説明

画像形成装置、画像形成方法及びプログラム

【課題】画像形成動作の一時停止時間を低減して高効率化及び高速化を図り、生産性を向上させる。
【解決手段】受け付けられた順番にジョブを登録し、登録されたジョブの内容に応じて記録媒体に対して画像形成処理と後処理の実行を行う画像形成装置において、実行されているジョブの後処理に要する時間と、第2ジョブの画像形成処理に要する時間とを比較し、当該比較結果に応じて、実行されているジョブの画像形成処理が終了した後であって実行されているジョブの後処理が実行されている間に、第2ジョブの画像形成処理を実行させる画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のジョブデータを受付可能であり、受け付けられたジョブに基づいて複写又はプリントし、複写又はプリントされた記録媒体に対して後処理を施すことが可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワーク接続されたパーソナルコンピュータ等から送信される画像形成動作を指示するプリントジョブ(画像データ及び画像データの出力条件)を受信した順番に実行し、記録媒体に画像形成処理を行い、画像形成処理後の記録媒体の束に対して、ステイプルで綴じたり、パンチ穴を開けたり、断裁処理、カット処理等を行うなど、これまで人手によって行われてきた作業の一部を自動的に行うフィニッシャー(後処理機能)を備えた画像形成装置が開発されている。
【0003】
このような画像形成装置は、複数のプリントジョブを受信すると、受信した順番に実行するため、後処理に時間がかかるプリントジョブが多い場合には、画像形成を行う画像形成部が一時停止する状態を余儀なくされ、受信した全てのプリントジョブが各プリントジョブに基づいて記録媒体に画像形成され後処理が施されて出力されるまでに多くの時間を必要としており、生産性が低下するという問題があった。
【0004】
そこで、このような生産性の低下を解消する方策として、例えば、画像形成装置が排紙される記録紙の入り口搬送経路、第1の切替部から本体排紙皿方向の搬送経路、昇降排紙皿又は固定排紙皿方向の搬送経路、の各搬送経路に駆動手段を備え、搬送経路中の記録紙の位置を検知して、搬送速度やタイミングを独立して決定し、後処理時間の短縮化を図る技術が開示されている(特許文献1参照)。
【0005】
また、用紙の後処理法に応じて、綴じ処理を行う用紙を綴じ処理位置に配置又は綴じ処理を行わない用紙を用紙排出位置に配置させる振り分け手段と、綴じ処理位置に配置された用紙に綴じ処理を施す綴じ処理手段と、用紙排出位置に配置された用紙を外部に排出させる用紙排出手段とを有する後処理装置が開示されている(特許文献2参照)。
【0006】
更に、実行されているジョブと登録されているジョブの夫々の後処理の内容(後処理の種類、後処理が行われる際の搬送経路、出力される記録媒体の排出口、後処理に要する時間の長短のいずれか)に応じて、ジョブの実行順番を変更する技術が開示されている(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2003−54805号公報
【特許文献2】特開2004−323192号公報
【特許文献3】特開2006−1044号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1又は2に示す様な従来の技術では、次に実行されるジョブの実行タイミングについては示唆されておらず、どのようなタイミングで次のジョブを実行させればよいかが不明である。また、特許文献3に示すような従来の技術では、先行して実行されているジョブの後処理中に次のジョブの画像形成処理を実行させた場合、部毎に分けた先行ジョブの間に割り込ませた次のジョブの画像形成に要する時間によっては、割り込ませたジョブの後に再開される先行ジョブの画像形成処理の実行を待たせる場合が発生する恐れがあり、先行ジョブの全部数の終了時間が遅くなると共に、全体の生産性が低下するという問題が残る。
【0008】
本発明の課題は、上記問題に鑑みて、画像形成動作の一時停止時間を低減して高効率化及び高速化を図り、生産性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、受け付けられた順番にジョブを登録し、当該登録されたジョブの内容に応じて記録媒体に対して画像形成処理と後処理の実行を行う画像形成装置において、実行されている第1ジョブの後処理に要する時間と、前記登録され待機中の第2ジョブの画像形成処理に要する時間とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に応じて、前記実行されている第1ジョブの画像形成処理が終了した後であって当該第1ジョブの後処理が実行されている間に、前記待機中の第2ジョブの画像形成処理を実行させる制御手段と、を備える画像形成装置であること、を特徴としている。
更に、コンピュータを上述した請求項1記載の発明に示した主要手段として機能させるためのプログラムを提供する(請求項20記載の発明)。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記比較手段による比較結果が、前記第1ジョブの後処理に要する時間が前記第2ジョブの画像形成処理に要する時間よりも長い場合、前記第2ジョブの画像形成処理を実行させること、を特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記比較手段による比較結果が、前記第1ジョブの後処理に要する時間が前記第2ジョブの画像形成処理に要する時間以下の場合、前記第2ジョブの画像形成処理を実行させないこと、を特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記第1ジョブ及び前記第2ジョブは、一部又は複数部からなり、前記比較手段は、前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間と、前記第2ジョブの一部の画像形成処理に要する時間とを比較し、前記制御手段は、前記第2ジョブを一部毎に実行させ、前記比較手段による比較結果に応じて、前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、前記第2ジョブの画像形成処理を割り込ませて実行させること、を特徴としている。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記比較手段による比較結果が、前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間が前記第2ジョブの一部の画像形成処理に要する時間よりも長い場合、前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、前記第2ジョブの画像形成処理を割り込ませて実行させること、を特徴としている。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記比較手段による比較結果が、前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間が前記第2ジョブの一部の画像形成処理に要する時間以下の場合、前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、前記第2ジョブの画像形成処理を割り込ませず実行させないこと、を特徴としている。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記第1ジョブ及び前記第2ジョブは、一部又は複数部からなり、前記比較手段は、前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間と、前記第2ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間とを比較し、前記制御手段は、前記第2ジョブを一部毎に実行させ、前記比較手段による比較結果に応じて、前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、前記第2ジョブを割り込ませて実行させること、を特徴としている。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項7記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記比較手段による比較結果が、前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間が前記第2ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間よりも長い場合、前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、前記第2ジョブを割り込ませて実行させること、を特徴としている。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記比較手段による比較結果が、前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間が前記第2ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間以下の場合、前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、前記第2ジョブを割り込ませず実行させないこと、を特徴としている。
【0018】
請求項10に記載の発明は、請求項4から9のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間と、前記第2ジョブの一部の画像形成処理に要する時間とを比較させる第1比較モードと、前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間と、前記第2ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間とを比較させる第2比較モードと、のうちいずれか一方の選択指示を受け付ける比較対象選択手段を備えること、を特徴としている。
【0019】
請求項11に記載の発明は、請求項4から10のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に前記第2ジョブを割り込ませて実行させる第1実行モードと、前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間は前記第2ジョブを割り込ませず実行させない第2実行モードと、前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に前記第2ジョブを割り込ませて実行させる処理を前記制御手段により前記比較手段による比較結果に応じて実行する第3実行モードと、のうちいずれか一つの選択指示を受け付ける実行ジョブ選択手段を備えること、を特徴としている。
