説明

画像形成装置および画像形成システム

【課題】画調整用のマークを形成する機会を減らし,消耗品の無駄な消費を抑える画像形成装置および画像形成システムを提供すること。
【解決手段】MFP100は,カラー印刷機能およびFAX受信機能を有している。MFP100は,画調整用の補正値を取得する取得処理の実行条件を満たしている際,ジョブのカラー印刷を契機として,その取得処理を実行する。また,MFP100は,取得処理の実行条件を満たしている際にFAXデータの受信要求があると,取得処理の実行契機とならないように印刷機能を制限した能力情報(例えば,カラー印刷が不能である情報)を,送信元のFAX装置200に通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,画調整用のマークを形成し,マークを検知することによって得られる補正値に基づいて画調整を行う画像形成装置および画像形成システムに関する。さらに詳細には,FAXデータの受信機能およびカラー印刷機能を有する画像形成装置および画像形成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から,画像形成装置は,画像の位置や濃度にずれが生じないように画調整を行っている。画調整の手順としては,例えば,画調整用のマークであるレジストパターンを,用紙搬送用のベルト部材上に色ごとに形成し,基本色のレジストパターンと被検色のレジストパターンとのずれ量(補正値)を取得し,その補正値に基づいて被検色の画像の位置ずれを補正する。
【0003】
また,補正値の取得を,ジョブの印刷に連動させる技術が知られている。例えば引用文献1には,待機中に装置の振動を検知した場合に,ジョブの印刷前に画調整用のマークを形成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−003496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら,前記した従来の画像形成装置には,次のような問題があった。すなわち,画調整用のマークをジョブの印刷に連動して形成する場合,印刷の度に画調整用のマークが形成される可能性がある。例えば,特許文献1の画像形成装置では,装置が頻繁に揺らされると,印刷の際に画調整用のマークの形成要件を満たしていることが多くなり,マークが頻繁に形成されることになる。このような頻繁なマーク形成は消耗品の無駄な消費を招く。
【0006】
本発明は,前記した従来の画像形成装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,画調整用のマークを形成する機会を減らし,消耗品の無駄な消費を抑える画像形成装置および画像形成システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題の解決を目的としてなされた画像形成装置は,FAXデータの受信機能およびカラー印刷機能を有する画像形成装置であって,画調整用のマークを形成し,当該マークの測定結果に基づいて画調整用の補正値を取得する取得処理を,ジョブのカラー印刷を契機として実行する取得手段と,取得処理の実行条件を満たしている際にFAXデータの受信要求があった場合に,取得処理の実行契機とならないように印刷機能を制限した能力情報をFAXデータの送信元の装置に通知する制限通知を行う通知手段とを備えることを特徴としている。
【0008】
本発明の画像形成装置は,画調整用の補正値を取得する取得処理の実行条件を満たしている場合に,ジョブのカラー印刷を契機として,その取得処理を実行するものである。取得処理の実行条件としては,例えば,前回取得処理を行ってからの印刷枚数,通電時間,温度条件,湿度条件,振動検知が該当する。この取得処理の実行は,ジョブの印刷を契機とするものであって,ジョブの「印刷前」であっても,「印刷中」であっても,「印刷後」であってもよい。また,本発明の画像形成装置は,制限通知として,取得処理の実行契機とならないように印刷機能を制限した能力情報を通知することが可能である。そして,本発明の画像形成装置は,取得処理の実行条件を満たしている際にFAXデータの受信要求があった場合に,制限通知を行う。
【0009】
すなわち,FAXデータの印刷では高画質が求められることは少なく,取得処理による恩恵は小さい。そこで,本発明の画像形成装置では,取得処理の実行条件を満たしている際にFAXデータの受信要求を受け付けた場合には,通信を確立するためのネゴシエーションの際に,印刷機能を制限した能力情報を送信元の装置に応答する。これにより,送信元の装置からは,取得処理の実行契機となるFAXデータが送られて来ない。その結果として,取得処理は実行されない。従って,取得処理の実行回数(つまり,着色材を消費するマークの形成回数)を減らすことが期待できる。
【0010】
なお,制限通知では,例えば,カラー印刷が不能であることを通知する。これにより,取得処理の実行契機となりうるカラーFAXデータの受信を回避できる。また,取得処理を,解像度が規定値よりも高いジョブのカラー印刷を契機に実行するものとし,制限手段では,解像度がその規定値よりも高い印刷が不能であることを通知してもよい。これにより,取得処理の実行契機となりうる高解像度FAXデータの受信を回避できる。
