられており、この円形板25の外側には断面が凹部状に形成された液受け部26が全周に亘って設けられている。液受け部26の底面にはドレイン排出口27が形成されており、ウエハWからこぼれ落ちるか、あるいは振り切られて液受け部26に貯留された現像液やリンス液はこのドレイン排出口27を介して装置の外部に排出される。また円形板25の外側には断面山形のリング部材28が設けられている。なお、図示は省略するが、円形板25を貫通する例えば3本の基板支持ピンである昇降ピンが設けられており、この昇降ピンと図示しない基板搬送手段との協働作用により現像装置1に搬送されたウエハWはスピンチャック11に受け渡される。
【0023】
現像装置1は現像液吐出ノズル31、第1の噴霧ノズルである現像ミスト噴霧ノズル41、純水吐出ノズル51を備えている。図3(a)に示すように現像液吐出ノズル31の下端には鉛直下方に開口し、ウエハWの表面に対向するように形成されたスリット状の吐出口32が設けられており、スピンチャック11に保持されたウエハWに帯状に現像液を吐出する。この吐出口32の長さ方向は前記ウエハWの周縁部から中央部側に向かうように形成されている。その長さ方向の大きさL1は例えば8mm〜15mmであり、幅方向の大きさL2は例えば0.1mm〜1mmである。また、ウエハWに現像液を吐出する際の吐出口32とウエハWとの距離は例えば1〜20mmである。
【0024】
現像液吐出ノズル31には現像液供給管33の一端が接続され、その他端はバルブやマスフローコントローラなどにより構成される流量制御部34を介して現像液供給源35に接続されている。流量制御部34が制御部100から出力される制御信号を受けることで前記吐出口32からウエハWへの現像液の給断が制御される。
【0025】
図3(b)に示すように現像ミスト噴霧ノズル41の下端には鉛直下方に開口し、ウエハWの表面に対向するように形成された円形の細孔状の吐出口42が設けられており、スピンチャック11に保持されたウエハWに霧化した現像液(以下、現像ミストと記載する)を噴霧する。吐出口42の口径L3は例えば10mm〜30mmである。現像ミスト噴霧ノズル41にはミスト供給管43の一端が接続され、その他端はバルブV1、霧化部40、流量制御部44をこの順に介して前記現像液供給源35に接続されている。
【0026】
また、霧化部40にはガス供給管45の一端が接続され、ガス供給管45の他端は流量制御部46を介して不活性ガス例えばN2ガスが貯留されたN2ガス供給源47に接続されている。流量制御部44,46はバルブやマスフローコントローラなどにより構成され、制御部100から出力される制御信号に従って下流側への現像液、N2ガスの流量を制御する。バルブV1は制御部100から出力される制御信号に従ってその開閉が制御される。
【0027】
霧化部40は現像液供給源35から供給された現像液を貯留するタンクと、制御部100から出力される制御信号に応じてそのタンクに貯留された現像液に例えば超音波を印加して現像ミストを生成させるための振動子と、を備えている。この現像ミストの粒子径としては例えば3μm以下であり、この霧化部40で生成した現像ミストは、この霧化部40に供給されるキャリアガスである前記N2ガスによりミスト供給管43を下流側に流通し、そのN2ガスと共に噴霧ノズル41からウエハWに供給される。
【0028】
純水吐出ノズル51は、その下端に鉛直下方に開口してウエハWに純水を供給する吐出口52を備えている。純水吐出ノズル51には純水供給管53の一端が接続され、純水供給管53の他端はバルブやマスフローコントローラなどにより構成される流量制御部54を介して純水供給源55に接続されている。流量制御部54が制御部100からの制御信号を受けることで前記吐出口52からウエハWへの純水の給断が制御される。純水吐出ノズル52の吐出口52は、現像ミスト噴霧ノズルの吐出口42と同様に円形の細孔状に形成されている。
【0029】
現像液吐出ノズル31、現像ミスト噴霧ノズル41、純水吐出ノズル51は、ノズルアーム15a,15b,15cの一端側に夫々支持されており、ノズルアーム15a,15b,15cの他端側は図示しない昇降機構を備えた移動基体16a,16b,16cに接続されている。更に移動基体16a及び16cは横方向に伸びるガイド部材17aに沿って、移動基体16bは前記ガイド部材17aに並行なガイド部材17bに沿って、夫々横方向に移動することができる。
【0030】
前記移動基体16a〜16cにより、スピンチャック11に載置されたウエハWへの各ノズル31,41,51の吐出口32,42,52の投影領域は、夫々そのウエハWの直径上を当該ウエハWの径方向に沿って移動することができる。図4(a)は現像処理を行う際に前記現像液吐出ノズル31の吐出口32の投影領域32aが移動する様子を示したものであり、図4(b)はプリウエットを行う際に前記現像ミスト噴霧ノズル41の吐出口42の投影領域42aが移動する様子を示したものである。図中のPはウエハWの中心を示している。
【0031】
図中18a,18b,18cは、現像液吐出ノズル31、現像ミスト噴霧ノズル41、純水吐出ノズル51の夫々の待機部であり、外カップ22の外側に設けられている。各ノズル31,41,51はウエハWに処理を行わないときにこれら待機部18a〜18cで待機する。
【0032】
続いて制御部100について説明する。制御部100は、例えばコンピュータからなり、不図示のプログラム格納部を有している。このプログラム格納部には、後述の作用で説明する現像処理が行われるように命令が組まれた例えばソフトウエアからなるプログラムが格納され、このプログラムが制御部100に読み出されることで制御部100はウエハの回転速度、ノズルの移動、ウエハへの現像液、現像ミスト及び純水の供給などを制御する。このプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスクまたはメモリーカードなどの記憶媒体に収納された状態でプログラム格納部に格納される。
【0033】
この現像装置1に搬入されるウエハWの表面には撥水性のレジスト膜が形成されており、前記レジスト膜は所定のパターンに沿って露光処理を受けている。このレジストの水に対する静的接触角は例えば80°以上である。またこのウエハWの大きさは、例えば300mm〜450mmである。
【0034】
現像装置1によりウエハWに一連の現像処理を行う手順について図5及び図6を参照しながら説明する。
(ステップS1:ウエハの搬入)
先ず不図示の基板搬送手段により既述のウエハWが現像装置1に搬送されると、この基板搬送手段と図示しない昇降ピンとの協働作用によりウエハWはスピンチャック11に受け渡され、次いで、外カップ22及び内カップ23が上昇位置に設定される。続いてスピンチャック11が所定の回転数例えば50rpm〜100rpmで回転すると共に現像ミスト噴霧ノズル41が待機部18bからウエハWの中心部上に位置する(図5(a))。一方、霧化部40では貯留された現像液に超音波が印加され、現像ミストMが生成する。
【0035】
(ステップS2:現像ミストによるプリウエットの開始)
N2ガスが霧化部40に供給され、それと同時にバルブV1が開かれる。霧化部40の現像ミストMは、N2ガスにより現像ミスト噴霧ノズル41に供給され、当該現像ミスト噴霧ノズル41からN2ガスと共にウエハWに供給される。
【0036】
(ステップS3:ウエハ全体へのプリウエット)
現像ミスト噴霧ノズル41がウエハWの中心部上から周縁部上へ移動し、ウエハW全体に現像ミストMが供給され、プリウエットが行われる(図5(c))。ウエハWに供給された現像ミストMは霧状、つまり小さな粒子状であることから、そのレジストに対する表面張力は現像液に比べて低いので、ウエハWの面内のレジストにおいて濡れ性の高い箇所に凝集することが抑えられるため、ウエハW面内全体に高い均一性をもって供給され、ウエハW表面全体の濡れ性が高まる。
【0037】
(ステップS4:現像液の供給開始)
バルブV1が閉じられ、現像ミスト噴霧ノズル41から現像ミストM及びN2ガスの供給が停止し、現像ミスト噴霧ノズル41は待機部18bに戻ると同時に待機部18aから現像液吐出ノズル31がウエハWの周縁部上に移動する。ウエハWの回転数が例えば100rpmになり、現像液吐出ノズル31がその周縁部上に帯状に現像液Dを吐出する(図5(d))。
