説明

現像装置の梱包体及び現像装置

【課題】コストを抑制して、画像形成装置の本体に対して着脱可能な現像装置の梱包体を用いて梱包時における現像装置からのトナーの漏れを抑制する。
【解決手段】現像装置の梱包体を構成する梱包フィルム500は、0.05mm〜0.1mm程度のPETフォルムであって、中間部で現像ローラ41の回転軸に沿った方向にその全幅において折り曲げられ、その折り曲げ部においてPETフィルムが元の平らな形状に戻ろうとする力が発生するため弾性力が作用する。梱包フィルムの先端部は、現像ローラ41とシール部材425との間隙に挿入される。この先端部には、現像ローラ41へ向かう弾性力が作用しているので、梱包フィルム500の先端部と現像ローラ41とが強く圧接される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式によりトナー像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ機又はこれらのうち2以上を組み合わせた複合機等の画像形成装置における現像装置の梱包体に関する。また本発明は、現像装置にも関係している。
【背景技術】
【0002】
トナー像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ機又はこれらのうち2以上を組み合わせた複合機等の画像形成装置では、通常、露光プロセスにて感光体のような像担持体上に静電潜像を形成し、現像プロセスにて静電潜像を現像して可視トナー像を形成し、転写プロセスにて可視トナー像を記録紙等の記録媒体に転写し、或いは一旦中間転写ベルト等の中間転写体に1次転写し中間転写体から記録媒体に2次転写し、定着プロセスにてこのように記録媒体に転写されたトナー像を記録紙等の記録媒体(以下、記録紙と記載する)に定着させることができる。
【0003】
現像プロセスにおいては、例えば静電潜像担持体であるドラム型感光体現像剤担持体である現像ローラをある一定の間隔を維持して対向させ、現像ローラとドラム型感光体との間に電界を形成して、現像ローラ上のトナーをドラム型感光体上の静電潜像に飛翔させて顕像化してトナー像を記録紙に形成するという、いわゆる非接触方式の現像が行なわれることがある。また、現像ローラを感光体に接触させた状態で現像を行う場合もある。
【0004】
このような画像形成装置においては、現像ローラ、現像剤であるトナーを現像ローラに供給するトナー搬送ローラ及びトナー供給ローラ、トナーを現像ローラ上に均一に薄層塗布する薄層形成ブレード、現像装置内からのトナー漏れを防止するトナーシール部材、現像域で消費されずに現像装置内へ戻ってくるトナーから除電する除電機構(トナーシール部材を兼ねることもある)及びトナー貯蔵部等により現像装置が形成される。その現像装置をカートリッジ化するとともに画像形成装置に簡易に着脱することも実用化されている。
【0005】
このような現像装置を梱包して運搬する場合に、運搬中の振動などのためにトナーが漏れることがある。そこで、粉体の現像剤であるトナーを収容した現像装置(カートリッジ)を輸送するような場合は、現像ローラ露出口(現像のために現像ローラが露出する現像装置の開口部)を覆うように現像装置の外側からウレタンフォームシートを当てて粘着テープで露出口周りの装置壁に貼り付け、それにより現像ローラ露出口からトナーがこぼれ出ないようにし、さらに現像装置の外側に発泡スチロール成形品の被覆体を被せて、被覆体ごと現像装置を段ボール箱等に箱詰めする梱包が行なわれることがある。このように、現像装置の外側からシートを当てて現像ローラ露出口からの現像剤こぼれを防止する梱包では、輸送中に大きな振れや反転が行なわれると、たとえシートにウレタンホームのような圧着させ易いシートを用いていても、トナーが相当量シートに付着するようになって、シートを現像装置から外す際にトナーがこぼれて周囲を汚し易いという問題がある。
【0006】
特開2004−102082号公報(特許文献1)及び特開平6−27797号公報(特許文献2)は、このような問題を解決する技術を開示する。
【0007】
特許文献1に開示された現像装置は、画像形成装置に対して着脱可能で、筐体内に静電潜像担持体上の静電潜像を現像する現像ローラと、現像ローラ表面上の現像剤層を規制する層厚規制手段と、画像形成装置への装着前に少なくとも現像ローラの露出部分を被覆するシート材とを備えた現像装置であって、シート材の一方端に折曲部が形成され、該折曲部の筐体と接触する部分に第1の接着部材が形成され、かつ前記一方端の折曲部近傍位置からシール材が形成されたものである。
【0008】
特許文献2に開示された現像ローラ露出口封鎖用パッキングは、現像域通過後の現像剤戻り側の現像ローラ表面とその表面の外側を囲う現像装置筐体壁の間に挟まれて圧縮される弾性発泡体と、その弾性発泡体の現像ローラ側の面を覆って現像域側に伸び、伸びた部分で現像装置の現像ローラ露出口を塞ぐことができると共に、現像域への現像剤送り出し側の筐体壁外面に貼着されることができるフィルムとの一体的な接合からなることを特徴とする。
【0009】
