説明

環状シームレス成形体製造用の連結式金型、該連結式金型を構成する金型ユニット、ならびに環状シームレス成形体の製造方法および製造装置

【課題】環状シームレス成形体の生産性に十分に優れた連結式金型、該連結式金型を構成する金型ユニット、ならびに環状シームレス成形体の製造方法および製造装置を提供すること。
【解決手段】軸方向で互いに連結/切り離し可能な2個以上の金型ユニット1を連結させてなり、表面に樹脂溶液を塗布されて、環状シームレス成形体を製造するための連結式金型であって、金型ユニット1が軸方向について一方の端部の樹脂溶液塗布面に隆起した段差部5を有し、隣接する金型ユニット間において段差部を有する端部と段差部を有しない端部とが連結されている連結式金型、および該連結式金型を構成する金型ユニット。上記連結式金型に対して一端側から樹脂溶液を連続的に塗布する環状シームレス成形体の製造方法であって、個々の金型ユニットにおいて段差部を有する端部が樹脂溶液塗布方向の下流側になるように樹脂溶液を塗布する環状シームレス成形体の製造方法。上記連結式金型を有する環状シームレス成形体の製造装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は環状シームレス成形体製造用の連結式金型、該連結式金型を構成する金型ユニット、ならびに環状シームレス成形体の製造方法および製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の複写機やプリンター等の画像形成装置において、感光体、中間転写体および定着ベルト等としては、薄肉の樹脂ベルトがよく用いられる。そのような樹脂ベルトは変形が可能なため、装置の小径化に有用である。樹脂ベルトに継ぎ目(シーム)があると、出力画像に継ぎ目に起因する欠陥が生じるので、継ぎ目がないシームレスベルトが好ましい。
【0003】
シームレスベルトは、例えば、金型の外周面または内周面に樹脂溶液を塗布し、樹脂塗膜を加熱し、得られた樹脂膜を脱型する方法によって製造される。特に、ポリイミド樹脂からなるシームレスベルトは、金型の外周面または内周面にポリイミド前駆体溶液を塗布し、樹脂塗膜を加熱して乾燥および反応させ、得られた樹脂膜を脱型する方法によって製造される。金型は一般に、樹脂膜の脱型を容易にするために、樹脂溶液塗布面にメッキ膜やシリコーン樹脂膜等の離型層が形成されて使用される(例えば、特許文献1〜3)。また金型は軸方向長さを所望の成形体の幅と略同等に設定され、量産時には数百本用意され、それらを繰り返して使用される。
【0004】
しかしながら、上記の製造方法は1つの金型ごとに適用されるので、生産性が問題となっていた。
【0005】
そこでポリイミド前駆体溶液の塗布方法として、例えば特許文献4に示されるように、金型(円筒状芯体)を積み重ねて連続的に塗布するために、積み重ねによる芯ずれや段差の生じない金型の構成に関する技術が提案されている。
【特許文献1】特開平1−156017号公報
【特許文献2】特開平6−23770号公報
【特許文献3】特開2004−291367号公報
【特許文献4】特開2005−329289号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、図7に示すように、上述の連結された金型100に連続的にポリイミド前駆体溶液104を塗布すると、粘性を持った当該溶液は金型連結部105まで塗布された。そのため、次工程で金型を水平にして加熱乾燥させるために、塗布が完了した金型(例えば、図7中、101a)を分離すると、溶液が引き伸ばされて垂下するので、清掃が必要になるなど、生産性を低下させる問題があった。
【0007】
本発明は、環状シームレス成形体の生産性に十分に優れた連結式金型、該連結式金型を構成する金型ユニット、ならびに環状シームレス成形体の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、軸方向で互いに連結/切り離し可能な2個以上の金型ユニットを連結させてなり、表面に樹脂溶液を塗布されて、環状シームレス成形体を製造するための連結式金型であって、
金型ユニットが軸方向について一方の端部の樹脂溶液塗布面に隆起した段差部を有し、隣接する金型ユニット間において段差部を有する端部と段差部を有しない端部とが連結されていることを特徴とする連結式金型、および該連結式金型を構成する金型ユニットに関する。
【0009】
本発明はまた、上記連結式金型に対して一端側から樹脂溶液を連続的に塗布する環状シームレス成形体の製造方法であって、
個々の金型ユニットにおいて段差部を有する端部が樹脂溶液塗布方向の下流側になるように樹脂溶液を塗布することを特徴とする環状シームレス成形体の製造方法に関する。
