説明

画像形成装置及びプログラム

【課題】1主走査に要する予め定められた時間間隔で入力される書込開始信号に基づいて像保持体に静電潜像を書き込む場合、本構成を有さない場合に比べ、精度良く予め定められた位置に画像を形成する、画像形成装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】CPU74が、主走査始点と主走査終点とを結ぶ線画像を示す画像信号に応じた光ビームを走査することにより静電潜像が感光体ドラムに書き込まれるようにLD駆動部54を介したLD50による書き込みを開始して線画像が感光体ドラムに形成されて画像検出器42により線画像が検出されるまでの時間と、ROM76に予め記憶されている基準時間情報により示される基準時間との差に基づいて、線画像が予め定められた位置に形成されるようにSOS信号発生器88によるSOS信号の発生時期を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、光源から投射されたビームの走査により潜像を感光体に形成する電子写真装置において、光源の発光量が規準値以下となる異常の有無を検出する第1異常検出手段と、潜像の形成のために用いる同期信号の発生のために、ビームを受光して、当該ビームの位置を検出するビーム位置検出手段と、ビーム位置検出手段の位置検出タイミングを監視することによりビームの走査速度について異常の有無を検出する第2異常検出手段と、第1異常検出手段および第2異常検出手段の検出結果が共に異常有りの場合に、光源の故障が発生したと判断し、故障を示すステータス信号を発生する故障判断手段と、を備えた電子写真装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、画像信号により変調されたレーザ光を感光体ドラム上に走査する走査手段と、走査手段を駆動させる駆動手段と、走査手段により走査されるレーザ光を検出し、水平同期信号を発生するビーム検出手段と、レーザビームの変調を水平同期信号に同期して行う第1の制御手段と、駆動手段の駆動制御を水平同期信号に同期して行う第2の制御手段と、駆動手段の動作開始時に、ビーム検出手段がビームを検知することをもって、照射手段、駆動手段、およびビーム検出手段が正常であると判断する判断手段と、を有する画像記録装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−116434号公報
【特許文献2】特開平8−174902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、主走査方向の1走査に要する予め定められた時間間隔で入力される書込開始信号に基づいて像保持体に静電潜像を書き込む場合、本構成を有さない場合に比べ、精度良く予め定められた位置に画像を形成する、画像形成装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像形成装置は、副走査方向に予め定められた回転速度で回転され、かつ感光体を備えた表面に書き込まれた静電潜像を保持する像保持体と、書込開始信号が入力された時点から予め定められた待機時間待機して前記像保持体の表面に対して前記副走査方向と交差する主走査方向に画像信号に応じた光を走査することにより静電潜像を書き込む書込手段と、前記主走査方向の1走査に要する予め定められた時間間隔で前記書込開始信号を発生する信号発生手段と、前記静電潜像を現像剤により現像像として現像する現像手段と、前記副走査方向に予め定められた搬送速度で搬送され被転写体に前記像保持体上に形成された現像像を転写する転写手段と、前記被転写体に形成された現像像を検出する現像像検出手段と、主走査始点から次の主走査始点までを結ぶ線画像を示す画像信号に応じた光を走査することにより静電潜像が前記像保持体に書き込まれるように前記書込手段による書き込みを開始してから前記線画像が前記被転写体に形成されて前記現像像検出手段により前記線画像が検出されるまでの時間を計時する計時手段と、前記線画像が前記被転写体の予め定められた位置に形成されるように前記書込手段による書き込みを開始してから前記線画像が前記被転写体の前記予め定められた位置に形成されて前記現像像検出手段により前記線画像が検出されるまでの時間を示す時間情報が予め記憶された記憶手段と、前記計時手段により計時された時間と、前記記憶手段に記憶されている時間情報により示される時間との差または比に基づいて、前記線画像が前記予め定められた位置に形成されるように前記信号発生手段による前記書込開始信号の発生時期を調整する調整手段と、を含んで構成されている。
【0007】
また、請求項2に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の発明において、前記主走査方向への走査開始位置近傍に設けられ、光を検出することにより前記書込開始信号を発生する走査開始位置検出手段と、前記走査開始位置検出手段の動作異常を検出する異常検出手段と、前記異常検出手段により前記走査開始位置検出手段の動作異常が検出されない場合には、前記走査開始位置検出手段の検出信号に基づいて前記信号発生手段を制御し、前記異常検出手段により前記走査開始位置検出手段の動作異常が検出された場合には、前記信号発生手段に基づいて前記走査開始信号を発生するように制御すると共に、前記予め定められた時間間隔で前記書込開始信号が発生されるように前記信号発生手段を制御する制御手段と、を更に含んで構成されている。
【0008】
