説明

画像処理装置、表示制御方法、ブラウザプログラムおよびアプリケーションプログラム

【課題】ブラウザの起動中に画像処理装置においてエラーが発生した場合でも、画像処理装置の操作性を低下させることがなく、しかもブラウザにかかる負荷を抑制しながらエラー画面を表示できるようにする。
【解決手段】複数の機能を有する画像処理装置1は、複数の表示タブを個別に起動し、各表示タブに対して個別に設定されるアドレスにアクセスし、各表示タブで表示部14aに表示するためのWebページを取得するブラウザ32を備えている。ブラウザ32は、外部アドレスから取得するWebページを第1の表示タブで表示部14aに表示する際、外部アドレスから取得するWebページを解析することによって複数の機能のうちで関連する機能を特定し、その特定した機能のエラーに関するWebページを画面生成部31aから取得して第2の表示タブに表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、表示制御方法、ブラウザプログラムおよびアプリケーションプログラムに関し、特に複合機などの複数の機能を有する画像処理装置においてブラウザの起動中にエラー画面を表示するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複合機などと呼ばれる画像処理装置は、スキャン機能やプリント機能といった複数の機能を備えており、ユーザによって一の機能が選択されると、その機能に対応したジョブを実行する。近年、この種の画像処理装置は、更にブラウザ機能を搭載している。そのため、近年の画像処理装置は、ユーザが操作パネルを操作することによってブラウザを起動させると、インターネットなどで公開されるWebページを取得して操作パネルに表示することが可能である。
【0003】
ところが、従来の画像処理装置は、ユーザがブラウザを起動させてWebページを閲覧している状態で、スキャン機能やプリント機能などに関するエラーが発生すると、ブラウザを強制終了させ、操作パネルの表示画面を、装置内部で作成したエラー画面に切り替える構成である。それ故、画像処理装置でWebページを閲覧しているユーザにとっては、装置内部で発生したエラーがユーザの行う作業に何ら関係のないものであってもそのエラーを解消しない限り、ブラウザを再起動させることができず、Webページの閲覧を継続することができなくなるという問題がある。また、ユーザがエラーを解消する作業を行ってブラウザを再起動させた場合でも、強制終了時におけるWebページを再度表示させるためには前回と同様の操作を再び行わなければならず、操作性が悪いという問題もある。
【0004】
一方、従来は住宅設備監視システムの技術分野において、ブラウザの起動を終了させることなく、イベント発生を通知する画面を表示するようにした技術が提案されている(例えば特許文献1)。この従来技術では、ブラウザを、複数のタブを有するタブブラウザで構成し、それら複数のタブのそれぞれに宅内機器から提供される多様なWebページを表示させることができるようになっている。そして監視対象に何らかのイベントが発生すると、宅内機器はそのイベントを通知するためのイベント通知用Webページを生成し、タブブラウザは、そのイベントに対応する1つのタブにそのイベント通知用Webページを割り込み表示させる構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−211298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した住宅設備監視システムに関する技術では、複数の監視対象項目の全てを監視する。そのため、ブラウザは、それら複数の監視対象項目の全てにおいてイベント通知用Webページが生成されたか否かを監視しておく必要があり、いずれかの項目でイベント通知用Webページが生成されると、そのイベントに対応するタブでイベント通知用Webページを表示する。
【0007】
しかし、このような技術を、複合機などの画像処理装置に適用すると、ブラウザにかかる負荷が高くなるという問題がある。つまり、画像処理装置においてブラウザが起動しているとき、そのブラウザが画像処理装置で発生し得る全てのエラー発生要因を監視するように構成すると、ブラウザの処理負担が増大し、CPUやメモリなどにおけるブラウザの占有率が過大になるという問題がある。特にこの種の画像処理装置は、一般的なパーソナルコンピュータなどと比較するとメモリ資源などに乏しく、ブラウザの処理負担が増大してしまうと、ブラウザの起動中に並行して行われるプリント出力やFAX受信などの処理効率を著しく低下させる要因となり、深刻な問題を引き起こす。
【0008】
そこで本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、操作性を低下させることがなく、しかもブラウザにかかる負荷を抑制しつつ、ブラウザの起動中にエラー画面を表示できるようにした画像処理装置、表示制御方法、ブラウザプログラムおよびアプリケーションプログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、複数の機能を有し、該複数の機能のうちから選択される少なくとも1つの機能に対応するジョブを実行する画像処理装置であって、ネットワークを介して通信を行う通信手段と、各種情報を表示する表示手段と、複数の表示タブを個別に起動し、各表示タブに対して個別に設定されるアドレスにアクセスし、各表示タブで前記表示手段に表示するためのWebページを取得するブラウザと、前記複数の機能のそれぞれに対応するエラーを検知するエラー検知手段と、前記エラー検知手段によって検知されるエラーを前記複数の機能のそれぞれに分類し、その分類された機能毎にエラーに関するWebページを生成する画面生成手段と、を備える。そして前記ブラウザは、前記通信手段を介して外部アドレスから取得するWebページを第1の表示タブで前記表示手段に表示する際、前記外部アドレスから取得するWebページを解析することによって前記複数の機能のうちで当該Webページに関連する機能を特定し、その特定した機能のエラーに関するWebページが前記画面生成手段によって生成されているか否かを確認し、特定した機能のエラーに関するWebページが生成されている場合、前記第1の表示タブとは異なる第2の表示タブで前記画面生成手段によって生成されるWebページにアクセスし、前記第2の表示タブに、特定した機能のエラーに関するWebページを表示させることを特徴とする構成である。
【0010】
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページに含まれるコンテンツに基づいて当該Webページに関連する機能を特定することを特徴とする構成である。
【0011】
請求項3にかかる発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページのファイル形式に基づいて当該Webページに関連する機能を特定することを特徴とする構成である。
【0012】
請求項4にかかる発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理装置において、前記画面生成手段は、前記複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページをそれぞれ異なるアドレスに予め生成しておき、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能に対応するWebページをエラーに関する内容に更新し、前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページを前記第1の表示タブで前記表示手段に表示することに伴い、前記画面生成手段によって生成される複数のWebページのうち、前記外部アドレスから取得するWebページに関連した機能に対応するアドレスにアクセスし、前記画面生成手段によって生成されるWebページを取得して前記第2の表示タブに表示させることを特徴とする構成である。
【0013】
請求項5にかかる発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理装置において、前記画面生成手段は、前記複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページをそれぞれ異なるアドレスに予め生成しておき、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能毎にそのエラーに関するWebページをさらに別のアドレスに生成し、前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページを前記第1の表示タブで前記表示手段に表示することに伴い、前記画面生成手段によって生成される複数のWebページのうち、前記外部アドレスから取得するWebページに関連した機能に対応するアドレスにアクセスし、前記画面生成手段によって生成されるWebページを取得して前記第2の表示タブに表示させると共に、前記画面生成手段によって別のアドレスに、前記外部アドレスから取得するWebページに関連した機能に対応するエラーに関するWebページが生成されたときには、前記第2の表示タブに表示するためのアドレスをエラーに関するWebページのアドレスに切り替えることを特徴とする構成である。
【0014】
請求項6にかかる発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置において、前記画面生成手段は、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能に関連付けてエラー発生情報をセットし、前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページに関連する機能に関連付けられて前記エラー発生情報がセットされているか否かを監視することを特徴とする構成である。
【0015】
請求項7にかかる発明は、複数の機能を有し、該複数の機能のうちから選択される少なくとも1つの機能に対応するジョブを実行する画像処理装置において、複数の表示タブを有するブラウザの起動中にエラー画面を表示する表示制御方法であって、(a) 前記ブラウザを起動するステップと、(b) 前記ブラウザによって外部アドレスから取得されるWebページを前記複数の表示タブのうちの第1の表示タブで所定の表示手段に表示するステップと、(c) 前記第1の表示タブに表示されるWebページを解析し、前記複数の機能のうちで当該Webページに関連する機能を特定するステップと、(d) 前記複数の機能のそれぞれに対応するエラーを検知するステップと、(e) 前記ステップ(d)で検知されるエラーを前記複数の機能のそれぞれに分類するステップと、(f) 前記ステップ(e)で分類された機能毎にエラーに関するWebページを生成するステップと、(g) 前記ブラウザにおいて前記第1の表示タブとは異なる第2の表示タブを起動し、前記ステップ(c)で特定された機能に対応するエラーに関するWebページを前記第2の表示タブで取得して表示させるステップと、を備えることを特徴とする構成である。
【0016】
