説明

生地に組み込まれた導電率センサ

本発明は、ボリューム内の導電率を監視するシステム(1)に関する。本発明によるシステムは、産業及び医療上の利用に適している。このシステム(1)は電源手段(8)により駆動する導電性コイル(4)を有する共振回路(2、4、10)を有し、前記導電性コイルはボリューム内に振動磁場を誘導するように構成される。前記電源手段(8)はボリューム内の導電率により前記共振回路の電力損失を測定するように構成される。導電性コイル(4)は、絶縁生地に組み込まれるように構成される。好ましくは、導電性コイルを形成する導体は生地の糸と織り合わされる。医療上の利用にとって、前記システムは例えばTシャツのようなボディウェアに組み込まれることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボリューム内の導電率を非侵襲的に測定するシステムであり、前記システムは共振回路として構成される磁気手段を有し、前記磁気手段は前記ボリューム内に振動磁場を誘導するように構成され、前記システムはさらに、前記磁気手段に接続可能な電源手段を有し、前記電源手段は前記ボリュームに前記磁場を加えるとき、前記共振回路の電力損失に対する信号特性を供給するように構成されるシステムに関する。
【0002】
本発明はさらに、ユーザの状態を監視するシステムにも関する。
【0003】
本発明はさらに、ユーザの状態に不具合があるとき、警報を発する警報システムにも関する。
【0004】
本発明はさらに、センシング(sensing)手段にも関する。
【背景技術】
【0005】
冒頭の段落に述べたようなシステムは、国際特許出願WO99/07281号から既知である。この既知のシステムは、ボリュームに振動磁場を加えることにより、調査中のボリューム内の導電率を測定するように構成される。調査中のボリュームが導体を有する場合、電磁誘導の原理により、前記ボリューム内に渦電流が発生する。導体内に誘導される渦電流による電力損失は、ボリューム内における導電率の尺度である。既知のシステムの実施例は、生体のボリューム内の導電率を測定するように構成されている。この目的のために、前記システムは人体の周りにフィットするサイズの少なくとも1つの導電性コイルと、共振回路として構成される前記導電性コイルに接続される振動子、前記生体に加えられるとき、前記共振回路の電力損失に関連する信号を供給するように構成されるインピーダンス測定回路とを備える。人体の周りに導電性コイルを配するために、既知のシステムは硬質なスリーブ担体を備えている。この既知のシステムの導体は機械的なコネクタを介して前記スリーブ担体に取り付けられる。既知のシステムの他の実施例は、外部スリーブの硬質な縁部から人間を守るために、内部スリーブと外部スリーブとの間に導電性コイルが挟まれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既知のシステムの欠点は、それほど快適ではないやり方で人間を収容していることである。この既知のシステムは、人間の身体にぴったりとフィットするように構成される。既知のスリーブ担体は、追加の内部スリーブ担体が前記スリーブの様々な硬質な部分に対し緩衝する必要がある硬質な本体として構成される。従って、このようなシステムを着用することは人間にとって不快である。その上、既知のシステムは耐久性のある利用の目的には殆ど適さない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、システムの用法が改良された冒頭の段落に述べたようなシステムを提供することである。特に、本発明の他の目的は、耐久性のある、患者を監視するシステムを提供することである。
【0008】
本発明によるシステムは、磁気手段が絶縁生地担体に組み込まれることを特徴とする。本発明の技術的手法は、共振回路を有する磁気手段が生地担体に組み込まれているとき、ボリューム内の導電率を測定するための機械的に柔軟なシステムが製造されるという洞察に基づいている。例えば、産業上の利用において、複数の空間幾何学形状にフィットする多用途の導電率分析装置が製造される。好ましくは、産業上の利用において、本発明によるシステムは、パイプコーティング(pipe-coatings)等に組み込まれ、上記パイプ内を流れる流体を容易に監視又は制御することを可能にする。好ましくは、前記生地は、本発明によるシステムが様々なパイプの直径に適応できるように伸縮可能である。
【0009】
