説明

画像形成装置およびプロセスカートリッジ

【課題】プロセスカートリッジが装置本体から装着されていない状態でクリーニングが行われたか否かについて、プロセスカートリッジ単体でも表示できるようにし、さらに装置本体でも検出可能にする。
【解決手段】プロセスカートリッジの操作部材97を操作して帯電ワイヤ94の清掃動作が行われると、移動部材992が操作部材97によって押されフレーム99から突出する(F)。操作部材97が待機位置に戻されても、移動部材992は突出した位置を保持する。プロセスカートリッジ20がケーシング2内に装着されると、移動部材992によってケーシング2中のアクチュエータ100が回動し、帯電ワイヤ94の清掃が検出される。プロセスカートリッジ20を本体ケーシング2から取り出すと、移動部材992はアクチュエータ100の斜面104から押圧を受けて第二位置から第一位置に戻される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置およびプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から電子写真技術を応用した画像形成装置(以下レーザプリンタ)がある。レーザプリンタは、その装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジが設けられているものがある。プロセスカートリッジは感光ドラムと、各感光ドラムの周囲に帯電器、現像ローラ、転写ローラなどを有している。また、装置本体内において、感光ドラムの上部に露光ユニット、シートの搬送方向において転写ローラの下流側に定着器などを備えており、プロセスカートリッジが装着された状態において画像形成が行われる。
【0003】
レーザプリンタの画像形成は以下のようにして行われる。まず、感光ドラムの表面が帯電器に備えられた帯電ワイヤよって均一に帯電される。つづいて露光ユニットから走査されるレーザ光によって感光ドラムの表面に静電潜像が形成される。その後、静電潜像が現像ローラから供給されるトナーでトナー像として現像され、現像されたトナー像は、搬送されてくるシートに対し、転写ローラと感光ドラムの間を通過する際に転写される。そして、定着器にて画像がシートに定着されて排紙される。
【0004】
ところで、コロトロンまたはスコロトロン帯電器で感光ドラム表面を帯電させるタイプのレーザプリンタでは、経年により帯電ワイヤにシリカやトナーなどの絶縁性の異物が付着する。異物が付着すると、帯電ワイヤは放電能力が低下し、その結果感光ドラムが均一に帯電されないという問題が生じていた。そのため従来では帯電ワイヤに付着する異物を除去する清掃部材が設けられてきた。
【0005】
また、清掃部材がユーザによって定期的に操作され、帯電ワイヤのクリーニングが定期的に行われているかをレーザプリンタ本体が検出することも行われてきた。
【0006】
すなわち、[特許文献1]に示すように帯電ワイヤを清掃する清掃部材を操作するロッド部材がプロセスカートリッジに設けられる。そして、装置本体には清掃部材が帯電ワイヤの有効放電領域の端部に到達したかを検知する検知手段が備えられる。ロッド部材には被検出部材が設けられており、ロッドを操作することで被検出手段が検出手段に接触すると、清掃部材が有効帯電領域の端部に到達したと判断される。これによって清掃が行われたことが検出される。
【特許文献1】特開2007−17851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の技術では、清掃後のロッドもしくは被検出部材は清掃前の位置に戻るので、清掃が行われたかが外見からはわかりづらい。また、装置本体に装着された状態のプロセスカートリッジの帯電ワイヤが清掃されたか否かが判断可能であったが、プロセスカートリッジを本体から取り出した状態で清掃部材が帯電ワイヤ上を一往復されて清掃が行われ、プロセスカートリッジが装置本体に装着されると、清掃部材が元の位置に戻っているために本体の検出手段は清掃が行われていないと判断してしまう。
【0008】
以上の問題に鑑み、本発明は装置本体から外された状態でプロセスカートリッジの帯電ワイヤの清掃が行われたことを容易に判別可能な画像形成装置およびプロセスカートリッジの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成するために、請求項1記載の発明に係る画像形成装置は、感光体を収容した筐体と、前記筐体内に張設され、前記感光体を帯電する帯電ワイヤと、前記帯電ワイヤに沿って、その一端側と他端側との間で往復的に摺動自在に設けられ、当該帯電ワイヤを清掃する清掃部材と、前記清掃部材に取り付けられ、前記清掃部材を操作する操作部材と、前記筐体内の前記帯電ワイヤの前記他端側に設けられ、前記操作部材の前記一端側から前記他端側への操作にもとづいて、前記筐体の第一位置から、その第一位置と異なる第二位置に移動されてその移動位置で前記筐体に保持され、前記操作部材の前記他端から前記一端への操作に関わらず前記第二位置に保持される移動部材とを備え、画像形成装置本体に装着可能なプロセスカートリッジと、前記画像形成装置本体に設けられ、前記プロセスカートリッジの装着に伴い、前記第二位置にある前記移動部材を検出する検出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記移動部材は、前記第一位置において前記筐体内に置き、前記第二位置においてその一部を前記筐体外に露出させることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3記載の発明は、前記検出手段は、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置本体内に装着される際に前記第二位置にある前記移動部材によって動作されるアクチュエータと、当該アクチュエータの動作を検出する検出器とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項4記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記アクチュエータは、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置本体外に取り出される際に前記第二位置にある前記移動部材を押圧操作して当該移動部材を前記第一位置に戻すことを特徴とする。
