画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、制御プログラム及び記録媒体
【課題】バーコード画像の修復において、情報の信頼性、完全性を保つこと。
【解決手段】画像情報を取得する情報取得部101と、取得された画像情報に含まれるバーコードを認識するバーコード認識部121と、抽出された符号化情報を復号し、復号された情報を符号化して修復されたバーコードを生成するバーコード画像生成部123と、元の画像に対して修復されたバーコードを異なるレイヤーで重畳することによりバーコードが修復された画像情報を生成する画像情報生成部124とを含む。
【解決手段】画像情報を取得する情報取得部101と、取得された画像情報に含まれるバーコードを認識するバーコード認識部121と、抽出された符号化情報を復号し、復号された情報を符号化して修復されたバーコードを生成するバーコード画像生成部123と、元の画像に対して修復されたバーコードを異なるレイヤーで重畳することによりバーコードが修復された画像情報を生成する画像情報生成部124とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、制御プログラム及び記録媒体に関し、特に、登録されている情報の閲覧に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能なMFP(MultiFunction Peripheral:複合機)として構成されることが多い。
【0003】
また、このように電子化された文書を文書管理サーバに蓄積し若しくは指定された配信先に配信して利用する文書管理システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような文書管理システムにおいては、スキャナ機能と情報処理機能とを組み合わせてワークフローを構成し、文書蓄積の効率化を図ることが行われている。
【0004】
このようなワークフローの利便性を高める方法として、書類から読み取った情報に基づいてタスクを特定することにより、一度にスキャンされた複数の書類について、夫々の書類毎にワークフローを振り分ける方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このように、画像処理と言う観点から、バーコード等の符号化情報を用いて処理の利便性を向上する技術が各種知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、紙媒体に印刷された文書は複写を繰り返すことにより、表示が薄くなり、若しくはかすれてしまうことが考えられる。また、紙面の汚れにより、表示の識別性が悪くなることが考えられる。このような結果、紙面に表示された符号化情報の読取が困難になるという課題がある。
【0006】
このような課題を解決する方法として、紙媒体をスキャンする際等に紙面上に表示されたバーコードを読み取り、新たにバーコードを生成することによりバーコードを修復する方法が考えられる。これにより、バーコードの欠損状態が読み取り不能な程度となる前にバーコードを修復することが出来る。
【0007】
しかしながら、バーコードの修復を行う場合、元のバーコードを上書きすることとなるため、元のバーコードが改ざんされていないか否かを確認することが困難となり、情報の信頼性が低下する。また、元のバーコードの背景に情報が存在している場合に、その情報が欠落してしまうため、情報の完全性が低下する。
【0008】
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、バーコード画像の修復において、情報の信頼性、完全性を保つことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、符号化された情報が表示された画像を処理する画像処理装置であって、画像情報を取得する画像情報取得部と、前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出する符号化情報抽出部と、前記抽出された符号化情報を復号する復号部と、前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成する符号化部と、前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断する修復要否判断部と、前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成する画像情報生成部とを含み、前記画像情報生成部は、前記修復要否判断部が前記元符号化情報の修復が必要であると判断した場合に、前記修復画像情報を生成する。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記修復要否判断部は、前記復号部が前記元符号化情報を復号する際の処理に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像処理装置において、前記修復要否判断部は、前記復号部が前記元符号化情報を復号する際のリトライ回数に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3いずれかに記載の画像処理装置において、前記修復要否判断部は、前記元符号化情報が欠損している面積の割合に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3いずれかに記載の画像処理装置において、前記修復要否判断部は、前記生成された修復符号化情報と前記元符号化情報との画像の類似度に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5いずれかに記載の画像処理装置において、前記符号化情報抽出部は、前記元符号化情報の色を抽出し、前記符号化部は、前記符号化情報抽出部が抽出した前記元符号化情報の色に基づいて前記修復符号化情報の色を決定することを特徴とする。
【0015】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6いずれかに記載の画像処理装置において、前記符号化部は、前記元符号化情報の表示範囲に相当する大きさの前記修復符号化情報を生成し、前記画像情報生成部は、前記元符号化情報の抽出元である画像中の前記元符号化情報が表示されている位置に前記修復符号化情報を重畳することを特徴とする。
【0016】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7いずれかに記載の画像処理装置において、前記画像情報生成部は、前記元符号化情報の欠損状態に関する情報をメタ情報として前記修復画像情報に付加することを特徴とする。
【0017】
また、請求項9に記載の発明は、入力された画像情報を、複数の処理が組み合わせられて構成されたワークフローに従って処理する画像処理システムであって、前記画像情報を入力する画像入力部と、前記入力された画像情報を前記ワークフローに従って処理するワークフロー実行部と、前記ワークフロー実行部が処理した画像情報を蓄積する画像情報蓄積部とを含み、前記ワークフロー実行部は、前記入力された画像情報を取得する画像情報取得部と、前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出する符号化情報抽出部と、前記抽出された符号化情報を復号する復号部と、前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成する符号化部と、前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断する修復要否判断部と、前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成する画像情報生成部とを含み、前記画像情報生成部は、前記修復要否判断部が前記元符号化情報の修復が必要であると判断した場合に、前記修復画像情報を生成する。
【0018】
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の画像処理システムにおいて、前記画像情報生成部は、前記元符号化情報の欠損状態に関する情報をメタ情報として前記修復画像情報に付加することを特徴とする。
【0019】
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の画像処理システムにおいて、画像情報に基づいて画像形成出力を実行する画像形成部を更に含み、前記画像形成部は、前記生成された修復画像情報を前記画像形成出力するための情報として取得する出力情報取得部と、前記取得された修復画像情報に基づいて画像形成出力を実行する出力部とを含み、前記出力部は、前記修復画像情報に付加された前記欠損状態に関する情報に基づいて前記元符号化情報と前記修復符号化情報とのいずれを出力するか判断することを特徴とする。
【0020】
また、請求項12に記載の発明は、請求項10に記載の画像処理システムにおいて、画像を視覚的に表示する表示部と、画像情報に基づいて前記表示部に表示するべき画像の表示情報を生成する表示情報生成部と、を更に含み、前記表示情報生成部は、前記生成された修復画像情報を前記表示部に表示するための情報として取得し、前記修復画像情報に付加された前記欠損状態に関する情報に基づいて前記元符号化情報と前記修復符号化情報とのいずれを表示するか判断することを特徴とする。
【0021】
また、請求項13に記載の発明は、符号化された情報が表示された画像を処理する画像処理方法であって、画像情報を取得し、前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出し、前記抽出された符号化情報を復号し、前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成し、前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断し、前記元符号化情報の修復が必要であると判断された場合に、前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成する。
【0022】
また、請求項14に記載の発明は、情報処理装置を、符号化された情報が表示された画像を処理する画像処理装置として動作させる制御プログラムであって、画像情報を取得するステップと、前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出するステップと、前記抽出された符号化情報を復号するステップと、前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成するステップと、前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断するステップと、前記元符号化情報の修復が必要であると判断された場合に、前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成するステップと、を前記情報処理装置に実行させる。
【0023】
また、請求項15に記載の発明は、記録媒体であって請求項14に記載の制御プログラムを情報処理装置が読み取り可能な形式で記録したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明の一態様によれば、バーコード画像の修復において、情報の信頼性、完全性を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係る文書管理システムの運用形態を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る情報処理端末のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係る文書処理サーバの機能構成を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るバーコード処理部の機能構成を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る文書処理サーバの動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係る入力画像の例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るバーコードの修復要否の判断動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態に係る修復されたバーコードの画像の例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係るバーコードが修復された画像の例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係る画像に付加されるメタ情報の例を示す図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係る画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の他の実施形態に係るクライアント装置の機能構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施形態に係るクライアント装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る文書管理システムの運用形態の例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る文書管理システムは、文書管理サーバ1、クライアント用端末2、画像処理装置3及びファイル管理サーバ4を含む。
【0027】
文書処理サーバ1は、本実施形態に係る文書管理システムにおいて、ユーザの操作に応じて画像処理を実行するサーバである。本実施形態に係る文書処理サーバ1は、画像処理装置3によるスキャンによって生成された画像に含まれるバーコードを抽出し、バーコードを修復する処理を実行する。文書処理サーバ1の機能が本実施形態に係る要旨の1つとなる。
【0028】
クライアント用端末2は、ユーザが操作する情報処理端末である。画像処理装置3は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機である。
【0029】
ファイル管理サーバ4は、文書情報が蓄積されるデータサーバである。ファイル管理サーバ4が記憶している文書情報とは、例えば拡張子“jpg”や“pdf”等の画像情報、拡張子“txt”や“doc”等の文字情報によって構成される情報である。即ち、ファイル管理サーバ4に含まれる記録媒体が、画像情報蓄積部として機能する。文書処理サーバ1、クライアント用端末2、画像処理装置3及びファイル管理サーバ4は、ネットワークを介して接続されている。
【0030】
尚、図1においては、文書処理サーバ1と画像処理装置3とが別々の装置として設けられている場合を例としているが、1体の装置として構成することも可能である。また、文書処理サーバ1とファイル管理サーバ4とを1体の装置として構成しても良い。
【0031】
次に、本実施形態に係る文書処理サーバ1、クライアント用端末2、画像処理装置3及びファイル管理サーバ4等の、情報処理端末のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施形態に係る情報処理端末のハードウェア構成を示すブロック図である。尚、画像処理装置3は、図2に示すハードウェア構成に加えて、スキャナ、プリンタ等を実現するためのエンジンを備える。以降、文書処理サーバ1のハードウェア構成を例として説明するが、他の情報処理端末も同様である。