特許文献1に開示された現像装置によると、現像ローラと筐体内面との間にシール材を押入して密封し、かつ接着部材を筐体側壁に貼付することにより、シート材で現像ローラを被覆するための作業時間が短くなり、かつ現像剤の漏れを防止できる。
特許文献2に開示された現像ローラ露出口封鎖用パッキングによると、現像装置を輸送したりした際の現像ローラ露出口からの現像剤のこぼれ落ちやパッキングを外す際の現像剤のこぼれ落ちを共に防止することができ、パッキングの着脱も容易である。
【0010】
【特許文献1】特開2004−102082号公報
【特許文献2】特開平6−27797号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上述した特許文献1に開示された技術は、シート材とシール材とで構成される組合せ梱包部材を用いて現像装置からトナーが漏れることを抑制している。特許文献2に開示された技術は、フィルムと弾性発泡体とで構成される組合せ梱包部材を用いて現像装置からトナーが漏れることを抑制している。このような2部材から構成される組合せ梱包部材は、1部材からなる梱包部材よりもコスト高につくことを避けられない。
【0012】
そこで本発明は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像してトナー像を形成できる画像形成装置の本体に対して着脱可能な現像装置のための梱包体であって、梱包状態時における現像装置からのトナーの漏れをコスト安に抑制できる梱包体を提供することを第1の課題とする。
【0013】
また本発明は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像してトナー像を形成できる画像形成装置の本体に対して着脱可能な現像装置であって、梱包状態におけるトナーの漏れをコスト安く抑えることができる現像装置を提供することを第2の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した第1の課題を解決するため本発明は次の梱包体を提供する。
静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像してトナー像を形成できる画像形成装置の本体に対して着脱可能な現像装置であって、現像ローラと、現像ローラに対向する位置に現像ローラの回転軸方向に沿って設けられた、現像領域よりも長いシール部材とを含む現像装置のための梱包体であって、
前記現像ローラと前記シール部材との間隙に短手方向の片方の端部が挿入される梱包フィルムを含んでおり、
該梱包フィルムは、前記現像ローラの回転軸方向に沿って折り曲げられている梱包体である。
【0015】
また上述した第2の課題を解決するため本発明は次の現像装置を提供する。
静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像してトナー像を形成できる画像形成装置の本体に対して着脱可能な現像装置であって、
現像ローラと、該現像ローラに対向する位置に現像ローラの回転軸方向に沿って設けられた、現像領域よりも長いシール部材とを含み、
本発明に係る梱包体の前記梱包フィルムの短手方向の端部が、該現像ローラと該シール部材との間隙に挿入されている現像装置である。
【0016】
本発明に係る梱包体によると、例えばシート状の梱包フィルムを折り曲げて梱包フィルムを形成して、その梱包フィルムの短手方向の端部(短手方向の端部とは梱包フィルムを長方形とするとその長辺部分をいう)を現像装置の現像ローラとシール部材との間隙に挿入する。梱包フィルムは回転軸方向に沿って折り曲げられており、その折り曲げ部分が元に戻ろうとする弾性力で、梱包フィルムの短手方向の端部が現像ローラに圧接されてトナーが漏れることを抑制できる。このように1部材で梱包体を形成できるので現像装置の梱包材のコストを上昇させることなく、トナー漏れを抑制することができる。また、このような梱包体を用いて梱包される本発明に係る現像装置は、梱包状態でのトナー漏れをコスト安く抑制することができる。
【0017】
梱包体は、梱包フィルムの短手方向の他の端部(短手方向の前記片方の端部とは反対側の端部)に接合された現像ローラカバーをさらに含むように構成できる。
このような梱包体では、梱包フィルムと現像ローラカバー(使用時以外に用いられる)とを接合しているので、現像ローラカバーを現像装置から離脱させると、梱包フィルムの端部が現像装置の現像ローラとシール部材との間隙から抜け出るので、容易に梱包フィルムを取外すことができる。
【0018】
また、前記梱包フィルムの前記片方の端部の現像ローラ周面に当接すべき自由端縁に、該自由端縁の長手方向に予め定めた間隔で、該梱包フィルムの短手方向の切り込み部を形成しておいてもよい。
