説明

画像形成装置

【課題】本構成を有しない場合と比べて、送風源側で風速に脈動が生じても帯電部材の空気取入口側における風速を安定化させることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、感光体ドラムの表面を帯電する帯電ワイヤと、帯電ワイヤに平行に設けられ、帯電ワイヤに外部空気を送風する送風口82と、帯電ワイヤの長手方向の一方の端部側に設けられ、空気取入口70aから取り入れられた外部空気を流路方向を変換して送風口に案内する案内部と、案内部の空気取入口側に最も近い位置に設けられ、空気取入口側から送風口側に湾曲して形成された誘導部材86Aと、案内部に帯電ワイヤに平行に設けられた2つの誘導部材87A,87Bとを備え、誘導部材87Aの空気取入口側の端部が誘導部材87Bの空気取入口側の端部よりも空気取入口側に位置し、誘導部材87A,87Bの一部が誘導部材86Aと帯電ワイヤの長手方向において重なるように設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置として、感光体ドラムの表面を帯電するチャージワイヤを有する帯電器と、この帯電器におけるチャージワイヤに空気を吹き付けるダクトとを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この画像形成装置のダクトは、チャージワイヤの軸方向に平行に設けられ、チャージワイヤに空気を吹き付ける開口部と、チャージワイヤの軸方向の一方の端部側に設けられ、空気を取り込む空気取込口と、空気取込口から取り込んだ空気を4等分して4つのダクト部を形成する3つの仕切り壁と、4つのダクト部にそれぞれ設けられた複数の案内羽根とを備え、チャージワイヤにおける空気取込口付近の部分に空気が供給され易くなり、放電時に帯電器において発生したオゾンにより感光体ドラムの特性が低下するのを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−235930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、本構成を有しない場合と比べて、送風源側で風速に脈動が生じても帯電部材の空気取入口側における風速を安定化させることができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、上記目的を達成するために、以下の画像形成装置を提供する。
【0007】
[1]像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電部材と、前記帯電部材の長手方向に略平行に設けられ、前記帯電部材に外部空気を送風する送風口と、前記帯電部材の長手方向の一方の端部側に設けられ、前記外部空気を取り入れる空気取入口と、前記空気取入口から取り入れた前記外部空気を前記送風口に誘導する誘導流路と、前記誘導流路の前記空気取入口側に最も近い位置に設けられ、前記空気取入口側から前記送風口側に湾曲して形成された第1の誘導部材と、前記誘導流路の前記帯電部材の長手方向に略平行に設けられた第2の誘導部材と、前記誘導流路の前記帯電部材の長手方向に略平行であって、前記2の誘導部材よりも前記送風口側に設けられた第3の誘導部材とを備え、前記第2の誘導部材の前記空気取入口側の端部が前記第3の誘導部材の前記空気取入口側の端部よりも前記空気取入口側に位置し、かつ、前記第2及び第3の誘導部材の一部が前記第1の誘導部材と前記帯電部材の長手方向において重なるように設けられた画像形成装置。
【0008】
[2]前記第2の誘導部材の前記空気取入口側の端部に前記送風口側に傾斜した傾斜部が設けられた前記[1]に記載の画像形成装置。
【0009】
[3]前記第1の誘導部材は、直線部と、前記直線部の前記空気取入口側に接続された第1の湾曲部と、前記直線部の前記第1の湾曲部が接続された側と反対側に接続された第2の湾曲部とから構成され、前記第1の湾曲部における2つの接線のなす角度のうち狭角の方をθ、前記第2の湾曲部における2つの接線のなす角度のうち狭角の方をθとするとき、前記第1及び第2の湾曲部は、θ<θの関係を満たすように形成された前記[1]又は[2]に記載の画像形成装置。
【0010】
[4]前記第1の誘導部材の前記直線部の前記帯電部材の長手方向に対する角度をθ、前記第2の誘導部材の前記傾斜部の端部と前記第3の誘導部材の前記空気取入口側の端部とを結ぶ線の前記帯電部材の長手方向に対する角度をθとするとき、前記第1乃至第3の誘導部材は、θ>θの関係を満たすように形成された前記[3]に記載の画像形成装置。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比べて、送風源側で風速に脈動が生じても帯電部材の空気取入口側における風速を安定化させることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、第2の案内部材が傾斜部を有していない場合と比べて、第2の案内部材と外壁との間に大きな圧力勾配が発生し、これにより外部空気を第1の案内部材に沿って送風口へ案内し易くなる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、第1の案内部材が湾曲のみで構成された場合と比べて、外部空気の第1の案内部材からの剥離が生じ難くなる
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、大きな乱流の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略の構成を示す正面図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置における背面部の外観を示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置における吸気経路の全体を説明するために示す平面図である。
【図4】図4は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置における塵埃除去装置を示し、図4(a)は内部を示す斜視図、図4(b)は外観を示す斜視図である。
【図5】図5は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の塵埃除去装置を説明するために示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置のワイヤ清掃装置を説明するために示す断面図である。
【図7】図7は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の送風ダクトを示し、図7(a)は断面図、図7(b)は斜視図である。
【図8】図8は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の廃棄用ダクトを示し、図8(a)は、前面部を示す斜視図、図8(b)は、背面部を示す斜視図である。
【図9】図9は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置における廃棄用ダクトの開口位置を説明するために示す断面図である。
【図10】図10は、送風ダクトの空気取入口側の詳細を示す図である。
