説明

画像形成装置

【課題】 トナーセーブモードを選択することで得られる効果をユーザが正確に把握することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】
画像形成装置22は、通常印刷モードによる画像形成、又は、トナーセーブモードによる画像形成のいずれかを選択可能な画像形成装置であって、トナー消費量算出部171は、通常トナー消費量とセーブモードトナー消費量とを算出し、制御部50は、トナー消費量算出部171の算出結果に基づいて、操作部54の表示部80に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知するデータである対比データを表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された画像データに基づく画像を形成する画像形成装置に関し、特には、通常印刷モード又はトナーセーブモードのいずれかを選択可能な画像形成装置における技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地球環境保護に対する意識の高まりから、通常印刷モード又はトナーセーブモードのいずれかを選択可能な画像形成装置が提案されている。トナーセーブモードとは、通常印刷モードによる画像形成と比較して、消費されるトナーの量を削減して画像形成を行なう印刷モードのことである。ユーザは、トナーセーブモードで画像形成を行なうことで、地球環境保護に貢献できるとともに、画像形成に要するコストを削減することができる。
【0003】
このような画像形成装置として、例えば、特許文献1には、トナーセーブモードにおいて、1ドットが8ビット幅を有する画像情報のうち上位又は下位の4ビットを切り捨てることで、出力画像の濃度が低くなるように画像情報を変換する画像出力装置について開示されている。特許文献2には、トナー消費節約モードにおいて、1ドットあたりのデータ幅を縮小することでトナー消費量を減らすとともに、縮小された複数のデータ幅を選択可能な電子写真装置について開示されている。特許文献3には、トナー消費抑制動作時においても、画像情報のエッジを検出してから一定時間は画像情報をそのまま出力し、それ以外の時間においては画像情報の有効記録領域部分を所定割合で間引いた真引き情報を出力するプリンタについて開示されている。
【特許文献1】特開平9−325653号公報
【特許文献2】特開平8−123257号公報
【特許文献3】特開平9−30042号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
トナーセーブモードにおけるトナーの削減量は、印刷する画像の種類によって異なる。したがって、特許文献1〜特許文献3に開示される画像形成装置では、ユーザは、トナーセーブモードを選択することで削減されるトナーの消費量及びコストを正確に把握することができず、適切に印刷モードの選択ができないという問題がある。
【0005】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、トナーセーブモードを選択することで得られる効果をユーザが正確に把握することができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の局面に係る画像形成装置は、通常印刷モードによる画像形成、又は、通常印刷モードによる画像形成と比較して、消費されるトナーの量を削減するトナーセーブモードによる画像形成のいずれかを選択可能な画像形成装置であって、通常印刷モードで画像形成する場合のトナー消費量である通常トナー消費量と、トナーセーブモードで画像形成する場合のトナー消費量であるセーブモードトナー消費量とを算出するトナー消費量算出部と、表示部と、トナー消費量算出部の算出結果に基づいて、表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させる制御部とを含む。
【0007】
このように、制御部は、トナー消費量算出部の算出結果に基づいて、表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させるので、ユーザは、トナーセーブモードを選択することで削減されるトナーの消費量を正確に把握することができる。
【0008】
好ましくは、画像形成装置は、トナー消費量算出部の算出結果に基づいて、通常トナー消費量に対するセーブモードトナー消費量の割合を算出するトナー削減率算出部をさらに含み、制御部は、トナー消費量算出部及びトナー削減率算出部の算出結果に基づいて、表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させる。
【0009】
このように、制御部は、トナー消費量算出部及びトナー削減率算出部の算出結果に基づいて、表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させるので、ユーザは、トナーセーブモードを選択することで削減されるトナーの消費量及びトナー消費量の削減効果をより一層正確かつ容易に把握することができる。したがって、ユーザの利便性がより一層向上する。
【0010】
より好ましくは、画像形成装置は、トナー消費量算出部の算出結果に基づいて、通常印刷モードで画像形成する場合に要するトナーの価格である通常トナーコストと、トナーセーブモードで画像形成する場合に要するトナーの価格であるセーブモードトナーコストとを算出するトナーコスト算出部をさらに含み、制御部は、トナー消費量算出部及びトナーコスト算出部の算出結果に基づいて、表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させる。
【0011】
このように、制御部は、トナー消費量算出部及びトナーコスト算出部の算出結果に基づいて、表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させるので、ユーザは、トナーセーブモードを選択することで削減されるトナーの消費量及びコストを正確に把握することができる。したがって、ユーザは、画像形成における経費削減を意識して通常印刷モード又はトナーセーブモードのいずれかを選択することができるので、ユーザの利便性がより一層向上する。
【0012】
さらに好ましくは、画像形成装置は、トナー消費量算出部によって、通常トナー消費量及びセーブモードトナー消費量が算出されるたびに、通常トナー消費量を累積した累積通常トナー消費量と、セーブトナーモード消費量を累積した累積セーブトナーモード消費量とを算出する累積トナー消費量算出部をさらに含み、制御部は、トナー消費量算出部及び累積トナー消費量算出部の算出結果に基づいて、表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させる。
【0013】
このように、制御部は、トナー消費量算出部及び累積トナー消費量算出部の算出結果に基づいて、表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させるので、ユーザは、トナーセーブモードを選択することで削減されるトナーの消費量及びトナー消費量の全体的な削減効果をより一層正確かつ容易に把握することができる。したがって、例えば、トナーセーブモードでのトナー消費量の削減効果の小さい画像を形成する場合においても、ユーザは、全体的な削減効果を意識して通常印刷モード又はトナーセーブモードのいずれかを選択することができるので、ユーザの利便性がより一層向上するとともに、より一層環境保護に貢献することができる。
【0014】