【0011】
また,本発明の画像形成装置の取得手段は,取得処理を,解像度が規定値よりも高いジョブのカラー印刷を契機に実行し,制限通知では,解像度が規定値よりも高いカラー印刷が不能であることを通知するとよい。すなわち,低解像度の印刷では高画質が求められることは少ない。そのため,カラー印刷であっても低解像度であれば取得処理を実行しないように構成してもよい。この場合,制限通知も解像度を考慮する方が望ましい。
【0012】
また,本発明の画像形成装置は,印刷機能を制限しない能力情報をFAXデータの送信元の装置に通知する非制限通知を行う第2通知手段と,取得処理の実行条件を満たしている際にFAXデータの受信要求があった場合,通知手段による制限通知か,第2通知手段による非制限通知かを選択する選択手段とを備えるとよい。ユーザによっては,印刷機能が制限されてしまうことを不満に思うことがある。そこで,印刷機能を制限することなく,例えば,カラーFAXデータも受信できるように選択可能にする方が望ましい。
【0013】
なお,取得処理の実行条件を満たしている際にFAXデータを受け取った場合の動作としては,例えば,取得処理を実行してその後に印刷する(態様1),取得処理を実行せずに低画質のまま印刷する(態様2),他のジョブによって取得処理が実行されるのを待って印刷する(態様3),の少なくとも3パターンがある。なお,態様3では,例えば,カラーFAXデータのみを待機状態とし,モノクロFAXデータについてはそのまま印刷するとしてもよい。
【0014】
また,上記の画像形成装置は,FAXデータの送信元に応じて,選択手段による選択内容を登録する登録手段を備えるとよい。送信元の装置(あるいはユーザ)は,例えば,電話番号によって特定できる。送信元に応じて選択内容を振り分けることで,より利便性が向上する。
【0015】
また,上記の画像形成装置は,取得処理の実行条件を満たしている際にFAXデータの受信要求があった場合,当該FAXデータを格納する格納手段と,格納手段にて格納されたFAXデータを,他のジョブのカラー印刷を契機に取得処理が実行されたことを条件に実行する実行手段とを備え,選択手段は,格納手段の空き容量が基準値よりも少ない状態であって,取得処理の実行条件を満たしている際にFAXデータの受信要求があった場合に,通知手段による制限通知を選択するとよい。すなわち,FAXデータを所定のメモリ領域に格納できるならば当該FAXデータを格納し,その後の取得処理の実行を契機に印刷する。これにより,送信元の要求通りの印刷が可能になる。また,格納されたFAXデータは他のカラー印刷に連動して印刷されることから,取得処理の実行回数は増加しない。また,FAXデータの格納ができない状況でのみ,制限通知を行う。これにより,ユーザの不満を伴う可能性がある制限通知の回数を減らすことができる。
【0016】
また,本発明は,別の形態として,FAXデータの受信機能およびカラー印刷機能を有する画像形成装置と,FAXデータの送信機能を有する送信装置とを備える画像形成システムであって,画像形成装置は,画調整用のマークを形成し,当該マークの測定結果に基づいて画調整用の補正値を取得する取得処理を,ジョブのカラー印刷を契機として実行する取得手段と,取得処理の実行条件を満たしている際に送信装置からFAXデータの受信要求があった場合に,取得処理の実行契機とならないように印刷機能を制限した能力情報を送信装置に通知する制限通知を行う通知手段とを備え,送信装置は,カラーFAXデータを送信する際に通知手段からの制限通知を受け取った場合,当該カラーFAXデータを制限通知を基準とした能力に適したFAXデータに変換する変換手段と,変換手段によって変換されたFAXデータを画像形成装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする画像形成システムを含んでいる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば,画調整用のマークを形成する機会を減らし,消耗品の無駄な消費を抑える画像形成装置および画像形成システムが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施の形態にかかるMFPの構成を示すブロック図である。
【図2】MFPの画像形成部の構成を示す概略図である。
【図3】図2に示したMFPにかかるマークセンサの配置を示す概念図である。
【図4】ユーザ情報を記憶するデータベースの一例を示す図である。
【図5】第1の形態にかかる,送信側のFAX装置のFAX送信処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】第1の形態にかかる,受信側のFAX装置のFAX着信処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】第1の形態にかかる,受信側のFAX装置の印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】第2の形態にかかる,受信側のFAX装置のFAX着信処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】第2の形態にかかる,受信側のFAX装置の格納印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下,本発明にかかる画像形成装置を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,カラー印刷機能およびFAX送受信機能を有する複合機(MFP:Multi Function Peripheral )に本発明を適用したものである。