【0038】
(ステップS5:現像液の液膜の形成)
現像液吐出ノズル31は、現像液Dを供給しながらウエハWの中心部上へと移動し、現像液DはウエハWの外側から内側に向かって螺旋状にウエハW表面に供給される。そして、現像液吐出ノズル31は、現像液Dを吐出した状態でウエハWの中心部上で停止すると共にウエハWの回転数が例えば2000rpmになり、ウエハWに供給された現像液Dは現像ミストMが付着して濡れ性が高まったウエハW表面を、回転している当該ウエハWの遠心力の作用により隙間なく濡れ広がり、その表面全体に現像液Dの液膜Eが形成され(図5(e))、現像液Dがレジストに浸透する。
【0039】
(ステップS6:現像液供給の停止)
現像液吐出ノズル31がウエハW中心部上で停止してから所定の時間経過後、現像液Dの供給が停止し、現像液吐出ノズル31が待機部18aへ戻ると共に純水吐出ノズル51が待機部18cからウエハWの中心部上へ移動する(図5(f))。
【0040】
(ステップS7:ウエハの洗浄)
純水吐出ノズル51からウエハWに洗浄液として純水Fが吐出され、純水Fは回転するウエハWの遠心力の作用によりそのウエハWの表面に沿って外側に広がる。この純水Fの供給によりレジスト膜において、現像液Dにより変質した溶解性部分がウエハW表面から洗い流され、レジスト膜にはパターンを形成する不溶解性部分が残る(図6(g))。
【0041】
(ステップS8:乾燥処理)
純水Fの吐出開始から所定の時間経過後、当該純水Fの供給が停止し、純水吐出ノズル51が待機部18cに戻る一方で、その回転によりウエハWからは純水Fが振り切られ、ウエハWは乾燥する(図5(h))。然る後、ウエハWの回転が停止し、外カップ22及び内カップ23が下降して、図示しない基板搬送手段によりウエハWが搬出され、現像処理が終了する。
【0042】
この現像装置1は、現像液のウエハWへの濡れ性を高めるためにプリウエットで用いられる現像液を霧化させて現像ミストを生成する霧化部40と、前記現像ミストを前記ウエハWに噴霧する現像ミスト噴霧ノズル41と、を備えている。霧化した現像液は、液状のままの現像液に比べて、ウエハWに対する表面張力が低いので、ウエハW上で凝集することが抑えられるため、容易にその表面全体に供給され、前記濡れ性を高めることができる。その結果として、現像液を均一性高くウエハWに供給することができるので、正常に現像されない箇所が発生することを抑え、歩留りの低下を抑えることができる。また、ウエハWに現像液を多く供給してその表面全体に行き渡らせるよりも、現像液の省液化による低コスト化及び現像液を供給する時間の短縮化によるスループットの向上を図ることができる。
【0043】
ところで、本発明の発明者は、レジストにおいて現像液に対する溶解性部分は、その現像液に接触するだけでは液中に溶け出さずレジスト膜の表面に留まったままであり、現像液供給後、ウエハWに上記のように洗浄液として例えば水が加えられたときに液中に溶け出し、解像が進行する傾向があることを検証済みである。レジストの材料組成から考えられる現像時間よりも実際に必要な現像時間が長い場合があるが、この場合にはその傾向が影響し、現像液がレジストの深さ方向に向かって浸透するまでに時間がかかっており、また、パターンが微細になればこの傾向が大きく現れると考えている。このような傾向に対応して、現像液の消費量を抑えること及び現像処理に要する時間が長くなることを抑えるために、既述の現像装置1によるウエハWに現像液と水とを交互に繰り返し供給する現像手法について以下に図7〜図9を参照しながら説明する。
【0044】
図7及び図8はこの現像処理の工程図であり、図9はウエハWの縦断側面の変化を模式的に示した図である。図9(a)は現像装置1に搬送されたときの現像前のウエハWを示しており、図中61はレジスト膜、62は現像液に対する不溶解性部分、63は現像液に対する溶解性部分を夫々示している。
【0045】
既述のステップS1〜S4に従って、プリウエット後に現像液吐出ノズル31から現像液の供給が開始され、現像液吐出ノズル31が現像液Dを吐出しながらウエハWの中心部上へと移動し、ステップS5と同様に中心部上に位置すると、ウエハWの回転数が上昇して、ウエハWに供給された現像液Dが濡れ広がり、ウエハW表面全体に現像液Dの液膜Eが形成される(ステップT1:図7(a))。
【0046】
現像液吐出ノズル31はウエハWの中心部上で停止し、然る後、純水吐出ノズル51が待機部18cからウエハWの中心部上に向けて移動すると共に現像液Dの吐出が停止する(ステップT2:図7(b))。
【0047】
そして、現像液吐出ノズル31がウエハWの周縁部上に移動すると共に純水吐出ノズル51がウエハWの中心部上に位置し、当該純水吐出ノズル51からウエハWの中心部に純水Fが吐出され、遠心力によりウエハWの周縁部に広がる(ステップT3:図7(c))。図9(b)は、このときのウエハWの表面の状態を示したものであり、図中64は溶解したレジスト成分である。このように現像液Dに接した溶解性部分63の表面が液中に溶け出し、レジスト膜61から洗い流されて除去される。
【0048】
所定の時間純水の吐出が続いた後、その吐出が停止し、純水吐出ノズル51はウエハWの周縁部上へ移動すると共にウエハWの純水が振り切られる(ステップT4:図7(d))。そして、純水の吐出停止から所定の時間経過後に、ウエハWの回転数が低下すると共に現像液吐出ノズル31がウエハWの周縁部上に現像液Dを再度吐出し(ステップT5:図7(e))、吐出を続けながらウエハWの中心部上へと向かう。ステップT1と同様に、現像液吐出ノズル31が中心部上に位置すると同時にウエハWの回転数が上昇して現像液Dが濡れ広がり、ウエハW表面全体に現像液Dの液膜Eが再度形成される(ステップT6:図7(f))。
【0049】
現像液吐出ノズル31がウエハWの中心部上に移動してから所定の時間経過後、現像液Dの供給が停止し、現像液吐出ノズル31が待機部18aに移動すると共に純水吐出ノズル51がウエハWの中心部上に位置し、当該純水吐出ノズル51からウエハWの中心部に純水Fが吐出され、純水Fは遠心力によりウエハWの周縁部に広がる(ステップT7:図8(g))。図9(c)は、このときのウエハWの表面を模式的に示したものであり、この図に示すように現像液Dに接した溶解性部分63が液中に溶け出し、レジストパターン65が形成され、溶解成分64は純水Fによりレジスト膜61から洗い流されて除去される。ウエハWの表面が洗浄された後は、既述のステップS8に従ってウエハWの乾燥処理が行われる。
【0050】
このような現像方法によれば既述の実施形態の現像されない箇所が発生することが抑えられるという効果に加えて、現像液に接触した溶解性部分の表面を除去した後、改めて現像液を供給してその現像液に接触した溶解性部分の表面を除去しているので、その溶解性部分に効率的に現像液を接触させることができる。従って、既述のように現像液の使用量の低減を図ることができるし、現像処理に要する時間を抑えることができる。また、高い解像度で現像を行うことができる。この実施形態で示す回数以上に現像液と純水との供給を繰り返し行ってもよい。
【0051】
続いて他の現像手法を行う現像装置7について、現像装置1との差異点を中心に説明する。この現像装置7は現像ミスト供給管73に接続された現像ミスト噴霧ノズル71を備えており、現像ミスト供給管73の上流側は霧化部70、流量制御部74を介して、流量制御部44の上流側でミスト供給管43に接続されている。
【0052】
霧化部70は霧化部40と同様に構成されており、この霧化部70にはガス供給管75の一端が接続されている。ガス供給管75の他端は流量制御部76を介して、ガス供給管45の流量制御部46の上流側に接続されている。流量制御部74、76は既述の流量制御部44,46と同様に構成されている。
【0053】
現像ミスト噴霧ノズル71は、現像液吐出ノズル31の代わりに支持部15aを介して移動基体16aに接続されており、図12(a)に示すようにスリット状の下方に開口した吐出口72を備えている。図12(b)に示すように現像液吐出ノズル31がウエハW上を横方向に移動するときに、ウエハW全体に現像ミストMを供給できるように、吐出口32の長さ方向の長さはウエハWの直径よりも大きく形成されている。
