説明

画像レーダ装置

【課題】クロスレンジ方向の観測幅を減少させずに、ポラリメトリの観測を可能とする画像レーダ装置を得る。
【解決手段】送受信用第1偏波アンテナ4aと送受信用第2偏波アンテナ5aとが接続され、いずれか一方からパルスを出力する送信機1と、送受信用第1偏波アンテナ4aに接続され第1デジタル受信信号を出力する第1偏波受信機6と、送受信用第2偏波アンテナ5aに接続され第2デジタル受信信号を出力する第2偏波受信機7と、受信用第1偏波アンテナ4bと受信用第2偏波アンテナ5bとに接続され、いずれか一方の受信信号を入力し第3デジタル受信信号を出力する兼用受信機8と、送受信切り換えを行う偏波切換器2a、2bと、第1〜第3デジタル受信信号を用いて、第1偏波成分、第2偏波成分、および交差偏波成分の合成開口レーダ画像を生成する複数ビーム合成開口レーダ画像再生手段9とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像レーダ装置に関し、特に、ターゲットの偏波特性を観測するポラリメトリック画像レーダ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ターゲットの偏波特性を観測するポラリメトリックレーダは、例えば、非特許文献1に記載のようなものが、古くから知られている。この従来のポラリメトリックレーダを用いると、ターゲットの電波散乱の偏波特性を観測することができるため、ターゲット識別などに有効であることが知られている。航空機や衛星に、このポラリメトリックレーダを搭載して合成開口レーダ(SAR:Synthetic Aperture Radar)の観測を実施すると、地表面の偏波特性を計測することができるため、土地被覆や地勢の観測に極めて有用であることが知られている。
【0003】
しかし、従来のこのポラリメトリックレーダの観測においては、水平偏波と垂直偏波を交互に送信する必要がある。このため、単偏波の観測と比較すると、PRF(Pulse Repetition Frequency:パルス送信周波数)が2倍になってしまう問題がある。特に、合成開口レーダにおいては、このことによってクロストラック方向(プラットフォームの軌道と垂直な方向)の観測幅が半減してしまうため、一度に観測できる領域が狭くなる問題がある。一方、観測幅を半減させないようにPRFを固定すると、送信偏波当たりのPRFが半減してしまい、達成可能なアジマス分解能が半減してしまう。
【0004】
アジマス方向の高分解能化にはドップラー帯域以上の高いPRFが要求される一方、クロストラック方向の観測領域の拡大には、観測領域の拡大に伴うエコーの受信時間増加に応じて、低いPRFが要求される。このようなトレードオフの問題は、複数の受信ビームを用いて観測することによって解決できることが知られている(例えば、非特許文献2参照)。以下、この方式を複数ビーム観測方式と呼ぶこととする。
【0005】
図7は、従来の複数ビーム観測方式の説明図である。例えば、この図7に示すように、1つの送信アンテナと2つの受信アンテナを用いる複数ビーム観測方式では、物理的なPRFは、送信アンテナでのパルス照射間隔(PRI:Pulse Repetition Interval)の逆数となるが、実効的なPRFをその2倍(つまり、PRIは半分)とすることができる。物理的なPRFを低く設定できるため、レンジ領域の観測領域を狭める必要がない。そして、等価的に幅の広い1つのレーダビームを形成することで、アジマス分解能を改善している。
【0006】
この複数レーダビーム観測方式のためのレーダ画像再生装置は、複数の受信アンテナで得た観測信号をスペクトル上で合成し、等価的な1つの受信アンテナで得た観測信号を生成した後に、画像再生処理を行う。図8は、従来の複数ビーム観測方式において、各受信アンテナで得られた観測信号のアジマス方向のスペクトルを示した図である。図8に示すように、物理的なPRFで決まるサンプリング帯域幅が受信アンテナのビームの幅で決まるアジマス周波数(ドップラー周波数)帯域よりも狭いため、エイリアシング誤差を持つ。そこで、スペクトル上での合成において、このエイリアシング誤差を相殺して解消する復元フィルタ(Reconstruction Filter)を適用し、エイリアシング誤差を含まないスペクトルを得るようにしている。
【0007】
【非特許文献1】山口芳雄、“レーダポラリメトリの基礎と応用 偏波を用いたレーダリモートセンシング”電子情報通信学会、2007
【非特許文献2】G. Krieger, N. Gebert, and A. Moreira, “SAR Signal Reconstruction from Non-Uniform Displaced Phase Centre Sampling, ” IEEE IGARSS’04, vol.3, 20-24, p.1763-1766, 2004.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
