生ごみ処理装置及び生ごみ処理システム
【課題】減容処理を無駄に長引かせたり処理不足状態で終了することをなくす。
【解決手段】生ごみ処理装置1は、生ごみを収容する処理槽3と、処理槽3内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒28と、処理槽3内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体11と、処理槽3内に熱風を供給する熱風供給装置4と、熱風を排気する排気ダクト20、21、22と、処理槽3内の湿度を検知する湿度センサ24と、湿度センサ24による検知湿度が設定湿度以下となった後、検出湿度が別の設定湿度以上とならないままに所定時間が経過したときには生ごみ処理運転を停止する制御装置27と、を具備してなる。
【解決手段】生ごみ処理装置1は、生ごみを収容する処理槽3と、処理槽3内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒28と、処理槽3内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体11と、処理槽3内に熱風を供給する熱風供給装置4と、熱風を排気する排気ダクト20、21、22と、処理槽3内の湿度を検知する湿度センサ24と、湿度センサ24による検知湿度が設定湿度以下となった後、検出湿度が別の設定湿度以上とならないままに所定時間が経過したときには生ごみ処理運転を停止する制御装置27と、を具備してなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は生ごみ処理装置及び生ごみ処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生ごみを処理する装置としては、収納タンク内に収容した生ごみをバクテリアを利用して減容処理する装置が知られている(例えば特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−232330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記バクテリアを利用した生ごみ処理装置は、減容処理の終了時期が判別しづらく、実際には、かなりの余裕時間をみないと次の生ごみ処理ができないというのが実情であった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、減容処理の完了を適正に検出できて、次回の生ごみ処理開始を迅速に行うことが可能となる生ごみ処理装置及び生ごみ処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の生ごみ処理装置は、生ごみを収容する処理槽と、前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、前記熱風を排気する排気手段と、前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサと、報知手段と、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったとき前記報知手段に処理完了の趣旨を報知させる制御手段とを具備してなるところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の生ごみ処理装置は、生ごみを収容する処理槽と、前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、前記熱風を排気する排気手段と、前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサと、前記処理槽内に生ごみを自動投入可能なホッパーと、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記ホッパーを動作させて生ごみを前記処理槽内に投入させる制御手段とを備えたところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の生ごみ処理装置は、請求項1又は2において、前記制御手段は、さらに、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となった時点から、該湿度センサによる検出湿度が別の設定湿度以上とならないままに所定時間が経過したときには処理運転を停止するところに特徴を有する。
【0009】
請求項4の生ごみ処理装置は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記熱風供給手段が、前記撹拌体の回転方向に沿うように熱風を供給するところに特徴を有する。
請求項5の生ごみ処理装置は、請求項4において、前記熱風供給手段が、前記処理槽の側面であって、前記撹拌体が前記処理槽の収容物を持ち上げて落とす側にある側面に下向きに開口する熱風吐出口を有するところに特徴を有する。
【0010】
請求項6の生ごみ処理装置は、請求項4又は5において、前記処理槽の底部が円弧状をなし、前記撹拌体の回転軸が、前記円弧状の底部の円弧中心に対して、前記熱風吐出口から離れる方向へずれて設けられているところに特徴を有する。
【0011】
請求項7の生ごみ処理システムは、生ごみを収容する処理槽と、前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、前記熱風を排気する排気手段と、前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサとを備えた生ごみ処理装置を備え、さらに、この生ごみ処理装置に生ごみを定量供給する定量供給手段、及び、前記生ごみ処理装置における前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記定量供給手段により生ごみを前記生ごみ処理装置に定量供給させる制御手段を備えたところに特徴を有する。
【0012】
請求項8の生ごみ処理システムは、生ごみを収容する処理槽と、前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、前記熱風を排気する排気手段と、前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサとを備えた生ごみ処理装置を備え、さらに、被分別物を所定粒度未満及び以上で分別する分別手段、前記処理槽内の収容物を前記分別手段まで搬出する収容物搬出手段、前記分別手段より分別された所定粒度未満の収容物を前記処理槽に搬入する搬入手段、及び、前記生ごみ処理装置における前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記処理槽内の収容物を前記収容物搬出手段により前記分別手段まで搬出させ、且つ前記分別手段より当該収容物を分別し、この分別された所定粒度未満の収容物を前記搬入手段により前記処理槽へ搬入させる制御手段を備えたところに特徴を有する。
【0013】
請求項9の生ごみ処理システムは、請求項7又は8において、前記制御手段が、さらに、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となった時点から、該湿度センサによる検出湿度が別の設定湿度以上とならないままに所定時間が経過したときには処理運転を停止するところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の生ごみ処理装置においては、処理槽内の生ごみ(有機廃棄物)が撹拌体により鉱石系分解触媒と撹拌混合されつつ、熱風が該処理槽内に順次供給され、そして順次排出される。これにより、生ごみは分解触媒と反応して水となって減容していくと共に、水分は熱風により蒸気となり、排気手段により排出される。この処理槽内の減容度合いは、処理槽内の湿度が一旦高まって減少するときの減少度合いから推測することが可能である。そして、請求項1においては、湿度センサにより処理槽内の湿度が検知され、この検知湿度が設定湿度以下となったときに、これをもって、処理完了を適正に検出することができる。そして、制御手段が報知器に処理運転完了の趣旨を報知させるから、処理運転完了直後に処理完了報知を行なうことができる。この結果、次の生ごみ投入ひいては次回の生ごみ処理開始を迅速に行うことが可能となる。
【0015】
請求項2の生ごみ処理装置においては、湿度センサにより処理槽内の湿度が検知され、この検知湿度が設定湿度以下となったときに、これをもって、処理完了を適正に検出することができる。そして、制御手段が前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記ホッパーを動作させて生ごみを前記処理槽内に投入させるから、予め、ホッパー内に生ごみを入れておけば、処理完了後直ちに且つ自動的に生ごみを投入でき、利便性が良くなる。つまり、作業者が時間をみて生ごみをホッパーに入れておけば良いので、便利となる。
【0016】
請求項3の生ごみ処理装置においては、前記制御手段は、さらに、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となった時点から、該湿度センサによる検出湿度が別の設定湿度以上とならないままに所定時間が経過したときには処理運転を停止するから、生ごみ投入が開始されないままあるいは運転停止をわすれたままで処理運転が継続することを防止できる。すなわち、処理完了報知を行った場合、通常は、作業者がこれを認識して、次回の生ごみを投入するか、生ごみが無い場合には電源スイッチをオフして処理運転を停止するが、前記報知に気が付かないときには処理運転が継続することが懸念される。しかし、この請求項3によれば、生ごみ投入が開始されないままあるいは運転停止をわすれたままで処理運転が継続することを防止できる。
【0017】
請求項4の生ごみ処理装置においては、前記熱風供給手段が、前記撹拌体の回転方向に沿うように熱風を供給するから、処理槽内において撹拌されている収容物に対して熱風の接触時間が長くなり、減容処理速度が速くなる。
請求項5の生ごみ処理装置においては、前記熱風供給手段の熱風吐出口から出た熱風は、前記撹拌体が前記処理槽の収容物を持ち上げて落とす部分つまり収容物がばらける部分に対して落ちる方向へ供給されるから、当該収容物と熱風とが良好に混合され、さらに減容処理速度が速くなる。
【0018】