また、請求項3に記載の画像形成装置は、請求項1または請求項2記載の発明において、前記現像像検出手段を前記副走査方向に複数設け、複数の前記現像像検出手段のうちの何れか1つを指定する指定手段を更に含み、前記計時手段が、前記線画像を示す画像信号に応じた光を走査することにより静電潜像が前記像保持体に書き込まれるように前記書込手段による書き込みを開始してから前記線画像が前記指定手段により指定された前記現像像検出手段によって検出されるまでの時間を計時するものである。
【0009】
また、請求項4に記載の画像形成装置は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の発明において、主走査始点から次の主走査始点までを結ぶ線画像を示す画像信号に応じた光を走査することにより静電潜像が前記像保持体に書き込まれるように前記書込手段による書き込みを開始してから前記線画像が前記被転写体に形成されて前記現像像検出手段により前記線画像が検出されるまでの間の前記像保持体の回転速度及び前記被転写体の搬送速度を本画像形成時の速度としたものである。
【0010】
一方、上記目的を達成するために、請求項5に記載のプログラムは、コンピュータを、主走査方向の1走査に要する予め定められた時間間隔で書込開始信号を発生する信号発生手段、主走査始点から次の主走査始点までを結ぶ線画像を示す画像信号に応じた光を走査することにより静電潜像が、副走査方向に予め定められた回転速度で回転され、かつ感光体を備えた表面に書き込まれた静電潜像を保持する像保持体に書き込まれるように、書込開始信号が入力された時点から予め定められた待機時間待機して、前記副走査方向と交差する前記主走査方向に画像信号に応じた光を走査することにより静電潜像を書き込む書込手段による書き込みを開始してから、前記静電潜像を現像剤により現像像として現像する現像手段によって前記像保持体上に形成された現像像を転写手段が前記副走査方向に予め定められた搬送速度で搬送された被転写体に転写することによって前記線画像が形成されて、現像像検出手段により前記線画像が検出されるまでの時間を計時する計時手段、及び前記計時手段により計時された時間と、前記線画像が前記被転写体の予め定められた位置に形成されるように前記書込手段による書き込みを開始してから前記線画像が前記被転写体の前記予め定められた位置に形成されて前記現像像検出手段により前記線画像が検出されるまでの時間を示す時間情報が予め記憶された記憶手段の当該時間情報により示される時間との差または比に基づいて、前記線画像が前記予め定められた位置に形成されるように前記信号発生手段による前記書込開始信号の発生時期を調整する調整手段として機能させるためのものである。
【0011】
また、請求項6に記載のプログラムは、コンピュータを、請求項2に記載の画像形成装置を構成する異常検出手段及び制御手段として機能させるためのものである。
【0012】
また、請求項7記載のプログラムは、コンピュータを、請求項3に記載の画像形成装置を構成する信号発生手段、計時手段、及び調整手段として機能させるためのものである。
【0013】
また、請求項8記載のプログラムは、コンピュータを、請求項4に記載の画像形成装置を構成する信号発生手段、計時手段、及び調整手段として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1及び請求項5に係る発明によれば、主走査方向の1走査に要する予め定められた時間間隔で入力される書込開始信号に基づいて像保持体に静電潜像を書き込む場合、本構成を有さない場合に比べ、精度良く予め定められた位置に画像を形成する、という効果が得られる。
【0015】
請求項2及び請求項6に係る発明によれば、走査開始位置検出手段の動作異常が発生した場合、本構成を有さない場合に比べ、精度良く予め定められた位置に画像を形成する、という効果が得られる。
【0016】
請求項3及び請求項7に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、ユーザにとっての利便性が向上する、という効果が得られる。
【0017】
請求項4及び請求項8に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、線画像形成動作と本画像形成動作との間の移行を迅速に行う、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態に係る画像形成装置の構成を模式的に示した概略構成図である。
【図2】実施形態に係る光走査装置の構成を模式的に示した概略構成図である。
【図3】第1の実施形態に係る画像形成装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態に係る画像形成処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】用紙に線画像が形成された場合の一例を示す模式図であり、(A)は、線画像が予め定められた位置に形成された場合の一例を示し、(B)は、線画像が予め定められた位置に形成されなかった場合の一例を示す。
【図6】第2の実施形態に係る画像形成装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。
【図7】第2の実施形態に係る画像形成装置のCPUの機能構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には本第1の実施形態に係る画像形成装置10が示されている。同図に示すように、画像形成装置10は、ケーシング12によって被覆されている。ケーシング12内には、画像形成エンジン部14が設けられている。画像形成エンジン部14は、周面に感光体を備えた同図に示される矢印A方向に定速回転する円筒状の感光体ドラム16と、入力される画像信号に応じた光ビームを(同図の矢印B参照。)感光体ドラム16に向けて、主走査しながら照射する光走査装置18と、を含んで構成されており、ゼログラフィ方式にて用紙に対して画像形成を行うものである。