【0020】
請求項12に記載の発明は、請求項4から11のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記第1ジョブの任意の部の後処理が終了されると、一時的に中断していた当該第1ジョブに関する画像形成処理を再開させること、を特徴としている。
【0021】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記第1ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている前記第2ジョブの画像形成処理が終了された後、一時的に中断していた前記第1ジョブに関する画像形成処理を再開させること、を特徴としている。
【0022】
請求項14に記載の発明は、請求項12又は13に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記第2ジョブが複数部からなる場合、前記第1ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている前記第2ジョブの任意の部の画像形成処理が終了された後、前記第2ジョブに関する画像形成処理を一時的に中断させ、一時的に中断していた前記第1ジョブに関する画像形成処理を再開させること、を特徴としている。
【0023】
請求項15に記載の発明は、請求項4から14のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記第1ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている前記第2ジョブの任意の部の画像形成処理が終了された後、前記第2ジョブに関する画像形成処理を一時的に中断させ、一時的に中断していた前記第1ジョブに関する画像形成処理を再開させる第1再開モードと、前記第1ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている前記第2ジョブの全ての部の画像形成処理が終了された後、一時的に中断していた前記第1ジョブに関する画像形成処理を再開させる第2再開モードと、のうちいずれか一方の選択指示を受け付ける再開選択手段を備えること、を特徴としている。
【0024】
請求項16に記載の発明は、請求項1から15のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記制御手段により割り込ませて実行されるジョブの後処理は、前記第1ジョブの後処理とは異なること、を特徴としている。
【0025】
請求項17に記載の発明は、受け付けられた順番にジョブが登録される際、複数の部から成るジョブを部毎に独立したジョブとして分割して複数の分割ジョブを生成する分割手段と、前記分割手段により分割され生成された分割ジョブの後処理に要する時間と、当該分割ジョブとは異なる他のジョブに基づいて分割され生成された分割ジョブの画像形成処理に要する時間とを比較する分割ジョブ比較手段と、前記分割ジョブ比較手段による比較結果に応じて、前記分割ジョブとは異なる他のジョブに基づいて分割され生成された分割ジョブの登録順番を変更する登録制御手段と、を備えること、を特徴としている。
【0026】
請求項18に記載の発明は、受け付けられた順番にジョブを登録し、当該登録されたジョブの内容に応じて記録媒体に対して画像形成処理と後処理の実行を行う画像形成方法において、実行されている第1ジョブの後処理に要する時間と、前記登録され待機中の第2ジョブの画像形成処理に要する時間とを比較する比較工程と、前記比較工程による比較結果に応じて、前記実行されている第1ジョブの画像形成処理が終了した後であって当該第1ジョブの後処理が実行されている間に、前記待機中の第2ジョブの画像形成処理を実行させる制御工程と、を含む画像形成方法であること、を特徴としている。
【0027】
請求項19に記載の発明は、受け付けられた順番にジョブが登録される際、複数の部から成るジョブを部毎に独立したジョブとして分割して複数の分割ジョブを生成する分割工程と、前記分割工程により分割され生成された分割ジョブの後処理に要する時間と、当該分割ジョブとは異なる他のジョブに基づいて分割され生成された分割ジョブの画像形成処理に要する時間とを比較する分割ジョブ比較工程と、前記分割ジョブ比較工程による比較結果に応じて、前記分割ジョブとは異なる他のジョブに基づいて分割され生成された分割ジョブの登録順番を変更する登録制御工程と、を含む画像形成方法であること、を特徴としている。
【発明の効果】
【0028】
請求項1、18、20に記載の発明によれば、実行されている第1ジョブの後処理に要する時間と、登録され待機中の第2ジョブの画像形成処理に要する時間との比較結果に応じて、実行されている第1ジョブの後処理が実行されている間に待機中の第2ジョブの画像形成処理を実行させることができるため、画像形成装置における画像形成動作の一時停止時間を低減でき、高効率化及び高速化を図り、生産性を向上させることができる。
【0029】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1ジョブの後処理に要する時間が第2ジョブの画像形成処理に要する時間よりも長い場合、第2ジョブの画像形成処理を実行されているジョブの後処理が実行されている間に実行させることができ、実行されているジョブに関する画像形成装置における画像形成動作の一時停止時間を低減できる。
【0030】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1ジョブの後処理に要する時間が第2ジョブの画像形成処理に要する時間以下の場合、第2ジョブの画像形成処理を実行させないことができる。
【0031】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1ジョブの一部の後処理に要する時間と、第2ジョブの一部の画像形成処理に要する時間との比較結果に応じて、第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、第2ジョブの画像形成処理を割り込ませて実行させることができ、一部毎に画像形成処理の実行順序を入れ替えることができるため、画像形成装置における画像形成動作の一時停止時間を低減でき、高効率化及び高速化を図り、生産性を向上させることができる。
【0032】
請求項5記載の発明によれば、請求項4と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1ジョブの一部の後処理に要する時間が第2ジョブの一部の画像形成処理に要する時間よりも長い場合、第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、第2ジョブの画像形成処理を割り込ませて実行させることができ、第1ジョブに関する画像形成装置における画像形成動作の一時停止時間を低減できる。
【0033】
請求項6に記載の発明によれば、請求項4又は5と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1ジョブの一部の後処理に要する時間が第2ジョブの一部の画像形成処理に要する時間以下の場合、第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、第2ジョブの画像形成処理を割り込ませて実行させないことができ、第1ジョブの任意の部に後続する部の画像形成処理が待機するという弊害を防止できる。
【0034】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1ジョブの一部の後処理に要する時間と、第2ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間との比較結果に応じて、第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、第2ジョブを割り込ませて実行させることができる。
【0035】
請求項8に記載の発明によれば、請求項7と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1ジョブの一部の後処理に要する時間が第2ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間よりも長い場合、第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、第2ジョブを割り込ませて実行させることができる。
【0036】
請求項9に記載の発明によれば、請求項7又は8と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1ジョブの一部の後処理に要する時間が第2ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間以下の場合、第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、第2ジョブを割り込ませて実行させないことができ、第1ジョブの任意の部に後続する部の画像形成処理が待機するという弊害を防止できる。
【0037】
請求項10に記載の発明によれば、請求項4から9のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1比較モードと第2比較モードのうちいずれか一方の選択指示を受け付けることができるため、ユーザの要求に応じて比較対象を設定することができ、制御の自由度が向上する。
【0038】
請求項11に記載の発明によれば、請求項4から10のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1実行モード、第2実行モード、第3実行モードのいずれか一つの選択指示を受け付けることができるため、ユーザの要求に応じて実行されるジョブの順番の割り込み設定の自由度が向上する。
【0039】
請求項12に記載の発明によれば、請求項4から11のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1ジョブの任意の部の後処理が終了されると、一時的に中断していた当該第1ジョブに関する画像形成処理を再開させることができ、後続する部の画像形成処理を再開できる。
【0040】
請求項13に記載の発明によれば、請求項12と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている第2ジョブの画像形成処理が終了された後、一時的に中断していた第1ジョブに関する画像形成処理を再開させることができ、第1ジョブの画像形成処理と第2ジョブの画像形成処理との衝突を防ぐことができる。
【0041】
