説明

画像形成装置

【課題】装置本体内の確実な冷却処理を行い得るようにした上で、設備コストおよび運転コストの低減化に貢献する。
【解決手段】帯電装置と、静電潜像を形成させる露光装置と、感光体ドラムにトナー像を形成させる現像装置と、トナー像を用紙に転写する転写装置と、感光体ドラムの周面に残留した残留トナーを取り除くクリーニング装置と、トナー像を定着させる定着装置と、電力を供給する電源ユニット117とが装置本体111に内装されてなり、帯電装置114b周辺の空気を吸引する第1ファン21と、定着装置115周辺の空気を吸引する第2ファン22と、第1および第2ファン21,22が吸引した空気を電源ユニット117へ導く通気ダクト30とが備えられ、通気ダクト30の下流端には、当該通気ダクト30内の空気を電源ユニット117に向かわせる第3ファン23が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やファクシミリ装置、さらにはコンピュータ等に付設されたプリンタ等の画像形成装置に関するものであり、装置本体内の雰囲気を適正な状態に保持する技術の改良に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載されているような画像形成装置が知られている。この画像形成装置は、画像情報に基づいた光線を回転している感光体ドラムの周面に照射することにより当該周面に静電潜像を形成させ、引き続きこの静電潜像に向けてトナーを供給することによってトナー像を形成させ、このトナー像を所定の用紙に転写した後、定着装置による加熱処理で用紙上のトナー像を用紙に定着させるようになっている。定着処理後の用紙は装置本体外に排出される。
【0003】
このような構成の画像形成装置にあっては、装置本体内に定着装置や帯電装置等の各種の発熱体が存在するばかりか、帯電装置からはオゾンが発生して装置本体内が画像形成処理に適さない環境になることがあるため、特許文献1に記載の画像形成装置においては、発熱源を含む装置の近傍の空気を発熱源を複数のファンの駆動で排気して新鮮な空気を導入し、これによって装置温帯内を冷却するとともに、発生したオゾンを気流に同伴させて外部に放出するようになされている。
【特許文献1】特開平9−212066号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の画像形成装置にあっては、発熱源を有するユニット毎に冷却用のファンが設けられているため、ファンの台数が多くなって製造コストが嵩むばかりか(因みに、特許文献1のものは、合計5台のファンが採用されている)、対象となるユニットの周辺温度が高くなると、そのユニットを対象として設けられたファンが駆動して周囲の空気が新鮮な空気と入れ替えられるが、各ファンの間の連携について特に考慮が払われているわけではないため、必要のないファンを駆動させている場合もあり、ランニングコストも嵩むという問題が存在した。
【0005】
本発明は、かかる状況に鑑みなされたものであって、装置本体内の被冷却装置に対して確実な冷却処理を行い得るようにした上で、設備コストおよび運転コストの低減化に貢献する画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、少なくとも感光体ドラムの周面を帯電させる帯電装置と、所定のトナー像が転写された用紙に定着処理を施す定着装置と、前記各装置に電力を供給する電源ユニットとが装置本体に内装されてなる画像形成装置において、前記帯電装置周辺の空気を吸引する第1ファンと、前記定着装置周辺の空気を吸引する第2ファンと、第1および第2ファンが吸引した空気を前記電源ユニットへ導く通気ダクトとが備えられ、前記通気ダクトの下流端には、当該通気ダクト内の空気を前記電源ユニットに向かわせる第3ファンが設けられていることを特徴とするものである。
【0007】
かかる構成によれば、装置本体内の雰囲気温度およびオゾン濃度は、帯電装置周辺を対象とした第1ファンと、定着装置周辺を対象とした第2ファンと、電源ユニットを対象とした第3ファンとの必要最小限の3台のファンの駆動によって適正な値に維持されるため、従来のように3台を越えるファンを採用する場合に比較し、設備コストの低減化が達成される。
【0008】
また、第1および第2ファンのいずれか一方または双方が駆動した状態で、これらのファンによる気流が通気ダクトおよび第3ファンを介して電源ユニットに供給されるため、特に電源ユニットの周囲の雰囲気温度がそれほど高温になっていない場合には、帯電装置および定着装置のいずれか一方または双方用として使用済の空気を電源ユニット周辺の雰囲気の冷却に供することができ、これによって第3ファンを駆動させなくてもよい分エネルギーコスト(電力コスト)の低減化に貢献する。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記定着装置周辺の雰囲気温度を検出する第1温度センサと、前記電源ユニット周辺の雰囲気温度を検出する第2温度センサと、前記帯電装置周辺のオゾン濃度を検出するオゾンセンサと、前記第1および第2温度センサ並びにオゾンセンサの検出結果に基づいて第1〜第3ファンの駆動を制御する制御部が設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