【0032】
図2に示すように、本実施形態に係る文書処理サーバ1は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成を有する。即ち、本実施形態に係る文書処理サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、HDD(Hard Disk Drive)40及びI/F50がバス80を介して接続されている。また、I/F50にはLCD(Liquid Crystal Display)60及び操作部70が接続されている。
【0033】
CPU10は演算手段であり、文書処理サーバ1全体の動作を制御する。RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM30は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD40は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納される。
【0034】
I/F50は、バス80と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD60は、ユーザが文書処理サーバ1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部70は、キーボードやマウス等、ユーザが文書処理サーバ1に情報を入力するためのユーザインタフェースである。尚、図1において説明したように、本実施形態に係る文書処理サーバ1及びファイル管理サーバ4は、サーバとして運用される。従って、LCD60及び操作部70等のユーザインタフェースは省略可能である。
【0035】
このようなハードウェア構成において、ROM30やHDD40若しくは図示しない光学ディスク等の記憶媒体に格納されたプログラムがRAM20に読み出され、CPU10の制御に従って動作することにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る文書処理サーバ1等の情報処理端末の機能を実現する機能ブロックが構成される。
【0036】
次に、本実施形態に係る画像処理装置3の機能構成について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に係る画像処理装置3の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態に係る画像処理装置3は、コントローラ300、ADF(Auto Documennt Feeder:原稿自動搬送装置)301、スキャナユニット302、排紙トレイ303、ディスプレイパネル304、給紙テーブル305、プリントエンジン306、排紙トレイ307及びネットワークI/F308を有する。
【0037】
また、コントローラ300は、主制御部311、エンジン制御部312、入出力制御部313、画像処理部314及び操作表示制御部315を有する。図3に示すように、本実施形態に係る画像処理装置3は、スキャナユニット302、プリントエンジン306を有する複合機として構成されている。尚、図3においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、用紙若しくは文書束の流れを破線の矢印で示している。
【0038】
ディスプレイパネル304は、画像処理装置3の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像処理装置3を直接操作し若しくは画像処理装置3に対して情報を入力する際の入力インタフェース(操作部)でもある。ネットワークI/F308は、画像処理装置3がネットワークAを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
【0039】
コントローラ300は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM30や不揮発性メモリ並びにHDD40や光学ディスク等の不揮発性記憶媒体に格納されたファームウェア等の制御プログラムが、RAM20等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされ、CPU10の制御に従って構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ300が構成される。コントローラ300は、画像処理装置3全体を制御する制御部として機能する。
【0040】
主制御部311は、コントローラ300に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ300の各部に命令を与える。エンジン制御部312は、プリントエンジン306やスキャナユニット302等を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。入出力制御部313は、ネットワークI/F308を介して入力される信号や命令を主制御部311に入力する。また、主制御部311は、入出力制御部313を制御し、ネットワークI/F308及びネットワークを介してワークフローサーバ1やファイル管理サーバ4にアクセスする。
【0041】
画像処理部314は、主制御部311の制御に従い、印刷出力すべき画像情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン306が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。
【0042】
また、画像処理部314は、スキャナユニット302から入力される撮像データを処理し、画像データを生成する。この画像データとは、スキャナ動作の結果物として画像処理装置3に格納され若しくはネットワークI/F308を介して文書処理サーバ1やファイル管理サーバ4に送信される情報である。操作表示制御部315は、ディスプレイパネル304に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル304を介して入力された情報を主制御部311に通知する。
【0043】
画像処理装置3がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部313がネットワークI/F308を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部313は、受信した印刷ジョブを主制御部311に転送する。主制御部311は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部314を制御して印刷ジョブに含まれる文書情報若しくは画像情報に基づいて描画情報を生成する。
【0044】
画像処理部314によって描画情報が生成されると、エンジン制御部312は、生成された描画情報に基づき、給紙テーブル305から搬送される用紙に対して画像形成を実行する。プリントエンジン306の具体的態様としては、インクジェット方式による画像形成機構や電子写真方式による画像形成機構等を用いることが可能である。プリントエンジン306によって画像形成が施された文書は排紙トレイ307に排紙される。
【0045】
画像処理装置3がスキャナとして動作する場合は、ユーザによるディスプレイパネル304の操作若しくはネットワークI/F308を介して外部のクライアント端末2等から入力されるスキャン実行指示に応じて、操作表示制御部315若しくは入出力制御部313が主制御部311にスキャン実行信号を転送する。主制御部311は、受信したスキャン実行信号に基づき、エンジン制御部312を制御する。
【0046】
エンジン制御部312は、ADF301を駆動し、ADF301にセットされた撮像対象原稿をスキャナユニット302に搬送する。また、エンジン制御部312は、スキャナユニット302を駆動し、ADF301から搬送される原稿を撮像する。また、ADF301に原稿がセットされておらず、スキャナユニット302に直接原稿がセットされた場合、スキャナユニット302は、エンジン制御部312の制御に従い、セットされた原稿を撮像する。即ち、スキャナユニット302が撮像部として動作する。
【0047】
撮像動作においては、スキャナユニット302に含まれるCCD等の撮像素子が原稿を光学的に走査し、光学情報に基づいて生成された撮像情報が生成される。エンジン制御部312は、スキャナユニット302が生成した撮像情報を画像処理部314に転送する。画像処理部314は、主制御部311の制御に従い、エンジン制御部312から受信した撮像情報に基づき画像情報を生成する。画像処理部314が生成した画像情報はHDD40等の画像処理装置3に装着された記憶媒体に保存される。
【0048】
画像処理部314によって生成された画像情報は、ユーザの指示に応じてそのままHDD40等に格納され若しくは入出力制御部313及びネットワークI/F308を介して文書処理サーバ1やファイル管理サーバ4等の外部の装置に送信される。即ち、ADF301及びエンジン制御部312が画像入力部として機能する。
【0049】
また、画像処理装置3が複写機として動作する場合は、エンジン制御部312がスキャナユニット302から受信した撮像情報若しくは画像処理部314が生成した画像情報に基づき、画像処理部314が描画情報を生成する。その描画情報に基づいてプリンタ動作の場合と同様に、エンジン制御部312がプリントエンジン306を駆動する。
【0050】
次に、本実施形態に係る文書処理サーバ1の機能ブロックについて、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態に係る文書処理サーバ1の機能ブロックを示すブロック図である。図4に示すように、本実施形態に係る文書処理サーバ1は、コントローラ100及びネットワークI/F110を含む。このような構成により、文書処理サーバ1は、入力された画像情報のファイル管理サーバ4若しくはクライアント用端末2への配信処理等を行う。
【0051】
ネットワークI/F110は、文書処理サーバ1がネットワークを介して情報を取得し、若しくはネットワークを介して情報を送信するためのインタフェースであり、図2に示すI/F50によって実現される。具体的には、例えばEthernet(登録商標)接続のインタフェースや、USB(Universal Serial Bus)接続のインタフェースによって実現される。
【0052】
コントローラ100は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM30や不揮発性メモリ並びにHDD40や光学ディスク等の不揮発性記憶媒体に格納されたファームウェア等の制御プログラムが、RAM20等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされ、CPU10の制御に従って構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ100が構成される。コントローラ100は、文書処理サーバ1全体を制御する制御部として機能する。
【0053】
図4に示すように、コントローラ100は、情報取得部101、バーコード処理部102及び文書処理部103を含む。情報取得部101は、ネットワークI/F110を介して入力された情報を取得する。情報取得部101が取得する主な情報は、画像情報を文書情報として処理する命令及び処理すべき画像情報である。
【0054】
バーコード処理部102は、情報取得部101が取得した画像情報に対して、バーコード関連の処理を行う。バーコード処理部102については後に詳述する。文書処理部103は、情報取得部101が取得した命令に従って画像情報を文書情報として処理する。ここで、情報取得部101が取得する命令とは、例えば、複数の処理が組み合わせられて構成されたワークフローの実効命令である。即ち、文書処理部101は、ワークフロー実行部として機能する。
【0055】
文書処理部103は、画像処理の実行に際して、ファイル管理サーバ4への文書の蓄積やクライアント用端末2への文書の配信が必要な場合、ネットワークI/F110を介して処理を実行する。
【0056】
次に、本実施形態に係るバーコード処理部102の詳細な機能構成について、図5を参照して説明する。図5は、バーコード処理部102の機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、バーコード処理部102は、バーコード認識部121、バーコード画像生成判断部122、バーコード画像生成部123及び画像情報生成部124を含む。
【0057】
バーコード認識部121は、情報取得部101が取得した画像情報に含まれるバーコードを認識する。バーコード画像生成判断部122は、バーコード認識部121が認識したバーコードについて、バーコードの修復の必要があるか否かを判断する。
【0058】
バーコード画像生成部123は、バーコード画像生成判断部122の判断結果に基づき、バーコードを修復するためのバーコード画像を生成する。画像情報生成部124は、バーコード画像生成部123が生成したバーコード画像を別レイヤーで元画像に重畳し、バーコードの修復された画像情報を生成する。
【0059】
このような構成により、本実施形態に係る文書処理サーバ1は、入力された画像情報に含まれるバーコードの修復を行う。本実施形態に係るバーコードの修復処理の要旨は、元画像からのバーコードの改ざん検知を可能とすること及び元画像においてバーコードの背景に表示されていた画像の欠落の防止を可能とすることである。
【0060】
次に、本実施形態に係るバーコードの修復動作について説明する。本実施形態に係るバーコードの修復動作は、文書処理サーバ1が受信した画像情報を文書として蓄積若しくは配信する処理の一部として実行される。図6は、本実施形態に係る文書管理システムにおける文書処理サーバ1の動作を示すフローチャートである。
【0061】
図6に示すように、まず、情報取得部101がネットワークI/F110を介して画像情報を取得する(S601)。即ち、情報取得部101が画像情報取得部として機能する。本実施形態においては、画像処理装置3がスキャンにより生成した図7に示すような画像情報を、文書処理サーバ1を介してファイル管理サーバ4に格納する場合の動作を例とする。図7に示すように、本実施形態においては、右上に欠損したバーコードが表示されている画像を処理する場合を例とする。情報取得部101は、S601において取得した画像情報を、バーコード処理部102に入力する。
【0062】
バーコード処理部102に画像情報が入力されると、まず、バーコード認識部121が、取得した画像情報を解析し、画像中にバーコードが含まれているか否か判断する(S602)。即ち、バーコード認識部121が、符号化情報抽出部として機能する。S602の判断の結果、バーコード認識部121が、バーコードが含まれていないと判断した場合(S602/No)、バーコード処理部102は画像情報及び処理命令を文書処理部103に入力する。そして、文書処理部103が処理命令に従って文書処理を実行し(S606)、処理を終了する。
【0063】
