画像形成装置
【課題】略鉛直方向に転写材を搬送しつつ画像を形成する画像形成装置において、現像手段の長寿命化を図ることができ、又、コストを上げることなく転写材の確実な搬送を行うことができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】転写材担持搬送手段7と複数の画像形成手段8M〜8Kの全ての像担持体9M〜9Kとで形成される各転写ニップ部T1〜T4を通過しながら、転写材1上に、複数の画像形成手段8M〜8Kにより形成された像を、順次転写して画像形成が行える画像形成装置は、複数の画像形成手段8M〜8Kのうち画像形成時に使用する画像形成手段が選択可能であり、画像形成時において、画像形成に使用しない画像形成手段の像担持体は駆動し、且つ画像形成に使用しない画像形成手段の現像手段は駆動を停止するよう、像担持体駆動手段と現像駆動手段とを制御する制御手段を備える構成とする。
【解決手段】転写材担持搬送手段7と複数の画像形成手段8M〜8Kの全ての像担持体9M〜9Kとで形成される各転写ニップ部T1〜T4を通過しながら、転写材1上に、複数の画像形成手段8M〜8Kにより形成された像を、順次転写して画像形成が行える画像形成装置は、複数の画像形成手段8M〜8Kのうち画像形成時に使用する画像形成手段が選択可能であり、画像形成時において、画像形成に使用しない画像形成手段の像担持体は駆動し、且つ画像形成に使用しない画像形成手段の現像手段は駆動を停止するよう、像担持体駆動手段と現像駆動手段とを制御する制御手段を備える構成とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、プリンタ或いは複写機などとされる電子写真方式或いは静電記録方式の画像形成装置に関し、特に、複数の画像形成手段を鉛直方向に配置したカラー画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子写真方式の画像形成装置は、高速化、高機能化、カラー化が進められてきており、各種方式のプリンタや複写機が市販されている。
【0003】
これらの中でも、複数色の画像形成手段を直列に配置し、順次トナー像を多重転写するインライン方式の画像形成装置は、高速でのカラー画像の形成が可能なことから、今後のカラープリンタなどの主力になると考えられている。
【0004】
これらインライン方式の画像形成装置には、記録紙(転写材)をベルト状の搬送手段の表面に担持し、搬送しながら、順次トナー像を記録紙に多重転写することによりカラー画像を得る方式がある。この方式は、記録紙の搬送方向によって装置の構成は大きく2種類に分けられる。
【0005】
一つは図11に示すように、色の異なる第1、第2、第3、第4の画像形成手段としてのプロセスステーション8M、8C、8Y、8Kを無端状転写材搬送手段である転写搬送ベルト7に沿っておおよそ水平方向に配置し、記録紙1を転写搬送ベルト7に担持して水平方向に搬送しながら画像を形成する構成であり、他の一つは図12に示すように、第1〜第4のプロセスステーション8M、8C、8Y、8Kを転写搬送ベルト7に沿っておおよそ鉛直方向(おおよそ重力方向)に配置し、記録紙1を鉛直方向に搬送しながら画像を形成する構成である。
【0006】
このような構成を有するカラー画像形成装置においてフルカラー画像を出力する場合は、4色のプロセスステーション8M、8C、8Y、8K、詳しくは各像担持体である感光体ドラム9M、9C、9Y、9Kを図11及び図12のように搬送ベルト7に密着させ、転写搬送ベルト7の表面に記録紙1を吸着ローラ18によって吸着させて搬送し、順次記録紙1に各色のトナー像を転写することでフルカラー画像を形成する。
【0007】
一方、転写搬送ベルト7の移動方向最下流に配置された第4のプロセスステーション8Kのみで例えば黒色単色画像を形成する場合、上流側の第1〜第3のプロセスステーション8M、8C、8Yは画像形成に必要ないので、つまり作像を行わないので、図13及び図14にそれぞれ示すように、第1〜第3のプロセスステーション8M、8C、8Yを静止させ、更に転写搬送ベルト7を離間ローラ19によって第1〜第3のプロセスステーション8M、8C、8Yから離間する構成が既に提案されている。この構成によって、第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの各現像器12M、12C、12Yが無駄な動作をしないのでこれらの長寿命化を図ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、図14に示したような、記録紙1を略鉛直方向(略重力方向)に搬送する構成をとる場合、黒色単色現像時の記録紙1は、転写搬送ベルト7に密着したまま最下流側の第4プロセスステーション8Kまで到達しなければならない。そのため、記録紙1を転写搬送ベルト7に吸着するための吸着ローラ18に高電圧を印加しなければならず、従って、吸着ローラ18用の電源が高コストとなる。
【0009】
又、記録紙1が吸湿している場合や、湾曲している場合、或いは記録紙1が封筒などの重なった用紙で構成されている場合などは吸着力が弱くなり、記録紙1は転写搬送ベルト7から自重によって剥がれ落ち、紙詰まりの原因になることがある。
【0010】
更に、上記のような通常の構成をとる場合、黒色単色時と全色使用時での区別は行なわれるが、例えば図15に示すように、第1及び第3プロセスステーション8M、8Yは画像を出力し、第2及び第4プロセスステーション8C、8Kが出力しないような場合の区別は行なわれず、作像しない第2及び第4プロセスステーション8C、8Kも駆動させことになる。そのため、第2及び第4プロセスステーション8C、8K内の現像器9C、9Kの劣化を早めることになる。
【0011】
従って、本発明の主な目的は、略鉛直方向に転写材を搬送しつつ画像を形成する画像形成装置において、現像手段の長寿命化を図ることのできる画像形成装置を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、略鉛直方向に転写材を搬送しつつ画像を形成する画像形成装置において、コストを上げることなく転写材の搬送を確実に行うことのできる画像形成装置を提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、転写材の搬送をより確実にすると共に、転写性能の改善をも図ることのできる画像形成装置を提供することである。
【0014】
本発明の更に他の目的は、略鉛直方向に転写材を搬送しつつ画像を形成する画像形成装置において、上記各目的を達成し、且つ、装置制御を簡単とすることができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明の第1の態様は、潜像が形成される像担持体と、該潜像を現像する現像手段と、を各々が有し、略鉛直方向に沿って複数配置された画像形成手段と;前記各像担持体を駆動する像担持体駆動手段と;前記各現像手段を駆動する現像駆動手段と;転写材を担持して搬送する転写材担持搬送手段と;を備え、前記転写材担持搬送手段と前記複数の画像形成手段の全ての像担持体とで形成される各転写ニップ部を通過しながら、略鉛直方向に搬送される転写材上に、前記複数の画像形成手段により形成された像を、順次転写して画像形成が行える画像形成装置において、前記複数の画像形成手段のうち画像形成時に使用する画像形成手段が選択可能であり、画像形成時において、画像形成に使用しない画像形成手段の像担持体は駆動し、且つ画像形成に使用しない画像形成手段の現像手段は駆動を停止するよう、前記像担持体駆動手段と前記現像駆動手段とを制御する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置である。
