説明

生体内医療装置

【課題】生体外無線通信装置との通信に際し、無線回路の送信電力を抑えて電池の寿命を長くするとともに、通信距離を延ばし、通信性能を向上させた生体内医療装置の提供を目的とする。
【解決手段】生体内に植え込み、または体腔内に挿入して、生体情報の検出、医療を行うための生体内医療装置(心臓律動管理装置)100において、生体外無線通信装置と通信するために、電界モードアンテナ素子に比べて生体内での効率劣化が少ない磁界モードアンテナ素子(ループ素子)101を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体内に植え込み、または体腔内に挿入して、生体情報の検出、医療を行うための生体内医療装置に関するものであり、特に、生体外無線通信装置へ生体情報などを送信、または生体外無線通信装置から生体内医療装置を制御するデータなどを受信するための、すなわち生体外無線通信装置と通信するための生体内医療装置のアンテナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の生体内医療装置としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがあった。図8は特許文献1に記載された従来の生体内医療装置としての、ペースメーカ、植込み型除細動器などの心臓律動管理装置を示している。図8において、心臓律動管理装置801は、手術によって人体1に植え込まれ、心臓2内で感知された心臓2の電気的活動を監視するとともに、心臓2の電気的活動に異常を検出した場合に心臓2の律動を正すために心臓2に対して図示外のパルスジェネレータから電気刺激信号を与える2本のリード線802、803を備え、リード線802、803を生体外無線通信装置804との通信のためのダイポールアンテナとして動作させる構成であった。
【0003】
この構成により、生体外無線通信装置804との通信のためだけに新たにアンテナ素子を追加する必要がなく、心臓律動情報などの生体情報を送信することができ、心臓2内で感知された心臓2の電気的活動の図、すなわち電位図(Electrogram、略称はEGM)を生体外無線通信装置804において得ることができる。ここで電位図は、皮膚表面で感知された心臓の電気的活動の図である心電図ECG(Electrocardiogram)とは異なる。一方、生体外無線通信装置804からプログラムデータを受信して心臓律動管理装置801のプログラムを書き換えることもできる。
【0004】
また、例えば、特許文献2に記載されているようなものがあった。図9は、特許文献2に記載された従来の生体内医療装置としての、カプセル型内視鏡を示している。図9において、カプセル型内視鏡901は、その内部に図示外の撮像素子、撮像用光源、無線回路、生体外無線通信装置902との通信のためのアンテナ素子を備える構成であった。
【0005】
この構成により、カプセル型内視鏡901を患者に飲み込んでもらうことによって、食道3、胃4や図示外の腸の内壁を撮像し、画像データとして生体外無線通信装置902へ送信し、生体外無線通信装置902の表示装置903で画像を得ることができ、生体外無線通信装置902からカプセル型内視鏡901の動作や撮像機能を制御して、所望する対象物を鮮明に撮像することができる。また、従来の胃カメラのようにカメラヘッド部と外部装置との接続に必要であったケーブルが不要となるため、カメラヘッド部および接続ケーブルを体腔内で前進および後退させる必要がなくなり、患者の苦痛を解消できる。
【特許文献1】特開平4−218171号公報(第1図)
【特許文献2】特開2003−135389号公報(第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載されている心臓律動管理装置801のダイポールアンテナ802、803は、電界モードアンテナ素子であり、比誘電率が40乃至60程度の損失性誘電体である生体内に置いた場合、自由空間に対してアンテナ素子の電気長が短縮され、例えば胸部表面から2cmの深さに植え込んだ場合5分の1程度に短縮され、共振周波数が大きく変化するという課題、言い換えれば、自由空間と生体内で適当な整合回路が異なるという課題があった。また、自由空間と生体内でそれぞれ無線回路との整合が取られた状態であっても、生体内では効率が自由空間に比べて20dB程度劣化するという課題があった。このため、および生体外無線通信装置804のアンテナ素子805を人体1に極近接させる、あるいは、心臓律動管理装置801や、生体外無線通信装置804内の、無線回路の送信電力を高める必要があった。
【0007】