このような切り込み部を形成しておくことで、もし切り込み部がないとすれば現像装置が長時間放置されたり、高温及び(又は)高湿環境に曝されたりしてフィルムが伸び縮みするとその程度によっては発生することがある、梱包フィルムの片方の端部の現像ローラ周面に当接すべき自由端縁のうねり変形が、前記切り込み部により逃がされ、それによりうねり発生が抑制される。このようなうねりが発生すると、梱包フィルムを現像装置から取り出すとき、前記シール部材が押し上げられ、現像剤が掻き出されて漏れ出るおそれがあるが、そのような現像剤漏れが抑制される。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明に係る梱包体によると、静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像してトナー像を形成できる画像形成装置の本体に対して着脱可能な現像装置のための梱包体であって、梱包状態時における現像装置からのトナーの漏れをコスト安に抑制できる梱包体を提供することができる。
また本発明に係る現像装置によると、静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像してトナー像を形成できる画像形成装置の本体に対して着脱可能な現像装置であって、梱包状態におけるトナーの漏れをコスト安く抑えることができる現像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態に係る現像装置が適用される画像形成装置例の構成の概要を示す斜視図である。
【図2】図1の画像形成装置の構成の概要を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る現像装置の使用状態における断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る現像装置の梱包状態における断面図である。
【図5】図4の梱包フィルムを示す図である。
【図6】図4の現像ローラカバーを示す図である。
【図7】梱包フィルムの厚み(折り曲げあり/なし)とシート圧との関係を示す図である。
【図8】梱包体を構成する梱包フィルムの他の例における、現像ローラとシール部材との間に挿入されるべきフィルム端部の自由端縁の切り込み部の例を示す図である。
【図9】梱包フィルムに形成する切り込み部の幾つかの例を示す図である。
【図10】図10(A)はフィルム端部の自由端縁に切り込み部を形成しない場合に発生するうねりの例をレーザ変位計で測定した結果を示す図であり、図10(B)は同じフィルム端部の自由端縁に切り込み部を形成した場合の発生うねりの例をレーザ変位計で測定した結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0022】
[画像形成装置の全体構成]
以下に、本実施の形態に係る梱包体が適用される現像装置を備えた画像形成装置10について説明する。図1は本実施の形態に係る梱包体が適用される現像装置を備えた画像形成装置10の斜視図を示している。なお、本実施の形態に係る梱包体及び現像装置の適用は、このような画像形成装置10に限定されるものではなく、現像装置がカートリッジ化(トナーカートリッジ)されたものであれば、本実施の形態に係る梱包体及び現像装置の適用が可能である。
【0023】
この画像形成装置10は、画像読取装置12と画像形成部14とを分離して、画像形成装置10の上部に画像読取装置12を配置して、画像読取装置12と画像形成部14との間の画像形成装置10の筺体内の空間に記録紙を排出する排出トレイTを形成している、いわゆる胴内排紙型の画像形成装置である。この画像形成装置10は、原稿自動搬送装置11と、画像読取装置12と、操作パネルPAと、排出トレイTと、手差しトレイ13(図1は閉じられた状態)と、画像形成部14とを含む。
【0024】
原稿自動搬送装置11は開閉可能で、画像読取装置12の原稿載置台であるガラス板上に配置される原稿を覆うカバーを兼ねている。操作パネルPAには、複写画像形成やファクシミリ送信等の指示を行なうスタートキーSW、画像形成枚数等を設定するテンキー等のキー群K等のほか、液晶表示部Dも搭載されている。液晶表示部Dは、ユーザによるキー操作を反映表示したり、ユーザへの指示メニューを表示したり、画像形成を行なう画像形成部14(詳しくは後述する)等からの情報を表示したりする。
【0025】
画像読取装置12は、原稿台ガラス上に静止配置される原稿の画像を光学的に読み取ることができるほか、原稿自動搬送装置11にてその原稿載置トレイ11Aから搬送され、原稿排出トレイ11Bへ排出され、その途中で画像読取装置12の原稿流し撮り用ガラス板に沿って移動する原稿の画像を光学的に読み取ることもできる。
【0026】
画像読取装置12で読み取られた画像のデータは画像形成を行なう画像形成部へ送られ、そこでの画像形成に供されるか、或いはファクシミリ送信に供される。図示省略のコンピュータ等から送信されてくる画像データは、画像形成部14へ送られ、そこでの画像形成に供される。
【0027】
画像形成部14は、電子写真方式により記録紙上にトナー像を形成するものである。なお、以下の説明では記録媒体は記録紙として、図1に示す本実施形態に係る梱包体が適用される現像装置を備えた画像形成装置はフルカラー複写が可能な複合機として説明する。図1に示す画像形成装置は、記録紙の両面に画像を形成することが可能であっても構わない。これ以外にもタンデム型のフルカラー画像形成装置であっても、モノクロ画像形成装置であっても構わない。