さらに好ましくは、画像形成装置は、累積トナー消費量算出部の算出結果に基づいて、累積通常トナー消費量に対する累積セーブモードトナー消費量の割合を算出する累積トナー削減率算出部をさらに含み、制御部は、トナー消費量算出部、累積トナー消費量算出部、及び、累積トナー削減率算出部の算出結果に基づいて、表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させる。
【0015】
このように、制御部は、トナー消費量算出部、累積トナー消費量算出部、及び、累積トナー削減率算出部の算出結果に基づいて、表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させるので、ユーザは、トナーセーブモードを選択することで削減されるトナーの消費量及びトナー消費量の全体的な削減効果をさらに正確かつ容易に把握することができる。したがって、ユーザは、全体的な削減効果を意識して通常印刷モード又はトナーセーブモードのいずれかを選択することができるので、ユーザの利便性がさらに向上するとともに、環境保護にさらに貢献することができる。
【0016】
さらに好ましくは、画像形成装置は、累積トナー消費量算出部の算出結果に基づいて、通常印刷モードで画像形成する場合に要するトナーの価格である通常トナーコストを累積した累積通常トナーコストと、トナーセーブモードで画像形成する場合に要するトナーの価格であるセーブモードトナーコストを累積した累積セーブモードトナーコストとを算出する累積トナーコスト算出部をさらに含み、制御部は、トナー消費量算出部、累積トナー消費量算出部、及び、累積トナーコスト算出部の算出結果に基づいて、表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させる。
【0017】
このように、制御部は、トナー消費量算出部、累積トナー消費量算出部、及び、累積トナーコスト算出部の算出結果に基づいて、表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させるので、ユーザは、トナーセーブモードを選択することで削減されるトナーの消費量、並びに、トナー消費量及びコストの全体的な削減効果を正確に把握することができる。したがって、ユーザは、画像形成における経費削減をより一層意識して通常印刷モード又はトナーセーブモードのいずれかを選択することができるので、ユーザの利便性がさらに向上する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、制御部は、トナー消費量算出部によって算出される通常トナー消費量及びセーブモードトナー消費量に基づいて、表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させるので、ユーザは、トナーセーブモードを選択することで削減されるトナーの消費量を正確に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下の説明及び図面においては、同一の部品には同一の参照符号及び名称を付してある。それらの機能も同様である。したがって、それらについての詳細な説明をその都度繰返すことはしない。
【0020】
[画像形成装置22]
図1は、画像形成装置22の電気的構成を示すブロック図である。図1を参照して、画像形成装置22は、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能、及び、プリンタ機能等を備えるMFP(Multifunction Printer)であって、制御部50、HDD(Hard Disk Drive)52、操作部54、スキャナ部56、画像処理装置58、画像形成部60、ピクセルカウント部62、トナー量算出部64、及び、LANインターフェイス(LAN I/F)66を含む。
【0021】
制御部50は、実質的にコンピュータであって、CPU(Central Processing Unit)70、ROM(Read−Only Memory)72、及び、RAM(Random Access Memory)74を含む。CPU70には、BUSライン76が接続されており、このBUSライン76には、ROM72及びRAM74が電気的に接続される。CPU70は、操作部54等からの指示に応じて各種コンピュータプログラムを実行することによって、画像形成装置22の各構成部の動作及び外部機器との通信等の所望の処理を実行する。上記の各種コンピュータプログラムは、予めROM72に記憶されており、所望の処理の実行時において、当該ROM72から読出されてRAM74に転送される。CPU70は、CPU70内の図示しないプログラムカウンタと呼ばれるレジスタに格納された値によって指定される、RAM74内のアドレスからプログラムの命令を読出し、解釈する。CPU70はまた、読出された命令によって指定されるアドレスから演算に必要なデータを読出し、そのデータに対し命令に対応する演算を実行する。実行の結果も、RAM74、HDD52及びCPU70内のレジスタ等の、命令によって指定されるアドレスに格納される。
【0022】
BUSライン76には、さらに、HDD52、操作部54、スキャナ部56、画像処理装置58、画像形成部60、ピクセルカウント部62、トナー量算出部64、及び、LAN I/F66が電気的に接続される。
【0023】
HDD52は、磁気記憶媒体を含み、トナーの単価、後述するピクセルカウント値の積算値及び重み付け係数テーブル、並びに、画像データ等を含む各種データを記憶する記憶領域を提供する。本実施の形態では、トナーの単価として、1gあたりのトナーの価格が記憶される。
【0024】
操作部54は、ユーザの指示等に応じた入力を行なうための各種入力キー等を備えるタッチパネルを含む入力部78と、液晶ディスプレイ(LCD(Liquid Crystal Display))等からなり、ユーザに対して報知すべき情報を表示するための表示部80とを重ねて構成される。入力部78は、印刷要求を行なうための入力キー、後述する対比データの表示方法を選択するための入力キー、印刷モードとして通常印刷モード又はトナーセーブモードを選択するための入力キー、及び、画質調整モードにおける各設定内容を入力するための入力キー等を備える。ここで、トナーセーブモードとは、通常印刷モードによる画像形成と比較して、消費されるトナーの量を削減して画像形成を行なう印刷モードのことである。トナーセーブモードにおけるトナー消費量の削減方法は、特に限定されるものではなく公知の方法を使用できる。本実施の形態では、後述する中間調補正処理部160における処理において、トナーセーブモード用のガンマ補正テーブルを使用することでトナー消費量を削減する。中間調補正処理部160における処理については後述する。
【0025】
スキャナ部56は、原稿検知センサ及びCCD(Charge−Coupled Device)ラインセンサ(以上いずれも図示せず。)を含む光学系を備える。原稿検知センサは、ユーザによって手動で、又は、自動原稿搬送装置(図示せず。ADF(Automatic Document Feeder))によって、原稿載置台(図示せず。)に載置された原稿の画像表面に対し光源(図示せず。)から光を照射することで得られる反射光像をCCDラインセンサ上に結像させる。CCDラインセンサは、結像された反射光像を順次光電変換して、デジタル画像信号として画像処理装置58に対して出力する。すなわち、スキャナ部56は、原稿のコピー時又はスキャン時に、原稿載置台に載置される原稿から原稿検知センサによって画像情報を読取り、読取った画像情報をCCDラインセンサによって電気信号に変換してデジタル画像信号として画像処理装置58に対し出力する。ここで、デジタル画像信号は多値画像データを表す画像信号である。本実施の形態において、スキャナ部56から出力される画像信号(以下「入力画像信号」と記す。)は、RGB(赤、緑、青)のデジタル画像信号である。
