説明

画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラム及び記録媒体

【課題】画像の品質を低下させることなく用紙全面に施す全面印刷を高精度に行う画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】印刷する画像データの印刷領域情報と用紙情報から得られる印刷領域データとサイズに基づいて印刷用紙への描画位置を決定する描画位置決定手段と、全面印刷を行う時には端部領域の画像データの濃度を検出して複数回の印刷工程に分割し、分割された前記印刷工程ごとに描画する画像データを記憶して保存する分割画像データ記憶手段と、分割画像データ記憶手段により記憶された印刷工程ごとの画像データに基づいて端部領域の印刷を繰り返して行う全面印刷手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙全面に画像を形成する電子写真方式の画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
複写装置やプリンタ装置等の画像形成装置においては、従来から用紙の周囲に所定幅の余白を設けて画像形成することが行われているが(特許文献1参照)、近年、高密度・高精彩な印刷の再現性だけでなく、印刷を用紙全面に施す技術(いわゆる「ふちなし」印刷、全面印刷)が写真印刷等において要求されてきている。特に、電子写真方式の画像形成装置においては、高精細な画像を形成することができることから、写真画像等においては、全面印刷(ふちなし印刷)の要望が強い。
【0003】
電子写真方式の画像形成装置においては、トナーを転写させて画像形成した用紙を加熱・加圧することで当該トナーを用紙に定着させているが、全面印刷においては、用紙の端部一杯、特に、用紙の先端と後端一杯まで画像形成するため、この定着工程において、用紙の巻き付きによるジャムが発生する可能性が高くなり、用紙搬送性が低下するという問題がある。
【0004】
そこで例えば特許文献2においては、画像データ周囲部の非印字領域に冗長画像データを付加して、当該冗長画像データを付加した画像データに基づいてプリントヘッドを用いて印字した後、画像データと冗長画像データとの境界をカッター機構で切断して、余白のない印字を行う印字装置の発明が開示されている。
【0005】
また用紙搬送性が低下するという問題を解決する方法として、例えば特許文献3においては、画像データ端部の画像データのトナー濃度を低減させて全面印刷を可能とする装置の発明が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術にあっては、画像データ端部の画像データのトナー濃度を低減させて印刷するため、ユーザの所望する色見とは異なる印刷の仕上がりになるという問題があった。
【0007】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、画像の品質を低下させることなく用紙全面に施す全面印刷を高精度に行う画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、印刷する画像データの印刷領域情報と用紙情報から得られる印刷領域データとサイズに基づいて印刷用紙への描画位置を決定する描画位置決定手段と、全面印刷を行う時には端部領域の画像データの濃度を検出して複数回の印刷工程に分割し、分割された前記印刷工程ごとに描画する画像データを記憶して保存する分割画像データ記憶手段と、分割画像データ記憶手段により記憶された印刷工程ごとの画像データに基づいて端部領域の印刷を繰り返して行う全面印刷手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
本発明に係る画像形成方法は、印刷する画像データの印刷領域情報と用紙情報から得られる印刷領域データとサイズに基づいて印刷用紙への描画位置を決定する描画位置決定ステップと、全面印刷を行う時には端部領域の画像データの濃度を検出して複数回の印刷工程に分割し、分割された前記印刷工程ごとに描画する画像データを記憶して保存する分割画像データ記憶ステップと、分割画像データ記憶ステップにより記憶された印刷工程ごとの画像データに基づいて端部領域の印刷を繰り返して行う全面印刷ステップと、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る画像形成プログラムは、画像形成装置に、印刷する画像データの印刷領域情報と用紙情報から得られる印刷領域データとサイズに基づいて印刷用紙への描画位置を決定する描画位