説明

画像形成装置、画像印刷システム、プログラムおよび画像合成出力方法

【課題】画像供給装置との接続によるダイレクトプリント時において、予め記憶部に記憶されている帳票データの構成に従って画像ファイル内の画像データと画像ファイルに埋め込まれた情報とをそれぞれ配置した画像を生成することができる利便性の高い出力機能を持った画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像供給装置から転送された画像ファイルに埋め込まれている情報の印字を行うか否かを判定する情報印字判定手段44と、画像供給装置から転送された画像ファイルに埋め込まれた情報を取得する情報解析手段45と、帳票を作成するための帳票データを記憶部に記憶させる帳票データ記憶手段42と、帳票データを記憶部から読み出し、当該帳票データの構成に従って画像データと情報とをそれぞれ配置した画像を生成する画像合成手段46と、合成された画像を画像形成部に出力する画像出力手段47と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インタフェースを介して接続されている画像供給装置から転送された画像ファイルを受け取って、前記画像ファイル内の画像データを印刷する画像形成装置、画像印刷システム、プログラムおよび画像合成出力方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルスチルカメラで撮影した画像データを印刷するためには、画像データを含む画像ファイルをパーソナルコンピュータ(以下、PCという)上に一旦取り込んでから画像用アプリケーションソフトなどに読み込み、必要であれば加工・編集した後、PC上からプリンタドライバを用いて印刷を行っていた。このような従来のデジタル画像のプリントは、PCへのデータ転送やアプリケーションソフトが必要で、決して簡単とはいえなかった。
【0003】
近年、画像供給装置であるデジタルスチルカメラと画像形成装置であるプリンタ装置とをPCを用いずに接続することで、デジタルスチルカメラ内の画像ファイルを直接プリントアウトできるようなダイレクトプリントシステムの規格が定められ、デジタルスチルカメラおよびプリンタ装置の双方でその規格をサポートした商品が普及しつつある(例えば、特許文献1参照)。このようなダイレクトプリントシステムの規格に従ったデジタルスチルカメラとプリンタ装置とによれば、PCを経由せず、デジタルスチルカメラからプリンタ装置に画像ファイルを直接転送し、印刷を行うことができる。
【0004】
一方、デジタルスチルカメラにおいては、画像の撮影時にその撮影画像に対応したタイトルや文字情報をExifヘッダ内に記録することができるようになっている。例えば、特許文献2には、デジタルスチルカメラ上にて画像に関連する文字列を入力して、それを画像のExifヘッダに格納するようにしたデジタルスチルカメラが記載されている。このようにしてExifヘッダに埋め込まれた情報は、PC上にて画像の管理や検索のために用いられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載されているようなダイレクトプリントシステムの規格は、各社共通の通信コマンドフォーマットであり、またデジタルスチルカメラのUI(User Interface)上から選択を行って出力を行うものであるため、複雑な印刷指定は用意されておらず、PCからの出力と比べれば機能を限定された出力しかできない。
【0006】
具体的には、1枚の用紙に1枚の画像を出力するのみであったり、また1枚の用紙に複数の画像を出力できる場合でも、細かなレイアウト指定が可能というわけではないため、ユーザ好みの出力結果が得られないという状況である。また、デジタルスチルカメラとプリンタとの接続によるダイレクトプリントシステムは、基本的に撮影した画像を銀塩写真で撮影したフィルムを印画紙に出力したような形で出力することを目的としており、例えば画像を出力した用紙にメモを加筆できるような領域を含むような出力や、画像を添付することを目的とした定形フォーマット(たとえば報告書や会議の議事録、履歴書や写真付名刺など)を直接出力できるわけではない。そのため、デジタルスチルカメラで撮影した画像を用いた報告書等の文書を作成するためには、やはり画像ファイルを一度PCに取り込んでからアプリケーションソフトを立ち上げ、取り込んだ画像を用いて文書を作成し、印刷を行うという手間が発生している。
【0007】
一方、特許文献2に記載されているようなExifヘッダに埋め込まれた情報を参照する場合には、専用の画像閲覧用アプリケーションソフトが必要である。また、このようなユーザが設定した情報が付加された画像を、より利便性高く出力する場合には、このような専用のアプリケーションソフトからプリンタ装置へ出力するしかない。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画像供給装置と画像形成装置との接続によるダイレクトプリント時において、予め記憶部に記憶されている帳票データの構成に従って画像ファイル内の画像データと画像ファイルに埋め込まれた情報とをそれぞれ配置した画像を生成することができる利便性の高い出力機能を持った画像形成装置、画像印刷システム、プログラムおよび画像合成出力方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明の画像形成装置は、インタフェースを介して接続されている画像供給装置から転送された画像ファイルを受け取って、前記画像ファイル内の画像データを印刷する画像形成装置において、前記画像供給装置から転送された前記画像ファイルに埋め込まれている情報の印字を行うか否かを判定する情報印字判定手段と、この情報印字判定手段により前記画像ファイルに埋め込まれた情報の印字が指示されたと判定した場合に、前記画像供給装置から転送された前記画像ファイルに埋め込まれた情報を取得する情報解析手段と、この情報解析手段により取得した情報を配置する領域と前記画像供給装置から転送された前記画像ファイル内の画像データを配置する領域とを含む構成の帳票を作成するための帳票データを記憶部に記憶させる帳票データ記憶手段と、前記帳票データを前記記憶部から読み出し、当該帳票データの構成に従って前記画像データと前記情報とをそれぞれ配置した画像を生成する画像合成手段と、この画像合成手段により合成された前記画像を画像形成部に出力する画像出力手段と、を備える。
【0010】
また、請求項2にかかる発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記記憶部には各種の前記帳票データが記憶されており、前記記憶部に記憶されている各種の前記帳票データから一の前記帳票データを選択する帳票データ選択手段を、更に備える。
【0011】
また、請求項3にかかる発明は、請求項1または2記載の画像形成装置において、前記画像ファイルに埋め込まれた情報は、前記画像ファイル内の画像データの撮影条件に関する撮影条件情報である。
【0012】