【0026】
図2は、画像処理装置58、ピクセルカウント部62、及び、トナー量算出部64における処理の流れを示すブロック図である。
【0027】
図2を参照して、画像処理装置58は、画像処理制御部、記憶部(以上、いずれも図示せず。)、入力信号処理部110、領域分離処理部120、色補正・黒生成処理部130、ズーム変倍処理部140、空間フィルタ処理部150、中間調補正処理部160を含む。
【0028】
画像処理制御部は、MPU(Micro Processing Unit)及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)(以上いずれも図示せず。)を含み、BUSライン76を介して制御部50と電気的に接続される。画像処理制御部は、BUSライン76を介して制御部50のROM72、又は、HDD52に記憶されるプログラムを読出し、読出したプログラムに基づいて、入力信号処理部110、領域分離処理部120、色補正・黒生成処理部130、ズーム変倍処理部140、空間フィルタ処理部150、及び、中間調補正処理部160を統括的に制御して画像処理を実行する。
【0029】
記憶部は、ROM及びRAM(以上いずれも図示せず。)を含む。RAMは、画像処理制御部が各種プログラムを実行する際に、ROM内のプログラムが展開されたり、ワーキングメモリとして使用されたりする一時記憶用メモリである。RAMは、画像処理中及び画像処理後の各種データを一時的に記憶する。ROMは、各種プログラム、並びに、後述するガンマ補正テーブル、及び、空間フィルタテーブル等の各種データを記憶する読出専用メモリである。
【0030】
入力信号処理部110は、スキャナ部56から入力される入力画像信号に対し、入力信号処理部110における処理よりも後に行なわれる画像処理に対する前処理、並びに、画像調整における入力ガンマ補正及び変換等を行なう。
【0031】
領域分離処理部120は、入力信号処理部110から入力される画像信号に対し、文字領域及び網点写真領域等の領域判定を行ない、判定結果を示す識別信号(以下「領域分離識別信号」と記す。)を領域ごとに付加する。この領域分離識別信号は、空間フィルタ処理部150及び中間調補正処理部160等において、各領域別に異なる処理を行なう場合に用いられる。例えば、空間フィルタ処理部150では、網点写真領域の画像信号に対して平滑フィルタ処理を行ない、文字領域の画像信号に対してエッジ強調フィルタ処理を行なう。また、中間調補正処理部160では、中間調のガンマ特性を濃淡差のよりはっきりした特性に変更する。
【0032】
色補正・黒生成処理部130は、領域分離処理部120から入力されるRGBの画像信号を、最終的な出力形態であるCMYK(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像信号に変換する。
【0033】
ズーム変倍処理部140は、色補正・黒生成処理部130から入力されるCMYKの画像信号に対し、変倍処理を行なう。
【0034】
空間フィルタ処理部150は、領域分離識別信号、又は、ユーザ等による操作部54からの入力操作によって指示される画質調整モードの設定状態等に応じた空間フィルタを、予め記憶部に記憶される空間フィルタテーブルから選び、ズーム変倍処理部140から入力されるCMYKの画像信号に対し、空間フィルタ処理を行なう。ここで、空間フィルタ処理とは、平滑フィルタ処理及びエッジ強調フィルタ処理等を含む処理のことである。空間フィルタ処理部150は、例えば、網点写真領域の画像信号に対して平滑フィルタ処理を行ない、文字領域の画像信号に対してエッジ強調フィルタ処理を行なう。また、空間フィルタテーブルとは、空間フィルタ処理を行なう際に参照する空間フィルタ(フィルタ係数)を含むテーブルである。空間フィルタは、画質調整モードの設定状態等に応じて記憶部に記憶される任意のテーブルから選択できる。
【0035】
中間調補正処理部160は、空間フィルタ処理部150から入力される画像信号に対し、予め記憶部に記憶される2種類のガンマ補正テーブルを使用することによって、中間調ガンマ特性の補正(以下「中間調補正処理」と記す。)を行なう。すなわち、中間調補正処理部160は、予め記憶部に記憶される通常印刷モード用ガンマ補正テーブル、及び、トナーセーブモード用ガンマ補正テーブルを使用して中間調補正処理を行なうことで、通常印刷モード用の出力画像信号、及び、トナーセーブモード用の出力画像信号を作成する。
【0036】
図3は、入力画像信号によって示される画像データの階調数と出力画像信号における補正出力値との関係を示すガンマ補正テーブルの一例を示す図である。図3(a)は、通常印刷モード用ガンマ補正テーブルであり、図3(b)はトナーセーブモード用ガンマ補正テーブルである。図3(a)を参照して、通常印刷モード時では、テキスト画像、グラフィック画像、及び、写真画像に対応する出力画像信号の補正出力値がT0を超えないように設定されている。図3(b)を参照して、トナーセーブモード時では、グラフィック画像、及び、写真画像に対応する出力画像信号の補正出力値が、T0よりも小さいT1を超えないように設定されている。グラフィック画像及び写真画像は、特に、階調数の大きい高階調領域において画像濃度が高濃度になる傾向がある。したがって、図3(b)に示すように、トナーセーブモード時におけるグラフィック画像及び写真画像に対応する出力画像信号の補正出力値を、全体的に通常印刷モード時よりも小さくすることで、出力画像信号によって示される画像データに対し、明度及び彩度を抑えて画像形成することが可能になる。したがって、トナーセーブモード時における全体的なトナー消費量を、通常印刷モード時よりも削減することができる。
【0037】
中間調補正処理部160において中間調補正処理が行なわれた2種類の画像信号は、出力画像信号として画像形成部60に対して出力されるとともに、ピクセルカウント部62に対して出力される。
【0038】
このように、画像処理装置58では、画像処理制御部の指示に応じて、スキャナ部56から入力される入力画像信号が、入力信号処理部110、領域分離処理部120、色補正・黒生成処理部130、ズーム変倍処理部140、空間フィルタ処理部150、及び、中間調補正処理部160の順に送られ、各部において一連の画像処理を施された後、2種類の出力画像信号として画像形成部60及びピクセルカウント部62に対して出力される。
【0039】
画像形成部60は、画像メモリ88及び印字部90を備える。画像形成部60は、画像処理装置58から入力される出力画像信号によって示される画像データを一旦画像メモリ88にページ単位で出力した後、HDD52に記憶させる。画像メモリ88は、RAMを含み、画像データをページ単位で一時的に記憶する。画像メモリ88は、制御部50等からの指示に応じて、印字部90に送信するための画像データをHDD52からページ単位で順次読出して一時的に記憶し、記憶した画像データを印字部90による画像形成に同期して、印字部90に対して出力する。このように、HDD52が複数の画像データを記憶し、画像メモリ88がこれらの画像データをページ単位で順次処理していくことによって、印字部90に送信するための画像データが複数ある場合においても、画像形成動作を効率よく迅速に行なうことができる。
【0040】