【0010】
本発明はまた、上記連結式金型を有する環状シームレス成形体の製造装置に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の連結式金型は、当該金型を構成する金型ユニットが軸方向について一方の端部の樹脂溶液塗布面に隆起した段差部を有するので、樹脂溶液塗布時において当該段差領域の塗布厚が小さくなる。そのため、次に塗布される金型ユニットにおける樹脂溶液塗布方向上流側の端部で溶液切れが起こり、当該端部に非塗布領域が発生する。その結果、塗布が完了した金型を分離しても、樹脂溶液が引き伸ばされて落下したりすることがないので、生産性が十分に向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
<金型>
本発明に係る金型は、表面に樹脂溶液を塗布されて、環状シームレス成形体を製造するためのものであって、軸方向で互いに連結/切り離し可能な2個以上の金型ユニットを連結させてなる連結式構造を有するものである。金型ユニットが軸方向で互いに連結/切り離し可能であるとは、金型ユニットが、両端に連結部を有し、一端の連結部が他端の連結部と嵌合可能な形状を有することを意味する。嵌合とは、一方の凸部を他方の凹部に嵌入させることによって結合を達成することである。樹脂溶液は連結式金型の外周面に塗布されても、または内周面に塗布されてもよい。樹脂溶液を連結式金型外周面に塗布する場合、当該連結式金型を構成する金型ユニットは中空体であってもよいし、または中実体であってもよい。樹脂溶液を金型内周面に塗布する場合、当該連結式金型を構成する金型ユニットは中空体である。
【0013】
本発明の連結式金型(以下、単に「金型」ということがある)を構成する金型ユニットは軸方向について一方の端部の樹脂溶液塗布面に隆起した段差部を有するものである。
【0014】
金型ユニットが有する隆起した段差部(本明細書中、単に「段差部」ということがある)は、軸方向について一方の端部の樹脂溶液塗布面に周回して形成されている。例えば、樹脂溶液が金型の外周面に塗布される場合、図1(A)に示すように、金型ユニット1は、軸方向について一方の端部の当該外周面6に隆起状段差部5を有する。また例えば、樹脂溶液が金型の内周面に塗布される場合、図2に示すように金型ユニット51は、軸方向について一方の端部の当該内周面56に隆起状段差部55を有する。図1(A)および図2はそれぞれ、本発明の連結式金型を構成する金型ユニットの一例の概略断面構成図である。本明細書中、断面とは、金型ユニット軸を通る断面を意味するものとする。
【0015】
図1(A)に示す金型ユニット1は一端に凸部(軸部)2を有し、他端に凹部(嵌合穴)3を有し、かつ一方の端部における外周面6に隆起状段差部5を有するものである。凸部2および凹部3は互いに嵌合可能な形状を有するものであるため、そのような金型ユニットを複数個用意したとき、凸部−凹部間の嵌合によって連結/切り離し可能に連結できる。図1(B)は、図1(A)に示す金型ユニット1を上端側から見たときの斜視図の一例であり、図1(C)は、図1(A)に示す金型ユニット1を下端側から見たときの斜視図の一例である。
【0016】
図2に示す金型ユニット51は一端に凸部(軸部)52を有し、他端に凹部(嵌合穴)53を有し、かつ一方の端部における内周面56に隆起状段差部55を有するものである。凸部52および凹部53は互いに嵌合可能な形状を有するものであるため、そのような金型ユニットを複数個用意したとき、凸部−凹部間の嵌合によって連結/切り離し可能に連結できる。
【0017】
段差部(5、55)の高さhおよび軸方向長さtは、樹脂溶液の連続塗布時において、当該段差部が後述の環状コーターと接触することなく、次に塗布される金型ユニットにおける塗布方向上流側の端部で非塗布領域を発生させることができる限り、特に制限されない。使用する樹脂溶液の濃度、粘度等によって適宜形状を決定する。
【0018】
段差部(5、55)は上記した軸方向長さtにおいて、上記した高さhを一定して有していてもよいし、または徐々に高くなっていてもよい。樹脂溶液塗布時の空気巻き込み防止や焼成後の環状シームレスベルトの脱型の容易さ確保の観点から好ましい段差部は、軸方向長さtの約1/3〜3/3の長さで徐々に高くなり、残りの長さで一定の高さhを有するものである。
【0019】
金型ユニット(1、51)の軸方向長さXは、従来の金型の軸方向長さに対応するものであり、環状シームレス成形体1個分の所定幅Yと略同等でよいが、これに制限されるものではなく、例えば、Y以上であっても、n×Y(nは2以上の自然数;Yの整数倍長)に等しくても、またはn×Yより大きくても良い。環状シームレス成形体の製造スペース確保の観点から、長さXは当該所定幅Yと略同等であることが好ましい。図1における寸法Zは、得ようとする環状シームレス成形体の用途等に依存して決定されるため、特に制限されるものではない。
