説明

画像形成装置

【課題】潜像担持体やその周囲装置のメンテナンス性を向上させつつ、上カバーの開閉動作を容易に行うことができると共に設置場所の制約を低減できる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】上カバー29は前側保持部33と後側保持部35で構成してあり、各保持部33、35にLEDヘッド11が保持されており、後側保持部35はその後端が第1回動軸37により筺体3に回動可能に支持され、前側保持部33はその後端が第2回動軸39により後側保持部35の前端に回動可能に支持されており、第1回動軸37と第2回動軸39とは左右方向に略平行に設けてあり、上カバー29は、LEDヘッド11が潜像担持体7に書き込み動作をする閉じ位置では前側保持部33と後側保持部35との上面を面一にしており、筺体3を開く開き位置では、各保持部33、35が第1及び第2回動軸37、39を中心に回動して後側保持部35に対して前側保持部33が屈曲する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDヘッドにより潜像担持体に潜像を書き込んで画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、筺体内に潜像担持体を設け、筺体の上カバーにLEDヘッドを設けて、上カバーを閉じたときはLEDヘッドを潜像担持体に対向配置して、上カバーを上方に回動して開くと、LEDヘッドが潜像担持体の対向位置から退避することが開示されている。
【0003】
この特許文献1の技術によれば、上カバーの開放に伴ってLEDヘッドを潜像担持体との対向位置から待避させ、潜像担持体やその周囲装置を外部に露出させることで、消耗品の交換やメンテナンス性の向上を図っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の画像形成装置においては、上カバーの回動支点が画像形成装置の後側に配置されており、上カバーを開放したときに上カバーの取手部(前端部)も画像形成装置の後側上方に大きく移動してしまうため、再び上カバーを閉じる際に上カバーの取手部に手が届きにくいという不具合があった。また、上カバーが大きく後側上方に回動するため、上カバーの回動軌跡上に障害物がある場所には画像形成装置を設置できないという不具合もある。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、潜像担持体やその周囲装置のメンテナンス性を向上させつつ、上カバーの開閉動作を容易に行うことができると共に設置場所の制約を低減できる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、筺体内に設けてあり露光された潜像を担持する複数の潜像担持体と、筺体を開閉する上カバーと、筺体の上カバーに設けられ潜像担持体に露光して潜像を書き込む複数のLEDヘッドとを備え、上カバーは前側保持部と後側保持部で構成してあり、各保持部にLEDヘッドが保持されており、後側保持部はその後端が第1回動軸により筺体に回動可能に支持され、前側保持部はその後端が第2回動軸により後側保持部の前端に回動可能に支持されており、第1回動軸と第2回動軸とは左右方向に略平行に設けてあり、上カバーは、LEDヘッドが潜像担持体に書き込み動作をする閉じ位置では、前側保持部と後側保持部との上面を面一にしており、筺体を開く開き位置では、各保持部が第1及び第2回動軸を中心に回動し、後側保持部に対して前側保持部が屈曲することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、筺体内に収納されている潜像担持体やその周辺機器のメンテナンスの際には、筺体を閉じている上カバーの後側保持部が第1回動軸周りを後側に回動し、前側保持部が第2回動軸回りを回動することにより、前側保持部の前端(又は前端に設けてある取手)を、従来のように後側上方に大きく移動させることなく、筺体内を露出することができる。従って、上カバーの開閉動作を容易に行うことができる。
【0008】
上カバーは後側保持部と前側保持部とに分けてあり、前側保持部は第2回動軸により後側保持部に対して屈曲することにより、上カバーを開くときの上カバーの回動軌跡が小さくて済むため、画像形成装置の設置場所の制約を低減することができる。
【0009】