印字部90は、感光体ドラム、帯電装置、レーザ走査ユニット(以下「LSU(Laser Scanning Unit)」と記す。)、現像装置、転写ユニット、クリーニング装置、及び、定着装置(以上いずれも図示せず。)を含む。感光体ドラム、帯電装置、現像装置、転写ユニット、及び、クリーニング装置は、CMYKの各色に対応して、それぞれ4つずつ設けられる。印字部90はさらに、画像形成装置22に着脱自在に装着される、手差し給紙トレイ、第1給紙トレイ及び第2給紙トレイ(以上いずれも図示せず。)を含む。これらの給紙トレイは、この順で上下に並ぶように設置され、記録用紙を保持し、記録用紙を搬送するための用紙搬送部(図示せず。)に記録用紙を送給する。手差し給紙トレイは、ユーザが手動により所望の記録用紙を設置するためのトレイであり、第1給紙トレイ及び第2給紙トレイは、異なる大きさの記録用紙を保持するトレイである。
【0041】
印字部90において、LSUの露光光源である半導体レーザ(図示せず。)は、画像データに基づくレーザ光を照射することで、帯電装置によって均一な帯電状態にされた感光体ドラム表面に静電潜像を形成する。現像装置は、現像ローラ(図示せず)表面にトナーの帯電電位とは逆極性の電位(以下「現像バイアス電圧」と記す。)を印加することで、形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する。転写ユニットは、感光体ドラムの表面に形成されたトナー像を用紙搬送部によって搬送される記録用紙に転写する。クリーニング装置は、トナー像の転写後において、感光体ドラム表面に残留する残留物を除去する。上述した一連のトナー像形成動作は、CMYKの各色に対応する各構成部においてそれぞれ実行され、形成された各単色トナー像は、用紙搬送部から搬送される記録用紙上に順次重ねて転写される。これによって、記録用紙上にフルカラートナー像が形成される。定着装置は、記録用紙上に形成されたフルカラートナー像を、記録用紙上に定着させる。フルカラー画像が形成された記録用紙は、画像形成装置22から排出される。
【0042】
印字部90は、制御部50等からの指示に応じて、通常印刷モード又はトナーセーブモードで、上記給紙トレイのいずれかから用紙搬送部によって搬送される記録用紙上に、上述のようにして画像メモリ88から送信される画像データに基づいて画像を形成する。
【0043】
なお、現像バイアス電圧は、周辺環境及びプロセス条件の変化、並びに、感光体ドラム及び現像剤等の経時変化が発生しても、常に初期時の画像濃度を安定して維持できるように、制御部50の制御によるプロセスコントロール処理によって調整される。プロセスコントロール処理については後述する。
【0044】
図2を参照して、ピクセルカウント部62は、カウント部161、重み付け演算部163、重み付け係数テーブル165、書換え部167、及び、積算部169を含む。以下に述べるピクセルカウント部62における処理は、入力されるCMYKの出力画像信号ごとにそれぞれ行なわれる。
【0045】
カウント部161は、画像処理装置58から入力される2種類の出力画像信号によって示される2種類の多値画像データ(例えば、16階調又は256階調等の多階調の画像データ)に対して、ピクセルごとに入力信号値(階調データ)を読出す。例えば、多値画像データが16階調データの場合には、カウント部161は、0〜15の値をとる入力信号値のうち、対応する値をピクセルごとに読出す。
【0046】
重み付け演算部163は、カウント部161によってピクセルごとの信号入力値が読出される際に、ピクセルごとに重み付けを行なうことでピクセルカウント値を求める。すなわち、重み付け演算部163は、まず、読出されたピクセルごとの入力信号値に対応する重み付け係数を、予めHDD52に記憶される重み付け係数テーブル165から取得する。そして、取得した重み付け係数を対応する入力信号値に対して掛け合わせる。このように、重み付け係数を掛け合わせることで、ピクセルごとのトナー消費量に比例しないピクセルごとの信号入力値は、ピクセルごとのトナー消費量に比例するピクセルカウント値になる。重み付け係数テーブル165には、複数の、ピクセルごとの入力信号値に対応する重み付け係数がそれぞれ格納されている。本実施の形態において、重み付け係数テーブル165に格納される重み付け係数は可変であり、書換え部167によって書換えることができる。テーブル1に、多値画像データが16階調データの場合における重み付け係数テーブル165の一例を示す。
【0047】
【表1】

【0048】
テーブル1を参照して、重み付け係数テーブル165に格納される、0〜15の各入力信号値に対応する重み付け係数(α0〜α15)はそれぞれ可変である。書換え部167は、制御部50の指示に従って、重み付け係数(α0〜α15)を書換える。重み付け係数テーブル165の書換え処理については後述する。
【0049】
積算部169は、入力された2種類の出力画像信号それぞれに対し、出力画像信号に対応する多値画像データを構成する全てのピクセルにおけるピクセルカウント値を足し合わせることで、多値画像データ全体のピクセルカウント値(以下「ピクセルカウント値の積算値」と記す。)を求める。得られた2種類のピクセルカウント値の積算値は、HDD52にそれぞれ記憶される。
【0050】
このように、ピクセルカウント部62では、カウント部161及び重み付け演算部163が、画像処理装置58から入力される2種類の出力画像信号によって示されるそれぞれの多値画像データに対して、ピクセル単位で入力信号値に重み付け係数を掛け合わせながらピクセルカウントを行なうことで、ピクセルごとのピクセルカウント値が求められる。そして、積算部169は、2種類の出力画像信号のそれぞれに対応したピクセルカウント値の積算値を求める。
【0051】
図2を参照して、トナー量算出部64は、トナー消費量算出部171、トナーコスト算出部173、及び、トナー削減率算出部175を含む。
【0052】
トナー消費量算出部171は、HDD52に記憶される2種類のピクセルカウント値の積算値に基づいて出力画像のトナー消費量を算出する。すなわち、トナー消費量算出部171は、ピクセルカウント部62の積算部163によって求められた2種類のピクセルカウント値の積算値に基づいて、通常トナー消費量と、セーブモードトナー消費量とを算出する。ここで、通常トナー消費量とは、画像形成部60が、出力画像信号によって示される画像データに対し、通常印刷モードで画像形成する場合のトナー消費量のことである。セーブモードトナー消費量とは、画像形成部60が、出力画像信号によって示される画像データに対し、トナーセーブモードで画像形成する場合のトナー消費量のことである。なお、ピクセルカウント値の積算値は、出力画像信号によって示される多値画像データを構成する全てのピクセルのピクセルカウント値を積算したものであるので、多値画像データを画像形成した際のトナー消費量に比例する。トナー量算出部171は、このピクセルカウント値の積算値に基づいてトナー消費量を算出するので、正確なトナー消費量を容易に算出することができる。
【0053】
トナーコスト算出部173は、トナー消費量算出部171によって算出された通常トナー消費量、及び、セーブモードトナー消費量に基づいて、通常トナーコスト、及び、セーブモードトナーコストを算出する。ここで、通常トナーコストとは、画像形成部60が、出力画像信号によって示される画像データに対し、通常印刷モードで画像形成する場合に要するトナーの価格のことである。セーブモードトナー消費量とは、画像形成部60が、出力画像信号によって示される画像データに対し、トナーセーブモードで画像形成する場合に要するトナーの価格のことである。通常トナーコスト、及び、セーブモードトナーコストの算出方法としては、特に限定されないが、本実施の形態では、通常トナー消費量、及び、セーブモードトナー消費量に対し、予めHDD52に記憶されるトナーの単価を乗じることで算出する。
