画像出力システム及び画像出力方法
【課題】 ネットワークに接続された複数の機器(デバイス)の一つでエラーが発生した際に、他の複数の機器に発生したエラーに応じたエラーメッセージを表示させることができる画像出力システム及び画像出力方法を提供する。
【解決手段】 プロトコル変換BOX4は、プロトコル変換手段5における処理においてエラーが発生した場合に、Ethernet(登録商標)ケーブル45上の画像出力デバイス8bの中からエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイス8bに対して発生したエラーに応じたエラーメッセージを送信する。これを受信した画像出力デバイス8bは、プロトコル変換装置4から受信したエラーメッセージを表示装置に表示する。
【解決手段】 プロトコル変換BOX4は、プロトコル変換手段5における処理においてエラーが発生した場合に、Ethernet(登録商標)ケーブル45上の画像出力デバイス8bの中からエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイス8bに対して発生したエラーに応じたエラーメッセージを送信する。これを受信した画像出力デバイス8bは、プロトコル変換装置4から受信したエラーメッセージを表示装置に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷、コピー、FAX、スキャンといった複数の機能を有する複合機を複数有する画像出力システム及び画像出力方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷、コピー、FAX、スキャンといった多機能なマルチファンクションプリンタ(複合機)は、ラスターイメージプロセッサ(RIP)をマルチファンクションプリンタに内蔵する場合と外付けの外部機器に装備する場合があった。ここで、RIPとは、プリンタ記述言語を基にラスターデータ(ビットマップデータ)を生成する処理を行うものである。内蔵する場合と外付けの場合とではそれぞれのメリットがあった。内蔵の場合のメリットは、全体コストが安くなること、機器の設置スペースが狭くてすむことなどである。外付けの場合のメリットは、ハードウェアの自由度が高くなるのでRIPの能力をフレキシブルに上げられることなどである。
【0003】
上述したラスターイメージプロセッサ(RIP)をマルチファンクションプリンタに内蔵する場合の従来技術としては、所望のイベントを指定し、指定されたイベントに関する情報をログとして収集することで、ログの解析を迅速に行え、管理しやすい画像処理装置に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0004】
また、上述したラスターイメージプロセッサ(RIP)をマルチファンクションプリンタの外付けの外部機器に装備する場合の従来技術としては、ネットワーク上の各ホストからスキャナプリンタサーバー装置に転送される所定のデータ構造を有する各ホストの印刷データをスキャナプリンタサーバー装置内のページ記述言語に変換する変換プログラムファイルを各ホストから転送して取得し、該取得した変換プログラムを実行して各ホストの印刷データをスキャナプリンタサーバー装置内のページ記述言語に変換することにより、各ホストからスキャナプリンタサーバー装置への印刷データ転送時における各ホストの転送処理負担を格段に軽減して、各ホストのデータ処理能力低下を防止して快速なデータ処理環境を維持できるスキャナプリンタサーバーシステムに関する技術が開示されている(例えば、特許文献2を参照。)。
【0005】
【特許文献1】特開平11−136428号公報
【特許文献1】特開平8−16332号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、RIPをマルチファンクションプリンタに内蔵する場合は問題にならないが、上述した特許文献2のようにRIPを外付けの外部機器(スキャナプリンタサーバー装置)に装備させたような場合に、マルチファンクションプリンタと外部機器との間の通信プロトコルが同一ではなく通信ができない場合がある。特に、マルチファンクションプリンタと外部機器それぞれが異なる会社で設計、製造された場合にはこのような状況は発生し易い。また、各機器の設計時期の違いによって双方のプロトコルのバージョンが異なったり、これら機器を取り巻く多種のユーザソフトウェア(ユーテリティソフトウェア)に合致したプロトコルの通信を行うために、機器ごとにプロトコルの差が生じたりしてしまうケースがある。また、RIPの所在場所に関わらず、ホストコンピュータがマルチファンクションプリンタに接続して通信を行う場合に、通信プロトコルは唯一無二ではなかった。
【0007】
以上に示した理由により、特許文献2にも示したようなシステムにおけるマルチファンクションプリンタに接続される複数の機器間の通信において、各機器が異なるプロトコルを持つことによって引き起こされる不具合を解決するために、機器の間にプロトコル変換手段を有するシステム構成が提案されてきた。しかし、システムを構成する機器が増えるに従い、夫々のデバイスにエラーが生じたときに、エラーを表示する表示装置が必要になるなどの問題がある。また、表示装置が複数であるために、エラーの確認をする場合には、夫々の表示装置すべてを確認する必要があるなどの問題がある。
【0008】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、ネットワークに接続された複数の機器(デバイス)の一つでエラーが発生した際に、他の複数の機器に発生したエラーに応じたエラーメッセージを表示させることができる画像出力システム及び画像出力方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、上述した課題を解決すべくなされたもので、本発明による画像出力システムにおいては、ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスと、第1のプロトコルを利用した通信により受信したデータを、画像出力デバイスに対応する第2のプロトコルに応じたデータに変換するプロトコル変換手段を備えるプロトコル変換装置とから構成される画像出力システムであって、プロトコル変換装置は、ネットワーク上の画像出力デバイスの中からエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段と、プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、格納手段を参照することで依頼可能デバイスへエラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信手段とを具備し、依頼可能デバイスは、プロトコル変換装置から受信した第1のエラーメッセージを表示する表示手段を具備することを特徴とする。
【0010】
また、本発明による画像出力方法においては、ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスと、第1のプロトコルを利用した通信により受信したデータを、画像出力デバイスに対応する第2のプロトコルに変換するプロトコル変換手段を備えることで画像出力デバイスと通信可能なプロトコル変換装置とから構成される画像出力システムを用いた画像出力方法であって、プロトコル変換装置において、プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、ネットワーク上の画像出力デバイスの中からエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段を参照することで、依頼可能デバイスへエラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信ステップを行い、依頼可能デバイスにおいて、プロトコル変換装置の送信ステップにより受信した第1のエラーメッセージを表示手段に表示する表示ステップを行うことを特徴とする。
【0011】
また、本発明によるデータ処理装置においては、第1のプロトコルを利用した通信により受信したデータを、ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスに対応する第2のプロトコルに応じたデータに変換するプロトコル変換手段と、ネットワーク上の画像出力デバイスのうちエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段と、プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、格納手段を参照することで依頼可能デバイスへエラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信手段とを具備し、依頼可能デバイスは、受信した第1のエラーメッセージを表示することを特徴とする。
【0012】
また、本発明によるデータ処理装置においては、受信した画像データを展開処理する展開手段と、展開手段により展開処理された後の画像データを、ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスに送信する画像データ送信手段と、ネットワーク上の画像出力デバイスのうちエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段と、プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、格納手段を参照することで依頼可能デバイスへエラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信手段とを具備し、依頼可能デバイスは、受信した第1のエラーメッセージを表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明による画像出力システム及び画像出力方法は、ネットワークに接続された複数の機器(画像出力デバイスを含む)が異なるプロトコルを利用しているためプロトコル変換装置を介して通信を行う場合に、当該プロトコル変換装置でエラーが発生した際は、プロトコル変換装置がエラーメッセージの表示依頼を受け付けてくれる複数の機器に発生したエラーに応じたエラーメッセージを表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
【0015】
本実施形態におけるネットワークの通信プロトコルを制御するプロトコル制御システムの例として、ネットワークを介して印刷サービスを提供する画像出力システムで用いるプロトコル制御システムについて説明する。
図1−1は、本発明の第1の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。
【0016】
図1−1において、1はサーバであり、RIP(ラスターイメージプロセッサ)2を備える。RIP2は、サーバ1上のアプリケーションソフトウェアで生成された画像データをビットマップイメージデータに展開するものである。3はEthernet(登録商標)ケーブルであり、1Gbpsのデータ転送速度を持ちRIP2によって生成されたビットマップイメージデータを後述するプロトコル変換BOX4に転送するための伝送路である。
【0017】
4はプロトコル変換BOX(プロトコル変換装置)であり、サーバ1からプロトコルAというプロトコルによって受けたデータをプロトコル変換手段5によってプロトコルBというプロトコルに変換して、出力する。6はEthernet(登録商標)ケーブルであり、100M(メガ)bpsのデータ転送速度を持ちプロトコルBによってコマンドやステータスを後述する画像出力エンジン8へ転送するための伝送路である。7は高速ビデオ転送手段であり、印刷用のビデオデータを専用に後述する画像出力エンジン8へ転送する伝送路である。この高速ビデオ転送手段7は、例えば、ChannelLinkといったもので実現される。8は画像出力エンジンであり、カラーやモノクロの画像を電子写真技術によって印刷出力する装置である。