【0020】
金型ユニットの段差部および該段差部以外の本体部を構成する材料としては、シームレス成形体の製造時における加熱によっても変形が起こらないものであれば特に制限されず、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス等の金属、アルミナ、炭化珪素等のセラミックス、およびポリイミド、ポリアミドイミド等の耐熱樹脂等が好ましく使用される。中でも市場流通性、耐溶剤性、熱伝導性、強度等の観点から、アルミニウムが特に好ましく用いられる。上記金属からなる金型ユニットを製造するに際しては、溶融金属を特定形状の鋳型へ流し込み、冷却した後、切削等を施せばよい。特にアルミニウムを用いる場合は、押出成形によって製造できる。特に段差部は例えば、アルミニウム押出成形材の一体切削により、本体部と一体化されて製造可能である。段差部は本体部と一体化されなければならないというわけではなく、本体部とは別部材として製造された段差部を本体部と結合させることによって、本発明の連結式金型を製造してもよい。
【0021】
金型ユニットにおける樹脂溶液塗布面には離型層が形成されていることが好ましい。
離型層としては、シリコーン樹脂やフッ素含有樹脂等を被覆したり、シリコーン系、フッ素系離型剤をコーティングして使用される。
【0022】
本発明の連結式金型は上記した金型ユニットを2個以上で連結させてなるものであり、詳しくは隣接する金型ユニット間において段差部を有する端部と段差部を有しない端部とが連結されてなっている。本発明の連結式金型の一実施形態を図3に示す。図3に示す連結式金型10は、図1(A)に示す金型ユニット1を5個だけ連結させてなるものである。本発明の連結式金型は図2に示すような内周面に樹脂溶液を塗布される金型ユニット51を複数個で連結された構成を有していてよい。
【0023】
金型を構成する金型ユニットの数は2個以上であれば特に制限されるものではなく、例えば、2〜30個、特に3〜10個程度でよい。
【0024】
<環状シームレス成形体の製造方法>
本発明の環状シームレス成形体の製造方法は、
上記連結式金型に対して一端側から樹脂溶液を連続的に塗布するに際し、個々の金型ユニットにおいて段差部を有する端部が樹脂溶液塗布方向の下流側になるように樹脂溶液を塗布する樹脂塗膜形成工程を含むことを特徴とする。これにより、金型ユニットの切り離し時において樹脂溶液の垂下を引き起こすことなしに、複数の金型ユニットに対する樹脂溶液の塗布を連続的に行うことができる。
【0025】
樹脂溶液の塗布方法は、連結式金型に対して軸方向一端側からの塗布が可能であれば特に制限されず、通常はリングコート法が採用される。
【0026】
リングコート法においては、樹脂溶液が塗布されるべき塗布面の外側または内側で当該塗布面と所定の間隙を確保しながら、樹脂溶液を金型の全周にわたって一様な速度で吐出する環状コーターを用いて塗布を行う。環状コーターは図4において11で示され、通常は金型10の中心軸を同じくして固定台12に水平に固定設置され、樹脂溶液4を樹脂溶液供給装置(図示せず)より樹脂溶液供給管13を通じて供給される。
【0027】
環状コーター11は、金型10表面に対して樹脂溶液を安定的に供給・塗布するために、図4に示すように、円錐状のスライド面14を有することが好ましい。スライド面14の先端の塗布膜厚を調整する最小内孔径部15はナイフ上に尖っているか、もしくは最小内孔径のまま一部で鉛直直線部を設けるなど、膜厚を安定させる形状を選定しても構わない。環状コーター11の材質は、ステンレスなどの金属か、フッ素樹脂などの、樹脂溶液4の溶媒に侵されない樹脂材料から選定できる。
【0028】
樹脂溶液を連続的に塗布するとは、複数の金型ユニットからなる連結式金型に一端側から樹脂溶液を塗布するに際し、1つの金型ユニットの塗布を終えた後、金型に対する環状コーターの相対的移動動作を中断させることなく、前記一端側から他端側への方向で隣の金型ユニットの塗布を連続的に行うという意味である。
【0029】
本発明においては樹脂溶液の連続的塗布に際し、個々の金型ユニットにおいて段差部を有する端部が樹脂溶液塗布方向の下流側になるように樹脂溶液を塗布する。例えば、複数の金型ユニットが連結されてなる金型10に対しては、図4および図5に示すような塗布方向Dcで塗布を行う。図4は連続塗布時の一実施形態を示す概略構成図であり、図5は図4に示した状態の直後の一実施形態を示す概略構成図である。
【0030】
