説明

画像形成システムおよび節電制御方法

【課題】 通紙動作状態であっても、後処理装置を個別に節電状態に移行させることで、節電効率を高めることができる画像形成システムを提供する。
【解決手段】 糊付け製本機500において、後処理動作が行われていない場合、後処理節電キー700がONであるか否かを判別する(S3)。この判別は、画像形成装置10内のCPU801が、通信インタフェース907を介してCPU901から通知される後処理節電キー700のON/OFF情報を取得することによって行われる。後処理節電キー700がONである場合、糊付け製本機500を第1節電状態に移行させる(S6)。第1節電状態において、後処理節電キー700が押されてOFFになったか否かを判別する(S7)。後処理節電キー700がOFFになった場合、糊付け製本機500を後処理スタンバイ状態に移行させる節電復帰処理を行う(S8)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置と、この画像形成装置から出力されたシートに後処理を行う後処理装置とから構成される画像形成システムおよび節電制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の画像形成システムとして、電子写真方式の画像形成装置と、ステイプル処理、糊付け製本等を行う後処理装置とを備え、画像形成装置の節電と連動して後処理装置を節電状態に移行させることで、省電力化を実現させるものがある(特許文献1参照)。
【0003】
また、近年、プリントオンデマンド市場向けに、画像形成装置に複数の後処理装置を重連で接続し、製本機能などの多種多様な機能を実現する大規模な画像形成システムが提案されている。図10は従来の大規模な画像形成システムの概略的構成を示す図である。この画像形成システムは、画像形成装置1201、大容量ペーパーデッキ1202、ソート装置1203、スタッカ1204およびフィニッシャ1205が重連で接続された構成を有する。この画像形成システムでは、画像形成装置が使用されない状態となった時、画像形成装置の節電と連動して後処理装置を動作させない節電状態にすることで、画像形成システム全体の省電力化が図られている。
【特許文献1】特開平11−139677号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の画像形成システムでは、画像形成システムの通紙動作/非通紙動作状態に関係なく、後処理装置単体を節電状態に移行させることはできなかった。このため、例えば、糊付け製本装置のように、糊を溶かすための加熱ヒータを備える消費電力の高い後処理装置では、下流の後処理装置にシートの受け渡し動作のみ行う場合であっても、加熱ヒータを常時ONにすることで無駄な電力を消費していた。
【0005】
このように、従来では、上流の後処理装置を、下流の後処理装置にシートの受け渡しのみ可能な節電状態に移行させることができなかったので、電力が無駄に消費されていた。
【0006】
そこで、本発明は、このような問題を考慮してなされたものであり、通紙動作状態であっても、後処理装置を個別に節電状態に移行させることで、節電効率を高めることができる画像形成システムおよび節電制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の画像形成システムは、画像形成装置と、この画像形成装置から出力されたシートに後処理を行う後処理装置とを備えた画像形成システムにおいて、前記画像形成システムの動作状態に関係なく、前記後処理装置のみを第1節電状態に移行させる第1節電移行手段と、前記第1節電状態から復帰させる第1節電復帰手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明の節電制御方法は、画像形成装置と、この画像形成装置から出力されたシートに後処理を行う後処理装置とを備えた画像形成システムの節電を制御する節電制御方法において、前記画像形成システムの動作状態に関係なく、前記後処理装置のみを第1節電状態に移行させる第1節電移行ステップと、前記第1節電状態から復帰させる第1節電復帰ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の請求項1に係る画像形成システムによれば、前記画像形成システムの動作状態に関係なく、後処理装置のみを第1節電状態に移行させる第1節電移行手段と、第1節電状態から復帰させる第1節電復帰手段とを備えたので、通紙動作状態であっても、後処理装置を個別に節電状態に移行させることで、節電効率を高めることができる。また、特定の後処理装置のみを単独で節電状態に移行させるので、一時的に使用しない後処理装置を完全にOFF状態にすることなく、使用状況に応じた節電が可能となる。また、ユーザの使い勝手を向上できる。
【0010】
請求項3に係る画像形成システムによれば、重連で接続されている複数の後処理装置を個別に節電状態に移行可能である。請求項4に係る画像形成システムによれば、ユーザは、複数の後処理装置が重連で接続されている場合、排出先途中にある、シートの受け渡しのみ行う後処理装置の節電状態を意識しなくても済む。また、後処理装置単体の場合、ユーザの後処理の使用状況に応じてシート排出のみ可能な節電状態に移行させることができる。
【0011】
