説明

画像形成装置

【課題】 同一の画像データに基いて複数部のシート材に画像形成をする場合には,モータの起動,停止は非常に非効率的となる。即ち,シート材上の画像形成開始位置は1部目も2部目以降も同じであるにも関わらず,2部目以降の画像形成においても,既に1部目で行った画像データの解析を再度行うのは意味の無いことで,解析する時間が単に無駄になっていると共に,モータの非効率的な運転が強いられているだけである。
【解決手段】 画像形成制御手段60は,シート材上の画像形成開始位置を算出し,その先端部がレジストローラ130にある状態から,ヘッド50に上記シート材上の画像形成開始位置が至る状態となるようにシート材を移動させる移動量を求め,この移動量に基いて2部目以降のシート材については移動させる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,取得した画像データに基いて,複数部のシート材に画像形成することが可能な画像形成装置に関し,特に,2部目以降のシート材については1部目で行われた算出結果を用いることで,2部目以降の画像形成を効率的に行う画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より,図4に示すような画像形成装置の一例であるインクジェットプリンタBがある。このインクジェットプリンタBは,以下のようにして画像形成を行う。印刷等の画像形成の命令がインクジェットプリンタBに入力された場合に,インクジェットプリンタBは,給紙ローラ120を回転させることによって,紙等のシート材210をインクジェットプリンタBに供給する供給部である給紙トレイ110よりシート材を1部取り出してレジストローラ130へ搬送する。そして,シート材210の先端部がレジストローラ130に到達すると,シート材210の搬送が一旦停止する。尚,上記給紙ローラ120やレジストローラ130等のシート材の搬送機構は,ベルト又は歯車を介して1つのモータ(不図示)によって回転する構成となっている。続いて,インクジェットプリンタBは,上記シート材210の停止中に画像データの解析を行う。この解析では,画像形成を行う印字部であるヘッド50による画像形成が実際に開始されるシート材210上の画像形成開始位置が算出される。更に,ヘッド50の位置に上記画像形成開始位置が至るまでのシート材210の移動量を算出し,この算出された移動量に基いて,モータを起動してレジストローラ130を回転させて上記シート材210を搬送して画像形成を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術では,シート材210を給紙トレイ110より取り出し,その先端部がレジストローラ130に到達することでシート材210の搬送を一旦停止して,上記画像形成開始位置を算出することで該画像形成開始位置がヘッド50の位置に至るまでのシート材の移動量を算出し,該移動量に基いてシート材210を再び搬送して画像形成を行っていた。つまり,上記従来の技術では,シート材210を給紙トレイ110取り出した後,少なくとも1回は画像データ解析のためにシート材210の搬送が停止されることになる。これは画像データの解析のためと,シート材210の位置決めのためである。しかし,既に述べたように上記インクジェットプリンタBは,1つのモータで給紙ローラ120,レジストローラ130,排出ローラ160を駆動する構成となっているので,上述のようにモータの起動と停止が存在すると上記各種ローラの慣性等によってモータの駆動効率が悪くなるので,可能な限りモータの起動,停止の回数は少ない方が望ましい。特に,同一の画像データに基いて複数部のシート材210に画像形成をする場合には,上述のようなモータの起動,停止は非常に非効率的となる。即ち,上記画像形成開始位置は1部目も2部目以降も同じであるにも関わらず,2部目以降の画像形成においても,既に1部目で行った画像データの解析を再度行うのは意味の無いことで,解析する時間が単に無駄になっていると共に,モータの非効率的な運転が強いられているだけである。