【0020】
[MFPの全体構成]
実施の形態にかかるMFP100は,図1に示すように,CPU31と,ROM32と,RAM33と,NVRAM(不揮発性RAM)34と,ASIC35と,ネットワークインターフェース36と,FAXインターフェース37とを備えた制御部30を備えている。また,制御部30は,用紙に画像を形成する画像形成部10,原稿の画像を読み取る画像読取部20,動作状況の表示やユーザによる入力操作の受付を行う操作パネル40と電気的に接続されている。
【0021】
ROM32には,MFP100を制御するための各種制御プログラムや各種設定,初期値等が記憶されている。RAM33は,各種制御プログラムが読み出される作業領域として,あるいは画像データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。
【0022】
CPU31は,ROM32から読み出した制御プログラムや各種センサから送られる信号に従って,その処理結果をRAM33またはNVRAM34に記憶させながら,MFP100の各構成要素を,ASIC35を介して制御する。
【0023】
ネットワークインターフェース36は,ネットワークに接続され,他の情報処理装置(例えば,パーソナルコンピュータ(PC))との接続を可能にしている。FAXインターフェース37は,電話回線に接続され,相手先のFAX装置200との接続を可能にしている。そして,ネットワークインターフェース36やFAXインターフェース37を介して外部装置とデータのやりとりを行うことができる。
【0024】
[MFPの画像形成部の構成]
続いて,MFP100の画像形成部10の構成について,図2を参照しつつ説明する。画像形成部10は,電子写真方式によってトナー像を形成し,そのトナー像を用紙に転写するプロセス部50と,用紙上の未定着のトナーを定着させる定着装置8と,画像転写前の用紙を載置する給紙トレイ91と,画像転写後の用紙を載置する排紙トレイ92とを備えている。画像形成部10の上方には,画像読取部20が配置されている。
【0025】
また,画像形成部10内には,底部に位置する給紙トレイ91に収容された用紙が,給紙ローラ71,レジストローラ72,プロセス部50,定着装置8を通り,排紙ローラ76を介して上部の排紙トレイ92への導かれるように,略S字形状の搬送路11(図2中の一点鎖線)が設けられている。
【0026】
プロセス部50は,カラー画像の形成が可能であり,イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の各色に対応するプロセス部を並列に配置している。具体的には,Y色の画像を形成するプロセス部50Yと,M色の画像を形成するプロセス部50Mと,C色の画像を形成するプロセス部50Cと,K色の画像を形成するプロセス部50Kとを備えている。そして,各プロセス部50Y,50M,50C,50Kは,用紙の搬送方向において互いに一定の距離をおいた状態で配置されている。
【0027】
プロセス部50では,感光体の表面が帯電装置によって一様に帯電される。その後,露光装置53からの光により露光され,用紙に形成すべき画像の静電潜像が形成される。次いで,現像装置を介して,トナーが感光体に供給される。これにより,感光体上の静電潜像は,トナー像として可視像化される。
【0028】
また,画像形成部10は,各プロセス部50Y,50M,50C,50Kに光を照射する露光装置53と,各プロセス部50Y,50M,50C,50Kの転写位置に用紙を搬送する搬送ベルト7と,搬送ベルト7上に形成されたレジストパターンを検出するマークセンサ61とを備えている。
【0029】
搬送ベルト7は,搬送ローラ73,74によって張架された無端状のベルト部材であり,ポリカーボネート等の樹脂材からなる。搬送ベルト7は,搬送ローラ74が回転駆動されることにより紙面反時計回りに循環移動する。これにより,その上面に載置された用紙を,レジストローラ72側から定着装置8側に搬送する。
【0030】
画像形成部10は,給紙トレイ91に載置されている用紙を1枚ずつ取り出し,その用紙を搬送ベルト7上に搬送する。そして,プロセス部50にて形成されたトナー像をその用紙に転写する。このとき,カラー印刷では,各プロセス部50Y,50M,50C,50Kにてトナー像が形成され,用紙上で各トナー像が重ね合わせられる。一方,モノクロ印刷では,プロセス部50Kのみでトナー像が形成され,用紙に転写される。その後は,トナー像が転写された用紙を定着装置8に搬送し,トナー像をその用紙に熱定着させる。そして,定着後の用紙を排紙トレイ92に排出する。
【0031】