請求項6の生ごみ処理装置においては、撹拌体の回転軸が、前記円弧状の底部の円弧中心に対して、前記熱風吐出口から離れる方向へずれて設けられているから、熱風吐出口部分での収容物のばらけがほどよく分散し、且つ熱風の浸透性も良くなり、さらに減容処理速度が速くなる。
【0019】
請求項7の生ごみ処理システムにおいては、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記定量供給手段により生ごみを前記生ごみ処理装置に定量供給させるから、生ごみ処理装置において処理が完了した都度、生ごみを自動投入でき、順次生ごみの自動投入及び自動処理が可能となる。
【0020】
請求項8の生ごみ処理システムにおいては、前記生ごみ処理装置における前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記処理槽内の収容物を前記収容物搬出手段により前記分別手段まで搬出させ、且つ前記分別手段より当該収容物を分別し、この分別された所定粒度未満の収容物を前記搬入手段により前記処理槽へ搬入させるから、使用した分解触媒から異物を自動的に除去して自動的に再使用できる。すなわち、粉末分解触媒は所定粒度未満の収容物として分別され、該粉末分解触媒以外の収容物(割りばし、折詰や刺身についてくる緑色のプラスチックシート、醤油やソースを入れたプラスチック製小容器など)は所定粒度以上となるから上記分別手段により異物として自動分別される。そして、上記所定粒度未満の収容物すなわち異物を自動除去した分解触媒を処理槽に搬入するから、使用した分解触媒から異物を自動的に処理して自動的に再使用できる。
【0021】
請求項9の生ごみ処理システムは、前記制御手段が、さらに、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となった時点から、該湿度センサによる検出湿度が別の設定湿度以上とならないままに所定時間が経過したときには処理運転を停止するから、生ごみ投入が開始されないままで処理運転が継続することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す生ごみ処理装置の縦断側面図
【図2】生ごみ処理装置の縦断正面図
【図3】背面板を取り外して示す生ごみ処理装置の背面図
【図4】生ごみ処理装置の平面図
【図5】処理槽部分の拡大断面図
【図6】(a)、(b)は試験結果を示す図
【図7】本発明の第2の実施形態を示す生ごみ処理システムの側面図
【図8】生ごみ処理装置の縦断側面図
【図9】本発明の第3の実施形態を示す生ごみ処理システムの側面図
【図10】生ごみ処理システムの平面図
【図11】図9とは処理槽底部の開放状態が異なる生ごみ処理システムの側面図
【図12】本発明の第4の実施形態を示す生ごみ処理装置の縦断側面図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図6を参照して説明する。生ごみ処理装置1は、外筐2内に、処理槽3、熱風供給手段たる熱風供給装置4、撹拌モータ5などを配設し、さらに外筐2外部に操作部6及び報知手段たる表示部7を配設して構成されている。
【0024】
前記処理槽3は、平面形状が矩形状をなし、底板部3aが仮想横軸Pを中心とする円弧面状をなしている。さらに、この底板部3aうち後部に連なる後垂直板部3bと、垂直状の後面板部3cとは前後にずれており、両者の間には、横長な熱風吐出口8が形成されている。この処理槽3上部には平面形状がほぼ正方形の投入ダクト9が形成されている。この投入ダクト9上端開口にはユーザーが開け閉めする蓋10が蝶番10aにより回動可能に設けられ、ロック部材10bにより閉塞状態がロックされる。
【0025】
なお、この処理槽3の大きさは生ごみ処理量に応じて変更すると良い。
前記処理槽3の内部には前記仮想横軸Pに対して所定距離A前方へ離間した仮想横軸Qを中心として撹拌体11の回転軸12が軸受13、14により回転可能に設けられている。つまり、撹拌体11の回転軸12が、前記円弧状の底板部3aの円弧中心Pに対して、前記熱風吐出口から離れる方向へずれて設けられている。
【0026】
この撹拌体11は、前記回転軸12に2枚一組の羽根15を軸方向に5組取着して構成されている。この羽根15の最外端の回転軌跡を符号15kで示している。これら5組の羽根15において、軸方向で隣合う羽根15は、羽根取付角度が半ピッチ(90度)ずれている。
【0027】
前記撹拌モータ5は前記処理槽3の後部に配設されており、前記撹拌体11を伝達機構16を介して回転駆動する。このベルト伝達機構16は、撹拌モータ5の回転軸に取着されたスプロケット16aと、前記回転軸12にあって前記処理槽3から突出した突出部に取着されたスプロケット16bと、両スプロケット16a、16bに架設されたチェーン16cとから構成されている。前記撹拌体11は矢印B方向へ回転される。
【0028】
前記熱風供給装置4は、前記処理槽3の後部に配設された熱風発生機17と供給ダクト18と熱風拡風ダクト19とを備えて構成されている。前記熱風発生機17は、外ケース17a内に図示しない送風機(送風モータ及び送風ファンを有する)及びヒータを備えて構成されており、ここで生成された熱風は前記供給ダクト18及び熱風拡風ダクト19を介して前記熱風吐出口8から処理槽3内に下向きに供給される。
【0029】
前記処理槽3の投入ダクト9の左右両側板部には、排気手段として排気ダクト20、21が連通接続されており、この排気ダクト20、21は、これも排気手段としての共通排気ダクト22に接続されて外部に連通している。この共通排気ダクト22の吐出端部には、脱臭フィルタ23が装着されている。
【0030】
さらに前記共通排気ダクト22の内部には、湿度センサ24が取り付けられている。
又、前記に操作部6は、電源スイッチ6a、撹拌モータオンオフスイッチ6b、熱風供給装置4の送風モータオンオフスイッチ6c、同装置4のヒータオンオフスイッチ6dを備えている。この場合、電源スイッチ6aをオンした後、撹拌モータオンオフスイッチ6bをオンすると撹拌モータ5が回転駆動される。又、この撹拌モータオンオフスイッチ6bをオンに連動して、熱風供給装置4の送風モータオンオフスイッチ6c、同装置4のヒータオンオフスイッチ6dもオンする。なお、これら各スイッチ6a〜6dは手動にてオフできるものである。
【0031】
又、前記表示部7には報知手段としての緑色表示灯25及び赤色表示灯26が設けられており、緑色表示灯25は処理完了及び生ごみ投入可能の趣旨を報知するための緑色発光器(例えばLED)から構成され、赤色表示灯26は生ごみ投入不可及び処理実行中の趣旨を報知するための赤色発光器から構成されている。
【0032】
又、前記外筐2の背板2aの内面には制御手段としての制御装置27が設けられている。この制御装置27はこの生ごみ処理装置1全体の動作を制御するものであり、前記撹拌モータ5及び図示しない送風モータさらにヒータ用のリレースイッチなども有する。
【0033】
この制御装置27は次のように動作する。処理槽3内に分解触媒28を適量収容し、生ごみ(有機廃棄物)を投入し、そして、電源スイッチ6aをオンした後、撹拌モータオンオフスイッチ6bをオンすると、当該制御装置27が有するリレースイッチが撹拌モータ5及び送風モータを通電して回転駆動させ、且つ、ヒータも通電される。さらに緑色表示灯25が点灯される。この最初の緑色の点灯は、生ごみの追加投入可を報知している。
【0034】
上記分解触媒28は、長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなり、例えば、粒度5mm未満である。
前記撹拌モータ5の回転により撹拌体11が回転し、熱風供給装置4が熱風(40℃超〜150℃以下)を発生し処理槽3内に供給する。この熱風は、熱風吐出口8から、前記撹拌体11の回転方向に沿うように熱風を供給する(図5の矢印C参照)から、処理槽3内において撹拌されている収容物に対して熱風の接触時間が長くなり、減容処理速度が速くなる。しかも、この熱風は、前記撹拌体11が処理槽3の収容物を持ち上げて落とす部分つまり収容物がばらける部分に対して落ちる方向へ供給されるから、当該収容物と熱風とが良好に混合され、さらに減容処理速度が速くなる。
【0035】
このとき、撹拌体11の回転軸12が、前記円弧状の底部(底板部3a)の円弧中心Pに対して、前記熱風吐出口8から離れる方向へずれて設けられているから、熱風吐出口8部分での収容物のばらけがほどよく分散し、且つ熱風の浸透性も良くなり、さらに減容処理速度が速くなる。
【0036】
前記撹拌体11の回転により、処理槽3内の生ごみ(有機廃棄物)が鉱石系分解触媒28と共に撹拌混合され、熱風供給装置4により熱風が処理槽3内に順次供給され、そして順次排気ダクト20〜22から排出される。
【0037】
これにより、生ごみは鉱石系の分解触媒28と活発に反応して5〜15分で順次水となって減容していくと共に、水分は熱風により蒸気となり、排気される。
制御装置27は、前記処理槽3内の湿度を監視しており、最初の電源スイッチ6aオン後及び処理完了後、所定時間(例えば10分、これは変更可能である)を経過しても処理槽3の湿度(湿度センサ24による検出湿度)が第1の設定湿度k1(別の設定湿度)に達しないときには、電源スイッチ6aをオフ(電源オフ、つまり処理運転を停止)するようになっている。つまり、生ごみの投入が無いと処理槽3内の湿度上昇はないから、これをもって、いわゆるカラ運転となっていることを検出して処理運転を停止する。
【0038】
そして、上記所定時間が経過する前に前記検出湿度が第1の湿度k1以上となると(生ごみが投入されて処理が進むと)、前記緑色表示灯25を消灯させると共に前記赤色表示灯26を点灯させて、生ごみ追加投入不可の趣旨を表示(報知)する。
【0039】
そして、撹拌及び熱風の継続的な供給により処理槽3の収容物(触媒及び生ごみ)と熱風と混合しつつ撹拌されて、減容処理が進んでゆく。
この後、検出湿度がさらに上昇してゆくが、制御装置27は、この検出湿度が第2の設定湿度k2(設定湿度)以下となったか否かを判断しており、第2の設定湿度k2以下となると、処理槽3内が乾燥状態(処理完了状態)となったことを検出して、赤色表示灯26を消灯すると共に緑色表示灯25を点灯させる。この緑色表示灯25の点灯により減容処理が完了し且つ生ごみ投入が可であることを表示する。処理槽3内では生ごみがほとんど処理されて分解触媒28が残存しており、再処理可能な状態となっている。
【0040】