請求項8にかかる発明は、複数の機能を有し、該複数の機能のうちから選択される少なくとも1つの機能に対応するジョブを実行する画像処理装置によって実行されるブラウザプログラムであって、前記画像処理装置は、ネットワークを介して通信を行う通信手段と、各種情報を表示する表示手段と、前記複数の機能のそれぞれに対応するエラーを検知するエラー検知手段と、前記エラー検知手段によって検知されるエラーを前記複数の機能のそれぞれに分類し、その分類された機能毎にエラーに関するWebページを生成する画面生成手段と、を備えており、前記ブラウザプログラムは、前記画像処理装置によって実行されることにより、前記画像処理装置に対して更に、複数の表示タブを個別に起動し、各表示タブに対して個別に設定されるアドレスにアクセスし、各表示タブで前記表示手段に表示するためのWebページを取得するブラウザとしての機能を付与するものであり、前記ブラウザは、前記通信手段を介して外部アドレスから取得するWebページを第1の表示タブで前記表示手段に表示する際、前記外部アドレスから取得するWebページを解析することによって前記複数の機能のうちで当該Webページに関連する機能を特定し、その特定した機能のエラーに関するWebページが前記画面生成手段によって生成されているか否かを確認し、特定した機能のエラーに関するWebページが生成されている場合、前記第1の表示タブとは異なる第2の表示タブで前記画面生成手段によって生成されるWebページにアクセスし、前記第2の表示タブに、特定した機能のエラーに関するWebページを表示する機能を有することを特徴とする構成である。
【0017】
請求項9にかかる発明は、請求項8に記載のブラウザプログラムにおいて、前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページに含まれるコンテンツに基づいて当該Webページに関連する機能を特定することを特徴とする構成である。
【0018】
請求項10にかかる発明は、請求項8に記載のブラウザプログラムにおいて、前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページのファイル形式に基づいて当該Webページに関連する機能を特定することを特徴とする構成である。
【0019】
請求項11にかかる発明は、請求項8乃至10のいずれかに記載のブラウザプログラムにおいて、前記画面生成手段は、前記複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページをそれぞれ異なるアドレスに予め生成しておき、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能に対応するWebページをエラーに関する内容に更新する構成であり、前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページを前記第1の表示タブで前記表示手段に表示することに伴い、前記画面生成手段によって生成される複数のWebページのうち、前記外部アドレスから取得するWebページに関連した機能に対応するアドレスにアクセスし、前記画面生成手段によって生成されるWebページを取得して前記第2の表示タブに表示させることを特徴とする構成である。
【0020】
請求項12にかかる発明は、請求項8乃至10のいずれかに記載のブラウザプログラムにおいて、前記画面生成手段は、前記複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページをそれぞれ異なるアドレスに予め生成しておき、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能毎にそのエラーに関するWebページをさらに別のアドレスに生成する構成であり、前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページを前記第1の表示タブで前記表示手段に表示することに伴い、前記画面生成手段によって生成される複数のWebページのうち、前記外部アドレスから取得するWebページに関連した機能に対応するアドレスにアクセスし、前記画面生成手段によって生成されるWebページを取得して前記第2の表示タブに表示させると共に、前記画面生成手段によって別のアドレスに、前記外部アドレスから取得するWebページに関連した機能に対応するエラーに関するWebページが生成されたときには、前記第2の表示タブに表示するためのアドレスをエラーに関するWebページのアドレスに切り替えることを特徴とする構成である。
【0021】
請求項13にかかる発明は、請求項8乃至12のいずれかに記載のブラウザプログラムにおいて、前記画面生成手段は、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能に関連付けてエラー発生情報をセットする構成であり、前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページに関連する機能に関連付けられて前記エラー発生情報がセットされているか否かを監視することを特徴とする構成である。
【0022】
請求項14にかかる発明は、複数の機能を有し、該複数の機能のうちから選択される少なくとも1つの機能に対応するジョブを実行する画像処理装置によって実行されるアプリケーションプログラムであって、前記画像処理装置は、ネットワークを介して通信を行う通信手段と、各種情報を表示する表示手段と、複数の表示タブを個別に起動し、各表示タブに対して個別に設定されるアドレスにアクセスし、各表示タブで前記表示手段に表示するためのWebページを取得するブラウザと、前記複数の機能のそれぞれに対応するエラーを検知するエラー検知手段と、を備えており、前記アプリケーションプログラムは、前記画像処理装置によって実行されることにより、前記画像処理装置に対して更に、前記エラー検知手段によって検知されるエラーを前記複数の機能のそれぞれに分類し、その分類された機能毎にエラーに関するWebページを生成する画面生成手段としての機能を付与するものであり、前記画面生成手段は、エラーに関するWebページを機能毎にそれぞれ異なるアドレスに生成し、前記ブラウザが前記通信手段を介して外部アドレスから取得するWebページを第1の表示タブで前記表示手段に表示しているとき、前記第1の表示タブとは異なる第2の表示タブでアクセスされるアドレスに生成したWebページを前記第2の表示タブに出力することを特徴とする構成である。
【0023】
請求項15にかかる発明は、請求項14に記載のアプリケーションプログラムにおいて、前記画面生成手段は、前記複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページをそれぞれ異なるアドレスに予め生成しておき、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能に対応するWebページをエラーに関する内容に更新することを特徴とする構成である。
【0024】
請求項16にかかる発明は、請求項14に記載のアプリケーションプログラムにおいて、前記画面生成手段は、前記複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページをそれぞれ異なるアドレスに予め生成しておき、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能毎にそのエラーに関するWebページをさらに別のアドレスに生成することを特徴とする構成である。
【0025】
請求項17にかかる発明は、請求項14乃至16のいずれかに記載のアプリケーションプログラムにおいて、前記画面生成手段は、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能に関連付けてエラー発生情報を所定の記憶領域にセットすることを特徴とする構成である。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、ブラウザの起動中に、外部アドレスから取得したWebページを第1の表示タブに表示しているとき、ブラウザがそのWebページに関連する機能を特定し、その特定した機能のエラーに関するWebページを画面生成手段から取得して第2の表示タブに表示することができるようになる。そのため、ブラウザの起動中に、画像処理装置においてエラーが発生した場合であっても、ユーザは、ブラウザの閲覧作業を継続することができると共に、ブラウザの機能を利用してエラーの内容を確認することもできる。加えて、ブラウザは、画像処理装置が有する複数の機能のうちから、機能を限定してエラーに関するWebページを取得する構成であるので、ブラウザの処理負担も軽減することができる。したがって、本発明によれば、画像処理装置の操作性を低下させることがなく、しかもブラウザにかかる負荷を抑制しつつ、ブラウザの起動中にエラー画面を表示することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】画像処理装置を含むネットワーク構成の一例を示す図である。
【図2】画像処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】画像処理装置においてCPUが各種プログラムを実行した状態の機能構成を示すブロック図である。
【図4】画面生成部によって生成されるWebページの概念を示す図である。
【図5】画面生成部によって生成されるスキャン機能に関するWebページの一例を示す図である。
【図6】画面生成部によって生成されるプリント機能に関するWebページの一例を示す図である。
【図7】画面生成部によって生成されるFAX機能に関するWebページの一例を示す図である。
【図8】画面生成部によって管理される画面情報の一例を示す図である。
【図9】ブラウザの詳細な機能構成の一例を示すブロック図である。
【図10】ブラウザによって表示部に表示される画面例を示す図である。
【図11】システム制御部によって行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】IWS部によって行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図13】ブラウザによって行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図14】ブラウザによって行われる表示更新処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図15】ブラウザによる画面遷移の一例を示す図である。
【図16】ブラウザによる画面遷移の一例を示す図である。
【図17】ブラウザによる画面遷移の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
【0029】
図1は、本実施形態における画像処理装置1を含むネットワーク構成の一例を示す図である。画像処理装置1は、スキャン機能、プリント機能、FAX機能およびブラウザ機能といった複数の機能を備える複合機として構成される。この画像処理装置1は、スキャン機能、プリント機能およびFAX機能のそれぞれに関してユーザにより指定されたジョブを実行する。尚、画像処理装置1は、原稿のコピー出力を行うコピー機能も有しているが、このコピー機能はスキャン機能とプリント機能との組み合わせによって実現される。
【0030】
画像処理装置1は、装置本体の正面側にユーザインタフェースとなる操作パネル14を備えている。ユーザは、この操作パネル14を操作することにより、複数の機能のうちから所望の機能を選択し、その選択した機能に対応するジョブの実行を指示することが可能である。
【0031】
この画像処理装置1は、LAN(Local Area Network)などのネットワーク3に接続される。尚、ネットワーク3には、インターネットなどの広域ネットワークが含まれていても良い。このようなネットワーク3には、画像処理装置1の他に、Webサーバ2が接続される。
【0032】
Webサーバ2は、外部からのアクセス要求に基づいてWebページを提供するサーバである。すなわち、Webサーバ2には、階層構造を有する複数のWebページが記憶されており、それらの複数のWebページのそれぞれに異なるアドレス(URL:Uniform Resource Locator)が割り付けられている。そしてネットワーク3を介して特定のアドレスにアクセス要求があった場合、Webサーバ2は、そのアドレスに割り付けられているWebページを出力するように構成される。
