説明

画像形成システム

【課題】印刷を許可するか否かを容易に管理することができる画像形成システム並びにそのための管理サーバ及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成システムは、1又は複数の電子印鑑画像を記憶するための印鑑記憶機能と、印刷データの中から印鑑画像を抽出するための印鑑画像抽出機能と、印鑑画像抽出機能により抽出された印鑑画像が、印鑑記憶機能により記憶されている電子印鑑画像のいずれかと一致するか否かを判定するための印鑑画像判定機能S610と、印鑑画像判定機能の判定結果により、抽出された印鑑画像が1又は複数の電子印鑑画像のいずれかと一致すると判定されると、印刷データの印刷を実行するための印刷実行機能S617とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データを扱う画像形成システムに関し、特に利用情報を記録する機能を有する画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、デジタル複写機及びプリンタなどの画像形成装置はあらゆる場所に普及し、ネットワークにつながれ、コンピュータを扱う職場では欠かせないものになっている。それと同時に問題になってきているのが、業務以外の私的利用である。誰が利用したか分からない点、私的利用が行なわれるのが人目の少ない業務時間外に多く、監視の目が行き届かない点などの問題点がある。そこで画像形成装置の利用許可時間をあらかじめ設定し、夜間などの許可時間以外には装置の動作を禁止するような制限する方法が採られてきた。
【0003】
しかし、一律に時間による制限は利用者にとっては大変不便なものである。
【0004】
この問題に関し、特許文献1は、画像形成装置の利用禁止時間帯に印刷を行なう場合、所定のパスワードを入力することによって、一時的に画像形成装置の動作制限を解除する技術を開示している。
【特許文献1】特開2006−74358号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
私的利用などの不正な利用の防止、及び印刷物に対する原本性の確保など、画像形成システムには様々な要望が上がってきている。その要望に応えるためには、画像形成装置が利用された印刷に関するジョブ情報(印刷時間、印刷枚数、印刷ファイル名、カラー・白黒印刷など)を保存し、そこから不正利用がないかを確認することは有効な手段である。
【0006】
しかし、ネットワークに接続された画像形成装置ではネットワーク上に流れるジョブ情報は莫大な量となり、管理者による仕分け及びチェックにも大変な手間がかかっていた。
【0007】
特許文献1の技術はパスワードによる制御であり、一度制限が解かれるとどのような文書も印刷可能であり、文書管理の面では十分ではなかった。
【0008】
そのため本発明の目的は、印刷を許可するか否かを容易に管理することができ画像形成システム並びにそのための管理サーバ及び画像形成装置を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、時間的条件によって印刷を許可するか否かを容易に管理することができる画像形成システム並びにそのための管理サーバ及び画像形成装置を提供することである。
【0010】
本発明のさらに他の目的は、時間的条件によって印刷を許可するか否かを管理することができ、かつ時間的条件が充足されていないときでも場合によっては印刷することを許可できる画像形成システム並びにそのための管理サーバ及び画像形成装置を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、時間的条件によって印刷を許可するか否かを容易に管理することができ、かつ許可された時間外に印刷された枚数を管理できる画像形成システム並びにそのための管理サーバ及び画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の局面に係る画像形成システムは、1又は複数の電子印鑑画像を記憶するための印鑑記憶手段と、印刷データの中から印鑑画像を抽出するための印鑑画像抽出手段と、印鑑画像抽出手段により抽出された印鑑画像が、印鑑記憶手段により記憶されている電子印鑑画像のいずれかと一致するか否かを判定するための印鑑画像判定手段と、印鑑画像判定手段の判定結果により、抽出された印鑑画像が1又は複数の電子印鑑画像のいずれかと一致すると判定されると、印刷データの印刷を実行するための印刷実行手段とを含む。
【0013】
好ましくは、画像形成システムは、印鑑記憶手段に記憶された電子印鑑画像の各々に対して、電子印鑑画像に関連して印刷実行手段により印刷された枚数を記憶するための印刷枚数記憶手段と、電子印鑑画像に関連する、情報の送信先を記憶するための送信先記憶手段とをさらに含み、所定の条件が充足されたことに応答して、印鑑記憶手段に記憶された電子印鑑画像に対し、送信先記憶手段に記憶されている、対応する送信先に、印刷枚数記憶手段に記憶されている、対応する印刷情報を送信するための印刷情報送信手段をさらに含む。
【0014】
より好ましくは、画像形成システムは、印刷を許可する時間的条件を記憶した印刷管理テーブルをさらに備え、時間的条件が満たされていない時に、印鑑画像判定手段により印鑑画像が一致しないと判定された時、印刷データを印刷するための課金処理をシステム利用者に対して行なうための課金手段と、課金手段による課金処理に対する入金が確認されたときに、印刷実行手段による印刷データの印刷を実行させるための手段とを含む。
【0015】
さらに好ましくは、印刷実行手段は複数個の画像形成手段を含み、画像形成システムはさらに、印鑑記憶手段に記憶された電子印鑑画像の各々について、当該電子印鑑画像に関連した、出力先の画像形成手段を記憶するための出力先記憶手段を含む。印刷実行手段はさらに、印刷データから抽出された印鑑画像と一致すると印鑑画像判定手段により判定された電子印鑑画像に対応して出力先記憶手段に記憶されている画像形成手段に、印刷データを転送し印刷させるための手段を含む。
【0016】
好ましくは、画像形成システムは、印鑑画像判定手段の判定結果により、印刷データから抽出された印鑑画像が印鑑記憶手段に記憶された電子印鑑画像のいずれとも一致しないと判定された時に、印刷禁止表示を表示するための印刷禁止表示手段をさらに含む。
【0017】
より好ましくは、画像形成システムは、印刷実行手段により、時間的条件が満たされない時に印刷された印刷データを保存するための印刷データ保存手段と、印刷データ保存手段で保存された前記印刷データに対する利用者の閲覧を可能にするための閲覧手段とをさらに含む。
【0018】
本発明の第2の局面に係る管理サーバは、1又は複数の電子印鑑画像を記憶するための印鑑記憶手段と、画像形成装置から印刷データを受信し、受信された印刷データの中から印鑑画像を抽出するための印鑑画像抽出手段と、印鑑画像抽出手段により抽出された印鑑画像が、印鑑記憶手段により記憶されている電子印鑑画像と一致するか否かを判定するための印鑑画像判定手段と、印鑑画像判定手段により、抽出された印鑑画像が印鑑記憶手段に記憶された電子印鑑画像のいずれかと一致すると判定されると、印刷データを送信してきた画像形成装置に対し、当該印刷データの印刷を許可する印刷許可情報を送信するための印刷許可手段と、印鑑画像判定手段により、抽出された印鑑画像が印鑑記憶手段に記憶された電子印鑑画像のいずれとも一致しないと判定されると、印刷データを送信してきた画像形成装置に対し、当該印刷データの印刷を禁止する印刷禁止情報を送信するための印刷禁止手段とを含む。
【0019】
本発明の第3の局面に係る画像形成装置は、利用者の印刷指示に応答して、利用者に対応する特定の印鑑画像を含む印刷データを作成するための印刷データ作成手段と、印鑑画像を含む印刷データを上記管理サーバに送信するための送信手段と、管理サーバから印刷データに応答して送信されて来る印刷許可情報を受信したことに応答して印刷データの印刷を実行するための印刷実行手段と、管理サーバから印刷データに応答して送信されて来る印刷禁止情報に応答して、印刷データの印刷を中止するための印刷中止手段とを含む。
【0020】
より好ましくは、画像形成装置は、印刷を許可する時間的条件を記憶した印刷管理テーブルをさらに備え、利用者の印刷指示が時間的条件を充足しているか否かを判定するための判定手段をさらに含み、送信手段は、判定手段により時間的条件が充足されていないと判定されたときに、印鑑画像を含む印刷データを管理サーバに送信するための手段と、判定手段により時間的条件が充足されていると判定されたときに、印刷実行手段による印刷データの印刷を実行させるための手段とを含み、判定手段により時間的条件が充足されていないと判定されたときに、送信するための手段により送信された印刷データに応答して、管理サーバから送信されてくる印刷禁止情報に応答して課金処理を利用者に対して行なうための課金手段と、課金手段による課金処理に対する入金が確認されたときに、印刷実行手段による印刷データの印刷を実行させるための手段とをさらに含む。
【発明の効果】
【0021】
以上のように、本画像形成システムによれば、あらかじめ登録される電子印鑑画像と印刷データに含まれる印鑑画像とを用いて、印刷データに含まれる印鑑画像が登録されているか否かによって画像形成システムの動作を制御する。この結果、印刷を許可するか否かを容易に管理することができる画像形成システム並びにそのための管理サーバ及び画像形成装置を実現することができる。
【0022】
本画像形成システムはさらに、印刷を許可する時間的条件を記憶したテーブルを含み、時間的条件が充足されていない時には無条件に印刷するということはしない。その結果、時間的条件によって印刷を許可するか否かを容易に管理することができる画像形成システム並びにそのための管理サーバ及び画像形成装置を実現することができる。
【0023】
本画像形成システムはさらに、印刷データを印刷するための課金処理をシステム利用者に対して行なう課金手段を含む。時間的条件が充足されていなくても課金処理に対する入金が行なわれれば印刷が実行される。その結果、時間的条件によって印刷を許可するか否かを管理することができ、かつ時間的条件が充足されていないときでも場合によっては印刷することを許可できる画像形成システム並びにそのための管理サーバ及び画像形成装置を実現することができる。
【0024】
本画像形成システムはさらに、時間的条件が充足されていない時に印刷された枚数を記憶するための印刷枚数記憶手段を含む。その結果、時間的条件によって印刷を許可するか否かを容易に管理することができ、かつ許可された時間外に印刷された枚数を管理できる画像形成システム並びにそのための管理サーバ及び画像形成装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下の説明及び図面においては、同一部品には同じ参照符号および名称を付してある。それらの機能も同様である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0026】