請求項5に係る画像形成システムによれば、ユーザは第1節電状態に移行している後処理装置を認識することができ、第1節電状態への移行および復帰を容易に行うことができる。請求項6に係る画像形成システムによれば、ユーザが使用状況を把握しなくても、自動的に第1節電状態に移行させることができる。請求項7に係る画像形成システムによれば、ユーザは、自動的に第1節電状態に移行させる時間を任意に設定することができる。
【0012】
請求項8に係る画像形成システムによれば、ユーザは任意に第1節電状態に移行させることができる。請求項9に係る画像形成システムによれば、ユーザは排出先の後処理装置の節電状態を意識せずに後処理(出力)動作を開始させることができる。請求項10に係る画像形成システムによれば、後処理装置の復帰時間が長い場合であっても、ユーザが前もって第1節電状態から復帰させておくことで、復帰時間を待つことなく後処理(出力)動作が可能となる。
【0013】
請求項11に係る画像形成システムによれば、ユーザは、どの後処理装置が第1節電状態に移行しているのか視覚的に分かり易く、また、後処理装置にこれらの機能を集約させることができる。請求項12に係る画像形成システムによれば、画像形成システム全体を節電状態に移行させる際、更に消費電力を抑えることができる。請求項13に係る画像形成システムによれば、ユーザの誤操作により後処理装置単体を無意味に節電状態から復帰させることを防止できる。請求項14に係る画像形成システムによれば、消費電力の多い糊付け製本機に適用することで、節電効果を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の画像形成システムおよび節電制御方法の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態の画像形成システムは、糊付け製本(くるみ製本)機能を有する画像形成システムに適用される。
【0015】
(全体構成)
図1は実施の形態における画像形成システムの全体的構成を示す図である。画像形成システムは、画像形成装置10、糊付け製本機(くるみ製本機)500およびフィニッシャ装置400から構成される。画像形成装置10は、原稿からの画像を読み取るイメージリーダ200、読み取った画像を記録用紙に形成するプリンタ350、およびオペレータによる操作入力を受け付ける操作部600を有する。
【0016】
イメージリーダ200には、原稿給送装置100が搭載されている。原稿給送装置100には、原稿トレイ上に先頭頁を上向きにして原稿がセットされる。原稿給送装置100は、原稿を先頭頁から順に1枚ずつ、図中左方向に給紙し、湾曲したパスを通ってプラテンガラス102上を左側から流し読み取り位置を経て右側に搬送し、その後、外部の排紙トレイ112に向けて排出する。
【0017】
この原稿がプラテンガラス102上の流し読み取り位置を左側から右側に向けて通過するとき、原稿の画像は流し読み取り位置に対応する位置に保持されたスキャナユニット104により読み取られる。この読み取り方法は、いわゆる原稿流し読みと呼ばれる方法である。具体的には、原稿が流し読み取り位置を通過する際、原稿の読取面がスキャナユニット104のランプ103の光で照射され、その原稿からの反射光がミラー105、106、107を介してレンズ108に導かれる。このレンズ108を通過した光は、イメージセンサ109の撮像面に結像する。
【0018】
このように、流し読み取り位置を左側から右側へと通過するように、原稿を搬送することで、原稿の搬送方向に対して直交する方向を主走査方向とし、搬送方向を副走査方向とする原稿読み取り走査が行われる。即ち、原稿が流し読み取り位置を通過する際、主走査方向に原稿画像を1ライン毎にイメージセンサ109で読み取りながら、原稿を副走査方向に搬送することによって原稿画像全体の読み取りを行う。光学的に読み取られた画像は、イメージセンサ109によって画像データに変換されて出力される。イメージセンサ109から出力された画像データは、プリンタ350の露光制御部110にビデオ信号として入力される。
【0019】
尚、原稿給送装置100により原稿をプラテンガラス102上に搬送して所定位置に停止させ、この状態でスキャナユニット104を左側から右側へ走査させることにより原稿を読み取ることも可能である。この読み取り方法は、いわゆる原稿固定読みと呼ばれる方法である。
【0020】
原稿給送装置100を使用しないで原稿を読み取る場合、ユーザは、原稿給送装置100を持ち上げてプラテンガラス102上に原稿を載置する。そして、スキャナユニット104を左側から右側に走査させることにより、原稿の読み取りが行われる。即ち、原稿給送装置100を使用しないで原稿を読み取る場合、原稿固定読みが行われる。
【0021】
プリンタ350内の露光制御部110は、イメージリーダ200から入力されたビデオ信号に基づき、レーザ光を変調して出力する。このレーザ光は、ポリゴンミラー110aにより走査されながら感光ドラム111上に照射される。感光ドラム111には、走査されたレーザ光に応じた静電潜像が形成される。
【0022】
ここで、露光制御部110は、原稿固定読み時、正しい画像(鏡像でない画像)が形成されるようにレーザ光を出力する。この感光ドラム111上の静電潜像は、現像器113から供給される現像剤によって現像剤像として可視像化される。
【0023】
一方、プリンタ350内に装備されている上カセット114あるいは下カセット115からそれぞれピックアップローラ127、128により給紙された用紙は、給紙ローラ129、130によりレジストローラ126まで搬送される。用紙の先端がレジストローラ126まで達したところで、レジストローラ126を任意のタイミングで駆動し、かつレーザ光の照射開始と同期したタイミングで、用紙を感光ドラム111と転写部116との間に搬送する。
