説明

画像形成装置

【課題】感光体の寿命を適切かつ精度よく判定する画像形成装置を提供する。
【解決手段】デジタル複写装置1は、ページ単位の画像信号を複数の主走査方向分割領域SP1〜SPnと副走査方向分割領域HP1〜HPmに分割して、各主走査方向分割領域SP1〜SPnと副走査方向分割領域HP1〜HPmに分割された各分割領域の画像信号量の累積値を算出し、該累積値に基づいて感光体ベルト34の寿命を判定する。したがって、部分的な劣化による感光体ベルト34の寿命を高精度に判定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、詳細には、感光体の寿命を適切に判断する電子写真方式の複写装置、レーザプリンタ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写装置、プリンタ装置、複合装置等の画像形成装置においては、システム設定値、印刷枚数カウント値、印刷設定等の各種設定情報を不揮発性メモリに記憶して、該設定情報を用いて画像形成装置の動作制御や消耗品管理等を行っている。例えば、印刷枚数をカウントして該カウントしたカウント値を不揮発性メモリに記憶して、画像形成装置の動作制御を行ったり、感光体の寿命管理等の消耗品の管理等を行っている。
【0003】
このような消耗品管理において、画像品質に重要な影響を与えるのが、感光体の寿命の管理であり、従来、外部のホストコンピュータなどから受信した画像データを画像信号に展開する際に画像信号量を積算することで、感光体の寿命を判定したり(特許文献1参照)、感光体の回転数や画像信号の積算値に基づいて感光体の寿命を判定することが行われている(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2002−251110号公報
【特許文献2】特許第3441912号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術にあっては、画像形成に用いた画像信号の全体の積算値に基づいて感光体の寿命を判定しているため、感光体の部分的な劣化による画像品質の悪化に対応することができず、改良の必要があった。
【0006】
すなわち、例えば、画像データの画像位置に偏りがあって、感光体の特定の位置のみに集中的に静電潜像が形成される場合には、光疲労等の影響で、該静電潜像が集中して形成される感光体の領域のみ劣化が進むことがある。ところが、上記各従来技術にあっては、感光体全体としての画像信号量のみに基づいて感光体の寿命を判定していたため、このような部分的な劣化による感光体の寿命を適切に判定することができず、改良の必要があった。
【0007】
そこで、本発明は、感光体の寿命を適切かつ精度よく判定する画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の画像形成装置は、上記目的を達成するために、画像信号に基づいて感光体上に静電潜像を形成して画像形成する画像形成装置であって、所定の主走査長及び所定の副走査長における前記画像信号を複数の分割領域に分割する領域分割手段と、該分割領域毎に前記画像信号の累積値を算出する算出手段と、該各分割領域の画像信号の累積値に基づいて前記感光体の寿命を判定する寿命判定手段と、を備えていることを特徴としている。
【0009】
また、本発明の画像形成装置において、前記画像信号量算出手段は、前記分割領域毎の前記画像信号の累積値を、前記所定の副走査長の画像信号毎に、該画像信号に基づいて前記静電潜像が形成される前、または、該画像信号に基づいて該静電潜像が形成された後に算出することを特徴としてもよい。
【0010】
さらに、本発明の画像形成装置において、前記寿命判定手段は、前記各分割領域の前記画像信号の累積値から最大値を抽出し、該最大値が所定の寿命閾値よりも大きいと、前記感光体の寿命がないと判定することを特徴としてもよい。
【0011】
また、本発明の画像形成装置において、前記寿命判定手段は、前記各分割領域の前記画像信号の累積値から最小値を抽出し、該最小値の該分割領域に隣接する隣接分割領域の該画像信号の累積値との差が所定の閾値よりも大きいと、前記感光体の寿命がないと判定することを特徴としてもよい。
【0012】
さらに、本発明の画像形成装置において、前記領域分割手段は、前記画像信号を主走査方向において複数の主走査方向分割領域に分割、または、主走査方向と副走査方向の双方において複数の主・副方向分割領域に分割することを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の画像形成装置によれば、所定の主走査長及び所定の副走査長における画像信号を複数の分割領域に分割し、該分割領域毎に画像信号の累積値を算出して、該各分割領域の画像信号の累積値に基づいて感光体の寿命を判定するので、部分的な劣化による感光体の寿命を高精度に判定することができ、画像品質を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0015】