かかる構成によれば、各センサの検出結果に基づいて各ファンの駆動が適切に制御される。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記制御部は、第1および第2温度センサからの検出信号により前記雰囲気温度が予め設定された上限温度を越えたか否かを判別する温度判別部と、オゾンセンサからの検出信号によりオゾン濃度が予め設定された上限濃度を越えたか否かを判別するオゾン判別部と、前記温度判別部およびオゾン判別部の判別結果に基づいて第1〜第3ファンに制御信号を出力する制御信号出力部とを有し、前記制御信号出力部は、前記オゾン濃度が前記上限濃度を越えた場合に前記第1ファンを駆動させる制御信号を出力する一方、オゾン濃度が上限値以下の場合に第1ファンの駆動を停止させる制御信号を出力し、前記雰囲気温度が前記上限温度を越えた場合に前記第2および第3ファンのいずれか一方または双方を駆動させる制御信号を出力する一方、雰囲気温度が上限温度以下の場合に第2および第3ファンの駆動を停止させる制御信号を出力するものであることを特徴とするものである。
【0012】
かかる構成によれば、制御装置を採用した請求項2記載の発明がさらに具体化され、第1および第2温度センサ並びにオゾンセンサの検出結果に基づく制御部の制御で第1〜第3ファンが装置本体内の温度およびオゾン濃度を予め設定された上限値以下にするべく適正に駆動する一方、上限値以下になっている場合には、第1〜第3ファンのいずれかまたは全てが停止するため、少ないファンの台数でありながら装置本体内の温度およびオゾンの濃度が高くなり過ぎることが回避される。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記電源ユニットおよび前記第1〜第3ファンは、前記装置本体内の背面側に設けられていることを特徴とするものである。
【0014】
かかる構成によれば、第1〜第3ファンが装置本体の背面側に設けられていることにより、装置本体の正面側でこれらのファンが発する騒音が聞こえ難くなる。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の発明によれば、第1および第2ファンのいずれか一方または双方が駆動した状態で、これらのファンによる気流が通気ダクトおよび第3ファンを介して電源ユニットに供給されるため、特に電源ユニットの周囲の雰囲気温度がそれほど高温になっていない場合には、帯電装置および定着装置のいずれか一方または双方用として使用済の空気を電源ユニット周辺雰囲気の冷却に供することができ、これによって第3ファンを駆動させなくてもよい分エネルギーコスト(電力コスト)の低減化に貢献することができる。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、定着装置周辺の雰囲気温度を検出する第1温度センサと、電源ユニット周辺の雰囲気温度を検出する第2温度センサと、前記帯電装置周辺のオゾン濃度を検出するオゾンセンサと、第1および第2温度センサ並びにオゾンセンサの検出結果に基づいて第1〜第3ファンの駆動を制御する制御部が設けられているため、各センサの検出結果に基づいて各ファンの駆動が適切に制御される。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明がさらに具体化され、第1および第2温度センサ並びにオゾンセンサの検出結果に基づく制御部の制御で第1〜第3ファンが適正に駆動・停止するため、少ないファンの台数でありながら装置本体内の温度およびオゾンの濃度が高くなり過ぎることを有効に抑えることができる。
【0018】
請求項4記載の発明によれば、第1〜第3ファンが装置本体の背面側に設けられているため、装置本体の正面側でこれらのファンが発する騒音が聞こえ難くなり、騒音対策上好都合である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す外観斜視図であり、図2は、画像形成装置の構成要素である複合機の内部構造を示す正面断面視の説明図である。なお、本実施形態では、本発明に係る画像形成装置の構成要素として、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能等の各機能を兼ね備えた複合機を例に挙げて説明するが、画像形成装置の構成要素が複合機であることに限定されるものではなく、例えば複写機、プリンタ装置、ファクシミリ装置あるいはスキャナ装置等の単能機であってもよい。
【0020】
まず図1に示すように、画像形成装置10は、画像形成処理を行なう複合機11と、この複合機11の図1における右側部に付設された、多数枚の転写処理用の用紙Pを貯留して給紙する給紙装置12と、同左側部に付設された、転写処理後の用紙Pに対してパンチングやステイプル処理等の後処理を施す後処理装置13とからなる基本構成を有している。複合機11は、内部に後述する画像形成用の各種の機器が装着された直方体状の装置本体111と、この装置本体111の上部に付設された原稿読取装置119とからなっている。
【0021】
前記装置本体111には、側面の適所に電源スイッチ111aが設けられているとともに、上面の適所(原稿読取装置119の前側)に操作パネル111bが設けられ、この操作パネル111bには、画像形成処理をスタートさせるスタートボタン111c、用紙Pの処理枚数等を入力するためのテンキー111dおよび各種のコメントを出力する液晶製のモニター画面111e等が配設されている。
【0022】