また,マークセンサ61は,用紙の搬送方向におけるプロセス部50Y,50M,50C,50Kよりも下流であって定着装置8よりも上流に位置し,搬送ベルト7上に形成された画調整用のパターンを検知する。
【0032】
具体的に,マークセンサ61は,図3に示すように,搬送ベルト7の幅方向の右側に配置されたセンサ61Rと,左側に配置されたセンサ61Lとの,2つのセンサによって構成される。各センサ61R,61Lは,発光素子62(例えば,LED)と,受光素子63(例えば,フォトトランジスタ)とが一対となる反射型の光学センサである。マークセンサ61は,発光素子62にて搬送ベルト7の表面(図3中の点線枠E)に対して斜め方向から光を照射し,その光を受光素子63が受光する構成になっている。そして,画調整用のマーク66(図3中のマーク66は位置ずれ補正用のマークの一例)が通過する際の受光量と搬送ベルト7から直接受ける受光量との違いによって,画調整用のマークを検知できる。
【0033】
[MFPの画調整]
続いて,MFP100における画調整について説明する。MFP100では,画調整として,各色の画像の位置調整を行う位置ずれ補正と,各色の濃度調整を行う濃度ずれ補正とを実施する。
【0034】
以下,位置ずれ補正を例に,画調整を簡単に説明する。位置ずれ補正は,基準色に対する各色のずれ量(補正値)を取得する取得処理と,その補正値を基に画像を補正する補正処理とに分けられる。取得処理は,所定の実行条件を満たした場合に実行される。実行条件としては,例えば,前回取得処理を行ってからの印刷枚数,通電時間,温度条件,湿度条件,振動検知が該当する。取得処理の実行タイミングの詳細については後述する。補正処理は,例えば,印刷の度に実行される。
【0035】
取得処理では,まず,各プロセス部50Y,50M,50C,50Kによって,位置ずれ補正用の画像パターンであるレジストパターンを形成する。具体的に,レジストパターンは,図3に示すように,プロセス部50Kによって形成されるマーク66Kと,プロセス部50Cによって形成されるマーク66Cと,プロセス部50Mによって形成されるマーク66Mと,プロセス部50Yによって形成されるマーク66Yとを,副走査方向に並べてなるマーク群(以下,「レジストパターン66」とする)からなる。
【0036】
レジストパターン66は,副走査方向(図3に示す搬送ベルト7の移動方向)に一定間隔で形成される。本形態の各マーク66K,66C,66M,66Yは,矩形の棒状をなし,それぞれが主走査方向(副走査方向に直交する方向)に沿って配置される。
【0037】
次に,マークセンサ61から出力される2値化信号に基づいて,各マーク66K,66Y,66M,66Cのそれぞれの位置を検知する。そして,基準色であるマーク(例えば,マーク66K)に対する各調整色のマーク(例えば,マーク66C,66M,66Y)の副走査方向における間隔をそれぞれ算出する。基準色と調整色とのマーク間の間隔は,副走査方向に位置ずれが生じることによって変化する。そのため,基準色に対する調整色の副走査方向におけるずれ量を特定できる。
【0038】
補正処理では,取得処理で取得したずれ量に基づいて,調整色の画像の位置が基準色の画像の位置に一致するように調整色のプロセス条件(例えば,露光位置,搬送ベルト7や感光体の速度)を調整する。
【0039】
なお,上述したレジストパターン66の構成は,あくまでも一例であり,これに限るものではない。レジストパターンは,位置ずれ補正に利用される一般的な画像パターンであればよい。例えば,2本で1対の棒状マークからなり,少なくとも一方が主走査方向に沿った直線に対して所定の角度だけ傾いたものであってもよい。このようなレジストパターンであれば,副走査方向に加え,主走査方向の位置ずれ量も特定できる。
【0040】
また,濃度ずれ補正についても,位置ずれ補正と同様に,所定の濃度に対する補正値を取得する取得処理と,その補正値を基に画像を補正する補正処理とに分けられる。そして,取得処理では,各プロセス部50Y,50M,50C,50Kによって,副走査方向に濃度差が付けられた画像パターンである濃度パターンを形成する。そして,位置ずれ補正と共通のセンサあるいは別の光学センサによって,その濃度パターンからの反射光量を検出する。本形態では,例えば,センサ61Lによって検出する。そして,その反射光量の大小から濃度を特定し,目標濃度との差を補正値として算出する。一方,補正処理では,その補正値に基づいて目標濃度が維持できるように各色のプロセス条件(例えば,露光強度,露光範囲,現像バイアス)を調整する。
【0041】
[補正値の更新タイミング]
続いて,画調整における補正値の更新タイミングについて説明する。補正精度は,補正値を取得してからの経過時間が短いほど高精度となる(信頼性が高い)。そのため,補正値の更新を頻繁に行う,すなわち取得処理を頻繁に実行するほど高画質となる。一方,補正値の更新には画調整用のマークを形成する必要があり,補正値の更新を頻繁に行うとトナーの無駄な消費が多くなる。
【0042】
そこで,MFP100は,補正値の更新回数を抑制しない非抑制モードと,補正値の更新回数を抑制する抑制モードとを有している。モードは,ユーザによって選択可能であり,選択された情報はモード情報としてMFP100に記憶されている。
【0043】