【0018】
尚、図1−1の画像出力システムでは、RIP2がサーバ1内に格納されている形態であるが、RIPが格納される場所はプロトコル変換BOX4内であっても画像出力エンジン8内であっても良い。以下、RIPがプロトコル変換BOX4内や画像出力エンジン8内に格納されている場合の画像出力システムの構成例について、図1−2及び図1−3を用いて、第2、第3の実施形態として説明する。
【0019】
図1−2は、本発明の第2の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。尚、図1−2において、図1−1と同じ符号を付与したものは同様の機能を有するブロックであり、説明を省略する。図1−2に示すように、プロトコル変換BOX4a内にRIP10が格納されている。また、サーバ1aは、RIPを持っておらず、サーバ1aとプロトコル変換BOX4aは、Ethernet(登録商標)ケーブル9で接続されている。
【0020】
本実施形態においては、サーバ1a上のアプリケーションソフトウェアで生成された画像は、IPDSといったデータストリームや、PostScriptやPCLといったPDL(ページ記述言語)データなどによってサーバ1aから出力される。それらのデータは、ビットマップイメージデータのような大容量なデータではないため、図1−1の構成に比べてサーバ1aとプロトコル変換BOX4a間のデータ転送速度の高速性が要求されない。そのため、Ethernet(登録商標)ケーブル9は100Mbpsの転送速度を持てば良い。
【0021】
プロトコル変換手段5は、サーバ1aからプロトコルAというプロトコルによって受けたデータストリームやPDLデータをRIP10によってビットマップイメージデータに展開し、展開したビットマップデータをプロトコルBというプロトコルに変換し、ビデオデータとして高速ビデオ転送手段7を介して画像出力エンジン8へ出力する。
【0022】
図1−3は、本発明の第3の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。尚、図1−3において、図1−1または図1−2と同じ符号を付与したものは同様の機能を有するブロックであり、説明を省略する。図1−3に示すように、画像出力エンジン8a内にRIP11が格納されている。このような場合、サーバ1a上のアプリケーションソフトウェアで生成された画像は、IPDSといったデータストリームや、PostScriptやPCLといったPDLデータなどによってサーバ1aから出力される。また、プロトコル変換BOX4は、プロトコル変換手段5により受信したデータのデータ形式は変換せずにプロトコルのみをプロトコルAからプロトコルBに変換して、画像出力エンジン8aに出力する。
【0023】
次に、図1−2に示した、プロトコル変換BOX4aのハードウェア構成例を図に示して説明する。図2は、図1−2に示したプロトコル変換BOX4aのハードウェア構成例を示す図である。尚、図2において、図1−2と同じ符号を付与したものは同様の機能を有するブロックであり、説明を省略する。
【0024】
図2において、22は、CPU(中央演算装置)であり、プロトコル変換BOX4a内の動きを司っており、データ読み出し/書込み可能なメモリであるRAM23やHDD24を制御している。図1−2においてサーバ1aと画像出力エンジン8は、それぞれ異なるプロトコルで制御されている。すなわち、サーバ1aや画像出力エンジン8が外部機器と通信する場合に、それぞれに制御されているプロトコルによって行われる。プロトコル変換手段5は、このような異なるプロトコルで制御されている複数の機器間の通信を可能にし、加えてプロトコルの差異から生じる通信タイミングの問題を吸収することを目的とするものである。尚、図2においてRIP10を除くことで、図1−1や図1−3に示したプロトコル変換BOX4のハードウェア構成例となる。
【0025】
次に、図1−2に示したサーバ1aとプロトコル変換BOX4と画像出力エンジン8の間の通信形態について更に説明する。
図3は、図1−2に示したサーバ1aとプロトコル変換BOX4と画像出力エンジン8の間の通信形態を示す図である。図3においてサーバ1aは、PC(パーソナル コンピュータ)やワークステーション上のアプリケーションソフトウェアで印字したいデータを作成する。この印字データは例えば、IPDSといったデータストリームや、PostScriptやPCLといったPDLデータである。この印字データは、プロトコルAというプロトコルによってプロトコル変換BOX4aに出力される。
【0026】
プロトコル変換BOX4a内の34はOS(オペレーティング システム)であり、例えばWindows(登録商標) OSまたはLinux OSである。また、プロトコル変換BOX4a内のアプリケーションソフトウェア32とプロトコル変換手段5は、OS34上で稼動する。アプリケーションソフトウェア32は、例えばワードプロセッサソフトウェアであったり、図表描画ソフトウェアであったりする。また、アプリケーションソフトウェア32は、サーバ1aから入力されたPDLデータをそのままスルーでPDLデータとして出力する機能を持つソフトウェアであっても良い。また、アプリケーションソフトウェア32は、PDLデータをビットマップイメージに展開して出力する機能を持つRIPソフトウェアであっても良い。すなわち、図1−2に示したRIP10は、図3のアプリケーションソフトウェア32に含まれているとする。これにより、プロトコル変換BOX4aは、図3上ではPDLデータ又はRIPデータを出力することを示している。
【0027】
アプリケーションソフトウェア32によって生成されたRIPデータ、または、PDLデータをそのままスルーで出力した形のPDLデータは、プロトコル変換手段5によって、プロトコルBに変換されて画像出力エンジン8へ出力される。ここで述べたプロトコルAやプロトコルBという名称は簡易的な呼称として述べているだけで、どのようなプロトコルであっても良い。
【0028】
画像出力エンジン8に入力されたPDLデータまたはRIPデータは、プリント36やFAX38の機能によってプリント出力されたり、FAX送信される。画像出力エンジン8は、プリント36やFAX38の機能以外にも多数機能を持っており、例えばコピー37やスキャン39の機能などを持つマルチファンクションプリンタである。
【0029】
サーバ1aとプロトコル変換BOX4a間の通信はEthernet(登録商標)ケーブル9を用いたNetwork(ネットワーク)接続であり、プロトコル変換BOX4aと画像出力エンジン8間の通信はEthernet(登録商標)ケーブル6を用いたNetwork(ネットワーク)接続、および、高速ビデオ転送手段7による接続を併用した形で実現している。そして、サーバ1a、プロトコル変換BOX4a、画像出力エンジン8はそれぞれ異なるIPアドレスを所有している。
【0030】
次に、上述した高速ビデオ転送手段7の具体的な構成について説明する。図5は、高速ビデオ転送手段7の具体的な構成例を示す図である。尚、図5において、図1−2と同じ符号のものは同じ機能を有するものであり、説明を省略する。図5において、52は送信用ChannelLinkデバイス(2個)である。53は、プロトコル変換BOX4aと画像出力エンジン8をつなぐ接続ケーブルであり、高速接続ケーブル55及び低速制御信号転送線56から構成されている。54は、受信用ChannelLinkデバイス(2個)である。プロトコル変換BOX4aは、色信号(CMYK各8ビット)とその制御信号を高速な送信用ChannelLink52により、高速接続ケーブル55経由で、受信用ChannelLink54へビデオデータを送信する。これにより、受信用ChannelLink54はビデオデータを高速で受信し、画像出力エンジン8は受信したビデオデータに基づき例えば印刷処理を行う。
【0031】
一方、プロトコル変換BOX4aと画像出力エンジン8間は高速な信号の他に、低速な制御信号のやり取りも行っており、図5に示す低速制御信号転送線56で転送を行う。それらの信号としては、例えば、画像出力エンジン8の起動を示すPRDY信号があり、画像出力エンジン8からプロトコル変換BOX4aに送信される。また、逆にプロトコル変換BOX4aの起動を示すCRDYという信号もあり、これはプロトコル変換BOX4aから画像出力エンジン8に送信される。また、これらの高速接続ケーブル55と低速制御信号転送線56は1本の接続ケーブル53内に収められている。
【0032】
本実施例ではエンジンCMYK各8ビットに対し、28ビット幅のChannelLinkデバイスを2個並べて使用する事を前提に説明したが、よりビット幅が必要なエンジン(例えば、CMYK12ビット)等に対応するには、並列に使用するChannelLinkデバイス数を例えば4個に増やして対応するなども可能である。また、より高速なエンジン対応としても、ChannelLinkデバイス数を増やす事でも対応は可能である。
【0033】
また、ChannelLinkとは、高速のパラレル/シリアル変換データ転送方式であり、例えば、32ビットを並列で転送を66MHzのクロックで行う場合、2.2G(ギガ)bpsのスピードが得られる。一方、高価でない汎用転送手段としては、100M、及び、1GEthernet(登録商標)があるが、実行値を考えると1GEthernet(登録商標)で500Mbps程度となり、高速エンジン対応としてChannelLinkを高速I/Fとして別途持たせている。また、画像出力エンジン8に対して、CMYKと言った色データの他にTAGビット等の付加情報も別途送付する必要があるものがあり、その事からもI/Fが高速であることが重要である。
【0034】
上述した実施形態では、RIPされたデータをRAWデータで流す事が前提であるため、高速ビデオ転送手段7が必要とされたが、以下に示す第4の実施形態では、画像出力エンジン8が圧縮されたデータを効率よく処理できる仕組みを持つことで、高速ビデオ転送手段7を不要とする構成である。
【0035】
図4は、本発明の第4の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。尚、図4において、図1−1と同じ符号を付与したものは同様の機能を有するブロックであり、説明を省略する。図4に示すように、49はクライアントPCである。48は、ホストコンピュータである。サーバ1b、は、RIP2と、データを圧縮処理する圧縮部47を具備する。
【0036】
以上により、ホストコンピュータ48上のアプリケーションソフトウェアで生成されたデータは、サーバ1bに送信され、サーバ1bでそのデータをビットマップイメージデータに展開する。46は、Ethernet(登録商標)ケーブルであり、100Mbpsのデータ転送速度を持ちRIP2によって生成されたビットマップイメージデータに対して圧縮部47で圧縮処理したデータをプロトコル変換BOX4へプロトコルAを利用して転送するための伝送路である。プロトコル変換BOX4は、サーバ1bからプロトコルAというプロトコルによって受けたデータをプロトコル変換手段5によってプロトコルBというプロトコルに変換し、画像出力エンジン8bへ出力する。
【0037】
45は、Ethernet(登録商標)ケーブルであり、100Mbpsのデータ転送速度を持ちプロトコルBというプロトコルによってコマンド/ステータス/圧縮画像を転送する。8bは、画像出力エンジンであり、カラーやモノクロの画像を電子写真技術によって出力する装置であり、更に、圧縮部47で圧縮されたビデオデータ(ビットマップイメージデータ)を解凍する処理を行う機能を有する。また、プロトコル変換BOX4は、この構成では2つの画像出力エンジン8bに同時に圧縮したビデオデータを出力することが可能である。