また、請求項4にかかる発明は、請求項3記載の画像形成装置において、前記画像ファイルはExif(Exchangeable Image File Format)ファイル形式であり、前記撮影条件情報は、前記画像ファイルのヘッダに格納されている。
【0013】
また、請求項5にかかる発明は、請求項1または2記載の画像形成装置において、前記画像ファイルに埋め込まれた情報は、テキスト情報である。
【0014】
また、請求項6にかかる発明は、請求項5記載の画像形成装置において、前記画像ファイルはExif(Exchangeable Image File Format)ファイル形式であり、前記テキスト情報は、前記画像ファイルのヘッダに格納されている。
【0015】
また、請求項7にかかる発明の画像印刷システムは、画像ファイルを供給可能な画像供給装置と、この画像供給装置から転送された前記画像ファイル内の画像データを印刷する画像形成装置とをインタフェースを介して接続した画像印刷システムにおいて、前記画像供給装置から転送された前記画像ファイルに埋め込まれている情報の印字を行うか否かを判定する情報印字判定手段と、この情報印字判定手段により前記画像ファイルに埋め込まれた情報の印字が指示されたと判定した場合に、前記画像供給装置から転送された前記画像ファイルに埋め込まれた情報を取得する情報解析手段と、この情報解析手段により取得した情報を配置する領域と前記画像供給装置から転送された前記画像ファイル内の画像データを配置する領域とを含む構成の帳票を作成するための帳票データを記憶部に記憶させる帳票データ記憶手段と、前記帳票データを前記記憶部から読み出し、当該帳票データの構成に従って前記画像データと前記情報とをそれぞれ配置した画像を生成する画像合成手段と、この画像合成手段により合成された前記画像を画像形成部に出力する画像出力手段と、を備える。
【0016】
また、請求項8にかかる発明は、請求項7記載の画像印刷システムにおいて、前記記憶部には各種の前記帳票データが記憶されており、前記記憶部に記憶されている各種の前記帳票データから一の前記帳票データを選択する帳票データ選択手段を、更に備える。
【0017】
また、請求項9にかかる発明は、請求項7または8記載の画像印刷システムにおいて、前記画像ファイルに埋め込まれた情報は、前記画像ファイル内の画像データの撮影条件に関する撮影条件情報である。
【0018】
また、請求項10にかかる発明は、請求項9記載の画像印刷システムにおいて、前記画像ファイルはExif(Exchangeable Image File Format)ファイル形式であり、前記撮影条件情報は、前記画像ファイルのヘッダに格納されている。
【0019】
また、請求項11にかかる発明は、請求項7または8記載の画像印刷システムにおいて、前記画像ファイルに埋め込まれた情報は、テキスト情報である。
【0020】
また、請求項12にかかる発明は、請求項11記載の画像印刷システムにおいて、前記画像ファイルはExif(Exchangeable Image File Format)ファイル形式であり、前記テキスト情報は、前記画像ファイルのヘッダに格納されている。
【0021】
また、請求項13にかかる発明は、請求項7ないし12のいずれか一記載の画像印刷システムにおいて、前記画像供給装置は、デジタルスチルカメラである。
【0022】
また、請求項14にかかる発明のプログラムは、インタフェースを介して接続されている画像供給装置から転送された画像ファイルに埋め込まれている情報の印字を行うか否かを判定する情報印字判定機能と、この情報印字判定機能により前記画像ファイルに埋め込まれた情報の印字が指示されたと判定された場合に、前記画像供給装置から転送された前記画像ファイルに埋め込まれた情報を取得する情報解析機能と、この情報解析機能により取得した情報を配置する領域と前記画像供給装置から転送された前記画像ファイル内の画像データを配置する領域とを含む構成の帳票を作成するための帳票データを記憶部に記憶させる帳票データ記憶機能と、前記帳票データを前記記憶部から読み出し、当該帳票データの構成に従って前記画像データと前記情報とをそれぞれ配置した画像を生成する画像合成機能と、この画像合成機能により合成された前記画像を画像形成部に出力する画像出力機能と、をコンピュータに実行させる。
【0023】
また、請求項15にかかる発明は、請求項14記載のプログラムにおいて、前記記憶部には各種の前記帳票データが記憶されており、前記記憶部に記憶されている各種の前記帳票データから一の前記帳票データを選択する帳票データ選択機能を、更にコンピュータに実行させる。
【0024】
また、請求項16にかかる発明の画像合成出力方法は、インタフェースを介して接続されている画像供給装置から転送された画像ファイルに埋め込まれている情報の印字を行うか否かを判定する情報印字判定工程と、この情報印字判定工程により前記画像ファイルに埋め込まれた情報の印字が指示されたと判定された場合に、前記画像供給装置から転送された前記画像ファイルに埋め込まれた情報を取得する情報解析工程と、この情報解析工程により取得した情報を配置する領域と前記画像供給装置から転送された前記画像ファイル内の画像データを配置する領域とを含む構成の帳票を作成するための帳票データを記憶部に記憶させる帳票データ記憶工程と、前記帳票データを前記記憶部から読み出し、当該帳票データの構成に従って前記画像データと前記情報とをそれぞれ配置した画像を生成する画像合成工程と、を含む。
【0025】
また、請求項17にかかる発明は、請求項16記載の画像合成出力方法において、前記記憶部には各種の前記帳票データが記憶されており、前記記憶部に記憶されている各種の前記帳票データから一の前記帳票データを選択する帳票データ選択工程を、更に含む。
【0026】
また、請求項18にかかる発明は、請求項16または17記載の画像合成出力方法において、前記画像ファイルに埋め込まれた情報は、前記画像ファイル内の画像データの撮影条件に関する撮影条件情報である。
【0027】
また、請求項19にかかる発明は、請求項18記載の画像合成出力方法において、前記画像ファイルはExif(Exchangeable Image File Format)ファイル形式であり、前記撮影条件情報を、前記画像ファイルのヘッダに格納している。
【0028】
また、請求項20にかかる発明は、請求項16または17記載の画像合成出力方法において、前記画像ファイルに埋め込まれた情報は、テキスト情報である。
【0029】
また、請求項21にかかる発明は、請求項20記載の画像合成出力方法において、前記画像ファイルはExif(Exchangeable Image File Format)ファイル形式であり、前記テキスト情報を、前記画像ファイルのヘッダに格納している。
【発明の効果】
【0030】
請求項1にかかる発明によれば、予め記憶部に記憶されている帳票データの構成に従って画像ファイル内の画像データと画像ファイルに埋め込まれた情報とをそれぞれ配置した画像が生成され、生成された画像が画像形成部に出力される。これにより、画像供給装置と画像形成装置との接続によるダイレクトプリント時において、ユーザはより手軽にかつ簡便なシステムにて画像ファイルに埋め込まれた情報の文字印字が行えるので、利便性の高い出力機能を持った画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