また、特許文献2に記載されているカプセル型内視鏡901ではアンテナの構成が明記されていない。特許文献1と同様の電界モードアンテナ素子の場合、生体内での効率劣化が顕著で、生体外無線通信装置902および生体外無線通信装置902のアンテナ素子904を人体1に極近接させる必要があった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するために、生体内医療装置において無線回路とのインピーダンス整合が容易で、かつ高いアンテナ効率が得られるため、生体外無線通信装置との通信に際し、無線回路の送信電力を抑えて電池の寿命を長くするとともに、通信距離を延ばし、通信性能を向上する生体内医療装置を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記従来の課題を解決するため、本発明の生体内医療装置は、生体内に植え込み、または体腔内に挿入して、生体情報の検出、医療を行うための生体内医療装置であって、生体外無線通信装置との通信のために磁界モードアンテナ素子を備える。
【0010】
この構成によって、生体内医療装置において無線回路とのインピーダンス整合が容易で、かつ高いアンテナ効率が得られるため、生体外無線通信装置との通信に際し、無線回路の送信電力を抑えて電池の寿命を長くするとともに、通信距離を延ばし、通信性能を向上することができる。
【0011】
また、前記磁界モードアンテナ素子としてループ素子を備えるよう、構成してもよい。
【0012】
また、前記磁界モードアンテナ素子としてスロット素子を備えるよう、構成してもよい。
【0013】
また、心臓律動情報検出手段を備え、前記心臓律動情報検出手段が異常を検出した場合に心臓に対して電気刺激信号を与える心臓刺激手段を備え、前記心臓律動情報検出手段が検出した心臓律動情報を前記生体外無線通信装置に送信する通信手段を備えるよう、構成してもよい。
【0014】
また、体腔内を撮像する撮像手段を備え、前記撮像手段によって撮像した体腔内の映像を前記生体外無線通信装置に送信する通信手段を備えるよう、構成してもよい。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明の生体内医療装置によれば、生体外無線通信装置との通信に際し、無線回路の送信電力を抑えて電池の寿命を長くするとともに、通信距離を延ばし、通信性能を向上する生体内医療装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1、図2は、本発明の実施の形態1における生体内医療装置としての心臓律動管理装置100の斜視図および平面図である。図3は、心臓律動管理装置100を人体1に植え込んだ状態を示す図である。以下の説明では、図8と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
【0018】
図1において、心臓律動管理装置100から延びるリード線109は、心臓2内で感知された心臓2の電気的活動を監視するとともに、心臓2の電気的活動に異常を検出した場合に心臓2の律動を正すために心臓2に対して図示外のパルスジェネレータから電気刺激信号を与えるものである。ループ素子101は生体外無線通信装置804との間でデータを送受信するアンテナとして動作するものであり、心臓律動管理装置100の端に沿って配置される。
【0019】
ループ素子101の一端102は接地部で無線回路106が実装された回路基板107上の接地電位となるグランドパターンに接続される。ループ素子101の他端103には同調回路(コンデンサ)104が接続され、共振周波数は401MHzから406MHzに設定される。ループ素子101の接地点102から所定の間隔(例えば10mm程度)だけ離れた位置に給電部105が設置されている。これによってループ素子101のインピーダンスをタップダウンすることにより給電部105のインピーダンスが例えば、50オームとなるように設定している。
【0020】
次に、図2を用いてループ素子101の構成について詳細に説明する。ループ素子101は、例えば、長さL1が50mm、高さL2が5mm、素子幅L3が5mmで折り返された板厚1mmの導体板で構成される。ループ素子101の接地部(図示せず)と同調回路接続部(図示せず)の間隔L4は5mm程度に設定される。また、ループ素子101は、回路基板107との間隔L5が2mmに設定されて固定される。このとき、ループ素子101のループ開口面は、回路基板107に対して直交することになる。回路基板107には一般にグランドパターンが全面に配置されており、したがって、ループ素子101のループ開口面はグランドパターンすなわち接地面に対して直交することになる。ループ素子101は、401MHzから406MHzにおいては、ループ長が10分の1波長程度の微小ループアンテナ素子、磁界モードアンテナ素子として動作し、その動作周波数帯域は比較的狭くなる。例えば、帯域幅は400MHzにおいて10MHz程度と比帯域で2%程度となる。
【0021】