【0038】
以上に示したように、図4のサーバ1bにおいて印刷ジョブは、RIP2でビットマップイメージデータに展開されるが、Ethernet(登録商標)ケーブル46の転送I/Fが100M(メガ)と画像転送をRAWデータとして転送するにはスピード不足である。このため、圧縮部47は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)等の画像圧縮をビットマップイメージデータに対してサーバ1b内で行う。その後、サーバ1bは、圧縮済みのイメージデータをプロトコル変換BOX4へ転送する。圧縮画像を受信したプロトコル変換BOX4は、画像出力エンジン8bが求めるプロトコルBに変換し、変換後のデータを画像出力エンジン8bへEthernet(登録商標)ケーブル45経由で転送する。尚、画像出力エンジン8bが求める画像フォーマットがJPEGであれば、プロトコル変換BOX4は、受信した画像を画像出力エンジン8bにそのまま転送する。この事により、高速でないI/Fで接続された機器においても、画像出力エンジン8bの印刷処理スピードにある程度追従するシステム構成が可能となる。
【0039】
尚、本実施形態では、サーバ1bとプロトコル変換BOX4の間とプロトコル変換BOX4と画像出力エンジン8bの間を100Mbpsの通信速度を有するEthernet(登録商標)ケーブルで接続する形態で説明したが、勿論、1GbpsのEthernet(登録商標)等別の接続手段での対応も可能である。また、図1−1、図1−2、図1−3、図3、及び図4で示したシステム構成において、Ethernet(登録商標)ケーブルは、図示していない複数の端末(サーバなどを含む)や複数の画像出力装置(画像出力デバイスなどを含む)が接続されたLAN(Local Area Network)を構成するケーブルである。
【0040】
次に、上述したプロトコル変換BOX4又はプロトコル変換BOX4a(以下、単にプロトコル変換BOX4とする)のCPU22がメモリからプログラムを読み出し実行することで、実現する処理について以下に説明する。
図6および図7は、プロトコル変換BOX4のCPU22がプログラムを実行することで実現する処理を示す図である。特に、図6は、プロトコル変換BOX4が電源オン時に一度だけ処理する初期化の動作を示す図である。また、図7は、プロトコル変換BOX4における電源オン後のエラーメッセージ表示に関する処理を示す図である。
【0041】
図6に示すように、プロトコル変換BOX4は電源オンで、プロトコル変換BOX4は、ステップ601にて初期化処理を開始する。次に、プロトコル変換BOX4は、ステップ602において各変数の初期化を行う。次に、ステップ603で、プロトコル変換BOX4は、ネットワークに接続されている他の機器(デバイス)で、エラーメッセージの表示を依頼可能な機器(依頼可能デバイス)を検索する。尚、ネットワークに接続されている他の機器とは例えば上述した実施形態で示した画像出力エンジン8や画像出力エンジン8aや画像出力エンジン8b(以下、単に画像出力エンジン8とする)を含む機器である。次に、ステップ604において、プロトコル変換BOX4は、検索したエラーメッセージの表示を依頼可能な機器をすべて、エラーメッセージの表示先としてメモリ(RAM23やHDD24など)に登録する処理を行う。次に、ステップ605において、プロトコル変換BOX4は、初期化処理を終了して、図7に示す通常の動作モードに移行する。
【0042】
次に、通常の動作モードにおけるプロトコル変換BOX4のエラーメッセージの表示処理について図7を用いて説明する。図7に示すように、ステップ701において、プロトコル変換BOX4は、エラーメッセージの表示処理を開始する。次に、ステップ702において、プロトコル変換BOX4は、自身の処理にエラーが起きたか否かを判定する。ここで、エラーが起きていないと判定した場合(ステップ702のNO)には、ステップ704に進み、プロトコル変換BOX4は、プロトコル変換の処理を行った後に、ステップ702の処理に移行する。また、ステップ702で、エラーが起きたと判定した場合(ステップ702のYES)には、ステップ703に進み、プロトコル変換BOX4は、図6の処理でエラー表示先としてメモリに登録した機器(デバイス)全てに、エラーメッセージをメッセージのプライオリティとともに送付して、ステップ702に戻る。
【0043】
以上の図6、図7に示した処理により、本実施形態のプロトコル変換BOX4は、ネットワークに接続された機器(デバイス)から、エラーメッセージの表示を依頼可能な機器(例えば表示装置を備えている機器)を検索してメモリに登録しておくことで、実際にエラーが発生した際に、登録した機器にエラーメッセージを表示させることができる。
【0044】
尚、上述した説明では、ステップ702でプロトコル変換BOX4は自身の処理におけるエラーを処理していたが、この限りではなく、ネットワークに接続された他の機器におけるエラー情報を受信した場合にも、エラーが起きたと判断して、そのエラー情報を基に作成したエラーメッセージ(エラー情報をそのままでもよい)を、プライオリティとともにメモリに登録した機器(デバイス)全てに送付してもよい。
【0045】
また、エラーメッセージのプライオリティ(優先度)とは、例えば図9、図10に示すように、各エラーメッセージに予め付与されたものであり、プロトコル変換BOX4は、図9、図10に示すようなテーブルをメモリに保持している。図9は、画像出力エンジン8のエラーメッセージおよび、そのプライオリティの一覧テーブル例を示す図である。図10は、プロトコル変換BOX4のエラーメッセージおよび、そのプライオリティの一覧テーブル例を示す図である。
【0046】
次に、画像出力エンジン8のCPUがメモリからプログラムを読み出し実行することで、実現する処理について以下に説明する。尚、上述した実施形態において図には示さなかったが、画像出力エンジン8は、通常の複合機と同様に、複合機の有する各機能の制御や、種々の処理を行うために、CPU及びメモリのハードウェアを備えており、メモリにはCPUが実行するためのプログラムが格納されている。
【0047】
また、画像出力エンジン8は、図11〜13に示すように、エラーメッセージを表示可能な表示装置110や表示装置111及び操作スイッチを含む構成である。図11、図12、図13は、画像出力エンジン8の表示装置を含む操作パネル例を示す図である。尚、図に示すように図11及び図12に示す表示装置110と、図13に示す表示装置111は、エラーメッセージの表示エリアの大きさが違う。このように、ネットワークに接続された複数の画像出力エンジン8において、各画像出力エンジン8の表示装置の表示エリアの大きさが異なる場合であっても、以下に示すエラーメッセージの表示処理により柔軟に対応することができる。尚、図11〜13の詳細については後述する。
【0048】
図8は、画像出力エンジン8のCPUがプログラムを実行することで実現するメッセージ表示処理を示すフロー図である。まず、ステップ801において、画像出力エンジン8は、メッセージ表示処理を開始する。次に、ステップ802において、画像出力エンジン8は、他の機器からエラーメッセージ(以下、エラーメッセージ1とする)の表示依頼があるか否かを判定する。エラーメッセージ1の表示依頼がないと判定した場合(ステップ802の)には、ステップ803において、画像出力エンジン8は、自身の処理においてエラーメッセージ(以下、エラーメッセージ2とする)があるか否かを判定する。ここで、エラーメッセージ2がないと判定した場合(ステップ803のNO)には、画像出力エンジン8は、ステップ802へ戻る。
【0049】
また、ステップ803でエラーメッセージ2があると判定した場合(ステップ803のYES)場合には、画像出力エンジン8は、ステップ805において、エラーメッセージ2を表示装置110又は表示装置111に表示した後に、ステップ802に戻る。
【0050】
また、ステップ802でエラーメッセージ1があると判定した場合(ステップ802のYES)には、ステップ804において、画像出力エンジン8は、自身のエラーメッセージ2があるか否かを判定する。ここで、エラーメッセージ2がないと判定した場合(ステップ804のNO)場合には、ステップ805において、画像出力エンジン8は、他の機器のエラーメッセージ1を表示装置110又は表示装置111に表示する。また、ステップ804においてエラーメッセージ2があると判定した場合(ステップ804のYES)場合には、ステップ807において、画像出力エンジン8は、表示装置110又は表示装置111に、エラーメッセージ1及びエラーメッセージ2を一緒に表示可能か否かを判定する。
【0051】
ここで、エラーメッセージ1及びエラーメッセージ2をともに表示可能な場合(ステップ807のYES)には、ステップ809において、画像出力エンジン8は、エラーメッセージ1及びエラーメッセージ2を同時に表示装置111に表示して、ステップ802に戻る。また、ステップ807においてエラーメッセージ1及びエラーメッセージ2をともに表示できない場合(ステップ807のNO)には、ステップ808において、画像出力エンジン8は、エラーメッセージ1とエラーメッセージ2のプライオリティが同一か否かを判定する。尚、画像出力エンジン8は、プロトコル変換BOX4と同様に、メモリに例えば図9、図10に示したエラーメッセージとプライオリティの対応テーブルを格納しており、これを参照することで、プライオリティが同一であるか否かを判断する。
【0052】
ステップ808においてエラーメッセージ1とエラーメッセージ2のプライオリティが同一であると判定した場合(ステップ808のYES)には、ステップ811に進み、画像出力エンジン8は、エラーメッセージ1とエラーメッセージ2を交互に表示装置110に表示するトグル表示を行い、ステップ802に戻る。また、ステップ808においてエラーメッセージ1とエラーメッセージ2のプライオリティが同一ではないと判定した場合(ステップ808のNO)には、ステップ810に進み、画像出力エンジン8は、高いプライオリティを持つエラーメッセージを表示装置110に表示して、ステップ802に戻る。
【0053】
上述したステップ809において、エラーメッセージ1及びエラーメッセージ2を同時に表示する表示例を図13に示す。また、ステップ810において、エラーメッセージ1またはエラーメッセージ2のいずれかプライオリティの高い方を表示する例は図11(エラーメッセージ2の例)及び図12(エラーメッセージ1の例)に示す。また、ステップ811において、エラーメッセージ1とエラーメッセージ2を交互にトグル表示するという動作は、図11のエラー表示および図12のエラー表示を一定時間ごとに切り替えて交互に表示する方法などが考えられる。
【0054】
以上に説明したように、各画像出力エンジン8の表示装置において、エラーメッセージの表示エリアの大きさが物理的に異なる場合でも、上述した表示処理を行うことで、表示エリアに応じたエラーメッセージの表示が可能である。また、一つの表示装置において画像出力エンジン8のエラーメッセージ表示エリアが、動的に大きさを変更する場合であっても、図8に示した処理により、表示エリアの大きさに応じたエラーメッセージを表示することが可能である。
【0055】
上述した実施形態の説明おいて、プロトコル変換BOX4はエラーメッセージの表示依頼が可能な機器(デバイス)を、ネットワーク(例えばLAN)経由で、探索することを想定している。また、エラーメッセージの伝達も、LAN経由である。しかし、上述したLAN経由での通信に限定されるものではなく、無線通信などで通信を行ってもよい。また、プロトコル変換BOX4は、エラーメッセージの表示依頼が可能なデバイスの探索に際し、公知のユニバーサルプラグアンドプレイ技術や、ランデブー技術などを使うことも可能であり、MulticastDNS技術を利用することも可能である。