本発明によるシステムの実施例は、このシステムが他の共振回路として構成される他の磁気手段を有し、前記他の磁気手段は基準信号を供給するために、他のボリュームの近くに配されることを特徴とする。基準信号が必要とされる利用において、本発明によるシステムは、他のボリューム内に渦電流を誘導し、基準信号を生じさせる他の磁気手段と適合する。例えば他の磁気手段は前記調査中のボリュームのすぐ隣に置かれる。代わりに、前記他の磁気手段が例えば同じ構造間を適切に比較することができるように、離れて置かれることも可能である。
【0010】
本発明によるユーザの状態を監視するシステムは、ユーザの状態を表す情報を検出するために、ユーザのターゲットボリュームの近くに置かれるように構成されるセンシング手段を有し、前記センシング手段は共振回路として構成される磁気手段を有し、前記磁気手段は前記ターゲットボリューム内に振動磁場を誘導するように構成され、前記磁場手段は絶縁生地担体に組み込まれ、前記システムはさらに、前記磁気手段に接続可能な電源手段を有し、前記電源は、前記ターゲットボリュームに前記振動磁場を加えるとき、前記共振回路の電力損失に対する信号特性を供給するように構成され、前記システムはさらに、前記センシング手段により稼動可能である検出手段を有し、前記検出手段は、前記情報を得るために、前記信号を処理するように構成される。本発明によるユーザの状態を監視するシステムは特に、耐久性のある監視を可能にするのに適する。本発明によるシステムのセンシング手段が例えば衣服のような生地担体に組み込まれるという理由で、その人に何ら不快感を感じさせることなく、永久に監視されることができる。この次に、根底にある物理的原理により、この監視は非接触で構成することができ、ユーザの皮膚の痛み又は他の生理学的な不快感が無くなる。磁気誘導を用いて生体内の導電率を非接触で測定する原理は、R. Guardo他著の”Contactless measurement of thoracic conductivity change by magnetic induction”, Proceedings 19th International Conference, IEEE/EMBS Oct. 30, 1997からそれ自体知られている。好ましくは、本発明による監視するシステムは、Tシャツ、ブラジャー又は他の適切なボディウェアに組み込まれる。この監視するシステムを家具、病人用の椅子、乗り物の安全ベルト等に組み込むことも可能である。代わりに、本発明によるシステムがユーザの休息中に快適で耐久性のある監視を可能にするベッドシーツに組み込まれることができる。この実施例は特に、動けない患者を監視するのに適している。
【0011】
本発明による監視するシステムの実施例は、基準信号を供給するために、このシステムが他のボリュームの近くに配される他のセンシング手段を有することを特徴とする。人間を監視することを目的に、幾つかの医療環境にとって、ユーザの身体から1つ以上の信号が必要とされるので、前記監視するシステムと相互作用するように構成される追加のセンサを設けることが好ましい。例えば、他のセンシング手段は温度計、血圧計又は他の適切なセンサを有することができる。
【0012】
本発明による監視するシステムのさらに他の実施例は、前記他のセンシング手段が共振回路として構成される他の磁気手段を有し、前記他の磁気手段は前記他のボリューム内に振動磁場を誘導するように構成されることを特徴とする。しばしば、医療上の監視を目的に、健康な組織からの基準信号が望ましい。例えば、本発明によるシステムは、腫れた部位、浮腫(oedema)、外傷等のような異常の治療に関する進展を監視するのに適している。幾つかの場合において、上記異常が四肢に現れるとき、側部にある健康な四肢は、比較を目的とする基準信号を供給することができる。この場合、本発明による監視するシステムは、前記異常を有するボリューム及び対応する側方のボリュームの周りに貼られるべき包帯に組み込まれることができる。この技術的手法によれば、治療の進み具合に関する個々の情報が得られる。
【0013】
本発明による、ユーザの状態に不具合があるとき、警報を発するように構成される警報システムは、このユーザの状態を表す情報を検出するために、ユーザのターゲットボリュームの近くに置かれるように構成されるセンシング手段を有し、前記センシング手段は共振回路として構成される磁気手段を有し、前記磁気手段は前記ターゲットボリューム内に振動磁場を誘導するように構成され、前記磁気手段は絶縁生地担体に組み込まれ、前記警報システムはさらに前記センシング手段に接続可能な電源手段を有し、前記電源手段は前記ターゲットボリュームに前記振動磁場を加えるとき、前記共振回路の電力損失に対する信号特性を供給するように構成され、前記警報システムはさらに、前記センシング手段により稼動可能である検出手段を有し、前記検出手段は前記情報を得るために、前記信号を処理するように構成され、前記警報システムはさらに前記検出手段により稼動可能である警報手段を有し、前記警報手段は前記検出手段により前記情報を検出するとき、アラーム信号を起動するように構成される。