そこで,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,同一の画像データに基いて複数部のシート材に画像形成を行う際に,1部目の画像データの解析にて得られたシート材上の画像形成開始位置を2部目以降のシート材にも適用することによって,効率良く画像形成を行うことを可能にする画像形成装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は,取得した画像データに基いて,複数部のシート材に画像形成することが可能な画像形成装置において,1部目のシート材に画像形成を実行する際に算出される,該シート材の先端部が一旦停止する停止部から,画像形成を行う印字部に該シート材上の画像形成開始位置が至るまでの上記1部目のシート材の移動量を記憶するシート材移動量記憶手段と,2部目以降のシート材については,上記シート材移動量記憶手段に記憶された上記シート材の移動量に基いて,該シート材の先端部を上記停止部で停止させることなく,シート材を供給する供給部から,上記印字部に該シート材上の画像形成開始位置が至るまで移動させるシート材移動制御手段とを具備することを特徴とする画像形成装置として構成されている。本発明がこのように構成されているので,2部目以降の画像形成については,従来のように供給したシート材を画像形成装置内で一旦停止させる必要が無く無くなるので,シート材の給紙から排紙までの画像形成の工程時間を短縮することが可能となり効率的に画像形成を行うことが可能となる。また,前記画像データの取得は,原稿画像を読み取るための原稿読取手段が読み取った画像データを受信することによって行われてなり,前記1部目のシート材の移動量の算出は,当該画像処理装置側で行われることが望ましい。このように構成することで,同一原稿の画像を複数部複写する場合等においては,2部目以降のシート材への複写スピードが従来に比べて向上する。
【0005】他方,前記画像データの取得は,情報処理装置より送信された画像データを受信することによって行われてなり,前記1部目のシート材の移動量の算出は,前記情報処理装置側で行われても良い。このように構成することで,コンピュータ等の情報処理装置で処理された画像データを当該画像形成装置で出力することが可能となる。また,情報処理装置は本来画像データ等の解析を行うのに適した装置であるので,情報処理装置側で予め画像データの解析を行って上記シート材の移動量を求めることは非常に効率的であると言え,画像形成装置側が行う処理が減って負担が軽くなる。また,前記1部目のシート材の移動量の算出は,前記画像データに対して処理を行うアプリケーションソフトウェアの設定に関する情報に基いて行うことも可能である。この場合,例えば,上記アプリケーションソフトウェアがワープロ等の文書成形ソフトであれば,通常文字を書く範囲を指定する「ページ設定」等の機能を有している場合が多い。つまり,この「ページ設定」はシート材に画像形成を行う範囲を明確に示したものと言えるので,情報処理装置側でこの「ページ設定」等の情報を用いることで,シート材の移動量を非常に正確に短時間で求めることが可能となる。別のケースとしては,前記1部目のシート材の移動量の算出は,当該画像形成装置を制御する制御プログラムで前記画像データが解析されることによって行っても良い。この場合は,上記アプリケーションソフトウェアに関する情報に基いて前記1部目のシート材の移動量を算出できない場合等において有効である。また,前記取得した画像データを記憶するための画像データ記憶手段を更に具備することが望ましい。この場合,非常に大きなサイズの画像データを当該画像形成装置が取得しても対応することが可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。ここに,図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例であるインクジェットプリンタAの制御回路の概略構成を示すブロック図,図2はインクジェットプリンタAが行う一連の処理を示したフローチャート,図3は画像データの概略構成を示した一例図,図4は従来のインクジェットプリンタB,或いは本発明の実施の形態に掛かるインクジェットプリンタAにおけるシート材を搬送する搬送機構の概略構成図である。先ず,図1を用いて本発明の画像形成装置の一例であるインクジェットプリンタAの制御回路の概略構成について説明する。尚,インクジェットプリンタAにおけるシート材の供給,搬送,排出をするシート材の搬送機構は,既に述べたインクジェットプリンタB(図4参照)の搬送機構と同様とし,以下では図4も用いて説明する。インクジェットプリンタAは,ユーザによる操作入力が行われる操作部20と,シート材移動量記憶手段と画像データ記憶手段の一例であってインクジェットプリンタAが取得した画像データ等を記憶するためのメモリ30と,シート材の搬送機構である給紙ローラ120,レジストローラ130,排出ローラ160等(図4参照)を駆動するためのモータ40と,プラテン150に搬送されたシート材210にインクを射出することによって画像形成を行うヘッド50と,原稿読取手段の一例であるスキャナ70や情報処理装置の一例であるコンピュータ80(以下,単に「PC80」と記す)より画像データを取得して画像処理を行う画像処理部10と,シート材移動制御手段の一例であって該画像処理部10で処理された画像データを解析し,該解析結果に基いて上記モータ40やヘッド50を制御することによって画像形成を行う画像形成制御部60とを具備して構成されている。