図1〜図9は、本発明の画像形成装置の一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置の一実施例を適用した電子写真方式のデジタル複写装置1の正面概略構成図である。
【0016】
図1において、デジタル複写装置1は、本体筐体2内に、給紙部10、プロッタ部20等が収納され、本体筐体2の上部に、スキャナ部110が配設されている。また、デジタル複写装置1は、図示しないが、デジタル複写装置1の各種操作を行うとともに必要な情報を表示する操作表示部を備えている。
【0017】
スキャナ部110は、原稿に読取光を照射して、該原稿を主走査・副走査して、原稿の画像を読み取り、読み取った原稿の画像データをプロッタ部20に転送する。
【0018】
給紙部10は、第1給紙トレイ11、第2給紙トレイ12、給紙ローラ13、14、分離パッド15、16、搬送ローラ17及びレジストローラ18等を備えており、各給紙トレイ11、12は、それぞれ各種用紙サイズの記録紙Pを複数枚収納する。給紙部10は、給紙トレイ11、12内の記録紙Pを給紙ローラ13、14と分離パッド15、16で1枚ずつ分離して、搬送ローラ17に送り出し、搬送ローラ17でレジストローラ18に搬送する。レジストローラ18は、搬送ローラ17により搬送されてきた記録紙Pをタイミング調整した後、プロッタ部20に搬送する。
【0019】
プロッタ部20は、感光体ベルトユニット30、M(マゼンタ)、C(シアン)、Y(イエロー)、K(ブラック)の現像ユニット40M、40C、40Y、40K、中間転写ベルトユニット50、2次転写ユニット60、書込ユニット70、帯電ユニット80、定着ユニット90及び排紙ユニット100等を備えており、デジタル複写装置1は、このプロッタ部20の上部の本体筐体2内に、排紙トレイ3が形成されている。
【0020】
感光体ベルトユニット30は、ローラ31、32、33、これらのローラ31〜33に張り渡され環状に形成されたベルト状の感光体ベルト34、感光体クリーニング部35及び感光体廃トナーボトル36等を備えており、感光体ベルト34は、少なくともローラ31〜33の1つが回転駆動されることで、ローラ31〜33に沿って図1中の時計方向(図1において矢印で示す方向)に回転駆動される。
【0021】
帯電ユニット80は、ローラ32の近傍で感光体ベルト34に近接して配設されており、感光体ベルト34を一様に帯電させる。
【0022】
書込ユニット70は、スキャナ部110からの各色の画像データに基づいて変調したレーザビームを帯電ユニット80で一様に帯電された感光体ベルト34上に、1色ずつ順次照射して、感光体ベルト34が1周する毎に、感光体ベルト34上に各色の静電潜像を順次形成する。
【0023】
現像ユニット40M〜40Kは、下側からM(マゼンタ)、C(シアン)、Y(イエロー)、K(ブラック)の順に配設されており、それぞれMCYKの各色のトナーボトル41M、41C、41Y、41Kがカートリッジ42M、42C、42Y、42K内に収納されている。現像ユニット40M〜40Kは、各色のトナーボトル41M、41C、41Y、41Kから各色のトナーが供給され、順次、上記感光体ベルト34が1周する毎に、各色の画像データに基づいて書込ユニット70によって形成された感光体ベルト34上の当該色の静電潜像に対して当該色のトナーを供給することで、現像して各色のトナー画像を順次形成する。
【0024】
この場合、プロッタ部20は、感光体ベルト34に対して、現像ユニット40M〜40Kを、現像ユニット40K→現像ユニット40C→現像ユニット40Y→現像ユニット40Mの順に接離させ、感光体ベルト34上の対応する色の静電潜像に対して対応する色の現像ユニット40M〜40Kからトナーを転写(1次転写)して、感光体ベルト34が1周する毎に感光体ベルト34上に各色のトナー画像を順次形成する。
【0025】
感光体ベルト34は、回転されることで、感光体ベルト34上に形成された各色のトナー画像を、1周する毎に、ローラ33部分で、中間転写ベルトユニット50の中間転写ベルト51に順次重ね合わせて転写し、中間転写ベルト51上にフルカラーのトナー画像を転写形成する。
【0026】
転写の完了した感光体ベルト34は、残留するトナーが感光体クリーニング部35で除去され、当該除去された廃トナーが感光体廃トナーボトル36内に収納される。
【0027】
中間転写ベルトユニット50は、複数のローラ52に中間転写ベルト51が架け渡されており、少なくとも1つのローラ52が回転駆動されることで、図1中の反時計方向(図1において矢印で示す方向)に回転駆動される。中間転写ベルトユニット50は、中間転写ベルトクリーニング部53、中間転写廃トナーボトル54及び中間転写ローラ55等を備えており、中間転写ローラ55で、上記感光体ベルト34上の各色のトナー画像を中間転写ベルト51上に順次重ね合わせて転写させてカラーのトナー画像を形成する。
【0028】
中間転写ベルト51には、感光体ベルト34と反対側の位置に、2次転写ユニット60が配設されており、この2次転写ユニット60と中間転写ベルト51との間に、上記給紙ユニット10の給紙トレイ11、12から送り出され、レジストローラ18でタイミング調整された記録紙Pが搬送されてくる。
