説明

画像処理システム、画像処理装置、携帯情報装置、画像処理装置連携方法、携帯情報装置連携方法、画像処理装置連携プログラム、および携帯情報装置連携プログラム

【課題】 2つの装置のいずれか一方で2つの装置を操作可能とするとともに、遠隔操作される他方の装置の消費電力を低減すること。
【解決手段】 画像処理システムは、MFPと携帯情報装置とのいずれか一方を遠隔操作するクライアントとし、他方を遠隔操作されるサーバーとして相互に遠隔操作可能な画像処理システムであって、MFPおよび携帯情報装置それぞれは、画像を表示する表示部と、サーバーとして機能する場合、表示部を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換え、クライアントとして機能する場合、通常モードに切り換える第1および第2切換部65と、クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、サーバーを遠隔操作するための遠隔操作画面と、を表示部に同時に表示する表示制御部55と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像処理システム、画像処理装置、携帯情報装置、画像処理装置連携方法、携帯情報装置連携方法、画像処理装置連携プログラム、および携帯情報装置連携プログラムに関し、特に、携帯情報装置と画像処理装置とを含む画像処理システム、その画像処理装置、携帯情報装置、その画像処理装置で実行される画像処理装置連携方法および画像処理装置連携プログラム、および携帯情報装置で実行される携帯情報装置連携方法および携帯情報装置連携プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子ペーパー等のPDA(Personal Digital Assistants)またはスマートホン等の携帯情報装置は、電子化された文書を記憶可能であり、時と場所を選ばず、文書を閲覧したり、編集したりできる。さらに、携帯情報装置に記憶された文書を複合機(以下「MFP」という)等の画像処理装置に送信し、画像処理装置で印刷または記憶等の処理を実行させることができる。しかしながら、携帯情報装置と画像処理装置とを、それぞれ別個に操作する必要があり、操作が煩雑になるといった問題がある。
【0003】
一方、特開2010−187226号公報には、装置自身に関する情報を表示する第1の操作パネルを少なくとも備えるプリンタと、装置自身に関する情報を表示する第2の操作パネルを備えるスキャナと、表示機能に関する情報を取得する取得部と、取得結果に応じて第1の操作パネルまたは第2の操作パネルを選択する選択部と、選択部で選択された第1の操作パネルまたは第2の操作パネルを共用される表示手段として、各装置に関する情報の表示を制御する制御部とを備えた画像処理システムが記載されている。
【0004】
従来の画像処理システムは、例えば、プリンタの操作パネルを、スキャナの操作パネルに代えて使用するので、プリンタの操作パネルを用いてスキャナを操作することができる。しかしながら、プリンタの操作パネルにおいて、プリンタを操作する場合にはプリンタの操作パネルを用いなければならない。このため、1つの操作パネルで、プリンタとスキャナとを操作することができるが、プリンタとスキャナのいずれか一方の操作画面しか一度に表示することができないため、画面を切り換える操作が必要となり、操作が煩雑であるといった問題がある。
【特許文献1】特開2010−187226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の一つは、2つの装置のいずれか一方で2つの装置を操作可能とするとともに、遠隔操作される他方の装置の消費電力を低減することが可能な画像処理システムを提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、携帯情報装置を遠隔操作する場合に自装置と携帯情報装置とを操作可能とするとともに、遠隔操作される場合の消費電力を低減することが可能な画像処理装置を提供することである。
【0007】
この発明のさらに他の目的は、画像処理装置を遠隔操作する場合に自装置と画像処理装置とを操作可能とするとともに、遠隔操作される場合の消費電力を低減することが可能な携帯情報装置を提供することである。
【0008】
この発明のさらに他の目的は、携帯情報装置を遠隔操作する場合に自装置と携帯情報装置とを操作可能とするとともに、遠隔操作される場合の消費電力を低減することが可能な画像処理装置連携方法および画像処理装置連携プログラムを提供することである。
【0009】
この発明のさらに他の目的は、画像処理装置を遠隔操作する場合に自装置と画像処理装置とを操作可能とするとともに、遠隔操作される場合の消費電力を低減することが可能な携帯情報装置連携方法および携帯情報装置連携プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、画像処理システムは、画像処理装置と携帯情報装置とのいずれか一方を遠隔操作するクライアントとし、他方を遠隔操作されるサーバーとして相互に遠隔操作可能な画像処理システムであって、画像処理装置および携帯情報装置それぞれは、画像を表示する表示手段と、サーバーとして機能する場合、表示手段を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換え、クライアントとして機能する場合、通常モードに切り換える切換手段と、クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、サーバーを遠隔操作するための遠隔操作画面と、を表示手段に同時に表示する表示制御手段と、を備える。
【0011】
この局面に従えば、画像処理装置および携帯情報装置それぞれにおいて、サーバーとして機能する場合に表示手段を省電力モードに切り換えるので、サーバーとして機能する装置の消費電力を低減することができる。また、クライアントとして機能する場合に表示手段を通常モードに切り換え、自装置操作画面と遠隔操作画面とを表示手段に同時に表示する。このため、クライアントとして機能する装置においては、自装置とサーバーとを操作することができる。その結果、2つの装置のいずれか一方で2つの装置を操作可能とするとともに、遠隔操作される他方の装置の消費電力を低減することが可能な画像処理システムを提供することができる。
【0012】
好ましくは、画像処理装置および携帯情報装置それぞれは、クライアントとして機能する装置と通信し、クライアントとして機能する装置によって遠隔操作されるサーバーとして機能するサーバー手段と、サーバーとして機能する装置と通信し、サーバーとして機能する装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、をさらに備える。
【0013】
この局面に従えば、画像処理装置および携帯情報装置それぞれは、サーバーとして機能することができるとともに、クライアントとして機能することができる。
【0014】
好ましくは、サーバー手段がクライアントとして機能する装置と通信可能な第1の状態と、クライアント手段がサーバーとして機能する装置と通信可能な第2の状態とのとのいずれか一方の状態を選択する選択手段をさらに備える。
【0015】
この局面に従えば、画像処理装置および携帯情報装置のいずれか一方をサーバーとして機能させ、他方をクライアントとして機能させることができる。
【0016】
好ましくは、画像処理装置および携帯情報装置それぞれは、クライアントとして機能する場合、自装置操作画面に含まれる文字列を一時記憶する一時記憶手段と、遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置を指定位置として受け付ける指定位置受付手段と、一時記憶された文字列と、指定位置を示す位置情報とを、クライアント手段に出力する出力手段と、をさらに備える。
【0017】
この局面に従えば、画像処理装置および携帯情報装置それぞれは、クライアントとして機能する場合、自装置操作画面に含まれる文字列を遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置に入力した文字列とすることができる。
【0018】
好ましくは、携帯情報装置は、携帯情報装置が備える表示手段の表示面のユーザーにより指示された位置を検出する位置検出手段と、クライアントとして機能する場合、位置検出手段により遠隔操作画面中に検出される位置の時間的な変化に基づいて、サーバーとして機能する画像処理装置に対する特定操作を検出する特定操作検出手段と、特定操作が検出される場合、位置の変化量と、位置検出手段により検出される位置により定まる遠隔装置画面中の位置を示す位置情報とを、含む特定操作情報を画像処理装置に送信する特定操作送信手段と、をさらに備え、画像処理装置は、サーバーとして機能する場合、特定操作情報をクライアントとして機能する携帯情報装置から受信する特定操作受信手段と、特定操作が受信されることに応じて、受信された特定操作と携帯情報装置に送信した遠隔操作画面とに基づいて、特定操作に対する処理を決定する処理決定手段と、決定された処理を実行する処理実行手段と、をさらに備える。
【0019】
この局面に従えば、携帯情報装置は、クライアントとして機能する場合、遠隔操作画面中で検出される位置の時間的な変化に基づいて、サーバーとして機能する画像処理装置に対する特定操作を検出し、位置の変化量と遠隔装置画面中の位置を示す位置情報とを含む特定操作情報を画像処理装置に送信し、画像処理装置は、サーバーとして機能する場合、特定操作情報が受信されることに応じて、特定操作情報と遠隔操作画面とに基づいて、特定操作に対する処理を決定し、決定された処理を実行する。このため、画像処理装置に入力可能な操作とは別の特定操作が携帯情報装置に入力される場合であっても、画像処理装置に入力可能な操作に変換することができる。その結果、携帯情報装置の機能を有効に利用することができる。
【0020】
好ましくは、画像処理装置および携帯情報装置それぞれは、サーバーとして機能する場合、クライアントに送信する予定の遠隔操作画面が、予め定められた特定画面の場合、遠隔操作画面に代えて別の代替画面を送信する送信手段を、さらに備え、切換手段は、送信手段が代替画面を送信する場合、表示手段を通常モードに切り換え、表示制御手段は、送信手段が代替画面を送信する場合、遠隔操作画面を表示手段に表示する。
【0021】
この局面に従えば、画像処理装置および携帯情報装置それぞれは、サーバーとして機能する場合、遠隔操作画面が特定画面の場合、遠隔操作画面に代えて別の代替画面を送信し、代替画面を送信する場合、遠隔操作画面を表示手段に表示する。このため、サーバーとして機能する装置は、特定画面を表示するとともに、クライアントとして機能する装置に代替画面を表示することができる。代替画面と特定画面とが同時に別々の装置に表示されるので、ユーザーにサーバーと機能する装置に対する操作が必要であることを通知することができる。
【0022】
この発明の他の局面に従えば、画像処理装置は、画像を表示する表示手段と、携帯情報装置と通信する通信手段と、携帯情報装置と通信し、携帯情報装置によって遠隔操作されるサーバーとして機能するサーバー手段と、携帯情報装置と通信し、携帯情報装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、サーバーとして機能する場合、表示手段を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換え、クライアントとして機能する場合、通常モードに切り換える切換手段と、クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、携帯情報装置を遠隔操作するための遠隔操作画面と、を表示手段に同時に表示する表示制御手段と、を備える。
【0023】
この局面に従えば、画像処理装置が、サーバーとして機能することができるとともに、クライアントとして機能することができる。また、サーバーとして機能する場合に表示手段を省電力モードに切り換えるので、サーバーとして機能する場合の消費電力を低減することができる。また、クライアントとして機能する場合に自装置操作画面と遠隔操作画面とを表示手段に同時に表示する。このため、クライアントとして機能する場合に、自装置と携帯情報装置とを操作することができる。その結果、携帯情報装置を遠隔操作する場合に自装置と携帯情報装置とを操作可能とするとともに、遠隔操作される場合の消費電力を低減することが可能な画像処理装置を提供することができる。
【0024】
好ましくは、サーバー手段が携帯情報装置と通信可能な第1の状態と、クライアント手段が携帯情報装置と通信可能な第2の状態とのとのいずれか一方の状態を選択する選択手段をさらに備える。
【0025】
この局面に従えば、画像処理装置および携帯情報装置のいずれか一方をサーバーとして機能させ、他方をクライアントとして機能させることができる。
【0026】
好ましくは、クライアントとして機能する場合、自装置操作画面に含まれる文字列を一時記憶する一時記憶手段と、一時記憶された文字列と、遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置を示す位置情報とを、クライアント手段に出力する出力手段と、をさらに備える。
【0027】
この局面に従えば、クライアントとして機能する場合、自装置操作画面に含まれる文字列を遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置に入力した文字列とすることができる。
【0028】
好ましくは、サーバーとして機能する場合、クライアントとして機能する携帯情報装置に送信した遠隔操作画面中の位置を示す位置情報と、変化量とを含む特定操作情報を携帯情報装置から受信する特定操作受信手段と、特定操作が受信されることに応じて、受信された特定操作と携帯情報装置に送信した遠隔操作画面とに基づいて、特定操作に対する処理を決定する処理決定手段と、決定された処理を実行する処理実行手段と、をさらに備える。
【0029】
この局面に従えば、サーバーとして機能する場合、携帯情報装置から特定操作情報が受信されることに応じて、特定操作情報と遠隔操作画面とに基づいて、特定操作に対する処理を決定し、決定された処理を実行する。このため、画像処理装置に入力可能な操作とは別の特定操作が携帯情報装置に入力される場合であっても、画像処理装置に入力可能な操作に変換することができる。その結果、携帯情報装置の機能を有効に利用することができる。
【0030】
好ましくは、サーバーとして機能する場合、クライアントとして機能する携帯情報装置に送信する予定の遠隔操作画面が、予め定められた特定画面の場合、遠隔操作画面に代えて別の代替画面を送信する送信手段を、さらに備え、切換手段は、送信手段が代替画面を送信する場合、表示手段を通常モードに切り換え、表示制御手段は、送信手段が代替画面を送信する場合、遠隔操作画面を表示手段に表示する。
【0031】
この局面に従えば、サーバーとして機能する場合、遠隔操作画面が特定画面の場合、遠隔操作画面に代えて別の代替画面を送信し、表示手段を通常モードに切り換え、遠隔操作画面を表示手段に表示する。このため、サーバーとして機能する場合は、特定画面を表示するとともに、携帯情報装置に代替画面を表示させることができる。その結果、ユーザーに画像処理装置に対する操作が必要であることを通知することができる。
【0032】
この発明の他の局面によれば、携帯情報装置は、画像を表示する表示手段と、画像処理装置と通信する通信手段と、画像処理装置と通信し、画像処理装置によって遠隔操作されるサーバーとして機能するサーバー手段と、画像処理装置と通信し、画像処理装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、サーバーとして機能する場合、表示手段を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換え、クライアントとして機能する場合、通常モードに切り換える切換手段と、クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、画像処理装置を遠隔操作するための遠隔操作画面と、を表示手段に同時に表示する表示制御手段と、を備える。
【0033】
この局面に従えば、携帯情報装置が、サーバーとして機能することができるとともに、クライアントとして機能することができる。また、サーバーとして機能する場合に表示手段を省電力モードに切り換えるので、サーバーとして機能する場合の消費電力を低減することができる。また、クライアントとして機能する場合に自装置操作画面と遠隔操作画面とを表示手段に同時に表示する。このため、クライアントとして機能する場合に、自装置と画像処理装置とを操作することができる。その結果、画像処理装置を遠隔操作する場合に自装置と画像処理装置とを操作可能とするとともに、遠隔操作される場合の消費電力を低減することが可能な携帯情報装置を提供することができる。
【0034】
好ましくは、サーバー手段が画像処理装置と通信可能な第1の状態と、クライアント手段が画像処理装置と通信可能な第2の状態とのとのいずれか一方の状態を選択する選択手段をさらに備える。
【0035】
この局面に従えば、画像処理装置および携帯情報装置のいずれか一方をサーバーとして機能させ、他方をクライアントとして機能させることができる。