【0031】
また、請求項2にかかる発明によれば、記憶部に記憶されている各種の帳票データから一の帳票データが選択されるので、所望の帳票データを選択することができ、利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0032】
また、請求項3にかかる発明によれば、画像ファイルに埋め込まれた情報は、画像ファイル内の画像データの撮影条件に関する撮影条件情報であることにより、例えば、シャッタ速度などを画像データとともに印字出力することができるという効果を奏する。
【0033】
また、請求項4にかかる発明によれば、一般的に用いられているExifファイル形式の画像ファイルのヘッダに格納されている撮影条件情報を取得して印字することができることから、利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0034】
また、請求項5にかかる発明によれば、画像ファイルに埋め込まれた情報は、テキスト情報であることにより、例えば、カメラメモなどを画像データとともに印字出力することができるという効果を奏する。
【0035】
また、請求項6にかかる発明によれば、一般的に用いられているExifファイル形式の画像ファイルのヘッダに格納されているテキスト情報を取得して印字することができることから、専用のPCアプリケーションを不要としつつ、利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0036】
また、請求項7にかかる発明によれば、予め記憶部に記憶されている帳票データの構成に従って画像ファイル内の画像データと画像ファイルに埋め込まれた情報とをそれぞれ配置した画像が生成され、生成された画像が画像形成部に出力される。これにより、画像供給装置と画像形成装置との接続によるダイレクトプリント時において、ユーザはより手軽にかつ簡便なシステムにて画像ファイルに埋め込まれた情報の文字印字が行えるので、利便性の高い出力機能を持った画像印刷システムを提供できるという効果を奏する。
【0037】
また、請求項8にかかる発明によれば、記憶部に記憶されている各種の帳票データから一の帳票データが選択されるので、所望の帳票データを選択することができ、利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0038】
また、請求項9にかかる発明によれば、画像ファイルに埋め込まれた情報は、画像ファイル内の画像データの撮影条件に関する撮影条件情報であることにより、例えば、シャッタ速度などを画像データとともに印字出力することができるという効果を奏する。
【0039】
また、請求項10にかかる発明によれば、一般的に用いられているExifファイル形式の画像ファイルのヘッダに格納されている撮影条件情報を取得して印字することができることから、利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0040】
また、請求項11にかかる発明によれば、画像ファイルに埋め込まれた情報は、テキスト情報であることにより、例えば、カメラメモなどを画像データとともに印字出力することができるという効果を奏する。
【0041】
また、請求項12にかかる発明によれば、一般的に用いられているExifファイル形式の画像ファイルのヘッダに格納されているテキスト情報を取得して印字することができることから、専用のPCアプリケーションを不要としつつ、利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0042】
また、請求項13にかかる発明によれば、画像供給装置は、デジタルスチルカメラであることにより、高スループットのダイレクトプリントシステムを提供することができるという効果を奏する。
【0043】
また、請求項14にかかる発明によれば、予め記憶部に記憶されている帳票データの構成に従って画像ファイル内の画像データと画像ファイルに埋め込まれた情報とをそれぞれ配置した画像が生成され、生成された画像が画像形成部に出力される。これにより、画像供給装置と画像形成装置との接続によるダイレクトプリント時において、ユーザはより手軽にかつ簡便なシステムにて画像ファイルに埋め込まれた情報の文字印字が行えるので、利便性の高い出力機能を持ったプログラムを提供できるという効果を奏する。
【0044】
また、請求項15にかかる発明によれば、記憶部に記憶されている各種の帳票データから一の帳票データが選択されるので、所望の帳票データを選択することができ、利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0045】
また、請求項16にかかる発明によれば、予め記憶部に記憶されている帳票データの構成に従って画像ファイル内の画像データと画像ファイルに埋め込まれた情報とをそれぞれ配置した画像が生成される。これにより、画像供給装置と画像形成装置との接続によるダイレクトプリント時において、ユーザはより手軽にかつ簡便なシステムにて画像ファイルに埋め込まれた情報の文字印字が行えるので、利便性の高い出力機能を持った画像合成出力方法を提供できるという効果を奏する。
【0046】
また、請求項17にかかる発明によれば、記憶部に記憶されている各種の帳票データから一の帳票データが選択されるので、所望の帳票データを選択することができ、利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0047】
また、請求項18にかかる発明によれば、画像ファイルに埋め込まれた情報は、画像ファイル内の画像データの撮影条件に関する撮影条件情報であることにより、例えば、シャッタ速度などを画像データとともに印字出力することができるという効果を奏する。
【0048】
また、請求項19にかかる発明によれば、一般的に用いられているExifファイル形式の画像ファイルのヘッダに格納されている撮影条件情報を取得して印字することができることから、利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0049】
また、請求項20にかかる発明によれば、画像ファイルに埋め込まれた情報は、テキスト情報であることにより、例えば、カメラメモなどを画像データとともに印字出力することができるという効果を奏する。
【0050】
また、請求項21にかかる発明によれば、一般的に用いられているExifファイル形式の画像ファイルのヘッダに格納されているテキスト情報を取得して印字することができることから、専用のPCアプリケーションを不要としつつ、利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態の画像印刷システムを示す概略構成図である。
【図2】図2は、カラーレーザプリンタの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図3は、帳票のフォーマットの一例を示す平面図である。