かかる装置本体111の前面の上半分には、開閉可能な前面扉118が設けられ、この前面扉118には、空気取入れ口118aが開口されている。この空気取入れ口118aは、右空気取入れ口118bと、中央空気取入れ口118cと、左空気取入れ口118dとからなっている。前記右空気取入れ口118bは、後述する現像装置114dに対応して設けられ、前記中央空気取入れ口118cは、後述するクリーニング装置114fに対応して設けられ、前記左空気取入れ口118dは、後述する定着装置115に対応して設けられている。右空気取入れ口118bおよび左空気取入れ口118dはいずれもルーバー状に形成されているのに対し、中央空気取入れ口118cは、エンブレムの表記された縦形の表象板118eの周りの隙間から空気を取り入れるようになっている。
【0023】
かかる前記装置本体111内には、その下部に配設された給紙部112と、この給紙部112の側方および上方に配設された用紙搬送部113と、給紙部112の上方に配設された画像形成部114と、この画像形成部114の排出側に配設された定着装置115と、これら画像形成部114および定着装置115の上方に配設された画像読取部116とが設けられている。画像形成部114および定着装置115は、装置本体111の内部で用紙搬送方向と直交する幅方向(図2の紙面に直交する方向)に沿って細長く配設され、装置本体111内の上部において図2における右側から画像形成部114、定着装置115の順に用紙Pの搬送方向(左右方向)に沿って並設されている。
【0024】
前記給紙部112は、給紙カセット112aに積層載置された用紙Pの束を、給紙ローラ112bの回転動作によって最上位の用紙Pから1枚ずつ用紙搬送部113に給紙するものである。かかる用紙搬送部113は、給紙部112または前記給紙装置12から給紙された用紙Pを、各種搬送ローラ対113aによって画像形成部114へ搬送し、さらに画像形成部114および定着装置115において画像形成がなされた用紙Pを定着装置115の下流側に設けられた搬送ローラ対113aを介して後処理装置13に搬送するようになっている。
【0025】
なお、両面印刷時には、用紙Pはスイッチバック部113bによって画像転写面が反転された後に、再び画像形成部114に搬送される。また、後処理装置13が設置されていない場合には、定着装置115による定着処理後の用紙Pは、定着装置115の下流側の搬送ローラ対113aを介して直接外部に排出される。
【0026】
画像読取部116は、原稿の画像情報を読み取るものであり、1枚ずつの原稿を手置きで読み取らせる場合には、原稿読取装置119を開いて装置本体111の上面に設けられたコンタクトガラス116a上に当該原稿を載置する一方、原稿束から1枚ずつを自動的に読み取らせる場合には、当該原稿束を閉じた状態の原稿読取装置119の給紙トレイ上に載置するようになっている。原稿束が給紙トレイ上に載置された場合は、当該原稿束から1枚ずつの原稿が自動的に順次コンタクトガラス116a上に送り込まれるようになっている。いずれの場合でもコンタクトガラス116a上に位置した原稿に、露光ランプから光が照射され、その反射光を反射鏡を介してCCDラインセンサ等からなる光電変換部に導くようになされている。
【0027】
画像形成部114は、上記画像読取部116の下方に配設され、電子写真プロセスによって、用紙P上に所定のトナー像を形成するものであり、回転可能に軸支された光導電性を有する感光体ドラム114aと、この感光体ドラム114aの周囲にその回転方向に沿って配設された帯電装置114bと、同露光装置114cと、同現像装置114dと、同転写装置114eと、同クリーニング装置114fと、同除電装置114gとを備えている。帯電装置114bは、例えば放電ワイヤに高電圧を印加することにより発生するコロナ放電によって感光体ドラム114aの周面に電荷を付与するものが採用されている。
【0028】
前記定着装置115は、上記画像形成部114の用紙搬送方向の下流側に配置され、画像形成部114においてトナー像の転写された用紙Pを、加熱ローラ115aと加圧ローラ115bとからなる一対の定着ローラに挟持させて加熱し、用紙上のトナー像を当該用紙Pに定着させるものである。
【0029】
前記給紙装置12は、大量の用紙Pを収容し、装置本体111の用紙搬送部113に向けて用紙Pを給送するものである。給紙装置12内では、大量の用紙Pが積載されるリフト部121が上下移動し、積載された用紙束の最上位のものが捌きローラ122および搬送ローラ対123によって繰り出され、装置本体111側に搬送されるようになっている。
【0030】
前記後処理装置13は、上記装置本体111から下流端の搬送ローラ対113aを介して搬送されてきた用紙Pに対して、パンチ処理およびステイプル処理等の後処理や、用紙Pを中央で折りたたんでブック綴じするブック綴じ処理等を行った後、用紙Pをメイン排出トレイ131または多段に構成されたサブ排出トレイ132に排出するものである。なお、図1では、排出トレイ131,132の図示を省略している。
【0031】
以下、このように構成された画像形成装置10の基本的な動作を説明する。まず、図2で時計方向に回転する感光体ドラム114aの周面が帯電装置114bによって一様に帯電され、引き続き前記画像読取部116で読み取られた画像情報に基づいて露光装置114c(レーザー装置等)からのレーザービームが感光体ドラム114aの周面に照射され、これによって感光体ドラム114aの周面に静電潜像が形成される。この静電潜像に現像装置114dから現像剤としてのトナーが供給されることによりトナー像が形成される。
【0032】