【0029】
2次転写ユニット60は、中間転写ベルト51との間に搬送されてきた記録紙Pに、中間転写ベルト51上のカラーのトナー画像を転写させる。
【0030】
転写の完了した中間転写ベルト51は、残留するトナーが中間転写ベルトクリーニング部53で除去されて、当該除去された廃トナーが中間転写廃トナーボトル54内に収納される。
【0031】
プロッタ部20は、2次転写ユニット60でカラーのトナー画像の転写された記録紙Pを定着ユニット90に搬送し、定着ユニット90で、記録紙Pを搬送しつつ加熱・加圧して、記録紙P上のトナー画像を記録紙Pに定着させる。
【0032】
定着ユニット90は、定着の完了した記録紙Pを排紙ユニット100に搬送し、排紙ユニット100は、定着の完了した記録紙Pを排紙トレイ3上に排出する。また、定着ユニット90には、定着ユニット90にオイルを塗布することで、定着性・光沢性を維持するための定着オイル塗布ユニット91を備えている。
【0033】
上記書込ユニット70は、図2に示すように、LD(レーザダイオード)ユニット121、シリンダレンズ122、ポリゴンミラー123、WTLレンズ124、fθレンズ125、第1ミラー126、第2ミラー127、第3ミラー128、同期検知ミラー129、同期検知センサ130及び防塵ガラス131等を備えており、ポリゴンミラー123は、ポリゴンミラーモータにより等速度回転されている。
【0034】
LDユニット121は、画像データにより駆動変調したレーザビームを、回転駆動されているポリゴンミラー123に出射し、ポリゴンミラー123は、入射されるレーザビームを偏向させて、WTLレンズ124及びfθレンズ125を通過させる。書込ユニット70は、レンズ124、125を通過したレーザビームを、第1ミラー126、第2ミラー127及び第3ミラー128で順次反射させて、感光体ベルト34上に結像させるとともに、反射偏向されたレーザビームの感光体ベルト34上への走査領域外の位置であって、ポリゴンミラー123で反射偏向されたレーザビームの入射される位置に配設されている同期検知ミラー129に入射して該同期検知ミラー129で反射されたレーザビームを同期検知センサ130に入射させる。
【0035】
同期検知センサ130は、フォトダイオード等の受光素子で構成され、入射されるレーザビームを光電変換して、画像を感光体ベルト34上に書き込む主走査方向の走査開始位置を一定に保つための電気的な同期検知信号に変換する。
【0036】
そして、デジタル複写装置1は、図3に示すようなエンジン制御部200を備えており、エンジン制御部200は、CPU(Central Processing Unit )201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203及び画像処理LSI(Large Scale Integrated circuit:大規模集積回路)204等を備えている。
【0037】
ROM202は、エンジンであるプロッタ部20及びスキャナ部110を制御する制御プログラムと後述する本発明の感光体寿命判定処理を実行する感光体寿命判定プログラム及び必要なデータが格納されており、CPU201は、ROM202内のプログラムに基づいてRAM203をワークメモリとして利用しつつエンジンを制御して、デジタル複写装置1のエンジン動作を行わせるとともに、感光体寿命判定処理を行う。
【0038】
画像処理LSI204は、画像データに対して、印刷条件に応じた画像処理や画像信号への変換処理を行う。画像処理LSI204とCPU201は、画像データについてやり取りを行う通信バスと、動作制御を行うクロックとデータのシリアル通信の2系統の通信路を持ち、CPU201からはシリアル通信を利用して画像処理LSI204を制御する。
【0039】
画像処理LSI204は、画像データから変換した画像信号を、書込ユニット70のLDユニット105へ送り、LDユニット105が、上述のように、該画像信号に基づいてLDの発光が制御される。
【0040】
なお、デジタル複写装置1は、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Video Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(magneto-optic disc)等のデジタル複写装置1が読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の感光体寿命判定処理を実行する感光体寿命判定プログラムを読み込んでROM202等に導入して実行することで、後述する感光体寿命判定処理を実行するデジタル複写装置1として構築されている。この感光体寿命判定プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
【0041】
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例のデジタル複写装置1は、画像データから感光体ベルト34上に静電潜像の形成される連続した画像信号、例えば、1ページ分の画像信号として展開される該展開画像信号の主走査方向において、あるいは、主走査方向と副走査方向において複数の分割領域に概念上分割し、該分割領域に属する画像信号量をページ毎に累積して該累積した結果に基づいて画像データベルト34の寿命を適切に判定する感光体寿命判定処理を行う。
