画像形成装置監視システム
【課題】 画像形成装置が管理サーバへの通知対象となる情報を多数生成し、管理サーバへのイベント通知を制限すべき状況であるかをシステム全体として判断し、かつ、顧客、監視対象である画像形成装置の特徴に合わせて通信を制限することが望まれている。
【解決手段】 管理サーバは、顧客、監視対象画像形成装置に紐付けて、イベント通知数上限情報を保持する。監視装置は、イベント通知ごとにイベント通知数を期間ごとに積算し、保持することによってイベント通知数を管理する。監視装置は管理サーバへのイベント通知を抑制すべきであると判断すると、管理サーバにイベント通知抑制を通知する。管理サーバは、イベント通知抑制データを受信すると、受信済みのイベント数とイベント通知数上限情報から、管理サーバにイベント通知抑制方法を応答として返す。
【解決手段】 管理サーバは、顧客、監視対象画像形成装置に紐付けて、イベント通知数上限情報を保持する。監視装置は、イベント通知ごとにイベント通知数を期間ごとに積算し、保持することによってイベント通知数を管理する。監視装置は管理サーバへのイベント通知を抑制すべきであると判断すると、管理サーバにイベント通知抑制を通知する。管理サーバは、イベント通知抑制データを受信すると、受信済みのイベント数とイベント通知数上限情報から、管理サーバにイベント通知抑制方法を応答として返す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の状態などを監視するためのシステムであって、特にサーバへの通信データ量に制限がある監視装置における状態を通知する方法、及び、プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続された画像形成装置の紙詰まり等の故障や異常を示す障害情報、及び、画像形成装置の量状況を示す印刷枚数などのカウンタ情報を収集する監視システムが従来から知られている。監視システムは、画像形成装置が設定されている顧客先ネットワークに設置される監視装置と、遠隔で画像形成装置や監視装置を集中管理する管理サーバで構成される。
【0003】
監視装置は画像形成装置から障害情報、カウンタ情報などを収集し、更に収集した情報を管理サーバに通知する。
【0004】
上述した監視装置から管理サーバへのデータ通知は、今日、インターネット経由によるものが一般的である。
【0005】
しかしながら、大手金融機関、一部官公庁など、セキュリティポリシー上インターネット接続を許さない顧客や、過疎地や離島といったインターネットを利用できない顧客への監視システムの導入が困難であった。
【0006】
そこで、上述したインターネット接続前提の監視システムの導入が困難な顧客へは、管理サーバへのデータ通知を携帯電話網経由で行う監視システムを導入することにした。
【0007】
携帯電話網を利用する場合、送信するパケット数に応じた料金を携帯電話網提供者に支払う必要がある。そのため、携帯電話網を利用した監視システムにおいては、管理サーバへの通知データ数が、監視システムとして想定するパケット数を超えることがないよう、監視装置側でデータ通知処理を制御する必要がある。
【0008】
例えば、画像形成装置が予測しがたい異常状態に陥り、その結果として、監視装置が大量に故障や異常を示す障害情報(以降イベントと呼ぶ)を画像形成装置から収集することになった場合、管理サーバへのイベント通知を行わない、といった制御が必要になる。
【0009】
この制御は監視装置、管理サーバにて連携して行う。
【0010】
この制御のために、監視装置は、期間ごとに通知イベント数上限値を定め、その期間内の管理サーバへの通知イベント数を積算し、その積算値と通知イベント数上限とを比較し、通知可能かどうかを判断する。しかし、監視装置では監視システム全体としてパケット数利用状況を知ることができないため、パケットを有効に利用することができず、監視装置単独での判断では不十分である。
【0011】
そこで、監視装置は、管理サーバへのデータ通知を行わないことを監視システム全体の状況を知る管理サーバに通知する。管理サーバは、監視システム全体として使用可能なパケット数、受信済みパケット数から、イベント通知を停止が必要であるかを判断する。管理サーバから監視装置へは、イベント通知停止が必要かどうか、イベント通知を全面的に停止するのではなく、ある条件に合致する場合はイベント通知するといった指示を通知する。
【0012】
そこで、特許文献1に開示されているような技術がある。具体的には、印刷可能な枚数をプリンタサーバが管理し、ユーザからの印刷要求が上限を超えると、優先する印刷ジョブを自動的に決定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2008−77493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、先行技術においては、個々のユーザ単位での上限管理であり、画像形成装置としてのリソースを有効に利用しているとはいえない。従って、先行技術には改善の余地があった。
【0015】
そこで本発明は、以下の3つの仕組みを提供することを目的とする。
【0016】
1つめは、画像形成装置の異常状態、即ち、エラー多発状態が継続している場合は、監視装置は、イベント通知抑制モードに入ることを管理サーバに通知する。
【0017】
2つめは、管理サーバが監視装置からのイベント通知抑制モード通知データを受信すると、全体的なパケット利用状況から、イベント通知に関して監視装置に指示を出す。
【0018】
3つめは、管理サーバがパケット数利用上限数を顧客単位、画像形成装置単位で管理する。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上述の課題を解決するために、本発明における画像形成装置監視システムは、
顧客先に設置され、画像形成装置から各種情報を収集し、管理サーバへ通知する監視装置と、監視装置が収集した情報を受信し、管理する管理サーバとで構成されるシステムであって、
監視装置は、
通知対象イベント数の上限を保持する上限保持手段と、
通知対象イベントの発生を検知するイベント検知手段と、
通知対象イベント数を既定期間累積する累積計算手段と、
上限保持手段で保持する上限値と、累積計算手段にて計算した累積値を比較する比較手段と、
比較手段にて上限を超えたと判断した場合、通知抑制予告を送信する送信手段と、
を有し、
管理サーバは、
監視装置をグループ化して保持するグループ情報保持手段と、
監視装置からのデータを受信する受信手段と、
受信手段にて受信したデータの送信元を判断する送信元判断手段と、
受信手段にて受信したデータ種を判断するデータ種判断手段と、グループ情報保持手段によって保持するグループ単位の送信データ量から送信抑制方法を判断する手段と、
監視装置に送信抑制方法を応答として返す手段と
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の画像形成装置監視システムによれば、通知イベント数の上限管理をしつつ、顧客へのサービスレベルに合致した通知データ数制御、画像形成装置の特性に応じた通知データ数制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明におけるシステム構成例を示す図である。
【図2】本発明における管理サーバ109のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】本発明における監視装置101のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】本発明における画像形成装置102のハードウェア構成例を示す図である。
【図5】本発明における管理サーバ109のソフトウェアの構成例を示す図である。
【図6】本発明における監視装置101のソフトウェアの構成例を示す図である。
【図7】本発明における管理サーバ109のモジュールの構成を示す図である。
【図8】本発明における監視装置101のモジュールの構成を示す図である。
【図9(A)】管理サーバ109における画像形成装置管理データの構成を示す図である。
【図9(B)】管理サーバ109に格納されている画像形成装置管理データの格納例を示す図である。
【図10】監視装置101が管理サーバに通知するデータの一例である。
【図11】監視装置101が管理サーバに通知する通知抑制予告データの一例である。
【図12】管理サーバ109が監視装置101への応答として通知するデータの一例である。
【図13】監視装置101が保持する管理サーバ109へのデータ通知スケジュールの一例である。
【図14】管理サーバ109の通信量制限設定動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】管理サーバ109の送信抑制判断動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】監視装置101の送信抑制判断動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】管理サーバ109の異常継続判断動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0023】
[実施例1]