請求項14に記載の発明によれば、請求項12又は13と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第2ジョブが複数部からなる場合において、第1ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている第2ジョブの任意の部の画像形成処理が終了された後に、第2ジョブに関する画像形成処理を一時的に中断させ、一時的に中断していた第1ジョブに関する画像形成処理を再開させることができ、第1ジョブの画像形成処理と第2ジョブの画像形成処理との衝突を防ぐことができる。
【0042】
請求項15に記載の発明によれば、請求項4から14のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1再開モード、第2再開モードのうちいずれか一方の選択指示を受け付けることができるため、ユーザの好みに応じて第1ジョブに関する画像形成処理の再開の条件を設定することができ、制御の自由度が向上する。
【0043】
請求項16に記載の発明によれば、請求項1から15のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、第1ジョブと当該第1ジョブの後処理中に割り込ませて実行されるジョブとの後処理の衝突を防止することができる。
【0044】
請求項17、19に記載の発明によれば、複数の部から成るジョブを部毎に独立したジョブとして分割して複数の分割ジョブを生成することができ、分割ジョブの後処理に要する時間と、当該分割ジョブとは異なるジョブに基づいて分割され生成された分割ジョブの画像形成処理に要する時間との比較結果に応じて、分割ジョブとは異なる他のジョブに基づいて分割され生成された分割ジョブの登録順番を変更することができるため、一部を1つのジョブとして扱うことができ、ジョブ実行制御の簡素化を図り得ることができるため、画像形成装置における画像形成動作の一時停止時間を低減でき、高効率化及び高速化を図り、生産性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
[実施の形態1]
以下、図を参照して本発明の実施の形態1を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施の形態1における画像形成装置Aの断面構成図を示す。
【0046】
画像形成装置Aは、原稿から画像を読み取り、読み取った画像を処理対象紙としての紙等の記録媒体Pに画像形成するコピー機能や、パーソナルコンピュータ等から画像データを受信し、画像データが表す画像を記録媒体上に形成して出力するプリンタ機能、原稿から画像を読み取り、読み取った画像データを保存したり外部に送信するスキャナ機能等を備えたデジタル複合機であり、画像が形成された記録媒体に対して、ステイプル処理、パンチ処理、折り処理、断裁処理、カッティング処理等の後処理を施す後処理機能等を備える。図1に示すように、画像形成装置Aは、本体部1と後処理を行う手段としての後処理部2とから構成される。
【0047】
本体部1は、画像読取部10と、プリント部20とから構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿送り部11と読取部12とを備える。
自動原稿送り部11の原稿トレイT1に載置された原稿dは、読取部12の読取個所であるコンタクトガラスに搬送され、読取部12の光学系により原稿dの片面又は両面の画像が読み取られ、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ12aにより原稿dの画像が読み取られる。ここで、画像とは、図形や写真等のイメージデータに限らず、文字や記号等のテキストデータ等も含む意である。
【0048】
読取部12により読み取られた画像(アナログ画像信号)は、後述する画像制御部に出力され、画像制御部においてA/D変換され各種画像処理が施された後、プリント部20に出力される。
【0049】
画像形成処理を行う手段としてのプリント部20は、入力されたプリントデータに基づいて、電子写真方式の画像形成処理を行うものであり、画像形成部21、給紙部22、給紙搬送部23、定着部24、搬出部25を備えて構成される。
【0050】
画像形成部21は、感光体ドラム、帯電装置、画像データを表す光を出力する露光装置、現像装置、転写装置21a、クリーニング部を備えている。
具体的には、帯電装置により帯電された感光体ドラムに露光装置で光を照射して静電潜像を形成する。そして、現像装置は、静電潜像が形成された感光体ドラムの表面に帯電したトナーを付着させて静電潜像を現像する。現像装置により感光体ドラム上に形成されたトナー像は、転写装置21aにおいて記録媒体Pに転写される。また、記録媒体Pにトナー像が転写された後、感光体ドラムの表面の残留電荷や残留トナー等は、クリーニング部により除去される。
【0051】
給紙部22は、複数の給紙カセット、給紙手段、手差しトレイT2を備える。給紙カセットは、給紙カセット毎にサイズや種類毎に予め識別された記録媒体Pが収容されており、給紙手段によって収容された記録媒体Pを最上部から一枚ずつ給紙搬送部23に向けて搬送する。手差しトレイT2は、ユーザのニーズに合わせて様々な種類の記録媒体Pをその都度積載可能となっており、給紙ローラによって積載された記録媒体Pを最上部から一枚ずつ給紙搬送部23に向けて搬送する。
【0052】
給紙搬送部23は、給紙部22から搬送された記録媒体Pを、複数の中間ローラ、レジストローラ等を経て転写装置21aへと搬送する。
【0053】
定着部24は、給紙搬送部23によって搬送された記録媒体Pに転写されたトナー像を熱定着する。定着処理された記録媒体Pは、搬出部25の排紙ローラに挟持されて搬出口25aから後処理部2へ出力される。
【0054】
後処理部2は、本体部1により画像が形成された記録媒体のソート処理を行うソート部、パンチ穴をあけるパンチ処理を行うパンチユニット、記憶媒体の束にステイプルをとめるステイプル処理を行うステイプルユニット、折り処理を行う折りユニット、断裁処理を行う断裁ユニット、カッティング処理を行うカッティングユニット等を備え、各種後処理を行うフィニッシャーである。各種後処理が施された又は施されなかった記録媒体は、排紙トレイT3に排紙される。
【0055】
なお、後処理部2は、大量の記録媒体Pを収納可能な昇降排紙トレイや、その他の後処理を実行させる後処理ユニットを備える構成であってもよい。
【0056】
図2に、本実施の形態1における画像形成装置Aの制御ブロック図を示す。
図2に示すように、画像形成装置Aは、本体部1を制御する本体制御部1aとプリンタコントローラ1bと、本体部1に接続された後処理部2を備えている。本体制御部1aは、プリンタコントローラ1bのLANIF(Local Area Network InterFace)14bを介してネットワークN上のユーザ端末PCと相互に情報の送受信が可能に接続されている。
【0057】
本体制御部1aは、画像読取部10、プリント部20、操作表示部90、画像制御部100を備えて構成される。なお、図1で説明した各部と同一の構成には、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0058】
画像制御部100は、制御部110、不揮発メモリ120、RAM(Random Access Memory)130、読込処理部140、圧縮・伸張IC150、DRAM(Dynamic Random Access Memory)制御IC160、画像メモリ170、書込処理部190を備えている。
【0059】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)等から構成され、不揮発メモリ120に格納されている各種処理プログラムに従って画像形成装置Aの各部の動作を集中制御する。例えば、操作表示部90から入力される操作信号に従って、コピーモード、プリンタモード、スキャナモードを切り替え、不揮発メモリ120に記憶されている各モードに対する処理プログラムを読み出して、複写、印刷、画像データの読取等の制御を行う。また、操作表示部90から入力される操作信号やユーザ端末PCから入力されるデータに従って、プリント出力された記録媒体Pの後処理を設定する。
【0060】
また、制御部110は、本実施の形態1を実現させるために、不揮発メモリ120から本実施の形態1に係るジョブ登録プログラム、ジョブ実行プログラム、操作表示部90から入力された各種モード等や各種データと、RAM130からジョブキューとジョブデータとを読み出して、当該プログラムや各種データとの協働により複数のジョブの実行順番を制御する。即ち、本実施の形態1の制御部110は、受付順に登録されたジョブ(以下、登録ジョブと言う。)を実行する際、本体部1及び後処理部2によって実行されているジョブ(以下、実行ジョブという。)の後処理中に出力実行待ちの登録ジョブ(以下、待機中ジョブという。)の画像形成処理を割り込ませて実行させる。
【0061】
なお、ジョブとは、画像形成装置Aが行う画像形成処理及び後処理等に関する一連の動作を示す。例えば、複数枚の原稿を出力する場合には、複数枚の出力に関する一連の動作が1ジョブであり、複数部数を出力する場合には、複数部数分の出力に関する一連の動作が1ジョブである。
【0062】
不揮発メモリ120は、画像形成に係る各種処理プログラム及びデータの他、本実施の形態1に係るジョブ登録プログラム、ジョブ実行プログラム、操作表示部90により受け付けられた各種モード等や各種データ、画像形成処理された記録媒体Pに対する後処理をプリント部20を介して後処理制御部400に対し設定するためのデータ及び各種プログラムで処理されたデータ等を記憶する。
【0063】
本実施の形態1のジョブ登録プログラムは、ジョブを受け付けられた順番に登録し、登録されたジョブ(登録ジョブ)の行列データ(以下、ジョブキュー)を作成するプログラムである。
【0064】
本実施の形態1のジョブ実行プログラムは、登録ジョブを実行する際に、操作表示部90により受け付けられた後述する各種モードに応じて、実行されているジョブ(実行ジョブ)の後処理に要する時間(tn)と、待機中ジョブの画像形成処理に要する時間(tm)とを比較し、当該比較結果に応じて、実行ジョブの画像形成処理が終了した後であって当該実行ジョブの後処理が実行されている間に、当該待機中ジョブの画像形成処理を実行させるジョブ実行処理を実行させるプログラムである。
【0065】
このジョブ実行処理は、実行ジョブの後処理に要する時間(tn)と待機中ジョブの画像形成処理に要する時間(tm)との比較結果が、実行ジョブの後処理に要する時間(tn)が待機中ジョブの画像形成処理に要する時間(tm)よりも長い場合(tn>tm)、当該待機中ジョブの画像形成処理を割り込ませて実行させ、一方、実行ジョブの後処理に要する時間(tn)が待機中ジョブの画像形成処理に要する時間(tm)以下の場合(tn≦tm)、実行ジョブの画像形成処理が終了した後であっても、当該待機中ジョブの画像形成処理を割り込ませず実行させない処理が行われる。