【0036】
好ましくは、クライアントとして機能する場合、自装置操作画面に含まれる文字列を一時記憶する一時記憶手段と、一時記憶された文字列と、遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置を示す位置情報とを、クライアント手段に出力する出力手段と、をさらに備える。
【0037】
この局面に従えば、クライアントとして機能する場合、自装置操作画面に含まれる文字列を遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置に入力した文字列とすることができる。
【0038】
好ましくは、サーバーとして機能する場合、クライアントとして機能する画像処理装置に送信する予定の遠隔操作画面が、予め定められた特定画面の場合、遠隔操作画面に代えて別の代替画面を送信する送信手段をさらに備え、切換手段は、送信手段が代替画面を送信する場合、表示手段を通常モードに切り換え、表示制御手段は、送信手段が代替画面を送信する場合、遠隔操作画面を表示手段に表示する。
【0039】
この局面に従えば、サーバーとして機能する場合、遠隔操作画面が特定画面の場合、遠隔操作画面に代えて別の代替画面を送信し、表示手段を通常モードに切り換え、遠隔操作画面を表示手段に表示する。このため、サーバーとして機能する場合は、特定画面を表示するとともに、画像処理装置に代替画面を表示させることができる。その結果、ユーザーに携帯情報装置に対する操作が必要であることを通知することができる。
【0040】
この発明のさらに他の局面によれば、画像処理装置連携方法は、携帯情報装置と連携して操作を受け付ける画像処理装置で実行される画像処理装置連携方法であって、画像処理装置は、画像を表示する表示手段と、携帯情報装置と通信する通信手段と、携帯情報装置と通信し、携帯情報装置によって遠隔操作されるサーバーとして機能するサーバー手段と、携帯情報装置と通信し、携帯情報装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、を備え、サーバーとして機能する場合、表示手段を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換える省電力モード切換ステップと、クライアントとして機能する場合、通常モードに切り換える通常モード切換ステップと、クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、携帯情報装置を遠隔操作するための遠隔操作画面と、を表示手段に同時に表示するステップと、を含む。
【0041】
この局面に従えば、携帯情報装置を遠隔操作する場合に自装置と携帯情報装置とを操作可能とするとともに、遠隔操作される場合の消費電力を低減することが可能な画像処理装置連携方法を提供することができる。
【0042】
この発明のさらに他の局面によれば、携帯情報装置連携方法は、画像処理装置と連携して操作を受け付ける携帯情報装置で実行される携帯情報装置連携方法であって、携帯情報装置は、画像を表示する表示手段と、画像処理装置と通信する通信手段と、画像処理装置と通信し、画像処理装置によって遠隔操作されるサーバーとして機能するサーバー手段と、画像処理装置と通信し、画像処理装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、を備え、サーバーとして機能する場合、表示手段を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換える省電力モード切換ステップと、クライアントとして機能する場合、通常モードに切り換える通常モード切換ステップと、クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、画像処理装置を遠隔操作するための遠隔操作画面と、を表示手段に同時に表示するステップと、を含む。
【0043】
この局面に従えば、画像処理装置を遠隔操作する場合に自装置と画像処理装置とを操作可能とするとともに、遠隔操作される場合の消費電力を低減することが可能な携帯情報装置を提供することができる。
【0044】
この発明のさらに他の局面によれば、画像処理装置連携プログラムは、携帯情報装置と連携して操作を受け付ける画像処理装置を制御するコンピュータで実行される画像処理装置連携プログラムであって、画像処理装置は、画像を表示する表示手段と、携帯情報装置と通信する通信手段と、携帯情報装置と通信し、携帯情報装置によって遠隔操作されるサーバーとして機能するサーバー手段と、携帯情報装置と通信し、携帯情報装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、を備え、サーバーとして機能する場合、表示手段を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換える省電力モード切換ステップと、クライアントとして機能する場合、通常モードに切り換える通常モード切換ステップと、クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、携帯情報装置を遠隔操作するための遠隔操作画面と、を表示手段に同時に表示するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0045】
この局面に従えば、携帯情報装置を遠隔操作する場合に自装置と携帯情報装置とを操作可能とするとともに、遠隔操作される場合の消費電力を低減することが可能な画像処理装置連携プログラムを提供することができる。
【0046】
この発明のさらに他の局面によれば、携帯情報装置連携プログラムは、画像処理装置と連携して操作を受け付ける携帯情報装置を制御するコンピュータで実行される携帯情報装置連携プログラムであって、携帯情報装置は、画像を表示する表示手段と、画像処理装置と通信する通信手段と、画像処理装置と通信し、画像処理装置によって遠隔操作されるサーバーとして機能するサーバー手段と、画像処理装置と通信し、画像処理装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、を備え、サーバーとして機能する場合、表示手段を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換える省電力モード切換ステップと、クライアントとして機能する場合、通常モードに切り換える通常モード切換ステップと、クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、画像処理装置を遠隔操作するための遠隔操作画面と、を表示手段に同時に表示するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0047】
この局面に従えば、画像処理装置を遠隔操作する場合に自装置と画像処理装置とを操作可能とするとともに、遠隔操作される場合の消費電力を低減することが可能な携帯情報装置連携プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の形態における画像処理システムの全体概要を示す図である。
【図2】MFPのハードウエア構成の概要を示すブロック図である。
【図3】操作パネルの一例を示す平面図である。
【図4】携帯情報装置のハードウエア構成の概要を示すブロック図である。
【図5】MFPが備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。
【図6】連携設定画面の一例を示す図である。
【図7】携帯情報装置が備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。
【図8】クライアントとして機能するMFPに表示される画面の一例を示す図である。
【図9】クライアントとして機能する携帯情報装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図10】コピーアンドペースト操作の一例を示す図である。
【図11】特定操作の一例を示す図である。
【図12】第1代替画面の一例を示す図である。
【図13】第1特定操作画面の一例を示す図である。
【図14】第2代替画面の一例を示す図である。
【図15】第2特定操作画面の一例を示す図である。
【図16】画像処理装置連携処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図17】第1操作受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図18】携帯情報装置連携処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図19】第2操作受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0050】
図1は、本発明の実施の形態における画像処理システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、画像処理システム1は、それぞれがネットワーク3に接続された複合機(以下、「MFP」という)100,100A,100Bと、携帯情報装置200と、無線局5と、を含む。このため、MFP100,100A,100C各々は、ネットワーク3を介して互いに通信可能である。
【0051】
なお、図ではネットワーク3に、画像処理装置として3台のMFP(Multi Function Peripheral)100,100A,100Bが接続される例を示しているが、MFPの数はこれに限定されるものではなく、1台以上であればよい。また、MFP100,100A,100Bに代えて、データを処理する機能を備えた装置であれば、例えば、コンピュータ、ファクシミリ、プリンタ等であってもよい。
【0052】
ネットワーク3は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク3は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Networks)を用いたネットワーク等であってもよい。さらに、ネットワーク3は、インターネットに接続されている。このため、MFP100,100A,100B各々は、インターネットに接続されたサーバー等のコンピュータと通信が可能である。
【0053】
携帯情報装置200は、電子ペーパー、またはスマートホン等の通信機能を備えたPDA(Personal Digital Assistants)である。ここでは、携帯情報装置200を、スマートホンとする場合を例に説明する。携帯情報装置200は、携帯電話用基地局と無線で通信することにより携帯電話網に接続し、通話が可能である。また、携帯情報装置200は、無線LAN機能を備えている。
【0054】
ネットワーク3には無線局5がさらに接続される。無線局5は、ネットワーク3の中継装置であり、無線LAN通信機能を備えた携帯情報装置200と通信して、携帯情報装置200をネットワーク3に接続する。このため、携帯情報装置200は、ネットワーク3に接続された、MFP100,100A,100Bとデータの送受信が可能である。
【0055】
本実施の形態における画像処理システム1においては、携帯情報装置200と、MFP100,100A,100Bのいずれかとが通信し、データが送受信される。データを送受信するプロトコルは、特に限定されることはなく、任意のプロトコルを用いることが可能である。携帯情報装置200は、それに記憶されたデータを、MFP100,100A,100Bのいずれかに送信し、MFP100,100A,100Bのいずれかにデータを保存、表示、送信または画像形成等の処理をさせることができる。また、携帯情報装置200は、MFP100,100A,100Bのいずれかに記憶されたデータを受信し、保存、表示または送信等の処理をすることができる。携帯情報装置200またはMFP100,100A,100Bが記憶するデータは、ネットワーク3に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)等からダウンロードしたアプリケーションデータであってもよいし、携帯情報装置200またはMFP100,100A,100Bそれぞれにインターネットブラウザプログラムがインストールされている場合には、インターネットに接続されたサーバーからダウンロードしたデータであってもよい。データは、マークアップ言語で記述されたWebデータを含む。
【0056】
以下の説明では、携帯情報装置200が、MFP100と通信する場合を例に説明する。携帯情報装置200とMFP100とが通信する場合、携帯情報装置200とMFP100のいずれか一方がサーバーとなり、他方がクライアントとなって、クライアント側の装置からサーバー側の装置を遠隔操作する。携帯情報装置200がサーバーとして機能し、MFP100がクライアントとして機能する場合、MFP100の操作パネルには、携帯情報装置200を遠隔操作するための操作画面と、MFP100を操作するための操作画面とが同時に表示される。以下、MFP100の操作パネルに表示される操作画面であって、携帯情報装置200を遠隔操作するための操作画面を第2遠隔操作画面といい、MFP100を操作するための操作画面を、第1自装置操作画面という。また、MFP100がサーバーとして機能し、携帯情報装置200がクライアントとして機能する場合、携帯情報装置200の液晶表示装置(LCD)には、MFP100を遠隔操作するための操作画面と、携帯情報装置200を操作するための操作画面とが同時に表示される。以下、携帯情報装置200のLCDに表示される操作画面であって、MFP100を遠隔操作するための操作画面を第1遠隔操作画面といい、携帯情報装置200を操作するための操作画面を第2自装置操作画面という。この場合、第1遠隔操作画面は、第1自装置操作画面と同じであり、第2遠隔操作画面は、第2自装置操作画面と同じである。なお、第1遠隔操作画面は、第1自装置操作画面と対応していれば、第1自装置操作画面と同じでなくてもよい。また、第2遠隔操作画面は、第2操作画面と対応していれば第2操作画面と同じでなくてもよい。
【0057】
MFP100,100A,100Bは、ハードウエア構成は同じであってもよく異なっていてもよいが、少なくとも画像データに基づいて紙などの用紙に画像を形成するための画像形成部を備えている。MFP100,100A,100B各々が有するハードウエア構成は同じではない場合があるが、ここではMFP100が、他のMFP100A,100Bの少なくとも1つが有する構成を有しているとし、特に言及しない限りMFP100を例に説明する。
【0058】
図2は、MFPのハードウエア構成の概要を示すブロック図である。図2を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
【0059】
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)119Aが装着される外部記憶装置119と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
【0060】
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
【0061】
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられる。図3は、操作パネルの一例を示す平面図である。図3を参照して、操作パネル160は、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro−Luminescence Display)等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部163は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部163は、表示部161の表示面の位置を検出するタッチパネル165をさらに含む。タッチパネル165は、表示部161の上面または下面に設けられ、ユーザーにより指示された位置の座標をCPU111に出力する。
【0062】
図2に戻って、通信I/F部112は、MFP100をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介してネットワーク3に接続された他のMFP100A,100Bまたは無線局5との間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク3を介してインターネットに接続されたコンピュータと通信が可能である。
【0063】
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、ファクシミリデータを送受信する。ファクシミリ部117は、原稿読取部130により読み取られた画像データまたはHDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。また、ファクシミリ部117は、受信されたファクシミリデータをHDD116に記憶するか、画像形成部140にファクシミリデータの画像を用紙に形成させる。
【0064】