図1は本発明に関わる装置を含むシステムを示すシステム構成図である。101は、顧客先などの監視対象となる画像形成装置が設置されたローカルシステム内の監視装置である。102、及び103は、監視装置101の監視対象となる画像形成装置である。画像形成装置としては、例えばプリンタ、複写機、及び複合機などがあり、何れの機器であっても本発明に関する後述の処理は適用可能である。監視装置101は、画像形成装置102、103から稼動情報をネットワーク104経由で取得する。ここで、稼動情報には、印刷枚数や構成部品の使用回数を示すカウンタ情報、エラーやジャムなどの状態情報、及び環境ログといった情報が含まれる。そして、監視装置101は画像形成装置から取得した情報をネットワーク105、携帯網変換ルータ106、携帯網108、交換機102、専用回線110経由で、遠隔から画像形成装置の管理を行う管理サーバ109に送信する。
【0024】
図2は管理サーバ109のハードウェア構成図である。
【0025】
CPU201は、管理サーバ109全体を制御するためのものである。ROM202はシステム起動に必要なブートプログラムや情報管理処理などを実現するため各種プログラムを記憶するための読み出し専用メモリである。RAM203は、CPU201でプログラムを実行する際に必要とされる作業メモリ等として用いられる。Network I/F204は、交換機107と専用線110を介して通信を行うための構成要素になる。表示制御部206には表示部209が接続され、入力制御部207には入力部210、211が接続されている。監視装置101からの情報を含むシステムを運用する上で必要な情報は、これら入出力デバイス(209〜211)を通じて入出力されることになる。208は、CPU201で実行するプログラムやアプリケーション情報などを格納するHDDである。また、ここで挙げた構成は、システムバス205に接続された構成をとっている。
【0026】
図3は監視装置101のハードウェア構成図である。
【0027】
CPU301は、監視装置101全体を制御するためのものである。ROM302はシステム起動に必要なブートプログラムや画像形成装置監視処理などを実現するための各種プログラムを記憶するための読み出し専用メモリである。RAM304は、CPU301でプログラムを実行する際に必要とされる作業メモリ等として用いられる。NetworkI/F(1)305は、監視装置101が画像形成装置102、103と通信を行うための構成要素になる。NetworkI/F(2)306は、監視装置101が携帯網変換ルータ106を介して管理サーバ109と通信を行うための構成要素となる。FlashROM307は、監視データなどを格納するために用いられる。また、ここで挙げた構成は、システムバス302に接続された構成をとっている。
【0028】
図4は、本実施例において利用する画像形成装置102、103のハードウェア構成図である。
【0029】
401は、原稿を自動的にイメージリーダ402に送る原稿給送部であり、イメージリーダ(スキャナ)402により原稿が読み込まれる。403は、読み込んだ原稿およびネットワークなどから受信したデータを印刷画像に変換・印刷するための画像形成部である。404は、印刷用の用紙を給紙する給紙部である。405は、印刷した用紙のソートやステイプルといった後処理などを施し、排出する排紙部である。406は、LANおよびインターネットなどに接続し、外部との通信を行うためのNetwork I/Fである。407は、画像形成装置の各部分の状態を検知するセンサである。
【0030】
408は、画像形成装置全体を制御するCPUである。409は、システム起動に必要なブートプログラムや各種処理を実現するため各種プログラムを記憶するためのROMである。410は、一時的に記憶すべきデータの記憶する際やCPU408でプログラムを実行する際に必要とされる作業メモリなどとして用いられるRAMである。411は、各種処理に関わるプログラムやデータ、自装置に送信されてきたユーザ情報などを記憶するためのHDDである。412は、指示入力を受け付ける操作部である。413は、自装置の稼動情報及び操作部412での操作に関わる情報などを表示するための表示部である。414は、外部接続のための接続回線に接続するモデムである。415は、ここで挙げた各構成を接続するためのシステムバスである。
【0031】
本実施例で用いる画像形成装置以外の画像形成装置では、その装置が備える機能に応じて、イメージリーダ402、画像形成部403、及びモデム414などは、動作が異なったり、構成要素として含まれなかったりすることがある。しかしながら、そのような装置であっても、本発明における特徴的な後述の処理を適用することができる。
【0032】
図5は管理サーバ109のソフトウェアブロック図である。
【0033】
501はOS(オペレーティングシステム)、502はライブラリ、503はWebサーバ、504はアプリケーションである。アプリケーションの一部として監視装置101からの情報を管理するための画像形成装置監視プログラム505を含む。506はハードウェア制御プログラムであり、その一部としてネットワークボード制御プログラム507、HD(ハードディスク)制御プログラム508を含む。
【0034】
図6は監視装置101のソフトウェアブロック図である。
【0035】
601はOS(オペレーティングシステム)、602はライブラリ、603はWebサーバ、604はアプリケーションである。アプリケーションの一部として画像形成装置に関する情報の管理や、管理サーバ109からの情報に基づく制御などを行うための画像形成装置監視プログラム605を含む。606はハードウェア制御プログラムであり、その一部としてネットワークボード制御プログラム607、FlashROM入出力制御プログラム608を含む。
【0036】
図7は管理サーバ109のモジュール構成図である。
【0037】
起動処理部701は、画像形成装置情報管理プログラムの起動時の処理を制御するものである。起動処理部701は、コマンド処理部702を呼び出す。コマンド処理部702は、イベント数を制限する単位や、イベントの制限数の設定を受け付ける。コマンド処理部702は、設定を受け付けると、設定変更処理部703に設定情報を通知する。設定変更処理部703は、受け取った設定情報をRAM203、または、HDD208である記憶部708に保存する。
【0038】
受信制御部707で、監視装置101からのデータを受信すると、受信データを記憶部708に保存するとともに、受信データ処理部705にデータを受信したことを通知する。受信データ処理部705は、記録部708から受信データを読み込む。受信データ処理部705は、受信データが「通知抑制予告」であると判断すると、送信抑制判断部704に監視装置101を特定する情報を通知する。送信抑制判断部704は、記憶部708に保存されている受信データ、及び、イベント数制限グループ、イベント制限数を読み込み、送信抑制が必要かどうかを判断する。そして、通知抑制判断部704は、判断結果を監視装置101への応答の形式で記録部708に保存する。送信制御部709は、記録部708から送信すべきデータを読み込み、監視装置101に応答として、そのデータを送信する。
【0039】
図8は監視装置101のモジュール構成図である。
【0040】
起動処理部801は、監視プログラムの起動時の処理を制御するものである。起動処理部801は、コマンド処理部802を呼び出す。コマンド処理部802は、開始対象とする画像形成装置の登録や、送信抑制判断値、送信抑制判断方法の設定を受け付ける。そして、コマンド処理部802は受け付けたデータを設定変更処理部803に通知する。設定変更処理部は、802から通知されたデータを加工し、RAM304またはFlashROM307である記録部808に保存する。
【0041】
また、受信制御部806は、管理サーバ109からデータを受信すると、コマンド処理部802に通知する。コマンド処理部801は、通知されたデータが送信抑制判断値、あるいは、送信抑制判断方法を含むと判断した場合、設定変更処理部803に通知する。
【0042】
状態取得部804は、タイマ805からの通知で処理を開始し、画像形成装置102,103に対して状態情報を要求する。状態取得部804は、画像形成装置102,103から取得した状態情報を記録部808に保存するとともに、送信判断部809に状態情報を取得したことを通知する。送信判断部809は、記録部803から状態情報と送信抑制判断値、送信抑制判断方法、及び、送信回数と送信対象情報数を読み込む。803は状態情報が送信対象であるかを判断し、送信対象であるならば、引き続き、送信抑制するかを判断する。803は送信抑制する必要がないと判断すると、送信制御部807に状態情報の送信を依頼し、送信抑制する必要があると判断した場合は、送信制御部807に送信抑制予告送信を依頼する。
【0043】
図9(A)は、管理サーバ109のおける画像形成装置管理データの構成を示す図である。
【0044】
監視サーバ109は、監視装置901と、その監視対象である1つ以上の画像形成送信904とを関連付けて保持する。更に、画像形成装置904とエラー情報906、ジャム(紙詰まり)情報907、及び、印刷枚数、部品使用回数などのカウンタ情報908が関連付けた構成となっている。画像形成装置904と関連付けて保持する情報は、図示した以外にも、機体内温度、湿度や、消耗品の状態などの個々の画像形成装置の状態データを含む。