[第1の実施の形態]
−構成−
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成システム30の構成図である。図1を参照して、画像形成システム30は、画像印刷を行なうための画像形成装置44と、画像形成装置44に対して画像データの印刷指示を出すための情報処理装置42と、画像形成装置44から印鑑情報を受信しあらかじめ登録された印鑑情報と比較して、印刷許可情報を発行、送信するためのサーバ40と、サーバ40、情報処理装置42及び画像形成装置44が接続されたネットワーク46とを含む。サーバ40と、情報処理装置42と、画像形成装置44とは、ネットワーク46を介して互いに通信可能である。
【0027】
図2は、画像形成装置44の内部構成を表すブロック図である。図2を参照して、画像形成装置44は、画像形成装置44の全体を制御する制御部60と、制御部60に接続されたバス92と、原稿載置台上に置かれた原稿を走査して光学的に読取るための原稿走査部62と、原稿走査部62で読取った光学信号を変換して画像データを生成するための読取画像データ生成制御部64と、入力された画像データの印刷処理を制御するための印刷制御部66と、印刷制御部66から入力された画像データを紙媒体に印刷するための画像形成部68と、原稿読取及び印刷処理に関する情報を表示するための表示部70とを含む。
【0028】
画像形成装置44はさらに、ユーザからの操作指示を受付け制御部60に渡すための操作部72と、外部装置との通信を制御するための通信インターフェイス74と、通信インターフェイス74に接続された通信コネクタ76と、画像形成装置44の消費電力の検知、待機状態への設定及び、電源オフなどを制御するための電力制御部78と、電力制御部78に接続された電源コネクタ80と、読取った又は入力された画像データを一時的に格納するための一時記憶部82と、画像形成装置44で実行される各種プログラムを格納するための記憶部88と、IC(Integrated Circuit)カードなどの記憶媒体に記録された情報を読取り制御部60に渡すための記憶媒体読取部90とを含む。
【0029】
記憶部88は、印刷データに含まれる印鑑情報を抽出するための印鑑情報抽出プログラム84と、利用許可時間帯管理テーブル86とを記憶している。原稿走査部62、読取画像データ生成制御部64、印刷制御部66、画像形成部68、記憶部88、記憶媒体読取部90、表示部70、操作部72、通信インターフェイス74、電力制御部78及び一時記憶部82はバス92を介して接続されており、各部に対する制御は、制御部60により行なわれる。
【0030】
図3は、サーバ40の内部構成を表すブロック図である。図3を参照して、サーバ40は、サーバ40内で実行されるプログラムを記憶するための記憶部152と、記憶部152に記憶されているプログラムを呼出して実行することによりサーバ40の全体を制御し所望の機能を実現するための中央演算処理部150と、中央演算処理部150に接続されたバス176と、バス176に接続された表示インターフェイス164と、表示インターフェイス164に接続された表示部用コネクタ162と、表示部用コネクタ162に接続された表示部160と、ユーザからの操作を受付け中央演算処理部150に渡すための操作部166と、バス176に接続された通信インターフェイス156と、通信インターフェイス156に接続された通信コネクタ158とを含む。
【0031】
記憶部152は、情報処理装置42からのパスワード発行要求に応答して一時許可パスワードを発行するための一時許可パスワード発行プログラム154と、利用許可時間帯管理テーブル170と、印刷データを保存するための印刷画像データ保存部172と、印鑑部データに関する情報を記憶するための印鑑データ登録情報管理データベース174と、外部から受信した印鑑画像が印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されているか否かを判定するための印鑑データ登録判定プログラム178とを記憶している。記憶部152、通信インターフェイス156、表示インターフェイス164及び操作部166はバス176を介して接続されており、各部に対する制御は中央演算処理部150により行なわれる。
【0032】
図4は、情報処理装置42の内部構成を表すブロック図である。図4を参照して、情報処理装置42は、情報処理装置42内で実行されるプログラムを記憶するための記憶部102と、記憶部102に記憶されているプログラムを呼出して実行することにより情報処理装置42の全体を制御し所望の機能を実現するための中央演算処理部100と、中央演算処理部100に接続されたバス124と、バス124に接続された表示インターフェイス116と、表示インターフェイス116に接続された表示部用コネクタ114と、表示部用コネクタ114に接続された表示部112と、ユーザからの操作を受付け中央演算処理部100に渡すための操作部118と、外部装置との通信を制御するための通信インターフェイス108と、通信インターフェイス108に接続された通信コネクタ110とを含む。
【0033】
記憶部102は、アプリケーションから印刷指示を受けると印刷画像データを作成し画像形成装置44に向けデータを送信するプリンタドライバ104と、印刷指示を行なう際、印刷画像データ内に印鑑情報がない場合に印鑑画像を印刷画像データに付与するための印鑑識別・付与処理プログラム106と、利用許可時間帯以外の画像形成装置44の利用時に、サーバ40に一時許可パスワードの発行要求を送信し、発行されたパスワードを利用者の操作に基づいて画像形成装置44にパスワードを送信処理するための一時許可パスワード処理プログラム122とを記憶している。記憶部102、通信インターフェイス108、表示インターフェイス116及び操作部118はバス124を介して接続されており、各部に対する制御は中央演算処理部100により行なわれる。
【0034】
印鑑識別・付与処理プログラム106の実行によって印刷画像データに付与される印鑑画像は、印鑑情報はサーバ40内に記憶される印鑑データ登録情報管理データベース174にあらかじめ登録されている印鑑画像が付与される。
【0035】
図5は、画像形成システム30が備える画像形成装置44の利用許可時間を設定した、利用許可時間帯管理テーブル180の例を表す図である。図5を参照して、曜日及び時間帯ごとに画像形成装置44の利用の許可または禁止のいずれかがあらかじめ設定される。
【0036】
図5の例では、画像形成装置44の利用に関する設定が1時間または数時間単位での設定になっているが、分単位での設定も可能である。また、利用許可時間帯管理テーブル180を記憶する装置としては、画像形成装置44、情報処理装置42、及びサーバ40のいずれの場合も有り得るものとする。なお、本実施の形態では、画像形成装置44とサーバ40とにそれぞれ利用許可時間帯管理テーブル86、170として記憶される。
【0037】
図6は、本発明におけるサーバ40が備える印鑑データ登録情報管理データベース174の例を示す図である。印鑑データ登録情報管理データベース174には、印鑑画像と、その印鑑の使用者の名前と、印刷実行後に印刷実行情報を送信する送信先であるメールアドレスと、印刷先を指定するプリント先と、カラー又は白黒の印刷許可情報と、カラー及び白黒の印刷カウント情報とが、1レコードとして記録されている。印鑑画像については、印鑑データ登録情報管理データベース174に記録される際、印鑑画像の大きさが所定の大きさになるよう正規化がなされた状態で記録される。画像形成システムの利用者は各自の印鑑画像を始めとするデータをあらかじめ登録し、印鑑データ登録情報管理データベース174を作成する。また、印鑑データ登録情報管理データベース174には、印刷許可時間内の印刷枚数をカウントするためのレコード、及び時間外印刷時に課金し印刷を行なった印刷枚数をカウントするためのレコードも含まれている。それらのレコードは印鑑画像を持たない。また、情報処理装置42で実行される印鑑識別・付与処理プログラム106で画像データに付加される印鑑画像は、印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されており、印鑑使用者及び印刷実行情報の送信先はシステム管理者となっている。カウント情報はカラー、白黒別にカウントされる。印刷許可情報及びプリント先は別途システム管理者により設定される。
【0038】
図7は、本発明におけるサーバ40の中央演算処理部150で実行される、印鑑データ登録判定プログラム178の動作をフローチャート形式で表す図である。
【0039】
このプログラムはサーバ40が画像形成装置44から画像データを受信した時に起動される。図7を参照して、このプログラムは、受信した画像データから印鑑部を抽出するステップS702と、ステップS702に続き、抽出した印鑑部を所定の大きさに揃えるために正規化するステップS703と、ステップS703に続き、正規化された印鑑部の画像がサーバ40上の印鑑データ登録情報管理データベース174内に登録された画像と一致するか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS704と、ステップS704で登録された画像と一致しないと判定された場合(NOの場合)に実行され、変数nに1を代入するステップS706と、ステップS706に続き、抽出された印鑑部の画像を右に一度回転させるステップS708と、ステップS708に続き、回転された印鑑部の画像がサーバ40上の印鑑データ登録情報管理データベース174内に登録されたものと一致するか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS710と、ステップS710で登録された画像と一致しないと判定された場合(NOの場合)に実行され、変数nにn+1の値を代入するステップS712と、ステップS712に続き、変数nはn<360の関係を満たすか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS714とを含む。ステップS714で、n<360の関係を満たすと判定された場合(YESの場合)、制御はステップS708に進む。
【0040】
このプログラムはさらに、ステップS704で登録された画像と一致すると判定された場合(YESの場合)、又はステップS710で登録された画像と一致すると判定された場合(YESの場合)は、「同一印鑑を検出」という結果を出力するステップS716と、ステップS714でn<360を満たさないと判定された場合(NOの場合)に実行され、「印鑑登録なし」という結果を出力するステップS718とを含む。ステップS716、又はステップS718実行後、このプログラムは終了する。