【図11】図11(a)は、送風ダクトの空気取入口側の空気の流れを説明するための図、図11(b)は、比較例の送風ダクトの空気取入口側の空気の流れを説明するための図である。
【図12】図12は、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の送風ダクトの空気取入口側の詳細を示す図である。
【図13】図13は、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置の送風ダクトの空気取入口側の詳細を示す図である。
【図14】図14(a)は、比較例における図5に示す送風機の風量の増加による帯電ワイヤ近傍の風速の測定結果を示す図、図14(b)は、第1の実施の形態に対応する実施例1における図5に示す送風機の風量の増加による帯電ワイヤ近傍の風速の測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略の構成を示す。この画像形成装置1は、本体ユニット2,給紙ユニット3,定着ユニット4及び後述するフィルタユニット5,6(共に後述する図2に示す)を備えた例えばカラープリンタに適用され、床面FL上にキャスタC,C,…を介して移動可能に配置されている。そして、画像形成装置1は、パーソナルコンピュータ等の上位装置から送信された画像データに画像処理部(図示せず)で画像処理を施してイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K),X,Xの各色の画像データに変換した後、Y,M,C,K,X,Xの各色の画像データに基づいてカラー画像を記録媒体としての用紙Pに形成するように構成されている。
【0017】
,Xとしては、Y,M,C,K色以外の色であり、例えば中間色や特殊な黒色が用いられる。記録媒体としては、用紙Pの他にOHP(overhead projector)シート等の樹脂シートを用いてもよい。
【0018】
(本体ユニット2の構成)
本体ユニット2は、用紙Pに画像を形成する画像形成部2A、この画像形成部2Aに用紙Pを供給する用紙供給部2B、及び用紙供給部2B,画像形成部2Aを内部に収容する装置本体としての第1筐体2Cを有し、給紙ユニット3と定着ユニット4との間に介在して配置されている。
【0019】
画像形成部2Aは、Y,M,C,K,X,Xの各色の画像を形成する複数(本実施の形態ではY,M,C,K,X,Xの各色に対応して6個)の像形成部からなり、Y,M,C,K,X,Xの各色のトナー像が形成される像保持体としての感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20Xと、これら感光体ドラム20Y〜20Xを帯電する帯電器21Y,21M,21C,21K,21X,21Xと、これら帯電器21Y〜21Xによって帯電された感光体ドラム20Y〜20Xを露光する露光部としての露光器22Y,22M,22C,22K,22X,22Xと、これら露光器22Y〜22Xによって形成された感光体ドラム20Y〜20X上の静電潜像をY,M,C,K,X,Xの各色のトナー像で現像する現像部としての現像器23Y,23M,23C,23K,23X,23Xとを備えている。
【0020】
感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20Xは、それぞれが表面に感光層を有し、第1筐体2C内に矢印R方向に回転可能に配置されている。
【0021】
帯電器21Y,21M,21C,21K,21X,21Xは、それぞれが対応する感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20Xの周囲に配置され、露光前の感光体ドラム20Y〜20Xを帯電するように構成されている。
【0022】
露光器22Y,22M,22C,22K,22X,22Xは、それぞれが対応する感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20Xの上方に配置されている。そして、露光器22Y〜22Xは、感光体ドラム20Y〜20XにY〜Xの各色の画像データに基づいて変調された露光光を照射してY〜Xの各色の静電潜像を形成するように構成されている。
【0023】
現像器23Y,23M,23C,23K,23X,23Xは、それぞれが対応する感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20Xの周囲に配置されている。
【0024】
また、画像形成部2Aは、感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20Xの表面に接触する中間転写ベルト24と、感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20Xの表面にそれぞれ形成されたY,M,C,K,X,Xの各色のトナー像を中間転写ベルト24に一次転写する一次転写装置25Y,25M,25C,25K,25X,25Xと、中間転写ベルト24を駆動する駆動ロール26と、中間転写ベルト24を所定の張力で回転可能に支持する支持ロール27A〜27Dと、中間転写ベルト24に転写されたトナー像を用紙Pに二次転写する二次転写装置28とを備えている。なお、中間転写ベルト24、一次転写装置25Y,25M,25C,25K,25X,25X、及び二次転写装置28等は、感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20Xの表面に形成されたトナー像を用紙Pに転写する転写部を構成する。
【0025】
画像形成部2Aの上方には、Y,M,C,K,X,Xの各色のトナーを収容するトナー供給部としてのトナーボトル29Y,29M,29C,29K,29X,29Xが配置されている。これにより、トナーボトル29Y〜29Xから現像器23Y〜23XにY〜Xの各色のトナーが供給される。
【0026】
中間転写ベルト24は、無端ベルトからなり、一次転写装置25Y,25M,25C,25K,25X,25Xと感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20Xとの間に介在して配置され、かつ駆動ロール26及び支持ロール27A〜27Dに掛け渡されている。そして、中間転写ベルト24は、駆動ロール26によって矢印a方向に循環移動するように構成されている。中間転写ベルト24のドラム接触側には、感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20Xを除電する除電装置30Y,30M,30C,30K,30X,30X、及び一次転写後の感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20Xに残留する残留トナーを除去する像保持体清掃部としてのドラム清掃装置31Y,31M,31C,31K,31X,31Xが配置されている。このドラム清掃装置31Y〜31Xで除去された残留トナーは、トナー回収経路(図示せず)を介して第1筐体2C外に回収される。
【0027】
一次転写装置25Y,25M,25C,25K,25X,25Xは、それぞれが対応する感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20Xの表面に中間転写ベルト24を圧接する一次転写ロールからなり、中間転写ベルト24の内側に回転可能に配置されている。そして、一次転写装置25Y〜25Xは、感光体ドラム20Y〜20Xのトナー像を中間転写ベルト24に一次転写するように構成されている。
