画像形成装置
【課題】簡便で、堅牢かつ外力による負荷が掛かった場合であっても本体性能の劣化を抑制する。
【解決手段】金属で構成された筐体と、筐体を包含して筐体に締結された外装とを具備し、外装上に第1開口を設ける。外装の背面側における筐体の稜線に筐体に一体的にタブを形成する。タブには、第1開口に対応する位置に第2開口を設ける。タブと筐体との接続部に関して、第1開口と第2開口とにワイヤ錠を契合させると、タブが外力を受けた場合に筐体が変形することなくタブの接続部が屈曲する。
【解決手段】金属で構成された筐体と、筐体を包含して筐体に締結された外装とを具備し、外装上に第1開口を設ける。外装の背面側における筐体の稜線に筐体に一体的にタブを形成する。タブには、第1開口に対応する位置に第2開口を設ける。タブと筐体との接続部に関して、第1開口と第2開口とにワイヤ錠を契合させると、タブが外力を受けた場合に筐体が変形することなくタブの接続部が屈曲する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置に関し、特に、盗難防止機構を備えたプリンタや複写機などの画像形成装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータの小型化、軽量化に伴って、容易に可搬できるノートブックコンピュータや、デスクトップコンピュータが広く販売されている。また、フラットパネルディスプレイも広く販売されるようになってきている。ところが、これらの機器は高価なため、従来、様々な盗難防止機構が提案されてきた。
【0003】
具体的に、一般的な盗難防止機構としては、特許文献1に開示されたワイヤーケーブルと回転シリンダとを用いた施錠機構がある。この施錠機構は、盗難防止の対象となる機器に所定の穴を設けて、この穴に係合する施錠部と、施錠部に接合されたワイヤ部とを他の部材に物理的に連結する構成である。このような構成によって、盗難防止が図られる。また、特許文献2に見られるように施錠部を電子化した構成も提案されている。
【0004】
また、近年のコンピュータを取り巻く周辺機器においても小型化が進められている。これに伴い、プリンタの設置される環境も公共の場に広がってきている。以上のようなプリンタを取り巻く環境の変化に伴って、プリンタの盗難防止に対する要請も高まりつつある。
【特許文献1】特許第2650147号公報
【特許文献2】特開平11−328543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、携帯用の小型プリンタの場合においては、外観面を構成する外装として樹脂材料が用いられる。そのため、特許文献1に開示された方式を採用すると、盗難防止用の施錠機構が破壊される可能性がある。
【0006】
そこで、これを回避するために、鍵穴に対して補強の板金部材を接着する方法が考えられる。さらに、鍵穴として、耐破壊性を強化したグレードの樹脂材料を採用する方法が考えられる。しかしいずれの方法もコストアップの要因となる。
【0007】
また、鍵穴周辺部の肉厚を部分的に増やすことで強度アップを試みた場合、肉厚を増やした箇所が樹脂成型時にヒケやシボなどのムラが発生しやすくなるため、成型条件が厳しくなり、成型サイクルの低下や、歩留まりの低下を招きコストアップの要因となる。
【0008】
したがって、この発明の目的は、簡便で、堅牢な盗難防止機構を有する画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、この発明は、
記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段を支持するための金属からなる筐体と、前記筐体を覆う樹脂からなる外装と、を有する画像形成装置において、
前記外装に第1開口が設けられ、前記筐体に前記第1開口を介して挿入された錠が係合する第2開口が設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、この発明によれば、堅牢な盗難防止機構を有する画像形成装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
【0012】
(第1の実施形態)
まず、この発明の第1の実施形態について図面を用いて説明する。図1に、この第1の実施形態による画像形成装置1の正面側からの斜視図を示し、図2に、背面側からの斜視図を示す。
【0013】
図1および図2に示すように、画像形成装置1の外装は複数のパネルによって形成されている。複数のパネルとは、側面パネル2,4、前面パネル3、紙積載トレイ60、上面パネル5および背面パネル6である。すなわち、側面パネル2,4、全面パネル3、紙積載トレイ60、上面パネル5および背面パネル6は、それぞれ外装の部分を構成する。そして、このパネルの組み合わせによって、後述する筐体が包含される。また、これらのパネルは樹脂から成型され、ビス50や、その他のビス(図示せず)によって筐体の複数箇所で固定されている。外装としての側面パネル2には、画像形成装置の正面から見て背面に当たる部分に、第1開口としての鍵穴7が設けられている。
【0014】
図3に、画像形成装置1の筐体を背面側から見た図を示す。画像形成装置1の筐体は、右側板8、左側板10、定着フレーム31、底板11、給紙フレーム12および光学台(図示せず)を有して構成されている。すなわち、右側板8、左側板10、定着フレーム31、底板11、給紙フレーム12および光学台はそれぞれ筐体の部分を構成し、それぞれ金属からなり、具体的には例えば板金である。