【0033】
またWebサーバ2は、例えば文書データなどのファイルを管理するファイルサーバとしての機能を有しており、外部からの要求に応じて、ネットワーク3を介して受信するファイルを保存したり、或いは既に保存しているファイルを送信したりすることが可能である。そしてWebサーバ2は、そのようなファイルの送受信を行うための操作画面をWebページとして提供する。
【0034】
画像処理装置1は、ブラウザ機能を動作させることにより、ネットワーク3を介してWebサーバ2にアクセスし、そのWebサーバ2によって提供されるWebページを操作パネル14に表示することが可能である。そして画像処理装置1は、Webサーバ2からからファイルをダウンロードしてプリント出力を行ったり、スキャン機能で原稿を読み取って得られる画像データをWebサーバ2にアップロードしたりすることが可能である。
【0035】
尚、ネットワーク3には、画像処理装置1およびWebサーバ2の他にも、図示を省略するコンピュータなどが接続される。そのため、画像処理装置1は、それらコンピュータから印刷データを受信すると、プリント機能を作動させ、受信した印刷データに基づいてプリント出力を行うことも可能である。
【0036】
図2は、画像処理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、画像処理装置1は、そのハードウェア構成として、CPU10と、メモリ11と、ネットワーク通信インタフェース12と、ハードディスク装置13と、操作パネル14と、スキャナ部15と、プリンタ部16と、FAX部17とを備えている。そしてこれら各部はデータバス18を介して相互にデータの入出力を行うことができる構成である。
【0037】
CPU10は、ハードディスク装置13に予めインストールされている各種プログラムを読み出して実行することにより、各部の動作を制御する。メモリ11は、例えば揮発性の記憶手段であり、CPU10が各種プログラムを実行することによって発生する一時的なデータなどを記憶するためのものである。
【0038】
ネットワーク通信インタフェース12は、画像処理装置1がネットワーク3を介して外部とのデータ通信を行うための通信手段である。CPU10は、このネットワーク通信インタフェース12を介してネットワーク3に接続されているWebサーバ2やその他の機器とデータ通信を行うように構成される。
【0039】
ハードディスク装置13は、不揮発性の記憶手段である。このハードディスク装置13には、CPU10によって実行されるプログラムとして、オペレーティングシステム20と、アプリケーションプログラム21と、ブラウザプログラム22とが予めインストールされている。
【0040】
オペレーティングシステム20は、画像処理装置1においてスキャン機能、プリント機能およびFAX機能の基本的な動作を制御するためのプログラムであり、画像処理装置1に電源が投入されることに伴ってCPU10によって自動的に読み出されて実行される基本プログラムである。
【0041】
アプリケーションプログラム21は、CPU10をインターナルWebサーバ(以下、IWS部という。)として機能させるためのプログラムである。このアプリケーションプログラム21は、CPU10においてオペレーティングシステム20が起動している状態のときに更にCPU10によって実行されるアプリケーションプログラムである。
【0042】
ブラウザプログラム22は、画像処理装置1にブラウザ機能を付与するものである。すなわち、ブラウザプログラム22は、CPU10によって実行されることにより、CPU10をブラウザとして機能させる。このブラウザプログラム22もまた、CPU10においてオペレーティングシステム20が起動している状態のときに更にCPU10によって実行されるアプリケーションプログラムのひとつである。
【0043】
操作パネル14は、上述したようにユーザが画像処理装置1を操作する際のユーザインタフェースとなるものである。この操作パネル14は、各種情報を表示する表示部14aと、ユーザによる操作を受け付ける操作部14bとを備えている。表示部14aは、例えばカラー液晶ディスプレイなどで構成される。操作部14bは、表示部14aの表示画面上に設けられるタッチパネルキーと、表示画面の周囲に設けられる押しボタンキーとを備えて構成される。
【0044】
スキャナ部15は、スキャン機能に対応するジョブの実行が指示された場合に動作し、原稿を読み取って画像データを生成する処理部である。スキャナ部15は、例えば画像を読み取る画像読取部と、その画像読取部の上面に対して開閉可能に設けられる自動原稿搬送装置(ADF)とを有している。そして自動原稿搬送装置が画像読取部の上面に対して閉じられた状態のとき、自動原稿搬送装置がユーザによってセットされる複数枚の原稿を1枚ずつ取り出して画像読取部における所定の読み取り位置へと自動搬送する。画像読取部は、自動原稿搬送装置によって自動搬送される1枚ずつの原稿が所定の読み取り位置を通過する際にその原稿の画像を読み取るように構成される。
【0045】
またスキャナ部15は、エラー検知部15aを備えている。エラー検知部15aは、スキャナ部15において発生するエラーを検知するものである。例えば、画像読取部の上面カバーとして設けられる自動原稿搬送装置が開放された状態であると、自動原稿搬送装置と画像読取部とが互いに連携して複数枚の原稿の連続自動読み取りを行うことができないため、エラー検知部15aは、その状態をカバーオープンエラーとして検知する。また、この他にも、エラー検知部15aは、例えば自動原稿搬送装置における原稿の紙詰まりなどをエラーとして検知するように構成される。尚、このようなエラー検知部15aは、検知対象となるエラー毎にセンサを配置して構成されるものであっても良い。
【0046】
プリンタ部16は、プリント機能に対応するジョブの実行が指示された場合に動作し、入力する印刷データ(画像データ)に基づいてプリント出力を行う処理部である。プリンタ部16は、例えば印刷媒体となる用紙を1枚ずつ給紙搬送する給紙搬送部と、給紙搬送部によって搬送される用紙に対してトナー像を転写させる画像形成部とを有している。
【0047】
このようなプリンタ部16もまた、エラー検知部16aを備えている。エラー検知部16aは、プリンタ部16において発生するエラーを検知するものである。例えば、エラー検知部16aは、画像形成部に予めセットされているトナーボトルのトナーエンプティや、給紙搬送部における用紙詰まりなどをエラーとして検知する。尚、このようなエラー検知部16aもまた、検知対象となるエラー毎にセンサを配置して構成されるものであっても良い。
【0048】
FAX部17は、FAX機能に関するジョブを実行する場合、すなわち、FAXデータを図示しない電話回線などを介して送受信する際に動作する。このFAX部17もまた、エラー検知部17aを備えている。エラー検知部17aは、FAX部17において発生するエラーを検知するものである。例えば、FAXデータの送信エラーや受信エラーなどを検知するように構成される
【0049】
上記のような構成においてCPU10は、オペレーティングシステム20、アプリケーションプログラム21およびブラウザプログラム22を順次読み出して実行する。より具体的に説明すると、画像処理装置1に電源が投入されると、CPU10は、まずオペレーティングシステム20を読み出して実行し、オペレーティングシステム20の起動が終了すると、次にアプリケーションプログラム21を読み出して実行する。その後、CPU10は、例えばユーザによるブラウザ機能の選択操作を検知すると、ブラウザプログラム22を読み出して実行する。
【0050】
図3は、CPU10が上記3つのプログラム20,21,22のそれぞれを実行した状態の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、CPU10は、オペレーティングシステム20を起動することによりシステム制御部30として機能し、アプリケーションプログラム21を起動することによりIWS部31として機能し、ブラウザプログラム22を起動することによりブラウザ32として機能する。
【0051】
システム制御部30は、上述した画像処理装置1におけるハードウェア構成における各部の動作を制御する。特に、このシステム制御部30は、スキャナ部15、プリンタ部16およびFAX部17のそれぞれを制御することにより、画像処理装置1におけるジョブの実行を統括的に制御する。
【0052】
またシステム制御部30は、スキャナ部15、プリンタ部16およびFAX部17のそれぞれの状態を管理するように構成されている。スキャナ部15、プリンタ部16およびFAX部17のそれぞれに設けられたエラー検知部15a,16a,17aは、各部において検知対象となるエラーを検知した場合、システム制御部30に対してエラー検知信号を出力する。システム制御部30は、それらエラー検知信号に基づいて各部においてエラーが発生したことを把握する。またシステム制御部30は、エラー検知信号がオフになると、それまでのエラーが解消されたと判断する。このようにシステム制御部30は、スキャナ部15、プリンタ部16およびFAX部17のそれぞれにおけるエラーの発生状態を管理するように構成される。
【0053】
IWS部31は、CPU10においてWebサーバとしての機能を実現する。このIWS部31は、画面生成部31aを備えており、画面生成部31aがブラウザ32によって閲覧可能なWebページを生成する。このIWS部31は、一般的なWebサーバ2とは異なり、例えば画像処理装置1に搭載された各機能に特化したWebページを作成するものである。
【0054】
図4は、画面生成部31aによって生成されるWebページの概念を示す図である。図4に示すよう、画面生成部31aは、画像処理装置1のスキャン機能に対する操作画面をWebページG1として生成し、そのWebページG1を画像処理装置1の内部における所定のアドレス41に割り付けて設定する。また画面生成部31aは、画像処理装置1のプリント機能に対する操作画面をWebページG2として生成し、そのWebページG2を画像処理装置1の内部における別のアドレス42に割り付けて設定する。さらに画面生成部31aは、画像処理装置1のFAX機能に対する操作画面をWebページG3として生成し、そのWebページG3を更に別のアドレス43に割り付けて設定する。このように画面生成部31aは、画像処理装置1が有する複数の機能のそれぞれに対する操作画面をWebページG1,G2,G3として生成し、それら機能毎のWebページG1,G2,G3を互いに異なるアドレス41,42,43に設定する。
【0055】
一方、システム制御部30は、スキャナ部15、プリンタ部16およびFAX部17のそれぞれにおけるエラーの発生状態をエラー情報35に記録して管理する。そして画面生成部31aは、システム制御部30において適宜更新されるエラー情報35を定期的に監視するように構成される。システム制御部30によってエラー情報35にエラーの発生が記録されると、画面生成部31aは、そのエラー情報35を取得し、画像処理装置1において発生したエラーがスキャン機能、プリント機能およびFAX機能といった複数の機能のうちのいずれの機能に属するエラーであるかを判別し、そのエラーを複数の機能のいずれかに分類する。そして画面生成部31aは、エラーが分類された機能毎に、そのエラーに関するWebページを生成する。
【0056】
例えば、エラー情報35にスキャナ部15のエラー検知部15aが検知したエラーが記録されている場合、画面生成部31aは、そのエラーをスキャン機能に分類し、スキャン機能においてジョブを実行することができないエラーが発生したことを示すエラー画面をWebページとして生成する。また、エラー情報35にプリンタ部16のエラー検知部16aが検知したエラーが記録されている場合、又は、FAX部17のエラー検知部17aが検知したエラーが記録されている場合についても、これと同様である。
