説明

画像形成システムおよび画像形成システムの制御方法およびプログラムおよび記憶媒体

【課題】 カラーページと白黒ページが混在する画像形成ジョブについて、各ページに適材なプリンタを割り当てた出力を自動で実施することができ、生産性を格段に向上(効率化)すること。
【解決手段】 カラーMFP104のPDL部内のCPU部が、カラーページと白黒ページが混在する画像形成ジョブの各ページに関し、カラーページか白黒ページかを判定し、さらに、各カラーページに関し高階調カラー出力が必要な第1のカラーページか前記高階調カラー出力の必要のない第2のカラーページかを判定し、白黒ページは白黒MFP105により画像形成させ、前記第1のカラーページは高階調カラー出力可能なカラーMFP104により画像形成させ、前記第2のカラーページは低階調カラー出力のカラープリンタ107により画像形成させるように前記画像形成ジョブを分割する構成を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ネットワークに接続される、高階調カラー出力可能な第1のカラー画像形成装置と、前記第1のカラー画像形成装置より低階調カラー出力の第2のカラー画像形成装置と、白黒画像形成装置とで構成される画像形成システムおよび画像形成システムの制御方法およびプログラムおよび記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ネットワークにカラープリンタや白黒プリンタが接続されたシステムにおいて、クライアントコンピュータのユーザがネットワーク及び白黒プリンタを含む複数のプリンタのうちの1つを選択してプリントさせることは知られている。さらに、1つのジョブにカラー/白黒が混在する場合、ページをカラー/白黒で判定し、各々の画像形成装置(カラーページはカラープリンタ、白黒ページは白黒プリンタ)に出力することは提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、1つのジョブ中のカラーページにビジネス系とフルカラーページが混在する場合、ビジネス系はオフィス系のプリンタ、ピクトリアルなフルカラー画像は高画質フルカラープリンタのそれぞれでプリントするほうがスピード並びにコストの面でメリットがある。特に大量のプリントを行わせる場合には、処理時間やコストの差が顕著に現れるが、上記オフィス系プリンタ,フルカラープリンタへの振り分けはユーザの手作業により行う必要があり、上記ユーザの手作業に要する時間も相当なものとなってしまうという問題点があり、この点の省力化が強く望まれている。
【0004】本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、カラーページと白黒ページが混在する画像形成ジョブの各ページに関しカラーページか白黒ページかを判定し、カラーページと判定された各ページに関し高階調カラー出力が必要な第1のカラーページか前記高階調カラー出力の必要のない第2のカラーページかを判定し、白黒ページと判定されたページは白黒画像形成装置により画像形成させ、前記第1のカラーページと判定されたページは高階調カラー出力可能な第1のカラー画像形成装置により画像形成させ、前記第2のカラーページと判定されたページは低階調カラー出力の第2のカラー画像形成装置により画像形成させるように前記画像形成ジョブを分割することにより、カラーページのうち高階調出力する必要のないヒジネス系については、オフィス系の廉価なカラープリンタにて画像形成し、高階調出力が必要なピクトリアル(pictorial)な画像については高価な高画質フルカラープリンタにて画像形成させて、各ページに適材なプリンタを割り当てた出力を自動で実施することができ、生産性を格段に向上(効率化)することができる画像形成システムおよび画像形成システムの制御方法およびプログラムおよび記憶媒体を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の発明は、ネットワーク(図1に示すネットワーク101)に接続される、高階調カラー出力可能な第1のカラー画像形成装置(図1に示すカラーMFP104)と、前記第1のカラー画像形成装置より低階調カラー出力の第2のカラー画像形成装置(図1に示すカラープリンタ107)と、白黒画像形成装置(図1に示す白黒MFP105)とで構成される画像形成システムにおいて、カラーページと白黒ページが混在する画像形成ジョブの各ページに関しカラーページか白黒ページかを判定する第1の判定手段(図7に示すカラーMFP104のPDL部205内のCPU部703)と、前記第1の判定手段によりカラーページと判定された各ページに関し高階調カラー出力が必要な第1のカラーページか前記高階調カラー出力の必要のない第2のカラーページかを判定する第2の判定手段(図7に示すカラーMFP104のPDL部205内のCPU部703)と、前記第1の判定手段により白黒ページと判定されたページは前記白黒画像形成装置により画像形成させ、前記第2の判定手段により第1のカラーページと判定されたページは前記第1のカラー画像形成装置により画像形成させ、前記第2の判定手段により第2のカラーページと判定されたページは前記第2のカラー画像形成装置により画像形成させるように前記画像形成ジョブを分割する分割手段(図7に示すカラーMFP104のPDL部205内のCPU部703)とを有することを特徴とする。
【0006】本発明に係る第2の発明は、前記画像形成ジョブは、前記ネットワークを介して情報処理装置(図1R>1に示すコンピュータ103)から転送されるものであり、1つの画像形成ジョブに対して、前記第1のカラー画像形成装置,前記第2のカラー画像形成装置,前記白黒画像形成装置のそれぞれに同じデータが転送されることを特徴とする。
【0007】本発明に係る第3の発明は、前記第1の判定手段並びに前記第2の判定手段及び前記分割手段は、前記第1のカラー画像形成装置に備えられるものであり、前記分割手段は、前記第2の判定手段により第1のカラーページと判定されたページの画像形成を実行し、また、前記第2の判定手段により第2のカラーページと判定されたページについては前記第2のカラー画像形成装置にそのページ番号の情報を通知し、さらに、前記第1の判定手段により白黒ページと判定されたページについては前記白黒画像形成装置にそのページ番号の情報を通知することによりページ分割するものであり、前記第2のカラー画像形成装置および前記白黒画像形成装置は、前記第1のカラー画像形成装置から通知されるページ番号の情報に対応するページに限定して前記画像形成ジョブを実行することを特徴とする。