【0054】
トナー削減率算出部175は、トナー消費量算出部171によって算出された通常トナー消費量、及び、セーブモードトナー消費量に基づいて、通常トナー消費量に対するセーブモードトナー消費量の割合を、例えば百分率(パーセント)等によってトナー削減率として算出する。
【0055】
トナー消費量算出部171によって算出された通常トナー消費量及びセーブモードトナー消費量、トナーコスト算出部173によって算出された通常トナーコスト及びセーブモードトナーコスト、並びに、トナー削減率算出部175によって算出されたトナー削減率は、制御部50に対して対比データとしてそれぞれ通知される。ここで、対比データとは、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知するためのデータである。
【0056】
画像形成装置22は、LAN I/F66を介してLAN回線からなるネットワーク20に接続されており、ネットワーク20上に接続されるファクシミリ装置等とファクシミリ通信が可能である。また、ネットワーク20上に接続されるパーソナルコンピュータ(以下「PC(Personal Computer)」と記す。)等の外部装置とのデータ通信が可能である。
【0057】
画像形成装置22の各構成部には電源(図示せず。)が接続され、この電源から電圧が印加されることで、画像形成装置22の各構成部が動作する。
【0058】
画像形成装置22は、上述した各構成部を動作させることによって、操作部54からのユーザの入力操作による指示又は外部装置等からの指示に応じて、原稿画像を読取り記録用紙に印刷するコピーモード、外部装置等から送信される画像データを受信して記録用紙に印刷するプリンタモード、原稿画像を読取り外部装置等に送信するスキャナモード、及び、ファクシミリ装置とファクシミリ通信を行なうFAXモード等の各種のモードのいずれかを実行する。
【0059】
〈動作〉
図1及び図2を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置22は以下のように動作する。
【0060】
ユーザは、スキャナ部56の原稿載置台に原稿を載置するとともに、操作部54の入力部78から、印刷要求、対比データの表示方法、及び、画質調整モードにおける各設定内容を入力する。ユーザは、対比データの表示方法として、通常トナー消費量及びセーブモードトナー消費量を並べて表示する方法、通常トナーコスト及びセーブモードトナーコストを並べて表示する方法、及び、トナー削減率を表示する方法のいずれかを選んで入力することができる。本実施の形態では、ユーザは、対比データの表示方法としてトナー削減率を表示する方法を選択する。
【0061】
スキャナ部56は、原稿載置台に載置される原稿から原稿検知センサによって画像情報を読取り、読取った画像情報をCCDラインセンサによって電気信号に変換してデジタル画像信号として画像処理装置58に出力する。
【0062】
画像処理装置58の入力信号処理部110は、スキャナ部56から入力された入力画像信号に対し、入力信号処理部110における処理よりも後に行なわれる画像処理に対する前処理、並びに、画像調整における入力ガンマ補正及び変換等を行なう。
【0063】
領域分離処理部120は、入力信号処理部110から入力された画像信号に対し、文字領域及び網点写真領域等の領域判定を行ない、領域分離識別信号を領域ごとに付加する。
【0064】
色補正・黒生成処理部130は、領域分離処理部120から入力されたRGBの画像信号を、CMYKの画像信号に変換する。
【0065】
ズーム変倍処理部140は、色補正・黒生成処理部130から入力されたCMYKの画像信号に対し、変倍処理を行なう。
【0066】
空間フィルタ処理部150は、領域分離識別信号、又は、ユーザ等による操作部54からの入力操作によって指示される画質調整モードの設定状態等に応じた空間フィルタを予め記憶部に記憶される空間フィルタテーブルから選び、ズーム変倍処理部140から入力されたCMYKの画像信号に対し、平滑フィルタ処理及びエッジ強調フィルタ処理等を含む空間フィルタ処理を行なう。
【0067】
中間調補正処理部160は、空間フィルタ処理部150から入力された画像信号に対し、予め記憶部に記憶される通常印刷モード用ガンマ補正テーブル、及び、トナーセーブモード用ガンマ補正テーブルを使用して中間調補正処理を行なうことで、通常印刷モード用の出力画像信号、及び、トナーセーブモード用の出力画像信号を作成する。中間調補正処理部160は、中間調補正処理を行なった2種類の出力画像信号を画像形成部60に対して出力するとともに、ピクセルカウント部62に対して出力する。
【0068】
図4は、ピクセルカウント部62における動作の手順を示す図である。図4を参照して、ピクセルカウント部62は、この順で進行するステップS11〜ステップS15の動作によって2種類の出力画像信号のそれぞれに対応したピクセルカウント値の積算値を求めるとともにHDD52に記憶させる。
【0069】
すなわち、画像処理装置58から2種類の出力画像信号が入力されると、ピクセルカウント部62のカウント部161は、画像処理装置58から入力された2種類の出力画像信号によって示される、例えば、2種類の16階調の多値画像データに対して、ピクセルごとに、0〜15の値をとる入力信号値のうち対応する値を読出す。
【0070】
重み付け演算部163は、まず、読出されたピクセルごとの入力信号値に対応する重み付け係数を、予めHDD52に記憶される重み付け係数テーブル165(テーブル1参照)から取得する(ステップS12)。そして、取得した重み付け係数を対応する入力信号値に対して掛け合わせることで、ピクセルごとのピクセルカウント値を求める(ステップS13)。
【0071】
積算部169は、入力された2種類の出力画像信号それぞれに対し、出力画像信号に対応する多値画像データを構成する全てのピクセルにおけるピクセルカウント値を足し合わせることで、2種類のピクセルカウント値の積算値を求める(ステップS14)。そして、得られた2種類のピクセルカウント値の積算値をHDD52に記憶させる(ステップS15)。
【0072】
トナー量算出部64のトナー消費量算出部171は、ピクセルカウント部62の積算部169によって求められ、HDD52に記憶された2種類のピクセルカウント値の積算値に基づいて、通常トナー消費量と、セーブモードトナー消費量とを算出し、算出結果を制御部50に対して対比データとして通知する。
【0073】
トナーコスト算出部173は、トナー消費量算出部171によって算出された通常トナー消費量、及び、セーブモードトナー消費量に対し、予めHDD52に記憶されるトナーの単価を乗じることで、通常トナーコスト、及び、セーブモードトナーコストを算出し、算出結果を対比データとして制御部50に対して通知する。
【0074】
トナー削減率算出部175は、トナー消費量算出部171によって算出された通常トナー消費量、及び、セーブモードトナー消費量に基づいて、通常トナー消費量に対するセーブモードトナー消費量の割合を百分率(パーセント)によってトナー削減率として算出し、算出結果を対比データとして制御部50に対して通知する。
【0075】
制御部50は、操作部54からの指示に応じて、トナー削減率を対比データとして、操作部54の表示部80に表示させる。
【0076】
ユーザは、表示部80に表示される対比データを確認して、操作部54の入力部78から、印刷モードとしてトナーセーブモードを選択して入力する。
【0077】