【0015】
筐体としての右側板8および左側板10は、画像形成装置1の正面から見て、それぞれ右側および左側を支持可能に構成されている。定着フレーム31は、定着ローラ(図3中、図示せず)を支持するように構成されている。給紙フレーム12は、給紙および転写部を構成している。光学台(図示せず)はレーザスキャナを支持可能に構成される。それぞれの筐体は、所定の位置で位置決めされており、ビス50およびその他のビス(図示せず)によって少なくとも1箇所以上で固定されている。
【0016】
また、上述した画像形成装置1における筐体の内部の構成について、図面を用いて詳細に説明する。図11に、この第1の実施形態による画像形成装置1の概略図を示す。
【0017】
図11に示すように、この第1の実施形態によるプリンタなどの画像形成装置1においては、電子写真方式により画像形成を行う画像形成手段としての画像形成部101が設けられている。この画像形成部101は、トナー像を形成する感光体ドラム102、感光体ドラム102に形成されたトナー像を記録材Pに転写する転写ローラ103などを備えている。
【0018】
このような構成の画像形成部101において、画像形成動作が開始されると、まず、レーザスキャナ104により画像信号に応じた光が感光体ドラム102に照射される。そして、この画像信号に応じた光の照射により、感光体ドラム102上に潜像が形成される。
【0019】
次に、潜像トナーカートリッジ105に収納されたトナーで現像することにより、感光体ドラム102上にトナー画像(可視像)が形成される。また、このようなトナー画像形
成動作に並行して記録材収納カセットから記録材Pが給送される。これにより、記録材Pは、搬送ローラ107によって感光体ドラム102に形成された画像と同期をとって転写部に搬送される。転写部は、感光体ドラム102と転写ローラ103とから構成される。
【0020】
そして、この転写部において、転写ローラ103へバイアスを印加することによってトナー画像が記録材Pへ転写されるようになっている。感光体ドラム102上の残留トナーはクリーナ106によりクリーニングされる。このトナー画像が転写された記録材Pは、この後、定着手段としての定着ユニット30に搬送される。そして、この定着ユニット30において加熱および加圧されることにより、トナー画像が定着される。その後、排出ローラ120によって装置上部の排出部118に排出される。
【0021】
次に、右側板8上に形成された突出部としてのタブ8aについて説明する。図4に右側板8およびタブ8aを示す。図4に示すように、タブ8aは右側板8における稜線に沿った位置から、稜線上において曲げ起され、筐体の一部として一体に設けられている。タブ8aには第2開口としての鍵穴8bが形成されている。この鍵穴8bは、側面パネル2における裏側に形成された第1開口としての鍵穴7に対応する位置に設けられている。また、タブ8aと右側板8とを接続する2箇所の連結部8cの間には第2開口としてのスリット8dが設けられており、これらの連結部8cおよびスリット8dによって、タブ8aは図中矢印方向に屈曲可能な状態にある。
【0022】
図5に、一般的なワイヤ錠を示す。図5Aに、画像形成装置1に一般的な錠としてのワイヤ錠20を装着した状態を示す。図5Bにアンロック時の状態、図5Cにロック時の状態を示す。また、図5Dに、ワイヤ錠20の押し込み時の動作の状態を示し、図5Eに引き抜き時の動作の状態を示す。
【0023】
まず、図5Aに示すように、ワイヤ錠20は、抜け止め部22を回転させるシリンダ部23、回り止め24および、固定物と接続するためのワイヤ21とから構成されている。また、ワイヤ錠20は鍵(図示せず)と接続されている。また、回り止め24は鍵穴7,8bに係合可能に構成されている。
【0024】
そして、図5Bおよび図5Cに示すように、ワイヤ錠20のロック時においては、鍵穴7,8bに回り止め24が係合して、抜け止め部22がほぼ30°〜90°程度回転されることにより、抜け止め部22が「かんぬき(閂)」となって施錠がされる。
【0025】
この第1の実施形態においては、外装である側面パネル2に設けられた第1開口としての鍵穴7を介して、筐体である右側板8の第2開口としてのスリット8dにワイヤ錠20が挿入されて係合される。そのため、堅牢な盗難防止機構を構成することができる。
【0026】
また、図5Aに示す状態において、図5Dに示すようにシリンダ部23を押し込むと、側面パネル2は、構成される樹脂の弾性により変位量d1だけ変形する。ここで、タブ8aにはスリット8dが設けられているため、連結部8cを中心に側面パネル2が移動に合わせて揺動する。また、図5Eに示すようにシリンダ部23を引き抜くと、上述した押し込み時におけると同様に側面パネル2が変位量d2だけ変形し、この変位に合わせてタブ8aが揺動する。
【0027】
ここで、ワイヤ錠20を破壊しようとする場合、図5Dおよび図5Eに示すように、いわゆる「押し込み」と「引き抜き」の連続動作が繰り返される。この場合、樹脂の弾性が存在することによって、図5Aに示す元の位置に復帰する復元力が生じる。そのため、上述した「押し込み」および「引き抜き」の連続動作が終了すると、タブ8aは、樹脂の弾性によって図5Aに示す位置に復帰される。