【図4】図4は、デジタルスチルカメラのハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
【図5】図5は、デジタルスチルカメラの外観構成を示す概略斜視図である。
【図6】図6は、Exifファイル形式を示す説明図である。
【図7】図7は、デジタルスチルカメラが、カラーレーザプリンタに対して画像印刷を指令する際の通信手順の一例を示すシーケンス図である。
【図8】図8は、印刷ジョブ情報を示す模式図である。
【図9】図9は、カラーレーザプリンタが備えるシステム制御部が制御処理プログラムに従って動作することにより発揮する特徴的な機能にかかる機能ブロック図である。
【図10】図10は、帳票印字例を示す平面図である。
【図11】図11は、本発明の第2の実施の形態におけるExifファイル形式を示す説明図である。
【図12】図12は、カラーレーザプリンタが備えるシステム制御部が制御処理プログラムに従って動作することにより発揮する特徴的な機能にかかる機能ブロック図である。
【図13】図13は、帳票印字例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像印刷システムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0053】
(第1の実施の形態)
[1.本実施の形態の画像印刷システム構成の説明]
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる画像印刷システムを示す概略構成図である。図1に示すように、本実施の形態の画像印刷システムは、インタフェースであるUSB(Universal Serial Bus)ケーブルCを介し、画像形成装置であるカラーレーザプリンタAと、画像供給装置であるデジタルスチルカメラBとが接続されている。
【0054】
[1−1.カラーレーザプリンタAの説明]
まず、画像形成装置であるカラーレーザプリンタAについて説明する。図2は、カラーレーザプリンタAの構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、カラーレーザプリンタAは、このカラーレーザプリンタAの各部の制御処理および画像形成処理などの各種制御処理を行うシステム制御部1を備えている。システム制御部1は、マイクロコンピュータを構成するCPU(Central Processing Unit)を主体に構成されており、システムメモリ2や磁気ディスク装置10内に格納された制御処理プログラムに従い、当該カラーレーザプリンタA全体の制御を受け持つ。
【0055】
このようなシステム制御部1には、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、操作表示部5、ページメモリ6、プリンタエンジン7、搬送系ユニット8、外部装置インタフェース回路9および磁気ディスク装置10が内部バス11を介して接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス11を介して行われている。
【0056】
システムメモリ2は、システム制御部1が実行する制御処理プログラムおよび制御処理プログラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶するとともに、システム制御部1のワークエリアを構成するものであり、パラメータメモリ3は、このカラーレーザプリンタAに固有な各種の情報を記憶するためのものである。
【0057】
時計回路4は、現在時刻情報を出力するものである。操作表示部5は、このカラーレーザプリンタAを操作するためのもので、各種の操作キーおよび各種の表示装置からなる。
【0058】
ページメモリ6は、印刷する画像データ(印刷描画イメージ)を保持するものであり、プリンタエンジン7は、ページメモリ6に保持されている画像データの画像を記録用紙(図示せず)に記録出力する画像形成部である。給紙搬送系ユニット8は、記録用紙を保持している用紙カセット等(図示略)から記録用紙を分離してプリンタエンジン7の画像記録位置へと給紙搬送し、最終的に排紙トレイ(図示略)へと排出するためのものである。なお、本実施の形態のカラーレーザプリンタAはレーザプリンタであるので、プリンタエンジン7は、電子写真プロセス方式により画像を形成して記録用紙に記録出力する。
【0059】
外部装置インタフェース回路9は、USBケーブルCを介してデジタルスチルカメラBに接続し、画像データ等を受信したり、デジタルスチルカメラBに対して印刷能力情報(出力の品質、用紙サイズ、用紙種類、サポート画像フォーマット、日付出力、ファイル名出力、用紙サイズに対するレイアウト情報など)を送信したりするためのものである。
【0060】
磁気ディスク装置10は、種々の印刷文書情報を格納したり、それ以外の適宜な情報データ等を保存するためのものである。ここで、本実施の形態のカラーレーザプリンタAが保持する情報データとしては、例えば、図3に示すような、画像を配置する領域aとメモを加筆できるような領域bとをそれぞれ複数含む所定書式の帳票Dを作成するための帳票データがある。すなわち、磁気ディスク装置10は、帳票Dを作成するための帳票データを記憶する記憶部である。
【0061】
[1−2.デジタルスチルカメラBの説明]
次に、画像供給装置であるデジタルスチルカメラBについて説明する。図4はデジタルスチルカメラBのハードウェア構成を概略的に示すブロック図、図5はその外観構成を示す概略斜視図である。
【0062】
図4に示すように、画像供給装置であるデジタルスチルカメラBは、概略的には、信号処理部12と、メモリ制御部13と、主制御部14と、フレームメモリ15と、インタフェース16と、表示部17と、情報を外部に保管又は配布し若しくは情報を外部から入手するための記憶媒体であるメディア26に対して各種データを記録・読取可能な外部記憶部18と、撮影モード設定部19と、撮像部20と、タッチパネル27と、操作部28と、マイク29とを備える。そして、撮像部20はレンズ21と、絞り22と、シャッタ23と、光電変換素子24と、前処理部25とを含む。
【0063】
ここで、信号処理部12は、前処理部25、メモリ制御部13、主制御部14及びインタフェース16に接続されている。また、メモリ制御部13は、フレームメモリ15に接続されている。さらに、主制御部14は、メモリ制御部13、撮影モード設定部19及びマイク29に接続されている。なお、マイク29は、アナログ−デジタル変換器(A/D変換器)30を介して主制御部14に接続されている。また、フレームメモリ15は、メモリ制御部13に接続されている。インタフェース16は、表示部17、外部記憶部18、タッチパネル27及び操作部28に接続されている。また、インタフェース16には、カラーレーザプリンタAと通信するためのUSBケーブルCも接続される。
【0064】