【0056】
また、上述した実施形態で説明したように、本発明の一実施形態によればネットワークに接続される個々のデバイスが全て表示装置を持たない場合でも、エラーメッセージの表示依頼が可能な表示装置を備えるデバイスを探索して、探索したデバイスにエラーメッセージを表示させるシステムを構成できる。さらに、プロトコル変換BOX4がエラーメッセージの表示依頼が可能な表示装置を備えるデバイスを探索する機能を備えることで、システムの構成が変わった場合でも、適時、エラーメッセージを表示するデバイスを探索して、探索したデバイスにエラーメッセージを表示することが可能である。また、エラーメッセージを表示する表示エリアの広さに応じて、エラーメッセージの表示方法を切り替えることが可能なので、従来よりメッセージ表示に関する自由度が高いシステムを構成することができる。
【0057】
また、図4で示した第4の実施形態における画像出力システムのように、1つのRIPに対し、画像出力エンジン(画像出力装置)を複数有する、画像出力システムの構成でも、それぞれの画像出力エンジンにプロトコル変換BOXのエラーメッセージを同時に表示させることが可能である。これにより、どの画像出力エンジンのオペレータも、プロトコル変換BOXで起きたエラーをすぐに知ることができる。
【0058】
また、上述した実施形態における図6、図7、及び図8に示した各処理は、各処理の機能を実現する為のプログラムをメモリから読み出してCPUが実行することによりその機能を実現させるものであったが、これに限定さるものではなく、各処理の全部または一部の機能を専用のハードウェアにより実現してもよい。また、上述したメモリは、光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、CD−ROM等の読み出しのみが可能な記録媒体、RAM以外の揮発性のメモリ、あるいはこれらの組合せによるコンピュータ読み取り、書き込み可能な記録媒体より構成されてもよい。
【0059】
また、図6、図7、及び図8に示した各処理を実現する為のプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各処理を行っても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。具体的には、記憶媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含む。
【0060】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0061】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現する為のものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0062】
また、上記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等のプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。上記のプログラム、記録媒体、伝送媒体およびプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1−1】本発明の第1の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。
【図1−2】本発明の第2の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。
【図1−3】本発明の第3の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1−2に示したプロトコル変換BOX4aのハードウェア構成例を示す図である。
【図3】図1−2に示したサーバ1aとプロトコル変換BOX4と画像出力エンジン8の間の通信形態を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。
【図5】高速ビデオ転送手段7の具体的な構成例を示す図である。
【図6】プロトコル変換BOX4が電源オン時に一度だけ処理する初期化の動作を示す図である。
【図7】プロトコル変換BOX4における電源オン後のエラーメッセージ表示に関する処理を示す図である。
【図8】画像出力エンジン8のCPUがプログラムを実行することで実現するメッセージ表示処理を示すフロー図である。
【図9】画像出力エンジン8のエラーメッセージおよび、そのプライオリティの一覧テーブル例を示す図である。
【図10】プロトコル変換BOX4のエラーメッセージおよび、そのプライオリティの一覧テーブル例を示す図である。
【図11】画像出力エンジン8の表示装置を含む操作パネル例を示す図である。
【図12】画像出力エンジン8の表示装置を含む操作パネル例を示す図である。
【図13】画像出力エンジン8の表示装置を含む操作パネル例を示す図である。
【符号の説明】
【0064】
1、1a、1b サーバ
2、10、11 RIP
3 Ethernet(登録商標)ケーブル
4、4a プロトコル変換BOX
5 プロトコル変換手段
6、9 Ethernet(登録商標)ケーブル
7 高速ビデオ転送手段
8、8a、8b 画像出力エンジン
22 CPU
23 RAM
24 HDD
45、46 Ethernet(登録商標)ケーブル
47 圧縮部
48 ホストコンピュータ
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷、コピー、FAX、スキャンといった複数の機能を有する複合機を複数有する画像出力システム及び画像出力方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷、コピー、FAX、スキャンといった多機能なマルチファンクションプリンタ(複合機)は、ラスターイメージプロセッサ(RIP)をマルチファンクションプリンタに内蔵する場合と外付けの外部機器に装備する場合があった。ここで、RIPとは、プリンタ記述言語を基にラスターデータ(ビットマップデータ)を生成する処理を行うものである。内蔵する場合と外付けの場合とではそれぞれのメリットがあった。内蔵の場合のメリットは、全体コストが安くなること、機器の設置スペースが狭くてすむことなどである。外付けの場合のメリットは、ハードウェアの自由度が高くなるのでRIPの能力をフレキシブルに上げられることなどである。
【0003】
上述したラスターイメージプロセッサ(RIP)をマルチファンクションプリンタに内蔵する場合の従来技術としては、所望のイベントを指定し、指定されたイベントに関する情報をログとして収集することで、ログの解析を迅速に行え、管理しやすい画像処理装置に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0004】
また、上述したラスターイメージプロセッサ(RIP)をマルチファンクションプリンタの外付けの外部機器に装備する場合の従来技術としては、ネットワーク上の各ホストからスキャナプリンタサーバー装置に転送される所定のデータ構造を有する各ホストの印刷データをスキャナプリンタサーバー装置内のページ記述言語に変換する変換プログラムファイルを各ホストから転送して取得し、該取得した変換プログラムを実行して各ホストの印刷データをスキャナプリンタサーバー装置内のページ記述言語に変換することにより、各ホストからスキャナプリンタサーバー装置への印刷データ転送時における各ホストの転送処理負担を格段に軽減して、各ホストのデータ処理能力低下を防止して快速なデータ処理環境を維持できるスキャナプリンタサーバーシステムに関する技術が開示されている(例えば、特許文献2を参照。)。
【0005】
【特許文献1】特開平11−136428号公報
【特許文献1】特開平8−16332号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、RIPをマルチファンクションプリンタに内蔵する場合は問題にならないが、上述した特許文献2のようにRIPを外付けの外部機器(スキャナプリンタサーバー装置)に装備させたような場合に、マルチファンクションプリンタと外部機器との間の通信プロトコルが同一ではなく通信ができない場合がある。特に、マルチファンクションプリンタと外部機器それぞれが異なる会社で設計、製造された場合にはこのような状況は発生し易い。また、各機器の設計時期の違いによって双方のプロトコルのバージョンが異なったり、これら機器を取り巻く多種のユーザソフトウェア(ユーテリティソフトウェア)に合致したプロトコルの通信を行うために、機器ごとにプロトコルの差が生じたりしてしまうケースがある。また、RIPの所在場所に関わらず、ホストコンピュータがマルチファンクションプリンタに接続して通信を行う場合に、通信プロトコルは唯一無二ではなかった。
【0007】
以上に示した理由により、特許文献2にも示したようなシステムにおけるマルチファンクションプリンタに接続される複数の機器間の通信において、各機器が異なるプロトコルを持つことによって引き起こされる不具合を解決するために、機器の間にプロトコル変換手段を有するシステム構成が提案されてきた。しかし、システムを構成する機器が増えるに従い、夫々のデバイスにエラーが生じたときに、エラーを表示する表示装置が必要になるなどの問題がある。また、表示装置が複数であるために、エラーの確認をする場合には、夫々の表示装置すべてを確認する必要があるなどの問題がある。
【0008】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、ネットワークに接続された複数の機器(デバイス)の一つでエラーが発生した際に、他の複数の機器に発生したエラーに応じたエラーメッセージを表示させることができる画像出力システム及び画像出力方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、上述した課題を解決すべくなされたもので、本発明による画像出力システムにおいては、ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスと、第1のプロトコルを利用した通信により受信したデータを、画像出力デバイスに対応する第2のプロトコルに応じたデータに変換するプロトコル変換手段を備えるプロトコル変換装置とから構成される画像出力システムであって、プロトコル変換装置は、ネットワーク上の画像出力デバイスの中からエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段と、プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、格納手段を参照することで依頼可能デバイスへエラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信手段とを具備し、依頼可能デバイスは、プロトコル変換装置から受信した第1のエラーメッセージを表示する表示手段を具備することを特徴とする。
【0010】
また、本発明による画像出力方法においては、ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスと、第1のプロトコルを利用した通信により受信したデータを、画像出力デバイスに対応する第2のプロトコルに変換するプロトコル変換手段を備えることで画像出力デバイスと通信可能なプロトコル変換装置とから構成される画像出力システムを用いた画像出力方法であって、プロトコル変換装置において、プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、ネットワーク上の画像出力デバイスの中からエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段を参照することで、依頼可能デバイスへエラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信ステップを行い、依頼可能デバイスにおいて、プロトコル変換装置の送信ステップにより受信した第1のエラーメッセージを表示手段に表示する表示ステップを行うことを特徴とする。