前側保持部と後側保持部とには、各々LEDヘッドが保持されているので、保持部を開くと同時にLEDヘッドも筺体内から除かれ、潜像担持体やその周辺機器を直接露出させることができるので、潜像担持体やその周辺機器のメンテナンスが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施の形態に係る画像形成装置において上カバーを開ききったときの上カバーの概略的構成を示す縦断面図である。
【図2】第1実施の形態に係る画像形成装置において上カバーが開き途中にあるときの上カバーの概略的構成を示す縦断面図である。
【図3】潜像担持体の周囲部分を抜き出して示し、上カバーが開いたときのLEDヘッドの軌跡を示す側面図である。
【図4】第1実施の形態に係る画像形成装置の概略的構成を示す縦断面図である。
【図5】第2実施の形態に係る画像形成装置において上カバーを開き始めた状態を示す縦断面図である。
【図6】上カバーが開き途中にある状態を示す縦断面図である。
【図7】上カバーを開ききった状態を示す縦断面図である。
【図8】(a)は第3実施の形態に係る画像形成装置において上カバーを開いた状態を示す縦断面図であり、(b)は(a)に示すC―C断面図である。
【図9】上カバーを開いたときの移動軌跡を従来と比較して示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を説明するが、まず図1〜図4を参照して本発明の第1実施の形態について説明する。
【0012】
本実施の形態に係る画像形成装置1は、プリンタであり、図4に示すように、筺体3内にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、M、C、Kと記す)のトナー像を形成するための4つのプロセスユニット5Y、5M、5C、5Kを備えている。これらのプロセスユニット5Y、5M、5C、5Kは、画像形成物質として、互いに異なる色のY、M、C、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。
【0013】
各プロセスユニット5Y、5M、5C、5Kには、各々感光体(像担持体)7が設けてあり、感光体7には、その回転方向の順に帯電装置9、現像装置13、転写装置15、クリーニング装置17がそれぞれ配設されている。各プロセスユニット5Y、5M、5C、5Kは、等間隔に略一列に並べて配置されている。
【0014】
プロセスユニット5Y、5M、5C、5Kの各感光体(像担持体)7には、LEDヘッド(露光装置)11が対面配置されている。
【0015】
帯電装置9は、ローラ状に形成された導電性ローラで、このローラに帯電バイアス電圧が電源装置9から供給され、感光体7表面を一様に帯電させる。
【0016】
LEDヘッド11は、それぞれの感光体7に対して一個ずつ配置され、画像データに基づいて、点灯/消灯するLED光を感光体7表面に照射し、感光体7上に静電潜像を形成する。
【0017】
現像装置13は、感光体7上に形成された静電潜像を現像剤(トナー)にて顕像化する。
【0018】
転写装置15は、感光体7上の顕像を感光体7から転写する。
【0019】
クリーニング装置17は、転写後に感光体7上に残留する現像剤を除去する。
【0020】
転写紙は給紙カセット19から給紙ローラ21により1枚ずつ分離されてレジストローラ23に搬送され、更に上記の転写装置15に搬送される。
【0021】
このような構成により、画像形成装置1では、複数の感光体7上の画像を転写装置15に搬送された転写紙に順次転写することによって転写紙上で複数の画像を重ね合わせてカラー画像を得る。画像を転写された転写紙は定着装置25に搬送され、トナー像を加熱・加圧定着させ、上部の排紙ローラ27に搬送されて装置外部に排紙される。
【0022】
上記各プロセスユニット5Y、5M、5C、5Kは、筺体3内に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。
【0023】
LEDヘッド11は所望の画素数(画像幅×画素密度)のLED素子とその駆動回路とLED素子の発光した光を収光するレンズを持つデバイスで、各LED素子を画像信号に応じて発光させ、感光体7上に潜像を形成する露光装置である。該レンズは、発光光量を効率よく確保するために開口数が大きく焦点距離が短い。そのため、LEDヘッド11を感光体7に近接させて(感光体から数mmの距離に)設置してある。通常、トナーなどの消耗品の交換時期に比べて、LEDヘッド11の寿命は長く、画像形成装置の寿命まで交換の必要はない。そのため、各プロセスユニット5Y、5M、5C、5KにLEDヘッド11を組み込んでしまうことは合理的ではなく、LEDヘッド11は各プロセスユニット5Y、5M、5C、5Kに固定せずに着脱可能に設置されている。