一方、撮像部20においては、レンズ21と絞り22、シャッタ23、光電変換素子24が光軸上でこの順に配置され、光電変換素子24は前処理部25に接続されている。撮像部20の光電変換素子24には、例えばCCD(Charge Coupled Device)が使用されている。また、前処理部25にはプリアンプや自動利得制御回路(Auto Gain Control−AGC)等からなるアナログ信号処理部やアナログ−デジタル変換器(A/D変換器)が備えられ、光電変換素子24より出力されたアナログ映像信号に対して、増幅やクランプ等の前処理が施された後、上記アナログ映像信号がデジタル映像信号に変換される。
【0065】
信号処理部12は、デジタル信号処理プロセッサ(DSPプロセッサ)等により構成され、画像圧縮機能を有するとともに、撮像部20において得られたデジタル映像信号に対して色分解、ホワイトバランス調整、γ補正など種々の画像処理を施す。
【0066】
メモリ制御部13は、このようにして処理された画像信号をフレームメモリ15へ格納したり、逆にフレームメモリ15に格納された画像信号を読出したりする処理を行う。
【0067】
主制御部14は、当該デジタルスチルカメラBの各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)、このCPUが使用する各種制御プログラムなどを記憶したROM(Read Only Memory)、ワークエリアとなるRAM(Random Access Memory)を有するマイクロコンピュータ構成のものである。なお、ROMに格納されている制御プログラムに代えて、図5に示すように当該制御プログラムを格納したメディア26をデジタルスチルカメラBの外部記憶部18に装着し、デジタルスチルカメラBのCPUに当該制御プログラムを実行させるようにしても良い。また、フレームメモリ15は少なくとも2枚の画像を格納し、一般的にはVRAM,SRAM,DRAM等の半導体メモリが使用される。
【0068】
ここで、フレームメモリ15から読出された画像信号は、信号処理部12において画像圧縮等の信号処理が施された後、インタフェース16を介して外部記憶部18に画像ファイルとして保存される。この外部記憶部18はインタフェース16を介して供給される画像信号などの種々の信号を読み書きし、ICメモリカードや光磁気ディスク等により構成される。
【0069】
また、逆に外部記憶部18に記録された画像信号の読出しは、インタフェース16を介して信号処理部12へ画像信号が送信され、信号処理部12において画像伸長が施されることによって行われる。一方、外部記憶部18及びフレームメモリ15から読出された画像信号の表示は、信号処理部12において画像信号に対してデジタル−アナログ変換(D/A変換)や増幅などの信号処理を施した後、インタフェース16を介して表示部17に送信することにより行われる。ここで、表示部17は、インタフェース16を介して供給された画像信号に応じて画像を表示し、例えばデジタルスチルカメラBの筐体に設置されたLCD(Liquid Crystal Display)により構成される。
【0070】
また、デジタルスチルカメラBは、外観的には、図4に示すように、電源スイッチ31、シャッタ32、ファインダ33、撮影モード設定部19に撮影モードを設定するための撮影モード設定キー34、表示部17に表示された画像を上下方向にスクロールさせるためのスクロールキー35,36、決定キー37等を備えている。なお、シャッタ32、撮影モード設定キー34、スクロールキー35,36、決定キー37は、前述した操作部28を構成するものである。
【0071】
ところで、外部記憶部18に保存される画像ファイルは、Exif(Exchangeable Image File Format)ファイル形式である。このExifファイル形式は、図6に示すように、撮影した画像データであるJPEG画像(無圧縮であればTIFF形式)を記録する画像データ部及びExifヘッダ部で構成されている。Exifヘッダ部には、デジタルスチルカメラBのメーカー名・機種名・デジタルスチルカメラソフトのバージョン・露出プログラムモード・測光モード・絞り値・開放絞り値・シャッタ速度・焦点距離・合焦距離・露出補正値・ISO感度値・日時・光源判別・ストロボの使用などの撮影条件情報cが記憶される。このような撮影条件情報cは、信号処理部12において実行される撮影条件情報生成処理により生成されて付与される。また、Exifヘッダ部には、撮影条件情報cの他、TIFF形式で記録されている付加情報(画像の情報、サムネイル画像など)、撮影時に録音された音声データであるWAVファイル等を記録することが可能になっている。
【0072】
[2.本実施の形態の画像印刷システムの動作説明]
次に、画像印刷システムの動作について説明する。
【0073】
[2−1.ダイレクトプリントシステムの説明]
本実施の形態のカラーレーザプリンタA及びデジタルスチルカメラBは、デジタルスチルカメラとプリンタ装置とを接続することでデジタルスチルカメラ内の画像ファイルを直接プリントアウトできるような周知のダイレクトプリントシステムの規格をサポートしている。つまり、本実施の形態のカラーレーザプリンタA及びデジタルスチルカメラBによれば、USBケーブルCを介してデジタルスチルカメラBとカラーレーザプリンタAを接続し、デジタルスチルカメラB側でさまざまな印刷設定から印刷の命令、カラーレーザプリンタA側からのエラーメッセージをデジタルスチルカメラBに表示が可能である。
【0074】
図7は、デジタルスチルカメラBが、カラーレーザプリンタAに対して画像印刷を指令する際の通信手順の一例を示している。
【0075】
まず、ユーザは、デジタルスチルカメラBとカラーレーザプリンタAとをUSBケーブルCで接続し、デジタルスチルカメラBに対して、画像の印刷を指示する。
【0076】
これにより、デジタルスチルカメラBは、コマンド「プリントサービス要求」をカラーレーザプリンタAへ送信し、続いて、コマンド「能力要求」をカラーレーザプリンタAへ送信する。
【0077】
カラーレーザプリンタAは、コマンド「能力要求」を受信すると、自端末で印刷時に指定可能な能力情報を、レスポンス「能力通知」に含めて送信する。
【0078】
ここで、能力情報としては、出力品質(高速/普通/高画質;など)、用紙サイズ、受付可能な画像フォーマット、日付出力、集約数などがある。なお、「集約数」とは、1つの用紙に複数の画像を配置する態様の配置レイアウトである集約レイアウトを選択する際、指定できる1枚あたりのコマ数(画像数)をあらわす。
【0079】
これにより、デジタルスチルカメラBでは、カラーレーザプリンタAより通知された能力情報に従って、ユーザに印刷条件(出力品質、用紙サイズ、日付出力の有無、集約数、インデックス印刷の指示など)を入力させるとともに、印刷する画像を選択操作させる。
【0080】
ユーザの操作が終了すると、デジタルスチルカメラBは、カラーレーザプリンタAに対して、図8に示すような印刷ジョブ情報を含むコマンド「ジョブ開始指示」を送信する。このとき、ユーザ操作により、「インデックス印刷」が指示された場合には、印刷命令として「インデックス印刷」が配置される。また、印刷ジョブ情報には、ユーザが指定した用紙サイズ、および、ユーザがインデックス印刷のために指示した画像の数(印刷画像数(k))、および、ユーザがインデックス印刷のために指示したそれぞれの画像を識別するための印刷画像データIDがk個含まれる。なお、インデックス印刷の際に、全画像が自動的に選択される場合には、印刷画像数(k)の値は、そのときデジタルスチルカメラBに蓄積されている全画像数が設定され、印刷画像データIDとしては、全画像のそれぞれをあらわす全てが設定される。