【0013】
また、請求項5記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記アクチュエータは、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置本体内に装着される際に前記第二位置にある前記移動部材によって回動し、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置本体外に取り出される際に前記第二位置にある前記移動部材による回動を阻止されることを特徴とする。
【0014】
また、請求項6記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記アクチュエータは、前記回動を阻止された状態において、前記プロセスカートリッジの取り出し方向に対し、前記第二位置にある前記移動部材を前記第一位置に向け押圧する傾斜面を有していることを特徴とする。
【0015】
また、請求項7記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記アクチュエータは、支持軸を中心として回動可能な回動部材と、当該アクチュエータを前記プロセスカートリッジの装着経路側に付勢するバネとを備え、前記回動部材は、前記プロセスカートリッジの装着方向と直交し、前記装着中に前記第二位置にある前記移動部材と接触する接触面と、前記支持軸の径方向に延び、前記バネの付勢によって前記画像形成装置本体に当接する延長部と、前記延長部と前記接触面を結び、その前記接触面側が前記延長部側よりも前記装着経路側にくるように傾斜する傾斜面とを備えたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項8記載の発明は、請求項1から7いずれかに記載の発明において、前記移動部材は、前記プロセスカートリッジの装着方向に対しほぼ直交する方向に移動可能であることを特徴とする。
【0017】
また、請求項9記載の発明は、請求項1から8いずれかに記載の発明において、前記移動部材が前記第一位置と前記第二位置との間で所定の外力以下で移動するのを規制する規制手段を備えたことを特徴とする。
【0018】
また、請求項10記載の発明は、請求項2から9いずれかに記載の発明において、前記筐体は、前記第二位置における前記移動部材の露出された端部の周囲に、当該端部とほぼ同等またはそれよりも突出した保護手段を備え、当該保護手段は、前記移動部材に対する前記検出手段の動作を可能にする開口部を形成することを特徴とする。
【0019】
また、請求項11記載のプロセスカートリッジは、感光体を収容した筐体と、前記筐体内に張設され、前記感光体を帯電する帯電ワイヤと、前記帯電ワイヤに沿って、その一端側と他端側との間で往復的に摺動自在に設けられ、当該帯電ワイヤを清掃する清掃部材と、前記清掃部材に取り付けられ、前記清掃部材を操作する操作部材とを有したプロセスカートリッジであって、前記筐体内の前記帯電ワイヤの前記他端側に設けられ、前記操作部材の前記一端側から前記他端側への操作にもとづいて、前記筐体の第一位置から、その第一位置と異なる第二位置に移動されてその移動位置に前記筐体に保持され、前記操作部材の前記他端から前記一端への操作に関わらず前記第二位置に保持される移動部材とを備えることを特徴とする。
【0020】
また、請求項12記載の発明は、請求項11に記載の発明において、前記移動部材は、前記第一位置において前記筐体内に置き、前記第二位置においてその一部を前記筐体外に露出させることを特徴とする。
【0021】
また、請求項13記載の発明は、請求項11または12に記載の発明において、前記移動部材は、前記第一位置において一端を前記操作部材の移動経路内に突出させており、前記操作部材の操作にともない、該操作部材が前記一端に当接して、前記第二位置に移動されることを特徴とする。
【0022】
また、請求項14記載の発明は、請求項11から13いずれかに記載の発明において、前記移動部材は、前記筐体に前記操作部材の操作方向と平行に移動可能に支持され、前記操作部材の操作にもとづいて該操作部材と同方向に移動されることを特徴とする。
【0023】
また、請求項15記載の発明は、請求項11から14いずれかに記載の発明において、前記第二位置にある前記移動部材が前記第一位置と前記第二位置との間で所定の外力以下で移動を規制する規制手段を備えたことを特徴とする。
【0024】
また、請求項16記載の発明は、請求項12から15いずれかに記載の発明において、前記筐体は、前記第二位置における前記移動部材の露出された端部の周囲に、当該端部とほぼ同等またはそれよりも突出した保護手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
請求項1記載の発明によれば、プロセスカートリッジが画像形成装置本体から取り外された状態で清掃部材を操作すると、移動部材が第二位置に移動することで、プロセスカートリッジを画像形成装置本体に装着することで画像形成装置本体側が清掃部材の移動(清掃済)を検出することができる。また、操作部材を元の位置(一端側)に戻しても、移動部材は第二位置にいる状態を保つので清掃済という状態を検出手段が検出する。したがって、プロセスカートリッジを取り外した状態で帯電ワイヤの清掃が行われたか否かを画像形成装置本体側で判別することが可能となる。
【0026】
また、請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の効果に加え、プロセスカートリッジが取り外された状態で清掃部材を操作すると、移動部材の一部が筐体外に露出するので、清掃が行われたことを、清掃を行った者以外でも視覚的に確認することができる。
【0027】
また、請求項3記載の発明によれば、請求項1または2に記載の効果に加え、移動部材によって動作するアクチュエータを用いた検出装置を用いることで、プロセスカートリッジの装着動作を利用して検出を行う。したがって、簡単な機構で清掃を検知することができる。
