説明

画像形成装置

【課題】ウォーターマークやロゴマーク、あるいは“社外秘”の文字列等の付加データを、原稿データに対して簡単に合成して出力できるようにすること。
【解決手段】原稿の画像データと合成して出力する付加画像データと、この付加画像データの合成方法を定めた合成方法定義情報がメモリに登録されている。画像形成装置では、入力された原稿の画像データに対し、メモリに登録されている付加画像データを合成して出力することが指示されると、メモリに記憶されている合成方法定義情報に従って、原稿の画像データに付加画像データを合成して出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、“マル秘”,“参考”,“禁複写”等のスタンプや登録ロゴ等、原稿画像に付加する付加画像の位置/色/濃度/大きさ/方向を、付加画像毎に独立して設定できるようにしたことが記載されている。また、特許文献2には、“社外秘”や“取扱注意”等の文字列のビットマップデータを、ウォーターマークとして文書のビットマップデータと重ね合わせて印刷することが記載されている。また、特許文献3には、透かしやスタンプとして“CONFIDENTIAL”,“社外秘”等の付加情報を合成印刷する場合に、いちいち傾き角度を指定しなくても用紙の対角線上に付加情報を配置できるようにしたことが記載されている。また、特許文献4には、複数の色によって構成される影付き文字やロゴ等の印字データを、プリンタで印字可能な色毎のドットパターンデータに分けてメモリに登録しておくことで、登録した印字データを各色の印字バッファに高速に展開できるようにしたことが記載されている。
【特許文献1】特開平7−143329号公報
【特許文献2】特開2003−220748号公報
【特許文献3】特開2000−025278号公報
【特許文献4】特開2002−046306号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、原稿データを用紙に印刷する際、例えば、印刷可能領域の全面にウォーターマークを付加するや、用紙上段の余白部分に会社のロゴマークや“社外秘”等の文字列を付加する場合は、異なる原稿データであっても、同じ付加データを同じ合成条件(例えば、印刷位置,色,大きさ)で付加できる場合がある。しかしながら、特許文献1〜4に記載された発明では、原稿データが異なると、同じ付加データを同じ合成条件で付加する場合であっても、その都度、付加データの合成条件を最初から設定しなければならず、合成条件の設定が面倒であることに加え、ミスプリントが生じやすかった。
【0004】
本発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ウォーターマークやロゴマーク、あるいは“社外秘”の文字列等の付加データを、原稿データに対して簡単に合成して出力できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、原稿データと合成して出力する付加データと、当該付加データの合成方法を定めた合成方法定義情報を記憶する記憶手段と、原稿データを入力する入力手段と、前記入力手段によって入力された原稿データに対し、前記記憶手段に記憶されている付加データを合成して出力することが指示されると、前記記憶手段に記憶されている合成方法定義情報に従って、前記入力された原稿データに前記付加データを合成する合成手段と、前記合成手段によって付加データが合成された原稿データを出力する出力手段とを具備することを特徴としている。
【0006】
また、本発明に係る画像形成装置は、原稿データと合成して出力する付加データを入力する第1の入力手段と、前記第1の入力手段によって入力された付加データの合成方法を定める合成方法定義情報を設定する設定手段と、前記第1の入力手段によって入力された付加データと、前記設定手段によって設定された合成方法定義情報を記憶手段に登録する登録手段と、原稿データを入力する第2の入力手段と、前記第2の入力手段によって入力された原稿データに対し、前記記憶手段に登録されている付加データを合成して出力することが指示されると、前記記憶手段に登録されている合成方法定義情報に従って、前記入力された原稿データに前記付加データを合成する合成手段と、前記合成手段によって付加データが合成された原稿データを出力する出力手段とを具備することを特徴としている。
【0007】
なお、前記記憶手段には、前記付加データ毎に前記合成方法定義情報が記憶されており、前記合成方法定義情報には、原稿データに対して複数の付加データを合成することが指示された場合に、当該合成方法定義情報に対応する付加データの合成を許可するか否かを示す情報が含まれている構成であってもよい。また、前記合成方法定義情報には、当該合成方法定義情報の変更を許可するか否かを示す情報が含まれている構成であってもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ウォーターマークやロゴマーク、あるいは“社外秘”の文字列等の付加データを、原稿データに対して簡単に合成して出力することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