画像形成部60は、画像処理装置58の中間調補正処理部160から入力された2種類の出力画像信号によって示される画像データを一旦画像メモリ88にページ単位で出力した後、HDD52に記憶させる。画像メモリ88は、制御部50等からの指示に応じて、印字部90に送信するためのトナーセーブモードに対応する画像データをHDD52からページ単位で順次読出して一時的に記憶し、記憶した画像データを印字部90による画像形成に同期して、印字部90に対して出力する。印字部90は、制御部50等からの指示に応じて、上記給紙トレイのいずれかから用紙搬送部を介して搬送される記録用紙上に、画像メモリ88から送信されるトナーセーブモードに対応する画像データに基づいて、画像を形成する。
【0078】
なお、画像形成装置22では、例えば、一定時間経過ごとに、以下のようにして制御部50の制御によるプロセスコントロール処理が行なわれることで現像バイアス電圧が調整される。図5は、印字部90における感光体ドラム201近傍の構成を示す図である。図6は、プロセスコントロール処理を説明するための図であり、図6(a)は、濃度検出用パッチ202の濃度の状態を示す図であり、図6(b)は、現像バイアス電圧と、パッチ画像検出器200の出力値との関係を示す回帰曲線を示す図である。
【0079】
図5及び図6(a)を参照して、プロセスコントロール処理においては、まず、印字部90は、グリッドバイアス電圧が−500V、LSUの露光光源である半導体レーザのレーザパワーがPo=0.43mW、半導体レーザのPWM(Pulse Width Modulation)制御におけるデューティ比が100%である画像形成条件を保持したまま、現像バイアス電圧をVb=−275V、−325V、−375Vと変化させて、感光体ドラム201の表面に20mm×20mmの濃度検出用パッチ202を3つ形成する。
【0080】
次いで、形成された3つの濃度検出用パッチ202の反射光量を反射式光センサからなるパッチ画像検出器200によって読取ることで、3つの濃度検出用パッチ202の濃度を検出する。パッチ画像検出器200は、1つの濃度検出用パッチ202に対し、約10数点においてサンプリングを行ない、検出値の最大値近傍及び最小値近傍をカットすることで反射光量の平均値を求める。3つの濃度検出用パッチ202の濃度に応じたパッチ画像検出器200の検出値(I1,I2,I3)は、それぞれ制御部50に対して出力される。
【0081】
制御部50は、現像バイアス電圧と、パッチ画像検出器200の出力値(I1,I2,I3)との関係を示す回帰曲線(図6(b)参照)を求め、求めた回帰曲線に基づいて、所定濃度I0となる現像バイアス電圧Vb0を求める。ここで、所定濃度I0は、上述の画像形成条件において半導体レーザのPWM制御におけるデューティ比を80%に設定したときに得られるべき濃度である。制御部50は、現像バイアス電圧Vb0を求めると、現在設定されている現像バイアス電圧の値を、現像バイアス電圧Vb0に変更する。このように現像バイアス電圧をVb0に変更することで、半導体レーザによる露光量の調整によって所望の濃度の画像形成を行なうことができるようになる。
【0082】
また、画像形成装置22では、例えば、一定時間経過ごとに、以下のようにして、制御部50の制御による重み付け係数テーブル165の書換え処理が行なわれる。図7は、重み付け係数テーブル165の書換え処理における動作の手順を示す図であり、図8は、入力信号値(階調数)とパッチ画像検出器200の出力値との関係を示すグラフである。
【0083】
書換え処理において、まず、制御部50は、ベタ画像を作成するための帯電電位、半導体レーザの露光量、及び、現像バイアス電圧等を決定することでベタ画像濃度条件におけるトナー濃度の補正を行なう(ステップS21)。
【0084】
印字部90は、予め定められた信号入力値(階調数)を有する、互いにトーンの異なる複数のハーフトーントナーパッチを感光体ドラム201表面、又は、転写ユニットにおける転写ベルト(図示せず。)表面に形成する(ステップS22)。本実施の形態では図8のポイントA〜Cに示される信号入力値(階調数)を有する3つのハーフトーントナーパッチが感光体ドラム201表面に形成される。形成されるハーフトーントナーパッチの数は特に限定されないが、3つ以上であることが好ましい。これにより、重み付け係数をより一層正確に求めることができる。
【0085】
次いで、形成された3つのハーフトーントナーパッチの反射光量を、上述のプロセスコントロール処理と同様にしてパッチ画像検出器200によって読取ることで、3つのハーフトーントナーパッチの濃度を検出する(ステップS23)。3つのハーフトーントナーパッチの濃度に応じたパッチ画像検出器200の検出値は、それぞれ制御部50に対して出力される。
【0086】
制御部50は、入力信号値(階調数)とパッチ画像検出器200の出力値との関係を示すグラフ(図8参照)を求め、求めたグラフに基づいて、図8のXに示す、信号入力値と中間調ガンマ特性との関係を示すグラフを求める(ステップS24)。そして、求めた中間調ガンマ特性のグラフに基づいて、図8のYに示す、信号入力値とトナー消費量特性との関係を示すグラフを算出する(ステップS25)。
【0087】
制御部50は、さらに、求めたトナー消費量特性のグラフに基づいて、信号入力値に対応する重み付け係数を決定し、決定した重み付け係数をピクセルカウント部62の書換え部167に対して通知する。書換え部167は、重み付け係数テーブル165に格納されている重み付け係数を、制御部50によって通知された重み付け係数に書換える(ステップS26)。本実施の形態では、0〜15の各入力信号値に対応するα0〜α15の重み付け係数(テーブル1参照)が書換えられる。
【0088】
一般に、周辺環境及びプロセス条件の変化、並びに、感光体ドラム及び現像剤等の経時変化等によって、画像形成装置22における中間調ガンマ特性は変化し、これに伴ってトナー消費量特性も変化する。したがって、上述のように、中間調ガンマ特性の変化に応じて重み付け係数を書き換えることによって、トナー消費量算出部171は、通常トナー消費量とセーブモードトナー消費量とをより一層正確に算出することができるようになる。
【0089】
〈作用・効果〉
本実施の形態によれば、画像形成装置22は、通常印刷モードによる画像形成、又は、トナーセーブモードによる画像形成のいずれかを選択可能な画像形成装置であって、トナー消費量算出部171は、通常トナー消費量とセーブモードトナー消費量とを算出し、トナーコスト算出部173は、トナー消費量算出部171の算出結果に基づいて、通常トナーコストとセーブモードトナーコストとを算出し、トナー削減率算出部175は、トナー消費量算出部171の算出結果に基づいてトナー削減率を算出し、制御部50は、トナー消費量算出部171、トナーコスト算出部173、及び、トナー削減率算出部175の算出結果に基づいて、操作部54の表示部80に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知するデータである対比データを表示させる。
【0090】
このように、制御部50は、トナー消費量算出部171の算出結果に基づいて、表示部80に対比データを表示させるので、ユーザは、トナーセーブモードを選択することで削減されるトナーの消費量を正確に把握することができる。また、制御部50は、トナーコスト算出部173の算出結果に基づいて、表示部80に対比データを表示させるので、ユーザは、トナーセーブモードを選択することで削減されるコストを正確に把握することができる。したがって、ユーザは、画像形成における経費削減を意識して通常印刷モード又はトナーセーブモードのいずれかを選択することができるので、ユーザの利便性がより一層向上する。さらに、制御部50は、トナー削減率算出部175の算出結果に基づいて、表示部80に対比データを表示させるので、ユーザは、トナー消費量の削減効果をより一層正確かつ容易に把握することができる。したがって、ユーザの利便性がより一層向上する。
