説明

画像形成装置

【課題】原稿搬送手段、画像読取手段、画像形成手段を積載すると共に原稿および用紙のトレイを兼用することによって部品点数の増加を抑制し、スペースを有効に利用することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1に、原稿Pまたは用紙P´を載置するための兼用トレイ8と、搬送路R、Rを通して原稿を画像読取位置へ搬送する自動原稿搬送部100と、自動原稿搬送部100により画像読取位置へ搬送された原稿の画像を読取る画像読取部200と、画像読取部200により読取られた画像を用紙に形成する画像形成部300と、搬送路Rから分岐し、画像読取部200を貫通して画像形成部300と連通する搬送路Rを通して、用紙を画像形成位置へ搬送する第3搬送ローラ41a、第3従動ローラ41b等のローラ群と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿搬送手段、画像読取手段および画像形成手段が上から順に積載された画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置は、部品点数の増加を抑制すると共に、スペースを有効利用するため、手差し転写紙または原稿を載置可能な兼用トレイを有し、兼用トレイ付近で通路が原稿通路と転写紙通路とに分岐するようにし、通路の切り替えを通路切替機構によって行っている(例えば、特許文献1参照)。なお、転写紙に画像を形成する画像形成手段は、原稿の画像を読取る画像読取手段の下段に配置され、兼用トレイは画像読取手段と略同じ高さで隣接している。
【0003】
また、従来の画像形成装置には、自動原稿搬送装置(以下、ADFという)を複写機のコンタクトガラス上部に搭載し、コンタクトガラスに対してADFを開閉自在にしているものもある(例えば、特許文献2参照)。なお、ADFは搬送路を開放するための開閉カバーを有し、搬送路内の滞留ジャムが発生して開閉カバーが開放されると、押上げ板の加圧を解除するようになっている。
【特許文献1】実開昭62−86344号公報
【特許文献2】特開平8−290850号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1記載の画像形成装置においては、兼用トレイと画像読取手段とが略同じ高さで隣接しているため、水平方向のスペースを有効利用する点については配慮が十分になされていないという問題があった。一方、特許文献2記載の画像形成装置においては、原稿載置台を兼用して部品点数の増加を抑制する点については配慮がなされていないという問題があった。
【0005】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、原稿搬送手段、画像読取手段、画像形成手段を積載すると共に原稿および用紙のトレイを兼用することによって部品点数の増加を抑制し、スペースを有効に利用することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像形成装置は、原稿または所定の用紙を載置するための兼用トレイを有し、前記兼用トレイ上に載置された原稿を第1の搬送路を通して画像読取位置へ搬送する原稿搬送手段と、前記原稿搬送手段の下段にあって、前記原稿搬送手段により前記画像読取位置へ搬送された原稿の画像を読取る画像読取手段と、前記画像読取手段の下段にあって、前記画像読取手段により読取られた画像を前記所定の用紙に形成する画像形成手段と、前記第1の搬送路から分岐し、前記画像読取手段を経由して前記画像形成手段まで連通する第2の搬送路を通して、前記兼用トレイ上に載置された前記所定の用紙を画像形成位置へ搬送する用紙搬送手段と、を備えた構成を有することに特徴がある。
【0007】
この構成によれば、上から順に原稿搬送手段、画像読取手段、画像形成手段を積載しているので、例えば、画像読取手段と原稿搬送手段とを水平方向に並べて配置した場合に比べ、水平方向の設置スペースを削減することができる。また、兼用トレイに連通する第1の搬送路から分岐する第2の搬送路が形成され、第2の搬送路を通して用紙を搬送する用紙搬送手段を有するので、一つの兼用トレイに原稿または用紙を載置して画像読取りまたは画像形成に用いることができる。
【0008】
また、本発明の画像形成装置においては、前記原稿搬送手段は、前記画像読取手段の上部のコンタクトガラスに対して開閉自在に取付けられ、前記画像読取手段は、前記コンタクトガラス上に載置された原稿を移動しながら読取ることに特徴がある。
【0009】
また、本発明の画像形成装置においては、前記画像形成手段に対して前記画像読取手段を着脱自在にした構成を有することに特徴がある。
【0010】
また、本発明の画像形成装置においては、前記画像形成手段に対して前記所定の用紙を給紙するための専用トレイを着脱自在にした構成を有することに特徴がある。
【0011】
また、本発明の画像形成装置においては、前記画像読取手段は、前記画像形成手段に対して開閉自在である構成を有することに特徴がある。
【0012】
また、本発明の画像形成装置においては、前記画像形成手段に対して前記画像読取手段を水平方向にスライド自在に接続するスライド接続手段を備えた構成を有することに特徴がある。
【0013】
また、本発明の画像形成装置においては、前記画像形成手段に対して前記画像読取手段を回動自在に接続する回動接続手段を備えた構成を有することに特徴がある。
【0014】
また、本発明の画像形成装置においては、前記画像形成手段に対して前記画像読取手段を回動自在に接続する回動接続手段を備え、前記画像形成手段には、前記画像読取手段により読取られた画像に基づいて現像したトナー像を担持する像担持手段を備え、前記画像読取手段には、前記像担持手段に対向して配置され、前記所定の用紙に前記トナー像を転写する転写手段を備え、前記回動接続手段の回動によって前記像担持手段と前記転写手段とが露呈する構成を有することに特徴がある。
【0015】
また、本発明の画像形成装置においては、前記像担持手段は、前記画像形成手段に着脱自在に取付けられた構成を有することに特徴がある。
【0016】
また、本発明の画像形成装置においては、前記兼用トレイに前記所定の用紙と前記原稿とのいずれが載置されているかを判断する判断手段を備え、前記判断手段によって前記兼用トレイに前記原稿が載置されていると判断された場合、前記第1の搬送路を通して前記画像読取位置へ前記原稿を搬送すると共に、前記判断手段によって前記兼用トレイに前記所定の用紙が載置されていると判断された場合には、前記第2の搬送路を通して前記画像転写位置へ前記所定の用紙を搬送する構成を有することに特徴がある。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、上から順に原稿搬送手段、画像読取手段、画像形成手段を積載すると共に原稿および用紙のトレイを兼用することによって部品点数の増加を抑制し、スペースを有効に利用することができるという効果を有する画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の一形態としての画像形成装置について、図面を用いて説明する。
【0019】
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態としての画像形成装置の構成を図1〜図3に示す。
【0020】
図1において、画像形成装置1は、兼用トレイ8に載置した原稿Pを画像読取位置に搬送すると共に、兼用トレイ8に載置した用紙P´を画像読取部200内に搬送する自動原稿搬送部(ADF)100と、自動原稿搬送部100によって搬送された原稿Pの画像を読取る画像読取部(スキャナ)200と、画像読取部200または外部から送信された画像データに基づいて用紙(転写紙)P´に画像を形成する画像形成部300(画像形成装置1の本体)と、を有し、上から自動原稿搬送部100、画像読取部200、画像形成部300の順に積載されている。