【0045】
また、図示していないが、監視装置901、902、903は、その設置先である顧客に関連づいている。例えば、監視装置901と902は顧客Aに設置されている、といった情報を管理サーバ109は保持している。
【0046】
図9(B)は、管理サーバ109が記録部708に格納する監視装置101から受信した画像形成装置情報の1つであるエラー情報の例である。
【0047】
個々の情報は、監視装置ID909、画像形成装置ID910、発生日時911、エラーを識別するコード912、そして、詳細913として、詳細コード、エラー発生時の印刷累積数などの情報によって構成される。
【0048】
図10は、監視装置101が管理サーバにエラー情報を通知するデータの一例である。
【0049】
1001は、送信データ種類を表すものであり、例では、送信データ種類がエラー情報であることを意味する、postErrorInformationである。1002は、送信元の監視装置101を特定する情報、即ちIDであって、AAA00001である。1003は監視装置の種類を示す情報であって、送信データ量に制限があるXX−Agentである。1004は監視装置101のROM302に格納された画像形成装置監視プログラム605のバージョンであり、3.3.99である。
【0050】
1005は監視装置101が送信するデータの取得先画像形成装置を特定する情報であって、 LSX00018である。
【0051】
1006は、エラーを特定するコードであって、E010であり、1007はエラーの詳細を示す詳細コードであって、0021である。
【0052】
1008,1009は、エラーに関する付帯情報であって、1008はエラー発生時の印刷枚数であり、1009はエラー発生日時である。
【0053】
例では、エラー情報を示したが、印刷枚数、部品使用回数などの送信形式も本例に準じる。即ち、1001で送信データ種類を示し、監視装置101を特定する情報として、1002、1003、1004を含み、更に、情報取得先の画像形成装置を特定する情報として、1005を含む。
【0054】
図11は、監視装置101が管理サーバに通知する通知抑制予告データの一例である。
【0055】
1101は、送信データが送信抑制予告であることを示し、1102は、監視装置101を特定する情報である。
【0056】
図12は、管理サーバ109が監視装置101への応答として通知するデータの一例である。
【0057】
1201にて、通知抑制をする必要があるかどうかを示す。needは送信抑制が必要であることを示す。通知抑制が必要でない場合は、no needをresultとする。
【0058】
1202は、1201がneed、即ち、通知抑制が必要な場合、抑制方法の詳細を設定する。図では、すべてのイベントの送信を抑制することを示すallである。抑制方法の他の例としては、紙詰まり(ジャム)通知を抑制する場合は、jam、通知抑制開始までに通知可能なイベント数の設定がある。
【0059】
図13は、データ送信スケジュールの一例である。
【0060】
1301は、監視装置101が保持するデータであって、画像形成装置から取得し、管理サーバ109の送信するデータの種類を特定する送信メソッド名と送信間隔を関連付けている。
【0061】
1302は、エラー情報送信に関する情報であって、送信間隔は定期的ではなく、事象が発生したときに送信することを意味する−1である。
【0062】
1303は、紙詰まり情報送信に関する情報であって、送信間隔は定期的ではなく、事象が発生したときに送信することを意味する−1である。
【0063】
1304は、エラー発生予告情報送信に関する情報であって、送信間隔は定期的ではなく、事象が発生したときに送信することを意味する−1である。
【0064】
1305は、課金カウンタ、即ち、画像形成装置を利用する顧客に請求する使用料を請求するためのデータであり、一例として、印刷枚数送信に関する情報であって、送信間隔は24時間である。
【0065】
1306は、画像形成装置の現在状態を示す情報であって、送信間隔は定期的ではなく、状態が変化したときに送信することを意味する−1である。
【0066】
上述の送信間隔が−1である1302、1303,1304,1306をイベントと総称する。
【0067】
図14は、管理サーバ109の通信量制限値設定動作を説明するためのフローチャートである。管理サーバ109は、画像形成装置システムとしての通信量の上限値を記録部に保持している。
【0068】
コマンド処理部702が、ステップS1401において通信量の制限を設定する単位の選択を受け付ける。通信量制限単位は、画像形成装置の種類を表す製品、顧客、及び、監視装置である。
【0069】
ステップS1402において、指定された設定単位を判断する。設定単位が製品であると判断すると、ステップS1403以降の処理を行う。設定単位が顧客であると判断すると、ステップS1406以降の処理を行う。設定単位が監視装置であると判断すると、素タップS1409以降の処理を行う。
【0070】
まず、設定単位が製品であると判断した場合の処理について説明する。
【0071】
ステップS1403において、管理サーバ109が管理する画像形成装置の製品名一覧、製品ごとの一台あたりの平均送信数実績を表示する。ここで一覧表示する製品名は、通信量制限がある監視装置によって管理されている画像形成装置に関するものである。
【0072】
さらに、製品ごとに全台の送信数実績を表示しても良い。そして、製品ごとの送信データ制限数候補値も合わせて表示する。送信データ制限数候補値は、送信データ数実績、あるいは、全体としての送信可能データ数を個々の画像形成装置に均等に割り当てたデータ数、あるいは、割合である。
【0073】
ステップS1404にて、送信データ数指定を受け付ける。送信データ数の指定は、データ数、あるいは、割合である。ここでいう割合とは、基準とする製品の一台あたりの送信データ数を1とした場合、他の製品をその何倍にするかという指定を指す。つまり、製品Aを1とした場合、製品Bは送信対象となる事象が多いので、1.5を指定する、といったものである。ここでは、1つ以上の製品に対する指定を受け付ける。
【0074】
ステップS1405にて、ステップS1404での指定方法に従い、全体として送信可能データ数を超えないよう、監視対象画像形成装置の構成、即ち、どの製品が何台あるかによって調整し、決定する。
【0075】
次に、設定単位が顧客であると判断した場合の処理について説明する。
【0076】
ステップS1406において、管理サーバ109が管理する顧客の一覧を表示する。ここで一覧表示するものは、通信量制限がある監視装置を1台以上設置している顧客である。
合わせて、顧客先に設置されている画像形成装置数と、顧客ごとの送信データ制限数の候補値を表示する。候補値は、送信データ数実績、あるいは、全体としての送信可能データ数を個々の画像形成装置に均等に割当て、その値に顧客先に設置された画像形成装置数を乗じた値である。
【0077】
ステップS1407にて、送信データ数指定を受け付ける。送信データ数の指定は、ステップS1404と同じく、データ数、あるいは、割合である。ここでは、1つ以上の顧客に対する指定を受け付ける。
【0078】
ステップS1408にて、ステップS1407での指定方法に従い、全体として送信可能データ数を超えないよう、顧客ごとに送信可能データ数を割り当てる。
【0079】
最後に設定単位が監視装置であると判断した場合の処理について説明する。
【0080】
ステップS1409において、管理サーバ109が管理する監視装置の一覧を表示する。ここで一覧表示するものは、通信量制限がある監視装置である。
【0081】
合わせて、監視装置が管理する画像形成装置数と、監視装置ごとの送信データ制限数の候補値を表示する。候補値は、送信データ数実績、あるいは、全体としての送信可能データ数を個々の画像形成装置に均等に割当て、その値に監視装置が監視している画像形成装置数を乗じた値である。
【0082】
ステップS1410にて、送信データ数指定を受け付ける。送信データ数の指定は、ステップS1404と同じく、データ数、あるいは、割合である。ここでは、1つ以上の監視装置に対する指定を受け付ける。
【0083】
ステップS1410にて、ステップS1410での指定方法に従い、全体として送信可能データ数を超えないよう、監視装置ごとに送信可能データ数を割り当てる。
【0084】
ステップS1412において、ステップS1405、ステップS1408、ステップS1411の何れかの処理で決定した送信データ趨勢減値を送信データ数管理単位とを記録部708に保存する。
【0085】
図15は、管理サーバ109の通知抑制判断動作を説明するためのフローチャートである。
【0086】
ステップS1501において、監視装置101からのデータ受信を待ち受ける。
【0087】
ステップS1502において、受信データが1101、即ち、ns1:stopSendingを含むかにより、通知抑制予告通知であるかどうかを判断する。通知抑制予告通知であると判断した場合は、ステップS1503以降の処理を行い、通知抑制予告通知でないと判断した場合は、ステップS1508以降の処理を行う。
【0088】
受信データが送信抑制予告通知であると判断した場合の処理について説明する。