【0057】
図5は、画面生成部31aによって生成されるスキャン機能に関するWebページの一例を示す図である。図5(a)は、スキャン機能に対する操作画面として生成されるWebページG10を示しており、図5(b)は、スキャン機能にエラーが発生した場合にそのエラー画面として生成されるWebページG11の一例を示している。画面生成部31aは、例えばIWS部31の起動に伴い、図5(a)に示すようなWebページG10を図4に示すアドレス41に作成する。そしてシステム制御部30によって管理されるエラー情報35にスキャン機能のエラーが記録されると、画面生成部31aは、そのエラーに対応するエラー画面として、例えば図5(b)に示すようなWebページG11を生成する。このとき画面生成部31aは、エラー画面であるWebページG11を、操作画面であるWebページG10と同じアドレスに作成しても良いし、異なるアドレスに作成しても良い。同じアドレスに作成する場合、画面生成部31aは、スキャン機能のエラー発生に伴い、図4に示すアドレス41に設定しているWebページG10を、エラー画面のWebページG11に差し替える処理を行うことになる。
【0058】
図6は、画面生成部31aによって生成されるプリント機能に関するWebページの一例を示す図である。図6(a)は、プリント機能に対する操作画面として生成されるWebページG20を示しており、図6(b)は、プリント機能にエラーが発生した場合にそのエラー画面として生成されるWebページG21の一例を示している。画面生成部31aは、例えばIWS部31の起動に伴い、図6(a)に示すようなWebページG20を図4に示すアドレス42に作成する。そしてシステム制御部30によって管理されるエラー情報35にプリント機能のエラーが記録されると、画面生成部31aは、そのエラーに対応するエラー画面として、例えば図6(b)に示すようなWebページG21を生成する。このとき画面生成部31aは、エラー画面であるWebページG21を、操作画面であるWebページG20と同じアドレスに作成しても良いし、異なるアドレスに作成しても良い。同じアドレスに作成する場合、画面生成部31aは、プリント機能のエラー発生に伴い、図4に示すアドレス42に設定しているWebページG20を、エラー画面のWebページG21に差し替える処理を行うことになる。
【0059】
図7は、画面生成部31aによって生成されるFAX機能に関するWebページの一例を示す図である。図7(a)は、FAX機能に対する操作画面として生成されるWebページG30を示しており、図7(b)は、FAX機能にエラーが発生した場合にそのエラー画面として生成されるWebページG31の一例を示している。画面生成部31aは、例えばIWS部31の起動に伴い、図7(a)に示すようなWebページG30を図4に示すアドレス43に作成する。そしてシステム制御部30によって管理されるエラー情報35にFAX機能のエラーが記録されると、画面生成部31aは、そのエラーに対応するエラー画面として、例えば図7(b)に示すようなWebページG31を生成する。このとき画面生成部31aは、エラー画面であるWebページG31を、操作画面であるWebページG30と同じアドレスに作成しても良いし、異なるアドレスに作成しても良い。同じアドレスに作成する場合、画面生成部31aは、FAX機能のエラー発生に伴い、図4に示すアドレス43に設定しているWebページG30を、エラー画面のWebページG31に差し替える処理を行うことになる。
【0060】
また画面生成部31aは、図4に示すように、画面情報36を保持している。この画面情報36は、例えばメモリ11などの所定の記憶領域に保存して管理される情報であり、上述したようにスキャン機能、プリント機能およびFAX機能のいずれかにエラーが発生してエラー画面が作成されると、そのエラー画面に関する情報が記録される情報である。
【0061】
図8は、この画面情報36の一例を示す図である。図8(a)および図8(b)に示すように、画面情報36には、スキャン機能に関する画面情報36aと、プリント機能に関する画面情報36bと、FAX機能に関する画面情報36cとが含まれる。また各画面情報36a,36b,36cには、エラーフラグと、エラー画面URLとが含まれている。例えばスキャン機能にエラーが発生していないとき、図8(a)に示すように、スキャン機能に関する画面情報36aのエラーフラグが「0」にセットされ、エラー画面URLには何も情報が記録されない状態となる。これに対し、スキャン機能にエラーが発生すると、画面生成部31aは、図8(b)に示すように、エラーフラグを「1」にセットし、そのエラーに対応するエラー画面のアドレスをエラー画面URLに記録する。またプリント機能やFAX機能にエラーが発生した場合もこれと同様である。尚、エラーフラグは、エラーの発生を示すエラー発生情報であり、例えば1ビットの情報で表される。
【0062】
次に、ブラウザ32は、ネットワーク通信インタフェース12を介してWebサーバ2にアクセスし、そのWebサーバ2によって提供されるWebページを取得して表示部14aに表示する処理を行うものである。このブラウザ32は、複数の表示タブを個別に起動することができるタブブラウザとなっており、それぞれの表示タブに対して個別に設定されるアドレスにアクセスし、それぞれのアドレスから各表示タブに表示するためのWebページを取得することが可能な構成である。
【0063】
図9は、ブラウザ32の詳細な機能構成の一例を示すブロック図である。図9に示すように、ブラウザ32は、第1表示タブ制御部32aと、機能特定部32bと、第2表示タブ制御部32cとを備えている。
【0064】
第1表示タブ制御部32aは、ユーザによって指定されるアドレスにアクセスし、そのアドレスから第1の表示タブに表示するためのWebページGAを取得して表示部14aに表示させる処理部である。すなわち、この第1表示タブ制御部32aは、ブラウザ32が起動されることに伴って動作し、複数の表示タブのうちの第1の表示タブを起動させる。そして第1表示タブ制御部32aは、ユーザによって操作パネル14に入力されるアドレスに基づき、ネットワーク通信インタフェース12を介して外部のWebサーバ2にアクセスし、Webサーバ2からWebページGAを取得する。そしてWebサーバ2から取得したWebページGAを第1の表示タブに表示した状態で操作パネル14の表示部14aに出力する。尚、WebページGAは、外部アドレスから取得されるWebページである。
【0065】
そして第1表示タブ制御部32aが外部のWebサーバ2からWebページGAを取得すると、ブラウザ32は、機能特定部32bを機能させる。機能特定部32bは、外部のWebサーバ2から取得されるWebページGAを解析することにより、そのWebページGAがスキャン機能、プリント機能およびFAX機能のうちでどの機能に関連するWebページであるかを特定する。
【0066】
例えば、Webサーバ2から取得したWebページGAが文書データなどのファイルをアップロードすることが可能なページである場合、そのWebページGAには、アップロードファイルを選択するための参照ボタンなどがコンテンツとして含まれる。また、Webサーバ2から取得したWebページGAがファイルのダウンロードを行うことが可能なページである場合、そのWebページGAにはそのダウンロードの実行開始を指示するためのダウンロードボタンなどがコンテンツとして含まれる。
【0067】
そのため、機能特定部32bは、Webサーバ2から取得したWebページGAに含まれるコンテンツに基づいて機能を特定する。より具体的に説明すると、ファイルをアップロードすることが可能なページであれば、スキャン機能によって得られる画像データをアップロードすることができるため、機能特定部32bは、WebページGAに関連する機能としてスキャン機能を特定する。また、ファイルをダウンロードすることが可能なページであれば、そのダウンロードしたファイルをプリント機能によってプリント出力することができるため、機能特定部32bは、WebページGAに関連する機能としてプリント機能を特定する。また、ダウンロード可能なWebページGAの場合には、プリント機能だけでなく、更にFAX機能を特定するようにしても良い。
【0068】
またWebサーバ2から取得するWebページGAは、そのファイル形式がPDFファイルなどの特定のファイル形式となっていることもある。WebページGA自体がPDFファイルなどの特定のファイル形式である場合、そのファイルはプリント機能によってプリント出力することが可能である。そのため、機能特定部32bは、Webサーバ2から取得したWebページGAに含まれるコンテンツから機能を特定することができない場合には、そのWebページGA自体のファイル形式に基づいて機能を特定する。
【0069】
第2表示タブ制御部32cは、機能特定部32bによって特定された機能に関するWebページであって、IWS部31の画面生成部31aによって生成されるWebページGBを取得し、そのWebページGBを第2の表示タブに表示した状態で操作パネル14の表示部14aに出力する。尚、WebページGBは、IWS部31から取得されるWebページであり、上述したWebページG10,G11,G20,G21,G30,G31のいずれかに相当する。
【0070】
例えば、機能特定部32bによって特定された機能がプリント機能である場合、第2表示タブ制御部32cは、IWS部31によって設定されるプリント機能に対応したアドレス42にアクセスし、そのアドレス42からプリント機能に関するWebページGBを取得する。そして第2表示タブ制御部32cは、そのプリント機能に関するWebページGBを、第1の表示タブとは異なる第2の表示タブに表示させた状態として表示部14aに出力する。
【0071】
表示部14aは、ブラウザ32において複数の表示タブが起動されると、例えばそれら複数の表示タブを重ねた状態で表示し、最前面に位置する表示タブの内容をユーザが視認できるように表示する。
【0072】
図10は、ブラウザ32によって表示部14aに表示される画面例を示す図である。CPU10においてブラウザ32が起動すると、表示部14aには、ブラウザ機能に関する画面がブラウザ32によって表示される。この画面には、図10に示すように、第1の表示タブ51と、第2の表示タブ52とが互いに重なった状態で表示される。図例では、第1の表示タブ51が第2の表示タブ52の前面側に位置しており、第1の表示タブ51の表示領域R1が視認可能な状態となっている。これらの複数の表示タブ51,52の上部には、アドレス表示欄50が設けられている。このアドレス表示欄50には、視認可能な状態となっている表示タブにおいて表示されるWebページのアドレスが表示される。
【0073】
例えば、ユーザが操作パネル14を操作することによってブラウザ機能を選択し、ブラウザ32を起動させると、表示部14aにおいて、まず第1の表示タブ51が表示される。そしてユーザが操作パネル14を操作することにより、Webサーバ2にアクセスするための外部アドレスをアドレス表示欄50に入力すると、ブラウザ32はネットワーク通信インタフェース12を介してWebサーバ2にアクセスする。そしてWebサーバ2から第1の表示タブ51に表示するためのWebページGAを取得して第1の表示タブ51の表示領域R1にそのWebページGAを表示する。
【0074】