【0024】
感光ドラム111上に可視像化された現像剤像は、給紙された用紙上に転写部116により転写される。現像剤像が転写された用紙は、定着部117に搬送される。定着部117は、用紙を加熱および加圧することにより用紙上に現像剤像を定着させる。定着部117を通過した用紙は、フラッパ121および排出ローラ118を経てプリンタ350から糊付け製本機500に向けて排出される。
【0025】
ここで、用紙をその画像形成面が下向きになる状態(フェイスダウン)で排出する場合、定着部117を通過した用紙をフラッパ121の切換動作により一旦反転パス122内に導く。その用紙の後端がフラッパ121を通過した後、用紙をスイッチバックさせて排出ローラ118によりプリンタ350から排出する。
【0026】
この排紙形態を反転排紙と呼ぶ。反転排紙は、原稿給送装置100を使用して読み取った画像を形成する場合、コンピュータから出力された画像を形成する場合等において、先頭頁から順に画像を形成する際に行われる。排紙後の用紙順序は、正しい頁順になる。
【0027】
また、手差給紙部125からOHPシートなどの硬い用紙が給紙され、この用紙に画像を形成する場合、用紙を反転パス122に導くことなく、画像形成面を上向きにした状態(フェイスアップ)で排出ローラ118により排出する。さらに、用紙の両面に画像を形成する両面記録が設定されている場合、フラッパ121の切換動作により、用紙を反転パス122に導いた後に両面搬送パス124に搬送する。そして、両面搬送パス124に導かれた用紙を、上記タイミングで感光ドラム111と転写部116との間に再度給紙する。プリンタ350から排出された用紙は、糊付け製本機500に送られる。
【0028】
(糊付け製本装置)
図2は糊付け製本機500の内部構成を示す図である。同図(A)は糊付け製本機500の内部構成を示し、同図(B)は後処理節電キーを示す。糊付け製本機500は、製本モードとして、画像形成装置10から排出された記録紙を積載して用紙束を作成する用紙積載部A、積載された束に対して糊付けを行う糊付け部B、糊付けされた積載束と表紙を接着する接着部C、表紙の接着後に製本端面の整合を行うため、糊付け面以外の3方向を断裁する断裁部D、および完成した製本を排出する製本排出部Eを有する。
【0029】
また、糊付け製本機500は、製本処理(後処理)に用いられる用紙積載部A、糊付け部B、接着部C、裁断部Dおよび製本排出部Eの負荷の電力をオフ(OFF)に設定し、下流装置へスルー搬送のみ可能な状態に設定することで、高い節電効果を得る第1節電状態に移行可能である。糊付け製本機500筐体の上面には、手動(マニュアル)で第1節電状態への移行、および第1節電状態からの復帰を指示する後処理節電キー700が配置されている。また、この後処理節電キー700は、押下する度にオン/オフに切り替わる機能の他、自照機能を有しており、第1節電状態に移行している場合、点灯し、移行していない場合、消灯し、ユーザに第1節電状態にあるか否かを報知する。尚、本実施形態では、後処理節電キー700は、手動で第1節電状態に移行させる手段、手動で第1節電状態から復帰させる手段および第1の節電状態にあるか否かをユーザに報知する手段を兼ねている。また、後処理節電キー700は、糊付け製本機500に設けられているが、画像形成装置10に設けても構わない。
【0030】
つぎに、一連の製本動作の流れを示す。製本モードにおいて、用紙積載部Aは、画像形成装置10から排出された記録紙を積載トレイ520に積載し、用紙束540を作成する。用紙積載部Aで作成された用紙束540は糊付け部Bに移動すると、糊付け部Bは、糊容器525、糊塗布ローラ524および糊塗布ローラ制御モータ522により、用紙束540の下側面に糊の塗布を行う。糊容器525には、ヒータ(図示せず)が設けられており、糊を溶かす。
【0031】
接着部Cは、糊付けされた用紙束540を画像形成装置10から排出された表紙Pに接着し、冊子570として、トリムグリッパ512に受け渡す工程を行う。冊子570は、トリムグリッパ512により断裁部Dに搬送される。断裁部Dは、カッタ制御モータ527により、カッタ528を水平方向に移動させ、冊子570の断裁を行う。断裁された断裁屑は、屑受け箱533の中に落下する。一連の断裁動作が終了すると、屑箱532に断裁屑が回収される。断裁部Dで断裁が終了した冊子570は、断裁部Dから製本排出部Eに搬送され、冊子570が排出される。
【0032】
糊付け製本機500は、製本モードにおける上記一連の製本動作の他、製本を行わずに通常の排出モードを選択可能である。具体的に、搬送ローラ対505の下流側には、切換フラッパ521が設けられており、この切換フラッパ521は、搬送ローラ対505により送られてきた用紙を用紙積載トレイ520または後処理装置400側に選択的に導く。
【0033】
製本モードにおいて、画像形成装置10から排出された用紙Pは、搬送ローラ対506、507、508および積載部排出ローラ509により、用紙積載トレイ520に排紙されると、整合されて用紙束540となる。一方、通常モードにおいて、画像形成装置10から排出された用紙Pは、搬送ローラ対505、510、511、513、514および排紙ローラ515により、後処理装置400に排出される。この後処理装置の構成および動作については、後述する。
【0034】