【0021】
また、画像形成装置1は、少なくとも、画像読取部200を固定し、自動原稿搬送部100によって兼用トレイ8上の原稿Pを画像読取位置に搬送しながら読取るシートスルー読取モードと、自動原稿搬送部100の底面に設けた反射板7(図3参照)によって原稿Pを固定し、画像読取部200を移動しながら読取る固定読取モードと、画像形成部300によって用紙にカラー画像を形成するカラープリントモードと、画像形成部300によって用紙に白黒画像を形成する白黒プリントモードと、プリントモードで用紙を手差し給紙する手差し給紙モードと、プリントモードで兼用トレイ8上の用紙を自動給紙する自動用紙給紙モードと、を有している。なお、各動作モードは、操作パネル25(図4参照)の入力操作によって設定されるようになっている。操作パネル25は、スタートキー、テンキー等を有する操作部と、液晶表示器等を有する表示部と、を備えている。
【0022】
さらに、図2に示すように、自動原稿搬送部100および画像読取部200は、スライド機構170a、170bの作動によって画像形成部300上を左右方向(矢印140で示す)にスライドし、画像形成部300の上部が開口するようになっている。スライド機構170a、170bは、例えば、周知のスライドレール、車輪(あるいはベアリング)、スライド板(支持部材)等で構成されている。なお、図2は手差し給紙トレイ115を取外した場合を示している。
【0023】
また、図1において、画像形成装置1には、兼用トレイ8から切替爪61(図3参照)に至る搬送路Rと、搬送路Rから分岐し、画像読取位置を経由して原稿排紙トレイ21に至る搬送路Rと、搬送路Rから分岐して画像読取部200を貫通し、画像形成部300の画像形成位置に至る搬送路Rと、手差し給紙トレイ115から画像形成位置に至る搬送路Rと、画像形成位置から用紙排紙トレイ117に至る搬送路Rと、が形成されている。自動原稿搬送部100、画像読取部200および画像形成部300は搬送路Rを介して連通している。搬送路R上には、第3搬送ローラ41a、第3従動ローラ41b、ガイドローラ42a、42b、第4搬送ローラ43a、第4従動ローラ43b、レジストセンサ52、第5搬送ローラ44a、第5従動ローラ44b等が配置されている。搬送路R上には、手差しローラ45a、手差し従動ローラ45b等が配置されている。
【0024】
図3に示すように、自動原稿搬送部100は、搬送路Rから分岐する搬送路R、Rを切替えるための切替爪61を有し、兼用トレイ8上の紙媒体(原稿Pまたは用紙P´)および動作モードに応じて切替爪61を駆動するようになっている。例えば、プッシュ式のソレノイド機構(切替手段)を有し、切替爪61は非駆動持には図中、実線位置にあり、駆動時には図中、破線位置に移動するようにしている。切替爪61が図中、実線位置にある場合、兼用トレイ8上の紙媒体は搬送路Rから搬送路Rを通ってスリットガラス2上の画像読取位置へ搬送されることになる。一方、切替爪61が図中、破線位置にある場合、兼用トレイ8上の紙媒体は搬送路Rから搬送路Rを通って画像読取部200および画像形成部300へ搬送されることになる。
【0025】
また、自動原稿搬送部100は、図示しないヒンジ等によって画像読取部200に回動可能に接続されており、画像読取部200上面のスリットガラス2およびコンタクトガラス3に対して開閉自在となっている。また、ADF100の下面には、コンタクトガラス3上に載置された原稿Pをコンタクトガラス3側に押圧すると共に、原稿Pの読取り時の白基準となる反射板7が設けられている。
【0026】
さらに、自動原稿搬送部100上部の兼用トレイ8には、ユーザによって原稿Pからなる原稿束あるいは用紙P´からなる用紙束がセット(載置)されるようになっている。例えば、シートスルー読取り時、兼用トレイ8に画像面上向きにセットされた原稿Pは、その上面にピックアップローラ9が当接回転することによって給紙ベルト10および分離ローラ11の間(分離部)に送り出され、給紙ベルト10が搬送方向に回転する一方、分離ローラ11は、図示しないトルクリミッタを介し、搬送方向と逆方向に回転する駆動軸から駆動力を伝達され、原稿がない場合または原稿が1枚の場合は給紙方向に回転し、原稿が2枚以上、分離部に進入した場合は停止、もしくは逆転する。こうして、兼用トレイ8にセットされた原稿束は、分離ローラ11によって最上位の原稿Pから1枚ずつ分離されて給紙されることとなる。なお、ピックアップローラ9の原稿搬送方向下流にはストッパ12が設けられており、兼用トレイ8に載置された原稿Pは、ストッパ12に衝止されて分離ローラ11と給紙ベルト10とのニップ部に進入することを阻止されている。また、給紙ベルト10は、分離ローラ11に任意の角度θで加圧・接触している。
【0027】
また、ピックアップローラ9の下方には押上板13が設けられており、この押上板13は、図示しないソレノイドによって搬送方向上流側の回動支点13aを中心に回動し、先端側をピックアップローラ9に対して近接・隔離するようになっている。操作パネル25(図4参照)に設けたスタートスイッチが押下されると、押上板13はピックアップローラ9に対して隔離しているホームポジション(図中、実線で示す)から、ピックアップローラ9に近接するピックアップ位置(図中、鎖線で示す)に移動して原稿Pをピックアップローラ9に押し付ける。したがって、ピックアップローラ9の駆動回転によって、原稿Pは給紙ベルト10と分離ローラ11の間に送り出される。
【0028】
さらに、シートスルー読取り時、給紙ベルト10の搬送方向下流側に設けられた切替爪61はホームポジション(図中、実線で示す)にあるため、給紙ベルト10および分離ローラ11によって分離された原稿Pは、搬送路R0から搬送路(反転経路)R1へと案内されて反転しつつ、図示しない駆動モータの駆動で回転する第1搬送ローラ14aおよび第1従動ローラ14bによって、スリットガラス2に向かって搬送される。このスリットガラス2上には、スリットガラス2側に原稿Pを押圧すると共に、原稿Pの読取り時の白基準となる読取ガイド板20が設けられている。
【0029】
前述のように、原稿Pは、第1搬送ローラ14aおよび第1従動ローラ14bによって反転搬送され、読取ガイド板20とスリットガラス2に狭持されつつ、画像読取部200によって画像面を読取られながらスリットガラス2上を通過した後に、反転排紙ガイド171によって掬い上げられるように案内されて排紙経路に通紙されることとなる。
【0030】
この後、原稿Pは、第2搬送ローラ18aおよび第2徒動ローラ18bと排紙ローラ19aおよび排紙従動ローラ19bとに挟持されて搬送(搬出)され、排紙経路から原稿排紙トレイ(外装カバーと兼用)21上に排紙されることとなる。
【0031】
画像読取部200は、露光ランプ4、第1ミラー5、レンズ31、CCDなどの読取素子32等(図3の鎖線部)を有する。そして、コンタクトガラス3上に載置された原稿Pを読取る場合(固定読取モード)は、露光ランプ4と第1ミラー5がコンタクトガラス3の下方で図中左右方向に移動して原稿面を読取り、またスリットガラス2を介して原稿Pを読取る場合(シートスルー読取モード)には、露光ランプ4と第1ミラー5がスリットガラス2の下方に停止した状態で原稿面を読取るようになっている。公知のように、露光ランプ4が照射した光の原稿面からの反射光は、第1ミラー5やレンズ31を介してCCDなどの読取素子32に入光されて結像する。この結像に基づいて、読取素子32はアナログ画像信号を出力するようになっている。
【0032】