【0089】
ステップS1504にて、ステップS1502で受信したデータの送信元監視装置の種類を1003、即ち、監視装置のタイプが送信データ量に制限があるXX−Agentであるかどうかを判断する。XX−Agentであると判断した場合、ステップS1504以降の処理を行う。XX−Agentでないと判断した場合は、送信抑制は不要であるので、ステップS1507にて送信抑制不要応答を監視装置にデータ受信応答として返す。
【0090】
ステップS1504にて、記録部708から送信データ数制限に関わる情報を取得する。
送信データ制限設定単位に応じて受信済みデータを記録部708より読み出し、データ数を得る。
【0091】
ステップS1505にて、送信抑制が必要であるかを判断する。送信抑制が不要であると判断すると、ステップS1507にて送信抑制不要応答を監視装置にデータ受信応答として返す。送信抑制が必要であると判断すると、ステップS1506の処理を行う。
【0092】
ステップS1506にて、受信済みデータの数、種類、及び、送信可能データ数の残り期間から送信抑制方法を決定し、決定した送信抑制方法を監視装置にデータ受信応答として返す。
【0093】
次に受信データが送信抑制予告通知ではないと判断した場合の処理について説明する。
ステップS1509にて、受信したデータを図9(B)に示した形式で記録部708に格納する。
【0094】
ステップS1510にて、データ送信元監視装置に正常受信応答を返す。
【0095】
図16は、監視装置101の送信抑制判断処理を説明するためのフローチャートである。
ステップS1601において、送信済みデータ数の初期化、送信データ数積算開始日の設定を行う。
【0096】
さらに、画像形成装置一台あたりの既定期間(日数)の許容送信データ数と送信データ数積算期間(日数)とから、送信データ数制限値を算出する。送信データ数制限値は、(許容送信データ数÷既定期間)×送信データ数積算期間である。ここで、許容送信データ数は、統計から得た画像形成装置一台あたりの想定される送信データ数、即ち、管理サーバ109に送信すべき事象の発生頻度に基づくものである。事象発生頻度は製品、その使用状況によっても異なる。許容送信データ数は、画像形成装置ごとの事象発生頻度のバラツキや、更に、発生頻度が想定をどの程度上回った場合に異常状態に陥ったと判断すべきかを勘案し、決定される。
【0097】
また、管理サーバ109への送信抑制予告通知をしたことを示す送信抑制予告通知フラグに通知していないことを示す値である0を設定する。
【0098】
ステップS1602からステップS1606にて、監視対象である1台以上の画像形成装置から順次、情報を取得し、管理サーバ109へデータを送信する。
【0099】
ステップS1602にて、画像形成装置に情報取得要求を送り、情報を取得する。
【0100】
ステップS1603にて、画像形成装置から取得した情報が管理サーバ109への送信対象データであるかを判断する。送信対象データであると判断した場合は、ステップS1604以降の処理を行う。送信対象データでないと判断した場合は、ステップS1606以降の処理を行う。
【0101】
ステップS1604にて、取得した送信対象データを送信することが可能であるかを判断する。
【0102】
送信抑制予告通知済であって、送信抑制方法を管理サーバ109より受信している場合は、その送信抑制方法に従って送信可能かどうかを判断する。例えば、管理サーバ109から受信した送信抑制方法が、「紙詰まりのみ送信」である場合、取得したデータが紙詰まりであるかどうかを判断し、紙詰まりであれば、送信可能と判断する。
【0103】
送信抑制予告通知済みでない場合は、送信済みデータ数と送信データ数制限値から判断する。送信済みデータ数が送信データ数制限値未満である場合、送信可能であると判断し、ステップS1605以降の処理を行う。送信済みデータ数が送信データ数制限以上である場合、送信不可能であると判断し、ステップS1609以降の処理を行う。
【0104】
ステップS1605にて、送信済みデータ数をカウントアップし、管理サーバ109へデータを送信する。
【0105】
ステップS1606にて、監視装置101が監視対象とする全ての画像形成装置のデータを取得し終わったかを判断し、未取得の画像形成装置がある場合は、ステップS1602に戻り、取得処理を続行する。全ての画像形成装置からデータを取得し終わったと判断した場合は、ステップS1607にて既定時間待機する。
【0106】
ステップS1608において、日付を確認し、積算開始日から送信データ数積算期間が経過したと判断した場合、積算開始日を更新するとともに、送信済みデータ数を更新する。そして、ステップS1602に戻る。
【0107】
ステップS1609にて、管理サーバ109へ通知抑制予告通知済みであるかどうかを判断する。送信済みである場合は、ステップS1606以降の処理を行う。未送信である場合は、ステップS1610以降の処理を行う。
【0108】
ステップS1610にて、通知抑制予告データを管理サーバ109に送信し、管理サーバ109からの応答を待つ。管理サーバ109から応答データに含まれる通知抑制方法を記録部808に格納する。
【0109】
[実施例2]
課金カウンタの送信を送信データ数制限対象外とする実施形態について説明する。
【0110】
図16に示したフローチャートを用いて監視装置101の動作を説明する。
【0111】
ステップS1603において、画像形成装置から取得したデータが課金カウンタであると判断すると、ステップS1604にて送信可能かの判断は行わない。
【0112】
そして、ステップS1605にて、送信データ数をカウントアップせず、管理サーバ109へデータを送信する。
【0113】
図17は、管理サーバが課金カウンタを受信した場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【0114】
ステップS1701にて、送信元監視装置の種類を1003、即ち、監視装置のタイプが送信データ量に制限があるXX−Agentであるかどうかを判断する。XX−Agentでないと判断した場合は、処理を終了する。XX−Agentであると判断した場合、ステップS1702以降の処理を行う。
【0115】
ステップS1702において、前回受信した課金カウンタ値と今回受信した課金カウンタ値とを比較する。今回受信した課金カウンタ値が前回受信した課金カウンタ値を超えている場合、課金カウンタ取得先の画像形成装置は正常に稼動していると判断し、処理を終了する。今回受信した課金カウンタ値が前回受信した課金カウンタ値と同じである場合、課金カウンタ取得先の画像形成装置が正常に稼動していない可能性があると判断し、ステップS1703以降の処理を行う。
【0116】
ステップS1703にて、受信済みのデータを記録部708より取得する。受信済みデータを順次過去にさかのぼって解析する。
【0117】
ステップS1704にて、ステップ1703での解析結果から画像形成装置に対してメンテナンス作業が必要かを判断する。
【0118】
次の場合、メンテナンス作業が必要であると判断し、ステップS1705以降の処理を行う。
【0119】
まず、画像形成装置の電源オンオフ、接続ケーブルの挿しなおしなど、一般のユーザの操作によって解消する類のものではないエラーが発生したことを示す情報(postErrorInformation)を受信済である。そして、その後、受信したデータは課金カウンタのみである場合。
【0120】
同じ種類の紙詰まり、例えば、同じ給紙口、あるいは、同じ排紙口にて発生、が多数発生していた場合。
【0121】
課金カウンタ値が一定期間変化がない場合。一定期間がさす期間は、画像形成装置の使用状況によって異なる。HDD208に格納されている過去の課金カウンタ値の増加傾向から期間を決定して判断する。
【0122】
ステップS1705にて、画像形成装置ID含む対処方法を含む情報を生成する。そして、対象となる画像形成装置のメンテナンス担当者にその情報を通知する。情報には予測される状況、即ち、発生しているエラー、に対処するために必要な交換部品などメンテナンスに必要な情報を含む。
【符号の説明】
【0123】
101 監視装置
102、103 画像形成装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の状態などを監視するためのシステムであって、特にサーバへの通信データ量に制限がある監視装置における状態を通知する方法、及び、プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続された画像形成装置の紙詰まり等の故障や異常を示す障害情報、及び、画像形成装置の量状況を示す印刷枚数などのカウンタ情報を収集する監視システムが従来から知られている。監視システムは、画像形成装置が設定されている顧客先ネットワークに設置される監視装置と、遠隔で画像形成装置や監視装置を集中管理する管理サーバで構成される。
【0003】
監視装置は画像形成装置から障害情報、カウンタ情報などを収集し、更に収集した情報を管理サーバに通知する。
【0004】
上述した監視装置から管理サーバへのデータ通知は、今日、インターネット経由によるものが一般的である。
【0005】