次に、図3を用いて以上のように構成された心臓律動管理装置100を人体1に植え込んだ状態について説明する。回路基板(図示せず)は胸部表面と略平行であり、ループ素子101の開口面は胸部表面と略垂直となる。ループ素子101を覆う人体組織の比透磁率は1であり、磁界モードアンテナ素子であるループ素子101では自由空間と比べて共振周波数の変化はほとんどない。また、効率の劣化は自由空間に比べて10dB程度であり、電界モードアンテナ素子では20dB程度劣化することに対してはるかに小さい。
【0022】
例えば図4に示すように、磁界モードアンテナ素子としてループ素子101を備えた心臓律動管理装置100と生体外無線通信装置804との通信性能を確保する上で、生体外無線通信装置804を人体1に近接する必要がない。心臓律動管理装置100を植え込んだ患者1が病院のベッド401に横たわった状態で、別室に生体外無線通信装置804を設置することもでき、生体外無線通信装置804を頻繁に移動する必要がなくなり、患者の負担も軽減できる。
【0023】
上記のように、生体内に植え込み、生体情報の検出、医療を行うための生体内医療装置において、生体外無線通信装置と通信するために磁界モードアンテナ素子としてのループ素子を備えることにより、無線回路とのインピーダンス整合が容易で、かつ高いアンテナ効率が得られるため、生体外無線通信装置との通信に際し、無線回路の送信電力を抑えて電池の寿命を長くするとともに、通信距離を延ばし、通信性能を向上することができる。
【0024】
なお、磁界モードアンテナ素子はループ素子に限るものではなく、スロット素子など磁界モードで動作するアンテナであればよい。
【0025】
また、心臓律動管理装置100の筐体(図示せず)が例えばチタンなどの導電性金属の場合は、導電性金属筐体を利用してループ素子またはスロット素子を構成してもよい。
【0026】
また、不平衡給電の場合について述べたが、平衡給電としても同様の効果が得られる。
【0027】
また、人体1に植え込んだ状態においてループ開口面が胸部表面と略垂直になるように配置した場合について述べたが、ループ開口面は胸部表面と略平行に配置してもよく、この場合はループ開口面を回路基板(図示せず)のグランドパターンで覆わないことが望ましい。さらには生体外無線通信装置のアンテナの特性に応じてループ開口面の向きを設定することが望ましい。
【0028】
また、生体内医療装置として心臓律動管理装置100の場合について述べたが、生体情報としては心臓の律動情報に限らず、例えば血圧、脈拍、体温、血中飽和酸素濃度や筋肉の弛緩情報などであってもよく、医療としても心臓2の律動を調整するために心臓2に対して電気刺激信号を与えることのみに限らない。
【0029】
また、生体内医療装置と生体外無線通信装置との間で送受信される情報としては、生体情報の他に、例えば、生体外無線通信装置から生体内医療装置の動作を制御するための制御情報、患者を識別するための個人情報や患者の診断情報がある。
【0030】
また、生体として人体1の場合について述べたが、例えば家畜の管理などにも応用可能である。
【0031】
(実施の形態2)
図5、図6は、本発明の実施の形態2における生体内医療装置としての心臓律動管理装置500の展開斜視図および平面図である。以下の説明では、上述の図と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
【0032】
図5において、スロット素子501は生体外無線通信装置804(図4に示す)との間でデータを送受信するアンテナとして動作するものであり、例えばチタンなどの導電性金属筐体509の一平面509(a)に設けられる。
【0033】
次に、図5、図6を用いてスロット素子501の構成について詳細に説明する。スロット素子501は、長さL6が50mm、幅L7が2mmのスロットで構成される。心臓律動管理装置500を組み立てた状態において、回路基板508とスロット素子501との距離L8は5mm程度に設定されて固定される。スロット素子501において、長手方向(L6)の中点に、回路基板508上の同調回路(コンデンサ)502が同調回路接続部503、504の接続ピンを介して接続され、また、同調回路接続部503および504から所定の間隔L9(例えば10mm程度)だけ離れた位置に、接地ピン505を介して、無線回路507が実装された回路基板508上の設置電位となるグランドパターンに接続され、同様に給電ピン506を介して無線回路507に接続される。接続ピン503、504、接地ピン505および給電ピン506は弾性を有する導電性金属であり、心臓律動管理装置500を組み立てることでスロット素子501の各部との電気的な接続が確保される。これによって給電部506のインピーダンスが例えば50オームとなるように設定している。スロット素子501は、401MHzから406MHzにおいては、スロット長が10分の1波長以下の微小スロットアンテナ素子、磁界モードアンテナ素子として動作し、その動作周波数帯域は比較的狭くなる。