なお、詳細に図示しないが、画像読取部200において、画像増幅回路は、読取素子32からのアナログ画像信号を増幅し、A/D変換回路は、前記アナログ画像信号を多値ディジタル画像信号に変換し、画像処理部は、前記多値ディジタル画像信号に対して所定の画像処理(圧縮符号化処理など)を施すようになっている。画像処理後のデータ(電子データ)は図示しない画像メモリに蓄積されると共に、外部インタフェースに出力可能となっている。
【0033】
また、画像読取部200には、自動原稿搬送部100に続いて紙媒体(用紙P´)を搬送するための搬送路Rが形成されている。搬送路Rの入口側(画像読取部200の上側)には、一対のガイドローラ42a、42bが配置されている。
【0034】
例えば、カラープリントモード時に、自動原稿搬送部100に設けられた切替爪61は図示しないソレノイド機構の駆動でプリントポジション(図中、破線で示す)に移動しているため、給紙ベルト10および分離ローラ11によって分離された用紙P´は、搬送路Rから搬送路Rへと案内され、図示しない駆動モータの駆動で回転する第3搬送ローラ41aおよび第3従動ローラ41bによって、画像読取部200における搬送路Rの入口側へと搬送(搬出)される。次いで、ガイドローラ42a、42bのニップに進入した用紙P´は、自動原稿搬送部100の第3搬送ローラの駆動回転によって下方(画像形成部300の上部)に搬送されることになる。
【0035】
また、図1において、画像形成部300は、少なくとも、用紙(転写紙)P´を手差しで給紙するための着脱自在の(または収納可能な)手差し給紙トレイ115と、画像読取部200または外部からの画像データに基づいて感光体ドラム122a〜122dに対し、レーザビーム132a〜132dによる光書込みを行う書込みユニット132と、書込みユニット132による光書込みに基づいて感光体ドラム122a〜122dにトナー画像を現出させる現像器131a〜131dと、感光体ドラム122a〜122dに形成されたトナー像を用紙P´に転写するための転写ユニットと、転写ユニットによって転写されたトナー像を用紙P´に定着させる定着器133と、定着処理後の用紙P´を排紙するための用紙排紙トレイ117と、を有する構成である。
【0036】
詳細に図示しないが、書込みユニット132は、レーザビームを発生して照射するレーザ出力部と、前記画像データを照射するレーザビーム(光量)に変換するレーザ制御部と、を有する。また、現像剤(4色のトナー)を収容した4つの現像器131a〜131dを内蔵すると共に、現像器131a〜131dと組合わせて配置された4つの感光体ドラム122a〜122dと、感光体ドラム122a〜122dに当接する帯電ローラと、感光体ドラム122a〜122dの残留トナーを清浄するクリーニングブレードとが、像担持体ユニットを構成している。ベルトローラ126、感光体ドラム122a〜122dと対向する転写ローラ129a〜129d、ベルト従動ローラ127を含むローラ群と、無端ベルトからなる転写ベルト128とが、転写ユニットを構成している。転写ユニットは、ローラ群に掛け渡された転写ベルト128が用紙P´を担持して搬送しながら、4色のトナー像のいずれかまたは全てを用紙P´に転写するものである。定着器133は、転写処理後の用紙P´を加圧および加熱するために加圧ローラおよび加熱ローラを有する。
【0037】
そして、前記クリーニングブレードは、感光体ドラム122a〜122dの周面に残留するトナーを清浄し、前記帯電ローラは、清浄後の周面を一様(高電位)に帯電させる(初期化処理)。次いで、書込みユニット132は、感光体ドラム122a〜122dの周面に画像データに基づいて光変調したレーザビームを照射することにより、前記周面を選択的に露光させる。露光によって電位の減衰した低電位部と初期化処理による高電位部とからなる静電潜像が前記周面に形成される。現像器131a〜131dは、前記低電位部または前記高電位部にトナーを転移させてトナー像を形成(現像)する。一方、前記トナー像を用紙P´の所定領域に転写するタイミングで、用紙P´が画像形成位置(感光体ドラム122a〜122dと転写ベルト128のニップ部)まで搬送される。用紙P´は、手差し給紙トレイ115から手差しローラ45aと手差し従動ローラ45bとのニップ部に挿入され、搬送路Rを通って画像形成位置に搬送されるか、あるいは、兼用トレイ8上の用紙束からピックアップされ、搬送路R、Rを通って画像形成位置に搬送される。前記タイミングは、レジストセンサ52、55の検知に基づいて決定されるようになっている。
【0038】
次に、画像形成装置1の制御部の構成を図4に示す。
【0039】
図4に示すように、画像形成部300は、画像処理を行うコントローラ302と、画像形成用のエンジン303と、このエンジン303を制御するエンジン制御ボード304と、各種モードの設定や動作開始指示などを行うための操作パネル25と、を有し、コントローラ302と、エンジン303およびエンジン制御ボード304とは、エンジン制御ボード304の入出力インタフェース(I/O)6を介して信号の授受を行っている。
【0040】
また、エンジン303は、レーザダイオード(LD)やポリゴンモータなどを含む書込みユニット132と、定着系、現像系、駆動系のエンジンシーケンスを司るシーケンス機器群17と、搬送路上の搬送状態やシーケンス状態をチェックするセンサ群54と、を有する。前記駆動系には、手差しローラ45aを回転駆動するための手差し給紙モータ、ベルトローラ126を回転駆動するためのベルト搬送モータ、第4搬送ローラ43aおよび第5搬送ローラ44aを回転駆動するためのプリント搬送モータが含まれる。
【0041】
また、エンジン制御ボード304には、ROM309のプログラム、操作パネル25からのモード指示、コントローラ302からのコマンド(あるいは、これに付属する必要情報)などによってエンジン全体を制御するCPU307と、このCPU307のワークメモリあるいは入力データのインプットバッファとして用いられるRAM308と、エンジン303の制御プログラムが格納されているROM309と、エンジン303のエラー履歴や操作パネル25からのモード指示の内容などを記憶するための不揮発性メモリ(EEPROM)310と、エンジン制御のモードを設定するためのディップスイッチ(DIP/SW)311と、を設けている。
【0042】
一方、画像形成部300のコントローラ302(本体制御部)と自動原稿搬送部100のコントローラ101とは、インタフェース107を介して接続されており、画像形成部300と自動原稿搬送部100との間で必要データや制御信号を送受信するようになっている。また、画像形成部300のコントローラ302とホストコンピュータ(ホスト)16とは、入出力インタフェース15を介して接続されており、画像形成部300とホスト16との間で必要データや制御信号を送受信する通信システムが構築されている。
【0043】
また、自動原稿搬送部100のコントローラ101は、レジストセンサ51等のセンサ群53と、各種ローラ等の機構部の搬送動作のための駆動を行う駆動部(ソレノイド機構、駆動モータ、モータドライバ等)120と、に接続され、センサ群53からの信号および本体側のコントローラ302からの制御信号に基づいて、画像読取部200に対して読取タイミングを示すタイミング信号を送出し、露光のための光源を点灯/消灯させるようになっている。前記駆動モータは、例えば、ピックアップローラ9、分離ローラ11、給紙ベルトローラ等を回転駆動するための原稿給紙モータ、第1搬送ローラ14aを回転駆動するための読取モータ、第3搬送ローラ41aを回転駆動するためのプリント給紙モータ等である。画像読取部200は、入出力インタフェース(I/O)6に接続されており、画像読取部200とエンジン制御ボード304との間で画像データや制御信号を送受信するようになっている。