【0028】
ここで、電子写真方式に代表されるプリンタの場合、多数の搬送ローラを有し、またミクロンオーダでレーザを感光ドラムに書き込むといった動作が伴う。そのため、盗難防止機構に負荷がかかった場合に、筐体自体が歪むことにより印刷動作が正常に行われず、印刷物の濃度ムラやピッチムラ、用紙の斜行など印字品質が落ちる場合がある。
【0029】
しかし、この発明の第1の実施形態においては、筐体と、筐体と一体的に設けられた突出部の接続部が外力により屈曲するので、本体の精度に影響を及ぼさないようにすることができる。すなわち、この実施形態によれば、スリット8dが設けられていることにより、連結部8cが屈曲可能となる。そのため、ワイヤ錠20に外力が作用されても、右側板8自体にその作用が及ぼされるのを低減することができ、側面パネル2にその作用が及ぼされなくなるので、鍵穴7の破損を防止することができる。また、このような連結部8cおよびスリット8d並びに鍵穴7の構成を画像形成装置に適用することによって、安価で安全性の高い画像形成装置を提供することが可能となる。
【0030】
また、通常、像加熱装置などの未定着像のトナー像に熱を加える定着装置などにおいては、搬送ローラ部と異なり大きな定着圧がかけられている。そのため、この大きな定着圧を維持するために、他の筐体を構成する部品よりも板厚のある材料が用いられることが一般的である。そこで、この定着装置にスリットを設けることによって堅牢な盗難防止機構を得ることが可能となる。
【0031】
(第2の実施形態)
次に、この発明の第2の実施形態による盗難防止機構について説明する。図6に右側板8に形成されたタブ108aを示す。また、以下の説明において、筐体の稜線の方向によって規定される方向をタブ108aの幅方向および接続部としての連結部の幅方向とする。
【0032】
図6に示すように、タブ108aには、鍵穴108b、2つの連結部108cおよびスリット108dが設けられている。そして、第1の実施形態におけると異なり、右側板8の屈曲した角(稜線の部分)において、タブ108aの面が右側板8を構成する一つの面に一体で連続かつ平行面になるように設けられている。この場合、連結部108cをさらに屈曲させる必要がなくなる。なお、その他の構成および動作については、第1の実施形態におけると同様であるので、その説明を省略する。
【0033】
この第2の実施形態によれば、第1の実施形態に比して、曲げ工程を1工程分削減することができるので、より低コスト化を図ることができる。
【0034】
(第3の実施形態)
次に、この発明の第3の実施形態について説明する。図7に、右側板8に形成されたタブ208aを示す。図7に示すように、タブ208aには、鍵穴208b、連結部208cおよびスリット208dが設けられている。また、第2の実施形態におけると異なり、スリット208dが、連結部208cの突出方向に対して左右両側に設けられている。すなわち、タブ208aは、1箇所の連結部208cによって右側板8に連結されている。
【0035】
また、この1箇所の連結部208cにおいては、タブ208aの幅L1、連結部208cの幅L2との間に、L1>L2の関係が成立している。これにより、右側板8に対して屈曲を容易に可能となっている。また、外力が加わったとき、図7中のC部が変形する恐れがあるため鍵穴の幅をbとした時、b>L2とすることが望ましい。なお、その他の構成および動作については、第1の実施形態におけると同様であるので、その説明を省略する。
【0036】
この第3の実施形態によれば、連結部208cは一箇所でのみタブ208aと接続しているため、第1および第2の実施形態に比して、より自由度のある屈曲が可能となる。これにより、より破損に強い構成を得ることができる。
【0037】
(第4の実施形態)
次に、この発明の第4の実施形態について説明する。図8に、この第4の実施形態による画像形成装置に用いられる定着ユニット30を示し、図9に、この定着ユニット30の断面図を示す。
【0038】
図8に示すように、定着ユニット30は、定着フレーム31、定着フィルム33、フィルムガイド34、ヒータ35、加圧板37、紙ガイド38およびギア40,41を有して構成されている。
【0039】
定着フレーム31は、定着ユニット30の各部品を支持するフレームである。すなわち、筐体により定着手段が支持される。加圧ローラ32は、定着フレーム31に軸受け37によって回転自在に支持されている。定着フィルム33は、トナー像に熱を伝達させるための可撓性スリーブである。フィルムガイド34は、この定着フィルム33およびヒータ35を支持するフィルム用の案内手段である。ギア40,41は、加圧ローラ32に駆動を伝達させるためのものである。加圧板37は、フィルムガイド34に固定されており、バネ36によって定着フィルム33を加圧ローラ32に約78〜147(N)(8〜15kg重)程度で加圧する加圧手段である。また、紙ガイド38は定着された転写紙を案内するため搬送案内手段である。そして、この第4の実施形態においては、定着フレーム31上に、上述した第1乃至第3の実施形態におけると同様のタブ131aが設けられている。
【0040】
タブ131aの詳細図を図10に示す。図10に示すように、タブ131aは、鍵穴131b、2つの連結部131c1,131c2および第3開口としての溝131dにより構成されている。