【0066】
特に、ジョブ実行処理は、実行ジョブ及び待機中ジョブが一部又は複数部から成る場合、後述する各種モードに応じて、待機中ジョブを一部毎に実行させると共に、実行ジョブの一部の後処理に要する時間(tn1)と、待機中ジョブの一部の画像形成処理に要する時間(tm1)又は待機中ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間(tm)とを比較し、当該比較結果に応じて、実行ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該実行ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、待機中ジョブの画像形成処理を割り込ませて実行させる。
【0067】
実行ジョブ及び待機中ジョブが一部又は複数部から成る場合であって、実行ジョブの一部の後処理に要する時間(tn1)と待機中ジョブの一部の画像形成処理に要する時間(tm1)とを比較する場合、当該比較結果が、実行ジョブの一部の後処理に要する時間(tn1)が待機中ジョブの一部の画像形成処理に要する時間(tm1)よりも長い場合(tn1>tm1)、実行ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該実行ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、当該待機中ジョブの画像形成処理を割り込ませて実行させ、一方、実行ジョブの一部の後処理に要する時間(tn1)が待機中ジョブの一部の画像形成処理に要する時間(tm1)以下の場合(tn1≦tm1)、実行ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該実行ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、当該待機中ジョブの画像形成処理を割り込ませず実行させない処理を行われる。
ここで実行ジョブの任意の部の後処理とは、実行ジョブのn部目(nは設定部数以下の任意の自然数)の後処理を意味する。
【0068】
実行ジョブ及び待機中ジョブが一部又は複数部から成る場合であって、実行ジョブの一部の後処理に要する時間(tn1)と、待機中ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間(tm)とを比較する場合、当該比較結果が、実行ジョブの一部の後処理に要する時間(tn1)が待機中ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間(tm)よりも長い場合(tn1>tm)、実行ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該実行ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、当該待機中ジョブを割り込ませて実行させ、一方、実行ジョブの一部の後処理に要する時間(tn1)が待機中ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間(tm)以下の場合(tn1≦tm)、実行ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該実行ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、待機中ジョブを割り込ませず実行させない処理が行われる。
【0069】
また、ジョブ実行処理は、後述する各種モードに応じて、実行ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該実行ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている待機中ジョブの画像形成処理が終了された後、一時的に中断していた実行ジョブに関する画像形成処理を再開させる。
【0070】
特に、待機中ジョブが複数部からなる場合には、実行ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該実行ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている待機中ジョブの任意の部の画像形成処理が終了された後、当該待機中ジョブに関する画像形成処理を一時的に中断させ、一時的に中断していた実行ジョブに関する画像形成処理を再開させる処理が行われる。
【0071】
このように、制御部110が不揮発メモリ120内に記憶されているジョブ実行プログラムをRAM130等との協働により実行することにより、比較手段及び制御手段としての機能を実現する。
【0072】
RAM130は、制御部110により実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成し、ジョブキュー、各種動作設定、各ジョブのジョブデータ、各種ワークデータ等を記憶する。
【0073】
ジョブデータは、プリント条件と画像データとに基づいて、出力されるページ共通のデータ(ページ共通データ)と、出力されるページ毎のデータ(ページ別データ)とから構成されている。
【0074】
ページ共通データは、ユーザ端末PCから入力されるデータや、後述する操作表示部90から入力される操作信号に基づいた設定条件を含む。例えば、記録媒体Pの出力部数を示す設定部数、出力済みの部数がカウントされた値を示す出力済み部数、一部あたりのトレイから給紙した枚数を示す給紙枚数、画像形成処理又は後処理が行われた記録媒体Pが排出される排出トレイ、後処理の種類を示す各種後処理設定等である。
【0075】
ページ別データは、出力されるプリントデータと使用される記録媒体Pとの向きの整合を図るため、プリントデータが回転される角度である出力時画像回転角度、ページ毎のプリントデータが格納されているアドレスを示す画像格納アドレス等から構成される。
【0076】
読込処理部140は、画像読取部10のCCDイメージセンサ12aから入力されるアナログ画像信号に、アナログ処理、A/D変換処理、シェーディング処理等の各種処理を施した後、デジタル画像データを生成する。生成された画像データは、圧縮・伸張IC150に出力される。
【0077】
圧縮・伸張IC150は、入力されたデジタル画像データに圧縮処理を施し、また、入力される圧縮画像データに伸長処理を施してDRAM制御IC160に出力する。
【0078】
DRAM制御IC160は、制御部110からの指示に従って、圧縮・伸張IC150によるデジタル画像データの圧縮処理及び圧縮画像データの伸長処理を制御するとともに、画像メモリ170への画像データの入出力制御を行う。
【0079】
例えば、画像読取部10により読み取る原稿画像の保存が指示されると、読込処理部140から入力されたデジタル画像データを圧縮・伸張IC150により圧縮処理し、圧縮画像データを画像メモリ170の圧縮メモリ171に格納させる。また、圧縮メモリ171に格納された圧縮画像データのプリント出力が指示されると、圧縮メモリ171から圧縮画像データを読み出し、圧縮・伸張IC150により伸長処理を施してページメモリ172に格納させる。さらに、ページメモリ172に格納された非圧縮画像データのプリント出力が指示されると、ページメモリ172から非圧縮画像データを読み出して書込処理部190に出力する。
【0080】
画像メモリ170は、DRAM(Dynamic RAM)から構成される圧縮メモリ171とページメモリ172とを備える。圧縮メモリ171は、圧縮画像データを格納するためのメモリであり、ページメモリ172は、プリント出力前にプリント出力対象の非圧縮画像データを一時的に格納するためのメモリである。
【0081】
書込処理部190は、DRAM制御IC160から入力された非圧縮画像データに基づいて、画像形成のためのプリントデータを生成し、プリント部20に出力する。
【0082】
画像読取部10は、CCDイメージセンサ12a、画像読取制御部200、その他ここでは図示しないが図1に示した自動原稿送り部11、読取部12から構成される。画像読取制御部200は、自動原稿送り部11、読取部12等を制御して、コンタクトガラスに載置された原稿面の露光走査を実行させ、光の反射光をCCDイメージセンサ12aにより光電変換を行い画像を読み取る。読み取られたアナログ画像信号は画像制御部100の読込処理部140に出力される。
【0083】
プリント部20は、図1に示した画像形成部21等のプリント出力に係る各部やプリント制御部300を備えて構成される。プリント制御部300は、制御部110からの指示に従って画像形成部21等のプリント部20の各部の動作を制御し、書込処理部190から入力された画像データに基づいて記録媒体Pに画像形成を行わせると共に、制御部110からの指示に従って後処理部2の各部を動作させる指示信号を後処理制御部400に出力する。
【0084】
操作表示部90は、LCD(Liquid Crystal Display)91、操作表示制御部900、その他図示しない操作キー群から構成される。LCD91上には、LCD91を覆うようにタッチパネルが設けられており、操作表示制御部900は、制御部110から入力される表示信号に従って、プリント条件を入力するための基本画面や、各種処理結果等をLCD91に表示させる。また、操作表示制御部900は、操作キー群又はタッチパネルから入力される操作信号を制御部110に出力する。
【0085】
更に、操作表示部90は、ジョブ実行処理において各種モードを選択可能な各種モード選択画面をLCD91上に表示させ、当該各種モードの操作指示を受け付け、当該操作指示に応じた操作信号を制御部110に出力する。
【0086】
操作表示部90は、実行ジョブの一部の後処理に要する時間(tn1)と待機中ジョブの一部の画像形成処理に要する時間(tm1)とを比較させる第1比較モードと、実行ジョブの一部の後処理に要する時間(tm1)と待機中ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間(tm)とを比較させる第2比較モードと、のうちいずれか一方のモードの選択指示を受け付ける比較モード選択画面をLCD91上に表示させ、当該画面に基づく第1比較モード又は第2比較モードの選択指示を示す操作信号を制御部110に出力する比較対象選択手段としての機能を実現する。
【0087】
このように、第1比較モードと第2比較モードのうちいずれか一方の選択指示を受け付けることができるため、ユーザの好みに応じて比較対象を設定することができ、制御の自由度が向上する。
【0088】
