説明

画像形成装置及び画像形成システム

【課題】 印刷JOBデータに記述されている給紙位置指定情報及び排紙位置指定情報が異なる画像形成装置を追加設置した場合において、ユーザが望む給紙位置から用紙を給紙し、また、排紙位置に用紙を排紙するようにする。
【解決手段】 選択ID補正処理部121は、ユーザ端末2から印刷JOBデータを受信すると、印刷JOBデータに記述されている標準トレイ選択IDを、トレイ選択ID変換テーブル118cに記述されている標準トレイ選択IDに対応するトレイ選択IDに変更補正するとともに、印刷JOBデータに記述されている標準装置スタッカー選択IDを、スタッカー選択ID変換テーブル118dに記述されている標準装置スタッカー選択IDに対応するスタッカー選択IDに変更補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のトレイ又は複数のスタッカーが備えられた画像形成装置及び画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数トレイを備える給紙部と、複数のスタッカーとを備える排紙部とが設けられた画像形成装置は、PDL(Page Description Language)と呼ばれるプリンタ言語形式の印刷JOBデータを受信し、この印刷JOBデータ内に記述されているコード化された給紙位置指定情報及び排紙位置指定情報を取得し、この給紙位置情報及び排紙位置指定情報に基づき、複数あるトレイ又はスタッカーの内の1つを選択して印刷処理を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ところで、上位装置から受信した印刷JOBデータに記述された画像データを印刷する複数の画像形成装置を備える画像形成システムにおいて、印刷JOBデータに記述されている給紙位置指定情報又は排紙位置指定情報が異なる画像形成装置を追加設置している。
【特許文献1】特開平11−227967号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の従来の画像形成システムでは、印刷JOBデータに記述されている給紙位置指定情報又は排紙位置指定情報が異なる画像形成装置を追加設置した場合、ユーザが上位装置からこの追加設置した画像形成装置に印刷依頼をした場合には、この追加設置した画像形成装置の給紙位置又は排紙位置が他の画像形成装置と異なるので、ユーザが希望する給紙位置と異なるトレイから用紙が給紙され、又は、排紙位置と異なるスタッカーから用紙が排紙されてしまうという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は上述した問題点に鑑み、印刷JOBデータに記述されている給紙位置指定情報又は排紙位置指定情報が異なる画像形成装置を追加設置した場合において、ユーザが望む給紙位置から用紙を給紙し、また、排紙位置に用紙を排紙することが可能な画像形成装置及び画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、媒体収容部を備える画像形成装置において、前記他の画像形成装置に割り当てられた第1媒体収容部選択情報と自装置に割り当てられた第2媒体収容部選択情報とを対応つけた収容部選択情報対応付け情報を記憶する第1の記憶部と、上位装置から前記第1媒体収容部選択情報と画像データとを受信する受信部と、前記第1の記憶部に記憶されている前記収容部選択情報対応付け情報に基づき、前記上位装置から受信した前記第1媒体収容部選択情報を第2媒体収容部選択情報に補正する補正部と、前記補正部により補正された第2媒体収容部選択情報に基づいて、媒体収容部を選択する選択部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
以上、本発明によれば、第1の記憶部に記憶されている収容部選択情報対応付け情報に基づき、上位装置から受信した第1媒体収容部選択情報が補正部により第2媒体収容部選択情報に補正され、選択部が補正された第2媒体収容部選択情報に基づいて、媒体収容部を選択するので、他の画像形成装置に割り当てられた第1媒体収容部選択情報と異なる第2媒体収容部選択情報が割り当てられる画像形成装置を追加設置した場合において、ユーザが望む媒体収容部から用紙を給紙し、また、媒体収容部に用紙を排紙することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【実施例1】
【0009】
図1は、本発明に係る実施例1の画像形成装置が使用された画像形成システムの構成を示すブロック図である。図2は、本発明に係る実施例1の画像形成装置の概略構成図である。図1に示すように、実施例1の画像形成装置1は、同一なプリンタ言語(PDL(PCL、PS等)、SIDM)を解釈する複数の画像形成装置(以下、標準画像形成装置という)3とともに、イーサネット(登録商標)等のネットワークケーブル、セントロニクス、USB、RS232C等のケーブル4により上位装置としてのユーザ端末2と接続されている。
【0010】
実施例1の画像形成装置1は、標準画像形成装置3と異なるプリンタ言語を解釈する画像形成装置であって、図2に示すように、コントローラ部11と、エンジン制御部12と、給紙部13と、排紙部14と、用紙走行部15と、オペレータパネル部16と、印刷制御部17とを備えている。この画像形成装置1は、上述したように、標準画像形成装置3と異なるプリンタ言語を解釈するので、給紙部13に設けられたトレイごとに割り当てられたトレイを識別するトレイ選択ID(以下、実施装置トレイ選択IDという)が、標準画像形成装置3の給紙部に設けられたトレイごとに割り当てられたトレイを識別するトレイ選択ID(以下、標準装置トレイIDという)と異なり、また、排紙部14に設けられたスタッカーごとに割り当てられたスタッカーを識別するスタッカー選択ID(以下、実施装置スタッカー選択IDという)が、標準画像形成装置3の排紙部に設けられたスタッカーごとに割り当てられたスタッカーを識別するスタッカー選択ID(以下、標準装置スタッカー選択IDという)と異なる。
【0011】
コントローラ部11は、図3に示すように、I/F送受信処理部111、RAMメモリ112、解析/編集処理部113、展開処理部114、VIDEO処理部115、ステータス制御部116、パネル処理部117、不揮発性メモリ118、メニュー処理部119、初期化処理部120、選択ID補正処理部121、及びエンジンI/F制御部122を備えている。
【0012】
I/F送受信処理部111は、ユーザ端末2から印刷JOBデータを受信し、この印刷JOBデータをRAMメモリ112の送受信バッファ112aに格納するとともに、解析/編集処理部113に印刷JOBデータが送信されてきた旨の通知を出力する。また、I/F送受信処理部111は、RAMメモリ112の送受信バッファ112aに格納されているエラーメッセージやステータス情報等の送信データを、ケーブル4を介してユーザ端末2に送信する。
【0013】
なお、図4に示すように、印刷JOBデータは、エミュレーション名、編集サイズ、媒体厚、印刷解像度、トレイ選択ID、スタッカー選択ID等の印刷指定情報、及び描画データを有している。エミュレーション名には解析/編集処理部113が印刷指定情報を解析・編集する際に使用されるエミュレーションの名称が記述されており、編集サイズには印刷する用紙のサイズに合わせた編集サイズが記述されており、媒体厚には印刷媒体の厚みが記述されている。印刷解像度には用紙に転写する画像の解像度が記述されており、標準装置トレイ選択IDには用紙を給紙するトレイを選択するためのIDが記述されており、標準装置スタッカー選択IDには用紙を排紙するスタッカーを選択するためのIDが記述されている。
【0014】
図3に示すRAMメモリ112は、上述した送受信バッファ112aと、印刷処理を行う際に必要な情報を記憶するワーク領域112bと、編集ページ情報(後述する)を記憶する編集ページ情報記憶領域112cとを有する。
【0015】
解析/編集処理部113は、印刷JOBデータが送信されてきた旨の通知をI/F送受信処理部111から入力されると、RAM112の送受信バッファ112aに記憶されている印刷JOBデータを読出し、この印刷JOBデータに記述されているエミュレーション名、並びに、標準装置トレイ選択ID及び標準装置スタッカー選択IDを選択ID補正処理部121に出力するとともに、標準画像形成装置3に割り当てられた標準装置トレイ選択ID及び標準装置スタッカー選択IDのそれぞれを、実施例1の画像形成装置1に割り当てられた実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDに補正させる要求を、選択ID補正処理部121に出力する。
【0016】
また、解析/編集処理部113は、標準装置トレイ選択IDを補正した実施装置トレイ選択ID)、及び、標準装置スタッカー選択IDを補正した実施装置スタッカー選択IDを選択ID補正処理部121から入力されると、これらの実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDをエンジンI/F制御部122に出力する。
【0017】
また、解析/編集処理部113は、印刷JOBデータに記述されている媒体厚及び印刷解像度をVIDEO処理部115に出力する。
【0018】
また、解析/編集処理部113は、印刷JOBデータに埋め込まれている編集サイズ、を読み出し、この編集サイズを基にして印刷JOBデータに記述されている描画データをページ単位に編集した編集ページ情報を生成し、この編集ページ情報をRAMメモリ112の編集ページ情報記憶領域112cに書き込むとともに、展開処理の実行要求を展開処理部114に出力する。
【0019】
展開処理部114は、前述の実行要求が解析/編集処理部113から入力されると、RAMメモリ112の編集ページ情報記憶領域112cに記憶されている編集ページ情報を読み出し、この編集ページ情報をラスターデータとしての印刷イメージデータに作成し、この印刷イメージデータを圧縮又は伸張処理した印刷イメージデータをエンジンI/F制御部122に出力する。ここで、圧縮処理部114aは、印刷イメージデータを圧縮し、伸張処理部114bは、印刷イメージデータを伸張する。
【0020】
VIDEO処理部115は、解析/編集処理部113から入力された媒体厚及び印刷解像度に基づき描画データを用紙に印刷したときの画質等を指定する印刷制御パラメータを生成し、このパラメータをエンジンI/F制御部122に出力する。
【0021】
ステータス制御部116は、エンジンI/F制御部122を介して入力された各種センサ(図示せず)から出力されたセンサ情報に基づき、実施例1の画像形成装置1に異常が発生したことを示すアラームや装置の状態を示すステータス情報からなるステータス情報をRAMメモリ112の送受信バッファ112a及びパネル処理部117に出力する。
【0022】
パネル処理部117は、図5に示すトレイ/スタッカー選択ID入力画面の表示データを、不揮発性メモリ118の表示データ記憶部118iからメニュー処理部119を介して読出し、このトレイ/スタッカー選択ID入力画面をオペレータパネル部16の表示部161に表示させる。
【0023】
図5に示すように、トレイ/スタッカー選択ID入力画面は、不揮発メモリ18のトレイ選択ID変換テーブル118c(後述する)及びスタッカー選択ID変換テーブル118d(後述する)を作成する際に必要となる情報が入力される表示画面であって、図5に示すように、エミュレーション名入力欄と、トレイNo表示欄と、実施装置トレイ名表示欄と、実施装置トレイ選択ID入力欄と、スタッカーNo表示欄と、実施装置スタッカー名表示欄と、実施装置スタッカー選択ID入力欄と、OKボタンとが表示されている。エミュレーション名入力欄には、実施例1の画像形成装置1に使用されるエミュレーション名が入力され、実施装置トレイ名表示欄には、トレイNoに示されたトレイの名称が表示され、実施装置トレイ選択ID入力欄には、実施例1の画像形成装置1が備えるトレイに割り当てる実施装置トレイ選択IDが入力される。また、実施装置スタッカー名表示欄には、スタッカーNoに示されたスタッカーの名称が表示され、実施装置スタッカー選択ID入力欄には、実施例1の画像形成装置1が備えるスタッカーに割り当てる実施装置スタッカー選択IDが入力される。
【0024】
また、パネル処理部117は、前述のトレイ/スタッカー選択ID入力画面中のOKボタンがユーザによりクリックされると、エミュレーション名入力欄に入力されたエミュレーション名、画面の中のトレイNo及び実施装置トレイ選択ID入力欄に入力された実施装置トレイ選択IDの組でなるトレイ選択ID入力データを生成し、この生成したトレイ選択ID入力データをRAM112のワーク領域112bに書き込む。また、パネル処理部117は、エミュレーション名入力欄に入力されたエミュレーション名、画面の中のスタッカーNo、実施装置スタッカー選択ID入力欄に入力された実施装置スタッカー選択IDの組でなるスタッカー選択ID入力データを生成し、この生成したスタッカー選択ID入力データをRAMメモリ112のワーク領域112bに書き込む。
【0025】
また、パネル処理部117は、トレイ選択IDデータ及びスタッカー選択IDデータをRAMメモリ112のワーク領域11cに書き込むと、トレイ選択ID変換テーブル118c及びスタッカー選択ID変換テーブル118dの作成要求をメニュー処理部119に出力する。
【0026】
不揮発性メモリ118は、例えばEPROMからなり、標準装置トレイ選択ID参照リストDB(データベース)118a、標準装置スタッカー選択ID参照リストDB118b、トレイ選択ID変換テーブル118c、スタッカー選択ID変換テーブル118d、及び、上述した表示データ記憶部118iを有する。
【0027】
標準装置トレイ選択ID参照リストDB118aは、エミュレーション名がPCL、PS、及び、SIDMの標準トレイ選択参照リストを記憶する。エミュレーション名がPCL、PS、及び、SIDMの標準トレイ選択参照リストの各々は、図6(a)に示すように、標準画像形成装置3に使用されているエミュレーション名、標準画像形成装置3に割り当てられたトレイNo、このトレイNoに設置されているトレイの名称(以下、標準装置トレイ名という)、及び、この標準装置トレイ名のトレイに割り当てられた標準装置トレイ選択IDの組からなるデータが記述されている。
【0028】