【0011】
また、本発明によるデータ処理装置においては、第1のプロトコルを利用した通信により受信したデータを、ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスに対応する第2のプロトコルに応じたデータに変換するプロトコル変換手段と、ネットワーク上の画像出力デバイスのうちエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段と、プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、格納手段を参照することで依頼可能デバイスへエラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信手段とを具備し、依頼可能デバイスは、受信した第1のエラーメッセージを表示することを特徴とする。
【0012】
また、本発明によるデータ処理装置においては、受信した画像データを展開処理する展開手段と、展開手段により展開処理された後の画像データを、ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスに送信する画像データ送信手段と、ネットワーク上の画像出力デバイスのうちエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段と、プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、格納手段を参照することで依頼可能デバイスへエラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信手段とを具備し、依頼可能デバイスは、受信した第1のエラーメッセージを表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明による画像出力システム及び画像出力方法は、ネットワークに接続された複数の機器(画像出力デバイスを含む)が異なるプロトコルを利用しているためプロトコル変換装置を介して通信を行う場合に、当該プロトコル変換装置でエラーが発生した際は、プロトコル変換装置がエラーメッセージの表示依頼を受け付けてくれる複数の機器に発生したエラーに応じたエラーメッセージを表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
【0015】
本実施形態におけるネットワークの通信プロトコルを制御するプロトコル制御システムの例として、ネットワークを介して印刷サービスを提供する画像出力システムで用いるプロトコル制御システムについて説明する。
図1−1は、本発明の第1の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。
【0016】
図1−1において、1はサーバであり、RIP(ラスターイメージプロセッサ)2を備える。RIP2は、サーバ1上のアプリケーションソフトウェアで生成された画像データをビットマップイメージデータに展開するものである。3はEthernet(登録商標)ケーブルであり、1Gbpsのデータ転送速度を持ちRIP2によって生成されたビットマップイメージデータを後述するプロトコル変換BOX4に転送するための伝送路である。
【0017】
4はプロトコル変換BOX(プロトコル変換装置)であり、サーバ1からプロトコルAというプロトコルによって受けたデータをプロトコル変換手段5によってプロトコルBというプロトコルに変換して、出力する。6はEthernet(登録商標)ケーブルであり、100M(メガ)bpsのデータ転送速度を持ちプロトコルBによってコマンドやステータスを後述する画像出力エンジン8へ転送するための伝送路である。7は高速ビデオ転送手段であり、印刷用のビデオデータを専用に後述する画像出力エンジン8へ転送する伝送路である。この高速ビデオ転送手段7は、例えば、ChannelLinkといったもので実現される。8は画像出力エンジンであり、カラーやモノクロの画像を電子写真技術によって印刷出力する装置である。
【0018】
尚、図1−1の画像出力システムでは、RIP2がサーバ1内に格納されている形態であるが、RIPが格納される場所はプロトコル変換BOX4内であっても画像出力エンジン8内であっても良い。以下、RIPがプロトコル変換BOX4内や画像出力エンジン8内に格納されている場合の画像出力システムの構成例について、図1−2及び図1−3を用いて、第2、第3の実施形態として説明する。
【0019】
図1−2は、本発明の第2の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。尚、図1−2において、図1−1と同じ符号を付与したものは同様の機能を有するブロックであり、説明を省略する。図1−2に示すように、プロトコル変換BOX4a内にRIP10が格納されている。また、サーバ1aは、RIPを持っておらず、サーバ1aとプロトコル変換BOX4aは、Ethernet(登録商標)ケーブル9で接続されている。
【0020】
本実施形態においては、サーバ1a上のアプリケーションソフトウェアで生成された画像は、IPDSといったデータストリームや、PostScriptやPCLといったPDL(ページ記述言語)データなどによってサーバ1aから出力される。それらのデータは、ビットマップイメージデータのような大容量なデータではないため、図1−1の構成に比べてサーバ1aとプロトコル変換BOX4a間のデータ転送速度の高速性が要求されない。そのため、Ethernet(登録商標)ケーブル9は100Mbpsの転送速度を持てば良い。
【0021】
プロトコル変換手段5は、サーバ1aからプロトコルAというプロトコルによって受けたデータストリームやPDLデータをRIP10によってビットマップイメージデータに展開し、展開したビットマップデータをプロトコルBというプロトコルに変換し、ビデオデータとして高速ビデオ転送手段7を介して画像出力エンジン8へ出力する。
【0022】
図1−3は、本発明の第3の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。尚、図1−3において、図1−1または図1−2と同じ符号を付与したものは同様の機能を有するブロックであり、説明を省略する。図1−3に示すように、画像出力エンジン8a内にRIP11が格納されている。このような場合、サーバ1a上のアプリケーションソフトウェアで生成された画像は、IPDSといったデータストリームや、PostScriptやPCLといったPDLデータなどによってサーバ1aから出力される。また、プロトコル変換BOX4は、プロトコル変換手段5により受信したデータのデータ形式は変換せずにプロトコルのみをプロトコルAからプロトコルBに変換して、画像出力エンジン8aに出力する。
【0023】
次に、図1−2に示した、プロトコル変換BOX4aのハードウェア構成例を図に示して説明する。図2は、図1−2に示したプロトコル変換BOX4aのハードウェア構成例を示す図である。尚、図2において、図1−2と同じ符号を付与したものは同様の機能を有するブロックであり、説明を省略する。
【0024】
図2において、22は、CPU(中央演算装置)であり、プロトコル変換BOX4a内の動きを司っており、データ読み出し/書込み可能なメモリであるRAM23やHDD24を制御している。図1−2においてサーバ1aと画像出力エンジン8は、それぞれ異なるプロトコルで制御されている。すなわち、サーバ1aや画像出力エンジン8が外部機器と通信する場合に、それぞれに制御されているプロトコルによって行われる。プロトコル変換手段5は、このような異なるプロトコルで制御されている複数の機器間の通信を可能にし、加えてプロトコルの差異から生じる通信タイミングの問題を吸収することを目的とするものである。尚、図2においてRIP10を除くことで、図1−1や図1−3に示したプロトコル変換BOX4のハードウェア構成例となる。
【0025】
次に、図1−2に示したサーバ1aとプロトコル変換BOX4と画像出力エンジン8の間の通信形態について更に説明する。
図3は、図1−2に示したサーバ1aとプロトコル変換BOX4と画像出力エンジン8の間の通信形態を示す図である。図3においてサーバ1aは、PC(パーソナル コンピュータ)やワークステーション上のアプリケーションソフトウェアで印字したいデータを作成する。この印字データは例えば、IPDSといったデータストリームや、PostScriptやPCLといったPDLデータである。この印字データは、プロトコルAというプロトコルによってプロトコル変換BOX4aに出力される。
【0026】
プロトコル変換BOX4a内の34はOS(オペレーティング システム)であり、例えばWindows(登録商標) OSまたはLinux OSである。また、プロトコル変換BOX4a内のアプリケーションソフトウェア32とプロトコル変換手段5は、OS34上で稼動する。アプリケーションソフトウェア32は、例えばワードプロセッサソフトウェアであったり、図表描画ソフトウェアであったりする。また、アプリケーションソフトウェア32は、サーバ1aから入力されたPDLデータをそのままスルーでPDLデータとして出力する機能を持つソフトウェアであっても良い。また、アプリケーションソフトウェア32は、PDLデータをビットマップイメージに展開して出力する機能を持つRIPソフトウェアであっても良い。すなわち、図1−2に示したRIP10は、図3のアプリケーションソフトウェア32に含まれているとする。これにより、プロトコル変換BOX4aは、図3上ではPDLデータ又はRIPデータを出力することを示している。
【0027】
アプリケーションソフトウェア32によって生成されたRIPデータ、または、PDLデータをそのままスルーで出力した形のPDLデータは、プロトコル変換手段5によって、プロトコルBに変換されて画像出力エンジン8へ出力される。ここで述べたプロトコルAやプロトコルBという名称は簡易的な呼称として述べているだけで、どのようなプロトコルであっても良い。
【0028】
画像出力エンジン8に入力されたPDLデータまたはRIPデータは、プリント36やFAX38の機能によってプリント出力されたり、FAX送信される。画像出力エンジン8は、プリント36やFAX38の機能以外にも多数機能を持っており、例えばコピー37やスキャン39の機能などを持つマルチファンクションプリンタである。
【0029】
サーバ1aとプロトコル変換BOX4a間の通信はEthernet(登録商標)ケーブル9を用いたNetwork(ネットワーク)接続であり、プロトコル変換BOX4aと画像出力エンジン8間の通信はEthernet(登録商標)ケーブル6を用いたNetwork(ネットワーク)接続、および、高速ビデオ転送手段7による接続を併用した形で実現している。そして、サーバ1a、プロトコル変換BOX4a、画像出力エンジン8はそれぞれ異なるIPアドレスを所有している。
【0030】
次に、上述した高速ビデオ転送手段7の具体的な構成について説明する。図5は、高速ビデオ転送手段7の具体的な構成例を示す図である。尚、図5において、図1−2と同じ符号のものは同じ機能を有するものであり、説明を省略する。図5において、52は送信用ChannelLinkデバイス(2個)である。53は、プロトコル変換BOX4aと画像出力エンジン8をつなぐ接続ケーブルであり、高速接続ケーブル55及び低速制御信号転送線56から構成されている。54は、受信用ChannelLinkデバイス(2個)である。プロトコル変換BOX4aは、色信号(CMYK各8ビット)とその制御信号を高速な送信用ChannelLink52により、高速接続ケーブル55経由で、受信用ChannelLink54へビデオデータを送信する。これにより、受信用ChannelLink54はビデオデータを高速で受信し、画像出力エンジン8は受信したビデオデータに基づき例えば印刷処理を行う。