【0020】
感光体ドラム16の周面近傍には帯電器20が配設されている。帯電器20は、感光体ドラム16を一様に帯電させる。帯電器20により一様に帯電された感光体ドラム16は、矢印A方向に回転することによって、光走査装置18からの光ビームが照射される。これにより、感光体ドラム16の周面上に静電潜像が形成される。
【0021】
また、光走査装置18による光ビームの照射位置よりも感光体ドラム16の回転方向下流側には、感光体ドラム16の周面に対向して、感光体ドラム16に現像剤としてのトナーを供給する現像器22が配設されている。現像器22から供給されたトナーは、光走査装置18によって光ビームが照射された部分にトナーを付着するようになっている。これにより感光体ドラム16の周面上にトナー像が形成される。
【0022】
現像器22の配設位置よりも感光体ドラム16の回転方向下流側(感光体ドラム16の軸芯垂下位置)には、感光体ドラム16の周面に対向して、転写用帯電体24が配設されている。転写用帯電体24は、用紙収容箱26又は手差し用紙入れ28から、感光体ドラム16と転写用帯電体24の間に案内された用紙30に、感光体ドラム16の周面上に形成されたトナー像を転写する。
【0023】
転写用帯電体24の配設位置よりも感光体ドラム16の回転方向下流側には、感光体ドラム16に対向して、クリーナー32が配設されている。クリーナー32により、転写後に感光体ドラム16の周面に残留しているトナーが除去される。
【0024】
トナー像が転写された用紙30は、矢印C方向に搬送される。感光体ドラム16よりも用紙30の搬送方向下流側には、加圧ローラ34と加熱ローラ36を含んで構成している定着器38が配設されている。定着器38では、搬送されてきたトナー像が転写された用紙30を加熱及び加圧し、トナーを融解固定する。すなわち、定着器38では所謂定着処理が施され、用紙30上に画像が記録される。定着処理が施され、画像が記録された用紙30は排紙受け40に排出される。
【0025】
また、画像形成装置10は、転写用帯電体24と定着器38との間に、用紙30に形成されたトナー像を検出して検出信号を出力する画像検出器42を備えている。
【0026】
図2には、本実施形態に係る光走査装置18が示されている。同図に示すように、光走査装置18は、光源としてLD50と、LD50から射出された光ビームを反射して、感光体ドラム16に光ビームを照射する回転多面鏡52と、を備えている。
【0027】
LD50は、LD駆動部54に接続されており、LD駆動部54には後述するCPU74から画像信号が入力される。LD駆動部54は、この画像信号に基づいてLD50の点灯を制御し、LD50から画像信号に基づく光ビームを射出させる。
【0028】
LD50から射出された光ビームの進行方向下流側には、コリメータレンズ56が配置されている。コリメータレンズ56はLD50から射出された光ビームを拡散光線から平行光線に変換する。コリメータレンズ56で平行光線に変換された光ビームは、シリンダレンズ58を介して回転多面鏡52に入射される。
【0029】
回転多面鏡52は、側面に複数の反射面52Aが設けられた正多角形状(本実施形態では正十二角形)に形成されており、入射された光ビームはこの反射面52Aに収束するようになっている。
【0030】
また、回転多面鏡52は、回転多面鏡駆動モータ60に軸着されている(図1参照。)。回転多面鏡駆動モータ60は、モータ駆動部(図示省略)に接続されており、当該モータ駆動部によって、単位時間あたり予め定められた回転数で回転するように制御される。この回転多面鏡駆動モータ60の回転によって、回転多面鏡52は回転軸64を中心に矢印D方向に回転する。すなわち、各反射面52Aへの光ビームの入射角は、連続的に変化し、偏向される。これにより、感光体ドラム16の軸線方向に走査して、光ビームが感光体ドラム16に照射される。
【0031】
回転多面鏡52により反射された光ビームの進行方向には、第1レンズ66Aと第2レンズ66Bから構成されているfθレンズ66が配置されている。このfθレンズ66により、感光体ドラム16に光ビームを照射するときの走査速度が等速度になるとともに、感光体ドラム16の周面上に結像点を結ぶ。
【0032】
fθレンズ66を透過した光ビームは、反射ミラー68により屈曲されて感光体ドラム16に照射される。光ビームの進行方向で、且つ同図に示す感光体ドラム16の最左端方向には、ミラー70が配置されている。ミラー70により感光体ドラム16の最左端方向に進行する光ビームが反射される。
【0033】
ミラー70による光ビームの反射方向には、フォトディテクタ等からなるSOSセンサ72が配置されている。SOSセンサ72には、感光体ドラム16をその軸線方向に走査するごとに、感光体ドラム16の最左端方向に進行する光ビームが入射される。
【0034】
すなわち、SOSセンサ72では、光走査装置18による感光体ドラム16へのラインごとの走査開始タイミング(SOS)を検知し、その結果をSOS信号として出力する。
【0035】
図3は、本第1の実施形態に係る画像形成装置10の電気系の要部構成を示すブロック図である。同図に示すように、画像形成装置10は、CPU74、ROM(Read Only Memory)76、RAM(Random Access Memory)78、NVM(Non Volatile Memory)80、UI(ユーザ・インタフェース)パネル82、及び外部インタフェース84を含んで構成されている。
【0036】