【0054】
この現像装置7による現像手法の一例としては、例えば既述の実施形態のステップS1〜S3を行い、ウエハWをプリウエットした後、スピンチャック11によるウエハWの回転を停止させる。然る後、現像ミスト噴霧ノズル71をウエハWの一端側に位置させ、現像ミストMを噴霧させながらウエハWの他端側へ移動させ、ウエハW全体に現像ミストMを供給する。ここで噴霧される現像ミストMは、例えばプリウエットで噴霧される現像ミストMよりも高い濃度のものであり、ウエハWを現像させるために十分なものであるものとする。
【0055】
プリウエットにより、ウエハWの表面の現像ミストMに対する親和性が高くなっているため、現像ミスト噴霧ノズル71から供給された現像ミストMは、その表面に効率よく付着して、ウエハW表面の現像ミストMの濃度が高くなり、ウエハWの表面が変質して、現像が行われる。然る後、ステップS7に従ってウエハWが洗浄されて、レジストの溶解性部分が除去され、ステップS8に従ってウエハWの乾燥が行われる。
【0056】
この現像装置7においても既述の実施形態のように現像ミスト噴霧ノズル71から現像ミストMの供給と、純水吐出ノズル51からの純水の吐出とを繰り返し行ってもよい。また、現像を行うために現像ミストを供給するノズルの形状としては上記の例に限られるものではないが、上記の例の現像ミスト噴霧ノズル71の形状は多くの現像ミストをウエハWの広い領域に供給することができるため、このようにミストにより現像処理を行うために有効である。また、プリウエット時と同様にウエハWを回転させながら現像ミストを供給してもよい。また、プリウエットに用いられる表面処理液としては現像液に限られず、例えば純水や純水と現像液との混合液でもよい。
【0057】
以下、上記の現像装置1が組み込まれた塗布、現像装置101について説明する。図13は塗布、現像装置101に例えば液浸露光を行う露光装置C4が接続されたレジストパターン形成システムの平面図を示しており、図14は同システムの斜視図である。また、図15は塗布、現像装置101の縦断面図である。この塗布、現像装置101にはキャリアブロックC1が設けられており、その載置台111上に載置された密閉型のキャリア110から受け渡しアーム112がウエハWを取り出して処理ブロックC2に受け渡し、処理ブロックC2から受け渡しアーム112が処理済みのウエハWを受け取ってキャリア110に戻すように構成されている。キャリア110は多数枚のウエハWを含み、各ウエハWは順次処理ブロックC2へと搬送される。
【0058】
前記処理ブロックC2は、図14に示すようにこの例では現像処理を行うための第1のブロック(DEV層)B1、レジスト膜の下層に形成される反射防止膜の形成処理を行うための第2のブロック(BCT層)B2、レジスト膜の塗布を行うための第3のブロック(COT層)B3、レジスト膜の上層側に形成される反射防止膜の形成を行うための第4のブロック(ITC層)B4を、下から順に積層して構成されている。
【0059】
処理ブロックC2の各層は平面視同様に構成されている。第3のブロック(COT層)B3を例に挙げて説明すると、COT層B3は塗布膜としてレジスト膜を形成するためのレジスト膜形成モジュールと、このレジスト膜形成モジュールにて行われる処理の前処理及び後処理を行うための加熱・冷却系の処理モジュール群を構成する棚ユニットU1〜U4と、前記レジスト膜形成モジュールと加熱・冷却系の処理モジュール群との間に設けられ、これらの間でウエハWの受け渡しを行う搬送アームA3と、により構成されている。
【0060】
前記棚ユニットU1〜U4は搬送アームA3が移動する搬送領域R1に沿って配列され、夫々上記の加熱モジュール、冷却モジュールが積層されることにより構成される。加熱モジュールは載置されたウエハを加熱するための加熱板を備えており、冷却モジュールは載置されたウエハを冷却するための冷却板を備えている。
【0061】
第2のブロック(BCT層)B2、第4のブロック(ITC層)B4については、前記レジスト膜形成モジュールに相当する反射防止膜形成モジュール、保護膜形成モジュールが夫々設けられ、これらモジュールにおいてレジストの代わりに処理液として反射防止膜形成用の薬液、保護膜形成用の薬液が夫々ウエハWに供給されることを除けばCOT層B3と同様の構成である。
【0062】
第1のブロック(DEV層)B1については一つのDEV層B1内にレジスト膜形成モジュールに対応する現像モジュール113が2段に積層されており、各現像モジュール113は、既述の現像装置2に相当する3基の現像処理部と、これら現像処理部が含まれる、各現像処理部に共通する筐体と、を備えている。また、DEV層B1にはこの現像モジュール113の前処理及び後処理を行うための加熱・冷却系の処理モジュール群を構成する棚ユニットU1〜U4が設けられている。そしてDEV層B1内には、これら2段の現像モジュールと、前記加熱・冷却系の処理モジュールとにウエハWを搬送するための搬送アームA1が設けられている。つまり2段の現像モジュールに対して搬送アームA1が共通化されている構成となっている。この搬送アームA1が上記の基板搬送手段に相当する。
【0063】
更に処理ブロックC2には、図13及び図15に示すように棚ユニットU5が設けられ、キャリアブロックC1からのウエハWは前記棚ユニットU5の一つの受け渡しユニット、例えば第2のブロック(BCT層)B2の対応する受け渡しユニットCPL2に順次搬送される。第2のブロック(BCT層)B2内の搬送アームA2は、この受け渡しユニットCPL2からウエハWを受け取って各ユニット(反射防止膜形成モジュール及び加熱・冷却系の処理ユニット群)に搬送し、これらユニットにてウエハWには反射防止膜が形成される。
【0064】
その後、ウエハWは棚ユニットU5の受け渡しユニットBF2、受け渡しアームD1、棚ユニットU5の受け渡しユニットCPL3に搬送され、そこで例えば23℃に温度調整された後、搬送アームA3を介して第3のブロック(COT層)B3に搬入され、レジスト膜形成モジュールにてレジスト膜が形成される。更にウエハWは、搬送アームA3→棚ユニットU5の受け渡しユニットBF3に受け渡される。なお、レジスト膜が形成されたウエハWは、第4のブロック(ITC層)B4にて更に保護膜が形成される場合もある。この場合は、ウエハWは受け渡しユニットCPL4を介して搬送アームA4に受け渡され、保護膜の形成された後搬送アームA4により受け渡しユニットTRS4に受け渡される。
【0065】
一方DEV層B1内の上部には、棚ユニットU5に設けられた受け渡しユニットCPL11から棚ユニットU6に設けられた受け渡しユニットCPL12にウエハWを直接搬送するための専用の搬送手段であるシャトルアーム115が設けられている。レジスト膜や更に保護膜の形成されたウエハWは、受け渡しアームD1を介して受け渡しユニットBF3、TRS4から受け取り受け渡しユニットCPL11に受け渡され、ここからシャトルアーム115により棚ユニットU6の受け渡しユニットCPL12に直接搬送され、インターフェイスブロックC3に取り込まれることになる。なお図11中のCPLが付されている受け渡しユニットは温調用の冷却ユニットを兼ねており、BFが付されている受け渡しユニットは複数枚のウエハWを載置可能なバッファユニットを兼ねている。
【0066】
次いで、ウエハWはインターフェイスアーム116により露光装置C4に搬送され、ここで所定の露光処理が行われた後、棚ユニットU6の受け渡しユニットTRS6に載置されて処理ブロックC2に戻される。戻されたウエハWは、第1のブロック(DEV層)B1にて現像処理が行われ、搬送アームA1により棚ユニットU5の受け渡しユニットTRS1に受け渡される。その後、受け渡しアーム112を介してキャリア110に戻される。
【符号の説明】
【0067】
W ウエハ
1,7 現像装置
11 スピンチャック
31 現像液吐出ノズル
40,70 霧化部
41 現像ミスト噴霧ノズル
51 純水吐出ノズル