【0007】ここで,上記シート材移動量記憶手段,上記シート材移動制御手段について説明する。シート材移動量記憶手段とは,1部目のシート材に画像形成を行う際に,画像形成制御部60によって算出される,シート材の先端部が一旦停止するレジストローラ130からヘッド50にシート材上の画像形成開始位置が至るまでのシート材の移動量を記憶する機能を有する手段であって,上記メモリ30がその機能を担っている。シート材移動制御手段とは,2部目以降のシート材については,上記メモリ30(シート材移動量記憶手段)に記憶されたシート材の移動量に基いて,シート材の先端部をレジストローラ130で停止させることなく,給紙トレイ110からヘッド50に上記画像形成開始位置が至るまで一気に搬送する機能を有する手段であって,上記画像形成制御部60がその機能を担っている。このような構成を有するインクジェットプリンタAの画像形成制御部60が行う一連の処理について図2を用いて以下に説明する。尚,インクジェットプリンタAは,スキャナ70より画像データを取得する場合について説明する。
【0008】先ず,画像形成制御部60は,インクジェットプリンタAの画像処理部10に,スキャナ70で読み取られた画像データを取得させる(S10)。上記ステップS10で取得される画像データは,図3に示すように,インクジェットプリンタAに対して画像形成を促すスタートコマンド210と,実行する画像形成の部数やカラー又はモノクロ等の色の指定等の画像形成時の条件を記した画像形成パラメータ220と,画像データそのものである画像データ本体230と,1部分の画像形成を終了を示すエンドコマンド240等の要素を具備して構成されている。尚,上記画像形成パラメータ220は,スキャナ70がユーザによって操作されることによって入力されている。また,上記画像データ200において,上記スタートコマンド210と上記画像形成パラメータ220は,画像データ200中におけるヘッダーとして,他方,エンドコマンド240はフッターとして各々機能していると考えても良い。上記ステップS10では,画像形成制御部60は,取得した画像データ200よりスタートコマンド210を検出することによって画像形成を開始することを認識すると共に,画像形成パラメータ220に記載されている部数に関する情報を読み取って何部画像形成を実行するかを認識する。続いて,画像形成制御部60は,給紙ローラ120を回転させて1部目のシート材を給紙トレイ110より取り出して,シート材の先端部がレジストローラ130に到達するところまで供給する(S20)。
【0009】続いて,上記ステップS10で取得した画像データ本体230を画像処理部10で画像処理すると共に,画像形成制御部60で画像データを解析してメモリ30に記憶する(S40)。上記ステップS40の解析の処理の結果,シート材上における画像形成開始位置が算出され,更に,ヘッド50の位置に該画像形成開始位置が至るまでのシート材の移動量が算出され(S50),メモリ30に記憶される(S60)。画像形成制御部60は,上記算出されたシート材の移動量に基いてモータ40を駆動させて,レジストローラ130でシート材上の画像形成開始位置がヘッド50の位置になるようにシート材を移動させ(S70),画像データ本体230に基いて,ヘッド50やレジストローラ130等を駆動制御してシート材に画像形成を実行する(S85)。続いて,画像形成制御部60は,1部分の画像形成が終了した際に画像データ本体230の次にあるフッターであるエンドコマンド240が検出されるか否かを判断する(S90)。即ち,画像形成制御部60が画像データ本体230を順次読み出すことで,上記ヘッド50や上記レジストローラ130等を駆動しており,最終的には上記エンドコマンド240が検出されることによって,1部分の画像形成が終了する。上記ステップS90で,上記エンドコマンド240が検出されると,画像形成制御部60は,上記画像パラメータ220に記載されている部数に関する情報と,既に画像形成を行ったシート材の部数とに応じて,ステップS10で取得した画像データ200に関する画像形成を全て行ったか否かを判断する(S100)。上記ステップS100において,全ての画像形成が終了してないと判断された場合は,画像形成制御部60は,現在画像形成が終了したシート材を排出すると共に,メモリ30に記憶された上記シート材の移動量に基いて,次のシート材を給紙トレイ110より取り出し,且つヘッド50の位置に上記画像形成開始位置が至るまで停止させること無く一気にシート材を移動させる(S110)。