外部記憶装置119は、CD−ROM119Aが装着される。CPU111は、外部記憶装置119を介してCD−ROM119Aにアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置119に装着されたCD−ROM119Aに記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM119Aに記録されたプログラムに限られず、HDD116に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワークに接続された他のコンピュータが、MFP100のHDD116に記憶されたプログラムを書き換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワークに接続された他のコンピュータからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD116に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0065】
図4は、携帯情報装置のハードウエア構成の概要を示すブロック図である。図4を参照して、携帯情報装置200は、携帯情報装置200の全体を制御するためのCPU211と、カメラ212と、データを不揮発的に記憶するフラッシュメモリ213と、通話部215と、通話部215と接続された無線通信部214と、情報を表示する表示部216と、ユーザーの操作の入力を受け付ける操作部217と、無線LANインターフェース(I/F)218と、を含む。
【0066】
無線通信部214は、電話通信網に接続された携帯電話用基地局と無線通信する。無線通信部214は、携帯情報装置200を電話通信網に接続し、通話部215を用いた通話を可能とする。無線通信部214は、携帯電話用基地局から受信した無線信号を復調した音声信号を復号して通話部215に出力する。また、無線通信部214は、通話部215から入力される音声を符号化し、携帯電話用基地局に送信する。通話部215は、マイクおよびスピーカを備え、無線通信部214から入力される音声をスピーカから出力し、マイクから入力される音声を無線通信部214に出力する。さらに、無線通信部214は、CPU211により制御され、携帯電話用基地局を介してデータを送受信し、例えば、携帯情報装置200をインターネットに接続する。
【0067】
カメラ212は、レンズおよびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等の光電変換素子を備え、レンズで集光した光をCMOSセンサーに結像し、CMOSセンサーは受光した光を光電変換して画像データをCPU201に出力する。
【0068】
表示部216は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや,外部から受信されたデータ等を表示する。操作部217は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。
【0069】
また、操作部217は、タッチパネル217Aを含む。タッチパネル217Aは、表示部216の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。タッチパネル217Aは、表示部216の上面または下面に設けられ、ユーザーにより指示された位置の座標をCPU211に出力する。タッチパネル217Aは、マルチタッチスクリーンパネルであり、同時に複数の位置がユーザーにより指示される場合、ユーザーにより指示された複数の位置にそれぞれ対応する複数の座標をCPU211に出力する。タッチパネル217Aは、表示部216の表示面と同じまたはそれ以上のサイズであるのが好ましい。タッチパネル217Aは、表示部216に重畳して設けられるので、タッチパネル217Aは、ユーザーが表示部216の表示面を指示すれば、表示部216の表示面中でユーザーが指示した1以上の位置にそれぞれ対応する1以上の座標をCPU211に出力する。タッチパネル217Aは、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式を用いることができ、その方式は限定されない。
【0070】
無線LANI/F218は、無線局5と通信し、携帯情報装置200をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。携帯情報装置200は、無線LANI/F218を介してMFP100,100A、100Bと通信することができ、データの送受信が可能である。
【0071】
図5は、MFPが備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。図5に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、EEPROM115、HDD116またはCD−ROM119Aに記憶された画像処理装置連携プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。図5を参照して、CPU111は、操作を受け付ける第1操作受付部51と、操作画面を決定する第1操作画面決定部53と、表示部161を制御する第1表示制御部55と、処理を実行する第1処理実行部57と、サーバーとして機能する第1サーバー部59と、クライアントとして機能する第1クライアント部61と、第1選択部63と、表示部161の動作モードを切り換える第1切換部65と、第1代替画面送信部67と、特定操作を受信する特定操作受信部71と、特定操作に対応する処理を決定する処理決定部73と、を含む。
【0072】
第1選択部63は、通信I/F部112が携帯情報装置200と通信可能な間は、第1サーバー部59が、クライアントとして機能する携帯情報装置200と通信可能な第1の状態と、第1クライアント部61が、サーバーとして機能する携帯情報装置と通信可能な第2の状態とのとのいずれか一方の状態を選択する。
【0073】
第1選択部63は、第1の状態を選択する場合、第1状態信号を、第1切換部65、第1サーバー部59および第1代替画面送信部67に出力し、クライアントとして機能する携帯情報装置200の装置識別情報を第1サーバー部59に出力する。第1選択部63は、第2の状態を選択する場合、第2状態信号を第1切換部65、第1クライアント部61および第1表示制御部55に出力し、サーバーとして機能する携帯情報装置200の装置識別情報を第1クライアント部61に出力する。
【0074】
第1選択部63は、第1表示制御部55に連携設定画面を出力し、表示部161に連携設定画面を表示させる。連携設定画面は、携帯情報装置200とMFP100とのいずれをクライアントにするか設定するための画面である。
【0075】
図6は、連携設定画面の一例を示す図である。図6を参照して、連携設定画面は、「MFPおよび携帯端末の操作画面の表示先デバイスを選択してください。」のメッセージと、「携帯端末側に表示」のメッセージで特定され、携帯情報装置200をクライアントに選択するためのチェックボックスと、「MFP側に表示」のメッセージで特定され、MFP100をクライアントに選択するためのチェックボックスと、を含む。携帯情報装置200をクライアントに選択するためのチェックボックスがユーザーにより指示される場合、携帯情報装置200がクライアントに選択され、MFP100をクライアントに選択するためのチェックボックスがユーザーにより指示される場合、MFP100がクライアントに選択される。図6においては、携帯情報装置200をクライアントに選択するためのチェックボックスが指示されて、携帯情報装置200がクライアントに選択された場合を例に示している。
【0076】
図5に戻って、図6に示した連携設定画面を見るユーザーは、携帯情報装置200とMFP100とのいずれか一方をクライアントに選択することができる。このユーザーによる選択操作は、後述する第1連携指示受付部93により受け付けられ、第1連携指示受付部93から連携指示が第1選択部63に出力される。連携指示は、サーバーとして機能することを示す指示と、クライアントとして機能することを示す指示とを含む。連携指示は、クライアントとして機能することを示す指示の場合、サーバーとして機能する携帯情報装置200を識別するための装置識別情報を含み、サーバーとして機能することを示す指示の場合、クライアントとして機能する携帯情報装置200の装置識別情報を含む。
【0077】
第1選択部63は、サーバーとして機能することを示す連携指示が入力される場合、第1の状態を選択し、第1サーバー部59に第1状態信号およびクライアントとして機能する携帯情報装置200の装置識別情報を出力する。第1サーバー部59は、第1状態信号が入力されることに応じて起動し、通信I/F部112を介して携帯情報装置200と通信する。なお、第1サーバー部59は、CPU111に常駐するようにしてもよい。この場合、第1サーバー部59は、第1状態信号が入力されることに応じて通信I/F部112を介して携帯情報装置200と通信する。
【0078】
また、第1選択部63は、クライアントとして機能することを示す連携指示が入力される場合、第2の状態を選択し、第1クライアント部61に第2状態信号およびサーバーとして機能する携帯情報装置200の装置識別情報を出力する。第1クライアント部61は、第2状態信号が入力されることに応じて起動し、通信I/F部112を介して携帯情報装置200と通信する。
【0079】
また、第1サーバー部59が、クライアントとして機能する携帯情報装置200からの要求により通信を開始する場合がある。第1選択部63は、第1サーバー部59が、クライアントとして機能する携帯情報装置200との間で通信を開始することを検出すると、第1の状態を選択する。さらに、第1クライアント部61が、サーバーとして機能する携帯情報装置200からの要求により起動し、第1クライアント部61が携帯情報装置200と通信を開始する場合がある。第1選択部63は、第1クライアント部61がサーバーとして機能する携帯情報装置200との間で通信を開始することを検出すると、第2の状態を選択する。
【0080】
第1操作画面決定部53は、MFP100を操作するための操作画面であって、表示部161に表示するための第1自装置操作画面を決定する。第1操作画面決定部53は、後述する第1操作受付部51により受け付けられるユーザーによる操作に従って、または、後述する第1サーバー部59がクライアントから受信する操作に従って、第1自装置操作画面を決定する。第1操作画面決定部53は、決定した第1自装置操作画面を第1代替画面送信部67に出力する。
【0081】
第1代替画面送信部67は、第1操作画面決定部53から第1自装置操作画面が入力される。第1代替画面送信部67は、第1選択部63から第1状態信号が入力されることなく、MFP100がサーバーとして機能しない場合、第1操作画面決定部53から入力される第1自装置操作画面を第1表示制御部55に出力する。また、第1代替画面送信部67は、第1選択部63から第1状態信号が入力され、MFP100がサーバーとして機能する間、第1操作画面決定部53から入力される第1自装置操作画面が、予め定められた第1特定操作画面の場合、第1特定操作画面に対応して予め定められた第1代替画面を、第1特定操作画面に代えて第1サーバー部59に出力し、第1特定操作画面を第1表示制御部55に出力する。第1サーバー部59は、第1代替画面を、クライアントとして機能する携帯情報装置200に、通信I/F部112を介して送信する。このため、携帯情報装置200は、第1特定操作画面を表示することなく、第1代替画面を表示する。
【0082】
また、第1代替画面送信部67は、MFP100がサーバーとして機能する間、第1操作画面決定部53から第1特定操作画面が入力されることに応じて、第1切換部65に駆動指示を出力する。
【0083】
第1サーバー部59は、通信I/F部112を介して、クライアントとして機能する携帯情報装置200と通信し、携帯情報装置200によって遠隔操作されるサーバーとして機能する。具体的には、第1サーバー部59は、第1代替画面送信部67から入力される第1自装置操作画面または第1代替画面を、第1遠隔操作画面として携帯情報装置200に送信する。また、第1サーバー部59は、携帯情報装置200から第1自装置操作画面(第1遠隔操作画面)中の位置を示す位置情報を受信すると、受信された位置情報に基づいて、携帯情報装置200を操作するユーザーによる指示を受け付ける。
【0084】
第1サーバー部59が受け付ける操作は、ユーザーが操作部163を用いてMFP100を操作する場合に操作部163によって受け付けられる操作と同じである。より具体的には、第1サーバー部59が受け付ける操作は、第1自装置操作画面によって定まる。第1自装置操作画面が設定値を設定するための画面の場合は、設定値を設定する操作を受け付け、第1自装置操作画面が処理を実行する指示が割り当てられたボタンを有する場合には、そのボタンの位置が受信されると、処理の実行を指示する操作を受け付ける。第1サーバー部59は、受け付けられた操作が処理の実行を指示する操作の場合、処理を実行するためのコマンドを第1処理実行部57に出力する。
【0085】
第1クライアント部61は、通信I/F部112を介して、サーバーとして機能する携帯情報装置200と通信し、携帯情報装置200を遠隔操作するクライアントとして機能する。具体的には、第1クライアント部61は、ユーザーが携帯情報装置200を遠隔操作するための第2遠隔操作画面を携帯情報装置200から受信し、受信された第2遠隔操作画面を、第1表示制御部55に出力する。第1表示制御部55は、表示部161を制御し、表示部161に画像を表示させる。第1表示制御部55は、第1クライアント部61から入力される第2遠隔操作画面を表示部161に表示させる。このため、MFP100を操作するユーザーは、表示部161に表示された第2遠隔操作画面を見て、携帯情報装置200を遠隔操作することができる。
【0086】
第1クライアント部61は、後述する第1遠隔操作受付部87から第2遠隔操作画面中の位置を示す位置情報が入力される。第1遠隔操作受付部87の詳細は後述するが、ユーザーが第2遠隔操作画面中を指でタッチするなどすれば、第1遠隔操作受付部87は、タッチパネル165から入力される位置情報に基づいて、第2遠隔操作画面中の位置を示す位置情報を、第1クライアント部61に出力する。第1クライアント部61は、第1遠隔操作受付部87から入力される位置情報を、通信I/F部112を介して携帯情報装置200に送信する。
【0087】
第1表示制御部55は、第1代替画面送信部67から入力される第1自装置操作画面を、表示部161に表示させる。また、第1表示制御部55は、第1選択部63から第2状態信号が入力される場合、第1クライアント部61から第2遠隔操作画面が入力され、第1自装置操作画面と第2遠隔操作画面とを並べて配置した画面を、表示部161に表示させる。このため、第1選択部63から第2状態信号が入力される場合、換言すれば、MFP100がクライアントとして機能する場合、表示部161に第1自装置操作画面と第2遠隔操作画面とが同時に表示されるので、MFP100のユーザーは、表示部161を見ながら、MFP100を操作することができるとともに、携帯情報装置200を遠隔操作することができる。
【0088】
第1表示制御部55は、表示情報を第1操作受付部51に出力する。表示情報は、表示部161に第1自装置操作画面のみを表示している場合には、第1自装置操作画面を識別するための操作画面識別情報と、第1自装置操作画面の表示部161の表示面中の位置を示す位置情報とを含む。また、表示情報は、表示部161に第1自装置操作画面および第2遠隔操作画面を表示している場合には、第1自装置操作画面を識別するための操作画面識別情報と、第1自装置操作画面の表示部161の表示面中の位置を示す位置情報とに加えて、第2遠隔操作画面の表示部161の表示面中の位置を示す位置情報とを含む。
【0089】
第1切換部65は、第1選択部63から入力される第1状態信号に基づいて、表示部161の動作モードを切り換える。表示部161の動作モードは、通常モードと、通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードとを含む。省電力モードは、表示部161が画像を表示しない状態を含み、表示部161に電力が供給されない場合を含む。第1切換部65は、第1選択部63から第1状態信号が入力されることに応じて、表示部161の動作モードを通常モードから省電力モードに切り換える。このため、第1選択部63が第1状態信号を出力する場合、換言すれば、MFP100がサーバーとして機能する場合は、表示部161の動作モードが省電力モードに切り換えられるので、MFP100がサーバーとして機能する間に消費される電力を低減することができる。
【0090】
また、第1切換部65は、動作モードを省電力モードに切り換えている状態で、第1代替画面送信部67から駆動指示が入力される場合、表示部161の動作モードを省電力モードから通常モードに切り換える。
【0091】
第1操作受付部51は、第1表示制御部55から表示情報が入力され、ユーザーにより入力される操作を受け付ける。ユーザーにより入力される操作は、自装置に対する操作である自装置操作と、携帯情報装置に対する操作である遠隔操作とを含む。第1操作受付部51は、表示部161の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する第1検出部81と、検出された位置に基づいて自装置操作と遠隔操作とのいずれであるかを判定する第1判定部83と、判定結果に基づいて遠隔操作を受け付ける第1遠隔操作受付部87と、判定結果に基づいて自装置操作を受け付ける自装置操作受付部87と、第1一時記憶部89と、を含む。