具体的に,非抑制モードでは,MFP100の起動時や取得処理の実行条件を満たしたことを契機に,取得処理を実行して補正値を更新する。すなわち,補正値の更新機会を多くして高画質を維持する。
【0044】
一方,抑制モードでは,取得処理の実行条件を満たした際に,即時に取得処理を実行せず,印刷ジョブの実行に連動して取得処理を実行する。例えば,取得処理の実行条件を,前回の取得処理の実行から1時間が経過したこととすると,取得処理を1時間経過時点で実行するのではなく,1時間経過後であって最初のカラー印刷の実行時に取得処理を実行する。すなわち,補正値の更新機会を少なくしてトナーの消費を抑える。
【0045】
さらに,抑制モードでは,FAXデータの受信要求を受け付けた場合,カラー印刷の実行を制限する。これにより,補正値の更新機会をより少なくしてトナーの消費を抑える。FAXデータの印刷手順の詳細については後述する。
【0046】
また,MFP100は,図4に示すように,ユーザごとにエコユーザとして登録されているか否かを記憶するデータベース321(登録手段の一例)を有している。データベース321では,ユーザ名,FAX番号,およびエコユーザの指定有無を1つのレコードとして関連付けて記憶する。MFP100は,FAXデータの受信要求があった際,FAX番号に基づいてエコユーザか否かを判別し,エコユーザであれば,自動的に抑制モードで動作する。なお,エコユーザを認識する情報としては,FAX番号に限らず,FAX番号から識別されるユーザ名を利用してもよい。
【0047】
[FAXデータの印刷]
[第1の形態]
続いて,送信側装置であるFAX装置200と受信側装置であるMFP100とによって構成されるシステムにおいて,FAXデータを印刷する手順について説明する。
【0048】
[FAX送信処理]
始めに,FAX装置200におけるFAX送信処理(変換手段,送信手段の一例)について,図5のフローチャートを参照しつつ説明する。FAX送信処理は,FAXデータの送信要求を受け付けたことを契機に実行される。
【0049】
まず,受信側装置(本形態では,MFP100)に対して発呼する(S001)。その後,受信側装置との回線が閉結されると,受信側装置の能力情報を取得する(S002)。能力情報には,少なくともカラー印刷が可能か否かの情報が含まれる。この他,能力情報には,例えば,受信側装置でサポートする解像度や通信速度が含まれてもよい。
【0050】
次に,送信予定のFAXデータが受信側装置で対応可能か否かを判断する(S003)。例えば,カラーFAXデータを送信する際,受信側装置がカラー印刷可能であれば対応可能と判断し,カラー印刷不可であれば対応不可と判断する。対応可能であれば(S003:YES),FAXデータを送信する(S004)。
【0051】
一方,FAXデータが対応不可であれば(S003:NO),受信側装置の能力に合わせてFAXデータを変換する(S011)。例えば,カラーFAXデータを送信する際,受信側装置がカラー印刷不可であれば,そのカラーFAXデータをモノクロFAXデータに変換する。その後,その変換後のFAXデータを送信する(S012)。
【0052】
S004あるいはS012のデータ送信後は,本処理を終了する。すなわち,送信側装置であるFAX装置200では,受信側装置であるMFP100の能力に適したFAXデータを送信する。
【0053】
[FAX着信処理]
次に,MFP100におけるFAX着信処理(通知手段,第2通知手段,選択手段の一例)について,図6のフローチャートを参照しつつ説明する。FAX着信処理は,FAXジョブを受け付け,送信側装置(本形態では,FAX200)との回線を閉結したことを契機に実行される。
【0054】
まず,補正値更新フラグがオンしているか否かを判断する(S101)。補正値更新フラグは,取得処理の実行条件を満たしたことを契機としてオフからオンになる。つまり,S101は,取得処理の実行条件を満たしている状態であるか否かを判断する。
【0055】
補正値更新フラグがオンしている場合には(S101:YES),抑制モードが選択されているか否かを判断する(S102)。抑制モードであるか否かは,例えば,FAXデータの送信元のFAX番号がエコユーザとして指定されているか否かを判断し,エコユーザであれば抑制モードであると判断する。また,データベース321に登録されていないユーザであれば,MFP100に設定されたモード情報に従う。なお,S101とS102とは,逆順であってもよい。
【0056】
抑制モードの場合には(S102:YES),送信側装置に対してカラー印刷が不能であることを示す不能通知(制限通知の一例)を行う(S103)。具体的には,ネゴシエーション(フェーズBの手続き)において,カラー印刷が不能であることを応答する。つまり,カラー印刷が可能であるにも拘らずカラー印刷が不能であるといった印刷機能を制限した能力情報を通知する。これにより,送信側装置であるFAX装置200では,カラーFAXデータの送信を諦め,モノクロデータに変換したFAXデータを送信することになる。
【0057】
一方,非抑制モードの場合(S102:NO),あるいは補正値更新フラグがオフしている場合には(S101:NO),送信側装置に対してカラー印刷が可能であることを示す可能通知(非制限通知の一例)を行う(S111)。つまり,印刷機能を制限しない能力情報を通知する。これにより,送信側装置であるFAX装置200では,カラーFAXデータをそのまま送信することになる。