そして,2部目以降のシート材に対して画像形成を開始する(S85)。つまり,ステップS110,S85,S90,S100の処理が,画像処理パラメータ220に記載された部数分の画像形成が完了するまで実行される。このように処理を行うことで,2部目以降のシート材に対する画像形成については,シート材の供給,移動(搬送)はステップS110のみで行われることとなり,従来のように2部目以降のシート材に対しても,ステップS20とステップS70でシート材の搬送停止を行っていた場合に比較して非常に効率良く画像形成が実行されることになる。
【0010】
【実施例】上記実施の形態では,スキャナ70を本発明の実施の形態であるインクジェットプリンタAに接続して,スキャナ70から画像データを取得する場合について説明したが,コンピュータ等のPC80を上記インクジェットプリンタAに接続して,PC80側より画像データを取得する場合について以下に述べる。インクジェットプリンタAにPC80を接続した場合も,既に述べたスキャナ70と同様に図2に示す一連の処理をインクジェットプリンタA側で行うことも可能である。しかし一方,PC80は,スキャナ70とは異なって情報処理装置であるので,上記ステップS40からS60までの解析の処理等を行うことも可能であり,画像データの解析等に適しているともいえる。例えば,次の2通りの処理方法が考えられる。
(アプリケーションソフトウェアの設定)例えば,PC80が元々具備するワープロ等の文書成形ソフトにおいては,通常文字を書く範囲を指定する「ページ設定」等の機能を有しているものが多い。つまり,この「ページ設定」は,シート材上で画像形成を行える範囲を明確に示したものといえるので,PC80側でこの「ページ設定」の情報を用いることでシート材上の画像形成開始位置を算出し,ヘッド50の位置に該画像形成開始位置が至るまでのシート材の移動量を,正確に短時間で算出することが可能となる。
(インクジェットプリンタAを制御する制御プログラム)もう1つの処理方法は,インクジェットプリンタAを制御するためにPC80が具備する制御プログラムが,インクジェットプリンタAに送信する画像データの解析を行うことも可能である。この制御プログラムは,通称“ドライバ”と呼ばれるソフトウェアであっても良く,この場合は上述のようにアプリケーションソフトウェアの「ページ設定」等を直接的に認識できない場合等において有効であり,情報処理を得意とするPC80上で画像データの解析を実行するので,効率良く解析することが可能となる。
【0011】
【発明の効果】本発明は,取得した画像データに基いて,複数部のシート材に画像形成することが可能な画像形成装置において,1部目のシート材に画像形成を実行する際に算出される,該シート材の先端部が一旦停止する停止部から,画像形成を行う印字部に該シート材上の画像形成開始位置が至るまでの上記1部目のシート材の移動量を記憶するシート材移動量記憶手段と,2部目以降のシート材については,上記シート材移動量記憶手段に記憶された上記シート材の移動量に基いて,該シート材の先端部を上記停止部で停止させることなく,シート材を供給する供給部から,上記印字部に該シート材上の画像形成開始位置が至るまで移動させるシート材移動制御手段とを具備することを特徴とする画像形成装置として構成されている。本発明がこのように構成されているので,2部目以降の画像形成については,従来のように供給したシート材を画像形成装置内で一旦停止させる必要が無く無くなるので,シート材の給紙から排紙までの画像形成の工程時間を短縮することが可能となり効率的に画像形成を行うことが可能となる。また,前記画像データの取得は,原稿画像を読み取るための原稿読取手段が読み取った画像データを受信することによって行われてなり,前記1部目のシート材の移動量の算出は,当該画像処理装置側で行われることが望ましい。このように構成することで,同一原稿の画像を複数部複写する場合等においては,2部目以降のシート材への複写スピードが従来に比べて向上する。