またブラウザ32は、第1の表示タブ51で表示するWebページGAを解析することにより、そのWebページGAに関連する機能を特定する。このとき、特定される機能がプリント機能である場合、図10に示すように、ブラウザ32は、第2の表示タブ52を起動させる。そしてブラウザ32は、IWS部31において生成されるプリント機能に関するWebページGBを取得し、そのWebページGBを第2の表示タブ52に表示させた状態として表示部14aに表示する。尚、第1の表示タブ51で表示されるWebページGAがプリント機能に関するものではなく、スキャン機能又はFAX機能に関するものである場合、第2の表示タブ52には、IWS部31において生成されるスキャン機能又はFAX機能に関するWebページGBが表示されるようになる。
【0075】
このようにブラウザ32は、ユーザによって指定される外部アドレスからWebページGAを取得して第1の表示タブ51に表示することに伴い、そのWebページGAに関連する機能を特定し、その特定した機能に関するWebページGBだけをIWS部31から取得して第2の表示タブ52に表示する構成である。
【0076】
またブラウザ32は、特定した機能に関するWebページGBをIWS部31から取得して第2の表示タブ52に表示させた後、IWS部31において保持される画面情報36に対して定期的にアクセスし、特定した機能に関するエラー画面が生成されているか否かを監視する。このときブラウザ32は、画面情報36に含まれる複数の画面情報36a,36b,36cのうち、特定した機能に対応する画面情報にのみアクセスし、エラーフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。例えば、図10に示すように、第2の表示タブ52に対してプリント機能に関するWebページGBが表示されているとき、ブラウザ32は、プリント機能に関する画面情報36bにアクセスし、エラーフラグが「1」であるか否かを判定する。その結果、エラーフラグに「1」がセットされており、特定した機能に関するエラー画面が生成されている場合、ブラウザ32は、エラー画面URLに記録されているアドレスからエラー画面に関するWebページを取得し、そのエラー画面に関するWebページを第2の表示タブ52に表示する。
【0077】
このようにブラウザ32は、外部アドレスから表示部14aに表示するためのWebページGAを取得すると、スキャン機能、プリント機能およびFAX機能を含む複数の機能のうちから、その取得したWebページGAに関する機能を特定し、その特定した機能についてのみ、エラーが発生しているか否かを監視する。そして、特定した機能についてエラーが発生している場合には、そのエラーの内容を示すエラー画面に相当するWebページGBをIWS部31から自動取得し、ユーザが閲覧している第1の表示タブ51とは異なる第2の表示タブ52にエラー画面のWebページGBを表示させる構成となっている。
【0078】
次に、画像処理装置1のCPU10において、システム制御部30、IWS部31およびブラウザ32のそれぞれが機能することによる具体的な動作手順について説明する。
【0079】
まず、図11は、システム制御部30によって行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。CPU10においてオペレーティングシステム20が起動され、システム制御部30が機能すると、システム制御部30は、図11に示すフローチャートに基づく処理を一定時間間隔で定期的に実行するようになる。
【0080】
システム制御部30は、この処理を開始すると、まずスキャナ部15、プリンタ部16およびFAX部17のそれぞれに設けられているエラー検知部15a,16a,17aのいずれかにおいてエラーが検知されているか否かを判断する(ステップS10)。エラー検知部15a,16a,17aのいずれかにおいてエラーが検知されている場合(ステップS10でYES)、システム制御部30は、そのエラーに関する詳細情報を取得し(ステップS11)、エラー情報35に記録する(ステップS12)。尚、エラー検知部15a,16a,17aのいずれにおいてもエラーが検知されていない場合(ステップS10でNO)、ステップS11,S12の処理はスキップする。
【0081】
次にシステム制御部30は、エラー検知部15a,16a,17aのいずれかにおいて検知されていたエラーが解消したか否かを判断する(ステップS13)。その結果、エラーが解消したと判断した場合(ステップS13でYES)、システム制御部30は、エラー情報35に対してエラーが解消したことを記録する(ステップS14)。尚、過去に検知されたエラーが未だ解消されていない場合(ステップS13でNO)、ステップS14の処理はスキップする。
【0082】
上記のような処理が定期的に行われることにより、システム制御部30で管理されるエラー情報35には、スキャナ部15、プリンタ部16およびFAX部17のそれぞれにおけるエラーの発生状況や解消状況などが逐次記録されるようになる。尚、システム制御部30は、上記以外にも様々な処理を実行するが、それらについては説明を省略する。
【0083】
次に、図12は、IWS部31によって行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。CPU10においてオペレーティングシステム20が起動された状態で更にアプリケーションプログラム21が起動され、IWS部31が機能すると、IWS部31は、図12に示すフローチャートに基づく処理を実行する。
【0084】
IWS部31は、この処理を開始すると、画像処理装置1のスキャン機能に関する操作画面を所定のアドレス41にWebページG10として作成する(ステップS20)。同様に、IWS部31は、プリント機能に関する操作画面およびFAX機能に関する操作画面をそれぞれ所定のアドレス42,43にWebページG20,G30として作成する(ステップS21,S22)。そしてIWS部31は、画面情報36を生成する(ステップS23)。このとき、各機能に対応する画面情報36a,36b,36cにおいて、エラーフラグにはデフォルト値としてエラーが発生していないことを示す「0」がセットされ、エラー画面URLには何も記録されない。
【0085】
次にIWS部31は、システム制御部30によって管理されるエラー情報35を参照し(ステップS24)、スキャナ部15、プリンタ部16およびFAX部17のいずれかにおいてエラーが発生しているか否かを判断する(ステップS25)。エラー情報35にエラーの発生が記録されている場合(ステップS25でYES)、IWS部31は、エラー情報35からエラーに関する詳細情報を取得し(ステップS26)、エラー情報35に記録されているエラーを機能毎に分類する(ステップS27)。そしてIWS部31は、分類したエラーに対応するエラー画面をWebページとして機能毎に生成する(ステップS28)。このとき、エラー画面のWebページは、操作画面のWebページと同じアドレスに生成しても良いし、異なるアドレスに生成しても良い。そしてIWS部31は、画面情報36を更新する(ステップS29)。すなわち、エラーが分類された機能に対応する画面情報36a,36b,36cにおいて、エラーフラグには「1」にセットし、エラー画面URLにはエラー画面のWebページにアクセスするためのアドレスを記録する。
【0086】
ただし、エラー画面のWebページを、操作画面のWebページと同じアドレスに生成してWebページを更新する場合には、ブラウザ32は同じアドレスからエラー画面のWebページを取得することができる。そのため、そのような場合には、IWS部31が画面情報36を更新する際、画面情報36a,36b,36cのエラー画面URLに対してアドレスを記録する必要がないので、アドレスを記録する処理を省略しても良い。
【0087】
尚、ステップS25においてNOと判断される場合には、上述したステップS26〜S29の処理はスキップする。
【0088】
次にIWS部31は、エラー情報35に記録されていたエラーが解消したか否かを判断する(ステップS30)。その結果、エラーが解消したと判断した場合(ステップS30でYES)、IWS部31は、エラー画面のWebページを削除し(ステップS31)、エラーフラグを「0」にリセットして画面情報36を更新する(ステップS32)。このとき、エラー画面URLに記録したアドレスを削除するようにしても良い。一方、エラー情報35に記録されているエラーが未だ解消していないとき(ステップS30でNO)、ステップS31,S32の処理はスキップする。その後、IWS部31は、上述のステップS24〜S32の処理を繰り返し実行する。
【0089】
IWS部31が上記のような処理を行うことにより、システム制御部30においてエラーの発生がエラー情報35に記録されると、そのエラーに対応するエラー画面のWebページが機能毎に異なるアドレスに作成されるようになる。また、IWS部31によってエラー画面のWebページが生成されると、それに伴って画面情報36が更新されるようになる。
【0090】
次に、図13および図14は、ブラウザ32によって行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。CPU10においてオペレーティングシステム20とアプリケーションプログラム21とが起動された状態で更にブラウザプログラム22が起動され、ブラウザ32が機能すると、ブラウザ32は、図13および図14に示すフローチャートに基づく処理を実行する。
【0091】
ブラウザ32は、この処理を開始すると、第1表示タブ表示処理を行う(ステップS40)。この第1表示タブ表示処理では、第1の表示タブ51を起動して表示部14aに表示する処理が行われる。すなわち、ユーザによって指定される外部アドレスに基づきWebサーバ2にアクセスしてWebページGAを取得し、そのWebページGAを第1の表示タブ51で表示部14aに表示させる処理が行われる。
【0092】
次にブラウザ32は、機能特定処理を実行する(ステップS41)。この機能特定処理において、ブラウザ32は、第1表示タブ表処理によって外部アドレスから取得されたWebページGAを解析し、そのWebページGAに関連する機能を特定する。これにより、スキャン機能、プリント機能およびFAX機能のうちの少なくとも1つの機能が、WebページGAに関連する機能として特定される。
【0093】
次にブラウザ32は、機能特定処理(ステップS41)によって特定された機能に対応する操作画面のWebページGBをIWS部31から取得し(ステップS42)、第2表示タブ表示処理を行う(ステップS43)。この第2表示タブ表示処理では、第2の表示タブ52を起動して表示部14aに表示する処理が行われる。すなわち、ステップS42で取得されたWebページGBを第2の表示タブ52で表示部14aに表示させる処理が行われる。したがって、第2の表示タブ52には、第1の表示タブ51で表示されるWebページGAに関する機能の操作画面が表示されるようになる。ここまでの処理が行われることにより、表示部14aには、外部アドレスから取得されるWebページGAが第1の表示タブ51に表示され、IWS部31から取得されるWebページGBが第2の表示タブ52に表示された状態となる。
【0094】
そしてブラウザ32は、表示更新処理を実行する(ステップS44)。この表示更新処理は、ユーザによってブラウザの終了が指示されるまで繰り返し実行される(ステップS45)。
【0095】
図14は、その表示更新処理(ステップS44)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。ブラウザ32は、この処理を開始すると、まず第1の表示タブ51に表示しているWebページGAの更新指示があったか否かを判断する(ステップS50)。WebページGAの更新指示があった場合(ステップS50でYES)、ブラウザ32は、ユーザによって指定された外部アドレスからあらためてWebページGAを取得し、そのWebページGAに基づいて第1の表示タブ51における表示状態を更新する(ステップS51)。そしてブラウザ32は、再び機能特定処理を実行する(ステップS52)。この機能特定処理は、上述したステップS41と同様であり、あらためて外部アドレスから取得されたWebページGAに関連する機能が特定される。そしてブラウザ32は、機能特定処理(ステップS52)によって特定された機能に対応する操作画面のWebページGBをIWS部31から取得し(ステップS53)、第2の表示タブ52における表示を更新する処理を行う(ステップS54)。尚、ステップS50においてWebページGAの更新指示がないと判断した場合(ステップS50でNO)、ステップS51〜S54の処理はスキップする。