なお、以下の実施形態では、本発明を、ネットワークプリンタとしての機能と、複写機としての機能を兼ね備えた複合機に適用した場合について説明する。
【0010】
図1は、本実施形態に係る複合機1のハードウェア構成を示すブロック図である。
同図において、スキャナ11は、原稿の画像を光学的に読み取るイメージスキャナである。通信部12は、PC(パーソナルコンピュータ)やサーバとの間で行われる通信を制御する。これらのスキャナ11や通信部12によって、原稿の画像データに加え、この原稿の画像データと合成する会社のロゴマークの画像データや“社外秘”等の文字列を表す画像データが複合機1に入力される。表示部13は、液晶表示パネルによって構成されている。また、操作部14は、液晶表示パネルの画面上に貼り付けられたタッチパネルや、テンキー,スタートボタン等の操作子を有しており、タッチパネルや操作子の操作に応じた操作信号を制御部15に出力する。
【0011】
制御部15は、CPU、ROM、RAM等を備え、ROMやHD(ハードディスク)17に記憶されているプログラムを実行することで複合機1の各部を制御する。この制御部15は、複合機1に入力された原稿の画像データに対し、会社のロゴマークの画像データや“社外秘”等の文字列を表す画像データを合成することができる。画像形成部16は、制御部15による合成後の画像データを用紙に印刷する。また、HD17には、各種のプログラムやデータが記憶されている。
【0012】
図2は、HD17に登録されるデータについて説明するための図である。
例えば、複合機1に対し、原稿の画像データと合成して出力する画像データとして、図2(a)に示す付加画像データ20が入力されるとともに、この付加画像データ20をどのように合成して出力するのかを定める合成方法定義情報が設定されると、複合機1では、図2(b)に示すように、入力された付加画像データ20と、設定された合成方法定義情報を対応付けてHD17に登録する。
【0013】
なお、付加画像データ20とその合成方法定義情報は、HD17に複数登録することが可能である。また、合成方法定義情報の詳細については後述するが、この合成方法定義情報は、例えば、付加画像データ20の合成位置を指定する情報や、合成時における付加画像データ20の色や濃度を指定する情報等によって構成されている。また、付加画像データ20は、図2(a)に示した“マル秘”の画像データに限定されず、例えば、“至急”,“極秘”,“社外秘”,“取扱注意”,“重要”,“複写禁”,“confidential”等の文字列を表す画像データや、会社のロゴマークを表す画像データ、ウォーターマーク等であってもよい。
【0014】
次に、複合機1の動作を説明する。
図3は、複合機1において実行される登録処理について示すフローチャートである。
例えば、ユーザは、複合機1の操作部14を操作して、付加画像データ20の登録モードに移行するとともに登録名や読み取り範囲の設定を行う。この後、ユーザは、登録したい付加画像データ20が印刷されている原稿を複合機1のプラテンガラス上にセットし、スタートボタンを押下する。このスタートボタンの押下に応じて、プラテンガラス上にセットされた原稿の画像がスキャナ11によって読み取られ、付加画像データ20が複合機1に入力される(ステップS101)。
【0015】
なお、付加画像データ20は、通信によってPCやサーバから入力される場合もある。この場合は通信部12を介して付加画像データ20が複合機1に入力される。また、付加画像データ20の代わりに“社外秘”等の文字列データが通信によって入力される場合もあるが、この場合、複合機1は、受信後に文字列データを画像データに変換する。
【0016】
次いで、複合機1の制御部15は、入力された付加画像データ20について、その合成条件等を定める合成方法定義情報の設定を行なう(ステップS102)。この際、ユーザは、表示部13の表示内容を見ながら操作部14を操作することによって、以下に示す各制御パラメータを合成方法定義情報として設定することができる。
【0017】
(1)サイズ
“適用サイズ”または“基準サイズ”が設定可能である。
“適用サイズ”は、付加画像データ20を合成して出力することを許可する用紙のサイズを示すものであり、例えば、“適用サイズ”として“A4”が設定された場合、出力する用紙のサイズが“A4”であった場合にのみ、付加画像データ20の合成が許可され、それ以外の場合は付加画像データ20の合成が禁止される。一方、“基準サイズ”は、“基準サイズ”として設定された用紙のサイズを100%とし、これと実際に出力される用紙のサイズを比較し、その大きさの比率に応じて付加画像データ20を拡大または縮小して原稿の画像データと合成するために用いられる。例えば、“基準サイズ”が“A4”に設定されている一方で、実際に出力される用紙のサイズが“A3”であった場合は、付加画像データ20を141%の比率で拡大した後、原稿の画像データと合成する。
【0018】
(2)描画位置