【0044】
以上のように構成された画像形成装置1について、図5を用いてその画像形成部300の制御処理を説明する。
【0045】
まず、コントローラ302は、スタート操作がなされたか否か判断する(ステップS101)。例えば、操作パネル25から出力される信号に基づいて操作パネル25のスタートキーが押下されたか否か判断する。ここで、スタートキーが押下されたものと判断した場合はステップS102に移り、スタートキーが押下されていないものと判断した場合には制御処理を終了する。
【0046】
ステップS102において、コントローラ302は、スキャンモードであるか否か判断する。例えば、シートスルー読取モードあるいは固定読取モードを示す情報がコントローラ302のメモリに記憶されているか否か判断する。ここで、スキャンモードであると判断した場合はステップS103に移り、スキャンモードではないと判断した場合にはステップS104に移る。
【0047】
ステップS103において、コントローラ302は、コントローラ101へ読取信号を送信する。読取信号は、原稿の自動読取搬送を指示する制御信号である。
【0048】
ステップS104において、コントローラ302は、プリントモードであるか否か判断する。例えば、白黒プリントモードあるいはカラープリントモードを示す情報がコントローラ302のメモリに記憶されているか否か判断する。ここで、プリントモードであると判断した場合はステップS105に移り、プリントモードではないと判断した場合には制御処理を終了する。
【0049】
ステップS105において、コントローラ302は、手差し給紙モードであるか否か判断する。例えば、手差し給紙モードを示す情報がコントローラ302のメモリに記憶されているか否か判断する。ここで、手差し給紙モードであると判断した場合はステップS106に移り、手差し給紙モードではないと判断した場合にはステップS110に移る。
【0050】
ステップS106において、コントローラ302は、手差し給紙モータ(搬送モータに相当する)を駆動する。手差し給紙モータの駆動により、手差しローラ45aが図中、反時計方向に回転し、手差しローラ45aおよび手差し従動ローラ45bが手差し給紙された用紙P´を挟持して画像形成位置へ搬送することになる。また、コントローラ302は、手差し給紙モータの駆動パルスをカウントする。
【0051】
次いで、コントローラ302は、レジストセンサ55が用紙P´の先端を検知したか否か判断する(ステップS107)。例えば、レジストセンサ55から用紙検知を示す信号が出力されたか否か判断する。ここで、レジストセンサ55が用紙P´の先端を検知したと判断した場合はステップS108に移り、レジストセンサ55が用紙P´の先端を検知していないと判断した場合にはステップS106に移る。
【0052】
ステップS108において、コントローラ302は、手差し給紙モータの駆動パルスのカウント値が所定値に達したか否か判断する。ここで、手差し給紙モータの駆動パルスのカウント値が所定値に達したと判断した場合、コントローラ302は、エンジン制御ボード304のCPU307にプリント対象の画像データを入力すると共に画像形成処理の実行を指令する(ステップS109)。なお、プリント対象の画像データは、例えば、画像読取部200の画像メモリに蓄積され、入出力インタフェース6を介してCPU307に入力される。あるいは、ホスト16から送信され、入出力インタフェース6を介してCPU307に入力される。
【0053】
CPU307は、書込みユニット132により画像データに基づいて光変調したレーザビームを感光体ドラム122a〜122dの周面に照射させ、露光処理を行わせる。露光処理によって前記周面に静電潜像が形成される。次いで、CPU307は、現像器131a〜131dにより前記周面にトナーを転移させ、前記静電潜像に基づいてトナー像を形成させる。また、CPU307は、レジストセンサ55の先端検知および前記カウント値に基づいて、用紙P´を画像形成位置の手前で一旦停止させ、前記トナー像を用紙P´の所定領域に転写するタイミングで、用紙P´が画像形成位置まで搬送されるよう、手差し給紙モータの駆動を制御する。さらに、CPU307は、前記タイミングでベルト搬送モータの駆動を開始する。ベルト搬送モータは、ベルトローラ126を回転駆動するものである。
【0054】
一方、ステップS105において、手差し給紙モードではないと判断した場合、コントローラ302は、コントローラ101へ給紙信号を出力する。給紙信号は、搬送路R、Rを通して兼用トレイ8上の用紙P´を画像形成位置へ搬送することを指示する制御信号である。
【0055】
次いで、コントローラ302は、プリント搬送モータ(搬送モータに相当する)を駆動する(ステップS111)。プリント搬送モータの駆動により、第4搬送ローラ43aおよび第5搬送ローラ44aが回転し、画像読取部200のガイドローラ42a、42bに挟持搬送されてきた用紙P´が、第4搬送ローラ43aおよび第4従動ローラ43bのニップ部に進入すると共に、第5搬送ローラ44aおよび第5従動ローラ44bのニップ部へ搬送されることになる。
【0056】
次いで、コントローラ302は、レジストセンサ52が用紙P´の先端を検知したか否か判断する(ステップS112)。例えば、レジストセンサ52から用紙検知を示す信号が出力されたか否か判断する。ここで、レジストセンサ52が用紙P´の先端を検知したものと判断した場合はステップS113に移り、レジストセンサ52が用紙P´の先端を検知していないと判断した場合にはステップS111に移る。
【0057】
ステップS113において、コントローラ302は、プリントモータの駆動パルス数が所定値に達したか否か判断する。ここで、プリントモータの駆動パルス数が所定値に達したと判断した場合にはステップS109に移り、前述のように画像形成処理を実行する。
【0058】
次に、図6を用いて自動原稿搬送部100および画像読取部200の制御処理を説明する。
【0059】
まず、コントローラ101は、コントローラ302から読取信号または給紙信号を受信したか否か判断する(ステップS201)。ここで、読取信号または給紙信号を受信したものと判断した場合、コントローラ101は、兼用トレイ8の押上板13の端部を上動させ(ステップS202)、原稿給紙モータ(搬送モータに相当する)を駆動する(ステップS203)。原稿給紙モータの駆動によって兼用トレイ8上の紙媒体(原稿P)が最上位からピックアップされて分離給紙されることになる。
【0060】
次いで、コントローラ101は、コントローラ302から読取信号を受信したか否か判断する(ステップS204)。ここで、コントローラ302から読取信号を受信したものと判断した場合はステップS205に移り、コントローラ302から読取信号を受信していないと判断した場合にはステップS212に移る。
【0061】
ステップS205において、コントローラ101は、分離給紙された原稿Pを搬送路Rへと案内する。例えば、切替爪61がホームポジションにある場合はソレノイド機構を駆動せず、ホームポジションを維持する。また、切替爪61がプリントポジションにある場合はソレノイド機構の駆動を解除してホームポジションに復帰させる。この設定により、原稿Pは搬走路Rから搬走路Rへ案内されることになる。
【0062】
次いで、コントローラ101は、レジストセンサ51によって原稿Pの先端が検知されたか否か判断する(ステップS206)。ここで、原稿Pの先端が検知されたものと判断した場合はステップS207に移り、原稿Pの先端が検知されていないと判断した場合にはステップS205に移る。
【0063】