しかしながら、大手金融機関、一部官公庁など、セキュリティポリシー上インターネット接続を許さない顧客や、過疎地や離島といったインターネットを利用できない顧客への監視システムの導入が困難であった。
【0006】
そこで、上述したインターネット接続前提の監視システムの導入が困難な顧客へは、管理サーバへのデータ通知を携帯電話網経由で行う監視システムを導入することにした。
【0007】
携帯電話網を利用する場合、送信するパケット数に応じた料金を携帯電話網提供者に支払う必要がある。そのため、携帯電話網を利用した監視システムにおいては、管理サーバへの通知データ数が、監視システムとして想定するパケット数を超えることがないよう、監視装置側でデータ通知処理を制御する必要がある。
【0008】
例えば、画像形成装置が予測しがたい異常状態に陥り、その結果として、監視装置が大量に故障や異常を示す障害情報(以降イベントと呼ぶ)を画像形成装置から収集することになった場合、管理サーバへのイベント通知を行わない、といった制御が必要になる。
【0009】
この制御は監視装置、管理サーバにて連携して行う。
【0010】
この制御のために、監視装置は、期間ごとに通知イベント数上限値を定め、その期間内の管理サーバへの通知イベント数を積算し、その積算値と通知イベント数上限とを比較し、通知可能かどうかを判断する。しかし、監視装置では監視システム全体としてパケット数利用状況を知ることができないため、パケットを有効に利用することができず、監視装置単独での判断では不十分である。
【0011】
そこで、監視装置は、管理サーバへのデータ通知を行わないことを監視システム全体の状況を知る管理サーバに通知する。管理サーバは、監視システム全体として使用可能なパケット数、受信済みパケット数から、イベント通知を停止が必要であるかを判断する。管理サーバから監視装置へは、イベント通知停止が必要かどうか、イベント通知を全面的に停止するのではなく、ある条件に合致する場合はイベント通知するといった指示を通知する。
【0012】
そこで、特許文献1に開示されているような技術がある。具体的には、印刷可能な枚数をプリンタサーバが管理し、ユーザからの印刷要求が上限を超えると、優先する印刷ジョブを自動的に決定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2008−77493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、先行技術においては、個々のユーザ単位での上限管理であり、画像形成装置としてのリソースを有効に利用しているとはいえない。従って、先行技術には改善の余地があった。
【0015】
そこで本発明は、以下の3つの仕組みを提供することを目的とする。
【0016】
1つめは、画像形成装置の異常状態、即ち、エラー多発状態が継続している場合は、監視装置は、イベント通知抑制モードに入ることを管理サーバに通知する。
【0017】
2つめは、管理サーバが監視装置からのイベント通知抑制モード通知データを受信すると、全体的なパケット利用状況から、イベント通知に関して監視装置に指示を出す。
【0018】
3つめは、管理サーバがパケット数利用上限数を顧客単位、画像形成装置単位で管理する。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上述の課題を解決するために、本発明における画像形成装置監視システムは、
顧客先に設置され、画像形成装置から各種情報を収集し、管理サーバへ通知する監視装置と、監視装置が収集した情報を受信し、管理する管理サーバとで構成されるシステムであって、
監視装置は、
通知対象イベント数の上限を保持する上限保持手段と、
通知対象イベントの発生を検知するイベント検知手段と、
通知対象イベント数を既定期間累積する累積計算手段と、
上限保持手段で保持する上限値と、累積計算手段にて計算した累積値を比較する比較手段と、
比較手段にて上限を超えたと判断した場合、通知抑制予告を送信する送信手段と、
を有し、
管理サーバは、
監視装置をグループ化して保持するグループ情報保持手段と、
監視装置からのデータを受信する受信手段と、
受信手段にて受信したデータの送信元を判断する送信元判断手段と、
受信手段にて受信したデータ種を判断するデータ種判断手段と、グループ情報保持手段によって保持するグループ単位の送信データ量から送信抑制方法を判断する手段と、
監視装置に送信抑制方法を応答として返す手段と
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の画像形成装置監視システムによれば、通知イベント数の上限管理をしつつ、顧客へのサービスレベルに合致した通知データ数制御、画像形成装置の特性に応じた通知データ数制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明におけるシステム構成例を示す図である。
【図2】本発明における管理サーバ109のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】本発明における監視装置101のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】本発明における画像形成装置102のハードウェア構成例を示す図である。
【図5】本発明における管理サーバ109のソフトウェアの構成例を示す図である。
【図6】本発明における監視装置101のソフトウェアの構成例を示す図である。
【図7】本発明における管理サーバ109のモジュールの構成を示す図である。
【図8】本発明における監視装置101のモジュールの構成を示す図である。
【図9(A)】管理サーバ109における画像形成装置管理データの構成を示す図である。
【図9(B)】管理サーバ109に格納されている画像形成装置管理データの格納例を示す図である。
【図10】監視装置101が管理サーバに通知するデータの一例である。
【図11】監視装置101が管理サーバに通知する通知抑制予告データの一例である。
【図12】管理サーバ109が監視装置101への応答として通知するデータの一例である。
【図13】監視装置101が保持する管理サーバ109へのデータ通知スケジュールの一例である。
【図14】管理サーバ109の通信量制限設定動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】管理サーバ109の送信抑制判断動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】監視装置101の送信抑制判断動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】管理サーバ109の異常継続判断動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0023】
[実施例1]
図1は本発明に関わる装置を含むシステムを示すシステム構成図である。101は、顧客先などの監視対象となる画像形成装置が設置されたローカルシステム内の監視装置である。102、及び103は、監視装置101の監視対象となる画像形成装置である。画像形成装置としては、例えばプリンタ、複写機、及び複合機などがあり、何れの機器であっても本発明に関する後述の処理は適用可能である。監視装置101は、画像形成装置102、103から稼動情報をネットワーク104経由で取得する。ここで、稼動情報には、印刷枚数や構成部品の使用回数を示すカウンタ情報、エラーやジャムなどの状態情報、及び環境ログといった情報が含まれる。そして、監視装置101は画像形成装置から取得した情報をネットワーク105、携帯網変換ルータ106、携帯網108、交換機102、専用回線110経由で、遠隔から画像形成装置の管理を行う管理サーバ109に送信する。
【0024】
図2は管理サーバ109のハードウェア構成図である。
【0025】
CPU201は、管理サーバ109全体を制御するためのものである。ROM202はシステム起動に必要なブートプログラムや情報管理処理などを実現するため各種プログラムを記憶するための読み出し専用メモリである。RAM203は、CPU201でプログラムを実行する際に必要とされる作業メモリ等として用いられる。Network I/F204は、交換機107と専用線110を介して通信を行うための構成要素になる。表示制御部206には表示部209が接続され、入力制御部207には入力部210、211が接続されている。監視装置101からの情報を含むシステムを運用する上で必要な情報は、これら入出力デバイス(209〜211)を通じて入出力されることになる。208は、CPU201で実行するプログラムやアプリケーション情報などを格納するHDDである。また、ここで挙げた構成は、システムバス205に接続された構成をとっている。
【0026】
図3は監視装置101のハードウェア構成図である。
【0027】
CPU301は、監視装置101全体を制御するためのものである。ROM302はシステム起動に必要なブートプログラムや画像形成装置監視処理などを実現するための各種プログラムを記憶するための読み出し専用メモリである。RAM304は、CPU301でプログラムを実行する際に必要とされる作業メモリ等として用いられる。NetworkI/F(1)305は、監視装置101が画像形成装置102、103と通信を行うための構成要素になる。NetworkI/F(2)306は、監視装置101が携帯網変換ルータ106を介して管理サーバ109と通信を行うための構成要素となる。FlashROM307は、監視データなどを格納するために用いられる。また、ここで挙げた構成は、システムバス302に接続された構成をとっている。