S602の判断の結果、バーコード認識部121が、バーコードが含まれていると判断した場合(S602/Yes)、次に、バーコード画像生成判断部122が、バーコード修復の要否を判断する(S603)。即ち、バーコード画像生成判断部122が、修復要否判断部として機能する。尚、S602において、バーコード認識部121は、画像中においてバーコードが表示されている範囲の情報も取得する。このバーコードが表示されている範囲の情報とは、例えば、画像中における座標の情報である。また、S602において認識されたバーコード、は、修復される前の元のバーコード、即ち、元符号化情報として機能する。
【0064】
S603におけるバーコード画像生成判断部122の処理の詳細について、図8を参照して説明する。図8は、S603においてバーコード画像生成判断部122が実行する処理を示すフローチャートである。
【0065】
図8に示すように、バーコード画像生成判断部122は、まずバーコード認識部121が認識したバーコードの復号を試みる(S801)。即ち、バーコード画像生成判断部122が、復号部として機能する。S801の処理の結果、バーコードの読み取りが不可能な場合(S802/No)、修復不可能と判断して(S807)、処理を終了する。
【0066】
S801の処理の結果、バーコードの読み取りが可能であった場合(S802/Yes)、次に、バーコード画像生成判断部122は、S801においてバーコードを復号するまでに要した読み取りリトライの回数が、所定の閾値以下か否か判断する(S803)。S803の処理の結果、リトライ回数が所定の閾値を超えている場合(S803/No)、バーコード画像生成判断部122は、バーコードの修復が必要、即ち、バーコード画像の生成が必要であると判断して(S806)、処理を終了する。
【0067】
尚、S803の処理のように、バーコードの復号に要したリトライ回数に限らず、バーコード画像生成判断部122は、バーコードを復号する際の処理に基づいて、バーコードの修復要否を判断することができる。
【0068】
S803の処理の結果、リトライ回数が所定の閾値以内である場合(S803/Yes)、次に、バーコード画像生成判断部122は、バーコードの欠損割合を算出し、バーコードの欠損割合が所定の閾値以下か否か判断する(S804)。
【0069】
S804の処理において、バーコード画像生成判断部122は、例えばバーコードの読取が不可能となっている面積を算出し、バーコード全体の面積と比較することによって、欠損割合を算出することができる。尚、欠損によりバーコード全体の面積が算出不能である場合は、認識可能な角部から推測される全体の面積を算出しても良い。
【0070】
S803の処理の結果、バーコードの欠損割合が所定の閾値を越えている場合(S804/No)、バーコード画像生成判断部122は、バーコードの修復が必要、即ち、バーコード画像の生成が必要であると判断して(S806)、処理を終了する。
【0071】
S804の処理の結果、バーコードの欠損割合が所定の閾値以内である場合(S804/Yes)、バーコード画像生成判断部122は、バーコードの修復が不要、即ち、バーコード画像の生成が不要であると判断して(S805)。処理を終了する。
【0072】
このように、図8に示すような処理の結果、バーコード画像生成判断部122がバーコードの修復要否を判断する。図8の処理の結果、バーコード画像生成判断部122がバーコード修復不要(S805)と判断した場合若しくはバーコードの修復が不可能(S807)であると判断した場合(S603/No)、バーコード処理部102は画像情報及び処理命令を文書処理部103に入力する。そして、文書処理部103が処理命令に従って文書処理を実行し(S606)、処理を終了する。
【0073】
図8の処理の結果、バーコード画像生成判断部122がバーコード修復必要(S806)と判断した場合(S603/Yes)、バーコード画像生成部123が、図8のS801において復号されて読み取られた情報を符号化し、バーコード画像を生成する(S604)。即ち、バーコード画像生成部123が、符号化部として機能する。このように生成されたバーコード画像は、修復されたバーコード、即ち修復符号化情報として機能する。図9に、S604において生成されるバーコード画像の例を示す。図9に示すように、本実施形態に係るバーコード画像生成部123は、S604において、バーコード部分のみの画像を生成する。
【0074】
バーコード画像生成部123が図9に示すようなバーコード画像を生成すると、画像情報生成部124は、図7に示す元画像においてバーコードが表示されている部分の上に、S604において生成されたバーコード画像を別レイヤーで重畳し、バーコードが修復された画像情報を生成する(S605)。図10に、S605において生成される画像を示す。S605の処理において、画像情報生成部124は、バーコード認識部121が認識したバーコード表示範囲の情報に基づき、画像上において修復されたバーコードを重畳する位置を決定する。これにより、バーコード以外の部分には影響を与えることなく、バーコードを修復することが可能となる。
【0075】
図10に示すように、S604において生成されたバーコード画像が重畳された結果、欠損していた右上のバーコードが修復される。S605の処理により、欠損したバーコードの修復が完了すると、バーコード処理部102は、S605において生成した画像情報及び情報取得部101が取得した処理命令を文書処理部103に入力する。そして、文書処理部103が処理命令に従って文書処理を実行し(S606)、処理を終了する。
【0076】
本実施形態において、文書処理部103は、処理命令に従い、ネットワークI/F110を介してバーコードが修復された画像情報を文書情報としてファイル管理サーバ4に格納する。このような処理により、本実施形態に係るバーコードの修復処理が、文書処理サーバ1による文書処理の一部として完了する。
【0077】
本実施形態に係るバーコードの修復処理によれば、新たに生成したバーコードを元の画像のバーコードに上書きするのではなく、別レイヤーで重畳する。従って、元の画像を確認することも可能である。その結果、元のバーコードと修復されたバーコードとを比較することが可能であり、バーコードが改ざんされているか否かを確認することが可能となる。また、元の画像を確認することが可能であるため、バーコードを修復した後であっても、元のバーコードの背景に存在していた画像を確認することが可能である。
【0078】
また、本実施形態においては、図6において説明したように、元のバーコードの欠損割合や、読取リトライの回数に基づき、バーコード修復の要否を判断する。これにより、修復の必要がない場合にまでバーコードの修復を実行することを回避し、処理を効率化することが可能となる。
【0079】
また、上記バーコード修復要否の判断手法の1つとして、バーコードの欠損の割合を用いることにより、修復要否の判断を単純化し、処理を簡略化することが可能となる。
【0080】
また、上記バーコード修復要否の判断手法の1つとして、バーコードの読み取りリトライ回数を用いることにより、バーコードの読み取りに際して新規な処理を実行する必要が無く、容易に実現することが可能である。
【0081】
尚、S602においてバーコードを認識する際、バーコード認識部121は、元の画像のバーコードの色も読み取る。そして、S604において修復された亜バーコードを生成する際、バーコード画像生成部123は、バーコード認識部121が読み取った元のバーコードの色を用いて修復されたバーコードを生成する。これにより、元のバーコードが有彩色の場合であっても、忠実に再現し、修復前と修復後との際を低減することができる。
【0082】
また、S604において、バーコード画像生成部123は、図9に示すように、バーコード部分のみの画像を生成する。これにより、バーコードの修復によって増大する情報量を最低限に抑えることができる。
【0083】
尚、バーコード画像生成部123がバーコード部分のみの画像を生成する場合の他、元の画像と同サイズの別レイヤーを生成するようにしても良い。この場合、バーコード画像生成部123は、元の画像と同サイズの透明な画像であって且つバーコードの部分に修復されたバーコードが表示された画像を生成する。
【0084】
これにより、バーコード認識部121によるバーコード範囲の抽出処理を省略し、処理を簡略化することができる。また、画像情報生成部123は、修復されたバーコードのレイヤーの重畳に際して、元のバーコードの位置との位置合わせをする必要がなくなり、処理を簡略化することが可能となる。
【0085】
また、図6のS604において画像情報を生成する際、バーコード画像生成部604は、元のバーコードの欠損状態に関する情報を画像のメタ情報として含める。S604において生成される画像情報(以降、バーコード修復済み画像情報とする)のメタ情報に含まれる情報の例を図11に示す。
【0086】
図11に示すように、バーコード修復済み画像情報には、元のバーコードの欠損情報として、図8のS803においてカウントされたリトライ回数及びS804において認識された欠損割合の情報が含まれる。このように、バーコード修復済み画像のメタ情報として元の画像のバーコードの欠損状態に関する情報を含めることにより、バーコード修復済み画像を印刷若しくは閲覧等、再利用する際に、修復されたバーコードのレイヤーを用いるか、元の画像を用いるかの判断基準として用いることができる。
【0087】
尚、上記実施形態においては、S804におけるバーコードの欠損割合の算出方法として、バーコードの読み取りが不可能となっている面積に基づいて算出する方法を用いる例が説明されている。この他、画像比較による差分情報に基づいて欠損割合を判断することも可能である。
【0088】
この場合、バーコード画像生成判断部122は、まずS801において読み取られた情報に基づき、図9に示す修復されたバーコード画像を先に生成する。そして、元のバーコード画像と修復されたバーコード画像とを画像比較することにより、画像の類似度を算出し、算出された画像の類似度を欠損割合の情報として用いる。具体的には、算出された上記類似度が所定値よりも低い場合、欠損割合が所定値を超えている(S804/Yes)と判断する。尚、画像の類似度の算出については、公知の技術を用いることが可能であり、説明を省略する。
【0089】
実施の形態2.
本実施形態においては、実施の形態1の図11において説明したように、バーコード修復済み画像のメタ情報として元のバーコードの欠損状態に関する情報を含める場合に、その情報を活用する例を説明する。尚、実施の形態1と同様の符号を付す構成については同一または相当部を示すものとし、説明を省略する。
【0090】
本実施形態においては、実施の形態1において説明したような処理によりバーコードが修復された画像情報に基づいてプリントアウトを実行する場合の画像処理装置3の動作について説明する。本実施形態に係る画像処理装置3の構成は、実施の形態1の図3において説明した態様と概ね同様である。ここで、本実施形態に係る画像処理装置3は、プリントアウトを実行する際の画像処理部314の動作に特徴を有する。
【0091】
図12を参照して、本実施形態に係る画像処理装置3がプリントアウトを実行する際の動作について説明する。図12は、本実施形態に係る画像処理装置3が印刷ジョブを実行する際の動作を示すフローチャートである。図12に示すように、まず、入出力制御部313が、ネットワークI/F308を介して入力された印刷ジョブを取得する(S1201)。
【0092】
入出力制御部313が印刷ジョブを取得すると、主制御部311は、印刷ジョブを画像処理部314に入力し、描画情報の生成を指示する。画像処理部314は、主制御部311から印刷ジョブを取得すると、印刷ジョブに含まれる画像情報がバーコード修復されたものであるか否かを確認する(S1202)。ここで言うバーコード修復とは、実施の形態1において説明したバーコード修復の処理である。
【0093】
S1202の結果、印刷ジョブに含まれる画像情報がバーコード修復されたものではない場合(S1202/No)、画像処理部314は、実施の形態1の図3において説明した処理と同様の処理により描画情報を生成し、画像処理装置3が印刷出力を実行して(S1207)、処理を終了する。
【0094】
S1202の結果、印刷ジョブに含まれる画像情報がバーコード修復されたものである場合(S1202/Yes)、次に、画像処理部314は、画像情報のメタ情報として、実施の形態1の図11において説明したようなバーコードの欠損情報が含まれるか否かを判断する(S1203)。
【0095】
S1203の結果、バーコードの欠損情報が含まれていない場合(S1203/No)、画像処理部314は、修復されたバーコードのレイヤーが印刷出力されるように描画情報を生成し、画像処理装置3が印刷出力を実行して(S1206)、処理を終了する。
【0096】
S1203の結果、バーコードの欠損情報が含まれている場合(S1203/Yes)、次に、画像処理部314は、バーコードの欠損の程度が所定の閾値未満であるか否かを判断する(S1204)。ここで言うバーコードの欠損の程度とは、例えば実施の形態1で説明したような、バーコードの欠損割合や読み取りのリトライ回数である。
【0097】
S1204の結果、バーコードの欠損の程度が所定の閾値未満である場合、画像処理部314は、修復前、即ち元のバーコードのレイヤーが印刷出力されるように描画情報を生成し、画像処理装置3が印刷出力を実行して(S1205)、処理を終了する。他方、バーコードの欠損の程度が所定の閾値を超えている場合、画像処理部314は、修復されたバーコードのレイヤーが印刷出力されるように描画情報を生成し、画像処理装置3が印刷出力を実行して(S1206)、処理を終了する。
【0098】
このような処理により、実施の形態1を適用することによってバーコードが修復されている画像情報をプリントアウトする場合に、なるべく元の画像を用いてプリントアウトを実行して情報の信頼性、完全性を確保することができる。他方、バーコードの欠損の程度が高い場合は、修復されたバーコードの画像を用いてプリントアウトを実行することにより、再度バーコードを読み取る場合のバーコードの読み取り可能性、即ち、情報の可用性を高めることが出来る。
【0099】
尚、S1204において参照される所定の閾値は、実施の形態1の図8におけるS803において参照される所定のリトライ回数や、S804において参照される所定の欠損割合よりも高い値とすることが好ましい。これにより、バーコードの欠損の程度が非常に高い場合にのみ、修復されたバーコードを用いて印刷出力を実行することになり、なるべく元の画像を用いることができる。
【0100】
換言すると、S803、S804において参照される値は低く設定しておくことにより、少しでもバーコードの欠損が認識される場合には、実施の形態1の動作によりバーコードの修復を行い、情報の完全性及び後の再利用時の可用性を確保する。そして、バーコードが修復された画像を実際に再利用する際には、バーコードの欠損状態についての閾値を高く設定することにより、なるべく元のバーコードを利用して、情報の信頼性、完全性を確保する。
【0101】
また、このような態様は、画像処理装置3におけるプリントアウトに限らず、クライアント用端末2において画像を閲覧する際にも適用可能である。図13を参照して、そのような実施形態について説明する。図13は、本実施形態に係るクライアント用端末2の機能構成を示すブロック図である。
【0102】
図13に示すように、本実施形態に係るクライアント用端末2は、コントローラ200、ネットワークI/F210、情報入力部220及び表示部230を含む。上述したように、クライアント用端末2は、図2において説明したようなハードウェア構成によって実現される。情報入力部220は、ユーザがクライアント用端末2を操作して情報を入力するための構成であり、図2に示すI/F50及び操作部70によって実現される。
【0103】