置決定処理と、全面印刷を行う時には端部領域の画像データの濃度を検出して複数回の印刷工程に分割し、分割された印刷工程ごとに描画する画像データを記憶して保存する分割画像データ記憶処理と、分割画像データ記憶手段により記憶された印刷工程ごとの画像データに基づいて端部領域の印刷を繰り返して行う全面印刷処理と、を実行させることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る記録媒体は、上記に記載の画像形成プログラムの処理を記録するコンピュータ読取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、画像の品質を低下させることなく用紙全面に施す全面印刷を高精度に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る、画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラム及び記録媒体の例を適用した画像形成装置のブロック構成図である。
【図2】本実施形態に係る画像形成装置の描画位置決定処理部の構成図である。
【図3】本実施形態に係る画像形成装置の通常印刷とEdge to Edge印刷の説明図である。
【図4】本実施形態に係る画像形成装置の通常印刷処理を示すフローチャート図である。
【図5】本実施形態に係る画像形成装置のEdge to Edge処理を示すフローチャート図である。
【図6】本実施形態に係る画像形成装置の再印刷行程を示す図である。
【図7】本実施形態に係る画像形成装置の搬送経路切換え機構を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な実施形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0015】
図1〜図7は、本発明の実施形態に係る、画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラム及び記録媒体の例を示す図である。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る、画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラム及び記録媒体の例を適用した画像形成装置1のブロック構成図である。
【0017】
図1において、画像形成装置1は、大きく分けて、操作パネル2、ホストI/F部3、インタプリタ4及び描画エンジン5と、を備え、ネットワーク等の通信回線を介してホスト装置HSが接続されている。
【0018】
本実施形態に係る、画像形成装置1は、CD(Compact Disc)、CD−RW(Compact Disc Rewritable)、DVD(Digital Video Disk)、フレキシブルディスク等の記録媒体に記録されている画像形成プログラムを読み込んで導入することで、後述する画像形成方法としてのEdge to Edge印刷制御処理を実行する。
【0019】
ホスト装置HSは、通常のパーソナルコンピュータ等であり、OS(Operating System)上に、文書作成アプリケーション、図形作成アプリケーション、表計算アプリケーション等を搭載して、当該アプリケーションで作成された文書データを印刷データ(画像データ)として画像形成装置1に送信する。
【0020】
画像形成装置1の操作パネル2は、各種操作キー及びファンクションキー等を備えるとともに、ディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ)を備え、操作キーからは、画像形成装置1に印刷動作をさせるのに必要な各種命令等が入力され、ディスプレイには、操作キーから入力された命令内容や画像形成装置1からオペレータに通知する各種情報が表示される。画像形成装置1は、操作パネル2からの入力に応じて画像形成装置1の設定の変更等を行う。
【0021】
ホストI/F部3には、上記ホスト装置HSが接続され、ホスト装置HSとの間で信号の授受及び画像データの受信を行って、受信した信号や画像データをインタプリタ4に渡す。
【0022】
描画エンジン5は、所定の印刷方式、例えば、電子写真方式で用紙に印刷出力するものであり、インタプリタ4から渡されたページイメージを用紙に印刷する。
【0023】
インタプリタ4は、PDL(Page Description Language)デバイス制御コマンド処理部11、PDL描画処理コマンド処理部12及び描画処理・デバイス制御部13等を備えており、PDL描画処理コマンド処理部12は、描画位置決定処理部20等を備えている。