この報知(緑色表示灯25の点灯)により作業者が処理完了を認識して、この後、新たに生ごみを投入すると、再度減容処理が行われてゆく。緑色表示灯25の点灯状態は継続する(この間は生ごみ投入可能である)。このとき、前記第1の設定湿度k1を超えないうちに前記所定時間が経過すると、前述したように処理運転が停止される。この所定時間を経過するまでに第1の設定湿度k1以上となると、前述したように前記緑色表示灯25を消灯させると共に前記赤色表示灯26を点灯させて、生ごみ追加投入不可の趣旨を表示(報知)する。
【0041】
このような減容処理の繰り返しにより、生ごみを順次投入し減容処理してゆく。
このような本実施形態によれば、処理槽3内の生ごみ(有機廃棄物)が撹拌体11により鉱石系分解触媒28と撹拌混合されつつ、熱風が該処理槽3内に順次供給されるから、生ごみは分解触媒28と活発に反応して水となっていき、しかも水分は熱風により蒸気となり排出され、もって減容処理が促進される。このような減容処理は、バクテリアを使用した減容処理に比して格段に処理時間を短くできる。
【0042】
ちなみに、バクテリアを使用した減容処理では次の問題点がある。
基本的にバクテリアが処理対象物を食べる事により処理対象物を徐々に減少させていく現象であるため、ある程度の時間を要する。人為的に大幅に処理時間を短縮させることは不可能である。
【0043】
又、バクテリアは生物であるため低温と高温に弱い。適温は30℃〜40℃位であり、低温、高温の限界点を超えると全て死滅する。
さらに、同種類の処理対象物を投入し続けるとバクテリアが食べ飽きる為、その処理対象物に対して拒否反応を起こし、処理時間が多くかかる様になる。バランス良く食物(処理対象物を)与える必要があり非常に煩わしい。
又、反応槽から外へ排出された場合、安全なバクテリアといえどもバクテリアであることは変わりないので、不安感は払拭できない。
さらに、目に見えない生き物であるバクテリアの管理は難しい。
【0044】
又、醗酵処理であるため常に腐敗臭が発生する。
これに対して、本実施形態のように、鉱石系分解触媒28を用いた場合には、実験によれば、処理時間を極めて短くできる。すなわち、本発明者の実験によれば、バクテリアを使用して生ゴミ処理をする場合には、処理完了までの約24時間を要するが、本実施形態のように鉱石系分解触媒28を用いて処理すると、約10分でできる。
【0045】
さらに本実施形態では、能率よく処理を行うために処理槽3内に熱風を入れ乾燥させるが、バクテリアを使用する処理では熱風でバクテリアが死滅するため、高温熱風を入れる事はできない。
【0046】
さらに本実施形態によれば、同種類の処理対象物を、長期間連続して処理できる。
又、バクテリアを使用しないので温度管理等は不要であり、安全である。ちなみに、溶出試験及び成分含入試験を行った結果、いずれも安全基準に適合している(図6参照)。しかも、醗酵処理では無いので腐敗臭も発生しない。
【0047】
さらに又、本実施形態によれば、湿度センサ24により処理槽3内の湿度を検知し、この検知湿度が第2の設定湿度k2以下となったことをもって、処理完了を適正に検出することができる。そして、緑色表示灯25に処理運転完了の趣旨を報知させるから、処理運転完了直後に処理完了報知を行なうことができる。この結果、次の生ごみ投入ひいては次回の生ごみ処理開始を迅速に行うことが可能となる。
【0048】
又、本実施例によれば、湿度センサ24による検知湿度が第2の設定湿度k2以下となった時点から、該湿度センサ24による検出湿度が別の設定湿度である第1の設定湿度k1以上とならないままに所定時間が経過したときには処理運転を停止するから、次の効果を得ることができる。
【0049】
すなわち、作業者が他の仕事に忙しく、緑色表示灯25が点灯している(処理完了している)にも関わらず生ゴミを本生ごみ処理装置1へ投入できない場合でも、所定時間後に処理運転を停止するから、無駄な運転ひいては電気使用の無駄を省くことができる。また、作業者が本生ごみ処理装置1を稼働させたまま他の現場へ行った場合や電源スイッチ6aを切らずに帰宅してしまった場合にでも、運転を自動停止することができる。ただし、生ごみの投入を行えば、この処理運転が停止することはない。
【0050】
また、生ごみの投入がないままに処理運転が継続されると、触媒が熱風により限度を超えて乾燥し過ぎてしまい、触媒の粉が処理槽3内に舞い、熱風に乗って排気ダクト20〜22を通過して外部へ出てしまうおそれがあるが、本実施形態では、これも防止できる。
又、本実施形態によれば、撹拌体11の回転方向に沿うように熱風を供給するから、処理槽3内において撹拌されている収容物に対して熱風の接触時間が長くなり、減容処理速度が速くなる。
【0051】
さらに、本実施形態によれば、熱風が、撹拌体11が処理槽3の収容物を持ち上げて落とす部分つまり収容物がばらける部分に対して落ちる方向へ供給されるから、当該収容物と熱風とが良好に混合され、さらに減容処理速度が速くなる。
【0052】
さらに又、本実施形態によれば、撹拌体11の回転軸12が、円弧状の底板部3aの円弧中心に対して、熱風吐出口8から離れる方向へずれて設けられているから、熱風吐出口8部分での収容物のばらけがほどよく分散し、且つ熱風の浸透性も良くなり、さらに減容処理速度が速くなる。
【0053】
図7及び図8は本発明の第2の実施形態を示しており、この実施形態の生ごみ処理システム30は、生ごみを自動的に投入できるようにしている。この生ごみ処理システム30は、前記生ごみ処理装置1に対して、生ごみを定量供給する定量供給手段たる定量供給装置31を設けた構成である。前記第1の実施形態と異なる部分について説明する。この定量供給装置31は、定量ホッパー32と、定量送出装置35、ベルトコンベア37、生ごみ貯留ホッパー38とを備えて構成されている。
【0054】
そして、処理槽3に蓋10はなく、当該処理槽3上部に前記定量ホッパー32を設けている。この定量ホッパー32は、上下面が開口するダクト状のホッパー本体32aに図示しない駆動源によって開閉するダンパ32bを備えて構成されている。この定量ホッパー32は前記処理槽3と蛇腹34を介して連通している。そして、この定量ホッパー32はばね36によって生ごみ処理装置1の外筐2に支持されており、この定量ホッパー32においては、図示しない重量測定手段により生ごみの投入量が所定重量となったことを検出したときに定量送出装置35、ベルトコンベヤ37の送出動作を停止し(定量ホッパー32自身への生ごみ供給を停止し)し、前記ダンパ32bを下方向へ回動させて生ごみを処理槽3内に自動投入できるようになっている。
【0055】
そして、上記定量ホッパー32の上面投入口には、定量送出装置35から単位時間で定量の生ごみがベルトコンベア37を介して供給するようになっている。上記定量送出装置35は生ごみ貯留ホッパー38内の生ごみを単位時間当たり定量でベルトコンベア36上に搬出する。このように生ごみ処理装置1が常時連続稼働しつつ、処理完了の都度一定量の生ごみが投入されることを繰り返す。
【0056】
この第2の実施形態においては、制御装置27が次のように制御する。制御装置27は、重量測定手段による重量検知結果を監視しており、前記生ごみ処理装置1が処理運転中おいて、前記定量ホッパー32内に定量(既定重量)の生ごみが収容されて、重量測定手段がその既定重量を検出して、定量送出装置35の送出動作を停止し、前記ダンパ32bを下方向へ回動させて生ごみを処理槽3内に自動投入することで、生ごみを処理槽3内に自動投入し、設定時間後(例えば10秒後、これは変更可能である)ダンパ32bを元位置に戻す。当該ダンパ32bが元位置に復帰後、定量供給装置35の送出動作が作動し、定量ホッパー32内へ生ごみを供給する。このようにして、前記生ごみ処理装置1において、減容処理が行なわれる。そして、湿度センサ24が前記第1の設定湿度k1を検出すると、緑色表示灯25を消灯すると共に赤色表示灯26を点灯する。
【0057】
そして、減容処理が進んで、処理槽3内の湿度が前記第2の設定湿度k2以上となると、赤色表示灯26が消灯すると共に緑色表示灯25を点灯し、再度、定量ホッパー32内に搬入した定量の生ごみを当該生ごみ処理装置1内に自動搬入する。これが繰り返されて生ごみ処理が順次行なわれる。なお、この場合も、前記第1の設定湿度k1が検出されないまま所定時間が経過すると、処理運転が停止される。
【0058】
この第2の実施形態によれば、前記湿度センサ24による検知湿度が第2の設定湿度k2以下となったときに定量供給装置31により生ごみを生ごみ処理装置1に定量供給させるから、生ごみ処理装置1において処理が完了した都度、生ごみを自動投入でき、順次生ごみの自動投入及び自動処理が可能となる。
なお、この実施形態においては、定量ホッパー32は、重量測定機能はなくて良く、単なるホッパーでも良い。この場合、定量送出装置35で定量の生ごみを送出してベルトコンベア37を介して当該ホッパーに供給するようにしても良い。
【0059】
図9ないし図11は本発明の第3の実施形態を示している。この第3の実施形態の生ごみ処理システム50は、生ごみ処理完了後の収容物から異物を除去するように構成されている。すなわち、前記第2の実施形態の生ごみ処理システム30に対して、さらに、所定粒度のふるい装置51(分別手段)と、前記処理槽3内の収容物を当該ふるい装置51まで搬出する収容物搬出装置52(収容物搬出手段)と、前記ふるい装置51より分別された所定粒度未満の収容物を前記処理槽3に搬入する搬入装置53(搬入手段)と、異物廃棄用コンベア54と、異物貯留タンク55とを備えている。
【0060】
さらに、前記処理槽3の底板部3aは開閉可能に構成されており、図示しない駆動手段により開閉されるようになっている。
前記ふるい装置51は、処理槽3の収容物を5mm未満と5mm以上とに分別するためのものであり、5mm目のふるいを図示しない駆動源により加振可能に備えている。又、前記収容物搬出装置52はコンベヤから構成されており、前記処理槽3の下方部から前記ふるい装置51に至るように配設されている。
【0061】
前記搬入する搬入装置53は、スクリューコンベヤからなり、5mm未満として分別された収容物を受けて前記処理槽3の定量ホッパー32に投入する。
又、異物廃棄用コンベア54は、5mm以上で分別された収容物を受けて、異物貯留タンク55に投入する。
【0062】