詳しくは、図4に示すように塗布方向Dcで塗布を行うとき、金型ユニットは、上流側の金型ユニット1xのように、下流側端部に段差部5を有する。図4において、金型ユニット1xの段差部5が、環状コーター11におけるスライド面14の最小内孔径部15を通過している。段差部5の外径が大きく、環状コーター11との間隙が狭くなることで、樹脂溶液4の膜厚が小さくなっている。
【0031】
図5は、図4に示す状態の直後において、金型10がさらに上昇し、下流側金型ユニット1yの表面に環状コーター11により樹脂溶液を塗布しているところを示している。図4から図5への塗布過程において、図4に示す膜厚が少ない状態で金型ユニット1xの段差部5を通過させることで、環状コーター11で樹脂溶液の液切れが発生し、図5に示す通り、下流側金型ユニット1yの上端から少し離れた位置で塗布が再開される。そのため、金型ユニット1yの上流側端部の樹脂溶液塗布面において、樹脂溶液が付着されない非塗布領域20が形成される。その結果、塗布が完了した金型ユニット(図4中、上流側金型ユニット1x)の切り離し時において樹脂溶液の液垂れを防止できる。
【0032】
本発明において、金型ユニットの樹脂溶液塗布面には隆起した段差部を有するので、金型10の樹脂溶液塗布面において段差部5領域の塗膜厚みはその高さの分だけ小さくなり、結果として段差部5領域の樹脂溶液塗布量は他の領域よりも少なくなる。塗布量は単位面積あたりの塗布量を考えるものとする。
【0033】
好ましい実施形態においては、段差部5領域の樹脂溶液塗布量を、他の領域よりも一層少なくする。これによって、非塗布領域20がより一層容易に形成される。
【0034】
樹脂溶液の塗布量は、樹脂溶液塗布面における段差部の高さだけでなく、金型10と環状コーター11との相対的な移動速度、供給装置(図6中、16)から環状コーター11への樹脂溶液4の供給圧力および樹脂溶液4の粘度等によって調整可能である。
【0035】
例えば、金型10と環状コーター11との相対的な移動速度について、段差部5領域以外の他の領域よりも、段差部5領域の方を速くすると、非塗布領域20が形成され易い。また段差部5領域と他の領域とで同一の移動速度を採用する場合であっても、それらの領域の移動速度を速くすることによって非塗布領域20は形成され易くなる。相対的移動速度は、図示しない金型10の搬送手段または/および環状コーター11の移動手段によって制御可能である。相対的移動速度は、本発明の目的が達成される限り特に制限されず、例えば1〜100mm/sec程度が好ましい。
【0036】
また例えば、樹脂溶液4の供給圧力について、段差部5領域以外の他の領域よりも、段差部5領域方が小さくすると、非塗布領域20が形成され易い。また段差部5領域と他の領域とで同一の供給圧力を採用する場合であっても、それらの領域の供給圧力を小さくすることによって非塗布領域20は形成され易くなる。樹脂溶液4の供給圧力は、樹脂溶液の供給装置16によって制御可能である。樹脂溶液の供給圧力は、本発明の目的が達成される限り特に制限されず、採用する供給装置の方式(空気圧、油圧等)や樹脂溶液の粘度によって、適宜選択される。
【0037】
また例えば、樹脂溶液4の粘度を小さくすると、非塗布領域20は形成され易くなる。粘度は小さいほど、粘性が低いことを意味するものとする。樹脂溶液の粘度は、本発明の目的が達成される限り特に制限されず、例えば当該樹脂溶液の低粘度による垂れ現象の発生防止と、高粘度による供給不足防止の観点から、5〜300Pa・s程度が好ましい。
【0038】
本発明においては、上記のような塗布を複数の金型ユニット間で連続的に行いながら、該連結式金型を構成する金型ユニットのうち前記一端側最端部にある少なくとも塗布が完了した金型ユニットを切り離すとともに、該連結式金型の他端側に新規金型ユニットを連結させるサイクルを繰り返す。図6に樹脂溶液の塗布時の実施形態の一例を示す。
【0039】
図6は、5個の金型ユニットを連結した連結式金型10に対して一端側Aから樹脂溶液4を連続的に塗布しながら、該連結式金型を構成する金型ユニットのうち前記一端側最端部の金型ユニット1aを切り離すとともに、該連結式金型10の他端側Bに新規金型ユニット1fを連結させるところの概略模式図である。環状コーター11は、供給装置16より樹脂溶液4を供給され、連結式金型10の外周面に対して外側から所定の速度で制御しながら連続的に吐出する。一方で連結式金型10は所定の速度で図6中、上方に移動する。その結果、樹脂溶液4は複数の金型ユニットをまたいで連続的に塗布される。図6において、連結式金型10は移動し、環状コーター11は固定されているが、環状コーター11が連結式金型10に対して相対的に移動できれば特に制限されず、両者が互いに反対方向に移動しても、または連結式金型10が固定され、環状コーター11が移動してもよい。