【0028】
駆動ロール26は、中間転写ベルト24の内側に回転可能に配置されている。そして、駆動ロール26は、矢印Q方向への回転によって中間転写ベルト24を矢印a方向に循環移動させるように構成されている。
【0029】
支持ロール27A〜27Dは、従動ロールからなり、駆動ロール26と同様に中間転写ベルト24の内側に回転可能に配置されている。支持ロール27A〜27Dのうち支持ロール27A,27Bは一次転写面形成ロールとして、支持ロール27Cはテンションロールとして、また支持ロール27Dは二次転写装置28のバックアップロールとしてそれぞれ機能する。
【0030】
二次転写装置28は、転写ベルト装置からなり、中間転写ベルト24の外側に配置されている。そして、二次転写装置28は、中間転写ベルト24上のトナー像を用紙Pに二次転写するように構成されている。二次転写装置28の用紙搬送側には、用紙Pの搬送方向に沿って並列する搬送ユニット32〜34が配置されている。搬送ユニット32〜34のうち搬送ユニット32,33は本体ユニット2内における用紙Pを矢印b方向に搬送する搬送ベルトコンベアとして、また搬送ユニット34は本体ユニット2と定着ユニット4との間に跨って用紙Pを矢印b方向に搬送する搬送ベルトコンベアとしてそれぞれ機能する。
【0031】
用紙供給部2Bは、用紙Pを内部に収容する用紙スタッカ35,35と、これら用紙スタッカ35,35に収容された用紙Pを1枚ずつ捌く1対の捌きロール36,36とを有し、画像形成部2Aの下方に配置されている。用紙供給部2Bの下流側には、画像形成のタイミングに同期して駆動される1対のレジロール37,37、及びこれら1対のレジロール37,37から二次転写装置28に向かって用紙Pを矢印c方向に搬送する搬送ロール38,38,…が配置されている。第1筐体2Cの詳細については後述する。
【0032】
(給紙ユニット3の構成)
給紙ユニット3は、本体ユニット2の画像形成部2Aに用紙Pを供給する用紙供給部3A、及びこの用紙供給部3Aを内部に収容する第2筐体3Bを有し、本体ユニット2の一方側(図1の左側)に配置されている。
【0033】
用紙供給部3Aは、用紙Pを内部に積載する給紙トレイ39,39、及びこれら給紙トレイ39,39から送出された用紙Pを1枚ずつ捌く1対の捌きロール40,40とを有している。用紙供給部3Aの下流側には、画像形成のタイミングに同期して駆動される1対のレジロール41,41が配置されている。
【0034】
第2筐体3Bは、用紙供給部3Aから本体ユニット2に向かう搬送経路30Bを内部に有し、床面FL上にキャスタC,C,…を介して移動可能に配置されている。
【0035】
(定着ユニット4の構成)
定着ユニット4は、用紙Pに転写されたトナー像を加熱溶融して定着する定着部4A、この定着部4Aで定着された用紙Pを冷却する冷却部4B、及びこの冷却部4B,定着部4Aを内部に収容する第3筐体4Cを有し、本体ユニット2の他方側(図1の右側)に配置されている。
【0036】
定着部4Aは、加熱ロール42及び加圧ロール43を有し、搬送ユニット34と冷却部4Bとの間に配置されている。
【0037】
冷却部4Bは、用紙を矢印d方向に搬送する搬送ユニット44,45、及びこれら搬送ユニット44,45によって搬送される用紙Pを冷却する冷却器46を有し、定着部4Aの下流側に配置されている。冷却部4Bの下流側には、定着ユニット4内の用紙Pを定着ユニット4外に排出する排出ロール47,47が配置されている。
【0038】
第3筐体4Cは、搬送ユニット34から定着部4A及び冷却部4Bを介して排出ロール47,47に至る搬送経路40Cを内部に有し、床面FLにキャスタC,C,…を介して移動可能に配置されている。
【0039】
図2は、画像形成装置1の背面部を示す。
【0040】
第1筐体2Cには、外部空気を内部に吸い込む吸込口52、及びこの吸込口52から吸い込まれた外部空気を画像形成部2Aにおける各像形成部の冷却後に外部に吐き出す吐出口53と、内部の発熱を放出する吐出口50Y,50M,50C,50K,50X,50Xが設けられている。吸込口52は第1筐体2Cにおける一方側(給紙ユニット3側)の側面に、また吐出口53は第1筐体2Cにおける他方側(定着ユニット4側)の上面にそれぞれ開口されている。
【0041】
フィルタユニット5は、フィルタ収容箱48を有し、本体ユニット2の背面側に配置されている。
【0042】
フィルタ収容箱48は、外部空気を内部に吸い込む吸込口48a,49Y〜49K、及び内部空気を外部に吐き出す吐出口48bを有し、床面FL上にキャスタC,C,…を介して移動可能に配置されている。吸込口48a,49Y〜49Kはフィルタ収容箱48の背面側に、また吐出口48bはフィルタ収容箱48の天井面側にそれぞれ開口されている。
【0043】
フィルタ収容箱48には、画像形成部2A(図1に示す)の駆動によって発生する廃棄対象物としてのトナークラウドを捕捉するクラウドフィルタ、及び画像形成部2Aの駆動によって発生する廃棄対象物としてのオゾン(O)を捕捉して分解するオゾンフィルタ(共に図示せず)が内蔵されている。また、フィルタ収容箱48には、クラウドフィルタ及びオゾンフィルタの通過後における内部空気を外部に排出する排出口(図示せず)が設けられている。排出口は、フィルタ収容箱48の底面側に開口されている。
【0044】
一方、フィルタユニット6は、フィルタ収容箱50を有し、フィルタユニット5の側方に並列して本体ユニット2の背面側に配置されている。
【0045】
フィルタ収容箱50は、外部空気を内部に吸い込む吸込口50a,51X,51X、及び内部空気を外部に吐き出す吐出口50bを有し、床面FL上にキャスタC,C,…を介して移動可能に配置されている。吸込口50a,51X,51Xはフィルタ収容箱50の背面側に、また吐出口50bはフィルタ収容箱50の天井面側にそれぞれ開口されている。
【0046】
フィルタ収容箱50には、画像形成部2A(図1に示す)の駆動によって発生する廃棄対象物としてのトナークラウドを捕捉するクラウドフィルタ、及び画像形成部2Aの駆動によって発生する廃棄対象物としてのオゾン(O)を捕捉して分解するオゾンフィルタ(共に図示せず)が内蔵されている。また、フィルタ収容箱50には、クラウドフィルタ及びオゾンフィルタの通過後における内部空気を外部に排出する排出口(図示せず)が設けられている。排出口は、フィルタ収容箱50の底面側に開口されている。
【0047】
図3は、第1筐体及びフィルタ収容箱の内部を示す。第1筐体2Cは、内部に収容空間200Cを有し、画像形成部2A及び用紙供給部2B(共に図1に示す)等を収容空間200Cに収容している。
【0048】
第1筐体2Cの収容空間200Cには、画像形成部2A(図1に示す)に向かって外部空気と共に送り込まれる塵埃を除去する塵埃除去部としての塵埃除去装置54Y,54M,54C,54K,54X,54X、及び帯電ワイヤ71を清掃するとともに帯電ワイヤ71の周辺に滞留するオゾン、トナークラウド等の不要物を除去するワイヤ清掃装置55Y,55M,55C,55K,55X,55Xが収容されている。
【0049】