【0041】
図8は、印刷許可時間帯以外の印刷時に画像形成装置44の表示部70に表示される、課金を促す表示画面200の例である。図8を参照して、表示画面200は、印刷枚数及び印刷種別(カラー・白黒印刷)により算出された金額を表示する料金表示領域202と、利用者が印刷を中止する時に押下する印刷中止ボタン204とを含む。料金表示領域202に表示された金額がコインベンダーに入金された場合には印刷を実行する。利用者が印刷中止ボタン204を押下すると、画像形成装置44内に記憶された印刷データは削除され、印刷処理は中止される。
【0042】
図9は、第1の実施の形態に係る画像形成システム30において、画像形成装置44を利用する際に、サーバ40の中央演算処理部150、情報処理装置42の中央演算処理部100、及び画像形成装置44の制御部60でそれぞれ実行されるプログラムの制御構造をフローチャート形式で表した図である。
【0043】
図9のフローチャート中の結合子A、結合子B、及び結合子Cは、第2の実施の形態以降の構成を説明する際に説明を簡略にするために便宜的に設けたものである。
【0044】
図9を参照して、情報処理装置42で実行されるプログラムは、情報処理装置42の起動時に実行されるログオン画面を表示するステップS601と、ステップS601に続き、利用者がユーザIDを入力してログオン処理をするステップS602と、ステップS602に続き、利用者がアプリケーションソフトを操作して印刷要求を指示するステップS603と、ステップS603に続き、プリンタドライバ104により印刷データとログオン時に入力したユーザID情報とを含む印刷要求情報を画像形成装置44に送信するステップS604とを含む。ステップS604実行後、このプログラムは終了する。
【0045】
画像形成装置44で実行されるプログラムは、情報処理装置42からの印刷要求情報を受信するステップS605と、ステップS605に続き、受信した印刷要求情報から印刷データを抽出し一時記憶部82に格納するステップS606と、ステップS606に続き、印刷情報を受信した日時と画像形成装置44に記憶された利用許可時間帯管理テーブル86とを参照し、印刷を許可するか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS607と、ステップS607で印刷を許可しないと判定された場合(NOの場合)に実行され、印刷データから印鑑情報を抽出し、サーバ40へ送信するステップS608とを含む。
【0046】
このプログラムはさらに、ステップS607で印刷を許可すると判定された場合(YESの場合)に実行され、時間内許可情報を発行するステップS609と、ステップS609に続き、一時記憶部82に格納されていた印刷データを読出し、印刷を実行するステップS617とを含む。
【0047】
このプログラムはさらに、ステップS608に続き、サーバ40からの情報を受信するステップS612と、ステップS612に続き、サーバ40から印刷禁止情報を受信したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS613と、ステップS613で印刷許可情報を受信したと判定された場合(YESの場合)に実行され、課金を促す表示画面200を表示部70に表示するステップS614と、ステップS614に続き、料金が入金されたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS615と、ステップS615で入金されていないと判定された場合(NOの場合)に実行され、印刷中止ボタン204が押されたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS616とを含む。ステップS613で印刷禁止情報を受信していないと判定された場合(NOの場合)、又はステップS615で料金が入金されたと判定された場合(YESの場合)、ステップS617が実行される。ステップS616で印刷中止ボタン204が押されていないと判定された場合(NOの場合)、制御はステップS615に進む。ステップS616で印刷中止ボタンが押されたと判定された場合(YESの場合)、このプログラムの実行を終了する。
【0048】
このプログラムはさらに、ステップS617に続き、サーバ40から印刷禁止情報を受信したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS618と、ステップS618で印刷禁止情報を受信していないと判定された場合(NOの場合)に実行され、サーバ40に印刷カウント情報を含んだ印刷情報を通知するステップS619とを含む。ステップS619実行後、又はステップS618で印刷禁止情報を受信したと判定された場合(YESの場合)には、このプログラムの実行を終了する。
【0049】
サーバ40で実行されるプログラムは、画像形成装置44から送信された印鑑情報を受信し、受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されているデータとを参照して印刷を許可するか否かを判定し、判定結果によって制御の流れを分岐させるステップS610を含む。ステップS610では印鑑データ登録情報管理データベース174に受信した印鑑情報が登録されている時に印刷を許可し、登録されていない時は印刷を許可しない。このプログラムはさらに、ステップS610で印刷を許可しないと判定された場合(NOの場合)に実行され、印刷禁止情報を画像形成装置44に送信するステップS611と、ステップS610で印刷を許可すると判定された場合(YESの場合)に実行され、印刷許可情報を画像形成装置44に送信するステップS620とを含む。
【0050】
このプログラムはさらに、ステップS620に続き、画像形成装置44から印刷カウント情報を含んだ印刷情報を受信するステップS621と、ステップS621に続き、印鑑データ登録情報管理データベース174で該当する印鑑情報レコードに、カウント情報を登録するステップS622と、ステップS622に続き、現在の時間が利用許可時間帯であるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS623と、ステップS623で利用許可時間帯であると判定された場合(YESの場合)に実行され、印鑑データ登録情報管理データベース174で該当する印鑑情報レコードに登録されているメールアドレス及びシステム管理者宛にカウントされた印刷枚数をメールで通知するステップS624とを含む。ステップS623で、利用許可時間帯でないと判定された場合(NOの場合)、制御はステップS623に進み、利用許可時間帯になるまで待つ。ステップS611、又はステップS624を実行後、このプログラムの実行を終了する。
【0051】
―動作―
第1の実施の形態に係る画像形成システム30は以下のように動作する。
【0052】
画像形成システム30では、画像形成装置44に関して曜日及び時間帯毎に動作の「許可」又は「禁止」をあらかじめ設定しておく。設定された情報は利用許可時間帯管理テーブル86に記憶され、画像形成装置44に記憶される。
【0053】
画像形成システム30の利用者の中で、電子印鑑を使用し書類を作成する者はあらかじめ印鑑データ登録情報管理データベース174に印鑑画像及び各種情報を登録しておく。
【0054】
画像形成システム30の利用者の各々には、あらかじめユーザIDが割当てられる。ユーザIDは情報処理装置42を起動しログオン処理する際、利用者を識別するために用いられる。
【0055】
情報処理装置42を起動し、利用者はユーザIDを入力してログオン処理をする。利用者がアプリケーションを操作して情報処理装置42から印刷指示を出したとき、プリンタドライバにより印刷データと情報処理装置42を使用している利用者のユーザID情報とを含む印刷要求情報が画像形成装置44に送信される。このとき、印刷データ内に印鑑情報が含まれていない場合は、印鑑識別・付与処理プログラム106により作成される印鑑画像が印刷データに付加されて画像形成装置44に送信される。
【0056】
画像形成装置44は印刷要求情報を受信し、印刷要求情報から印刷データを抽出して一時記憶部82に一旦格納する。画像形成装置44はさらに、印刷指示を受信した日時と利用許可時間帯管理テーブル86とを参照し、利用が許可されている時間かどうかを判定する。利用許可時間内である場合は時間内許可情報を発行し、一時記憶部82に格納された印刷データを読出し印刷を実行する。印刷実行後、画像形成装置44は、カラー、白黒原稿をそれぞれ何枚印刷したかのカウント情報を含んだ印刷情報をサーバ40に送信する。画像形成装置44からの印刷情報を受信したサーバ40は、カウント情報を印鑑データ登録情報管理データベース174に登録し、カウントされた印刷枚数を電子印鑑の持主及びシステム管理者にEメールなどで通知する。
【0057】
利用許可時間外である場合は、印刷データの中に含まれる印鑑情報を抽出しサーバ40に送信する。サーバ40では受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174とを参照し、印刷を許可するか否かを判定する。サーバ40では、印刷を許可するか否かの判定には印鑑データ登録判定プログラム178が実行される。印鑑データ登録判定プログラム178では印刷データから印鑑部を抽出し、所定の大きさに正規化し、印鑑データ登録情報管理データベース174に登録された印鑑データと一致するものがあるかを判定する。一致するものがなかったら抽出した印鑑部を右に1度回転させ、回転させた画像と印鑑データ登録情報管理データベース174に登録された画像と比較を行なう。一致するものがなかったら、さらに印鑑部を右に1度回転させ比較を行ない、印鑑部が1回転(n=360)するまで繰返す。その間に抽出された印鑑部と印鑑データ登録情報管理データベース174に登録された画像とで一致するものがあれば同一印鑑検出という判定結果を出力し、一致するものがなければ印鑑登録なしという判定結果を出力する。そして、サーバ40は印鑑データ登録判定プログラム178の出力結果において、一致するものがあるという判定結果が出力されれば印刷を許可、印鑑登録なしという判定結果が出力されれば印刷を許可しないと判定する。
【0058】
サーバ40によって印刷を許可しないと判定された場合は、印刷禁止情報を画像形成装置44に送信し、印刷禁止情報を受信した画像形成装置は課金画面を表示し、印刷にかかる金額を表示する。表示された金額が入金されると画像形成装置44は、一時記憶部82に格納された印刷データを読出し印刷を実行して終了する。印刷中止ボタン204を押すと、印刷を実行せずに終了する。