【0041】
そして、タブ131aの幅L3と、連結部131c1の幅L41および連結部131c2の幅L42との間には、連結部の幅方向に沿った長さの合計L4を、L41+L42とすると、L4=L41+L42、かつ、L3−L4>L4の関係が成立している。なお、図10においては、連結部131c1および連結部131c2は、幅方向に垂直な方向に対して対称形状、すなわちL41=L42になるように記載されているが、必ずしも対称である必要はなく、非対称形状、すなわちL41≠L42であってもよい。
【0042】
また、この第4の実施形態においては、筐体(側板)との接続部として、連結部131c1および連結部131c2の2箇所で接続させているが、必ずしも2箇所に限定されるものでなく、3箇所以上で接続させるようにしても良い。また、n箇所(n:自然数)に連結部131cを設けた場合、それぞれの幅L41,L42,……,L4nの合計L4(L41+L42+……+L4n)において、L3−L4>L4の関係が成立する。
【0043】
タブ131aの幅L3と連結部131cの幅の合計L4とを、L3−L4>L4の関係にすることによって、複数の連結部131cと溝131dとによって、定着フレーム31に対する屈曲が容易になる。
【0044】
また、加圧ローラ32は、常時78〜147N(8〜15kgf)程度の力が加圧されており、曲げ強度が強く、定着フレームは厚めの板金が使用されるのが一般的である。このことから、この第4の実施形態によれば、定着フレーム31にタブ131aを設けるこ
とによって、より堅牢な盗難防止機構を構成することが可能となる。
【0045】
以上、この発明の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げたタブの形状はあくまでも例に過ぎず、構成要件を充足する範囲で、必要に応じてこれと異なる形状を採用することも可能である。また、上述した実施形態においては、タブを右側板8に設けているが、あくまでも一例であり、左側板などに設けることも可能であり、必要に応じて、種々の場所に設けることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】この発明の第1の実施形態による画像形成装置を示す斜視図である。
【図2】この発明の第1の実施形態による画像形成装置を示す斜視図である。
【図3】この発明の第1の実施形態による画像形成装置の筐体を示す斜視図である。
【図4】この発明の第1の実施形態によるタブを示す詳細図である。
【図5】この発明の第1の実施形態によるタブの動作を説明するための図である。
【図6】この発明の第2の実施形態によるタブを示す斜視図である。
【図7】この発明の第3の実施形態によるタブを示す斜視図である。
【図8】この発明の第4の実施形態による定着ユニットを示す斜視図である。
【図9】この発明の第4の実施形態による定着ユニットを示す断面図である。
【図10】この発明の第4の実施形態によるタブを示す詳細図である。
【図11】この発明が適用される画像形成装置の基本構成を示す略線図である。
【符号の説明】
【0047】
1 画像形成装置
2,4 側面パネル
3 前面パネル
5 上面パネル
6 背面パネル
7,8b,108b,131b,208b 鍵穴
8 右側板
8a,108a,131a,208a タブ
8c,108c,131c,131c1,131c2,208c 連結部
8d,108d,208d スリット
10 左側板
11 底板
12 給紙フレーム
20 ワイヤ錠
21 ワイヤ
22 抜け止め部
23 シリンダ部
30 定着ユニット
31 定着フレーム
131d 溝
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置に関し、特に、盗難防止機構を備えたプリンタや複写機などの画像形成装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータの小型化、軽量化に伴って、容易に可搬できるノートブックコンピュータや、デスクトップコンピュータが広く販売されている。また、フラットパネルディスプレイも広く販売されるようになってきている。ところが、これらの機器は高価なため、従来、様々な盗難防止機構が提案されてきた。
【0003】
具体的に、一般的な盗難防止機構としては、特許文献1に開示されたワイヤーケーブルと回転シリンダとを用いた施錠機構がある。この施錠機構は、盗難防止の対象となる機器に所定の穴を設けて、この穴に係合する施錠部と、施錠部に接合されたワイヤ部とを他の部材に物理的に連結する構成である。このような構成によって、盗難防止が図られる。また、特許文献2に見られるように施錠部を電子化した構成も提案されている。
【0004】
また、近年のコンピュータを取り巻く周辺機器においても小型化が進められている。これに伴い、プリンタの設置される環境も公共の場に広がってきている。以上のようなプリンタを取り巻く環境の変化に伴って、プリンタの盗難防止に対する要請も高まりつつある。
【特許文献1】特許第2650147号公報
【特許文献2】特開平11−328543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、携帯用の小型プリンタの場合においては、外観面を構成する外装として樹脂材料が用いられる。そのため、特許文献1に開示された方式を採用すると、盗難防止用の施錠機構が破壊される可能性がある。