また、糊付け製本機500の上面には、インサータ300が設けられている。インサータ300は、トレイ310に載置されたシートを、ローラ301、302およびローラ対303、503、504によって搬送し、画像形成装置10から排出されるシートの間に挿入(中差し)することができる。
【0035】
(フィニッシャ)
図3はフィニッシャ400の内部構成を示す図である。この後処理装置(フィニッシャ)400は、糊付け製本機500の下流装置として接続されており、例えば束排出処理、綴じ処理、折り処理、製本処理などの後処理を施すものである。
【0036】
フィニッシャ400は、Z折り機404、パンチャ406、ステープラ405、サドルステッチャ407およびインサータ403を有する。フィニッシャ400は、糊付け製本機500側から搬入されたシートに後処理を施してサンプルトレイ401、スタックトレイ402あるいはブックレットトレイ408に排出する。
【0037】
ステープラ405は、スタックトレイ402に排出する場合、排出される前のシートをジョブ毎に蓄えておき、排出する直前に綴じることも可能である。Z折り機404は、シートをZ字状に折る。パンチャ406は、ファイリング用に2つまたは3つの穴開けを行う。
【0038】
サドルステッチャ407は、シートの中央部分を2ヶ所バインドした後に、シートの中央部分をローラに噛ませることによりシートを半折りし、週刊誌やパンフレットのようなブックレットを作成する処理を行う。サドルステッチャ407で製本されたシートは、ブックレットトレイ408上に排出される。
【0039】
インサータ403は、トレイ410にセットされたシートをトレイ401、402、408のいずれかに直接送ることができる。即ち、フィニッシャ400に送り込まれるシートとシートの間に、インサータ403にセットされたシートをインサート(中差し)することができる。インサータ403のトレイ410上に、ユーザがフェイスアップの状態でシートをセットすると、ピックアップローラ411により最上部のシートから順にシートが給送される。インサータ403からのシートはそのままトレイ401、402に搬送され、フェイスダウン状態で排出される。サドルステッチャ407に送る場合、一度、パンチャ406に送り込んだ後、スイッチバックさせて送り込むことによりフェースの向きを合わせる。
【0040】
また、フィニッシャ400の上面には、手動(マニュアル)で第1節電状態への移行、および第1節電状態からの復帰を指示する後処理節電キー450が配置されている。また、この後処理節電キー450は、前述した後処理節電キー700と同様、押下する度にオン/オフに切り替わる機能の他、自照機能を有している。また後処理節電キー450は、第1節電状態に移行している場合、点灯し、移行していない場合、消灯し、ユーザに第1節電状態にあるか否かを報知する。
【0041】
フィニッシャ400は、第1節電状態では、Z折り機404、パンチャ406、ステープラ405、サドルステッチャ407、インサータ403等の負荷に供給される電力をオフにする。但し、第1節電状態でも、搬入されたシートをそのままサンプルトレイ401に排出することができる。
【0042】
尚、本実施形態では、後処理節電キー450をフィニッシャ400に設けているが、画像形成装置10に設けてもよい。
【0043】
(操作部)
図4は操作部600の外観を示す図である。操作部600は、その上部に液晶表示部620およびその下部に各種キーが配置された構成を有する。各種キーとして、スタートキー602、ストップキー603、テンキー604〜612、614、IDキー613、クリアキー615、リセットキー616、システム節電キー618等が設けられている。ここで、スタートキー602は画像形成動作を開始するためのキーである。ストップキー603は画像形成動作を中断するためのキーである。テンキー604〜612、614は置数設定等を行うためのキーである。システム節電キー618は画像形成システム全体を節電状態に移行させたり、復帰させるためのキーである。
【0044】
また、液晶表示部620の画面には、タッチパネルが設けられており、各種のソフトキーが作成される。例えば、画像形成システムは、後処理装置400や糊付製本装置500の後処理モードとして、ノンソート、ソート、製本モードなどの処理モードを有するので、画面上には、このような処理モードを設定するための各種ソフトキーが表示される。このソフトキーの入力操作により、対応する処理モードが設定される。
【0045】
(制御部)
図5は画像形成装置10および複数の後処理装置における各制御部の構成を示すブロック図である。画像形成装置10内の制御部には、アドレスバスおよびデータバスを介して接続される、CPU801、ROM802、RAM803および入出力ポート804の他、画像処理部805、画像メモリ部806、節電制御部810および操作部600が設けられている。また、CPU801には、通信ケーブル850を介して各後処理装置内の通信インタフェースと接続される通信インタフェース(I/F)807が接続されている。CPU801は、この通信インタフェース(IF)807を介して、後処理装置内のCPUと通信可能である。
【0046】
CPU801は、画像形成装置10の基本制御を行う。ROM802には、CPU801によって実行される制御プログラムが書き込まれている。RAM803は、CPU801がプログラムを実行する際のワークエリアを有する。また、RAM803の一部の領域は、電源がオフ(OFF)されても、データが消去されないバックアップRAMとなっている。さらに、RAM803には、後述するように、時間計測に用いられる第1節電移行カウンタ803aが後処理装置(糊付け製本機500、フィニッシャ400)毎に割り当てられる。入出力ポート804には、モータ、クラッチ等の各種負荷や、紙の位置を検知するセンサ等の入力デバイスが接続されている。