好ましくは、本発明による警報システムは警報信号に応答する遠隔局にこの警報信号を送信するように構成される送信手段を有する。生命をおびやかす状態に苦しむ人にとって、ユーザの不快感を最小にする、前記状態をターゲットとする監視システムが耐久性を持って着用される。本発明による警報システムのセンシング手段が絶縁生地に組み込まれるという理由から、前記絶縁生地は容易に衣服、ベッドシーツ、家具、乗り物の安全ベルト等に組み込むことができる。生命を脅かす異常が起こる場合、前記警報手段は前記異常が起こるとき、警報器を稼動させ、バイスタンダ(bystander)に警告する。本発明による警報システムが安全ベルトに組み込まれる場合、ユーザの状態に不具合が起こるとき、乗り物のエンジンが自動的にオフに切り換わることが可能である。生体を監視するように構成される警報システムの機能はそれ自体知られていて、詳細には説明しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のこれら及び他の態様は図を参照して説明される。
【0015】
図1は本発明による共振回路2、4、10を有するセンシング手段(1)の実施例を概略的に表す。この共振回路はキャパシタンス2及びコイル4に連続して接続される抵抗器10を有する。電源手段8は振動磁場(図示せず)が生成されるように、共振回路10、2、4に給電する。この共振回路10、2、4からの信号Sは電流計6で検出される。導電性基体(図示せず)との電磁相互作用により共振回路が受ける電力損失は、信号Sの大きさの変化に反映される。この信号Sを検出することにより、共振回路による電力損失が決められる。電力損失の絶対値と信号Sとの間の関係が分かっている場合、調査されるボリュームの導電特性が決められる。一定の電力負荷を保証するために、好ましくは、フィードバックループ(図示せず)を備える共振回路を可能にする。このフィードバックループは好ましくは、共振回路の振幅を制御する電圧がこの共振回路により出力されるRF電力に比例するように構成される。共振回路が絶縁生地担体9に組み込まれる。好ましくは、コイル4を形成する導体は、生地9の糸と編み込まれる。最も簡単な実施例において、共振回路は単ループを備える単一コイル4を有する。さらに高度な実施例において、複数のループを備える複数のコイルを有する共振回路を設計することが可能である。
【0016】
図2は、本発明によるシステムのセンシング手段と、調査される導電性ボリュームとの間の相互作用を概略的に説明している。共振回路1が稼動し、導電性基体1’を有するボリュームと接触させる場合、ファラデーの法則により説明される作用が起こる。コイル4において循環するRF電流が時間で変化する磁場B(一次磁場)を生成し、この磁場は前記ボリューム内に電場Eを誘導する。コイル4が導電性基体1’の近くにあるため、前記電場Eはその導電性基体に渦電流(図示せず)を発生させる。これら渦電流の密度は導電性基体1’の導電率に比例する。誘導された渦電流は、一次磁場Bに関して逆向きの二次磁場B’を発生させる。ファラデーの法則に従って、二次磁場B’はコイル4に起電力を誘導し、この起電力の位相は駆動電流に対し180°である。導電性基体はこれにより、キャパシタ2’、コイル4’及び抵抗器10’で構成される等価回路を備える抵抗負荷として表されることができる。導電性基体の内部インピーダンスは有限であるので、導電率を変更することによる負荷抵抗における如何なる変更も測定される信号Sの振幅を変化させる。一次の共振回路の特性が分かっている場合、調査中のボリュームの導電率が決められることができる。人間の身体において、導電性媒体は血液である。これにより、共振回路の近くに位置するボリューム内の血流を監視することが可能である。これは特に、心臓疾患者に利用するのに適している。代わりに、吸引中、胸部の導電率は空気が流入することにより減少するので、呼吸数を監視することも可能である。浮腫又は傷の治癒の監視は、異常の周りの血液が増大するので、この異常を有するボリュームの導電率は、健康な組織に関して変化するという洞察に基づいている。
【0017】
図3は磁気手段が衣服に組み込まれる、本発明に従って監視するシステム15の実施例を概略的に示す。最も簡単な実施例において、Tシャツ17、17’は共振回路16と一体化されるべき絶縁生地担体として使用される。故に、共振回路16は、図1を参照して論じた全てのユニットを有する。代替の実施例17’において、Tシャツは参考として複数の共振コイルを備える。