また、操作表示部90は、実行ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該実行ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に待機中ジョブを割り込ませて実行させる第1実行モードと、実行ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間は待機中ジョブを割り込ませず実行させない第2実行モードと、実行ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該実行ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に待機中ジョブを割り込ませて実行させる処理を制御部110による前述したジョブ実行処理の比較結果に応じて実行する第3実行モードと、のうちいずれか一つの選択指示を受け付ける実行モード選択画面をLCD91上に表示させ、当該画面に基づく第1実行モード、第2実行モード、又は、第3実行モードのいずれか一つの選択指示を示す操作信号を制御部110に出力する実行ジョブ選択手段としての機能を実現する。
【0089】
このように、第1実行モード、第2実行モード、第3実行モードのいずれか一つの選択指示を受け付けることができるため、ユーザの要求に応じて実行されるジョブの順番の割り込み設定の自由度が向上する。
【0090】
更に、操作表示部90は、実行ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該実行ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている待機中ジョブの任意の部の画像形成処理が終了された後、当該待機中ジョブに関する画像形成処理を一時的に中断させ、一時的に中断していた実行ジョブに関する画像形成処理を再開させる第1再開モードと、実行ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該実行ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている待機中ジョブの全ての部の画像形成処理が終了された後、一時的に中断していた実行ジョブに関する画像形成処理を再開させる第2再開モードと、のうちいずれか一方の選択指示を受け付ける再開モード選択画面をLCD91上に表示させ、当該画面に基づく第1再開モード又は第2再開モードの選択指示を示す操作信号を制御部110に出力する再開選択手段としての機能を実現する。
【0091】
このように、第1再開モード、第2再開モードのうちいずれか一方の選択指示を受け付けることができるため、ユーザの要求に応じて実行されているジョブに関する画像形成処理の再開の条件を設定することができ、制御の自由度が向上する。
【0092】
次に、プリンタコントローラ1bの各部について説明する。
プリンタコントローラ1bは、コントローラ制御部11b、DRAM制御IC12b、画像メモリ13b、LANIF14bから構成される。
【0093】
コントローラ制御部11bは、各部の動作を統括的に制御し、LANIF14bを介して、ユーザ端末PCから入力されるデータをジョブとして本体制御部1aへ配信する機能を実現する。
【0094】
DRAM制御IC12bは、LANIF14bにより受信されたデータの画像メモリ13bへの格納や、画像メモリ13bからのデータの読み出しを制御する。また、DRAM制御IC12bは、画像制御部100のDRAM制御IC160とPCI(Peripheral Components Interconnect)バスで接続されており、コントローラ制御部11bからの指示に従って、プリント対象のデータを画像メモリ13bから読み出してDRAM制御IC160に出力する。
【0095】
画像メモリ13bは、DRAMから構成され、入力されたデータを一時的に格納する。
【0096】
LANIF14bは、NIC(Network Interface Card)やモデム等のネットワークNに接続するための通信インターフェイスであり、ユーザ端末PCからネットワークNを介して、印刷対象のデータを受信する。受信されたデータは、DRAM制御IC12bに出力される。
【0097】
後処理部2は、パンチユニット、ステイプルユニット、折りユニット、断裁ユニット、カッティングユニット等、各種後処理ユニットへ記録媒体を搬送する搬送ローラ等の搬送手段等が設けられており、各部は後処理制御部400により統括的に制御されている。
【0098】
後処理制御部400は、制御部110からプリント制御部300を介して入力される後処理の指示信号に応じて、記録媒体Pを搬送経路に沿って所定の後処理ユニットに搬送し、各部を駆動制御して記録媒体Pに所定の後処理を行わせ、所定のトレイに排出する制御を行う。
【0099】
次に、本実施の形態1の動作を説明する。
図3、4に、本実施の形態1におけるジョブ実行処理のフローチャートを示す。
図3、4に示すジョブ実行処理は、制御部110において、ジョブ実行プログラム、操作表示部90により受け付けられた各種モードや各種データに基づいて実行される。
【0100】
制御部110は、登録ジョブがあるか否かを判断する(ステップS1)。制御部110は、登録ジョブがないと判断した場合(ステップS1;No)、ステップS1に戻り登録ジョブがあるまで待機する。
【0101】
制御部110は、登録ジョブがあると判断した場合(ステップS1;Yes)、ジョブキューの先頭に登録されている登録ジョブを実行ジョブとし、当該実行ジョブにおいて実行された部数をカウントする実行部数カウント値nを1に初期化して(ステップS2)、実行ジョブのn部目の画像形成処理の実行を開始させる(ステップS3)。
【0102】
制御部110は、実行ジョブのジョブデータを参照して、後処理があるか否かを判別し(ステップS4)、後処理がないと判別した場合(ステップS4;No)、ステップS11に進む。
【0103】
制御部110は、実行ジョブは後処理があると判別した場合(ステップS4;Yes)、当該実行ジョブのジョブデータに基づいて、当該実行ジョブの一部の後処理開始から後処理終了までの一部分の後処理に要する時間(tn1)を算出する(ステップS5)。
【0104】
制御部110は、当該実行ジョブのn部目の画像形成処理が完了(ステップS6)すると、n部目の後処理の実行を開始させ(ステップS7)、当該実行ジョブのn+1部目の画像形成処理が不可能か否か、即ち、n部目の後処理の実行と、n+1部目の画像形成処理の実行を並行して実行させることができるか否かを判別する(ステップS8)。
【0105】
ステップS8において、実行ジョブのn部目の後処理中にn+1部目の画像形成処理を停止させる時間が短い、又は、画像形成処理を停止させる必要がない場合には、n+1部目の画像形成処理が可能と判別することができる。例えば、当該実行ジョブの後処理がソートやグループ出力をオフセット排紙する場合等が挙げられる。
【0106】
制御部110は、実行ジョブのn+1部目の画像形成処理が可能であると判別した場合(ステップS8;No)、ステップS10に進む。
【0107】
制御部110は、実行ジョブのn+1部目の画像形成処理が可能であると判別した場合(ステップS8;Yes)、待機中ジョブがないか否かを判別する(ステップS9)。
【0108】
制御部110は、待機中ジョブがないと判別した場合(ステップS9;Yes)、実行ジョブのn部目の後処理が完了しているか否かを判別し(ステップS10)、実行ジョブのn部目の後処理が完了していないと判別した場合(ステップS10;No)、ステップS9に戻る。
【0109】
制御部110は、ステップS4;No後、ステップS8;No後のステップS10後、後述するステップS23;Yes後、又は、実行ジョブのn部目の後処理が完了していると判別した場合(ステップS10;Yes)、当該実行ジョブにおいて未実行の部があるか否かを判別する(ステップS11)。
【0110】
制御部110は、当該実行ジョブにおいて未実行の部があると判別した場合(ステップS11;Yes)、実行部数カウント値nに1を加算して(ステップS12)、ステップS3に戻る。
【0111】
制御部110は、当該実行ジョブにおいて未実行の部がないと判別した場合(ステップS11;No)、本処理を終了させる。
【0112】
制御部110は、待機中ジョブがあると判別した場合(ステップS9;No)、実行ジョブとジョブキューの待機中ジョブとの後処理が異なるか否かを判別する(ステップS13)。
【0113】
ステップS13において、実行ジョブと待機中ジョブの後処理が異なるか否かの判別は、実行ジョブの後処理の経路上と待機中ジョブの後処理の経路が重ならないか否かの判別や、実行ジョブの後処理の種類(例えば、パンチ、ステイプル、折り、断裁、カッティング等)と待機中ジョブの後処理の種類が異なるか否かを判別し、画像形成処理済みの記録媒体が混在したり搬送経路上で衝突したりしないか否かを判別するものである。
【0114】
このように、ステップS13の判別を行うことによって、実行ジョブと当該実行ジョブの後処理中に割り込ませて実行される待機中ジョブとの後処理の衝突を防止することができる。
【0115】
制御部110は、実行ジョブと待機中ジョブの後処理が異ならないと判別した場合(ステップS13;No)、待機中ジョブの登録状態を継続させ(ステップS14)、ステップS9に戻る。
【0116】
制御部110は、実行ジョブと待機中ジョブの後処理が異なると判別した場合(ステップS13;Yes)、第1比較モードが選択されているか否かを判別する(ステップS15)。
【0117】
制御部110は、第1比較モードが選択されていると判別した場合(ステップS15;Yes)、ステップS13において実行ジョブと後処理が異なると判別された待機中ジョブのジョブデータに基づいて、当該待機中ジョブの一部の画像形成処理に要する時間(tm1)を算出する(ステップS16)。
【0118】
制御部110は、第1比較モードが選択されていないと判別された場合(ステップS15;No)、第2比較モードが選択されたものとして判別し、ステップS13において実行ジョブと後処理が異なると判別された待機中ジョブのジョブデータに基づいて、当該待機中ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間(tm)を算出する(ステップS17)。
【0119】
制御部110は、ステップS16又はステップS17後、当該待機中ジョブに割込フラグをセットして割込ジョブとして設定し(ステップS18)、実行ジョブのn部目の後処理時間tn1を再計算する(ステップS19)。
【0120】
ステップS19において、ステップS5において算出された一部の後処理時間tn1から当該n部目の後処理開始時刻からから割込フラグがセットされるまでの時刻の間の時間を減算することにより、現在実行されているn部目の残りの後処理の時間をn部目の実質的な後処理に要する時間を算出するものである。
【0121】