ステップS207において、コントローラ101は、読取モータ(搬送モータに相当する)を駆動する。読取モータは、第1搬送ローラ14a、第2搬送ローラ18aを回転駆動するためのものである。
【0064】
なお、読取モータの駆動に先立ち、給紙モータを減速して原稿Pを画像読取位置の手前で一時停止させると共に、画像読取部200へレジスト停止信号を送信する。これに対して画像読取部200から読取開始信号が送信されると、前述のように読取モータを駆動すると共に駆動パルスのカウントを開始する。
【0065】
次いで、コントローラ101は、読取モータの駆動パルス数が所定値に達したか否か判断する(ステップS208)。ここで、読取モータの駆動パルス数が所定値に達したものと判断した場合はステップS209に移り、読取モータの駆動パルス数が所定値に達していないと判断した場合はステップS207に移る。
【0066】
ステップS209において、コントローラ101は画像読取部200と連動して画像読取処理を行う。画像読取処理において、コントローラ101から画像読取部200に対し、読取モータのパルスカウントに基づいて原稿先端が画像読取部200上方(スリットガラス2上)の画像読取位置に到達するタイミングで、画像読取面(例えば、第1面)の副走査方向の有効画像領域を示すゲート信号を送信する。前記ゲート信号は、画像読取位置を原稿後端が通過するまで送信される。画像読取部200は、前記ゲート信号に基づいて原稿の読取面に対して光を照射し(露光処理)、反射光を集光して取得した画情報(画像データ)を図示していない画像メモリに蓄積する。
【0067】
次いで、コントローラ101は、レジストセンサ51によって原稿Pの後端が検知されたか否かを判断する(ステップS210)。ここで、原稿Pの後端が検知されたものと判断した場合はステップS211に移る。
【0068】
ステップS211において、コントローラ101は、兼用トレイ8に原稿Pが載置されているか否か判断する。例えば、兼用トレイ8近傍に設けた原稿セットセンサ(不図示)の出力に基づいて判断する。ここで、兼用トレイ8に原稿Pが載置されていると判断した場合はステップS203に移り、兼用トレイ8に原稿Pが載置されていないと判断した場合には制御処理を終了する。
【0069】
なお、レジストセンサ51によって原稿Pの後端が検知された後、図示していない排紙センサによって読取り後の原稿先端が検知されると、コントローラ101は、図示していない排紙モータを駆動して排紙ローラ19aを反時計方向に回転させ、原稿排紙トレイ21に原稿Pを排紙させる。
【0070】
一方、ステップS204においてコントローラ302から読取信号を受信していない(給紙信号を受信したもの)と判断した場合、コントローラ101は、分離給送された用紙P´を搬送路Rへと案内する(ステップS212)。例えば、切替爪61がプリントポジションにある場合はソレノイド機構の駆動(オン状態)を維持する。また、切替爪61がホームポジションにある場合はソレノイド機構を駆動してプリントポジションに移動させる。これにより、用紙P´は搬走路Rから搬走路Rに案内されることになる。
【0071】
次いで、コントローラ101は、レジストセンサ56によって用紙P´の先端が検知されたか否か判断する(ステップS213)。ここで、用紙P´の先端が検知されたものと判断した場合はステップS214に移り、用紙P´の先端が検知されていないと判断した場合はステップS212に移る。
【0072】
ステップS214において、コントローラ101は、プリント給紙モータ(搬送モータに相当する)を駆動する。プリント給紙モータの駆動によって第3搬送ローラ41aが図中、反時計方向に回転し、分離給紙された用紙P´は第3搬送ローラ41aと第3従動ローラ41bとのニップ部に進入して、画像読取部200のガイドローラ42a、42bのニップ部へと搬送される。
【0073】
次いで、コントローラ101は、レジストセンサ56によって用紙P´の後端が検知されたか否か判断する(ステップS215)。ここで、用紙P´の後端が検知されたものと判断した場合はステップS216に移り、用紙P´の後端が検知されていないと判断した合はステップS214に移る。
【0074】
ステップS214において、コントローラ101は、兼用トレイ8に用紙P´が載置されているか否か判断する。ここで、兼用トレイ8に用紙P´が載置されているものと判断した場合はステップS203に移り、兼用トレイ8に用紙P´が載置されていないと判断した場合には制御処理を終了する。
【0075】
このような本発明の第1の実施の形態としての画像形成装置1によれば、スライド機構170a、170bによって自動原稿搬送部100および画像読取部200をスライドし、画像形成部300の上部を開放することにより、画像形成部300の上部に配置された転写ベルト128等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0076】
なお、前述した実施の形態では、予めコントローラ302のメモリに記憶したモード情報(例えば、スキャンモード、プリントモード)に基づいて搬送路R、Rを切替える場合について説明したが、本発明はこの別形態として、兼用トレイ8に載置された紙媒体が原稿Pであるか用紙P´であるか判断するようにしてもよい。例えば、所定の用紙P´にICチップおよびアンテナを備えた周知の電子タグを設けると共に、兼用トレイ8に前記電子タグと通信して前記ICチップのメモリに記憶された情報を読取るICリーダを設け、コントローラ101が、前記ICチップのメモリに記憶された媒体識別情報に基づいて用紙P´と原稿Pとのいずれが載置されているか判断するように構成してもよい。
【0077】
この構成において、コントローラ101が、兼用トレイ8に原稿Pが載置されていると判断した場合、搬送路R、Rを通して画像読取位置へ原稿Pを搬送すると共に、兼用トレイ8に用紙P´が載置されていると判断された場合には、搬送路R、Rを通して画像形成位置へ用紙P´を搬送するようにしてもよい。例えば、図6に示すようにコントローラ101が読取信号または給紙信号を受信した後、原稿Pまたは用紙P´を搬送路Rまたは搬送路Rへ案内する前に(ステップS204とステップS205、ステップS212の間で)、前記媒体識別情報に基づいて用紙P´と原稿Pとのいずれが載置されているか判断することにより、操作パネル25によるモード設定と兼用トレイ8への紙媒体の載置との不一致を検出して誤動作を防止することができる。
【0078】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態としての画像形成装置を図7に示す。これは第1の実施の形態とは、自動原稿読取部100を搭載した画像読取部200を画像形成部300に対して回動可能に接続すると共に、画像読取部側に支持枠134および転写ベルト128を設けた点が相違している。なお、相違点以外の構成は第1の実施の形態と同様であるために同一構成には同一符号を付与して説明を一部省略する。
【0079】
図7において、画像形成装置1は、兼用トレイ8上の原稿Pをスリットガラス2上の画像読取位置へ搬送すると共に、兼用トレイ8上の用紙P´を画像読取部200へ搬送する自動原稿搬送部100と、自動原稿搬送部100によって搬送された原稿Pの画像を読取る画像読取部200と、画像読取部200または外部から送信された画像データに基づいて用紙P´に画像を形成する画像形成部300と、を有する構成である。
【0080】
画像読取部200は、例えば、ヒンジ等の接続部材190によって画像形成部300に接続され、自動原稿搬送部100および画像読取部200が画像形成部300に対して上下方向(矢印160で示す)に回動すると共に、画像形成部300の上部が開口するようになっている。また、画像読取部200の下部には、支持枠134および転写ベルト128が固設され、自動原稿搬送部100および画像読取部200と共に回動するようになっている。