ネットワークI/F210は、クライアント用端末2がネットワークを介して情報を取得し、若しくはネットワークを介して情報を送信するためのインタフェースであり、図2に示すI/F50によって実現される。具体的には、例えばEthernet(登録商標)接続のインタフェースや、USB(Universal Serial Bus)接続のインタフェースによって実現される。表示部230は、管理者用端末1の動作状態や、検索結果等が表示される構成であり、図2に示すI/F50及びLCD60によって実現される。
【0104】
画像ビューワ200は、本実施形態に係るクライアント用端末2において、画像情報を処理し、表示部230に表示させる機能を担う構成であり、情報取得部201、メタ情報処理部202及び表示情報生成部203を含む。画像ビューワ200は、画像情報を閲覧するためのアプリケーション・プログラムがRAM20にロードされ、CPU10の制御に従って動作することにより構成される。
【0105】
情報取得部201は、情報入力部220を介して、ユーザによる操作の情報を取得する。また、情報取得部201は、ネットワークI/F210を解して、外部からの情報を取得する。本実施形態において、情報取得部201は、表示すべき画像情報やユーザによる操作の情報を取得する。
【0106】
メタ情報処理部202は、情報取得部201が取得した画像情報のメタ情報を処理する。メタ情報処理部202による処理が本実施形態に係るクライアント装置2の要旨の1つである。表示情報生成部203は、メタ情報処理部202の処理結果に基づき、情報取得部201が取得した画像情報を表示部230に表示するための表示情報を生成する。
【0107】
次に、本実施形態に係るクライアント装置2の動作について、図14を参照して説明する。図14は、本実施形態に係るクライアント装置2の動作を示すフローチャートである。図14に示すように、まず、情報取得部201が、情報入力220を解してユーザから入力された画像情報の表示指示に基づき、画像情報を取得する(S1401)。本実施形態において、情報取得部201は、実施の形態1における処理の結果ファイル管理サーバ4に蓄積された画像情報を、ネットワークI/F210を介して取得する。情報取得部201は、取得した画像情報を、メタ情報処理部202に入力する。
【0108】
メタ情報処理部202は、情報取得部201から画像情報を取得すると、その画像情報がバーコードの修復処理が施されたものか否か確認する(S1402)。尚、S1402の処理において、メタ情報処理部202はメタ情報に基づいて判断するとは限らず、“画像情報が複数のレイヤーで構成されるか否か”等、画像情報事態を解析して判断しても良い。
【0109】
S1402の結果、画像情報がバーコードの修復処理が施されたものではない場合(S1402/No)、メタ情報処理部202は、そのまま画像情報を表示情報生成部203に入力する。そして、表示情報生成部203が画像情報に基づいて表示情報を生成して表示部230に画像を表示し(S1407)、処理を終了する。
【0110】
S1402の結果、画像情報がバーコードの修復処理が施されたものである場合(S1402/Yes)、次に、メタ情報処理部202は、画像情報のメタ情報として、バーコードの欠損状態に関する情報が含まれているか否かを確認する(S1403)。
【0111】
S1403の結果、画像情報のメタ情報としてバーコードの欠損状態に関する情報が含まれていない場合(S1403/No)、メタ情報処理部202は、修復されたバーコードを表示する命令を付加して画像情報を表示情報生成部203に入力する。表示情報生成部203は、取得した画像情報に基づき、修復されたバーコードを表示するように表示情報を生成して表示部230に画像を表示し(S1406)、処理を終了する。
【0112】
S1403の結果、画像情報のメタ情報としてバーコードの欠損状態に関する情報が含まれている場合(S1403/Yes)、次に、メタ情報処理部202は、バーコードの欠損の程度が所定の閾値未満であるか否かを判断する(S1404)。S1404の処理は、図12において説明したS1204の処理と略同様の処理である。
【0113】
S1404の結果、バーコードの欠損の程度が所定の閾値未満である場合、メタ情報処理部202は、修復前、即ち元のバーコードを表示する命令を付加して画像情報を表示情報生成部203に入力する。表示情報生成部203は、取得した画像情報に基づき、元のバーコードを表示するように表示情報を生成して表示部230に画像を表示し(S1405)、処理を終了する。
【0114】
他方、バーコードの欠損の程度が所定の閾値を超えている場合、メタ情報処理部202は、修復されたバーコードを表示する命令を付加して画像情報を表示情報生成部203に入力する。表示情報生成部203は、取得した画像情報に基づき、修復されたバーコードを表示するように表示情報を生成して表示部230に画像を表示し(S1406)、処理を終了する。このような処理により、画像情報の閲覧の際においても、図12において説明したような効果と同様の効果を得ることができる。
【0115】
尚、上記実施形態においては、修復する対象の符号化情報としてバーコードを例として説明したが、画像として表示される符号化情報であれば、どのような情報であっても適用可能であり、同様の効果を得ることが可能である。画像として表示される符号化情報の他の例としては、例えば、QRコード(登録商標)等が考えられる。
【符号の説明】
【0116】
1 文書処理サーバ
2 クライアントサーバ
3 画像処理装置
4 ファイル管理サーバ
10 CPU
20 RAM
30 ROM
40 HDD
50 I/F
60 LCD
70 操作部
80 バス
100 コントローラ
101 情報取得部
102 バーコード処理部
103 文書処理部
110 ネットワークI/F
121 バーコード認識部
122 バーコード画像生成判断部
123 バーコード画像生成部
124 画像情報生成部
200 画像ビューワ
201 情報取得部
202 メタ情報処理部
203 表示情報生成部
210 ネットワークI/F
220 情報入力部
230 表示部
300 コントローラ
301 ADF
302 スキャナユニット
303 排紙トレイ
304 ディスプレイパネル
305 給紙テーブル
306 プリントエンジン
307 排紙トレイ
308 ネットワークI/F
311 主制御部
312 エンジン制御部
313 入出力制御部
314 画像処理部
315 操作表示制御部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0117】
【特許文献1】特開2008−97586号公報
【特許文献2】特開2008−77238号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、制御プログラム及び記録媒体に関し、特に、登録されている情報の閲覧に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能なMFP(MultiFunction Peripheral:複合機)として構成されることが多い。
【0003】
また、このように電子化された文書を文書管理サーバに蓄積し若しくは指定された配信先に配信して利用する文書管理システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような文書管理システムにおいては、スキャナ機能と情報処理機能とを組み合わせてワークフローを構成し、文書蓄積の効率化を図ることが行われている。
【0004】
このようなワークフローの利便性を高める方法として、書類から読み取った情報に基づいてタスクを特定することにより、一度にスキャンされた複数の書類について、夫々の書類毎にワークフローを振り分ける方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このように、画像処理と言う観点から、バーコード等の符号化情報を用いて処理の利便性を向上する技術が各種知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、紙媒体に印刷された文書は複写を繰り返すことにより、表示が薄くなり、若しくはかすれてしまうことが考えられる。また、紙面の汚れにより、表示の識別性が悪くなることが考えられる。このような結果、紙面に表示された符号化情報の読取が困難になるという課題がある。
【0006】
このような課題を解決する方法として、紙媒体をスキャンする際等に紙面上に表示されたバーコードを読み取り、新たにバーコードを生成することによりバーコードを修復する方法が考えられる。これにより、バーコードの欠損状態が読み取り不能な程度となる前にバーコードを修復することが出来る。
【0007】
しかしながら、バーコードの修復を行う場合、元のバーコードを上書きすることとなるため、元のバーコードが改ざんされていないか否かを確認することが困難となり、情報の信頼性が低下する。また、元のバーコードの背景に情報が存在している場合に、その情報が欠落してしまうため、情報の完全性が低下する。
【0008】
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、バーコード画像の修復において、情報の信頼性、完全性を保つことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、符号化された情報が表示された画像を処理する画像処理装置であって、画像情報を取得する画像情報取得部と、前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出する符号化情報抽出部と、前記抽出された符号化情報を復号する復号部と、前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成する符号化部と、前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断する修復要否判断部と、前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成する画像情報生成部とを含み、前記画像情報生成部は、前記修復要否判断部が前記元符号化情報の修復が必要であると判断した場合に、前記修復画像情報を生成する。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記修復要否判断部は、前記復号部が前記元符号化情報を復号する際の処理に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像処理装置において、前記修復要否判断部は、前記復号部が前記元符号化情報を復号する際のリトライ回数に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3いずれかに記載の画像処理装置において、前記修復要否判断部は、前記元符号化情報が欠損している面積の割合に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3いずれかに記載の画像処理装置において、前記修復要否判断部は、前記生成された修復符号化情報と前記元符号化情報との画像の類似度に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5いずれかに記載の画像処理装置において、前記符号化情報抽出部は、前記元符号化情報の色を抽出し、前記符号化部は、前記符号化情報抽出部が抽出した前記元符号化情報の色に基づいて前記修復符号化情報の色を決定することを特徴とする。
【0015】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6いずれかに記載の画像処理装置において、前記符号化部は、前記元符号化情報の表示範囲に相当する大きさの前記修復符号化情報を生成し、前記画像情報生成部は、前記元符号化情報の抽出元である画像中の前記元符号化情報が表示されている位置に前記修復符号化情報を重畳することを特徴とする。
【0016】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7いずれかに記載の画像処理装置において、前記画像情報生成部は、前記元符号化情報の欠損状態に関する情報をメタ情報として前記修復画像情報に付加することを特徴とする。
【0017】
また、請求項9に記載の発明は、入力された画像情報を、複数の処理が組み合わせられて構成されたワークフローに従って処理する画像処理システムであって、前記画像情報を入力する画像入力部と、前記入力された画像情報を前記ワークフローに従って処理するワークフロー実行部と、前記ワークフロー実行部が処理した画像情報を蓄積する画像情報蓄積部とを含み、前記ワークフロー実行部は、前記入力された画像情報を取得する画像情報取得部と、前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出する符号化情報抽出部と、前記抽出された符号化情報を復号する復号部と、前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成する符号化部と、前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断する修復要否判断部と、前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成する画像情報生成部とを含み、前記画像情報生成部は、前記修復要否判断部が前記元符号化情報の修復が必要であると判断した場合に、前記修復画像情報を生成する。
【0018】
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の画像処理システムにおいて、前記画像情報生成部は、前記元符号化情報の欠損状態に関する情報をメタ情報として前記修復画像情報に付加することを特徴とする。
【0019】
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の画像処理システムにおいて、画像情報に基づいて画像形成出力を実行する画像形成部を更に含み、前記画像形成部は、前記生成された修復画像情報を前記画像形成出力するための情報として取得する出力情報取得部と、前記取得された修復画像情報に基づいて画像形成出力を実行する出力部とを含み、前記出力部は、前記修復画像情報に付加された前記欠損状態に関する情報に基づいて前記元符号化情報と前記修復符号化情報とのいずれを出力するか判断することを特徴とする。
【0020】
また、請求項12に記載の発明は、請求項10に記載の画像処理システムにおいて、画像を視覚的に表示する表示部と、画像情報に基づいて前記表示部に表示するべき画像の表示情報を生成する表示情報生成部と、を更に含み、前記表示情報生成部は、前記生成された修復画像情報を前記表示部に表示するための情報として取得し、前記修復画像情報に付加された前記欠損状態に関する情報に基づいて前記元符号化情報と前記修復符号化情報とのいずれを表示するか判断することを特徴とする。
【0021】
また、請求項13に記載の発明は、符号化された情報が表示された画像を処理する画像処理方法であって、画像情報を取得し、前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出し、前記抽出された符号化情報を復号し、前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成し、前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断し、前記元符号化情報の修復が必要であると判断された場合に、前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成する。