【0028】
図4は、本実施例において利用する画像形成装置102、103のハードウェア構成図である。
【0029】
401は、原稿を自動的にイメージリーダ402に送る原稿給送部であり、イメージリーダ(スキャナ)402により原稿が読み込まれる。403は、読み込んだ原稿およびネットワークなどから受信したデータを印刷画像に変換・印刷するための画像形成部である。404は、印刷用の用紙を給紙する給紙部である。405は、印刷した用紙のソートやステイプルといった後処理などを施し、排出する排紙部である。406は、LANおよびインターネットなどに接続し、外部との通信を行うためのNetwork I/Fである。407は、画像形成装置の各部分の状態を検知するセンサである。
【0030】
408は、画像形成装置全体を制御するCPUである。409は、システム起動に必要なブートプログラムや各種処理を実現するため各種プログラムを記憶するためのROMである。410は、一時的に記憶すべきデータの記憶する際やCPU408でプログラムを実行する際に必要とされる作業メモリなどとして用いられるRAMである。411は、各種処理に関わるプログラムやデータ、自装置に送信されてきたユーザ情報などを記憶するためのHDDである。412は、指示入力を受け付ける操作部である。413は、自装置の稼動情報及び操作部412での操作に関わる情報などを表示するための表示部である。414は、外部接続のための接続回線に接続するモデムである。415は、ここで挙げた各構成を接続するためのシステムバスである。
【0031】
本実施例で用いる画像形成装置以外の画像形成装置では、その装置が備える機能に応じて、イメージリーダ402、画像形成部403、及びモデム414などは、動作が異なったり、構成要素として含まれなかったりすることがある。しかしながら、そのような装置であっても、本発明における特徴的な後述の処理を適用することができる。
【0032】
図5は管理サーバ109のソフトウェアブロック図である。
【0033】
501はOS(オペレーティングシステム)、502はライブラリ、503はWebサーバ、504はアプリケーションである。アプリケーションの一部として監視装置101からの情報を管理するための画像形成装置監視プログラム505を含む。506はハードウェア制御プログラムであり、その一部としてネットワークボード制御プログラム507、HD(ハードディスク)制御プログラム508を含む。
【0034】
図6は監視装置101のソフトウェアブロック図である。
【0035】
601はOS(オペレーティングシステム)、602はライブラリ、603はWebサーバ、604はアプリケーションである。アプリケーションの一部として画像形成装置に関する情報の管理や、管理サーバ109からの情報に基づく制御などを行うための画像形成装置監視プログラム605を含む。606はハードウェア制御プログラムであり、その一部としてネットワークボード制御プログラム607、FlashROM入出力制御プログラム608を含む。
【0036】
図7は管理サーバ109のモジュール構成図である。
【0037】
起動処理部701は、画像形成装置情報管理プログラムの起動時の処理を制御するものである。起動処理部701は、コマンド処理部702を呼び出す。コマンド処理部702は、イベント数を制限する単位や、イベントの制限数の設定を受け付ける。コマンド処理部702は、設定を受け付けると、設定変更処理部703に設定情報を通知する。設定変更処理部703は、受け取った設定情報をRAM203、または、HDD208である記憶部708に保存する。
【0038】
受信制御部707で、監視装置101からのデータを受信すると、受信データを記憶部708に保存するとともに、受信データ処理部705にデータを受信したことを通知する。受信データ処理部705は、記録部708から受信データを読み込む。受信データ処理部705は、受信データが「通知抑制予告」であると判断すると、送信抑制判断部704に監視装置101を特定する情報を通知する。送信抑制判断部704は、記憶部708に保存されている受信データ、及び、イベント数制限グループ、イベント制限数を読み込み、送信抑制が必要かどうかを判断する。そして、通知抑制判断部704は、判断結果を監視装置101への応答の形式で記録部708に保存する。送信制御部709は、記録部708から送信すべきデータを読み込み、監視装置101に応答として、そのデータを送信する。
【0039】
図8は監視装置101のモジュール構成図である。
【0040】
起動処理部801は、監視プログラムの起動時の処理を制御するものである。起動処理部801は、コマンド処理部802を呼び出す。コマンド処理部802は、開始対象とする画像形成装置の登録や、送信抑制判断値、送信抑制判断方法の設定を受け付ける。そして、コマンド処理部802は受け付けたデータを設定変更処理部803に通知する。設定変更処理部は、802から通知されたデータを加工し、RAM304またはFlashROM307である記録部808に保存する。
【0041】
また、受信制御部806は、管理サーバ109からデータを受信すると、コマンド処理部802に通知する。コマンド処理部801は、通知されたデータが送信抑制判断値、あるいは、送信抑制判断方法を含むと判断した場合、設定変更処理部803に通知する。
【0042】
状態取得部804は、タイマ805からの通知で処理を開始し、画像形成装置102,103に対して状態情報を要求する。状態取得部804は、画像形成装置102,103から取得した状態情報を記録部808に保存するとともに、送信判断部809に状態情報を取得したことを通知する。送信判断部809は、記録部803から状態情報と送信抑制判断値、送信抑制判断方法、及び、送信回数と送信対象情報数を読み込む。803は状態情報が送信対象であるかを判断し、送信対象であるならば、引き続き、送信抑制するかを判断する。803は送信抑制する必要がないと判断すると、送信制御部807に状態情報の送信を依頼し、送信抑制する必要があると判断した場合は、送信制御部807に送信抑制予告送信を依頼する。
【0043】
図9(A)は、管理サーバ109のおける画像形成装置管理データの構成を示す図である。
【0044】
監視サーバ109は、監視装置901と、その監視対象である1つ以上の画像形成送信904とを関連付けて保持する。更に、画像形成装置904とエラー情報906、ジャム(紙詰まり)情報907、及び、印刷枚数、部品使用回数などのカウンタ情報908が関連付けた構成となっている。画像形成装置904と関連付けて保持する情報は、図示した以外にも、機体内温度、湿度や、消耗品の状態などの個々の画像形成装置の状態データを含む。
【0045】
また、図示していないが、監視装置901、902、903は、その設置先である顧客に関連づいている。例えば、監視装置901と902は顧客Aに設置されている、といった情報を管理サーバ109は保持している。
【0046】
図9(B)は、管理サーバ109が記録部708に格納する監視装置101から受信した画像形成装置情報の1つであるエラー情報の例である。
【0047】
個々の情報は、監視装置ID909、画像形成装置ID910、発生日時911、エラーを識別するコード912、そして、詳細913として、詳細コード、エラー発生時の印刷累積数などの情報によって構成される。
【0048】
図10は、監視装置101が管理サーバにエラー情報を通知するデータの一例である。
【0049】
1001は、送信データ種類を表すものであり、例では、送信データ種類がエラー情報であることを意味する、postErrorInformationである。1002は、送信元の監視装置101を特定する情報、即ちIDであって、AAA00001である。1003は監視装置の種類を示す情報であって、送信データ量に制限があるXX−Agentである。1004は監視装置101のROM302に格納された画像形成装置監視プログラム605のバージョンであり、3.3.99である。
【0050】
1005は監視装置101が送信するデータの取得先画像形成装置を特定する情報であって、 LSX00018である。
【0051】
1006は、エラーを特定するコードであって、E010であり、1007はエラーの詳細を示す詳細コードであって、0021である。
【0052】
1008,1009は、エラーに関する付帯情報であって、1008はエラー発生時の印刷枚数であり、1009はエラー発生日時である。
【0053】
例では、エラー情報を示したが、印刷枚数、部品使用回数などの送信形式も本例に準じる。即ち、1001で送信データ種類を示し、監視装置101を特定する情報として、1002、1003、1004を含み、更に、情報取得先の画像形成装置を特定する情報として、1005を含む。
【0054】
図11は、監視装置101が管理サーバに通知する通知抑制予告データの一例である。
【0055】
1101は、送信データが送信抑制予告であることを示し、1102は、監視装置101を特定する情報である。
【0056】
図12は、管理サーバ109が監視装置101への応答として通知するデータの一例である。