【0040】
塗布を連続的に行いながら、金型ユニットの切り離し/連結を行うときの具体例を以下に示す。
まず、連結式金型10を図6に示すように上方移動させ、環状コーター11による連続塗布を開始する。図3に示すように、1番目の金型ユニット1aの塗布を完了し、2番目の金型ユニット1bへと連続して塗布する。そして、環状コーター11が連結した2番目の金型ユニット1bと3番目の金型ユニット1cとのつなぎ目へ到達した時、1番目の金型ユニット1aの上方への切り離しを実行する。それと同時に最下部の5番目の金型ユニット1eの下に新規の金型ユニット1f(6番目)を連結する。これ以降は、環状コーター11が次の金型ユニットのつなぎ目(例えば、金型ユニット1cと1dとのつなぎ目)に到達する毎に、最上部の金型ユニット(例えば、金型ユニット1b)を切り離し、新規の金型ユニット(図示せず)を最下部の金型ユニット(例えば、金型ユニット1f)の下に連結するというサイクルを繰り返すことにより、複数の金型ユニットへの塗布が連続して行われる。金型ユニットの切り離しの際は、当該金型ユニットのつなぎ目において一方の金型ユニットの樹脂溶液塗布面に樹脂塗膜は存在しないので、樹脂塗膜の液垂れは発生しない。
【0041】
図2に示す金型ユニット51を複数個で連結された金型を使用する場合は、連結式金型の内周面に樹脂溶液を塗布すること、環状コーターは樹脂溶液を、連結式金型の内周面に対して内側から所定の速度で制御しながら連続的に吐出すること以外、図6と同様であるため、それらの説明を省略する。
【0042】
本発明においては、連結式金型への塗布後、金型ユニットの切り離し前に、所望の処理工程を実施することにより、複数の金型ユニットに対して樹脂溶液の塗布を行う樹脂塗膜形成工程だけでなく、当該所望の処理工程までも連続的に行うことができる。
【0043】
本発明において使用される樹脂溶液は樹脂を有機溶剤に溶解して得られるものである。
樹脂溶液を構成する樹脂は公知の樹脂が使用可能であり、例えば、未硬化の液状熱硬化性樹脂、未硬化の固形状熱硬化性樹脂、および熱可塑性樹脂等が挙げられる。具体的には、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマーなどが使用可能である。中でも熱硬化性樹脂、特にポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等を使用することが好ましい。
【0044】
有機溶剤としては、樹脂を溶解可能なものであれば特に制限されず、例えば、後述するポリイミド樹脂には、ポリイミド前駆体を溶解可能な、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。なお、液状の樹脂を使用する場合、有機溶剤の使用は必ずしも要しない。
【0045】
本方法において例えば、ポリイミド樹脂製の環状シームレス成形体を製造する場合、樹脂溶液としてポリイミド前駆体溶液が使用される。ポリイミド前駆体として、いわゆるポリアミック酸、例えば、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とp−フェニレンジアミン(PDA)からなる前駆体、ピロメリット酸二無水物(PMDA)と4,4'−ジアミノフェニルエーテル(ODA)からなる前駆体等が使用される。
【0046】
また例えば、ポリアミドイミド樹脂製の環状シームレス成形体を製造する場合、樹脂溶液としてポリアミドイミド前駆体溶液が使用される。ポリアミドイミド前駆体として、例えば、アミド基含有芳香族ジアミンとPMDAからなる前駆体や、芳香族ジアミンまたはその誘導体と無水トリメリット酸(TMA)からなる前駆体等が使用される。
【0047】
以下、特に好ましい実施態様として、ポリイミド樹脂製の環状シームレス成形体の製造方法について詳細に説明する。
本発明のポリイミド樹脂環状シームレス成形体の製造方法は、以下の工程を含むものである;
上記連結式金型に対して一端側から樹脂溶液を連続的に塗布するに際し、個々の金型ユニットにおいて段差部を有する端部が樹脂溶液塗布方向の下流側になるように樹脂溶液を塗布する樹脂塗膜形成工程;
得られた樹脂塗膜を加熱し、乾燥させる乾燥工程;
乾燥した樹脂塗膜を加熱して焼成する焼成工程;および
焼成した樹脂塗膜を金型から剥離する脱型工程。
【0048】
(樹脂塗膜形成工程)
本工程は、以下に特記しない限り、前記した樹脂塗膜形成工程と同様であり、通常は上記連結式金型に対して一端側から樹脂溶液を連続的に塗布しながら、該連結式金型を構成する金型ユニットのうち前記一端側最端部にある少なくとも塗布が完了した金型ユニットを切り離すとともに、該連結式金型の他端側に新規金型ユニットを連結させるサイクルを繰り返す。