背景技術にて述べたとおり、従来のフルポラリメトリ方式は、PRFが倍増するため、特に合成開口レーダにおいては、クロストラック方向の観測幅が半減してしまう問題がある。
【0009】
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、クロスレンジ方向の観測幅を減少させずに、ポラリメトリの観測を可能とする画像レーダ装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る画像レーダ装置は、ある偏波面を持ち、それぞれの位相中心がプラットフォーム軌道方向に適当な距離を開けて配置され、1つ以上の送受信用第1偏波アンテナと1つ以上の受信用第1偏波アンテナとで構成される複数の第1偏波アンテナと、複数の第1偏波アンテナとは異なる偏波面を持ち、それぞれの位相中心がプラットフォーム軌道方向に適当な距離を開けて配置され、1つ以上の送受信用第2偏波アンテナと1つ以上の受信用第2偏波アンテナとで構成される複数の第2偏波アンテナと、1つ以上の送受信用第1偏波アンテナと、1つ以上の送受信用第2偏波アンテナとが接続され、送受信用第1偏波アンテナまたは送受信用第2偏波アンテナのいずれか一方からパルスを出力する送信機と、複数の第1偏波アンテナおよび複数の第2偏波アンテナによる受信信号を入力し、信号処理を施してデジタル受信信号を生成する受信機と、1つ以上の送受信用第1偏波アンテナからパルスを送信する第1偏波モードに切り換えた場合には、複数の第1偏波アンテナのうちの2つ以上と複数の第2偏波アンテナのうちの1つ以上とを受信機に接続するように切り換え、1つ以上の送受信用第2偏波アンテナからパルスを送信する第2偏波モードに切り換えた場合には、複数の第2偏波アンテナのうちの2つ以上と複数の第1偏波アンテナのうちの1つ以上とを受信機に接続するように切り換える偏波切換器と、第1偏波モードおよび第2偏波モードのそれぞれのモードにおいて、3つ以上のアンテナから受信したそれぞれの受信信号に対応して受信機で生成されるデジタル受信信号に基づいて、第1偏波成分、第2偏波成分、および交差偏波成分の合成開口レーダ画像を生成する複数ビーム合成開口レーダ画像再生手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る画像レーダ装置によれば、従来のポラリメトリ方式の構成に、さらに受信アンテナと受信機を加えてポラリメトリ方式と複数ビーム観測方式を組み合わせるように構成することにより、クロスレンジ方向の観測幅を減少させずに、ポラリメトリの観測を可能とする画像レーダ装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の画像レーダ装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
【0013】
実施の形態1.
以下では、まず、図1、図2に基づいて、フルポラリメトリ方式の原理とフルポラリメトリ方式による観測量の性質について説明する。前述のとおり、フルポラリメトリ方式によれば、ターゲットの偏波特性を観測することができるが、あるターゲットの偏波特性は、下式(1)の散乱行列(scattering matrix)Sで表される。
【0014】
【数1】

【0015】
hとvは、それぞれ水平偏波(H偏波)、垂直偏波(V偏波)を意味しており、例えば、hvは、垂直偏波送信、水平偏波受信(これをHV偏波成分・HV偏波チャネルなどと呼ぶことがある。受信偏波・送信偏波の順となることに注意)を示している。送受信アンテナの偏波状態を、それぞれ複素ベクトルEt、Erで表すと、散乱行列がSで与えられる散乱体による散乱波を受信した場合の受信電圧Vと受信電力Pは、それぞれ下式(2)で表される。
【0016】
【数2】

【0017】
ここで、‖Et‖=‖Er‖=1とする(‖ ‖はベクトルノルムを意味する)。また、Kは、偏波状態以外のアンテナ特性や距離等で決まる定数であり、Raは、受信アンテナに付加された整合負荷であり、Tは、転置を表す。なお、以下では、送受信の偏波状態に着目して議論を進めるため、偏波状態に関係のない係数K、Raの項は無視した下式(3)の表現を用いる。
【0018】
【数3】

【0019】
上式(2)、(3)より、ターゲットの散乱行列が観測できれば、任意の送受信偏波の組み合わせで観測した場合の受信電圧と電力を、計算によって求めることが可能であることが分かる。
【0020】