【0091】
なお、上記実施の形態において、画像形成装置22は、トナー消費量算出部171、トナーコスト算出部173、及び、トナー削減率算出部175を有する構成であったが、本発明はそのような構成に限定されない。例えば、画像形成装置22は、トナー消費量算出部171のみを有する構成であってもよいし、トナー消費量算出部171及びトナーコスト算出部173を有する構成であってもよいし、トナー消費量算出部171及びトナー削減率算出部175を有する構成であってもよい。
【0092】
[変形例]
図9は、本実施の形態に係る画像形成装置22の変形例における、画像処理装置58、ピクセルカウント部62、及び、トナー量算出部64における処理の流れを示すブロック図である。図9を参照して、画像形成装置22の変形例は、トナー量算出部64における構成が異なる点を除いて、上記実施の形態における画像形成装置22と同一の構成である。本変形例において、画像形成装置22と同一の機能を有する構成部には同一の参照符号及び名称を付し、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0093】
トナー量算出部64は、累積トナー消費量算出部210、累積トナーコスト算出部212、及び、累積トナー削減率算出部214を含む。
【0094】
累積トナー消費量算出部210は、HDD52に記憶される2種類のピクセルカウント値の積算値に基づいて出力画像の累積トナー消費量を算出する。すなわち、累積トナー消費量算出部210は、ピクセルカウント部62の積算部163によって求められた2種類のピクセルカウント値の積算値に基づいて、まず、通常トナー消費量及びセーブモードトナー消費量を算出する。そして、これらのトナー消費量が算出されるたびに、通常トナー消費量を累積した累積通常トナー消費量と、セーブトナーモード消費量を累積した累積セーブトナーモード消費量とを算出する。
【0095】
累積トナーコスト算出部212は、累積トナー消費量算出部210によって算出された累積通常トナー消費量、及び、累積セーブモードトナー消費量に基づいて、通常トナーコストを累積した価格である累積通常トナーコスト、及び、セーブモードトナーコストを累積した価格である累積セーブモードトナーコストを算出する。累積通常トナーコスト、及び、累積セーブモードトナーコストの算出方法としては、特に限定されないが、本実施の形態では、累積通常トナー消費量、及び、累積セーブモードトナー消費量に対し、予めHDD52に記憶されるトナーの単価を乗じることで算出する。
【0096】
累積トナー削減率算出部214は、累積トナー消費量算出部210によって算出された累積通常トナー消費量、及び、累積セーブモードトナー消費量に基づいて、累積通常トナー消費量に対する累積セーブモードトナー消費量の割合を、例えば百分率(パーセント)等によって累積トナー削減率として算出する。
【0097】
累積トナー消費量算出部210によって算出された累積通常トナー消費量及び累積セーブモードトナー消費量、累積トナーコスト算出部212によって算出された累積通常トナーコスト及び累積セーブモードトナーコスト、並びに、累積トナー削減率算出部214によって算出された累積トナー削減率は、制御部50に対して対比データとしてそれぞれ通知される。
【0098】
〈動作〉
図9を参照して、画像形成装置22の変形例は以下のように動作する。本変形例における動作は、トナー量算出部64における動作を除いて、上記実施の形態における画像形成装置22の動作と同じである。以下、異なる動作について説明する。
【0099】
本変形例において、ユーザは、対比データの表示方法として、累積通常トナー消費量及び累積セーブモードトナー消費量を並べて表示する方法、累積通常トナーコスト及び累積セーブモードトナーコストを並べて表示する方法、及び、累積トナー削減率を表示する方法のいずれかを選んで入力することができる。本実施の形態では、ユーザは、対比データの表示方法として累積トナー削減率を表示する方法を選択する。
【0100】
トナー量算出部64の累積トナー消費量算出部210は、ピクセルカウント部62の積算部169によって求められ、HDD52に記憶された2種類のピクセルカウント値の積算値に基づいて、まず、通常トナー消費量及びセーブモードトナー消費量を算出する。そして、これらのトナー消費量が算出されるたびに、累積通常トナー消費量と、累積セーブモードトナー消費量とを算出し、算出結果を対比データとして制御部50に対して通知する。
【0101】
累積トナーコスト算出部212は、累積トナー消費量算出部210によって算出された累積通常トナー消費量、及び、累積セーブモードトナー消費量に対し、予めHDD52に記憶されるトナーの単価を乗じることで、累積通常トナーコスト、及び、累積セーブモードトナーコストを算出し、算出結果を対比データとして制御部50に対して通知する。
【0102】
累積トナー削減率算出部214は、累積トナー消費量算出部210によって算出された累積通常トナー消費量、及び、累積セーブモードトナー消費量に基づいて、累積通常トナー消費量に対する累積セーブモードトナー消費量の割合を百分率(パーセント)によって累積トナー削減率として算出し、算出結果を対比データとして制御部50に対して通知する。
【0103】
制御部50は、操作部54からの指示に応じて、累積トナー削減率を対比データとして操作部54の表示部80に表示させる。
【0104】
〈作用・効果〉
上記実施の形態の変形例によれば、画像形成装置22の変形例において、累積トナー消費量算出部210は、通常トナー消費量及びセーブモードトナー消費量が算出されるたびに、累積通常トナー消費量と累積セーブトナーモード消費量とを算出し、累積トナーコスト算出部212は、累積トナー消費量算出部210の算出結果に基づいて、累積通常トナーコストと累積セーブモードトナーコストとを算出し、累積トナー削減率算出部214は、累積トナー消費量算出部210の算出結果に基づいて、累積トナー削減率を算出し、制御部50は、累積トナー消費量算出部210、累積トナーコスト算出部212、及び、累積トナー削減率算出部214の算出結果に基づいて、表示部80にトナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知するデータである対比データを表示させる。
【0105】
このように、制御部50は、累積トナー消費量算出部210の算出結果に基づいて、表示部80に対比データを表示させるので、ユーザは、トナー消費量の全体的な削減効果をより一層正確かつ容易に把握することができる。したがって、例えば、トナーセーブモードでのトナー消費量の削減効果の小さい画像を形成する場合においても、ユーザは、全体的な削減効果を意識して通常印刷モード又はトナーセーブモードのいずれかを選択することができるので、ユーザの利便性がより一層向上するとともに、環境保護により一層貢献することができる。また、制御部50は、累積トナーコスト算出部212の算出結果に基づいて、表示部80に対比データを表示させるので、ユーザは、画像形成に要するコストの全体的な削減効果を正確に把握することができる。したがって、ユーザは、画像形成における経費削減をより一層意識して通常印刷モード又はトナーセーブモードのいずれかを選択することができるので、ユーザの利便性がさらに向上する。さらに、制御部50は、累積トナー削減率算出部214の算出結果に基づいて、表示部80に対比データを表示させるので、ユーザは、トナー消費量の全体的な削減効果をさらに正確かつ容易に把握することができる。したがって、ユーザは、全体的な削減効果を意識して通常印刷モード又はトナーセーブモードのいずれかを選択することができるので、ユーザの利便性がさらに向上するとともに、環境保護にさらに貢献することができる。