【0028】
また、請求項4記載の発明によれば、請求項3に記載の効果に加え、プロセスカートリッジを取り出すと、アクチュエータが移動部材を押圧して第一位置に戻してしまうので、前述のようにユーザが清掃部材を操作することで、移動部材を第二位置に移動させ、清掃が行われたことを画像形成装置本体側で検出、またはプロセスカートリッジ単体で確認することができる状態となる。
【0029】
また、請求項5記載の発明によれば、請求項4に記載の効果に加え、アクチュエータが回動することで清掃が行われたことを検出し、さらに取り出し時に回動が阻止されるように構成されているので、プロセスカートリッジの取り出し時にアクチュエータを利用し、確実に移動部材を押圧操作して第一位置に戻すことができる。
【0030】
また、請求項6記載の発明によれば、請求項5に記載の効果に加え、プロセスカートリッジを取り出すときにアクチュエータが動作せず、第二位置にある移動部材が傾斜面に当たって第一位置に向け押圧される。したがって、取り出し動作によって移動部材を戻すことができる。
【0031】
また、請求項7記載の発明によれば、請求項3記載の効果に加え、アクチュエータを回動部材とバネから構成している。回動部材の延長部がバネの付勢力で画像形成装置本体に付勢され、アクチュエータの接触面に対し直交方向から移動部材が当接するので、確実に移動部材が回動部材を回動させることができる。さらに傾斜面を備えているので、プロセスカートリッジの取り出し時に傾斜面を利用し、確実に移動部材を押圧操作することができる。
【0032】
また、請求項8記載の発明によれば、請求項1から7いずれかに記載の効果に加え、移動部材の移動方向と装着方向が直交するので、装着中の衝撃などで移動部材が第一位置に向け移動してしまうことが起こりにくく、検出手段を確実に動作させることができる。
【0033】
また、請求項9記載の発明によれば、請求項1から8いずれかに記載の効果に加え、移動部材を第一位置と第二位置との間で所定の外力以下で移動するのを規制する、つまり移動しにくく構成することによって、プロセスカートリッジを傾ける等して移動部材が容易に移動してしまい、操作部材を移動して清掃を行ったにも関わらず清掃を目視で確認できなくなる、検出手段が誤検知を起こす、等といったトラブルが防止される。
【0034】
また、請求項10記載の発明によれば、請求項1から9いずれかに記載の効果に加え、第二位置にあって露出している移動部材の端部の周囲において保護手段を設けるので、外部から移動部材に接触しにくくなり、ユーザが誤って移動部材を第一位置にもどしてしまうことを防止することができる。また、移動部材に対する検出手段の動作は、保護手段の開口部を通して行うことができる。
【0035】
また、請求項11記載の発明によれば、プロセスカートリッジにおいて清掃部材を操作すると、移動部材が第二位置に移動することで、清掃が行われたことが表示されるので、清掃が行われたか否かが清掃を行った者以外でも視覚的に判別可能である。
【0036】
また、請求項12記載の発明によれば、請求項11に記載の効果に加え、移動部材が第二位置に移動することで、その一部が筐体外に露出するので、清掃が行われたことが、清掃を行った者以外でもさらに容易に視覚的に確認することができる。
【0037】
また、請求項13記載の発明によれば、請求項11に記載の効果に加え、移動部材は、第一位置において操作部材の移動経路内に一端を突出させているので、操作部材を操作することで、移動部材の一端に当接させて容易に移動部材を第二位置に移動させることができる。
【0038】
また、請求項14記載の発明によれば、請求項11から13いずれかに記載の効果に加え、移動部材が、操作部材の操作方向と平行に移動するように構成することで、操作部材の操作方向と移動部材の移動方向が一致する。このことによって、第一位置から第二位置へのスムーズな移動が可能となる。
【0039】
また、請求項15記載の発明によれば、請求項11から14いずれかに記載の効果に加え、移動部材を第一位置と第二位置との間で所定の外力以下で移動するのを規制する、つまり移動しにくく構成することによって、プロセスカートリッジを傾ける等して移動部材が容易に移動してしまう、操作部材を移動して清掃を行ったにも関わらず清掃を確認できなくなってしまう等といったトラブルが防止される。
【0040】
また、請求項16記載の発明によれば、請求項12から15いずれかに記載の効果に加え、第二位置にあって露出している移動部材の周囲において保護手段を設けるので、外部から移動部材に接触しにくくなる。これによって、ユーザが誤って移動部材を第一位置にもどしてしまうことを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
<レーザプリンタの構成>
以下、本発明の実施の形態を、本発明の画像形成装置の一例としてのレーザプリンタについて図面を参照して説明する。図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体ケーシング2と、その本体ケーシング2内に収容される、記録媒体としての用紙3を給紙するためのフィーダ部4や、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5などを備えている。なお、以下は図1に示すように上下前後を定義して説明する。また、紙面奥方向を右、紙面手前方向を左と定義する。
【0042】
本体ケーシング2の一方側の側壁には、後述するプロセスカートリッジ20を着脱するための着脱口6が形成されており、その着脱口6を開閉するためのフロントカバー7が設けられている。フロントカバー7は、図示しないカバー軸を中心として支持されており、図2に示すようにフロントカバー7が開くと着脱口6が開放され、この着脱口6を介して、プロセスカートリッジ20を本体ケーシング2に対して着脱させることができる。
【0043】
フィーダ部4は、本体ケーシング2内の底部に、着脱可能に装着される給紙トレイ9と、給紙トレイ9の前端部の上方に設けられる給紙ローラ10および分離パッド11と、給紙ローラ10の後側に設けられるピックアップローラ12と、給紙ローラ10の前側下方において対向配置されるピンチローラ13と、給紙ローラ10の前側上方において対向配置される紙粉取りローラ8と、給紙ローラ10の後側上方に設けられるレジストローラ14とを備えている。