【0028】
図2は、画像形成装置10の内部の構成を示している。図2の画像形成装置10は、所謂4サイクル型のカラー画像形成装置である。この図2を用いて記録紙に画像を形成する機構(画像形成部14)について説明する。
【0029】
画像形成装置10は、ドラム型感光体1(以下感光体1)を備えており、その周囲に帯電器2、現像ユニット4、中間転写ベルト6及びクリーニング装置5がこの順序で配置されている。帯電器2と現像ユニット4の間から感光体1へ画像露光を行なう画像露光装置3が設けられており、その下方に、手差しトレイ13にセットされた記録紙を画像形成部に供給する記録紙供給部9が設けられている。なお、記録紙は、手差しトレイ13にセットされて記録紙供給部9を経て画像形成部14へ供給されるものに限定されず、画像形成装置10に設けられる給紙ユニットから画像形成部14へ供給されるものであっても構わない。
【0030】
感光体1は感光体駆動モータ(図示省略)により図中時計方向に回転駆動される。帯電器2には出力可変の帯電用電源(図示省略)から所定のタイミングで感光体帯電電圧が印加される。
【0031】
現像ユニット4は現像ラック40にブラック現像装置4K、シアン現像装置4C、マゼンタ現像装置4M及びイエロー現像装置4Yを搭載したものである。現像ラック40はステッピングモータを含む図示省略の駆動部により図中反時計方向まわりに回転駆動可能である。現像装置は90度の等中心角度間隔で、ラック回転方向にブラック現像装置4K、シアン現像装置4C、マゼンタ現像装置4M、イエロー現像装置4Yの順序で現像ラック40に搭載されている。各現像装置は現像ラック40に対して着脱可能のカートリッジタイプのものである。
【0032】
ブラック現像装置4KにはブラックトナーカートリッジKCが、シアン現像装置4CにはシアントナーカートリッジCCが、マゼンタ現像装置4MにはマゼンタトナーカートリッジMCが、イエロー現像装置4YにはイエロートナーカートリッジYCがそれぞれ交換可能に搭載されている。各現像装置には感光体1上の静電潜像を現像するための現像ローラ(トナー担持体ローラ)41が搭載されている。各現像ローラ41は、例えば表層部が弾性を有するものである。
【0033】
各現像装置は、現像ローラ41のほか、現像ローラ41ヘトナーを供給するトナー供給ローラ、トナー供給ローラから供給されるトナーの現像ローラ41上での層厚を規制するトナー規制ブレード等も含んでいる。各現像装置は負帯電性トナーを用いて感光体1上の静電潜像を反転現像できる。
【0034】
各現像装置は現像ラック40を回動させることで感光体1上の静電潜像を現像ローラ41で現像する現像位置に配置することができる。現像位置に配置された現像ローラ41は感光体1表面に臨み、出力可変の現像バイアス電源(図示省略)から現像バイアス印加が可能となる。また、現像位置に配置された現像ローラ41は現像ローラ駆動モータ(図示省略)により図中反時計方向に回転駆動可能となる。さらに、図示省略の電源から、トナー供給ローラヘトナー供給バイアスを印加できるようになり、トナー規制ブレードに規制バイアスを印加できるようになる。現像装置の詳細については後述する。
【0035】
中間転写ベルト6は駆動ローラ61、これに対向する従動対向ローラ62、感光体1に対向配置された1次転写ローラ63、1次転写ローラ63と共同して中間転写ベルト6を感光体1に当接させるローラ64からなるローラ群に巻き掛けられている。
【0036】
1次転写ローラ63には図示省略の1次転写電源から1次転写電圧を印加できる。駆動ローラ61を図示省略の転写ベルト駆動モータにより図中反時計方向まわりに回転駆動することで中間転写ベルト6を反時計方向回りに回転させることができる。
【0037】
中間転写ベルト6の駆動ローラ61に巻き掛けられた部分に対して2次転写ローラ7が配置されている。2次転写ローラ7は所定のタイミングで中間転写ベルト6に対し接離される。2次転写ローラ7には図示省略の2次転写電源から2次転写電圧を印加できる。
【0038】
中間転写ベルト6の従動対向ローラ62に巻き掛けられた部分に対して2次転写残トナー等を除去清掃するクリーニング装置65が配置されている。このクリーニング装置65には、例えば中間転写ベルト6の2次転写残トナー等を除去するクリーニングブレードが設けられている。
【0039】
2次転写ローラ7の上方には定着装置8が、さらにその下流側には記録紙排出ローラ対R2及び排出トレイTが順次設けられている。定着装置8は、記録紙S上の未定着トナー像が接する側の加熱ローラ81と、その加熱ローラ81との間に記録紙を挟んで搬送する加圧ローラ82とを備える。2次転写ローラ7の下方には記録紙供給部9から供給された記録紙を所定のタイミングで2次転写ローラ7へ搬送する給紙ローラ対R1が配置されている。
【0040】