【0092】
第1検出部81は、タッチパネル165と接続され、タッチパネル165から表示部161の表示面中でユーザーにより指示された位置の座標値が入力される。第1検出部81は、タッチパネル165から入力される座標値を、第1判定部83に出力する。
【0093】
第1判定部83は、第1表示制御部55から入力される表示情報に基づいて、第1検出部81から入力される座標値の示す位置が、第1自装置操作画面および第2遠隔操作画面のいずれに属するかを検出する。第1判定部83は、第1検出部81から入力される座標値が示す位置が第1自装置操作画面に属する場合は自装置操作と判定する。第1判定部83は、第1検出部81から入力される座標値が示す位置が第2遠隔操作画面に属する場合は遠隔操作と判定する。
【0094】
第1判定部83は、自装置操作と判定する場合、第1検出部81から入力される座標値を第1自装置操作画面中の位置を示す座標値に変換し、変換後の座標値を含む位置情報を第1自装置操作受付部85に出力する。第1判定部83は、遠隔操作と判定する場合、第1検出部81から入力される座標値を第2遠隔操作画面中の位置を示す座標値に変換し、変換後の座標値を含む位置情報を含む位置情報を第1遠隔操作受付部87に出力する。
【0095】
第1自装置操作受付部85は、第1設定受付部91と、第1連携指示受付部93と、第1コピー指示受付部95と、を含む。第1設定受付部91は、第1表示制御部55から入力される表示情報で特定される第1自装置操作画面と、第1判定部83から入力される位置情報とに基づいて、ユーザーによる操作を受け付ける。ユーザーによる操作は、第1表示制御部55から入力される表示情報で特定される第1自装置操作画面によって定まる。第1自装置操作画面が設定値を設定するための画面の場合は、設定値を設定する操作を受け付け、第1自装置操作画面が処理を実行する指示が割り当てられたボタンを有する場合には、そのボタンの位置を示す位置情報が入力されると、処理の実行を指示する操作を受け付ける。第1設定受付部91は、受け付けられた操作が処理の実行を指示する操作の場合、処理実行指示を第1処理実行部57に出力する。
【0096】
第1連携指示受付部93は、表示部161に図6に示した連携設定画面が表示されている状態で、ユーザーによる携帯情報装置200とMFP100とのいずれかをクライアントに選択する操作を受け付ける。表示部161に連携設定画面が表示されている状態においては、第1判定部83から入力される位置情報に基づいて、携帯情報装置200をクライアントに選択するためのチェックボックスと、MFP100をクライアントに選択するためのチェックボックスと、のいずれが指示されたかを判断する。位置情報が携帯情報装置200をクライアントに選択するためのチェックボックス内を示すならば、携帯情報装置200をクライアントに選択する操作を受け付け、位置情報がMFP100をクライアントに選択するためのチェックボックスを表示先デバイスに選択するためのチェックボックス内を示すならばMFP100をクライアントに選択する操作を受け付ける。第1連携指示受付部93は、携帯情報装置200をクライアントに選択する操作を受け付ける場合、サーバーとして機能することを示す連携指示とクライアントとして機能する携帯情報装置200の装置識別情報とを含む連携指示を第1選択部63に出力する。第1連携指示受付部93は、MFP100をクライアントに選択する操作を受け付ける場合、クライアントとして機能することを示す連携指示とサーバーとして機能する携帯情報装置200の装置識別情報とを含む連携指示を第1選択部63に出力する。
【0097】
第1コピー指示受付部95は、第1自装置操作画面に含まれる文字列を指定する操作を受け付け、指定された文字列を第1一時記憶部89に出力する。第1一時記憶部89は、第1コピー指示受付部95から入力される文字列をバッファに一時記憶する。第1コピー指示受付部95は、ユーザーが文字列をコピーするコピー指示を入力すると、コピー指示を受け付け、第1判定部83から入力される位置情報に基づいて、第1自装置操作画面に含まれる文字列を特定する。第1コピー指示受付部95は、第1判定部83から所定時間T1以上継続して同じ位置情報が入力される場合にコピー指示を受け付ける。また、第1判定部83から同じ位置情報が所定時間以下入力される場合にコピー指示を受け付けるようにしてもよい。さらに、操作部163が備える予め定められたキーが指示される場合に、コピー指示を受け付けるようにしてもよい。
【0098】
第1遠隔操作受付部87は、第1判定部83から入力される位置情報を第1クライアント部61に出力する。第1遠隔操作受付部87は、第1出力部97と、第1貼付位置受付部99と、を含む。
【0099】
第1貼付位置受付部99は、第1一時記憶部89によりバッファに文字列が記憶されている場合、第1判定部83から入力される位置情報で特定される位置を貼付位置として受け付ける。第1貼付位置受付部99は、貼付位置の座標値を含む位置情報を第1出力部97に出力する。
【0100】
第1出力部97は、第1貼付位置受付部99から貼付位置の座標値を含む位置情報が入力されることに応じて、第1一時記憶部89により記憶された文字列をバッファから読み出し、貼付位置の座標値を含む位置情報と文字列との組を第1クライアント部61に出力する。第1クライアント部61は、位置情報と文字列との組が入力されると、第2遠隔操作画面の位置情報で特定される貼付位置に文字列が入力されたものとして取り扱う。具体的には、文字列と位置情報とを、サーバーとして機能する携帯情報装置200に送信する。これにより、表示部161に表示されている第1自装置操作画面に含まれる文字列を、表示部161に表示されている第2遠隔操作画面の貼付位置に入力することができる。
【0101】
特定操作受信部71は、通信I/F部112を制御して、クライアントとして機能する携帯情報装置200から特定操作情報を受信し、受信された特定操作情報を処理決定部73に出力する。特定操作情報の詳細は後述するが、特定操作情報は、第1操作画面決定部53により決定された第1自装置操作画面中の位置を示す位置情報と、変化量とを含む。
【0102】
処理決定部73は、第1操作画面決定部53から第1自装置操作画面が入力され、特定操作受信部71から特定操作情報が入力される。処理決定部73は、第1自装置操作画面と、特定操作情報に基づいて処理を決定する。具体的には、処理決定部73は、第1自装置操作画面に対して入力可能な操作のうち、第1自装置操作面中で特定操作情報に含まれる位置情報で特定される位置に割り当てられた操作、または第1自装置操作面中で特定操作情報に含まれる位置情報で特定される位置の画像に対応する操作であって、変化量の指定を伴う操作を特定する。例えば、特定操作情報に含まれる位置情報で特定される第1操作面中の位置が、画像の場合、その画像を拡大する操作、または縮小する操作を特定する。変化量がプラスならば拡大する操作を特定し、変化量がマイナスならば縮小する操作を特定する。また、特定操作情報に含まれる位置情報で特定される第1操作面中の位置が、パラメータを入力する領域の場合、そのパラメータを増加させる操作または減少させる操作を特定する。
【0103】
処理決定部73は、特定された操作に対応する処理を実行するコマンドと、特定操作情報に含まれる変化量によって定まるパラメータと、処理対象となるデータを特定するデータ識別情報とを、第1処理実行部57に出力する。ここでは、第1自装置操作画面に含まれる画像を拡大する操作が、特定される場合を例に説明する。この場合、第1自装置操作画面に含まれる画像のデータ識別情報と、画像を拡大する処理を実行する拡大コマンドと、拡大率とを第1処理実行部57に出力する。
【0104】
第1処理実行部57は、処理決定部73から入力されるデータ識別情報で特定されるデータを処理対象とし、コマンドとパラメータとに基づいて、処理を実行する。これにより、第1自装置操作画面に含まれる画像が拡大される。画像が拡大された後の第1自装置操作画面は、第1操作画面決定部53によって、次に表示する画面として決定され、第1サーバー部59によって、画像が拡大された後の第1自装置操作画面が、クライアントとして機能する携帯情報装置200に送信される。これにより、クライアントとして機能する携帯情報装置200に画像が拡大された後の第1自装置操作画面が、第1遠隔操作画面として表示される。
【0105】
上述したように、第1代替画面送信部67は、MFP100がサーバーとして機能する間、第1操作画面決定部53から予め定められた第1特定操作画面が入力されることに応じて、第1特定操作画面に代えて第1特定操作画面に対応して予め定められた第1代替画面を第1サーバー部59に出力し、第1特定操作画面を第1表示制御部55に出力するとともに、第1切換部65に駆動指示を出力する。第1特定操作画面は、例えば、サーバーとして機能するMFP100に対する操作を促す画面である。例えば、MFP100の操作パネルに設けられたメモリ接続ソケットに、メモリスティックを挿入する操作を促す画面である。以下、予め定められた第1自装置操作画面を、直接操作指示画面という。
【0106】
このため、第1サーバー部59は、第1代替画面を、クライアントとして機能する携帯情報装置200に送信するので、携帯情報装置200は、第1特定操作画面を表示することなく、第1代替画面を表示する。また、第1切換部65に第1代替画面送信部67から駆動指示が入力される場合は、第1表示制御部55に第1特定操作画面が出力される場合である。この第1特定操作画面を表示部161に表示させるために、第1切換部65は、表示部161の動作モードを通常モードに切り換える。
【0107】
図7は、携帯情報装置が備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。図7に示す機能は、携帯情報装置200が備えるCPU211が、フラッシュメモリ213に記憶された携帯情報装置連携プログラムを実行することにより、CPU211に形成される機能である。図7を参照して、CPU211は、操作を受け付ける第2操作受付部251と、操作画面を決定する第2操作画面決定部253と、表示部216を制御する第2表示制御部255と、処理を実行する第2処理実行部257と、サーバーとして機能する第2サーバー部259と、クライアントとして機能する第2クライアント部261と、第2選択部263と、表示部216の動作モードを切り換える第2切換部265と、第2代替画面送信部267と、特定操作を送信する特定操作送信部275と、を含む。
【0108】
第2選択部263は、無線LANI/F218がMFP100と通信可能な間は、第2サーバー部259がクライアントとして機能するMFP100と通信可能な第1の状態と、第2クライアント部261がサーバーとして機能するMFP100と通信可能な第2の状態とのとのいずれか一方の状態を選択する。
【0109】
第2選択部263は、第1の状態を選択する場合、第1状態信号を、第2切換部265、第2サーバー部259および第2代替画面送信部267に出力し、クライアントとして機能するMFP100の装置識別情報を第2サーバー部259に出力する。第2選択部263は、第2の状態を選択する場合、第2状態信号を第2切換部265、第2クライアント部261および第2表示制御部255に出力し、サーバーとして機能するMFP100の装置識別情報を第2クライアント部261に出力する。
【0110】
第2選択部263は、第2表示制御部255に連携設定画面を出力し、表示部216に連携設定画面を表示させる。連携設定画面は、図6に示したのと同様の画面である。携帯情報装置200とMFP100とのいずれか一方をクライアントに選択するユーザーによる選択操作は、後述する第2連携指示受付部293により受け付けられ、第2連携指示受付部293から連携指示が第2選択部263に出力される。
【0111】
第2選択部263は、サーバーとして機能することを示す連携指示が入力される場合、第1の状態を選択し、第2サーバー部259に第1状態信号およびクライアントとして機能するMFP100の装置識別情報を出力する。第2サーバー部259は、第1状態信号が入力されることに応じて起動し、無線LANI/F218を介してMFP100と通信する。なお、第2サーバー部259は、CPU211に常駐するようにしてもよい。この場合、第2サーバー部259は、第1状態信号が入力されることに応じて無線LANI/F218を介してMFP100と通信する。
【0112】
また、第2選択部263は、クライアントとして機能することを示す連携指示が入力される場合、第2の状態を選択、第2クライアント部261に第2状態信号およびサーバーとして機能するMFP100の装置識別情報を出力する。第2クライアント部261は、第2状態信号が入力されることに応じて起動し、無線LANI/F218を介してMFP100と通信する。
【0113】
また、第2サーバー部259が、クライアントとして機能するMFP100からの要求により通信を開始する場合がある。第2選択部263は、第2サーバー部259が、クライアントとして機能するMFP100との間で通信を開始することを検出すると、第1の状態を選択する。さらに、第2クライアント部261が、サーバーとして機能するMFP100からの要求により起動し、第2クライアント部261がMFP100と通信を開始する場合がある。第2選択部263は、第2クライアント部261がサーバーとして機能するMFP100との間で通信を開始することを検出すると、第2の状態を選択する。
【0114】
第2操作画面決定部253は、携帯情報装置200を操作するための操作画面であって、表示部216に表示するための第2自装置操作画面を決定する。第2操作画面決定部253は、後述する第2操作受付部251により受け付けられるユーザーによる操作に従って、または、後述する第2サーバー部259がクライアントから受信する操作に従って、第2自装置操作画面を決定する。第2操作画面決定部253は、決定した第2自装置操作画面を第2代替画面送信部267に出力する。
【0115】
第2代替画面送信部267は、第2操作画面決定部253から第2自装置操作画面が入力される。第2代替画面送信部267は、第2選択部263から第1状態信号が入力されることなく、携帯情報装置200がサーバーとして機能しない場合、第2操作画面決定部253から入力される第2自装置操作画面を第2表示制御部255に出力する。また、第2代替画面送信部267は、第2選択部263から第1状態信号が入力され、携帯情報装置200がサーバーとして機能する間、第2操作画面決定部253から入力される第2自装置操作画面が予め定められた第2特定操作画面の場合、第2特定操作画面に対応して予め定められた第2代替画面を、第2特定操作指示画面に代えて第2サーバー部259に出力し、第2特定操作画面を第2表示制御部255に出力する。第2サーバー部259は、第2代替画面を、クライアントとして機能するMFP100に、無線LANI/F218を介して送信する。このため、携帯情報装置200は、第2特定操作画面を表示することなく、第2代替画面を表示する。
【0116】
また、第2代替画面送信部267は、携帯情報装置200がサーバーとして機能する間、第2操作画面決定部253から第2特定操作画面が入力されることに応じて、第2切換部265に駆動指示を出力する。
【0117】
第2サーバー部259は、無線LANI/F218を介して、クライアントとして機能するMFP100と通信し、MFP100によって遠隔操作されるサーバーとして機能する。具体的には、第2サーバー部259は、第2代替画面送信部267から入力される第2自装置操作画面または第2代替画面を第2遠隔操作画面として、MFP100に送信する。また、第2サーバー部259は、MFP100から第2自装置操作画面(第2遠隔操作画面)中の位置を示す位置情報を受信すると、受信された位置情報に基づいて、MFP100を操作するユーザーによる指示を受け付ける。第2サーバー部259が受け付ける操作は、ユーザーが操作部217を用いて携帯情報装置200を操作する場合に操作部217によって受け付けられる操作と同じである。
【0118】
第2クライアント部261は、無線LANI/F218を介して、サーバーとして機能するMFP100と通信し、MFP100を遠隔操作するクライアントとして機能する。具体的には、第2クライアント部261は、MFP100をユーザーが遠隔操作するための第1遠隔操作画面をMFP100から受信し、受信された第1遠隔操作画面を、第2表示制御部255に出力する。第2表示制御部255は、表示部216を制御し、表示部216に画像を表示させる。第2表示制御部255は、第2クライアント部261から入力される第1遠隔操作画面を表示部216に表示させる。このため、携帯情報装置200を操作するユーザーは、表示部216に表示された第1遠隔操作画面を見て、MFP100を遠隔操作することができる。
【0119】
第2クライアント部261は、後述する第2遠隔操作受付部287から第1遠隔操作画面中の位置を示す位置情報が入力される。第2遠隔操作受付部287の詳細は後述するが、ユーザーが第2遠隔操作画面中を指でタッチするなどすれば、第2遠隔操作受付部287は、タッチパネル217Aから入力される位置情報に基づいて、第1遠隔操作画面中の位置を示す位置情報を、第2クライアント部261に出力する。第2クライアント部261は、第2遠隔操作受付部287から入力される位置情報を、無線LANI/F218を介してMFP100に送信する。