標準装置スタッカー選択ID参照リストDB118bは、エミュレーション名がPCL、PS、及び、SIDMの標準スタッカー選択参照リストを記憶する。エミュレーション名がPCL、PS、及び、SIDMの標準スタッカー選択参照リストの各々は、図6(b)に示すように、標準画像形成装置3に使用されているエミュレーション名、標準画像形成装置3に割り当てられたスタッカーNo、このスタッカーNoに設置されているスタッカーの名称(以下、標準装置スタッカー名という)、及び、この標準装置スタッカー名のスタッカーに割り当てられた標準装置スタッカー選択IDの組からなるデータが記述されている。
【0029】
トレイ選択ID変換テーブル118cは、図7(a)に示すように、標準画像形成装置3及び実施例1の画像形成装置1に割り当てられたレイNo、並びに、トレイNoに対応する標準装置トレイ選択ID及び実施装置トレイ選択IDとの組からなるデータが記述されている。
【0030】
スタッカー選択ID変換テーブル118dは、図7(b)に示すように、標準画像形成装置3及び実施例1の画像形成装置1に割り当てられたスタッカーNo、並びに、スタッカーNoに対応する標準装置スタッカー選択ID及び実施装置スタッカー選択IDとの組からなるデータが記述されている。
【0031】
メニュー処理部119は、トレイ選択ID変換テーブル118c及びスタッカー選択ID変換テーブル118dの作成要求がパネル処理部117から入力されると、RAMメモリ112のワーク領域112bからトレイ選択ID入力データを読み出す。そして、メニュー処理部119は、標準装置トレイ選択ID参照リストDB118aに記憶されている標準装置トレイ選択ID参照リストから、先に読み出したトレイ選択ID入力データに記述されたトレイNoに対応する標準装置トレイ選択IDを読み出す。また、メニュー処理部119は、読み出したトレイ選択ID入力データに記述されているトレイNo、先に標準装置トレイ選択ID参照リストから読み出した標準装置トレイ選択ID、及び、読み出したトレイ選択ID入力データに記述されている実施装置トレイ選択IDからなるトレイ選択変換テーブルデータを生成し、このトレイ選択変換テーブルデータを不揮発性メモリ118のトレイ選択ID変換テーブル118cに登録する。
【0032】
また、メニュー処理部119は、トレイ選択ID変換テーブル118c及びスタッカー選択ID変換テーブル118dの作成要求がパネル処理部117から入力されると、RAMメモリ112のワーク領域112bからスタッカー選択ID入力データを読み出す。そして、メニュー処理部119は、標準装置スタッカー選択ID参照リストDB118bに記憶されている標準装置スタッカー選択ID参照リストから、読み出したスタッカー選択ID入力データに記述されたスタッカーNoに対応する標準装置スタッカー選択IDを読み出す。また、メニュー処理部119は、読み出したスタッカー選択ID入力データに記述されているスタッカーNo、先に標準装置スタッカー選択ID参照リストから読み出した標準装置スタッカー選択ID、及び、読み出したスタッカー選択ID入力データに記述されている実施装置スタッカー選択IDからなるスタッカー選択変換テーブルデータを生成し、このスタッカー選択変換テーブルデータを不揮発性メモリ118のスタッカー選択ID変換テーブル118dに登録する。
【0033】
初期化処理部120は、電源投入時のコントローラ部11全体の初期化を行う。
【0034】
選択ID補正処理部121は、標準装置トレイ選択ID及び標準装置スタッカー選択IDが解析/編集処理部113から入力されると、標準装置トレイ選択IDに対応する実施装置トレイ選択IDを、不揮発性メモリ118に有するトレイ選択ID変換テーブル118cから読出すとともに、標準装置スタッカー選択IDに対応する実施装置スタッカー選択IDを、不揮発性メモリ118に有するスタッカー選択ID変換テーブル118dから読出す。また、選択ID補正処理部121は、読み出した実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDを解析/編集処理部113に出力する。
【0035】
エンジンI/F制御部122は、解析/編集処理部113から入力された実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択ID、並びに展開処理部114から入力された印刷イメージデータ、並びに、VIDEO処理部115から入力された印刷画質等を規定する印刷制御パラメータを印刷制御部17に出力するとともに、起動の開始要求をエンジン制御部12に出力する。また、エンジンI/F制御部122は、エンジン制御部12に設けられた各種センサ(図示せず)からのセンサ情報に基づき、実施例1の画像形成装置1に異常が発生したことを示すアラームや装置の状態を示すステータス情報をステータス制御部116に出力する。
【0036】
図2に示すエンジン制御部12は、エンジンI/F制御部122から起動開始要求が入力されると、モータを駆動し、後述する感光ドラム15a、後述する転写ローラ15c、後述する定着ローラ15e、後述するピックアップローラ15f、後述するレジストローラ15g、後述するアイドルローラ15h、後述するドライブローラ15i、後述する搬送ローラ15j、及び、後述する排出ローラ15kを適宜回転させる。
【0037】
また、エンジン制御部12は、エンジンI/F制御部122から入力された実施装置トレイ選択ID及び実施例スタッカー選択IDに基づき、印刷イメージデータを用紙に印刷する際のトレイ位置を示す情報を給紙部13に出力するとともに、印刷したのち用紙の排紙先のスタッカー位置を示す情報を排紙部14に出力する。
【0038】
給紙部13は、図1に示すように、上から下に向かってトレイ(Tray)1、トレイ(Tray)2、トレイ(Tray)3、トレイ(Tray)4、トレイ(Tray)5、トレイ(Tray)6が設けられている。そして、トレイ1は、トレイNoが「1」が割り当てられ、かつ、このトレイ名が「Multi Feeder」である。トレイ2は、トレイNoが「2」が割り当てられ、かつ、このトレイ名が「Input Tray1」である。トレイ3は、トレイNoが「3」が割り当てられ、かつ、このトレイ名が「Input Tray2」ある。トレイ4は、トレイNoが「4」が割り当てられ、かつ、このトレイ名が「Input Tray3」である。トレイ5は、トレイNoが「5」が割り当てられ、かつ、このトレイ名が「Input Tray4」である。トレイ6は、トレイNoが「6」が割り当てられ、かつ、このトレイ名が「Input Tray5」である。
【0039】
排紙部14は、下から上に向かってスタッカー(Stacker)0、スタッカー(Stacker)1、スタッカー(Stacker)2、スタッカー(Stacker)3、スタッカー(Stacker)4が設けられている。スタッカー0は、スタッカーNoが「1」が割り当てられ、かつ、スタッカー名が「Stacker0」である。スタッカー1は、スタッカーNoが「2」が割り当てられ、かつ、スタッカー名が「Stacker1」である。スタッカー2は、スタッカーNoが「3」が割り当てられ、かつ、スタッカー名が「Stacker2」である。スタッカー3は、スタッカーNoが「4」が割り当てられ、かつ、スタッカー名が「Stacker3」である。スタッカー4は、スタッカーNoが「5」が割り当てられ、かつ、スタッカー名が「Stacker4」である。
【0040】
用紙走行部15は、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンに分けられ、画像を担持する為の感光ドラム15a、感光ドラム15aをマイナス帯電させるための帯電器(図示せず)、感光ドラム15aに静電潜像を形成するための光を照射するLEDを有する露光器15b、感光ドラム15aに形成された静電潜像を現像剤であるマイナス帯電したトナーを用いて可視化するための現像器(図示せず)、用紙にトナー像を転写する転写ローラ15cを有する転写器(図示せず)、用紙に転写したトナー像が定着させる定着ローラ15eを有する定着器15dを備えている。
【0041】
また、用紙走行部15は、給紙部13から給紙されその後排紙部14に排紙されるまでの用紙が搬送される走行路上に、給紙部13のトレイから用紙を引き出すピックアップローラ15f、互いに圧接して設けられ用紙を感光ドラム15aに供給するレジストローラ15g、転写ベルトに一定の張力を持たせるアイドルローラ15h及びドライブローラ15i、用紙を搬送する搬送ローラ15j、トナー像を定着した用紙を排紙部14に排出する排出ローラ15k、感光ドラム15aに付着したトナーをクリーニングするクリーニングローラ15l等のローラを備えている。
【0042】
オペレータパネル部16は、表示部161と操作部162と有している。表示部161は、例えば、上述したトレイ/スタッカー選択ID入力画面を表示する。操作部162は、例えば、トレイ/スタッカー選択ID入力画面に表示されている入力欄に入力情報を入力するための各種操作キーを有している。
【0043】
印刷制御部17は、エンジンI/F制御部122から入力された印刷イメージデータ、並びに、媒体厚及び印刷制御パラメータが入力されると、感光ドラム15aをマイナス帯電させる指示を帯電器に出力したのち、感光ドラム15aに静電潜像を形成するための光を照射させる指示を露光器15bに出力する。また、印刷制御部17は、感光ドラム15aに形成された静電潜像を現像剤であるマイナス帯電したトナーを用いて可視化させる指示を現像器に出力したのち、用紙にトナー像を転写させる指示を転写器に出力する。また、印刷制御部17は、用紙に転写したトナー像を定着させる要求を定着器15dに出力する。
【0044】
次に、本発明に係る実施例1の画像形成装置の動作を、1)トレイ選択ID変換テーブル及びスタッカー選択ID変換テーブルを作成するまでの動作と、2)これらの変換テーブルが作成されたのち、実際に印刷処理を実行する動作とに分けて説明する。
【0045】
1)トレイ選択ID変換テーブル118c及びスタッカー選択ID変換テーブル118dを作成するまでの動作について
【0046】
図8は、本発明に係る実施例1の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。このフローチャートは、トレイ選択ID変換テーブル118c及びスタッカー選択ID118d変換テーブルを作成するまでの動作を示している。まず、ユーザがオペレータパネル部16に設けられている操作部162に設けられている操作キーを使用して、図5に示す「トレイ/スタッカー選択ID入力画面」を表示部161に表示させる(ステップS11)。
【0047】
その後、ユーザが前述の各種操作キーを使用し、例えば図5に示す入力が行われ更に、OKボタンがクリックされると、表示部161は、下記に示すトレイ選択ID入力データ及びスタッカー選択ID入力データをパネル処理部に出力する(ステップS12)。
【0048】
パネル処理部117に出力されたトレイ選択ID入力データは、1)エミュレーション名が「PCL」で、トレイNoが「1」で、かつ、実施装置トレイ選択IDが「2」が記述されたトレイ選択ID入力データ、2)エミュレーション名が「PCL」で、トレイNoが「2」で、かつ、実施装置トレイ選択IDが「1」が記述されたトレイ選択ID入力データ、3)エミュレーション名が「PCL」で、トレイNoが「3」で、かつ、実施装置トレイ選択IDが「5」が記述されたトレイ選択ID入力データ、4)エミュレーション名が「PCL」で、トレイNoが「4」で、かつ、実施装置トレイ選択IDが「8」が記述されたトレイ選択ID入力データ、5)エミュレーション名が「PCL」で、トレイNoが「5」で、かつ、実施装置トレイ選択IDが「3」が記述されたトレイ選択ID入力データ、6)エミュレーション名が「PCL」で、トレイNoが「6」で、かつ、実施装置トレイ選択IDが「9」が記述されたトレイ選択ID入力データである。
【0049】
パネル処理部117に出力されたスタッカー選択ID入力データは、1)エミュレーション名が「PCL」で、スタッカーNoが「1」で、かつ、実施装置スタッカー選択IDが「3」が記述されたスタッカー選択ID入力データ、2)エミュレーション名が「PCL」で、スタッカーNoが「2」で、かつ、実施装置スタッカー選択IDが「5」が記述されたスタッカー選択ID入力データ、3)エミュレーション名が「PCL」で、スタッカーNoが「3」で、かつ、実施装置スタッカー選択IDが「2」が記述されたスタッカー選択ID入力データ、4)エミュレーション名が「PCL」で、スタッカーNoが「4」で、かつ、実施装置スタッカー選択IDが「1」が記述されたスタッカー選択ID入力データ、5)エミュレーション名が「PCL」で、スタッカーNoが「5」で、かつ、実施装置スタッカー選択IDが「4」が記述されたスタッカー選択ID入力データがある。
【0050】
パネル処理部117は、これらのトレイ選択ID入力データ及びスタッカー選択ID入力データが入力されると、これらのトレイ選択ID入力データ及びスタッカー選択ID入力データをRAMメモリ112のワーク領域112bに書き込むとともに、トレイ選択ID変換テーブル118c及びスタッカー選択ID変換テーブル118dの作成要求をメニュー処理部119に出力する(ステップS13)。
【0051】
メニュー処理部119は、前述の要求がパネル処理部117から入力されると、RAMメモリ112のワーク領域112bに未だ読み出されていないトレイ選択ID入力データが記憶されているか否かを判定する(ステップS14)。
【0052】
メニュー処理部119は、RAMメモリ112のワーク領域112bにトレイ選択ID入力データが記憶されていると判断した場合には(ステップS14;YES)、未だ読み出されていないトレイ選択ID入力データをRAMメモリ112のワーク領域112bから読み出す。
【0053】
その後、メニュー処理部119は、標準装置トレイ選択ID参照リストDB118aに記憶されている標準装置トレイ選択ID参照リストのうち、先に読み出したトレイ選択ID入力データに記述されたエミュレーション名の標準装置トレイ選択ID参照リストから、読み出したトレイ選択ID入力データに記述されたトレイNoに対応する標準装置トレイ選択IDを読み出す。次に、メニュー処理部119は、読み出したトレイ選択ID入力データに記述されているトレイNo、先に標準装置トレイ選択ID参照リストから読み出した標準選択ID、及び、読み出したトレイ選択ID入力データに記述されている実施装置トレイ選択IDからなるトレイ選択変換テーブルデータを生成し(ステップS15)、このトレイ選択変換テーブルデータを不揮発性メモリ118のトレイ選択ID変換テーブル118cに登録する(ステップS16)。その後、メニュー処理部119は、ステップS14に処理を移行し、上述したものと同様な処理を続行する。