【0008】本発明に係る第4の発明は、前記第1の判定手段並びに前記第2の判定手段及び前記分割手段は、前記第2のカラー画像形成装置に備えられるものであり、前記分割手段は、前記第2の判定手段により第2のカラーページと判定されたページの画像形成を実行し、また、前記第2の判定手段により第1のカラーページと判定されたページについては前記第1のカラー画像形成装置にそのページ番号の情報を通知し、さらに、前記第1の判定手段により白黒ページと判定されたページについては前記白黒画像形成装置にそのページ番号の情報を通知することによりページ分割するものであり、前記第1のカラー画像形成装置および前記白黒画像形成装置は、前記第2のカラー画像形成装置から通知されるページ番号の情報に対応するページに限定して前記画像形成ジョブを実行することを特徴とする。
【0009】本発明に係る第5の発明は、前記第1の判定手段並びに前記第2の判定手段及び前記分割手段は、前記白黒画像形成装置に備えられるものであり、前記分割手段は、前記第1の判定手段により白黒ページと判定されたページの画像形成を実行し、また、前記第2の判定手段により第1のカラーページと判定されたページについては前記第1のカラー画像形成装置にそのページ番号の情報を通知し、さらに、前記第2の判定手段により第2のカラーページと判定されたページについては前記第2のカラー画像形成装置にそのページ番号の情報を通知することによりページ分割するものであり、前記第1のカラー画像形成装置および前記第2のカラー画像形成装置は、前記白黒画像形成装置から通知されるページ番号の情報に対応するページに限定して前記画像形成ジョブを実行することを特徴とする。
【0010】本発明に係る第6の発明は、ネットワークに接続される、高階調カラー出力可能な第1のカラー画像形成装置と、前記第1のカラー画像形成装置より低階調カラー出力の第2のカラー画像形成装置と、白黒画像形成装置とで構成される画像形成システムの制御方法において、カラーページと白黒ページが混在する画像形成ジョブの各ページに関しカラーページか白黒ページかを判定する第1の判定工程(図13に示すステップS1403〜S1406)と、前記第1の判定工程によりカラーページと判定された各ページに関し高階調カラー出力が必要な第1のカラーページか前記高階調カラー出力の必要のない第2のカラーページかを判定する第2の判定工程(図13に示すステップS1408)と、前記第1の判定工程により白黒ページと判定されたページは前記白黒画像形成装置により画像形成させ、前記第2の判定工程により第1のカラーページと判定されたページは前記第1のカラー画像形成装置により画像形成させ、前記第2の判定工程により第2のカラーページと判定されたページは前記第2のカラー画像形成装置により画像形成させるように前記画像形成ジョブを分割する分割工程(図13に示すステップS1409,S1411,S1413)とを有することを特徴とする。
【0011】本発明に係る第7の発明は、請求項6に記載された画像形成システムの制御方法を実行するためのプログラムであることを特徴とする。
【0012】本発明に係る第8の発明は、請求項6に記載された画像形成システムの制御方法を実行するためのプログラムを記憶媒体にコンピュータが読み取り可能に記憶させたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】(システムの概要説明)図1は、本発明の一実施形態を示す画像形成装置を適用可能な画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【0014】図において、101a,101bは、例えばイーサネット(登録商標)(Ethernet(登録商標))等のネットワークであり、以下、ネットワークを代表して101と表記する。ネットワーク101に接続されたコンピュータ102はサーバであり、コンピュータ103a及び103bはクライアントである。また、図示されていないがクライアントは、コンピュータ103a,103b,103cの他にも多数接続されている。以下、クライアントを代表して103と表記する。なお、コンピュータ102,103は、図示しないCPU,ROM,RAM,ハードディスク(HD)等を有し、ROM又はHDに格納されたプログラムに基づいてCPUが各種処理を実行可能である。
【0015】さらに、ネットワーク101にはMFP(Multi Function peripheral:マルチファンクション周辺機器)104,105a〜105dが接続されている。104はフルカラーでスキャン,フルカラーでプリント等が可能なカラーMFPであり、105はモノクロでスキャン,モノクロでプリント等を行う白黒MFPである。
【0016】また、107はオフィス系の安価なフルカラープリンタであり、この図ではスキャナは示されていないが、構成としては、スキャナ付きのカラー複写機であってもよい。
【0017】さらに、図示していないがネットワーク101上には、MFPを初め、スキャナ,プリンタ,あるいはFAX等のその他の機器も接続されている。
【0018】また、サーバ102は、マザーボード(Mother Board)110上に、ネットワーク101a,101bとのインタフェースであるNIC(Network Interface Card)111,112,スキャナ106a等の機器を接続可能なSCSII/F(SCSI)114,MFP109とのインタフェースである専用I/F113を備えている。なお、クライアント103も、少なくとも図示しないネットワーク101とのインタフェースであるNIC(Network Interface Card)を備えている。
【0019】ここで、コンピュータ103上では、いわゆるDTP(Desk Top Publishing:デスクトップバブリッシング)を実行するアプリケーションソフトウェアを動作させ、各種文書/図形が作成/編集される。コンピュータ103は、作成された文書/図形をPDL(Page DescriptionLanguage:ページ記述言語)に変換し、ネットワーク101を介してMFP104,105に送り、プリントアウトする。
【0020】MFP104,105は、それぞれコンピュータ102,103とネットワーク101を介して情報交換できる通信手段を有しており、MFP104,105の情報や状態をコンピュータ102,103側に随時知らせる仕組みとなっている。さらに、コンピュータ102,103は、その情報を受けて動作するユーティリティソフトウェアを持っており、MFP104,105は、コンピュータ102,103により管理できる。
【0021】(MFP104,105の構成)次に、図2R>2〜図11を用いて、MFP104,105の構成について説明する。ただし、MFP104,105の差はフルカラーとモノクロの差であり、色処理以外の部分ではフルカラー機器がモノクロ機器の構成を包含することが多いため、ここではフルカラー機器に絞って説明し、必要に応じて、随時モノクロ機器の説明を加えることとする。
【0022】図2は、図1に示したMFP104,105の構成を示すブロック図である。