【0120】
第2表示制御部255は、第2代替画面送信部267から入力される第2自装置操作画面を、表示部216に表示させる。また、第2表示制御部255は、第2選択部263から第2状態信号が入力される場合、第2クライアント部261から第1遠隔操作画面が入力され、第2自装置操作画面と第1遠隔操作画面とを並べて配置した画面を、表示部216に表示させる。このため、第2選択部263から第2状態信号が入力される場合、換言すれば、携帯情報装置200がクライアントとして機能する場合、表示部216に第2自装置操作画面と第1遠隔操作画面とが同時に表示されるので、携帯情報装置200のユーザーは、表示部216を見ながら、携帯情報装置200を操作することができるとともに、MFP100を遠隔操作することができる。
【0121】
第2表示制御部255は、表示情報を第2操作受付部251に出力する。表示情報は、表示部216に第2自装置操作画面のみを表示している場合には、第2自装置操作画面を識別するための操作画面識別情報と、第2自装置操作画面の表示部216の表示面中の位置を示す位置情報とを含む。また、表示情報は、表示部216に第2自装置操作画面および第1遠隔操作画面を表示している場合には、第2自装置操作画面を識別するための操作画面識別情報と、第2自装置操作画面の表示部161の表示面中の位置を示す位置情報とに加えて、第1遠隔操作画面の表示部216の表示面中の位置を示す位置情報とを含む。
【0122】
第2切換部265は、第2選択部263から入力される第1状態信号に基づいて、表示部216の動作モードを切り換える。表示部216の動作モードは、通常モードと、通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードとを含む。省電力モードは、表示部216が画像を表示しない状態を含み、表示部216に電力が供給されない場合を含む。第2切換部265は、第2選択部263から第1状態信号が入力されることに応じて、表示部216の動作モードを通常モードから省電力モードに切り換える。このため、携帯情報装置200がサーバーとして機能する場合は、表示部216の動作モードが省電力モードに切り換えられるので、携帯情報装置200がサーバーとして機能する間に消費される電力を低減することができる。
【0123】
また、第2切換部265は、動作モードを省電力モードに切り換えている状態で、第2代替画面送信部267から駆動指示が入力される場合、表示部216の動作モードを省電力モードから通常モードに切り換える。
【0124】
第2操作受付部251は、第2表示制御部255から表示情報が入力され、ユーザーにより入力される操作を受け付ける。第2操作受付部251は、表示部216の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する第2検出部281と、検出された位置に基づいて自装置操作と遠隔操作とのいずれであるかを判定する第2判定部283と、判定結果に基づいて遠隔操作を受け付ける第2遠隔操作受付部287と、判定結果に基づいて自装置操作を受け付ける自装置操作受付部287と、第2一時記憶部289と、を含む。
【0125】
第2検出部281は、タッチパネル217Aと接続され、タッチパネル217Aから表示部216の表示面中でユーザーにより指示された1以上の位置それぞれの座標値が入力される。第2検出部281は、タッチパネル217Aから入力される1以上の座標値を、第2判定部283に出力する。
【0126】
第2判定部283は、第2表示制御部255から入力される表示情報に基づいて、第2検出部281から入力される座標値の示す位置が、第2自装置操作画面および第1遠隔操作画面のいずれに属するかを検出する。第2判定部283は、第2検出部281から2以上の座標値が入力される場合、2以上の座標値の示す位置がともに、第2自装置操作画面および第1遠隔操作画面のいずれに属するかを検出する。第2判定部283は、第2検出部281から入力される1以上の座標値それぞれが示す位置が第2自装置操作画面に属する場合は自装置操作と判定する。第2判定部283は、第2検出部281から入力される1以上の座標値それぞれが示す位置が第1遠隔操作画面に属する場合は遠隔操作と判定する。
【0127】
第2判定部283は、自装置操作と判定する場合、第2検出部281から入力される1以上の座標値を第2自装置操作画面中の位置を示す1以上の座標値にそれぞれ変換し、変換後の1以上の座標値を含む位置情報を第2自装置操作受付部285に出力する。第2判定部283は、遠隔操作と判定する場合、第2検出部281から入力される1以上の座標値を第1遠隔操作画面中の位置を示す1以上の座標値にそれぞれ変換し、変換後の1以上の座標値を含む位置情報を第2遠隔操作受付部287に出力する。
【0128】
第2自装置操作受付部285は、第2設定受付部291と、第2連携指示受付部293と、第2コピー指示受付部295と、を含む。第2設定受付部291は、第2表示制御部255から入力される表示情報で特定される第2自装置操作画面と、第2判定部283から入力される位置情報とに基づいて、ユーザーによる操作を受け付ける。ユーザーによる操作は、第2表示制御部255から入力される表示情報で特定される第2自装置操作画面によって定まる。
【0129】
第2連携指示受付部293は、表示部216に図6に示したのと同様の連携設定画面が表示されている状態で、ユーザーによる携帯情報装置200とMFP100とのいずれかをクライアントに選択する操作を受け付ける。第2連携指示受付部293は、MFP100をクライアントに選択する操作を受け付ける場合、サーバーとして機能することを示す連携指示とクライアントとして機能するMFP100の装置識別情報とを含む連携指示を第2選択部263に出力する。第2連携指示受付部293は、携帯情報装置200をクライアントに選択する操作を受け付ける場合、クライアントとして機能することを示す連携指示とサーバーとして機能するMFP100の装置識別情報とを含む連携指示を第2選択部263に出力する。
【0130】
第2コピー指示受付部295は、第2自装置操作画面に含まれる文字列を指定する操作を受け付け、指定された文字列を第2一時記憶部289に出力する。第2一時記憶部289は、第2コピー指示受付部295から入力される文字列をバッファに一時記憶する。第2コピー指示受付部295は、第2判定部283から所定時間T2以上継続して同じ位置情報が入力される場合にコピー指示を受け付ける。また、第2判定部283から同じ位置情報が入力される時間が所定時間以下の場合にコピー指示を受け付けるようにしてもよい。さらに、操作部217が備える予め定められたキーが指示される場合に、コピー指示を受け付けるようにしてもよい。
【0131】
第2遠隔操作受付部287は、第2判定部283から入力される位置情報を第2クライアント部261に出力する。第2遠隔操作受付部287は、第2出力部297と、第2貼付位置受付部299と、特定操作検出部231と、を含む。
【0132】
第2貼付位置受付部299は、第2一時記憶部289によりバッファに文字列が記憶されている場合、第2判定部283から入力される位置情報で特定される位置を貼付位置として受け付ける。第2貼付位置受付部299は、貼付位置の座標値を含む位置情報を第2出力部297に出力する。
【0133】
第2出力部297は、第2貼付位置受付部299から貼付位置の座標値を含む位置情報が入力されることに応じて、第2一時記憶部289により記憶された文字列をバッファから読み出し、貼付位置の座標値を含む位置情報と文字列との組を第2クライアント部261に出力する。第2クライアント部261は、位置情報と文字列との組が入力されると、第1遠隔操作画面の位置情報で特定される貼付位置に文字列が入力されたものとして取り扱う。具体的には、文字列と位置情報とを、サーバーとして機能するMFP100に送信する。これにより、表示部216に表示されている第2自装置操作画面に含まれる文字列を、表示部216に表示されている第1遠隔操作画面の貼付位置に入力することができる。
【0134】
特定操作検出部231は、第2判定部283から入力される位置情報が、第1遠隔操作画面内の2以上の位置を示す場合、特定操作を検出する。第2判定部283から入力される位置情報に含まれる2以上の座標値は、ユーザーが、タッチパネル217Aを指示した2以上の位置を示す。特定操作検出部231は、タッチパネル165から同時に指示された複数の位置にそれぞれ対応する複数の座標値が入力される。
【0135】
特定操作検出部231は、第2判定部283から入力される位置情報に含まれる2以上の座標値の時間的な変化に基づいて、ユーザーによる特定操作を検出するとともに、変化量を検出する。特定操作は、拡大操作および縮小操作を含む。拡大操作は、2本の指で表示部216の表示面を同時に指示し、2本の指で指示する2つの位置の間隔を広げる操作、いわゆるピンチアウト操作である。逆に、縮小操作は、2本の指で表示部216の表示面を同時に指示し、2本の指で指示する2つの位置の間隔を狭める操作、いわゆるピンチイン操作である。
【0136】
特定操作検出部231は、第2判定部283から入力される位置情報に含まれる2以上の座標値で特定される2つの座標間の距離の変化に基づいて、拡大操作または縮小操作を検出するとともに、変化量を検出する。変化量Dは、第1の時刻における2つの座標の間隔L1と、第1の時刻より後の第2の時刻における2つの座標の間隔L2とから求められ、変化量Dは、間隔L2から間隔L1を減算した値である。変化量Dが正ならば拡大操作であり、負ならば縮小操作である。第1の時刻は、例えば、タッチパネル217Aから2つの座標値が同時に入力される最初の時とし、第2の時刻はタッチパネル217Aから同時に入力される2つの座標値の座標間の距離が変化しなくなった時と、すればよい。
【0137】
なお、拡大操作および縮小操作を、ピンチアウト操作およびピンチイン操作に限定するものでなく、3本以上の指で指示する操作としてもよい。例えば、3本以上の指で同時に指示し、3本以上の指のうち両端の2本の指で指示する2つの位置の間隔を広げる操作を拡大操作とし、狭める操作を縮小操作としてもよい。
【0138】
特定操作検出部231は、特定操作を検出する場合、第2判定部283から入力される位置情報に含まれる2以上の座標値のいずれか1つを選択し、選択された座標値を第1遠隔操作画面中の位置を示す座標値に変換する。特定操作検出部231は、変換された座標値と、検出された変化量Dとの組を特定操作送信部275に出力する。特定操作検出部231は、特定操作を検出する際に、第2判定部283から最初に入力される位置情報に含まれる2以上の座標値のいずれか1つを選択する。
【0139】
特定操作送信部275は、特定操作検出部231から入力される座標値と変化量との組を含む特定操作情報を、MFP100に無線LANI/F218を介して送信する。
【0140】
上述したように、第2代替画面送信部267は、携帯情報装置200がサーバーとして機能する間、第2操作画面決定部253から予め定められた第2特定操作画面が入力されることに応じて、第2特定操作画面に代えて第2特定操作画面に対応して予め定められた第2代替画面を第2サーバー部259に出力し、第2特定操作画面を第2表示制御部255に出力するとともに、第2切換部265に駆動指示を出力する。第2特定操作画面は、例えば、サーバーとして機能する携帯情報装置200に対する操作を促す画面である。例えば、携帯情報装置200を充電するためのソケットに、充電器のコネクタを挿入する操作を促す画面である。
【0141】
このため、第2サーバー部259は、第2代替画面を、クライアントとして機能するMFP100に送信するので、MFP100は、第2特定操作画面を表示することなく、第2代替画面を表示する。また、第2切換部265に第2代替画面送信部267から駆動指示が入力される場合は、第2表示制御部255に第2特定操作画面が出力される場合である。この第2特定操作画面を表示部216に表示させるために、第2切換部265は、表示部216の動作モードを通常モードに切り換える。
【0142】
図8は、クライアントとして機能するMFPに表示される画面の一例を示す図である。図8を参照して、MFP100が備える表示部161の表示面301において、左側の領域にMFP100を操作するための第1自装置操作画面305が配置され、右側の領域に携帯情報装置200を遠隔操作するための第2遠隔操作画面303が配置され、第1自装置操作画面305と第2遠隔操作画面303とが並んで表示される。
【0143】
図9は、クライアントとして機能する携帯情報装置に表示される画面の一例を示す図である。図9を参照して、携帯情報装置200が備える表示部216の表示面311において、上側の領域に第2自装置操作画面313が配置され、下側の領域に第1遠隔操作画面315が配置され、第2自装置操作画面313と第1遠隔操作画面315とが並んで表示される。
【0144】
図10は、コピーアンドペースト操作の一例を示す図である。図10においては、携帯情報装置200をクライアントとした場合のコピーアンドペースト操作を示す。図10を参照して、携帯情報装置200が備える表示部216の表示面321において、上側の領域に第2自装置操作画面323が配置され、下側の領域に第1遠隔操作画面325が配置される。
【0145】
第2自装置操作画面323は、アドレス帳に登録されている氏名「石川XXX」のユーザーのアドレスデータを表示する画面である。ここでは、氏名「石川XXX」のユーザーの氏名、会社名、住所、電子メールアドレス、電話番号およびファクシミリ番号とが表示されている。
【0146】
第1遠隔操作画面325は、アドレス帳に登録するための登録画面である。第1遠隔操作画面325は、アドレスデータとして、氏名、会社名、電子メールアドレスおよびファクシミリ番号とを入力する領域を含む。
【0147】
第2自装置操作画面323に表示されている氏名の文字列をコピーし、第1遠隔操作画面325に含まれる氏名を入力する領域を指示すれば、コピーした氏名の文字列が第1遠隔操作画面325に含まれる氏名を入力する領域に入力される。同様に、会社名、電子メールアドレス、ファクシミリ番号についても、第2自装置操作画面323に表示されている文字列をコピーし、第1遠隔操作画面325に含まれる対応する領域を指示すれば、コピーした文字列が第1遠隔操作画面325に含まれる入力領域に入力される。
【0148】
図11は、特定操作の一例を示す図である。図11においては、携帯情報装置200をクライアントとした場合の特定操作を示す。図11を参照して、携帯情報装置200が備える表示部216の表示面331において、上側の領域に第2自装置操作画面333が配置され、下側の領域に第1遠隔操作画面335が配置される。
【0149】
第1遠隔操作画面335は、プレビュー画像337を含む。ユーザーが、プレビュー画像337を、2本の指で指示し、2本の指の間隔を広げるピンチアウト操作をすれば、特定操作として、拡大操作が入力され、MFP100に特定操作情報が送信される。これにより、MFP100は、プレビュー画像337を拡大した画像を含む新たな第1遠隔操作画面を送信するので、第1遠隔操作画面335が、拡大した画像を含む新たな第1遠隔操作画面に切り換わる。このため、携帯情報装置200に入力可能であるが、MFP100には入力できない特定操作で、MFP100を遠隔操作することができる。
【0150】
図12は、第1代替画面の一例を示す図である。図12を参照して、携帯情報装置200が備える表示部216の表示面341において、上側の領域に第2自装置操作画面343が配置され、下側の領域に第1遠隔操作画面345が配置される。
【0151】
第1遠隔操作画面345は、第1代替画面である。ここでは、第1代替画面は、「MFP操作の手順6については、MFP本体側の操作画面をご参照ください。」のメッセージを含む。このため、携帯情報装置200を操作している場合に、MFP100の表示部161を見ることを、ユーザーに促すことができる。
【0152】
図13は、第1特定操作画面の一例を示す図である。ここでは、MFP100が図12に示した第1代替画面を携帯情報装置200に送信した場合に表示する第1特定操作画面の一例を示す。図13を参照して、MFP100が備える表示部161の表示面351において、左側に操作パネル160を示す画像が配置され、「メモリカード挿入方向」の文字列と、その挿入方向を示し、操作パネル160を示す画像に向かう矢印と、表示面351の右側に「[手順6] 左図のように、操作パネル下側の挿入口から、メモリカードを挿入して下さい」を含む。このため、ユーザーに対して、メモリカードを挿入する操作を知らせることができる。操作パネル160に近い位置における操作の場合は、携帯情報装置200に第1遠隔操作画面として表示するよりも、操作パネル160の表示部161に表示する方が、視点を移動させる必要がなくいので、操作が容易となる。
【0153】
図14は、第2代替画面の一例を示す図である。図14を参照して、MFP100が備える表示部161の表示面361において、左側の領域に第1自装置操作画面363が配置され、右側の領域に第2遠隔操作画面365が配置される。
【0154】
第2遠隔操作画面365は、第2代替画面である。ここでは、第2代替画面は、「注意!! 携帯端末の操作画面を至急ご覧下さい!」のメッセージを含む。このため、MFP100を操作している場合に、携帯情報装置200の表示部216を見ることを、ユーザーに促すことができる。
【0155】