【0031】
一方、プロトコル変換BOX4aと画像出力エンジン8間は高速な信号の他に、低速な制御信号のやり取りも行っており、図5に示す低速制御信号転送線56で転送を行う。それらの信号としては、例えば、画像出力エンジン8の起動を示すPRDY信号があり、画像出力エンジン8からプロトコル変換BOX4aに送信される。また、逆にプロトコル変換BOX4aの起動を示すCRDYという信号もあり、これはプロトコル変換BOX4aから画像出力エンジン8に送信される。また、これらの高速接続ケーブル55と低速制御信号転送線56は1本の接続ケーブル53内に収められている。
【0032】
本実施例ではエンジンCMYK各8ビットに対し、28ビット幅のChannelLinkデバイスを2個並べて使用する事を前提に説明したが、よりビット幅が必要なエンジン(例えば、CMYK12ビット)等に対応するには、並列に使用するChannelLinkデバイス数を例えば4個に増やして対応するなども可能である。また、より高速なエンジン対応としても、ChannelLinkデバイス数を増やす事でも対応は可能である。
【0033】
また、ChannelLinkとは、高速のパラレル/シリアル変換データ転送方式であり、例えば、32ビットを並列で転送を66MHzのクロックで行う場合、2.2G(ギガ)bpsのスピードが得られる。一方、高価でない汎用転送手段としては、100M、及び、1GEthernet(登録商標)があるが、実行値を考えると1GEthernet(登録商標)で500Mbps程度となり、高速エンジン対応としてChannelLinkを高速I/Fとして別途持たせている。また、画像出力エンジン8に対して、CMYKと言った色データの他にTAGビット等の付加情報も別途送付する必要があるものがあり、その事からもI/Fが高速であることが重要である。
【0034】
上述した実施形態では、RIPされたデータをRAWデータで流す事が前提であるため、高速ビデオ転送手段7が必要とされたが、以下に示す第4の実施形態では、画像出力エンジン8が圧縮されたデータを効率よく処理できる仕組みを持つことで、高速ビデオ転送手段7を不要とする構成である。
【0035】
図4は、本発明の第4の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。尚、図4において、図1−1と同じ符号を付与したものは同様の機能を有するブロックであり、説明を省略する。図4に示すように、49はクライアントPCである。48は、ホストコンピュータである。サーバ1b、は、RIP2と、データを圧縮処理する圧縮部47を具備する。
【0036】
以上により、ホストコンピュータ48上のアプリケーションソフトウェアで生成されたデータは、サーバ1bに送信され、サーバ1bでそのデータをビットマップイメージデータに展開する。46は、Ethernet(登録商標)ケーブルであり、100Mbpsのデータ転送速度を持ちRIP2によって生成されたビットマップイメージデータに対して圧縮部47で圧縮処理したデータをプロトコル変換BOX4へプロトコルAを利用して転送するための伝送路である。プロトコル変換BOX4は、サーバ1bからプロトコルAというプロトコルによって受けたデータをプロトコル変換手段5によってプロトコルBというプロトコルに変換し、画像出力エンジン8bへ出力する。
【0037】
45は、Ethernet(登録商標)ケーブルであり、100Mbpsのデータ転送速度を持ちプロトコルBというプロトコルによってコマンド/ステータス/圧縮画像を転送する。8bは、画像出力エンジンであり、カラーやモノクロの画像を電子写真技術によって出力する装置であり、更に、圧縮部47で圧縮されたビデオデータ(ビットマップイメージデータ)を解凍する処理を行う機能を有する。また、プロトコル変換BOX4は、この構成では2つの画像出力エンジン8bに同時に圧縮したビデオデータを出力することが可能である。
【0038】
以上に示したように、図4のサーバ1bにおいて印刷ジョブは、RIP2でビットマップイメージデータに展開されるが、Ethernet(登録商標)ケーブル46の転送I/Fが100M(メガ)と画像転送をRAWデータとして転送するにはスピード不足である。このため、圧縮部47は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)等の画像圧縮をビットマップイメージデータに対してサーバ1b内で行う。その後、サーバ1bは、圧縮済みのイメージデータをプロトコル変換BOX4へ転送する。圧縮画像を受信したプロトコル変換BOX4は、画像出力エンジン8bが求めるプロトコルBに変換し、変換後のデータを画像出力エンジン8bへEthernet(登録商標)ケーブル45経由で転送する。尚、画像出力エンジン8bが求める画像フォーマットがJPEGであれば、プロトコル変換BOX4は、受信した画像を画像出力エンジン8bにそのまま転送する。この事により、高速でないI/Fで接続された機器においても、画像出力エンジン8bの印刷処理スピードにある程度追従するシステム構成が可能となる。
【0039】
尚、本実施形態では、サーバ1bとプロトコル変換BOX4の間とプロトコル変換BOX4と画像出力エンジン8bの間を100Mbpsの通信速度を有するEthernet(登録商標)ケーブルで接続する形態で説明したが、勿論、1GbpsのEthernet(登録商標)等別の接続手段での対応も可能である。また、図1−1、図1−2、図1−3、図3、及び図4で示したシステム構成において、Ethernet(登録商標)ケーブルは、図示していない複数の端末(サーバなどを含む)や複数の画像出力装置(画像出力デバイスなどを含む)が接続されたLAN(Local Area Network)を構成するケーブルである。
【0040】
次に、上述したプロトコル変換BOX4又はプロトコル変換BOX4a(以下、単にプロトコル変換BOX4とする)のCPU22がメモリからプログラムを読み出し実行することで、実現する処理について以下に説明する。
図6および図7は、プロトコル変換BOX4のCPU22がプログラムを実行することで実現する処理を示す図である。特に、図6は、プロトコル変換BOX4が電源オン時に一度だけ処理する初期化の動作を示す図である。また、図7は、プロトコル変換BOX4における電源オン後のエラーメッセージ表示に関する処理を示す図である。
【0041】
図6に示すように、プロトコル変換BOX4は電源オンで、プロトコル変換BOX4は、ステップ601にて初期化処理を開始する。次に、プロトコル変換BOX4は、ステップ602において各変数の初期化を行う。次に、ステップ603で、プロトコル変換BOX4は、ネットワークに接続されている他の機器(デバイス)で、エラーメッセージの表示を依頼可能な機器(依頼可能デバイス)を検索する。尚、ネットワークに接続されている他の機器とは例えば上述した実施形態で示した画像出力エンジン8や画像出力エンジン8aや画像出力エンジン8b(以下、単に画像出力エンジン8とする)を含む機器である。次に、ステップ604において、プロトコル変換BOX4は、検索したエラーメッセージの表示を依頼可能な機器をすべて、エラーメッセージの表示先としてメモリ(RAM23やHDD24など)に登録する処理を行う。次に、ステップ605において、プロトコル変換BOX4は、初期化処理を終了して、図7に示す通常の動作モードに移行する。
【0042】
次に、通常の動作モードにおけるプロトコル変換BOX4のエラーメッセージの表示処理について図7を用いて説明する。図7に示すように、ステップ701において、プロトコル変換BOX4は、エラーメッセージの表示処理を開始する。次に、ステップ702において、プロトコル変換BOX4は、自身の処理にエラーが起きたか否かを判定する。ここで、エラーが起きていないと判定した場合(ステップ702のNO)には、ステップ704に進み、プロトコル変換BOX4は、プロトコル変換の処理を行った後に、ステップ702の処理に移行する。また、ステップ702で、エラーが起きたと判定した場合(ステップ702のYES)には、ステップ703に進み、プロトコル変換BOX4は、図6の処理でエラー表示先としてメモリに登録した機器(デバイス)全てに、エラーメッセージをメッセージのプライオリティとともに送付して、ステップ702に戻る。
【0043】
以上の図6、図7に示した処理により、本実施形態のプロトコル変換BOX4は、ネットワークに接続された機器(デバイス)から、エラーメッセージの表示を依頼可能な機器(例えば表示装置を備えている機器)を検索してメモリに登録しておくことで、実際にエラーが発生した際に、登録した機器にエラーメッセージを表示させることができる。
【0044】
尚、上述した説明では、ステップ702でプロトコル変換BOX4は自身の処理におけるエラーを処理していたが、この限りではなく、ネットワークに接続された他の機器におけるエラー情報を受信した場合にも、エラーが起きたと判断して、そのエラー情報を基に作成したエラーメッセージ(エラー情報をそのままでもよい)を、プライオリティとともにメモリに登録した機器(デバイス)全てに送付してもよい。
【0045】
また、エラーメッセージのプライオリティ(優先度)とは、例えば図9、図10に示すように、各エラーメッセージに予め付与されたものであり、プロトコル変換BOX4は、図9、図10に示すようなテーブルをメモリに保持している。図9は、画像出力エンジン8のエラーメッセージおよび、そのプライオリティの一覧テーブル例を示す図である。図10は、プロトコル変換BOX4のエラーメッセージおよび、そのプライオリティの一覧テーブル例を示す図である。
【0046】
次に、画像出力エンジン8のCPUがメモリからプログラムを読み出し実行することで、実現する処理について以下に説明する。尚、上述した実施形態において図には示さなかったが、画像出力エンジン8は、通常の複合機と同様に、複合機の有する各機能の制御や、種々の処理を行うために、CPU及びメモリのハードウェアを備えており、メモリにはCPUが実行するためのプログラムが格納されている。
【0047】
また、画像出力エンジン8は、図11〜13に示すように、エラーメッセージを表示可能な表示装置110や表示装置111及び操作スイッチを含む構成である。図11、図12、図13は、画像出力エンジン8の表示装置を含む操作パネル例を示す図である。尚、図に示すように図11及び図12に示す表示装置110と、図13に示す表示装置111は、エラーメッセージの表示エリアの大きさが違う。このように、ネットワークに接続された複数の画像出力エンジン8において、各画像出力エンジン8の表示装置の表示エリアの大きさが異なる場合であっても、以下に示すエラーメッセージの表示処理により柔軟に対応することができる。尚、図11〜13の詳細については後述する。
【0048】
図8は、画像出力エンジン8のCPUがプログラムを実行することで実現するメッセージ表示処理を示すフロー図である。まず、ステップ801において、画像出力エンジン8は、メッセージ表示処理を開始する。次に、ステップ802において、画像出力エンジン8は、他の機器からエラーメッセージ(以下、エラーメッセージ1とする)の表示依頼があるか否かを判定する。エラーメッセージ1の表示依頼がないと判定した場合(ステップ802の)には、ステップ803において、画像出力エンジン8は、自身の処理においてエラーメッセージ(以下、エラーメッセージ2とする)があるか否かを判定する。ここで、エラーメッセージ2がないと判定した場合(ステップ803のNO)には、画像出力エンジン8は、ステップ802へ戻る。