【0024】
本実施の形態では、LEDヘッド11を上カバー29の裏面に設けてあり、各プロセスユニット5Y、5M、5C、5Kを取り外すために上カバー29を開放することでLEDヘッド11を各プロセスユニット5Y、5M、5C、5Kから退避させる構成になっている。
【0025】
各LEDヘッド11は上カバー29の裏面に回動軸31により回動自在に軸支してあり、LEDヘッドは自重により鉛直方向の姿勢を保持するようになっている。
【0026】
次に、図1及び図2を参照して上カバー29の構成について説明する。尚、図1及び図2は上カバーの概略的構成を模式的に示したものである。上カバー29は前側保持部33と後側保持部35とで構成してあり、各保持部33、35には各々LEDヘッド11が2個ずつ前後に並べて保持されている。
【0027】
後側保持部35はその後端が第1回動軸37により回動可能に筺体3の後端に支持されている。第1回動軸37にはねじりばねが設けてあり、後側保持部35を開く方向Aに付勢力(モーメント)を加えている。ねじりばねによる付勢力は図2に示すように、上カバー29が所定角度開いたときに上カバーの重力との釣合いが取れる力に設定されている。
【0028】
前側保持部33はその後端が第2回動軸39により後側保持部35の前端に回動可能に支持されており、第1回動軸37と第2回動軸39とは左右方向に略平行に設けてある。
【0029】
前側保持部33の後端と後側保持部35の前端は各々下側に突設しており、突設した下端部に第2回動軸39が設けてあり、上カバー29を閉じた状態では第2回動軸39は、前側保持部材33と後側保持部材35の裏面よりも下側に位置している。
【0030】
筺体3には、前側保持部33を支持する支持部材41が設けてある。支持部材41は下端が筺体3の上部に回動自在に軸支してあり、上端は上カバー29が閉じた状態のときに前側保持部に当接している。支持部材41には、ねじりばねが設けてあり、左回りの回転力B(図2参照)の付勢力を付与している。尚、支持部材41には、回転角度を規制するストッパ部材が設けてあり、図1に示すように、所定角度回転したところで停止しそれ以上回転しないようになっている。
【0031】
次に、上カバー29の作用、効果について説明する。上カバー29は筺体3を閉じている状態では、筺体にロックされている。
【0032】
上カバー29のロックを外すと、第1回動軸37はそのねじりばねの付勢力により上方に向けて回動することにより上カバー29が上方に向けて回動し、同時に支持部材8に設けたねじりばねの付勢力により支持部材41が上カバー29を上方に向けて回動させ、図2に示すように、上カバー29が所定角度開いたところで、上カバー29との重量との釣合いにより停止する。この状態で、各LEDヘッド11はプロセスユニット5Y、5M、5C、5Kから退避位置にある。
【0033】
本実施の形態によれば、上カバー29を開く付勢力を、第2回動軸37に設けたねじりばねの付勢力と、支持部材41に設けたねじりばねの付勢力との合わせた付勢力としているので、各ねじりばねの付勢力を小さく設定でき、上カバーが勢い良く回動するのを防止できる。
【0034】
図2に示すように上カバー29が所定角度開いたところで、オペレータは前側保持部33の前端にある取手を把持して、第2回動軸39から後側保持部35と前側保持部33とが屈曲するように後側に押すことにより、図1に示すように、後側保持部35を立ち上げて前側保持部33を第2回動軸39から前側に折り曲げる。
【0035】
上カバー29を閉じるときには、オペレータは図1にある状態から、前側保持部33の前端(取手)33aを把持して前に引き、図2に示すように、後側保持部35と前側保持部33をと面一にした後、前側保持部33の下面を支持部材41の上端に当接させて下向きに押し下げて筺体3にロックする。
【0036】
この第1実施の形態によれば、筺体3内に収納されているプロセスユニット5Y、5M、5C、5K等のメンテナンスや消耗品の補充の際には、筺体3を閉じている上カバー29は、後側保持部35に対して前側保持部33を屈曲しながら開くことにより、筺体3の上部開口を大きく露出させることができる。