100 制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、その表面にレジストが塗布され、更に露光された基板を現像処理する現像装置、現像方法及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程の一つであるフォトレジスト工程においては、半導体ウエハ(以下、ウエハという)の表面にレジストを塗布し、このレジストを所定のパターンで露光した後に現像してレジストパターンを形成している。このような処理は、一般にレジストの塗布、現像を行う塗布、現像装置に露光装置を接続したシステムを用いて行われる。
【0003】
この塗布、現像装置にはレジストが塗布されたウエハに現像液を供給して現像を行う現像モジュール(現像装置)が設けられている。現像モジュールは、ウエハを保持する基板保持部と、排液手段及び排気手段を備え、その基板保持部に保持されたウエハを囲むように設けられたカップ体と、を含む現像処理部と、を備えている。また、現像モジュールにはウエハに現像液を供給するための現像液吐出ノズルと、ウエハに純水を供給する純水吐出ノズルとが設けられている。
【0004】
前記現像装置における処理工程について簡単に説明すると、先ず例えば前記基板保持部を介して鉛直軸周りに回転するウエハの中心部に純水吐出ノズルから純水が供給され、遠心力によりその純水が前記中心部から周縁部へと広げられる。これによってウエハ表面を濡らして現像時における現像液の濡れ性を高める、いわゆるプリウエット処理を行う。このプリウエットとしては純水の代わりに現像液を用いる場合があり、この場合前記現像液は、現像目的ではなく前記液膜を形成する際にウエハの表面の濡れ性を高める目的で用いられる。
【0005】
プリウエット処理後、現像液吐出ノズルからウエハ表面に現像液を吐出すると共にその現像液吐出ノズルをウエハWの径方向に移動させ、ウエハに渦巻き状に現像液を供給する。供給された現像液は、プリウエットされたウエハ表面を濡れ広がり、液膜を形成する。然る後、純水吐出ノズルからウエハに純水が供給され、前記現像液がウエハWから洗い流されて除去される。
【0006】
ところで、露光装置による露光としては液浸露光が広く行われるようになり、その傾向に従い、液浸露光の際に用いられる液体の影響を抑えるためにレジストの高撥水性化が進んでいる。しかし、このように高い撥水性を有するレジストを現像する際には、前記プリウエットや前記液膜の形成を行うにあたり、現像液や純水がその表面張力により、少しでも濡れ性の良い部分に集まってしまう。
【0007】
ウエハWの模式図である図16を用いて具体的に説明する。前記プリウエットが開始され、ウエハW表面を中心部から周縁部に向けて純水が広がったときに、図中斜線を付して示すその純水に濡れた領域200は濡れ性が高まるが、純水が供給されていない領域201は依然として濡れ性が低い。このようにウエハWに濡れ性が高い領域200が形成されると、続けてウエハWに純水が供給されても、その表面張力により当該純水は領域200に集まり、当該領域200を通過してウエハWの周縁部から流れ落ちる。その結果として、領域201は純水に濡れないままプリウエットが終了してしまう。そして、プリウエット終了後に現像液が供給されても、現像液は濡れ性が高い領域200を広がるが、プリウエットの純水と同様にその表面張力によって領域201には行き渡らず、結果として現像液が行き渡らない領域201は現像されずに処理が終わってしまう。
【0008】
また、スループットの向上を図るためにウエハは大型化する傾向にあり、現在では例えば直径450mmのウエハを用いることが検討されているが、そのように大型のウエハを用いた場合には、上記のように現像液に濡れない箇所も多く発生し、現像欠陥がより起こりやすくなってしまうおそれがある。
【0009】
上記のようにウエハを回転させながら現像液の供給を行う代わりに、ウエハを静止状態におき、ウエハの直径をカバーするスリット状の吐出口を備えた現像液吐出ノズルをウエハの一端から他端へと移動させながら現像液を供給して、当該現像液の液膜を形成し、その後ウエハWを静止状態に保つ現像手法もある。しかし、レジストの撥水性が高くなると、この手法を用いても上記の理由で均一な液膜を形成することが難しくなるおそれがある。そして、これらの現像手法において均一な液膜を形成するためにウエハに供給する現像液の量を増やすことも考えられるが、現像処理に要する時間が長くなりスループットが低下してしまうし、高コストになってしまう。
【0010】
特許文献1には現像液のミストを噴霧する現像装置について記載されているが、既述の問題については記載されておらず、その問題を解決できるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2000−232058
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、現像液を基板に均一性高く供給して、歩留りの低下を抑えることができる現像装置、現像方法及び記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の現像装置は、表面にレジストが塗布され、露光された後の基板を水平に保持する基板保持部と、
現像液の前記基板への濡れ性を高めるための表面処理液を霧化させる表面処理液霧化手段と、
霧化した前記表面処理液を前記基板に噴霧する第1の噴霧ノズルと、
前記表面処理液が噴霧された基板に現像液を吐出して現像を行うための現像液吐出ノズルと、
を備えたことを特徴とする。
【0014】
前記現像液吐出ノズルが設けられる代わりに、
現像液を霧化する現像液霧化手段と、
前記基板に霧化した現像液を噴霧して現像を行うための第2の噴霧ノズルと、
を備えていてもよく、また、前記現像液が供給された基板に洗浄液を供給して、基板を洗浄するための洗浄ノズルと、
前記現像液吐出ノズルまたは前記第2の噴霧ノズルと、前記洗浄液吐出ノズルとの動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は現像液吐出ノズルまたは第2の噴霧ノズルからの基板への現像液の供給を行うステップと、次いで洗浄液吐出ノズルからの洗浄液の吐出を行うステップと、を繰り返し行うように制御信号を出力するようにしてもよい。前記基板表面の水に対する静的接触角は例えば80°以上である。
【0015】
本発明の現像方法は、表面にレジストが塗布され、露光された後の基板を水平に保持する工程と、
現像液の濡れ性を高めるための表面処理液を霧化する工程と、
第1の噴霧ノズルから前記基板に霧化した表面処理液を噴霧する工程と、
現像液吐出ノズルから前記表面処理液が噴霧された基板に現像液を吐出して現像を行う工程と、
を備えたことを特徴とする。
【0016】
また、現像液吐出ノズルから前記表面処理液が噴霧された基板に現像液を吐出して現像を行う工程を実施する代わりに、
現像液を霧化する工程と、
第2の噴霧ノズルから前記基板に霧化した現像液を噴霧して現像を行う工程と、を備えていてもよく、現像液吐出ノズルまたは第2の噴霧ノズルからの基板への現像液の供給を行う工程と、次いで洗浄液吐出ノズルから基板へ洗浄液を吐出して基板を洗浄する工程と、を繰り返し行ってもよい。
【0017】
また、本発明の記憶媒体は、基板に対する現像処理を行う現像装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、上述の現像方法を実施するためのものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の現像装置は、現像液の基板への濡れ性を高めるための表面処理液を霧化させる表面処理液霧化手段と、霧化した前記表面処理液を前記基板に噴霧する噴霧ノズルと、を備えている。霧化した表面処理液は、液状のままの表面処理液に比べて、基板に対する表面張力が低いので、基板上で凝集することが抑えられるため、容易に基板全体に供給することができ、前記濡れ性を高めることができる。その結果として、現像液を均一性高く基板に供給することができるので、現像欠陥を抑え、歩留りの低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態に係る現像装置の縦断側面図である。
【図2】前記現像装置の平面図である。
【図3】前記現像装置に設けられた現像液吐出ノズル及び噴霧ノズルの斜視図である。