ここで、モノスタティック構成のレーダの場合には、相反定理により、下式(4)の関係が成り立つ。
【0021】
【数4】

【0022】
このことは、例えば、非特許文献1などに記載されており、公知である。すなわち、交差偏波成分において、送信偏波と受信偏波を入れ替えても、散乱係数は一致するということに他ならない。
【0023】
以上の前提を踏まえて、次に、従来技術の画像レーダ装置の基本構成および動作について説明する。図1は、従来の画像レーダ装置の構成図であり、フルポラリメトリ方式の送受信部の基本構成を示している。この図1に示した画像レーダ装置は、送信機1、偏波切換器2、送受切換器3a、3b、水平偏波アンテナ4、垂直偏波アンテナ5、水平偏波受信機6、および垂直偏波受信機7で構成される。
【0024】
送信機1は、偏波切換器2および送受切換器3aと3bを通して、それぞれ水平偏波アンテナ4と垂直偏波アンテナ5に接続されている。一方、水平偏波受信機6と垂直偏波受信機7は、それぞれ送受切換器3aと3bを介して水平偏波アンテナ4と垂直偏波アンテナ5に接続されている。水平偏波アンテナ4および垂直偏波アンテナ5は、このような構成を備えることで、ともに送受信が可能であり、送受信用アンテナに相当する。
【0025】
送信機1は、パルス信号を生成し、偏波切換器2は、当該パルス信号を送受切換器3aに送る。すると、当該パルス信号は、送受切換器3aを介して水平偏波アンテナ4から空間に放射される。空間に放射されたパルス信号は、観測対象によって散乱される。そして、観測対象によって散乱された散乱波は、水平偏波アンテナ4と垂直偏波アンテナ5でそれぞれ受信される。
【0026】
水平偏波アンテナ4と垂直偏波アンテナ5で受信された各受信信号は、送受切換器3aと3bを介してそれぞれ水平偏波受信機6と垂直偏波受信機7に送られる。水平偏波受信機6と垂直偏波受信機7は、水平偏波アンテナ4と垂直偏波アンテナ5が受信した散乱波の受信信号のそれぞれに対して、位相検波処理とA/D変換処理を実施し、それぞれの受信信号の振幅と位相を示すデジタル受信信号を出力する。
【0027】
次いで、送信機1がパルス信号を再び生成すると、偏波切換器2は、当該パルス信号を今度は送受切換器3bに送る。すると、当該パルス信号は、送受切換器3bを介して垂直偏波アンテナ5から空間に放射される。空間に放射されたパルス信号は、観測対象によって散乱される。そして、観測対象によって散乱された散乱波は、水平偏波アンテナ4と垂直偏波アンテナ5でそれぞれ受信される。
【0028】
水平偏波アンテナ4と垂直偏波アンテナ5で受信された各受信信号は、送受切換器3aと3bを介してそれぞれ水平偏波受信機6と垂直偏波受信機7に送られる。水平偏波受信機6と垂直偏波受信機7は、水平偏波アンテナ4と垂直偏波アンテナ5が受信した散乱波の受信信号のそれぞれに対して、位相検波処理とA/D変換処理を実施し、それぞれの受信信号の振幅と位相を示すデジタル受信信号を出力する。以下、このような処理を交互に繰り返すこととなる。
【0029】
次に、図2は、従来の画像レーダ装置の動作原理の説明図であり、水平偏波アンテナ4と垂直偏波アンテナ5の各時刻の動作モードについて示している。図2中のインターバルは、4つの偏波チャネルにおける受信信号の一組を得るのに要する動作のひとまとめである。インターバルの時間をT(秒)とする。
【0030】
図2に示す動作での観測を複数回反復してデータを蓄積した後、合成開口の処理などにより、高分解能のレーダ画像を再生する。ここで、合成開口の処理は、例えば、大内和夫著「リモートセンシングのための合成開口レーダの基礎」などに記載されており、公知である。
【0031】
次に、本実施の形態1による画像レーダ装置の構成および動作について、図面に基づいて説明する。図3は、本発明の実施の形態1における画像レーダ装置の構成図である。この図3に示した画像レーダ装置は、送信機1、偏波切換器2a、2b、送受切換器3a、3b、水平偏波アンテナ4a、4b、垂直偏波アンテナ5a、5b、水平偏波受信機6、垂直偏波受信機7、受信機8、および複数ビーム合成開口レーダ画像再生手段9で構成される。
【0032】
従来の画像レーダ装置における図1の構成と比較すると、偏波切換器2b、水平偏波アンテナ4b、垂直偏波アンテナ5b、受信機8からなる新たな受信構成を備えている点が異なっている。
【0033】
送信機1は、偏波切換器2aおよび送受切換器3aと3bを通して、それぞれ水平偏波アンテナ4aと垂直偏波アンテナ5aに接続されている。一方、水平偏波受信機6と垂直偏波受信機7は、それぞれ送受切換器3aと3bを介して水平偏波アンテナ4aと垂直偏波アンテナ5aに接続されている。これらの構成は、従来と同等のものである。従って、水平偏波アンテナ4aおよび垂直偏波アンテナ5aは、このような構成を備えることで、ともに送受信が可能であり、送受信用アンテナに相当する。