制御部110は、第3実行モードが選択されているか否かを判別し(ステップS20)、第3実行モードが選択されていると判別した場合(ステップS20;Yes)、第1比較モードが選択されている場合には、ステップS19において算出した実行ジョブのn部目の後処理時間(tn1)とステップS16において算出された待機中ジョブの一部の画像形成処理に要する時間(tm1)とが比較され、実行ジョブのn部目の後処理時間(tn1)がステップS16において算出された待機中ジョブの一部の画像形成処理に要する時間(tm1)よりも大きいか否かが判別され、一方、第2比較モードが選択されている場合には、ステップS19において算出した実行ジョブのn部目の後処理時間(tn1)とステップS17において算出された待機中ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間(tm)とが比較され、実行ジョブのn部目の後処理時間(tn1)がステップS17において算出された待機中ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間(tm)よりも大きいか否かが判別される(ステップS21)。
【0122】
制御部110は、第3実行モードが選択されていないと判別した場合(ステップS20;No)、第1実行モードが選択されているか否かを判別する(ステップS22)。
【0123】
制御部110は、実行ジョブのn部目の後処理時間(tn1)が、ステップS16において算出された待機中ジョブの一部の画像形成処理に要する時間(tm1)よりも大きい、又は、ステップS17において算出された待機中ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間(tm)よりも大きい、と判別されない場合(ステップS21;No)、又は、第1実行モードが選択されていないと判別されず、第2実行モードが選択されたものとして判別した場合(ステップS22;No)、実行ジョブのn部目の後処理が完了したか否かを判別する(ステップS23)。
【0124】
制御部110は、実行ジョブのn部目の後処理が完了したと判別した場合(ステップS23;Yes)、ステップS11に戻り、実行ジョブのn部目の後処理が完了していないと判別した場合(ステップS23;No)、ステップS10に戻る。
【0125】
制御部110は、実行ジョブのn部目の後処理時間(tn1)が、ステップS16において算出された待機中ジョブの一部の画像形成処理に要する時間(tm1)よりも大きい、又は、ステップS17において算出された待機中ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間(tm)よりも大きい、と判別した場合(ステップS21;Yes)、又は、第1実行モードが選択されていると判別した場合(ステップS22;Yes)、実行ジョブの任意の部、即ち、実行ジョブ内のいずれかの部(n部目)の後処理が実行され、n部目の画像形成処理が完了した状態で、実行ジョブの画像形成処理を中断し(ステップS24)、ステップS25に進む。
【0126】
制御部110は、当該実行ジョブに関する画像形成処理を一時的に中断した後、割込ジョブの実行を開始させ(ステップS25)、実行ジョブのn部目の後処理が完了しているか否かを判別する(ステップS26)。
【0127】
制御部110は、実行ジョブのn部目の後処理が完了していないと判別した場合(ステップS26;No)、割込ジョブに未実行の部があるか否かを判別する(ステップS27)。
【0128】
制御部110は、割込ジョブに未実行の部があると判別した場合(ステップS27;Yes)、割込ジョブの未実行の部の実行を開始させ(ステップS28)、ステップS25に戻り、割込ジョブに未実行の部がないと判別した場合(ステップS27;No)、ステップS34に進む。
【0129】
制御部110は、実行ジョブのn部目の後処理が完了していると判別した場合(ステップS26;Yes)、第3実行モードが選択されているか否かを判別し(ステップS29)、第3実行モードが選択されていると判別した場合(ステップS29;Yes)、ステップS34に進む。
【0130】
制御部110は、第3実行モードが選択されていないと判別された場合(ステップS29;No)、第1再開モードが選択されているか否かを判別する(ステップS30)。
【0131】
制御部110は、第1再開モードが選択されていると判別した場合(ステップS30;Yes)、割込ジョブの実行中の部に関する画像形成処理を完了させ(ステップS31)、当該割込ジョブに関する画像形成処理を一時的に中断させ(ステップS32)、ステップS34に進む。
【0132】
制御部110は、第1再開モードが選択されていないと判別した場合(ステップS30;No)、第2再開モードが選択されたものとして判別し、割込ジョブの全ての部の画像形成処理を完了させ(ステップS33)、ステップS34に進む。
【0133】
制御部110は、ステップS27;No後、ステップS29;Yes後、ステップS32後、又は、ステップS33後、割込ジョブの割込フラグをクリアして、割込ジョブの設定を解除し(ステップS34)、実行部数カウント値nに1を加算して(ステップS35)、ステップS3に戻る。
【0134】
本実施の形態1によれば、実行ジョブの後処理に要する時間と、待機中ジョブの画像形成処理に要する時間との比較結果に応じて、実行ジョブの後処理が実行されている間に待機中ジョブの画像形成処理を実行させることができるため、画像形成装置における画像形成動作の一時停止時間を低減でき、高効率化及び高速化を図り、生産性を向上させることができる。
【0135】
特に、登録されているジョブを一部毎に実行させる場合、一部毎に画像形成処理の実行順序を入れ替えることができるため、更に画像形成装置における画像形成動作の一時停止時間を低減できると共に、実行ジョブの任意の部に後続する部の画像形成処理が待機するという弊害を防止できる。
【0136】
また、実行ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該実行ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている待機中ジョブ(の全部又は任意の部)の画像形成処理が終了された後、一時的に中断していた実行ジョブに関する画像形成処理を再開させることができ、実行ジョブの画像形成処理と待機中ジョブの画像形成処理との衝突を防ぐことができる。
【0137】
[実施の形態2]
以下、図を参照して本発明の実施の形態2を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
本実施の形態2における画像形成装置Aの断面構成図は、実施の形態1と同様であるため、図示及び説明は省略する。
【0138】
画像形成装置Aの制御ブロック図は、不揮発メモリ120に記憶されている実施の形態1のジョブ登録プログラム、ジョブ実行プログラム、操作表示部90から入力された各種モードに替えて、実施の形態2では、ジョブ分割処理プログラム、ジョブ再構成処理プログラム、ジョブ実行プログラムが記憶されており、本実施の形態2の制御部110は、ジョブを登録する際、当該ジョブを部毎に分割し、分割された各部を独立したジョブとして登録し(ジョブ分割処理)、分割された各部のジョブの後処理に要する時間と画像形成処理に要する時間に基づいて登録順番を入れ替え(ジョブ再構成処理)、登録順番に従って各部のジョブを順次実行する(ジョブ実行処理)こと以外は実施の形態1と略同様であるため、画像形成装置Aの制御ブロック図の図示及びその他の説明は省略する。
【0139】
即ち、制御部110が不揮発メモリ120内に記憶されているジョブ分割処理プログラム、ジョブ再構成処理プログラム、ジョブ実行プログラムをRAM130等との協働により実行することにより、分割手段、分割ジョブ比較手段、登録制御手段としての機能を実現する。
【0140】
本実施の形態2のジョブ分割処理プログラムは、ジョブが受け付けられ登録されるとき、操作表示部90により受け付けられた後述する分割登録モードが指示されている場合、受け付けられたジョブを部毎に独立したジョブとして分割して複数の分割ジョブを生成し、ジョブキューに登録するプログラムである。
【0141】
分割登録モードとは、複数の部から成るジョブに対して、部毎に分割して分割ジョブを生成して登録させるモードである。操作表示部90は、LCD91上に表示された画面または各種キーから分割登録モードの指示を受け付け、当該操作指示を示す操作信号を制御部110に出力する。
【0142】
本実施の形態2のジョブ再構成処理プログラムは、ジョブキュー内に登録された分割ジョブ(第1n分割ジョブ)の後処理に要する時間(tn1)と、当該分割ジョブとは異なる他のジョブに基づいて分割されジョブキュー内に登録された分割ジョブ(第2m分割ジョブ)の画像形成処理に要する時間(tm1)とを比較し、当該比較結果に応じて、第2m分割ジョブの登録順番を変更するプログラムである。
【0143】
本実施の形態2のジョブ実行処理プログラムは、ジョブキューに登録された分割ジョブを順次実行させるプログラムである。
【0144】
図5に、本実施の形態2におけるジョブ分割処理のフローチャート、図6に、本実施の形態2におけるジョブ再構成処理のフローチャート、図7に、図5及び6に基づくジョブの登録動作のイメージ図を示す。
なお、図5、6に示す動作は、制御部110において、ジョブ分割処理プログラム、ジョブ再構成処理プログラム、その他各種データ等に基づいて実行される。
【0145】
まず、ジョブ分割処理について説明する。
制御部110は、ジョブの受け付けが発生すると(ステップS41)、分割登録モードが指示されているか否かを判別する(ステップS42)。
【0146】
制御部110は、分割登録モードが指示されていないと判別した場合(ステップS42;No)、本処理を終了する。
【0147】
制御部110は、分割登録モードが指示されていると判別した場合(ステップS42;Yes)、受け付けられたジョブを部単位で分割し(ステップS43)、分割されたジョブの各部を分割ジョブとしてジョブキューに登録し(ステップS44)、本処理を終了する。
【0148】
図5のジョブ分割処理を図7に示すイメージ図に対応付けて説明する。
例えば、図7に示す2部から成る第1ジョブの受け付けが発生した場合(図7のI1)であって分割登録モードが指示されている場合、第1ジョブが部単位で分割され、分割ジョブとしての第11分割ジョブと第12分割ジョブが生成され、ジョブキューに第11分割ジョブ及び第12分割ジョブが登録される(図7のI2)。
【0149】
また、第1ジョブのジョブ分割処理及びジョブ再構成処理後に、図7に示すL部から成る第2ジョブの受け付けが発生した場合(図7のI4)であって分割登録モードが指示されている場合には、第2ジョブが部単位で分割され、分割ジョブとしての第21分割ジョブから第2L分割ジョブが生成され、ジョブキューの最後尾に第21分割ジョブから第2L分割ジョブが登録される(図7のI5)。
【0150】
次に、ジョブ再構成処理について説明する。
制御部110は、ジョブキュー内にジョブ分割処理されたジョブは複数あるか否かを判別する(ステップS51)。
【0151】