【図4】現像液吐出ノズル及び噴霧ノズルが移動する様子を示す説明図である。
【図5】前記現像装置による現像工程を示した作用図である。
【図6】前記現像装置による現像工程を示した作用図である。
【図7】前記現像装置による他の現像工程を示した作用図である。
【図8】前記現像装置の他の現像工程を示した作用図である。
【図9】前記現像工程によりウエハ表面が変化する様子を示した模式図である。
【図10】他の現像装置を示した縦断側面図である。
【図11】前記現像装置の横断側面図である。
【図12】前記現像装置の現像液噴霧ノズルの構成を示した斜視図である。
【図13】前記現像装置を備えた塗布、現像装置の平面図である。
【図14】前記塗布、現像装置の斜視図である。
【図15】前記塗布、現像装置の縦断平面図である。
【図16】現像されるウエハの表面を示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の現像方法を実施する現像装置1について図1及び図2を参照しながら説明する。この現像装置1はウエハWの裏面側中央部を吸着して水平姿勢に保持するための基板保持部であるスピンチャック11が設けられている。スピンチャック11は回転軸12を介して駆動機構13と接続されており、スピンチャック11の回転軸上にウエハWの中心が位置するように設定されている。またスピンチャック11は、駆動機構13を介してウエハWを保持した状態で鉛直軸回りに回転及び昇降可能に構成されており、現像処理中におけるその回転速度は後述の制御部100から出力される制御信号に基づいて制御される。
【0021】
スピンチャック11上のウエハWを囲むようにして上方側が開口するカップ体21が設けられている。このカップ体21は、上部側が四角状であり下部側が円筒状の外カップ22と、上部側が内側に傾斜した筒状の内カップ23とからなり、外カップ22の下端部に接続された昇降部24により外カップ22が昇降し、更に内カップ23は外カップ22の下端側内周面に形成された段部に押し上げられて昇降可能に構成されている。
【0022】
スピンチャック11の下方側には円形板25が設けられており、この円形板25の外側には断面が凹部状に形成された液受け部26が全周に亘って設けられている。液受け部26の底面にはドレイン排出口27が形成されており、ウエハWからこぼれ落ちるか、あるいは振り切られて液受け部26に貯留された現像液やリンス液はこのドレイン排出口27を介して装置の外部に排出される。また円形板25の外側には断面山形のリング部材28が設けられている。なお、図示は省略するが、円形板25を貫通する例えば3本の基板支持ピンである昇降ピンが設けられており、この昇降ピンと図示しない基板搬送手段との協働作用により現像装置1に搬送されたウエハWはスピンチャック11に受け渡される。
【0023】
現像装置1は現像液吐出ノズル31、第1の噴霧ノズルである現像ミスト噴霧ノズル41、純水吐出ノズル51を備えている。図3(a)に示すように現像液吐出ノズル31の下端には鉛直下方に開口し、ウエハWの表面に対向するように形成されたスリット状の吐出口32が設けられており、スピンチャック11に保持されたウエハWに帯状に現像液を吐出する。この吐出口32の長さ方向は前記ウエハWの周縁部から中央部側に向かうように形成されている。その長さ方向の大きさL1は例えば8mm〜15mmであり、幅方向の大きさL2は例えば0.1mm〜1mmである。また、ウエハWに現像液を吐出する際の吐出口32とウエハWとの距離は例えば1〜20mmである。
【0024】
現像液吐出ノズル31には現像液供給管33の一端が接続され、その他端はバルブやマスフローコントローラなどにより構成される流量制御部34を介して現像液供給源35に接続されている。流量制御部34が制御部100から出力される制御信号を受けることで前記吐出口32からウエハWへの現像液の給断が制御される。
【0025】
図3(b)に示すように現像ミスト噴霧ノズル41の下端には鉛直下方に開口し、ウエハWの表面に対向するように形成された円形の細孔状の吐出口42が設けられており、スピンチャック11に保持されたウエハWに霧化した現像液(以下、現像ミストと記載する)を噴霧する。吐出口42の口径L3は例えば10mm〜30mmである。現像ミスト噴霧ノズル41にはミスト供給管43の一端が接続され、その他端はバルブV1、霧化部40、流量制御部44をこの順に介して前記現像液供給源35に接続されている。
【0026】
また、霧化部40にはガス供給管45の一端が接続され、ガス供給管45の他端は流量制御部46を介して不活性ガス例えばN2ガスが貯留されたN2ガス供給源47に接続されている。流量制御部44,46はバルブやマスフローコントローラなどにより構成され、制御部100から出力される制御信号に従って下流側への現像液、N2ガスの流量を制御する。バルブV1は制御部100から出力される制御信号に従ってその開閉が制御される。
【0027】
霧化部40は現像液供給源35から供給された現像液を貯留するタンクと、制御部100から出力される制御信号に応じてそのタンクに貯留された現像液に例えば超音波を印加して現像ミストを生成させるための振動子と、を備えている。この現像ミストの粒子径としては例えば3μm以下であり、この霧化部40で生成した現像ミストは、この霧化部40に供給されるキャリアガスである前記N2ガスによりミスト供給管43を下流側に流通し、そのN2ガスと共に噴霧ノズル41からウエハWに供給される。
【0028】
純水吐出ノズル51は、その下端に鉛直下方に開口してウエハWに純水を供給する吐出口52を備えている。純水吐出ノズル51には純水供給管53の一端が接続され、純水供給管53の他端はバルブやマスフローコントローラなどにより構成される流量制御部54を介して純水供給源55に接続されている。流量制御部54が制御部100からの制御信号を受けることで前記吐出口52からウエハWへの純水の給断が制御される。純水吐出ノズル52の吐出口52は、現像ミスト噴霧ノズルの吐出口42と同様に円形の細孔状に形成されている。
【0029】
現像液吐出ノズル31、現像ミスト噴霧ノズル41、純水吐出ノズル51は、ノズルアーム15a,15b,15cの一端側に夫々支持されており、ノズルアーム15a,15b,15cの他端側は図示しない昇降機構を備えた移動基体16a,16b,16cに接続されている。更に移動基体16a及び16cは横方向に伸びるガイド部材17aに沿って、移動基体16bは前記ガイド部材17aに並行なガイド部材17bに沿って、夫々横方向に移動することができる。
【0030】
前記移動基体16a〜16cにより、スピンチャック11に載置されたウエハWへの各ノズル31,41,51の吐出口32,42,52の投影領域は、夫々そのウエハWの直径上を当該ウエハWの径方向に沿って移動することができる。図4(a)は現像処理を行う際に前記現像液吐出ノズル31の吐出口32の投影領域32aが移動する様子を示したものであり、図4(b)はプリウエットを行う際に前記現像ミスト噴霧ノズル41の吐出口42の投影領域42aが移動する様子を示したものである。図中のPはウエハWの中心を示している。
【0031】
図中18a,18b,18cは、現像液吐出ノズル31、現像ミスト噴霧ノズル41、純水吐出ノズル51の夫々の待機部であり、外カップ22の外側に設けられている。各ノズル31,41,51はウエハWに処理を行わないときにこれら待機部18a〜18cで待機する。
【0032】
続いて制御部100について説明する。制御部100は、例えばコンピュータからなり、不図示のプログラム格納部を有している。このプログラム格納部には、後述の作用で説明する現像処理が行われるように命令が組まれた例えばソフトウエアからなるプログラムが格納され、このプログラムが制御部100に読み出されることで制御部100はウエハの回転速度、ノズルの移動、ウエハへの現像液、現像ミスト及び純水の供給などを制御する。このプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスクまたはメモリーカードなどの記憶媒体に収納された状態でプログラム格納部に格納される。
【0033】