ついでトナー像が形成された感光体ドラム114aに向けて、給紙装置12または給紙部112からの用紙Pが用紙搬送部113を通って画像形成部114へ搬送され、この画像形成部114において転写ローラ等からなる転写装置114eにより感光体ドラム114aの周面のトナー像が用紙Pに転写される。そして、トナー像が転写された用紙Pは感光体ドラム114aから分離され、定着装置115に搬送され、加熱ローラ115aおよび加圧ローラ115b間を通過することによる加熱処理でトナー像が定着される。定着装置115を通過した用紙Pは、搬送ローラ対113aを経て後処理装置13に搬送され、ステープル、パンチ等の所定の後処理後に用紙排出トレイ131,132に排出される。
【0033】
そして、トナー像の用紙Pへの転写処理が完了した感光体ドラム114aは、クリーニング装置114fで周面に残留している残留トナーが取り除かれた後、除電装置114gで残留電荷を除去する除電処理が施され、その後、帯電装置114bにより再び周面に帯電処理が施される。
【0034】
このように構成された画像形成装置10においては、上記のような画像形成動作により、画像形成部114や定着装置115等が発熱し、特に定着装置115からの発熱によって装置本体111内が高温雰囲気になるとともに、帯電装置114bの周辺では高電圧によるコロナ放電に起因してオゾンが生成される。この高温雰囲気やオゾン雰囲気をそのまま放置すると、装置内機器に悪影響を及ぼす虞があることから、本発明においては、3台のファン20(第1ファン21、第2ファン22および第3ファン23)の駆動によって装置本体111内の雰囲気を入れ換える(具体的には外気を装置本体111内に導入する)ことにより、装置本体111内を冷却するとともに、帯電装置114b周辺のオゾン濃度を抑えるようになされている。
【0035】
以下、図3〜図5を基に必要に応じて図1および図2を参照しながら装置本体111内に設けられた第1〜第3ファン21,22,23の配置について説明する。図3は、第1〜第3ファン21,22,23の配置を説明するための複合機11の平面断面視の説明図であり、図4は、同側面断面視の説明図、図5は、同正面断面視の説明図である。複合機11の装置本体111内には、奥側の隅部(図3における左方の上側の隅部)に各内装機器へ電力を供給する電源ユニット117が設けられている。本発明においては、この電源ユニット117も冷却対象とされている。
【0036】
図3〜図5に示すように、装置本体111内の奥側には、第1ファン21、第2ファン22および第3ファン23からなる3台のファン20が設けられている。
【0037】
第1ファン21は、主に帯電装置114bで発生するオゾンによりオゾン濃度が上昇した雰囲気を吸引して新鮮な空気と置換するとともに、この置換で画像形成部114、現像装置114dおよびクリーニング装置114f付近の温度を降下させる役割をも担ったものであり、正面方向を向いた状態でクリーニング装置114fと対向配置されている。
【0038】
かかる第1ファン21は、帯電装置114bをカバーするように寸法設定された第1フード211と、この第1フード211内に同心で装着された第1回転羽根212と、この第1回転羽根212を駆動軸回りに一体回転させる第1ファンモータ213とを備えて構成されている。従って、第1ファンモータ213の駆動で第1回転羽根212が駆動軸回りに回転すると、装置本体111の正面側から帯電装置114b周辺を長手方向に向かうように気流が形成され、これによって帯電装置114bで発生したオゾンが気流に同伴して第1ファン21に吸引されるようになっている。
【0039】
前記第2ファン22は、定着装置115付近の高温になった雰囲気を吸引するためのものであり、正面方向を向いた状態で定着装置115の奥側の端面と対向配置されている。
【0040】
かかる第2ファン22は、定着装置115の奥側の端面を覆うように寸法設定された第2フード221と、この第2フード221内に同心で装着された第2回転羽根222と、この第2回転羽根222を駆動軸回りに一体回転させる第2ファンモータ223とを備えて構成されている。従って、第2ファンモータ223の駆動で第2回転羽根222が駆動軸回りに回転することにより、装置本体111の正面側から定着装置115周辺を長手方向に向かうように気流が形成され、これによって定着装置115により加熱された空気が気流に同伴して第2ファン22に吸引されるため、定着装置115周りの雰囲気が予め設定された温度より高温になるのが防止されるようになっている。
【0041】
前記第3ファン23は、気流を電源ユニット117の筐体へ向けて吹き付けることにより当該電源ユニット117を冷却するためのものであり、当該筐体の上面と対向配置されている。かかる第3ファン23は、電源ユニット117の筐体の上面を覆うように寸法設定された第3フード231と、この第3フード231内に同心で垂直に装着された第3回転羽根232と、この第3回転羽根232を駆動軸回りに一体回転させる第3ファンモータ233とを備えて構成されている。従って、第3ファンモータ233の駆動で第3回転羽根232が駆動軸回りに回転することにより、装置本体111の空気が上面側から電源ユニット117に吹き付けられ、これによって電源ユニット117周りの雰囲気が予め設定された温度より高温になるのを防止するようになされている。
【0042】
そして、本発明においては、前記第1フード211および第2フード221の下流側と前記第3フード231の上流側との間に通気ダクト30が配設されている。この通気ダクト30は、第1フード211の下流端から後方(図4の左方)に向かって延設された第1ダクト31と、第2フード221の下流端から後方に向かって延設された第2ダクト32と、これら第1および第2ダクト31,32の下流端がそれぞれ接続された集合ダクト33とからなっている。
【0043】