制御部110は、例えば、図7に示す第1ジョブのみしか分割処理されていない場合(図7のI2)のように、ジョブキュー内に分割処理済みのジョブが1つしか登録されていないと判別した場合(ステップS51;No)、本処理は終了される。
【0152】
制御部110は、例えば、図7に示す第1ジョブと第2ジョブの2つのジョブが分割処理されている場合(図7のI5)のように、ジョブキュー内に分割処理済みのジョブが複数登録されていると判別した場合(ステップS51;Yes)、先に分割処理されたジョブ(第1ジョブ)のn部目の分割ジョブ(第1n分割ジョブ)に後処理があるか否かを判別する(ステップS52)。
【0153】
制御部110は、第1n分割ジョブに後処理がないと判別した場合(ステップS52;No)、本処理を終了する。
【0154】
制御部110は、第1n分割ジョブに後処理があると判別した場合(ステップS52;Yes)、第1n分割ジョブのジョブデータに基づいて、第1n分割ジョブの後処理時間tn1を算出する(ステップS53)。
【0155】
制御部110は、第1n分割ジョブの後処理と、第2ジョブのm部目の分割ジョブ(第2m分割ジョブ)との後処理が異なるか否かを判別する(ステップS54)。
【0156】
ステップS54において、第1n分割ジョブと第2m分割ジョブとの後処理が異なるか否かの判別は、第1n分割ジョブの後処理の経路上と第2m分割ジョブの後処理の経路が重ならないか否かの判別や、第1n分割ジョブの後処理の種類(例えば、パンチ、ステイプル、折り、断裁、カッティング等)と第2m分割ジョブの後処理の種類が異なるか否かを判別し、画像形成処理済みの記録媒体が混在したり搬送経路上で衝突したりしないか否かを判別するものである。
【0157】
制御部110は、第1n分割ジョブと第2m分割ジョブとの後処理が同じであると判別した場合(ステップS54;No)、本処理を終了する。
【0158】
制御部110は、第1n分割ジョブと第2m分割ジョブとの後処理が異なると判別した場合(ステップS54;Yes)、第2m分割ジョブの画像形成処理に要する時間(tm1)を、第2m分割ジョブのジョブデータに基づいて、第2m分割ジョブの画像形成処理時間tm1を算出する(ステップS55)。
【0159】
制御部110は、第1n分割ジョブの後処理時間tn1よりもK個の第2m分割ジョブの画像形成処理時間tm1が小さくなる条件を満たすK(Kは自然数)の最大値を算出し(ステップS56)、第1n分割ジョブの後続ジョブとして、第2ジョブの分割ジョブをK個(第21分割ジョブから第2K分割ジョブ)を挿入する(ステップS57)。
【0160】
制御部110は、第1(n+1)分割ジョブの後続ジョブとして、第2ジョブの分割ジョブのうち未挿入の分割ジョブ(第2K+1分割ジョブから第2L分割ジョブ)を登録し(ステップS58)、本処理を終了する。
【0161】
図6のジョブ再構成処理を図7に示すイメージ図に対応付けて説明する。
例えば、分割処理済みのジョブが2つある場合(図7のI5)であって、第1n分割ジョブとしての第11分割ジョブに後処理がある場合、第11分割ジョブの後処理時間tn1が算出される。そして、第11分割ジョブと第2ジョブの先頭の分割ジョブの第21との後処理が異なると判別された場合、第21分割ジョブの画像形成処理時間tm1が算出される。第11分割ジョブの後処理時間tn1よりもK個の第21分割ジョブの画像形成処理時間tm1が小さくなる条件を満たすK(Kは自然数)の最大値が算出され、第11分割ジョブの後続ジョブとして、第21分割ジョブから第2K分割ジョブまでのK個の第2ジョブの分割ジョブが挿入され、第12分割ジョブの後続ジョブとして、第2K+1分割ジョブから第2L分割ジョブが挿入されて登録され(図7のI6)、本処理が終了される。
【0162】
図8に、本実施の形態2におけるジョブ実行処理のフローチャートを示す。
なお、図8に示す動作は、制御部110において、ジョブ実行処理プログラム、その他各種データ等に基づいて実行される。また、ジョブ実行処理は、ジョブ分割処理及びジョブ再構成処理と並行して実行可能な処理である。
【0163】
制御部110は、ジョブキューに分割ジョブが登録されているか否かを判別し(ステップS61)、分割ジョブが登録されていないと判別した場合(ステップS61;No)、ステップS61に戻る。
【0164】
制御部110は、ジョブキューに分割ジョブが登録されていると判別した場合(ステップS61;Yes)、ジョブキューの先頭に登録されている分割ジョブ(例えば、図7のI6のジョブキューの第11分割ジョブ、以下、第11分割ジョブに着目して説明する。)を実行ジョブとして画像形成処理の実行を開始させる(ステップS62)。
【0165】
制御部110は、実行ジョブ(第11分割ジョブ)の画像形成処理が完了したか否かを判別し(ステップS63)、画像形成処理が完了していないと判別した場合(ステップS63;No)、画像形成処理が完了するまで待機する(ステップS63に戻る)。
【0166】
制御部110は、実行ジョブ(第11分割ジョブ)の画像形成処理が完了したと判別した場合(ステップS63;Yes)、実行ジョブの後処理を開始させる(ステップS64)。
【0167】
制御部110は、実行ジョブ(第11分割ジョブ)の後処理を開始させると共に、ジョブキューの後続ジョブとして、実行ジョブとは異なるジョブのジョブ分割処理によって生成された分割ジョブ(第21分割ジョブ)の有無を判別する(ステップS65)。
【0168】
制御部110は、ジョブキューに実行ジョブ(第11分割ジョブ)の後続ジョブとして第21分割ジョブがないと判別した場合(ステップS65;Yes)、実行ジョブ(第11分割ジョブ)の後処理が完了したか否かを判別し(ステップS66)、後処理が完了していないと判別した場合(ステップS66;No)、ステップS65に戻る。
【0169】
制御部110は、実行ジョブ(第11分割ジョブ)の後処理が完了したと判別した場合(ステップS66;Yes)、実行ジョブ(第11分割ジョブ)に着目したジョブ実行処理を終了させ、ジョブキューに登録されている他の分割ジョブ(例えば、第12分割ジョブ)のジョブ実行処理に移行する。
【0170】
制御部110は、ジョブキューに実行ジョブ(第11分割ジョブ)の後続ジョブとして第21分割ジョブがあると判別した場合(ステップS65;No)、第21分割ジョブを含むジョブ再構成処理において実行ジョブ(第11分割ジョブ)の後続ジョブとして挿入された分割ジョブの実行を順次開始させ(ステップS67)、ステップS69へ進む。
【0171】
制御部110は、ジョブ再構成処理において実行ジョブの後続ジョブとして挿入された全ての分割ジョブ(第21分割ジョブから第2K分割ジョブ)の画像形成処理の実行が未完了であると判別した場合(ステップS69;Yes)、未実行の第21分割ジョブ以降の分割ジョブを継続して実行させ(ステップS70)、ステップS69に戻る。
【0172】
制御部110は、ジョブ再構成処理において実行ジョブの後続ジョブとして挿入された全ての分割ジョブ(第21分割ジョブから第2K分割ジョブ)の画像形成処理の実行が完了したと判別した場合(ステップS69;No)、ステップS68へ進む。
【0173】
制御部110は、実行ジョブ(第11分割ジョブ)の後処理が完了していると判別した場合(ステップS68;Yes)、実行ジョブ(第11分割ジョブ)に着目したジョブ実行処理を終了させ、ジョブキューに登録されている他の分割ジョブ(例えば、第12分割ジョブ)のジョブ実行処理に移行する。
【0174】
制御部110は、実行ジョブ(第11分割ジョブ)の後処理が完了していないと判別した場合(ステップS68;No)、第11分割ジョブの後処理が完了するまで待機する。
【0175】
本実施の形態2によれば、複数の部から成るジョブを部毎に独立したジョブとして分割して複数の分割ジョブを生成することができ、分割ジョブの後処理に要する時間と、当該分割ジョブとは異なるジョブに基づいて分割され生成された分割ジョブの画像形成処理に要する時間との比較結果に応じて、分割ジョブとは異なる他のジョブに基づいて分割され生成された分割ジョブの登録順番を変更することができるため、一部を1つのジョブとして扱うことができ、割り込み条件の簡素化を図り得ることができ、画像形成装置における画像形成動作の一時停止時間を低減でき、高効率化及び高速化を図り、生産性を向上させることができる。
【0176】
また、本発明は、上記実施の形態1及び2の内容に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0177】
【図1】本実施の形態1における画像形成装置Aの断面構成図である。
【図2】本実施の形態1における画像形成装置Aの制御ブロック図である。
【図3】本実施の形態1におけるジョブ実行処理のフローチャートである。
【図4】本実施の形態1におけるジョブ実行処理のフローチャートである(図3の続き)。
【図5】本実施の形態2におけるジョブ分割処理のフローチャートである。
【図6】本実施の形態2におけるジョブ再構成処理のフローチャートである。
【図7】図5及び6に基づくジョブの登録動作のイメージ図を示す。
【図8】本実施の形態2におけるジョブ実行処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0178】
1 本体部
1a 本体制御部
1b プリンタコントローラ
11b コントローラ制御部
12b DRAM制御IC
13b 画像メモリ
14b LANIF
2 後処理部
10 画像読取部
11 自動原稿送り部
12 読取部
12a CCDイメージセンサ
20 プリント部
21 画像形成部
21a 転写装置
22 給紙部
23 給紙搬送部
24 定着部
25 搬出部
25a 搬出口
90 操作表示部
91 LCD
100 画像制御部
110 制御部
120 不揮発メモリ
130 RAM
140 読込処理部
150 圧縮・伸張IC
160 DRAM制御IC
170 画像メモリ
171 圧縮メモリ
172 ページメモリ
190 書込処理部
200 画像読取制御部
300 プリント制御部
400 後処理制御部
900 操作表示制御部
A 画像形成装置
d 原稿
N ネットワーク
PC ユーザ端末
T1 原稿トレイ
T2 手差しトレイ
T3 排紙トレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受け付けられた順番にジョブを登録し、当該登録されたジョブの内容に応じて記録媒体に対して画像形成処理と後処理の実行を行う画像形成装置において、
実行されている第1ジョブの後処理に要する時間と、前記登録され待機中の第2ジョブの画像形成処理に要する時間とを比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果に応じて、前記実行されている第1ジョブの画像形成処理が終了した後であって当該第1ジョブの後処理が実行されている間に、前記待機中の第2ジョブの画像形成処理を実行させる制御手段と、