この現像装置1に搬入されるウエハWの表面には撥水性のレジスト膜が形成されており、前記レジスト膜は所定のパターンに沿って露光処理を受けている。このレジストの水に対する静的接触角は例えば80°以上である。またこのウエハWの大きさは、例えば300mm〜450mmである。
【0034】
現像装置1によりウエハWに一連の現像処理を行う手順について図5及び図6を参照しながら説明する。
(ステップS1:ウエハの搬入)
先ず不図示の基板搬送手段により既述のウエハWが現像装置1に搬送されると、この基板搬送手段と図示しない昇降ピンとの協働作用によりウエハWはスピンチャック11に受け渡され、次いで、外カップ22及び内カップ23が上昇位置に設定される。続いてスピンチャック11が所定の回転数例えば50rpm〜100rpmで回転すると共に現像ミスト噴霧ノズル41が待機部18bからウエハWの中心部上に位置する(図5(a))。一方、霧化部40では貯留された現像液に超音波が印加され、現像ミストMが生成する。
【0035】
(ステップS2:現像ミストによるプリウエットの開始)
N2ガスが霧化部40に供給され、それと同時にバルブV1が開かれる。霧化部40の現像ミストMは、N2ガスにより現像ミスト噴霧ノズル41に供給され、当該現像ミスト噴霧ノズル41からN2ガスと共にウエハWに供給される。
【0036】
(ステップS3:ウエハ全体へのプリウエット)
現像ミスト噴霧ノズル41がウエハWの中心部上から周縁部上へ移動し、ウエハW全体に現像ミストMが供給され、プリウエットが行われる(図5(c))。ウエハWに供給された現像ミストMは霧状、つまり小さな粒子状であることから、そのレジストに対する表面張力は現像液に比べて低いので、ウエハWの面内のレジストにおいて濡れ性の高い箇所に凝集することが抑えられるため、ウエハW面内全体に高い均一性をもって供給され、ウエハW表面全体の濡れ性が高まる。
【0037】
(ステップS4:現像液の供給開始)
バルブV1が閉じられ、現像ミスト噴霧ノズル41から現像ミストM及びN2ガスの供給が停止し、現像ミスト噴霧ノズル41は待機部18bに戻ると同時に待機部18aから現像液吐出ノズル31がウエハWの周縁部上に移動する。ウエハWの回転数が例えば100rpmになり、現像液吐出ノズル31がその周縁部上に帯状に現像液Dを吐出する(図5(d))。
【0038】
(ステップS5:現像液の液膜の形成)
現像液吐出ノズル31は、現像液Dを供給しながらウエハWの中心部上へと移動し、現像液DはウエハWの外側から内側に向かって螺旋状にウエハW表面に供給される。そして、現像液吐出ノズル31は、現像液Dを吐出した状態でウエハWの中心部上で停止すると共にウエハWの回転数が例えば2000rpmになり、ウエハWに供給された現像液Dは現像ミストMが付着して濡れ性が高まったウエハW表面を、回転している当該ウエハWの遠心力の作用により隙間なく濡れ広がり、その表面全体に現像液Dの液膜Eが形成され(図5(e))、現像液Dがレジストに浸透する。
【0039】
(ステップS6:現像液供給の停止)
現像液吐出ノズル31がウエハW中心部上で停止してから所定の時間経過後、現像液Dの供給が停止し、現像液吐出ノズル31が待機部18aへ戻ると共に純水吐出ノズル51が待機部18cからウエハWの中心部上へ移動する(図5(f))。
【0040】
(ステップS7:ウエハの洗浄)
純水吐出ノズル51からウエハWに洗浄液として純水Fが吐出され、純水Fは回転するウエハWの遠心力の作用によりそのウエハWの表面に沿って外側に広がる。この純水Fの供給によりレジスト膜において、現像液Dにより変質した溶解性部分がウエハW表面から洗い流され、レジスト膜にはパターンを形成する不溶解性部分が残る(図6(g))。
【0041】
(ステップS8:乾燥処理)
純水Fの吐出開始から所定の時間経過後、当該純水Fの供給が停止し、純水吐出ノズル51が待機部18cに戻る一方で、その回転によりウエハWからは純水Fが振り切られ、ウエハWは乾燥する(図5(h))。然る後、ウエハWの回転が停止し、外カップ22及び内カップ23が下降して、図示しない基板搬送手段によりウエハWが搬出され、現像処理が終了する。
【0042】
この現像装置1は、現像液のウエハWへの濡れ性を高めるためにプリウエットで用いられる現像液を霧化させて現像ミストを生成する霧化部40と、前記現像ミストを前記ウエハWに噴霧する現像ミスト噴霧ノズル41と、を備えている。霧化した現像液は、液状のままの現像液に比べて、ウエハWに対する表面張力が低いので、ウエハW上で凝集することが抑えられるため、容易にその表面全体に供給され、前記濡れ性を高めることができる。その結果として、現像液を均一性高くウエハWに供給することができるので、正常に現像されない箇所が発生することを抑え、歩留りの低下を抑えることができる。また、ウエハWに現像液を多く供給してその表面全体に行き渡らせるよりも、現像液の省液化による低コスト化及び現像液を供給する時間の短縮化によるスループットの向上を図ることができる。
【0043】
ところで、本発明の発明者は、レジストにおいて現像液に対する溶解性部分は、その現像液に接触するだけでは液中に溶け出さずレジスト膜の表面に留まったままであり、現像液供給後、ウエハWに上記のように洗浄液として例えば水が加えられたときに液中に溶け出し、解像が進行する傾向があることを検証済みである。レジストの材料組成から考えられる現像時間よりも実際に必要な現像時間が長い場合があるが、この場合にはその傾向が影響し、現像液がレジストの深さ方向に向かって浸透するまでに時間がかかっており、また、パターンが微細になればこの傾向が大きく現れると考えている。このような傾向に対応して、現像液の消費量を抑えること及び現像処理に要する時間が長くなることを抑えるために、既述の現像装置1によるウエハWに現像液と水とを交互に繰り返し供給する現像手法について以下に図7〜図9を参照しながら説明する。
【0044】
図7及び図8はこの現像処理の工程図であり、図9はウエハWの縦断側面の変化を模式的に示した図である。図9(a)は現像装置1に搬送されたときの現像前のウエハWを示しており、図中61はレジスト膜、62は現像液に対する不溶解性部分、63は現像液に対する溶解性部分を夫々示している。
【0045】
既述のステップS1〜S4に従って、プリウエット後に現像液吐出ノズル31から現像液の供給が開始され、現像液吐出ノズル31が現像液Dを吐出しながらウエハWの中心部上へと移動し、ステップS5と同様に中心部上に位置すると、ウエハWの回転数が上昇して、ウエハWに供給された現像液Dが濡れ広がり、ウエハW表面全体に現像液Dの液膜Eが形成される(ステップT1:図7(a))。
【0046】
現像液吐出ノズル31はウエハWの中心部上で停止し、然る後、純水吐出ノズル51が待機部18cからウエハWの中心部上に向けて移動すると共に現像液Dの吐出が停止する(ステップT2:図7(b))。
【0047】
そして、現像液吐出ノズル31がウエハWの周縁部上に移動すると共に純水吐出ノズル51がウエハWの中心部上に位置し、当該純水吐出ノズル51からウエハWの中心部に純水Fが吐出され、遠心力によりウエハWの周縁部に広がる(ステップT3:図7(c))。図9(b)は、このときのウエハWの表面の状態を示したものであり、図中64は溶解したレジスト成分である。このように現像液Dに接した溶解性部分63の表面が液中に溶け出し、レジスト膜61から洗い流されて除去される。
【0048】
所定の時間純水の吐出が続いた後、その吐出が停止し、純水吐出ノズル51はウエハWの周縁部上へ移動すると共にウエハWの純水が振り切られる(ステップT4:図7(d))。そして、純水の吐出停止から所定の時間経過後に、ウエハWの回転数が低下すると共に現像液吐出ノズル31がウエハWの周縁部上に現像液Dを再度吐出し(ステップT5:図7(e))、吐出を続けながらウエハWの中心部上へと向かう。ステップT1と同様に、現像液吐出ノズル31が中心部上に位置すると同時にウエハWの回転数が上昇して現像液Dが濡れ広がり、ウエハW表面全体に現像液Dの液膜Eが再度形成される(ステップT6:図7(f))。
【0049】