従って、第1および第2ファン21,22が吸引した空気は、第1および第2ダクト31,32を通って集合ダクト33に集められ、第3ファン23を介して電源ユニット117に供給されるようになっている。このようにされるのは、電源ユニット117は、その周辺温度が予め設定された定着装置115の周辺の上限温度よりある程度高くても支障なく機能するため、定着装置115の冷却に供された後の空気を電源ユニット117の冷却用に使用し得るからである。
【0044】
また、このようにすることで電源ユニット117の周辺の温度が予め設定された所定の上限温度より低いときには、第3ファン23を駆動させることなく、第1ファン21および第2ファン22のいずれか一方または双方から送り込まれてくる空気のみによって電源ユニット117を冷却することが可能になり、これによって第3ファン23を駆動させなくてもよい分消費電力を節約することができる。
【0045】
前記ファン20(第1〜第3ファン21,22,23)は、装置本体111内の適所に設けられた制御部40(図6)によってその駆動および停止が制御されるようになっている。本発明においては、制御部40による制御を実行するために、装置本体111内の駆動環境の雰囲気を検出する環境センサ50(図4)が設けられている。
【0046】
この環境センサ50として、本実施形態においては、帯電装置114bの近傍に配設された、当該帯電装置114bの駆動により発生するオゾンの濃度を検出するためのオゾンセンサ51と、定着装置115の近傍に配設された、当該定着装置115の駆動により加熱される定着装置115周りの雰囲気温度を検出するための第1温度センサ52と、電源ユニット117の近傍に配設された、電源ユニット117周りの雰囲気温度を検出する第2温度センサ53とが採用されている。
【0047】
前記制御部40は、かかるオゾンセンサ51並びに第1および第2温度センサ52,53からの検出信号に基づき所定の制御信号を第1〜第3ファンモータ213,223,233へ向けて出力することにより、ファン20の駆動・停止制御を行なうようになっている。
【0048】
図6は、このような制御部40によるファン20のオン・オフ制御の一実施形態を説明するためのブロック図である。図6に示すように、制御部40は、中央演算処理装置としてのCPU(central processing unit)41と、制御プログラムや判別用の設定数値等が記憶された読取り専用のROM(read only memory)42と、演算途中で発生する一時的なデータを記憶する読み書き自在のRAM(random access memory)43とを備えて構成されている。CPU41には、オゾン濃度判別部411と、温度判別部412と、制御信号出力部413とが設けられている。
【0049】
前記オゾン濃度判別部411は、前記オゾンセンサ51からの検出信号に基づき帯電装置114bの周辺のオゾン濃度が予め設定された上限濃度(ROM42に記憶されている)を越えているか否かを判別し、この判別結果を制御信号出力部413へ出力するものである。
【0050】
前記温度判別部412は、第1温度センサ52からの検出信号に基づき定着装置115の周辺の温度が予め設定された設定温度(第1上限温度)を越えているか否か、および第2温度センサ53からの検出信号に基づき電源ユニット117の周辺が予め設定された設定温度(第2上限温度)を越えているか否かを判別し、この判別結果を制御信号出力部413へ出力するものである。
【0051】
前記制御信号出力部413は、第1および第2温度センサ52,53のいずれか一方または双方から入力された前記判別結果に基づいて第1〜第3ファンモータ213,223,233へ向けて所定の制御信号を出力し、これによって第1〜第3ファンモータ213,223,233を駆動させたり、停止させたりするものである。
【0052】
具体的には、帯電装置114b周辺のオゾン濃度が上限濃度を越えているとオゾン濃度判別部411が判別した場合、制御信号出力部413は、第1ファンモータ213へ向けて第1ファンモータ213を駆動させる制御信号(駆動信号)を出力し、これによる第1ファンモータ213の駆動で帯電装置114b周辺の空気が第1ファン21によって吸引される。
【0053】
そして、帯電装置114b周辺の空気が吸引されると、帯電装置114bの周辺には、新たに装置本体111外から導入された空気によって当該帯電装置114bの長手方向に沿った気流が形成されるため、帯電装置114bの駆動で生成したオゾンがこの気流に同伴して第1ファン21に吸引され、第1ダクト31、集合ダクト33および第3ファン23を介して装置本体111内に戻され(このとき電源ユニット117は、オゾンを含む空気によって冷却される)た後、装置本体111の底板111gに設けられた排気孔111hを通って外部に排出される。
【0054】
これに対し、オゾン濃度判別部411が帯電装置114b周辺のオゾン濃度を上限濃度以下であると判別した場合、制御信号出力部413は、第1ファンモータ213へ向けて第1ファンモータ213を停止させるための制御信号(停止信号(駆動信号の出力を中止することを含む))を出力するため、第1ファンモータ213は停止する。
【0055】
ついで、定着装置115周辺の温度が上限温度を越えていると温度判別部412が判別した場合、制御信号出力部413は、第2ファンモータ223へ向けて第2ファンモータ223を駆動させる制御信号(駆動信号)を出力し、これによる第2ファンモータ223の駆動で定着装置115周辺の空気が第2ファン22によって吸引される。
【0056】