CPU74は、画像形成装置10全体の動作を司るものである。ROM76は、画像形成装置10の作動を制御する制御プログラム、後述する画像形成処理プログラムや各種パラメータ等を予め記憶する記憶手段として機能するものである。RAM78は、各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるものである。NVM80は、装置の電源スイッチが切られても保持しなければならない各種情報を記憶するものである。UIパネル82は、ディスプレイ上に透過型のタッチパネルが重ねられたタッチパネルディスプレイ等から構成され、各種情報がディスプレイの表示面に表示されると共に、ユーザがタッチパネルに触れることにより所望の情報や指示が入力される。外部インタフェース84は、パーソナル・コンピュータ等の端末装置(図示省略)に接続され、端末装置から用紙30に形成する画像を示す画像情報等の各種情報を受信するためのものである。
【0037】
CPU74、ROM76、RAM78、NVM80、UIパネル82及び外部インタフェース84は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU74は、ROM76、RAM78、NVM80へのアクセスと、UIパネル82への各種情報の表示と、UIパネル82に対するユーザの操作指示内容の把握と、端末装置からの外部インタフェース70を介した各種情報の受信と、端末装置への外部インタフェース70を介した各種情報の送信と、を各々行う。
【0038】
画像形成エンジン部14、画像検出器42、及びSOSセンサ72もまた、システムバスBUSに接続されている。従って、CPU74は、画像形成エンジン部14の作動の制御と、SOSセンサ72から出力されたSOS信号の受信と、画像検出器42から出力された検出信号の受信と、を各々行う。
【0039】
また、画像形成装置10は、主走査方向の1走査に要する予め定められた時間間隔でSOS信号を発生するSOS信号発生器88を備えている。このSOS信号発生器88は、SOSセンサ72の動作異常(例えば、SOS信号が出力されないこと。)が発生した際に、SOSセンサ72の代わりにSOS信号を発生するものであり、SOS信号発生器88もまた、システムバスBUSに接続されている。従って、CPU74は、SOS信号発生器88で発生したSOS信号の受信を行う。これにより、CPU74は、SOSセンサ72またはSOS信号発生器88で発生したSOS信号に基づいて、LD駆動部54の駆動を制御して、1主走査毎の画像信号に基づく光ビームの出力タイミングを制御し、感光体ドラム16上の光ビームによる画像の書込み位置を制御する。
【0040】
次に本第1の実施形態の作用として、CPU74が外部インタフェース84を介して端末装置から入力された画像を示す画像信号を含む画像形成を指示する命令信号(以下、必要に応じて「ジョブ」という。)を受信した際に、ROM76に予め記憶されている画像形成処理プログラムがCPU74によって実行されることで実現される画像形成処理について、図4を参照して説明する。なお、ここでは錯綜を回避するために、周面が一様に帯電された状態で感光体ドラム16が予め定められた回転速度で副走査方向に回転しているものとする。
【0041】
同図のステップ100では、回転多面鏡52の回転を開始させるように回転多面鏡駆動モータ60を制御し、ステップ102へ移行し、回転多面鏡52が予め定められた回転速度になるまで待機し、次のステップ104にてLD50を点灯させるようにLD駆動部54を制御した後、ステップ106へ移行する。
【0042】
ステップ106では、SOSセンサ72からのSOS信号を受信したか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ108へ移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ133へ移行する。
【0043】
ステップ133では、SOS信号を受信してから予め定められた待機時間待機した後、ステップ134へ移行し、LD50に対して、外部インタフェース84を介して端末装置から入力された画像信号により示される画像に対応する1主走査分の静電潜像の感光体ドラム16への書き込みを開始させるようにLD駆動部54を制御する。これに応じて、LD50は、1主走査分の静電潜像の感光体ドラム16への書き込みを開始する。
【0044】
次のステップ136では、外部インタフェース84を介して端末装置から入力された画像信号により示される画像に対応する静電潜像の書き込みが全て終了したか否かを判定し、否定判定となった場合には後述するステップ132へ移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ138へ移行し、現像器22に対して、上記ステップ134の処理により感光体ドラム16に書き込まれた静電潜像がトナー像となるように現像を行わせた後、ステップ140へ移行し、転写用帯電体24を制御することにより、感光体ドラム16上のトナー像を用紙30に転写させた後、ステップ142へ移行する。
【0045】
ステップ142では、ジョブを受信したか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ106へ戻る一方、否定判定となった場合にはステップ144へ移行し、上記ステップ140の処理が終了してから予め定められた時間(例えば、10秒)経過したか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ142へ移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ146へ移行し、回転多面鏡52の回転を停止させるように回転多面鏡駆動モータ60を制御した後、本画像形成処理プログラムを終了する。
【0046】