【0034】
さらに、本実施の形態1における新たな受信構成においては、受信機8が、偏波切換器2bを介して水平偏波アンテナ4bと垂直偏波アンテナ5bに接続されている。水平偏波アンテナ4bおよび垂直偏波アンテナ5bは、このような構成を備えることで、ともに受信のみが可能であり、受信用アンテナに相当する。また、受信機8は、水平偏波と垂直偏波を切り換え受信できる兼用受信機に相当する。
【0035】
そして、水平偏波受信機6、垂直偏波受信機7、および受信機8のそれぞれにおける受信信号は、複数ビーム合成開口レーダ画像再生手段9への入力信号となる。
【0036】
送信機1は、パルス信号を生成し、偏波切換器2aは、当該パルス信号を送受切換器3aに送る。すると、当該パルス信号は、送受切換器3aを介して水平偏波アンテナ4aから空間に放射される。空間に放射されたパルス信号は、観測対象によって散乱される。そして、観測対象によって散乱された散乱波は、水平偏波アンテナ4aと垂直偏波アンテナ5a、および水平偏波アンテナ4bでそれぞれ受信される。
【0037】
水平偏波アンテナ4aと垂直偏波アンテナ5aで受信された各受信信号は、送受切換器3aと3bを介してそれぞれ水平偏波受信機6と垂直偏波受信機7に送られる。また、水平偏波アンテナ4bで受信された受信信号は、偏波切換器2bを介して受信機8に送られる。なお、このとき、偏波切換器2bは、受信機8を水平偏波アンテナ4bに接続するように動作しているものとする。
【0038】
水平偏波受信機6、垂直偏波受信機7、および受信機8は、水平偏波アンテナ4a、垂直偏波アンテナ5a、および水平偏波アンテナ4bが受信した散乱波の受信信号のそれぞれに対して、位相検波処理とA/D変換処理を実施し、それぞれの受信信号の振幅と位相を示すデジタル受信信号を出力する。
【0039】
次いで、送信機1がパルス信号を再び生成すると、偏波切換器2aは、当該パルス信号を今度は送受切換器3bに送る。すると、当該パルス信号は、送受切換器3bを介して垂直偏波アンテナ5aから空間に放射される。空間に放射されたパルス信号は、観測対象によって散乱される。そして、観測対象によって散乱された散乱波は、水平偏波アンテナ4a、垂直偏波アンテナ5a、および垂直偏波アンテナ5bでそれぞれ受信される。
【0040】
水平偏波アンテナ4aと垂直偏波アンテナ5aで受信された各受信信号は、送受切換器3aと3bを介してそれぞれ水平偏波受信機6と垂直偏波受信機7に送られる。また、垂直偏波アンテナ5bで受信された受信信号は、偏波切換器2bを介して受信機8に送られる。なお、このとき、偏波切換器2bは、受信機8を垂直偏波アンテナ5bに接続するように動作しているものとする。
【0041】
水平偏波受信機6、垂直偏波受信機7、および受信機8は、水平偏波アンテナ4a、垂直偏波アンテナ5a、および垂直偏波アンテナ5bが受信した散乱波の受信信号のそれぞれに対して、位相検波処理とA/D変換処理を実施し、それぞれの受信信号の振幅と位相を示すデジタル受信信号を出力する。
【0042】
複数ビーム合成開口レーダ画像再生手段9は、それぞれのデジタル受信信号を用いて、HH偏波成分、VV偏波成分、および交差偏波成分の合成開口レーダ画像を生成する。交差偏波成分の画像については、HV成分とVH成分を交互に利用して生成する。
【0043】
次に、図4は、本発明の実施の形態1における画像レーダ装置の動作原理の説明図であり、水平偏波アンテナ4a、4b、および垂直偏波アンテナ5a、5bの各時刻の動作モードについて示している。図4中のインターバルの時間T(秒)は、先の図2に示すインターバルT(秒)と同一である。インターバルT(秒)の間に、まず、水平偏波アンテナ4aからパルスを送信し、観測対象からの散乱波を、水平偏波アンテナ4a、4bおよび垂直偏波アンテナ5aで受信する。このインターバルでの一連の処理を水平偏波モードと称することとする。
【0044】
次のインターバルでは、垂直偏波アンテナ5aからパルスを送信し、観測対象からの散乱波を、水平偏波アンテナ4a、および垂直偏波アンテナ5a、5bで受信する。このインターバルでの一連の処理を垂直偏波モードと称することとする。以降、各アンテナは、上記2回分のインターバルの動作(すなわち、水平偏波モードと垂直偏波モードの動作)を反復する。
【0045】
先の図2に示した従来のポラリメトリ方式の場合には、水平偏波送信の周期および垂直偏波送信の周期は、いずれもT(秒)である。これに対し、図4に示す本実施の形態1による方式の場合には、水平偏波送信の周期および垂直偏波送信の周期は、いずれも2T(秒)であり、この点が注目に値する。
【0046】