【0081】
したがって、自動原稿搬送部100および画像読取部200が回動して画像形成部300の上部が開口すると、感光体ドラム122a〜122dおよび現像器131a〜131dを有する像担持体ユニットが露呈することになる。
【0082】
このような本発明の第2の実施の形態としての画像形成装置1によれば、画像読取部200の下部に支持枠134およびこれに支持された転写ベルト128等の機構を取付け、画像形成部300に対して画像読取部200の一端を回動可能に接続したことにより、転写ベルト128等の機構および像担持ユニットのメンテナンス作業を容易に行うことができる。特に、画像読取部200の回動によって像担持ユニットが露呈するために、像担持ユニットの点検および交換が容易となる。
【0083】
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態としての画像形成装置を図8に示す。これは第1の実施の形態とは、自動原稿読取部100を搭載した画像読取部200を画像形成部300から着脱可能にした点が相違している。なお、相違点以外の構成は第1の実施の形態と同様であるために同一構成には同一符号を付与して説明を一部省略する。
【0084】
図8において、画像形成装置1は、兼用トレイ8上の原稿Pをスリットガラス2上の画像読取位置へ搬送すると共に、兼用トレイ8上の用紙P´を画像読取部200へ搬送する自動原稿搬送部100と、自動原稿搬送部100によって搬送された原稿Pの画像を読取る画像読取部200と、画像読取部200または外部から送信された画像データに基づいて用紙P´に画像を形成する画像形成部300と、を有する構成である。
【0085】
画像読取部200は、例えば、ボルト、ナット等からなる接続部180a〜180dによって画像形成部300に着脱可能(矢印150で示す)となっており、画像読取部200を離脱して上部カバー(不図示)を取外すことにより、画像形成部300の上部が開口するようになっている。ここでは、接続部180aと接続部180bとを接続すると共に、接続部180cと接続部180dとを接続するようにしている。なお、装置全体としては接続部180a〜180dの他に4つの接続部(不図示)を有し、図8と同様に接続するようにしている。
【0086】
図8に示すように画像読取部200を取り外した場合、画像形成部300は手差し給紙トレイ115によって手差し給紙を行うようになっている。なお、自動原稿搬送部100および画像読取部200と画像形成部300とは接続ケーブルによって電気的に接続されているため、画像形成部300は画像読取部200または外部から送信された画像データに基づいて用紙P´に画像を形成することができる。
【0087】
このような本発明の第3の実施の形態としての画像形成装置1によれば、自動原稿搬送部100および画像読取部200と画像形成部300とを分離して設置することにより、それぞれの使用状態に応じてメンテナンス作業を別個に行うことができる。例えば、ホスト16から画像データを画像形成部300に入力してプリントモードを実行しながら、自動原稿搬送部100および画像読取部200の電源を切って部品交換を行うようにしてもよい。
【0088】
また、当初は画像形成部300のみを設置して使用し、必要に応じて自動原稿搬送部100および画像読取部200を追加する等、使い勝手のよい画像形成装置1を提供することができる。
【0089】
[第4の実施の形態]
本発明の第4の実施の形態としての画像形成装置を図9に示す。これは第1の実施の形態とは、自動原稿読取部100を搭載した画像読取部200を画像形成部300から着脱可能にすると共に、離脱した自動原稿搬送部100および画像読取部200と、画像形成部300とを専用棚250に設置した点が相違している。なお、相違点以外の構成は第1の実施の形態と同様であるために同一構成には同一符号を付与して説明を一部省略する。
【0090】
図9において、画像形成装置1は、自動原稿読取部100を搭載した画像読取部200と、画像形成部300とを有し、自動原稿読取部100および画像読取部200と、画像形成部300とは専用棚250の異なる棚板に離間して設置されている。自動原稿読取部100は、ヒンジ等の接続部材によって画像読取部200の上面に回動可能に接続されており、上固定板251と兼用トレイ8とは画像読取部200の回動に十分な空間を隔てて配置されている。画像形成部300は、図示しない上カバーによって覆われており、上カバーを開放することにより内部が露呈するようになっている。
【0091】
専用棚250は、上固定板251と、下固定板253と、可動板252と、支持部材255と、を有する構成である。上固定板251、下固定板253および可動板252は、ボルト、ネット等の接続部材によって4本の支持部材255に接続されている。支持部材255の下端には、専用棚250を移動するためのキャスタ254が設けられている。
【0092】
本実施の形態では、下固定板253上に画像形成部300を設置し、可動板252上に自動原稿搬送部100および画像読取部200を設置している。なお、可動板252は、支持部材255において接続部材を挿着する接続穴の位置を変更することにより、上下に移動可能となっている。したがって、可動板252の接続位置により画像読取部200と画像形成部300との間隔を任意に設定することができる。
【0093】
なお、前述のように自動原稿読取部100および画像読取部200と、画像形成部300とが分離して用いる場合、画像読取りについては兼用トレイ8に原稿Pを載置してシートスルー読取りを行うか、またはコンタクトガラス3上に原稿Pを載置して固定読取りを行うことになる。一方、画像形成については手差し給紙トレイ115から用紙P´を手差し給紙してプリントすることになる。
【0094】
このような本発明の第4の実施の形態としての画像形成システム(画像形成装置1および専用棚250)によれば、画像形成部300と画像読取部200との垂直方向の間隔を可動板252の移動によって調節することにより、水平方向のスペースを有効に利用すると共に、画像形成部300と画像読取部200とのレイアウトの自由度が増すことになる。
【0095】
なお、可動板252、支持部材255、接続部材等は、画像形成部300と画像読取部200との垂直方向の間隔を調節する調節手段に相当する。
【0096】
なお、前述した実施の形態では、支持部材255において接続部材を挿着する接続穴の位置によって可動板252の高さを変更するようにした場合について説明したが、本発明はこのほかに、可動板252が縦方向(上下方向)に任意の距離だけスライドするようにしてもよい。この場合、スライド機構としては、第1の実施の形態に示す周知のスライドレール、車輪(あるいはベアリング)、スライド板(支持部材)等を用いてもよい。
【0097】
この構成によれば、画像形成部300と画像読取部200との垂直方向の間隔を任意に設定することができる。
【0098】
また、前述した実施の形態(図参照)では、画像読取部とADFとをヒンジ等で接合し、ADFが一つの回動中心の周りに回動するようにした場合について説明したが、本発明はこのほかに、さらに画像読取部と画像形成部とをヒンジ等で接合し、画像読取部が他の回動中心の周りに回動するようにしてもよい。あるいは、ADFに複数の回動中心を設け、ADFが異なる回動中心の周りに回動するようにしてもよい。
【0099】
この構成によれば、メンテナンスに係る作業が容易となる。例えば、搬送ジャムが発生したときの原稿や用紙の除去作業が容易となる。
【0100】