【0059】
サーバ40によって印刷を許可すると判定された場合は、印刷許可情報を画像形成装置44に送信する。印刷許可情報を受信した画像形成装置44は、一時記憶部82に格納された印刷データを読出し印刷を実行する。印刷実行後、画像形成装置44は、カラー、白黒原稿をそれぞれ何枚印刷したかのカウント情報を含んだ印刷情報をサーバ40に送信する。画像形成装置44からの印刷情報を受信したサーバ40は、印鑑データ登録情報管理データベース174の抽出した印鑑情報のレコードにカウント情報を登録する。その後利用許可時間帯になるまで待ち、利用許可時間帯になったらカウントされた印刷枚数を電子印鑑の持主及びシステム管理者にEメールなどで通知する。
【0060】
以上のように、利用許可時間内の印刷については、印鑑情報によらず何枚印刷したかのカウント情報をサーバ上で記憶する。利用許可時間外の印刷については、印刷データに含まれている印鑑情報を抽出し、あらかじめ印鑑データ登録情報管理データベース174に印鑑画像が登録されている場合には印刷許可して印刷を実行する。印刷実行後、カウント情報を印鑑データ登録情報管理データベース174に登録し、利用許可時間帯になったら印鑑画像を所持する利用者及び管理者に時間外の使用結果をメールなどで通知する。印鑑画像が登録されていない場合は、印刷データに合わせた料金を表示し、その料金が入金されると印刷を実行する。
【0061】
この結果、印鑑情報が印鑑データ登録情報管理データベース174に登録してある利用者は許可時間以外でも印刷ができ、時間外の印刷分については利用許可時間帯になった時メールなどで通知され自ら利用状況を確認することができる。このように、あらかじめ設定された利用禁止時間帯に印刷された情報を自動的に記録し利用者に通知することで、不正利用について監視することができる。また、印鑑情報が登録されていない利用者についても、利用料金を課金することによって時間外でも印刷することができるため、業務において緊急性を要する場合の対応もとることができる。
【0062】
[第2の実施の形態]
―構成―
図10は、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成システム230の構成図である。図10を参照して、画像形成システム230は、画像印刷を行なうための画像形成装置244と、画像形成装置244に対して画像データの印刷指示を出すための情報処理装置242と、画像形成装置244から印鑑情報を受信しあらかじめ登録された印鑑情報と比較して、印刷許可情報を発行、送信するためのサーバ240と、サーバ240、情報処理装置242及び画像形成装置244が接続されたネットワーク246とを含む。サーバ240と、情報処理装置242と、画像形成装置244とは、ネットワーク246を介して互いに通信可能である。
【0063】
サーバ240、情報処理装置242、及び画像形成装置244はそれぞれ、サーバ40、情報処理装置42、及び画像形成装置44とハードウェア構成は同じである。ただし、それぞれの記憶部152、記憶部102、記憶部88が記憶しているプログラムが異なっている。
【0064】
図11は、第2の実施の形態に係る画像形成システム230において、画像形成装置244を利用する際に、サーバ240の中央演算処理部150、情報処理装置242の中央演算処理部100、及び画像形成装置244の制御部60でそれぞれ実行されるプログラムの制御構造をフローチャート形式で表した図である。図11において、結合子A、B、及びCに至るまでの処理は、第1の実施の形態でサーバ40、情報処理装置42、及び画像形成装置44でそれぞれ実行されるプログラムのステップS601〜ステップS608と同じである。
【0065】
図11を参照して、サーバ240で実行されるプログラムは、画像形成装置244から送信された印鑑情報を受信し、受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されているデータとを参照して印刷を許可するか否かを判定し、判定結果によって制御の流れを分岐させるステップS901を含む。ステップS901では、受信した印鑑情報が印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されている時に印刷を許可し、登録されていない時は印刷を許可しない。
【0066】
このプログラムはさらに、ステップS901で印刷を許可すると判定された場合(YESの場合)に実行され、印鑑データ登録情報管理データベース174を参照し受信した印鑑情報に関連付けられた、印刷情報の送信先であるメールアドレスを抽出するステップS902と、ステップS902に続き、抽出されたメールアドレスに、印刷日時、ユーザ名、プリンタ名、カラー、白黒などのプリント種類などの印刷に関する情報を送信するステップS903と、ステップS903に続き、印刷許可情報を画像形成装置244に送信するステップS905とを含む。
【0067】
このプログラムはさらに、ステップS901で印刷を許可しないと判定された場合(NOの場合)に実行され、印刷禁止通知を情報処理装置242に送信するステップS907と、ステップS907に続き、印刷データの削除通知を画像形成装置244に送信するステップS909とを含む。ステップS905、又はステップS909を実行後、このプログラムは終了する。
【0068】
情報処理装置242で実行されるプログラムは、図9のステップS604に続き、サーバ240からの印刷禁止通知を受信し、表示部112に表示するステップS908を含む。ステップS908実行後、このプログラムは終了する。
【0069】
画像形成装置244で実行されるプログラムは、図9のステップS608に続き、
サーバ240からの情報を受信するステップS910と、ステップS910に続き、サーバ240から印刷許可情報を受信したか否かを判定し、判定結果によって制御の流れを分岐させるステップS911と、ステップS911で印刷許可情報を受信したと判定された場合(YESの場合)に実行され、一時記憶部82に格納された印刷データを読出し、印刷を実行するステップS912と、ステップS911で印刷許可情報を受信していないと判定された場合(NOの場合)に実行され、一時記憶部82に格納されていた印刷データを削除するステップS913とを含む。ステップS912、又はステップS913を実行後、このプログラムは終了する。
【0070】
―動作―
第2の実施の形態に係る画像形成システム230は以下のように動作する。
【0071】
この画像形成システム230では、第1の実施の形態と同様に、画像形成装置244に関して曜日及び時間帯毎に動作の「許可」又は「禁止」をあらかじめ設定しておく。設定された情報は利用許可時間帯管理テーブル86に記憶され、画像形成装置244に記憶される。
【0072】
画像形成システム230の利用者の中で、電子印鑑を使用し書類を作成する者はあらかじめ印鑑データ登録情報管理データベース174に印鑑画像及び各種情報を登録しておく。
【0073】
画像形成システム230の利用者の各々には、あらかじめユーザIDが割当てられる。ユーザIDは情報処理装置242を起動しログオン処理する際、利用者を識別するために用いられる。
【0074】
第2の実施の形態では、利用許可時間外に印刷指示を出した時にサーバ240に送信される印鑑情報と、印鑑データ登録情報管理データベース174とを参照し、印刷が許可された場合には印鑑データ登録情報管理データベース174で受信した印鑑情報に関連付けられたメールアドレスに印刷情報を送信する制御を行なっている。
【0075】
画像形成装置244が、印刷データから印鑑情報を抽出しサーバ240へ送信するまでは第1の実施の形態と同様に動作する。
【0076】
サーバ240は、受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174とを参照し、印刷を許可するか否かを判定する。印刷を許可するか否かは、サーバ240での印鑑データ登録判定プログラム178の実行結果によって判定される。サーバ240によって印刷を許可すると判定された場合、サーバ240は、印鑑データ登録情報管理データベース174を参照し、受信した印鑑情報に関連付けられたメールアドレスを抽出し、抽出したメールアドレス宛に、印刷日時、ユーザ名、使用するプリンタ名、及びカラー、白黒などのプリント種類などの印刷に関する情報を送信する。画像形成装置244には印刷許可情報を送信し、印刷許可情報を受信した画像形成装置244は一時記憶部82に格納された印刷データを読出し印刷を実行する。
【0077】
サーバ240によって印刷を許可しないと判定された場合、サーバ240は、情報処理装置242に印刷禁止通知を送信し、情報処理装置242は印刷禁止通知を表示部に表示して利用者に伝える。画像形成装置244には印刷データの削除通知を送信し、削除通知を受信した画像形成装置244は一時記憶部82に格納された印刷データを削除する。
【0078】
以上のように、時間外印刷を許可する場合には印鑑情報の所有者に対して実行される印刷に関する情報をメールで送信する。この結果、印鑑情報の所有者は時間外印刷が行なわれた場合、メールの内容から印刷に関する情報を得ることができ不正に行なわれたものかどうかを判断することができる。また、時間外印刷が許可されなかった場合には、印刷禁止情報を発行し、情報処理装置で表示することによって利用者に通知し、画像形成装置に対しては印刷データの削除指示が送られ一時記憶部に格納されていた印刷データは削除される。この結果、時間外印刷であることが利用者に通知され、記憶されていたデータも削除されることから不正な印刷を防ぐことができる。
【0079】
[第3の実施の形態]
―構成―
図12は、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成システム330の構成図である。図12を参照して、画像形成システム330は、画像印刷を行なうための画像形成装置344、346と、画像形成装置344に対して画像データの印刷指示を出すための情報処理装置342と、画像形成装置344から印鑑情報を受信しあらかじめ登録された印鑑情報と比較して、印刷許可情報を発行、送信するためのサーバ340と、サーバ340、情報処理装置342、画像形成装置344、及び画像形成装置346が接続されたネットワーク348とを含む。サーバ340と、情報処理装置342と、画像形成装置344、346とは、ネットワーク348を介して互いに通信可能である。
【0080】
サーバ340、情報処理装置342、はそれぞれ、サーバ40、情報処理装置42とハードウェア構成は同じである。ただし、それぞれの記憶部152及び記憶部102が記憶しているプログラムが異なっている。画像形成装置344、346は、画像形成装置44とハードウェア構成は同じである。ただし画像形成装置344及び346の記憶部88が記憶しているプログラムがそれぞれ異なっている。