この実施形態においては、制御装置27が、湿度センサ24による検出湿度が第2の設定湿度k2以下となったときに(処理完了が検出されたときに)、ふるい装置51、収容物搬出装置52、搬入装置53、異物廃棄用コンベア54を起動すると共に、前記底板部3aを自動的に開放させ、処理槽3内の収容物を、収容物搬出装置52上に落とす。そして設定時間後(例えば10秒後)底板部3aを閉じる。ここで、この収容物は、生ごみ処理完了後であるから通常は分解触媒28であるが、生ごみと一緒に異物(割りばし、折詰や刺身についてくる緑色のプラスチックシート、醤油やソースを入れたプラスチック製小容器など)が誤って投入された場合には、これら異物も残存している。この異物は5mm以上である。なお、上記ふるいの目は、異物の大きさを考慮して5mm以外に変更可能である。なお、プラスチック異物が溶融することがないように熱風温度の上限を150℃としている。
【0063】
この収容物は収容物搬出装置52で前記ふるい装置51に搬送され、そして、このふるい装置51で5mm未満(つまり分解触媒28)と5mm以上(異物)とに分別され、5mm未満の収容物つまり分解触媒28は、搬入装置53により前記処理槽3の定量ホッパー32に投入される。そして、この後定量ホッパー32には、この分解触媒28上に、前記定量送出装置35から単位時間で定量の生ごみがベルトコンベア37を介して供給される。そして、この定量ホッパー32が設定重量(この場合分解触媒28と生ごみを含む重量)となったら、ベルトコンベヤ37及び定量供給装置52を停止し、ダンパ32bを開放させて、分解触媒28及び生ごみを処理槽3に投入する。
【0064】
この場合、分解触媒28がダンパ32b上面に位置し、その上に生ごみが位置するから、粘性のある生ごみであっても、ダンパ32bが開放したときにおいて該ダンパ32bに当該生ごみが付着することがなく、処理槽3への生ごみの投入がトラブルなく行い得る。
【0065】
さらにこの場合、分解触媒28が先に処理槽3に投入されるから、生ごみが処理槽3内面に付着するようなことがなくて、撹拌動作が円滑に行える。
なお、分解触媒28を先に処理槽3内に投入し、その後生ごみを重量測定して定量を投入するようにしても良い。なお、上記設定重量は機種によって変更可能である。
【0066】
前記5mm以上で分別された収納物(異物)は異物廃棄用コンベア54により異物貯留タンク55に貯留される。この異物貯留タンク55内の異物は、プラスチック、木材、金属、紙などに分けてリサイクルが可能となる。このように生ごみ処理装置1が常時連続稼働しつつ、処理完了の都度処理槽3内の分解触媒28と異物が分別され、異物が除去された分解触媒28が処理槽3に戻され、そして、一定量の生ごみが投入されることを繰り返す。
【0067】
このような第3の実施形態によれば、生ごみ処理装置1における湿度センサ24による検知湿度が第2の設定湿度k2以下となったときに処理槽3内の収容物を前記収容物搬出装置52により前記ふるい装置51まで搬出させ、且つ前記ふるい装置51より当該収容物を分別し、この分別された所定粒度未満の収容物を前記搬入装置53により前記処理槽3へ搬入させるから、使用した分解触媒28から異物を自動的に除去して自動的に再使用できる。すなわち、粉末分解触媒28は所定粒度未満の収容物として分別され、該粉末分解触媒28以外の収容物(割りばし、折詰や刺身についてくる緑色のプラスチックシート、醤油やソースを入れたプラスチック製小容器など)は所定粒度以上となるから上記ふるい装置51により異物として自動分別される。そして、上記所定粒度未満の収容物すなわち異物を自動除去した分解触媒28を処理槽3に搬入するから、使用した分解触媒28から異物を自動的に処理して自動的に再使用できる。
【0068】
図12は本発明の第4の実施形態を示す。この第4の実施形態の生ごみ処理装置61は、第1の実施形態の生ごみ処理装置1とは次の点で異なる。すなわち、前記処理槽3内に生ごみを自動投入可能なホッパー62を備えている。このホッパー62は、上下面が開口した本体62と、この本体62aの下側開口を図示しない駆動源により開閉するダンパ62bとを有して構成されている。このホッパー62の容量は、1回分の処理能力での生ごみ貯留可能な容量とすると良い。そして、制御装置27が、前記湿度センサ24による検知湿度が第2の設定湿度k2以下となったときに前記ホッパー62のダンパ62bを動作させて生ごみを前記処理槽3内に投入させ、その後所定時間(例えば10秒)経過したら元位置に復帰させるようにしている。
【0069】
この実施形態においては、湿度センサ24により処理槽3内の湿度が検知され、この検知湿度が第2の設定湿度k2以下となったときに、これをもって、処理完了を適正に検出することができる。そして、制御装置27が前記湿度センサ24による検知湿度が第2の設定湿度k2以下となったときに前記ホッパー62のダンパ62bを動作させて生ごみを前記処理槽3内に投入させるから、予め、ホッパー62内に生ごみを入れておけば、処理完了後直ちに且つ自動的に生ごみを投入でき、利便性が良くなる。つまり、作業者が時間をみて生ごみをホッパー62に入れておけば良いので、便利となる。この実施形態の場合、各表示灯25及び26は必要に応じて設ければ良い。
【符号の説明】
【0070】
図面中、1は生ごみ処理装置、3は処理槽、4は熱風供給装置(熱風供給手段)、5は撹拌モータ、6は操作部、7は表示部(報知手段)、8は熱風吐出口、11は撹拌体、12は回転軸、15は羽根、17は熱風発生機、19は熱風拡風ダクト、20、21排気ダクト(排気手段)、22は共通排気ダクト(排気手段)、24は湿度センサ、25は緑色表示灯(報知手段)、26は赤色表示灯(報知手段)、27は制御装置(制御手段)、32は定量ホッパー、35は定量送出装置、51はふるい装置(分別手段)、52は収容物搬出装置(収容物搬出手段)、53は搬入装置(搬入手段)、61は生ごみ処理装置、62はホッパーを示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は生ごみ処理装置及び生ごみ処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生ごみを処理する装置としては、収納タンク内に収容した生ごみをバクテリアを利用して減容処理する装置が知られている(例えば特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−232330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記バクテリアを利用した生ごみ処理装置は、減容処理の終了時期が判別しづらく、実際には、かなりの余裕時間をみないと次の生ごみ処理ができないというのが実情であった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、減容処理の完了を適正に検出できて、次回の生ごみ処理開始を迅速に行うことが可能となる生ごみ処理装置及び生ごみ処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の生ごみ処理装置は、生ごみを収容する処理槽と、前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、前記熱風を排気する排気手段と、前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサと、報知手段と、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったとき前記報知手段に処理完了の趣旨を報知させる制御手段とを具備してなるところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の生ごみ処理装置は、生ごみを収容する処理槽と、前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、前記熱風を排気する排気手段と、前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサと、前記処理槽内に生ごみを自動投入可能なホッパーと、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記ホッパーを動作させて生ごみを前記処理槽内に投入させる制御手段とを備えたところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の生ごみ処理装置は、請求項1又は2において、前記制御手段は、さらに、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となった時点から、該湿度センサによる検出湿度が別の設定湿度以上とならないままに所定時間が経過したときには処理運転を停止するところに特徴を有する。
【0009】
請求項4の生ごみ処理装置は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記熱風供給手段が、前記撹拌体の回転方向に沿うように熱風を供給するところに特徴を有する。
請求項5の生ごみ処理装置は、請求項4において、前記熱風供給手段が、前記処理槽の側面であって、前記撹拌体が前記処理槽の収容物を持ち上げて落とす側にある側面に下向きに開口する熱風吐出口を有するところに特徴を有する。
【0010】
請求項6の生ごみ処理装置は、請求項4又は5において、前記処理槽の底部が円弧状をなし、前記撹拌体の回転軸が、前記円弧状の底部の円弧中心に対して、前記熱風吐出口から離れる方向へずれて設けられているところに特徴を有する。
【0011】
請求項7の生ごみ処理システムは、生ごみを収容する処理槽と、前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、前記熱風を排気する排気手段と、前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサとを備えた生ごみ処理装置を備え、さらに、この生ごみ処理装置に生ごみを定量供給する定量供給手段、及び、前記生ごみ処理装置における前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記定量供給手段により生ごみを前記生ごみ処理装置に定量供給させる制御手段を備えたところに特徴を有する。
【0012】