【0016】
本発明の第2の態様によると、潜像が形成される像担持体と、該潜像を現像する現像手段と、を各々が有し、略鉛直方向に沿って複数配置された画像形成手段と;前記各像担持体を駆動する像担持体駆動手段と;前記各現像手段を駆動する現像駆動手段と;転写材を担持して搬送する転写材担持搬送手段と;を備え、前記転写材担持搬送手段と前記複数の画像形成手段の全ての像担持体とで形成される各転写ニップ部を通過しながら、略鉛直方向に搬送される転写材上に、前記複数の画像形成手段により形成された像を、順次転写して画像形成が行える画像形成装置において、前記複数の画像形成手段のうち画像形成時に使用する画像形成手段が選択可能であり、特定の画像形成手段の使用が選択された時のみ、画像形成時において、画像形成に使用しない画像形成手段の像担持体は駆動し、且つ画像形成に使用しない画像形成手段の現像手段は駆動を停止するよう、前記像担持体駆動手段と前記現像駆動手段とを制御する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置が提供される。本発明の一実施態様によると、前記特定の画像形成手段以外の画像形成手段が選択された時、全ての画像形成手段の像担持体及び現像手段を駆動するよう制御する。又、本発明の一実施態様によると、前記特定の画像形成手段は、黒色の画像形成を行う。
【0017】
上記各本発明において、通常、画像形成時において、画像形成に使用する画像形成手段の像担持体及び現像手段は駆動するよう制御する。
【0018】
上記各本発明の一実施態様によると、前記現像手段は、潜像を現像する現像剤と、該現像剤を表面に担持し前記像担持体に対向して配置される現像剤担持体とを有し、画像形成に使用されない画像形成手段に対して、前記像担持体と前記現像剤担持体との相対位置が遠ざかるようにする離間手段を備える。前記現像手段は、前記像担持体に対して退避可能な構成を備え、前記離間手段は、前記現像手段を退避させるよう作用する構成とすることができる。そして、一実施態様によると、前記現像手段は、支点部を中心として回動可能であり、前記離間手段は、前記現像手段を回動させる。
【0019】
上記各本発明の他の実施態様によると、前記現像手段を、前記像担持体に向けて付勢する付勢手段を備える。そして、前記像担持体と前記現像剤担持体とは当接可能であってよい。或いは、前記現像手段は、潜像を現像する現像剤と、該現像剤を表面に担持し前記像担持体に対向して配置される現像剤担持体とを有し、該現像剤担持体と前記像担持体とは、所定の距離をもって保持されていてもよい。
【0020】
上記各本発明の他の実施態様によると、前記転写材担持搬送手段における前記各転写ニップとは反対側の対向位置に各々配置され、各像担持体上の像を転写材上に転写する転写手段を備え、画像形成時に、画像形成に使用しない画像形成手段に対応した転写手段に、画像形成時の転写動作時における印加電圧とは異なる電圧を印加する。前記異なる電圧は、画像形成時の転写動作時における印加電圧の極性とは逆極性の電圧であってよい。
【0021】
上記各本発明の他の実施態様によると、前記転写材担持搬送手段における前記各転写ニップとは反対側の対向位置に各々配置され、各像担持体上の像を転写材上に転写する転写手段を備え、画像形成時に、画像形成に使用しない画像形成手段に対応した転写手段に、画像形成時の転写動作時において付与する電荷とは逆極性の電荷を付与する。
【0022】
上記各本発明において、一実施態様によると、前記転写材担持搬送手段は、ベルト部材と該ベルト部材を駆動するベルト駆動手段とを有する。又、上記各本発明の一実施態様によると、前記複数の画像形成手段よりも転写材搬送方向上流側に配置され、転写材を前記ベルト部材上に吸着させる吸着手段を有することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、(1)画像形成を行わない現像手段の駆動を停止することにより、現像手段の劣化を防止して長寿命化を達成でき、(2)画像形成を行わない像担持体を駆動して、転写材担持搬送手段との間に転写材を狭持し搬送を行わせることができるため、コストを上げることなく転写材の搬送を確実に行うことができ、(3)又、作像しない画像形成手段に対向する転写手段に、所定の転写材搬送用電圧を印加すれば、転写材の搬送をより確実にすると共に、転写性能の改善をも達成することができる。
【0024】
更に、本発明によれば、画像形成装置は、特定の画像形成手段が選択されて画像形成を行う場合にのみ、画像形成時において、画像形成に使用しない画像形成手段の像担持体は駆動し、且つ画像形成に使用しない画像形成手段の現像手段は駆動を停止し、又像担持体と転写材搬送手段は接触しているようにすることができるので、上記各効果を奏し得ると共に、(4)装置の制御を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明による画像形成装置の一実施例を示す構成図である。
【図2】図1の画像形成装置において、第4プロセスステーションのみ駆動する状態を示す図である。
【図3】本発明による画像形成装置の一実施例における制御ブロック図である。
【図4】図1の画像形成装置において、第1と第3のプロセスステーションを駆動する状態を示す図である。
【図5】本発明による画像形成装置の他の実施例を示す構成図である。
【図6】本発明による画像形成装置の他の実施例における現像スリーブの離間機構を示す構成図である。
【図7】本発明による画像形成装置の他の実施例における制御ブロック図である。
【図8】図5の画像形成装置において、第1と第3のプロセスステーションを駆動する状態を示す図である。
【図9】本発明による画像形成装置の更に他の実施例を示す構成図である。
【図10】本発明による画像形成装置の更に他の実施例における制御ブロック図である。
【図11】従来の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図12】従来の画像形成装置の他の例を示す概略構成図である。
【図13】図11の画像形成装置において、第4のプロセスステーションのみを駆動する状態を示す図である。
【図14】図12の画像形成装置において、第4のプロセスステーションのみを駆動する状態を示す図である。
【図15】図12の画像形成装置において、第1と第3のプロセスステーションを駆動する状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。尚、前出の部材と同一部材については同一符号を付す。
【0027】
実施例1
本発明の第1実施例について図1〜図4により説明する。
【0028】
図1に示すように、本実施例のフルカラー画像形成装置は、第1、第2、第3、第4の画像形成手段であるプロセスステーション8M、8C、8Y、8Kが略鉛直方向(略重力方向)に積み重ねられた構成を備えている。各プロセスステーション8M〜8Kはそれぞれマゼンタ、シアン、イエロー、及び黒の画像を形成する。
【0029】
各プロセスステーション8M〜8Kは同一の構成とされ、像担持体である感光体ドラム9M、9C、9Y、9K、帯電手段である帯電器10M、10C、10Y、10K、潜像を現像する上記各色の現像剤(トナー)を収容し、この現像剤を表面に担持して感光体ドラム9M〜9Kに対応配置される現像剤担持体である現像スリーブ12M1、12C1、12Y1、12K1を備えた現像手段である現像器12M、12C、12Y、12K、クリーナ14M、14C、14Y、14K、及び露光器11M、11C、11Y、11Kをそれぞれ備えている。