図15は、第2特定操作画面の一例を示す図である。ここでは、携帯情報装置200が図14に示した第2代替画面をMFP100に送信した場合に表示する第2特定操作画面の一例を示す。図15を参照して、携帯情報装置200が備える表示部216の表示面371において、携帯情報装置200の外観を示す画像373が配置され、画像373の上側に「バッテリー残量が少なくなっています。至急充電してください!」のメッセージと、画像373の下側に「ACアダプタを接続して下さい。」のメッセージと、「接続方向」のメッセージと、その接続方向を示し、携帯情報装置200の外観の画像373の右下方に向かう矢印と、を含む。このため、ユーザーに対して、携帯情報装置200を充電する必要があり、そのための操作として、ACアダプタを挿入する操作を知らせることができる。携帯情報装置200に外部機器を接続する操作の場合は、MFP100に第2遠隔操作画面として表示するよりも、携帯情報装置200の表示部216に表示する方が、視点を移動させる必要がないので、操作が容易となる。
【0156】
図16は、画像処理装置連携処理の流れの一例を示すフローチャートである。画像処理装置連携処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、EEPROM115、HDD166またはCD−ROM119Aに記憶された画像処理装置連携プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図16を参照して、CPU111は、連携指示を受け付けたか否かを判断する。操作部163が備えるキーであって、連携指示が予め割り当てられたキーがユーザーにより指示されると連携指示を受け付ける。連携指示を受け付けたならば処理をステップS02に進めるが、そうでなければ処理をステップS05に進める。
【0157】
ステップS02においては、携帯情報装置200と連携可能か否かを判断する。連携する相手の装置として携帯情報装置200のネットワークアドレスを予め記憶しており、そのネットワークアドレスを用いて、携帯情報装置200に連携可能か否かを問い合わせるための連携依頼を送信し、携帯情報装置200から許可信号の返信があれば連携可能と判断する。連携可能ならば処理をステップS03に進めるが、そうでなければ処理を終了する。この場合、連携不可能なことをユーザーに通知するために、例えば、メッセージを表示部161に表示するようにしてもよい。
【0158】
なお、連携可能な複数の携帯情報装置のネットワークアドレスを予め記憶しておき、複数の携帯情報装置ぞれぞれの装置識別情報をリスト表示し、ユーザーにより選択された装置識別情報の携帯情報装置と通信可能か否かを判断するようにしてもよい。また、ブロードキャストで問い合わせ信号を送信する等して通信可能な携帯情報装置を検索し、検索により検出された通信可能な1以上の携帯情報装置の装置識別情報をリスト表示し、ユーザーにより選択された装置識別情報の携帯情報装置を連携可能な装置として特定するようにしてもよい。
【0159】
ステップS03においては、操作装置を決定し、処理をステップS04に進める。携帯情報装置200とMFP100とのうちユーザーにより指定された装置を、クライアントとなる操作装置に決定する。具体的には、図6に示した連携設定画面を表示部161に表示し、携帯情報装置200をクライアントに選択するためのチェックボックスと、MFP100をクライアントに選択するためのチェックボックスと、のいずれかが指示されたかを判断する。携帯情報装置200をクライアントに選択するためのチェックボックスが指示されたならば、携帯情報装置200を操作装置に決定し、MFP100をクライアントに選択するためのチェックボックスが指示されたならばMFP100を操作装置に決定する。
【0160】
ステップS04においては、連携先の携帯情報装置200に操作装置を通知し、処理をステップS08に進める。具体的には、ステップS03において決定された操作装置の装置識別情報を含む操作装置情報を、通信I/F部112を介して携帯情報装置200に送信する。
【0161】
一方、ステップS05においては、連携依頼を受信したか否かを判断する。通信I/F部112が、外部から連携依頼を受信したならば処理をステップS06に進めるが、そうでなければ処理をステップS01に戻す。ステップS06においては、連携依頼を送信してきた装置を特定し、特定された装置に連携可能であることを示す許可信号を返信する。次のステップS07においては、操作装置情報を受信したか否かを判断する。例えば、携帯情報装置200から連携依頼を受信する場合、携帯情報装置200のユーザーによって、携帯情報装置200とMFP100とのいずれを操作装置とするかが決定される。携帯情報装置200は、ユーザーによって決定された操作装置を識別するための装置識別情報を含む操作装置情報を送信する。このため、CPU111は、通信I/F部112を制御して、携帯情報装置200から操作装置情報を受信する。操作装置情報を受信するまで待機状態となり、操作装置情報を受信したならば処理をステップS08に進める。
【0162】
ステップS08においては、自装置が操作装置か否かを判断する。自装置が操作装置ならば処理をステップS09に進めるが、そうでなければ処理をステップS16に進める。ステップS09にいては、クライアントタスクを起動する。具体的には、ROM113、EEPROM115、HDD166またはCD−ROM119Aに記憶されたクライアントプログラムを実行する。この際、サーバーとなる携帯情報装置200のネットワークアドレス、例えばIP(Internet Protocol)アドレスとを、クライアントタスクに引数として渡す。この段階で、クライアントタスクが、携帯情報装置200から第2遠隔操作画面を受信する。
【0163】
次のステップS10においては、第1自装置操作画面と第2遠隔操作画面それぞれの表示領域を決定する。表示部161の表示面における表示領域を決定する。第1自装置操作画面は、MFP100を操作するための操作画面である。第2遠隔操作画面は、クライアントタスクが携帯情報装置200から受信する操作画面であって、携帯情報装置200を遠隔操作するための操作画面である。ステップS11においては、ステップS10において第1自装置操作画面のために決定された表示領域を、第1自装置操作画面を表示するための領域として設定する。ステップS12においては、ステップS10において第2遠隔操作画面のために決定された表示領域を、ステップS09において起動されたクライアントタスクが出力する第2遠隔操作画面を表示するための領域として設定する。
【0164】
次のステップS13においては、第1操作受付処理を実行し、処理をステップS14に進める。第1操作受付処理の詳細は後述する。ステップS14においては、連携終了指示を受け付けたか否かを判断する。ユーザーが操作部163が備えるキーであって、連携終了指示が割り当てられたキーを指示すれば、連携終了指示を受け付ける。また、通信I/F部112が携帯情報装置200から連携終了信号を受信すると、連携終了指示を受け付ける。連携終了指示を受け付けたならば処理をステップS15に進めるが、そうでなければ処理をステップS13に戻す。ステップS15においては、第1自装置操作画面の表示領域を、表示部161の表示面の全領域に設定し、処理を終了する。
【0165】
一方、ステップS16においては、サーバータスクを起動する。具体的には、ROM113、EEPROM115、HDD166またはCD−ROM119Aに記憶されたサーバープログラムを実行する。この段階で、サーバータスクが、クライアントとなる携帯情報装置200と通信し、携帯情報装置200に第1自装置操作画面を第1遠隔操作画面として送信し、携帯情報装置200から受信される操作に従って処理を実行する。
【0166】
次のステップS17においては、操作ユーザーが存在するか否かを判断する。操作部163を操作するユーザーが存在するか否かを判断する。操作部163を操作して、MFP100にログインしているユーザーが存在すれば、操作ユーザーが存在すると判断する。
操作ユーザーが存在しなければ処理をステップS18に進めるが、操作ユーザーが存在すれば、ステップS18をスキップして処理をステップS19に進める。ステップS18においては、表示部161の駆動を停止する。ここでは、表示部161に供給される電力を遮断する。これにより、表示部161により電力が消費されないようにして、消費電力を低減するためである。また、電力を遮断するのに代えて、表示部161により消費される電力を低減するようにしてもよい。操作ユーザーが存在する場合には、ステップS18は実行されないので、表示部161に第1自装置操作画面が、表示部161の全画面に表示されるので、操作ユーザーは、第1自装置操作画面に従って操作が可能である。
【0167】
次のステップS19においては、第1特定操作画面の送信を検出したか否かを判断する。ステップS16において起動したサーバータスクが、携帯情報装置200に送信する第1遠隔操作画面を監視しておき、送信される第1遠隔操作画面が第1特定操作画面か否かを判断する。第1特定操作画面の送信を検出したならば処理をステップS20に進めるが、そうでなければ処理をステップS23に進める。
【0168】
ステップS20においては、ステップS18において駆動を停止した表示部161を駆動する。次のステップS21においては、第1特定操作画面を表示部161に表示し、処理をステップS22に進める。ステップS22においては、第1代替画面を携帯情報装置200に送信し、処理をステップS27に進める。サーバータスクが第1特定操作画面を送信する場合、その第1特定操作画面が送信される前に第1特定操作画面の送信を停止し、第1特定操作画面に代えて第1代替画面を携帯情報装置200に送信する。これにより、携帯情報装置200には、第1特定操作画面は表示されず、第1代替画面が表示される。
【0169】
一方、ステップS23においては、特定操作情報を受信したか否かを判断する。通信I/F部112が、携帯情報装置200から特定操作情報を受信したか否かを判断する。特定操作情報を受信したならば処理をステップS24に進めるが、そうでなければ処理をステップS27に進める。特定操作情報は、第1遠隔操作画面としてサーバータスクによって送信された第1自装置操作画面中の位置を示す位置情報と、変化量とを含む。
【0170】
ステップS24においては、特定操作情報に基づいて操作を特定する。具体的には、第1自装置操作画面に対して入力可能な操作のうち、第1自装置操作画面中で特定操作情報に含まれる位置情報で特定される位置に割り当てられた操作、または第1自装置操作画面中で特定操作情報に含まれる位置情報で特定される位置の画像に対応する操作であって、変化量の指定を伴う操作を特定する。例えば、特定操作情報に含まれる位置情報で特定される第1自装置操作画面の位置が、画像の場合、その画像を拡大する操作、または縮小する操作を特定する。変化量がプラスならば拡大する操作を特定し、変化量がマイナスならば縮小する操作を特定する。また、特定操作情報に含まれる位置情報で特定される第1自装置操作画面の位置が、パラメータを入力する領域の場合、そのパラメータを増加させる操作または減少させる操作を特定する。
【0171】
そして、ステップS24において特定された操作に対応する処理を決定し(ステップS25)、決定された処理を実行し(ステップS26)、処理をステップS27に進める。例えば、第1自装置操作画面が画像を含んでおり、特定操作情報が、その画像中の位置を示す位置情報とプラスの変化量とを含む場合、第1自装置操作画面中の画像を拡大する処理が実行され、画像を拡大した後の第1自装置操作画面が、新たな第1遠隔操作画面として、サーバータスクによって、携帯情報装置200に送信される。このため、携帯情報装置200を使用するユーザーは、第1自装置操作画面中の画像を、携帯情報装置200が有する操作機能を用いて拡大する操作を入力することができる。
【0172】
ステップS27においては、連携終了指示を受け付けたか否かを判断する。通信I/F部112が携帯情報装置200から連携終了信号を受信すると、連携終了指示を受け付ける。連携終了指示を受け付けたならば処理をステップS28に進めるが、そうでなければ処理をステップS19に戻す。ステップS28においては、ステップS18において駆動を停止した表示部161を駆動し、処理を終了する。
【0173】
図17は、第1操作受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。第1操作受付処理は、図16に示した画像処理装置連携処理のステップS13において実行される処理である。図17を参照して、CPU111は、指示位置を検出したか否かを判断する(ステップS31)。タッチパネル165から位置情報が入力されると、位置情報に含まれる座標値で特定される位置を指示位置として検出する。指示位置を検出したならば処理をステップS32に進めるが、そうでなければ処理を画像処理装置連携処理に戻す。
【0174】
ステップS32においては、指示位置が第1自装置操作画面の表示領域か否かを判断する。第1自装置操作画面の表示領域は、図16のステップS11において設定され、表示部161の表示面中の領域である。指示位置が第1自装置操作画面の表示領域内ならば処理をステップS33に進めるが、そうでなければ処理をステップS36に進める。
【0175】
ステップS33においては、指示位置を検出する指示時間がしきい値T1以上か否かを判断する。指示時間がしきい値T1以上ならばコピーを指示する操作と判断し、処理をステップS34に進めるが、そうでなければ処理をステップS35に進める。ステップS34においては、第1自装置操作画面中で指示位置の周辺に配置された文字列をバッファに一時記憶し、処理を画像処理装置連携処理に戻す。なお、指示位置の時間的な変化を検出し、変化する指示位置で特定される領域に含まれる文字列を一時記憶する文字列として特定するようにしてもよい。ステップS35においては、指示位置に対応する操作を受け付け、処理を画像処理装置連携処理に戻す。
【0176】
一方、ステップS36においては、指示位置が第2遠隔操作画面の表示領域か否かを判断する。第2遠隔操作画面の表示領域は、図16のステップS12において設定され、表示部161の表示面中の領域である。指示位置が第2遠隔操作画面の表示領域内ならば処理をステップS37に進めるが、そうでなければ処理をステップS41に進める。
【0177】
ステップS37においては、ステップS34が実行されてバッファに文字列が記憶されているか否かを判断する。文字列が記憶されていれば、貼り付けを指示する操作と判断し、処理をステップS38に進めるが、そうでなければ処理をステップS40に進める。ステップS38においては、バッファから文字列を読み出し、指示位置と文字列とをクライアントタスクに出力する。クライアントタスクにおいては、指示位置に文字列が入力されたと判断し、指示位置に文字列が入力された操作を、サーバーである携帯情報装置200に送信する。このため、第1自装置操作画面に含まれる文字列をコピーし、第2遠隔操作画面中の処理の入力領域に貼り付ける簡単な操作で、第2遠隔操作画面に文字列を入力することができる。次のステップS39においては、バッファをクリアし、処理を画像処理装置連携処理に戻す。
【0178】
ステップS40においては、指示位置をクライアントタスクに出力し、処理を画像処理装置連携処理に戻す。クライアントタスクにおいては、指示位置を指示する操作を、サーバーである携帯情報装置200に送信する。このため、携帯情報装置200においては、第2遠隔操作画面である第2自装置操作画面の指示位置が指示されたことを検出し、遠隔操作を受け付ける。
【0179】
ステップS41においては、連携終了指示を受け付けたか否かを判断する。指示位置が、連携処理の終了する指示が割り当てられたキーの領域の場合、連携終了指示を受け付ける。連携終了指示を受け付けたならば処理をステップS42に進めるが、そうでなければ処理を画像処理装置連携処理に戻す。ステップS42においては、クライアントである携帯情報装置200に連携終了を通知し、処理を画像処理装置連携処理に戻す。具体的には、通信I/F部112を介して、携帯情報装置200に連携終了信号を送信する。
【0180】
図18は、携帯情報装置連携処理の流れの一例を示すフローチャートである。携帯情報装置連携処理は、携帯情報装置200が備えるCPU211が、フラッシュメモリ213に記憶された携帯情報装置連携プログラムを実行することにより、CPU211により実行される処理である。図18を参照して、CPU211は、連携指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS101)。連携指示を受け付けたならば処理をステップS102に進めるが、そうでなければ処理をステップS105に進める。ステップS102においては、連携する相手の装置であるMFP100と連携可能か否かを判断する。連携可能ならば処理をステップS103に進めるが、そうでなければ処理を終了する。ステップS103においては、操作装置を決定し、処理をステップS104に進める。携帯情報装置200とMFP100とのうちユーザーにより指定された装置を、クライアントとなる操作装置に決定する。ステップS104においては、連携先のMFP100に操作装置を通知し、処理をステップS108に進める。具体的には、ステップS103において決定された操作装置の装置識別情報を含む操作装置情報を、無線LANI/F218を介してMFP100に送信する。
【0181】