【0054】
ステップS14において、メニュー処理部119は、RAMメモリ112にトレイ選択ID入力データが記憶されていないと判断した場合には(ステップS14;NO)、図6(a)に示すトレイ選択ID変換テーブル118cが生成されたと認識する。
【0055】
その後、メニュー処理部119は、RAMメモリ112にスタッカー選択ID入力データが記憶されているか否かを判定する(ステップS17)。メニュー処理部119は、RAMメモリ112のワーク領域112bにスタッカー選択ID入力データが記憶されていると判断した場合には(ステップS17;YES)、標準装置スタッカー選択ID参照リストDB118bに記憶されている標準装置スタッカー選択ID参照リストのうち、読み出したスタッカー選択ID入力データに記述されたエミュレーション名の標準装置スタッカー選択ID参照リストから、読み出したスタッカー選択ID入力データに記述されたスタッカーNoに対応する標準装置スタッカー選択IDを読み出す。次に、メニュー処理部119は、読み出したスタッカー選択ID入力データに記述されているスタッカーNo、先に標準装置スタッカー選択ID参照リストから読み出した標準選択ID、及び、読み出したスタッカー選択ID入力データに記述されている実施装置スタッカー選択IDからなるスタッカー選択変換テーブルデータを生成し(ステップS18)、このスタッカー選択変換テーブルデータを不揮発性メモリ118のスタッカー選択ID変換テーブル118dに登録する(ステップS19)。その後、メニュー処理部119は、ステップS17に処理を移行し、上述したものと同様な処理を続行する。
【0056】
一方、メニュー処理部119は、RAMメモリ112のワーク領域112bにスタッカー選択ID入力データが記憶されていないと判断した場合には(ステップS17;NO)、図6(b)に示すスタッカー選択ID変換テーブル118dが生成されたと認識し、処理を終了させる。
【0057】
2)これらの変換テーブルが作成されたのち、実際に印刷処理を実行する動作について
【0058】
図9は、本発明に係る実施例1の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。このフローチャートは、トレイ選択ID変換テーブル及びスタッカー選択ID変換テーブルが作成されたのち、実際に印刷処理を終了するまでの動作を示している。ユーザの操作によりユーザ端末2から、実施例1の画像形成装置1に対して印刷JOBデータが、ケーブル4を介して送信されると(ステップS31)、I/F送受信処理部111は、受信した印刷JOBデータをRAMメモリ112の中の送受信バッファ112aに記憶させるとともに(ステップS32)、印刷JOBデータが入力された旨を解析/編集処理部113に出力する。
【0059】
次に、解析/編集処理部113は、送受信バッファ112aに記憶されている印刷JOBデータから標準装置トレイ選択ID及び標準装置スタッカー選択IDを読出し、この読み出した標準装置トレイ選択ID及び標準装置スタッカー選択IDを選択ID補正処理部121に出力する(ステップS33)。
【0060】
その後、選択ID補正処理部121は、標準装置トレイ選択ID及び標準装置スタッカー選択IDが解析/編集処理部113から入力されると、標準装置トレイ選択IDに対応する実施装置トレイ選択IDを、不揮発性メモリ118に有するトレイ選択ID変換テーブル118c(図7(a)参照)から読出すとともに、標準装置スタッカー選択IDに対応する実施装置スタッカー選択IDを、不揮発性メモリ118に有するスタッカー選択ID変換テーブル118d(図7(b)参照)から読出す(ステップS34)。次に、選択ID補正処理部は、読み出した実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDを解析/編集処理部113に出力する。
【0061】
解析/編集処理部113は、実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDが選択ID補正処理部121から入力されると、これらの実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDをエンジンI/F制御部122に出力する(ステップS35)。次に、解析/編集処理部113は、RAMメモリ112の送受信バッファ112aに記憶されている印刷JOBデータを読み出し、このデータを解析し、(ステップS36)、印刷JOBデータに埋め込まれている媒体厚及び印刷解像度をVIDEO処理部115に出力する。
【0062】
その後、解析/編集処理部113は、印刷JOBデータに埋め込まれている編集サイズ、を読み出し、この編集サイズを基にして印刷JOBデータに記述されている描画データをページ単位に編集した編集ページ情報を生成し、この編集ページ情報をRAMメモリ112の編集ページ情報記憶領域112cに書き込むとともに、展開処理の実行要求を展開処理部114に出力する。
【0063】
VIDEO処理部115は、入力された媒体厚及び印刷解像度に基づき、印刷画質等を規定する印刷制御パラメータを生成し、このパラメータをエンジンI/F制御部122に出力する。
【0064】
展開処理部114は、解析/編集処理部113から展開処理の実行要求が入力されと、RAMメモリ112の編集ページ情報記憶領域112cに記憶されている編集ページ情報を読み出し、この編集ページ情報をラスターデータとしての印刷イメージデータに作成し、この印刷イメージデータを圧縮又は伸張処理した印刷イメージデータをエンジンI/F制御部122に出力する(ステップS37)。
【0065】
エンジンI/F制御部122は、展開処理部114から入力された印刷イメージデータ、並びに、VIDEO処理部115から入力された印刷画質等を規定する印刷制御パラメータを印刷制御部17に出力するとともに、解析/編集処理部113から入力された実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDをエンジン制御部12に出力する。
【0066】
エンジン制御部12は、実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDがエンジンI/F制御部122から入力されると、モータを駆動し、感光ドラム15a、転写ローラ15c、定着ローラ15e、ピックアップローラ15f、レジストローラ15g、アイドルローラ15h、ドライブローラ15i、搬送ローラ15j、及び排出ローラ15kを適宜回転させる。
【0067】
これにより、エンジン制御部12に指定されたピックアップピックローラ15fは、実施装置トレイ選択IDに指定されたトレイから用紙を取り出し、レジストローラ15gは、取り出された用紙を感光ドラム15aに搬送する(ステップS38)。
【0068】
印刷処理部17は、エンジンI/F制御部122から入力された印刷イメージデータ、並びに、媒体厚及び印刷制御パラメータに基づき、帯電器でもって感光ドラム15aをマイナス帯電させ、露光器15bでもって感光ドラム15aに静電潜像を形成させ、次に、現像器でもって感光ドラム15aに形成された静電潜像を現像剤であるマイナス帯電したトナーを用いて可視化させたのち、転写器でもって用紙にトナー像を転写させる。その後、印刷制御部17は、定着器15dでもって用紙に転写したトナー像を定着させる(テップS39)。
【0069】
その後、用紙走行部15は、印刷イメージデータが印刷された用紙を排紙部14に搬送する。
【0070】
排紙部14は、印刷された用紙を、実施例スタッカー選択IDにより割り当てられたスタッカーに排紙し(ステップS40)、処理を終了する。
【0071】
実施例1によれば、選択ID補正処理部121により、ユーザ端末2から受信した印刷JOBデータに記述されている標準装置トレイ選択IDが、トレイ選択ID変換テーブル118cに記述されている標準装置トレイ選択IDに対応する実施装置トレイ選択IDに補正されるので、印刷JOBデータに記述されている給紙位置指定情報が異なる画像形成装置を追加設置した場合において、ユーザが望む給紙位置のトレイから用紙を給紙することができる。
【0072】
また、実施例1によれば、選択ID補正処理部121により、標準装置スタッカー選択IDが、スタッカー選択ID変換テーブル118dに記述されている標準装置スタッカー選択IDに対応する実施装置スタッカー選択IDに補正されるので、印刷JOBデータに記述されている排紙位置指定情報が異なる画像形成装置を追加設置した場合において、ユーザが望む排紙位置のスタッカーに用紙を排紙することができる。
【0073】
また、実施例1によれば、メニュー処理部119が、不揮発性メモリ118の標準装置トレイ選択ID参照リストDB118aに記述されている標準装置トレイ選択ID、及び、表示部161に表示されたトレイ/スタッカー選択ID入力画面に入力された自装置のトレイ選択IDを用いて、トレイ選択ID変換テーブル118cを生成するので、ユーザが、トレイ選択ID変換テーブル118cを簡単に生成することができる。
【0074】
また、実施例1によれば、メニュー処理部119が、不揮発性メモリ118の標準装置スタッカー選択ID参照リストDB118bに記述されている標準装置スタッカー選択ID、及び、表示部161に表示されたトレイ/スタッカー選択ID入力画面に入力された自装置のスタッカー選択IDを用いて、スタッカー選択ID変換テーブル118dを生成するので、ユーザが、スタッカー選択ID変換テーブル118dを簡単に生成することができる。
【実施例2】
【0075】
図10は、本発明に係る実施例2の画像形成装置に有するコントローラ部の構成を示すブロック図である。実施例2の画像形成装置1は、実施例1の画像形成装置と同様、図1に示すように、同一なプリンタ言語を解釈する複数の標準画像形成装置3とともに、イーサネット等のネットワークケーブル、セントロニクス、USB、RS232C等のケーブル4により上位装置としてのユーザ端末2と接続されている。
【0076】
実施例2の画像形成装置1は、図2に示すように、コントローラ部11と、エンジン制御部12と、給紙部13と、排紙部14と、用紙走行部15と、オペレータパネル部16と、印刷制御部17とを備えている。ここで、エンジン制御部12、給紙部13、排紙部14、用紙走行部15、オペレータパネル部16、及び印刷制御部17は、実施例1のものと同一な構成及び機能を有している。
【0077】
図10に示すように、コントローラ部11は、I/F送受信処理部111、RAMメモリ112、解析/編集処理部113、展開処理部114、VIDEO処理部115、ステータス制御部116、パネル処理部117、不揮発性メモリ118、メニュー処理部119、初期化処理部120、及び、エンジンI/F制御部122を備える。ここで、I/F送受信処理部111、展開処理部114、VIDEO処理部115、ステータス制御部116、初期化処理部120、及びエンジンI/F制御部122は、実施例1のこれらのものと同様な構成を有するので、これらの構成部分についての説明を省略する。
【0078】
RAMメモリ112は、実施例1のRAMメモリ112と同様、送受信バッファ112a、ワーク領域112b、及び編集ページ情報記憶領域112cを有する。このRAMメモリ112は、選択ID確認モード情報をワーク領域112bに記憶する。この選択ID確認モード情報は、後述する選択ID確認ページを印刷する状態のモードになっていることを示す情報である。
【0079】
解析/編集処理部113は、実施例1の解析/編集処理部113が行う処理を実行し、更に、RAMメモリ112のワーク領域112bに選択確認モード情報が記憶されていると、不揮発性メモリ118の選択ID確認ページデータ記憶部118e(後述する)に記憶されている、図11に示す選択ID確認ページ印刷するための選択ID確認ページデータを読み出す。そして、解析/編集処理部113は、この読み出した選択ID確認ページデータを、編集ページ情報の一部として、RAMメモリ112の編集ページ情報記憶領域112cに記憶されている編集ページ情報の前に記憶させる。
【0080】
ここで、選択ID確認ページは、実施例1の画像形成装置1においてトレイ選択ID変換テーブル118c及びスタッカー選択ID変換テーブル118dを形成する際に、図5に示したトレイ/スタッカー選択ID入力画面に表示されている実施装置トレイ選択ID入力表示欄及び実施装置スタッカー選択ID入力表示欄に入力する実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDをユーザが入力するときに使用される。
【0081】
選択ID確認ページは、図11に示すように、「印刷JOBデータ解析結果」を表示する表示欄と、「この画像形成装置に設けられている給紙/排紙装置の属性」を表示する表示欄とを有する。「印刷JOBデータ解析結果」を表示する表示欄には、(1)PDLエミュレーション種別:表示欄、(2)PDL トレイ選択ID表示欄、及び(3)PDL スタッカー選択ID欄を有している。「この画像形成装置に設けられている給紙/排紙装置の属性」を表示する表示欄は、給紙装置に設けられているトレイ名を表示する表示欄と、トレイ名ごとに各エミュレーションのトレイ選択IDを表示する表示欄を有している。更に、排紙装置に設けられているスタッカー名を表示する表示欄と、スタッカー名ごとに各エミュレーションのスタッカー選択IDを表示する表示欄を有している。
【0082】
パネル処理部117は、図12に示す選択ID確認ページ出力用画面を表示させる表示データを不揮発性メモリ118の表示データ記憶部118iからメニュー処理部119を介して読出し、この表示データをオペレータパネル部16の表示部161に出力し、表示部161に、選択ID確認ページ出力用画面を表示させる。
【0083】
図12に示すように、選択ID確認ページ出力用画面は、選択ID確認ページを印刷する場合にクリックされるチェックボックスと、取りやめる場合にクリックされるチェックボックスと、OKボタンとが表示されている。
【0084】
また、パネル処理部117は、選択ID確認ページ出力用画面における選択ID確認ページを印刷する箇所にあるチェックボックスがクリックされ、かつ、OKボタンがクリックされると、その旨の通知をメニュー処理部119に出力する。パネル処理部117は、選択ID確認ページ出力用画面における取りやめる箇所にあるチェックボックスがクリックされ、かつ、OKボタンがクリックされると、その旨の通知をメニュー処理部119に出力する。