【0030】
本実施例の現像器12M、12C、12Y、12Kは非接触現像方式であり、現像器12M〜12Kの現像剤担持体である現像スリーブ12M1、12C1、12Y1、12K1は対向する感光体ドラム10M〜10Kと約300μmの間隙をもって保持されており、又、現像時には、感光体ドラム10M〜10Kと現像スリーブ12M1〜12K1との間に、矩形交流電圧と直流電圧が重畳された現像バイアスが印加される。
【0031】
又、各プロセスステーション8M〜8Kに沿って、転写材1を担持して搬送する転写材担持搬送手段を構成する転写搬送ベルト7が配置されている。転写搬送ベルト7はベルト駆動手段である駆動ローラ5、従動ローラ6、及びベルト張架ローラ20に張設され、矢印A方向に回転移動する。
【0032】
まず、図1により、フルカラー画像が形成される場合について説明する。
【0033】
第1のプロセスステーション8Mにおいて、感光体ドラム9Mが帯電器10Mによって一様に帯電されると、マゼンタの画像情報に対応したレーザ光が照射され静電潜像が形成される。静電潜像は上記現像バイアスによって現像器12Mのマゼンタトナーが転移し感光体ドラム9M上にマゼンタトナー像が形成される。
【0034】
一方、給紙部2内の転写材たる記録紙1がピックアップローラ16によって1枚づつ取り出され、通紙経路4をへて転写搬送ベルト7に給紙されて、吸着手段である吸着ローラ18の作用によって転写搬送ベルト7に吸着担持される。記録紙1は感光体ドラム9M上のマゼンタトナー像とタイミングをとられて転写部T1へと搬送され、転写器13Mの作用によってマゼンタトナー像が記録紙1上に転写される。
【0035】
又、第2〜第4のプロセスステーション8C、8Y、8Kにおいても第1プロセスステーション8Mと同様にしてシアントナー像、イエロートナー像、ブラックトナー像がそれぞれの感光体ドラム9C、9Y、9K上に形成され、記録紙1が転写搬送ベルト7によって第2〜第4のプロセスステーション8C、8Y、8Kの各転写部T2、T3、T4に搬送されるにともない、各転写器13C、13Y、13Kの作用によって、上記各色のトナー像が重ね転写される。
【0036】
最下流の第4のプロセスステーション8Kにて4色分のトナー像が転写された記録紙1は定着部15に搬送され、ここで、トナー像が定着されて排出部3へと排紙される。
【0037】
転写後の各感光体ドラム9M〜9Kはそれぞれクリーナ14M〜14Kによって残留トナーが除去され、次の画像形成に供される。
【0038】
次に、最下流の第4プロセスステーション8Kのみにて画像出力、即ち、作像を行う場合について図2により説明する。
【0039】
最下流の第4プロセスステーション8Kのみにて画像出力を実施する場合、上流側の第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの現像器12M、12C、12Yの駆動を停止する。詳しくは、現像スリーブ12M1〜12K1の回転駆動を停止する。本実施例の現像器12M〜12Kは上記のように非接触現像方式を採用しているので、画像出力時及び画像非出力時に拘わらず、現像スリーブ12M1〜12K1が感光体ドラム9M〜9Kと摺擦することはない。
【0040】
このとき、作像を行わない第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの各感光体ドラム9M〜9Yは、転写搬送ベルト7と接触し、駆動しており、記録紙1を、画像出力を行う第4プロセスステーション8Kまで搬送するための搬送ローラとして機能する。
【0041】
図3は、本実施例の制御ブロック図である。斯かる制御態様は、各プロセスステーション8M、8C、8Y、8Kで同一構成とされるので、第1プロセスステーション8Mを例として説明する。尚、制御部37は、画像形成装置に1つ設けられている。
【0042】
感光体ドラム9M及び現像器12Mは、駆動手段である駆動モータ34によって駆動する。感光体ドラム9Mは駆動ギア35を介して、現像器12Mは駆動伝達の解除が可能なクラッチ36を介して、それぞれ駆動モータ34によって駆動される。そして、駆動モータ34、クラッチ36は、ぞれぞれが制御手段である制御部37によって駆動制御が行われている。即ち、本実施例によると、制御部37は、画像形成時に使用するプロセスステーション8M〜8Kを選択可能であり、画像形成に使用しないプロセスステーションについては、クラッチ36により現像器への駆動伝達を解除する。尚、駆動モータ34は、各プロセスステーション8M〜8Kに対して1つずつ若しくは複数のプロセスステーション毎に1つずつ設けても、全てのプロセスステーション8M〜8Kに対して1つ設けもよい。本実施例では、駆動モータ34と駆動ギア35により像担持体駆動手段が構成され、又駆動モータ34とクラッチ36により現像手段駆動手段が構成される。
【0043】
次に、図4を参照して、第1及び第3プロセスステーション8M、8Yにて画像出力を行う場合について説明する。
【0044】
この場合には、画像出力を行わない第2及び第4プロセスステーション8C、8Kの現像器12C、12Kの駆動を停止する。
【0045】
又、画像出力を行わない第2及び第4プロセスステーション8C、8Kの各感光体ドラム9C、9Kは、転写搬送ベルト7と密着しており、記録紙1を搬送するための搬送ローラとして機能する。
【0046】
上述のように、本実施例によれば、画像出力を行わない現像器の駆動を停止することにより、現像器の不要な劣化を防止でき、長寿命化を達成できる。又、画像出力に寄与しない感光体ドラムを記録紙の搬送ローラとして機能させることにより、記録紙が吸湿している場合や、湾曲している場合、封筒などの重なった用紙で構成されている場合においても、装置コストを上げることなく、記録紙を確実に搬送することができ、記録紙の落下による紙詰まりなどの不具合の発生を防止できる。
【0047】
尚、本実施例においては、現像スリーブ12M1〜12K1と感光体ドラム9M〜9Kが間隙をもって保持された非接触現像方式を用いて説明したが、現像スリーブ12M1〜12K1と感光体ドラム9M〜9Kとが接触する接触現像方式においても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0048】
実施例2
次に、本発明の他の実施例について図5〜図8により説明する。尚、本実施例のフルカラー画像形成装置は実施例1とほぼ同様の構成を備えているが、第1〜第4プロセスステーション8M〜8Kの現像器12M〜12Kにおける現像スリーブ12K1〜12M1が、対向する感光体ドラム9M〜9Kに対して当接離間可能に構成されている点で異なっている。
【0049】
図5により、最下流の第4プロセスステーション8Kのみにて画像出力を実施する場合について説明する。
【0050】
最下流の第4プロセスステーション8Kのみにて画像出力を実施する場合、上流側の第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの現像器12M、12C、12Yを、詳しくは、現像スリーブ12M1、12C1、12Y1を、対応する感光体ドラム9M、9C、9Yから離間させると共に、それらの駆動を停止する。
【0051】