ステップ108では、上記ステップ104の処理が終了してから予め定められた時間(例えば、5秒)経過したか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ106へ戻る一方、肯定判定となった場合にはSOSセンサ72が動作異常を起こしているものとみなしてステップ110へ移行し、SOS信号発生器88に対してSOS信号を発生させるように指示する。これに応じて、SOS信号発生器88はSOS信号を発生する。
【0047】
次のステップ112では、SOS信号発生器88からのSOS信号の受信待ちを行った後、ステップ114へ移行し、上記ステップ112でSOS信号を受信してから予め定められた待機時間待機した後、ステップ116へ移行し、LD50に対して、主走査始点から次の主走査始点までを結ぶ1主走査分の線画像に対応する静電潜像の感光体ドラム16への書き込みを開始させるようにLD駆動部54を制御する。これに応じて、LD50は、1主走査分の線画像に対応する静電潜像の感光体ドラム16への書き込みを開始する。
【0048】
次のステップ118では、内部タイマー(図示省略)による計時を開始した後、ステップ120へ移行し、1主走査分の線画像に対応する静電潜像の書き込みの終了待ちを行う。
【0049】
次のステップ122では、現像器22に対して、上記ステップ116の処理により感光体ドラム16に書き込まれた静電潜像がトナー像となるように現像を行わせた後、ステップ124へ移行し、転写用帯電体24を制御することにより、感光体ドラム16上のトナー像を用紙30に転写させた後、ステップ126へ移行する。
【0050】
ステップ126では、画像検出器42による用紙30上のトナー像の検出待ちを行った後、ステップ128へ移行し、内部タイマーによる計時を停止し、ステップ130へ移行する。
【0051】
ステップ130では、SOS信号発生器88に対して、内部タイマーによって計時された時間(上記ステップ118の処理により内部タイマーをスタートしてから上記ステップ128の処理により内部タイマーをストップするまでの時間)と後述する基準時間との差に基づいて、線画像が用紙30の予め定められた位置(主走査始点から次の主走査始点までを結ぶ1主走査分の線画像を示す画像信号に応じた光ビームを主走査始点から次の主走査始点にかけて走査することにより当該線画像が用紙30に形成される位置)に形成されるようにSOS信号発生器88からのSOS信号の発生タイミング(発生時期)を調整するための制御を行った後、ステップ132へ移行する。
【0052】
上記の基準時間とは、主走査始点から次の主走査始点までを結ぶ1主走査分の線画像を示す画像信号に応じた光ビームを主走査始点から主走査終点にかけて走査することにより当該線画像を用紙30に形成して当該線画像を画像検出器42により検出した場合の主走査開始時から用紙30に形成された線画像を検出するまでの時間のことであり、本実施形態に係る画像形成装置10では、当該基準時間として、主走査始点から次の主走査始点までを結ぶ1主走査分の線画像を示す画像信号に応じた光ビームを主走査始点から次の主走査始点にかけて走査することにより当該線画像を用紙30に形成して当該線画像を画像検出器42により検出した場合の主走査開始時から用紙30に形成された線画像を検出するまでの時間として画像形成装置10の実機による実験や、画像形成装置10の設計仕様に基づくコンピュータ・シミュレーション等によって予め得られた時間を採用している。
【0053】
なお、本実施形態に係る画像形成装置10では、主走査始点から次の主走査始点までを結ぶ1主走査分の線画像を示す画像信号に応じた光ビームを主走査始点から次の主走査始点にかけて走査することにより当該線画像を用紙30に形成すると、一例として図5(A)に示すように、用紙30の主走査方向の一端と他端とを結ぶ線画像となり、主走査始点から次の主走査始点までを結ぶ1主走査分の線画像を示す画像信号に応じた光ビームを主走査始点とは異なる位置から走査することにより当該線画像を用紙30に形成すると、一例として図5(B)に示すように、用紙30の一端から中央にかけての線分と、用紙30の中央から他端にかけての線分との分断された線画像となる。そして、このように用紙30を横切るように形成された線画像は、用紙30の搬送路上に配置された画像検出器42によって検出される。
【0054】
本第1の実施形態に係る画像形成装置10では、ROM76に、上記基準時間を示す基準時間情報が予め記憶されており、かつ当該基準時間と内部タイマーによって計時されたものとして予め定められた時間との差を示す差情報と、当該差が生じている場合に上記線画像を示す画像信号に応じた光を主走査始点から次の主走査始点にかけて走査させるためのSOS信号の発生タイミング(発生時期)の調整時間を示す調整時間情報とを関連付けたテーブルが予め記憶されている。よって、本第1の実施形態に係る画像形成装置10では、上記ステップ130の処理として、ROM76から基準時間情報を読み出し、読み出した基準時間情報により示される基準時間と内部タイマーによって計時された時間との差を算出し、ROM76に記憶されているテーブルから当該差を示す差情報に対応する調整時間情報を取得し、SOS信号発生器88からのSOS信号の発生時期を当該調整時間情報により示される調整時間分だけずらすようにSOS信号発生器88を制御する処理を行っているが、これに限らず、上記基準時間と内部タイマーによって計時された時間との差を算出し、当該差を入力とし、上記調整時間を解とする演算式を予め用意しておき、当該演算式を用いてSOS信号の発生時期の調整を行うようにしてもよい。
【0055】
ステップ132では、SOS信号の受信待ちを行った後、前述したステップ134からステップ146の各処理を実行し、本画像形成処理プログラムを終了する。