そして、定着装置115周辺の空気が吸引されると、定着装置115の周辺には、新たに装置本体111外から導入された空気によって当該定着装置115の長手方向に沿った気流が形成されるため、定着装置115の発熱で昇温した定着装置115周りの空気がこの気流に同伴して第2ファン22に吸引され、第2ダクト32および第3ファン23を介して装置本体111内に戻され、電源ユニット117の冷却に供された後、装置本体111の底板111gに設けられた排気孔111h等を通って外部に排出される。
【0057】
これに対し、温度判別部412が定着装置115周辺の温度を上限温度以下であると判別した場合、制御信号出力部413は、第2ファンモータ223へ向けて第2ファンモータ223を停止させるための制御信号(停止信号(駆動信号の出力を中止することを含む))を出力するため、第2ファンモータ223は停止する。
【0058】
また、電源ユニット117周辺の温度が上限温度を越えていると温度判別部412が判別した場合、制御信号出力部413は、第3ファンモータ233へ向けて当該第3ファンモータ233を駆動させる制御信号(駆動信号)を出力し、これによる第3ファンモータ233の駆動で第3ファン23からの気流が電源ユニット117へ向けて吹き付けられ、これによって電源ユニット117が冷却される。電源ユニット117の冷却に供された空気は、装置本体111の底板111gに設けられた排気孔111h等を通って外部に排出される。
【0059】
これに対し、温度判別部412が電源ユニット117周辺の温度を上限温度以下であると判別した場合、制御信号出力部413は、第3ファンモータ233へ向けて当該第3ファンモータ233を停止させるための制御信号(停止信号(駆動信号の出力を中止することを含む))を出力するため、第2ファンモータ223は停止し、第3ファン23の駆動による電源ユニット117の冷却処理は停止される。但し、第1ファン21または第2ファン22が駆動しているときは、これらの駆動による気流が電源ユニット117に供給されるため、電源ユニット117は、第3ファン23が停止している状態でありながら第1〜第2ファン21,22による気流で冷却される。
【0060】
前記上限濃度は、複合機11の機種やオゾンセンサ51の設置位置などによって異なるが、本実施形態においては、0.2ppmとされている。かかる上限濃度が設定されるのは、帯電装置114bの周りのオゾン濃度が0.2ppmを越えると、その強い酸化作用によって感光体ドラム114aの表面を導電化させ、いわゆる「画像流れ現象」を引き起こすからである。
【0061】
前記第1および第2上限温度は、複合機11の機種や第1および第2温度センサ52,53の設置位置などによって異なるが、本実施形態においては第1上限温度が70℃に、第2上限温度が100℃に設定されている。
【0062】
第1上限温度が70℃に設定されているのは、70℃を越えると、定着装置115の内部の樹脂製の部品が熱により変形したり、破損したりする虞があるためである。
【0063】
また、第2上限温度が100℃に設定されているのは、100℃を越えると、電源ユニット117に内装されている基板にマウントされた電子部品が正常に機能しなくなる虞があるが、かかる不都合を回避するためである。
【0064】
以下、制御部40による第1〜第3ファンモータ213,223,233のオン・オフ制御(駆動・停止の制御)のフローについて説明する。図7は、制御部40による第1〜第3ファンモータ213,223,233のオン・オフ制御のフローについてその一実施形態を示すフローチャートである。
【0065】
まず、画像形成処理がスタートされると、ステップS1においてオゾン濃度が上限濃度を越えているか否かがオゾンセンサ51の検出結果に基づいてオゾン濃度判別部411で判別され、越えている場合(ステップS1でYES)には制御信号出力部413から出力される駆動信号により第1ファン21が駆動される(ステップS2)一方、越えていない場合(ステップS1でNO)には、制御信号出力部413からの停止信号によって第1ファン21が停止される。なお、当初から停止している場合には停止状態が継続される(ステップS3)。
【0066】
ついで、ステップS4において、定着装置115の周辺の温度(第1温度)が第1上限温度を越えているか否かが第1温度センサ52からの検出信号に基づき温度判別部412で判別され、第1温度が第1上限温度を越えている場合(ステップS4でYES)には、第2ファン22が制御信号出力部413からの駆動信号により駆動される(ステップS5)一方、第1温度が第1上限温度を越えていない場合(ステップS4でNO)には、制御信号出力部413からの停止信号によって第2ファン22が停止される。なお、当初から停止している場合には停止状態が継続される(ステップS6)。
【0067】
ついで、ステップS7において、電源ユニット117の周辺の温度(第2温度)が第2上限温度を越えているか否かが第2温度センサ53からの検出信号に基づき温度判別部412で判別され、第2温度が第2上限温度を越えている場合(ステップS7でYES)には、第3ファン23が制御信号出力部413からの駆動信号により駆動される(ステップS8)一方、第2温度が第2上限温度を越えていない場合(ステップS7でNO)には、制御信号出力部413からの停止信号によって第3ファン23が停止される。なお、当初から停止している場合には停止状態が継続される(ステップS9)。
【0068】
引き続きステップS10において、画像形成処理が終了したか否かが判別され、終了していない場合(ステップS10でNO)には、ステップS1にスキップされてステップS10間でのステップが繰り返される一方、画像形成処理が終了した場合(ステップS10でYES)には、ファン20の駆動制御が終了する。
【0069】