【0085】
図10に示す不揮発性メモリ118は、標準装置トレイ選択ID参照リストDB118aと、標準装置スタッカー選択ID参照リストDB118bと、選択ID確認ページデータ記憶部118eと、と表示データ記憶部118iとを備えている。ここで、標準装置トレイ選択ID参照リストDB118a、及び、標準装置スタッカー選択ID参照リストDB118bは、実施例1のものと同一である。
【0086】
選択ID確認ページデータ記憶部118eは、ユーザ端末2から送信されてきた印刷JOBデータについての印刷を実行した際に、最初に印刷される上述した図11に示す選択ID確認ページを生成するるための選択ID変換ページデータを記憶する。
【0087】
表示データ記憶部118iは、上述した図12に示す選択ID確認ページ出力用画面を表示させる表示データを記憶する。
【0088】
メニュー処理部119は、選択ID確認ページ出力用画面における選択ID確認ページを印刷する箇所にあるチェックボックスがクリックされた旨の通知を、パネル処理部117から入力された場合には、前述の選択ID確認モード情報をRAM112のワーク領域112bに書き込む。
【0089】
次に、実施例2の画像形成装置の動作を説明する。
【0090】
図13は、実施例2の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。ユーザがオペレータパネル部16の操作部162を使用して、図12に示す選択ID確認出力用画面を表示部161に表示させる(ステップS51)。次に、ユーザが、選択ID確認ページ出力用画面中の「選択ID確認ページを印刷する」の箇所にあるチェックボックスにカーソルを置いてマウスをクリックし、かつ、OKボタンにカーソルをおいてマウスをクリックすると、オペレータパネル部16は、「選択ID確認ページを印刷する」の箇所にあるチェックボックスがチェックされたことをパネル処理部117を介してメニュー処理部119に出力する。
【0091】
メニュー処理部119は、「選択ID確認ページを印刷する」の箇所にあるチェックボックスがチェックされたことをパネル処理部117を介してメニュー処理部119から入力されると、選択ID確認モード情報をRAMメモリ112のワーク領域112bに書き込む(ステップS52)。
【0092】
その後、I/F送受信処理部111は、ユーザ端末2から印刷JOBデータがケーブル4を介して受信すると(ステップS53)、受信した印刷JOBデータをRAMメモリ112の中の送受信バッファ112aに記憶させるとともに(ステップS54)、印刷JOBデータが入力された旨の通知を解析/編集処理部113に出力する。
【0093】
次に、解析/編集処理部113は、送受信バッファ112aに記憶されている印刷JOBデータから標準装置トレイ選択ID及び標準装置スタッカー選択IDを読出し、この読み出した標準装置トレイ選択ID及び標準装置スタッカー選択IDをエンジンI/F制御部122に出力する(ステップS55)。
【0094】
その後、解析/編集処理部113は、RAMメモリ112の送受信バッファ112aに記憶されている印刷JOBデータを読み出し、このデータを解析し、印刷JOBデータに埋め込まれている媒体厚及び印刷解像度をVIDEO処理部115に出力する。
【0095】
次に、解析/編集処理部113は、印刷JOBデータに埋め込まれている編集サイズ、を読み出し、この編集サイズを基にして印刷JOBデータに記述されている描画データをページ単位に編集した編集ページ情報を生成し(ステップS56)、この編集ページ情報をRAMメモリ112の編集ページ情報記憶領域112cに書き込む。
【0096】
その後、解析/編集処理部113は、RAMメモリ112のワーク領域112bに選択ID確認モード情報が記憶されていることを確認すると(ステップS57)、不揮発性メモリ118の選択ID確認ページデータ記憶部118eに記憶されている、選択ID確認ページデータを読み出す。次に、解析/編集処理部113は、この読み出した選択ID確認ページデータを、編集ページ情報の一部として、RAMメモリ112の編集ページ情報記憶領域112cに記憶されている編集ページ情報の前に添付したのち(ステップS58)、展開処理の実行要求を展開処理部114に出力する。
【0097】
VIDEO処理部115は、入力された媒体厚及び印刷解像度に基づき、印刷画質等を規定する印刷制御パラメータを生成し、このパラメータをエンジンI/F制御部122に出力する。
【0098】
展開処理部114は、解析/編集処理部113から展開処理の実行要求が入力されと、RAMメモリ112の編集ページ情報記憶領域112cに記憶されている編集ページ情報を読み出し、この編集ページ情報をラスターデータとしての印刷イメージデータに作成し、この印刷イメージデータを圧縮又は伸張処理した印刷イメージデータをエンジンI/F制御部122に出力する。
【0099】
エンジンI/F制御部122は、展開処理部114から入力された印刷イメージデータ、及び、VIDEO処理部115から入力された印刷画質等を規定する印刷制御パラメータを印刷制御部17に出力するとともに、解析/編集処理部113から入力された実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDをエンジン制御部12に出力する。
【0100】
エンジン制御部12は、実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDがエンジンI/F制御部122から入力されると、モータを駆動し、感光ドラム15a、転写ローラ15c、定着ローラ15e、ピックアップローラ15f、レジストローラ15g、アイドルローラ15h、ドライブローラ15i、搬送ローラ15j、及び排出ローラ15kを適宜回転させる。
【0101】
その後、印刷処理部17は、エンジンI/F制御部122から入力された印刷イメージデータ、並びに、媒体厚及び印刷制御パラメータに基づき、帯電器でもって感光ドラム15aをマイナス帯電させ、露光器15bでもって感光ドラム15aに静電潜像を形成させ、次に、現像器でもって感光ドラム15aに形成された静電潜像を現像剤であるマイナス帯電したトナーを用いて可視化させたのち、転写器でもって用紙にトナー像を転写させる。その後、印刷制御部17は、定着器15dでもって用紙に転写したトナー像を定着させる(テップS59)。
【0102】
その後、用紙走行部15は、印刷イメージデータが印刷された用紙を排紙部14に搬送する。
【0103】
排紙部14は、印刷された用紙を、先に入力された実施例スタッカー選択IDにより割り当てられたスタッカーに排紙し(ステップS60)、処理を終了する。
【0104】
実施例2によれば、印刷制御部17により、ユーザ端末2から印刷JOBデータを受信したのち、不揮発性メモリ118の選択ID確認ページデータ記憶部118eに記憶されている、自装置のトレイ選択ID及びスタッカー選択IDをユーザに確認させるための選択ID確認ページデータが、印刷JOBデータの画像データとともに印刷されるので、表示部161に表示するトレイ選択ID入力画面に自装置のトレイ選択IDを入力する場合、及び、スタッカー選択ID入力画面に自装置のスタッカー選択IDを入力する場合に参考とすることができる。
【実施例3】
【0105】
図14は、本発明に係る実施例3の画像形成装置に有するコントローラ部の構成を示すブロック図である。実施例3の画像形成装置1は、実施例1の画像形成装置1と同様、図1に示すように、イーサネット等のネットワークケーブル、セントロニクス、USB、RS232C等のケーブル4により上位装置としてのユーザ端末2と接続されている。
【0106】
実施例3の画像形成装置は、実施例1の画像形成装置と同様、コントローラ部11と、エンジン制御部12と、給紙部13と、排紙部14と、用紙走行部15と、オペレータパネル部16と、印刷制御部17とを備えて構成されている。ここで、エンジン制御部12、給紙部13、排紙部14、用紙走行部15、オペレータパネル部16、及び印刷制御部17は、実施例1のものと同一な構成を有している。
【0107】
図14に示すように、コントローラ部11は、I/F送受信処理部111、RAMメモリ112、解析/編集処理部113、展開処理部114、VIDEO処理部115、ステータス制御部116、パネル処理部117、不揮発性メモリ118、メニュー処理部119、初期化処理部120、選択ID補正処理部121、及びエンジンI/F制御部122を備える。ここで、I/F送受信処理部111、RAMメモリ112、展開処理部114、VIDEO処理部115、ステータス制御部116、初期化処理部120、選択ID補正処理部121、及び、エンジンI/F制御部122は、実施例1のものと同一な機能を有する。
【0108】
パネル処理部117は、不揮発性メモリ118の表示データ記憶部118iに記憶されている図15に示す装置選択メニュー画面を表示させる表示データを、メニュー処理部119を介して読出し、装置選択メニュー画面をオペレータパネル部16の表示部161に表示させる。
【0109】
ここで、装置選択メニュー画面には、図15に示すように、実施例3の画像形成装置1の装置タイプを特定するために、A−Typeの表示欄、B−Typeの表示欄、及びC−Typeの表示欄が表示され、各々表示欄にはチェックボックスが表示されている。また、この、装置選択メニュー画面には、OKボタンが表示されている。
【0110】
また、パネル処理部117は、ユーザにより装置選択メニュー画面に表示されているA−Typeの表示欄、B−Typeの表示欄、及びC−Typeの表示欄にあるチェックボックスのいずれかがクリックされ、かつ、OKボタンがクリックされると、チェックボックスがクリックされた図16に示すType用トレイ名設定入力画面を表示させる表示データを、メニュー処理部119を介して不揮発性メモリ118の表示データ記憶部118iから読出し、表示部161に表示させる。
【0111】
図16に示すように、A−Type用トレイ名設定入力画面は、A−Typeの実施例3の画像形成装置1のトレイ名と対応させる標準画像形成装置3のトレイ名を入力するための表示画面であって、実施装置トレイ名表示欄には、実施装置トレイ名として「Multi Feeder」、「Input Tray1」、「Input Tray2」、「Input Tray3」、「Input Tray4」、及び、「Input Tray5」が表示されている。また、標準装置トレイ名表示欄には、標準装置トレイ名として「Tray1」、「Tray2」、「Tray3」、「Manual Feeder」、「Front Tray」、及び「Multi Purpose Feeder」が表示され、それぞれ箇所にチェックボックスが表示されている。また、OKボタンが表示されている。
【0112】
また、パネル処理部117は、A−Type用、B−Type用、C−Type用のいずれかのトレイ名設定入力画面装置選択メニュー画面に表示されているOKボタンがユーザによりクリックされると、クイックされたOKボタンの箇所のタイプ用スタッカー名設定入力画面を表示させる表示データを、メニュー処理部119を介して不揮発性メモリ118から読出し、この読み出した表示データにより示されたタイプ用のスタッカー名設定入力画面を表示部161に表示させる。
【0113】
例えば図17に示すように、A−Type用スタッカー名設定入力画面は、A−Typeの実施例3の画像形成装置1のスタッカー名と対応させる標準画像形成装置3のスタッカー名を入力するための表示画面であって、実施装置スタッカー名表示欄として、実施装置スタッカー名として「Stacker0」、「Stacker1」、「Stacker2」、「Stacker3」、「Stacker4」が記述されている。また、標準スタッカー名表示欄には、標準スタッカー名として「Output1」、「Output2」、「Output3」、及び、「Output4」が表示され、それぞれ箇所にチェックボックスが表示されている。また、OKボタンが表示されている。
【0114】
また、パネル処理部117は、表示部161から、実施例装置トレイ名と標準装置トレイ名の組からなるトレイ名入力データが表示部161から入力されると、これらのトレイ名入力データをRAMメモリ112のワーク領域102bに記憶させる。
【0115】
また、パネル処理部117は、表示部161から、実施例装置スタッカー名と標準装置スタッカー名の組からなるスタッカー名入力データが表示部161から入力されると、これらのスタッカー名入力データをRAMメモリ112のワーク領域102bに記憶させる。
【0116】
不揮発性メモリ118は、標準装置トレイ選択ID参照リスト118a、標準装置スタッカー選択ID参照リスト118b、トレイ選択ID変換テーブル118c、スタッカー選択ID変換テーブル118d、実施装置トレイ選択ID参照リスト118f、実施装置スタッカー選択参照IDリスト118g、及び、表示データ記憶部118iを有している。
【0117】
標準装置トレイ選択ID参照リスト118a及び標準装置スタッカー選択ID参照リスト118b、並びに、トレイ選択ID変換テーブル118c及びスタッカー選択ID変換テーブル118dは、実施例1のものと同一である。
【0118】
図18(a)に示すように、実施装置トレイ選択ID参照リスト118fは、この実施例3の画像形成装置1の実施装置トレイ名と、この実施装置トレイ名のトレイに割り当てられた実施装置トレイ選択IDの組でなるデータからなるリストである。
【0119】
図18(b)に示すように、実施装置スタッカー選択参照IDリスト118gは、この実施例3の画像形成装置1の実施装置スタッカー名と、この実施装置スタッカー名のスタッカーに割り当てられた実施装置スタッカー選択IDとの組でなるデータからなるリストである。
【0120】
表示データ記憶部118iは、実施例1のものと同じ表示データを記憶するとともに、上述した図15に示す装置選択メニュー画面を表示させる表示データ、図16に示すA、B、CType用トレイ名設定入力画面を表示させる表示データ、図17に示すA、B、CType用スタッカー名設定入力画面を表示させる表示データを記憶する。
【0121】
メニュー処理部119は、RAMメモリ112のワーク領域112bから読み出したトレイ名入力データに記述されている実施装置トレイ名に対応付けられた実施装置トレイ選択IDを、実施装置トレイ選択ID参照リスト118fから読出す。また、メニュー処理部119は、先に読み出したトレイ名入力データに記述されている標準装置トレイ名に対応付けられた標準装置トレイ選択ID及びトレイNoを標準装置トレイ選択IDリスト118aから読出す。