本発明の対象である画像レーダ装置は、人工衛星や航空機などの移動プラットフォームに搭載されており、パルスの送受信を繰り返す間、軌道に沿って移動している。本実施の形態1では、説明を簡単にするため、プラットフォームは、直線軌道を速度v(m/sec)の等速で移動することとする。
【0047】
図5は、本発明の実施の形態1における画像レーダ装置の各アンテナの位置関係および動作に関する説明図である。より具体的には、nヒット目からn+3ヒット目のパルスを送受信する間の、水平偏波アンテナ4a、4b、および垂直偏波アンテナ5a、5bの位置関係および動作を説明するための図である。なお、ここで、ヒットとは、一回のパルス送受信を意味する。
【0048】
図5に示すように、水平偏波アンテナ4aと4bの位相中心は、進行方向にある適当な距離を有するように配置されている。本実施の形態1においては、その距離は、2vTとしている。同様に、垂直偏波アンテナ5aと5bの位相中心は、進行方向にある適当な距離を有するように配置されている。
【0049】
なお、水平偏波アンテナ4aと垂直偏波アンテナ5aの位相中心が一致することは必須ではないが、本実施の形態1においては、これらの位相中心は、一致するものとして説明する。同様に、水平偏波アンテナ4bと垂直偏波アンテナ5bの位相中心が一致することも必須ではないが、本実施の形態1においては、これらの位相中心も、一致するものとして説明する。
【0050】
図5において、△印は、水平偏波アンテナ4a、4b、および垂直偏波アンテナ5a、5bで送受信を行った場合の位相中心を示している。例えば、nヒット目において、水平偏波アンテナ4aで送信し、水平偏波アンテナ4aあるいは垂直偏波アンテナ5aで受信した場合の送受信の位相中心は、水平偏波アンテナ4aと垂直偏波アンテナ5aの位相中心に一致するため、左側の△印の位置となる。
【0051】
また、nヒット目において、水平偏波アンテナ4aで送信し、水平偏波アンテナ4bで受信した場合の送受信の位相中心は、水平偏波アンテナ4aと水平偏波アンテナ4bの位相中心の中間に位置するため、右側の△印の位置となる。ここで重要なポイントは、1回のパルス送受信で、空間的には2点で観測できていることである。
【0052】
これにより、例えば、HH偏波チャネルについてみると、パルス送受信の周期は、2T(秒)であり、その間にプラットフォームは、2vT(m)だけ移動しているにもかかわらず、空間的にはvTの間隔でサンプリングできている。
【0053】
複数ビーム合成開口レーダ画像再生手段9は、以下のようにして、HH偏波成分、VV偏波成分、および交差偏波成分の合成開口レーダ画像を生成する。
【0054】
1)HH偏波成分の合成開口レーダ画像の再生
nヒット目、n+2ヒット目、n+4ヒット目、・・・において、水平偏波アンテナ4aで送信し水平偏波アンテナ4aで受信した信号と水平偏波アンテナ4aで送信し水平偏波アンテナ4bで受信した信号を用いて、複数ビーム観測方式による合成開口レーダ画像を再生する。なお、上記において、複数ビーム観測方式による合成開口レーダ画像の再生法としては、背景技術に記した非特許文献2に記載の方法などを用いればよい。
【0055】
2)VV偏波成分の合成開口レーダ画像の再生
n+1ヒット目、n+3ヒット目、n+5ヒット目、・・・において、垂直偏波アンテナ5aで送信し垂直偏波アンテナ5aで受信した信号と、垂直偏波アンテナ5aで送信し垂直偏波アンテナ5bで受信した信号を用いて、複数ビーム観測方式による合成開口レーダ画像を再生する。
【0056】
3)交差偏波成分の合成開口レーダ画像の再生
nヒット目、n+2ヒット目、n+4ヒット目、・・・において、水平偏波アンテナ4aで送信し垂直偏波アンテナ5aで受信した信号と、n+1ヒット目、n+3ヒット目、n+5ヒット目、・・・において、垂直偏波アンテナ5aで送信し水平偏波アンテナ4aで受信した信号を用いて、複数ビーム観測方式による合成開口レーダ画像を再生する。
【0057】
本実施の形態1の構成を有する画像レーダ装置の特徴は、特に、ここで示した交差偏波成分の信号の観測法、および合成開口レーダ画像の再生法にある。先の図3〜図5を用いて説明したとおり、水平偏波アンテナ4aで送信した際は、垂直偏波アンテナ5bでは受信をせず、垂直偏波アンテナ5aで送信した際は、水平偏波アンテナ4bでは受信をしていない。これによって、受信機を4個に増やさず、3個で構成することが可能となった。
【0058】
このような観測をしても、上式(4)に示すとおり、交差偏波成分は、送信偏波と受信偏波が入れ替わっても一致するため、HV成分の信号とVH成分の信号とは同じであるという事実を鑑みれば、nヒット目で観測されたVH成分、n+1ヒット目で観測されたHV成分、n+2ヒット目で観測されたVH成分、n+3ヒット目で観測されたHV成分、・・・というように、HV成分とVH成分を交互に使用することで、空間的なサンプル間隔をvT(m)で保持することができる。