【0081】
次に、カラーレーザプリンタAは、受信した印刷ジョブ情報に含まれる1つ以上の印刷画像データIDを順次指定して、1つ以上のレスポンス「ファイル取得要求」をデジタルスチルカメラBへ送信する。
【0082】
それにより、デジタルスチルカメラBは、指定された印刷画像データIDの画像データを1つずつカラーレーザプリンタAへ送信する。
【0083】
カラーレーザプリンタAは、受信した画像データに基づいて、インデックス印刷データを形成し、必要に応じて適宜に印刷動作を行う。ここで、受信した画像データは、いずれかの画像フォーマットでエンコードされているので、それをデコードして、例えば、RGB形式の画像データを作成し、そのRGB形式の画像データを印刷データへ変換する。このとき、画像データの大きさ(解像度と画素数)と、印刷する用紙または印刷領域の大きさとの関係で、適宜に印刷する画像を変倍処理する。
【0084】
そして、全ての印刷動作を終了すると、その結果をレスポンス「処理結果通知」としてデジタルスチルカメラBへ送信する。
【0085】
デジタルスチルカメラBは、カラーレーザプリンタAよりレスポンス「処理結果通知」を受信すると、印刷ジョブを終了する。
【0086】
[2−2.カラーレーザプリンタAの特徴的な機能の説明]
次に、カラーレーザプリンタAのシステム制御部1が制御処理プログラムに従って動作することにより発揮する特徴的な機能について説明する。
【0087】
図9は、カラーレーザプリンタAが備えるシステム制御部1が制御処理プログラムに従って動作することにより発揮する特徴的な機能にかかる機能ブロック図である。図9に示すように、システム制御部1は制御処理プログラムに従って動作することにより、通信手段41、帳票データ記憶手段42、帳票データ選択手段43、情報印字判定手段44、情報解析手段45、画像合成手段46、画像出力手段47の各機能を発揮する。
【0088】
通信手段41は、USBケーブルCを介して接続されたデジタルスチルカメラBとの間での通信を制御する機能を発揮し、デジタルスチルカメラBから画像データを受信したり、デジタルスチルカメラBに対して印刷能力情報(出力の品質、用紙サイズ、用紙種類、サポート画像フォーマット、日付出力、ファイル名出力、用紙サイズに対するレイアウト情報など)を送信したりする機能を発揮する。
【0089】
帳票データ記憶手段42は、各種の帳票データ(例えば、図3に示す帳票Dの帳票データ)を、磁気ディスク装置10に格納する機能を発揮する。
【0090】
帳票データ選択手段43は、帳票データ記憶手段42により磁気ディスク装置10に保持されている各種の帳票データから、デジタルスチルカメラB側からの印刷設定情報に基づいて一の帳票データを選択する機能を発揮する。
【0091】
情報印字判定手段44は、通信手段41によりデジタルスチルカメラBから受信した画像ファイルに埋め込まれた情報(撮影条件情報c)の印字を行うか否かを判定する機能を発揮する。
【0092】
情報解析手段45は、情報印字判定手段44により画像ファイルに埋め込まれた情報(撮影条件情報c)の印字が指示された場合に、デジタルスチルカメラBから受信した画像ファイルに埋め込まれた情報(撮影条件情報c)を取得する機能を発揮する。
【0093】
画像合成手段46は、通信手段41によりデジタルスチルカメラBから受信した画像ファイルと、帳票データ記憶手段42により磁気ディスク装置10に保持されている各種の帳票データから帳票データ選択手段43により選択された一の帳票データとの合成を合成する機能を発揮する。また、情報印字判定手段44により画像ファイルに埋め込まれた情報(撮影条件情報c)の印字が指示された場合は、情報解析手段45により画像ファイルに含まれる情報(撮影条件情報c)の取得を行い、その情報(撮影条件情報c)を文字として画像、帳票、文字印字の合成出力を行うものである。
【0094】
画像出力手段47は、画像合成手段46により合成された画像を画像形成部であるプリンタエンジン7に出力する。
【0095】
次に、上述したようなシステム制御部1が制御処理プログラムに従って動作することにより発揮する特徴的な機能の具体例について説明する。
【0096】
例えば、デジタルスチルカメラBから、画像の撮影条件(例えば、シャッタ速度)の印字を、デジタルスチルカメラBの表示部17によりユーザが指定した場合は、カラーレーザプリンタAにおいて、ユーザが出力指定した画像の描画、また帳票データの描画、およびそのExifファイル形式の画像ファイルのヘッダに格納されている撮影条件情報cを参照し、その撮影条件情報cを文字として印字を行う。
【0097】
図10は、図3に示す帳票Dを作成するための帳票データが帳票データ選択手段43により選択された場合の帳票印字例であって、帳票Dの領域aにデジタルスチルカメラBから受信した画像ファイル内の画像データが印字され、帳票Dの領域bに画像ファイルに含まれる撮影条件情報c(シャッタ速度)が印字されている。
【0098】
このように本実施の形態によれば、予め磁気ディスク装置10に記憶されている帳票データの構成に従って画像ファイル内の画像データと画像ファイルに埋め込まれた情報とをそれぞれ配置した画像が生成され、生成された画像がプリンタエンジン7に出力される。これにより、デジタルスチルカメラBとカラーレーザプリンタAとの接続によるダイレクトプリント時において、ユーザはより手軽にかつ簡便なシステムにて画像ファイルに埋め込まれた情報の文字印字が行えるので、利便性の高い出力機能を持ったカラーレーザプリンタA、画像印刷システム、プログラムおよび画像合成出力方法を提供できる。
【0099】
また、画像ファイルに埋め込まれた情報は、画像ファイル内の画像データの撮影条件に関する撮影条件情報cであることにより、例えば、シャッタ速度などを画像データとともに印字出力することができる。
【0100】
なお、本実施の形態の画像形成装置であるカラーレーザプリンタAのシステム制御部1において実行される制御処理プログラムは、システムメモリ2や磁気ディスク装置10等に予め格納されて提供されるものとしたが、これに限るものではない。例えば、制御処理プログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、制御処理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。さらに、制御処理プログラムをインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0101】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図11ないし図13に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施の形態と同一部分は同一符号で示し説明も省略する。第1の実施の形態では、画像ファイルに埋め込まれた情報として撮影条件情報cを印字するようにした。本実施の形態においては、デジタルスチルカメラBで入力した撮影画像についてのタイトル名などのメモ書きであるテキスト情報を印字するようにした点で異なるものである。