【0056】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、CPU74がSOSセンサ72からのSOS信号を受信しなかった場合、ハードウェアとしてのSOS信号発生器88によりSOS信号を発生させる場合の形態例を挙げて説明したが、CPU74がSOSセンサ72からのSOS信号を受信しなかった場合のSOS信号の発生をソフトウェア的に実現する場合の形態例を挙げて説明する。なお、本第2の実施形態では、上記第1の実施形態に係る画像形成装置10と同一の部材については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0057】
図6は、本第2の実施形態に係る画像形成装置10Bの電気系の要部構成を示すブロック図である。
【0058】
同図に示すように、画像形成装置10Bは、上記第1の実施形態に係る画像形成装置10と比較して、SOS信号発生器88が除かれている点、及びCPU74に代えてCPU90が適用されている点のみが異なっている。
【0059】
図7は、本第2の実施形態に係る画像形成装置10BのCPU90の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
【0060】
同図に示すように、CPU90は、制御部90A、異常検出部90B、信号発生部90C、計時部90D、及び調整部90Eを備えている。
【0061】
制御部90Aは、LD駆動部54、計時部90D、及び信号発生部90Cに接続されており、画像形成装置10B全体の動作を司るものである。また、制御部90Aは、異常検出部90Bを介してSOSセンサ72に接続されており、LD50に対して、SOS信号が入力された時点から予め定められた待機時間待機して感光体ドラム16の表面に対して主走査方向に画像信号に応じた光ビームを走査することにより静電潜像を書き込ませるようにLD駆動部54を制御する機能を有している。
【0062】
異常検出部90Bは、SOSセンサ72からのSOS信号の有無を判定することにより、SOSセンサ72の動作異常を検出するものである。
【0063】
信号発生部90Cは、制御部90A及び調整部90Eに接続されており、上記第1の実施形態で説明したSOS信号発生器88と同様の機能を有している。すなわち、信号発生部90Cは、主走査方向の1走査に要する予め定められた時間間隔でSOS信号を発生するものである。なお、信号発生部90Cは、異常検出部90BによりSOSセンサ72の動作異常が検出されない場合、SOS信号を発生しないように制御部90Aによって制御され、異常検出部90BによりSOSセンサ72の動作異常が検出された場合、SOS信号を発生しないようにSOSセンサ72が制御部90Aによって制御されると共に、主走査方向の1走査に要する予め定められた時間間隔でSOS信号を発生するように制御部90Aによって制御される。
【0064】
計時部90Dは、画像検出器42及び調整部90Eに接続されており、主走査始点から次の主走査始点までを結ぶ線画像を示す画像信号に応じた光ビームを走査することにより静電潜像が書き込まれるようにLD50による書き込みを開始してから当該線画像が用紙30に形成されて画像検出部42により当該線画像が検出されるまでの時間を計時するものである。すなわち、計時部90Dは、LD50による書き込みが開始されたときに制御部90Aによって入力される計時開始指示信号をトリガーにして計時を開始し、画像検出器42によって入力される検出信号(計時停止指示信号)をトリガーにして計時を停止し、計時結果を示す信号を調整部90Eに出力する。
【0065】
調整部90Eは、ROM76に接続されており、計時部90Dにより計時された時間(計時結果)と、ROMに記憶されている基準時間情報により示される基準時間との差に基づいて、線画像が用紙30の予め定められた位置に形成されるように信号発生部90CによるSOS信号の発生時期を調整するものであり、上記第1の実施形態で説明した画像形成処理プログラムのステップ130と同様の処理を行う。
【0066】
なお、以上のように構成された画像形成装置10Bの各機能ブロック(制御部90A、異常検出部90B、信号発生部90C、計時部90D、及び調整部90E)による処理は、前述した画像形成処理プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現される。但し、ソフトウェア構成による実現に限られるものではなく、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現してもよいことは言うまでもない。
【0067】
以上、本発明を上記各実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記各実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の主旨を逸脱しない範囲で上記各実施形態に多様な変更または改良を加えてもよく、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0068】
また、上記各実施形態は、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、また、上記各実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。上記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における状況に応じた組み合わせにより種々の発明が抽出される。上記各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出される。
【0069】