【0034】
以上のように構成された心臓律動管理装置500を人体1に植え込んだ状態は図3と同様であり、磁界モードアンテナ素子であるスロット素子501では自由空間と比べて共振周波数の変化はほとんどない。また、効率の劣化は自由空間に比べて10dB程度であり、電界モードアンテナ素子では20dB程度劣化することに対してはるかに小さい。したがって、磁界モードアンテナ素子としてスロット素子501を備えた心臓律動管理装置500と生体外無線通信装置804との通信性能を確保する上で、生体外無線通信装置804を人体1に近接する必要がない。例えば図4と同様に、心臓律動管理装置500を植え込んだ患者1が病院のベッド401に横たわった状態で、別室に生体外無線通信装置804を設置することもでき、生体外無線通信装置804を頻繁に移動する必要がなくなり、患者の負担も軽減できる。
【0035】
上記のように、生体内に植え込み、生体情報の検出、医療を行うための生体内医療装置において、生体外無線通信装置と通信するために磁界モードアンテナ素子としてのスロット素子を備えることにより、無線回路とのインピーダンス整合が容易で、かつ高いアンテナ効率が得られるため、生体外無線通信装置との通信に際し、無線回路の送信電力を抑えて電池の寿命を長くするとともに、通信距離を延ばし、通信性能を向上することができる。
【0036】
なお、スロット素子501への給電は不平衡に限るものではなく、平衡給電としても同様の効果が得られる。
【0037】
また、導電性金属筐体509の一平面509(a)とその他の面は電気的に接続して直流的には同電位、すなわち接地電位としてもよいが、接続しない場合であっても同様の効果が得られる。
【0038】
また、導電性金属筐体においてどの面にスロットを形成するかは、人体1に植え込む向きに応じて、また、生体外無線通信装置のアンテナの特性に応じて設定することが望ましい。
【0039】
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態2における生体内医療装置としてのカプセル型内視鏡700の平面図である。以下の説明では、図9と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
【0040】
図7において、カプセル型内視鏡700に内蔵される撮像装置708は、カプセル型内視鏡700を患者に飲み込んでもらうことによって、食道3、胃4(図9に示す)や図示外の腸の内壁を撮像するものである。ループ素子701は生体外無線通信装置902との間でデータを送受信するアンテナとして動作するものであり、カプセル型内視鏡700の外周に沿って配置される。
【0041】
ループ素子701は前述のループ素子101と同様の構成であり、ループ素子701の一端702は接地部で無線回路706が実装された回路基板707上の接地電位となるグランドパターンに接続される。ループ素子701の他端(同調回路接続部)703には同調回路(コンデンサ)704が接続され、共振周波数は401MHzから406MHzに設定される。同調回路704は回路基板707上に実装すればよい。ループ素子701の接地点702から所定の間隔だけ離れた位置に給電部705が設置されている。これによってループ素子701のインピーダンスをタップダウンすることにより給電部705のインピーダンスが例えば、50オームとなるように設定している。ループ素子701のループ長は、前述のループ素子101の半分程度であり、401MHzから406MHzにおいては、ループ長が10分の1波長以下の微小ループアンテナ素子、磁界モードアンテナ素子として動作する。
【0042】
以上のように構成されたカプセル型内視鏡700を患者に飲み込んでもらうことによって体腔内に挿入した状態について説明する。ループ素子701を覆う人体組織の比透磁率は1であり、磁界モードアンテナ素子であるループ素子701では自由空間と比べて共振周波数の変化はほとんどない。また、効率の劣化は自由空間に比べて10dB程度であり、電界モードアンテナ素子に対してはるかに小さい。したがって、磁界モードアンテナ素子としてループ素子701を備えたカプセル型内視鏡700と生体外無線通信装置902との通信性能を確保する上で、生体外無線通信装置902を人体1に近接する必要がない。例えば図4と同様に、カプセル型内視鏡700を飲み込んだ患者1が病院のベッド401に横たわった状態で、別室に生体外無線通信装置804を設置することもでき、生体外無線通信装置902を頻繁に移動する必要がなくなり、患者の負担も軽減できる。
【0043】
上記のように、体腔内に挿入して、生体情報の検出、医療を行うための生体内医療装置において、生体外無線通信装置と通信するために磁界モードアンテナ素子を備えることにより、無線回路とのインピーダンス整合が容易で、かつ高いアンテナ効率が得られるため、生体外無線通信装置との通信に際し、無線回路の送信電力を抑えて電池の寿命を長くするとともに、通信距離を延ばし、通信性能を向上することができる。