一方、ステップS105においては、連携依頼を受信したか否かを判断する。無線LANI/F218が、外部から連携依頼を受信したならば処理をステップS106に進めるが、そうでなければ処理をステップS101に戻す。ステップS106においては、連携依頼を送信してきた装置を特定し、特定された装置に連携可能であることを示す許可信号を返信し、処理をステップS107に進める。ステップS107においては、操作装置情報を受信するまで待機状態となり、操作装置情報を受信したならば処理をステップS108に進める。
【0182】
ステップS108においては、自装置が操作装置か否かを判断する。自装置が操作装置ならば処理をステップS109に進めるが、そうでなければ処理をステップS116に進める。ステップS109においては、クライアントタスクを起動する。この段階で、クライアントタスクが、MFP100から第1遠隔操作画面を受信する。
【0183】
次のステップS110においては、第2自装置操作画面と第1遠隔操作画面それぞれの表示領域を決定する。表示部216の表示面における表示領域を決定する。第2自装置操作画面は、携帯情報装置200を操作するための操作画面である。第1遠隔操作画面は、クライアントタスクがMFP100から受信する操作画面であって、MFP100を遠隔操作するための操作画面である。ステップS111においては、ステップS110において第2自装置操作画面のために決定された表示領域を、第2自装置操作画面を表示するための領域として設定する。ステップS112においては、ステップS110において第1遠隔操作画面のために決定された表示領域を、ステップS109において起動されたクライアントタスクが出力する第1遠隔操作画面を表示するための領域として設定する。
【0184】
次のステップS113においては、第2操作受付処理を実行し、処理をステップS114に進める。第2操作受付処理の詳細は後述する。ステップS114においては、連携終了指示を受け付けたか否かを判断する。ユーザーが操作部217が備えるキーであって、連携終了指示が割り当てられたキーを指示すれば、連携終了指示を受け付ける。また、無線LANI/F218がMFP100から連携終了信号を受信すると、連携終了指示を受け付ける。連携終了指示を受け付けたならば処理をステップS115に進めるが、そうでなければ処理をステップS113に戻す。ステップS115においては、第2自装置操作画面の表示領域を、表示部216の表示面の全領域に設定し、処理を終了する。
【0185】
一方、ステップS116においては、サーバータスクを起動する。この段階で、サーバータスクが、クライアントとなるMFP100と通信し、MFP100に第2自装置操作画面を第2遠隔操作画面として送信し、MFP100から受信される操作に従って処理を実行する。
【0186】
次のステップS117においては、表示部216の駆動を停止する。ここでは、表示部216に供給される電力を遮断する。表示部216により電力が消費されないようにして、消費電力を低減するためである。また、電力を遮断するのに代えて、表示部216により消費される電力を低減するようにしてもよい。次のステップS118においては、第2特定操作画面の送信を検出したか否かを判断する。ステップS117において起動したサーバータスクが、MFP100に送信する第2遠隔操作画面を監視しておき、送信される第2遠隔操作画面が第2特定操作画面か否かを判断する。第2特定操作画面の送信を検出したならば処理をステップS119に進めるが、そうでなければ処理をステップS122に進める。
【0187】
ステップS119においては、ステップS117において駆動を停止した表示部216を駆動する。次のステップS120においては、第2特定操作画面を表示部216に表示し、処理をステップS121に進める。そして、ステップS121において、第2代替画面をMFP100に送信し、処理をステップS122に進める。サーバータスクが第2特定操作画面を送信する場合、その第2特定操作画面が送信される前に、第2特定操作画面の送信を停止し、第2特定操作画面に代えて第2代替画面をMFP100に送信する。これにより、MFP100には、第2特定操作画面は表示されず、第2代替画面が表示される。
【0188】
ステップS122においては、連携終了指示を受け付けたか否かを判断する。無線LANI/F218がMFP100から連携終了信号を受信すると、連携終了指示を受け付ける。連携終了指示を受け付けたならば処理をステップS123に進めるが、そうでなければ処理をステップS118に戻す。ステップS123においては、ステップS117において駆動を停止した表示部216を駆動し、処理を終了する。
【0189】
図19は、第2操作受付処理の流れの一例を示すフローチャートである。第2操作受付処理は、図18に示した携帯情報装置連携処理のステップS113において実行される処理である。図19を参照して、CPU211は、指示位置を検出したか否かを判断する(ステップS131)。タッチパネル217Aから位置情報が入力されると、位置情報に含まれる座標値を指示位置として検出する。指示位置を検出したならば処理をステップS132に進めるが、そうでなければ処理を携帯情報装置連携処理に戻す。
【0190】
ステップS132においては、指示位置が第2自装置操作画面の表示領域か否かを判断する。第2自装置操作画面の表示領域は、図18のステップS111において設定され、表示部216の表示面中の領域である。指示位置が第2自装置操作画面の表示領域内ならば処理をステップS133に進めるが、そうでなければ処理をステップS136に進める。
【0191】
ステップS133においては、指示位置を検出する指示時間がしきい値T2以上か否かを判断する。指示時間がしきい値T2以上ならばコピーを指示する操作と判断し、処理をステップS134に進めるが、そうでなければ処理をステップS135に進める。ステップS134においては、第2自装置操作画面中で指示位置の周辺に配置された文字列をバッファに一時記憶し、処理を携帯情報装置連携処理に戻す。なお、指示位置の時間的な変化を検出し、変化する指示位置で特定される領域に含まれる文字列を一時記憶する文字列として特定するようにしてもよい。ステップS135においては、指示位置に対応する操作を受け付け、処理を携帯情報装置連携処理に戻す。
【0192】
一方、ステップS136においては、指示位置が第1遠隔操作画面の表示領域か否かを判断する。第1遠隔操作画面の表示領域は、図18のステップS112において設定され、表示部216の表示面中の領域である。指示位置が第1遠隔操作画面の表示領域内ならば処理をステップS137に進めるが、そうでなければ処理をステップS144に進める。
【0193】
ステップS137においては、特定操作を検出したか否かを判断する。ステップS131において複数の指示位置が検出される場合、特定操作を検出する。特定操作を検出したならば処理をステップS138に進めるが、そうでなければ処理をステップS140に進める。ステップS138においては、検出された複数の指示位置の時間的な変化に基づいて、変化量を検出する。特定操作は、拡大操作および縮小操作を含む。変化量Dは、第1の時刻における2つの指示位置の間隔L1と、第1の時刻より後の第2の時刻における2つの指示位置の間隔L2とから求められ、変化量Dは、間隔L2から間隔L1を減算した値である。変化量Dが正ならば拡大操作であり、負ならば縮小操作である。第1の時刻は、指示位置が最初に検出された時とし、第2の時刻は指示位置が検出されなくなった時、または2つの指示位置の間の距離が変化しなくなった時である。
【0194】
ステップS139においては、特定操作情報をMFP100に無線LANI/F218を介して送信し、処理を携帯情報装置連携処理に戻す。特定操作情報は、ステップS131において検出された複数の指示位置のいずれか1つの座標値とステップS138において検出された変化量との組を含む。
【0195】
ステップS140においては、ステップS134が実行されてバッファに文字列が記憶されているか否かを判断する。文字列が記憶されていれば、貼り付けを指示する操作と判断し、処理をステップS141に進めるが、そうでなければ処理をステップS143に進める。ステップS141においては、バッファから文字列を読み出し、指示位置と文字列とをクライアントタスクに出力する。クライアントタスクにおいては、指示位置に文字列が入力されたと判断し、指示位置に文字列が入力された操作を、サーバーであるMFP100に送信する。このため、第2自装置操作画面に含まれる文字列をコピーし、第1遠隔操作画面中の処理の入力領域に貼り付ける簡単な操作で、第1遠隔操作画面に文字列を入力することができる。次のステップS142においては、バッファをクリアし、処理を携帯情報装置連携処理に戻す。
【0196】
ステップS143においては、指示位置をクライアントタスクに出力し、処理を携帯情報装置連携処理に戻す。クライアントタスクにおいては、指示位置を指示する操作を、サーバーであるMFP100に送信する。このため、MFP100においては、第1遠隔操作画面である第1自装置操作画面の指示位置が指示されたことを検出し、遠隔操作を受け付ける。
【0197】
ステップS144においては、連携終了指示を受け付けたか否かを判断する。指示位置が、連携処理の終了する指示が割り当てられたキーの領域の場合、連携終了指示を受け付ける。連携終了指示を受け付けたならば処理をステップS145に進めるが、そうでなければ処理を携帯情報装置連携処理に戻す。ステップS145においては、クライアントであるMFP100に連携終了を通知し、処理を携帯情報装置連携処理に戻す。具体的には、無線LANI/F218を介して、MFP100に連携終了信号を送信する。
【0198】
以上説明したように、MFP100は、画像処理装置として機能し、サーバーとして機能することが可能であるとともに、クライアントとして機能することが可能である。また、MFP100がサーバーとして機能する場合に表示部161を省電力モードに切り換えるので、サーバーとして機能する場合の消費電力を低減することができる。また、MFP100がクライアントとして機能する場合に第1自装置操作画面と第2遠隔操作画面とを表示部161に同時に表示する。このため、クライアントとして機能する場合に、自装置と携帯情報装置200とを操作することができる。
【0199】
また、MFP100は、サーバープログラムを実行するタスクである第1サーバー部59が携帯情報装置200と通信可能な第1の状態と、クライアントプログラムを実行するタスクである第1クライアント部61が携帯情報装置200と通信可能な第2の状態とのとのいずれか一方の状態を選択する。このため、MFP100および携帯情報装置200のいずれか一方をサーバーとして機能させ、他方をクライアントとして機能させることができる。
【0200】
また、MFP100が、クライアントとして機能する場合、第1自装置操作画面に含まれる文字列を一時記憶し、一時記憶された文字列と、第2遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置を示す位置情報とを、第1クライアント部61に出力する。このため、MFP100がクライアントとして機能する場合、第1自装置操作画面に含まれる文字列を第2遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置に入力した文字列とすることができる。
【0201】
また、MFP100は、サーバーとして機能する場合、クライアントとして機能する携帯情報装置200に送信した遠隔操作画面中の位置を示す位置情報と、変化量とを含む特定操作情報を携帯情報装置200から受信することに応じて、特定操作情報と第2遠隔操作画面とに基づいて、特定操作に対する処理を決定し、決定された処理を実行する。このため、MFP100に入力可能な操作とは別の特定操作が携帯情報装置200に入力される場合であっても、MFP100に入力可能な操作に変換することができる。その結果、携帯情報装置200の機能を有効に利用することができる。
【0202】
また、MFP100は、サーバーとして機能する場合、クライアントとして機能する携帯情報装置200に送信する予定の第1遠隔操作画面が、予め定められた第1特定画面の場合、第1遠隔操作画面に代えて別の第1代替画面を送信し、表示部161を通常モードに切り換え、第1遠隔操作画面を表示部161に表示する。このため、MFP100は、サーバーとして機能する場合は、第1特定画面を表示するとともに、携帯情報装置200に第1代替画面を表示させることができる。その結果、ユーザーにMFP100に対する操作が必要であることを通知することができる。
【0203】
一方、携帯情報装置200は、サーバーとして機能することが可能であるとともに、クライアントとして機能することが可能である。また、携帯情報装置200がサーバーとして機能する場合に表示部216を省電力モードに切り換えるので、サーバーとして機能する場合の消費電力を低減することができる。また、クライアントとして機能する場合に第2自装置操作画面と第1遠隔操作画面とを表示部216に同時に表示する。このため、クライアントとして機能する場合に、自装置とMFP100とを操作することができる。
【0204】
また、サーバープログラムを実行する第2サーバー部259がMFP100と通信可能な第1の状態と、クライアントプログラムを実行する第2クライアント部261がMFP100と通信可能な第2の状態とのとのいずれか一方の状態を選択する。このため、MFP100および携帯情報装置200のいずれか一方をサーバーとして機能させ、他方をクライアントとして機能させることができる。
【0205】
また、携帯情報装置200は、クライアントとして機能する場合、第2自装置操作画面に含まれる文字列を一時記憶し、一時記憶された文字列と、第1遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置を示す位置情報とを、第2クライアント部261に出力する。このため、携帯情報装置200は、クライアントとして機能する場合、第2自装置操作画面に含まれる文字列を第1遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置に入力した文字列とすることができる。
【0206】
また、携帯情報装置200は、サーバーとして機能する場合、第2遠隔操作画面が第2特定画面の場合、第2遠隔操作画面に代えて別の第2代替画面を送信し、第2遠隔操作画面を表示部216に表示する。このため、携帯情報装置200が、サーバーとして機能する場合は、第2特定画面を表示するとともに、MFP100に第2代替画面を表示させることができる。その結果、ユーザーに携帯情報装置200に対する操作が必要であることを通知することができる。
【0207】
なお、上述した実施の形態においては、画像処理システム1について説明したが、図16および図17に示した画像処理装置連携処理をMFP100,100A、100Bそれぞれに実行させる画像処理装置連携方法、その画像処理装置連携方法をMFP100,100A、100Bそれぞれが素亜ねるCPU111に実行させる画像処理装置連携プログラムとして、また、図18および図19に示した携帯情報装置連携処理を携帯情報装置200に実行させる携帯情報装置連携方法、その携帯情報装置連携方法を携帯情報装置200が備えるCPU211に実行させる携帯情報装置連携プログラムとして、発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0208】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0209】
<付記>
(1) 前記サーバー手段が前記携帯情報装置と通信可能な第1の状態と、前記クライアント手段が前記携帯情報装置と通信可能な第2の状態とのとのいずれか一方の状態を選択するステップをさらに含む、請求項12に記載の画像処理装置連携方法。
(2) 前記クライアントとして機能する場合、前記自装置操作画面に含まれる文字列と、前記遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置を示す位置情報とを、前記クライアント手段に出力するステップをさらに含む、請求項12または(1)に記載の画像処理装置連携方法。
(3) 前記サーバーとして機能する場合、前記クライアントとして機能する前記携帯情報装置に送信した前記遠隔操作画面中の位置を示す位置情報と、変化量とを含む特定操作情報を前記携帯情報装置から受信するステップと、
前記特定操作が受信されることに応じて、前記受信された特定操作と前記携帯情報装置に送信した遠隔操作画面とに基づいて、前記特定操作に対する処理を決定するステップと、
前記決定された処理を実行するステップと、をさらに含む、請求項12、(1)および(2)のいずれかに記載の画像処理装置連携方法。
(4) 前記サーバーとして機能する場合、前記クライアントとして機能する前記携帯情報装置に送信する予定の遠隔操作画面が、予め定められた特定画面の場合、前記遠隔操作画面に代えて別の代替画面を送信する送信ステップをさらに含み、
前記通常モード切換ステップは、前記送信ステップにおいて前記代替画面が送信される場合、前記表示手段を通常モードに切り換えるステップを含み、
前記表示するステップは、前記送信するステップにおいて前記代替画面が送信される場合、前記遠隔操作画面を前記表示手段に表示するステップを含む、請求項12、(1)〜(3)のいずれかに記載の画像処理装置連携方法。