【0081】
図13は、第3の実施の形態に係る画像形成システム330において、サーバ340の中央演算処理部150、情報処理装置342の中央演算処理部100、及び画像形成装置344及び346の制御部60でそれぞれ実行されるプログラムの制御構造をフローチャート形式で表した図である。図13において、結合子A、B、及びCに至るまでの処理は、第1の実施の形態でサーバ40、情報処理装置42、及び画像形成装置44でそれぞれ実行されるプログラムのステップS601〜ステップS608と同じである。また、図13を参照して、第1の画像形成装置で実行されるプログラムは画像形成装置344の制御部60が、第2の画像形成装置で実行されるプログラムは画像形成装置346の制御部60が実行するものとする。
【0082】
図13を参照して、サーバ340で実行されるプログラムは、第1の画像形成装置から送信された印鑑情報を受信し、受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されているデータとを参照して印刷を許可するか否かを判定し、判定結果によって制御の流れを分岐させるステップS1001を含む。ステップS1001では、受信した印鑑情報が印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されている時に印刷を許可し、登録されていない時は印刷を許可しない。
【0083】
このプログラムはさらに、ステップS1001で印刷を許可しないと判定された場合(NOの場合)に実行され、印刷禁止情報を第1の画像形成装置に送信するステップS1002と、ステップS1001で印刷を許可すると判定された場合(YESの場合)に実行され、受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174とを参照して、印刷を行なう画像形成装置(ここでは第2の画像形成装置とする)の情報を抽出するステップS1003と、ステップS1003に続き、第1の画像形成装置に対してステップS1003で抽出された第2の画像形成装置に印刷データを転送するようにデータ転送指示情報を送信するステップS1004と、ステップS1004に続き、ステップS1003で抽出された第2の画像形成装置に対して印刷許可情報を送信するステップS1005とを含む。ステップS1005、又はステップS1002実行後、このプログラムは終了する。
【0084】
第1の画像形成装置で実行されるプログラムは、図9のステップS608に続き、サーバ340からの情報を受信するステップS1006と、サーバ340からデータ転送指示情報を受信したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1008と、ステップS1008でデータ転送指示情報を受信したと判定された場合(YESの場合)に実行され、指定された第2の画像形成装置に印刷データを転送するステップS1013とを含む。ステップS1013実行後、このプログラムは終了する。
【0085】
このプログラムはさらに、ステップS1008でデータ転送指示を受信していないと判定された場合(NOの場合)に実行され、課金を促す表示画面200を表示部70に表示するステップS1009と、ステップS1009に続き、料金が入金されたか否かを判定し判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1010と、ステップS1010で入金されていないと判定された場合(NOの場合)に実行され、印刷中止ボタン204が押されたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1011と、ステップS1010で入金されたと判定された場合(YESの場合)に実行され、第1の画像形成装置の一時記憶部82に格納された印刷データを読出し、印刷を実行するステップS1012とを含む。ステップS1011で印刷中止ボタン204が押されていないと判定された場合(NOの場合)、制御はステップS1010に進む。ステップS1011で印刷中止ボタン204が押されたと判定された場合(YESの場合)、又はステップS1012実行後、このプログラムは終了する。
【0086】
第2の画像形成装置で実行されるプログラムは、第1の画像形成装置から印刷データを受信し、一時記憶部82へ格納するステップS1014と、ステップS1014に続き、サーバ340から印刷許可情報を受信するステップS1015と、ステップS1015に続き、第2の画像形成装置の一時記憶部82に格納された印刷データを読出し、印刷を実行するステップS1016とを含む。ステップS1016実行後、このプログラムは終了する。
【0087】
―動作―
第3の実施の形態に係る画像形成システム330は以下のように動作する。
【0088】
この画像形成システム330では、第1の実施の形態と同様に、画像形成装置344及び346に関して曜日及び時間帯毎に動作の「許可」又は「禁止」をあらかじめ設定しておく。設定された情報は利用許可時間帯管理テーブル86に記憶され、画像形成装置344及び346に記憶される。
【0089】
画像形成システム330の利用者の中で、電子印鑑を使用し書類を作成する者はあらかじめ印鑑データ登録情報管理データベース174に印鑑画像及び各種情報を登録しておく。
【0090】
画像形成システム330の利用者の各々には、あらかじめユーザIDが割当てられる。ユーザIDは情報処理装置342を起動しログオン処理する際、利用者を識別するために用いられる。
【0091】
第3の実施の形態では、利用許可時間外に印刷指示を出した時にサーバ340に送信される印鑑情報と、印鑑データ登録情報管理データベース174とを参照し、印刷が許可される場合には、ほかの画像形成装置に印刷指示を出していたとしても、印鑑画像にあらかじめ関連付けて登録されている画像形成装置に出力先を変更させるという制御を行なっている。
【0092】
画像形成装置344が、印刷データから印鑑情報を抽出しサーバ340へ送信するまでは第1の実施の形態と同様に動作する。
【0093】
サーバ340は、受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174とを参照し、印刷を許可するか否かを判定する。印刷を許可するか否かは、サーバ340での印鑑データ登録判定プログラム178の実行結果によって判定される。サーバ340で印刷を許可すると判定された場合、受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174とを参照し、受信した印鑑情報に関連付けられた出力先(ここでは第2の画像形成装置とする)を抽出する。出力先を抽出後、サーバ340に印鑑情報を送信してきた第1の画像形成装置に対し、抽出された出力先に印刷データを転送するよう指示を含んだ情報を送信し、それを受信した第1の画像形成装置は第2の画像形成装置に印刷データを転送する。サーバ340は抽出された出力先、第2の画像形成装置に印刷許可情報を送信し、印刷許可情報を受信した第2の画像形成装置は一時記憶部に格納された印刷データを読出し印刷を実行する。
【0094】
サーバ340で印刷を許可しないと判定された場合は、印刷禁止情報を第1の画像形成装置に送信し、印刷禁止情報を受信した第1の画像形成装置は課金画面を表示し印刷に係る金額を表示する。表示された金額が入金されると第1の画像形成装置は、一時記憶部82に格納された印刷データを読出し印刷を実行して終了する。課金画面表示時に印刷中止ボタン204が押されると、印刷を中止して終了する。
【0095】
以上のように、あらかじめ印鑑データ登録情報管理データベース174に印鑑情報と関連付けて出力先を登録し、時間外印刷を行なう場合には出力先を変更させている。この結果、時間外印刷時の印刷先を固定することができ、人目に付きやすい画像形成装置に出力先を変更させたり、カラー印刷機能を設けていない画像形成装置に出力先を変更させたりすることで、不正な印刷を防ぐことができる。また、印鑑情報が登録されていない利用者についても、利用料金を課金することによって時間外でも印刷することができるため、業務において緊急性を要する場合の対応もとることができる。
【0096】
[第4の実施の形態]
―構成―
図14は、本発明の第4の実施の形態に係る画像形成システム430の構成図である。図14を参照して、画像形成システム430は、画像印刷を行なうための画像形成装置444と、画像形成装置444に対して画像データの印刷指示を出すための情報処理装置442と、画像形成装置444から印鑑情報を受信しあらかじめ登録された印鑑情報と比較して、印刷許可情報を発行、送信するためのサーバ440と、サーバ440、情報処理装置442、及び画像形成装置444が接続されたネットワーク446とを含む。サーバ440と、情報処理装置442と、及び画像形成装置444とは、ネットワーク446を介して互いに通信可能である。
【0097】
サーバ440、情報処理装置442、及び画像形成装置444はそれぞれ、サーバ40、情報処理装置42、及び画像形成装置44とハードウェア構成は同じである。ただし、それぞれの記憶部152、記憶部102、及び記憶部88が記憶しているプログラムが異なっている。
【0098】
図15は、第4の実施の形態に係る画像形成システム430において、サーバ440の中央演算処理部150、情報処理装置442の中央演算処理部100、及び画像形成装置444の制御部60でそれぞれ実行されるプログラムの制御構造をフローチャート形式で表した図である。図15において、結合子A、B、及びCに至るまでの処理は、第1の実施の形態でサーバ40、情報処理装置42、及び画像形成装置44でそれぞれ実行されるプログラムのステップS601〜ステップS608と同じである。
【0099】
図15を参照して、サーバ440で実行されるプログラムは、画像形成装置444から送信された印鑑情報を受信し、受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されているデータとを参照して印刷を許可するか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1101を含む。ステップS1101では、受信した印鑑情報が印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されている時に印刷を許可し、登録されていない時は印刷を許可しない。
【0100】