又、作像を行わない第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの各感光体ドラム9M〜9Yは、転写搬送ベルト7と密着し、駆動しており、記録紙1を、画像出力を行う第4プロセスステーション8Kまで搬送するための搬送ローラとして機能する。
【0052】
図6をも参照して、各プロセスステーション8M〜8Kが備えた離間機構の一実施例を更に説明する。図6は、プロセスステーション8M〜8Kにおける、現像スリーブ12M1〜12K1の離間機構を示す。斯かる離間機構は、各プロセスステーション8M〜8Kで同一構成とされるので、第1プロセスステーション8Mを例として説明する。
【0053】
図6に示すように、現像器12Mは、支点部31を中心として回動可能にクリーナ14Mに取り付けられており、現像スリーブ12M1と感光体ドラム9Mとの相対位置が遠ざかるように退避させることができる。本実施例では、感光体ドラム9M〜9Kと現像スリーブ12M1〜12K1とが離接可能とされている。
【0054】
つまり、本実施例では、クリーナ14Mと現像器12Mとの間には、付勢手段であるバネ30が設けられている。これにより、現像器12Mは、支点部31を中心に回動して、現像スリーブ12M1が感光体ドラム9Mに当接する方向に付勢されている。又、離間手段としての、現像器離接レバー32及び現像器離接モータ33が設けられている。現像器離接レバー32は、現像器離接モータ33の動きによって現像器12Mの下部を押し上げ、現像器12Mを支点部31を中心として回動させ、現像スリーブ12M1を感光体ドラム9Mから離間させることができる。一方、現像器離接モータ33を逆回転させることで、現像器離接レバー32は下がる。その結果、現像スリーブ12M1は感光体ドラム9Mに接近していき、本実施例では、画像形成に使用する際には感光体ドラム9Mに当接する。
【0055】
図7は、本実施例の制御ブロック図である。斯かる制御態様は、各プロセスステーション8M〜8Kで同一構成とされるので、第1プロセスステーション8Mを例として説明する。
【0056】
駆動モータ34、駆動ギヤ35、クラッチ36などの感光体ドラム9M及び現像器12Mの駆動部の制御構成については、実施例1と同様である。つまり、感光体ドラム9M及び現像器12Mは、駆動手段である駆動モータ34によって駆動する。感光体ドラム9Mは駆動ギア35を介して、現像器12Mは駆動伝達の解除が可能なクラッチ36を介して、それぞれ駆動モータ34によって駆動される。又、現像器12Mの感光体ドラム9Mに対する離接動作は、現像器離接レバー32を介して現像器離接モータ33によって行われる。そして、駆動モータ34、クラッチ36及び現像器離接モータ33は、ぞれぞれが制御手段である制御部37によって駆動制御が行われている。即ち、本実施例によると、制御部37は、画像形成時に使用するプロセスステーション8M〜8Kを選択可能であり、画像形成時に使用しないプロセスステーションについては、現像器離接モータ33及び現像器離接レバー32によって、現像スリーブを感光体ドラムから離間させ、且つ、クラッチ36により現像器への駆動伝達を解除する。
【0057】
図8により、第1及び第3プロセスステーション8M、8Yのみにて画像出力を行う場合について説明する。
【0058】
この場合には、画像出力を行わない第2及び第4プロセスステーション8C、8Kの現像器12C、12Kを、詳しくは、現像スリーブ12C1、12K1を、対向する感光体ドラム9C、9Kから離間すると共に、それらの駆動を停止する。
【0059】
このとき、画像出力を行わない第2及び第4プロセスステーション8C、8Kの各感光体ドラム9C、9Kは、転写搬送ベルト7と密着し、駆動しており、記録紙1を搬送するための搬送ローラとして機能する。
【0060】
上述のように、本実施例のような接触現像方式においては、画像出力を行わない現像器の駆動を停止することに加え、画像出力を行わない現像器を対向する感光体ドラムから離間することで、感光体ドラムと現像スリーブとの不要な摺擦をも防止できるため、現像器の更なる長寿命化を達成することができる。尚、現像器が非接触現像方式である場合にも、上記本実施例と同様に、画像形成時に使用しない現像器の駆動を停止すると共に、感光体ドラムから退避させることにより、現像器の長寿命化が図れることは勿論である。
【0061】
又、画像出力に寄与しない感光体ドラムを記録紙の搬送ローラとして機能させることにより、記録紙が吸湿している場合や、湾曲している場合、封筒などの重なった用紙で構成されている場合においても、装置コストを上げることなく記録紙を確実に搬送することができ、記録紙の落下による紙詰まりなどの不具合の発生を防止できる。
【0062】
実施例3
次に、本発明の他の実施例について図9により説明する。尚、本実施例のフルカラー画像形成装置は、第2実施例の構成と基本的には同様である。
【0063】
上述のように、最下流の第4プロセスステーション8Kのみにて画像出力を実施する場合、上流側の第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの現像器12M、12C、12Yを、詳しくは、現像スリーブ12M1、12C1、12Y1を、対向する感光体ドラム9M、9C、9Yから離間させると共に、それらの駆動を停止する。
【0064】
このとき、画像出力を行わない第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの各感光体ドラム9M〜9Yは転写搬送ベルト7と密着し、駆動しており、記録紙1を、画像出力を行う第4プロセスステーション8Kまで搬送するための搬送ローラとして機能する。
【0065】
又、同時に、画像出力を行わない第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yに対応する各転写器13M、13C、13Yに、画像形成時の転写動作時における印加電圧とは異なる電圧を印加する。即ち、本実施例では、画像形成に使用しないプロセスステーション8M、8C、8Yに対応した転写器13M、13C、13Yに、画像転写時の転写バイアスと逆極性の搬送バイアス、例えば−1kVを印加する。これにより、記録紙1は転写搬送ベルト7に強固に吸着し、より確実に搬送される。
【0066】
更には、転写時と逆極性の電荷を付与するので第4プロセスステーション8Kでの転写が容易になる。例えば、通常1.5kVが必要な転写バイアスを1kVに下げることができるので、画像不良の発生を防止することができる。尚、画像に悪影響を与えない場合は、搬送バイアスに+1kVなどを使用してもかまわない。
【0067】
図10は、本実施例の制御ブロック図である。本実施例によれば、制御部37は、実施例2にて説明した制御に加えて、画像形成に使用しないプロセスステーション8M〜8Kについて、転写器13Mに転写時の転写バイアスとは逆極性の搬送バイアスを印加するように制御する。
【0068】
尚、本実施例においては、上述のように、実施例2の構成、即ち、画像形成に使用しない現像器の現像スリーブを感光体ドラムから離間させる構成において、更に画像形成に使用しないプロセスステーションに対応する転写器に転写時とは異なる電圧を印加するとして説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、実施例1で示した構成、つまり、画像形成に使用しない現像器の駆動を停止するが、現像スリーブの離間機構は有しない画像形成装置に適用することも当然可能である。
【0069】