【0059】
そして、これらの信号を集めて複数ビーム観測方式による合成開口レーダ画像の再生法を適用することで、交差偏波成分の合成開口レーダ画像を再生することが可能となる。
【0060】
なお、水平偏波アンテナ4bと垂直偏波アンテナ5bにそれぞれ受信機を接続して、常に同時受信するように構成すれば、HV偏波チャネルとVH偏波チャネルについても、それぞれ別個に合成開口レーダ画像を再生することが可能となることは明らかである。この場合、受信機が4個に増えるが、厳密には電離層中のファラデー回転の影響を無視できない場合に、HV偏波チャネルとVH偏波チャネルの受信信号は、一致しないため、HV偏波チャネルとVH偏波チャネルについても、それぞれ別個に合成開口レーダ画像を再生した方が望ましい場合もある。
【0061】
以上のように、実施の形態1によれば、従来のポラリメトリ方式の構成に、さらに受信アンテナと受信機を加えてポラリメトリ方式と複数ビーム観測方式を組み合わせるように構成している。これにより、クロスレンジ方向の観測幅を減少させずに、ポラリメトリの観測を可能とすることができる。
【0062】
ここで、ポラリメトリ方式と複数ビーム観測方式をそのまま組み合わせた場合は、4個の受信機が必要となる。しかしながら、交差偏波成分は、送信偏波と受信偏波が入れ替わっても一致することに着目して、HV偏波チャネルの信号とVH偏波チャネルの信号を利用して交差偏波成分の画像を再生するように構成している。これにより、受信機の数を4個から3個に削減することができる。
【0063】
なお、本実施の形態1においては、水平偏波と垂直偏波の組み合わせで構成したが、任意の2偏波(第1偏波と第2偏波)の組み合わせで構成できることは明らかである。その他の2偏波の組み合わせの例としては、左旋円偏波と右旋円偏波の組み合わせなどが挙げられる。ここで、実装上は、水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナを用いて、両アンテナ間の給電位相差を90度進める・90度遅らせるなどの方法で、左旋円偏波と右旋円偏波を送信してもよい。
【0064】
また、本実施の形態1においては、受信ビームの数が2本の場合について説明したが、ビーム数を3本以上としても、同様の構成が可能である。仮に、ビーム数をN本とする場合、ポラリメトリ方式と複数ビーム観測方式をそのまま組み合わせた場合は、2N個の受信機が必要となる。しかしながら、本実施の形態1で示すように、交差偏波成分は、送信偏波と受信偏波が入れ替わっても一致することに着目すると、受信機の数を2+(N−1)個まで削減できる。
【0065】
また、本実施の形態1においては、送信アンテナを受信アンテナの一方と一致させる構成で説明しているが、複数のサブアレイ構成のアンテナを用いて、そのうちの適当なサブアレイを送信に用いる構成などとしてもよい。
【0066】
さらに、本実施の形態1においては、PRFを制御して、軌道上の空間サンプル間隔が常に一定になるように構成している。しかしながら、送受信の位相中心の間隔と、プラットフォームの移動によるサンプル位置の移動量とは、必ずしも一致していなくても、適切な復元フィルタを用いることで、合成開口レーダ画像の再生は可能である。この復元フィルタについては、例えば、非特許文献2に記載されており、公知である。
【0067】
また、本実施の形態1における図3の構成においては、水平偏波アンテナ4bと垂直偏波アンテナ5bを、偏波切換器2bを通して受信機8に接続するように構成している。しかしながら、本発明は、このような構成には限定されない。
【0068】
図6は、本発明の実施の形態1における画像レーダ装置の別の構成図である。この図6に示した画像レーダ装置は、送信機1、偏波切換器2a、2b、送受切換器3a、3b、水平偏波アンテナ4a、4b、垂直偏波アンテナ5a、5b、水平偏波受信機6、垂直偏波受信機7、受信機8、および複数ビーム合成開口レーダ画像再生手段9で構成される。
【0069】
この図6の構成は、構成要素としては、先の図3の構成と同じであるが、接続関係が異なっている。図6に示すように、水平偏波アンテナ4bと垂直偏波アンテナ5bは、それぞれ水平偏波受信機6と垂直偏波受信機7に接続される。その代わり、水平偏波アンテナ4aと垂直偏波アンテナ5aは、偏波切換器2bを通して受信機8と接続されている。
【0070】
ただし、このように構成すると、HV偏波とVH偏波の観測が完全なモノスタティック構成ではなくなるため、厳密にはHV偏波とVH偏波の同一性は保証されない。しかし、レーダと観測対象の距離は、アンテナの位相中心間の距離と比較すると圧倒的に長いので、送信と受信の位相中心間の距離は、ほとんど無視してかまわない。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】従来の画像レーダ装置の構成図である。