以上詳述したように、本発明に係る画像形成装置10は、電荷を付与することにより感光体ドラム114aの周面を帯電させる帯電装置114bと、画像情報に基づく光を照射することにより帯電した感光体ドラム114aの周面に静電潜像を形成させる露光装置114cと、静電潜像にトナーを供給することにより感光体ドラム114aの周面にトナー像を形成させる現像装置114dと、トナー像を用紙Pに転写する転写装置114eと、転写後に感光体ドラム114aの周面に残留した残留トナーを取り除くクリーニング装置114fと、トナー像が転写された用紙Pに定着処理を施す定着装置115と、各装置に電力を供給する電源ユニット117とが装置本体111に内装されてなるものを前提とし、帯電装置114b周辺の空気を吸引する第1ファン21と、定着装置115周辺の空気を吸引する第2ファン22と、第1および第2ファン21,22が吸引した空気を電源ユニット117へ導く通気ダクト30とが備えられ、通気ダクト30の下流端には、当該通気ダクト30内の空気を電源ユニット117に向かわせる第3ファン23が設けられてなるものである。
【0070】
かかる構成によれば、まず、装置本体111内の雰囲気温度およびオゾン濃度は、必要最小限の3台のファン(第1〜第3ファン21,22,23)の駆動によって高くない適正な状態に維持されるため、従来のように3台を越えるファンを採用する場合に比較し、設備コストの低減化を達成することができる。
【0071】
そして、第1および第2ファン22のいずれか一方または双方が駆動した状態で、これらのファンによる気流が通気ダクト30および第3ファン23を介して電源ユニット117に供給されるため、特に電源ユニット117の周囲の雰囲気温度がそれほど高温になっていない場合には、第3ファン23を駆動することなく帯電装置114bおよび定着装置115のいずれか一方または双方用として使用済の空気を電源ユニット117周辺雰囲気の冷却に供することができ、これによって第3ファン23を駆動させなくてもよい分エネルギーコスト(電力コスト)の低減化に貢献することができる。
【0072】
また、本実施形態においては、装置本体111内に定着装置115周辺の雰囲気温度を検出する第1温度センサ52と、電源ユニット117周辺の雰囲気温度を検出する第2温度センサ53と、帯電装置114b周辺のオゾン濃度を検出するオゾンセンサ51と、第1および第2温度センサ52,53並びにオゾンセンサ51の検出結果に基づいて第1〜第3ファン21,22,23の駆動を制御する制御部40が設けられ、制御部40は、第1および第2温度センサ52,53からの検出信号により雰囲気温度が予め設定された上限温度を越えたか否かを判別する温度判別部412と、オゾンセンサ51からの検出信号によりオゾン濃度が予め設定された上限濃度を越えたか否かを判別するオゾン濃度判別部411と、温度判別部412およびオゾン濃度判別部411の判別結果に基づいて第1〜第3ファン21,22,23に制御信号を出力する制御信号出力部413とを有し、制御信号出力部413は、オゾン濃度が上限濃度を越えた場合に第1ファン21を駆動させる制御信号を出力する一方、オゾン濃度が上限濃度以下の場合に第1ファン21を駆動させる制御信号を出力せず、雰囲気温度が上限温度を越えた場合に第2および第3ファン23のいずれか一方または双方を駆動させる制御信号を出力する一方、雰囲気温度が上限温度以下の場合に第2および第3ファン23を駆動させる制御信号を出力しないようになされている。
【0073】
したがって、第1および第2温度センサ52,53並びにオゾンセンサ51の検出結果に基づく制御部40の制御で第1〜第3ファン21,22,23が適正に駆動したり停止したりするため、少ないファンの台数でありながら装置本体111内の温度およびオゾンの濃度が高くなり過ぎることを確実に回避することができる。
【0074】
さらに、電源ユニット117および第1〜第3ファン21,22,23は、装置本体111の背面側に設けられているため、装置本体111の正面側でこれらのファン21,22,23が発する騒音を聞こえ難くすることが可能になり、騒音対策上好都合である。
【0075】
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0076】
(1)上記の実施形態においては、オゾンセンサ51が帯電装置114bの上方位置に1つだけ設けられているが、本発明は、オゾンセンサ51が1つであることに限定されるものではなく、2つ以上設けてもよい。この場合、複数のオゾンセンサ51が検出したオゾン濃度の平均値が予め設定された上限値を越えるか否かで第1ファン21のオン・オフ制御を行なったり、あるいは、複数のオゾンセンサ51のいずれか1つが上限値を越えるか否かで第1ファン21のオン・オフ制御を行なったりすることができる。これ(すなわち複数のセンサを設けること)については、第1温度センサ52および第2温度センサ53についても同様である。
【0077】
(2)上記の実施形態においては、帯電装置114b周辺のオゾン濃度の上限値として、0.2ppmが設定されているが、本発明は、オゾン濃度の上限値が0.2ppmであることに限定されるものではなく、画像形成装置10の機種や使用頻度が多いか少ないか等の使用状況等に応じて0.01〜0.2ppmの範囲内で最適の値を設定することができる。定着装置115の周辺の温度および電源ユニット117の周辺の温度の上限値についても同様であり、定着装置115の周辺の温度の上限値については50〜90℃の範囲内、電源ユニット117の周辺の温度の上限値については70〜120℃の範囲内で最適の値を設定することができる。
【0078】