【0044】
なお、磁界モードアンテナ素子はループ素子に限るものではなく、スロット素子など磁界モードで動作するアンテナであればよい。
【0045】
また、カプセル型内視鏡700の筐体709が例えばチタンなどの導電性金属の場合は、導電性金属筐体を利用してループ素子またはスロット素子を構成してもよい。
【0046】
また、不平衡給電の場合について述べたが、平衡給電としても同様の効果が得られる。
【0047】
また、カプセル型内視鏡700の内部において、広いループ開口面積が得られるようにループ開口面の向きを設定することが高いアンテナ効率を得る点で望ましい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明にかかる磁界モードアンテナ素子を備えた生体内医療装置は、生体外無線通信装置との通信に際し、無線回路の送信電力を抑えて電池の寿命を長くするとともに、通信距離を延ばし、通信性能を向上することができるので、ペースメーカ、植込み型除細動器などの心臓律動管理装置や、カプセル型内視鏡等の用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施の形態1における生体内医療装置(心臓律動管理装置)の斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における生体内医療装置(心臓律動管理装置)の平面図
【図3】本発明の実施の形態1における生体内医療装置(心臓律動管理装置)を人体に植え込んだ状態を示す図
【図4】本発明の実施の形態1における生体内医療装置(心臓律動管理装置)を植え込んだ人体と生体外無線通信装置との位置関係を示す図
【図5】本発明の実施の形態2における生体内医療装置(心臓律動管理装置)の展開斜視図
【図6】本発明の実施の形態2における生体内医療装置(心臓律動管理装置)の平面図
【図7】本発明の実施の形態3における生体内医療装置(カプセル型内視鏡)の平面図
【図8】従来の生体内医療装置(心臓律動管理装置)の概略図
【図9】従来の生体内医療装置(カプセル型内視鏡)の概略図
【符号の説明】
【0050】
1 人体
2 心臓
3 食道
4 胃
100,500 心臓律動管理装置
101,701,801 ループ素子
102,702 ループ素子の接地部
103,703 ループ素子の同調回路接続部
104,502,704 同調回路(コンデンサ)
105,705 ループ素子の給電部
106,507,706 無線回路
107,508,707 回路基板
108,709 筐体
109,802,803 リード線
501 スロット素子
503,504 スロット素子の同調回路接続部
505 スロット素子の接地部
506 スロット素子の給電部
509 導電性金属筐体
700,901 カプセル型内視鏡
708 撮像装置
804,902 生体外無線通信装置
903 表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体内に植え込み、または体腔内に挿入して、生体情報の検出、医療を行うための生体内医療装置であって、生体外無線通信装置との通信のために磁界モードアンテナ素子を備えたことを特徴とする生体内医療装置。
【請求項2】
前記磁界モードアンテナ素子としてループ素子を備えたことを特徴とする請求項1記載の生体内医療装置。
【請求項3】
前記磁界モードアンテナ素子としてスロット素子を備えたことを特徴とする請求項1記載の生体内医療装置。
【請求項4】
心臓律動情報検出手段を備え、前記心臓律動情報検出手段が異常を検出した場合に心臓に対して電気刺激信号を与える心臓刺激手段を備え、前記心臓律動情報検出手段が検出した心臓律動情報を前記生体外無線通信装置に送信する通信手段を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の生体内医療装置。
【請求項5】
体腔内を撮像する撮像手段を備え、前記撮像手段によって撮像した体腔内の映像を前記生体外無線通信装置に送信する通信手段を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の生体内医療装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−166958(P2006−166958A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−359442(P2004−359442)
【出願日】平成16年12月13日(2004.12.13)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】