【0024】
PDLデバイス制御コマンド処理部11は、デバイス制御コマンドの解析、実行処理を行い、PDL描画処理コマンド処理部12は、描画処理コマンドの解析、実行処理を行う。描画処理・デバイス制御部13は、PDLデータの解析結果に沿って、デバイスの制御や印刷するページイメージの作成を行なう。
【0025】
PDL描画処理コマンド処理部12は、描画位置決定処理部20等を備えており、描画位置決定処理部20は、図2に示すように、コマンド解析部21、通常印刷位置選択部22及びEdge to Edge印刷位置選択部23等を備えている。
【0026】
コマンド解析部21は、印刷位置に関連するPDLコマンドをPDL描画処理コマンド処理部12から受信し、受信したPDLコマンドを解析して、通常印刷の場合には、通常印刷領域情報と用紙情報を通常印刷位置選択部22に出力し、Edge to Edge印刷(全面印刷)の場合には、Edge to Edge印刷領域情報と用紙情報をEdge to Edge印刷位置選択部23に出力する。
【0027】
通常印刷位置選択部22は、コマンド解析部21から通常印刷領域情報と用紙情報を受け取り、受け取った情報から通常印刷位置を選択して、選択した通常印刷領域を描画処理・デバイス制御部13に通知する。
【0028】
Edge to Edge印刷位置選択部23は、コマンド解析部21からEdge to Edge印刷領域情報と用紙情報を受け取り、受け取った情報からEdge to Edge印刷位置を選択して、選択したEdge to Edge印刷領域と通常印刷領域を描画処理・デバイス制御部13に通知する。
【0029】
すなわち、画像形成装置1は、通常印刷とEdge to Edge印刷とを行う機能を備えており、通常印刷では、図3に示すように、用紙30の周囲部分に所定幅の余白領域(端部領域)30aを設け、当該余白領域30aを除いた中央部の通常印刷領域30b内にのみ画像を印刷し、Edge to Edge印刷では、用紙30の端一杯、すなわち、用紙30の通常印刷領域30bと余白領域30aを含む全面をEdge to Edge印刷領域30cとする印刷を行う。
【0030】
次に、本実施形態に係る作用を説明する。本実施形態の画像形成装置1は、Edge to Edge印刷を行う場合には、複数回の印刷工程に分割して印刷する。
【0031】
まず、画像形成装置1による用紙30の通常印刷領域30bにのみ印刷する通常印刷処理について、図4に基づいて説明する。
【0032】
画像形成装置1は、印刷要求があると、まず、PDLコマンドから印刷対象の用紙30の情報(用紙サイズ等)を取得(ステップS101)し、PDLコマンドを解釈して、印刷対象の画像データの内容を読み取る(ステップS102)。画像形成装置1は、読み取った画像データを認識して、必要な画像処理を施し(ステップS103)、PDLコマンドから印刷対象の用紙30の印刷可能な領域の情報(通常印刷領域30bの情報)を取得(ステップS104)する。
【0033】
画像形成装置1は、通常印刷領域30bの情報を取得すると、当該通常印刷領域30bのデータとサイズを認識(ステップS105)し、この認識した通常印刷領域30bのデータとサイズを保存(ステップS106)して、当該通常印刷領域30bのデータとサイズに基づいて印刷対象画像の印刷対象用紙30への描画位置を決定(ステップS107)する。
【0034】
画像形成装置1は、描画位置を決定すると、当該描画位置への画像データの描画を開始(ステップS108)し、当該描画した画像データに基づいて用紙30の通常印刷領域30b内への画像の印刷を行う(ステップS109)。
【0035】
次に、画像形成装置1は、Edge to Edge印刷を行う場合には、図5に示すように、複数回の印刷工程に分割して印刷する。
【0036】
画像形成装置1は、図5に示すように、印刷要求があると、PDLコマンドから印刷領域情報を取得して、通常印刷であるかEdge to Edge印刷であるか判断(ステップS201)し、通常印刷の場合(ステップS201、NO)には、図4に示した通常印刷処理(通常の描画処理)を行い(ステップS202)、処理を終了する。
【0037】
ステップS201で、Edge to Edge印刷である場合(ステップS201、YES)は、画像形成装置1は、PDLコマンドから印刷対象の用紙30の情報(用紙サイズ等)を取得(ステップS203)し、PDLコマンドを解釈して、印刷対象の画像データの内容を読み取る(ステップS204)。画像形成装置1は、読み取った画像データを認識して、必要な画像処理を施し(ステップS205)、印刷対象画像がPDLコマンドから印刷対象の用紙30の通常の印刷可能な領域(通常印刷領域30b)内の画像であるか否かを判断する(ステップS206)。