このプログラムはさらに、ステップS1101で印刷を許可しないと判定された場合(NOの場合)に実行され、印刷禁止情報を画像形成装置444に送信するステップS1102と、ステップS1101で印刷を許可すると判定された場合(YESの場合)に実行され、印刷許可情報を画像形成装置444に送信するステップS1104と、ステップS1104に続き、画像形成装置444から印刷結果情報を受信し印鑑データ登録情報管理データベース174の該当するレコードの印刷カウント情報に受信した印刷結果情報に含まれる印刷カウント情報を加算するステップS1105とを含む。ステップS1102、又はステップS1105実行後、このプログラムは終了する。
【0101】
画像形成装置444で実行されるプログラムは、図9に示すステップS608に続き、サーバ440からの情報を受信するステップS1106と、ステップS1106に続き、サーバ440から印刷禁止情報を受信したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1107と、ステップS1107で印刷禁止情報を受信したと判定された場合(YESの場合)に実行され、課金を促す表示画面200を表示部70に表示するステップS1108と、ステップS1108に続き、料金表示領域202に表示された金額が入金されたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1109と、ステップS1109で入金されたと判定された場合(YESの場合)に実行され、一時記憶部82に格納された印刷データを読出し、印刷を実行するステップS1110とを含む。ステップS1107で印刷禁止情報を受信していないと判定された場合(NOの場合)は、制御はステップS1110に進む。
【0102】
このプログラムはさらに、ステップS1109で入金されていないと判定された場合(NOの場合)に実行され、印刷中止ボタン204が押されたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1112と、ステップS1110に続き、カラー及び白黒印刷をそれぞれ何枚印刷したかの情報を含む印刷結果情報をサーバ440に送信するステップS1111とを含む。ステップS1112で、印刷中止ボタン204が押されていないと判定された場合(NOの場合)、制御はステップS1109に進む。ステップS1112で印刷中止ボタン204が押されたと判定された場合(YESの場合)、又はステップS1111実行後、このプログラムは終了する。
【0103】
―動作―
第4の実施の形態に係る画像形成システム430は以下のように動作する。
【0104】
この画像形成システム430では、第1の実施の形態と同様に、画像形成装置444に関して曜日及び時間帯毎に動作の「許可」又は「禁止」をあらかじめ設定しておく。設定された情報は利用許可時間帯管理テーブル86に記憶され、画像形成装置444に記憶される。
【0105】
画像形成システム430の利用者の中で、電子印鑑を使用し書類を作成する者はあらかじめ印鑑データ登録情報管理データベース174に印鑑画像及び各種情報を登録しておく。
【0106】
画像形成システム430の利用者の各々には、あらかじめユーザIDが割当てられる。ユーザIDは情報処理装置442を起動しログオン処理する際、利用者を識別するために用いられる。
【0107】
第4の実施の形態では、利用許可時間外に印刷指示を出した時にサーバ440に送信される印鑑情報と、印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されている印鑑情報とを参照し、サーバ440が印刷を許可するか否かに問わず、印鑑データ登録情報管理データベース174にカラー印刷及び白黒印刷のカウント情報を記録していく制御を行なっている。
【0108】
画像形成装置444が、印刷データから印鑑情報を抽出しサーバ440へ送信するまでは第1の実施の形態と同様に動作する。
【0109】
サーバ440では、受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174とを参照し、印刷を許可するか否かを判定する。印刷を許可するか否かは、サーバ440での印鑑データ登録判定プログラム178の実行結果によって判定される。印刷を許可すると判定された場合は、印刷許可情報を画像形成装置444に送信する。画像形成装置444は印刷許可情報を受信し、一時記憶部に格納された印刷データを読出し、印刷を実行する。印刷実行後、画像形成装置444はカラー印刷及び白黒印刷のカウント情報を含んだ印刷結果情報を送信し、サーバ440の印鑑データ登録情報管理データベース174で該当する印鑑情報のカウント情報に値が追加される。印刷を許可しないと判定された場合は、画像形成装置444に印刷禁止情報を送信する。印刷禁止情報を受信した画像形成装置444は、印刷データに合わせた印刷料金画面を表示し、利用者に課金を促す。料金が入金されたら一時記憶部に格納された印刷データを読出し印刷を実行する。印刷を中止する場合には印刷中止ボタンを押し、プログラムを終了させる。
【0110】
第4の実施の形態では、課金して印刷を行なった場合もサーバ440にカラー印刷及び白黒印刷のカウント情報を含んだ印刷結果情報を送信する。サーバ440の印鑑データ登録情報管理データベース174では、時間外課金印刷レコードのカウント情報に値が追加される。
【0111】
以上のように、時間外印刷を許可する場合には印鑑データ登録情報管理データベース174に印鑑情報と関連付けられて登録されているカウント情報に時間外印刷時のカラー印刷、白黒印刷のカウント情報をそれぞれ記憶している。この結果、時間外印刷時の個人ごとの印刷枚数を把握することができ、適切な印刷による結果かを観察することができる。また、第4の実施の形態では、印鑑情報が印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されていなくて、料金を払って印刷した分のカウント情報も記憶している。課金して印刷した分の情報を把握することで、利用状況とコストの関係から適正な価格を算出することができ、課金印刷によるコスト割れを防ぐことができる。
【0112】
[第5の実施の形態]
―構成―
図16は、本発明の第5の実施の形態に係る画像形成システム530の構成図である。図16を参照して、画像形成システム530は、画像印刷を行なうための画像形成装置544と、画像形成装置544に対して画像データの印刷指示を出すための情報処理装置542と、画像形成装置544から印鑑情報を受信しあらかじめ登録された印鑑情報と比較して、印刷許可情報を発行、送信するためのサーバ540と、サーバ540、情報処理装置542、及び画像形成装置544が接続されたネットワーク546とを含む。サーバ540と、情報処理装置542と、及び画像形成装置544とは、ネットワーク546を介して互いに通信可能である。
【0113】
サーバ540、情報処理装置542、及び画像形成装置544はそれぞれ、サーバ40、情報処理装置42、及び画像形成装置44とハードウェア構成は同じである。ただし、それぞれの記憶部152、記憶部102、及び記憶部88が記憶しているプログラムが異なっている。
【0114】
図17は、第5の実施の形態に係る画像形成システム530において、サーバ540の中央演算処理部150、情報処理装置542の中央演算処理部100、及び画像形成装置544の制御部60でそれぞれ実行されるプログラムの制御構造をフローチャート形式で表した図である。図17において、結合子A、B、及びCに至るまでの処理は、第1の実施の形態でサーバ40、情報処理装置42、及び画像形成装置44でそれぞれ実行されるプログラムのステップS601〜ステップS608と同じである。
【0115】
図17を参照して、サーバ540で実行されるプログラムは、画像形成装置544から送信された印鑑情報を受信し、受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されているデータとを参照して印刷を許可するか否かを判定し、判定結果によって制御の流れを分岐させるステップS1301を含む。ステップS1301では、受信した印鑑情報が印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されている時に印刷を許可し、登録されていない時は印刷を許可しない。
【0116】
このプログラムはさらに、ステップS1301で印刷を許可しないと判定された場合(NOの場合)に実行され、印刷禁止情報を画像形成装置544に送信するステップS1302と、ステップS1301で印刷を許可すると判定された場合(YESの場合)に実行され、受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174とを参照しカラー及び白黒印刷の印刷許可情報を抽出するステップS1303と、ステップS1303に続き、抽出したカラー及び白黒印刷の許可情報を含んだ印刷許可情報を画像形成装置544に送信するステップS1306とを含む。ステップS1302、又はステップS1306実行後、このプログラムは終了する。
【0117】
画像形成装置544で実行されるプログラムは、図9に示すステップS608に続き、サーバ540からの情報を受信するステップS1307と、ステップS1307に続き、印刷許可情報を受信したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1308と、ステップS1308で印刷許可情報を受信していないと判定された場合(NOの場合)に実行され、課金を促す表示画面200を表示部70に表示するステップS1312と、ステップS1312に続き、料金表示領域202に表示された金額が入金されたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1313と、ステップS1313で入金されていないと判定された場合(NOの場合)に実行され、印刷中止ボタン204が押されたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1314とを含む。ステップS1314で、印刷中止ボタン204が押されていないと判定された場合(NOの場合)、制御はステップS1313に進む。ステップS1314で、印刷中止ボタン204が押されたと判定された場合(YESの場合)、このプログラムを終了する。
【0118】