【0106】
なお、上記変形例において、画像形成装置22の変形例は、累積トナー消費量算出部210、累積トナーコスト算出部212、及び、累積トナー削減率算出部214を有する構成であったが、本発明はそのような構成に限定されない。例えば、画像形成装置22の変形例は、累積トナー消費量算出部210のみを有する構成であってもよいし、累積トナー消費量算出部210及び累積トナーコスト算出部212を有する構成であってもよいし、累積トナー消費量算出部210及び累積トナー削減率算出部214を有する構成であってもよい。
【0107】
また、上記実施の形態及びその変形例では、対比データの表示方法のいずれかがユーザによって選択されて操作部54の表示部80に表示されたが、本発明はそのような実施の形態に限定されず、例えば、対比データの全てが表示されてもよい。
【0108】
また、上記実施の形態では、画像処理装置58はスキャナ部56から入力される入力画像信号に対して所定の画像処理を行なったが、本発明はそのような実施の形態に限定されない。例えば、画像処理装置58は、ネットワーク20に接続されるPC等の外部装置から入力された入力画像信号に対して、所定の画像処理を行なってもよい。
【0109】
また、上記変形例において、プロセスコントロール処理は一定時間経過ごとに行なわれたが、本発明はそのような実施の形態に限定されない。例えば、累積通常トナー消費量又は累積セーブトナーモード消費量が予め定める所定値に達したときに行なわれてもよい。
【0110】
今回開示された実施の形態は単に例示であって、この発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。この発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】画像処理装置、ピクセルカウント部、及び、トナー量算出部における処理の流れを示すブロック図である。
【図3】入力画像信号によって示される画像データの階調数と出力画像信号における補正出力値との関係を示すガンマ補正テーブルの一例を示す図である。
【図4】ピクセルカウント部における動作の手順を示す図である。
【図5】印字部における感光体ドラム近傍の構成を示す図である。
【図6】プロセスコントロール処理を説明するための図である。
【図7】重み付け係数テーブルの書換え処理における動作の手順を示す図である。
【図8】入力信号値(階調数)とパッチ画像検出器の出力値との関係を示すグラフである。
【図9】本実施の形態に係る画像形成装置の変形例における、画像処理装置、ピクセルカウント部、及び、トナー量算出部における処理の流れを示すブロック図である。
【符号の説明】
【0112】
20 ネットワーク
22 画像形成装置
50 制御部
52 HDD
54 操作部
56 スキャナ部
58 画像処理装置
60 画像形成部
62 ピクセルカウント部
64 トナー量算出部
66 LAN I/F
70 CPU
72 ROM
74 RAM
76 BUSライン
78 入力部
80 表示部
88 画像メモリ
90 印字部
110 入力信号処理部
120 領域分離処理部
130 色補正・黒生成処理部
140 ズーム変倍処理部
150 空間フィルタ処理部
160 中間調補正処理部
161 カウント部
163 重み付け演算部
165 重み付け係数テーブル
167 書換え部
169 積算部
171 トナー消費量算出部
173 トナーコスト算出部
175 トナー削減率算出部
200 パッチ画像検出器
201 感光体ドラム
202 濃度検出用パッチ
210 累積トナー消費量算出部
212 累積トナーコスト算出部
214 累積トナー削減率算出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常印刷モードによる画像形成、又は、前記通常印刷モードによる画像形成と比較して、消費されるトナーの量を削減するトナーセーブモードによる画像形成のいずれかを選択可能な画像形成装置において、
前記通常印刷モードで画像形成する場合のトナー消費量である通常トナー消費量と、前記トナーセーブモードで画像形成する場合のトナー消費量であるセーブモードトナー消費量とを算出するトナー消費量算出部と、
表示部と、
前記トナー消費量算出部の算出結果に基づいて、前記表示部に、前記トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させる制御部とを含むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記トナー消費量算出部の算出結果に基づいて、前記通常トナー消費量に対する前記セーブモードトナー消費量の割合を算出するトナー削減率算出部をさらに含み、
前記制御部は、前記トナー消費量算出部及び前記トナー削減率算出部の算出結果に基づいて、前記表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記トナー消費量算出部の算出結果に基づいて、前記通常印刷モードで画像形成する場合に要するトナーの価格である通常トナーコストと、前記トナーセーブモードで画像形成する場合に要するトナーの価格であるセーブモードトナーコストとを算出するトナーコスト算出部をさらに含み、
前記制御部は、前記トナー消費量算出部及び前記トナーコスト算出部の算出結果に基づいて、前記表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記トナー消費量算出部によって、前記通常トナー消費量及び前記セーブモードトナー消費量が算出されるたびに、前記通常トナー消費量を累積した累積通常トナー消費量と、前記セーブトナーモード消費量を累積した累積セーブトナーモード消費量とを算出する累積トナー消費量算出部をさらに含み、
前記制御部は、前記トナー消費量算出部及び前記累積トナー消費量算出部の算出結果に基づいて、前記表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記累積トナー消費量算出部の算出結果に基づいて、前記累積通常トナー消費量に対する前記累積セーブモードトナー消費量の割合を算出する累積トナー削減率算出部をさらに含み、
前記制御部は、前記トナー消費量算出部、前記累積トナー消費量算出部、及び、前記累積トナー削減率算出部の算出結果に基づいて、前記表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記累積トナー消費量算出部の算出結果に基づいて、前記通常印刷モードで画像形成する場合に要するトナーの価格である通常トナーコストを累積した累積通常トナーコストと、前記トナーセーブモードで画像形成する場合に要するトナーの価格であるセーブモードトナーコストを累積した累積セーブモードトナーコストとを算出する累積トナーコスト算出部をさらに含み、
前記制御部は、前記トナー消費量算出部、前記累積トナー消費量算出部、及び、前記累積トナーコスト算出部の算出結果に基づいて、前記表示部に、トナーセーブモードを選択することで得られる効果を報知する情報を表示させることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−49003(P2010−49003A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−212730(P2008−212730)
【出願日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】