以上説明した画像形成装置10によると、図1及び図2では図示省略の制御部の指示のもとに4K、4C、4M及び4Yの現像装置のうち1又は2以上を用いて記録紙S上にトナー像を形成することができる。4つの現像装置を用いてフルカラー画像を形成する例を以下に説明する。
【0041】
先ず、図示省略のラック駆動部により現像ラック40を回動させてイエロー現像装置4Yをその現像ローラ41が感光体1に対向する現像位置に配置するとともに、感光体1を図中時計方向に回転させ、中間転写ベルト6も回転させる。この段階では2次転写ローラ7は中間転写ベルト6から離反させておく。
【0042】
回転する感光体1の表面を帯電用電源から帯電用電圧が印加された帯電器2で一様に所定電位に帯電させ、その帯電域に画像露光装置3からイエロー静電潜像を形成し、潜像を現像装置4Yで現像してイエロートナー像を形成する。このイエロートナー像を1次転写電圧が印加された1次転写ローラ63により中間転写ベルト6上に1次転写する。
【0043】
さらに、イエロートナー像の形成の場合と同様にして、マゼンタ現像装置4Mを現像位置に配置して感光体1上にマゼンタトナー像を形成し、これを中間転写ベルト6上に転写し、次いでシアン現像装置4Cを現像位置に配置して感光体1上にシアントナー像を形成し、これを中間転写ベルト6上に転写し、次いでブラック現像装置4Kを現像位置に配置して感光体1上にブラックトナー像を形成し、これを中間転写ベルト6上に転写する。各色トナー像の感光体1への形成及び中間転写ベルト6への1次転写はこれらトナー像が重ねて中間転写ベルト6上に転写されるタイミングで行なう。
【0044】
一方、記録紙を記録紙供給部9から給紙ローラ対R1により引き出して供給し、記録紙先端が給紙ローラ対R1の出口側にある図示省略のタイミングセンサに検出されると、給紙ローラ対R1を停止させ、記録紙Sをそこで待機させておく。
【0045】
そして、中間転写ベルト6上の多重トナー像が中間転写ベルト6の回転により2次転写ローラ7へ到達するに先立って2次転写ローラ7を中間転写ベルト6へ接触させ、多重トナー像が2次転写領域に到達するタイミングで記録紙も給紙ローラ対R1で2次転写領域へ送り込む。
【0046】
かくして記録紙Sに多重トナー像が2次転写される。多重トナー像が転写された記録紙Sは定着装置8でそのトナー像が定着され、記録紙排出ローラ対R2にて排出トレイTに排出される。かくしてフルカラー画像が形成された記録紙Sを得ることができる。
【0047】
感光体1上の1次転写残トナー等はクリーニング装置5により除去清掃され、中間転写ベルト6上の2次転写残トナー等はクリーニング装置65により除去清掃される。以下に本実施の形態に係る現像装置について詳しく説明する。なお、以下における現像装置は、画像形成装置10に着脱自在に形成されているトナーカートリッジタイプのものであるとして説明する。
【0048】
[現像装置(使用状態)]
このような4サイクル型の画像形成装置10に適用できる、本発明の実施の形態に係る現像装置の使用状態について説明する。なお、本発明の実施の形態に係る現像装置は、画像形成装置10の現像ユニット4のブラック現像装置4K、シアン現像装置4C、マゼンタ現像装置4M及びイエロー現像装置4Yのいずれにも採用することができる。さらに言えば、本発明の実施の形態に係る現像装置は、一部を適宜変更する等して上述した4サイクル型以外のカラー画像形成装置にもモノクロ画像形成装置にも適用できる。
【0049】
以下においては、本実施の形態に係る現像装置を、画像形成装置10の現像ユニット4のブラック現像装置4Kに採用した場合について説明する。なお、本実施の形態に係る現像装置を、シアン現像装置4C、マゼンタ現像装置4M及びイエロー現像装置4Yに採用することもできる。さらに、本実施の形態に係る現像装置におけるトナーは、所謂1成分現像剤(キャリアを使用しない、トナーを主体とする現像剤)であっても、所謂2成分現像剤(トナーとキャリアとを主体とする現像剤)であっても、いずれでも構わない。
【0050】
図3にブラック現像装置(以下、単に「現像装置」と記載する場合がある)4Kの中央部(回転軸に沿った方向における現像装置4Kの中央部)近傍の断面図を示す。現像装置4Kは、図3に示すように、トナー貯蔵部410と、現像ローラ41等を有するヘッド部420と、トナー貯蔵部410とヘッド部420との間の仕切り壁412及び仕切り壁412の上へ続く連通開口部411とを含んでいる。なお、現像ローラ41は、芯金を備えた弾性ゴムローラであったり中空のアルミブラストローラであったりする。また、この現像ローラ41の外径は、例えば10mm〜20mm程度である。
【0051】
ヘッド部420は、現像ローラ41のほか、現像ローラ41にトナーを供給するトナー供給ローラ422、現像ローラ41に担持されて静電潜像現像領域へ搬送されるトナーの層厚を規制するとともにトナーを摩擦帯電させるブレードタイプのトナー規制部材(トナー薄層形成部材)423及び現像領域で使用されずに現像ローラ41に担持されたまま現像装置4Kのケース内へ戻ってくるトナーを除電するとともにトナーが現像装置4Kから漏れないようにシールするシール部材425を有している。