塵埃除去装置54Y〜54Xは、吸込口49Y〜49K,51X,51Xに吸気用ダクト56Y〜56X,57Y〜57Xを介して、またワイヤ清掃装置55Y〜55Xは、塵埃除去装置54Y〜54Xにそれぞれ接続されている。
【0050】
(塵埃除去装置)
次に、塵埃除去装置54Y〜54Xにつき、図3,図4(a),(b)及び図5を用いて説明する。図4(a)及び(b)は収容ケースの内部と外観を示す。図5は、塵埃除去装置の内部を示す。なお、図4(a)は、吸気用ダクト57K及び収納ケース58Kの上側の部分を取り除いた状態を図示している。
【0051】
図3に示すように、塵埃除去装置54Y〜54Xは、中間ダクトとして機能する収容ケース58Y〜58X、塵埃を捕捉するフィルタ59Y〜59X、及び送風対象部としての帯電器21Y〜21X(図1に示す)に送風する送風機60Y〜60Xを備え、第1筐体2C内に配置されている。
【0052】
図4(a)及び(b)に示すように、収容ケース58Y〜58X(収容ケース58Kのみ示す)は、それぞれが空気吸込側で開口する第1開口部61、及び空気吐出側で開口する第2開口部62を有し、吸気用ダクト57Y〜57X(吸気用ダクト57Kのみ図示)と送風ダクト70Y〜70X(送風ダクト70Kのみ図示)との間に介在して配置されている。第1開口部61は吸気用ダクト57Y〜57X側に、また第2開口部62は送風ダクト70Y〜70X側にそれぞれ開口されている。
【0053】
フィルタ59Y〜59X(フィルタ59Kのみ図示)は、それぞれがフィルタ全面で第1開口部61の開口面全体を閉塞させて収容ケース58Y〜59Xに設置されている。そして、フィルタ59Y〜59Xは、第1開口部61から収容ケース58Y〜58X側に外部空気と共に吸い込まれる塵埃を捕捉するように構成されている。
【0054】
送風機60Y〜60X(送風機60Kのみ図示)は、それぞれが駆動モータ(図示せず)によって回転する羽根車63(図5に示す)、及びこの羽根車63を内部に収容するケーシング64Y,64M,64C,64K,64X,64X(ケーシング64Kのみ図示)を有するシロッコファンからなり、収容ケース58Y〜58X内に配置されている。そして、送風機60Y〜60Xは、清掃対象部としての帯電器21Y〜21X(図1に示す)に送風ダクト70Y〜70X(送風ダクト70Kのみ図示)等を介して外部空気を送風するように構成されている。
【0055】
ケーシング64Y〜64X(ケーシング64Kのみ図示)は、それぞれがフィルタ59Y〜59Xを通過した外部空気を取り入れる空気取入口65、及び羽根車63の回転によって発生する空気流を送風ダクト70Y〜70X側に取り出す空気取出口66を有し、一部を第2開口部62に挿通させて送風ダクト70Y〜70Xに接続されている。
【0056】
空気取入口65は、フィルタ59Y〜59X(フィルタ59Kのみ図示)の設置側と反対側に開口されている。これにより、フィルタ59Y〜59Xの全面をフィルタ有効面積として利用することができ、空気取入口65を設置側とした場合と比べてフィルタ59Y〜59Xにおける目詰まりの発生を抑制することができる。
【0057】
また、ケーシング64Y〜64X(ケーシング64Kのみ図示)は、図5に示すように、フィルタ59Y〜59X(フィルタ59Kのみ図示)との間の寸法をSfとし、空気取入口65の開口面に対向する収容ケース58Y〜58X(収容ケース58Kのみ図示)の内面67との間の寸法をSrとすると、Sf及びSrがSf<Sr、好ましくはSr/Sf>1.1、より好ましくはSr/Sf>1.5を満足する寸法に設定されている。これにより、Sf及びSrがSf≧Srに設定されている場合と比べ、フィルタ59Y〜59Xとケーシング64Y〜64Xとの間に形成される空間部Gからケーシング64Y〜64Xと内面67との間に形成される空間Gへの外部空気の流動が円滑に行われる。
【0058】
(ワイヤ清掃装置)
次に、ワイヤ清掃装置55Y〜55Xにつき、図6〜図9を用いて説明する。図6は、ワイヤ清掃装置を示す。図7(a)及び(b)は、送風ダクトを示す。図8(a)及び(b)は、廃棄用ダクトを示す。図9は、廃棄用ダクトの開口位置を示す。
【0059】
ワイヤ清掃装置55Y〜55Xは、一対の帯電部材としての帯電ワイヤにワイヤ清掃部材を接触させて、ワイヤ清掃部材を帯電ワイヤに沿って軸方向に移動させることで、帯電ワイヤに付着した埃、トナー粉や、オゾン等の帯電生成物等を除去するものである。
【0060】
図6に示すように、ワイヤ清掃装置55Y〜55X(ワイヤ清掃装置55Kのみ図示)は、ワイヤ清掃機構68Y,68M,68C,68K,68X,68X(ワイヤ清掃機構68Kのみ図示),収容部材としての収容ケース69Y,69M,69C,69K,69X,69X(収容ケース69Kのみ図示)及び送風流路形成部材としての送風ダクト70Y,70M,70C,70K,70X,70X(送風ダクト70Kのみ図示)を有し、感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20X(感光体ドラム20Kのみ図示)の周囲に配置されている。
【0061】
ワイヤ清掃機構68Y〜68X(ワイヤ清掃機構68Kのみ図示)は、感光体ドラム20Y〜20X(感光体ドラム20Kのみ図示)の表面を帯電する第1及び第2の位置にそれぞれ配置された第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71Bを清掃する上下1対のワイヤ清掃部材72,72,73,73、及びこれら上下1対のワイヤ清掃部材72,72,73,73を駆動する駆動部材としてのリードスクリュー74を有し、収容ケース69Y〜69X(収容ケース69Kのみ図示)内に第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71Bと共に収容されている。
【0062】
上側のワイヤ清掃部材72,72は、収容ケース69Y〜69X(収容ケース69Kのみ図示)内の移動部材75に揺動部材76を介して揺動可能に配置されている。そして、上側のワイヤ清掃部材72,72は、移動部材75がホームポジションから移動してワイヤ清掃時に揺動部材76の揺動によって第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71Bに接触し、移動部材75がホームポジション(ワイヤ非清掃時)に位置するときに揺動部材76の揺動復帰によって第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71Bから離れるように構成されている。
【0063】
下側のワイヤ清掃部材73,73は、上側のワイヤ清掃部材72,72の下方で移動部材75に支持部材77を介して配置されている。そして、下側のワイヤ清掃部材73,73は、第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71Bに常時接触するように構成されている。
【0064】
リードスクリュー74は、第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71Bの長手方向に平行に配置された雄ネジであり、収容ケース69Y〜69X(収容ケース69Kのみ図示)内に回転可能にそれぞれ配置されている。そして、リードスクリュー74は、駆動モータ(図示せず)によって回転し、雌ネジによってリードスクリュー74に取り付けられた移動部材75を第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71Bに沿って往復させて上側のワイヤ清掃部材72,72及び下側のワイヤ清掃部材73,73を駆動するように構成されている。