例えば、上記各実施形態では、ROM76に、基準時間と内部タイマーによって計時されたものとして予め定められた時間との差を示す差情報と、当該差が生じている場合に上記線画像を示す画像信号に応じた光を主走査始点から次の主走査始点にかけて走査させるためのSOS信号の発生タイミングの調整時間を示す調整時間情報とを関連付けたテーブルが予め記憶されている場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、基準時間と内部タイマーによって計時されたものとして予め定められた時間との比を示す比情報と、当該比が生じている場合に上記線画像を示す画像信号に応じた光を主走査始点から次の主走査始点にかけて走査させるためのSOS信号の発生タイミングの調整時間を示す調整時間情報とを関連付けたテーブルをROM76に予め記憶させておき、上記ステップ130の処理として、ROM76から基準時間情報を読み出し、読み出した基準時間情報により示される基準時間と内部タイマーによって計時された時間との比を算出し、ROM76に記憶されているテーブルから当該比を示す比情報に対応する調整時間情報を取得し、SOS信号発生器88(信号発生部90C)からのSOS信号の発生時期を当該調整時間情報により示される調整時間分だけずらすようにSOS信号発生器88を(信号発生部90C)制御する処理を行うようにしてもよい。また、上記基準時間と内部タイマーによって計時された時間との比を算出し、当該比を入力とし、上記調整時間を解とする演算式を予め用意しておき、当該演算式を用いてSOS信号の発生時期の調整を行うようにしてもよい。
【0070】
また、上記各実施形態では、画像を用紙30に形成する場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、画像をベルト状部材やドラム状部材に形成してもよく、感光体ドラム16に形成されたトナー像が転写される被転写体として機能するものであれば如何なるものであってもよい。
【0071】
また、上記各実施形態では、CPU74(CPU90)がSOSセンサ72から出力されるSOS信号を受信しなかったことをもってSOSセンサ72が動作異常を起こしていると判定したが、これに限らず、例えば、CCDカメラやCMOSイメージ・センサによりSOSセンサ72を撮像して得られた画像に基づいて、SOSセンサ72が汚れや故障などにより光ビームを検出できない状態にあるか否かを判定してもよく、SOSセンサ72の動作異常を検出する方法は如何なるものであってもよい。
【0072】
また、上記各実施形態では、画像検出器42を1つだけ設けた場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、画像検出器42を副走査方向に複数設け、UIパネル82(指定手段)を介して複数の画像検出器42のうちの1つを指定してもよい。この場合、線画像を示す画像信号に応じた光を走査することにより静電潜像が感光体ドラム16に書き込まれるように光走査装置18による書き込みを開始してから線画像がUIパネル82により指定された画像検出器42によって検出されるまでの時間を計時する。光ビームの走査位置が近い方が線画像の検知に要する時間が短縮され、主走方向の真ん中にある画像検出器42の方がSOS信号の発生時期の調整精度が高くなるので、ユーザは、線画像の検知に要する時間の短縮を優先するか、SOS信号の発生時期の調整精度の向上を優先するかをUIパネル82を介して指示すればよい。
【0073】
また、主走査始点から次の主走査始点までを結ぶ線画像を示す画像信号に応じた光を走査することにより静電潜像が感光体ドラム16に書き込まれるように光走査装置18による書き込みを開始してから線画像が用紙30に形成されて画像検出器42により線画像が検出されるまでの間の感光体ドラム16の回転速度及び用紙30の搬送速度を本画像形成時の速度とすることが好ましい。これによって、線画像形成動作から本画像形成動作へ移行させる際のタイムロス、及び本画像形成動作から線画像形成動作へ移行させる際のタイムロスが抑えられる。
【0074】
その他、上記各実施形態で説明した画像形成装置10,10Bの構成(図1〜図3、及び図6参照。)の構成は一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更してもよいことは言うまでもない。
【0075】
また、上記第1の実施形態で説明した画像形成処理プログラムの処理の流れ(図4参照。)も一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0076】
10,10B 画像形成装置
16 感光体ドラム(像保持体)
18 光走査装置(書込手段)
22 現像器(現像手段)
24 転写用帯電体(転写手段)
30 用紙(被転写体)
42 画像検出器(現像像検出手段)
72 SOSセンサ(走査開始位置検出手段)
74 CPU(計時手段、調整手段、異常検出手段、制御手段)
76 ROM(記憶手段)
88 SOS信号発生器(信号発生手段)
90A 制御部(制御手段)
90B 異常検出部(異常検出手段)
90C 信号発生部(信号発生手段)
90D 計時部(計時手段)
90E 調整部(調整手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
副走査方向に予め定められた回転速度で回転され、かつ感光体を備えた表面に書き込まれた静電潜像を保持する像保持体と、
書込開始信号が入力された時点から予め定められた待機時間待機して前記像保持体の表面に対して前記副走査方向と交差する主走査方向に画像信号に応じた光を走査することにより静電潜像を書き込む書込手段と、
前記主走査方向の1走査に要する予め定められた時間間隔で前記書込開始信号を発生する信号発生手段と、