【0122】
そして、メニュー処理部119は、読み出した標準装置トレイ選択ID及びトレイNo、並びに、実施装置トレイ選択IDから、トレイNo、標準装置トレイ選択ID及び実施装置トレイ選択IDの順に記述されたトレイ選択ID変換データを生成し、トレイ選択ID変換テーブル118cに登録する。
【0123】
また、メニュー処理部119は、RAMメモリ112のワーク領域112bから読み出したスタッカー名入力データに記述されている実施装置スタッカー名に対応付けられた実施装置スタッカー選択IDを、実施装置スタッカー選択ID参照リスト118gから読出す。また、メニュー処理部119は、先に読み出したスタッカー名入力データに記述されている標準装置スタッカー名に対応付けられた標準装置スタッカー選択ID及びスタッカーNoを標準装置スタッカー選択IDリスト118bから読出す。
【0124】
そして、メニュー処理部119は、読み出した標準装置スタッカー選択ID及びスタッカーNo、並びに、実施装置スタッカー選択IDから、スタッカーNo、標準装置スタッカー選択ID及び実施装置スタッカー選択IDの順に記述されたスタッカー選択ID変換データを生成し、未だ完全に生成されていないスタッカー選択ID変換テーブル118dに登録する。
【0125】
次に、トレイ選択ID変換テーブル及びスタッカー選択ID変換テーブルを作成するまでの、本発明に係る実施例3の画像形成装置の動作を説明する。なお、これらの変換テーブルが作成されたのち、実際に印刷処理を実行する動作については、実施例1の画像形成装置が実行する動作と同様なので、その説明を省略する。
【0126】
図19は、トレイ選択ID変換テーブル及びスタッカー選択ID変換テーブルを作成するまでの、本発明に係る実施例3の画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。まず、ユーザがオペレータパネル部16に設けられている操作部162に設けられている操作キーを使用して、図15に示す装置選択メニュー画面を表示部161に表示させる(ステップS71)。その後、ユーザにより、例えば、装置選択メニュー画面に表示されている「A−Type」の箇所に表示されているチェックボックスがクリックされたのち、OKボタンが更にクリックされると、オペレータパネル部16は、「A−Type」の箇所のチェックボックスがクリックされた旨をパネル処理部117に出力する。
【0127】
パネル処理部117は、オペレータパネル部16から入力された「A−Type」の箇所のチェックボックスがクリックされた旨の通知をメニュー処理部119に出力する。
【0128】
メニュー処理部119は、前述の通知がパネル処理部117から入力されると、「A−Type用トレイ名設定入力画面」を表示部161に表示させる表示データを不揮発性メモリ118の表示データ記憶部118iから読出し、この表示データをパネル処理部117に出力する。
【0129】
パネル処理部117は、メニュー処理部119から上記表示データが入力されると、図16に示す「A−Type用トレイ名設定入力画面」を表示部161に表示させる。
【0130】
その後、ユーザが操作部162に設けられている各種操作キーを使用し、例えば図18に示す入力が行われ更に、OKボタンがクリックされると、下記に示すトレイ名入力データがパネル処理部に出力する(ステップS73)。
【0131】
パネル処理部117に出力されたトレイ名入力データは、1)実施装置トレイ名が「Multi Feeder」で、かつ、標準装置トレイ名が「Multi Purpose Feeder」の組でなるトレイ名入力データ、2)実施装置トレイ名が「Input Tray1」で、かつ、標準装置トレイ名が「Manual Feeder」の組でなるトレイ名入力データ、3)実施装置トレイ名が「Input Tray2」で、かつ、標準装置トレイ名が「Front Tray」の組でなるトレイ名入力データ、4)実施装置トレイ名が「Input Tray3」で、かつ、標準装置トレイ名が「Tray1」の組でなるトレイ名入力データ、5)実施装置トレイ名が「Input Tray4」で、かつ、標準装置トレイ名が「Tray2」の組でなるトレイ名入力データ、6)実施装置トレイ名が「Input Tray5」で、かつ、標準装置トレイ名が「Tray3」の組でなるトレイ名入力データである。
【0132】
パネル処理部117は、これらのトレイ名入力データをRAMメモリ112のワーク領域112bに記憶させるとともに(ステップS74)、A−Type用トレイ名設定入力画面に表示されているOKボタンがクリックされた旨の通知をメニュー処理部119に出力する。
【0133】
メニュー処理部119は、図17に示すA−Type用スタッカー名設定入力画面を表示部161に表示させる表示データを不揮発性メモリ118の表示データ記憶部118iから読出し、この表示データをパネル処理部117に出力する。
【0134】
パネル処理部117は、A−Type用スタッカー名設定入力画面を表示部161に表示させる(ステップS75)。
【0135】
その後、ユーザが前述の各種操作キーを使用し、例えば図17に示す入力が行われ、更に、OKボタンがクリックされると、下記に示すスタッカー名入力データをパネル処理部に出力する(ステップS76)。
【0136】
パネル処理部117に出力されたスタッカー名入力データは、1)実施装置スタッカー名が「Stacker0」で、かつ、標準装置スタッカー名が「Output1」の組でなるスタッカー名入力データ、2)実施装置スタッカー名が「Stacker1」で、かつ、標準装置スタッカー名が「Output2」の組でなるスタッカー名入力データ、3)実施装置スタッカー名が「Stacker2」で、かつ、標準装置スタッカー名が「Output3」の組でなるスタッカー名入力データ、4)実施装置スタッカー名が「Stacker3」で、かつ、標準装置スタッカー名が「Output4」の組でなるスタッカー名入力データ、5)実施装置スタッカー名が「Stacker4」で、かつ、標準装置スタッカー名が「Output5」の組でなるスタッカー名入力データである。
【0137】
パネル処理部117は、これらのスタッカー名入力データをRAMメモリ112のワーク領域112bに記憶させるとともに(ステップS77)、A−Type用スタッカー名設定入力画面に表示されているOKボタンがクリックされた旨の通知をメニュー処理部119に出力する。
【0138】
その後、メニュー処理部119は、RAMメモリ112のワーク領域112bに未だ読み出されていないトレイ名入力データが記憶されているか否かを判定する(ステップS78)。メニュー処理部119は、RAMメモリ112のワーク領域112bに未だ読み出されていないトレイ名入力データが記憶されていないと判断した場合には(ステップS78;NO)、トレイ選択ID変換テーブル118cが完成したものと認識し、ステップS82に処理を移行させる。
【0139】
一方、メニュー処理部119は、RAMメモリ112に未だ読み出されていないトレイ名入力データが記憶されていると判断した場合には(ステップS78;YES)、未だ読み出されていないトレイ名入力データをRAM119から読み出す。次に、メニュー処理部119は、実施装置トレイ選択ID参照リスト118fから、読み出したトレイ名入力データに記述されている実施装置のトレイ名に対応付けられた実施装置トレイ選択IDを読出すとともに(ステップS79)、標準装置トレイ選択IDリスト118aから、読み出したトレイ名入力データに記述されている標準装置トレイ名に対応付けられた標準装置トレイ選択ID及びトレイNoを読出す(ステップS80)。
【0140】
メニュー処理部119は、実施装置トレイ選択ID、標準装置トレイ選択ID、及びトレイNoを読み出すと、トレイNo、標準装置トレイ選択ID、実施装置トレイ選択IDの順に記述したトレイ選択ID変換データを生成し、未だ完全に生成されていないトレイ選択ID変換テーブル118cに登録する(ステップS81)。ステップS78に処理を移行し、上述したと同様な処理を続行する。
【0141】
ステップS78において、メニュー処理部119は、RAMメモリ112にトレイ名入力データが記憶されていないと判断した場合には(ステップS78;NO)、RAMメモリ112のワーク領域112bに未だ読み出されていないスタッカー名入力データが記憶されているか否かを判定する(ステップS82)。メニュー処理部119は、RAMメモリ112のワーク領域112bにスタッカー名入力データが記憶されていないと判断した場合には(ステップS82;NO)、スタッカー選択ID変換テーブル118dが完成したと認識し、処理を終了させる。
【0142】
一方、メニュー処理部119は、RAMメモリ112のワーク領域112bに未だ読み出されていないスタッカー名入力データが記憶されていると判断した場合には(ステップS82;YES)、未だ読み出されていないスタッカー名入力データをRAM119から読み出す。次に、メニュー処理部119は、実施例スタッカー選択ID参照リスト118gから、読み出したスタッカー名入力データに記述されているA−Typeスタッカー名に対応付けられた実施装置スタッカー選択IDを読出すとともに(ステップS83)、標準装置スタッカー選択IDリストDB118bから、読み出したスタッカー名入力データに記述されている標準装置スタッカー名及び標準装置スタッカー選択IDを読出す(ステップS84)。
【0143】
メニュー処理部119は、実施装置スタッカー選択ID、標準装置スタッカー選択ID、及び、スタッカーNoを読み出すと、スタッカーNo、標準装置スタッカー選択ID、実施装置スタッカー選択IDの順に記述されたスタッカー選択ID変換データを生成し、このデータを未だ完全に生成されていないスタッカー選択ID変換テーブル118dに登録する(ステップS85)。その後、メニュー処理部119は、ステップS82に処理を移行し、上述したと同様な処理を続行する。
【0144】
実施例3によれば、オペレータパネル部16に図15に示す装置選択メニュー画面、及び、図16に示すA−Type用、B−Type用、C−Type用のいずれかのトレイ名設定入力画面を表示させたのち、このトレイ名設定入力画面に入力された情報に基づき、メニュー処理部119が、実施装置トレイ選択ID参照リスト118f及び標準装置トレイ選択ID参照リスト118aを参照し、パネル処理部117から入力された実施装置のトレイ名と標準装置のトレイ名からトレイ選択ID変換テーブル118cを構成するトレイ選択ID変換データを生成するので、多様なタイプの画像形成装置においても、ユーザがトレイ選択ID変換テーブル118cを容易に変更することができる。
【0145】
また、実施例3によれば、オペレータパネル部16に図15に示す装置選択メニュー画面、及び、図17に示すA−Type用、B−Type用、C−Type用のいずれかのスタッカー名設定入力画面を表示させたのち、このスタッカー名設定入力画面に入力された情報に基づき、メニュー処理部119が、実施装置スタッカー選択ID参照リスト118g及び標準装置スタッカー選択ID参照リストDB118bを参照し、パネル処理部117から入力された実施装置スタッカー名と標準装置スタッカー名からスタッカー選択ID変換テーブル118dを構成するスタッカー選択ID変換データを生成するので、多様なタイプの画像形成装置においても、ユーザがスタッカー選択ID変換テーブル118dを容易に 変更することができる。
【実施例4】
【0146】
図20は、本発明に係る実施例4の画像形成装置に有するコントローラ部の構成を示すブロック図である。実施例4の画像形成装置1は、実施例3の画像形成装置1と同様、図1に示すように、イーサネット等のネットワークケーブル、セントロニクス、USB、RS232C等のケーブル4により上位装置としてのユーザ端末2と接続されている。
【0147】
実施例4の画像形成装置1は、図1に示すように、コントローラ部11と、エンジン制御部12と、給紙部13と、排紙部14と、用紙走行部15と、オペレータパネル部16と、印刷制御部17とを備えて構成されている。ここで、エンジン制御部12、給紙部13、排紙部14、用紙走行部15、及び、印刷制御部17は、実施例3のものと同一な構成である。
【0148】
オペレータパネル部16は、実施例3のオペレータパネル部16と同一な機能を有するとともに、更に、図21に示す装置選択メニュー画面を表示部161に表示させる。
【0149】
図21に示す装置選択メニュー画面は、不揮発性メモリ118の表示データ記憶部118iに記憶されているA−Type用、B−Type用、及び、C−Type用トレイ名設定入力画面の表示データ、及び、A−Type用、B−Type用、及び、C−Type用スタッカー名設定入力画面の表示データ以外に、新たなType用トレイ名設定入力画面の表示データ、及び、Type用スタッカー名設定入力画面の表示データを登録する際に使用される表示画面である。
【0150】
図20に示すコントローラ部11は、I/F送受信処理部111、RAMメモリ112、解析/編集処理部113、展開処理部114、VIDEO処理部115、ステータス制御部116、パネル処理部117、不揮発性メモリ118、メニュー処理部119、初期化処理部120、選択ID補正処理部121、エンジンI/F制御部122、及び、メニュー項目追加処理部123を備える。ここで、I/F送受信処理部111、RAMメモリ112、展開処理部114、VIDEO処理部115、ステータス制御部116、パネル処理部117、メニュー処理部119、初期化処理部120、選択ID補正処理部121、及びエンジンI/F制御部122は、実施例3のものと同一な構成及び機能を有する。
【0151】
解析/編集処理部113は、実施例3の解析/編集処理部113と同じ機能を有し、更に、ユーザ端末2から送信されてきた印刷JOBデータ中の、図22に示す処理指定領域にメニュー項目の追加を要求する情報が記述されていることを確認すると、新たなType用トレイ名設定入力画面の表示データ、及び、新たなType用スタッカー名設定入力画面の表示データを不揮発性メモリ118の表示データ記憶部118iに登録させる要求をメニュー項目追加処理部123に出力する。
【0152】
なお、ユーザ端末2から送信されてきた印刷JOBデータは、例えば図22に示すように、上述した処理指定領域と、不揮発性メモリ118の表示データ記憶部118iに新たに登録するType用トレイ名設定入力画面の表示データ、及び、新たなType用スタッカー名設定入力画面の表示データが記述されている。