【0058】
S103あるいはS111の通知後,送信側装置から送られてくるFAXデータを受信する(S104)。このとき,送信側装置がカラーFAXデータを用意していたとしても,受信側装置にて不能通知を行っている場合には,モノクロデータに変換されたFAXデータが送られてくる。一方,可能通知を行っている場合にはカラーFAXデータが送られてくる。その後,印刷要求を出力し(S105),送信側のFAX装置との回線を切断して本処理を終了する。
【0059】
[印刷処理]
次に,MFP100における印刷処理(取得手段の一例)について,図7のフローチャートを参照しつつ説明する。印刷処理は,印刷要求を受け付けたことを契機に実行される。なお,印刷要求は,前記したFAX着信時の他,例えばコピー処理や,PC等の外部装置からの印刷命令の受信時によって出力される。
【0060】
まず,受け付けた印刷データがカラーか否かを判断する(S151)。モノクロデータであれば(S151:NO),S155に移行して印刷する。S155の後は,本処理を終了する。すなわち,モノクロデータであれば,印刷の際に補正値を更新しない。
【0061】
カラーデータであれば(S151:YES),補正値更新フラグがオンしているか否かを判断する(S152)。補正値更新フラグがオフであれば(S152:NO),S155に移行して印刷する。S155の後は,本処理を終了する。すなわち,補正値の更新が必要なければ,印刷の際に補正値を更新しない。なお,S151とS152とは逆順であってもよい。
【0062】
補正値更新フラグがオンであれば(S152:YES),補正値を更新する(S153)。すなわち,取得処理を実行して新しい補正値を取得する。補正値を更新した後,補正値更新フラグをオフし(S154),その新しい補正値を利用して補正処理を行いながら印刷する(S155)。S155の後は,本処理を終了する。
【0063】
すなわち,第1の形態のFAX着信処理では,抑制モードであり,かつ補正値更新フラグがオンしている(つまり,取得処理の実行条件を満たしている)際,カラー印刷が可能であるにも拘わらず,カラー印刷が不能である不能通知を行う。そのため,モノクロFAXデータを受信し,モノクロ画像を印刷することになる。印刷処理では,モノクロ画像の場合,補正値更新フラグがオンしていても補正値は更新されない。従って,抑制モードでの補正値の更新機会が可能通知のみを行う構成と比較してより減少することになり,取得処理の実行回数がより少なくなることが期待できる。
【0064】
[第2の形態]
続いて,FAXデータを印刷する第2の形態について説明する。第2の形態のMFP100では,補正値更新フラグがオンしている際のFAX着信時に,そのFAXデータをメモリ受信し,後の補正値の更新を契機にメモリに記憶したFAXデータを纏めて印刷する「纏めて印刷モード」を有している。
【0065】
[FAX着信処理]
以下,纏めて印刷モードを有するMFPのFAX着信処理(格納手段の一例)について,図8のフローチャートを参照しつつ説明する。なお,第1の形態のFAX着信処理と同様の処理については,同様の符号を付している。また,送信側FAX装置のFAX送信処理(図5参照)および受信側FAX装置の印刷処理(図7参照)については,第1の形態と同様のため,説明を省略する。
【0066】
まず,補正値更新フラグがオンでかつ抑制モードであるか否かを判断する(S101,S102)。補正値更新フラグがオフである(S101:NO),あるいは非抑制モードである(S102:NO)場合には,可能通知を行い(S111),その後にFAXデータを受信し(S104),印刷要求を出力する(S105)。
【0067】
補正値更新フラグがオンでかつ抑制モードである場合には(S101:YESかつS102:YES),纏めて印刷モードか否かを判断する(S201)。纏めて印刷モードであれば(S201:YES),纏めて印刷モード用に確保されたメモリ領域の空き容量が基準値以上であるか否かを判断する(S202)。纏めて印刷モードではない場合には(S201:NO),第1の形態と同様に不能通知を行う(S103)。また,メモリの空き容量が基準値よりも少ない場合には(S202:NO),メモリ受信ができない可能性が高いため,不能通知を行う(S103)。S103の後は,FAXデータを受信し(S104),印刷要求を出力する(S105)。
【0068】
一方,メモリの空き容量が基準値以上の場合には(S202:YES),S111と同様に可能通知を行う(S203)。その後,FAXデータを受信する(S204)。そして,印刷要求を出力することなく,そのFAXデータをメモリに格納する(S205)。S205のメモリ格納後,あるいはS105の印刷要求の出力後は,本処理を終了する。
【0069】
[格納印刷処理]
次に,メモリに格納したFAXデータを印刷する格納印刷処理(実行手段の一例)について,図9のフローチャートを参照しつつ説明する。格納印刷処理は,補正値が更新されたこと(すなわち,取得処理が実行されたこと)を契機に実行される。なお,補正値の更新は,例えば,電源オンや,他のジョブのカラー印刷を契機に行われる。