このプログラムはさらに、ステップS1308で印刷許可情報を受信したと判定された場合に実行され、一時記憶部82に記憶されている印刷データは白黒か否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1309と、ステップS1309で印刷データは白黒ではないと判定された場合(NOの場合)に実行され、サーバ540から受信した印刷許可情報はカラー印刷を許可しているか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1310と、ステップS1310でカラー印刷を許可していると判定された場合(YESの場合)に実行され、一時記憶部82に格納された印刷データを読出し、印刷を実行するステップS1311とを含む。ステップS1309で印刷データは白黒であると判定された場合(YESの場合)、制御はステップS1311に進む。ステップS1313で入金されたと判定された場合(YESの場合)、制御はステップS1311に進む。ステップS1310でカラー印刷を許可していないと判定された場合(NOの場合)には、制御はステップS1312に進む。ステップS1311実行後、このプログラムを終了する。
【0119】
―動作―
第5の実施の形態に係る画像形成システム530は以下のように動作する。
【0120】
この画像形成システム530では、第1の実施の形態と同様に、画像形成装置544に関して曜日及び時間帯毎に動作の「許可」又は「禁止」をあらかじめ設定しておく。設定された情報は利用許可時間帯管理テーブル86に記憶され、画像形成装置544に記憶される。
【0121】
画像形成システム530の利用者の中で、電子印鑑を使用し書類を作成する者はあらかじめ印鑑データ登録情報管理データベース174に印鑑画像及び各種情報を登録しておく。
【0122】
画像形成システム530の利用者の各々には、あらかじめユーザIDが割当てられる。ユーザIDは情報処理装置542を起動しログオン処理する際、利用者を識別するために用いられる。
【0123】
第5の実施の形態では、利用許可時間外に印刷指示を出した時にサーバ540に送信される印鑑情報と、印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されている印鑑情報とを参照し、予め設定されたカラー印刷及び白黒印刷の許可又は禁止の設定にしたがって画像形成装置544の動作制御を行なっている。
【0124】
画像形成装置544が、印刷データから印鑑情報を抽出しサーバ540へ送信するまでは第1の実施の形態と同様に動作する。
【0125】
サーバ540では、受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174とを参照し、印刷を許可するか否かを判定する。印刷を許可するか否かは、サーバ540での印鑑データ登録判定プログラム178の実行結果によって判定される。サーバ540で印刷を許可しないと判定された場合は、印刷禁止情報を画像形成装置544に送信する。印刷禁止情報を受信した画像形成装置544は、カラー又は白黒の印刷データに合わせた印刷料金画面を表示し、利用者に課金を促す。入金されたら一時記憶部に格納された印刷データを読出し印刷を実行する。印刷を中止する場合には印刷中止ボタン204を押し、プログラムを終了させる。
【0126】
サーバ540で印刷を許可すると判定された場合には、カラー印刷又は白黒印刷の許可された印刷種別を含んだ印刷許可情報を画像形成装置544に送信する。印刷許可情報を受信した画像形成装置544は、印刷データが白黒データの場合は印刷を実行する。印刷がカラーデータである場合には、受信した印刷許可情報がカラーの印刷を許可しているか否かを判定し、許可している場合には印刷を実行する。印刷データがカラーで、カラー印刷が許可されていない場合には、印刷データに合わせた印刷料金画面を表示して利用者に課金を促し、入金された場合には印刷を実行する。
【0127】
以上のように、印鑑データ登録情報管理データベース174に登録される印鑑情報それぞれにおいて、カラー、白黒の印刷許可情報を設定することができ、利用不可時間帯で許可する印刷に制限をかけることができる。この結果、利用者の利用状況に応じた設定をすることができ、カラー印刷が不必要なものには利用許可を与えないような設定にし、印刷におけるコストを下げることができる。また、カラー印刷の利用許可が与えられていない利用者が利用時間外にカラー印刷をする必要がある時には、課金処理を行なうことで印刷可能となり対応することができる。
【0128】
[第6の実施の形態]
―構成―
図18は、本発明の第6の実施の形態に係る画像形成システム630の構成図である。図18を参照して、画像形成システム630は、画像印刷を行なうための画像形成装置644と、画像形成装置644に対して画像データの印刷指示を出すための情報処理装置642と、画像形成装置644から印鑑情報を受信しあらかじめ登録された印鑑情報と比較して、印刷許可情報を発行、送信するためのサーバ640と、サーバ640、情報処理装置642、及び画像形成装置644が接続されたネットワーク646とを含む。サーバ640と、情報処理装置642と、及び画像形成装置644とは、ネットワーク646を介して互いに通信可能である。
【0129】
サーバ640、情報処理装置642、及び画像形成装置644はそれぞれ、サーバ40、情報処理装置42、及び画像形成装置44とハードウェア構成は同じである。ただし、それぞれの記憶部152、記憶部102、及び記憶部88が記憶しているプログラムが異なっている。
【0130】
図19は、第6の実施の形態に係る画像形成システム630において、サーバ640の中央演算処理部150、情報処理装置642の中央演算処理部100、及び画像形成装置644の制御部60でそれぞれ実行されるプログラムの制御構造をフローチャート形式で表した図である。図19において、結合子A、B、及びCに至るまでの処理は、第1の実施の形態でサーバ40、情報処理装置42、及び画像形成装置44でそれぞれ実行されるプログラムのステップS601〜ステップS608と同じである。
【0131】
図19を参照して、サーバ640で実行されるプログラムは、画像形成装置644から送信された印鑑情報を受信し、受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されているデータとを参照して印刷を許可するか否かを判定し、判定結果によって制御の流れを分岐させるステップS1401を含む。ステップS1401では、受信した印鑑情報が印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されている時に印刷を許可し、登録されていない時は印刷を許可しない。
【0132】
このプログラムはさらに、ステップS1401で印刷を許可しないと判定された場合(NOの場合)に実行され、印刷禁止情報を画像形成装置644に送信するステップS1402と、ステップS1401で印刷を許可すると判定された場合(YESの場合)に実行され、印刷許可情報を画像形成装置644に送信するステップS1403と、ステップS1403に続き、画像形成装置644から印刷データを受信し、サーバ640の印刷画像データ保存部172に保存するステップS1404と、ステップS1404に続き、保存された印刷データを印鑑データ登録情報管理データベース174の該当するレコードと関連付けるステップS1405とを含む。ステップS1402実行後、制御はステップS1404に進む。ステップS1405実行後、このプログラムは終了する。
【0133】
画像形成装置644で実行されるプログラムは、図9に示すステップS608に続き、サーバ640からの情報を受信するステップS1406と、ステップS1406に続き、サーバ640から印刷禁止情報を受信したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1407と、ステップS1407で印刷禁止情報を受信したと判定された場合(YESの場合)に実行され、課金を促す表示画面200を表示部70に表示するステップS1408と、ステップS1408に続き、料金表示領域202に表示された金額が入金されたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1409と、ステップS1409で入金されていないと判定された場合(NOの場合)に実行され、印刷中止ボタン204が押されたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1412と、ステップS1409で入金されたと判定された場合(YESの場合)に実行され、一時記憶部82に格納された印刷データを読出し、印刷を実行するステップS1410と、ステップS1410に続き、印刷した印刷データをサーバ640に送信するステップS1411とを含む。ステップS1407で印刷禁止情報を受信していないと判定された場合(NOの場合)、制御はステップS1410に進む。ステップS1412で印刷中止ボタン204が押されていないと判定された場合(NOの場合)、制御はステップS1409に進む。ステップS1411実行後、又はステップS1412で印刷中止ボタン204が押されたと判定された場合(YESの場合)、このプログラムを終了する。
【0134】
―動作―
第6の実施の形態に係る画像形成システム630は以下のように動作する。
【0135】
この画像形成システム630では、第1の実施の形態と同様に、画像形成装置644に関して曜日及び時間帯毎に動作の「許可」又は「禁止」をあらかじめ設定しておく。設定された情報は利用許可時間帯管理テーブル86に記憶され、画像形成装置644に記憶される。
【0136】
画像形成システム630の利用者の中で、電子印鑑を使用し書類を作成する者はあらかじめ印鑑データ登録情報管理データベース174に印鑑画像及び各種情報を登録しておく。
【0137】
画像形成システム630の利用者の各々には、あらかじめユーザIDが割当てられる。ユーザIDは情報処理装置642を起動しログオン処理する際、利用者を識別するために用いられる。
【0138】
第6の実施の形態では、印刷実行後の印刷データをサーバ640に送信し、サーバ640の印刷画像データ保存部172に送信された印刷データを保存する。保存された印刷データは印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されている印鑑情報と関連づけされて登録する制御を行なっている。
【0139】
画像形成装置644が、印刷データから印鑑情報を抽出しサーバ640へ送信するまでは第1の実施の形態と同様に動作する。
【0140】
サーバ640では、受信した印鑑情報と印鑑データ登録情報管理データベース174とを参照し、印刷を許可するか否かを判定する。印刷を許可するか否かは、サーバ640での印鑑データ登録判定プログラム178の実行結果によって判定される。サーバ640で印刷を許可しないと判定された場合は、印刷禁止情報を画像形成装置644に送信する。印刷禁止情報を受信した画像形成装置644は、印刷データに合わせた印刷料金画面を表示し、利用者に課金を促す。印刷を中止する場合には印刷中止ボタンを押し、プログラムを終了させる。料金が入金されたら一時記憶部に格納された印刷データを読出し印刷を実行し、印刷実行後印刷データをサーバ640に送信する。印刷を許可すると判定された場合は、画像形成装置644に印刷許可情報を送信する。印刷許可情報を受信した画像形成装置644は一時記憶部に格納された印刷データを読出し印刷を実行し、印刷実行後印刷データをサーバ640に送信する。