を備えること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記比較手段による比較結果が、前記第1ジョブの後処理に要する時間が前記第2ジョブの画像形成処理に要する時間よりも長い場合、前記第2ジョブの画像形成処理を実行させること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記比較手段による比較結果が、前記第1ジョブの後処理に要する時間が前記第2ジョブの画像形成処理に要する時間以下の場合、前記第2ジョブの画像形成処理を実行させないこと、
を特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1ジョブ及び前記第2ジョブは、一部又は複数部からなり、
前記比較手段は、
前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間と、前記第2ジョブの一部の画像形成処理に要する時間とを比較し、
前記制御手段は、
前記第2ジョブを一部毎に実行させ、
前記比較手段による比較結果に応じて、前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、前記第2ジョブの画像形成処理を割り込ませて実行させること、
を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記比較手段による比較結果が、前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間が前記第2ジョブの一部の画像形成処理に要する時間よりも長い場合、
前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、前記第2ジョブの画像形成処理を割り込ませて実行させること、
を特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記比較手段による比較結果が、前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間が前記第2ジョブの一部の画像形成処理に要する時間以下の場合、
前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、前記第2ジョブの画像形成処理を割り込ませず実行させないこと、
を特徴とする請求項4又は5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第1ジョブ及び前記第2ジョブは、一部又は複数部からなり、
前記比較手段は、
前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間と、前記第2ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間とを比較し、
前記制御手段は、
前記第2ジョブを一部毎に実行させ、
前記比較手段による比較結果に応じて、前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、前記第2ジョブを割り込ませて実行させること、
を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御手段は、
前記比較手段による比較結果が、前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間が前記第2ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間よりも長い場合、
前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、前記第2ジョブを割り込ませて実行させること、
を特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記制御手段は、
前記比較手段による比較結果が、前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間が前記第2ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間以下の場合、
前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に、前記第2ジョブを割り込ませず実行させないこと、
を特徴とする請求項7又は8記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間と、前記第2ジョブの一部の画像形成処理に要する時間とを比較させる第1比較モードと、
前記第1ジョブの一部の後処理に要する時間と、前記第2ジョブの全ての部の画像形成処理に要する時間とを比較させる第2比較モードと、
のうちいずれか一方の選択指示を受け付ける比較対象選択手段を備えること、
を特徴とする請求項4から9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に前記第2ジョブを割り込ませて実行させる第1実行モードと、
前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間は、前記第2ジョブを割り込ませず実行させない第2実行モードと、
前記第1ジョブの任意の部の後処理が実行されることによって当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に前記第2ジョブを割り込ませて実行させる処理を、前記制御手段による比較結果応じて実行する第3実行モードと、
のうちいずれか一つの選択指示を受け付ける実行ジョブ選択手段を備えること、
を特徴とする請求項4から10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記制御手段は、
前記第1ジョブの任意の部の後処理が終了されると、一時的に中断していた当該第1ジョブに関する画像形成処理を再開させること、
を特徴とする請求項4から11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記制御手段は、
前記第1ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている前記第2ジョブの画像形成処理が終了された後、一時的に中断していた前記第1ジョブに関する画像形成処理を再開させること、
を特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記制御手段は、
前記第2ジョブが複数部からなる場合、
前記第1ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている前記第2ジョブの任意の部の画像形成処理が終了された後、前記第2ジョブに関する画像形成処理を一時的に中断させ、一時的に中断していた前記第1ジョブに関する画像形成処理を再開させること、
を特徴とする請求項12又は13に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記第1ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている前記第2ジョブの任意の部の画像形成処理が終了された後、前記第2ジョブに関する画像形成処理を一時的に中断させ、一時的に中断していた前記第1ジョブに関する画像形成処理を再開させる第1再開モードと、
前記第1ジョブの任意の部の後処理が終了され、かつ、当該第1ジョブに関する画像形成処理が一時的に中断している間に実行されている前記第2ジョブの全ての部の画像形成処理が終了された後、一時的に中断していた前記第1ジョブに関する画像形成処理を再開させる第2再開モードと、
のうちいずれか一方の選択指示を受け付ける再開選択手段を備えること、
を特徴とする請求項4から14のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記制御手段により割り込ませて実行されるジョブの後処理は、前記第1ジョブの後処理とは異なること、
を特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項17】
受け付けられた順番にジョブが登録される際、複数の部から成るジョブを部毎に独立したジョブとして分割して複数の分割ジョブを生成する分割手段と、
前記分割手段により分割され生成された分割ジョブの後処理に要する時間と、当該分割ジョブとは異なる他のジョブに基づいて分割され生成された分割ジョブの画像形成処理に要する時間とを比較する分割ジョブ比較手段と、
前記分割ジョブ比較手段による比較結果に応じて、前記分割ジョブとは異なる他のジョブに基づいて分割され生成された分割ジョブの登録順番を変更する登録制御手段と、
を備えること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項18】
受け付けられた順番にジョブを登録し、当該登録されたジョブの内容に応じて記録媒体に対して画像形成処理と後処理の実行を行う画像形成方法において、
実行されている第1ジョブの後処理に要する時間と、前記登録され待機中の第2ジョブの画像形成処理に要する時間とを比較する比較工程と、
前記比較工程による比較結果に応じて、前記実行されている第1ジョブの画像形成処理が終了した後であって当該第1ジョブの後処理が実行されている間に、前記待機中の第2ジョブの画像形成処理を実行させる制御工程と、
を含むこと、
を特徴とする画像形成方法。
【請求項19】
受け付けられた順番にジョブが登録される際、複数の部から成るジョブを部毎に独立したジョブとして分割して複数の分割ジョブを生成する分割工程と、
前記分割工程により分割され生成された分割ジョブの後処理に要する時間と、当該分割ジョブとは異なる他のジョブに基づいて分割され生成された分割ジョブの画像形成処理に要する時間とを比較する分割ジョブ比較工程と、
前記分割ジョブ比較工程による比較結果に応じて、前記分割ジョブとは異なる他のジョブに基づいて分割され生成された分割ジョブの登録順番を変更する登録制御工程と、
を含むこと、
を特徴とする画像形成方法。
【請求項20】
コンピュータを、
実行されている第1ジョブの後処理に要する時間と、前記登録され待機中の第2ジョブの画像形成処理に要する時間とを比較する比較手段、
前記比較手段による比較結果に応じて、前記実行されている第1ジョブの画像形成処理が終了した後であって当該第1ジョブの後処理が実行されている間に、前記待機中の第2ジョブの画像形成処理を実行させる制御手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−173797(P2008−173797A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−7233(P2007−7233)
【出願日】平成19年1月16日(2007.1.16)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】