請求項8の生ごみ処理システムは、生ごみを収容する処理槽と、前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、前記熱風を排気する排気手段と、前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサとを備えた生ごみ処理装置を備え、さらに、被分別物を所定粒度未満及び以上で分別する分別手段、前記処理槽内の収容物を前記分別手段まで搬出する収容物搬出手段、前記分別手段より分別された所定粒度未満の収容物を前記処理槽に搬入する搬入手段、及び、前記生ごみ処理装置における前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記処理槽内の収容物を前記収容物搬出手段により前記分別手段まで搬出させ、且つ前記分別手段より当該収容物を分別し、この分別された所定粒度未満の収容物を前記搬入手段により前記処理槽へ搬入させる制御手段を備えたところに特徴を有する。
【0013】
請求項9の生ごみ処理システムは、請求項7又は8において、前記制御手段が、さらに、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となった時点から、該湿度センサによる検出湿度が別の設定湿度以上とならないままに所定時間が経過したときには処理運転を停止するところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の生ごみ処理装置においては、処理槽内の生ごみ(有機廃棄物)が撹拌体により鉱石系分解触媒と撹拌混合されつつ、熱風が該処理槽内に順次供給され、そして順次排出される。これにより、生ごみは分解触媒と反応して水となって減容していくと共に、水分は熱風により蒸気となり、排気手段により排出される。この処理槽内の減容度合いは、処理槽内の湿度が一旦高まって減少するときの減少度合いから推測することが可能である。そして、請求項1においては、湿度センサにより処理槽内の湿度が検知され、この検知湿度が設定湿度以下となったときに、これをもって、処理完了を適正に検出することができる。そして、制御手段が報知器に処理運転完了の趣旨を報知させるから、処理運転完了直後に処理完了報知を行なうことができる。この結果、次の生ごみ投入ひいては次回の生ごみ処理開始を迅速に行うことが可能となる。
【0015】
請求項2の生ごみ処理装置においては、湿度センサにより処理槽内の湿度が検知され、この検知湿度が設定湿度以下となったときに、これをもって、処理完了を適正に検出することができる。そして、制御手段が前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記ホッパーを動作させて生ごみを前記処理槽内に投入させるから、予め、ホッパー内に生ごみを入れておけば、処理完了後直ちに且つ自動的に生ごみを投入でき、利便性が良くなる。つまり、作業者が時間をみて生ごみをホッパーに入れておけば良いので、便利となる。
【0016】
請求項3の生ごみ処理装置においては、前記制御手段は、さらに、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となった時点から、該湿度センサによる検出湿度が別の設定湿度以上とならないままに所定時間が経過したときには処理運転を停止するから、生ごみ投入が開始されないままあるいは運転停止をわすれたままで処理運転が継続することを防止できる。すなわち、処理完了報知を行った場合、通常は、作業者がこれを認識して、次回の生ごみを投入するか、生ごみが無い場合には電源スイッチをオフして処理運転を停止するが、前記報知に気が付かないときには処理運転が継続することが懸念される。しかし、この請求項3によれば、生ごみ投入が開始されないままあるいは運転停止をわすれたままで処理運転が継続することを防止できる。
【0017】
請求項4の生ごみ処理装置においては、前記熱風供給手段が、前記撹拌体の回転方向に沿うように熱風を供給するから、処理槽内において撹拌されている収容物に対して熱風の接触時間が長くなり、減容処理速度が速くなる。
請求項5の生ごみ処理装置においては、前記熱風供給手段の熱風吐出口から出た熱風は、前記撹拌体が前記処理槽の収容物を持ち上げて落とす部分つまり収容物がばらける部分に対して落ちる方向へ供給されるから、当該収容物と熱風とが良好に混合され、さらに減容処理速度が速くなる。
【0018】
請求項6の生ごみ処理装置においては、撹拌体の回転軸が、前記円弧状の底部の円弧中心に対して、前記熱風吐出口から離れる方向へずれて設けられているから、熱風吐出口部分での収容物のばらけがほどよく分散し、且つ熱風の浸透性も良くなり、さらに減容処理速度が速くなる。
【0019】
請求項7の生ごみ処理システムにおいては、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記定量供給手段により生ごみを前記生ごみ処理装置に定量供給させるから、生ごみ処理装置において処理が完了した都度、生ごみを自動投入でき、順次生ごみの自動投入及び自動処理が可能となる。
【0020】
請求項8の生ごみ処理システムにおいては、前記生ごみ処理装置における前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記処理槽内の収容物を前記収容物搬出手段により前記分別手段まで搬出させ、且つ前記分別手段より当該収容物を分別し、この分別された所定粒度未満の収容物を前記搬入手段により前記処理槽へ搬入させるから、使用した分解触媒から異物を自動的に除去して自動的に再使用できる。すなわち、粉末分解触媒は所定粒度未満の収容物として分別され、該粉末分解触媒以外の収容物(割りばし、折詰や刺身についてくる緑色のプラスチックシート、醤油やソースを入れたプラスチック製小容器など)は所定粒度以上となるから上記分別手段により異物として自動分別される。そして、上記所定粒度未満の収容物すなわち異物を自動除去した分解触媒を処理槽に搬入するから、使用した分解触媒から異物を自動的に処理して自動的に再使用できる。
【0021】
請求項9の生ごみ処理システムは、前記制御手段が、さらに、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となった時点から、該湿度センサによる検出湿度が別の設定湿度以上とならないままに所定時間が経過したときには処理運転を停止するから、生ごみ投入が開始されないままで処理運転が継続することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す生ごみ処理装置の縦断側面図
【図2】生ごみ処理装置の縦断正面図
【図3】背面板を取り外して示す生ごみ処理装置の背面図
【図4】生ごみ処理装置の平面図
【図5】処理槽部分の拡大断面図
【図6】(a)、(b)は試験結果を示す図
【図7】本発明の第2の実施形態を示す生ごみ処理システムの側面図
【図8】生ごみ処理装置の縦断側面図
【図9】本発明の第3の実施形態を示す生ごみ処理システムの側面図
【図10】生ごみ処理システムの平面図
【図11】図9とは処理槽底部の開放状態が異なる生ごみ処理システムの側面図
【図12】本発明の第4の実施形態を示す生ごみ処理装置の縦断側面図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図6を参照して説明する。生ごみ処理装置1は、外筐2内に、処理槽3、熱風供給手段たる熱風供給装置4、撹拌モータ5などを配設し、さらに外筐2外部に操作部6及び報知手段たる表示部7を配設して構成されている。
【0024】
前記処理槽3は、平面形状が矩形状をなし、底板部3aが仮想横軸Pを中心とする円弧面状をなしている。さらに、この底板部3aうち後部に連なる後垂直板部3bと、垂直状の後面板部3cとは前後にずれており、両者の間には、横長な熱風吐出口8が形成されている。この処理槽3上部には平面形状がほぼ正方形の投入ダクト9が形成されている。この投入ダクト9上端開口にはユーザーが開け閉めする蓋10が蝶番10aにより回動可能に設けられ、ロック部材10bにより閉塞状態がロックされる。
【0025】
なお、この処理槽3の大きさは生ごみ処理量に応じて変更すると良い。
前記処理槽3の内部には前記仮想横軸Pに対して所定距離A前方へ離間した仮想横軸Qを中心として撹拌体11の回転軸12が軸受13、14により回転可能に設けられている。つまり、撹拌体11の回転軸12が、前記円弧状の底板部3aの円弧中心Pに対して、前記熱風吐出口から離れる方向へずれて設けられている。
【0026】
この撹拌体11は、前記回転軸12に2枚一組の羽根15を軸方向に5組取着して構成されている。この羽根15の最外端の回転軌跡を符号15kで示している。これら5組の羽根15において、軸方向で隣合う羽根15は、羽根取付角度が半ピッチ(90度)ずれている。
【0027】
前記撹拌モータ5は前記処理槽3の後部に配設されており、前記撹拌体11を伝達機構16を介して回転駆動する。このベルト伝達機構16は、撹拌モータ5の回転軸に取着されたスプロケット16aと、前記回転軸12にあって前記処理槽3から突出した突出部に取着されたスプロケット16bと、両スプロケット16a、16bに架設されたチェーン16cとから構成されている。前記撹拌体11は矢印B方向へ回転される。
【0028】
前記熱風供給装置4は、前記処理槽3の後部に配設された熱風発生機17と供給ダクト18と熱風拡風ダクト19とを備えて構成されている。前記熱風発生機17は、外ケース17a内に図示しない送風機(送風モータ及び送風ファンを有する)及びヒータを備えて構成されており、ここで生成された熱風は前記供給ダクト18及び熱風拡風ダクト19を介して前記熱風吐出口8から処理槽3内に下向きに供給される。
【0029】
前記処理槽3の投入ダクト9の左右両側板部には、排気手段として排気ダクト20、21が連通接続されており、この排気ダクト20、21は、これも排気手段としての共通排気ダクト22に接続されて外部に連通している。この共通排気ダクト22の吐出端部には、脱臭フィルタ23が装着されている。
【0030】
さらに前記共通排気ダクト22の内部には、湿度センサ24が取り付けられている。
又、前記に操作部6は、電源スイッチ6a、撹拌モータオンオフスイッチ6b、熱風供給装置4の送風モータオンオフスイッチ6c、同装置4のヒータオンオフスイッチ6dを備えている。この場合、電源スイッチ6aをオンした後、撹拌モータオンオフスイッチ6bをオンすると撹拌モータ5が回転駆動される。又、この撹拌モータオンオフスイッチ6bをオンに連動して、熱風供給装置4の送風モータオンオフスイッチ6c、同装置4のヒータオンオフスイッチ6dもオンする。なお、これら各スイッチ6a〜6dは手動にてオフできるものである。
【0031】