【0141】
サーバ640は、受信した印刷データを印刷画像データ保存部172に保存する。印刷を許可すると判定された場合には、印鑑データ登録情報管理データベース174に登録されている印鑑情報に保存された印刷データを関連付ける。印鑑情報がない場合には、該当する印鑑情報なしのレコードに保存された印刷データを関連付ける。
【0142】
以上のように、印刷データと印鑑情報を関連付けて登録することで、電子印鑑が誤っていたり、誤認識で印刷されたりした場合でも後から確認することができる。印刷データを印鑑情報と関連付けて保存することにより、印刷したデータと実行時の状態を保存することができ、後日印刷状況を確認することができる。また、課金された印刷データも保存することで、どのようなものが印刷されたかを確認することができる。
【0143】
以上のように、例示した各実施の形態により、不正利用を防ぐために画像形成装置の利用可能な時間を設定し、その時間帯に印刷された情報を自動的に記録し、印刷情報が確認可能な画像形成システムを提供することができる。
【0144】
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】第1の実施の形態に係る画像形成システム30の構成図である。
【図2】画像形成装置44の内部構成を表すブロック図である。
【図3】サーバ40の内部構成を表すブロック図である。
【図4】情報処理装置42の内部構成を表すブロック図である。
【図5】画像形成装置44の利用許可時間を設定した、利用許可時間帯管理テーブル180の例を示す図である。
【図6】サーバ40が備える印鑑データ登録情報管理データベース174の例を示す図である。
【図7】サーバ40の中央演算処理部150で実行される、印鑑画像の認識における動作を表すプログラムをフローチャート形式で表す図である。
【図8】あらかじめ設定された印刷許可時間帯以外の印刷時に表示される、課金を促す表示画面200を示す図である。
【図9】第1の実施の形態に係る画像形成システム30において実行されるプログラムの制御構造をフローチャート形式で表した図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成システム230の構成図である。
【図11】第2の実施の形態に係る画像形成システム230において、実行されるプログラムの制御構造をフローチャート形式で表した図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係る画像形成システム330の構成図である。
【図13】第3の実施の形態に係る画像形成システム330において、実行されるプログラムの制御構造をフローチャート形式で表した図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係る画像形成システム430の構成図である。
【図15】第4の実施の形態に係る画像形成システム430において、実行されるプログラムの制御構造をフローチャート形式で表した図である。
【図16】本発明の第5の実施の形態に係る画像形成システム530の構成図である。
【図17】第5の実施の形態に係る画像形成システム530において、実行されるプログラムの制御構造をフローチャート形式で表した図である。
【図18】本発明の第6の実施の形態に係る画像形成システム630の構成図である。
【図19】第6の実施の形態に係る画像形成システム630において、実行されるプログラムの制御構造をフローチャート形式で表した図である。
【符号の説明】
【0146】
30 画像形成システム
40 サーバ
42 情報処理装置
44 画像形成装置
46 ネットワーク
60 制御部
66 印刷制御部
68 画像形成部
70、112、160 表示部
72、118、166 操作部
74、108、156 通信インターフェイス
82 一時記憶部
86、170 利用許可時間帯管理テーブル
88、102、152 記憶部
92、124、176 バス
100、150 中央演算処理部
104 プリンタドライバ
106 印鑑識別・付与処理プログラム
200 表示画面
202 料金表示領域
204 印刷中止ボタン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数の電子印鑑画像を記憶するための印鑑記憶手段と、
印刷データの中から印鑑画像を抽出するための印鑑画像抽出手段と、
前記印鑑画像抽出手段により抽出された印鑑画像が、前記印鑑記憶手段により記憶されている電子印鑑画像のいずれかと一致するか否かを判定するための印鑑画像判定手段と、
前記印鑑画像判定手段の判定結果により、前記抽出された印鑑画像が前記1又は複数の電子印鑑画像のいずれかと一致すると判定されると、前記印刷データの印刷を実行するための印刷実行手段とを含む、画像形成システム。
【請求項2】
前記印鑑記憶手段に記憶された電子印鑑画像の各々に対して、
前記電子印鑑画像に関連して前記印刷実行手段により印刷された枚数を記憶するための印刷枚数記憶手段と、
前記電子印鑑画像に関連する、情報の送信先を記憶するための送信先記憶手段とをさらに含み、
所定の条件が充足されたことに応答して、前記印鑑記憶手段に記憶された電子印鑑画像に対し、前記送信先記憶手段に記憶されている、対応する前記送信先に、前記印刷枚数記憶手段に記憶されている、対応する前記印刷情報を送信するための印刷情報送信手段をさらに含む、請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
印刷を許可する時間的条件を記憶した印刷管理テーブルをさらに備え、
前記時間的条件が満たされていない時に、前記印鑑画像判定手段により印鑑画像が一致しないと判定された時、前記印刷データを印刷するための課金処理をシステム利用者に対して行なうための課金手段と、
前記課金手段による前記課金処理に対する入金が確認されたときに、前記印刷実行手段による前記印刷データの印刷を実行させるための手段とをさらに含む、請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記印刷実行手段は複数個の画像形成手段を含み、
前記画像形成システムはさらに、
前記印鑑記憶手段に記憶された電子印鑑画像の各々について、当該電子印鑑画像に関連した、出力先の画像形成手段を記憶するための出力先記憶手段を含み、
前記印刷実行手段はさらに、前記印刷データから抽出された印鑑画像と一致すると前記印鑑画像判定手段により判定された電子印鑑画像に対応して前記出力先記憶手段に記憶されている画像形成手段に、前記印刷データを転送し印刷させるための手段を含む、請求項1又は請求項3に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記印鑑画像判定手段の判定結果により、前記印刷データから抽出された印鑑画像が前記印鑑記憶手段に記憶された電子印鑑画像のいずれとも一致しないと判定された時に、印刷禁止表示を表示するための印刷禁止表示手段をさらに含む、請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記印刷実行手段により、前記時間的条件が満たされない時に印刷された印刷データを保存するための印刷データ保存手段と、
前記印刷データ保存手段で保存された前記印刷データに対する利用者の閲覧を可能にするための閲覧手段とをさらに含む、請求項3に記載の画像形成システム。
【請求項7】
1又は複数の電子印鑑画像を記憶するための印鑑記憶手段と、
画像形成装置から印刷データを受信し、受信された印刷データの中から印鑑画像を抽出するための印鑑画像抽出手段と、
前記印鑑画像抽出手段により抽出された印鑑画像が、前記印鑑記憶手段により記憶されている電子印鑑画像と一致するか否かを判定するための印鑑画像判定手段と、
前記印鑑画像判定手段により、前記抽出された印鑑画像が前記印鑑記憶手段に記憶された電子印鑑画像のいずれかと一致すると判定されると、前記印刷データを送信してきた画像形成装置に対し、当該印刷データの印刷を許可する印刷許可情報を送信するための印刷許可手段と、
前記印鑑画像判定手段により、前記抽出された印鑑画像が前記印鑑記憶手段に記憶された電子印鑑画像のいずれとも一致しないと判定されると、前記印刷データを送信してきた画像形成装置に対し、当該印刷データの印刷を禁止する印刷禁止情報を送信するための印刷禁止手段とを含む、画像形成システムの管理サーバ。
【請求項8】
利用者の印刷指示に応答して、前記利用者に対応する特定の印鑑画像を含む印刷データを作成するための印刷データ作成手段と、
前記印鑑画像を含む前記印刷データを請求項7に記載の管理サーバに送信するための送信手段と、
前記管理サーバから前記印刷データに応答して送信されて来る印刷許可情報を受信したことに応答して前記印刷データの印刷を実行するための印刷実行手段と、
前記管理サーバから前記印刷データに応答して送信されて来る印刷禁止情報に応答して、前記印刷データの印刷を中止するための印刷中止手段とを含む、画像形成装置。
【請求項9】
印刷を許可する時間的条件を記憶した印刷管理テーブルをさらに備え、
前記利用者の印刷指示が前記時間的条件を充足しているか否かを判定するための判定手段をさらに含み、
前記送信手段は、
前記判定手段により前記時間的条件が充足されていないと判定されたときに、前記印鑑画像を含む前記印刷データを請求項7に記載の管理サーバに送信するための手段と、
前記判定手段により前記時間的条件が充足されていると判定されたときに、前記印刷実行手段による前記印刷データの印刷を実行させるための手段とを含み、
前記判定手段により前記時間的条件が充足されていないと判定されたときに、前記送信するための手段により送信された印刷データに応答して、前記管理サーバから送信されてくる印刷禁止情報に応答して課金処理を利用者に対して行なうための課金手段と、
前記課金手段による前記課金処理に対する入金が確認されたときに、前記印刷実行手段による前記印刷データの印刷を実行させるための手段とをさらに含む、請求項8に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−44563(P2010−44563A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−207845(P2008−207845)
【出願日】平成20年8月12日(2008.8.12)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】