上述のように、本実施例によれば、記録紙の搬送をより確実に行うことができ、又、搬送バイアスの極性を考慮することで、転写性能の改善を図ることができ、良好な画像を得ることができる。
【0070】
実施例4
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。本実施例の特徴は、特定の画像形成手段で画像形成する時のみ、画像形成に使用しない画像形成部における現像手段の駆動を行わない点にある。それ以外の構成は、実施例2の構成を用いるものとする。
【0071】
本実施例では、上記特定の画像形成手段として、最下流の第4プロセスステーション8K(黒色用)のみが指定されている時、つまり、黒色のみの画像形成を行う場合について説明する。
【0072】
最下流の第4プロセスステーション8Kのみにて画像出力を実施する場合、上流側の第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの現像器12M、12C、12Yを、詳しくは、現像スリーブ12M1、12C1、12Y1を、対応する感光体ドラム9M、9C、9Yから離間させると共に、それらの駆動を停止する。
【0073】
又、作像を行わない第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの各感光体ドラム9M〜9Yは、転写搬送ベルト7と密着し、駆動しており、記録紙1を、画像出力を行う第4プロセスステーション8Kまで搬送するための搬送ローラとして機能する。
【0074】
一方、特定の画像形成手段以外を用いて画像形成を行う場合おいては、第1〜第4プロセスステーションの全てについて、全ての感光体ドラム9M〜9K、及び全ての現像器12M〜12Kを駆動させ、現像スリーブ12M1〜12K1の離間も行わない。尚、この場合の特定の画像形成手段以外を用いて画像形成を行う場合とは、黒色以外の画像形成を行う場合であり、第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yのいずれかを用いて画像形成を行う場合である。
【0075】
本実施例によれば、ユーザーの使い方によって、特定の色(例えば黒)の画像形成を行うケースが多いような場合にのみ、画像形成に使われないプロセスステーションの現像器の駆動停止及び現像スリーブ離間を行うようにすれば、実質上の効果をそれ程下げることなく、装置の制御を簡単にすることができる。
【0076】
本実施例においては、黒色のみの画像形成について説明したが、特定の画像形成手段として、ユーザーの使い方に応じて、他の色用のプロセスステーションを指定してもよいことは勿論である。
【0077】
又、本実施例においては、実施例2の構成を基礎として説明したが、上記実施例1や実施例3の形態に本実施例の制御を適用しても同様な効果を得ることができる。つまり、実施例1の構成を基礎とする場合には、特定の画像形成手段(例えば、第4プロセスステーション8K)だけで画像形成を行うときのみ、他のプロセスステーションの現像器の駆動を停止する。又、実施例3の構成を基礎とする場合には、更に、特定の画像形成手段(例えば、第4プロセスステーション8K)のみで画像形成を行うときのみ、他のプロセスステーションに対応する転写器に画像形成時とは異なる電圧を印加すればよい。
【符号の説明】
【0078】
7 転写搬送ベルト(転写材搬送手段)
8M、8C、8Y、8K プロセスステーション(画像形成手段)
9M、9C、9Y、9K 感光体ドラム(像担持体)
12M、12C、12Y、12K 現像器(現像手段)
13M、13C、13Y、13K 転写器(転写手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、プリンタ或いは複写機などとされる電子写真方式或いは静電記録方式の画像形成装置に関し、特に、複数の画像形成手段を鉛直方向に配置したカラー画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子写真方式の画像形成装置は、高速化、高機能化、カラー化が進められてきており、各種方式のプリンタや複写機が市販されている。
【0003】
これらの中でも、複数色の画像形成手段を直列に配置し、順次トナー像を多重転写するインライン方式の画像形成装置は、高速でのカラー画像の形成が可能なことから、今後のカラープリンタなどの主力になると考えられている。
【0004】
これらインライン方式の画像形成装置には、記録紙(転写材)をベルト状の搬送手段の表面に担持し、搬送しながら、順次トナー像を記録紙に多重転写することによりカラー画像を得る方式がある。この方式は、記録紙の搬送方向によって装置の構成は大きく2種類に分けられる。
【0005】
一つは図11に示すように、色の異なる第1、第2、第3、第4の画像形成手段としてのプロセスステーション8M、8C、8Y、8Kを無端状転写材搬送手段である転写搬送ベルト7に沿っておおよそ水平方向に配置し、記録紙1を転写搬送ベルト7に担持して水平方向に搬送しながら画像を形成する構成であり、他の一つは図12に示すように、第1〜第4のプロセスステーション8M、8C、8Y、8Kを転写搬送ベルト7に沿っておおよそ鉛直方向(おおよそ重力方向)に配置し、記録紙1を鉛直方向に搬送しながら画像を形成する構成である。
【0006】
このような構成を有するカラー画像形成装置においてフルカラー画像を出力する場合は、4色のプロセスステーション8M、8C、8Y、8K、詳しくは各像担持体である感光体ドラム9M、9C、9Y、9Kを図11及び図12のように搬送ベルト7に密着させ、転写搬送ベルト7の表面に記録紙1を吸着ローラ18によって吸着させて搬送し、順次記録紙1に各色のトナー像を転写することでフルカラー画像を形成する。
【0007】
一方、転写搬送ベルト7の移動方向最下流に配置された第4のプロセスステーション8Kのみで例えば黒色単色画像を形成する場合、上流側の第1〜第3のプロセスステーション8M、8C、8Yは画像形成に必要ないので、つまり作像を行わないので、図13及び図14にそれぞれ示すように、第1〜第3のプロセスステーション8M、8C、8Yを静止させ、更に転写搬送ベルト7を離間ローラ19によって第1〜第3のプロセスステーション8M、8C、8Yから離間する構成が既に提案されている。この構成によって、第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの各現像器12M、12C、12Yが無駄な動作をしないのでこれらの長寿命化を図ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、図14に示したような、記録紙1を略鉛直方向(略重力方向)に搬送する構成をとる場合、黒色単色現像時の記録紙1は、転写搬送ベルト7に密着したまま最下流側の第4プロセスステーション8Kまで到達しなければならない。そのため、記録紙1を転写搬送ベルト7に吸着するための吸着ローラ18に高電圧を印加しなければならず、従って、吸着ローラ18用の電源が高コストとなる。
【0009】
又、記録紙1が吸湿している場合や、湾曲している場合、或いは記録紙1が封筒などの重なった用紙で構成されている場合などは吸着力が弱くなり、記録紙1は転写搬送ベルト7から自重によって剥がれ落ち、紙詰まりの原因になることがある。
【0010】
更に、上記のような通常の構成をとる場合、黒色単色時と全色使用時での区別は行なわれるが、例えば図15に示すように、第1及び第3プロセスステーション8M、8Yは画像を出力し、第2及び第4プロセスステーション8C、8Kが出力しないような場合の区別は行なわれず、作像しない第2及び第4プロセスステーション8C、8Kも駆動させことになる。そのため、第2及び第4プロセスステーション8C、8K内の現像器9C、9Kの劣化を早めることになる。