【0047】
CPU801は、ROM802に記憶された制御プログラムにしたがって、入出力ポート804を介した入出力制御を順次行い、画像形成処理を実行する。また、CPU801は、操作部600内の液晶表示部620および各種キーを制御する。各種キーの中には、第2節電移行部として、画像形成システム全体を節電状態に移行させるためのシステム節電キー618が含まれる。
【0048】
ユーザがシステム節電キー618を押下すると、CPU801によって節電制御部810への指示や表示切り替えの指示が行われる。節電制御部810は、第1節電状態より消費電力の少ない第2節電状態となるように、画像形成システム全体を節電する。この第2節電状態では、画像形成装置10も節電状態に入る他、後処理装置における受け渡し搬送動作あるいは排出搬送動作への通電をオフにしてもよい。また、この指示に応じて、CPU801は、画像形成装置10の動作状態やキー入力によって設定された動作モードを、操作部600の液晶表示部620に表示する制御を行う。
【0049】
また、画像処理部805は、イメージセンサ109で電気信号に変換された信号を処理する。画像メモリ部806には、画像処理部805によって処理された画像が蓄積される。
【0050】
一方、糊付け製本機500内の制御部には、アドレスバスおよびデータバスを介して接続される、CPU901、ROM902、RAM903および入出力ポート904の他、報知部913、節電制御部910、第1節電移行部911および第1節電復帰部912が設けられている。本実施形態では、第1節電移行部911、第1節電復帰部912および報知部913は、自照機能付きの後処理節電キー700で実現されている。また、CPU901には、通信インタフェース(I/F)907が接続されている。
【0051】
CPU901は、糊付け製本機500の基本制御を行う。ROM902には、CPU901によって実行される制御プログラムが書き込まれている。RAM903は、CPU901がプログラムを実行するためのワークエリアを有する。また、RAM903の一部の領域は、電源がオフ(OFF)されても、データが消去されないバックアップRAMとなっている。また、入出力ポート904には、モータ、クラッチ等の各種負荷装置や、紙の位置を検知するセンサ等の入力デバイスが接続されている。
【0052】
ユーザが後処理節電キー700を押下すると、CPU901によって節電制御部910への指示が行われる。この指示に応じて、節電制御部910は、糊付け製本機500のみ節電する。また、CPU901は、糊付け製本機500の節電状態を報知部913に表示する制御を行う。
【0053】
また、通信IF907は、画像形成装置10内の通信IF807の他、他の後処理装置であるフィニッシャ400内の通信IF957と通信ケーブル850を介して接続される。したがって、各装置内のCPUは、通信IF807、907、957等を介して、各装置の持つ情報を相互に伝達可能である。尚、フィニッシャ400の制御部の構成は、糊付け製本機500の制御部と同様であるので、その説明を省略する。
【0054】
上記構成を有する画像形成システムの節電動作を示す。図6は第1節電移行時間の設定画面を示す図である。この設定画面は、操作部600の液晶表示部620に表示される。この設定画面では、画像形成装置10に接続される各後処理装置(くるみ製本機、フィニッシャ)毎に第1節電移行時間が設定可能である。設定対象となる後処理装置は、液晶表示部620の画面上の対応する後処理装置の文字部分に触れることで選択される。選択された後処理装置に対し、上矢印キー651、下矢印キー652の操作により、時間設定が可能となる。例えば、第1節電移行時間が「10分」に設定された場合、後処理を実施してから10分後に第1節電状態に移行する。「OFFなし」の場合、第1節電移行時間のカウントアップによるオート節電移行動作は無効となる。また、OKキー653を押すことで、設定した時間が確定する。
【0055】
図7は画像形成システムにおける節電制御処理手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、画像形成装置10内のROM802に格納されており、CPU801によって実行される。また、この処理プログラムは、各後処理装置に対して実行され、複数の後処理装置が接続されている場合、順番に繰り返し実行される。本実施形態では、糊付け製本機500、フィニッシャ400の順で繰り返し実行されるが、ここでは、糊付け製本機500に対して実行される場合を具体的に示す。
【0056】
まず、システム節電キー618が押下され、画像形成システム節電要求(第2節電状態への移行要求)があるか否かを判別する(ステップS1)。画像形成システム節電要求が無い場合、後処理動作(ここでは、製本動作)の実施の有無を判別する(ステップS2)。後処理動作が行われている場合、第1節電移行カウンタ803a(糊付け製本機に対応するカウンタ)をクリアし(ステップS4)、本処理を終了する。
【0057】