又、前記表示部7には報知手段としての緑色表示灯25及び赤色表示灯26が設けられており、緑色表示灯25は処理完了及び生ごみ投入可能の趣旨を報知するための緑色発光器(例えばLED)から構成され、赤色表示灯26は生ごみ投入不可及び処理実行中の趣旨を報知するための赤色発光器から構成されている。
【0032】
又、前記外筐2の背板2aの内面には制御手段としての制御装置27が設けられている。この制御装置27はこの生ごみ処理装置1全体の動作を制御するものであり、前記撹拌モータ5及び図示しない送風モータさらにヒータ用のリレースイッチなども有する。
【0033】
この制御装置27は次のように動作する。処理槽3内に分解触媒28を適量収容し、生ごみ(有機廃棄物)を投入し、そして、電源スイッチ6aをオンした後、撹拌モータオンオフスイッチ6bをオンすると、当該制御装置27が有するリレースイッチが撹拌モータ5及び送風モータを通電して回転駆動させ、且つ、ヒータも通電される。さらに緑色表示灯25が点灯される。この最初の緑色の点灯は、生ごみの追加投入可を報知している。
【0034】
上記分解触媒28は、長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなり、例えば、粒度5mm未満である。
前記撹拌モータ5の回転により撹拌体11が回転し、熱風供給装置4が熱風(40℃超〜150℃以下)を発生し処理槽3内に供給する。この熱風は、熱風吐出口8から、前記撹拌体11の回転方向に沿うように熱風を供給する(図5の矢印C参照)から、処理槽3内において撹拌されている収容物に対して熱風の接触時間が長くなり、減容処理速度が速くなる。しかも、この熱風は、前記撹拌体11が処理槽3の収容物を持ち上げて落とす部分つまり収容物がばらける部分に対して落ちる方向へ供給されるから、当該収容物と熱風とが良好に混合され、さらに減容処理速度が速くなる。
【0035】
このとき、撹拌体11の回転軸12が、前記円弧状の底部(底板部3a)の円弧中心Pに対して、前記熱風吐出口8から離れる方向へずれて設けられているから、熱風吐出口8部分での収容物のばらけがほどよく分散し、且つ熱風の浸透性も良くなり、さらに減容処理速度が速くなる。
【0036】
前記撹拌体11の回転により、処理槽3内の生ごみ(有機廃棄物)が鉱石系分解触媒28と共に撹拌混合され、熱風供給装置4により熱風が処理槽3内に順次供給され、そして順次排気ダクト20〜22から排出される。
【0037】
これにより、生ごみは鉱石系の分解触媒28と活発に反応して5〜15分で順次水となって減容していくと共に、水分は熱風により蒸気となり、排気される。
制御装置27は、前記処理槽3内の湿度を監視しており、最初の電源スイッチ6aオン後及び処理完了後、所定時間(例えば10分、これは変更可能である)を経過しても処理槽3の湿度(湿度センサ24による検出湿度)が第1の設定湿度k1(別の設定湿度)に達しないときには、電源スイッチ6aをオフ(電源オフ、つまり処理運転を停止)するようになっている。つまり、生ごみの投入が無いと処理槽3内の湿度上昇はないから、これをもって、いわゆるカラ運転となっていることを検出して処理運転を停止する。
【0038】
そして、上記所定時間が経過する前に前記検出湿度が第1の湿度k1以上となると(生ごみが投入されて処理が進むと)、前記緑色表示灯25を消灯させると共に前記赤色表示灯26を点灯させて、生ごみ追加投入不可の趣旨を表示(報知)する。
【0039】
そして、撹拌及び熱風の継続的な供給により処理槽3の収容物(触媒及び生ごみ)と熱風と混合しつつ撹拌されて、減容処理が進んでゆく。
この後、検出湿度がさらに上昇してゆくが、制御装置27は、この検出湿度が第2の設定湿度k2(設定湿度)以下となったか否かを判断しており、第2の設定湿度k2以下となると、処理槽3内が乾燥状態(処理完了状態)となったことを検出して、赤色表示灯26を消灯すると共に緑色表示灯25を点灯させる。この緑色表示灯25の点灯により減容処理が完了し且つ生ごみ投入が可であることを表示する。処理槽3内では生ごみがほとんど処理されて分解触媒28が残存しており、再処理可能な状態となっている。
【0040】
この報知(緑色表示灯25の点灯)により作業者が処理完了を認識して、この後、新たに生ごみを投入すると、再度減容処理が行われてゆく。緑色表示灯25の点灯状態は継続する(この間は生ごみ投入可能である)。このとき、前記第1の設定湿度k1を超えないうちに前記所定時間が経過すると、前述したように処理運転が停止される。この所定時間を経過するまでに第1の設定湿度k1以上となると、前述したように前記緑色表示灯25を消灯させると共に前記赤色表示灯26を点灯させて、生ごみ追加投入不可の趣旨を表示(報知)する。
【0041】
このような減容処理の繰り返しにより、生ごみを順次投入し減容処理してゆく。
このような本実施形態によれば、処理槽3内の生ごみ(有機廃棄物)が撹拌体11により鉱石系分解触媒28と撹拌混合されつつ、熱風が該処理槽3内に順次供給されるから、生ごみは分解触媒28と活発に反応して水となっていき、しかも水分は熱風により蒸気となり排出され、もって減容処理が促進される。このような減容処理は、バクテリアを使用した減容処理に比して格段に処理時間を短くできる。
【0042】
ちなみに、バクテリアを使用した減容処理では次の問題点がある。
基本的にバクテリアが処理対象物を食べる事により処理対象物を徐々に減少させていく現象であるため、ある程度の時間を要する。人為的に大幅に処理時間を短縮させることは不可能である。
【0043】
又、バクテリアは生物であるため低温と高温に弱い。適温は30℃〜40℃位であり、低温、高温の限界点を超えると全て死滅する。
さらに、同種類の処理対象物を投入し続けるとバクテリアが食べ飽きる為、その処理対象物に対して拒否反応を起こし、処理時間が多くかかる様になる。バランス良く食物(処理対象物を)与える必要があり非常に煩わしい。
又、反応槽から外へ排出された場合、安全なバクテリアといえどもバクテリアであることは変わりないので、不安感は払拭できない。
さらに、目に見えない生き物であるバクテリアの管理は難しい。
【0044】
又、醗酵処理であるため常に腐敗臭が発生する。
これに対して、本実施形態のように、鉱石系分解触媒28を用いた場合には、実験によれば、処理時間を極めて短くできる。すなわち、本発明者の実験によれば、バクテリアを使用して生ゴミ処理をする場合には、処理完了までの約24時間を要するが、本実施形態のように鉱石系分解触媒28を用いて処理すると、約10分でできる。
【0045】
さらに本実施形態では、能率よく処理を行うために処理槽3内に熱風を入れ乾燥させるが、バクテリアを使用する処理では熱風でバクテリアが死滅するため、高温熱風を入れる事はできない。
【0046】
さらに本実施形態によれば、同種類の処理対象物を、長期間連続して処理できる。
又、バクテリアを使用しないので温度管理等は不要であり、安全である。ちなみに、溶出試験及び成分含入試験を行った結果、いずれも安全基準に適合している(図6参照)。しかも、醗酵処理では無いので腐敗臭も発生しない。
【0047】
さらに又、本実施形態によれば、湿度センサ24により処理槽3内の湿度を検知し、この検知湿度が第2の設定湿度k2以下となったことをもって、処理完了を適正に検出することができる。そして、緑色表示灯25に処理運転完了の趣旨を報知させるから、処理運転完了直後に処理完了報知を行なうことができる。この結果、次の生ごみ投入ひいては次回の生ごみ処理開始を迅速に行うことが可能となる。
【0048】
又、本実施例によれば、湿度センサ24による検知湿度が第2の設定湿度k2以下となった時点から、該湿度センサ24による検出湿度が別の設定湿度である第1の設定湿度k1以上とならないままに所定時間が経過したときには処理運転を停止するから、次の効果を得ることができる。
【0049】
すなわち、作業者が他の仕事に忙しく、緑色表示灯25が点灯している(処理完了している)にも関わらず生ゴミを本生ごみ処理装置1へ投入できない場合でも、所定時間後に処理運転を停止するから、無駄な運転ひいては電気使用の無駄を省くことができる。また、作業者が本生ごみ処理装置1を稼働させたまま他の現場へ行った場合や電源スイッチ6aを切らずに帰宅してしまった場合にでも、運転を自動停止することができる。ただし、生ごみの投入を行えば、この処理運転が停止することはない。
【0050】
また、生ごみの投入がないままに処理運転が継続されると、触媒が熱風により限度を超えて乾燥し過ぎてしまい、触媒の粉が処理槽3内に舞い、熱風に乗って排気ダクト20〜22を通過して外部へ出てしまうおそれがあるが、本実施形態では、これも防止できる。
又、本実施形態によれば、撹拌体11の回転方向に沿うように熱風を供給するから、処理槽3内において撹拌されている収容物に対して熱風の接触時間が長くなり、減容処理速度が速くなる。
【0051】
さらに、本実施形態によれば、熱風が、撹拌体11が処理槽3の収容物を持ち上げて落とす部分つまり収容物がばらける部分に対して落ちる方向へ供給されるから、当該収容物と熱風とが良好に混合され、さらに減容処理速度が速くなる。
【0052】
さらに又、本実施形態によれば、撹拌体11の回転軸12が、円弧状の底板部3aの円弧中心に対して、熱風吐出口8から離れる方向へずれて設けられているから、熱風吐出口8部分での収容物のばらけがほどよく分散し、且つ熱風の浸透性も良くなり、さらに減容処理速度が速くなる。
【0053】
図7及び図8は本発明の第2の実施形態を示しており、この実施形態の生ごみ処理システム30は、生ごみを自動的に投入できるようにしている。この生ごみ処理システム30は、前記生ごみ処理装置1に対して、生ごみを定量供給する定量供給手段たる定量供給装置31を設けた構成である。前記第1の実施形態と異なる部分について説明する。この定量供給装置31は、定量ホッパー32と、定量送出装置35、ベルトコンベア37、生ごみ貯留ホッパー38とを備えて構成されている。
【0054】
そして、処理槽3に蓋10はなく、当該処理槽3上部に前記定量ホッパー32を設けている。この定量ホッパー32は、上下面が開口するダクト状のホッパー本体32aに図示しない駆動源によって開閉するダンパ32bを備えて構成されている。この定量ホッパー32は前記処理槽3と蛇腹34を介して連通している。そして、この定量ホッパー32はばね36によって生ごみ処理装置1の外筐2に支持されており、この定量ホッパー32においては、図示しない重量測定手段により生ごみの投入量が所定重量となったことを検出したときに定量送出装置35、ベルトコンベヤ37の送出動作を停止し(定量ホッパー32自身への生ごみ供給を停止し)し、前記ダンパ32bを下方向へ回動させて生ごみを処理槽3内に自動投入できるようになっている。