【0022】
また、請求項14に記載の発明は、情報処理装置を、符号化された情報が表示された画像を処理する画像処理装置として動作させる制御プログラムであって、画像情報を取得するステップと、前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出するステップと、前記抽出された符号化情報を復号するステップと、前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成するステップと、前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断するステップと、前記元符号化情報の修復が必要であると判断された場合に、前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成するステップと、を前記情報処理装置に実行させる。
【0023】
また、請求項15に記載の発明は、記録媒体であって請求項14に記載の制御プログラムを情報処理装置が読み取り可能な形式で記録したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明の一態様によれば、バーコード画像の修復において、情報の信頼性、完全性を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係る文書管理システムの運用形態を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る情報処理端末のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係る文書処理サーバの機能構成を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るバーコード処理部の機能構成を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る文書処理サーバの動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係る入力画像の例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るバーコードの修復要否の判断動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態に係る修復されたバーコードの画像の例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係るバーコードが修復された画像の例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係る画像に付加されるメタ情報の例を示す図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係る画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の他の実施形態に係るクライアント装置の機能構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施形態に係るクライアント装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る文書管理システムの運用形態の例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る文書管理システムは、文書管理サーバ1、クライアント用端末2、画像処理装置3及びファイル管理サーバ4を含む。
【0027】
文書処理サーバ1は、本実施形態に係る文書管理システムにおいて、ユーザの操作に応じて画像処理を実行するサーバである。本実施形態に係る文書処理サーバ1は、画像処理装置3によるスキャンによって生成された画像に含まれるバーコードを抽出し、バーコードを修復する処理を実行する。文書処理サーバ1の機能が本実施形態に係る要旨の1つとなる。
【0028】
クライアント用端末2は、ユーザが操作する情報処理端末である。画像処理装置3は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機である。
【0029】
ファイル管理サーバ4は、文書情報が蓄積されるデータサーバである。ファイル管理サーバ4が記憶している文書情報とは、例えば拡張子“jpg”や“pdf”等の画像情報、拡張子“txt”や“doc”等の文字情報によって構成される情報である。即ち、ファイル管理サーバ4に含まれる記録媒体が、画像情報蓄積部として機能する。文書処理サーバ1、クライアント用端末2、画像処理装置3及びファイル管理サーバ4は、ネットワークを介して接続されている。
【0030】
尚、図1においては、文書処理サーバ1と画像処理装置3とが別々の装置として設けられている場合を例としているが、1体の装置として構成することも可能である。また、文書処理サーバ1とファイル管理サーバ4とを1体の装置として構成しても良い。
【0031】
次に、本実施形態に係る文書処理サーバ1、クライアント用端末2、画像処理装置3及びファイル管理サーバ4等の、情報処理端末のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施形態に係る情報処理端末のハードウェア構成を示すブロック図である。尚、画像処理装置3は、図2に示すハードウェア構成に加えて、スキャナ、プリンタ等を実現するためのエンジンを備える。以降、文書処理サーバ1のハードウェア構成を例として説明するが、他の情報処理端末も同様である。
【0032】
図2に示すように、本実施形態に係る文書処理サーバ1は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成を有する。即ち、本実施形態に係る文書処理サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、HDD(Hard Disk Drive)40及びI/F50がバス80を介して接続されている。また、I/F50にはLCD(Liquid Crystal Display)60及び操作部70が接続されている。
【0033】
CPU10は演算手段であり、文書処理サーバ1全体の動作を制御する。RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM30は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD40は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納される。
【0034】
I/F50は、バス80と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD60は、ユーザが文書処理サーバ1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部70は、キーボードやマウス等、ユーザが文書処理サーバ1に情報を入力するためのユーザインタフェースである。尚、図1において説明したように、本実施形態に係る文書処理サーバ1及びファイル管理サーバ4は、サーバとして運用される。従って、LCD60及び操作部70等のユーザインタフェースは省略可能である。
【0035】
このようなハードウェア構成において、ROM30やHDD40若しくは図示しない光学ディスク等の記憶媒体に格納されたプログラムがRAM20に読み出され、CPU10の制御に従って動作することにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る文書処理サーバ1等の情報処理端末の機能を実現する機能ブロックが構成される。
【0036】
次に、本実施形態に係る画像処理装置3の機能構成について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に係る画像処理装置3の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態に係る画像処理装置3は、コントローラ300、ADF(Auto Documennt Feeder:原稿自動搬送装置)301、スキャナユニット302、排紙トレイ303、ディスプレイパネル304、給紙テーブル305、プリントエンジン306、排紙トレイ307及びネットワークI/F308を有する。
【0037】
また、コントローラ300は、主制御部311、エンジン制御部312、入出力制御部313、画像処理部314及び操作表示制御部315を有する。図3に示すように、本実施形態に係る画像処理装置3は、スキャナユニット302、プリントエンジン306を有する複合機として構成されている。尚、図3においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、用紙若しくは文書束の流れを破線の矢印で示している。
【0038】
ディスプレイパネル304は、画像処理装置3の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像処理装置3を直接操作し若しくは画像処理装置3に対して情報を入力する際の入力インタフェース(操作部)でもある。ネットワークI/F308は、画像処理装置3がネットワークAを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
【0039】
コントローラ300は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM30や不揮発性メモリ並びにHDD40や光学ディスク等の不揮発性記憶媒体に格納されたファームウェア等の制御プログラムが、RAM20等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされ、CPU10の制御に従って構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ300が構成される。コントローラ300は、画像処理装置3全体を制御する制御部として機能する。
【0040】
主制御部311は、コントローラ300に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ300の各部に命令を与える。エンジン制御部312は、プリントエンジン306やスキャナユニット302等を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。入出力制御部313は、ネットワークI/F308を介して入力される信号や命令を主制御部311に入力する。また、主制御部311は、入出力制御部313を制御し、ネットワークI/F308及びネットワークを介してワークフローサーバ1やファイル管理サーバ4にアクセスする。
【0041】
画像処理部314は、主制御部311の制御に従い、印刷出力すべき画像情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン306が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。
【0042】
また、画像処理部314は、スキャナユニット302から入力される撮像データを処理し、画像データを生成する。この画像データとは、スキャナ動作の結果物として画像処理装置3に格納され若しくはネットワークI/F308を介して文書処理サーバ1やファイル管理サーバ4に送信される情報である。操作表示制御部315は、ディスプレイパネル304に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル304を介して入力された情報を主制御部311に通知する。
【0043】
画像処理装置3がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部313がネットワークI/F308を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部313は、受信した印刷ジョブを主制御部311に転送する。主制御部311は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部314を制御して印刷ジョブに含まれる文書情報若しくは画像情報に基づいて描画情報を生成する。
【0044】
画像処理部314によって描画情報が生成されると、エンジン制御部312は、生成された描画情報に基づき、給紙テーブル305から搬送される用紙に対して画像形成を実行する。プリントエンジン306の具体的態様としては、インクジェット方式による画像形成機構や電子写真方式による画像形成機構等を用いることが可能である。プリントエンジン306によって画像形成が施された文書は排紙トレイ307に排紙される。
【0045】
画像処理装置3がスキャナとして動作する場合は、ユーザによるディスプレイパネル304の操作若しくはネットワークI/F308を介して外部のクライアント端末2等から入力されるスキャン実行指示に応じて、操作表示制御部315若しくは入出力制御部313が主制御部311にスキャン実行信号を転送する。主制御部311は、受信したスキャン実行信号に基づき、エンジン制御部312を制御する。
【0046】
エンジン制御部312は、ADF301を駆動し、ADF301にセットされた撮像対象原稿をスキャナユニット302に搬送する。また、エンジン制御部312は、スキャナユニット302を駆動し、ADF301から搬送される原稿を撮像する。また、ADF301に原稿がセットされておらず、スキャナユニット302に直接原稿がセットされた場合、スキャナユニット302は、エンジン制御部312の制御に従い、セットされた原稿を撮像する。即ち、スキャナユニット302が撮像部として動作する。
【0047】
撮像動作においては、スキャナユニット302に含まれるCCD等の撮像素子が原稿を光学的に走査し、光学情報に基づいて生成された撮像情報が生成される。エンジン制御部312は、スキャナユニット302が生成した撮像情報を画像処理部314に転送する。画像処理部314は、主制御部311の制御に従い、エンジン制御部312から受信した撮像情報に基づき画像情報を生成する。画像処理部314が生成した画像情報はHDD40等の画像処理装置3に装着された記憶媒体に保存される。
【0048】
画像処理部314によって生成された画像情報は、ユーザの指示に応じてそのままHDD40等に格納され若しくは入出力制御部313及びネットワークI/F308を介して文書処理サーバ1やファイル管理サーバ4等の外部の装置に送信される。即ち、ADF301及びエンジン制御部312が画像入力部として機能する。
【0049】
また、画像処理装置3が複写機として動作する場合は、エンジン制御部312がスキャナユニット302から受信した撮像情報若しくは画像処理部314が生成した画像情報に基づき、画像処理部314が描画情報を生成する。その描画情報に基づいてプリンタ動作の場合と同様に、エンジン制御部312がプリントエンジン306を駆動する。
【0050】
次に、本実施形態に係る文書処理サーバ1の機能ブロックについて、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態に係る文書処理サーバ1の機能ブロックを示すブロック図である。図4に示すように、本実施形態に係る文書処理サーバ1は、コントローラ100及びネットワークI/F110を含む。このような構成により、文書処理サーバ1は、入力された画像情報のファイル管理サーバ4若しくはクライアント用端末2への配信処理等を行う。