【0018】
図4は本発明に従って監視するシステムの実施例を概略的に表し、このシステムはさらにセンシング手段を有する。この実施例において、ベッド14aは、人間(図示せず)を収容するのに用いられる。このベッドシーツ14bは複数のセンシング手段11、12、13、18、19を備える。好ましくは、図1を参照して論じたように、2つのセンシング手段は1つの共振回路を構成する。温度計並びに酸素計及び呼吸計のような環境計のような他のセンシング手段もベッドシーツに含むことが可能である。図4に示される実施例は、単に説明を目的とするためだけであり、如何なる方法においても、どんな特定のセンサに対する保護範囲に限定されないことを意味していることを達成しなければならない。
【0019】
図5は本発明による警報システムの実施例を概略的に表す。この警報システム30はユーザの生理学的な状態を監視するように構成される磁気手段31を有する。この磁気手段31はターゲットとされる生理学的な状態の信号特性、例えば血流に関連する信号をピックアップするために、ユーザの身体上に配されるべき共振回路31aを有する。さらに、この磁気手段31は基準信号を監視するように構成される他の磁気手段32も有する。前記磁気手段31はユーザの生理学的な状態を連続的に監視するように構成され、さらに前記システム30のフロントエンドエレクトロニクス(front-end-electronics)40に対応する信号を供給するように構成される。磁気手段31及びフロントエンドエレクトロニクス40はユーザの身体上、好ましくは胸部領域上に装着される。代わりに、磁気手段31は家具、ベッドシーツ、安全ベルト等に一体化されることができる。装着可能なデバイスに適した生地担体の実施例は、それ自体従来知られている。フロントエンドエレクトロニクス40は共振回路31aからの信号を分析するように構成される。これを目的とするため、フロントエンドエレクトロニクス40は、プリアンプ41、アナログ処理回路42、ADCユニット43、検出手段45及びμプロセッサ44を有する。このフロントエンドエレクトロニクス40はさらに警報手段46及び送信手段47を有する。検出手段45はセンサ信号翻訳ユニット45a及び特徴抽出手段45bを有する。前記システム30は以下のように動作する。磁気手段31が生データを取得し、これら生データはフロントエンドエレクトロニクス40に出力される。フロントエンドエレクトロニクス40は、前記磁気手段から信号を入力する手段を備え、アナログ処理回路42を用いて適切なアナログ処理を行う。処理された生データはADC43を用いてデジタル様式に変換され、μプロセッサ44により検出手段45に転送される。ここでユーザの状態が分析される。検出手段45は、ユーザの異常な生理学的な状態の信号特性に関する特徴を得るように構成されるセンサ信号翻訳ユニット45aを有する。心臓疾患者に利用するために、例えば、前記特徴は信号の振幅とすることができる。検出手段45が異常な状態を検出する場合、警報手段46に信号が送られ、警報が発する。これは、例えばRFリンクを介するような送信手段47により送信され、バイスタンダ又は専門の医療担当者に警告する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明による共振回路を有するセンシング手段の実施例を概略的に説明する。
【図2】本発明によるシステムのセンシング手段と、検査される導電性ボリュームとの間の相互作用を概略的に説明する。
【図3】磁気手段が衣服に組み込まれている本発明による監視するためのシステムの実施例を概略的に説明する。
【図4】本発明による監視するためのシステムであり、このシステムは他のセンシング手段を有する実施例を概略的に説明する。
【図5】本発明による警報システムの実施例を概略的に説明する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボリューム内の導電率を非侵襲的に測定するシステムであり、前記システムは共振回路として構成される磁気手段を有し、前記磁気手段は前記ボリューム内に振動磁場を誘導するように構成され、前記システムはさらに前記磁気手段に接続可能な電源手段を有し、前記電源手段は前記ボリュームに前記磁場を加えるとき、前記共振回路の電力損失に対する信号特性を供給するように構成されるシステムにおいて、前記磁気手段は絶縁生地担体に組み込まれることを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記システムはさらに、他の共振回路として構成される他の磁気手段を有し、前記他の磁気手段は基準信号を供給するために、他のボリュームの近くに配されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