【0006】
そこで、これを回避するために、鍵穴に対して補強の板金部材を接着する方法が考えられる。さらに、鍵穴として、耐破壊性を強化したグレードの樹脂材料を採用する方法が考えられる。しかしいずれの方法もコストアップの要因となる。
【0007】
また、鍵穴周辺部の肉厚を部分的に増やすことで強度アップを試みた場合、肉厚を増やした箇所が樹脂成型時にヒケやシボなどのムラが発生しやすくなるため、成型条件が厳しくなり、成型サイクルの低下や、歩留まりの低下を招きコストアップの要因となる。
【0008】
したがって、この発明の目的は、簡便で、堅牢な盗難防止機構を有する画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、この発明は、
記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段を支持するための金属からなる筐体と、前記筐体を覆う樹脂からなる外装と、を有する画像形成装置において、
前記外装に第1開口が設けられ、前記筐体に前記第1開口を介して挿入された錠が係合する第2開口が設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、この発明によれば、堅牢な盗難防止機構を有する画像形成装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
【0012】
(第1の実施形態)
まず、この発明の第1の実施形態について図面を用いて説明する。図1に、この第1の実施形態による画像形成装置1の正面側からの斜視図を示し、図2に、背面側からの斜視図を示す。
【0013】
図1および図2に示すように、画像形成装置1の外装は複数のパネルによって形成されている。複数のパネルとは、側面パネル2,4、前面パネル3、紙積載トレイ60、上面パネル5および背面パネル6である。すなわち、側面パネル2,4、全面パネル3、紙積載トレイ60、上面パネル5および背面パネル6は、それぞれ外装の部分を構成する。そして、このパネルの組み合わせによって、後述する筐体が包含される。また、これらのパネルは樹脂から成型され、ビス50や、その他のビス(図示せず)によって筐体の複数箇所で固定されている。外装としての側面パネル2には、画像形成装置の正面から見て背面に当たる部分に、第1開口としての鍵穴7が設けられている。
【0014】
図3に、画像形成装置1の筐体を背面側から見た図を示す。画像形成装置1の筐体は、右側板8、左側板10、定着フレーム31、底板11、給紙フレーム12および光学台(図示せず)を有して構成されている。すなわち、右側板8、左側板10、定着フレーム31、底板11、給紙フレーム12および光学台はそれぞれ筐体の部分を構成し、それぞれ金属からなり、具体的には例えば板金である。
【0015】
筐体としての右側板8および左側板10は、画像形成装置1の正面から見て、それぞれ右側および左側を支持可能に構成されている。定着フレーム31は、定着ローラ(図3中、図示せず)を支持するように構成されている。給紙フレーム12は、給紙および転写部を構成している。光学台(図示せず)はレーザスキャナを支持可能に構成される。それぞれの筐体は、所定の位置で位置決めされており、ビス50およびその他のビス(図示せず)によって少なくとも1箇所以上で固定されている。
【0016】
また、上述した画像形成装置1における筐体の内部の構成について、図面を用いて詳細に説明する。図11に、この第1の実施形態による画像形成装置1の概略図を示す。
【0017】
図11に示すように、この第1の実施形態によるプリンタなどの画像形成装置1においては、電子写真方式により画像形成を行う画像形成手段としての画像形成部101が設けられている。この画像形成部101は、トナー像を形成する感光体ドラム102、感光体ドラム102に形成されたトナー像を記録材Pに転写する転写ローラ103などを備えている。
【0018】
このような構成の画像形成部101において、画像形成動作が開始されると、まず、レーザスキャナ104により画像信号に応じた光が感光体ドラム102に照射される。そして、この画像信号に応じた光の照射により、感光体ドラム102上に潜像が形成される。
【0019】
次に、潜像トナーカートリッジ105に収納されたトナーで現像することにより、感光体ドラム102上にトナー画像(可視像)が形成される。また、このようなトナー画像形
成動作に並行して記録材収納カセットから記録材Pが給送される。これにより、記録材Pは、搬送ローラ107によって感光体ドラム102に形成された画像と同期をとって転写部に搬送される。転写部は、感光体ドラム102と転写ローラ103とから構成される。
【0020】
そして、この転写部において、転写ローラ103へバイアスを印加することによってトナー画像が記録材Pへ転写されるようになっている。感光体ドラム102上の残留トナーはクリーナ106によりクリーニングされる。このトナー画像が転写された記録材Pは、この後、定着手段としての定着ユニット30に搬送される。そして、この定着ユニット30において加熱および加圧されることにより、トナー画像が定着される。その後、排出ローラ120によって装置上部の排出部118に排出される。
【0021】