【0065】
収容ケース69Y〜69X(収容ケース69Kのみ図示)は、それぞれがリードスクリュー74を分岐部としてその下流側で分岐する第1及び第2の分岐路78,79、リードスクリュー74の上流側に開口する空気取入口80、及び空気取入口80に分岐路78,79を介して流通する空気取出口81を有し、感光体ドラム20Y〜20X(感光体ドラム20Kのみ図示)の近傍に配置されている。
【0066】
送風ダクト70Y〜70X(送風ダクト70Kのみ図示)は、送風機60Y〜60Xから空気が流入する空気取入口70aと、第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71Bの軸線方向に略平行(例えば、平行に対して±20°の範囲)に設けられ、第1及び第2の分岐路78,79を介して第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71Bに外部空気を送風するための送風口82と、外部空気による空気流を空気流入側から空気流出側に方向変換させて送風口82に流通する流通路としての曲路83とを有し、収容ケース69Y〜69X(収容ケース69Kのみ図示)の上流側に配置されている。
【0067】
送風口82は、その開口面82aが第1及び第2の分岐路78,79のうち曲路83の空気流入側に近い第1の分岐路78側に偏心して配置されている。すなわち、収容ケース69Y〜69Xの一対の開口面78a,78aのうち曲路83の空気流入側の開口面78aが送風ダクト70Y〜70Xの開口面82aに対向して配置されている。また、送風口82は、その開口端面の一部を形成する外側端面82bがリードスクリュー74のほぼ直上方に配置されている。これにより、送風口82から下流側に送風される外部空気がリードスクリュー74で第1の帯電ワイヤ71A側の方が第2の帯電ワイヤ71B側よりも大きな風速となるように分岐されて第1及び第2の分岐路78,79の軸線方向に沿って速度むらの少ない状態で流入した後、これら分岐路78,79を介して帯電ワイヤ71A,71Bに送風され、帯電ワイヤ71A,71Bの周辺に滞留する不要物が導入ダクト95,96を介して外部に排出される。なお、収容ケース69Y〜69Xの一対の開口面78a,78aのうち曲路83の空気流入側の開口面78a及び他方の開口面78aの一部が送風ダクト70Y〜70Xの開口面82aに対向して配置されていてもよい。なお、第1及び第2の分岐路78,79は、第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71Bに略垂直(例えば、垂直に対して±20°の範囲)に送風されることが好ましい。
【0068】
曲路83は、各軸線が互いに直交する流路83a,83b、及びこれら両流路83a,83b間に介在する流路83cを有し、送風ダクト70Y〜70Xの空気流出側に配置されている。流路83aは直路84(図7(a)に示す)に、また流路83bは送風口82を介して外部にそれぞれ開口されている。流路83cは、内外2つの路面830c,831cが互いに異なる曲率をもった曲面で形成されている。
【0069】
また、図7(a)に示すように、送風ダクト70Y〜70X(送風ダクト70Kのみ図示)は、それぞれが曲路83の流路83aに流通する直路(誘導流路)84を有し、送風機60Y〜60X(図3に示す)におけるケーシング64Y〜64X(図3に示す)の空気取口66(図5に示す)に接続されている。送風ダクト70Y〜70Xには、図7(b)に示すように、曲路83から直路84と反対側に突出する補強部85が一体に設けられている。
【0070】
直路84は、送風ダクト70Y〜70X(送風ダクト70Kのみ図示)の空気流入側に配置され、かつ送風機60Y〜60X(図3に示す)におけるケーシング64Y〜64X(図3に示す)の空気取出口66に接続されている。直路84には、送風口82に外部空気を誘導する複数の誘導部材86,87,88が左右1対の第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71B(図6に示す)の軸線方向に並列して配置されている。この場合、複数の誘導部材86,87,88は、直路84から曲路83への外部空気による空気流が第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71Bの軸線方向に沿って風速むらのない気流になるように形成されていることが好ましい。本実施の形態では、直路84には、両端部にそれぞれ配置された誘導部材(第1の誘導部材)86A,誘導部材86Bと、誘導部材86A,86Bの内側に配置され、帯電ワイヤ71A,71Bの軸線方向に略平行(例えば、平行に対して±20°の範囲)な直線部87aと直線部87aから曲路83に向かって湾曲した形状を有する湾曲部87bとからなる誘導部材(第2の誘導部材)87A、誘導部材(第3の誘導部材)87B、誘導部材87C〜87Eと、誘導部材(第2の誘導部材)87A、誘導部材(第3の誘導部材)87B、誘導部材87C〜87E間に配置され、湾曲した形状の誘導部材88A〜88Eとが設けられている。誘導部材87A,87Bの直線部87aは、
【0071】
上記の誘導部材86,87,88の構成により、誘導部材87A〜87Eのうち入口側の誘導部材87A,87Bにより外部空気による空気流が3つに分岐され、一方の端側の分岐流が誘導部材88Aによって曲路83に誘導され、中央の分岐流が誘導部材87C,88B,88Cによって曲路83に誘導され、他方の端側の分岐流が誘導部材87D,87E,88D,88Eによって曲路83に誘導される。このため、直路84から曲路83に帯電ワイヤ71A,71Bの軸線方向に沿って速度むらの少ない状態で外部空気を送風することができる。
【0072】
ワイヤ清掃装置55Y〜55X(図6にワイヤ清掃装置55Kのみ示す)の近傍には、図8に示す排出部材としての廃棄用ダクト90Y,90M,90C,90K,90X,90X(図8(a)及び(b)に廃棄用ダクト90Kのみ示す)が配置されている。
【0073】
廃棄用ダクト90Y〜90Xは、図8(a)及び(b)に示すような第1乃至第4の開口部91〜94を有し、第1乃至第3の開口部91〜93は、それぞれ第4の開口部94に流通している。第4の開口部94は、フィルタ収容箱5,6(図2に示す)内の蛇腹パイプ付きの廃棄用配管(図示せず)に接続されている。廃棄用配管の内部には、内部空気を外部に流動させる送風機が設けられている。そして、画像形成部2A(図6に示す)で発生するトナークラウド及びオゾン等の廃棄対象物は、送風機によって内部空気が廃棄用ダクト90Y〜90X、蛇腹パイプ付きの廃棄用配管を介して外部に排出される際、クラウドフィルタ、オゾンフィルタで捕捉される。
【0074】