【0023】図に示すように、MFP104,105は、画像読み取りを行うスキャナ部201とその画像データを画像処理するスキャナIP部202、ファクシミリなどに代表される電話回線を利用した画像の送受信を行うFAX部203、さらに、ネットワーク101を利用して画像データや装置情報をやり取りするNIC(Network lnterfnce Card:ネットワークインタフェースカード)部204、コンピュータ103から送られてきたページ記述言語(PDL)を画像信号に展開するPDL部205を有する。
【0024】そして、MFP104,105の使い方に応じてコア部206で画像信号を一時保存したり、経路を決定する。次に、コア部206から出力された画像データは、PWM部208を介して画像形成を行うプリンタ部209に送られる。
【0025】(スキャナ部201の構成)図3は、図2に示したスキャナ部201の構成を示す断面図である。
【0026】図において、301は原稿台ガラスで、読み取られるべき原稿302が載置される。原稿台ガラス301上に載置された原稿302は照明ランプ303により照射され、その反射光はミラー304,305,306を経て、レンズ307によりCCD308上に結像される。ミラー304,照明ランプ303を含む第1ミラーユニット310は速度Vで移動し、ミラー305,306を含む第2ミラーユニット311は速度1/2Vで移動することにより、原稿302の全面を走査する。第1ミラーユニット310及び第2ミラーユニット311はモータ309により駆動する。
【0027】(画像処理部202の構成)図4は、図2に示したIP部(画像処理部)202の構成を示すブロック図であり、(a)はカラースキャナの場合に対応し、(b)はモノクロスキャナの場合に対応する。
【0028】図4(a)に示すように、カラーMFP104のスキャナ部201により入力された光学的信号は、3ラインCCD(CCDセンサ)308により電気信号に変換される。このCCDセンサ308は、RGB3ラインのカラーセンサであり、RGBそれぞれの画像信号としてA/Dコンバータ(A/D変換部)401で、各色信号毎に8bitのテジタル画像信号R0,G0,B0に変換される。その後、シェーテイング補正部402で色ごとに、基準白色版の読み取り信号を用いた、公知のシェーティンク補正が施される。
【0029】さらに、CCDセンサ308の各色ラインセンサは、相互に所定の距離を隔てて配置されているためラインディレイ調整回路(ライン補間部)403において、副走査方向の空間的すれが補正される。
【0030】次に、入力マスキング部404は、CCDセンサ308のR,G,Bフィルタの分光特性で決まる読取色空間を、NTSCの標準色空間に変換する部分であり、CCDセンサ308の感度特性照明ランプのスペクトル特性等の諸特性を考慮した装置固有の定数を用いた3×3のマトリックス演算を行い、入力された(R0,G0,B0)信号を標準的な(R,G,B)信号に変換する。
【0031】さらに、輝度/濃度変換部(LOG変換部)405は、図示しないルックアップテーブル(LUT)RAMにより構成され、RGBの輝度信号がC1,M1,Y1の濃度信号となるように変換される。
【0032】406は出力マスキング/UCR回路部で、C1,M1,Y1信号を画像形成装置のトナー色であるC,M,Y,K信号に補正して出力する。
【0033】次に、ガンマ補正部407にて、トナーの色味諸特性を考慮したルックアップテーブル(LUT)RAMを使って画像出力のためのC,M,Y,Kデータに変換されて、空間フィルタ408は、シヤーープネスまたは、スムージングが施された後、画像信号はコア部206へと送られる。
【0034】図4(b)に示すように、モノクロMFP105によりモノクロの画像処理を行う場合には、CCDセンサ308に単色の1ラインCCDセンサを用いて、A/D変換部401により単色A/D変換、シェーディング補正部402によりシューティングを行った後、コア部へ出力される。なお、シューティングを行ったのち、入出力マスキンク,ガンマ変換,空間フィルタの順で処理してもかまわない。
【0035】(FAX部203の構成)図5は、図2に示したFAX部203の構成を示すブロック図である。
【0036】図に示すように、ファクシミリ受信時には、電話回線から来たデータをNCU部501で受け取り電圧の変換を行い、モデム部502の中の復調部504でA/D変換及び復調操作を行った後、伸長部506でラスタデータに展開する。一般に、ファクシミリでの圧縮伸長にはランレングス法などが用いられる。ラスタデータに変換された画像は、メモリ部507に一時保管され、画像データに転送エラーがないことを確認後、コア部206へ送られる。
【0037】次に、送信時には、コア部206よりやってきたラスタイメージの画像信号に対して、圧縮部505でランレングス法などの圧縮を施し、モデム部502内の変調部503にてD/A変換及び変調操作を行った後、NCU部501を介して電話回線へと送られる。
【0038】(NIC部204の構成)図6は、図2に示したNIC部204の構成を示すブロック図である。
【0039】NIC部204は、ネットワーク101に対してのインタフェースの機能を持つものであり、例えばBasa−T/100Base−TXなどのEthernet(登録商標)ケーブルなどを利用して外部からの情報を入手したり、外部へ情報を流す役割を果たす。
【0040】外部より情報を入手する場合は、まず、トランス部601で電圧変換され、LANコントローラ部602に送られる。LANコントローラ部602は、その内部に第1バッファメモリ(不図示)を持っており、その情報が必要な情報か否かを判断した上で、第2バッファメモリ(不図示)に送った後、PDL部205に信号を流す。
【0041】次に、外部に情報を提供する場合には、PDL部205より送られてきたデータは、LANコントローラ部602で必要な情報を付加して、トランス部601を経由してネットワーク101に接続される。
【0042】(PDL部205の構成)図7は、図2に示したPDL部205の構成を示すブロック図である。
【0043】コンピュータ103上で動作するアプリケーションソフトウェアによって作成された画像データは、文書,図形,写真等から構成されており、それぞれは、文字コード、図形コード、及びラスタ画像データなどによる画像記述の要素の組み合わせから成っている。これが、いわゆるPDL(Page Description Language:ページ記述言語)であり、Adobe社のPostScript(登録商標)言語に代表されるものである。
【0044】PDL部205では、上記PDLデータからラスタ画像データヘの変換処理を行う。まず、NIC部204から送られてきたPDLデータは、CPU部703を経由して一度ハードディスク(HDD)のような大容量メモリ(HDD部)704に格納され、ここで各ジョブ毎に管理、保存される。