一方、ステップS2で後処理動作が行われていない場合、後処理節電キー700がONであるか否かを判別する(ステップS3)。この判別は、画像形成装置10内のCPU801が、通信ケーブル850、通信インタフェース907等を介してCPU901から通知される後処理節電キー700のON/OFF情報を取得することによって行われる。後処理節電キー700がONである場合、後処理装置(糊付け製本機500)を第1節電状態に移行させる(ステップS6)。
【0058】
一方、ステップS3で後処理節電キー700がOFFである場合、第1節電移行カウンタ803aに計数されている時間が第1節電移行時間を経過したか否かを判別する(ステップS5)。ここで、第1節電移行カウンタ803aによる計時は、画像形成システムの電源ONと同時に開始され、第1、第2節電状態にある間クリアされている。ステップS5で第1節電移行時間を経過している場合、ステップS6で後処理装置を第1節電状態に移行させる。一方、ステップS5で第1節電移行時間を経過していない場合、本処理を終了する。本処理が終了しても、第1節電移行カウンタ803aを用いた計時は継続する。
【0059】
第1節電状態にある場合、糊付け製本機500は、画像形成装置10から送られてきた用紙を後処理装置400側に導くように、切換フラッパ521を切り換える。そして、搬送ローラ対505、510、511、513、514および排紙ローラ515により、画像形成装置10から排出された用紙Pを後処理装置400側に排出する。このとき、製本処理に用いられる用紙積載部A、糊付け部B、接着部C、裁断部D、製本排出部E等の負荷には、電力が供給されない。
【0060】
第1節電状態において、後処理節電キー700が押されてOFFになったか否かを判別する(ステップS7)。後処理節電キー700がOFFになった場合、後処理装置を後処理スタンバイ状態に移行させる節電復帰処理を行う(ステップS8)。この後、本処理を終了する。
【0061】
一方、ステップS7で後処理節電キー700がONのままである場合、後処理動作(ここでは、製本動作)の実施要求があるか否かを判別する(ステップS9)。後処理動作の実施要求がある場合、ステップS8で後処理装置を後処理スタンバイ状態に移行させる。
【0062】
一方、ステップS9で後処理動作の実施要求がない場合、システム節電キー618の押下による画像形成システム節電要求があるか否かを判別する(ステップS10)。画像形成システム節電要求がない場合、第1節電状態を維持したまま、本処理を終了する。一方、ステップS10で画像形成システム節電要求がある場合、画像形成システムを第2節電状態に移行させる(ステップS11)。
【0063】
第2節電状態において、画像形成システム節電復帰要求の有無を判別する(ステップS12)。画像形成システム節電復帰要求がある場合、ステップS8で画像形成システム全体を後処理スタンバイ状態に移行させる。一方、ステップS12で画像形成システム節電復帰要求がない場合、第2節電状態を維持したまま、本処理を終了する。尚、この第2節電状態では、後処理節電キー700のチェックが行われないので、つまり、第2節電状態にある間、ステップS1、S11、S12の処理が繰り返されるので、後処理節電キー700の押下による第1節電状態からの復帰は有効でなくなる。
【0064】
上記図7のフローチャートに示す節電制御処理が糊付け製本機500に対して実行されると、続いてフィニッシャ400に対して実行される。そして、同様の処理が順番に繰り返される。ただし、フィニッシャ400に対して実行される場合、第1節電移行時間(図6参照)が「OFF」に設定されているので、ステップS5における第1節電移行時間を経過したか否かを判別する処理は常にNOとなる。
【0065】
このように、本実施形態の画像形成システムによれば、通紙動作状態であっても、後処理装置を個別に節電状態に移行させることで、節電効率を高めることができる。また、特定の後処理装置のみを単独で節電状態に移行可能であるので、一時的に使用しない後処理装置を完全にOFF状態にすることなく、使用に応じた節電が可能となる。また、ユーザの使い勝手を向上できる。
【0066】
また、重連で接続されている複数の後処理装置を個別に節電状態に移行可能であり、ユーザは、排出先途中にある、シートの受け渡しのみ行う後処理装置の節電状態を意識しなくても済む。また、後処理装置単体の場合、ユーザの後処理の使用状況に応じてシート排出のみ可能な節電状態に移行させることができる。
【0067】
また、後処理節電キーの自照機能により、ユーザは第1節電状態に移行している後処理装置を認識することができ、第1節電状態への移行および復帰を容易に行うことができる。また、ユーザが使用状況を把握しなくても、自動的に第1節電状態に移行させることができる。また、ユーザは、自動的に第1節電状態に移行させる時間を任意に設定することができる。また、ユーザは手動で任意に第1節電状態に移行させることができる。また、ユーザは排出先の後処理装置の節電状態を意識せずに後処理(出力)動作を開始させることができる。
【0068】
また、後処理装置の復帰時間が長い場合であっても、ユーザが前もって第1節電状態から復帰させておくことで、復帰時間を待つことなく後処理(出力)動作が可能となる。具体的に、糊付け製本機では、第1節電状態において糊温調をOFFすると、糊付け製本可能になるまでの復帰時間が長くなってしまう。従って、ユーザがジョブスケジュールを把握し、前もって第1節電状態から復帰させておくことで、復帰時間を待つことなく糊付け製本(出力)動作が可能となる。
【0069】