【0096】
次にブラウザ32は、IWS部31で管理される画面情報36にアクセスし、ステップS42又はS53の機能特定処理によって特定した機能に対応するエラーフラグを確認する(ステップS55)。そして特定した機能に対応するエラー画面が生成されているか否かを判断し(ステップS56)、エラー画面が生成されていれば(ステップS56でYES)、そのエラーに対応するエラー画面のWebページGBをIWS部31から取得する(ステップS57)。そしてブラウザ32は、その取得したエラー画面のWebページGBを第2の表示タブ52に表示する(ステップS58)。
【0097】
ステップS58において、ブラウザ32は、例えば、既に表示部14aに表示している第2の表示タブ52において表示対象となるWebページを、操作画面のWebページからエラー画面のWebページに差し替えて更新する。ただし、必ずしもそのような表示態様に限られるものではなく、他の表示態様でエラー画面を表示するようにしても良い。例えば、操作画面のWebページを表示している第2の表示タブ52とは異なる別の表示タブを更に起動し、その表示タブにエラー画面のWebページを表示するようにしても良い。この場合、表示部14aには、第2の表示タブ52が複数表示されることになる。
【0098】
尚、ステップS56において、特定した機能に対応するエラー画面が生成されていないと判断した場合(ステップS56でNO)、ステップS57,S58の処理はスキップする。
【0099】
次にステップS59に進み、ブラウザ32は、IWS部31で管理される画面情報36にアクセスし、第2の表示タブ52で表示しているエラー画面に対応したエラーが解消されているか否かを判断する(ステップS59)。ここでは、エラーフラグが「0」にリセットされていれば、エラーが解消されたと判断する。そしてエラーが解消している場合(ステップS59でYES)、ブラウザ32は、第2の表示タブ52に表示したエラー画面のWebページを消去する(ステップS60)。このとき、ブラウザ32は、第2の表示タブ52において操作画面のWebページが表示された状態に戻す(ステップS60)。尚、ステップS59でエラーが解消していないと判断した場合(ステップS59でNO)、ステップS60の処理はスキップする。そして表示更新処理(ステップS44)を終了する。
【0100】
ブラウザ32が上記のような処理を行うことにより、第1の表示タブ51には、Webサーバ2から取得するWebページGAを表示することができると共に、第2の表示タブ52には、第1の表示タブ51において表示されるWebページGAに関連した機能に関するWebページGBをIWS部31から取得して表示することができる。
【0101】
また上述した処理において、ブラウザ32は、第1の表示タブ51に表示しているWebページGAに関連する機能についてエラー画面が生成されているか否かを定期的に確認し、エラー画面が生成されていれば、それに対応するWebページを自動取得して第2の表示タブ52に表示する。そのため、画像処理装置1においてスキャナ部15、プリンタ部16およびFAX部17のいずれかにおいてエラーが発生した場合でも、ブラウザ32の起動状態は終了しない。この場合、画像処理装置1において発生したエラーが第1の表示タブ51に表示しているWebページGAに関連する機能についてのエラーであれば、ブラウザ32が、そのエラーに対応するエラー画面のWebページを自動取得して第2の表示タブ52に表示する。これに対し、画像処理装置1において発生したエラーが第1の表示タブ51に表示しているWebページGAに関連しない機能についてのエラーであれば、ブラウザ32は、エラー画面のWebページを自動取得することなく、それ以前の表示状態をそのまま継続する。
【0102】
つまり、本実施形態のブラウザ32は、画像処理装置1で発生し得る全てのエラーの発生状況を監視するのではなく、第1の表示タブ51で表示しているWebページGAに関連する機能についてエラーが発生しているか否かを監視するだけである。それ故、画像処理装置1で発生し得る全てのエラーの発生状況を監視する場合と比較すると、ブラウザ32の処理負担が軽減され、CPU10やメモリ11におけるブラウザ32の占有率も低下させることができるようになっている。
【0103】
次に上記のようなブラウザ32によって表示部14aに表示される画面遷移について説明する。図15乃至図17はそれぞれブラウザ32による画面遷移の一例を示す図である。
【0104】
まず、図15(a)に示す画面例では、ブラウザ32がWebサーバ2からファイルアップロードに関するWebページGAを取得して第1の表示タブ51に表示している状態を示している。この状態において、第1の表示タブ51に表示されるWebページGAの解析が行われると、そのWebページGAに参照ボタンB1がコンテンツとして含まれていることが検出される。そのため、ブラウザ32は、第1の表示タブ51に表示されるWebページGAに関連する機能がスキャン機能であると特定する。その結果、図15(a)に示す画面例では、ブラウザ32によってIWS部31からスキャン機能に関するWebページGBが取得され、第2の表示タブ52に表示されている。
【0105】
図15(a)に示す表示状態のとき、ブラウザ32は、定期的にIWS部31の画面情報36にアクセスし、スキャン機能に関するエラー画面が生成されているか否かを確認する。この確認を行うとき、ブラウザ32は、例えば図15(b)に示すように、スキャン機能に対応する画面を表示している第2の表示タブ52のタブ部分に、第2の表示タブ52の更新処理を行っていることを表示する。このような表示態様により、第1の表示タブ51を閲覧しているユーザは、第2の表示タブ52においてスキャン機能に関する画面の更新確認が行われていることを把握することができる。
【0106】
そしてスキャン機能に関するエラー画面が生成されていることを検知すると、ブラウザ32は、そのエラー画面に関するWebページGBをIWS部31から自動取得し、図16(a)に示すように、第2の表示タブ52に表示する。図16(a)に示す状態では、第2の表示タブ52は、第1の表示タブ51の背面側に位置するため、IWS部31から自動取得されたエラー画面に関するWebページGBは視認できない状態となっている。そのため、ブラウザ32は、第2の表示タブ52のタブ部分に簡単なエラーメッセージを表示すると共に、そのタブ部分を点滅させることにより、ユーザの注意を喚起する。
【0107】
そしてユーザが第2の表示タブ52のタブ部分を操作すると、図16(b)に示すように、第2の表示タブ52が最前面に表示され、第2の表示タブ52の表示領域R2が視認可能な状態となる。この表示領域R2には、ブラウザ32がIWS部31から自動取得したスキャン機能に関するエラー画面のWebページGBが表示されている。そのため、ユーザにとっては、スキャン機能を利用して原稿を読み取った画像データのファイルをアップロードする場合、第2の表示タブ52で表示されているエラー内容に基づいて適切な対処を行うことができる。尚、第2の表示タブ52の背面側に隠れた状態となる第1の表示タブ51ではそれ以前の表示状態がそのまま保持される。
【0108】
そしてユーザが適切な対処を行ってエラーを解消させた後、第1の表示タブ51のタブ部分を操作すると、表示部14aには再び第1の表示タブ51が最前面に表示されるようになる。このとき、第1の表示タブ51には以前の表示状態がそのまま保持されているので、ユーザは、第2の表示タブ52が最前面に表示される直前の状態から操作を継続させることができる。
【0109】
次に図17は、第2の表示タブ52として複数の表示タブ52a,52bを表示する態様を示している。図17(a)に示す画面例では、ブラウザ32がWebサーバ2からファイルアップロードに関するWebページGAを取得して第1の表示タブ51に表示している状態を示している。この状態において、第1の表示タブ51に表示されるWebページGAの解析が行われると、そのWebページGAに関連する機能としてスキャン機能が特定される。その結果、図17(a)に示す画面例では、ブラウザ32によってIWS部31からスキャン機能の操作画面に関するWebページが取得され、第2の表示タブ52aに表示されている。また第2の表示タブ52bでは、スキャン機能のエラー画面に関するWebページが表示されるようになっている。このような表示態様は、例えばエラー画面が作成されるアドレスが、操作画面のアドレスとは異なる場合に適用される。
【0110】
ブラウザ32は、IWS部31の画面情報36にアクセスしてスキャン機能に関するエラー画面が生成されているか否かを確認するとき、図17(a)に示すように、スキャン機能のエラー画面に関するWebページを表示するための第2の表示タブ52bのタブ部分に対して更新処理を行っていることを表示する。そしてスキャン機能に関するエラー画面が生成されていることを検知すると、ブラウザ32は、そのエラー画面に関するWebページGBをIWS部31から自動取得し、図17(b)に示すように、第2の表示タブ52bに表示する。図17(b)に示す状態では、第2の表示タブ52は、第1の表示タブ51の背面側に位置するため、IWS部31から自動取得されたエラー画面に関するWebページGBは視認できない状態となっている。そのため、ブラウザ32は、第2の表示タブ52のタブ部分に簡単なエラーメッセージを表示すると共に、そのタブ部分を点滅させることにより、ユーザの注意を喚起する。尚、このような表示態様の場合、IWS部31においてスキャン機能に関するエラー画面が生成されていないときには、第2の表示タブ52bを最前面に表示させたとしても、その表示領域R2には何も表示されない状態となる。
【0111】
このように本実施形態では、ユーザがブラウザ32を起動させてWebサーバ2によって提供されるWebページGAを閲覧している状態で、画像処理装置1において何らかのエラーが発生した場合でも、ブラウザ32の起動状態は終了しない。特に画像処理装置1において発生したエラーがユーザの閲覧しているWebページGAに関連するエラーである場合には、ブラウザ32がそのエラーに対応するWebページGBをIWS部31から自動取得し、ユーザが閲覧している表示タブ51とは異なる表示タブ52にそのWebページGBを表示させるようになっている。そのため、画像処理装置1にエラーが発生した場合でも、ユーザはWebサーバ2によって提供されるWebページGAの閲覧作業を継続することができると共に、必要に応じてそのエラー画面を表示させることによりエラーを解消させるための適切な対処を行うことができるようになる。
【0112】
特に上述した構成において、IWS部31の画面生成部31aは、スキャン機能、プリント機能およびFAX機能といった複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページをそれぞれ異なるアドレスに生成する構成となっており、システム制御部30においてエラーの発生が検知された場合においてもこの点は同様である。つまり、画面生成部31aは、ブラウザ32が表示可能なWebページを作成するだけであり、画像処理装置1において発生したエラーに対応するエラー画面を生成した場合であってもブラウザ32に対しては何ら制御を行わない。それ故、IWS部31は、ブラウザ32との間で複雑なコマンドの送受信などを行う必要がない構成となっている。
【0113】