前記静電潜像を現像剤により現像像として現像する現像手段と、
前記副走査方向に予め定められた搬送速度で搬送され被転写体に前記像保持体上に形成された現像像を転写する転写手段と、
前記被転写体に形成された現像像を検出する現像像検出手段と、
主走査始点から次の主走査始点までを結ぶ線画像を示す画像信号に応じた光を走査することにより静電潜像が前記像保持体に書き込まれるように前記書込手段による書き込みを開始してから前記線画像が前記被転写体に形成されて前記現像像検出手段により前記線画像が検出されるまでの時間を計時する計時手段と、
前記線画像が前記被転写体の予め定められた位置に形成されるように前記書込手段による書き込みを開始してから前記線画像が前記被転写体の前記予め定められた位置に形成されて前記現像像検出手段により前記線画像が検出されるまでの時間を示す時間情報が予め記憶された記憶手段と、
前記計時手段により計時された時間と、前記記憶手段に記憶されている時間情報により示される時間との差または比に基づいて、前記線画像が前記予め定められた位置に形成されるように前記信号発生手段による前記書込開始信号の発生時期を調整する調整手段と、
を含む画像形成装置。
【請求項2】
前記主走査方向への走査開始位置近傍に設けられ、光を検出することにより前記書込開始信号を発生する走査開始位置検出手段と、
前記走査開始位置検出手段の動作異常を検出する異常検出手段と、
前記異常検出手段により前記走査開始位置検出手段の動作異常が検出されない場合には、前記走査開始位置検出手段の検出信号に基づいて前記信号発生手段を制御し、前記異常検出手段により前記走査開始位置検出手段の動作異常が検出された場合には、前記信号発生手段に基づいて前記走査開始信号を発生するように制御すると共に、前記予め定められた時間間隔で前記書込開始信号が発生されるように前記信号発生手段を制御する制御手段と、を更に含む請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記現像像検出手段を前記副走査方向に複数設け、
複数の前記現像像検出手段のうちの何れか1つを指定する指定手段を更に含み、
前記計時手段は、前記線画像を示す画像信号に応じた光を走査することにより静電潜像が前記像保持体に書き込まれるように前記書込手段による書き込みを開始してから前記線画像が前記指定手段により指定された前記現像像検出手段によって検出されるまでの時間を計時する請求項1または請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
主走査始点から次の主走査始点までを結ぶ線画像を示す画像信号に応じた光を走査することにより静電潜像が前記像保持体に書き込まれるように前記書込手段による書き込みを開始してから前記線画像が前記被転写体に形成されて前記現像像検出手段により前記線画像が検出されるまでの間の前記像保持体の回転速度及び前記被転写体の搬送速度を本画像形成時の速度とした請求項1から請求項3の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
コンピュータを、
主走査方向の1走査に要する予め定められた時間間隔で書込開始信号を発生する信号発生手段、
主走査始点から次の主走査始点までを結ぶ線画像を示す画像信号に応じた光を走査することにより静電潜像が、副走査方向に予め定められた回転速度で回転され、かつ感光体を備えた表面に書き込まれた静電潜像を保持する像保持体に書き込まれるように、書込開始信号が入力された時点から予め定められた待機時間待機して、前記副走査方向と交差する前記主走査方向に画像信号に応じた光を走査することにより静電潜像を書き込む書込手段による書き込みを開始してから、前記静電潜像を現像剤により現像像として現像する現像手段によって前記像保持体上に形成された現像像を転写手段が前記副走査方向に予め定められた搬送速度で搬送された被転写体に転写することによって前記線画像が形成されて、現像像検出手段により前記線画像が検出されるまでの時間を計時する計時手段、
及び前記計時手段により計時された時間と、前記線画像が前記被転写体の予め定められた位置に形成されるように前記書込手段による書き込みを開始してから前記線画像が前記被転写体の前記予め定められた位置に形成されて前記現像像検出手段により前記線画像が検出されるまでの時間を示す時間情報が予め記憶された記憶手段の当該時間情報により示される時間との差または比に基づいて、前記線画像が前記予め定められた位置に形成されるように前記信号発生手段による前記書込開始信号の発生時期を調整する調整手段として機能させるためのプログラム。
【請求項6】
コンピュータを、請求項2に記載の画像形成装置を構成する異常検出手段及び制御手段として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
コンピュータを、請求項3に記載の画像形成装置を構成する信号発生手段、計時手段、及び調整手段として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
コンピュータを、請求項4に記載の画像形成装置を構成する信号発生手段、計時手段、及び調整手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2010−190971(P2010−190971A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−32802(P2009−32802)
【出願日】平成21年2月16日(2009.2.16)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】