また、各後処理装置に後処理節電キーを設けることにより、ユーザは、どの後処理装置が第1節電状態に移行しているのか視覚的に分かり易く、また、後処理装置に、手動節電移行、手動節電復帰および報知の機能を集約させることができる。
【0070】
また、画像形成システム全体を節電状態に移行させる際、更に消費電力を抑えることができる。また、第2の節電状態に移行している状態で、ユーザの誤操作により復帰が指示されても、後処理装置単体を無意味に節電状態から復帰させることを防止できる。また、消費電力の多い糊付け製本機に適用することで、節電効果を高めることができる。
【0071】
尚、本実施形態では、後処理装置が2台重連で接続されている場合の節電制御処理を示したが、3台以上接続されている場合も同様に処理可能である。例えば、糊付け製本機とフィニッシャとの間に2台のスタッカを重連で接続することも可能である。
【0072】
図8はスタッカの内部構成を示す図である。2台のスタッカは同一の構成を有するので、その一方だけを示す。スタッカ1007には、シートが積載されるスタッカトレイ1027が収納されている。また、スタッカ1007には、その搬入口1036から排出口1037に至る搬送路に沿って、複数のローラ対1031、1033、1034が設けられている。さらに、搬入口1036側の搬送路には、切換フラッパ1030が設けられている。切換フラッパ1030は、搬入口1036からスタッカ1007内に送り込まれ、ローラ対1031によって搬送されるシートの搬送方向を、スタッカトレイ1027側あるいは排出口1037側に切り替える。
【0073】
スタッカトレイ1027に装備されているリフタ装置は、リフタ部1023、紙面検知センサ1025、リフタ位置検知センサ1026、およびリフタ部を駆動する機構(図示せず)から構成される。リフタ部1023は、紙面の位置を検知する紙面検知センサ1025の出力に基づき、搬送路1024から紙面までの高さが一定に保たれるように制御し、シートの積載性を向上させる。リフタ部を駆動する機構は、リフタ部1023に接続されているワイヤを巻き取るギヤにモータの駆動力を伝達する。リフタ位置検知センサ1026は、リフタ部1023の位置を検知することで、スタッカトレイ1027の積載量を検知する。
【0074】
また、スタッカ1007の上面には、手動で第1節電状態への移行および第1節電状態からの復帰を指示する後処理節電キー1050が配置されている。また、この後処理節電キー1050は、前述した後処理節電キー700と同様、押下する度にオン/オフに切り替わる機能の他、自照機能を有している。後処理節電キー1050は、第1節電状態に移行している場合点灯し、移行していない場合消灯し、ユーザに第1節電状態にあるか否かを報知する。尚、後処理節電キー1050を画像形成装置10に設けてもよい。
【0075】
また、スタッカ1007は、第1節電状態において、リフタ装置に通電せず、下流の装置にシートを受け渡すために、フラッパ1030および複数のローラ対1031、1033、1034のみを駆動する。
【0076】
上記構成を有するスタッカを2台、糊付け製本機500およびフィニッシャ400間に重連で接続した場合でも、前述した図7のフローチャートに示す節電制御処理は有効である。即ち、後処理装置として、糊付け製本機500、第1のスタッカ、第2のスタッカ、フィニッシャ400と順番に処理を繰り返すことで、所望の節電制御が実現される。
【0077】
図9は糊付け製本機とフィニッシャとの間に2台のスタッカが重連で接続された場合の第1節電移行時間の設定画面を示す図である。この設定画面は、図6と同様、操作部600の液晶表示部620に表示される。この設定画面では、画像形成装置10に接続されるくるみ製本機、第1スタッカ、第2スタッカ、フィニッシャに対し、第1節電移行時間が設定可能である。
【0078】
設定対象となる後処理装置は、液晶表示部620の画面上の対応する後処理装置の文字部分に触れることで選択される。選択された後処理装置に対し、上矢印キー651、下矢印キー652の操作により、時間設定が可能となる。例えば、第1スタッカの第1節電移行時間が「0分」に設定された場合、後処理の実施後、すぐに第1節電状態に移行する。「OFFなし」の場合、第1節電移行時間のカウントアップによるオート節電移行動作は無効となることは前述した通りである。また、OKキー653を押すことで、設定した時間が確定する。
【0079】
また、節電制御機能を有する画像形成システムを構成する後処理装置として、糊付け製本機、スタッカおよびフィニッシャを例示したが、これらに限定されるものではないことは勿論である。例えば、後処理装置として、シート束にステイプル処理を行うステイプルスタッカ、大量の用紙を同時に裁断可能な裁断装置、出力画像をさらに高品位にする定着後処理装置などを接続してもよい。
【0080】
尚、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
【0081】
本発明の目的は、実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
【0082】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0083】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
【0084】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0085】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】実施の形態における画像形成システムの全体的構成を示す図である。