【0038】
ステップS206で、対象画像が通常印刷領域30bの画像である場合(ステップS206、YES)には、画像形成装置1は、通常の印刷処理を行い(ステップS202)、処理を終了する。
【0039】
対象画像が通常印刷領域30bではなく余白領域30aの画像である場合(ステップS206、NO)には画像形成装置1は、PDLコマンドから印刷対象の用紙30の印刷可能なEdge to Edge印刷領域30cの情報(通常印刷領域30bと余白領域30aの情報)を取得(ステップS207)し、当該Edge to Edge印刷領域30cのデータとサイズを認識する(ステップS208)。画像形成装置1は、この認識したEdge to Edge印刷領域30cのデータとサイズを保存(ステップS209)して、当該Edge to Edge印刷領域30cのデータとサイズに基づいて印刷対象画像の印刷対象用紙30へのEdge to Edge印刷領域30cの描画位置を決定する(ステップS210)。
【0040】
画像形成装置1は、描画位置を決定すると、余白領域30aの画像データの濃度を検出(ステップS211)し、濃度に応じて、何回の印刷工程に分割するかを決定し、印刷工程ごとに描画する画像データに分割する(ステップS212)。その後、分割した画像データを揮発もしくは不揮発の記憶部に保存する(ステップS213)。
【0041】
次に、印刷工程の実施回数に応じて、記憶部から画像データを読み出し(ステップS214)、通常印刷領域30bと余白領域30aの描画位置への画像データの描画を開始し(ステップS215)、当該描画した画像データに基づいて用紙30の通常印刷領域30bと余白領域30aへの画像の印刷、すなわち、Edge to Edge印刷を行う(ステップS216)。
【0042】
次に、印刷工程の実施回数と分割数が一致しているかを判断(ステップS217)し、一致している場合(ステップS217、YES)は、印刷用紙を機外に排出する(ステップS218)。一致していない場合(ステップS217、NO)は、印刷工程を再度行う必要があると判断し、ステップS214から印刷工程の実施回数と分割数が一致するまで印刷工程を繰り返す。
【0043】
再度印刷工程を行うには、図6に示すように、一度印刷した用紙を、再度、レジストローラ部へと搬送し、潜像、定着などの印刷工程を実施する。
【0044】
本実施形態に係る複数回の印刷工程に分割して印刷する場合、例えばC成分、M成分、Y成分、K成分の計4回の画像データに分割して印刷する例で説明する。
【0045】
図6(a)に示すように、給紙ローラにて給紙した用紙をレジストローラまで搬送し、C成分の画像データの描画タイミングに合わせて用紙を作像ステーションへと搬送する。そして作像ステーションにて潜像した印刷用紙を定着器にて定着する。
【0046】
ステップS217において、印刷工程の実施回数と分割数が一致していない場合、すなわち、分割数が4、実施回数が1であるため、印刷工程を再度行う必要があると判断(ステップS217、NO)し、再度印刷工程のためにステップS214から実施する。図7の(b)に示すような搬送経路切換え機構にて再印刷搬送経路へ印刷用紙(C成分のみを印刷した用紙)を導き、再印刷搬送経路からレジストローラ部へと用紙を搬送する。その後、分割したY成分の画像データを潜像、定着し再印刷経路へと導く。これをK成分印刷まで実施する。K成分印刷を実施すると、ステップS217において、分割数が4、実施回数が4であるため、すべての画像データの印刷が終了(ステップS217、YES)したとして、図7の(a)に示す搬送経路切換え機構にて機外排出に切り替えて、印刷用紙を機外へ排出する(ステップS218)。
【0047】
このように、本実施形態の画像形成装置1は、Edge to Edge印刷時に、用紙30の余白領域30aを検出し、印刷対象の画像データのうち当該余白領域30aの画像データの濃度に応じて複数回の印刷工程を繰り返し、当該余白領域30aの印刷を行っている。
【0048】
したがって、安価にかつ用紙サイズを小さくすることなく、良好な用紙搬送性能を維持することができるとともに、狙いの高品質の画像濃度を維持しつつ、用紙30の全面に施す全面印刷を高精度に行うことができる。
【0049】
また、ステップS212の印刷工程の分割処理は、例えば、K、Y、M、C、すなわちトナー種類単位に4回の印刷工程を分割してもよい。またその他に、ステップS212の印刷工程の分割処理は、文字や図形の印刷と、写真の印刷の2回の印刷工程に分割しても良い。