【0042】
まず、判定の元となる感光体ベルト34に対応する展開画像信号の分割方法について説明する。
【0043】
画像信号分割方法としては、例えば、図4に示すように、感光体ベルト34上に静電潜像の形成される展開画像信号の画像領域PGを主走査方向において、概念上複数の主走査方向分割領域SP1〜SPnに分割する主走査方向分割方法を用いることができる。
【0044】
また、画像信号分割方法としては、例えば、図5に示すように、感光体ベルト34上に静電潜像の形成される展開画像信号の画像領域PGを主走査方向において、概念上複数の主走査方向分割領域SP1〜SPnし、さらに、該主走査方向分割領域SP1〜SPnを、副走査方向において、複数の副走査方向分割領域HP1〜HPmに分割する主走査・副走査方向分割方法を用いることができる。
【0045】
さらに、画像信号分割方法としては、例えば、図5に示した副走査方向の副走査方向分割領域HP1〜HPmにのみ分割する副走査方向分割方法を用いてもよい。
【0046】
さらには、画像信号分割方法としては、上記分割方法に限るものではなく、展開画像信号の画像領域PGを、適切に複数の分割領域に分割して感光体ベルト34の寿命を判定できる領域区分を用いることができ、例えば、画像領域PGを主走査及び副走査方向に対して、斜め方向に複数の領域に区分してもよい。ただし、後述するように、各分割領域の画像信号量の累積値の算出を行うのに処理しやすく、感光体ベルト34の劣化を適切に判定できる分割方法を用いることが好適であり、上記主走査方向分割方法や主走査・副走査方向分割方法は、画像信号量の累積値を算出するのに好適である。
【0047】
また、領域分割においては、操作表示部の操作等によって、主走査方向及び副走査方向のうち、少なくとも一方の分割数を適宜設定可能としてもよい。
【0048】
このようにすると、ユーザによるデジタル複写装置1の利用形態に応じた分割数に基づいて、感光体ベルト34の寿命を判定することができる。
【0049】
次に、上記画像信号分割方法のうち任意の分割方法で展開画像信号の画像領域PGを分割して、各分割領域での画像信号の累積値を算出する分割領域画像信号量累積値算出処理について、図6に基づいて説明する。
【0050】
CPU201は、操作表示部でコピー開始の指示が行われると、図6に示すように、ポリゴンミラー123を回転させるためにポリゴンミラーモータの回転駆動を開始し(ステップS101)、続いて、LDユニット121に対して、LD点灯を指示する(ステップS102)。次に、CPU201は、図示しないコントローラ部から送られてきた画像データを画像処理LSI204で画像信号に変換させる(ステップS103)。ここで、画像信号とは、各色について静電潜像の画素を形成するかしないかを指示するための信号である。
【0051】
画像処理LSI204は、画像信号から予め指示された分割数に応じて画像信号を主走査方向において主走査方向分割領域SP1〜SPnに分割、または、該主走査方向分割領域SP1〜SPnをさらに副走査方向において副走査方向分割領域HP1〜HPmに分割し、さらに、画像処理LSI204で主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmのそれぞれについて、画像データから変換した画像信号で描画予定の画像信号量を算出する(ステップS104)。
【0052】
そして、画像処理LSI204は、各分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmについて算出した画像信号量を、それぞれの分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmの画像信号量累積値に加算し、各主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmの画像信号量累積値を更新する(ステップS105)。
【0053】
CPU201は、画像データから画像信号への変換と画像信号量の算出が終了すると、既に点灯しているLDの光量が安定して、ポリゴンミラー123によりレーザビームが同期検知センサ130に入力するようになると、同期検知待ちを終了する(ステップS106)。そして、CPU201は、同期検知センサ130へのレーザビーム照射をトリガとして、画像処理LSI204からLDユニット121へ1ライン分の画像信号を出力させて、LDユニット121に該1ライン分の画像信号によってLDレーザをON/OFFさせて感光体ベルト34に照射し、感光体ベルト34の表面に静電潜像SG(図4及び図5参照)を形成させるライン走査を行う(ステップS107)。
【0054】
CPU201は、ライン走査が完了すると、画像信号が残っているかチェックし(ステップS108)、残っているときには、ステップS106に戻って、同期検知待ちから上記同様に次のラインを走査する(ステップS106〜S108)。