【0153】
不揮発性メモリ118は、標準装置トレイ選択ID参照リストDB118a、標準装置
スタッカー選択ID参照リストDB118b、トレイ選択ID変換テーブル118c、スタッカー選択ID変換テーブル118d、実施装置トレイ選択ID参照リスト118f、実施装置スタッカー選択参照IDリスト118g、及び、表示データ記憶部118iを有している。ここで、標準装置トレイ選択ID参照リストDB118a、標準装置スタッカー選択ID参照リストDB118b、トレイ選択ID変換テーブル118c、スタッカー選択ID変換テーブル118d、実施装置トレイ選択ID参照リスト118f、及び、実施装置スタッカー選択参照IDリスト118gは、実施例3のものと同一である。
【0154】
表示データ記憶部118iは、実施例3のものと同一な表示データを記憶しているとともに、更に、装置選択メニュー画面の表示データ、並びに、新たなType用トレイ名設定入力画面の表示データ、及び、装置選択メニュー画面の表示データを記憶する。
【0155】
メニュー項目追加処理部123は、上記要求が解析/編集処理部113から入力されると、RAMメモリ112の送受信バッファに記憶されている印刷JOBデータに記述されているType用トレイ名設定入力画面の表示データ、及び、Type用スタッカー名設定入力画面の表示データを読み出し、これらの表示データを表示データ記憶部118iに登録する。
【0156】
ユーザ端末2は、制御部(図示せず)、記憶部(図示せず)、表示部(図示せず)、操作部(図示せず)、及び送受信部(図示せず)を備えている。このユーザ端末2は、制御部が記憶部に記憶されている制御プログラムに従って、ユーザが表示部から入力された情報を基にして、図22に示す上述した印刷JOBデータを生成する。その後、送受信部は、生成した印刷JOBデータを実施例3の画像形成装置1にケーブル4を介して送信する。
【0157】
次に、ユーザ端末2からメニュー項目の追加を要求する情報が記述された印刷JOBデータを受信したのちの、本発明に係る実施例4画像形成装置の動作を説明する。図23は、ユーザ端末から処理指定領域にメニュー項目の追加を要求する情報が記述されえた印刷JOBデータを受信したのちの、本発明に係る実施例4画像形成装置の動作を示すフローチャートである。なお、実際に印刷依頼する印刷JOBデータの場合の動作については、実施例1の画像形成装置が実行する動作と同様なので、その説明を省略する。
【0158】
画像形成装置1のI/F送受信処理部111は、ユーザ端末2から例えば図22に示す印刷JOBデータを受信すると、この印刷JOBデータをRAMメモリ112の送受信バッファ112aに一時記憶させるとともに(ステップS91)、解析/編集処理部113に印刷JOBデータが入力された旨を出力する(ステップS92)。
【0159】
すると、解析/編集処理部113は、送受信バッファ112aから印刷JOBデータを読出し、この印刷JOBデータ中の処理指定領域にメニュー項目の追加を要求する情報が記述されているのを確認すると(ステップS93)、新たにType用トレイ名設定入力画面の表示データ、及び、Type用スタッカー名設定入力画面の表示データを不揮発性メモリ118の表示データ記憶部118iに登録させる要求をメニュー項目追加処理部123に出力する(ステップS94)。
【0160】
メニュー項目追加処理部123は、前述の要求が解析/編集処理部113から入力されると、RAMメモリ112の送受信バッファ112aに記憶されている印刷JOBデータに記述されている、上述した装置選択メニュー画面の表示データ、並びに、新たに登録するD−Type用トレイ名設定入力画面の表示データ、及び、D−Type用スタッカー名設定入力画面の表示データを読み出し、これらの読み出した表示データを不揮発性メモリ118の表示データ記憶部118iに登録し(ステップS95)、処理を終了する。
【0161】
この実施例4によれば、メニュー項目追加処理部123により、装置選択メニュー画面の表示データ、並びに、表示データ記憶部118iに記憶されていないD−Type用トレイ名設定入力画面の表示データ、及び、表示データ記憶部118iに記憶されていないD−Type用スタッカー名設定入力画面の表示データを表示データ記憶部118iに記憶させるので、ユーザがトレイ選択ID及びスタッカー選択IDを設定する際に多様な設定情報を得ることができる。
【実施例5】
【0162】
図24は、本発明に係る実施例5の画像形成装置に有するコントローラ部の構成を示すブロック図である。実施例5の画像形成装置1は、実施例4の画像形成装置1と同様、図1に示すように、イーサネット等のネットワークケーブル、セントロニクス、USB、RS232C等のケーブル4により上位装置としてのユーザ端末2と接続されている。
【0163】
実施例5の画像形成装置1は、図1に示すように、コントローラ部11と、エンジン制御部12と、給紙部13と、排紙部14と、用紙走行部15と、オペレータパネル部16と、印刷制御部17とを備えて構成されている。ここで、エンジン制御部12、給紙部13、排紙部14、用紙走行部15、及び、印刷制御部17は、実施例4のものと同一な構成である。
【0164】
図24に示すように、コントローラ部11は、I/F送受信処理部111、RAMメモリ112、解析/編集処理部113、展開処理部114、VIDEO処理部115、ステータス制御部116、パネル処理部117、不揮発性メモリ118、メニュー処理部119、初期化処理部120、選択ID補正処理部121、エンジンI/F制御部122、及び、変換テーブル作成部125を備える。ここで、I/F送受信処理部111、RAMメモリ112、及び、解析/編集処理部113、展開処理部114、VIDEO処理部115、ステータス制御部116、パネル処理部117、不揮発性メモリ118、メニュー処理部119、初期化処理部120、選択ID補正処理部121、及び、メニュー項目追加処理部123は、実施例1のものと同一な構成及び機能を有する。
【0165】
解析/編集処理部113は、実施例1のものと同一な構成を有し、更に、RAMメモリ112の送受信バッファ112aに記憶されている後述する印刷JOBデータの処理指定領域(図26参照)に記述されている情報を読み出し、この情報がテーブル作成要求を示す情報である場合には、変換テーブル作成処理部125に対してトレイ選択ID変換テーブル及びスタッカー選択ID変換テーブルの作成要求を出力する。
【0166】
変換テーブル作成処理部125は、RAMメモリ112の送受信バッファ112aに記憶されている印刷JOBデータのトレイ選択ID変換テーブルデータ記述領域からトレイ選択ID変換テーブルデータ、及び、スタッカー選択ID変換テーブルデータ記述領域からスタッカー選択ID変換テーブルデータを逐次読み出す。そして、変換テーブル作成処理部125は、読み出したトレイ選択ID変換テーブルデータ及びスタッカー選択ID変換テーブルデータのそれぞれから、トレイ選択ID変換テーブル118c及びスタッカー選択ID変換テーブル118dを生成する。なお、トレイ選択ID変換テーブル118c及びスタッカー選択ID変換テーブル118dの生成の方法は、動作の説明に詳述する。
【0167】
ユーザ端末2は、記憶部21と、制御部22と、送受信部23と、操作部24とを備える。制御部22及び送受信部23は、記憶部に記憶されている制御プログラム(図示せず)をCPU(図示せず)が実行することにより形成され以下に示す機能を有する。
【0168】
記憶部21は、RAM、ROM、及び、ハードディスク装置により形成され、図25に示すように、標準装置トレイ選択ID参照リストDB211、標準装置スタッカー選択ID参照リストDB212、及び、表示データ記憶部213を有している。
【0169】
標準装置トレイ選択ID参照リストDB211は、エミュレーション名がPCL、PS、及び、SIDMの標準トレイ選択参照リストを記憶する。エミュレーション名がPCL、PS、及び、SIDMの標準トレイ選択参照リストの各々は、例えば図6(a)に示すように、標準画像形成装置3に使用されているエミュレーション名、標準画像形成装置3に割り当てられたトレイNo、このトレイNoに設置されている標準装置トレイ名、及び、この標準装置トレイ名のトレイに割り当てられた標準装置トレイ選択IDからなるデータが記述されている。
【0170】
標準装置スタッカー選択ID参照リストDB212は、エミュレーション名がPCL、PS、及び、SIDMの標準スタッカー選択参照リストを記憶する。エミュレーション名がPCL、PS、及び、SIDMの標準スタッカー選択参照リストの各々は、図6(b)に示すように、標準画像形成装置3に使用されているエミュレーション名、標準画像形成装置3に割り当てられたスタッカーNo、このスタッカーNoに設置されている標準装置スタッカー名、及び、この標準装置スタッカー名のスタッカーに割り当てられた標準装置スタッカー選択IDからなるデータが記述されている。
【0171】
表示データ記憶部22cは、操作部24に表示する表示画面を表示する表示データを記憶する。表示データとして、例えば、実施例1において説明した図5に示すトレイ/スタッカー選択入力画面を表示する表示データがある。
【0172】
制御部22は、操作部24から、エミュレーション名、トレイNo及び実施装置トレイ選択ID、並びに、エミュレーション名、スタッカーNo及び実施装置スタッカー選択IDが入力されると、エミュレーション名、トレイNo及び実施装置トレイ選択IDが記述された実施例1に述べたもの同一なトレイ選択ID入力データ、並びに、エミュレーション名、スタッカーNo及び実施装置スタッカー選択IDが記述された実施例1に述べたものと同一なスタッカー選択ID入力データを生成する。
【0173】
また、制御部22は、記憶部21の標準装置トレイ選択ID参照リストDB211に記憶されている標準装置トレイ選択ID参照リストのうち、生成したトレイ選択ID入力データに記述されたエミュレーション名の標準装置トレイ選択ID参照リストから、生成したトレイ選択ID入力データに記述されたトレイNoに対応する標準装置トレイ選択IDを読み出す。そして、制御部22は、トレイ選択ID入力データに記述されているトレイNo、先に標準装置トレイ選択ID参照リストから読み出した標準装置トレイ選択ID、及び、トレイ選択ID入力データに記述されている実施装置トレイ選択IDからなるトレイ選択ID変換テーブルデータを生成し、記憶部21のワーク領域(図示せず)に記憶する。
【0174】
また、制御部22は、記憶部21の標準装置スタッカー選択ID参照リストDB212に記憶されている標準装置スタッカー選択ID参照リストのうち、生成したスタッカー選択ID入力データに記述されたエミュレーション名の標準装置スタッカー選択ID参照リストから、生成したスタッカー選択ID入力データに記述されたスタッカーNoに対応する標準装置スタッカー選択IDを読み出す。そして、制御部22は、スタッカー選択ID入力データに記述されているスタッカーNo、先に標準装置スタッカー選択ID参照リストから読み出した標準装置スタッカー選択ID、及び、スタッカー選択ID入力データに記述されている実施装置スタッカー選択IDからなるスタッカー選択ID変換テーブルデータを生成し、記憶部21のワーク領域に記憶する。
【0175】
更に、制御部22は、図26に示すように、処理指定領域に変換テーブルの作成要求を示す情報を記述し、次に、トレイ選択ID変換テーブル記述領域にワーク領域に記憶されているトレイ選択ID変換テーブルデータを記述し、更に、スタッカー選択ID変換テーブル記述領域にワーク領域に記憶されているスタッカー選択ID変換テーブルデータを記述した印刷JOBデータを生成し、この印刷JOBデータを送受信部23に出力する。
【0176】
送受信部23は、画像形成装置1に前述の印刷JOBデータを送信するとともに、画像形成装置1からこの装置の状態を示すステータス情報を受信する。
【0177】
操作部24は、印刷JOBデータを画像形成装置1に送信する際に使用される操作キー及び表示部を備えている。表示部には、例えば、実施例1において説明した図5に示すトレイ/スタッカー選択ID入力画面を表示する。
【0178】
次に、トレイ選択ID変換テーブル及びスタッカー選択ID変換テーブルを作成するまでの、本発明に係る実施例5画像形成装置が設置されている画像形成システムの動作を説明する。なお、これらの変換テーブルが作成されたのち、実際に印刷処理を実行する動作については、実施例1の画像形成装置が実行する動作と同様なので、その説明を省略する。
【0179】
図27は、トレイ選択ID変換テーブル及びスタッカー選択ID変換テーブルを作成するまでの、本発明に係る画像形成装置1が設置された画像形成システムの動作を示すフローチャートである。まず、ユーザがユーザ端末2の操作部24に設けられている操作キーを使用して、図5に示すトレイ/スタッカー選択ID入力画面を操作部に表示させ(ステップS101)、例えば、図5に示すように、エミュレーション名入力欄に入力された「PCL」を、トレイNoが1から6までの各実施装置トレイ選択IDを、更に、スタッカーNo1から5までの各実施装置スタッカー選択IDを入力したのち、OKボタンをクリックすると、操作部24は、エミュレーション名、トレイNoごとの実施装置トレイ選択ID、及び、スタッカーNoごとの実施装置スタッカー選択IDを制御部22に出力する。
【0180】
制御部22は、エミュレーション名、トレイNoごとの実施装置トレイ選択ID、及び、スタッカーNoごとの実施装置スタッカー選択IDが操作部24から入力されると、次に示すトレイ選択ID入力データ及びスタッカー選択ID入力データを生成し(ステップS102)、これらのトレイ選択ID入力データ及びスタッカー選択ID入力データを記憶部21のワーク領域に記憶する。
【0181】
制御部22により生成されたトレイ選択ID入力データは、1)エミュレーション名が「PCL」で、トレイNoが「1」で、かつ、実施装置トレイ選択IDが「2」が記述されたトレイ選択ID入力データ、2)エミュレーション名が「PCL」で、トレイNoが「2」で、かつ、実施装置トレイ選択IDが「1」が記述されたトレイ選択ID入力データ、3)エミュレーション名が「PCL」で、トレイNoが「3」で、かつ、実施装置トレイ選択IDが「5」が記述されたトレイ選択ID入力データ、4)エミュレーション名が「PCL」で、トレイNoが「4」で、かつ、実施装置トレイ選択IDが「8」が記述されたトレイ選択ID入力データ、5)エミュレーション名が「PCL」で、トレイNoが「5」で、かつ、実施装置トレイ選択IDが「3」が記述されたトレイ選択ID入力データ、6)エミュレーション名が「PCL」で、トレイNoが「6」で、かつ、実施装置トレイ選択IDが「9」が記述されたトレイ選択ID入力データである。