【0037】
また、図1に示すように、後側保持部35に対して前側保持部33を前側に屈曲しながら上カバー29を開いているので、前側保持部33の前端(取手)33aを、後側上方に大きく移動させることなく、上カバー29を開くことができる。従って、上カバー29の開閉動作を容易に行うことができる。
【0038】
上カバー29は後側保持部35と前側保持部33とに分けてあり、後側保持部35を立ち上げるように後側に回動し前側保持部33を前方に回動するから、特許文献1にあるような従来技術に比較して上カバー29の回動軌跡が小さく済むため、画像形成装置の設置場所の制約を低減することができる。
【0039】
LEDヘッドは、後側保持部35と前側保持部33とに、各々回転自在に軸支されて自重で垂れ下がるので、上カバー29を開放したときにLEDヘッド7がお互いに干渉するのを避けることができる。
【0040】
以下に、本発明の他の実施の形態を説明するが、以下に説明する実施の形態において、上述した実施の形態と同一の作用効果を奏する部分には同一の符号を付することにより、その部分の詳細な説明を省略し、以下の説明では上述した実施の形態と主に異なる点を説明する。
【0041】
図5〜図7を参照して、本発明の第2実施の形態を説明する。図5は第2実施の形態に係る画像形成装置において上カバーを開き始めた状態を示す縦断面図であり、図6は上カバーが開き途中にある状態を示す縦断面図であり、図7は上カバーを開ききった状態を示す縦断面図である。尚、図5〜図7は上カバーの概略的構成を模式的に示したものである。
【0042】
この第2実施の形態では、後側保持部35の前端部と前側保持部33の後端部とには下方に突設する部分がなく、第2回動軸39は、上カバー29を閉じた状態において略面一となっている前側保持部33と後側保持部35の間に設けてあり、前側保持部33を後側保持部35の上側に回動可能としている点が、上述した第1実施の形態と異なっている。即ち、この第2実施の形態では、第1実施の形態とは第2回動軸39の位置が異なっている。
【0043】
第2実施の形態では、図5に示すように、第1実施の形態と同様に、上カバー29は第1回動軸37を中心に回動して所定角度開いた状態から、前側保持部33の前端部を上方に向けて回動すると、図6に示すように後側保持部35は一旦閉じ位置に戻り、後側保持部35の上方に前側保持部33折れ曲がるように位置する。この状態で前側のプロセスユニット5M、5Yが露出され、取り外し可能な状態になる。
【0044】
次に、第2回動軸39(又は後側保持部の前端部)を持って後側保持部35を上方に立ち上がるように回動すると、後側保持部35は所定角度立ち上がったところで第1回同軸37に設けたストッパが第1回動軸37の回動を制限し、図7に示す状態になり、全てのプロセスユニット5Y、5M、5C、5K(図4参照)が露出され、これらの取り外しやメンテナンス可能な状態になる。
【0045】
この第2実施の形態によれば、上述した第1実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0046】
次に、図8及び図9を参照して本発明の第3実施の形態について説明する。図8(a)は第3実施の形態に係る画像形成装置において上カバー29を開いた状態を示す縦断面図であり、(b)は(a)におけるC―C断面図であり、図9は上カバーを開いたときの移動軌跡を従来と比較して示す縦断面図である。尚、図8及び図9は上カバーの概略的構成を模式的に示したものである。
【0047】
この第3実施の形態では、筺体3にはその左右の各々に前側保持部33の移動を案内する案内部材45を設けてあり、支持部材41の先端41aは案内部材45にスライド自在に係合してある。案内部材45にはその長手方向に案内溝が形成してあると共に一端部が第1回動軸37に軸支されており第1回動軸37回りを回動自在になっている。
【0048】
前側保持部33には、その前側端の左右に案内部材45の案内溝45aに係合するスライダー47が設けてあり、前側保持部33は案内部材45に沿ってスライド自在に保持されている。本実施の形態ではスライダー47は突起である。
【0049】
この第3実施の形態では、上カバー29を閉じているロックを外すと、第1実施の形態と同様に、上カバー29が前側を上にして所定角度上方に回動する(図2参照)。このとき、筺体3内に収納されている案内部材45も支持部材41の付勢力により第1回動軸37回りを回動して、図8に示すように、傾斜して突設し、前側を上に傾斜して位置する。