【0052】
トナー規制部材423(トナー薄層形成部材)は、現像ローラ41に対向する位置であって、現像ローラ41の回転軸方向に沿って設けられた、現像ローラ41により形成される現像領域よりも長い、例えばステンレス製の板状体で形成される。なお、トナー規制部材423は、現像ローラ41により感光体1に臨む現像領域へ搬送されるトナーの薄層を規制するとともにトナーを摩擦帯電させることができるものであればよいが、代表例として上述のように現像ローラ41の回転軸に沿って設けられた平板状の部材であるものを挙げている。
【0053】
シール部材425は、現像ローラ41に対向する位置であって、現像ローラ41の回転軸方向に沿って設けられた、現像ローラ41により形成される現像領域よりも長い、例えばスポンジ材425Aの上に導電性フィルム425Bを積層したものである。この導電性フィルム425Bが現像ローラ41に対向している。このため、シール部材425は、そのスポンジ材425Aの弾性力により現像ローラ41に当接し現像装置4Kからトナーが漏れることを防止するシール部材であるとともに、その導電性フィルム425Bにより現像ローラ41に担持されたまま現像装置4Kのケース内へ戻ってくるトナーを除電する除電部材を兼ねている。
【0054】
各現像装置は、現像ラック40の反時計方向(以下「正方向」と記載する場合がある)まわりの回転により順次現像位置に配置することができる。図3はブラック現像装置4Kが現像位置に配置された状態を示している。これらの図に示すように、現像位置ではそこに配置された現像装置の現像ローラ41が感光体1上の静電潜像を現像できるように感光体1に臨む。現像位置に配置された現像装置は、現像ラック40の回転軸の中心軸線を含む水平面から現像ラック40の逆回転方向へ若干傾斜した姿勢をとる。
【0055】
各現像装置は、現像位置に配置された状態から、現像ラック40の正方向の1回転によりラック回転軸を中心に1回転すると、トナー貯蔵部410内のトナーが連通開口部411側へ自重で移動し、さらに連通開口部411側へ移動したトナーが仕切り壁412を越え、連通開口部411を通じてヘッド部420へ自重で流れ込むことができる。ヘッド部420においてはトナー供給ローラ422の周囲等にトナーが蓄えられる。
【0056】
現像位置に配置され、感光体1上の静電潜像の現像に供される現像装置の現像ローラ41には現像バイアスが、トナー供給ローラ422には供給バイアスが、トナー規制部材423には規制バイアスが、除電部材を兼ねたシール部材425には除電バイアスが、それぞれ図示省略の電源から印加される。
【0057】
現像位置に配置され、感光体1上の静電潜像の現像に供される現像装置の現像ローラ41及びトナー供給ローラ422は現像ローラ駆動モータにより回転駆動される。このとき、現像ローラ41及びトナー供給ローラ422は図中反時計方向に回転される。トナー供給ローラ422は、例えば少なくとも表層部が発泡材料からなり、ヘッド部420に蓄えられたトナーを、これらのローラの周速差による物理的な力と図示省略の電源から供給される供給バイアスとにより現像ローラ41へ供給する。トナー供給ローラ422は、現像ローラ41に担持されて現像装置のケース内へ戻ってくるトナーを現像ローラ41から剥がし落とす機能も有している。
【0058】
なお、図3に示す現像装置は、そのままではタンデム型の画像形成装置には適用できない。これは、タンデム型の画像形成装置は、図2に示した4サイクル型の画像形成装置10と異なり現像装置が回転しないためである。このため、各現像装置に、例えばトナー攪拌供給ローラ42を搭載してこれでトナー供給ローラや現像ローラのある空間へトナーを補給する等のように、構造の一部を変更する必要がある。
【0059】
[現像装置(梱包状態)]
図4〜図6を参照して、本実施の形態に係る現像装置が梱包された状態であって、本実施の形態に係る梱包体を用いて現像装置が梱包された状態について説明する。図4は、図3に対応する断面図であって、梱包体を形成する梱包フィルム500及び現像ローラカバー510が、現像装置に装着された梱包状態を示す図であって、図5は、図4の梱包フィルム500単体を示す図であって、図6は図4の現像ローラカバー510単体を示す図である。なお、図4においては、梱包フィルム500との重複を避けるために、シール部材425の導電性フィルム425Bを示していない。
【0060】
これらの図に示すように、本発明の実施の形態に係る梱包体又は本発明の実施の形態に係る現像装置に適用される梱包体は、梱包フィルム500と現像ローラカバー510とから構成される。なお、梱包体を、梱包フィルム500のみで構成しても構わない。この場合、梱包フィルム500は、例えばヘッド部420で支持されるようにすればよい。
【0061】