【0049】
また、ステップ803でエラーメッセージ2があると判定した場合(ステップ803のYES)場合には、画像出力エンジン8は、ステップ805において、エラーメッセージ2を表示装置110又は表示装置111に表示した後に、ステップ802に戻る。
【0050】
また、ステップ802でエラーメッセージ1があると判定した場合(ステップ802のYES)には、ステップ804において、画像出力エンジン8は、自身のエラーメッセージ2があるか否かを判定する。ここで、エラーメッセージ2がないと判定した場合(ステップ804のNO)場合には、ステップ805において、画像出力エンジン8は、他の機器のエラーメッセージ1を表示装置110又は表示装置111に表示する。また、ステップ804においてエラーメッセージ2があると判定した場合(ステップ804のYES)場合には、ステップ807において、画像出力エンジン8は、表示装置110又は表示装置111に、エラーメッセージ1及びエラーメッセージ2を一緒に表示可能か否かを判定する。
【0051】
ここで、エラーメッセージ1及びエラーメッセージ2をともに表示可能な場合(ステップ807のYES)には、ステップ809において、画像出力エンジン8は、エラーメッセージ1及びエラーメッセージ2を同時に表示装置111に表示して、ステップ802に戻る。また、ステップ807においてエラーメッセージ1及びエラーメッセージ2をともに表示できない場合(ステップ807のNO)には、ステップ808において、画像出力エンジン8は、エラーメッセージ1とエラーメッセージ2のプライオリティが同一か否かを判定する。尚、画像出力エンジン8は、プロトコル変換BOX4と同様に、メモリに例えば図9、図10に示したエラーメッセージとプライオリティの対応テーブルを格納しており、これを参照することで、プライオリティが同一であるか否かを判断する。
【0052】
ステップ808においてエラーメッセージ1とエラーメッセージ2のプライオリティが同一であると判定した場合(ステップ808のYES)には、ステップ811に進み、画像出力エンジン8は、エラーメッセージ1とエラーメッセージ2を交互に表示装置110に表示するトグル表示を行い、ステップ802に戻る。また、ステップ808においてエラーメッセージ1とエラーメッセージ2のプライオリティが同一ではないと判定した場合(ステップ808のNO)には、ステップ810に進み、画像出力エンジン8は、高いプライオリティを持つエラーメッセージを表示装置110に表示して、ステップ802に戻る。
【0053】
上述したステップ809において、エラーメッセージ1及びエラーメッセージ2を同時に表示する表示例を図13に示す。また、ステップ810において、エラーメッセージ1またはエラーメッセージ2のいずれかプライオリティの高い方を表示する例は図11(エラーメッセージ2の例)及び図12(エラーメッセージ1の例)に示す。また、ステップ811において、エラーメッセージ1とエラーメッセージ2を交互にトグル表示するという動作は、図11のエラー表示および図12のエラー表示を一定時間ごとに切り替えて交互に表示する方法などが考えられる。
【0054】
以上に説明したように、各画像出力エンジン8の表示装置において、エラーメッセージの表示エリアの大きさが物理的に異なる場合でも、上述した表示処理を行うことで、表示エリアに応じたエラーメッセージの表示が可能である。また、一つの表示装置において画像出力エンジン8のエラーメッセージ表示エリアが、動的に大きさを変更する場合であっても、図8に示した処理により、表示エリアの大きさに応じたエラーメッセージを表示することが可能である。
【0055】
上述した実施形態の説明おいて、プロトコル変換BOX4はエラーメッセージの表示依頼が可能な機器(デバイス)を、ネットワーク(例えばLAN)経由で、探索することを想定している。また、エラーメッセージの伝達も、LAN経由である。しかし、上述したLAN経由での通信に限定されるものではなく、無線通信などで通信を行ってもよい。また、プロトコル変換BOX4は、エラーメッセージの表示依頼が可能なデバイスの探索に際し、公知のユニバーサルプラグアンドプレイ技術や、ランデブー技術などを使うことも可能であり、MulticastDNS技術を利用することも可能である。
【0056】
また、上述した実施形態で説明したように、本発明の一実施形態によればネットワークに接続される個々のデバイスが全て表示装置を持たない場合でも、エラーメッセージの表示依頼が可能な表示装置を備えるデバイスを探索して、探索したデバイスにエラーメッセージを表示させるシステムを構成できる。さらに、プロトコル変換BOX4がエラーメッセージの表示依頼が可能な表示装置を備えるデバイスを探索する機能を備えることで、システムの構成が変わった場合でも、適時、エラーメッセージを表示するデバイスを探索して、探索したデバイスにエラーメッセージを表示することが可能である。また、エラーメッセージを表示する表示エリアの広さに応じて、エラーメッセージの表示方法を切り替えることが可能なので、従来よりメッセージ表示に関する自由度が高いシステムを構成することができる。
【0057】
また、図4で示した第4の実施形態における画像出力システムのように、1つのRIPに対し、画像出力エンジン(画像出力装置)を複数有する、画像出力システムの構成でも、それぞれの画像出力エンジンにプロトコル変換BOXのエラーメッセージを同時に表示させることが可能である。これにより、どの画像出力エンジンのオペレータも、プロトコル変換BOXで起きたエラーをすぐに知ることができる。
【0058】
また、上述した実施形態における図6、図7、及び図8に示した各処理は、各処理の機能を実現する為のプログラムをメモリから読み出してCPUが実行することによりその機能を実現させるものであったが、これに限定さるものではなく、各処理の全部または一部の機能を専用のハードウェアにより実現してもよい。また、上述したメモリは、光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、CD−ROM等の読み出しのみが可能な記録媒体、RAM以外の揮発性のメモリ、あるいはこれらの組合せによるコンピュータ読み取り、書き込み可能な記録媒体より構成されてもよい。
【0059】
また、図6、図7、及び図8に示した各処理を実現する為のプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各処理を行っても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。具体的には、記憶媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含む。
【0060】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0061】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現する為のものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0062】
また、上記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等のプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。上記のプログラム、記録媒体、伝送媒体およびプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1−1】本発明の第1の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。
【図1−2】本発明の第2の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。
【図1−3】本発明の第3の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1−2に示したプロトコル変換BOX4aのハードウェア構成例を示す図である。
【図3】図1−2に示したサーバ1aとプロトコル変換BOX4と画像出力エンジン8の間の通信形態を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施形態における画像出力システムの概略構成を示すブロック図である。
【図5】高速ビデオ転送手段7の具体的な構成例を示す図である。
【図6】プロトコル変換BOX4が電源オン時に一度だけ処理する初期化の動作を示す図である。
【図7】プロトコル変換BOX4における電源オン後のエラーメッセージ表示に関する処理を示す図である。
【図8】画像出力エンジン8のCPUがプログラムを実行することで実現するメッセージ表示処理を示すフロー図である。
【図9】画像出力エンジン8のエラーメッセージおよび、そのプライオリティの一覧テーブル例を示す図である。
【図10】プロトコル変換BOX4のエラーメッセージおよび、そのプライオリティの一覧テーブル例を示す図である。
【図11】画像出力エンジン8の表示装置を含む操作パネル例を示す図である。
【図12】画像出力エンジン8の表示装置を含む操作パネル例を示す図である。
【図13】画像出力エンジン8の表示装置を含む操作パネル例を示す図である。
【符号の説明】
【0064】
1、1a、1b サーバ
2、10、11 RIP
3 Ethernet(登録商標)ケーブル
4、4a プロトコル変換BOX
5 プロトコル変換手段
6、9 Ethernet(登録商標)ケーブル
7 高速ビデオ転送手段
8、8a、8b 画像出力エンジン
22 CPU
23 RAM
24 HDD
45、46 Ethernet(登録商標)ケーブル
47 圧縮部
48 ホストコンピュータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスと、第1のプロトコルを利用した通信により受信したデータを、前記画像出力デバイスに対応する第2のプロトコルに応じたデータに変換するプロトコル変換手段を備えるプロトコル変換装置とから構成される画像出力システムであって、
前記プロトコル変換装置は、
前記ネットワーク上の画像出力デバイスの中からエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段と、
前記プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、前記格納手段を参照することで前記依頼可能デバイスへ前記エラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信手段と
を具備し、
前記依頼可能デバイスは、前記プロトコル変換装置から受信した前記第1のエラーメッセージを表示する表示手段を具備することを特徴とする画像出力システム。
【請求項2】
前記プロトコル変換装置の前記送信手段は、前記第1のエラーメッセージと一緒に前記第1のエラーメッセージの優先度を定める優先度情報を前記依頼可能デバイスへ送信することを特徴とする請求項1に記載の画像出力システム。
【請求項3】
前記依頼可能デバイスは、
前記プロトコル変換装置から前記第1のエラーメッセージと一緒に前記優先度情報を受信した場合に、前記第1のエラーメッセージの量及び前記優先度情報に応じて前記表示手段への表示方法を制御する表示制御手段を更に具備することを特徴とする請求項2に記載の画像出力システム。
【請求項4】
前記依頼可能デバイスの前記表示手段は、前記依頼可能デバイス自身の処理におけるエラーに応じた第2のエラーメッセージを表示可能であり、前記第2のエラーメッセージにも優先度を定める優先度情報が対応付けられている場合に、