また、前述した実施の形態では、自動原稿搬送部100および画像読取部200と、画像形成部300とを垂直方向に離間して配置したとき、用紙P´の給紙は手差し給紙トレイ115から行う場合について説明したが、本発明はこのほかに、画像形成部300の上部に給紙トレイおよび分離給紙機構(兼用トレイ8、ピックアップローラ9、押上板13、給紙ベルト10、分離ローラ11等に相当する)を設け、給紙トレイから分離給紙機構を経由して画像形成位置に至る搬送路R(不図示)上に配置してもよい。
【0101】
この構成によれば、給紙トレイおよび分離給紙機構によって複数の用紙P´を連続して給紙することができるために、手差し給紙作業が不要となり、画像形成部300の処理速度が向上する。また、原稿の画像読取りとその原稿の画像形成とを並行して行うことができるために使い勝手がよくなる。
【0102】
なお、前記特許文献1に記載の画像形成装置では、画像読取手段の下方に画像形成手段を配置し、スキャナの下方に感光体ドラムを配置し、さらに感光体ドラムの下方に転写搬送ベルト、給紙搬送ローラ等を配置しているために、画像形成手段のメンテナンス作業が煩雑になるという問題があった。また、前記特許文献2に記載の原稿自動給紙装置では、原稿自動給紙装置の上部に開閉カバーを設け、搬送路内に滞留ジャムが発生すると開閉カバーを回動して滞留した原稿を除去するようにしている。しかしながら、原稿自動給紙装置が搭載された画像形成装置(複写機)において、画像形成手段のメンテナンス作業を容易にすることについては配慮がなされていなかった。
【0103】
これに対し、前述した第1から第4の実施の形態では、画像形成部300において、感光体ドラム、現像器等の像担持体ユニットの上段に転送ベルト128および支持枠134を配置すると共に、画像形成部300に対して画像読取部200を開放するようにしているために、転送ベルト128等のメンテナンス作業が容易になる。特に、第2の実施形態によれば、転送ベルト128および支持枠134を画像読取部200の下部に取付け、画像読取部200と共に回動するようにしているために、転送ベルト128等と共に像担持体ユニットが露呈し、双方のメンテナンス作業に好適である。
【0104】
最後に、請求項1から請求項10の発明に相当する実施の形態の作用効果を述べる。
【0105】
(1)前述した第1の実施の形態によれば、上から順に自動原稿搬送部100、画像読取部200、画像形成部300を積載しているので、例えば、画像読取部200と自動原稿搬送部100とを水平方向に並べて配置した場合に比べ、水平方向の設置スペースを削減することができる。また、兼用トレイ8に連通する搬送路Rから分岐する搬送路Rが形成され、搬送路Rを通して用紙P´を搬送するので、一つの兼用トレイ8に原稿Pまたは用紙P´を載置して画像読取りまたは画像形成に用いることができる。よって、画像形成装置1の大型化を抑制すると共に、画像形成装置1を設置する際にスペースを有効に利用することができる。
【0106】
ここで、搬送路Rは第1の搬送路に相当する。搬送路Rは第2の搬送路に相当する。兼用トレイ8は兼用トレイに相当する。自動原稿搬送部100は原稿搬送手段に相当する。画像読取部200は画像読取手段に相当する。画像形成部300は画像形成手段に相当する。第3搬送ローラ41a、第3従動ローラ41b、ガイドローラ42a、42b、第4搬送ローラ43a、第4従動ローラ43b、第5搬送ローラ44a、第5従動ローラ44bは用紙搬送手段に相当する。
【0107】
(2)前述した第1の実施の形態によれば、画像読取部200が停止した状態でスリットガラス2上の画像読取位置を通過する原稿Pを読取るシートスルー読取方式と、コンタクトガラス3上に載置された原稿Pを画像読取部200が移動しながら読取る固定読取方式とに対応することができる。よって、画像形成装置1内のスペースを有効に利用しながら、画像読取り機能を充実させることができる。
【0108】
(3)前述した第3の実施の形態によれば、画像形成部300に対して画像読取部200を着脱自在(分離可能)にしたので、自動原稿搬送部100および画像読取部200と、画像形成部300とを離間して配置することができ、双方のレイアウトの自由度が向上することになる。
【0109】
(4)前述した第3の実施の形態によれば、画像形成部300に対して手差し給紙トレイ115を着脱自在にしたので、画像形成装置1の設置スペースを有効に利用することができる。また、自動原稿搬送部100および画像読取部200と、画像形成部300とを離間して配置したとき、兼用トレイ8を原稿Pの給紙に用いて画像読取りを行うと同時に、手差し給紙トレイ115を用紙P´の給紙に用いて画像形成を行うことができる。ここで、手差し給紙トレイ115は専用トレイに相当する。
【0110】
(5)前述した第1の実施の形態によれば、画像形成部300に対して画像読取部200を開放するようにしたので、画像形成部300のメンテナンスが容易になる。例えば、トナー画像を用紙P´に転写するために転写ベルト128が像担持体ユニットの上方に配置された構成において、転写ベルト128付近で搬送ジャム等が発生した場合の用紙除去作業が容易になる。
【0111】
(6)前述した第1の実施の形態によれば、スライド機構170a、170bにより画像読取部200を画像形成部300に対して水平方向にスライドするようにしたので、画像形成部300を開放するための垂直方向のスペースが不要となり、垂直方向のスペースを有効に利用することができる。ここで、スライド機構170a、170bはスライド接続手段に相当する。
【0112】
(7)前述した第2の実施の形態によれば、画像形成部300と画像読取部200とをヒンジ等の接続部材190で接続しているので、画像読取部200を開放するときに水平方向のスペースを必要としない。したがって、水平方向のスペースを有効に利用することができる。ここで、接続部材190は回動接続手段に相当する。
【0113】
(8)前述した第2の実施の形態によれば、画像形成部300に対して画像読取部200と共に転写ベルト128が回動するので、画像読取部200の開放に伴い、転写ベルト128の下段に配置された像担持ユニットも開放されて露呈することになる。したがって、像担持ユニットの交換作業や像担持ユニットを構成する感光体ドラム122a〜122d、現像器131a〜131d等の機器の点検作業が容易となり、メンテナンス作業を効率的に行うことができる。
【0114】
ここで、転写ベルト128は転写手段に相当する。感光体ドラム122a〜122d、現像器131a〜131d等からなる像担持ユニットは像担持手段に相当する。
【0115】
(9)前述した第2の実施の形態によれば、感光体ドラム122a〜122d、現像器131a〜131d等からなる像担持ユニットが画像形成部300から着脱自在であるために、例えば、像担持ユニットの交換や点検が容易となり、メンテナンス作業を軽減することかできる。
【0116】