梱包フィルム500は、現像ローラ41の回転軸方向に沿って設けられた、現像ローラ41により形成される現像領域よりも長いPETフィルム(本例では、梱包フィルム500はPETフィルムである)である。後述するように、この梱包フィルム500の厚みは、0.05mm〜0.1mm程度である。特徴的であるのは、この梱包フィルム500の中間部504が、現像ローラ41の回転軸に沿った方向にその全幅において折り曲げられ、折り曲げ部506が形成されていることである。この折り曲げ部506においては、梱包フィルム500が元の平らな形状に戻ろうとする力が発生するので、梱包フィルム500には図5の矢示で示す弾性力が作用する。先端部508(梱包フィルム500の短手方向の端部であって、梱包フィルム500が長方形のシートである場合にはその長方形の長辺部分)は、その全幅において、現像ローラ41と除電部材を兼ねるシール部材425との間隙に挿入される。このとき、上述したように、先端部508には、現像ローラ41へ向かう弾性力(図5の矢示)が作用しているので、梱包フィルム500の先端部508が現像ローラ41に強く圧接される。
【0062】
現像ローラカバー510は、現像装置における現像ローラ41の回転軸方向の長さを備え、例えば一体的に樹脂成型されたものである。上端部512においてヘッド部420のハウジングと、下端部518においてトナー貯蔵部410のヘッド部側へ張り出したハウジング部分と当接して、現像装置に嵌合する。なお、現像ローラカバー510は樹脂製であるので、現像ローラカバー510を現像装置に容易に嵌め込んだり取り外したりすることができる。
【0063】
現像ローラカバー510は、現像装置における現像ローラ41の回転軸方向に伸びた中間部516により現像ローラ41を覆うことができる。また、現像ローラカバー510の接合部514と、梱包フィルム500の接合部502とが接着されている。このため、この現像装置の使用時(画像形成装置10の現像ラック40に装填する時)に、現像ローラカバー510を現像装置から離隔するように取り外すと、梱包フィルム500も容易に現像ローラ41とシール部材425との間隙から離脱させることができる。
【0064】
このような梱包フィルム500の厚さについて説明する。梱包フィルム500(PETフィルム)の厚みを0.05mm、0.075mm及び0.1mmとして、折り曲げ部を有しない場合(折り曲げなし)と折り曲げ部を有する場合(折り曲げあり)とで、シート圧(現像ローラ周面に対するシート圧)を測定した。その結果を表1及び図7に示す。なお、0.1mmよりも厚い梱包フィルムは容易に折り曲げることが困難であること(表1に0.1mm厚のPETフィルムの折り曲げありのデータはないことはこれに関連する)、現像ローラ41とシール部材425との間隙に挿入することが困難なこと等により、現実的に0.1mmよりも厚い梱包フィルムを本実施の形態に係る梱包体として使用することは困難であると考えられる。
【0065】
【表1】

【0066】
この表1及び図7に示すように、シート圧は0.05mm厚でも0.075mm厚でも、梱包フィルム500を折り曲げることにより大幅に上昇していることがわかる。このような梱包フィルム500を用いて、現像装置の落下衝撃試験を行ない、トナーの漏れを評価した。この結果を表2に示す。
【0067】
【表2】

【0068】
この表2における評価は、○印はトナー漏れなしで問題なし、△印はトナー漏れが少しあるものの許容範囲で問題なし、×印は問題あり、をそれぞれ示している。表2に示すように、梱包フィルム500を折り曲げない状態ではいずれの厚さ(0.05mm、0.075mm及び0.1mm)でも問題があった。一方、折り曲げた0.05mm厚の梱包フィルムと折り曲げた0.075mm厚の梱包フィルムとは、トナー漏れについての問題がないと評価された。
【0069】
以上のようにして、本実施の形態に係る梱包体によると、シート状の梱包フィルム500を折り曲げて梱包フィルムを形成して、そのシート先端を現像装置の現像ローラ41とシール部材425との間隙に挿入した。折り曲げ部分が元に戻ろうとする弾性力で、シート先端が現像ローラ41に圧接されてトナーが漏れることを抑制できる。このように1部材で梱包体を形成できるので現像装置の梱包材のコストを上昇させることなく、トナー漏れを抑制することができる。
【0070】
また、このような梱包フィルム500を現像ローラカバー(使用時以外に用いられる)に接着すると、現像ローラカバーを現像装置から離脱させると、PETシートの先端が現像装置の現像ローラ41とシール部材425との間隙から抜け出るので、容易に梱包フィルムを取外すことができる。
【0071】
ところで、現像装置が長時間放置されたり、高温及び(又は)高湿環境に曝されたりすると、梱包フィルム500の現像ローラ41とシール部材425との間に挿入された先端部508がその長手方向(現像ローラの回転軸方向)に波うつようにうねり変形(例えば0.02mm〜0.15mm程度のうねり変形)することがある。このようなうねりが発生すると、その程度によっては、現像装置を画像形成装置に搭載すべく梱包フィルム500を現像装置から取り出すとき、シール部材425がうねり変形した部分で押し上げられ、現像剤が掻き出されて漏れ出るおそれがある。
【0072】