【0051】
ネットワークI/F110は、文書処理サーバ1がネットワークを介して情報を取得し、若しくはネットワークを介して情報を送信するためのインタフェースであり、図2に示すI/F50によって実現される。具体的には、例えばEthernet(登録商標)接続のインタフェースや、USB(Universal Serial Bus)接続のインタフェースによって実現される。
【0052】
コントローラ100は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM30や不揮発性メモリ並びにHDD40や光学ディスク等の不揮発性記憶媒体に格納されたファームウェア等の制御プログラムが、RAM20等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされ、CPU10の制御に従って構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ100が構成される。コントローラ100は、文書処理サーバ1全体を制御する制御部として機能する。
【0053】
図4に示すように、コントローラ100は、情報取得部101、バーコード処理部102及び文書処理部103を含む。情報取得部101は、ネットワークI/F110を介して入力された情報を取得する。情報取得部101が取得する主な情報は、画像情報を文書情報として処理する命令及び処理すべき画像情報である。
【0054】
バーコード処理部102は、情報取得部101が取得した画像情報に対して、バーコード関連の処理を行う。バーコード処理部102については後に詳述する。文書処理部103は、情報取得部101が取得した命令に従って画像情報を文書情報として処理する。ここで、情報取得部101が取得する命令とは、例えば、複数の処理が組み合わせられて構成されたワークフローの実効命令である。即ち、文書処理部101は、ワークフロー実行部として機能する。
【0055】
文書処理部103は、画像処理の実行に際して、ファイル管理サーバ4への文書の蓄積やクライアント用端末2への文書の配信が必要な場合、ネットワークI/F110を介して処理を実行する。
【0056】
次に、本実施形態に係るバーコード処理部102の詳細な機能構成について、図5を参照して説明する。図5は、バーコード処理部102の機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、バーコード処理部102は、バーコード認識部121、バーコード画像生成判断部122、バーコード画像生成部123及び画像情報生成部124を含む。
【0057】
バーコード認識部121は、情報取得部101が取得した画像情報に含まれるバーコードを認識する。バーコード画像生成判断部122は、バーコード認識部121が認識したバーコードについて、バーコードの修復の必要があるか否かを判断する。
【0058】
バーコード画像生成部123は、バーコード画像生成判断部122の判断結果に基づき、バーコードを修復するためのバーコード画像を生成する。画像情報生成部124は、バーコード画像生成部123が生成したバーコード画像を別レイヤーで元画像に重畳し、バーコードの修復された画像情報を生成する。
【0059】
このような構成により、本実施形態に係る文書処理サーバ1は、入力された画像情報に含まれるバーコードの修復を行う。本実施形態に係るバーコードの修復処理の要旨は、元画像からのバーコードの改ざん検知を可能とすること及び元画像においてバーコードの背景に表示されていた画像の欠落の防止を可能とすることである。
【0060】
次に、本実施形態に係るバーコードの修復動作について説明する。本実施形態に係るバーコードの修復動作は、文書処理サーバ1が受信した画像情報を文書として蓄積若しくは配信する処理の一部として実行される。図6は、本実施形態に係る文書管理システムにおける文書処理サーバ1の動作を示すフローチャートである。
【0061】
図6に示すように、まず、情報取得部101がネットワークI/F110を介して画像情報を取得する(S601)。即ち、情報取得部101が画像情報取得部として機能する。本実施形態においては、画像処理装置3がスキャンにより生成した図7に示すような画像情報を、文書処理サーバ1を介してファイル管理サーバ4に格納する場合の動作を例とする。図7に示すように、本実施形態においては、右上に欠損したバーコードが表示されている画像を処理する場合を例とする。情報取得部101は、S601において取得した画像情報を、バーコード処理部102に入力する。
【0062】
バーコード処理部102に画像情報が入力されると、まず、バーコード認識部121が、取得した画像情報を解析し、画像中にバーコードが含まれているか否か判断する(S602)。即ち、バーコード認識部121が、符号化情報抽出部として機能する。S602の判断の結果、バーコード認識部121が、バーコードが含まれていないと判断した場合(S602/No)、バーコード処理部102は画像情報及び処理命令を文書処理部103に入力する。そして、文書処理部103が処理命令に従って文書処理を実行し(S606)、処理を終了する。
【0063】
S602の判断の結果、バーコード認識部121が、バーコードが含まれていると判断した場合(S602/Yes)、次に、バーコード画像生成判断部122が、バーコード修復の要否を判断する(S603)。即ち、バーコード画像生成判断部122が、修復要否判断部として機能する。尚、S602において、バーコード認識部121は、画像中においてバーコードが表示されている範囲の情報も取得する。このバーコードが表示されている範囲の情報とは、例えば、画像中における座標の情報である。また、S602において認識されたバーコード、は、修復される前の元のバーコード、即ち、元符号化情報として機能する。
【0064】
S603におけるバーコード画像生成判断部122の処理の詳細について、図8を参照して説明する。図8は、S603においてバーコード画像生成判断部122が実行する処理を示すフローチャートである。
【0065】
図8に示すように、バーコード画像生成判断部122は、まずバーコード認識部121が認識したバーコードの復号を試みる(S801)。即ち、バーコード画像生成判断部122が、復号部として機能する。S801の処理の結果、バーコードの読み取りが不可能な場合(S802/No)、修復不可能と判断して(S807)、処理を終了する。
【0066】
S801の処理の結果、バーコードの読み取りが可能であった場合(S802/Yes)、次に、バーコード画像生成判断部122は、S801においてバーコードを復号するまでに要した読み取りリトライの回数が、所定の閾値以下か否か判断する(S803)。S803の処理の結果、リトライ回数が所定の閾値を超えている場合(S803/No)、バーコード画像生成判断部122は、バーコードの修復が必要、即ち、バーコード画像の生成が必要であると判断して(S806)、処理を終了する。
【0067】
尚、S803の処理のように、バーコードの復号に要したリトライ回数に限らず、バーコード画像生成判断部122は、バーコードを復号する際の処理に基づいて、バーコードの修復要否を判断することができる。
【0068】
S803の処理の結果、リトライ回数が所定の閾値以内である場合(S803/Yes)、次に、バーコード画像生成判断部122は、バーコードの欠損割合を算出し、バーコードの欠損割合が所定の閾値以下か否か判断する(S804)。
【0069】
S804の処理において、バーコード画像生成判断部122は、例えばバーコードの読取が不可能となっている面積を算出し、バーコード全体の面積と比較することによって、欠損割合を算出することができる。尚、欠損によりバーコード全体の面積が算出不能である場合は、認識可能な角部から推測される全体の面積を算出しても良い。
【0070】
S803の処理の結果、バーコードの欠損割合が所定の閾値を越えている場合(S804/No)、バーコード画像生成判断部122は、バーコードの修復が必要、即ち、バーコード画像の生成が必要であると判断して(S806)、処理を終了する。
【0071】
S804の処理の結果、バーコードの欠損割合が所定の閾値以内である場合(S804/Yes)、バーコード画像生成判断部122は、バーコードの修復が不要、即ち、バーコード画像の生成が不要であると判断して(S805)。処理を終了する。
【0072】
このように、図8に示すような処理の結果、バーコード画像生成判断部122がバーコードの修復要否を判断する。図8の処理の結果、バーコード画像生成判断部122がバーコード修復不要(S805)と判断した場合若しくはバーコードの修復が不可能(S807)であると判断した場合(S603/No)、バーコード処理部102は画像情報及び処理命令を文書処理部103に入力する。そして、文書処理部103が処理命令に従って文書処理を実行し(S606)、処理を終了する。
【0073】
図8の処理の結果、バーコード画像生成判断部122がバーコード修復必要(S806)と判断した場合(S603/Yes)、バーコード画像生成部123が、図8のS801において復号されて読み取られた情報を符号化し、バーコード画像を生成する(S604)。即ち、バーコード画像生成部123が、符号化部として機能する。このように生成されたバーコード画像は、修復されたバーコード、即ち修復符号化情報として機能する。図9に、S604において生成されるバーコード画像の例を示す。図9に示すように、本実施形態に係るバーコード画像生成部123は、S604において、バーコード部分のみの画像を生成する。
【0074】
バーコード画像生成部123が図9に示すようなバーコード画像を生成すると、画像情報生成部124は、図7に示す元画像においてバーコードが表示されている部分の上に、S604において生成されたバーコード画像を別レイヤーで重畳し、バーコードが修復された画像情報を生成する(S605)。図10に、S605において生成される画像を示す。S605の処理において、画像情報生成部124は、バーコード認識部121が認識したバーコード表示範囲の情報に基づき、画像上において修復されたバーコードを重畳する位置を決定する。これにより、バーコード以外の部分には影響を与えることなく、バーコードを修復することが可能となる。
【0075】
図10に示すように、S604において生成されたバーコード画像が重畳された結果、欠損していた右上のバーコードが修復される。S605の処理により、欠損したバーコードの修復が完了すると、バーコード処理部102は、S605において生成した画像情報及び情報取得部101が取得した処理命令を文書処理部103に入力する。そして、文書処理部103が処理命令に従って文書処理を実行し(S606)、処理を終了する。
【0076】
本実施形態において、文書処理部103は、処理命令に従い、ネットワークI/F110を介してバーコードが修復された画像情報を文書情報としてファイル管理サーバ4に格納する。このような処理により、本実施形態に係るバーコードの修復処理が、文書処理サーバ1による文書処理の一部として完了する。
【0077】
本実施形態に係るバーコードの修復処理によれば、新たに生成したバーコードを元の画像のバーコードに上書きするのではなく、別レイヤーで重畳する。従って、元の画像を確認することも可能である。その結果、元のバーコードと修復されたバーコードとを比較することが可能であり、バーコードが改ざんされているか否かを確認することが可能となる。また、元の画像を確認することが可能であるため、バーコードを修復した後であっても、元のバーコードの背景に存在していた画像を確認することが可能である。
【0078】
また、本実施形態においては、図6において説明したように、元のバーコードの欠損割合や、読取リトライの回数に基づき、バーコード修復の要否を判断する。これにより、修復の必要がない場合にまでバーコードの修復を実行することを回避し、処理を効率化することが可能となる。
【0079】
また、上記バーコード修復要否の判断手法の1つとして、バーコードの欠損の割合を用いることにより、修復要否の判断を単純化し、処理を簡略化することが可能となる。
【0080】
また、上記バーコード修復要否の判断手法の1つとして、バーコードの読み取りリトライ回数を用いることにより、バーコードの読み取りに際して新規な処理を実行する必要が無く、容易に実現することが可能である。
【0081】
尚、S602においてバーコードを認識する際、バーコード認識部121は、元の画像のバーコードの色も読み取る。そして、S604において修復された亜バーコードを生成する際、バーコード画像生成部123は、バーコード認識部121が読み取った元のバーコードの色を用いて修復されたバーコードを生成する。これにより、元のバーコードが有彩色の場合であっても、忠実に再現し、修復前と修復後との際を低減することができる。
【0082】
また、S604において、バーコード画像生成部123は、図9に示すように、バーコード部分のみの画像を生成する。これにより、バーコードの修復によって増大する情報量を最低限に抑えることができる。
【0083】
尚、バーコード画像生成部123がバーコード部分のみの画像を生成する場合の他、元の画像と同サイズの別レイヤーを生成するようにしても良い。この場合、バーコード画像生成部123は、元の画像と同サイズの透明な画像であって且つバーコードの部分に修復されたバーコードが表示された画像を生成する。
【0084】
これにより、バーコード認識部121によるバーコード範囲の抽出処理を省略し、処理を簡略化することができる。また、画像情報生成部123は、修復されたバーコードのレイヤーの重畳に際して、元のバーコードの位置との位置合わせをする必要がなくなり、処理を簡略化することが可能となる。
【0085】
また、図6のS604において画像情報を生成する際、バーコード画像生成部604は、元のバーコードの欠損状態に関する情報を画像のメタ情報として含める。S604において生成される画像情報(以降、バーコード修復済み画像情報とする)のメタ情報に含まれる情報の例を図11に示す。
【0086】
図11に示すように、バーコード修復済み画像情報には、元のバーコードの欠損情報として、図8のS803においてカウントされたリトライ回数及びS804において認識された欠損割合の情報が含まれる。このように、バーコード修復済み画像のメタ情報として元の画像のバーコードの欠損状態に関する情報を含めることにより、バーコード修復済み画像を印刷若しくは閲覧等、再利用する際に、修復されたバーコードのレイヤーを用いるか、元の画像を用いるかの判断基準として用いることができる。
【0087】
尚、上記実施形態においては、S804におけるバーコードの欠損割合の算出方法として、バーコードの読み取りが不可能となっている面積に基づいて算出する方法を用いる例が説明されている。この他、画像比較による差分情報に基づいて欠損割合を判断することも可能である。
【0088】
この場合、バーコード画像生成判断部122は、まずS801において読み取られた情報に基づき、図9に示す修復されたバーコード画像を先に生成する。そして、元のバーコード画像と修復されたバーコード画像とを画像比較することにより、画像の類似度を算出し、算出された画像の類似度を欠損割合の情報として用いる。具体的には、算出された上記類似度が所定値よりも低い場合、欠損割合が所定値を超えている(S804/Yes)と判断する。尚、画像の類似度の算出については、公知の技術を用いることが可能であり、説明を省略する。
【0089】
実施の形態2.