用紙や原稿の画像データに対する付加画像データ20の描画位置である。この描画位置は、原点位置とその補正値(X座標,Y座標)によって定められる。原点位置は、用紙または原稿の画像データについて、“左上”、“左下”、“右上”、“右下”、“中央”、“上中央”、“下中央”、“左中央”、“右中央”の中から選択可能である。また、補正値のX座標とY座標の単位は、ミリ、インチ、ドットの中から選択可能である。さらに、用紙サイズに関係なく描画位置を固定とするのか、それとも用紙サイズに応じて描画位置を補正するのかを選択することもできる。
【0019】
(3)描画位置に対する配置
描画位置に合わせる付加画像データ20の位置を設定するものであり、“左上”、“中央上”、“右上”、“左中央”、“センタリング(中央)”、“右中央”、“左下”、“中央下”、“右下”の中から選択可能である。例えば、“左上”が選択された場合、付加画像データ20の左上の位置を描画位置に合わせて合成する。
【0020】
(4)傾き角度(描画方向)
合成時における付加画像データ20の傾き角度(描画方向)であり、例えば45度等、数値での角度入力に加え、対角指定が可能である。対角指定の場合、用紙の左下頂点から右上頂点、左上頂点から右下頂点等、描画方向も指定できる。
【0021】
(5)描画方法
合成時における付加画像データ20の描画方法であり、“常に前面に描画”または“常に背面に描画”を選択可能である。“常に前面に描画”が選択された場合、原稿の画像データが背面、付加画像データ20が前面に描画される。一方、“常に背面に描画”が選択された場合は、原稿の画像データが前面、付加画像データ20が背面に描画される。なお、“常に前面に描画”を選択した場合は、付加画像データ20における余白の部分を、“白”とするのか“透明”とするのかを選択可能である。また、ここで言う“前面”や“背面”は、用紙の表や裏を指すのではなく、原稿の画像データと付加画像データ20を重ねて印刷する際に、付加画像データ20を上(前面)にして重ねるのか、それとも下(背面)にして重ねるのかということである。
【0022】
(6)色、濃度、重ね合わせパターン
合成時における付加画像データ20の色、濃度、重ね合わせパターンである。例えば、登録時における付加画像データ20の色は“青”であったものの、合成時には付加画像データ20の色を“赤”にしたい場合がある。なお、複合機1がカラー対応機種でなかった場合は、濃度と重ね合わせパターンのみが設定される。
【0023】
(7)排他指定
1つの原稿の画像データに対して複数の付加画像データ20を合成する場合の合成の許否を示すものである。“本登録データのみ有効”、“本登録データは無効”、“常に有効”、“全て無効”の中から選択可能である。例えば、“本登録データのみ有効”が選択された場合、1つの原稿の画像データに対して複数の付加画像データ20を合成することが指示されると、この合成方法定義情報に対応する付加画像データ20のみ合成が許可され、他の付加画像データ20については合成が禁止される。また、“本登録データは無効”が選択された場合は、合成することが指示された複数の付加画像データ20のうち、少なくともこの合成方法定義情報に対応する付加画像データ20については合成が禁止される。また、“全て無効”が選択された場合は、合成することが指示された複数の付加画像データ20について、その全ての合成が禁止される。
【0024】
(8)描画モード
合成時における付加画像データ20の描画態様であり、“スタンプ”や“ウォーターマーク”等が選択可能である。なお、“ウォーターマーク”の場合は、付加画像データ20を描画可能領域の全面に繰り返して描画することになるため、上記(2)における描画位置の設定は無効になる。但し、この場合は、描画位置として、付加画像データ20の描画領域を設定するようにしてもよい。
【0025】
(9)各制御パラメータの変更の許否
合成方法定義情報の登録後、上述した(1)〜(8)までの各制御パラメータの変更を許可するか否かを示すものであり、“変更可能”または“変更不可”が選択可能である。“変更不可”が選択された場合は、合成方法定義情報の変更が禁止されるので、この合成方法定義情報に対応する付加画像データ20については常に同じ出力結果を得ることができる。また、“変更可能”が選択された場合は、原稿の画像データが異なる場合等において付加画像データ20の合成条件を調整することが可能になる。
【0026】
以上の(1)〜(9)までの各制御パラメータが合成方法定義情報としてステップS102において設定される。なお、PCには、複合機1用のプリンタドライバがインストールされているが、このプリンタドライバ内に合成方法定義情報を設定するための機能を組み込むことによって、PCにおいて合成方法定義情報の設定が行えるようにしてもよい。また、このようにPCにおいて設定された合成方法定義情報が、付加画像データ20とともにステップS101において複合機1に入力される構成であってもよい。
【0027】
このようにして合成方法定義情報が設定されると、次いで、複合機1の制御部15は、ステップS101において入力された付加画像データ20と、ステップS102において設定された合成方法定義情報を対応付けてHD17に登録する(ステップS103)。このステップS103の処理により、HD17には、図2(b)に示したように、付加画像データ20とその合成方法定義情報が対応付けられて記憶される。