【0057】
1201にて、通知抑制をする必要があるかどうかを示す。needは送信抑制が必要であることを示す。通知抑制が必要でない場合は、no needをresultとする。
【0058】
1202は、1201がneed、即ち、通知抑制が必要な場合、抑制方法の詳細を設定する。図では、すべてのイベントの送信を抑制することを示すallである。抑制方法の他の例としては、紙詰まり(ジャム)通知を抑制する場合は、jam、通知抑制開始までに通知可能なイベント数の設定がある。
【0059】
図13は、データ送信スケジュールの一例である。
【0060】
1301は、監視装置101が保持するデータであって、画像形成装置から取得し、管理サーバ109の送信するデータの種類を特定する送信メソッド名と送信間隔を関連付けている。
【0061】
1302は、エラー情報送信に関する情報であって、送信間隔は定期的ではなく、事象が発生したときに送信することを意味する−1である。
【0062】
1303は、紙詰まり情報送信に関する情報であって、送信間隔は定期的ではなく、事象が発生したときに送信することを意味する−1である。
【0063】
1304は、エラー発生予告情報送信に関する情報であって、送信間隔は定期的ではなく、事象が発生したときに送信することを意味する−1である。
【0064】
1305は、課金カウンタ、即ち、画像形成装置を利用する顧客に請求する使用料を請求するためのデータであり、一例として、印刷枚数送信に関する情報であって、送信間隔は24時間である。
【0065】
1306は、画像形成装置の現在状態を示す情報であって、送信間隔は定期的ではなく、状態が変化したときに送信することを意味する−1である。
【0066】
上述の送信間隔が−1である1302、1303,1304,1306をイベントと総称する。
【0067】
図14は、管理サーバ109の通信量制限値設定動作を説明するためのフローチャートである。管理サーバ109は、画像形成装置システムとしての通信量の上限値を記録部に保持している。
【0068】
コマンド処理部702が、ステップS1401において通信量の制限を設定する単位の選択を受け付ける。通信量制限単位は、画像形成装置の種類を表す製品、顧客、及び、監視装置である。
【0069】
ステップS1402において、指定された設定単位を判断する。設定単位が製品であると判断すると、ステップS1403以降の処理を行う。設定単位が顧客であると判断すると、ステップS1406以降の処理を行う。設定単位が監視装置であると判断すると、素タップS1409以降の処理を行う。
【0070】
まず、設定単位が製品であると判断した場合の処理について説明する。
【0071】
ステップS1403において、管理サーバ109が管理する画像形成装置の製品名一覧、製品ごとの一台あたりの平均送信数実績を表示する。ここで一覧表示する製品名は、通信量制限がある監視装置によって管理されている画像形成装置に関するものである。
【0072】
さらに、製品ごとに全台の送信数実績を表示しても良い。そして、製品ごとの送信データ制限数候補値も合わせて表示する。送信データ制限数候補値は、送信データ数実績、あるいは、全体としての送信可能データ数を個々の画像形成装置に均等に割り当てたデータ数、あるいは、割合である。
【0073】
ステップS1404にて、送信データ数指定を受け付ける。送信データ数の指定は、データ数、あるいは、割合である。ここでいう割合とは、基準とする製品の一台あたりの送信データ数を1とした場合、他の製品をその何倍にするかという指定を指す。つまり、製品Aを1とした場合、製品Bは送信対象となる事象が多いので、1.5を指定する、といったものである。ここでは、1つ以上の製品に対する指定を受け付ける。
【0074】
ステップS1405にて、ステップS1404での指定方法に従い、全体として送信可能データ数を超えないよう、監視対象画像形成装置の構成、即ち、どの製品が何台あるかによって調整し、決定する。
【0075】
次に、設定単位が顧客であると判断した場合の処理について説明する。
【0076】
ステップS1406において、管理サーバ109が管理する顧客の一覧を表示する。ここで一覧表示するものは、通信量制限がある監視装置を1台以上設置している顧客である。
合わせて、顧客先に設置されている画像形成装置数と、顧客ごとの送信データ制限数の候補値を表示する。候補値は、送信データ数実績、あるいは、全体としての送信可能データ数を個々の画像形成装置に均等に割当て、その値に顧客先に設置された画像形成装置数を乗じた値である。
【0077】
ステップS1407にて、送信データ数指定を受け付ける。送信データ数の指定は、ステップS1404と同じく、データ数、あるいは、割合である。ここでは、1つ以上の顧客に対する指定を受け付ける。
【0078】
ステップS1408にて、ステップS1407での指定方法に従い、全体として送信可能データ数を超えないよう、顧客ごとに送信可能データ数を割り当てる。
【0079】
最後に設定単位が監視装置であると判断した場合の処理について説明する。
【0080】
ステップS1409において、管理サーバ109が管理する監視装置の一覧を表示する。ここで一覧表示するものは、通信量制限がある監視装置である。
【0081】
合わせて、監視装置が管理する画像形成装置数と、監視装置ごとの送信データ制限数の候補値を表示する。候補値は、送信データ数実績、あるいは、全体としての送信可能データ数を個々の画像形成装置に均等に割当て、その値に監視装置が監視している画像形成装置数を乗じた値である。
【0082】
ステップS1410にて、送信データ数指定を受け付ける。送信データ数の指定は、ステップS1404と同じく、データ数、あるいは、割合である。ここでは、1つ以上の監視装置に対する指定を受け付ける。
【0083】
ステップS1410にて、ステップS1410での指定方法に従い、全体として送信可能データ数を超えないよう、監視装置ごとに送信可能データ数を割り当てる。
【0084】
ステップS1412において、ステップS1405、ステップS1408、ステップS1411の何れかの処理で決定した送信データ趨勢減値を送信データ数管理単位とを記録部708に保存する。
【0085】
図15は、管理サーバ109の通知抑制判断動作を説明するためのフローチャートである。
【0086】
ステップS1501において、監視装置101からのデータ受信を待ち受ける。
【0087】
ステップS1502において、受信データが1101、即ち、ns1:stopSendingを含むかにより、通知抑制予告通知であるかどうかを判断する。通知抑制予告通知であると判断した場合は、ステップS1503以降の処理を行い、通知抑制予告通知でないと判断した場合は、ステップS1508以降の処理を行う。
【0088】
受信データが送信抑制予告通知であると判断した場合の処理について説明する。
【0089】
ステップS1504にて、ステップS1502で受信したデータの送信元監視装置の種類を1003、即ち、監視装置のタイプが送信データ量に制限があるXX−Agentであるかどうかを判断する。XX−Agentであると判断した場合、ステップS1504以降の処理を行う。XX−Agentでないと判断した場合は、送信抑制は不要であるので、ステップS1507にて送信抑制不要応答を監視装置にデータ受信応答として返す。
【0090】
ステップS1504にて、記録部708から送信データ数制限に関わる情報を取得する。
送信データ制限設定単位に応じて受信済みデータを記録部708より読み出し、データ数を得る。
【0091】
ステップS1505にて、送信抑制が必要であるかを判断する。送信抑制が不要であると判断すると、ステップS1507にて送信抑制不要応答を監視装置にデータ受信応答として返す。送信抑制が必要であると判断すると、ステップS1506の処理を行う。
【0092】
ステップS1506にて、受信済みデータの数、種類、及び、送信可能データ数の残り期間から送信抑制方法を決定し、決定した送信抑制方法を監視装置にデータ受信応答として返す。
【0093】
次に受信データが送信抑制予告通知ではないと判断した場合の処理について説明する。
ステップS1509にて、受信したデータを図9(B)に示した形式で記録部708に格納する。
【0094】
ステップS1510にて、データ送信元監視装置に正常受信応答を返す。
【0095】
図16は、監視装置101の送信抑制判断処理を説明するためのフローチャートである。
ステップS1601において、送信済みデータ数の初期化、送信データ数積算開始日の設定を行う。
【0096】
さらに、画像形成装置一台あたりの既定期間(日数)の許容送信データ数と送信データ数積算期間(日数)とから、送信データ数制限値を算出する。送信データ数制限値は、(許容送信データ数÷既定期間)×送信データ数積算期間である。ここで、許容送信データ数は、統計から得た画像形成装置一台あたりの想定される送信データ数、即ち、管理サーバ109に送信すべき事象の発生頻度に基づくものである。事象発生頻度は製品、その使用状況によっても異なる。許容送信データ数は、画像形成装置ごとの事象発生頻度のバラツキや、更に、発生頻度が想定をどの程度上回った場合に異常状態に陥ったと判断すべきかを勘案し、決定される。
【0097】