【0044】
給紙トレイ9内に積層収容された用紙は、ピックアップローラ12の回転により給紙ローラ10と分離パッド11間に送られ、1枚ずつに分離され、ピンチローラ13およびレジストローラ14を経て画像形成部5に送られる。
【0045】
画像形成部5は、露光手段としてのスキャナ部19、プロセスカートリッジ20、定着部50などを備えている。
【0046】
スキャナ部19は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、図示しないレーザ光源、回転駆動されるポリゴンミラー22、fθレンズ23、反射鏡24、レンズ25および反射鏡26などを備えている。
【0047】
レーザ光源から発光される画像データに基づくレーザビームは、鎖線で示すように、ポリゴンミラー22で偏向されて、fθレンズ23を通過した後、反射鏡24によって光路が折り返され、さらにレンズ25を通過した後、反射鏡26によってさらに光路が下方に屈曲されることにより、プロセスカートリッジ20の後述する感光ドラム91の表面上に照射される。
【0048】
このプロセスカートリッジ20は、ドラムカートリッジ90とドラムカートリッジ90に着脱可能な現像カートリッジ40とから構成され、スキャナ部19の下方において、本体ケーシング2に対して着脱自在に装着されている。
【0049】
ドラムカートリッジ90は、本発明の筐体の一例としてのフレーム99に対して本発明の感光体の一例としての感光ドラム91、帯電手段としてのスコロトロン型帯電器92、転写手段としての転写ローラ45、クリーニングブラシ93等を備えている。
【0050】
フレーム99は、底壁と、その両端から対向するようにして延びる側壁とを有した箱状に形成されている。感光ドラム91は、回転軸方向を幅方向として長手形状を有しており、フレーム99内において回転軸を側壁に掛け渡されるように保持されている。なお、後述する帯電ワイヤ94および溝部991も、感光ドラム91の回転軸方向と平行な方向を幅方向とする。
【0051】
図3に示すように、スコロトロン型帯電器92は、感光ドラム91の斜め後側上方において、感光ドラム91の表面に接触しないように間隔を隔てて、感光ドラム91の表面に対向配置されている。スコロトロン型帯電器92は、フレーム99において、感光ドラム91の表面に間隔を隔て、かつ感光ドラム91の幅方向と平行に張設された帯電ワイヤ94と、帯電ワイヤ94と感光ドラム91との間に設けられ、帯電ワイヤ94から感光ドラム91への電荷量を制御するためのグリッド95とを備えている。
【0052】
また、フレーム99の感光ドラム91の斜め後側上方に対向する上壁は傾斜面として形成され、その傾斜面には帯電ワイヤ94の張設方向にのびる溝部991(図5も参照)が形成されている。
【0053】
帯電ワイヤ94は、フレーム99の側壁間に架設され、感光ドラム91の幅方向右端および左端の非画像形成領域を含む感光ドラム91の幅方向全長に渡って延びている。帯電ワイヤ94には、本体ケーシング2に設けられた電気回路基板(図示せず)からの高電圧が、図示しないワイヤ電極を介して印加される。
【0054】
グリッド95は、フレーム99の側壁間に架設され、帯電ワイヤ94の幅方向におけるほぼ全域を斜め前側下方から覆うように配置されている。グリッド95には、上述した電気回路基板(図示せず)からのバイアス電圧が、図示しないグリッド電極を介して印加される。
【0055】
このスコロトロン型帯電器92では、グリッド95にバイアス電圧を印加すると同時に帯電ワイヤ94に高電圧を印加することによって、帯電ワイヤ94がコロナ放電し、上述したように、感光ドラム91の表面を一様に正帯電させる。
【0056】
そして、スコロトロン型帯電器92に関連して、ドラムカートリッジ90は、帯電ワイヤ94をクリーニングするためのワイヤクリーナ96を備えている。
【0057】
ワイヤクリーナ96は、操作部材97と、本発明の清掃部材の一例としてのクリーニング部98とを一体的に備えている。
【0058】
操作部材97は、平面視において略矩形の平板形状であって、フレーム99の傾斜面上に露出して配置されている。また、図4に示すように、操作部材97の下部には突出部993が形成されている。突出部993はフレーム99の溝部991にその幅方向にそって摺動可能に係止されており、フレーム99内の帯電ワイヤ94まで突出している。操作部材97は溝部991にそって感光ドラム91の幅方向に往復移動可能である。
【0059】
図3に示すように、クリーニング部98は、操作部材97の突出部993の内面において張り巡らされたスポンジ等の弾性体である。クリーニング部98は、帯電ワイヤ94の幅方向において周面の一部を挟んで接触している。この状態において、クリーニング部98は操作部材97の往復操作運動に伴い帯電ワイヤ94の幅方向に沿って摺動され、帯電ワイヤ94を清掃する。
【0060】
フレーム99の左側壁において、溝部991の左端近傍に帯電ワイヤ94の張設方向とほぼ平行に孔部995が穿設され、その孔部995に移動部材992が左右方向に移動可能に挿通されている。移動部材992の移動方向は、操作部材97の移動方向とほぼ同方向であって、プロセスカートリッジ20の本体ケーシング2に対する装着方向に対してほぼ直交している。また、移動部材992は、移動方向に間隔を置いた一対の凸部996を有し、凸部996が孔部995内に形成された係止部997と当接することで、移動部材992の移動範囲が規制され移動部材99のフレーム99内からの抜け出しを防止している。
【0061】
移動部材992は、図4において右方向に移動した位置(第一位置)において、フレーム99内に位置する右端を操作部材97の移動経路内に突出させ、操作部材97が溝部991にそって左端へ移動したとき、操作部材と97と当接する。また、移動部材992は、図4において左方向に移動した位置(第二位置)において、左端を図5に示すように、フレーム99の側壁から外方に突出させる。
【0062】