そこで、梱包フィルム500の端部508の現像ローラ41周面に当接すべき自由端縁に、該自由端縁の長手方向に予め定めた間隔(ピッチ)で、梱包フィルム500の短手方向の切り込み部を形成しておいてもよい。図8は、梱包フィルム500の端部508の自由端縁にV字状の切り込み部Cを複数形成した例を示している。切り込み部Cの配列ピッチはフィルムの材質や厚み等にもよるが、概ね8mm〜12mm程度とする例を挙げることができる。
【0073】
切り込み部CはV字状のもの(図8及び図9(A)参照)以外の形態でもよく、例えば図9(B)に示すU字状切り込み部、図9(C)に示す矩形状切り込み部、図9(D)に示すスリット状切り込み部等であってもよい。図9(A)〜図9(D)には切り込み部の寸法も例示してある。
【0074】
このような切り込み部Cを形成しておくことで、もし切り込み部がないとすれば現像装置が長時間放置されたり、高温及び(又は)高湿環境に曝されたりしてフィルム500が伸び縮みすると発生することがある、梱包フィルム500の端部508の現像ローラ41周面に当接すべき自由端縁のうねり変形が切り込み部Cにより逃がされ(吸収され)、それによりうねり発生が抑制される。ひいては、梱包フィルム500を現像装置から取り出すときの、うねりに起因する現像剤漏れが抑制される。
【0075】
図10(A)はフィルム端部508の自由端縁に切り込み部を形成しない場合に発生するうねりの例をレーザ変位計で測定した結果を示す図であり、図10(B)は同じフィルム端部508の自由端縁に前記V字状の切り込み部Cを形成した場合の発生うねりの例をレーザ変位計で測定した結果を示す図である。いずれも45℃、95%RHの環境のもとに72時間放置後の測定結果である。
【0076】
切り込み部の有り無しの点を除けば他は同じ条件のもとでの上記比較から、切り込み部を形成した方がうねりが小さく抑制されることが分かる。
【0077】
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上述した実施の形態のみに限定されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含む。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明は画像形成装置本体に対して着脱可能な現像装置のための梱包体にして現像装置梱包状態における現像装置からのトナーの漏れを抑制できる安価な梱包体を提供すること及び梱包状態におけるトナー漏れをコスト安く抑えることができる現像装置を提供することに利用できる。
【符号の説明】
【0079】
1 感光体
2 帯電器
3 画像露光装置
4 現像装置
5、65 クリーニング装置
6 中間転写ベルト
8 定着装置
10 画像形成装置
11 原稿自動搬送装置
12 画像読取装置
13 手差しトレイ
14 画像形成部
41 現像ローラ
410 トナー貯蔵部
411 連通開口部
412 壁
420 ヘッド部
422 トナー供給ローラ
423 トナー規制部材
425 シール部材
500 梱包フィルム
508 フィルム端部
510 現像ローラカバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像してトナー像を形成できる画像形成装置の本体に対して着脱可能な現像装置であって、現像ローラと、現像ローラに対向する位置に現像ローラの回転軸方向に沿って設けられた、現像領域よりも長いシール部材とを含む現像装置のための梱包体であって、
前記現像ローラと前記シール部材との間隙に短手方向の片方の端部が挿入される梱包フィルムを含んでおり、
該梱包フィルムは、前記現像ローラの回転軸方向に沿って折り曲げられていることを特徴とする梱包体。
【請求項2】
前記梱包体は、前記梱包フィルムの短手方向の前記片方の端部とは反対側の端部に接合された現像ローラカバーをさらに含んでいる請求項1記載の梱包体。
【請求項3】
前記梱包フィルムの前記片方の端部の前記現像ローラ周面に当接すべき自由端縁に、該自由端縁の長手方向に予め定めた間隔で、該梱包フィルムの短手方向の切り込み部が形成されている請求項1又は2記載の梱包体。
【請求項4】
静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、静電潜像を現像してトナー像を形成できる画像形成装置の本体に対して着脱可能な現像装置であって、
現像ローラと、該現像ローラに対向する位置に現像ローラの回転軸方向に沿って設けられた、現像領域よりも長いシール部材とを含み、
請求項1、2又は3記載の梱包体の前記梱包フィルムの短手方向の端部が、該現像ローラと該シール部材との間隙に挿入されていることを特徴とする現像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−122668(P2010−122668A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−241076(P2009−241076)
【出願日】平成21年10月20日(2009.10.20)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】