また、管理サーバ109への送信抑制予告通知をしたことを示す送信抑制予告通知フラグに通知していないことを示す値である0を設定する。
【0098】
ステップS1602からステップS1606にて、監視対象である1台以上の画像形成装置から順次、情報を取得し、管理サーバ109へデータを送信する。
【0099】
ステップS1602にて、画像形成装置に情報取得要求を送り、情報を取得する。
【0100】
ステップS1603にて、画像形成装置から取得した情報が管理サーバ109への送信対象データであるかを判断する。送信対象データであると判断した場合は、ステップS1604以降の処理を行う。送信対象データでないと判断した場合は、ステップS1606以降の処理を行う。
【0101】
ステップS1604にて、取得した送信対象データを送信することが可能であるかを判断する。
【0102】
送信抑制予告通知済であって、送信抑制方法を管理サーバ109より受信している場合は、その送信抑制方法に従って送信可能かどうかを判断する。例えば、管理サーバ109から受信した送信抑制方法が、「紙詰まりのみ送信」である場合、取得したデータが紙詰まりであるかどうかを判断し、紙詰まりであれば、送信可能と判断する。
【0103】
送信抑制予告通知済みでない場合は、送信済みデータ数と送信データ数制限値から判断する。送信済みデータ数が送信データ数制限値未満である場合、送信可能であると判断し、ステップS1605以降の処理を行う。送信済みデータ数が送信データ数制限以上である場合、送信不可能であると判断し、ステップS1609以降の処理を行う。
【0104】
ステップS1605にて、送信済みデータ数をカウントアップし、管理サーバ109へデータを送信する。
【0105】
ステップS1606にて、監視装置101が監視対象とする全ての画像形成装置のデータを取得し終わったかを判断し、未取得の画像形成装置がある場合は、ステップS1602に戻り、取得処理を続行する。全ての画像形成装置からデータを取得し終わったと判断した場合は、ステップS1607にて既定時間待機する。
【0106】
ステップS1608において、日付を確認し、積算開始日から送信データ数積算期間が経過したと判断した場合、積算開始日を更新するとともに、送信済みデータ数を更新する。そして、ステップS1602に戻る。
【0107】
ステップS1609にて、管理サーバ109へ通知抑制予告通知済みであるかどうかを判断する。送信済みである場合は、ステップS1606以降の処理を行う。未送信である場合は、ステップS1610以降の処理を行う。
【0108】
ステップS1610にて、通知抑制予告データを管理サーバ109に送信し、管理サーバ109からの応答を待つ。管理サーバ109から応答データに含まれる通知抑制方法を記録部808に格納する。
【0109】
[実施例2]
課金カウンタの送信を送信データ数制限対象外とする実施形態について説明する。
【0110】
図16に示したフローチャートを用いて監視装置101の動作を説明する。
【0111】
ステップS1603において、画像形成装置から取得したデータが課金カウンタであると判断すると、ステップS1604にて送信可能かの判断は行わない。
【0112】
そして、ステップS1605にて、送信データ数をカウントアップせず、管理サーバ109へデータを送信する。
【0113】
図17は、管理サーバが課金カウンタを受信した場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【0114】
ステップS1701にて、送信元監視装置の種類を1003、即ち、監視装置のタイプが送信データ量に制限があるXX−Agentであるかどうかを判断する。XX−Agentでないと判断した場合は、処理を終了する。XX−Agentであると判断した場合、ステップS1702以降の処理を行う。
【0115】
ステップS1702において、前回受信した課金カウンタ値と今回受信した課金カウンタ値とを比較する。今回受信した課金カウンタ値が前回受信した課金カウンタ値を超えている場合、課金カウンタ取得先の画像形成装置は正常に稼動していると判断し、処理を終了する。今回受信した課金カウンタ値が前回受信した課金カウンタ値と同じである場合、課金カウンタ取得先の画像形成装置が正常に稼動していない可能性があると判断し、ステップS1703以降の処理を行う。
【0116】
ステップS1703にて、受信済みのデータを記録部708より取得する。受信済みデータを順次過去にさかのぼって解析する。
【0117】
ステップS1704にて、ステップ1703での解析結果から画像形成装置に対してメンテナンス作業が必要かを判断する。
【0118】
次の場合、メンテナンス作業が必要であると判断し、ステップS1705以降の処理を行う。
【0119】
まず、画像形成装置の電源オンオフ、接続ケーブルの挿しなおしなど、一般のユーザの操作によって解消する類のものではないエラーが発生したことを示す情報(postErrorInformation)を受信済である。そして、その後、受信したデータは課金カウンタのみである場合。
【0120】
同じ種類の紙詰まり、例えば、同じ給紙口、あるいは、同じ排紙口にて発生、が多数発生していた場合。
【0121】
課金カウンタ値が一定期間変化がない場合。一定期間がさす期間は、画像形成装置の使用状況によって異なる。HDD208に格納されている過去の課金カウンタ値の増加傾向から期間を決定して判断する。
【0122】
ステップS1705にて、画像形成装置ID含む対処方法を含む情報を生成する。そして、対象となる画像形成装置のメンテナンス担当者にその情報を通知する。情報には予測される状況、即ち、発生しているエラー、に対処するために必要な交換部品などメンテナンスに必要な情報を含む。
【符号の説明】
【0123】
101 監視装置
102、103 画像形成装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客先に設置され、画像形成装置から各種情報を収集し、管理サーバへ通知する監視装置と、監視装置が収集した情報を受信し、管理する管理サーバとで構成されるシステムであって、
監視装置は、
通知対象イベント数の上限を保持する上限保持手段(S1601,S1608)
通知対象イベントの発生を検知するイベント検知手段(S1602)と、
通知対象イベント数を既定期間累積する累積計算手段(S1606)と、
上限保持手段で保持する上限値と、累積計算手段にて計算した累積値を比較する比較手段(S1604)と、
比較手段にて上限を超えたと判断した場合、イベント通知抑制予告を送信する送信手段(S1610)と、
を有し、
管理サーバは、
監視装置をグループ化して保持するグループ情報保持手段(S1412)と、
監視装置からのデータを受信する受信手段(S1501)と、
受信手段にて受信したデータの送信元を判断する送信元判断手段(S1503)と、
受信手段にて受信したデータ種を判断するデータ種判断手段(S1502)と、
グループ情報保持手段によって保持するグループ単位の送信データ量から通知抑制方法を判断する手段(S1505)と、
監視装置に通知抑制方法を応答として返す手段(S1506,S1507)と
を有することを特徴とする画像形成装置監視システム。
【請求項1】
顧客先に設置され、画像形成装置から各種情報を収集し、管理サーバへ通知する監視装置と、監視装置が収集した情報を受信し、管理する管理サーバとで構成されるシステムであって、
監視装置は、
通知対象イベント数の上限を保持する上限保持手段(S1601,S1608)
通知対象イベントの発生を検知するイベント検知手段(S1602)と、
通知対象イベント数を既定期間累積する累積計算手段(S1606)と、
上限保持手段で保持する上限値と、累積計算手段にて計算した累積値を比較する比較手段(S1604)と、
比較手段にて上限を超えたと判断した場合、イベント通知抑制予告を送信する送信手段(S1610)と、
を有し、
管理サーバは、
監視装置をグループ化して保持するグループ情報保持手段(S1412)と、
監視装置からのデータを受信する受信手段(S1501)と、
受信手段にて受信したデータの送信元を判断する送信元判断手段(S1503)と、
受信手段にて受信したデータ種を判断するデータ種判断手段(S1502)と、
グループ情報保持手段によって保持するグループ単位の送信データ量から通知抑制方法を判断する手段(S1505)と、
監視装置に通知抑制方法を応答として返す手段(S1506,S1507)と
を有することを特徴とする画像形成装置監視システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9(A)】
【図9(B)】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9(A)】
【図9(B)】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−221199(P2012−221199A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85902(P2011−85902)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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