さらに、プロセスカートリッジ20を傾けた場合に移動部材992が自重など所定の外力以下で孔部995に対して移動することを規制するため、また、後述するアクチュエータ100からの反力よりフレーム99内に戻ることを規制するために、フレーム99の孔部995のうち移動部材992と接触する部分において適度な摩擦力が生じるようにすることが好ましい。なお、孔部995が本発明の規制手段に相当する。
【0063】
また、操作部材97の下部には帯電ワイヤ94の幅方向にそって突出する押出部994が形成されている。押出部994は、移動部材992の右端と当接して移動部材992の左端をフレーム99の外に押し出すための部材であって、詳しくは後述する。

本体ケーシング2に装着されたプロセスカートリッジ20では、図1に示すように、まず、現像室401に収容されている現像剤としてのトナーが供給ローラ47の回転により、現像ローラ49に供給される。そして、供給ローラ47と、現像バイアスが印加されている現像ローラ49との間で正に摩擦帯電される。
【0064】
現像ローラ49の表面に供給されたトナーは、現像ローラ49の回転に伴なって、層厚規制ブレード48の圧接部と現像ローラ49との間に進入し、一定厚さの薄層として現像ローラ49の表面に担持される。
【0065】
感光ドラム91の表面は、その感光ドラム91の回転に伴って、まず、スコロトロン型帯電器92により一様に正帯電された後、スキャナ部19からのレーザビームの高速走査により露光され、用紙3に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
【0066】
次いで、現像ローラ49の回転により、現像ローラ49上に担持されかつ正帯電されているトナーが、感光ドラム91に対向して接触するときに、感光ドラム91の表面上に形成されている静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム91の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給される。これにより、感光ドラム91の静電潜像は、可視像化され、感光ドラム91の表面には、反転現像によるトナー像が担持される。
【0067】
その後、感光ドラム91の表面上に担持されたトナー像は、図1に示すように、レジストローラ14によって搬送されてくる用紙3が、感光ドラム91と転写ローラ45との間の転写位置を通る間に、転写ローラ45に印加される転写バイアスによって、用紙3に転写される。トナー像が転写された用紙3は、定着部50に搬送される。
【0068】
なお、転写後に感光ドラム91上に付着する用紙3からの紙粉は、クリーニングブラシ93によって回収される。
【0069】
定着部50では、転写位置において用紙3上に転写されたトナーを、用紙3が加熱ローラ52と加圧ローラ51との間を通過する間に熱定着させる。トナーが定着した用紙3は、本体ケーシング2の上面に向かって上下方向に延びた排紙パス53に搬送され、その上側に設けられる排紙ローラ54によって、本体ケーシング2の上面に形成された排紙トレイ55上に排紙される。
【0070】
また、詳しくは後述するが、本体ケーシング2には、プロセスカートリッジ20が装着された状態において移動部材992を検出するアクチュエータ100と、アクチュエータ100の動作を検出する検出器200(図2参照)が設けられている。検出器200は、接触式のセンサであって、アクチュエータ100の動作を検出すると、それを検出信号として本体ケーシング2内の電気回路に送出する。なお、アクチュエータ100と検出器200が本発明の検出手段に相当する。
<帯電ワイヤの清掃動作>
次に、上記のように構成されるプロセスカートリッジ20の帯電ワイヤ94を清掃する清掃動作について、図4および図5を用いて説明する。帯電ワイヤ94の清掃動作を行うには、まずプロセスカートリッジ20を本体ケーシング2から引き出す(図2参照。)。
【0071】
このとき、図4(A)に示すように、操作部材97は本発明の一端側に相当する待機位置に配置され、突出部993およびクリーニング部98は帯電ワイヤ94の右端に配置されている。帯電ワイヤ94の右端および左端は、感光ドラム91における非画像形成領域上にあたるので、操作部材97が待機位置にいればクリーニング部98が帯電ワイヤ94の帯電動作の邪魔にならない。また、このとき移動部材992はフレーム99からは突出していない前述の右位置(第一位置)にある。
【0072】
次に、図4(B)に示すように、ユーザが待機位置にあった操作部材97を溝部991にそって操作し、クリーニング部98を摺動させる。クリーニング部98が帯電ワイヤ94に沿って摺動することによって、帯電ワイヤ94の表面に付着していた不純物が除去される。
【0073】
操作部材97を溝部991の左端へ操作すると、(C)に示すように、移動部材992に操作部材97の押出部994が当接して移動部材992を左方向に押し、移動部材992の左端がフレーム99から外へ突出する。なお、移動部材992の移動方向は操作部材97の移動方向とほぼ平行であって、プロセスカートリッジ20の着脱方向とほぼ直交関係にある。
【0074】
次に、(D)に示すように操作部材97を右端の待機位置へ戻す。このとき、クリーニング部98が帯電ワイヤ94を清掃しながら待機位置まで移動する。また、移動部材992は、操作部材97の復帰にかかわらず、その左端を突出させた状態(第二位置)を保っている。そして(E)に示すように操作部材97を待機位置に戻し、清掃動作を終了する。清掃動作が終わったら、プロセスカートリッジ20を本体ケーシング2内に装着する。
【0075】
このように、帯電ワイヤ94の清掃が完了すると、移動部材992の左端がフレーム99から突出する。これによって、帯電ワイヤ94が清掃されたことが、清掃を行った本人のみならずそれ以外の者にも一目瞭然である。
<プロセスカートリッジの着脱動作に伴う清掃動作の検出>
次に、プロセスカートリッジ20が本体ケーシング2から外された状態で帯電ワイヤ94の清掃動作が行われたか否かを、プロセスカートリッジ20が本体ケーシング2に装着されたときに検出する検出動作について、図6および図7を用いて説明する。
【0076】