【0011】
従って、本発明の主な目的は、略鉛直方向に転写材を搬送しつつ画像を形成する画像形成装置において、現像手段の長寿命化を図ることのできる画像形成装置を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、略鉛直方向に転写材を搬送しつつ画像を形成する画像形成装置において、コストを上げることなく転写材の搬送を確実に行うことのできる画像形成装置を提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、転写材の搬送をより確実にすると共に、転写性能の改善をも図ることのできる画像形成装置を提供することである。
【0014】
本発明の更に他の目的は、略鉛直方向に転写材を搬送しつつ画像を形成する画像形成装置において、上記各目的を達成し、且つ、装置制御を簡単とすることができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明の第1の態様は、潜像が形成される像担持体と、該潜像を現像する現像手段と、を各々が有し、略鉛直方向に沿って複数配置された画像形成手段と;前記各像担持体を駆動する像担持体駆動手段と;前記各現像手段を駆動する現像駆動手段と;転写材を担持して搬送する転写材担持搬送手段と;を備え、前記転写材担持搬送手段と前記複数の画像形成手段の全ての像担持体とで形成される各転写ニップ部を通過しながら、略鉛直方向に搬送される転写材上に、前記複数の画像形成手段により形成された像を、順次転写して画像形成が行える画像形成装置において、前記複数の画像形成手段のうち画像形成時に使用する画像形成手段が選択可能であり、画像形成時において、画像形成に使用しない画像形成手段の像担持体は駆動し、且つ画像形成に使用しない画像形成手段の現像手段は駆動を停止するよう、前記像担持体駆動手段と前記現像駆動手段とを制御する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置である。
【0016】
本発明の第2の態様によると、潜像が形成される像担持体と、該潜像を現像する現像手段と、を各々が有し、略鉛直方向に沿って複数配置された画像形成手段と;前記各像担持体を駆動する像担持体駆動手段と;前記各現像手段を駆動する現像駆動手段と;転写材を担持して搬送する転写材担持搬送手段と;を備え、前記転写材担持搬送手段と前記複数の画像形成手段の全ての像担持体とで形成される各転写ニップ部を通過しながら、略鉛直方向に搬送される転写材上に、前記複数の画像形成手段により形成された像を、順次転写して画像形成が行える画像形成装置において、前記複数の画像形成手段のうち画像形成時に使用する画像形成手段が選択可能であり、特定の画像形成手段の使用が選択された時のみ、画像形成時において、画像形成に使用しない画像形成手段の像担持体は駆動し、且つ画像形成に使用しない画像形成手段の現像手段は駆動を停止するよう、前記像担持体駆動手段と前記現像駆動手段とを制御する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置が提供される。本発明の一実施態様によると、前記特定の画像形成手段以外の画像形成手段が選択された時、全ての画像形成手段の像担持体及び現像手段を駆動するよう制御する。又、本発明の一実施態様によると、前記特定の画像形成手段は、黒色の画像形成を行う。
【0017】
上記各本発明において、通常、画像形成時において、画像形成に使用する画像形成手段の像担持体及び現像手段は駆動するよう制御する。
【0018】
上記各本発明の一実施態様によると、前記現像手段は、潜像を現像する現像剤と、該現像剤を表面に担持し前記像担持体に対向して配置される現像剤担持体とを有し、画像形成に使用されない画像形成手段に対して、前記像担持体と前記現像剤担持体との相対位置が遠ざかるようにする離間手段を備える。前記現像手段は、前記像担持体に対して退避可能な構成を備え、前記離間手段は、前記現像手段を退避させるよう作用する構成とすることができる。そして、一実施態様によると、前記現像手段は、支点部を中心として回動可能であり、前記離間手段は、前記現像手段を回動させる。
【0019】
上記各本発明の他の実施態様によると、前記現像手段を、前記像担持体に向けて付勢する付勢手段を備える。そして、前記像担持体と前記現像剤担持体とは当接可能であってよい。或いは、前記現像手段は、潜像を現像する現像剤と、該現像剤を表面に担持し前記像担持体に対向して配置される現像剤担持体とを有し、該現像剤担持体と前記像担持体とは、所定の距離をもって保持されていてもよい。
【0020】
上記各本発明の他の実施態様によると、前記転写材担持搬送手段における前記各転写ニップとは反対側の対向位置に各々配置され、各像担持体上の像を転写材上に転写する転写手段を備え、画像形成時に、画像形成に使用しない画像形成手段に対応した転写手段に、画像形成時の転写動作時における印加電圧とは異なる電圧を印加する。前記異なる電圧は、画像形成時の転写動作時における印加電圧の極性とは逆極性の電圧であってよい。
【0021】
上記各本発明の他の実施態様によると、前記転写材担持搬送手段における前記各転写ニップとは反対側の対向位置に各々配置され、各像担持体上の像を転写材上に転写する転写手段を備え、画像形成時に、画像形成に使用しない画像形成手段に対応した転写手段に、画像形成時の転写動作時において付与する電荷とは逆極性の電荷を付与する。
【0022】
上記各本発明において、一実施態様によると、前記転写材担持搬送手段は、ベルト部材と該ベルト部材を駆動するベルト駆動手段とを有する。又、上記各本発明の一実施態様によると、前記複数の画像形成手段よりも転写材搬送方向上流側に配置され、転写材を前記ベルト部材上に吸着させる吸着手段を有することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、(1)画像形成を行わない現像手段の駆動を停止することにより、現像手段の劣化を防止して長寿命化を達成でき、(2)画像形成を行わない像担持体を駆動して、転写材担持搬送手段との間に転写材を狭持し搬送を行わせることができるため、コストを上げることなく転写材の搬送を確実に行うことができ、(3)又、作像しない画像形成手段に対向する転写手段に、所定の転写材搬送用電圧を印加すれば、転写材の搬送をより確実にすると共に、転写性能の改善をも達成することができる。
【0024】
更に、本発明によれば、画像形成装置は、特定の画像形成手段が選択されて画像形成を行う場合にのみ、画像形成時において、画像形成に使用しない画像形成手段の像担持体は駆動し、且つ画像形成に使用しない画像形成手段の現像手段は駆動を停止し、又像担持体と転写材搬送手段は接触しているようにすることができるので、上記各効果を奏し得ると共に、(4)装置の制御を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明による画像形成装置の一実施例を示す構成図である。
【図2】図1の画像形成装置において、第4プロセスステーションのみ駆動する状態を示す図である。
【図3】本発明による画像形成装置の一実施例における制御ブロック図である。
【図4】図1の画像形成装置において、第1と第3のプロセスステーションを駆動する状態を示す図である。
【図5】本発明による画像形成装置の他の実施例を示す構成図である。