【0050】
次に、オペレータは前側保持部33の前側部(取手)を持って前側保持部33を筺体3の後側に向けて押すと、後側保持部35に対して前側保持部33が第2回動軸39で折れ曲がると共に後側保持部35が立ち上がるように第1回動軸27を回動して、図8に示すように、前側保持部33が後側保持部35に向かい合うようにして筺体3の後側に移動する。
【0051】
この第3実施の形態によれば、上述した第1実施の形態と同様な効果を奏すると共に、オペレータは、前側保持部33を押し付けるだけで、上カバー29の開きが案内されるから、更に開閉作業が容易にできる。
【0052】
ここで、図9を参照して、従来(特許文献1)の上カバーを開放したときの軌跡と、第2実施の形態による上カバー29を開放したときの軌跡を示した。この図9から明らかないように本実施の形態によれば、従来に比較して上カバー29の空間的な移動軌跡を小さくできるから、画像形成装置の設置場所の自由が高いことがわかる。
【0053】
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形可能である。
【0054】
例えば、第3実施の形態において、案内部材45及び支持部材41は筺体の左右の一方にのみ設けて、前側保持部33の前側部には左右の一方にのみ案内部材45に係合するスライダー47を設けるものであっても良い。
【符号の説明】
【0055】
1 画像形成装置
3 筺体
7 感光体(潜像担持体)
29 上カバー
31 LEDヘッドの回動軸
33 前側保持部
35 後側保持部
37 第1回動軸
39 第2回動軸
41 支持部材
45 案内部材
47 スライダー
【先行技術文献】
【特許文献】
【0056】
【特許文献1】特開2007−65125号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筺体内に設けてあり露光された潜像を担持する複数の潜像担持体と、筺体を開閉する上カバーと、筺体の上カバーに設けられ潜像担持体に露光して潜像を書き込む複数のLEDヘッドとを備え、上カバーは前側保持部と後側保持部で構成してあり、各保持部にLEDヘッドが保持されており、後側保持部はその後端が第1回動軸により筺体に回動可能に支持され、前側保持部はその後端が第2回動軸により後側保持部の前端に回動可能に支持されており、第1回動軸と第2回動軸とは左右方向に略平行に設けてあり、上カバーは、LEDヘッドが潜像担持体に書き込み動作をする閉じ位置では、前側保持部と後側保持部との上面を面一にしており、筺体を開く開き位置では、各保持部が第1及び第2回動軸を中心に回動し、後側保持部に対して前側保持部が屈曲することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
各LEDヘッドは各保持部に回動自在に軸支してあり、LEDヘッドは自重により鉛直方向の姿勢を保持することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
筺体の左右の少なくとも一側に前側保持部の移動を案内する案内部材が設けてあり、前側保持部は前側端部に案内部材に摺動するスライダーを有し、前側保持部が案内部材に沿って移動することにより、上カバーが閉じ位置と開き位置とに移動することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1回動軸は上カバーを開き方向に付勢する付勢部材を備え、筺体は上カバーの支持部材を備え、支持部材は一端が筺体に回動可能に軸支されていると共に上カバーを開き方向に付勢する付勢部材を有し、上カバーが閉じているときに第1回動軸の付勢部材と支持部材の付勢部材とで上カバーを開き方向に付勢していることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−164614(P2010−164614A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−4447(P2009−4447)
【出願日】平成21年1月13日(2009.1.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】