本実施形態においては、実施の形態1の図11において説明したように、バーコード修復済み画像のメタ情報として元のバーコードの欠損状態に関する情報を含める場合に、その情報を活用する例を説明する。尚、実施の形態1と同様の符号を付す構成については同一または相当部を示すものとし、説明を省略する。
【0090】
本実施形態においては、実施の形態1において説明したような処理によりバーコードが修復された画像情報に基づいてプリントアウトを実行する場合の画像処理装置3の動作について説明する。本実施形態に係る画像処理装置3の構成は、実施の形態1の図3において説明した態様と概ね同様である。ここで、本実施形態に係る画像処理装置3は、プリントアウトを実行する際の画像処理部314の動作に特徴を有する。
【0091】
図12を参照して、本実施形態に係る画像処理装置3がプリントアウトを実行する際の動作について説明する。図12は、本実施形態に係る画像処理装置3が印刷ジョブを実行する際の動作を示すフローチャートである。図12に示すように、まず、入出力制御部313が、ネットワークI/F308を介して入力された印刷ジョブを取得する(S1201)。
【0092】
入出力制御部313が印刷ジョブを取得すると、主制御部311は、印刷ジョブを画像処理部314に入力し、描画情報の生成を指示する。画像処理部314は、主制御部311から印刷ジョブを取得すると、印刷ジョブに含まれる画像情報がバーコード修復されたものであるか否かを確認する(S1202)。ここで言うバーコード修復とは、実施の形態1において説明したバーコード修復の処理である。
【0093】
S1202の結果、印刷ジョブに含まれる画像情報がバーコード修復されたものではない場合(S1202/No)、画像処理部314は、実施の形態1の図3において説明した処理と同様の処理により描画情報を生成し、画像処理装置3が印刷出力を実行して(S1207)、処理を終了する。
【0094】
S1202の結果、印刷ジョブに含まれる画像情報がバーコード修復されたものである場合(S1202/Yes)、次に、画像処理部314は、画像情報のメタ情報として、実施の形態1の図11において説明したようなバーコードの欠損情報が含まれるか否かを判断する(S1203)。
【0095】
S1203の結果、バーコードの欠損情報が含まれていない場合(S1203/No)、画像処理部314は、修復されたバーコードのレイヤーが印刷出力されるように描画情報を生成し、画像処理装置3が印刷出力を実行して(S1206)、処理を終了する。
【0096】
S1203の結果、バーコードの欠損情報が含まれている場合(S1203/Yes)、次に、画像処理部314は、バーコードの欠損の程度が所定の閾値未満であるか否かを判断する(S1204)。ここで言うバーコードの欠損の程度とは、例えば実施の形態1で説明したような、バーコードの欠損割合や読み取りのリトライ回数である。
【0097】
S1204の結果、バーコードの欠損の程度が所定の閾値未満である場合、画像処理部314は、修復前、即ち元のバーコードのレイヤーが印刷出力されるように描画情報を生成し、画像処理装置3が印刷出力を実行して(S1205)、処理を終了する。他方、バーコードの欠損の程度が所定の閾値を超えている場合、画像処理部314は、修復されたバーコードのレイヤーが印刷出力されるように描画情報を生成し、画像処理装置3が印刷出力を実行して(S1206)、処理を終了する。
【0098】
このような処理により、実施の形態1を適用することによってバーコードが修復されている画像情報をプリントアウトする場合に、なるべく元の画像を用いてプリントアウトを実行して情報の信頼性、完全性を確保することができる。他方、バーコードの欠損の程度が高い場合は、修復されたバーコードの画像を用いてプリントアウトを実行することにより、再度バーコードを読み取る場合のバーコードの読み取り可能性、即ち、情報の可用性を高めることが出来る。
【0099】
尚、S1204において参照される所定の閾値は、実施の形態1の図8におけるS803において参照される所定のリトライ回数や、S804において参照される所定の欠損割合よりも高い値とすることが好ましい。これにより、バーコードの欠損の程度が非常に高い場合にのみ、修復されたバーコードを用いて印刷出力を実行することになり、なるべく元の画像を用いることができる。
【0100】
換言すると、S803、S804において参照される値は低く設定しておくことにより、少しでもバーコードの欠損が認識される場合には、実施の形態1の動作によりバーコードの修復を行い、情報の完全性及び後の再利用時の可用性を確保する。そして、バーコードが修復された画像を実際に再利用する際には、バーコードの欠損状態についての閾値を高く設定することにより、なるべく元のバーコードを利用して、情報の信頼性、完全性を確保する。
【0101】
また、このような態様は、画像処理装置3におけるプリントアウトに限らず、クライアント用端末2において画像を閲覧する際にも適用可能である。図13を参照して、そのような実施形態について説明する。図13は、本実施形態に係るクライアント用端末2の機能構成を示すブロック図である。
【0102】
図13に示すように、本実施形態に係るクライアント用端末2は、コントローラ200、ネットワークI/F210、情報入力部220及び表示部230を含む。上述したように、クライアント用端末2は、図2において説明したようなハードウェア構成によって実現される。情報入力部220は、ユーザがクライアント用端末2を操作して情報を入力するための構成であり、図2に示すI/F50及び操作部70によって実現される。
【0103】
ネットワークI/F210は、クライアント用端末2がネットワークを介して情報を取得し、若しくはネットワークを介して情報を送信するためのインタフェースであり、図2に示すI/F50によって実現される。具体的には、例えばEthernet(登録商標)接続のインタフェースや、USB(Universal Serial Bus)接続のインタフェースによって実現される。表示部230は、管理者用端末1の動作状態や、検索結果等が表示される構成であり、図2に示すI/F50及びLCD60によって実現される。
【0104】
画像ビューワ200は、本実施形態に係るクライアント用端末2において、画像情報を処理し、表示部230に表示させる機能を担う構成であり、情報取得部201、メタ情報処理部202及び表示情報生成部203を含む。画像ビューワ200は、画像情報を閲覧するためのアプリケーション・プログラムがRAM20にロードされ、CPU10の制御に従って動作することにより構成される。
【0105】
情報取得部201は、情報入力部220を介して、ユーザによる操作の情報を取得する。また、情報取得部201は、ネットワークI/F210を解して、外部からの情報を取得する。本実施形態において、情報取得部201は、表示すべき画像情報やユーザによる操作の情報を取得する。
【0106】
メタ情報処理部202は、情報取得部201が取得した画像情報のメタ情報を処理する。メタ情報処理部202による処理が本実施形態に係るクライアント装置2の要旨の1つである。表示情報生成部203は、メタ情報処理部202の処理結果に基づき、情報取得部201が取得した画像情報を表示部230に表示するための表示情報を生成する。
【0107】
次に、本実施形態に係るクライアント装置2の動作について、図14を参照して説明する。図14は、本実施形態に係るクライアント装置2の動作を示すフローチャートである。図14に示すように、まず、情報取得部201が、情報入力220を解してユーザから入力された画像情報の表示指示に基づき、画像情報を取得する(S1401)。本実施形態において、情報取得部201は、実施の形態1における処理の結果ファイル管理サーバ4に蓄積された画像情報を、ネットワークI/F210を介して取得する。情報取得部201は、取得した画像情報を、メタ情報処理部202に入力する。
【0108】
メタ情報処理部202は、情報取得部201から画像情報を取得すると、その画像情報がバーコードの修復処理が施されたものか否か確認する(S1402)。尚、S1402の処理において、メタ情報処理部202はメタ情報に基づいて判断するとは限らず、“画像情報が複数のレイヤーで構成されるか否か”等、画像情報事態を解析して判断しても良い。
【0109】
S1402の結果、画像情報がバーコードの修復処理が施されたものではない場合(S1402/No)、メタ情報処理部202は、そのまま画像情報を表示情報生成部203に入力する。そして、表示情報生成部203が画像情報に基づいて表示情報を生成して表示部230に画像を表示し(S1407)、処理を終了する。
【0110】
S1402の結果、画像情報がバーコードの修復処理が施されたものである場合(S1402/Yes)、次に、メタ情報処理部202は、画像情報のメタ情報として、バーコードの欠損状態に関する情報が含まれているか否かを確認する(S1403)。
【0111】
S1403の結果、画像情報のメタ情報としてバーコードの欠損状態に関する情報が含まれていない場合(S1403/No)、メタ情報処理部202は、修復されたバーコードを表示する命令を付加して画像情報を表示情報生成部203に入力する。表示情報生成部203は、取得した画像情報に基づき、修復されたバーコードを表示するように表示情報を生成して表示部230に画像を表示し(S1406)、処理を終了する。
【0112】
S1403の結果、画像情報のメタ情報としてバーコードの欠損状態に関する情報が含まれている場合(S1403/Yes)、次に、メタ情報処理部202は、バーコードの欠損の程度が所定の閾値未満であるか否かを判断する(S1404)。S1404の処理は、図12において説明したS1204の処理と略同様の処理である。
【0113】
S1404の結果、バーコードの欠損の程度が所定の閾値未満である場合、メタ情報処理部202は、修復前、即ち元のバーコードを表示する命令を付加して画像情報を表示情報生成部203に入力する。表示情報生成部203は、取得した画像情報に基づき、元のバーコードを表示するように表示情報を生成して表示部230に画像を表示し(S1405)、処理を終了する。
【0114】
他方、バーコードの欠損の程度が所定の閾値を超えている場合、メタ情報処理部202は、修復されたバーコードを表示する命令を付加して画像情報を表示情報生成部203に入力する。表示情報生成部203は、取得した画像情報に基づき、修復されたバーコードを表示するように表示情報を生成して表示部230に画像を表示し(S1406)、処理を終了する。このような処理により、画像情報の閲覧の際においても、図12において説明したような効果と同様の効果を得ることができる。
【0115】
尚、上記実施形態においては、修復する対象の符号化情報としてバーコードを例として説明したが、画像として表示される符号化情報であれば、どのような情報であっても適用可能であり、同様の効果を得ることが可能である。画像として表示される符号化情報の他の例としては、例えば、QRコード(登録商標)等が考えられる。
【符号の説明】
【0116】
1 文書処理サーバ
2 クライアントサーバ
3 画像処理装置
4 ファイル管理サーバ
10 CPU
20 RAM
30 ROM
40 HDD
50 I/F
60 LCD
70 操作部
80 バス
100 コントローラ
101 情報取得部
102 バーコード処理部
103 文書処理部
110 ネットワークI/F
121 バーコード認識部
122 バーコード画像生成判断部
123 バーコード画像生成部
124 画像情報生成部
200 画像ビューワ
201 情報取得部
202 メタ情報処理部
203 表示情報生成部
210 ネットワークI/F
220 情報入力部
230 表示部
300 コントローラ
301 ADF
302 スキャナユニット
303 排紙トレイ
304 ディスプレイパネル
305 給紙テーブル
306 プリントエンジン
307 排紙トレイ
308 ネットワークI/F
311 主制御部
312 エンジン制御部
313 入出力制御部
314 画像処理部
315 操作表示制御部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0117】
【特許文献1】特開2008−97586号公報
【特許文献2】特開2008−77238号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
符号化された情報が表示された画像を処理する画像処理装置であって、
画像情報を取得する画像情報取得部と、
前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出する符号化情報抽出部と、
前記抽出された符号化情報を復号する復号部と、
前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成する符号化部と、
前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断する修復要否判断部と、
前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成する画像情報生成部と、を含み、
前記画像情報生成部は、前記修復要否判断部が前記元符号化情報の修復が必要であると判断した場合に、前記修復画像情報を生成する画像処理装置。
【請求項2】