【図6】本発明による画像形成装置の他の実施例における現像スリーブの離間機構を示す構成図である。
【図7】本発明による画像形成装置の他の実施例における制御ブロック図である。
【図8】図5の画像形成装置において、第1と第3のプロセスステーションを駆動する状態を示す図である。
【図9】本発明による画像形成装置の更に他の実施例を示す構成図である。
【図10】本発明による画像形成装置の更に他の実施例における制御ブロック図である。
【図11】従来の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図12】従来の画像形成装置の他の例を示す概略構成図である。
【図13】図11の画像形成装置において、第4のプロセスステーションのみを駆動する状態を示す図である。
【図14】図12の画像形成装置において、第4のプロセスステーションのみを駆動する状態を示す図である。
【図15】図12の画像形成装置において、第1と第3のプロセスステーションを駆動する状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。尚、前出の部材と同一部材については同一符号を付す。
【0027】
実施例1
本発明の第1実施例について図1〜図4により説明する。
【0028】
図1に示すように、本実施例のフルカラー画像形成装置は、第1、第2、第3、第4の画像形成手段であるプロセスステーション8M、8C、8Y、8Kが略鉛直方向(略重力方向)に積み重ねられた構成を備えている。各プロセスステーション8M〜8Kはそれぞれマゼンタ、シアン、イエロー、及び黒の画像を形成する。
【0029】
各プロセスステーション8M〜8Kは同一の構成とされ、像担持体である感光体ドラム9M、9C、9Y、9K、帯電手段である帯電器10M、10C、10Y、10K、潜像を現像する上記各色の現像剤(トナー)を収容し、この現像剤を表面に担持して感光体ドラム9M〜9Kに対応配置される現像剤担持体である現像スリーブ12M1、12C1、12Y1、12K1を備えた現像手段である現像器12M、12C、12Y、12K、クリーナ14M、14C、14Y、14K、及び露光器11M、11C、11Y、11Kをそれぞれ備えている。
【0030】
本実施例の現像器12M、12C、12Y、12Kは非接触現像方式であり、現像器12M〜12Kの現像剤担持体である現像スリーブ12M1、12C1、12Y1、12K1は対向する感光体ドラム10M〜10Kと約300μmの間隙をもって保持されており、又、現像時には、感光体ドラム10M〜10Kと現像スリーブ12M1〜12K1との間に、矩形交流電圧と直流電圧が重畳された現像バイアスが印加される。
【0031】
又、各プロセスステーション8M〜8Kに沿って、転写材1を担持して搬送する転写材担持搬送手段を構成する転写搬送ベルト7が配置されている。転写搬送ベルト7はベルト駆動手段である駆動ローラ5、従動ローラ6、及びベルト張架ローラ20に張設され、矢印A方向に回転移動する。
【0032】
まず、図1により、フルカラー画像が形成される場合について説明する。
【0033】
第1のプロセスステーション8Mにおいて、感光体ドラム9Mが帯電器10Mによって一様に帯電されると、マゼンタの画像情報に対応したレーザ光が照射され静電潜像が形成される。静電潜像は上記現像バイアスによって現像器12Mのマゼンタトナーが転移し感光体ドラム9M上にマゼンタトナー像が形成される。
【0034】
一方、給紙部2内の転写材たる記録紙1がピックアップローラ16によって1枚づつ取り出され、通紙経路4をへて転写搬送ベルト7に給紙されて、吸着手段である吸着ローラ18の作用によって転写搬送ベルト7に吸着担持される。記録紙1は感光体ドラム9M上のマゼンタトナー像とタイミングをとられて転写部T1へと搬送され、転写器13Mの作用によってマゼンタトナー像が記録紙1上に転写される。
【0035】
又、第2〜第4のプロセスステーション8C、8Y、8Kにおいても第1プロセスステーション8Mと同様にしてシアントナー像、イエロートナー像、ブラックトナー像がそれぞれの感光体ドラム9C、9Y、9K上に形成され、記録紙1が転写搬送ベルト7によって第2〜第4のプロセスステーション8C、8Y、8Kの各転写部T2、T3、T4に搬送されるにともない、各転写器13C、13Y、13Kの作用によって、上記各色のトナー像が重ね転写される。
【0036】
最下流の第4のプロセスステーション8Kにて4色分のトナー像が転写された記録紙1は定着部15に搬送され、ここで、トナー像が定着されて排出部3へと排紙される。
【0037】
転写後の各感光体ドラム9M〜9Kはそれぞれクリーナ14M〜14Kによって残留トナーが除去され、次の画像形成に供される。
【0038】
次に、最下流の第4プロセスステーション8Kのみにて画像出力、即ち、作像を行う場合について図2により説明する。
【0039】
最下流の第4プロセスステーション8Kのみにて画像出力を実施する場合、上流側の第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの現像器12M、12C、12Yの駆動を停止する。詳しくは、現像スリーブ12M1〜12K1の回転駆動を停止する。本実施例の現像器12M〜12Kは上記のように非接触現像方式を採用しているので、画像出力時及び画像非出力時に拘わらず、現像スリーブ12M1〜12K1が感光体ドラム9M〜9Kと摺擦することはない。
【0040】
このとき、作像を行わない第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの各感光体ドラム9M〜9Yは、転写搬送ベルト7と接触し、駆動しており、記録紙1を、画像出力を行う第4プロセスステーション8Kまで搬送するための搬送ローラとして機能する。
【0041】
図3は、本実施例の制御ブロック図である。斯かる制御態様は、各プロセスステーション8M、8C、8Y、8Kで同一構成とされるので、第1プロセスステーション8Mを例として説明する。尚、制御部37は、画像形成装置に1つ設けられている。
【0042】
感光体ドラム9M及び現像器12Mは、駆動手段である駆動モータ34によって駆動する。感光体ドラム9Mは駆動ギア35を介して、現像器12Mは駆動伝達の解除が可能なクラッチ36を介して、それぞれ駆動モータ34によって駆動される。そして、駆動モータ34、クラッチ36は、ぞれぞれが制御手段である制御部37によって駆動制御が行われている。即ち、本実施例によると、制御部37は、画像形成時に使用するプロセスステーション8M〜8Kを選択可能であり、画像形成に使用しないプロセスステーションについては、クラッチ36により現像器への駆動伝達を解除する。尚、駆動モータ34は、各プロセスステーション8M〜8Kに対して1つずつ若しくは複数のプロセスステーション毎に1つずつ設けても、全てのプロセスステーション8M〜8Kに対して1つ設けもよい。本実施例では、駆動モータ34と駆動ギア35により像担持体駆動手段が構成され、又駆動モータ34とクラッチ36により現像手段駆動手段が構成される。
【0043】
次に、図4を参照して、第1及び第3プロセスステーション8M、8Yにて画像出力を行う場合について説明する。
【0044】
この場合には、画像出力を行わない第2及び第4プロセスステーション8C、8Kの現像器12C、12Kの駆動を停止する。
【0045】
又、画像出力を行わない第2及び第4プロセスステーション8C、8Kの各感光体ドラム9C、9Kは、転写搬送ベルト7と密着しており、記録紙1を搬送するための搬送ローラとして機能する。