【0045】次に、必要に応じて、CPU部703は、RIP(Raster ImageProcessing)と呼ばれるラスタ化画像処理を行って、PDLデータをラスタイメージに展開する。展開されたラスタイメージデータは、CMYKの色成分毎にDRAMなどの高速アクセス可能なメモリ部705にジョブ毎にページ単位で格納され、プリンタ部209の状況に合わせて、再びCPU部703を介して、コア部206へ送られる。なお、CPU部703は、内部にプログラムを格納するROM(不図示),CPU部703の作業領域であるRAM等を備えており、HDD部704又はROM等に格納されるプログラムに基づいて処理を実行することができる。
【0046】(コア部206の構成)図8は、図2に示したコア部206の構成を示すブロック図である。
【0047】図において、811はバスセレクタ部で、MFP104,105の利用における、いわば交通整理の役割を担っている。即ち、複写機能、ネットワークスキャン、ネットワークプリンタ、ファクシミリ送信/受信、あるいはディスプレイ表示等、MFP104,105における各種機能に応じてバスの切り替えを行うところである。
【0048】以下に各機能を実行するためのバスの切り替えのパターンを示す。
【0049】・複写機能:スキャナ部201→コア部206→プリンタ部209・ネットワークスキャン:スキャナ部201→コア部206→NIC部204・ネットワークプリンタ:NIC部204 →コア部206→プリンタ部209・ファクシミリ送信機能:スキャナ部201→コア部206→FAX部203・ファクシミリ受信機能:FAX部203 →コア部206→プリンタ部209
【0050】次に、バスセレクタ部811を出た画像データは、圧縮部812,ハードディスク(HDD)などの大容量メモリからなるメモリ部(HDD)813、及び伸長部814を介してプリンタ部209へ送られる。伸長部812で用いられる圧縮方式は、JPEG,JBIG,ZIP等一般的なものを用いればよい。なお、圧縮された画像データは、ジョブ毎に管理され、ファイル名,作成者,作成日時,ファイルサイズ等の付加データと一緒に格納される。
【0051】さらに、ジョブの番号とパスワードを設けて、それらも一緒に格納すれば、パーソナルボックス機能をサボートすることができる。これは、データの一時保存や特定の人にしかプリントアウト(HDDからの読み出し)ができない様にするための機能である。記憶されているジョブのプリントアウトの指示が行われた場合には、パスワードによる認証を行った後にメモリ部813より呼び出し、画像伸長を行ってラスタイメージに戻してプリンタ部209に送られる。
【0052】(PWM部208の構成)図9は、図2に示したPWM部208の構成を説明するブロック図であり、(a)カラーMFP104のPWM部208の構成に対応し、(b)はPWM部208の各部から出力される波形に対応する。
【0053】コア部206を出たイエロー(Y),マゼンダ(M),シアン(C),ブラック(K)の4色に色分解された画像データ(モノクロMFP105の場合は、単色となる)は、それぞれのPWM部208を通ってそれぞれ画像形成される。
【0054】図において、801は三角波発生部で、802は入力されるデジタル画像信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ(D/A変換部)である。三角波発生部801からの信号811(図9(b))及びD/Aコンバータ802からの信号812(図9(b))は、コンパレータ803で大小比較されて、信号813(図9(b))のような信号となってレーザ駆動部804に送られ、CMYKそれぞれが、CMYKそれぞれのレーザ805でレーザビームに変換される。
【0055】そして、プリンタ部209のポリゴンスキャナ913で、それぞれのレーザビームを走査して、それぞれの感光ドラム917,921,925,929に照射される。
【0056】なお、モノクロMFP105の場合は、プリンタ部209のポリゴンスキャナ(後述する図11に示すポリゴンミラー1013)で、レーザビームを走査して、感光ドラム(後述する図11に示す感光ドラム1017)に照射される。
【0057】(プリンタ部209の構成(カラーMFP104の場合))図10は、図2に示したプリンタ部、特にMFP104のカラープリンタ部の構成を示す断面図である。
【0058】図に示すように、ボリゴンミラー913は、4つの半導体レーザ805より発光された4本のレーザ光を受ける。その内の1本はミラー914,915,916をへて感光ドラム917を走査し、次の1本はミラー918,919,920をへて感光ドラム921を走査し、また、次の1本はミラー922,923,924をへて感光ドラム925を走査し、さらに、次の1本はミラー926,927,928をへて感光ドラム929を走査する。
【0059】一方、930はイエロー(Y)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光により感光ドラム917上に形成された静電潜像に従いイエローのトナー像を形成し、931はマゼンタ(M)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光により感光ドラム921上に形成された静電潜像に従い、感光ドラム921上にマゼンタのトナー像を形成し、932はシアン(C)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光により感光ドラム925上に形成された静電潜像に従い、感光ドラム925上にシアンのトナー像を形成し、933はブラック(K)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光により感光ドラム929上に形成された静電潜像に従い、感光ドラム929上にマゼンタのトナー像を形成する。以上4色(Y,M,C,K)のトナー像がシートに転写され、フルカラーの出力画像を得ることができる。
【0060】シートカセット934,935、および手差しトレイ936のいずれかより供給されたシートは、レジストローラ937を経て、転写ベルト938上に吸着されて搬送される。給紙のタイミングと同期がとられて、予め感光ドラム917,921,925,929には各色のトナーが現像されており、シートの搬送とともに、トナーがシートに転写される。各色のトナーが転写されたシートは、分離され、搬送ベルト939により搬送され、定着器940によって、トナーがシートに定着される。定着器940を抜けたシートはフラッパ950により一旦下方向へ導かれてシートの後端がフラッパ950を抜けた後、スイッチバックさせて排出する。
【0061】これによりフェイスダウン状態で排出され、先頭頁から順にプリントしたときに正しい順となる。
【0062】なお、4つの感光ドラム917,921,925,929は、距離dをおいて、等間隔に配置されており、搬送ベルト939により、シートは一定速度Vで搬送されており、このタイミング同期がなされて、4つの半導体レーザ805は駆動される。
【0063】(プリンタ部209の構成(モノクロMFP105の場合))図11は、図2に示したプリンタ部、特にMFP105のモノクロプリンタ部の構成を示す断面図である。