【0050】
また、ステップS206の通常印刷領域範囲内か否かの判断において、当該余白領域30aに塗りつぶしパターンである場合のみ、印刷工程の分割処理を実施し、そうでない場合は、通常の印刷処理(ステップ202)を実施してもよい。
【0051】
なお、上述した本実施形態の説明では、全面印刷であるEdge to Edge印刷として、用紙30の全面に画像を印刷する場合について説明したが、Edge to Edge印刷としては、上述した本実施形態の場合に限るものではなく、例えば、少なくとも用紙30の副走査方向の前端側と後端側においてその端まで画像を印刷するものであって、主走査方向においては、所定幅の余白部分を設けて印刷するものであってよい。
【0052】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上述のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0053】
また本発明に係る画像形成装置の全面印刷手段は、記録材の同一面に対して潜像、定着の印刷工程を複数回行うようにしても良い。
【0054】
また本発明に係る画像形成装置で全面印刷を行う時には、像担持体単位で端部領域の印刷を行うようにしても良い。
【0055】
また本発明に係る画像形成装置で全面印刷を行う時には、文字/図形の画像データの印刷とそれ以外の画像データの印刷に分けて端部領域の印刷を行うようにしても良い。
【0056】
また本発明に係る画像形成装置で全面印刷を行う時には、グラフィック画像のデータで、塗り潰しパターンがベタパターンであるときのみ端部領域の印刷を行うようにしても良い。
【0057】
また本発明に係る画像形成プログラムの全面印刷ステップは、記録材の同一面に対して潜像、定着の印刷工程を複数回行うようにしても良い。
【0058】
また本発明に係る画像形成プログラムで全面印刷を行う時には、像担持体単位で端部領域の印刷を行うようにしても良い。
【0059】
また本発明に係る画像形成プログラムで全面印刷を行う時には、文字/図形の画像データの印刷とそれ以外の画像データの印刷に分けて端部領域の印刷を行うようにしても良い。
【0060】
また本発明に係る画像形成プログラムで全面印刷を行う時には、グラフィック画像のデータで、塗り潰しパターンがベタパターンであるときのみ端部領域の印刷を行うようにしても良い。
【0061】
また本発明に係る画像形成プログラムの全面印刷処理は、記録材の同一面に対して潜像、定着の印刷工程を複数回行うようにしても良い。
【0062】
また本発明に係る画像形成プログラムで全面印刷を行う時には、像担持体単位で端部領域の印刷を行うようにしても良い。
【0063】
また本発明に係る画像形成プログラムで全面印刷を行う時には、文字/図形の画像データの印刷とそれ以外の画像データの印刷に分けて端部領域の印刷を行うようにしても良い。
【0064】
また本発明に係る画像形成プログラムで全面印刷を行う時には、グラフィック画像のデータで、塗り潰しパターンがベタパターンであるときのみ端部領域の印刷を行うようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明によれば、画像をEdge to Edge印刷するプリンタ装置、ファクシミリ装置、複合装置、複写装置等の画像形成装置などの用途に適用できる。
【符号の説明】
【0066】
1 画像形成装置
2 操作パネル
3 ホストI/F部
4 インタプリンタ
5 描画エンジン
11 PDLデバイス制御コマンド処理部
12 PDL描画処理コマンド処理部
13 描画処理・デバイス制御部
20 描画位置決定処理部
21 コマンド解析部
22 通常印刷位置決定処理部
23 Edge to Edge印刷位置選択部
30 用紙
30a 余白領域
30b 通常印刷領域
30c Edge to Edge印刷領域
【先行技術文献】
【特許文献】
【0067】
【特許文献1】特開2004−88573号公報
【特許文献2】特開2005−125536号公報
【特許文献3】特開2007−312077号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷する画像データの印刷領域情報と用紙情報から得られる印刷領域データとサイズに基づいて印刷用紙への描画位置を決定する描画位置決定手段と、
全面印刷を行う時には端部領域の画像データの濃度を検出して複数回の印刷工程に分割し、分割された前記印刷工程ごとに描画する画像データを記憶して保存する分割画像データ記憶手段と、