【0055】
そして、上記定量ホッパー32の上面投入口には、定量送出装置35から単位時間で定量の生ごみがベルトコンベア37を介して供給するようになっている。上記定量送出装置35は生ごみ貯留ホッパー38内の生ごみを単位時間当たり定量でベルトコンベア36上に搬出する。このように生ごみ処理装置1が常時連続稼働しつつ、処理完了の都度一定量の生ごみが投入されることを繰り返す。
【0056】
この第2の実施形態においては、制御装置27が次のように制御する。制御装置27は、重量測定手段による重量検知結果を監視しており、前記生ごみ処理装置1が処理運転中おいて、前記定量ホッパー32内に定量(既定重量)の生ごみが収容されて、重量測定手段がその既定重量を検出して、定量送出装置35の送出動作を停止し、前記ダンパ32bを下方向へ回動させて生ごみを処理槽3内に自動投入することで、生ごみを処理槽3内に自動投入し、設定時間後(例えば10秒後、これは変更可能である)ダンパ32bを元位置に戻す。当該ダンパ32bが元位置に復帰後、定量供給装置35の送出動作が作動し、定量ホッパー32内へ生ごみを供給する。このようにして、前記生ごみ処理装置1において、減容処理が行なわれる。そして、湿度センサ24が前記第1の設定湿度k1を検出すると、緑色表示灯25を消灯すると共に赤色表示灯26を点灯する。
【0057】
そして、減容処理が進んで、処理槽3内の湿度が前記第2の設定湿度k2以上となると、赤色表示灯26が消灯すると共に緑色表示灯25を点灯し、再度、定量ホッパー32内に搬入した定量の生ごみを当該生ごみ処理装置1内に自動搬入する。これが繰り返されて生ごみ処理が順次行なわれる。なお、この場合も、前記第1の設定湿度k1が検出されないまま所定時間が経過すると、処理運転が停止される。
【0058】
この第2の実施形態によれば、前記湿度センサ24による検知湿度が第2の設定湿度k2以下となったときに定量供給装置31により生ごみを生ごみ処理装置1に定量供給させるから、生ごみ処理装置1において処理が完了した都度、生ごみを自動投入でき、順次生ごみの自動投入及び自動処理が可能となる。
なお、この実施形態においては、定量ホッパー32は、重量測定機能はなくて良く、単なるホッパーでも良い。この場合、定量送出装置35で定量の生ごみを送出してベルトコンベア37を介して当該ホッパーに供給するようにしても良い。
【0059】
図9ないし図11は本発明の第3の実施形態を示している。この第3の実施形態の生ごみ処理システム50は、生ごみ処理完了後の収容物から異物を除去するように構成されている。すなわち、前記第2の実施形態の生ごみ処理システム30に対して、さらに、所定粒度のふるい装置51(分別手段)と、前記処理槽3内の収容物を当該ふるい装置51まで搬出する収容物搬出装置52(収容物搬出手段)と、前記ふるい装置51より分別された所定粒度未満の収容物を前記処理槽3に搬入する搬入装置53(搬入手段)と、異物廃棄用コンベア54と、異物貯留タンク55とを備えている。
【0060】
さらに、前記処理槽3の底板部3aは開閉可能に構成されており、図示しない駆動手段により開閉されるようになっている。
前記ふるい装置51は、処理槽3の収容物を5mm未満と5mm以上とに分別するためのものであり、5mm目のふるいを図示しない駆動源により加振可能に備えている。又、前記収容物搬出装置52はコンベヤから構成されており、前記処理槽3の下方部から前記ふるい装置51に至るように配設されている。
【0061】
前記搬入する搬入装置53は、スクリューコンベヤからなり、5mm未満として分別された収容物を受けて前記処理槽3の定量ホッパー32に投入する。
又、異物廃棄用コンベア54は、5mm以上で分別された収容物を受けて、異物貯留タンク55に投入する。
【0062】
この実施形態においては、制御装置27が、湿度センサ24による検出湿度が第2の設定湿度k2以下となったときに(処理完了が検出されたときに)、ふるい装置51、収容物搬出装置52、搬入装置53、異物廃棄用コンベア54を起動すると共に、前記底板部3aを自動的に開放させ、処理槽3内の収容物を、収容物搬出装置52上に落とす。そして設定時間後(例えば10秒後)底板部3aを閉じる。ここで、この収容物は、生ごみ処理完了後であるから通常は分解触媒28であるが、生ごみと一緒に異物(割りばし、折詰や刺身についてくる緑色のプラスチックシート、醤油やソースを入れたプラスチック製小容器など)が誤って投入された場合には、これら異物も残存している。この異物は5mm以上である。なお、上記ふるいの目は、異物の大きさを考慮して5mm以外に変更可能である。なお、プラスチック異物が溶融することがないように熱風温度の上限を150℃としている。
【0063】
この収容物は収容物搬出装置52で前記ふるい装置51に搬送され、そして、このふるい装置51で5mm未満(つまり分解触媒28)と5mm以上(異物)とに分別され、5mm未満の収容物つまり分解触媒28は、搬入装置53により前記処理槽3の定量ホッパー32に投入される。そして、この後定量ホッパー32には、この分解触媒28上に、前記定量送出装置35から単位時間で定量の生ごみがベルトコンベア37を介して供給される。そして、この定量ホッパー32が設定重量(この場合分解触媒28と生ごみを含む重量)となったら、ベルトコンベヤ37及び定量供給装置52を停止し、ダンパ32bを開放させて、分解触媒28及び生ごみを処理槽3に投入する。
【0064】
この場合、分解触媒28がダンパ32b上面に位置し、その上に生ごみが位置するから、粘性のある生ごみであっても、ダンパ32bが開放したときにおいて該ダンパ32bに当該生ごみが付着することがなく、処理槽3への生ごみの投入がトラブルなく行い得る。
【0065】
さらにこの場合、分解触媒28が先に処理槽3に投入されるから、生ごみが処理槽3内面に付着するようなことがなくて、撹拌動作が円滑に行える。
なお、分解触媒28を先に処理槽3内に投入し、その後生ごみを重量測定して定量を投入するようにしても良い。なお、上記設定重量は機種によって変更可能である。
【0066】
前記5mm以上で分別された収納物(異物)は異物廃棄用コンベア54により異物貯留タンク55に貯留される。この異物貯留タンク55内の異物は、プラスチック、木材、金属、紙などに分けてリサイクルが可能となる。このように生ごみ処理装置1が常時連続稼働しつつ、処理完了の都度処理槽3内の分解触媒28と異物が分別され、異物が除去された分解触媒28が処理槽3に戻され、そして、一定量の生ごみが投入されることを繰り返す。
【0067】
このような第3の実施形態によれば、生ごみ処理装置1における湿度センサ24による検知湿度が第2の設定湿度k2以下となったときに処理槽3内の収容物を前記収容物搬出装置52により前記ふるい装置51まで搬出させ、且つ前記ふるい装置51より当該収容物を分別し、この分別された所定粒度未満の収容物を前記搬入装置53により前記処理槽3へ搬入させるから、使用した分解触媒28から異物を自動的に除去して自動的に再使用できる。すなわち、粉末分解触媒28は所定粒度未満の収容物として分別され、該粉末分解触媒28以外の収容物(割りばし、折詰や刺身についてくる緑色のプラスチックシート、醤油やソースを入れたプラスチック製小容器など)は所定粒度以上となるから上記ふるい装置51により異物として自動分別される。そして、上記所定粒度未満の収容物すなわち異物を自動除去した分解触媒28を処理槽3に搬入するから、使用した分解触媒28から異物を自動的に処理して自動的に再使用できる。
【0068】
図12は本発明の第4の実施形態を示す。この第4の実施形態の生ごみ処理装置61は、第1の実施形態の生ごみ処理装置1とは次の点で異なる。すなわち、前記処理槽3内に生ごみを自動投入可能なホッパー62を備えている。このホッパー62は、上下面が開口した本体62と、この本体62aの下側開口を図示しない駆動源により開閉するダンパ62bとを有して構成されている。このホッパー62の容量は、1回分の処理能力での生ごみ貯留可能な容量とすると良い。そして、制御装置27が、前記湿度センサ24による検知湿度が第2の設定湿度k2以下となったときに前記ホッパー62のダンパ62bを動作させて生ごみを前記処理槽3内に投入させ、その後所定時間(例えば10秒)経過したら元位置に復帰させるようにしている。
【0069】
この実施形態においては、湿度センサ24により処理槽3内の湿度が検知され、この検知湿度が第2の設定湿度k2以下となったときに、これをもって、処理完了を適正に検出することができる。そして、制御装置27が前記湿度センサ24による検知湿度が第2の設定湿度k2以下となったときに前記ホッパー62のダンパ62bを動作させて生ごみを前記処理槽3内に投入させるから、予め、ホッパー62内に生ごみを入れておけば、処理完了後直ちに且つ自動的に生ごみを投入でき、利便性が良くなる。つまり、作業者が時間をみて生ごみをホッパー62に入れておけば良いので、便利となる。この実施形態の場合、各表示灯25及び26は必要に応じて設ければ良い。
【符号の説明】
【0070】
図面中、1は生ごみ処理装置、3は処理槽、4は熱風供給装置(熱風供給手段)、5は撹拌モータ、6は操作部、7は表示部(報知手段)、8は熱風吐出口、11は撹拌体、12は回転軸、15は羽根、17は熱風発生機、19は熱風拡風ダクト、20、21排気ダクト(排気手段)、22は共通排気ダクト(排気手段)、24は湿度センサ、25は緑色表示灯(報知手段)、26は赤色表示灯(報知手段)、27は制御装置(制御手段)、32は定量ホッパー、35は定量送出装置、51はふるい装置(分別手段)、52は収容物搬出装置(収容物搬出手段)、53は搬入装置(搬入手段)、61は生ごみ処理装置、62はホッパーを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生ごみを収容する処理槽と、
前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、
前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、
前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、
前記熱風を排気する排気手段と、
前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサと、
報知手段と、