プロセスカートリッジ20は、本体ケーシング2に対し、感光ドラム91の幅方向と直交する方向に挿入される。本体ケーシング2内の左側板201は、感光ドラム91の幅方向と直交する面と平行に位置している。
【0077】
本体ケーシング2内の左側板201において、アクチュエータ100が備えられている。アクチュエータ100は、回動部材107とバネ106とを備えている。詳細には、回動部材107は左側板201において上下方向に延びる支持軸101を中心に回動可能に軸支され、バネ106によって図6において時計回り方向に付勢され、常には、図6(F)に示すように径方向に突出した棒状部分103をバネ106の付勢によって本体ケーシング2の左側壁201に当接させている。
【0078】
また、アクチュエータ100は、図6(F)の状態において、その一部を、プロセスカートリッジ20の装着時に第二位置にある移動部材992の装着経路に突出させており、その突出した部分の前縁105は、移動部材992の装着経路とほぼ直交して延びている。また、その突出した部分の後縁は、棒状部分103と前縁105を結ぶ面であって、その前縁105側が棒状部分103側よりも装着経路側にくるように傾斜する(左側板201から右斜め前方向に向かって傾斜する)傾斜面104として形成されている。なお、本発明の接触面および延長部はそれぞれ前縁105、棒状部分103に相当する。
【0079】
上記のように形成されたアクチュエータ100は、プロセスカートリッジ20が矢印方向に装着されて、第二位置にある移動部材992と接触すると、(G)に示すように移動部材992に前縁105を押されてバネ106の付勢力に抗して反時計回りに回転する。すると、棒状部分103が検出器200に接触する。検出器200はその接触に伴う通電にもとづいて、ケーシング2内の電気回路に検出信号を送出する。
【0080】
電気回路が検出信号を検出することで、レーザプリンタ1の表示部において、ユーザに帯電ワイヤ94の清掃を促す表示を消すなど、画像形成動作のための制御を行う。なお、(G)においてアクチュエータ100が移動部材992を押圧するが、アクチュエータ100の押圧力よりも移動部材992と孔部995の間に働く摩擦力の方が強いので装着時に移動部材992が第一位置に戻ってしまうことがない。
【0081】
その後、(H)に示すように、プロセスカートリッジ20の装着が完了し、移動部材992がアクチュエータ100の突出部を越えると、アクチュエータ100はバネの付勢力によって時計回りに回転し、元の位置に戻る。
【0082】
次に、相当の画像形成が行われた後、帯電ワイヤ94の清掃のためにプロセスカートリッジ20を取り出す場合について説明する。このとき、(I)に示すように移動部材992は第二位置に保持されている。そして、矢印方向にプロセスカートリッジ20が抜き出されると、移動部材992がアクチュエータ100の傾斜面104に当接する。
【0083】
このとき、移動部材992は傾斜面104を前方向に押圧するが、アクチュエータ100は棒状部材103が左側板201に当接して回転が阻止されているので、移動部材992は、傾斜面104からの反作用として右方向、つまり(J)に示すように第一位置に向け押し込まれるように押圧操作される。この作用によって、移動部材992は(K)に示すようにプロセスカートリッジ20が抜き出されると第一位置に押し込まれ、フレーム99内に戻る。これによって、移動部材992は第一位置、つまり清掃動作前の状態に戻るので、次の清掃動作の検出に貢献する。
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の形態になんら限定されるものではなく、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。ここでは、他の実施形態について説明する。なお、先に説明した部分と同じ部位については説明を割愛し、同じ符号を付す。
【0084】
図8に示されるように、フレーム99には、移動部材992の周囲においてその突出方向と平行に突出した、本発明の保護手段の一例としての二本の保護リブ998が設けられている。二本の保護リブ998は移動部材992を挟むようにして形成され、その間の開口部998aは、プロセスカートリッジ20を本体ケーシング2に対し着脱する方向と平行であって、アクチュエータ100が挿入される大きさに設定されている。また保護リブ998は第二位置にある移動部材992の突出した端面と同等かそれよりも突出している。
【0085】
このように保護リブ998を設けることによって、清掃後に第二位置に移動した移動部材992に外部から接触しにくくなる。したがって、誤ってユーザが移動部材992を第一位置まで押し込んで戻してしまうことが防止される。なお、保護リブ998を形成しなくても、第二位置にある移動部材992の露出した端面よりもその周囲のフレーム99が突出するように形成していれば、移動部材992の周囲のフレーム99が保護手段の役割を果たす。
【0086】
また、二本の保護リブ998間に開口部998aを設けたことによって、プロセスカートリッジ20の着脱および移動部材992の検出動作の邪魔になることがなく、開口部998aにアクチュエータ100が挿入されて移動部材992の検出動作が確実に行われる。
【0087】
また、図9に示すように、移動部材992が不意に移動してしまうことを防ぐ構成にしてもよい。すなわち、(L)のように、移動部材992において係止部997と対向する面から突出する、本発明の規制手段の一例としての突起999を設ける。この場合、移動部材992は、係止部997と突起999との干渉により第一位置から第二位置へおよびその逆への所定外力以下での容易な移動が妨げられるが、移動部材992が所定外力を超える大きな外力で押圧されると、係止部997と突起999との少なくとも一方の弾性変形により、一方の位置から他方の位置への移動が可能になる。
【0088】
そして、(M)のようにさらに操作部材97を移動させると、突起999が係止部997を乗り越えることによって移動部材992が第二位置へと到達する。また、図7(J)のようにプロセスカートリッジを取り出す際にアクチュエータ100の傾斜面104により移動部材992が押圧されることによって、突起999が係止部997を乗り越え、移動部材992が第一位置から第二位置へ到達する。第一または第二位置へ到達した移動部材992の突起999は、(L)(N)に示すように係止部997と干渉している。