【0055】
上記同期待ちとライン走査を順次繰り返し行って、ステップS108で、画像信号が終了すると、次のページの画像データがあるか、すなわち、プリントジョブが終了したかチェックし(ステップS109)、終了していないときには、ステップS103に戻って、該次のページの画像データを画像信号に変換する処理から上記同様に繰り返し行う(ステップS103〜S109)。
【0056】
ステップS109で、次のページの画像データがなくなってジョブが終了すると、CPU201は、LDユニット121のLDを消灯し(ステップS110)、ポリゴンミラーモータの回転を停止させて、処理を終了する(ステップS111)。
【0057】
このように、所定の主走査長及び所定の副走査長である1ページの静電潜像の書き込みを行う前に、画像信号をカウントして、主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmの画像信号量累積値を算出すると、寿命がないと判断した感光体ベルト34への不必要な静電潜像の形成を防止することができ、エネルギー消費を削減するとともに、利用性を向上させることができる。
【0058】
また、分割領域画像信号量累積値算出処理は、図6に示した手順で行うものに限るものではなく、例えば、図7に示すように実行してもよい。なお、図7の説明においては、図6の処理ステップと同様の処理ステップについては、その説明を簡略化する。
【0059】
すなわち、CPU201は、操作表示部でコピー開始の指示が行われると、図7に示すように、ポリゴンミラーモータの回転駆動を開始し(ステップS201)、LDユニット121に対して、LD点灯を指示して(ステップS202)、図示しないコントローラ部から送られてきた画像データを画像処理LSI204で画像信号に変換させる(ステップS203)。
【0060】
CPU201は、既に点灯しているLDの光量が安定して、ポリゴンミラー123によりレーザビームが同期検知センサ130に入力するようになると、同期検知待ちを終了する(ステップS204)。そして、CPU201は、同期検知センサ130へのレーザビーム照射をトリガとして、画像処理LSI204からLDユニット121へ1ライン分の画像信号を出力させて、LDユニット121に該1ライン分の画像信号によってLDレーザをON/OFFさせて感光体ベルト34に照射し、感光体ベルト34の表面に静電潜像SGを形成させるライン走査を行う(ステップS205)。
【0061】
CPU201は、ライン走査が完了すると、画像信号が残っているかチェックし(ステップS206)、残っているときには、ステップS204に戻って、同期検知待ちから上記同様に次のラインを走査する(ステップS204〜S206)。
【0062】
上記同期待ちとライン走査を順次繰り返し行って、ステップS206で、画像信号が終了すると、画像処理LSI204は、画像信号から予め指示された分割数に応じて画像信号を主走査方向において主走査方向分割領域SP1〜SPnに分割、または、該主走査方向分割領域SP1〜SPnをさらに副走査方向において副走査方向分割領域HP1〜HPmに分割し、さらに、画像処理LSI204で主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmのそれぞれについて、画像データから変換した画像信号で描画予定の画像信号量を算出する(ステップS207)。
【0063】
そして、画像処理LSI204は、各分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmについて算出した画像信号量を、それぞれの分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmの画像信号量累積値に加算し、各主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmの画像信号量累積値を更新する(ステップS208)。
【0064】
CPU201は、次のページの画像データがあるか、すなわち、プリントジョブが終了したかチェックし(ステップS209)、終了していないときには、ステップS203に戻って、該次のページの画像データを画像信号に変換する処理から上記同様に繰り返し行う(ステップS203〜S209)。
【0065】
ステップS209で、次のページの画像データがなくなってジョブが終了すると、CPU201は、LDユニット121のLDを消灯し(ステップS210)、ポリゴンミラーモータの回転を停止させて、処理を終了する(ステップS211)。
【0066】
なお、上記図6及び図7に示す処理においては、各分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmのそれぞれについて画像信号量累積値の算出を、画像処理LSI204が行っているが、CPU201が行ってもよい。
【0067】
また、画像信号量は、画素の数であってもよいし、画素の数とレーザビーム強度を表す情報を含んでいてもよい。
【0068】