前記依頼可能デバイスの前記表示制御手段は、表示すべき複数の前記第1のエラーメッセージ及び/または前記第2のエラーメッセージに対して、各エラーメッセージの優先度情報及び前記表示手段の表示画面の大きさに応じて前記表示手段への表示方法を制御することを特徴とする請求項3に記載の画像出力システム。
【請求項5】
前記依頼可能デバイスの前記表示制御手段における表示方法の制御とは、前記表示手段に複数のエラーメッセージのうち優先度の高いものを表示する表示方法、複数のエラーメッセージを順番に切り替えて表示する表示方法、複数のエラーメッセージを並列に並べて表示する表示方法のいずれか一つの表示方法を選択することを特徴とする請求項3又は4に記載の画像出力システム。
【請求項6】
前記プロトコル変換装置は、前記ネットワーク上の前記画像出力デバイスの中からエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスを探索して、探索した画像出力デバイスを依頼可能デバイスとして前記格納手段に登録する探索手段を更に具備することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像出力システム。
【請求項7】
前記プロトコル変換装置の前記探索手段は、エラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスとして、表示装置を備える画像出力デバイスを探索することを特徴とする請求項6に記載の画像出力システム。
【請求項8】
ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスと、第1のプロトコルを利用した通信により受信したデータを、前記画像出力デバイスに対応する第2のプロトコルに変換するプロトコル変換手段を備えることで前記画像出力デバイスと通信可能なプロトコル変換装置とから構成される画像出力システムを用いた画像出力方法であって、
前記プロトコル変換装置において、前記プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、前記ネットワーク上の前記画像出力デバイスの中からエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段を参照することで、前記依頼可能デバイスへ前記エラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信ステップを行い、
前記依頼可能デバイスにおいて、前記プロトコル変換装置の前記送信ステップにより受信した前記第1のエラーメッセージを表示手段に表示する表示ステップを行うこと
を特徴とする画像出力方法。
【請求項9】
データ処理装置であって、
第1のプロトコルを利用した通信により受信したデータを、ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスに対応する第2のプロトコルに応じたデータに変換するプロトコル変換手段と、
前記ネットワーク上の画像出力デバイスのうちエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段と、
前記プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、前記格納手段を参照することで前記依頼可能デバイスへ前記エラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信手段と
を具備し、
前記依頼可能デバイスは、受信した前記第1のエラーメッセージを表示することを特徴とするデータ処理装置。
【請求項10】
データ処理装置であって、
受信した画像データを展開処理する展開手段と、
前記展開手段により展開処理された後の画像データを、ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスに送信する画像データ送信手段と、
前記ネットワーク上の画像出力デバイスのうちエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段と、
前記プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、前記格納手段を参照することで前記依頼可能デバイスへ前記エラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信手段と
を具備し、
前記依頼可能デバイスは、受信した前記第1のエラーメッセージを表示することを特徴とするデータ処理装置。
【請求項1】
ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスと、第1のプロトコルを利用した通信により受信したデータを、前記画像出力デバイスに対応する第2のプロトコルに応じたデータに変換するプロトコル変換手段を備えるプロトコル変換装置とから構成される画像出力システムであって、
前記プロトコル変換装置は、
前記ネットワーク上の画像出力デバイスの中からエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段と、
前記プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、前記格納手段を参照することで前記依頼可能デバイスへ前記エラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信手段と
を具備し、
前記依頼可能デバイスは、前記プロトコル変換装置から受信した前記第1のエラーメッセージを表示する表示手段を具備することを特徴とする画像出力システム。
【請求項2】
前記プロトコル変換装置の前記送信手段は、前記第1のエラーメッセージと一緒に前記第1のエラーメッセージの優先度を定める優先度情報を前記依頼可能デバイスへ送信することを特徴とする請求項1に記載の画像出力システム。
【請求項3】
前記依頼可能デバイスは、
前記プロトコル変換装置から前記第1のエラーメッセージと一緒に前記優先度情報を受信した場合に、前記第1のエラーメッセージの量及び前記優先度情報に応じて前記表示手段への表示方法を制御する表示制御手段を更に具備することを特徴とする請求項2に記載の画像出力システム。
【請求項4】
前記依頼可能デバイスの前記表示手段は、前記依頼可能デバイス自身の処理におけるエラーに応じた第2のエラーメッセージを表示可能であり、前記第2のエラーメッセージにも優先度を定める優先度情報が対応付けられている場合に、
前記依頼可能デバイスの前記表示制御手段は、表示すべき複数の前記第1のエラーメッセージ及び/または前記第2のエラーメッセージに対して、各エラーメッセージの優先度情報及び前記表示手段の表示画面の大きさに応じて前記表示手段への表示方法を制御することを特徴とする請求項3に記載の画像出力システム。
【請求項5】
前記依頼可能デバイスの前記表示制御手段における表示方法の制御とは、前記表示手段に複数のエラーメッセージのうち優先度の高いものを表示する表示方法、複数のエラーメッセージを順番に切り替えて表示する表示方法、複数のエラーメッセージを並列に並べて表示する表示方法のいずれか一つの表示方法を選択することを特徴とする請求項3又は4に記載の画像出力システム。
【請求項6】
前記プロトコル変換装置は、前記ネットワーク上の前記画像出力デバイスの中からエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスを探索して、探索した画像出力デバイスを依頼可能デバイスとして前記格納手段に登録する探索手段を更に具備することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像出力システム。
【請求項7】
前記プロトコル変換装置の前記探索手段は、エラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスとして、表示装置を備える画像出力デバイスを探索することを特徴とする請求項6に記載の画像出力システム。
【請求項8】
ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスと、第1のプロトコルを利用した通信により受信したデータを、前記画像出力デバイスに対応する第2のプロトコルに変換するプロトコル変換手段を備えることで前記画像出力デバイスと通信可能なプロトコル変換装置とから構成される画像出力システムを用いた画像出力方法であって、
前記プロトコル変換装置において、前記プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、前記ネットワーク上の前記画像出力デバイスの中からエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段を参照することで、前記依頼可能デバイスへ前記エラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信ステップを行い、
前記依頼可能デバイスにおいて、前記プロトコル変換装置の前記送信ステップにより受信した前記第1のエラーメッセージを表示手段に表示する表示ステップを行うこと
を特徴とする画像出力方法。
【請求項9】
データ処理装置であって、
第1のプロトコルを利用した通信により受信したデータを、ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスに対応する第2のプロトコルに応じたデータに変換するプロトコル変換手段と、
前記ネットワーク上の画像出力デバイスのうちエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段と、
前記プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、前記格納手段を参照することで前記依頼可能デバイスへ前記エラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信手段と
を具備し、
前記依頼可能デバイスは、受信した前記第1のエラーメッセージを表示することを特徴とするデータ処理装置。
【請求項10】
データ処理装置であって、
受信した画像データを展開処理する展開手段と、
前記展開手段により展開処理された後の画像データを、ネットワーク上の一つ又は複数の画像出力デバイスに送信する画像データ送信手段と、
前記ネットワーク上の画像出力デバイスのうちエラーメッセージの表示依頼が可能な画像出力デバイスである依頼可能デバイスに関する情報を格納する格納手段と、
前記プロトコル変換手段における処理においてエラーが発生した場合に、前記格納手段を参照することで前記依頼可能デバイスへ前記エラーに応じた第1のエラーメッセージを送信する送信手段と
を具備し、
前記依頼可能デバイスは、受信した前記第1のエラーメッセージを表示することを特徴とするデータ処理装置。
【図1−1】
【図1−2】
【図1−3】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図1−2】
【図1−3】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−56037(P2006−56037A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−237656(P2004−237656)
【出願日】平成16年8月17日(2004.8.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月17日(2004.8.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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