【0049】
樹脂溶液はポリイミド前駆体溶液である。ポリイミド前駆体は上記したものが使用可能であり、2種以上を混合して用いてもよい。
【0050】
有機溶剤は、ポリイミド前駆体を溶解可能なものであれば、特に制限されず、例えば、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。樹脂溶液におけるポリイミド前駆体の濃度、粘度等は、塗布方法および成形体の所望厚み等に応じて適宜選択される。
【0051】
得られる成形体を、定着ベルト、中間転写ベルト、接触帯電ベルト等、導電性機能を付与する場合には、樹脂溶液の中に導電性物質の添加材を分散させることができる。
【0052】
例えば、本工程において連結式金型への塗布後、金型ユニットの切り離し前に、連結式金型表面に形成された樹脂塗膜に対してそのまま後述の乾燥工程を実施することができる。この場合、乾燥工程後に切り離された金型ユニットは個別に、後述の焼成工程および脱型工程に供される。これによって、複数の金型ユニットに対して樹脂溶液の塗布を行う樹脂塗膜形成工程だけでなく、乾燥工程までも連続的に行うことができる。しかも、樹脂塗膜形成工程において金型ユニットの塗布方向上流側端部で非塗布領域が形成されるので、金型ユニットの切り離し前に樹脂塗膜を金型ユニットのつなぎ目でカットする処理を省略できる。
【0053】
また例えば、本工程において連結式金型への塗布後、金型ユニットの切り離し前に、連結式金型表面に形成された樹脂塗膜に対してそのまま後述の乾燥工程および焼成工程を実施することができる。この場合、焼成工程後に切り離された金型ユニットは個別に、後述の脱型工程に供される。これによって、複数の金型ユニットに対して樹脂溶液の塗布を行う樹脂塗膜形成工程だけでなく、乾燥工程および焼成工程までも連続的に行うことができる。しかも、上記した同様の理由により、金型ユニットの切り離し前に樹脂塗膜を金型ユニットのつなぎ目でカットする処理を省略できる。
【0054】
(乾燥工程)
本工程では、樹脂塗膜を加熱し、乾燥させる。
詳しくは、樹脂塗膜中に過度に残留する溶剤を除去する目的で、静置しても塗膜が変形しない程度まで加熱乾燥を行う。乾燥条件は、80〜200℃の温度で30分間〜2時間程度であることが好ましい。その際、温度が高いほど、加熱時間は短くてよい。加熱は、時間内において、段階的に上昇させたり、一定速度で上昇させてもよい。
【0055】
(焼成工程)
本工程では、乾燥した樹脂塗膜を加熱して焼成する。
詳しくは、300〜450℃、好ましくは完全にイミド化させ、ポリイミドとしての特性を確保するため350〜400℃の温度で、10〜60分間程度、樹脂塗膜を加熱反応させることで、ポリイミド樹脂膜を形成できる。加熱反応の際、塗膜中に有機溶剤が残留していると、ポリイミド樹脂膜に膨れが生じることがあるため、加熱の最終温度に達する前に、完全に残留溶剤を除去することが好ましく、具体的には、加熱前に、200〜250℃の温度で、10〜30分間加熱乾燥して残留溶剤を除去し、続けて、温度を段階的、又は一定速度で徐々に上昇させて加熱し、ポリイミド樹脂膜を形成することが好ましい。
【0056】
(脱型工程)
本工程では、焼成した樹脂塗膜(ポリイミド樹脂膜)を金型ユニットから剥離し、脱型する。
金型ユニットからの樹脂塗膜の剥離方法は、特に制限されるものではなく、例えば、金型ユニットと皮膜との隙間に、加圧空気を注入することで、皮膜を膨張させて剥離できる。加圧空気の圧力は、一般的な空気圧縮機で得られる数気圧程度でよい。注入された加圧空気は、ある程度は皮膜端部から漏れるが、全部が漏れるわけではないので、皮膜は空気圧により、多少、膨れることになる。そのため、形成された樹脂塗膜を金型ユニットから容易に抜き取ることができる。
【0057】
抜き取られた樹脂塗膜は通常、少なくとも金型ユニットの段差部に対応する部分を切断・除去して、ポリイミド樹脂環状シームレス成形体として使用される。切断された樹脂塗膜が所定幅の整数倍の長さを有している場合は、所定幅に切断するだけで、そのまま使用可能なポリイミド樹脂環状シームレス成形体を複数個得ることができる。
【0058】
成形体の厚みは樹脂塗膜の厚みを調整することによって制御可能で、例えば、20〜1000μm、特に30〜100μmとすることができる。
【0059】
特に樹脂塗膜形成工程で金型内周面に樹脂溶液が塗布される場合は、以下の順序で工程処理を行うことが好ましい。樹脂塗膜形成工程後、乾燥工程、および脱型工程を行う。次いで、脱型して得られた未反応の樹脂塗膜を別の金型ユニット外周面に嵌める型嵌工程、および焼成工程を行い、再度、脱型工程を行う。この場合は、最初の脱型工程までに金型ユニットの切り離しが行われればよい。