【0070】
まず,纏めて印刷モード用に確保されたメモリ領域にFAXデータが格納されているか否かを判断する(S261)。格納されていない場合には(S261:NO),本処理を終了する。
【0071】
一方,格納されている場合には(S261:YES),格納されているFAXデータを格納日時順に印刷する(S262)。これにより,他の印刷ジョブの実行を契機に,格納されたFAXデータが纏めて印刷される。印刷後は,S261に戻り,印刷中にさらに格納されたFAXデータがあるか否かを判断する。そして,格納されていた全FAXデータの印刷が完了していれば(S261:NO),本処理を終了する。
【0072】
なお,FAXデータを長時間格納し続けることは好ましくない。そのため,FAXデータを閾値時間以上格納し続けている場合には,強制的に補正値を更新してもよい。これにより,長時間のFAXデータの格納を回避できる。
【0073】
すなわち,第2の形態のFAX着信処理では,纏めて印刷モードにおいて,抑制モードであり,かつ補正値更新フラグがオンしている(つまり,取得処理の実行条件を満たしている)際,FAXデータを所定のメモリ領域に格納する。そして,格納印刷処理では,メモリ格納したFAXデータを,取得処理の実行を契機に実行する。これにより,FAXデータ受信時は,印刷および補正値の更新は行われない。従って,取得処理の実行回数が少なくなることが期待できる。
【0074】
ただし,メモリに格納できない場合には,不能通知を行う。この不能通知を行う機会は,第1の形態と比較して少ない。従って,印刷機能を制限して印刷を行う機会を減らすことができる。
【0075】
以上詳細に説明したように実施の形態のMFP100では,取得処理の実行条件を満たしており,その取得処理が実行される前にFAXデータの受信要求があった場合には,通信を確立するためのネゴシエーション(フェーズB)において,取得処理の実行契機とならないように印刷機能を制限した能力情報(例えば,カラー印刷を不能とする情報)を,送信元のFAX装置200に応答している。これにより,送信元のFAX装置200からは,取得処理の実行対象となるFAXデータが送られて来なくなる。その結果として,取得処理は実行されない。例えば,実施の形態のように,送信元のFAX装置200が,不能通知を受信したことに伴ってモノクロデータに変換したFAXデータを送信したとしても,MFP100では取得処理をそのモノクロFAXデータの印刷に連動させていない。従って,画調整用のマークの形成回数を減らすことが期待できる。
【0076】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,画像形成装置は,MFPに限らず,FAX機等,印刷機能とカラーFAX受信機能を備えるものであれば適用可能である。
【0077】
また,実施の形態では,エコユーザの情報とユーザ設定によるモード情報とによって抑制モードか否かを判断しているが,モード情報のみあるいはエコユーザの情報のみでモードを判断してもよい。エコユーザの情報のみで判断する場合には,例えば,データベース321に登録されていないユーザはすべてエコユーザとする。また,エコユーザの情報やモード情報以外の情報に基づいてモードを選択してもよい。例えば,トナー残量が閾値以下となった場合に抑制モードと判断するとしてもよい。
【0078】
また,実施の形態では,抑制モードと非抑制モードとを設け,抑制モードのときに不能通知を行っているが,これに限るものではない。例えば,取得処理の実行条件を満たしている際にFAXデータの受信要求があった場合には,全て不能通知を行う構成であってもよい。
【0079】
また,実施の形態では,カラーFAXデータを送信する際にカラー印刷の不能通知を受け取った場合,モノクロFAXデータに変換して送信しているが,これに限るものではない。すなわち,FAXデータの送信自体を中止してもよい。FAXデータを送信しないことによっても,受信側装置における取得処理の実行回数を減らすことができる。
【0080】
また,実施の形態では,カラー印刷の可否を通知しているが,通知する能力はこれに限るものではない。例えば,解像度のサポート範囲を通知してもよい。すなわち,低解像度であれば,高解像度のときほど高品質を要求されない。そのため,低解像度であれば補正値の更新を回避してカラー印刷を行う構成であってもよい。この場合,印刷処理では,カラーデータであって補正値更新フラグがオンしていても(S151,S152),解像度が規定値以下であれば補正値を更新せずに印刷する。そして,FAX着信処理では,例えば,補正値更新フラグがオンであって抑制モードであった場合に(S101,S102),解像度が規定値よりも高いカラー印刷が不能であることを示す不能通知を行うように構成する。この構成では,カラーFAXデータであっても解像度が低い場合には,カラーFAXデータが送信され,取得処理を実行することなくカラー印刷が行われる。これにより,送信側装置でのデータの変換回数を減らすことができる。
【0081】