(3)上記の実施形態においては、画像形成装置10として複合機11に給紙装置12および後処理装置13の付設されたものが採用されているが、本発明は、画像形成装置10が複合機11に給紙装置12および後処理装置13が付設されたものであることに限定されるものではなく、画像形成装置が複合機11単体で合ってもよいし、複合機11に代えて複写機やファクシミリ装置、あるいはプリンタ等のいわゆる単能機であってもよい。
【0079】
(4)上記の実施形態においては、排気部40の排気孔42が装置本体111の底板111gに設けられているが、こうする代わりに排気孔42を装置本体111の背面板111f側に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す外観斜視図である。
【図2】画像形成装置の構成要素である複合機の内部構造を示す正面断面視の説明図である。
【図3】第1〜第3ファンの配置を説明するための複合機の平面断面視の説明図である。
【図4】図3に示す複合機の側面断面視の説明図である。
【図5】図3に示す複合機の正面断面視の説明図である。
【図6】制御部によるファンのオン・オフ制御の一実施形態を説明するためのブロック図である。
【図7】制御部による第1〜第3ファンモータのオン・オフ制御のフローの一実施形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0081】
10 画像形成装置 11 複合機
111 装置本体 111a 電源スイッチ
111b 操作パネル 111c スタートボタン
111d テンキー 111e モニター画面
111f 背面板 111g 底板
112 給紙部 113 用紙搬送部
113a 搬送ローラ対 113b スイッチバック部
114 画像形成部 114a 感光体ドラム
114b 帯電装置 114c 露光装置
114d 現像装置 114e 転写装置
114f クリーニング装置 114g 除電装置
115 定着装置 115a 加熱ローラ
115b 加圧ローラ 116 画像読取部
116a コンタクトガラス 117 電源ユニット
118 前面扉 118a 空気取入れ口
118b 右空気取入れ口 118c 中央空気取入れ口
118d 左空気取入れ口 118e 表象板
20 ファン 21 第1ファン
211 第1フード 212 第1回転羽根
213 第1ファンモータ 22 第2ファン
221 第2フード 222 第2回転羽根
223 第2ファンモータ 23 第3ファン
231 第3フード 232 第3回転羽根
233 第3ファンモータ 30 通気ダクト
31 第1ダクト 32 第2ダクト
33 集合ダクト 40 制御部
41 CPU 411 オゾン濃度判別部
412 温度判別部 413 制御信号出力部
42 ROM 43 RAM
50 環境センサ 51 オゾンセンサ
52 第1温度センサ 53 第2温度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも感光体ドラムの周面を帯電させる帯電装置と、所定のトナー像が転写された用紙に定着処理を施す定着装置と、前記各装置に電力を供給する電源ユニットとが装置本体に内装されてなる画像形成装置において、
前記帯電装置周辺の空気を吸引する第1ファンと、前記定着装置周辺の空気を吸引する第2ファンと、第1および第2ファンが吸引した空気を前記電源ユニットへ導く通気ダクトとが備えられ、
前記通気ダクトの下流端には、当該通気ダクト内の空気を前記電源ユニットに向かわせる第3ファンが設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記定着装置周辺の雰囲気温度を検出する第1温度センサと、前記電源ユニット周辺の雰囲気温度を検出する第2温度センサと、前記帯電装置周辺のオゾン濃度を検出するオゾンセンサと、前記第1および第2温度センサ並びにオゾンセンサの検出結果に基づいて第1〜第3ファンの駆動を制御する制御部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、第1および第2温度センサからの検出信号により前記雰囲気温度が予め設定された上限温度を越えたか否かを判別する温度判別部と、
オゾンセンサからの検出信号によりオゾン濃度が予め設定された上限濃度を越えたか否かを判別するオゾン判別部と、
前記温度判別部およびオゾン判別部の判別結果に基づいて第1〜第3ファンに制御信号を出力する制御信号出力部とを有し、
前記制御信号出力部は、前記オゾン濃度が前記上限濃度を越えた場合に前記第1ファンを駆動させる制御信号を出力する一方、オゾン濃度が上限値以下の場合に第1ファンの駆動を停止させる制御信号を出力し、前記雰囲気温度が前記上限温度を越えた場合に前記第2および第3ファンのいずれか一方または双方を駆動させる制御信号を出力する一方、雰囲気温度が上限温度以下の場合に第2および第3ファンの駆動を停止させる制御信号を出力するものであることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記電源ユニットおよび前記第1〜第3ファンは、前記装置本体内の背面側に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−163249(P2006−163249A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−358126(P2004−358126)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】