図9に示すように、第1の開口部91は、クラウド導入用ダクト95及び排気流路形成部材としてのオゾン導入用ダクト96を介して感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20X(感光体ドラム20Kのみ図示)側に、第2の開口部92は現像器23Y, 23M,23C,23K,23X,23X(現像器23Kのみ図示)側に、また第3の開口部93は、ドラム清掃装置31Y,31M,31C,31K,31X,31X(ドラム清掃装置31Kのみ図示)側にそれぞれ開口されている。オゾン導入用ダクト96は、第1の帯電ワイヤ71Aが配置された第1の位置よりも第2の帯電ワイヤ71Bが配置された第2の位置側に配置されている。第1乃至第3の開口部91〜93に対する送風量は、例えば7:5:1程度の配分比となる流量に設定されている。すなわち、第3の開口部93への送風量を「1」とすると、第1の開口部91への送風量が「7」とされ、第2の開口部92への送風量が「5」とされる。
【0075】
<送風ダクトの空気取入口側の構造>
次に、送風ダクト70Y〜70Xの空気取入口側の構造を説明する。図10は、送風ダクトの空気取入口側の詳細を示す図である。
【0076】
図10に示すように、送風ダクト70Y〜70X(送風ダクト70Kのみ図示)の空気取入口70a側に最も近い誘導部材86Aは、直線部86aと、直線部86aの両端側にそれぞれ接続された第1の湾曲部86b及び第2の湾曲部86cとから構成されている。誘導部材86Aの直線部86aは、空気流入方向に対してθの角度で傾斜している。
【0077】
空気取入口70aに流入した外部空気を3つに分岐するための2つの誘導部材87A,87Bは、送風口82側の第2の湾曲部86cの端部86dより空気取入口70a側にそれぞれ距離a、b(但し、a>b)突出している。そして2つの誘導部材87A,87Bのうち、送風口82から遠い方の誘導部材87Aは、直線部87aの空気取入口70a側に送風口82側に距離c傾斜した傾斜部87cを設けている。誘導部材87Aの傾斜部87cの端部と誘導部材87Bの空気取入口70a側の端部とを結ぶ線は、空気流入方向に対してθ(但し、θ>θ)の角度で傾斜している。これにより、空気流f、f32に大きな乱流が発生され難くなる。寸法aは30〜50mm、寸法bは20〜40mm、寸法cは1〜6mmが好ましい。θは15〜35°が好ましく、20〜30°がより好ましい。θは40〜60°が好ましく、45〜55°がより好ましい。なお、誘導部材87Aの傾斜部87cは、直線状でもよいが、緩やかに湾曲していてもよい。
【0078】
<送風ダクトの空気取入口側の空気の流れ>
次に、送風ダクト70Y〜70Xの空気取入口側の空気の流れについて説明する。図11(a)は、比較例の送風ダクトの空気取入口側の空気の流れを説明するための図、図11(b)は、送風ダクトの空気取入口側の空気の流れを説明するための図である。
【0079】
(比較例の送風ダクト)
比較例の送風ダクト70Kは、空気取入口70a側の誘導部材86Aが湾曲部のみから構成されている。誘導部材87A,87Bの空気取入口70a側の端部は、誘導部材86Aの送風口82側の端部86dよりも空気取入口70aと反対側に位置している。
【0080】
この比較例において、外部空気が空気取入口70aに流入すると、送風口82から遠い側の空気流fは、誘導部材87Aと外壁との間に進行し、送風口82に近い側の空気流fは、誘導部材86Aに沿って送風口82に進行しようとするが、図11(a)の一部の空気流f’が誘導部材86Aから剥離する。また、空気流が送風口82に進行する際、大きな乱流tが発生する。空気流f’の剥離や乱流tの発生により風速が低下し、帯電ワイヤ71A,71Bの軸方向の風量(風速)ムラが生じる。また、乱流tの発生を防ぐために乱流tが発生する位置に誘導部材を配置しても、圧損が生じて風速が低下するおそれがある。
【0081】
(第1の実施の形態の送風ダクト)
本実施の形態の送風ダクト70Y〜70X(送風ダクト70Kのみ図示)は、図11(b)に示すように、外部空気が空気取入口70aに流入すると、送風口82から遠い側の空気流fは、誘導部材87Aと外壁との間に形成される高圧力領域Eとの境界Bにおける圧力差により、一部の空気流f11はそのまま進行し、他の空気流f12は境界Bに沿って曲がり送風口82に向かい、送風口82に近い側の空気流fは、誘導部材86Aに沿って剥離を起こすことなく送風口82に進行する。
【0082】
誘導部材87A,87B間に進行しようとする空気流fは、誘導部材87,87B間に形成される高圧力領域Eの境界Bにおける圧力差により、一部の空気流f31はそのまま進行し、他の空気流f32は境界Bに沿って曲がり送風口82に向かう。高圧力領域E,Eは、空気取入口70a側の広い流路から狭い流路に空気流が進行するために生じる領域であり、奥に進行するに従い圧力が上昇する。このため、送風ダクト70Kへの外部空気の供給側で送風機60Y〜60Xやダクト形状等により送風源側に風速の脈動が生じて風速が大きくなれば、直進する空気流f11,f31の方が曲がる空気流f12,f32よりも比較的多く流れ、送風口82の空気取入口70a側における風速の増加が抑制され、送風源側の風速が小さくなれば、曲がる空気流f12,f32の方が直進する空気流f11,f31よりも比較的多く流れ、送風口82の空気取入口70a側における風速の低下が抑制される。
【0083】
また、第1の湾曲部86bにおける2つの接線のなす角度のうち狭角の方をθ、第2の湾曲部86cにおける2つの接線のなす角度のうち狭角の方をθとするとき、θ<θの関係を満たすことにより、空気流fが境界Bに衝突する近傍で乱流tの発生を抑制し、比較例で発生していた乱流tに比べて乱流する場所(剥れる場所を)を制御することができ、送風口82の空気取入口70a側における風速の低下が抑制される。
【0084】
(画像形成装置1の動作)
次に、本実施の第1の形態に示す画像形成装置1の動作につき、図1〜図3,図5及び図6を参照して説明する。
【0085】
図1に示すように、本体ユニット2の用紙供給部2Bから用紙Pを供給する場合には、用紙スタッカ35,35内に積載された用紙Pをピックアップロール(図示せず)によって1枚ずつ分離し、捌きロール36,36から停止中のレジロール37,37に送出する。
【0086】
次に、レジロール37,37に用紙Pの先端を突き当て、用紙斜め送りの修正と用紙先端の位置合わせをして用紙Pを待機させる。
【0087】
ここで、給紙ユニット3の用紙供給部3Aから用紙Pを供給する場合には、給紙トレイ39,39内に積載された用紙Pをピックアップロール(図示せず)によって1枚ずつ分離し、捌きロール40,40から停止中のレジロール41,41に送出する。
【0088】
次に、レジロール41,41に用紙Pの先端を突き当て、用紙斜め送りの修正と用紙先端の位置合わせをして用紙Pを待機させる。
【0089】
そして、画像形成部2Aにおける画像形成のタイミングに同期してレジロール37,37又はレジロール41,41を回転させて二次転写装置28に用紙Pを給紙し、感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20Xに形成されたトナー像を一次転写装置25Y,25M,25C,25K,25X,25Xで中間転写ベルト24に一次転写した後、二次転写装置28における支持ロール27Dの位置に給紙された用紙Pにトナー像を二次転写する。
【0090】
この後、画像形成装置1では、定着ユニット4の定着部4Aで用紙Pにトナー像を定着してから、冷却部4Bで用紙Pを冷却して排出ロール47,47で定着ユニット4外に排出する。
【0091】