【0060】
成形体表面には、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等のフッ素樹脂層が形成されてもよい。その場合には、焼成工程後であって、脱型工程前に、樹脂塗膜を外周面に有した金型に対して、所定のポリマーからなるチューブを被せ、加熱溶着処理を行った後、脱型工程を行うことが好ましい。この場合は、脱型工程までに金型ユニットの切り離しが行われればよい。
【0061】
<環状シームレス成形体の製造装置>
本発明の環状シームレス成形体の製造装置は上記した環状シームレス成形体の製造方法を実施するための装置である。
そのような環状シームレス成形体の製造装置は、例えば図6に示すように、上記した連結式金型10を有することを特徴とし、
該連結式金型10に対して一端側Aから樹脂溶液4を連続的に塗布するための塗布手段11;
該塗布手段に樹脂溶液を供給するための供給装置16;
該連結式金型10を構成する金型ユニットのうち前記一端側A最端部にある少なくとも塗布が完了した金型ユニット1aを切り離す手段(図示せず);および
該連結式金型10の他端側Bに新規金型ユニット1fを連結させる手段(図示せず)
をさらに有するものである。
【0062】
特に塗布手段11は連結式金型10の外周面または内周面に樹脂溶液を連続的に塗布できる限り特に制限されず、環状シームレス成形体の製造分野で従来から使用されているものが使用可能であり、例えば、前記した環状コーター等が挙げられる。
【0063】
環状シームレス成形体の製造装置は通常は
得られた樹脂塗膜を加熱するための加熱手段;および
樹脂塗膜を金型から剥離する脱型手段
をさらに有するものである。
【0064】
加熱手段は乾燥および焼成が可能な所定の温度に制御できるものであれば特に制限されず、例えばハロゲンヒーター、ファンヒーター等が使用される。
脱型手段としては、前記した加圧空気を注入する手段が使用される。
【実施例】
【0065】
<実施例1>
(金型ユニットAの製造)
外径51.5mmのアルミニウム製押出成形材(円筒体)から、切削により外径50mm、長さ400mmの金型ユニットを製造した。そのうちの一端は外径51.1mm、幅5mmの異径部を設けた。すなわち当該金型ユニットにおいて、一端には、図1(A)に示すような高さhが0.55mm、軸方向長さtが5mmの段差部を有していた。
さらに段差部側の端面中心に内径20mm、深さ25mmの嵌合穴を、他端の端面中心に、外径20mm、高さ20mmの軸部を設けた。
金型ユニットの外周面にフッ素系離型剤を塗布することによって離型層膜厚1μmを形成し、金型ユニットAとして用いた。
【0066】
(連結式金型の製造)
金型ユニットAを5個連結して連結式金型を製造した。
【0067】
(樹脂塗膜形成工程)
3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と、p−フェニレンジアミン(PDA)とを、N,N−ジメチルアセトアミド中で反応させて、18質量%濃度ポリイミド前駆体溶液Aを調製した(樹脂溶液A)。粘度は50Pa・sであった。
【0068】
図6に示すように、上記連結式金型に対して一端側から樹脂溶液Aを連続的に塗布しながら、該連結式金型を構成する金型ユニットのうち前記一端側最端部にある塗布が完了した金型ユニットを切り離すとともに、該連結式金型の他端側に新規金型ユニットAを連結させるサイクルを繰り返した。樹脂溶液の塗布に際し、詳しくは最小内孔径51.5mmのステンレス製環状コーターを固定し、軸部を上にして金型ユニットを連結させた金型を一定速度30mm/secで上昇搬送させながら、樹脂溶液を一定供給圧0.4MPaで塗布した。
切り離されたいずれの金型ユニットの表面にも約600μm厚の樹脂塗膜が形成されていた。段差部領域では約150μm厚の樹脂塗膜が形成されていた。
金型ユニットの段差部領域の塗布直後において、樹脂溶液の液切れが発生し、下流に位置する金型ユニットへは上端から約20mmの位置から樹脂塗膜の形成が始まり、非塗布領域が発生した。
【0069】
以下の工程は切り離された金型ユニットごとに行った。
(乾燥工程)
次に、金型ユニットを水平にして、20rpmにて回転させながら、80℃から150℃まで1時間かけて加熱して乾燥させた。
【0070】
(焼成工程)
次に、150℃から380℃まで2時間かけて温度上昇させ、最終380℃の温度で、20分保持して加熱反応させ、ポリイミド樹脂膜を形成した。
【0071】
(脱型工程)