【0064】図において、1013はボリゴンミラーで、半導体レーザより発光されてたレーザ光を受ける。レーザ光はミラー1014,1015,1016を経て感光ドラム1017を走査する。
【0065】一方、1030は黒色のトナーを供給する現像器であり、レーザ光により感光ドラム1017上に形成された静電潜像従い、感光ドラム1017上にトナー像を形成し、トナー像がシートに転写され、出力画像を得ることができる。
【0066】シートカセット1034,1035,および手差しトレイ1036のいずれかより給紙されたシートは、レジストローラ1037をへて、転写ベルト1038上に吸着され、搬送される。給紙のタイミングの同期がとられて、予め感光ドラム1017にはトナーが現像されており、シートの搬送とともに、トナーがシートに転写される。
【0067】トナーが転写されたシートは、分離され、定着器1040によって、トナーがシートに定着される。定着器1040を抜けたシートはフラッパ1050によりいったん下方向へ導かれてシートの後端がフラッパ1050を抜けた後、スイッチバックさせて搬出する。これによりフェイスダウン状態で排出され、先頭頁から順にプリントしたときに正しいページ順となる。
【0068】(ジョブの分割)次に、ビジネス系のカラー画像と高画質なフルカラー画像と白黒画像のジョブ分割について説明する。
【0069】コンピュータ103,102から1つのジョブ内にカラーページと白黒ページが混在しているジョブをプリントする場合、まず図1に示すようなコンピュータ102、103上で動作するソフトウェアであるドライバを用いてカラーMFP104にジョブを転送する。
【0070】図12は、図1に示したコンピュータ102、103上で動作するソフトウェアであるプリンタドライバにおけるユーザインタフェースの模式図である。
【0071】図において、1301は、コンピュータ102,103の画面上に表示されるドライバウィンドウである。ドライバウィンドウの設定項目として、1302は高階調カラー出力可能なフルカラープリンタ(カラーMFF104)の選択を行うカラープリンタ選択カラム、1303は白黒プリンタ(白黒MFP105)の選択を行う白黒プリンタ選択カラム、1310はオフィス系(低階調カラー出力)のカラープリンタの選択を行うオフィス系カラープリンタ選択カラムである。
【0072】また、1304はジョブの中から出力ページを選択するページ設定カラム、1305は部数を指定する部数設定カラム、1306はカラー/白黒ショブ混在に対してカラー/白黒画像の分割を指示するジョブカラーモードカラムである。
【0073】さらに、1307は印刷を開始するOKキー、1308は印刷を取りやめるキャンセルキー、1309は更なる詳細設定を行うプロバティキーである。
【0074】ここで、ジョブカラーモードカラム1306は、自動分割(Auto Separation),手動分割(Manual Separation),全ページカラー(All Pages Color),全ページ白黒(All Pages B/W)の順から1つのモードを選択することが可能であり、手動分割の場合にはユーザがそれぞれのページに対して、カラーMFP104,モノクロMFP105のどちらかのMFPから出力するかを選択可能となる。
【0075】(ジョブの自動分割とカラー/白黒判定)以下、図13のフローチャートを参照して、ジョブの自動分割に関して説明する。
【0076】図13は、本発明の画像形成装置を適用可能な画像形成システムにおける第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、S1401〜S1414は各ステップを示す。また、ステップS1401,S1402,S1407は、図1に示したコンピュータ103内の図示しないCPUにより図示しない記憶媒体に格納されるプログラムに基づいて実行されるものであり、ステップS1403〜S1406,S1408,S1409,S1411,S1413,S1414は、図1に示したMFP104のCPU703(図7)によりHDD部704又は図示しないその他の記憶媒体に格納されるプログラムに基づいて実行されるものである。
【0077】コンピュータ103上のドライバウィンドウ1301においてOKキー1307が押下されると、まず、コンピュータ103上のプリンタドライバは、ジョブカラーモードカラム1306で自動分割(Auto Separation)が選択されたか否かを判定し(S1401)、自動分割が選択されたと判定した場合には、コンピュータ(サーバ)102を介して、プリントジョブと該プリントジョブがカラーページ及び白黒ページが混在しているプリントジョブであることを示す情報とをフルカラープリンタ選択カラム1302で選択されたフルカラープリンタ(カラーMFP104)、及び白黒プリンタ選択カラム1303で選択された白黒プリンタ(白黒MFP105)、及びオフィス系カラープリンタ選択カラム1304で選択されたカラープリンタ(カラープリンタ107)へそれぞれ送る。ここで、フルカラープリンタ,白黒プリンタ,オフィス系カラープリンタそれぞれに、全ページのジョブの内容を送信するのは、自動分割の場合には、この時点ではどのページが白黒ページであるか高画質フルカラー画像ページであるか判定できていないからである。
【0078】そして、サンプリング周期の設定内容をカラーMFP104へ送る(S1402)。但し、サンプリング周期の設定は、図12に示したプロパテイキー1309を指示することにより表示される図示しない詳細設定のためのウィンドウで事前に行われている。
【0079】ここで、このサンプリング周期について説明する。サンプリング周期とは、画像をカラー画像か白黒画像か判定するためにサンプリングする画素の周期を示し、例えば100画素×100ラインに1ポイントの割合で画像をサンプリングすれば、サンプリング時間は全画素を調べる場合に対して「1/10000」で済む。また、カラー/白黒の判定を行う場合、例えば、400dpiの画像ならば、0.25inch(=6.35mm)周期の格子単位でサンプリングすると、レターサイズ(”11×8.5”)のシートで1500ポイント近くサンプリングすることとなり、カラー/白黒の何れであるかはある程度判定できる。それでも判定が困難な画像の場合には、更にサンプリング周期を細かく設定するか、ジョブカラーモードカラム1306を手動分割(Manual Separation)に設定し、詳細設定ウィンドウにて各ページがカラーであるか白黒であるかを予め手動設定しておく。
【0080】以下、図13のフローチャートの説明に戻る。