このような構成であるため、本実施形態の画像処理装置1において、IWS部31として機能させるアプリケーションプログラム21が画像処理装置1の正規ベンダーとは異なるサードベンダーによって提供される場合であっても、サードベンダーはアプリケーションプログラム21に複雑なコマンド体系を組み込む必要がないので、比較的処理負担の少ないアプリケーションプログラム21を作成して提供することができるようになる。
【0114】
またブラウザ32についても同様であり、ブラウザ32は、IWS部31によって管理される画面情報36を参照することができればそれで良く、IWS部31との間で複雑なコマンドの送受信を行う必要がない。そのため、ブラウザプログラム22が画像処理装置1の正規ベンダーとは異なるサードベンダーによって提供される場合であっても、サードベンダーはブラウザプログラム22に複雑なコマンド体系を組み込む必要がなく、比較的処理負担の少ないブラウザプログラム22を作成して提供することができるようになる。
【0115】
さらに、アプリケーションプログラム21と、ブラウザプログラム22とが互いに異なるサードベンダーによって提供されることもある。そのような場合であっても、上述したようにIWS部31とブラウザ32とが互いに統一されたコマンドの送受信を行うものではないので、それぞれのサードベンダーが独自にプログラムの開発を行うことができるという利点もある。
【0116】
以上のように本実施形態の画像処理装置1は、スキャン機能、プリンタ機能、FAX機能などの画像処理に関する複数の機能を有しており、それら複数の機能のうちから選択される少なくとも1つの機能に対応するジョブを実行する構成である。そして本実施形態の画像処理装置1は、複数の表示タブ51,52を個別に起動し、各表示タブ51,52に対して個別に設定されるアドレスにアクセスし、各表示タブ51,52で表示部14aに表示するためのWebページを取得するブラウザ32と、複数の機能のそれぞれに対応するエラーを検知するエラー検知部15a,16a,17aと、エラー検知部15a,16a,17aによって検知されるエラーを複数の機能のそれぞれに分類し、その分類された機能毎にエラーに関するWebページを生成する画面生成部31aと、を備えている。そしてブラウザ32は、ネットワーク通信インタフェース12を介して外部アドレスから取得するWebページGAを第1の表示タブ51で表示部14aに表示する際、外部アドレスから取得するWebページGAを解析することによって複数の機能のうちで当該WebページGAに関連する機能を特定し、その特定した機能のエラーに関するWebページGBが画面生成部31aによって生成されているか否かを確認する。そして特定した機能のエラーに関するWebページGBが生成されている場合、ブラウザ32は、第1の表示タブ51とは異なる第2の表示タブ52で画面生成部31aによって生成されるWebページGBにアクセスし、その第2の表示タブ52に、特定した機能のエラーに関するWebページGBを表示させる構成である。
【0117】
すなわち、ブラウザ32は、その起動中に、画像処理装置1が有する複数の機能の全てについてエラー画面が生成されているか否かを監視するのではなく、複数の機能のうちで第1の表示タブ51に表示されているWebページGAに関連する機能についてエラー画面が生成されているか否かを監視するだけの構成である。それ故、ブラウザ32の処理負担が軽減され、処理効率が向上するという利点がある。特に、この種の画像処理装置1においてブラウザ32の処理負担を軽減することにより、ブラウザ32の起動中に並行して行われる原稿の読み取り動作や、プリント出力或いはFAX受信などといったジョブの実行に要する処理を効率良く行うことができるようになる。
【0118】
加えて、ブラウザ32は第2の表示タブ52に特定した機能のエラーに関するWebページGBを表示させるので、ブラウザ32の起動中であっても必要なエラー画面を表示することができる構成となっている。
【0119】
また本実施形態の画像処理装置1において、ブラウザ32は、外部アドレスから取得するWebページGAに関連する機能を特定する際、当該WebページGAに含まれるコンテンツに基づいて機能を特定したり、或いは、当該WebページGAのファイル形式に基づいて機能を特定したりするように構成される。外部アドレスから取得するWebページGAは、アップロードファイルを選択するための参照ボタンや、ファイルのダウンロード開始を指示するためのダウンロードボタンなどをコンテンツとして含んでいたり、或いは、ファイル形式がPDFファイルなどの特定のファイル形式となっていたりすることが一般的である。そのため、上記のような方法で機能を特定することにより、WebページGAに関連する機能を正確に特定することができるようになる。ただし、上記のような方法でWebページGAに関連する機能を特定できない場合には、さらに別の方法で機能を特定するようにしても良い。尚、最終的にWebページGAに関連する機能を特定できなかった場合には、第2の表示タブ52を表示しないようにすれば、それ以後、ブラウザ32の負荷はより一層軽減される。
【0120】
また本実施形態の画像処理装置1において画面生成部31aは、複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページG1,G2,G3をそれぞれ異なるアドレス41,42,43に予め生成しておき、エラー検知部15a,16a,17aによってエラーが検知された場合、そのエラーが分類された機能に対応するWebページG1,G2,G3をエラーに関する内容に更新するようにしても良い。この場合、ブラウザ32は、外部アドレスから取得するWebページGAを第1の表示タブ51で表示部14aに表示することに伴い、画面生成部31aによって生成される複数のWebページG1,G2,G3のうち、外部アドレスから取得するWebページGAに関連した機能に対応するアドレスにアクセスし、画面生成部31aによって生成されるWebページを取得して第2の表示タブ52に表示させる。このような構成であれば、ブラウザ32が画面生成部31aによって生成されるWebページを取得するためのアドレスは、エラーの発生前後で変わらないため、ブラウザ32の負荷がより一層軽くなる。
【0121】
また本実施形態の画像処理装置1において画面生成部31aは、複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページG1,G2,G3をそれぞれ異なるアドレス41,42,43に予め生成しておき、エラー検知部15a,16a,17aによってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能毎にそのエラーに関するWebページをさらに別のアドレスに生成するように構成しても良い。この場合、ブラウザ32は、外部アドレスから取得するWebページGAを第1の表示タブ51で表示部14aに表示することに伴い、画面生成部31aによって生成される複数のWebページG1,G2,G3のうち、外部アドレスから取得するWebページGAに関連した機能に対応するアドレスにアクセスし、画面生成部31aによって生成されるWebページを取得して第2の表示タブ52に表示させると共に、画面生成部31aよって別のアドレスに、外部アドレスから取得するWebページGAに関連した機能に対応するエラーに関するWebページが生成されたときには、第2の表示タブ52に表示するためのアドレスをエラーに関するWebページのアドレスに切り替える構成とすることが好ましい。
【0122】
また本実施形態の画像処理装置1における画面生成部31aは、エラー検知部15a,16a,17aによってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能に関連付けてエラーフラグをセットする構成である。またブラウザ32は、外部アドレスから取得するWebページGAに関連する機能に関連付けられてエラーフラグがセットされているか否かを監視する構成である。このような構成であれば、ブラウザ32が、画面生成部31aにおいてエラーに関するWebページが生成されているか否かを確認する際の処理をより一層効率的に行うことができるようになる。
【0123】
以上、本発明に関する一実施形態について説明したが、本発明は上述した内容のものに限られるものではなく、種々の変形例が適用可能であることは言うまでもない。例えば、上記実施形態では、画像処理装置1が、スキャン機能、プリント機能、FAX機能およびブラウザ機能を有する場合を例示した。しかし、画像処理装置1に搭載される複数の機能には、上記以外の機能が含まれていても良い。また、画像処理装置1は、スキャン機能、プリント機能およびFAX機能の少なくとも1つを具備しないものであっても構わない。
【0124】
また、上記実施形態では、IWS部31は、画像処理装置1のCPU10がアプリケーションプログラム21を実行することにより、画像処理装置1の内部機能の1つとして設けられる場合を例示した。しかし、IWS部31は、画像処理装置1の外部に設けられるコンピュータなどによって実現されるものであっても構わない。この場合、画像処理装置1と、外部コンピュータによって実現されるIWS部31とが一体となって上述した動作が行われるようになる。
【符号の説明】
【0125】
1 画像処理装置
2 Webサーバ
3 ネットワーク
10 CPU
12 ネットワーク通信インタフェース(通信手段)
14 操作パネル
14a 表示部(表示手段)
15a,16a,17a エラー検知部(エラー検知手段)
21 アプリケーションプログラム
22 ブラウザプログラム
31 IWS部
31a 画面生成部(画面生成手段)
32 ブラウザ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機能を有し、該複数の機能のうちから選択される少なくとも1つの機能に対応するジョブを実行する画像処理装置であって、
ネットワークを介して通信を行う通信手段と、
各種情報を表示する表示手段と、
複数の表示タブを個別に起動し、各表示タブに対して個別に設定されるアドレスにアクセスし、各表示タブで前記表示手段に表示するためのWebページを取得するブラウザと、
前記複数の機能のそれぞれに対応するエラーを検知するエラー検知手段と、
前記エラー検知手段によって検知されるエラーを前記複数の機能のそれぞれに分類し、その分類された機能毎にエラーに関するWebページを生成する画面生成手段と、
を備え、
前記ブラウザは、前記通信手段を介して外部アドレスから取得するWebページを第1の表示タブで前記表示手段に表示する際、前記外部アドレスから取得するWebページを解析することによって前記複数の機能のうちで当該Webページに関連する機能を特定し、その特定した機能のエラーに関するWebページが前記画面生成手段によって生成されているか否かを確認し、特定した機能のエラーに関するWebページが生成されている場合、前記第1の表示タブとは異なる第2の表示タブで前記画面生成手段によって生成されるWebページにアクセスし、前記第2の表示タブに、特定した機能のエラーに関するWebページを表示させることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページに含まれるコンテンツに基づいて当該Webページに関連する機能を特定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページのファイル形式に基づいて当該Webページに関連する機能を特定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画面生成手段は、前記複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページをそれぞれ異なるアドレスに予め生成しておき、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能に対応するWebページをエラーに関する内容に更新し、