【0089】
したがって、移動部材992は外部からの所定以下の力が加えられても係止部997を突起999が乗り越えない限り他方の位置へ移動することはない。このように構成することで、移動部材992が不意に移動してしまうことが防止される。さらに、突起999に加えて上記した保護リブ998をさらに備えることで、さらに第二位置における移動部材992を保護することができる。
【0090】
また、移動部材の形状は棒状に限らず、図10(O)に示すように、L字状の部材として構成しても良い。すなわち、移動部材111は回動軸110を中心としてそれぞれ垂直関係になるように形成された第一棒状部材114および第二棒状部材113からなる部材であって、第一位置において回動軸110から下方に向けて第一棒状部材114、左方向に向いて第二棒状部材113がくるように配置されている。
【0091】
この状態で、(P)のように操作部材97の押出部994が左方向に移動すると、押出部994が移動部材111のうち下方向に延びた第一棒状部材114を押す。これによって移動部材111は回動軸110を中心として半時計回りに回動する。
【0092】
さらに、(Q)に示すように操作部材97を操作すると、移動部材111が回動して第二棒状部材113がフレーム99の外に突出する(第二位置)。この場合、本体ケーシング2内には、図において突出した第二棒状部材113の右側に、前記実施形態のアクチュエータ100が配置される。アクチュエータ100は、傾斜面104がプロセスカートリッジを引き出すときに第二棒状部材113を第一位置に押圧可能な位置に配置される。このようにすれば、前記実施形態と同様に、プロセスカートリッジを本体ケーシングに装着する際に、第二棒状部材113によってアクチュエータ100を動作し、帯電ワイヤ94の清掃が行われたことを検出し、また、プロセスカートリッジを取り出す際に、アクチュエータ100の傾斜面104によって第二棒状部材113をフレーム99に押し戻すことができる。
【0093】
この場合好ましくは、フレーム99から移動部材111の回動軌跡内に突出する突起部112が形成され、移動部材111が突起部112を、その一方の弾性変形により、乗り越えて回動することで、移動部材111を第一位置および第二位置にそれぞれ保持することができる。フレーム99と移動部材111との摩擦抵抗によって、移動部材111を各位置に保持するようにしてもよい。
【0094】
なお、実施形態中では検出器を接触式のセンサとしたが、他の方式を用いたセンサでもよい。例えば、アクチュエータ100の棒状部分103の回動軌跡を挟むように発光素子と受光素子を配置し、移動部材992によってアクチュエータ100の棒状部分103が回動することにともなう受光の有無を検出するようにしてもよい。
【0095】
上記実施形態および各変形例では、移動部材992(111)はフレーム99に対してほぼ平坦に配置される第一位置および突出した第二位置に移動する構成としたが、第一および第二位置とも、ほぼ平坦または突出した位置のままで、フレーム99上の位置を変えるのみにして、移動部材が第二位置にあることを検出器200で検出するように構成することもできる。
【0096】
また、プロセスカートリッジは、現像カートリッジとドラムカートリッジに分かれているものでなくてもよい。また、本実施形態では本発明をモノクロプリンタに対して適用したが、カラーレーザプリンタに用いられる各色のプロセスカートリッジに対して適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】レーザプリンタ1の要部断面図である。
【図2】フロントカバー7オープン時のレーザプリンタ1の要部断面図である。
【図3】スコロトロン帯電器92の要部断面図である。
【図4】操作部材97の移動に伴い帯電ワイヤ94が清掃される過程を、図3のA−A断面から見て説明した説明図である。
【図5】プロセスカートリッジ20の斜視図である。
【図6】プロセスカートリッジ20が本体ケーシング2内に装着され、アクチュエータ100が動作する過程を、図2のB‐B断面から見て説明した説明図である。
【図7】プロセスカートリッジ20が本体ケーシング2内から外され、アクチュエータ100が動作する過程を、図2のB‐B断面から見て説明した説明図である。
【図8】他の実施形態としてのスコロトロン帯電器92の要部断面図である。
【図9】他の実施形態としてのスコロトロン帯電器92の要部断面図である。
【図10】他の実施形態としてのスコロトロン帯電器92の要部断面図である。
【符号の説明】
【0098】
1 レーザプリンタ
2 本体ケーシング
20 プロセスカートリッジ
91 感光ドラム
94 帯電ワイヤ
97 操作部材
98 クリーニング部
99 フレーム
100 アクチュエータ
992 移動部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体を収容した筐体と、
前記筐体内に張設され、前記感光体を帯電する帯電ワイヤと、
前記帯電ワイヤに沿って、その一端側と他端側との間で往復的に摺動自在に設けられ、当該帯電ワイヤを清掃する清掃部材と、
前記清掃部材に取り付けられ、前記清掃部材を操作する操作部材と、
前記筐体内の前記帯電ワイヤの前記他端側に設けられ、前記操作部材の前記一端側から前記他端側への操作にもとづいて、前記筐体の第一位置から、その第一位置と異なる第二位置に移動されてその移動位置で前記筐体に保持され、前記操作部材の前記他端から前記一端への操作に関わらず前記第二位置に保持される移動部材と