【図2】従来の画像レーダ装置の動作原理の説明図である。
【図3】本発明の実施の形態1における画像レーダ装置の構成図である。
【図4】本発明の実施の形態1における画像レーダ装置の動作原理の説明図である。
【図5】本発明の実施の形態1における画像レーダ装置の各アンテナの位置関係および動作に関する説明図である。
【図6】本発明の実施の形態1における画像レーダ装置の別の構成図である。
【図7】従来の複数ビーム観測方式の説明図である。
【図8】従来の複数ビーム観測方式において、各受信アンテナで得られた観測信号のアジマス方向のスペクトルを示した図である。
【符号の説明】
【0072】
1 送信機、2a、2b 偏波切換器、3a、3b 送受切換器、4a 水平偏波アンテナ(送受信用第1偏波アンテナ)、4b 水平偏波アンテナ(受信用第1偏波アンテナ)、5a 垂直偏波アンテナ(送受信用第2偏波アンテナ)、5b 垂直偏波アンテナ(受信用第2偏波アンテナ)、6 水平偏波受信機(第1偏波受信機)、7 垂直偏波受信機(第2偏波受信機)、8 受信機(兼用受信機)、9 複数ビーム合成開口レーダ画像再生手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある偏波面を持ち、それぞれの位相中心がプラットフォーム軌道方向に適当な距離を開けて配置され、1つ以上の送受信用第1偏波アンテナと1つ以上の受信用第1偏波アンテナとで構成される複数の第1偏波アンテナと、
前記複数の第1偏波アンテナとは異なる偏波面を持ち、それぞれの位相中心がプラットフォーム軌道方向に適当な距離を開けて配置され、1つ以上の送受信用第2偏波アンテナと1つ以上の受信用第2偏波アンテナとで構成される複数の第2偏波アンテナと、
前記1つ以上の送受信用第1偏波アンテナと、前記1つ以上の送受信用第2偏波アンテナとが接続され、前記送受信用第1偏波アンテナまたは前記送受信用第2偏波アンテナのいずれか一方からパルスを出力する送信機と、
前記複数の第1偏波アンテナおよび前記複数の第2偏波アンテナによる受信信号を入力し、信号処理を施してデジタル受信信号を生成する受信機と、
前記1つ以上の送受信用第1偏波アンテナからパルスを送信する第1偏波モードに切り換えた場合には、前記複数の第1偏波アンテナのうちの2つ以上と前記複数の第2偏波アンテナのうちの1つ以上とを前記受信機に接続するように切り換え、前記1つ以上の送受信用第2偏波アンテナからパルスを送信する第2偏波モードに切り換えた場合には、前記複数の第2偏波アンテナのうちの2つ以上と前記複数の第1偏波アンテナのうちの1つ以上とを前記受信機に接続するように切り換える偏波切換器と、
前記第1偏波モードおよび前記第2偏波モードのそれぞれのモードにおいて、3つ以上のアンテナから受信したそれぞれの受信信号に対応して前記受信機で生成されるデジタル受信信号に基づいて、第1偏波成分、第2偏波成分、および交差偏波成分の合成開口レーダ画像を生成する複数ビーム合成開口レーダ画像再生手段と
を備えたことを特徴とする画像レーダ装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像レーダ装置において、
前記複数の第1偏波アンテナは、1つの送受信用第1偏波アンテナと1つの受信用第1偏波アンテナとで構成され、
前記複数の第2偏波アンテナは、1つの送受信用第2偏波アンテナと1つの受信用第2偏波アンテナとで構成され、
前記送信機は、前記送受信用第1偏波アンテナと前記送受信用第2偏波アンテナとが接続され、前記偏波切換器による切り換え動作により前記送受信用第1偏波アンテナまたは前記送受信用第2偏波アンテナのいずれか一方からパルスを出力し、
前記受信機は、前記送受信用第1偏波アンテナに接続され、前記送受信用第1偏波アンテナによる受信信号を入力し、信号処理を施して第1デジタル受信信号を出力する第1偏波受信機と、前記送受信用第2偏波アンテナに接続され、前記送受信用第2偏波アンテナによる受信信号を入力し、信号処理を施して第2デジタル受信信号を出力する第2偏波受信機と、前記受信用第1偏波アンテナと前記受信用第2偏波アンテナとに接続され、前記偏波切換器による切り換え動作により前記受信用第1偏波アンテナまたは前記受信用第2偏波アンテナのいずれか一方のアンテナの受信信号を入力し、信号処理を施して第3デジタル受信信号を出力する兼用受信機とで構成され、