前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページを前記第1の表示タブで前記表示手段に表示することに伴い、前記画面生成手段によって生成される複数のWebページのうち、前記外部アドレスから取得するWebページに関連した機能に対応するアドレスにアクセスし、前記画面生成手段によって生成されるWebページを取得して前記第2の表示タブに表示させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記画面生成手段は、前記複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページをそれぞれ異なるアドレスに予め生成しておき、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能毎にそのエラーに関するWebページをさらに別のアドレスに生成し、
前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページを前記第1の表示タブで前記表示手段に表示することに伴い、前記画面生成手段によって生成される複数のWebページのうち、前記外部アドレスから取得するWebページに関連した機能に対応するアドレスにアクセスし、前記画面生成手段によって生成されるWebページを取得して前記第2の表示タブに表示させると共に、前記画面生成手段によって別のアドレスに、前記外部アドレスから取得するWebページに関連した機能に対応するエラーに関するWebページが生成されたときには、前記第2の表示タブに表示するためのアドレスをエラーに関するWebページのアドレスに切り替えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記画面生成手段は、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能に関連付けてエラー発生情報をセットし、
前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページに関連する機能に関連付けられて前記エラー発生情報がセットされているか否かを監視することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
複数の機能を有し、該複数の機能のうちから選択される少なくとも1つの機能に対応するジョブを実行する画像処理装置において、複数の表示タブを有するブラウザの起動中にエラー画面を表示する表示制御方法であって、
(a) 前記ブラウザを起動するステップと、
(b) 前記ブラウザによって外部アドレスから取得されるWebページを前記複数の表示タブのうちの第1の表示タブで所定の表示手段に表示するステップと、
(c) 前記第1の表示タブに表示されるWebページを解析し、前記複数の機能のうちで当該Webページに関連する機能を特定するステップと、
(d) 前記複数の機能のそれぞれに対応するエラーを検知するステップと、
(e) 前記ステップ(d)で検知されるエラーを前記複数の機能のそれぞれに分類するステップと、
(f) 前記ステップ(e)で分類された機能毎にエラーに関するWebページを生成するステップと、
(g) 前記ブラウザにおいて前記第1の表示タブとは異なる第2の表示タブを起動し、前記ステップ(c)で特定された機能に対応するエラーに関するWebページを前記第2の表示タブで取得して表示させるステップと、
を備えることを特徴とする表示制御方法。
【請求項8】
複数の機能を有し、該複数の機能のうちから選択される少なくとも1つの機能に対応するジョブを実行する画像処理装置によって実行されるブラウザプログラムであって、
前記画像処理装置は、
ネットワークを介して通信を行う通信手段と、
各種情報を表示する表示手段と、
前記複数の機能のそれぞれに対応するエラーを検知するエラー検知手段と、
前記エラー検知手段によって検知されるエラーを前記複数の機能のそれぞれに分類し、その分類された機能毎にエラーに関するWebページを生成する画面生成手段と、
を備えており、
前記ブラウザプログラムは、前記画像処理装置によって実行されることにより、前記画像処理装置に対して更に、
複数の表示タブを個別に起動し、各表示タブに対して個別に設定されるアドレスにアクセスし、各表示タブで前記表示手段に表示するためのWebページを取得するブラウザとしての機能を付与するものであり、
前記ブラウザは、前記通信手段を介して外部アドレスから取得するWebページを第1の表示タブで前記表示手段に表示する際、前記外部アドレスから取得するWebページを解析することによって前記複数の機能のうちで当該Webページに関連する機能を特定し、その特定した機能のエラーに関するWebページが前記画面生成手段によって生成されているか否かを確認し、特定した機能のエラーに関するWebページが生成されている場合、前記第1の表示タブとは異なる第2の表示タブで前記画面生成手段によって生成されるWebページにアクセスし、前記第2の表示タブに、特定した機能のエラーに関するWebページを表示する機能を有することを特徴とするブラウザプログラム。
【請求項9】
前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページに含まれるコンテンツに基づいて当該Webページに関連する機能を特定することを特徴とする請求項8に記載のブラウザプログラム。
【請求項10】
前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページのファイル形式に基づいて当該Webページに関連する機能を特定することを特徴とする請求項8に記載のブラウザプログラム。
【請求項11】
前記画面生成手段は、前記複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページをそれぞれ異なるアドレスに予め生成しておき、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能に対応するWebページをエラーに関する内容に更新する構成であり、
前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページを前記第1の表示タブで前記表示手段に表示することに伴い、前記画面生成手段によって生成される複数のWebページのうち、前記外部アドレスから取得するWebページに関連した機能に対応するアドレスにアクセスし、前記画面生成手段によって生成されるWebページを取得して前記第2の表示タブに表示させることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載のブラウザプログラム。
【請求項12】
前記画面生成手段は、前記複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページをそれぞれ異なるアドレスに予め生成しておき、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能毎にそのエラーに関するWebページをさらに別のアドレスに生成する構成であり、
前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページを前記第1の表示タブで前記表示手段に表示することに伴い、前記画面生成手段によって生成される複数のWebページのうち、前記外部アドレスから取得するWebページに関連した機能に対応するアドレスにアクセスし、前記画面生成手段によって生成されるWebページを取得して前記第2の表示タブに表示させると共に、前記画面生成手段によって別のアドレスに、前記外部アドレスから取得するWebページに関連した機能に対応するエラーに関するWebページが生成されたときには、前記第2の表示タブに表示するためのアドレスをエラーに関するWebページのアドレスに切り替えることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載のブラウザプログラム。
【請求項13】
前記画面生成手段は、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能に関連付けてエラー発生情報をセットする構成であり、
前記ブラウザは、前記外部アドレスから取得するWebページに関連する機能に関連付けられて前記エラー発生情報がセットされているか否かを監視することを特徴とする請求項8乃至12のいずれかに記載のブラウザプログラム。
【請求項14】
複数の機能を有し、該複数の機能のうちから選択される少なくとも1つの機能に対応するジョブを実行する画像処理装置によって実行されるアプリケーションプログラムであって、
前記画像処理装置は、
ネットワークを介して通信を行う通信手段と、
各種情報を表示する表示手段と、
複数の表示タブを個別に起動し、各表示タブに対して個別に設定されるアドレスにアクセスし、各表示タブで前記表示手段に表示するためのWebページを取得するブラウザと、
前記複数の機能のそれぞれに対応するエラーを検知するエラー検知手段と、
を備えており、
前記アプリケーションプログラムは、前記画像処理装置によって実行されることにより、前記画像処理装置に対して更に、
前記エラー検知手段によって検知されるエラーを前記複数の機能のそれぞれに分類し、その分類された機能毎にエラーに関するWebページを生成する画面生成手段としての機能を付与するものであり、
前記画面生成手段は、エラーに関するWebページを機能毎にそれぞれ異なるアドレスに生成し、前記ブラウザが前記通信手段を介して外部アドレスから取得するWebページを第1の表示タブで前記表示手段に表示しているとき、前記第1の表示タブとは異なる第2の表示タブでアクセスされるアドレスに生成したWebページを前記第2の表示タブに出力することを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項15】
前記画面生成手段は、前記複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページをそれぞれ異なるアドレスに予め生成しておき、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能に対応するWebページをエラーに関する内容に更新することを特徴とする請求項14に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項16】
前記画面生成手段は、前記複数の機能のそれぞれに対応する複数のWebページをそれぞれ異なるアドレスに予め生成しておき、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能毎にそのエラーに関するWebページをさらに別のアドレスに生成することを特徴とする請求項14に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項17】
前記画面生成手段は、前記エラー検知手段によってエラーが検知された場合に、そのエラーが分類された機能に関連付けてエラー発生情報を所定の記憶領域にセットすることを特徴とする請求項14乃至16のいずれかに記載のアプリケーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−90264(P2013−90264A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231498(P2011−231498)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】