【0182】
また、制御部22により生成されたスタッカー選択ID入力データは、1)エミュレーション名が「PCL」で、スタッカーNoが「1」で、かつ、実施装置スタッカー選択IDが「3」が記述されたスタッカー選択ID入力データ、2)エミュレーション名が「PCL」で、スタッカーNoが「2」で、かつ、実施装置スタッカー選択IDが「5」が記述されたスタッカー選択ID入力データ、3)エミュレーション名が「PCL」で、スタッカーNoが「3」で、かつ、実施装置スタッカー選択IDが「2」が記述されたスタッカー選択ID入力データ、4)エミュレーション名が「PCL」で、スタッカーNoが「4」で、かつ、実施装置スタッカー選択IDが「1」が記述されたスタッカー選択ID入力データ、5)エミュレーション名が「PCL」で、スタッカーNoが「5」で、かつ、実施装置スタッカー選択IDが「4」が記述されたスタッカー選択ID入力データである。
【0183】
次に、制御部22は、上述したトレイ選択ID入力データ及びスタッカー選択ID入力データを記憶部21のワーク領域に記憶させると、図26に示すように、処理指定領域に変換テーブルの作成要求を示す情報を記述し、その後、トレイ選択ID変換テーブル記述領域にワーク領域に記憶されているトレイ選択変換テーブルデータを記述し、更に、スタッカー選択ID変換テーブル記述領域にワーク領域に記憶されているスタッカー選択変換テーブルデータを記述した印刷JOBデータを生成し(ステップS103)、この印刷JOBデータを送受信部23に出力する(ステップS104)。
【0184】
送受信部23は、制御部22から入力された印刷JOBデータをケーブル4を介して画像形成装置1に送信する。
【0185】
画像形成装置1のI/F送受信処理部111は、ユーザ端末2から印刷JOBデータを受信すると、この印刷JOBデータをRAMメモリ112の送受信バッファ112aに一時記憶させるとともに、解析/編集処理部113に印刷JOBデータが入力された旨を出力する。
【0186】
すると、解析/編集処理部113は、送受信バッファ112aから印刷JOBデータを読出し、この印刷JOBデータの処理指定領域にテーブル作成要求を示す情報が記述されていることを確認すると、変換テーブル作成処理部125にトレイ選択ID変換テーブル118c及びスタッカー選択ID変換テーブル118dの作成要求を出力する(ステップS105)。
【0187】
変換テーブル作成処理部125は、RAMメモリ112の送受信バッファ112aに記述されているトレイ選択ID変換テーブルデータを順次読み出し、トレイ選択ID変換テーブル118cに登録する(ステップS106)。
【0188】
その後、変換テーブル作成処理部125は、RAMメモリ112の送受信バッファ112aに記述されているスタッカー選択ID変換テーブルデータを順次読み出し、スタッカー選択ID変換テーブル118dに登録し(ステップS107)、処理を終了する。
【0189】
実施例5によれば、ユーザ端末2の制御部22がトレイ選択ID変換データ及びスタッカー選択変換データを記述した印刷JOBデータを生成し、この印刷JOBデータを画像形成装置1に送信し、画像形成装置1の変換テーブル作成処理部125が、ユーザ端末2から受信したトレイ選択ID変換データ及びスタッカー選択ID変換データに基づき、トレイ選択ID変換テーブル118c及びスタッカー選択ID変換テーブル118dを生成するので、トレイ選択ID変換テーブル118c及びスタッカー選択ID変換テーブル118dを作成する処理を、ユーザはユーザ端末2から行うことができる。
【実施例6】
【0190】
図28は、本発明に係る画像形成装置の実施例6の構成を示すブロック図である。この実施例6の画像形成装置は、実施例1の画像形成装置1と同様、図1に示すように、イーサネット等のネットワークケーブル、セントロニクス、USB、RS232C等のケーブル4により上位装置としてのユーザ端末2と接続されている。
【0191】
実施例6の画像形成装置1は、図1に示すように、コントローラ部11と、エンジン制御部12と、給紙部13と、排紙部14と、用紙走行部15と、オペレータパネル部16と、印刷制御部17とを備えて構成されている。ここで、エンジン制御部12、給紙部13、排紙部14、用紙走行部15、オペレータパネル部16、及び、印刷制御部17は、実施例1のものと同一な構成である。
【0192】
コントローラ部11は、I/F送受信処理部111、RAMメモリ112、解析/編集処理部113、展開処理部114、VIDEO処理部115、ステータス制御部116、パネル処理部117、不揮発性メモリ118、メニュー処理部119、初期化処理部120、トレイ選択ID補正処理部121、エンジンI/F制御部122、トレイ選択ID変更処理部126、及び、用紙セット有無情報取得部127とを備える。ここで、I/F送受信処理部111、RAMメモリ112、展開処理部114、VIDEO処理部115、ステータス制御部116、初期化処理部120、トレイ選択ID補正処理部121及び、エンジンI/F制御部122は、実施例1のこれらのものと同一な機能を有するので、これらの構成部分についての説明を省略する。
【0193】
RAMメモリ112は、実施例1のもの以外に、ワーク領域112bに後述する専有モード情報を更に記憶する。
【0194】
解析/編集処理部113は、実施例1のものが備える機能以外に、RAMメモリ112のワーク領域112bに専有モード情報が記憶されているか否かを判定し、ワーク領域112bに専有モード情報が記憶されていると判定した場合には、トレイ選択ID変更処理部126に対してトレイ選択ID変換テーブル118cの標準装置トレイ選択IDを変更させる指示を更に出力する機能を備える。
【0195】
パネル処理部117は、オペレータパネル部16から入力された、図29に示すモード選択メニュー画面中の「設定時の専有モード」の箇所のチェックボックスがクリックされた旨の通知をメニュー処理部119に出力する。
【0196】
不揮発性メモリ118は、例えばEPROMからなり、標準装置トレイ選択ID参照リストDB118a、標準装置スタッカー選択ID参照リストDB118b、トレイ選択ID変換テーブル118c、スタッカー選択ID変換テーブル118d、表示データ記憶部118i、及び、用紙セット有無データリスト118jを有する。ここで、標準装置トレイ選択ID参照リストDB118a、標準装置スタッカー選択ID参照リストDB118b、トレイ選択ID変換テーブル118c、スタッカー選択ID変換テーブル118d、及び、表示データ記憶部118iは、実施例1の画像形成装置1のものと同一である。
【0197】
用紙セット有無データリスト118jは、図30に示すように、トレイNoとこのトレイNoに示されたトレイに用紙がセットされているか否かを示す情報とが記述されているリストである。
【0198】
メニュー処理部119は、「設定時の専有モード」の箇所のチェックボックスがクリックされた旨がパネル処理部117から入力されると、「設定時の専有モード」であると認識し、用紙セット有無情報取得部127に設定時の専有モード状態にあることを通知するとともに、RAMメモリ112のワーク領域112bに「設定時の専有モード」であることを示す設定時専有情報を書き込む。
【0199】
トレイ選択ID変更処理部126は、解析/編集処理部からの指示に従い、不揮発性メモリ118に有する用紙セット有無データリスト118jを参照して用紙がセットされたトレイNoを読出す。そして、トレイ選択ID変更処理部126は、RAMメモリ112に記憶されている印刷JOBデータに記述されている標準装置トレイ選択IDを読出す。
【0200】
また、トレイ選択ID変更処理部126は、読み出したトレイNoが記述されているトレイ選択ID変換テーブル118cのトレイNoに対応する標準装置トレイ選択IDの箇所に、先に読み出した標準装置トレイ選択IDを書き込み、トレイ選択ID変換テーブル118cを更新したのち、解析/編集処理部113に対して変更終了した旨を出力する。
【0201】
例えば、用紙がセットされたトレイNoが図30に示すように「4」で、かつ、読み出した標準装置トレイ選択IDが「9」の場合には、図7に示すトレイ選択ID変換テーブル118c中のトレイNoが「4」に対応する箇所の標準装置トレイ選択IDが「2」から「9」に変更される。
【0202】
用紙セット有無情報取得部127は、エンジン制御部12、及びエンジンI/F制御部122を介して、給紙部13の各トレイに設けられているセンサから各トレイにおける用紙の有無の状態を示す用紙セット有無情報を取得する。また、用紙セット有無情報取得部127は、取得した用紙セット有無情報から例えば図30に示す用紙セット有無データリスト118jを不揮発性メモリ118に生成する。
【0203】
オペレータパネル部16の表示部161は、図29に示すモード選択メニュー画面を表示する。
【0204】
給紙部13は、用紙のセットを検出するセンサをトレイに備える。
【0205】
次に、本発明に係る実施例6の画像形成装置の動作を説明する。
【0206】
図31は、本発明に係る実施例6の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。まず、標準装置トレイ選択IDを変更する際に使用されるトレイにのみに用紙がユーザによりセットされる。すると、このトレイに備えられているセンサ(図示せず)により用紙がセットされた旨が検知される(ステップS121)。
【0207】
次に、ユーザがオペレータパネル部16に設けられている操作部162に設けられている操作キーを使用して、図29に示すモード選択メニュー画面を表示部161に表示させる(ステップS122)。その後、ユーザにより、モード選択メニュー画面に表示されている「設定時の専有モード」の箇所に表示されているチェックボックスがクリックされたのち、OKボタンが更にクリックされると、オペレータパネル部16は、「設定時の専有モード」の箇所のチェックボックスがクリックされた旨の通知をパネル処理部117に出力する。
【0208】
パネル処理部117は、前述の通知がオペレータパネル部16から入力されると、この通知をメニュー処理部119に出力する。
【0209】
メニュー処理部119は、「設定時の専有モード」の箇所のチェックボックスがクリックされた旨の通知がパネル処理部117から入力されると、RAMメモリ112のワーク領域112bに設定時の専有モード状態にあること示す設定時専用情報を書き込むとともに(ステップS123)、設定時の専有モード状態にあることを用紙セット有無情報取得部127に通知する。
【0210】
次に、用紙セット有無情報取得部127は、前述の通知がメニュー処理部119から入力されると、エンジン制御部12、及びエンジンI/F制御部122を介して、給紙部13の各トレイに設けられているセンサから、用紙のセット状態を知らせる、トレイNoと用紙のセット情報の有無とが記述された用紙セット有無データを取得する。次に、用紙セット有無情報取得部127は、用紙セット有無データを用いて、図30に示す用紙セット有無データリスト118jを不揮発性メモリ118に生成する(ステップS124)。なお、図30に示す用紙セット有無データリスト118jは、トレイNoが「4」のトレイのみに用紙がセットされていることが示されている。
【0211】
その後、I/F送受信処理部111は、ユーザ端末2から印刷JOBデータを受信すると(ステップS124)、この印刷JOBデータをRAMメモリ112の送受信バッファ112aに記憶させるとともに、印刷JOBデータが入力された旨を解析/編集処理部113に出力する。
【0212】
次に、解析/編集処理部113は、RAMメモリ112のワーク領域112bに設定時専有モード情報が記憶されているか否かを確認する(ステップS125)。解析/編集処理部113は、RAMメモリ112のワーク領域112bに設定時専有モード情報が記憶されていないと判定した場合には(ステップS125;NO)、ステップS128に処理を移行させる。一方、解析/編集処理部113は、RAMメモリ112のワーク領域112bに設定時専有モード情報が記憶されていると判定した場合には(ステップS125;YES)、送受信バッファ112aに記憶されている印刷JOBデータに記述されている標準装置トレイ選択ID及び標準装置スタッカー選択IDを読み出し、この読み出した標準装置トレイ選択ID及び標準装置スタッカー選択IDをRAMメモリ112のワーク領域112bに書き込むとともに、トレイ選択ID変更処理部126に対し、不揮発性メモリ118に有する図30に示すトレイ選択ID変換テーブル118cを更新させる指示を出力する(ステップS126)。
【0213】
トレイ選択ID変更処理部126は、上記指示が解析/編集処理部113から入力されると、解析/編集処理部からの指示に従い、不揮発性メモリ118に有する用紙セット有無データリスト118jを参照し用紙がセットされたトレイNoを読出す。次に、トレイ選択ID変更処理部126は、RAMメモリ112のワーク領域112bに記憶されている印刷JOBデータに記述されている標準装置トレイ選択IDを読出す。
【0214】
その後、トレイ選択ID変更処理部126は、読み出したトレイNoが記述されているトレイ選択ID変換テーブル118cのトレイNoに対応する標準装置トレイ選択IDの箇所に、先に読み出した標準装置トレイ選択IDを書き込み(ステップS127)、トレイ選択ID変換テーブル118cを更新したのち、解析/編集処理部113に対して変更が終了した旨を出力する。
【0215】
次に、解析/編集処理部113は、ワーク領域112bに記憶されている標準装置トレイ選択ID及び標準装置スタッカー選択IDを選択ID補正処理部121に出力する(ステップS128)。
【0216】
選択ID補正処理部121は、標準装置トレイ選択ID及び標準装置スタッカー選択IDが解析/編集処理部113から入力されると、標準装置トレイ選択IDに対応する実施装置トレイ選択IDを、不揮発性メモリ118に有するトレイ選択ID変換テーブル118c(図7(a)参照)から読出すとともに、標準装置スタッカー選択IDに対応する実施装置スタッカー選択IDを、不揮発性メモリ118に有するスタッカー選択ID変換テーブル118d(図7(b)参照)から読出す(ステップS129)。次に、選択ID補正処理部は、読み出した実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDを解析/編集処理部113に出力する。