【0081】次に、ジョブ及びサンプリング周期を受け取ったカラーMFP104のPDL部205は、ジョブ内のページを先頭頁から順に順次ラスタライズ展開処理(RIP)し、RIP後の画像をページ単位,色成分(CMYK)毎に半導体メモリ(メモリ部)705に格納する。そして、CPU部703がメモリ部705に格納されたページを順次検索し(S1403)、該検索されたページの各サンプルポイントに対して、カラー/白黒判定を行う(S1404〜S1406)。このカラー/白黒判定には半導体メモリ(メモリ部)705内の各サンプルポイントを順次検索し(S1404)、該検索されたサンプルポイントの画素に黒(K)以外の成分(CMY成分)があるか否かを順次判定し(S1405)、黒(K)以外の成分がない場合は、この判定をページ内の全てのサンプルポイントが終了するまで行う(S1406)。なお、このとき、スピードを速めるためにページ内のサンプリングポイントの中に1ポイントでもカラー(CMY)成分(黒(K)成分以外の成分)があれば、そのページはカラー画像であるため、その時点でそのページにおけるカラー/白黒判定を中止し、ステップS1408に進み、そのページはカラーページとしてカラーMFP104又はカラープリンタ107内部で処理するものとする。
【0082】一方、ステップS1406において、サンプリングポイントに1ポイントもカラー(CMY)成分が存在することなくページ内のサンプリングが終了した場合には、そのページは白黒ページとして白黒MFP105で処理するため、ステップS1409に進み、そのページのページ番号情報を白黒ページであることを示す情報とともにネットワーク101を経由して、サーバ102及び白黒MFP105に通知する。
【0083】そして、ステップS1410において、ステップS1409の通知を受けた白黒MFP105がプリントを実施する。
【0084】次にステップS1405で、カレントのページがカラー画像ページである(黒(K)成分のみでない)ことが判明した場合、ステップS1408において、ページが、グラフィックor文字(線画にて階調を重視しない画像(高階調出力を必要としない画像))のみのページであるかビットマップ画像(階調を重視する画像(高階調出力を必要とする画像))を含むページであるかを判定し、グラフィックor文字のみであると判定した場合には、ステップS1411において、そのページのページ番号情報を線画にて階調を重視しない画像(高階調出力を必要としない画像)ページであることを示す情報とともにネットワーク101を経由して、サーバ102及びオフィス系カラープリンタ(カラープリンタ107)へ通知する。
【0085】そして、ステップS1412において、ステップS1411の通知を受けたカラープリンタ107がプリントを実施する。
【0086】一方、ステップ1408で、グラフィックor文字のみのページでない(階調性のあるビットマップ画像を含むページである)と判定した場合には、ステップS1413において、そのページのページ番号情報を高階調出力を必要とするカラーページであることを示す情報とともにサーバ102及びカラーMFP104内のコア部206に対して通知する(カラーMFPへページ番号通知)。
【0087】そして、ステップS1414において、ステップS1413の通知を受けたコア部206は、該当するページのラスタイメージデータをPWM部208を介してプリンタ部209へ転送し、プリンタ部209は高階調なプリントを実施する(カラーMFPにて出力)。
【0088】なお、ステップS1408における、グラフィックor文字(線画にて階調を重視しない画像)か(階調性のある(高階調カラー出力の必要がある)ビットマップ画像)かの判断は、図示しない、ベクター画像をRIPする際のオブジェクト情報をもとに判断するものとする。
【0089】また、ステップS1403〜S1406,ステップS1408〜S1414の処理は、ジョブキャンセルの割り込みが入らない限り、最終ページまで繰り返され各出力装置においてジョブを終了する。なお、ジョブ終了時には、ジョブが終了したことをサーバ102及びコンピュータ103に通知する。
【0090】一方、ステップS1401で、自動分割の設定がなされていない、即ち、手動分割が設定されていると判定した場合には、ステップS1407において、コンピュータ103(クライアント)は、コンピュータ(サーバ)102からドライバから各ページがカラーであるか白黒であるかの情報を受け取り、それに応じて、操作者が手動で、階調性のあるビットマップカラーページはカラーMFP104へプリント指示し、グラフィック画像等のカラーページは、カラープリンタ107へプリント指示し、白黒ページは白黒MFP105へプリント指示する。そして、この指示に応じて、コンピュータ103上のプリンタドライバはコンピュータ(サーバ)102を介して、各画像形成装置(カラーMFP104,モノクロMFP105,カラープリンタ107)に各ページのプリントジョブを送信し、各画像形成装置にて出力させる。
【0091】以上の処理により、POD(Print On Demand)の構成にて、白黒複写機、オフィス系のカラープリンタ、フルカラー高画質プリンタが接続されている場合、ページの中身に応じてどのプリンタで出力するかの選択を自動実施することができる。
【0092】なお、各ページが白黒ページであるか、線画にて階調を重視しないカラーページであるか、高階調カラー出力を必要とするカラーページであるかの情報をカラーMFP104から受信したサーバ102は、各ページがそれぞれどの画像形成装置で出力されているかを示す一覧情報を作成し、ジョブ終了通知を受けた後に、コンピュータ103に対して通知するように構成してもよい。
【0093】また、この一覧情報を、白黒MFP105に通知して、白黒MFPでプリントアウトさせるように構成してもよい。
【0094】さらに、白黒MFP105が、上記一覧情報から、各ページのサムネイル画像に対応させた一覧情報を生成し、プリントアウトするように構成してもよい。
【0095】このように、各ページがどの画像形成装置で出力されているかを示す一覧情報を操作者に通知することにより、操作者が、複数の画像形成装置の出力結果を合わせて一つのドキュメントに並べ替える作業をする際の効率を格段に向上することができる。
【0096】また、上記実施形態では、ジョブ内のページを先頭頁から順次ページ毎に半導体メモリ(メモリ部)705にラスタライズ展開処理してカラー/白黒判定を行う場合について説明したが、ジョブ全体を一旦大容量メモリ(HDD部)704にてRIP展開し、順次半導体メモリ705にページ毎あるいは、複数ページ毎に読み出して判定処理するように構成してもよい。
【0097】さらに、上記実施形態では、図13のステップS1403〜S1406,S1408,S1409,S1411,S1413を、図1に示したカラーMFP104上で実行する場合について説明したが、カラープリンタ107で実行するように構成しても、白黒MFP105で実行するように構成しても、サーバ102上で実行するように構成してもよい。