このように、所定の主走査長及び所定の副走査長である1ページの静電潜像の書き込みが終了した後に、主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmの画像信号量累積値を算出すると、ページ毎に画像信号量の累積値を算出することができ、画像処理LSI204やCPU201に画像信号量累積値を算出するための処理負荷を軽減することができる。
【0069】
また、画像信号量累積値の算出タイミングは、上記図6及び図7のタイミングに限るものではなく、例えば、ポリゴンミラーモータの回転開始(ステップS201)からポリゴンミラーモータ回転終了(ステップS211)までの間で、主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPm毎の画像信号量累積値を行ってもよい。このようにすると、画像信号量の算出を簡略化することができる。
【0070】
そして、デジタル複写装置1は、上記画像信号量累積値を算出すると、感光体ベルト34の寿命を判定する寿命判定処理を、図8に示すように実行する。
【0071】
すなわち、CPU201は、各主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmのそれぞれについて画像信号量累積値が算出されると、各主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmのそれぞれについての画像信号量累積値の最大値を抽出し(ステップS301)、該抽出した最大値が予め設定されている感光体ベルト34の寿命閾値以上となっているかチェックする(ステップS302)。この寿命閾値は、感光体ベルト34の寿命を考慮して、操作表示部の操作等によって、適宜設定することができる。
【0072】
ステップS302で、最大値が寿命閾値よりも小さいときには、CPU201は、感光体ベルト34の寿命がまだあると判断して、処理を終了する。
【0073】
ステップS302で、最大値が寿命閾値以上であると、CPU201は、実行している印刷動作があるときには、該印刷動作を中止し(ステップS303)、操作表示部に感光体が寿命である旨の表示等を行うことでユーザにその旨を通知して、処理を終了する(ステップS304)。
【0074】
このように、本実施例のデジタル複写装置1は、所定の主走査長及び所定の副走査長であるページ単位における画像信号を複数の分割領域に分割し、該分割領域毎に画像信号の累積値を算出して、該各分割領域の画像信号の累積値に基づいて感光体ベルト34の寿命を判定している。
【0075】
したがって、部分的な劣化による感光体ベルト34の寿命を高精度に判定することができ、画像品質を向上させることができる。
【0076】
また、本実施例のデジタル複写装置1は、分割領域毎の画像信号の累積値を、所定の副走査長である1ページの画像信号毎に、該画像信号に基づいて静電潜像が形成される前に算出している。
【0077】
したがって、寿命がないと判断した感光体ベルト34への不必要な静電潜像の形成を防止することができ、エネルギー消費を削減するとともに、利用性を向上させることができる。
【0078】
さらに、本実施例のデジタル複写装置1は、分割領域毎の画像信号の累積値を、所定の副走査長である1ページの画像信号毎に、該画像信号に基づいて該静電潜像が形成された後に算出している。
【0079】
したがって、通常の画像形成の制御手順に負荷を与えることなく、感光体ベルト34の寿命の判定を行うことができ、処理負荷を抑えることができる。
【0080】
また、本実施例のデジタル複写装置1は、各分割領域の画像信号の累積値から最大値を抽出し、該最大値が寿命閾値よりも大きいと、感光体ベルト34の寿命がないと判定している。
【0081】
したがって、感光体ベルト34の寿命の有無を最も多く使用された分割領域の画像信号量に基づいて確実かつ容易に判定することができ、感光体ベルト34の寿命の判定精度をより一層向上させることができる。
【0082】
さらに、本実施例のデジタル複写装置1は、画像信号を主走査方向において複数の主走査方向分割領域SP1〜SPnに分割して、各主走査方向分割領域SP1〜SPnの画像信号の累積値に基づいて感光体ベルト34の寿命を判定している。
【0083】
したがって、感光体ベルト34の主走査方向の特定位置において重点的に静電潜像が形成されるような使用が行われた場合にも、精度よく感光体ベルト34の寿命を判定することができる。
【0084】
また、本実施例のデジタル複写装置1は、画像信号を主走査方向と副走査方向の双方において複数の主走査方向分割領域SP1〜SPnと副走査方向分割領域HP1〜HPmに分割して、各主走査方向分割領域SP1〜SPnと副走査方向分割領域HP1〜HPmの双方に分割された分割領域の画像信号の累積値に基づいて感光体ベルト34の寿命を判定している。
【0085】
したがって、感光体ベルト34のより一層細分化した分割領域について劣化による寿命の有無を判定することができ、精度よく感光体ベルト34の寿命をより一層判定することができる。
【0086】