前記分割画像データ記憶手段により記憶された前記印刷工程ごとの前記画像データに基づいて前記端部領域の印刷を繰り返して行う全面印刷手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記全面印刷手段は、記録材の同一面に対して潜像、定着の印刷工程を複数回行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記全面印刷を行う時には、像担持体単位で前記端部領域の印刷を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記全面印刷を行う時には、文字/図形の画像データの印刷とそれ以外の画像データの印刷に分けて前記端部領域の印刷を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記全面印刷を行う時には、グラフィック画像のデータで、塗り潰しパターンがベタパターンであるときのみ前記端部領域の印刷を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項6】
印刷する画像データの印刷領域情報と用紙情報から得られる印刷領域データとサイズに基づいて印刷用紙への描画位置を決定する描画位置決定ステップと、
全面印刷を行う時には端部領域の画像データの濃度を検出して複数回の印刷工程に分割し、分割された前記印刷工程ごとに描画する画像データを記憶して保存する分割画像データ記憶ステップと、
前記分割画像データ記憶ステップにより記憶された前記印刷工程ごとの前記画像データに基づいて前記端部領域の印刷を繰り返して行う全面印刷ステップと、
を有することを特徴とする画像形成方法。
【請求項7】
前記全面印刷ステップは、記録材の同一面に対して潜像、定着の印刷工程を複数回行うことを特徴とする請求項6に記載の画像形成方法。
【請求項8】
前記全面印刷を行う時には、像担持体単位で前記端部領域の印刷を行うことを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成方法。
【請求項9】
前記全面印刷を行う時には、文字/図形の画像データの印刷とそれ以外の画像データの印刷に分けて前記端部領域の印刷を行うことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項記載の画像形成方法。
【請求項10】
前記全面印刷を行う時には、グラフィック画像のデータで、塗り潰しパターンがベタパターンであるときのみ前記端部領域の印刷を行うことを特徴とする請求項6から9のいずれか1項記載の画像形成方法。
【請求項11】
画像形成装置に、
印刷する画像データの印刷領域情報と用紙情報から得られる印刷領域データとサイズに基づいて印刷用紙への描画位置を決定する描画位置決定処理と、
全面印刷を行う時には端部領域の画像データの濃度を検出して複数回の印刷工程に分割し、分割された前記印刷工程ごとに描画する画像データを記憶して保存する分割画像データ記憶処理と、
前記分割画像データ記憶手段により記憶された前記印刷工程ごとの前記画像データに基づいて前記端部領域の印刷を繰り返して行う全面印刷処理と、
を実行させることを特徴とする画像形成プログラム。
【請求項12】
前記全面印刷処理は、記録材の同一面に対して潜像、定着の印刷工程を複数回行うことを特徴とする請求項11に記載の画像形成プログラム。
【請求項13】
前記全面印刷を行う時には、像担持体単位で前記端部領域の印刷を行うことを特徴とする請求項11または12に記載の画像形成プログラム。
【請求項14】
前記全面印刷を行う時には、文字/図形の画像データの印刷とそれ以外の画像データの印刷に分けて前記端部領域の印刷を行うことを特徴とする請求項11から13のいずれか1項記載の画像形成プログラム。
【請求項15】
前記全面印刷を行う時には、グラフィック画像のデータで、塗り潰しパターンがベタパターンであるときのみ前記端部領域の印刷を行うことを特徴とする請求項11から14のいずれか1項記載の画像形成プログラム。
【請求項16】
請求項11から15のいずれか1項記載の画像形成プログラムの処理を記録するコンピュータ読取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−169827(P2010−169827A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−11190(P2009−11190)
【出願日】平成21年1月21日(2009.1.21)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】