【0098】さらに、上記実施形態では、自動分割が選択されたと判定した場合には、コンピュータ103が、プリントジョブをカラーMFP104,白黒MFP105,カラープリンタ107へそれぞれ送信しておき、白黒,カラー階調性の判定の後、該当するページ番号の情報をそれぞれプリントジョブをカラーMFP104,白黒MFP105,カラープリンタ107へ通知して、出力させる構成について説明したが、自動分割が選択されたと判定した場合には、コンピュータ103が、プリントジョブをカラーMFP104(白黒,カラー階調性の判定を行う装置なら、カラーMFP104でも、白黒MFP105でも、カラープリンタ107でも、サーバ102でもよい)のみに送信しておき、白黒,カラー階調性の判定の後、該当するページの画像情報そのものを、カラーMFP104から、白黒MFP105,カラープリンタ107へ送信して出力させるように構成してもよい。
【0099】また、上記実施形態では、コンピュータ103から送信されるジョブに対する自動分割処理を行う場合について説明したが、図8に示したコア部206のパーソナルボックス機能によりメモリ部(HDD)813で管理されたジョブに対して自動分割処理を行うように構成してもよい。この場合、一度、自動分割処理したジョブに対しては、その分割結果情報(どのページをどの画像形成装置に割り当てたかを示す情報、又は白黒判定結果,階調性の判定結果を示す情報)をジョブと対応させてメモリ部813に格納しておき、同じジョブに対して、再度、自動分割処理を行う場合には、メモリ部813に格納された分割結果に基づいて分割処理を実行するように構成してもよい。
【0100】これにより、パーソナルボックスに格納された同じジョブに対して、2度目以降自動分割処理を実行する場合は、白黒判定,階調性の判定処理を省略でき、出力スピードを格段に向上することができる。
【0101】なお、パーソナルボックス機能で管理されるジョブの実行を行う場合は、図12に示した画面と同様の画面が画像形成装置の操作部に表示され、操作者は、その画面により、自動分割をはじめとする各種設定を行うことができる。
【0102】このようにして、カラーページ及び白黒ページが混在したジョブを、自動で、階調のあるビットマップカラーページはカラーMFP104でプリントさせ、階調のないグラフィック画像はカラープリンタ107にてプリントさせ、白黒ページは白黒MFP105でプリントさせることができ、生産性の向上,コストの削減を操作者の手を煩わせることなく実現することができる。
【0103】以上説明したように、各ページに適材なプリンタを割り当て出力を自動で実施することができることにより、生産性の効率化につながることができる。
【0104】なお、上記各実施形態では、プリンタ部(プリンタエンジン)がレーザビーム方式である場合を例にして説明したが、レーザビーム方式以外の電子写真方式(例えばLED方式)でも、液晶シャッタ方式、インクジェット方式、熱転写方式、昇華方式でもその他のプリント方式であっても本発明は適用可能である。
【0105】また、上記各実施形態を合わせた構成も本発明に含まれるものである。
【0106】以下、図14に示すメモリマップを参照して本発明に係る画像形成装置を適用可能な画像形成システムで読み出し可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0107】図14は、本発明に係る画像形成装置を適用可能な画像形成システムで読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する模式図である。
【0108】なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0109】さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0110】本実施形態における図13に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0111】以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0112】この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0113】プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0114】また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0115】さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0116】また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0117】さらに、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムをネットワーク上のデータベースから通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る第1〜8の発明によれば、カラーページと白黒ページが混在する画像形成ジョブの各ページに関しカラーページか白黒ページかを判定し、カラーページと判定された各ページに関し高階調カラー出力が必要な第1のカラーページか前記高階調カラー出力の必要のない第2のカラーページかを判定し、白黒ページと判定されたページは白黒画像形成装置により画像形成させ、前記第1のカラーページと判定されたページは高階調カラー出力可能な第1のカラー画像形成装置により画像形成させ、前記第2のカラーページと判定されたページは低階調カラー出力の第2のカラー画像形成装置により画像形成させるように前記画像形成ジョブを分割するので、カラーページのうち高階調出力する必要のないヒジネス系については、オフィス系の廉価なカラープリンタにて画像形成し、高階調出力が必要なピクトリアル(pictorial)な画像については高価な高画質フルカラープリンタにて画像形成させて、各ページに適材なプリンタを割り当てた出力を自動で実施することができ、生産性を格段に向上(効率化)することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す画像形成装置を適用可能な画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したMFPの構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示したスキャナ部の構成を示す断面図である。
【図4】図2に示したIP部(画像処理部)の構成を示すブロック図である。
【図5】図2に示したFAX部の構成を示すブロック図である。
【図6】図2に示したNIC部の構成を示すブロック図である。
【図7】図2に示したPDL部の構成を示すブロック図である。
【図8】図2に示したコア部の構成を示すブロック図である。
【図9】図2に示したPWM部の構成を説明するブロック図である。
【図10】図2に示したプリンタ部、特にMFPのカラープリンタ部の構成を示す断面図である。
【図11】図2に示したプリンタ部、特にMFPのモノクロプリンタ部の構成を示す断面図である。
【図12】図1に示したコンピュータ上で動作するソフトウェアであるプリンタドライバにおけるユーザインタフェースの模式図である。