【0102】
図11は、Exifファイル形式を示す説明図である。図11に示すように、本実施の形態のデジタルスチルカメラBにおいては、撮影条件情報cに加えて、撮影画像についてのタイトル名などのメモ書きであるテキスト情報dもExifファイルのExifヘッダ部に付加情報として記録可能である。このようなテキスト情報dは、主制御部14のCPUが制御プログラムに従うことにより、例えば表示部17に所定の文字列を表示させ、その中からユーザの操作部28の操作により選択させたり、表示部17にソフトウェアキーボードを表示させ、このソフトウェアキーボードを介してユーザの操作部28の操作により文字入力させることによって作成される。
【0103】
図12は、カラーレーザプリンタAが備えるシステム制御部1が制御処理プログラムに従って動作することにより発揮する特徴的な機能にかかる機能ブロック図である。図12に示すように、システム制御部1は制御処理プログラムに従って動作することにより、通信手段41、帳票データ記憶手段42、帳票データ選択手段43、情報印字判定手段54、情報解析手段55、画像合成手段56、画像出力手段47の各機能を発揮する。
【0104】
情報印字判定手段54は、通信手段41によりデジタルスチルカメラBから受信した画像ファイルに埋め込まれた情報(テキスト情報d)の印字を行うか否かを判定する機能を発揮する。
【0105】
情報解析手段55は、情報印字判定手段54により画像ファイルに埋め込まれた情報(テキスト情報d)の印字が指示された場合に、デジタルスチルカメラBから受信した画像ファイルに埋め込まれた情報(テキスト情報d)を取得する機能を発揮する。
【0106】
画像合成手段56は、通信手段41によりデジタルスチルカメラBから受信した画像ファイルと、帳票データ記憶手段42により磁気ディスク装置10に保持されている各種の帳票データから帳票データ選択手段43により選択された一の帳票データとの合成を合成する機能を発揮する。また、情報印字判定手段54により画像ファイルに埋め込まれた情報(テキスト情報d)の印字が指示された場合は、情報解析手段55により画像ファイルに含まれる情報(テキスト情報d)の取得を行い、その情報(テキスト情報d)を文字として画像、帳票、文字印字の合成出力を行うものである。
【0107】
次に、上述したようなシステム制御部1が制御処理プログラムに従って動作することにより発揮する特徴的な機能の具体例について説明する。
【0108】
例えば、デジタルスチルカメラBから、撮影画像についてのタイトル名などのメモ書きの印字を、デジタルスチルカメラBの表示部17によりユーザが指定した場合は、カラーレーザプリンタAにおいて、ユーザが出力指定した画像の描画、また帳票データの描画、およびそのExifファイル形式の画像ファイルのヘッダに格納されているテキスト情報dを参照し、そのテキスト情報dを文字として印字を行う。
【0109】
図13は、図3に示す帳票Dを作成するための帳票データが帳票データ選択手段43により選択された場合の帳票印字例であって、帳票Dの領域aにデジタルスチルカメラBから受信した画像ファイルが印字され、帳票Dの領域bに画像ファイルに含まれるテキスト情報dが印字されている。
【0110】
このように本実施の形態によれば、予め磁気ディスク装置10に記憶されている帳票データの構成に従って画像ファイル内の画像データと画像ファイルに埋め込まれた情報とをそれぞれ配置した画像が生成され、生成された画像がプリンタエンジン7に出力される。これにより、デジタルスチルカメラBとカラーレーザプリンタAとの接続によるダイレクトプリント時において、ユーザはより手軽にかつ簡便なシステムにて画像ファイルに埋め込まれた情報の文字印字が行えるので、利便性の高い出力機能を持ったカラーレーザプリンタA、画像印刷システム、プログラムおよび画像合成出力方法を提供できる。
【0111】
また、画像ファイルに埋め込まれた情報は、テキスト情報dであることにより、例えば、カメラメモなどを画像データとともに印字出力することができる。
【0112】
なお、各実施の形態においては、画像形成装置としてカラーレーザプリンタAを適用したが、これに限るものではなく、インクジェットプリンタを画像形成装置に適用しても良い。このようにインクジェットプリンタを画像形成装置に適用した場合には、当然のことながら、画像形成装置のプリンタエンジン7は、周知のインクジェット方式の印刷技術を利用してデータを記録媒体上に印刷出力するものである。
【0113】
また、各実施の形態においては、画像供給装置として、デジタルスチルカメラBを適用したが、これに限るものではなく、大量の画像データを保持可能なストレージなどであっても良い。
【符号の説明】
【0114】
10 記憶部
42 帳票データ記憶手段
43 帳票データ選択手段
44,54 情報印字判定手段
45,55 情報解析手段
46,56 画像合成手段
47 画像出力手段
A 画像形成装置
B 画像供給装置
C インタフェース
D 帳票
c 撮影条件情報
d テキスト情報
【先行技術文献】
【特許文献】
【0115】
【特許文献1】特開2004−064740号公報
【特許文献2】特開2003−224750号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インタフェースを介して接続されている画像供給装置から転送された画像ファイルを受け取って、前記画像ファイル内の画像データを印刷する画像形成装置において、
前記画像供給装置から転送された前記画像ファイルに埋め込まれている情報の印字を行うか否かを判定する情報印字判定手段と、
この情報印字判定手段により前記画像ファイルに埋め込まれた情報の印字が指示されたと判定した場合に、前記画像供給装置から転送された前記画像ファイルに埋め込まれた情報を取得する情報解析手段と、
この情報解析手段により取得した情報を配置する領域と前記画像供給装置から転送された前記画像ファイル内の画像データを配置する領域とを含む構成の帳票を作成するための帳票データを記憶部に記憶させる帳票データ記憶手段と、
前記帳票データを前記記憶部から読み出し、当該帳票データの構成に従って前記画像データと前記情報とをそれぞれ配置した画像を生成する画像合成手段と、
この画像合成手段により合成された前記画像を画像形成部に出力する画像出力手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記記憶部には各種の前記帳票データが記憶されており、前記記憶部に記憶されている各種の前記帳票データから一の前記帳票データを選択する帳票データ選択手段を、
更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像ファイルに埋め込まれた情報は、前記画像ファイル内の画像データの撮影条件に関する撮影条件情報である、
ことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像ファイルはExif(Exchangeable Image File Format)ファイル形式であり、