次に、右側板8上に形成された突出部としてのタブ8aについて説明する。図4に右側板8およびタブ8aを示す。図4に示すように、タブ8aは右側板8における稜線に沿った位置から、稜線上において曲げ起され、筐体の一部として一体に設けられている。タブ8aには第2開口としての鍵穴8bが形成されている。この鍵穴8bは、側面パネル2における裏側に形成された第1開口としての鍵穴7に対応する位置に設けられている。また、タブ8aと右側板8とを接続する2箇所の連結部8cの間には第2開口としてのスリット8dが設けられており、これらの連結部8cおよびスリット8dによって、タブ8aは図中矢印方向に屈曲可能な状態にある。
【0022】
図5に、一般的なワイヤ錠を示す。図5Aに、画像形成装置1に一般的な錠としてのワイヤ錠20を装着した状態を示す。図5Bにアンロック時の状態、図5Cにロック時の状態を示す。また、図5Dに、ワイヤ錠20の押し込み時の動作の状態を示し、図5Eに引き抜き時の動作の状態を示す。
【0023】
まず、図5Aに示すように、ワイヤ錠20は、抜け止め部22を回転させるシリンダ部23、回り止め24および、固定物と接続するためのワイヤ21とから構成されている。また、ワイヤ錠20は鍵(図示せず)と接続されている。また、回り止め24は鍵穴7,8bに係合可能に構成されている。
【0024】
そして、図5Bおよび図5Cに示すように、ワイヤ錠20のロック時においては、鍵穴7,8bに回り止め24が係合して、抜け止め部22がほぼ30°〜90°程度回転されることにより、抜け止め部22が「かんぬき(閂)」となって施錠がされる。
【0025】
この第1の実施形態においては、外装である側面パネル2に設けられた第1開口としての鍵穴7を介して、筐体である右側板8の第2開口としてのスリット8dにワイヤ錠20が挿入されて係合される。そのため、堅牢な盗難防止機構を構成することができる。
【0026】
また、図5Aに示す状態において、図5Dに示すようにシリンダ部23を押し込むと、側面パネル2は、構成される樹脂の弾性により変位量d1だけ変形する。ここで、タブ8aにはスリット8dが設けられているため、連結部8cを中心に側面パネル2が移動に合わせて揺動する。また、図5Eに示すようにシリンダ部23を引き抜くと、上述した押し込み時におけると同様に側面パネル2が変位量d2だけ変形し、この変位に合わせてタブ8aが揺動する。
【0027】
ここで、ワイヤ錠20を破壊しようとする場合、図5Dおよび図5Eに示すように、いわゆる「押し込み」と「引き抜き」の連続動作が繰り返される。この場合、樹脂の弾性が存在することによって、図5Aに示す元の位置に復帰する復元力が生じる。そのため、上述した「押し込み」および「引き抜き」の連続動作が終了すると、タブ8aは、樹脂の弾性によって図5Aに示す位置に復帰される。
【0028】
ここで、電子写真方式に代表されるプリンタの場合、多数の搬送ローラを有し、またミクロンオーダでレーザを感光ドラムに書き込むといった動作が伴う。そのため、盗難防止機構に負荷がかかった場合に、筐体自体が歪むことにより印刷動作が正常に行われず、印刷物の濃度ムラやピッチムラ、用紙の斜行など印字品質が落ちる場合がある。
【0029】
しかし、この発明の第1の実施形態においては、筐体と、筐体と一体的に設けられた突出部の接続部が外力により屈曲するので、本体の精度に影響を及ぼさないようにすることができる。すなわち、この実施形態によれば、スリット8dが設けられていることにより、連結部8cが屈曲可能となる。そのため、ワイヤ錠20に外力が作用されても、右側板8自体にその作用が及ぼされるのを低減することができ、側面パネル2にその作用が及ぼされなくなるので、鍵穴7の破損を防止することができる。また、このような連結部8cおよびスリット8d並びに鍵穴7の構成を画像形成装置に適用することによって、安価で安全性の高い画像形成装置を提供することが可能となる。
【0030】
また、通常、像加熱装置などの未定着像のトナー像に熱を加える定着装置などにおいては、搬送ローラ部と異なり大きな定着圧がかけられている。そのため、この大きな定着圧を維持するために、他の筐体を構成する部品よりも板厚のある材料が用いられることが一般的である。そこで、この定着装置にスリットを設けることによって堅牢な盗難防止機構を得ることが可能となる。
【0031】
(第2の実施形態)
次に、この発明の第2の実施形態による盗難防止機構について説明する。図6に右側板8に形成されたタブ108aを示す。また、以下の説明において、筐体の稜線の方向によって規定される方向をタブ108aの幅方向および接続部としての連結部の幅方向とする。
【0032】
図6に示すように、タブ108aには、鍵穴108b、2つの連結部108cおよびスリット108dが設けられている。そして、第1の実施形態におけると異なり、右側板8の屈曲した角(稜線の部分)において、タブ108aの面が右側板8を構成する一つの面に一体で連続かつ平行面になるように設けられている。この場合、連結部108cをさらに屈曲させる必要がなくなる。なお、その他の構成および動作については、第1の実施形態におけると同様であるので、その説明を省略する。
【0033】
この第2の実施形態によれば、第1の実施形態に比して、曲げ工程を1工程分削減することができるので、より低コスト化を図ることができる。
【0034】
(第3の実施形態)