室温に冷えた後、金型ユニットとポリイミド樹脂膜との隙間に圧力0.5MPaの加圧空気を注入したところ、ポリイミド樹脂膜が膨張し、容易に抜き取ることができた。得られた成形体の両端部をカットし、340mm幅および90μm厚のポリイミド樹脂製環状シームレス成形体を得た。当該成形体はそのまま電子写真用定着ベルトとして使用できる寸法を有していた。
【0072】
(評価)
樹脂塗膜形成工程の所定のサイクルを100回繰り返し行い、100個の成形体を製造した。金型ユニットの連結部において一方の金型ユニットの端部には非塗布領域が発生し、金型ユニットを分離しても、樹脂溶液が引き伸ばされて落下したりすることがないので、生産性に十分に優れていた。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明の金型は、画像形成装置、特に電子写真式画像形成装置の転写ベルト、接触帯電ベルト、定着ベルトとして使用可能な環状シームレス成形体の製造に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】(A)は本発明の連結式金型を構成する金型ユニットの一実施形態を示す概略断面構成図であり、(B)および(C)は(A)の金型ユニットの斜視図である。
【図2】本発明の連結式金型を構成する金型ユニットの一実施形態を示す概略断面構成図である。
【図3】本発明の連結式金型の一実施形態を示す概略構成図である。
【図4】連続塗布時の一実施形態を示す概略説明図である。
【図5】図4に示した状態の直後の一実施形態を示す概略説明図である。
【図6】本発明の環状シームレス成形体の製造方法における樹脂塗膜形成工程の一例を説明するための概略模式図である。
【図7】従来の環状シームレス成形体の製造方法における連続塗布時の概略説明図である。
【符号の説明】
【0075】
1:1a:1b:1c:1d:1e:1f:金型ユニット、1x:上流側金型ユニット、1y:下流側金型ユニット、2:52:凸部、3:53:凹部、4:樹脂塗膜(樹脂溶液)、5:55:隆起状段差部、10:連結式金型、11:環状コーター、20:非塗布領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向で互いに連結/切り離し可能な2個以上の金型ユニットを連結させてなり、表面に樹脂溶液を塗布されて、環状シームレス成形体を製造するための連結式金型であって、
金型ユニットが軸方向について一方の端部の樹脂溶液塗布面に隆起した段差部を有し、隣接する金型ユニット間において段差部を有する端部と段差部を有しない端部とが連結されていることを特徴とする連結式金型。
【請求項2】
請求項1に記載の連結式金型を構成する金型ユニット。
【請求項3】
請求項1に記載の連結式金型に対して一端側から樹脂溶液を連続的に塗布する環状シームレス成形体の製造方法であって、
個々の金型ユニットにおいて段差部を有する端部が樹脂溶液塗布方向の下流側になるように樹脂溶液を塗布することを特徴とする環状シームレス成形体の製造方法。
【請求項4】
金型の樹脂溶液塗布面において段差部領域の樹脂溶液塗布量を、他の領域よりも少なくする請求項3に記載の環状シームレス成形体の製造方法。
【請求項5】
樹脂溶液がポリイミド前駆体溶液である請求項3または4に記載の環状シームレス成形体の製造方法。
【請求項6】
連結式金型に対して一端側から樹脂溶液を連続的に塗布しながら、該連結式金型を構成する金型ユニットのうち前記一端側最端部にある少なくとも塗布が完了した金型ユニットを切り離すとともに、該連結式金型の他端側に新規金型ユニットを連結させるサイクルを繰り返すことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の環状シームレス成形体の製造方法。
【請求項7】
請求項1に記載の連結式金型を有する環状シームレス成形体の製造装置。
【請求項8】
前記連結式金型に対して一端側から樹脂溶液を連続的に塗布する手段;
該塗布手段に樹脂溶液を供給するための供給装置;
該連結式金型を構成する金型ユニットのうち前記一端側最端部にある少なくとも塗布が完了した金型ユニットを切り離す手段;および
該連結式金型の他端側に新規金型ユニットを連結させる手段
をさらに有する請求項7に記載の環状シームレス成形体の製造装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−95997(P2009−95997A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−267581(P2007−267581)
【出願日】平成19年10月15日(2007.10.15)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】