前記偏波切換器は、前記パルスを前記送受信用第1偏波アンテナから送信する第1偏波モードに切り換えた場合には、前記受信用第1偏波アンテナの受信信号を前記兼用受信機に入力するように切り換え、前記パルスを前記送受信用第2偏波アンテナから送信する第2偏波モードに切り換えた場合には、前記受信用第2偏波アンテナの受信信号を前記兼用受信機に入力するように切り換え、
前記複数ビーム合成開口レーダ画像再生手段は、前記第1デジタル受信信号、前記第2デジタル受信信号、および前記第3デジタル受信信号を用いて、第1偏波成分、第2偏波成分、および交差偏波成分の合成開口レーダ画像を生成する
ことを特徴とする画像レーダ装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像レーダ装置において、
前記複数ビーム合成開口レーダ画像再生手段は、前記送受信用第1偏波アンテナより送信し、前記送受信用第2偏波アンテナで受信した信号に基づく第2デジタル受信信号と、前記送受信用第2偏波アンテナより送信し、前記送受信用第1偏波アンテナで受信した信号に基づく第1デジタル受信信号とを組み合わせることで、前記交差偏波成分の合成開口レーダ画像を再生する
ことを特徴とする画像レーダ装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の画像レーダ装置において、
前記送受信用第1偏波アンテナと前記送受信用第2偏波アンテナは、位相中心位置が一致するように配置され、
前記受信用第1偏波アンテナと前記受信用第2偏波アンテナは、位相中心位置が一致するように配置される
ことを特徴とする画像レーダ装置。
【請求項5】
請求項2ないし4のいずれか1項に記載の画像レーダ装置において、
前記偏波切換器は、前記第1偏波モードと前記第2偏波モードとを、所定のパルス繰返し周期で交互に切り換える
ことを特徴とする画像レーダ装置。
【請求項6】
請求項5に記載の画像レーダ装置において、
前記パルス繰返し周期をT(秒)とし、プラットフォームが速度v(m/s)で移動する場合において、前記送受信用第1偏波アンテナと前記受信用第1偏波アンテナとの位相中心の間の距離、および前記送受信用第2偏波アンテナと前記受信用第2偏波アンテナとの位相中心の間の距離が、いずれも前記プラットフォーム軌道方向に2vT(m)となるように配置されることを特徴とする画像レーダ装置。
【請求項7】
請求項5または6に記載の画像レーダ装置において、
前記複数ビーム合成開口レーダ画像再生手段は、1回のパルス送受信をヒットと呼ぶときに、nヒット目、n+2ヒット目、n+4ヒット目、・・・において、前記送受信用第1偏波アンテナで送信し前記送受信用第1偏波アンテナで受信した信号に基づく第1デジタル受信信号と、前記送受信用第1偏波アンテナで送信し前記受信用第1偏波アンテナで受信した信号に基づく第3デジタル受信信号とを用いて、第1偏波成分の合成開口レーダ画像を複数ビーム観測方式による合成開口レーダ画像として再生し、n+1ヒット目、n+3ヒット目、n+5ヒット目、・・・において、前記送受信用第2偏波アンテナで送信し前記送受信用第2偏波アンテナで受信した信号に基づく第2デジタル受信信号と、前記送受信用第2偏波アンテナで送信し前記受信用第2偏波アンテナで受信した信号に基づく第3デジタル信号とを用いて、第2偏波成分の合成開口レーダ画像を複数ビーム観測方式による合成開口レーダ画像として再生し、nヒット目、n+2ヒット目、n+4ヒット目、・・・において、前記送受信用第1偏波アンテナで送信し前記送受信用第2偏波アンテナで受信した信号に基づく第2デジタル受信信号と、n+1ヒット目、n+3ヒット目、n+5ヒット目、・・・において、前記送受信用第2偏波アンテナで送信し前記送受信用第1偏波アンテナで受信した信号に基づく第1デジタル受信信号とを用いて、交差偏波成分の合成開口レーダ画像を複数ビーム観測方式による合成開口レーダ画像として再生する
ことを特徴とする画像レーダ装置。
【請求項8】
請求項2ないし7のいずれか1項に記載の画像レーダ装置において、
前記2つの第1偏波アンテナは、水平偏波アンテナであり、前記2つの第2偏波アンテナは、垂直偏波アンテナである
ことを特徴とする画像レーダ装置。
【請求項9】
請求項2ないし7のいずれか1項に記載の画像レーダ装置において、
前記2つの第1偏波アンテナは、左旋円偏波アンテナであり、前記2つの第2偏波アンテナは、右旋偏波アンテナである
こと特徴とする画像レーダ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−85169(P2010−85169A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−252842(P2008−252842)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】