次に、この発明の第3の実施形態について説明する。図7に、右側板8に形成されたタブ208aを示す。図7に示すように、タブ208aには、鍵穴208b、連結部208cおよびスリット208dが設けられている。また、第2の実施形態におけると異なり、スリット208dが、連結部208cの突出方向に対して左右両側に設けられている。すなわち、タブ208aは、1箇所の連結部208cによって右側板8に連結されている。
【0035】
また、この1箇所の連結部208cにおいては、タブ208aの幅L1、連結部208cの幅L2との間に、L1>L2の関係が成立している。これにより、右側板8に対して屈曲を容易に可能となっている。また、外力が加わったとき、図7中のC部が変形する恐れがあるため鍵穴の幅をbとした時、b>L2とすることが望ましい。なお、その他の構成および動作については、第1の実施形態におけると同様であるので、その説明を省略する。
【0036】
この第3の実施形態によれば、連結部208cは一箇所でのみタブ208aと接続しているため、第1および第2の実施形態に比して、より自由度のある屈曲が可能となる。これにより、より破損に強い構成を得ることができる。
【0037】
(第4の実施形態)
次に、この発明の第4の実施形態について説明する。図8に、この第4の実施形態による画像形成装置に用いられる定着ユニット30を示し、図9に、この定着ユニット30の断面図を示す。
【0038】
図8に示すように、定着ユニット30は、定着フレーム31、定着フィルム33、フィルムガイド34、ヒータ35、加圧板37、紙ガイド38およびギア40,41を有して構成されている。
【0039】
定着フレーム31は、定着ユニット30の各部品を支持するフレームである。すなわち、筐体により定着手段が支持される。加圧ローラ32は、定着フレーム31に軸受け37によって回転自在に支持されている。定着フィルム33は、トナー像に熱を伝達させるための可撓性スリーブである。フィルムガイド34は、この定着フィルム33およびヒータ35を支持するフィルム用の案内手段である。ギア40,41は、加圧ローラ32に駆動を伝達させるためのものである。加圧板37は、フィルムガイド34に固定されており、バネ36によって定着フィルム33を加圧ローラ32に約78〜147(N)(8〜15kg重)程度で加圧する加圧手段である。また、紙ガイド38は定着された転写紙を案内するため搬送案内手段である。そして、この第4の実施形態においては、定着フレーム31上に、上述した第1乃至第3の実施形態におけると同様のタブ131aが設けられている。
【0040】
タブ131aの詳細図を図10に示す。図10に示すように、タブ131aは、鍵穴131b、2つの連結部131c1,131c2および第3開口としての溝131dにより構成されている。
【0041】
そして、タブ131aの幅L3と、連結部131c1の幅L41および連結部131c2の幅L42との間には、連結部の幅方向に沿った長さの合計L4を、L41+L42とすると、L4=L41+L42、かつ、L3−L4>L4の関係が成立している。なお、図10においては、連結部131c1および連結部131c2は、幅方向に垂直な方向に対して対称形状、すなわちL41=L42になるように記載されているが、必ずしも対称である必要はなく、非対称形状、すなわちL41≠L42であってもよい。
【0042】
また、この第4の実施形態においては、筐体(側板)との接続部として、連結部131c1および連結部131c2の2箇所で接続させているが、必ずしも2箇所に限定されるものでなく、3箇所以上で接続させるようにしても良い。また、n箇所(n:自然数)に連結部131cを設けた場合、それぞれの幅L41,L42,……,L4nの合計L4(L41+L42+……+L4n)において、L3−L4>L4の関係が成立する。
【0043】
タブ131aの幅L3と連結部131cの幅の合計L4とを、L3−L4>L4の関係にすることによって、複数の連結部131cと溝131dとによって、定着フレーム31に対する屈曲が容易になる。
【0044】
また、加圧ローラ32は、常時78〜147N(8〜15kgf)程度の力が加圧されており、曲げ強度が強く、定着フレームは厚めの板金が使用されるのが一般的である。このことから、この第4の実施形態によれば、定着フレーム31にタブ131aを設けるこ
とによって、より堅牢な盗難防止機構を構成することが可能となる。
【0045】
以上、この発明の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げたタブの形状はあくまでも例に過ぎず、構成要件を充足する範囲で、必要に応じてこれと異なる形状を採用することも可能である。また、上述した実施形態においては、タブを右側板8に設けているが、あくまでも一例であり、左側板などに設けることも可能であり、必要に応じて、種々の場所に設けることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】この発明の第1の実施形態による画像形成装置を示す斜視図である。
【図2】この発明の第1の実施形態による画像形成装置を示す斜視図である。
【図3】この発明の第1の実施形態による画像形成装置の筐体を示す斜視図である。
【図4】この発明の第1の実施形態によるタブを示す詳細図である。
【図5】この発明の第1の実施形態によるタブの動作を説明するための図である。
【図6】この発明の第2の実施形態によるタブを示す斜視図である。