この際、図2に示すように、フィルタ収容箱48,50外の外部空気が吸込口49Y,49M,49C,49K,51X,51Xからフィルタ収容箱48,50内の吸気用ダクト56Y,56M,56C,56K,56X,56X(図3に示す)に吸い込まれる。
【0092】
吸気用ダクト56Y〜56X内に吸い込まれた外部空気は、図3に示すように、吸気用ダクト57Y,57M,57C,57K,57X,57X内に流入した後、フィルタ59Y,59M,59C,59K,59X,59X(図5にフィルタ59Kのみ示す)を通過して収容ケース58Y,58M,58C,58K,58X,58X内に流入する。
【0093】
この場合、吸気用ダクト56Y〜56X内に外部空気と共に塵埃が吸い込まれていると、その塵埃がフィルタ59Y〜59X(フィルタ59Kのみ図示)でその全面をフィルタ有効面積として捕捉される。
【0094】
そして、収容ケース58Y〜58X内に流入した外部空気は、図5に示すように、送風機60Y,60M,60C,60K,60X,60X(送風機60Kのみ図示)の駆動によって外部空気が空間Gから空間Gに導かれ、空気取入口65からケーシング64Y,64M,64C,64K,64X,64X(ケーシング64Kのみ図示)内に取り入れられる。
【0095】
ケーシング64Y〜64X内に取り入れられた外部空気は、羽根車63の回転による遠心力の作用によって空気取出口66からケーシング64Y〜64X外に流出し、空気取入口70aから送風ダクト70Y,70M,70C,70K,70X,70X(送風ダクト70Kのみ図示)内に流入する。
【0096】
送風ダクト70Y〜70X内に流入した外部空気は、図6に示すように、誘導部材86A,86B,87A〜87E,88A〜88E(図7(a)に示す)によって直路84(図7(a)に示す)を空気流入側から空気流出側に誘導され、さらに曲路83を流動して送風口82から送風ダクト70Y〜70X外に流出した後、収容ケース69Y,69M,69C,69K,69X,69X(収容ケース69Kのみ図示)内に空気取入口80から流入する。
【0097】
収容ケース69Y〜69X内に流入した外部空気は、リードスクリュー74で第1の帯電ワイヤ71A側の方が第2の帯電ワイヤ71B側よりも大きな風速となるように分岐されて第1及び第2の分岐路78,79の軸線方向に沿って速度むらの少ない状態で流入した後、第1及び第2の分岐路78,79を流動して第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71Bにそれぞれ送風される。第1の帯電ワイヤ71Aに送風された外部空気は、さらに第2の帯電ワイヤ71Bに送風される。帯電ワイヤ71A,71Bへの送風により、帯電ワイヤ71A,71Bの周辺に滞留するオゾンやトナークラウド等の不要物が外部空気とともにクラウド導入用ダクト95及びオゾン導入用ダクト96を介して外部に排出される。
【0098】
[第2の実施の形態]
図12は、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の送風ダクトの空気取入口側の詳細を示す図である。
【0099】
本実施の形態の送風ダクト70Y〜70X(送風ダクト70Kのみ図示)は、空気取入口70a側に最も近い誘導部材86Aが図11(a)に示すように、湾曲部のみにより構成されている。2つの誘導部材87A,87Bの空気取入口70a側の端部は、誘導部材86Aの送風口82側の端部86dより空気取入口70a側にそれぞれ距離a、b突出しているが、送風口82から遠い方の誘導部材87Aは、直線部87aの端部に傾斜部87cを設けていない。
【0100】
本実施の形態においても、図11(b)で説明したように、誘導部材87Aと外壁との間に形成される高圧力領域Eの境界B、及び誘導部材87,87B間に形成される高圧力領域Eの境界Bの作用により、送風口82の空気取入口70a側における風速の低下が抑制される。
【0101】
[第3の実施の形態]
図13は、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置の送風ダクトの空気取入口側の詳細を示す図である。
【0102】
本実施の形態の送風ダクト70Y〜70X(送風ダクト70Kのみ図示)は、空気取入口70a側に最も近い誘導部材86Aが図11(a)に示すように、湾曲部のみにより構成されている。2つの誘導部材87A,87Bの空気取入口70a側の端部は、第1の実施の形態と同様に、誘導部材86Aの送風口82側の端部86dより空気取入口70a側にそれぞれ距離a、b突出し、送風口82から遠い方の誘導部材87Aは、直線部87aの空気取入口70a側に送風口82側に距離c傾斜した傾斜部87cを設けている。
【0103】
本実施の形態においても、図11(b)で説明したように、誘導部材87Aと外壁との間に形成される高圧力領域Eの境界B、及び誘導部材87,87B間に形成される高圧力領域Eの境界Bの作用により、送風口82の空気取入口70a側における風速の低下が抑制される。
【実施例1】
【0104】
図14を参照して本発明の実施例1を説明する。図14(a)は、比較例における図5に示す送風機の風量の増加による帯電ワイヤ近傍の風速の測定結果を示す図、図14(b)は、第1の実施の形態に対応する実施例1における図5に示す送風機の風量の増加による空気取入口側の帯電ワイヤ近傍の風速の測定結果を示す図である。
【0105】
図14(a)は、比較例として、誘導部材87Aの傾斜部87cの寸法cを2mm、誘導部材87Bの寸法bを25mmとしたときの測定結果を示す。送風機60Kのデューティが60%を超えると、第1の帯電ワイヤ71Aの近傍における風速に大きな乱れが生じていることから、誘導部材86Aで空気流の剥離が生じていることが分かる。
【0106】
また、送風機60Kのデューティの広い範囲に渡って第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71B間で風速に差が生じていることが分かる。寸法cをさらに長く(例えば、4mm、5mm)することにより、空気流の剥離が生じ難くなり、第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71B間の風速差が小さくなる傾向にある。
【0107】
また、寸法cを2mmとした状態で寸法bをさらに長く(例えば、30mm、35mm)することにより、空気流の剥離が生じ難くなり、第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71B間の風速差が小さくなる傾向にある。
【0108】
図14(b)は、実施例1として誘導部材87Aの傾斜部87cの寸法cを2mm、誘導部材87Bの寸法bを35mmとしたときの測定結果を示す。また、誘導部材87Aの誘導部材86Aの端部86cまでの距離aは20mm、空気取入口70aの開口幅は22mmである。送風機60Kのデューティの10〜80%の範囲に渡って、第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71Bの近傍における風速にほとんど乱れが生じていないことから、誘導部材86Aで空気流の剥離が生じていないことが分かる。また、第1及び第2の帯電ワイヤ71A,71B間の風速差はほとんど生じていない。
【0109】
以上、本発明の画像形成装置を上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