(5) 前記サーバー手段が前記画像処理装置と通信可能な第1の状態と、前記クライアント手段が前記画像処理装置と通信可能な第2の状態とのとのいずれか一方の状態を選択するステップをさらに含む、請求項17に記載の携帯情報装置連携方法。
(6) 前記クライアントとして機能する場合、前記自装置操作画面に含まれる文字列と、前記遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置を示す位置情報とを、前記クライアント手段に出力するステップをさらに含む、請求項17または(5)に記載の携帯情報装置連携方法。
(7) 前記サーバーとして機能する場合、前記クライアントとして機能する前記画像処理装置に送信する予定の遠隔操作画面が、予め定められた特定画面の場合、前記遠隔操作画面に代えて別の代替画面を送信する送信ステップをさらに含み、
前記通常モード切換ステップは、前記送信ステップにおいて前記代替画面を送信する場合、前記表示手段を通常モードに切り換えるステップを含み、
前記表示するステップは、前記送信するステップにおいて前記代替画面を送信する場合、前記遠隔操作画面を前記表示手段に表示するステップを含む、請求項17、(5)または(6)のいずれかに記載の携帯情報装置連携方法。
【符号の説明】
【0210】
1 画像処理システム、100,100A,100B MFP、200 携帯情報装置、3 ネットワーク、5 無線局、51 第1操作受付部、53 第1操作画面決定部、55 第1表示制御部、57 第1処理実行部、59 第1サーバー部、61 第1クライアント部、63 第1選択部、65 第1切換部、67 第1代替画面送信部、71 特定操作受信部、73 処理決定部、81 第1検出部、83 第1判定部、85 第1自装置操作受付部、87 第1遠隔操作受付部、87 第1自装置操作受付部、87 第1遠隔操作受付部、89 第1一時記憶部、91 第1設定受付部、93 第1連携指示受付部、95 第1コピー指示受付部、97 第1出力部、99 第1貼付位置受付部、110 メイン回路、111 CPU、112 通信I/F部、113 ROM、114 RAM、115 EEPROM、116 HDD、117 ファクシミリ部、119 外部記憶装置、119A CD−ROM、120 自動原稿搬送装置、130 原稿読取部、140 画像形成部、150 給紙部、160 操作パネル、161 表示部、163 操作部、165 タッチパネル、200 携帯情報装置、211 CPU、212 カメラ、213 フラッシュメモリ、214 無線通信部、215 通話部、216 表示部、217 操作部、217A タッチパネル、231 第2特定操作検出部、251 第2操作受付部、253 第2操作画面決定部、255 第2表示制御部、257 第2処理実行部、259 第2サーバー部、261 第2クライアント部、263 第2選択部、265 第2切換部、267 第2代替画面送信部、275 第2特定操作送信部、281 第2検出部、283 第2判定部、285 第2自装置操作受付部、287 第2遠隔操作受付部、287 第2自装置操作受付部、287 第2遠隔操作受付部、289 第2一時記憶部、291 第2設定受付部、293 第2連携指示受付部、295 第2コピー指示受付部、297 第2出力部、299 貼付位置受付部、112 通信I/F、218 無線LANI/F。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置と携帯情報装置とのいずれか一方を遠隔操作するクライアントとし、他方を遠隔操作されるサーバーとして相互に遠隔操作可能な画像処理システムであって、
前記画像処理装置および前記携帯情報装置それぞれは、
画像を表示する表示手段と、
前記サーバーとして機能する場合、前記表示手段を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換え、クライアントとして機能する場合、前記通常モードに切り換える切換手段と、
前記クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、サーバーを遠隔操作するための遠隔操作画面と、を前記表示手段に同時に表示する表示制御手段と、を備えた、画像処理システム。
【請求項2】
前記画像処理装置および前記携帯情報装置それぞれは、
前記クライアントとして機能する装置と通信し、前記クライアントとして機能する装置によって遠隔操作されるサーバーとして機能するサーバー手段と、
前記サーバーとして機能する装置と通信し、前記サーバーを遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、をさらに備えた、請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記サーバー手段が前記クライアントとして機能する装置と通信可能な第1の状態と、前記クライアント手段が前記サーバーとして機能する装置と通信可能な第2の状態とのとのいずれか一方の状態を選択する選択手段をさらに備えた、請求項2に記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記画像処理装置および前記携帯情報装置それぞれは、前記クライアントとして機能する場合、前記自装置操作画面に含まれる文字列を一時記憶する一時記憶手段と、
前記遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置を指定位置として受け付ける指定位置受付手段と、
前記一時記憶された文字列と、前記指定位置を示す位置情報とを、前記クライアント手段に出力する出力手段と、をさらに備えた、請求項2または3に記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記携帯情報装置は、前記携帯情報装置が備える前記表示手段の表示面のユーザーにより指示された位置を検出する位置検出手段と、
前記クライアントとして機能する場合、前記位置検出手段により前記遠隔操作画面中に検出される位置の時間的な変化に基づいて、前記サーバーとして機能する前記画像処理装置に対する特定操作を検出する特定操作検出手段と、
前記特定操作が検出される場合、前記位置の変化量と、前記位置検出手段により検出される位置により定まる前記遠隔装置画面中の位置を示す位置情報とを、含む特定操作情報を前記画像処理装置に送信する特定操作送信手段と、をさらに備え、
前記画像処理装置は、前記サーバーとして機能する場合、前記特定操作情報を前記クライアントとして機能する前記携帯情報装置から受信する特定操作受信手段と、
前記特定操作が受信されることに応じて、前記受信された特定操作情報と前記携帯情報装置に送信した遠隔操作画面とに基づいて、前記特定操作に対する処理を決定する処理決定手段と、
前記決定された処理を実行する処理実行手段と、をさらに備えた、請求項1〜4のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記画像処理装置および前記携帯情報装置それぞれは、前記サーバーとして機能する場合、前記クライアントに送信する予定の遠隔操作画面が、予め定められた特定画面の場合、前記遠隔操作画面に代えて別の代替画面を送信する送信手段を、さらに備え、
前記切換手段は、前記送信手段が前記代替画面を送信する場合、前記表示手段を通常モードに切り換え、
前記表示制御手段は、前記送信手段が前記代替画面を送信する場合、前記遠隔操作画面を前記表示手段に表示する、請求項1〜5のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項7】
画像を表示する表示手段と、
携帯情報装置と通信する通信手段と、
前記携帯情報装置と通信し、前記携帯情報装置によって遠隔操作されるサーバーとして機能するサーバー手段と、
前記携帯情報装置と通信し、前記携帯情報装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、
前記サーバーとして機能する場合、前記表示手段を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換え、前記クライアントとして機能する場合、前記通常モードに切り換える切換手段と、
前記クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、前記携帯情報装置を遠隔操作するための遠隔操作画面と、を前記表示手段に同時に表示する表示制御手段と、を備えた画像処理装置。
【請求項8】
前記サーバー手段が前記携帯情報装置と通信可能な第1の状態と、前記クライアント手段が前記携帯情報装置と通信可能な第2の状態とのとのいずれか一方の状態を選択する選択手段をさらに備えた、請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記クライアントとして機能する場合、前記自装置操作画面に含まれる文字列を一時記憶する一時記憶手段と、
前記一時記憶された文字列と、前記遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置を示す位置情報とを、前記クライアント手段に出力する出力手段と、をさらに備えた、請求項7または8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記サーバーとして機能する場合、前記クライアントとして機能する前記携帯情報装置に送信した前記遠隔操作画面中の位置を示す位置情報と、変化量とを含む特定操作情報を前記携帯情報装置から受信する特定操作受信手段と、
前記特定操作が受信されることに応じて、前記受信された特定操作と前記携帯情報装置に送信した遠隔操作画面とに基づいて、前記特定操作に対する処理を決定する処理決定手段と、
前記決定された処理を実行する処理実行手段と、をさらに備えた、請求項7〜9のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記サーバーとして機能する場合、前記クライアントとして機能する前記携帯情報装置に送信する予定の遠隔操作画面が、予め定められた特定画面の場合、前記遠隔操作画面に代えて別の代替画面を送信する送信手段を、さらに備え、
前記切換手段は、前記送信手段が前記代替画面を送信する場合、前記表示手段を通常モードに切り換え、
前記表示制御手段は、前記送信手段が前記代替画面を送信する場合、前記遠隔操作画面を前記表示手段に表示する、請求項7〜10のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項12】
画像を表示する表示手段と、
画像処理装置と通信する通信手段と、
前記画像処理装置と通信し、前記画像処理装置によって遠隔操作されるサーバーとして機能するサーバー手段と、
前記画像処理装置と通信し、前記画像処理装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、
前記サーバーとして機能する場合、前記表示手段を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換え、前記クライアントとして機能する場合、前記通常モードに切り換える切換手段と、
前記クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、前記画像処理装置を遠隔操作するための遠隔操作画面と、を前記表示手段に同時に表示する表示制御手段と、を備えた携帯情報装置。
【請求項13】
前記サーバー手段が前記画像処理装置と通信可能な第1の状態と、前記クライアント手段が前記画像処理装置と通信可能な第2の状態とのとのいずれか一方の状態を選択する選択手段をさらに備えた、請求項12に記載の携帯情報装置。
【請求項14】
前記クライアントとして機能する場合、前記自装置操作画面に含まれる文字列を一時記憶する一時記憶手段と、
前記一時記憶された文字列と、前記遠隔操作画面中でユーザーにより指定された位置を示す位置情報とを、前記クライアント手段に出力する出力手段と、をさらに備えた、請求項12または13に記載の携帯情報装置。
【請求項15】
前記サーバーとして機能する場合、前記クライアントとして機能する前記画像処理装置に送信する予定の遠隔操作画面が、予め定められた特定画面の場合、前記遠隔操作画面に代えて別の代替画面を送信する送信手段をさらに備え、
前記切換手段は、前記送信手段が前記代替画面を送信する場合、前記表示手段を通常モードに切り換え、
前記表示制御手段は、前記送信手段が前記代替画面を送信する場合、前記遠隔操作画面を前記表示手段に表示する、請求項12〜14のいずれかに記載の携帯情報装置。
【請求項16】
携帯情報装置と連携して操作を受け付ける画像処理装置で実行される画像処理装置連携方法であって、
前記画像処理装置は、
画像を表示する表示手段と、
携帯情報装置と通信する通信手段と、
前記携帯情報装置と通信し、前記携帯情報装置によって遠隔操作されるサーバーとして機能するサーバー手段と、
前記携帯情報装置と通信し、前記携帯情報装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、を備え、
前記サーバーとして機能する場合、前記表示手段を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換える省電力モード切換ステップと、
前記クライアントとして機能する場合、前記通常モードに切り換える通常モード切換ステップと、
前記クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、前記携帯情報装置を遠隔操作するための遠隔操作画面と、を前記表示手段に同時に表示するステップと、を含む画像処理装置連携方法。
【請求項17】
画像処理装置と連携して操作を受け付ける携帯情報装置で実行される携帯情報装置連携方法であって、
前記携帯情報装置は、
画像を表示する表示手段と、
画像処理装置と通信する通信手段と、
前記画像処理装置と通信し、前記画像処理装置によって遠隔操作されるサーバーとして機能するサーバー手段と、
前記画像処理装置と通信し、前記画像処理装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、を備え、
前記サーバーとして機能する場合、前記表示手段を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換える省電力モード切換ステップと、
前記クライアントとして機能する場合、前記通常モードに切り換える通常モード切換ステップと、
前記クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、前記画像処理装置を遠隔操作するための遠隔操作画面と、を前記表示手段に同時に表示するステップと、を含む携帯情報装置連携方法。
【請求項18】
携帯情報装置と連携して操作を受け付ける画像処理装置を制御するコンピュータで実行される画像処理装置連携プログラムであって、
前記画像処理装置は、
画像を表示する表示手段と、
携帯情報装置と通信する通信手段と、
前記携帯情報装置と通信し、前記携帯情報装置によって遠隔操作されるサーバーとして機能するサーバー手段と、
前記携帯情報装置と通信し、前記携帯情報装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、を備え、
前記サーバーとして機能する場合、前記表示手段を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換える省電力モード切換ステップと、
前記クライアントとして機能する場合、前記通常モードに切り換える通常モード切換ステップと、
前記クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、前記携帯情報装置を遠隔操作するための遠隔操作画面と、を前記表示手段に同時に表示するステップと、を前記コンピュータに実行させる画像処理装置連携プログラム。
【請求項19】
画像処理装置と連携して操作を受け付ける携帯情報装置を制御するコンピュータで実行される携帯情報装置連携プログラムであって、
前記携帯情報装置は、
画像を表示する表示手段と、
画像処理装置と通信する通信手段と、
前記画像処理装置と通信し、前記画像処理装置によって遠隔操作されるサーバーとして機能するサーバー手段と、
前記画像処理装置と通信し、前記画像処理装置を遠隔操作するクライアントとして機能するクライアント手段と、を備え、
前記サーバーとして機能する場合、前記表示手段を通常モードよりも消費電力の小さい省電力モードに切り換える省電力モード切換ステップと、
前記クライアントとして機能する場合、前記通常モードに切り換える通常モード切換ステップと、
前記クライアントとして機能する場合、自装置を操作するための自装置操作画面と、前記画像処理装置を遠隔操作するための遠隔操作画面と、を前記表示手段に同時に表示するステップと、を前記コンピュータに実行させる携帯情報装置連携プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−97667(P2013−97667A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−241227(P2011−241227)
【出願日】平成23年11月2日(2011.11.2)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】