さらに、画像信号を副走査方向において、複数の副走査方向分割領域HP1〜HPmにのみ分割して、各副走査方向分割領域HP1〜HPmに分割された副走査方向分割領域HP1〜HPmの画像信号の累積値に基づいて感光体ベルト34の寿命を判定してもよい。
【0087】
このようにすると、感光体ベルト34の副走査方向の特定位置において重点的に静電潜像が形成されるような使用が行われた場合にも、感光体ベルト34の寿命を精度よく判定することができる。
【0088】
なお、感光体ベルト34の寿命の判定処理においては、各主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmの画像信号量累積値と寿命閾値だけで判断するのではなく、例えば、図9に示すように、各主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmの周辺分割領域との画像信号量累積値の比較を行って判定するようにしてもよい。なお、図9において、図8と同様の処理ステップには、同一のステップナンバを付して、その説明を簡略化する。
【0089】
この場合、CPU201は、図9に示すように、各主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmの画像信号量累積値が算出されると、各主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmの画像信号量累積値の最大値を抽出し(ステップS301)、該抽出した最大値が予め設定されている感光体ベルト34の寿命閾値以上となっているかチェックする(ステップS302)。
【0090】
ステップS302で、最大値が寿命閾値以上であると、CPU201は、感光体ベルト34の寿命がないと判断して、実行している印刷動作があるときには、該印刷動作を中止し(ステップS303)、操作表示部に感光体が寿命である旨の表示等を行うことでユーザにその旨を通知して、処理を終了する(ステップS304)。
【0091】
そして、ステップS302で、最大値が寿命閾値よりも小さいときには、CPU201は、即、感光体ベルト34の寿命がまだあると判断するのではなく、まず、各主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmのそれぞれについての画像信号量累積値の最小値を抽出し(ステップS401)、該最小値が予め設定されている最小保証寿命閾値と以上であるかチェックする(ステップS402)。この最小保証寿命閾値は、感光体ベルト34の寿命を考慮して、操作表示部の操作等によって、適宜設定することができる。
【0092】
ステップS402で、最小値が最小保証寿命閾値よりも小さいときには、CPU201は、感光体ベルト34の寿命がまだあると判断して、処理を終了する。
【0093】
ステップS402で、最小値が最小保証寿命閾値以上であると、CPU201は、該画像信号量累積値が最小値の分割領域に隣接する主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmの画像信号量累積値との差を算出し(ステップS403)、該隣接する分割領域の画像信号量累積値との差が極端に大きいと判断できる所定値以上、例えば、図9では、3倍以上であるかチェックする(ステップS404)。この所定値は、作操作表示部の操作等によって、適宜設定することができる。
【0094】
ステップS404で、該隣接する分割領域の画像信号量累積値との差が所定値以上であると、感光体ベルト34の寿命がないと判断して、実行している印刷動作があるときには、CPU201は、該印刷動作を中止し(ステップS303)、操作表示部に感光体が寿命である旨の表示等を行うことでユーザにその旨を通知して、処理を終了する(ステップS304)。
【0095】
ステップS404で、該隣接する分割領域の画像信号量累積値との差が所定値よりも小さいときには、CPU201は、感光体ベルト34の寿命はまだあると判断して、感光体ベルト34の寿命の判定処理を終了する。
【0096】
このようにすると、隣接する主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmの画像信号の各累積値との差が極端に大きいことによる印刷画像上で画質に差が生じることを防止しつつ、感光体ベルト34の寿命をより一層適切に判定することができる。
【0097】
また、上記説明では、感光体ベルト34の部分的な寿命を判定して、感光体ベルト34の寿命を通知しているが、主走査方向分割領域SP1〜SPnまたは主走査方向分割領域SP1〜SPnかつ副走査方向分割領域HP1〜HPmの画像信号量累積値と画像信号に基づいて、感光体ベルト34のうち、劣化していると判断される部分を、静電潜像SGの形成位置から避けて形成するように潜像形成位置をオフセットしてもよい。例えば、画質調整用のパターンの静電潜像SGを形成する場合、感光体ベルト34のごく一部に静電潜像SGを形成すればよいので、感光体ベルト34の劣化した部分をさけて静電潜像SGを形成する。
【0098】
このようにすると、感光体ベルト34の劣化した部分をさけて静電潜像SGを作成し、感光体ベルト34の寿命を延ばすことができる。
【0099】