【図2】糊付け製本機500の内部構成を示す図である。
【図3】フィニッシャ400の内部構成を示す図である。
【図4】操作部600の外観を示す図である。
【図5】画像形成装置10および複数の後処理装置における各制御部の構成を示すブロック図である。
【図6】第1節電移行時間の設定画面を示す図である。
【図7】画像形成システムにおける節電制御処理手順を示すフローチャートである。
【図8】スタッカの内部構成を示す図である。
【図9】糊付け製本機とフィニッシャとの間に2台のスタッカが重連で接続された場合の第1節電移行時間の設定画面を示す図である。
【図10】従来の大規模な画像形成システムの概略的構成を示す図である。
【符号の説明】
【0087】
10 画像形成装置
400 フィニッシャ
450、700、1050 後処理節電キー
500 糊付け製本機
600 操作部
618 システム節電キー
801、901、951 CPU
810、910、960 節電制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置と、この画像形成装置から出力されたシートに後処理を行う後処理装置とを備えた画像形成システムにおいて、
前記画像形成システムの動作状態に関係なく、前記後処理装置のみを第1節電状態に移行させる第1節電移行手段と、
前記第1節電状態から復帰させる第1節電復帰手段とを備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記第1節電移行手段は、前記後処理装置に設けられ、手動操作で前記第1節電状態に移行させるための節電指示キーを有することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記画像形成装置に複数の前記後処理装置が重連で接続されていることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記第1節電状態であっても、前記後処理装置は、後処理を行わずに、搬入されたシートを下流の装置に受け渡すシート搬送処理、あるいはシートを排出するシート排出処理を行うことが可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記第1節電状態に移行していることを報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記第1節電移行手段は、前記後処理装置が動作していない時間を計測する計時手段と、前記計測された時間が第1節電移行時間に達した場合、前記第1節電状態に移行する自動節電移行手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記第1節電移行時間を設定する第1節電移行時間設定手段を備えたことを特徴とする請求項6記載の画像形成システム。
【請求項8】
前記第1節電移行手段は、手動操作で前記第1節電状態に移行する手動節電移行手段を備えたことを特徴とする請求項5記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記第1節電復帰手段は、前記第1節電状態に移行している後処理装置の後処理動作が要求されると、前記第1節電状態から復帰する自動節電復帰手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記第1節電復帰手段は、手動操作で前記第1節電状態から復帰させる手動節電復帰手段を備えたことを特徴とする請求項5記載の画像形成システム。
【請求項11】
前記後処理装置は、前記報知手段、前記手動節電移行手段および前記手動節電復帰手段を備えたことを特徴とする請求項10記載の画像形成システム。
【請求項12】
前記画像形成システム全体を節電状態に移行させる場合、前記後処理装置を前記第1節電状態より消費電力の少ない第2節電状態に移行させる第2節電移行手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項13】
前記第2節電状態に移行している状態で、前記第1節電復帰手段による復帰が指示されても、前記指示を無効とする請求項12記載の画像形成システム。
【請求項14】
前記後処理装置は、シート束を糊付けして製本する糊付け製本機であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項15】
画像形成装置と、この画像形成装置から出力されたシートに後処理を行う後処理装置とを備えた画像形成システムの節電を制御する節電制御方法において、
前記画像形成システムの動作状態に関係なく、前記後処理装置のみを第1節電状態に移行させる第1節電移行ステップと、
前記第1節電状態から復帰させる第1節電復帰ステップとを有することを特徴とする節電制御方法。
【請求項16】
請求項1乃至14のいずれかに記載の画像形成システムを実現するためのコンピュータ読み取り実行可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−65209(P2007−65209A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−250115(P2005−250115)
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】