を備え、画像形成装置本体に装着可能なプロセスカートリッジと、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記プロセスカートリッジの装着に伴い、前記第二位置にある前記移動部材を検出する検出手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記移動部材は、前記第一位置において前記筐体内に置き、前記第二位置においてその一部を前記筐体外に露出させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記検出手段は、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置本体内に装着される際に前記第二位置にある前記移動部材によって動作されるアクチュエータと、当該アクチュエータの動作を検出する検出器とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記アクチュエータは、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置本体外に取り出される際に前記第二位置にある前記移動部材を押圧操作して当該移動部材を前記第一位置に戻すことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記アクチュエータは、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置本体内に装着される際に前記第二位置にある前記移動部材によって回動し、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置本体外に取り出される際に前記第二位置にある前記移動部材による回動を阻止されることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記アクチュエータは、前記回動を阻止された状態において、前記プロセスカートリッジの取り出し方向に対し、前記第二位置にある前記移動部材を前記第一位置に向け押圧する傾斜面を有していることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記アクチュエータは、支持軸を中心として回動可能な回動部材と、当該アクチュエータを前記プロセスカートリッジの装着経路側に付勢するバネとを備え、
前記回動部材は、
前記プロセスカートリッジの装着方向と直交し、前記装着中に前記第二位置にある前記移動部材と接触する接触面と、前記支持軸の径方向に延び、前記バネの付勢によって前記画像形成装置本体に当接する延長部と、前記延長部と前記接触面を結び、その前記接触面側が前記延長部側よりも前記装着経路側にくるように傾斜する傾斜面とを備えたことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記移動部材は、前記プロセスカートリッジの装着方向に対しほぼ直交する方向に移動可能であることを特徴とする請求項1から7いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記移動部材が前記第一位置と前記第二位置との間で所定の外力以下で移動するのを規制する規制手段を備えたことを特徴とする請求項1から8いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記筐体は、前記第二位置における前記移動部材の露出された端部の周囲に、当該端部とほぼ同等またはそれよりも突出した保護手段を備え、当該保護手段は、前記移動部材に対する前記検出手段の動作を可能にする開口部を形成することを特徴とする請求項2から9いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
感光体を収容した筐体と、
前記筐体内に張設され、前記感光体を帯電する帯電ワイヤと、
前記帯電ワイヤに沿って、その一端側と他端側との間で往復的に摺動自在に設けられ、当該帯電ワイヤを清掃する清掃部材と、
前記清掃部材に取り付けられ、前記清掃部材を操作する操作部材とを有したプロセスカートリッジであって、
前記筐体内の前記帯電ワイヤの前記他端側に設けられ、前記操作部材の前記一端側から前記他端側への操作にもとづいて、前記筐体の第一位置から、その第一位置と異なる第二位置に移動されてその移動位置に前記筐体に保持され、前記操作部材の前記他端から前記一端への操作に関わらず前記第二位置に保持される移動部材と
を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項12】
前記移動部材は、前記第一位置において前記筐体内に置き、前記第二位置においてその一部を前記筐体外に露出させることを特徴とする請求項11に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項13】
前記移動部材は、前記第一位置において一端を前記操作部材の移動経路内に突出させており、前記操作部材の操作にともない、該操作部材が前記一端に当接して、前記第二位置に移動されることを特徴とする請求項11または12に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項14】
前記移動部材は、前記筐体に前記操作部材の操作方向と平行に移動可能に支持され、前記操作部材の操作にもとづいて該操作部材と同方向に移動されることを特徴とする請求項11から13いずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項15】
前記移動部材が前記第一位置と前記第二位置との間で所定の外力以下で移動するのを規制する規制手段を備えたことを特徴とする請求項11から14いずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項16】
前記筐体は、前記第二位置における前記移動部材の露出された端部の周囲に、当該端部とほぼ同等またはそれよりも突出した保護手段を備え、当該保護手段は、前記移動部材に対する前記検出手段の動作を可能にする開口部を形成することを特徴とする請求項12から15いずれかに記載のプロセスカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−113267(P2010−113267A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−287434(P2008−287434)
【出願日】平成20年11月10日(2008.11.10)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】