また,低解像度であれば補正値の更新を回避してカラー印刷を行う構成ある場合には,FAX着信処理にて,例えば,補正値更新フラグがオンであって抑制モードであった場合に(S101,S102),S103を解像度が規定値よりも高い印刷が不能であることを示す不能通知を行うように構成してもよい。つまり,不能通知は,カラー印刷の可否でなくてもよい。この構成では,送信側装置から,解像度が規定値よりも低いデータに変換されたFAXデータが送信される。この低解像度のFAXデータは,取得処理の実行対象とならない。これにより,受信側装置における取得処理の実行回数を減らすことができる。
【0082】
また,実施の形態では,補正値の更新(すなわち取得処理)を印刷の前に行っているが,これに限るものではない。すなわち,補正値の更新は,印刷中に行ってもよいし,印刷後に行ってもよい。
【符号の説明】
【0083】
10 画像形成部
30 制御部
50 プロセス部
61 マークセンサ
66 レジストパターン
100 MFP
200 FAX装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
FAXデータの受信機能およびカラー印刷機能を有する画像形成装置において,
画調整用のマークを形成し,当該マークの測定結果に基づいて画調整用の補正値を取得する取得処理を,ジョブのカラー印刷を契機として実行する取得手段と,
前記取得処理の実行条件を満たしている際にFAXデータの受信要求があった場合に,前記取得処理の実行契機とならないように印刷機能を制限した能力情報を前記FAXデータの送信元の装置に通知する制限通知を行う通知手段と,
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載する画像形成装置において,
前記制限通知では,カラー印刷が不能であることを通知することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2に記載する画像形成装置において,
前記取得手段は,前記取得処理を,解像度が規定値よりも高いジョブのカラー印刷を契機に実行し,
前記制限通知では,解像度が前記規定値よりも高いカラー印刷が不能であることを通知することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1に記載する画像形成装置において,
前記取得手段は,前記取得処理を,解像度が規定値よりも高いジョブのカラー印刷を契機に実行し,
前記制限通知では,解像度が前記規定値よりも高い印刷が不能であることを通知することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
印刷機能を制限しない能力情報を前記FAXデータの送信元の装置に通知する非制限通知を行う第2通知手段と,
前記取得処理の実行条件を満たしている際にFAXデータの受信要求があった場合,前記通知手段による制限通知か,前記第2通知手段による非制限通知かを選択する選択手段と,
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項5に記載する画像形成装置において,
FAXデータの送信元に応じて,前記選択手段による選択内容を登録する登録手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載する画像形成装置において,
前記取得処理の実行条件を満たしている際にFAXデータの受信要求があった場合,当該FAXデータを格納する格納手段と,
前記格納手段にて格納されたFAXデータを,他のジョブのカラー印刷を契機に前記取得処理が実行されたことを条件に実行する実行手段と,
を備え,
前記選択手段は,前記格納手段の空き容量が基準値よりも少ない状態であって,前記取得処理の実行条件を満たしている際にFAXデータの受信要求があった場合に,前記通知手段による制限通知を選択することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
FAXデータの受信機能およびカラー印刷機能を有する画像形成装置と,FAXデータの送信機能を有する送信装置とを備える画像形成システムにおいて,
前記画像形成装置は,
画調整用のマークを形成し,当該マークの測定結果に基づいて画調整用の補正値を取得する取得処理を,ジョブのカラー印刷を契機として実行する取得手段と,
前記取得処理の実行条件を満たしている際に前記送信装置からFAXデータの受信要求があった場合に,前記取得処理の実行契機とならないように印刷機能を制限した能力情報を前記送信装置に通知する制限通知を行う通知手段と,
を備え,
前記送信装置は,
カラーFAXデータを送信する際に前記通知手段からの制限通知を受け取った場合,当該カラーFAXデータを前記制限通知を基準とした能力に適したFAXデータに変換する変換手段と,
前記変換手段によって変換されたFAXデータを前記画像形成装置に送信する送信手段と,
を備えることを特徴とする画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−228967(P2011−228967A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−97487(P2010−97487)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】