現像液吐出ノズル31がウエハWの中心部上に移動してから所定の時間経過後、現像液Dの供給が停止し、現像液吐出ノズル31が待機部18aに移動すると共に純水吐出ノズル51がウエハWの中心部上に位置し、当該純水吐出ノズル51からウエハWの中心部に純水Fが吐出され、純水Fは遠心力によりウエハWの周縁部に広がる(ステップT7:図8(g))。図9(c)は、このときのウエハWの表面を模式的に示したものであり、この図に示すように現像液Dに接した溶解性部分63が液中に溶け出し、レジストパターン65が形成され、溶解成分64は純水Fによりレジスト膜61から洗い流されて除去される。ウエハWの表面が洗浄された後は、既述のステップS8に従ってウエハWの乾燥処理が行われる。
【0050】
このような現像方法によれば既述の実施形態の現像されない箇所が発生することが抑えられるという効果に加えて、現像液に接触した溶解性部分の表面を除去した後、改めて現像液を供給してその現像液に接触した溶解性部分の表面を除去しているので、その溶解性部分に効率的に現像液を接触させることができる。従って、既述のように現像液の使用量の低減を図ることができるし、現像処理に要する時間を抑えることができる。また、高い解像度で現像を行うことができる。この実施形態で示す回数以上に現像液と純水との供給を繰り返し行ってもよい。
【0051】
続いて他の現像手法を行う現像装置7について、現像装置1との差異点を中心に説明する。この現像装置7は現像ミスト供給管73に接続された現像ミスト噴霧ノズル71を備えており、現像ミスト供給管73の上流側は霧化部70、流量制御部74を介して、流量制御部44の上流側でミスト供給管43に接続されている。
【0052】
霧化部70は霧化部40と同様に構成されており、この霧化部70にはガス供給管75の一端が接続されている。ガス供給管75の他端は流量制御部76を介して、ガス供給管45の流量制御部46の上流側に接続されている。流量制御部74、76は既述の流量制御部44,46と同様に構成されている。
【0053】
現像ミスト噴霧ノズル71は、現像液吐出ノズル31の代わりに支持部15aを介して移動基体16aに接続されており、図12(a)に示すようにスリット状の下方に開口した吐出口72を備えている。図12(b)に示すように現像液吐出ノズル31がウエハW上を横方向に移動するときに、ウエハW全体に現像ミストMを供給できるように、吐出口32の長さ方向の長さはウエハWの直径よりも大きく形成されている。
【0054】
この現像装置7による現像手法の一例としては、例えば既述の実施形態のステップS1〜S3を行い、ウエハWをプリウエットした後、スピンチャック11によるウエハWの回転を停止させる。然る後、現像ミスト噴霧ノズル71をウエハWの一端側に位置させ、現像ミストMを噴霧させながらウエハWの他端側へ移動させ、ウエハW全体に現像ミストMを供給する。ここで噴霧される現像ミストMは、例えばプリウエットで噴霧される現像ミストMよりも高い濃度のものであり、ウエハWを現像させるために十分なものであるものとする。
【0055】
プリウエットにより、ウエハWの表面の現像ミストMに対する親和性が高くなっているため、現像ミスト噴霧ノズル71から供給された現像ミストMは、その表面に効率よく付着して、ウエハW表面の現像ミストMの濃度が高くなり、ウエハWの表面が変質して、現像が行われる。然る後、ステップS7に従ってウエハWが洗浄されて、レジストの溶解性部分が除去され、ステップS8に従ってウエハWの乾燥が行われる。
【0056】
この現像装置7においても既述の実施形態のように現像ミスト噴霧ノズル71から現像ミストMの供給と、純水吐出ノズル51からの純水の吐出とを繰り返し行ってもよい。また、現像を行うために現像ミストを供給するノズルの形状としては上記の例に限られるものではないが、上記の例の現像ミスト噴霧ノズル71の形状は多くの現像ミストをウエハWの広い領域に供給することができるため、このようにミストにより現像処理を行うために有効である。また、プリウエット時と同様にウエハWを回転させながら現像ミストを供給してもよい。また、プリウエットに用いられる表面処理液としては現像液に限られず、例えば純水や純水と現像液との混合液でもよい。
【0057】
以下、上記の現像装置1が組み込まれた塗布、現像装置101について説明する。図13は塗布、現像装置101に例えば液浸露光を行う露光装置C4が接続されたレジストパターン形成システムの平面図を示しており、図14は同システムの斜視図である。また、図15は塗布、現像装置101の縦断面図である。この塗布、現像装置101にはキャリアブロックC1が設けられており、その載置台111上に載置された密閉型のキャリア110から受け渡しアーム112がウエハWを取り出して処理ブロックC2に受け渡し、処理ブロックC2から受け渡しアーム112が処理済みのウエハWを受け取ってキャリア110に戻すように構成されている。キャリア110は多数枚のウエハWを含み、各ウエハWは順次処理ブロックC2へと搬送される。
【0058】
前記処理ブロックC2は、図14に示すようにこの例では現像処理を行うための第1のブロック(DEV層)B1、レジスト膜の下層に形成される反射防止膜の形成処理を行うための第2のブロック(BCT層)B2、レジスト膜の塗布を行うための第3のブロック(COT層)B3、レジスト膜の上層側に形成される反射防止膜の形成を行うための第4のブロック(ITC層)B4を、下から順に積層して構成されている。
【0059】
処理ブロックC2の各層は平面視同様に構成されている。第3のブロック(COT層)B3を例に挙げて説明すると、COT層B3は塗布膜としてレジスト膜を形成するためのレジスト膜形成モジュールと、このレジスト膜形成モジュールにて行われる処理の前処理及び後処理を行うための加熱・冷却系の処理モジュール群を構成する棚ユニットU1〜U4と、前記レジスト膜形成モジュールと加熱・冷却系の処理モジュール群との間に設けられ、これらの間でウエハWの受け渡しを行う搬送アームA3と、により構成されている。
【0060】
前記棚ユニットU1〜U4は搬送アームA3が移動する搬送領域R1に沿って配列され、夫々上記の加熱モジュール、冷却モジュールが積層されることにより構成される。加熱モジュールは載置されたウエハを加熱するための加熱板を備えており、冷却モジュールは載置されたウエハを冷却するための冷却板を備えている。
【0061】
第2のブロック(BCT層)B2、第4のブロック(ITC層)B4については、前記レジスト膜形成モジュールに相当する反射防止膜形成モジュール、保護膜形成モジュールが夫々設けられ、これらモジュールにおいてレジストの代わりに処理液として反射防止膜形成用の薬液、保護膜形成用の薬液が夫々ウエハWに供給されることを除けばCOT層B3と同様の構成である。
【0062】
第1のブロック(DEV層)B1については一つのDEV層B1内にレジスト膜形成モジュールに対応する現像モジュール113が2段に積層されており、各現像モジュール113は、既述の現像装置2に相当する3基の現像処理部と、これら現像処理部が含まれる、各現像処理部に共通する筐体と、を備えている。また、DEV層B1にはこの現像モジュール113の前処理及び後処理を行うための加熱・冷却系の処理モジュール群を構成する棚ユニットU1〜U4が設けられている。そしてDEV層B1内には、これら2段の現像モジュールと、前記加熱・冷却系の処理モジュールとにウエハWを搬送するための搬送アームA1が設けられている。つまり2段の現像モジュールに対して搬送アームA1が共通化されている構成となっている。この搬送アームA1が上記の基板搬送手段に相当する。
【0063】
更に処理ブロックC2には、図13及び図15に示すように棚ユニットU5が設けられ、キャリアブロックC1からのウエハWは前記棚ユニットU5の一つの受け渡しユニット、例えば第2のブロック(BCT層)B2の対応する受け渡しユニットCPL2に順次搬送される。第2のブロック(BCT層)B2内の搬送アームA2は、この受け渡しユニットCPL2からウエハWを受け取って各ユニット(反射防止膜形成モジュール及び加熱・冷却系の処理ユニット群)に搬送し、これらユニットにてウエハWには反射防止膜が形成される。
【0064】