ユーザの状態を監視するシステムであり、
−前記ユーザの状態を表す情報を検出するために、前記ユーザのターゲットボリュームの近くに置かれるように構成されるセンシング手段を有するシステムにおいて、前記センシング手段は、
−共振回路として構成される磁気手段であり、前記ターゲットボリューム内に振動磁場を誘導するように構成され、絶縁生地担体に組み込まれる磁気手段と、
−前記磁気手段に接続可能である電源手段であり、前記ターゲットボリュームに前記振動磁場を加えるとき、前記共振回路の電力損失に対する信号特性を供給するように構成される電源手段と、
−前記センシング手段により稼動可能である検出手段であって、前記情報を得るために、前記信号を処理するように構成される検出手段と、
を有するシステム。
【請求項4】
前記絶縁生地担体は衣服の一部であることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記絶縁生地担体はベッドシーツの一部であることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記絶縁生地担体は安全ベルトの一部であることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記絶縁生地担体は家具の一部であることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項8】
請求項3に記載のシステムにおいて、基準信号を供給するために、他のボリュームの近くに置かれるように構成される他のセンシング手段を有することを特徴とするシステム。
【請求項9】
前記他のセンシング手段はさらに、共振回路として構成される他の磁気手段を有し、前記他の磁気手段は前記他のボリューム内に振動磁場を誘導するように構成されることを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記ターゲットボリュームはユーザの心臓を有することを特徴とする請求項3乃至9の何れか一項に記載のシステム。
【請求項11】
ユーザの状態に不具合があるとき、警報を発するように構成される警報システムにおいて、前記警報システムは、
−前記ユーザの状態を表す情報を検出するために、ユーザのターゲットボリュームの近くに置かれるように構成されるセンシング手段であり、前記センシング手段は共振回路として構成される磁気手段を有し、前記磁気手段は前記ターゲットボリューム内に振動磁場を誘導するように構成され、前記磁気手段は絶縁生地担体に組み込まれるセンシング手段と、
−前記センシング手段に接続可能な電源手段であり、前記ターゲットボリュームに前記振動磁場を加えるとき、前記共振回路の電力損失に対する信号特性を供給するように構成される電源手段と、
−前記センシング手段により稼動可能である検出手段であり、前記情報を得るために前記信号を処理するように構成される検出手段と、
−前記検出手段により稼動可能である警報手段であり、前記検出手段により前記情報の検出時に、警報信号を起動するように構成される警報手段と、
を有する警報システム。
【請求項12】
請求項11に記載の警報システムにおいて、前記警報信号に応答する遠隔局に前記警報信号を送信するように構成される送信手段を有する警報システム。
【請求項13】
請求項1乃至12の何れか一項に記載のセンシング手段において、前記センシング手段は共振回路として構成される磁気手段を有し、前記磁気手段は調査中のボリューム内に振動磁場を誘導するように構成され、前記センシング手段はさらに電源手段に接続可能であるように構成され、前記センシング手段は絶縁生地担体に組み込まれるセンシング手段。
【請求項14】
前記生地担体が生地の糸からなる請求項12に記載のセンシング手段において、前記磁気手段は導電材料のループを有し、前記導電材料は前記生地の糸と織り込まれることを特徴とするセンシング手段。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−510429(P2006−510429A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−561742(P2004−561742)
【出願日】平成15年11月21日(2003.11.21)
【国際出願番号】PCT/IB2003/005338
【国際公開番号】WO2004/056268
【国際公開日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】