【図13】本発明の画像形成装置を適用可能な画像形成システムにおける第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図14】本発明に係る画像形成装置を適用可能な画像形成システムで読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する模式図である。
【符号の説明】
101(101a,101b) ネットワーク
102 コンピュータ(サーバ)
103(103a,103b) コンピュータ(クライアント)
104 カラーMFP
105(105a,105b,105c,105d) 白黒MFP
107 カラープリンタ
703 CPU部
705 メモリ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ネットワークに接続される、高階調カラー出力可能な第1のカラー画像形成装置と、前記第1のカラー画像形成装置より低階調カラー出力の第2のカラー画像形成装置と、白黒画像形成装置とで構成される画像形成システムにおいて、カラーページと白黒ページが混在する画像形成ジョブの各ページに関しカラーページか白黒ページかを判定する第1の判定手段と、前記第1の判定手段によりカラーページと判定された各ページに関し高階調カラー出力が必要な第1のカラーページか前記高階調カラー出力の必要のない第2のカラーページかを判定する第2の判定手段と、前記第1の判定手段により白黒ページと判定されたページは前記白黒画像形成装置により画像形成させ、前記第2の判定手段により第1のカラーページと判定されたページは前記第1のカラー画像形成装置により画像形成させ、前記第2の判定手段により第2のカラーページと判定されたページは前記第2のカラー画像形成装置により画像形成させるように前記画像形成ジョブを分割する分割手段と、を有することを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】 前記画像形成ジョブは、前記ネットワークを介して情報処理装置から転送されるものであり、1つの画像形成ジョブに対して、前記第1のカラー画像形成装置,前記第2のカラー画像形成装置,前記白黒画像形成装置のそれぞれに同じデータが転送されることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】 前記第1の判定手段並びに前記第2の判定手段及び前記分割手段は、前記第1のカラー画像形成装置に備えられるものであり、前記分割手段は、前記第2の判定手段により第1のカラーページと判定されたページの画像形成を実行し、また、前記第2の判定手段により第2のカラーページと判定されたページについては前記第2のカラー画像形成装置にそのページ番号の情報を通知し、さらに、前記第1の判定手段により白黒ページと判定されたページについては前記白黒画像形成装置にそのページ番号の情報を通知することによりページ分割するものであり、前記第2のカラー画像形成装置および前記白黒画像形成装置は、前記第1のカラー画像形成装置から通知されるページ番号の情報に対応するページに限定して前記画像形成ジョブを実行することを特徴とする請求項2記載の画像形成システム。
【請求項4】 前記第1の判定手段並びに前記第2の判定手段及び前記分割手段は、前記第2のカラー画像形成装置に備えられるものであり、前記分割手段は、前記第2の判定手段により第2のカラーページと判定されたページの画像形成を実行し、また、前記第2の判定手段により第1のカラーページと判定されたページについては前記第1のカラー画像形成装置にそのページ番号の情報を通知し、さらに、前記第1の判定手段により白黒ページと判定されたページについては前記白黒画像形成装置にそのページ番号の情報を通知することによりページ分割するものであり、前記第1のカラー画像形成装置および前記白黒画像形成装置は、前記第2のカラー画像形成装置から通知されるページ番号の情報に対応するページに限定して前記画像形成ジョブを実行することを特徴とする請求項2記載の画像形成システム。
【請求項5】 前記第1の判定手段並びに前記第2の判定手段及び前記分割手段は、前記白黒画像形成装置に備えられるものであり、前記分割手段は、前記第1の判定手段により白黒ページと判定されたページの画像形成を実行し、また、前記第2の判定手段により第1のカラーページと判定されたページについては前記第1のカラー画像形成装置にそのページ番号の情報を通知し、さらに、前記第2の判定手段により第2のカラーページと判定されたページについては前記第2のカラー画像形成装置にそのページ番号の情報を通知することによりページ分割するものであり、前記第1のカラー画像形成装置および前記第2のカラー画像形成装置は、前記白黒画像形成装置から通知されるページ番号の情報に対応するページに限定して前記画像形成ジョブを実行することを特徴とする請求項2記載の画像形成システム。
【請求項6】 ネットワークに接続される、高階調カラー出力可能な第1のカラー画像形成装置と、前記第1のカラー画像形成装置より低階調カラー出力の第2のカラー画像形成装置と、白黒画像形成装置とで構成される画像形成システムの制御方法において、カラーページと白黒ページが混在する画像形成ジョブの各ページに関しカラーページか白黒ページかを判定する第1の判定工程と、前記第1の判定工程によりカラーページと判定された各ページに関し高階調カラー出力が必要な第1のカラーページか前記高階調カラー出力の必要のない第2のカラーページかを判定する第2の判定工程と、前記第1の判定工程により白黒ページと判定されたページは前記白黒画像形成装置により画像形成させ、前記第2の判定工程により第1のカラーページと判定されたページは前記第1のカラー画像形成装置により画像形成させ、前記第2の判定工程により第2のカラーページと判定されたページは前記第2のカラー画像形成装置により画像形成させるように前記画像形成ジョブを分割する分割工程と、を有することを特徴とする画像形成システムの制御方法。
【請求項7】 請求項6に記載された画像形成システムの制御方法を実行するためのプログラム。
【請求項8】 請求項6に記載された画像形成システムの制御方法を実行するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能に記憶した記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2003−330662(P2003−330662A)
【公開日】平成15年11月21日(2003.11.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−133943(P2002−133943)
【出願日】平成14年5月9日(2002.5.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】