【0028】
なお、以上説明した登録処理において、合成方法定義情報を意図した通り正しく設定できたか否かを確認できるようにするため、例えば、見本として用意された原稿の画像データに、登録しようとしている付加画像データ20を、設定した合成方法定義情報に従って合成し、この合成画像のプレビュー表示やサンプルプリントを行う構成であってもよい。
【0029】
図4は、複合機1において実行される合成処理について示すフローチャートである。
例えば、付加画像データ20を合成したい原稿がプラテンガラス上にセットされ、スタートボタンが押下されると、複合機1では、スキャナ11によって原稿の画像が読み取られる。これにより原稿の画像データが複合機1に入力される(ステップS201)。なお、付加画像データ20の場合と同様に、原稿の画像データについても、通信によってPCやサーバから入力することができる。また、原稿の画像データの代わりに文書データや帳票データが通信によって複合機1に入力される場合もあるが、この場合、複合機1は、受信後にそれらのデータを画像データに変換する。
【0030】
次いで、複合機1の制御部15は、HD17に登録されている付加画像データ20の一覧を表示部13に表示し、その中からユーザが操作部14を操作して指定した付加画像データを、原稿の画像データと合成する付加画像データに決定する(ステップS202)。この後、制御部15は、指定された付加画像データ20とその合成方法定義情報をHD17から読み出す(ステップS203)。そして、制御部15は、読み出した付加画像データ20を、その合成方法定義情報に従って原稿の画像データと合成する(ステップS204)。
【0031】
このステップS204における合成処理では、合成方法定義情報に含まれている各制御パラメータに従って、付加画像データ20と原稿の画像データの合成が制御される。例えば、“基準サイズ”が“A4”に設定されている一方で、出力される用紙のサイズが“A3”であった場合、制御部15は、付加画像データ20を141%の比率で拡大した後、原稿の画像データと合成する。また、その他、合成時における付加画像データ20について、描画位置、描画位置に対する配置、傾き角度(描画方向)、描画方法、色、濃度、重ね合わせパターン、描画モード等が合成方法定義情報によって決定される。
【0032】
なお、例えば、“適用サイズ”として“A4”が設定されている一方で、出力される用紙のサイズが“A3”であった場合や、“排他指定”として“全て無効”が設定されているにも係らず、原稿の画像データに対して複数の付加画像データ20を合成することが指示された場合は、付加画像データ20の合成が無効となる。この場合は、合成が無効であることを示すメッセージが表示部13に表示される。また、この場合は、ステップS204における合成処理が行われず、後述するステップS205では、原稿の画像データのみが印刷される。
【0033】
ステップS204での合成処理の後、制御部15は、合成した画像データを画像形成部16によって用紙に印刷し(ステップS205)、合成処理を終える。なお、合成した画像データを用紙に印刷する代わりに、例えば、合成した画像データをファクシミリ画像データとして相手先のファクシミリ装置に送信したり、合成した画像データをスキャン画像データとしてPCやサーバに送信することも可能である。勿論、合成した画像データを表示部13に表示することもできる。また、以上説明した合成処理においては、合成結果を事前に確認できるようにするため、先頭ページのみのサンプルプリントやプレビュー表示を行うことが可能である。また、合成方法定義情報に含まれる制御パラメータについて“変更可能”が設定されている場合は、合成処理の際に、合成方法定義情報の内容を変更することができる。
【0034】
これにより、例えば、図5に示すように、原稿30に対し、HD17に登録されている付加画像データ20に基づく“マル秘”の画像を、この付加画像データ20とともにHD17に登録されている合成方法定義情報に従って合成して出力することができる。よって、原稿30に対し、ウォーターマークやロゴマーク、あるいは“社外秘”の文字列等の付加画像データ20を合成して出力する際に、合成条件をいちいち設定する必要がない。また、原稿が異なる場合であっても、付加画像データ20を同じ合成条件で合成してよい場合は、合成方法定義情報を設定し直す必要がない。また、合成方法定義情報を変更する場合であっても、既に登録されている合成方法定義情報のうち、変更したい制御パラメータだけをなおせばよいので、合成条件の設定に要する手間が簡素化できる。また、ミスプリントも低減できる。
【0035】
ところで、HD17に登録する付加画像データ20については、圧縮処理を施してデータ容量を低減させた後、HD17に登録する構成としてもよい。また、合成方法定義情報に含まれる制御パラメータについて“変更不可”が設定されている場合は、付加画像データ20が変更されることはないので、ラスタ形式の画像データとしてHD17に登録しておくことで、合成時の処理を高速化できる。また、図6に示すように、スキャナ11で読み取った付加画像データ25には、その周囲に不要な余白部分(ハッチングで示す部分)が存在する場合が多いので、登録の際に、この余白部分を削除することでデータ容量を低減し、HD17のメモリ容量を節約するようにしてもよい。