前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったとき前記報知手段に処理完了の趣旨を報知させる制御手段とを具備してなる生ごみ処理装置。
【請求項2】
生ごみを収容する処理槽と、
前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、
前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、
前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、
前記熱風を排気する排気手段と、
前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサと、
前記処理槽内に生ごみを自動投入可能なホッパーと、
前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記ホッパーを動作させて生ごみを前記処理槽内に投入させる制御手段とを備えたことを特徴とする生ごみ処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、さらに、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となった時点から、該湿度センサによる検出湿度が別の設定湿度以上とならないままに所定時間が経過したときには処理運転を停止することを特徴とする請求項1又は2に記載の生ごみ処理装置。
【請求項4】
前記熱風供給手段は、前記撹拌体の回転方向に沿うように熱風を供給することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の生ごみ処理装置。
【請求項5】
前記熱風供給手段は、前記処理槽の側面であって、前記撹拌体が前記処理槽の収容物を持ち上げて落とす側にある側面に下向きに開口する熱風吐出口を有することを特徴とする請求項4に記載の生ごみ処理装置。
【請求項6】
前記処理槽の底部は円弧状をなし、前記撹拌体の回転軸は、前記円弧状の底部の円弧中心に対して、前記熱風吐出口から離れる方向へずれて設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載の生ごみ処理装置。
【請求項7】
生ごみを収容する処理槽と、前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、前記熱風を排気する排気手段と、前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサとを備えた生ごみ処理装置と、
この生ごみ処理装置に生ごみを定量供給する定量供給手段と、
前記生ごみ処理装置における前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記定量供給手段により生ごみを前記生ごみ処理装置に定量供給させる制御手段と、を備えたことを特徴とする生ごみ処理システム。
【請求項8】
生ごみを収容する処理槽と、前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、前記熱風を排気する排気手段と、前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサとを備えた生ごみ処理装置と、
被分別物を所定粒度未満及び以上で分別する分別手段と、
前記処理槽内の収容物を前記分別手段まで搬出する収容物搬出手段と、
前記分別手段より分別された所定粒度未満の収容物を前記処理槽に搬入する搬入手段と、
前記生ごみ処理装置における前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記処理槽内の収容物を前記収容物搬出手段により前記分別手段まで搬出させ、且つ前記分別手段より当該収容物を分別し、この分別された所定粒度未満の収容物を前記搬入手段により前記処理槽へ搬入させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする生ごみ処理システム。
【請求項9】
前記制御手段は、さらに、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となった時点から、該湿度センサによる検出湿度が別の設定湿度以上とならないままに所定時間が経過したときには処理運転を停止することを特徴とする請求項7又は8に記載の生ごみ処理システム。
【請求項1】
生ごみを収容する処理槽と、
前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、
前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、
前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、
前記熱風を排気する排気手段と、
前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサと、
報知手段と、
前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったとき前記報知手段に処理完了の趣旨を報知させる制御手段とを具備してなる生ごみ処理装置。
【請求項2】
生ごみを収容する処理槽と、
前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、
前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、
前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、
前記熱風を排気する排気手段と、
前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサと、
前記処理槽内に生ごみを自動投入可能なホッパーと、
前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記ホッパーを動作させて生ごみを前記処理槽内に投入させる制御手段とを備えたことを特徴とする生ごみ処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、さらに、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となった時点から、該湿度センサによる検出湿度が別の設定湿度以上とならないままに所定時間が経過したときには処理運転を停止することを特徴とする請求項1又は2に記載の生ごみ処理装置。
【請求項4】
前記熱風供給手段は、前記撹拌体の回転方向に沿うように熱風を供給することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の生ごみ処理装置。
【請求項5】
前記熱風供給手段は、前記処理槽の側面であって、前記撹拌体が前記処理槽の収容物を持ち上げて落とす側にある側面に下向きに開口する熱風吐出口を有することを特徴とする請求項4に記載の生ごみ処理装置。
【請求項6】
前記処理槽の底部は円弧状をなし、前記撹拌体の回転軸は、前記円弧状の底部の円弧中心に対して、前記熱風吐出口から離れる方向へずれて設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載の生ごみ処理装置。
【請求項7】
生ごみを収容する処理槽と、前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、前記熱風を排気する排気手段と、前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサとを備えた生ごみ処理装置と、
この生ごみ処理装置に生ごみを定量供給する定量供給手段と、
前記生ごみ処理装置における前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記定量供給手段により生ごみを前記生ごみ処理装置に定量供給させる制御手段と、を備えたことを特徴とする生ごみ処理システム。
【請求項8】
生ごみを収容する処理槽と、前記処理槽内に収容された長石及びリン鉱石を含む鉱石系粉末からなる分解触媒と、前記処理槽内に回転駆動されるように設けられ、その回転により前記生ごみ及び分解触媒を撹拌する撹拌体と、前記処理槽内に熱風を供給する熱風供給手段と、前記熱風を排気する排気手段と、前記処理槽内の湿度を検知する湿度センサとを備えた生ごみ処理装置と、
被分別物を所定粒度未満及び以上で分別する分別手段と、
前記処理槽内の収容物を前記分別手段まで搬出する収容物搬出手段と、
前記分別手段より分別された所定粒度未満の収容物を前記処理槽に搬入する搬入手段と、
前記生ごみ処理装置における前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となったときに前記処理槽内の収容物を前記収容物搬出手段により前記分別手段まで搬出させ、且つ前記分別手段より当該収容物を分別し、この分別された所定粒度未満の収容物を前記搬入手段により前記処理槽へ搬入させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする生ごみ処理システム。
【請求項9】
前記制御手段は、さらに、前記湿度センサによる検知湿度が設定湿度以下となった時点から、該湿度センサによる検出湿度が別の設定湿度以上とならないままに所定時間が経過したときには処理運転を停止することを特徴とする請求項7又は8に記載の生ごみ処理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−230008(P2011−230008A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−99763(P2010−99763)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(310014551)
【出願人】(310009650)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(310014551)
【出願人】(310009650)
【Fターム(参考)】
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