【0110】
(1)上記実施の形態では、各像形成部に対して1対の帯電ワイヤ71A,71Bを用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、そのワイヤ数は3個以上でもよい。
【0111】
(2)上記実施の形態では、プリンタに適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、複写機又はファクシミリに適用しても勿論よく、複写機,プリンタ及びファクシミリ等のうち少なくも2つを組み合わせてなる複合機に適用してもよい。
【0112】
(3)上記実施の形態では、画像形成装置1が複数の感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20X,20Xを用いたカラー画像形成装置である場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、単一の感光ドラムを用いたモノクロ画像形成装置であってもよい。
【0113】
(4)上記実施の形態では、送風ダクトの空気取入口70aに流入した外部空気を3つに分岐するために2つの誘導部材87A,87Bを設けたが、外部空気を3つ以上の誘導部材によって4つ以上に分岐してもよい。この場合、隣り合う2つの誘導部材が第2及び第3の誘導部材の関係を有していればよい。
【符号の説明】
【0114】
1…画像形成装置、
2…本体ユニット、2A…画像形成部、2B…用紙供給部、2C…第1筐体、20Y,20M,20C,20K,20X,20X…感光体ドラム、21Y,21M,21C,21K,21X,21X…帯電器、22Y,22M,22C,22K,22X,22X…露光器、23Y,23M,23C,23K,23X,23X…現像器、24…中間転写ベルト、25Y,25M,25C,25K,25X,25X…一次転写ベルト、26…駆動ロール、27A〜27D…支持ロール、28…二次転写装置、29Y,29M,29C,29K,29X,29X…トナーボトル、30Y,30M,30C,30K,30X,30X…除電装置、31Y,31M,31C,31K,31X,31X…ドラム清掃装置、32〜34…搬送ユニット、35…用紙スタッカ、36…捌きロール、37…レジロール、38…搬送ロール、
3…給紙ユニット、3A…用紙供給部、3B…第2筐体、30B…搬送経路、39…給紙トレイ、40…捌きロール、41…レジロール、
4…定着ユニット、4A…定着部、42…加熱ロール、43…加圧ロール、4B…冷却部、44,45…搬送ユニット、46…冷却器、47…排出ロール、4C…第3筐体、40C…搬送経路、200C…収容空間、52…吸込口、53…吐出口、50Y,50M,50C,50K,50X,50X…吐出口、
5…フィルタ収容箱、48a,49Y,49M,49C,49K…吸込口、48b…吐出口、
6…フィルタ収容箱、50a,51X,51X…吸込口、50b…吐出口、
54Y,54M,54C,54K,54X,54X…塵埃除去装置、56Y,56M,56C,56K,56X,56X…吸気用ダクト、57Y,57M,57C,57K,57X,57X…吸気用ダクト、58Y,58M,58C,58K,58X,58X…収容ケース、59Y,59M,59C,59K,59X,59X…フィルタ、60Y,60M,60C,60K,60X,60X…送風機、61…第1開口部、62…第2開口部、63…羽根車、64Y,64M,64C,64K,64X,64X…ケーシング、65…空気取入口、66…空気取出口、67…内面、
55Y,55M,55C,55K,55X,55X…ワイヤ清掃装置、68Y,68M,68C,68K,68X,68X…ワイヤ清掃機構、69Y,69M,69C,69K,69X,69X…収容ケース、70Y,70M,70C,70K,70X,70X…送風ダクト、70a…空気取入口、71A…第1の帯電ワイヤ、71B…第2の帯電ワイヤ、72,73…ワイヤ清掃部材、74…リードスクリュー、75…移動部材、76…揺動部材、77…支持部材、78…第1の分岐路、79…第2の分岐路、80…空気取入口、81…空気取出口、82…送風口、82a…開口面、82b…外側開口端面、83…曲路、83a〜83c…流路、830c,831c…路面、84…直路、85…補強部、86〜88,86A,86B,87A〜87E,88A〜88E…誘導部材、86a・・・直線部、86b・・・第1の湾曲部、86c・・・第2の湾曲部、87c・・・傾斜部、90Y,90M,90C,90K,90X,90X…廃棄用ダクト、91〜94…開口部、95…クラウド導入用ダクト、96…オゾン導入用ダクト、
C…キャスタ、FL…床面、P…用紙


【特許請求の範囲】
【請求項1】
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電部材と、
前記帯電部材の長手方向に略平行に設けられ、前記帯電部材に外部空気を送風する送風口と、
前記帯電部材の長手方向の一方の端部側に設けられ、前記外部空気を取り入れる空気取入口と、
前記空気取入口から取り入れた前記外部空気を前記送風口に誘導する誘導流路と、
前記誘導流路の前記空気取入口側に最も近い位置に設けられ、前記空気取入口側から前記送風口側に湾曲して形成された第1の誘導部材と、
前記誘導流路の前記帯電部材の長手方向に略平行に設けられた第2の誘導部材と、
前記誘導流路の前記帯電部材の長手方向に略平行であって、前記2の誘導部材よりも前記送風口側に設けられた第3の誘導部材とを備え、
前記第2の誘導部材の前記空気取入口側の端部が前記第3の誘導部材の前記空気取入口側の端部よりも前記空気取入口側に位置し、かつ、前記第2及び第3の誘導部材の一部が前記第1の誘導部材と前記帯電部材の長手方向において重なるように設けられた画像形成装置。
【請求項2】
前記第2の誘導部材の前記空気取入口側の端部に前記送風口側に傾斜した傾斜部が設けられた請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1の誘導部材は、直線部と、前記直線部の前記空気取入口側に接続された第1の湾曲部と、前記直線部の前記第1の湾曲部が接続された側と反対側に接続された第2の湾曲部とから構成され、前記第1の湾曲部における2つの接線のなす角度のうち狭角の方をθ、前記第2の湾曲部における2つの接線のなす角度のうち狭角の方をθとするとき、
前記第1及び第2の湾曲部は、θ<θの関係を満たすように形成された請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1の誘導部材の前記直線部の前記帯電部材の長手方向に対する角度をθ、前記第2の誘導部材の前記傾斜部の端部と前記第3の誘導部材の前記空気取入口側の端部とを結ぶ線の前記帯電部材の長手方向に対する角度をθとするとき、
前記第1乃至第3の誘導部材は、θ>θの関係を満たすように形成された請求項3に記載の画像形成装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−112784(P2011−112784A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−267714(P2009−267714)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】