(10)前述した第1の実施の形態の別形態によれば、コントローラ101の判断に基づいて兼用トレイ8に載置された原稿Pを画像読取位置へ搬送路Rを通して搬送すると共に、用紙P´を画像形成位置へ搬送路Rを通して搬送するので、兼用トレイ8を有効に利用すると共に、例えば、画像読取部200が用紙P´を読取り、あるいは画像形成部300が原稿Pにトナー画像を転写することを防止できる。したがって、画像形成装置1の信頼性が向上することになる。ここで、前記ICリーダおよびコントローラ101は判断手段に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の第1の実施の形態としての画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態としての画像読取部のスライド方向を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態としての自動原稿搬送部の構成を示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態としての画像形成装置の制御部のブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態としての画像形成部の制御フローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態としての自動原稿搬送部および画像読取部の制御フローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態としての画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態としての自動原稿搬送部および画像読取部と画像形成部との分離状態を説明する図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態としての自動原稿搬送部および画像読取部と画像形成部との分離状態を説明する図である。
【符号の説明】
【0118】
1 画像形成装置
2 スリットガラス(コンタクトガラス)
3 コンタクトガラス
4 露光ランプ(画像読取手段)
5 第1ミラー(画像読取手段)
6 入出力インタフェース(I/O)
7 反射板
8 兼用トレイ
9 ピックアップローラ(原稿搬送手段)
10 給紙ベルト(原稿搬送手段)
11 分離ローラ(原稿搬送手段)
12 ストッパ
13 押上板
13a 回動支点
14a 第1搬送ローラ(原稿搬送手段)
14b 第1従動ローラ(原稿搬送手段)
15 インタフェース
16 ホストコンピュータ(ホスト)
17 シーケンス機器群
18a 第2搬送ローラ(原稿搬送手段)
18b 第2従動ローラ(原稿搬送手段)
19a 排紙ローラ
19b 排紙従動ローラ
20 読取ガイド板
21 原稿排紙トレイ
25 操作パネル
31 レンズ(画像読取手段)
32 読取素子(画像読取手段)
41a 第3搬送ローラ(用紙搬送手段)
41b 第3従動ローラ(用紙搬送手段)
42a、42b ガイドローラ(用紙搬送手段)
43a 第4搬送ローラ(用紙搬送手段)
43b 第4従動ローラ(用紙搬送手段)
44a 第5搬送ローラ(用紙搬送手段)
44b 第5従動ローラ(用紙搬送手段)
45a 手差しローラ
45b 手差し従動ローラ
51、52、55、56 レジストセンサ
53、54 センサ群
61 切替爪
100 自動原稿搬送部(原稿搬送手段)
101 コントローラ(判断手段)
107 インタフェース
115 手差し給紙トレイ(専用トレイ)
117 用紙排紙トレイ
122a〜122d 感光体ドラム(像担持体ユニット、像担持手段、画像形成手段)
126 ベルトローラ(用紙搬送手段、転写手段、画像形成手段)
127 ベルト従動ローラ(用紙搬送手段、転写手段、画像形成手段)
128 転写ベルト(用紙搬送手段、転写手段、画像形成手段)
129a〜129d 転写ローラ(用紙搬送手段、転写手段、画像形成手段)
131a〜131d 現像器(像担持体ユニット、像担持手段、画像形成手段)
132 書込みユニット(画像形成手段)
132a〜132d レーザビーム(画像形成手段)
133 定着器(画像形成手段)
134 支持枠
170a、170b スライド機構(スライド接続手段)
180a〜180d 接続部
190 接続部材(回動接続手段)
200 画像読取部(読取ユニット(画像読取手段))
300 画像形成部(画像形成手段)
302 コントローラ(判断手段)
303 エンジン(画像形成手段)
304 エンジン制御ボード(画像形成手段)
307 CPU
308 RAM
309 ROM
310 EEPROM
311 切替スイッチ(DIP/SW)
、R、R 搬送路
搬送路(第1の搬送路)
搬送路(第2の搬送路)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿または所定の用紙を載置するための兼用トレイを有し、前記兼用トレイ上に載置された原稿を第1の搬送路を通して画像読取位置へ搬送する原稿搬送手段と、
前記原稿搬送手段の下段にあって、前記原稿搬送手段により前記画像読取位置へ搬送された原稿の画像を読取る画像読取手段と、
前記画像読取手段の下段にあって、前記画像読取手段により読取られた画像を前記所定の用紙に形成する画像形成手段と、
前記第1の搬送路から分岐し、前記画像読取手段を経由して前記画像形成手段まで連通する第2の搬送路を通して、前記兼用トレイ上に載置された前記所定の用紙を画像形成位置へ搬送する用紙搬送手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記原稿搬送手段は、前記画像読取手段の上部のコンタクトガラスに対して開閉自在に取付けられ、前記画像読取手段は、前記コンタクトガラス上に載置された原稿を移動しながら読取ることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成手段に対して前記画像読取手段を着脱自在にしたことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成手段に対して前記所定の用紙を給紙するための専用トレイを着脱自在にしたことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像読取手段は、前記画像形成手段に対して開閉自在であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成手段に対して前記画像読取手段を水平方向にスライド自在に接続するスライド接続手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成手段に対して前記画像読取手段を回動自在に接続する回動接続手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成手段に対して前記画像読取手段を回動自在に接続する回動接続手段を備え、
前記画像形成手段には、前記画像読取手段により読取られた画像に基づいて現像したトナー像を担持する像担持手段を備え、
前記画像読取手段には、前記像担持手段に対向して配置され、前記所定の用紙に前記トナー像を転写する転写手段を備え、
前記回動接続手段の回動によって前記像担持手段と前記転写手段とが露呈することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記像担持手段は、前記画像形成手段に着脱自在に取付けられたことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記兼用トレイに前記所定の用紙と前記原稿とのいずれが載置されているかを判断する判断手段を備え、
前記判断手段によって前記兼用トレイに前記原稿が載置されていると判断された場合、前記第1の搬送路を通して前記画像読取位置へ前記原稿を搬送すると共に、前記判断手段によって前記兼用トレイに前記所定の用紙が載置されていると判断された場合には、前記第2の搬送路を通して前記画像転写位置へ前記所定の用紙を搬送することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−8584(P2010−8584A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−166117(P2008−166117)
【出願日】平成20年6月25日(2008.6.25)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】