さらに、感光体ベルト34の寿命の判定は、感光体ベルト34の回転時間、回転回数を画像信号の累積値に加味して判断してもよく、また、通紙枚数を組み合わせて判断してもよい。
【0100】
このようにすると、感光体ベルト34の寿命をより一層高精度に判定することができる。
【0101】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。また、第1実施例及び第2実施例で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明は、感光体の寿命を適切に判定する電子写真方式のプリンタ装置、ファクシミリ装置、複写装置、複合装置等の画像形成装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明の一実施例を適用したデジタル複写装置の正面概略構成図。
【図2】書込ユニットの要部斜視図。
【図3】デジタル複写装置のエンジン制御部のブロック構成図。
【図4】主走査方向で画像信号を領域分割する画像信号分割方法の説明図。
【図5】主走査方向及び副走査方向で領域分割する画像信号分割方法の説明図。
【図6】分割領域画像信号量累積値算出処理を示すフローチャート。
【図7】分割領域画像信号量累積値算出処理の他の例を示すフローチャート。
【図8】感光体寿命判定処理を示すフローチャート。
【図9】感光体寿命判定処理の他の例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0104】
1 デジタル複写装置
2 本体筐体
10 給紙部
11 第1給紙トレイ
12 第2給紙トレイ
13、14 給紙ローラ
15、16 分離パッド
17 搬送ローラ
18 レジストローラ
20 プロッタ部
30 感光体ベルトユニット
31、32、33 ローラ
34 感光体ベルト
35 感光体クリーニング部
36 感光体廃トナーボトル
40M、40C、40Y、40K 現像ユニット
41M、41C、41Y、41K トナーボトル
42M、42C、42Y、42K カートリッジ
50 中間転写ベルトユニット
51 中間転写ベルト
52 ローラ
53 中間転写ベルトクリーニング部
54 中間転写廃トナーボトル
55 中間転写ローラ
60 2次転写ユニット
70 書込ユニット
80 帯電ユニット
90 定着ユニット
100 排紙ユニット
110 スキャナ部
121 LDユニット
122 シリンダレンズ
123 ポリゴンミラー
124 WTLレンズ
125 fθレンズ
126 第1ミラー
127 第2ミラー
128 第3ミラー
129 同期検知ミラー
130 同期検知センサ
131 防塵ガラス
200 エンジン制御部
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 画像処理LSI
SP1〜SPn 主走査方向分割領域
HP1〜HPm 副走査方向分割領域
PG 画像領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像信号に基づいて感光体上に静電潜像を形成して画像形成する画像形成装置において、所定の主走査長及び所定の副走査長における前記画像信号を複数の分割領域に分割する領域分割手段と、該分割領域毎に前記画像信号の累積値を算出する算出手段と、該各分割領域の画像信号の累積値に基づいて前記感光体の寿命を判定する寿命判定手段と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像信号量算出手段は、前記分割領域毎の前記画像信号の累積値を、前記所定の副走査長の画像信号毎に、該画像信号に基づいて前記静電潜像が形成される前、または、該画像信号に基づいて該静電潜像が形成された後に算出することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記寿命判定手段は、前記各分割領域の前記画像信号の累積値から最大値を抽出し、該最大値が所定の寿命閾値よりも大きいと、前記感光体の寿命がないと判定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記寿命判定手段は、前記各分割領域の前記画像信号の累積値から最小値を抽出し、該最小値の該分割領域に隣接する隣接分割領域の該画像信号の累積値との差が所定の閾値よりも大きいと、前記感光体の寿命がないと判定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記領域分割手段は、前記画像信号を主走査方向において複数の主走査方向分割領域に分割、または、主走査方向と副走査方向の双方において複数の主・副方向分割領域に分割することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−169002(P2009−169002A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−5628(P2008−5628)
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】