【0012】他方,前記画像データの取得は,情報処理装置より送信された画像データを受信することによって行われてなり,前記1部目のシート材の移動量の算出は,前記情報処理装置側で行われても良い。このように構成することで,コンピュータ等の情報処理装置で処理された画像データを当該画像形成装置で出力することが可能となる。また,情報処理装置は本来画像データ等の解析を行うのに適した装置であるので,情報処理装置側で予め画像データの解析を行って上記シート材の移動量を求めることは非常に効率的であると言え,画像形成装置側が行う処理が減って負担が軽くなる。また,前記1部目のシート材の移動量の算出は,前記画像データに対して処理を行うアプリケーションソフトウェアの設定に関する情報に基いて行うことも可能である。この場合,例えば,上記アプリケーションソフトウェアがワープロ等の文書成形ソフトであれば,通常文字を書く範囲を指定する「ページ設定」等の機能を有している場合が多い。つまり,この「ページ設定」はシート材に画像形成を行う範囲を明確に示したものと言えるので,情報処理装置側でこの「ページ設定」等の情報を用いることで,シート材の移動量を非常に正確に短時間で求めることが可能となる。別のケースとしては,前記1部目のシート材の移動量の算出は,当該画像形成装置を制御する制御プログラムで前記画像データが解析されることによって行っても良い。この場合は,上記アプリケーションソフトウェアに関する情報に基いて前記1部目のシート材の移動量を算出できない場合等において有効である。また,前記取得した画像データを記憶するための画像データ記憶手段を更に具備することが望ましい。この場合,非常に大きなサイズの画像データを当該画像形成装置が取得しても対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例であるインクジェットプリンタAの概略構成を示すブロック図。
【図2】インクジェットプリンタAが行う一連の処理を示したフローチャート。
【図3】画像データの概略構成を示した一例図。
【図4】従来のインクジェットプリンタB,或いは本発明の実施の形態に掛かるインクジェットプリンタAにおけるシート材を搬送する搬送機構の概略構成図。
【符号の説明】
A………インクジェットプリンタ(画像形成装置)
10………画像処理部
30………メモリ(シート材移動量記憶手段,画像データ記憶手段)
40………モータ
60………画像形成制御部(シート材移動制御手段)
70………スキャナ(原稿読取手段)
80………PC(情報処理装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】 取得した画像データに基いて,複数部のシート材に画像形成することが可能な画像形成装置において,1部目のシート材に画像形成を実行する際に算出される,該シート材の先端部が一旦停止する停止部から,画像形成を行う印字部に該シート材上の画像形成開始位置が至るまでの上記1部目のシート材の移動量を記憶するシート材移動量記憶手段と,2部目以降のシート材については,上記シート材移動量記憶手段に記憶された上記シート材の移動量に基いて,該シート材の先端部を上記停止部で停止させることなく,シート材を供給する供給部から,上記印字部に該シート材上の画像形成開始位置が至るまで移動させるシート材移動制御手段とを具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】 前記画像データの取得は,原稿画像を読み取るための原稿読取手段が読み取った画像データを受信することによって行われてなり,前記1部目のシート材の移動量の算出は,当該画像処理装置側で行われてなる請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】 前記画像データの取得は,情報処理装置より送信された画像データを受信することによって行われてなり,前記1部目のシート材の移動量の算出は,前記情報処理装置側で行われてなる請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】 前記1部目のシート材の移動量の算出は,前記画像データに対して処理を行うアプリケーションソフトウェアの設定に関する情報に基いて行われてなる請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】 前記1部目のシート材の移動量の算出は,当該画像形成装置を制御する制御プログラムで前記画像データが解析されることによって行われてなる請求項3記載の画像形成装置。
【請求項6】 前記取得した画像データを記憶するための画像データ記憶手段を更に具備してなる請求項1から請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2003−80775(P2003−80775A)
【公開日】平成15年3月19日(2003.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−274564(P2001−274564)
【出願日】平成13年9月11日(2001.9.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】