【0036】
また、原稿に付加するデータが、“社外秘”や“confidential”等の文字列であった場合や、デート印や請求書のフォーム等であった場合は、これらのイメージデータをHD17に登録する代わりに、テキストデータやフォームデータをHD17に登録する構成としてもよい。テキストデータの場合は、文字コードとしてHD17に登録しておくことで、登録後に、書体やサイズ、文字修飾等を簡単に変更できる。また、フォームデータの場合は、文字を文字コード、罫線をVectorで保存しておくことにより、登録時のデータ容量を低減できることに加え、合成時のデータ加工が行ないやすくなる。勿論、フォームデータを圧縮して登録することも可能である。
【0037】
上述した実施形態では、本発明を複合機に適用した場合について説明したが、本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、パーソナルコンピュータ等に対しても適用可能である。また、上述した実施形態では、入力手段としてスキャナ11や通信部12を挙げたが、入力手段は、メモリカード等の記録媒体から付加画像データ20や原稿の画像データ等を読み出す記録媒体ドライブであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本実施形態に係る複合機1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】HD17に登録されるデータについて説明するための図である。
【図3】複合機1において実行される登録処理について示すフローチャートである。
【図4】複合機1において実行される合成処理について示すフローチャートである。
【図5】合成処理について説明するための図である。
【図6】付加画像データ25について示す図である。
【符号の説明】
【0039】
1…複合機、11…スキャナ、12…通信部、13…表示部、14…操作部、15…制御部、16…画像形成部、17…HD(ハードディスク)、20,25…付加画像データ、30…原稿

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿データと合成して出力する付加データと、当該付加データの合成方法を定めた合成方法定義情報を記憶する記憶手段と、
原稿データを入力する入力手段と、
前記入力手段によって入力された原稿データに対し、前記記憶手段に記憶されている付加データを合成して出力することが指示されると、前記記憶手段に記憶されている合成方法定義情報に従って、前記入力された原稿データに前記付加データを合成する合成手段と、
前記合成手段によって付加データが合成された原稿データを出力する出力手段と
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
原稿データと合成して出力する付加データを入力する第1の入力手段と、
前記第1の入力手段によって入力された付加データの合成方法を定める合成方法定義情報を設定する設定手段と、
前記第1の入力手段によって入力された付加データと、前記設定手段によって設定された合成方法定義情報を記憶手段に登録する登録手段と、
原稿データを入力する第2の入力手段と、
前記第2の入力手段によって入力された原稿データに対し、前記記憶手段に登録されている付加データを合成して出力することが指示されると、前記記憶手段に登録されている合成方法定義情報に従って、前記入力された原稿データに前記付加データを合成する合成手段と、
前記合成手段によって付加データが合成された原稿データを出力する出力手段と
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記記憶手段には、前記付加データ毎に前記合成方法定義情報が記憶されており、
前記合成方法定義情報には、原稿データに対して複数の付加データを合成することが指示された場合に、当該合成方法定義情報に対応する付加データの合成を許可するか否かを示す情報が含まれている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記合成方法定義情報には、当該合成方法定義情報の変更を許可するか否かを示す情報が含まれている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図2】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−99195(P2008−99195A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−281707(P2006−281707)
【出願日】平成18年10月16日(2006.10.16)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】