【0217】
解析/編集処理部113は、実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDが選択ID補正処理部121から入力されると、これらの実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDをエンジンI/F制御部122に出力する(ステップS130)。次に、解析/編集処理部113は、RAMメモリ112の送受信バッファ112aに記憶されている印刷JOBデータを読み出し、このデータを解析し、(ステップS131)、印刷JOBデータに埋め込まれている媒体厚及び印刷解像度をVIDEO処理部115に出力する。
【0218】
その後、解析/編集処理部113は、印刷JOBデータに埋め込まれている編集サイズ、を読み出し、この編集サイズを基にして印刷JOBデータに記述されている描画データをページ単位に編集した編集ページ情報を生成し、この編集ページ情報をRAMメモリ112の編集ページ情報記憶領域112cに書き込むとともに、展開処理の実行要求を展開処理部114に出力する。
【0219】
VIDEO処理部115は、入力された媒体厚及び印刷解像度に基づき、印刷画質等を規定する印刷制御パラメータを生成し、このパラメータをエンジンI/F制御部122に出力する。
【0220】
展開処理部114は、解析/編集処理部113から展開処理の実行要求が入力されと、RAMメモリ112の編集ページ情報記憶領域112cに記憶されている編集ページ情報を読み出し、この編集ページ情報をラスターデータとしての印刷イメージデータに作成し、この印刷イメージデータを圧縮又は伸張処理した印刷イメージデータをエンジンI/F制御部122に出力する。
【0221】
エンジンI/F制御部122は、展開処理部114から入力された印刷イメージデータ、並びに、VIDEO処理部115から入力された印刷画質等を規定する印刷制御パラメータを印刷制御部17に出力するとともに、解析/編集処理部113から入力された実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDをエンジン制御部12に出力する。
【0222】
エンジン制御部12は、実施装置トレイ選択ID及び実施装置スタッカー選択IDがエンジンI/F制御部122から入力されると、モータを駆動し、感光ドラム15a、転写ローラ15c、定着ローラ15e、ピックアップローラ15f、レジストローラ15g、アイドルローラ15h、ドライブローラ15i、搬送ローラ15j、及び排出ローラ15kを適宜回転させる。
【0223】
これにより、エンジン制御部12に指定されたピックアップローラ15fは、実施装置トレイ選択IDに指定されたトレイから用紙を取り出し、レジストローラ15gは、取り出された用紙を感光ドラム15aに搬送する。
【0224】
その後、印刷処理部17は、エンジンI/F制御部122から入力された印刷イメージデータ、並びに、媒体厚及び印刷制御パラメータに基づき、帯電器でもって感光ドラム15aをマイナス帯電させ、露光器15bでもって感光ドラム15aに静電潜像を形成させ、次に、現像器でもって感光ドラム15aに形成された静電潜像を現像剤であるマイナス帯電したトナーを用いて可視化させたのち、転写器でもって用紙にトナー像を転写させる。その後、印刷制御部17は、定着器15dでもって用紙に転写したトナー像を定着させる(テップS132)。
【0225】
その後、用紙走行部15は、印刷イメージデータが印刷された用紙を排紙部14に搬送する。
【0226】
排紙部14は、印刷された用紙を、先に入力された実施例スタッカー選択IDにより割り当てられたスタッカーに排紙し(ステップS133)、処理を終了する。
【0227】
実施例6によれば、トレイ選択ID変更処理部126が、用紙セット有無情報取得部127により取得されたトレイNoが記述されたトレイ選択ID変換テーブル118cに対応する標準装置トレイ選択IDを、ユーザ端末2から送信されてきた印刷JOBデータに記述されている標準装置トレイ選択IDに変更するので、ユーザは、トレイ選択ID変換テーブルを簡単に変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0228】
本発明に係る実施形態の共有文書印刷装置としてプリンタを用いて説明したが、本発明は、これに限るものではない。
【図面の簡単な説明】
【0229】
【図1】本発明に係る実施例1の画像形成装置が使用された画像形成システムの構成を示す図である。
【図2】本発明に係る実施例1の画像形成装置の概略構成図である。
【図3】図1中のコントローラ部の構成を示すブロック図である。
【図4】印刷JOBデータを説明する図である。
【図5】トレイ/スタッカー選択ID入力画面の一例を示す図である。
【図6】(a)図3中の標準装置トレイ選択ID参照リストを説明する図であり、(b)図3中の標準装置スタッカー選択ID参照リストを説明する図である。
【図7】(a)図3中のトレイ選択ID変換テーブルの一例を示す図であり、(b)図3中のスタッカー選択ID変換テーブルの一例を示す図である。
【図8】本発明に係る実施例1の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明に係る実施例1の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明に係る実施例2の画像形成装置に有するコントローラ部の構成を示すブロック図である。
【図11】選択ID確認ページの内容を説明する図である。
【図12】選択ID確認ページ出力画面の一例を示す図である。
【図13】本発明に係る実施例2の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明に係る実施例3の画像形成装置に有するコントローラ部の構成を示すブロック図である。
【図15】装置選択メニュー画面の一例を示す図である。
【図16】A、B、C−Type用トレイ名設定入力画面の一例を示す図である。
【図17】A、B、C−Type用スタッカー名設定入力画面の一例を示す図である。
【図18】(a)図14中の実施装置トレイ選択ID参照リストの一例を示す図であり、(b)図14中の実施装置スタッカー選択ID参照リストの一例を示す図である。
【図19】本発明に係る実施例3の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図20】本発明に係る実施例4の画像形成装置に有するコントローラ部の構成を示すブロック図である。
【図21】装置選択メニュー画面の一例を示す図である。
【図22】印刷JOBデータを説明する図である。
【図23】本発明に係る実施例4の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図24】本発明に係る実施例5の画像形成装置に有するコントローラ部の構成を示すブロック図である。
【図25】図24中の記憶部の構成を示す図である。
【図26】印刷JOBデータを説明する図である。
【図27】本発明に係る実施例5の画像形成システムの動作を示すフローチャートである。
【図28】本発明に係る実施例6の画像形成装置に有するコントローラ部の構成を示すブロック図である。
【図29】モード選択メニュー画面の一例を示す図である。
【図30】用紙セット有無情報データリストの一例を示す図である。
【図31】本発明に係る実施例6の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0230】
1 画像形成装置
11 コントローラ部
111 I/F送受信処理部
112 RAMメモリ
112a 送受信バッファ
112b ワーク領域
112c 編集ページ情報記憶領域
113 解析/編集処理部
114 展開処理部
115 VIDEO処理部
116 ステータス制御部
117 パネル処理部
118 不揮発性メモリ
118a 標準装置トレイ選択ID参照リストDB
118b 標準装置スタッカー選択ID参照リストDB
118c トレイ選択ID変換テーブル
118d スタッカー選択ID変換テーブル
118e 選択ID確認ページデータ記憶部
118f 実施装置トレイ選択ID参照リスト
118g 実施装置スタッカー選択ID参照リスト
118i 表示データ記憶部
118j 用紙セット有無データリスト
119 メニュー処理部
120 初期化処理部
121 選択ID補正処理部
122 エンジンI/F制御部
123 メニュー項目追加処理部
125 変換テーブル作成処理部
126 トレイ選択ID変更処理部
127 用紙セット有無情報取得部
12 エンジン制御部
13 給紙部
14 排紙部
15 用紙走行部
16 オペレータパネル部
17 印刷制御部
3 標準画像形成装置
2 ユーザ端末
4 ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体収容部を備える画像形成装置において、
前記他の画像形成装置に割り当てられた第1媒体収容部選択情報と自装置に割り当てられた第2媒体収容部選択情報とを対応つけた収容部選択情報対応付け情報を記憶する第1の記憶部と、
上位装置から前記第1媒体収容部選択情報と画像データとを受信する受信部と、
前記第1の記憶部に記憶されている前記収容部選択情報対応付け情報に基づき、前記上位装置から受信した前記第1媒体収容部選択情報を第2媒体収容部選択情報に補正する補正部と、
前記補正部により補正された第2媒体収容部選択情報に基づいて、媒体収容部を選択する選択部と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第2媒体収容部選択情報を入力する第1の表示画面を表示する表示部と、
前記第1媒体収容部選択情報を記憶する第2の記憶部と、
前記各媒体収容部について、前記第2の記憶部に記憶された前記第1媒体収容部選択情報と前記表示画面に入力された前記第2媒体収容部選択情報とを対応つけた前記収容部選択情報対応付け情報を生成する収容部選択情報対応付け情報生成部と、
前記収容部選択情報対応付け情報生成部により生成された前記収容部選択情報対応付け情報を前記第1の記憶部に登録する登録部と
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記表示部は、前記第1の表示画面以外に、他の画像形成装置の媒体収容部名と対応する自装置の媒体収容部名を入力するための第2の表示画面を表示し、
前記自装置の媒体収容部名と該自装置の第2媒体収容部選択情報とを対応付けた媒体収容部名対応情報を記憶する第3の記憶部と
を更に備え、
前記収容部選択情報対応付け情報生成部は、前記各媒体収容部について、前記第2の記憶部に記憶された前記第1媒体収容部選択情報と、前記第3の記憶部に記憶されている媒体収容部名対応情報を参照して得た、前記第2の表示画面において入力された自装置の媒収容部名に対応する第2媒体収容部選択情報とを対応つけた前記収容部選択情報対応付け情報を生成することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2の表示画面を表示させる表示データを前記上記装置から受信する表示データ受信部と
を更に備え、
前記表示部は、前記表示データ受信部により受信した前記表示データを用いて前記第2の表示画面を表示することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
媒体が収容された媒体収容部を検出する媒体収容部検出部と、
前記媒体収容部検出部により検出した前記媒体収容部の媒体収容部名を取得する媒体収容部名取得部と、
前記媒体収容部名取得部により取得された前記媒体収容部名が記述された、前記第1の記憶部に対応する前記第1媒体収容部選択情報を、前記上位装置から受信した第1媒体収容部選択情報に変更する媒体収容部選択情報変更部と
を更に備える請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項6】
媒体収容部を備える画像形成装置において、
各媒体収容部名と該媒体収容部が選択可能な前記第2媒体収容部選択情報とが対応つけられ、表示部に表示された自装置に割り当てられた第2媒体収容部選択情報を入力するための第1の表示画面に、該第2媒体収容部選択情報を入力する際に参考として使用される参考情報を前記上位装置から受信する参考情報受信部と、
前記参考情報受信部により受信した前記参考情報を、前記上位装置から受信した画像データとともに印刷する印刷部と
を更に備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
上位装置と媒体収容部を備える画像形成装置とを備える画像形成システムにおいて、
前記上位装置は、
自装置に割り当てられた第2媒体収容部選択情報を入力する表示画面を表示する表示部と、
前記他の画像形成装置に割り当てられた第1媒体収容部選択情報を記憶する第1の記憶部と、
前記各媒体収容部について、前記第1の記憶部に記憶された前記第1媒体収容部選択情報と、前記表示画面に入力された前記第2媒体収容部選択情報とを対応つけた前記収容部選択情報対応付け情報を生成する収容部選択情報対応付け情報生成部と、
前記収容部選択情報対応付け情報生成部により生成された前記収容部選択情報対応付け情報を前記画像形成装置に送信する送信部と
を備え、
画像形成装置は、
前記上位装置の送信部から送信されてきた前記収容部選択情報対応付け情報を記憶部に登録する登録部と、
前記記憶部に記憶されている前記収容部選択情報対応付け情報に基づき、前記上位装置から受信した前記第1媒体収容部選択情報を第2媒体収容部選択情報に補正する補正部と、
前記補正部により補正された第2媒体収容部選択情報に基づいて、媒体収容部を選択する選択部と
を備えることを特徴とする画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2009−143125(P2009−143125A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−323405(P2007−323405)
【出願日】平成19年12月14日(2007.12.14)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【出願人】(594202361)株式会社沖データシステムズ (259)
【Fターム(参考)】