前記撮影条件情報は、前記画像ファイルのヘッダに格納されている、
ことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像ファイルに埋め込まれた情報は、テキスト情報である、
ことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像ファイルはExif(Exchangeable Image File Format)ファイル形式であり、
前記テキスト情報は、前記画像ファイルのヘッダに格納されている、
ことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像ファイルを供給可能な画像供給装置と、この画像供給装置から転送された前記画像ファイル内の画像データを印刷する画像形成装置とをインタフェースを介して接続した画像印刷システムにおいて、
前記画像供給装置から転送された前記画像ファイルに埋め込まれている情報の印字を行うか否かを判定する情報印字判定手段と、
この情報印字判定手段により前記画像ファイルに埋め込まれた情報の印字が指示されたと判定した場合に、前記画像供給装置から転送された前記画像ファイルに埋め込まれた情報を取得する情報解析手段と、
この情報解析手段により取得した情報を配置する領域と前記画像供給装置から転送された前記画像ファイル内の画像データを配置する領域とを含む構成の帳票を作成するための帳票データを記憶部に記憶させる帳票データ記憶手段と、
前記帳票データを前記記憶部から読み出し、当該帳票データの構成に従って前記画像データと前記情報とをそれぞれ配置した画像を生成する画像合成手段と、
この画像合成手段により合成された前記画像を画像形成部に出力する画像出力手段と、
を備えることを特徴とする画像印刷システム。
【請求項8】
前記記憶部には各種の前記帳票データが記憶されており、前記記憶部に記憶されている各種の前記帳票データから一の前記帳票データを選択する帳票データ選択手段を、
更に備えることを特徴とする請求項7記載の画像印刷システム。
【請求項9】
前記画像ファイルに埋め込まれた情報は、前記画像ファイル内の画像データの撮影条件に関する撮影条件情報である、
ことを特徴とする請求項7または8記載の画像印刷システム。
【請求項10】
前記画像ファイルはExif(Exchangeable Image File Format)ファイル形式であり、
前記撮影条件情報は、前記画像ファイルのヘッダに格納されている、
ことを特徴とする請求項9記載の画像印刷システム。
【請求項11】
前記画像ファイルに埋め込まれた情報は、テキスト情報である、
ことを特徴とする請求項7または8記載の画像印刷システム。
【請求項12】
前記画像ファイルはExif(Exchangeable Image File Format)ファイル形式であり、
前記テキスト情報は、前記画像ファイルのヘッダに格納されている、
ことを特徴とする請求項11記載の画像印刷システム。
【請求項13】
前記画像供給装置は、デジタルスチルカメラである、
ことを特徴とする請求項7ないし12のいずれか一記載の画像印刷システム。
【請求項14】
インタフェースを介して接続されている画像供給装置から転送された画像ファイルに埋め込まれている情報の印字を行うか否かを判定する情報印字判定機能と、
この情報印字判定機能により前記画像ファイルに埋め込まれた情報の印字が指示されたと判定された場合に、前記画像供給装置から転送された前記画像ファイルに埋め込まれた情報を取得する情報解析機能と、
この情報解析機能により取得した情報を配置する領域と前記画像供給装置から転送された前記画像ファイル内の画像データを配置する領域とを含む構成の帳票を作成するための帳票データを記憶部に記憶させる帳票データ記憶機能と、
前記帳票データを前記記憶部から読み出し、当該帳票データの構成に従って前記画像データと前記情報とをそれぞれ配置した画像を生成する画像合成機能と、
この画像合成機能により合成された前記画像を画像形成部に出力する画像出力機能と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項15】
前記記憶部には各種の前記帳票データが記憶されており、前記記憶部に記憶されている各種の前記帳票データから一の前記帳票データを選択する帳票データ選択機能を、
更にコンピュータに実行させることを特徴とする請求項14記載のプログラム。
【請求項16】
インタフェースを介して接続されている画像供給装置から転送された画像ファイルに埋め込まれている情報の印字を行うか否かを判定する情報印字判定工程と、
この情報印字判定工程により前記画像ファイルに埋め込まれた情報の印字が指示されたと判定された場合に、前記画像供給装置から転送された前記画像ファイルに埋め込まれた情報を取得する情報解析工程と、
この情報解析工程により取得した情報を配置する領域と前記画像供給装置から転送された前記画像ファイル内の画像データを配置する領域とを含む構成の帳票を作成するための帳票データを記憶部に記憶させる帳票データ記憶工程と、
前記帳票データを前記記憶部から読み出し、当該帳票データの構成に従って前記画像データと前記情報とをそれぞれ配置した画像を生成する画像合成工程と、
を含むことを特徴とする画像合成出力方法。
【請求項17】
前記記憶部には各種の前記帳票データが記憶されており、前記記憶部に記憶されている各種の前記帳票データから一の前記帳票データを選択する帳票データ選択工程を、
更に含むことを特徴とする請求項16記載の画像合成出力方法。
【請求項18】
前記画像ファイルに埋め込まれた情報は、前記画像ファイル内の画像データの撮影条件に関する撮影条件情報である、
ことを特徴とする請求項16または17記載の画像合成出力方法。
【請求項19】
前記画像ファイルはExif(Exchangeable Image File Format)ファイル形式であり、
前記撮影条件情報を、前記画像ファイルのヘッダに格納している、
ことを特徴とする請求項18記載の画像合成出力方法。
【請求項20】
前記画像ファイルに埋め込まれた情報は、テキスト情報である、
ことを特徴とする請求項16または17記載の画像合成出力方法。
【請求項21】
前記画像ファイルはExif(Exchangeable Image File Format)ファイル形式であり、
前記テキスト情報を、前記画像ファイルのヘッダに格納している、
ことを特徴とする請求項20記載の画像合成出力方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−267270(P2010−267270A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−118766(P2010−118766)
【出願日】平成22年5月24日(2010.5.24)
【分割の表示】特願2005−77634(P2005−77634)の分割
【原出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】