その後、ウエハWは棚ユニットU5の受け渡しユニットBF2、受け渡しアームD1、棚ユニットU5の受け渡しユニットCPL3に搬送され、そこで例えば23℃に温度調整された後、搬送アームA3を介して第3のブロック(COT層)B3に搬入され、レジスト膜形成モジュールにてレジスト膜が形成される。更にウエハWは、搬送アームA3→棚ユニットU5の受け渡しユニットBF3に受け渡される。なお、レジスト膜が形成されたウエハWは、第4のブロック(ITC層)B4にて更に保護膜が形成される場合もある。この場合は、ウエハWは受け渡しユニットCPL4を介して搬送アームA4に受け渡され、保護膜の形成された後搬送アームA4により受け渡しユニットTRS4に受け渡される。
【0065】
一方DEV層B1内の上部には、棚ユニットU5に設けられた受け渡しユニットCPL11から棚ユニットU6に設けられた受け渡しユニットCPL12にウエハWを直接搬送するための専用の搬送手段であるシャトルアーム115が設けられている。レジスト膜や更に保護膜の形成されたウエハWは、受け渡しアームD1を介して受け渡しユニットBF3、TRS4から受け取り受け渡しユニットCPL11に受け渡され、ここからシャトルアーム115により棚ユニットU6の受け渡しユニットCPL12に直接搬送され、インターフェイスブロックC3に取り込まれることになる。なお図11中のCPLが付されている受け渡しユニットは温調用の冷却ユニットを兼ねており、BFが付されている受け渡しユニットは複数枚のウエハWを載置可能なバッファユニットを兼ねている。
【0066】
次いで、ウエハWはインターフェイスアーム116により露光装置C4に搬送され、ここで所定の露光処理が行われた後、棚ユニットU6の受け渡しユニットTRS6に載置されて処理ブロックC2に戻される。戻されたウエハWは、第1のブロック(DEV層)B1にて現像処理が行われ、搬送アームA1により棚ユニットU5の受け渡しユニットTRS1に受け渡される。その後、受け渡しアーム112を介してキャリア110に戻される。
【符号の説明】
【0067】
W ウエハ
1,7 現像装置
11 スピンチャック
31 現像液吐出ノズル
40,70 霧化部
41 現像ミスト噴霧ノズル
51 純水吐出ノズル
100 制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面にレジストが塗布され、露光された後の基板を水平に保持する基板保持部と、
現像液の前記基板への濡れ性を高めるための表面処理液を霧化させる表面処理液霧化手段と、
霧化した前記表面処理液を前記基板に噴霧する第1の噴霧ノズルと、
前記表面処理液が噴霧された基板に現像液を吐出して現像を行うための現像液吐出ノズルと、
を備えたことを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記現像液吐出ノズルが設けられる代わりに、
現像液を霧化する現像液霧化手段と、
前記基板に霧化した現像液を噴霧して現像を行うための第2の噴霧ノズルと、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の現像装置。
【請求項3】
前記現像液が供給された基板に洗浄液を供給して、基板を洗浄するための洗浄ノズルと、
前記現像液吐出ノズルまたは前記第2の噴霧ノズルと、前記洗浄液吐出ノズルとの動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は現像液吐出ノズルまたは第2の噴霧ノズルからの基板への現像液の供給を行うステップと、次いで洗浄液吐出ノズルからの洗浄液の吐出を行うステップと、を繰り返し行うように制御信号を出力することを特徴とする請求項1または2記載の現像装置。
【請求項4】
前記基板表面の水に対する静的接触角が80°以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の現像装置。
【請求項5】
表面にレジストが塗布され、露光された後の基板を水平に保持する工程と、
前記基板に現像液の濡れ性を高めるための表面処理液を霧化する工程と、
第1の噴霧ノズルから前記基板に霧化した表面処理液を噴霧する工程と、
現像液吐出ノズルから前記表面処理液が噴霧された基板に現像液を吐出して現像を行う工程と、
を備えたことを特徴とする現像方法。
【請求項6】
現像液吐出ノズルから前記表面処理液が噴霧された基板に現像液を吐出して現像を行う工程を実施する代わりに、
現像液を霧化する工程と、
第2の噴霧ノズルから前記基板に霧化した現像液を噴霧して現像を行う工程と、
を備えたことを特徴とする現像方法。
【請求項7】
現像液吐出ノズルまたは第2の噴霧ノズルからの基板への現像液の供給を行う工程と、
次いで洗浄液吐出ノズルから基板へ洗浄液を吐出して基板を洗浄する工程と、を繰り返し行うことを特徴とする請求項5または6記載の現像方法。
【請求項8】
基板に対する現像処理を行う現像装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、請求項5ないし7のいずれか一つに記載の現像方法を実施するためのものであることを特徴とする記憶媒体。
【請求項1】
表面にレジストが塗布され、露光された後の基板を水平に保持する基板保持部と、
現像液の前記基板への濡れ性を高めるための表面処理液を霧化させる表面処理液霧化手段と、
霧化した前記表面処理液を前記基板に噴霧する第1の噴霧ノズルと、
前記表面処理液が噴霧された基板に現像液を吐出して現像を行うための現像液吐出ノズルと、
を備えたことを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記現像液吐出ノズルが設けられる代わりに、
現像液を霧化する現像液霧化手段と、
前記基板に霧化した現像液を噴霧して現像を行うための第2の噴霧ノズルと、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の現像装置。
【請求項3】
前記現像液が供給された基板に洗浄液を供給して、基板を洗浄するための洗浄ノズルと、
前記現像液吐出ノズルまたは前記第2の噴霧ノズルと、前記洗浄液吐出ノズルとの動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は現像液吐出ノズルまたは第2の噴霧ノズルからの基板への現像液の供給を行うステップと、次いで洗浄液吐出ノズルからの洗浄液の吐出を行うステップと、を繰り返し行うように制御信号を出力することを特徴とする請求項1または2記載の現像装置。
【請求項4】
前記基板表面の水に対する静的接触角が80°以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の現像装置。
【請求項5】
表面にレジストが塗布され、露光された後の基板を水平に保持する工程と、
前記基板に現像液の濡れ性を高めるための表面処理液を霧化する工程と、
第1の噴霧ノズルから前記基板に霧化した表面処理液を噴霧する工程と、
現像液吐出ノズルから前記表面処理液が噴霧された基板に現像液を吐出して現像を行う工程と、
を備えたことを特徴とする現像方法。
【請求項6】
現像液吐出ノズルから前記表面処理液が噴霧された基板に現像液を吐出して現像を行う工程を実施する代わりに、
現像液を霧化する工程と、
第2の噴霧ノズルから前記基板に霧化した現像液を噴霧して現像を行う工程と、
を備えたことを特徴とする現像方法。
【請求項7】
現像液吐出ノズルまたは第2の噴霧ノズルからの基板への現像液の供給を行う工程と、
次いで洗浄液吐出ノズルから基板へ洗浄液を吐出して基板を洗浄する工程と、を繰り返し行うことを特徴とする請求項5または6記載の現像方法。
【請求項8】
基板に対する現像処理を行う現像装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、請求項5ないし7のいずれか一つに記載の現像方法を実施するためのものであることを特徴とする記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−219167(P2010−219167A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−62087(P2009−62087)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】
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