前記修復要否判断部は、前記復号部が前記元符号化情報を復号する際の処理に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記修復要否判断部は、前記復号部が前記元符号化情報を復号する際のリトライ回数に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする、請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記修復要否判断部は、前記元符号化情報が欠損している面積の割合に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記修復要否判断部は、前記生成された修復符号化情報と前記元符号化情報との画像の類似度に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記符号化情報抽出部は、前記元符号化情報の色を抽出し、
前記符号化部は、前記符号化情報抽出部が抽出した前記元符号化情報の色に基づいて前記修復符号化情報の色を決定することを特徴とする、請求項1乃至5いずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記符号化部は、前記元符号化情報の表示範囲に相当する大きさの前記修復符号化情報を生成し、
前記画像情報生成部は、前記元符号化情報の抽出元である画像中の前記元符号化情報が表示されている位置に前記修復符号化情報を重畳することを特徴とする、請求項1乃至6いずれかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記画像情報生成部は、前記元符号化情報の欠損状態に関する情報をメタ情報として前記修復画像情報に付加することを特徴とする、請求項1乃至7いずれかに記載の画像処理装置。
【請求項9】
入力された画像情報を、複数の処理が組み合わせられて構成されたワークフローに従って処理する画像処理システムであって、
前記画像情報を入力する画像入力部と、
前記入力された画像情報を前記ワークフローに従って処理するワークフロー実行部と、
前記ワークフロー実行部が処理した画像情報を蓄積する画像情報蓄積部と、を含み、
前記ワークフロー実行部は、
前記入力された画像情報を取得する画像情報取得部と、
前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出する符号化情報抽出部と、
前記抽出された符号化情報を復号する復号部と、
前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成する符号化部と、
前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断する修復要否判断部と、
前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成する画像情報生成部と、を含み、
前記画像情報生成部は、前記修復要否判断部が前記元符号化情報の修復が必要であると判断した場合に、前記修復画像情報を生成する画像処理システム。
【請求項10】
前記画像情報生成部は、前記元符号化情報の欠損状態に関する情報をメタ情報として前記修復画像情報に付加することを特徴とする、請求項9に記載の画像処理システム。
【請求項11】
画像情報に基づいて画像形成出力を実行する画像形成部を更に含み、
前記画像形成部は、
前記生成された修復画像情報を前記画像形成出力するための情報として取得する出力情報取得部と、
前記取得された修復画像情報に基づいて画像形成出力を実行する出力部と、を含み、
前記出力部は、前記修復画像情報に付加された前記欠損状態に関する情報に基づいて前記元符号化情報と前記修復符号化情報とのいずれを出力するか判断することを特徴とする、請求項10に記載の画像処理システム。
【請求項12】
画像を視覚的に表示する表示部と、
画像情報に基づいて前記表示部に表示するべき画像の表示情報を生成する表示情報生成部と、を更に含み、
前記表示情報生成部は、
前記生成された修復画像情報を前記表示部に表示するための情報として取得し、
前記修復画像情報に付加された前記欠損状態に関する情報に基づいて前記元符号化情報と前記修復符号化情報とのいずれを表示するか判断することを特徴とする、請求項10に記載の画像処理システム。
【請求項13】
符号化された情報が表示された画像を処理する画像処理方法であって、
画像情報を取得し、
前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出し、
前記抽出された符号化情報を復号し、
前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成し、
前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断し、
前記元符号化情報の修復が必要であると判断された場合に、前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成する画像処理方法。
【請求項14】
情報処理装置を、符号化された情報が表示された画像を処理する画像処理装置として動作させる制御プログラムであって、
画像情報を取得するステップと、
前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出するステップと、
前記抽出された符号化情報を復号するステップと、
前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成するステップと、
前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断するステップと、
前記元符号化情報の修復が必要であると判断された場合に、前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成するステップと、を前記情報処理装置に実行させる制御プログラム。
【請求項15】
請求項14に記載の制御プログラムを情報処理装置が読み取り可能な形式で記録したことを特徴とする記録媒体。
【請求項1】
符号化された情報が表示された画像を処理する画像処理装置であって、
画像情報を取得する画像情報取得部と、
前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出する符号化情報抽出部と、
前記抽出された符号化情報を復号する復号部と、
前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成する符号化部と、
前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断する修復要否判断部と、
前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成する画像情報生成部と、を含み、
前記画像情報生成部は、前記修復要否判断部が前記元符号化情報の修復が必要であると判断した場合に、前記修復画像情報を生成する画像処理装置。
【請求項2】
前記修復要否判断部は、前記復号部が前記元符号化情報を復号する際の処理に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記修復要否判断部は、前記復号部が前記元符号化情報を復号する際のリトライ回数に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする、請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記修復要否判断部は、前記元符号化情報が欠損している面積の割合に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記修復要否判断部は、前記生成された修復符号化情報と前記元符号化情報との画像の類似度に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断することを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記符号化情報抽出部は、前記元符号化情報の色を抽出し、
前記符号化部は、前記符号化情報抽出部が抽出した前記元符号化情報の色に基づいて前記修復符号化情報の色を決定することを特徴とする、請求項1乃至5いずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記符号化部は、前記元符号化情報の表示範囲に相当する大きさの前記修復符号化情報を生成し、
前記画像情報生成部は、前記元符号化情報の抽出元である画像中の前記元符号化情報が表示されている位置に前記修復符号化情報を重畳することを特徴とする、請求項1乃至6いずれかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記画像情報生成部は、前記元符号化情報の欠損状態に関する情報をメタ情報として前記修復画像情報に付加することを特徴とする、請求項1乃至7いずれかに記載の画像処理装置。
【請求項9】
入力された画像情報を、複数の処理が組み合わせられて構成されたワークフローに従って処理する画像処理システムであって、
前記画像情報を入力する画像入力部と、
前記入力された画像情報を前記ワークフローに従って処理するワークフロー実行部と、
前記ワークフロー実行部が処理した画像情報を蓄積する画像情報蓄積部と、を含み、
前記ワークフロー実行部は、
前記入力された画像情報を取得する画像情報取得部と、
前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出する符号化情報抽出部と、
前記抽出された符号化情報を復号する復号部と、
前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成する符号化部と、
前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断する修復要否判断部と、
前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成する画像情報生成部と、を含み、
前記画像情報生成部は、前記修復要否判断部が前記元符号化情報の修復が必要であると判断した場合に、前記修復画像情報を生成する画像処理システム。
【請求項10】
前記画像情報生成部は、前記元符号化情報の欠損状態に関する情報をメタ情報として前記修復画像情報に付加することを特徴とする、請求項9に記載の画像処理システム。
【請求項11】
画像情報に基づいて画像形成出力を実行する画像形成部を更に含み、
前記画像形成部は、
前記生成された修復画像情報を前記画像形成出力するための情報として取得する出力情報取得部と、
前記取得された修復画像情報に基づいて画像形成出力を実行する出力部と、を含み、
前記出力部は、前記修復画像情報に付加された前記欠損状態に関する情報に基づいて前記元符号化情報と前記修復符号化情報とのいずれを出力するか判断することを特徴とする、請求項10に記載の画像処理システム。
【請求項12】
画像を視覚的に表示する表示部と、
画像情報に基づいて前記表示部に表示するべき画像の表示情報を生成する表示情報生成部と、を更に含み、
前記表示情報生成部は、
前記生成された修復画像情報を前記表示部に表示するための情報として取得し、
前記修復画像情報に付加された前記欠損状態に関する情報に基づいて前記元符号化情報と前記修復符号化情報とのいずれを表示するか判断することを特徴とする、請求項10に記載の画像処理システム。
【請求項13】
符号化された情報が表示された画像を処理する画像処理方法であって、
画像情報を取得し、
前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出し、
前記抽出された符号化情報を復号し、
前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成し、
前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断し、
前記元符号化情報の修復が必要であると判断された場合に、前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成する画像処理方法。
【請求項14】
情報処理装置を、符号化された情報が表示された画像を処理する画像処理装置として動作させる制御プログラムであって、
画像情報を取得するステップと、
前記取得された画像情報に含まれる画像中に表示された元符号化情報を抽出するステップと、
前記抽出された符号化情報を復号するステップと、
前記復号された情報を符号化して修復符号化情報を生成するステップと、
前記元符号化情報の欠損状態に基づいて前記元符号化情報の修復要否を判断するステップと、
前記元符号化情報の修復が必要であると判断された場合に、前記元符号化情報の抽出元である画像に対して、前記生成された修復符号化情報を前記元符号化情報とは異なるレイヤーで重畳することにより元符号化情報が修復された修復画像情報を生成するステップと、を前記情報処理装置に実行させる制御プログラム。
【請求項15】
請求項14に記載の制御プログラムを情報処理装置が読み取り可能な形式で記録したことを特徴とする記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−165072(P2010−165072A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−5150(P2009−5150)
【出願日】平成21年1月13日(2009.1.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月13日(2009.1.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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