【図7】この発明の第3の実施形態によるタブを示す斜視図である。
【図8】この発明の第4の実施形態による定着ユニットを示す斜視図である。
【図9】この発明の第4の実施形態による定着ユニットを示す断面図である。
【図10】この発明の第4の実施形態によるタブを示す詳細図である。
【図11】この発明が適用される画像形成装置の基本構成を示す略線図である。
【符号の説明】
【0047】
1 画像形成装置
2,4 側面パネル
3 前面パネル
5 上面パネル
6 背面パネル
7,8b,108b,131b,208b 鍵穴
8 右側板
8a,108a,131a,208a タブ
8c,108c,131c,131c1,131c2,208c 連結部
8d,108d,208d スリット
10 左側板
11 底板
12 給紙フレーム
20 ワイヤ錠
21 ワイヤ
22 抜け止め部
23 シリンダ部
30 定着ユニット
31 定着フレーム
131d 溝
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段を支持するための金属からなる筐体と、前記筐体を覆う樹脂からなる外装と、を有する画像形成装置において、
前記外装に第1開口が設けられ、前記筐体に前記第1開口を介して挿入された錠が係合する第2開口が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記筐体が前記筐体に一体に設けられた突出部を有し、前記突出部に前記第2開口が設けられていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記筐体と前記突出部との接続部が外力により屈曲するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成手段は未定着像を記録材に定着させる定着手段を有し、前記定着手段が前記筐体に支持されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記突出部は前記筐体に1箇所の前記接続部によって構成され、
前記筐体の稜線の方向によって規定される方向を前記突出部の幅方向および前記接続部の幅方向としたときに、
前記突出部の幅L1と前記接続部の幅L2との間に、
L1>L2
の関係が成立することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記突出部に第3開口が設けられ、
前記第3開口を挟むように設けられた少なくとも2つの接続部によって前記筐体と一体になるように形成され、
前記筐体の稜線の方向によって規定される方向を前記突出部の幅方向および前記接続部の幅方向としたときに、
前記突出部の幅L3、前記少なくとも2つの接続部の幅の合計L4との間に、
L3−L4>L4
の関係が成立することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項1】
記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段を支持するための金属からなる筐体と、前記筐体を覆う樹脂からなる外装と、を有する画像形成装置において、
前記外装に第1開口が設けられ、前記筐体に前記第1開口を介して挿入された錠が係合する第2開口が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記筐体が前記筐体に一体に設けられた突出部を有し、前記突出部に前記第2開口が設けられていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記筐体と前記突出部との接続部が外力により屈曲するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成手段は未定着像を記録材に定着させる定着手段を有し、前記定着手段が前記筐体に支持されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記突出部は前記筐体に1箇所の前記接続部によって構成され、
前記筐体の稜線の方向によって規定される方向を前記突出部の幅方向および前記接続部の幅方向としたときに、
前記突出部の幅L1と前記接続部の幅L2との間に、
L1>L2
の関係が成立することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記突出部に第3開口が設けられ、
前記第3開口を挟むように設けられた少なくとも2つの接続部によって前記筐体と一体になるように形成され、
前記筐体の稜線の方向によって規定される方向を前記突出部の幅方向および前記接続部の幅方向としたときに、
前記突出部の幅L3、前記少なくとも2つの接続部の幅の合計L4との間に、
L3−L4>L4
の関係が成立することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−14909(P2009−14909A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−175133(P2007−175133)
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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