【0046】
上述のように、本実施例によれば、画像出力を行わない現像器の駆動を停止することにより、現像器の不要な劣化を防止でき、長寿命化を達成できる。又、画像出力に寄与しない感光体ドラムを記録紙の搬送ローラとして機能させることにより、記録紙が吸湿している場合や、湾曲している場合、封筒などの重なった用紙で構成されている場合においても、装置コストを上げることなく、記録紙を確実に搬送することができ、記録紙の落下による紙詰まりなどの不具合の発生を防止できる。
【0047】
尚、本実施例においては、現像スリーブ12M1〜12K1と感光体ドラム9M〜9Kが間隙をもって保持された非接触現像方式を用いて説明したが、現像スリーブ12M1〜12K1と感光体ドラム9M〜9Kとが接触する接触現像方式においても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0048】
実施例2
次に、本発明の他の実施例について図5〜図8により説明する。尚、本実施例のフルカラー画像形成装置は実施例1とほぼ同様の構成を備えているが、第1〜第4プロセスステーション8M〜8Kの現像器12M〜12Kにおける現像スリーブ12K1〜12M1が、対向する感光体ドラム9M〜9Kに対して当接離間可能に構成されている点で異なっている。
【0049】
図5により、最下流の第4プロセスステーション8Kのみにて画像出力を実施する場合について説明する。
【0050】
最下流の第4プロセスステーション8Kのみにて画像出力を実施する場合、上流側の第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの現像器12M、12C、12Yを、詳しくは、現像スリーブ12M1、12C1、12Y1を、対応する感光体ドラム9M、9C、9Yから離間させると共に、それらの駆動を停止する。
【0051】
又、作像を行わない第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの各感光体ドラム9M〜9Yは、転写搬送ベルト7と密着し、駆動しており、記録紙1を、画像出力を行う第4プロセスステーション8Kまで搬送するための搬送ローラとして機能する。
【0052】
図6をも参照して、各プロセスステーション8M〜8Kが備えた離間機構の一実施例を更に説明する。図6は、プロセスステーション8M〜8Kにおける、現像スリーブ12M1〜12K1の離間機構を示す。斯かる離間機構は、各プロセスステーション8M〜8Kで同一構成とされるので、第1プロセスステーション8Mを例として説明する。
【0053】
図6に示すように、現像器12Mは、支点部31を中心として回動可能にクリーナ14Mに取り付けられており、現像スリーブ12M1と感光体ドラム9Mとの相対位置が遠ざかるように退避させることができる。本実施例では、感光体ドラム9M〜9Kと現像スリーブ12M1〜12K1とが離接可能とされている。
【0054】
つまり、本実施例では、クリーナ14Mと現像器12Mとの間には、付勢手段であるバネ30が設けられている。これにより、現像器12Mは、支点部31を中心に回動して、現像スリーブ12M1が感光体ドラム9Mに当接する方向に付勢されている。又、離間手段としての、現像器離接レバー32及び現像器離接モータ33が設けられている。現像器離接レバー32は、現像器離接モータ33の動きによって現像器12Mの下部を押し上げ、現像器12Mを支点部31を中心として回動させ、現像スリーブ12M1を感光体ドラム9Mから離間させることができる。一方、現像器離接モータ33を逆回転させることで、現像器離接レバー32は下がる。その結果、現像スリーブ12M1は感光体ドラム9Mに接近していき、本実施例では、画像形成に使用する際には感光体ドラム9Mに当接する。
【0055】
図7は、本実施例の制御ブロック図である。斯かる制御態様は、各プロセスステーション8M〜8Kで同一構成とされるので、第1プロセスステーション8Mを例として説明する。
【0056】
駆動モータ34、駆動ギヤ35、クラッチ36などの感光体ドラム9M及び現像器12Mの駆動部の制御構成については、実施例1と同様である。つまり、感光体ドラム9M及び現像器12Mは、駆動手段である駆動モータ34によって駆動する。感光体ドラム9Mは駆動ギア35を介して、現像器12Mは駆動伝達の解除が可能なクラッチ36を介して、それぞれ駆動モータ34によって駆動される。又、現像器12Mの感光体ドラム9Mに対する離接動作は、現像器離接レバー32を介して現像器離接モータ33によって行われる。そして、駆動モータ34、クラッチ36及び現像器離接モータ33は、ぞれぞれが制御手段である制御部37によって駆動制御が行われている。即ち、本実施例によると、制御部37は、画像形成時に使用するプロセスステーション8M〜8Kを選択可能であり、画像形成時に使用しないプロセスステーションについては、現像器離接モータ33及び現像器離接レバー32によって、現像スリーブを感光体ドラムから離間させ、且つ、クラッチ36により現像器への駆動伝達を解除する。
【0057】
図8により、第1及び第3プロセスステーション8M、8Yのみにて画像出力を行う場合について説明する。
【0058】
この場合には、画像出力を行わない第2及び第4プロセスステーション8C、8Kの現像器12C、12Kを、詳しくは、現像スリーブ12C1、12K1を、対向する感光体ドラム9C、9Kから離間すると共に、それらの駆動を停止する。
【0059】
このとき、画像出力を行わない第2及び第4プロセスステーション8C、8Kの各感光体ドラム9C、9Kは、転写搬送ベルト7と密着し、駆動しており、記録紙1を搬送するための搬送ローラとして機能する。
【0060】
上述のように、本実施例のような接触現像方式においては、画像出力を行わない現像器の駆動を停止することに加え、画像出力を行わない現像器を対向する感光体ドラムから離間することで、感光体ドラムと現像スリーブとの不要な摺擦をも防止できるため、現像器の更なる長寿命化を達成することができる。尚、現像器が非接触現像方式である場合にも、上記本実施例と同様に、画像形成時に使用しない現像器の駆動を停止すると共に、感光体ドラムから退避させることにより、現像器の長寿命化が図れることは勿論である。
【0061】
又、画像出力に寄与しない感光体ドラムを記録紙の搬送ローラとして機能させることにより、記録紙が吸湿している場合や、湾曲している場合、封筒などの重なった用紙で構成されている場合においても、装置コストを上げることなく記録紙を確実に搬送することができ、記録紙の落下による紙詰まりなどの不具合の発生を防止できる。
【0062】
実施例3
次に、本発明の他の実施例について図9により説明する。尚、本実施例のフルカラー画像形成装置は、第2実施例の構成と基本的には同様である。
【0063】
上述のように、最下流の第4プロセスステーション8Kのみにて画像出力を実施する場合、上流側の第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの現像器12M、12C、12Yを、詳しくは、現像スリーブ12M1、12C1、12Y1を、対向する感光体ドラム9M、9C、9Yから離間させると共に、それらの駆動を停止する。
【0064】
このとき、画像出力を行わない第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの各感光体ドラム9M〜9Yは転写搬送ベルト7と密着し、駆動しており、記録紙1を、画像出力を行う第4プロセスステーション8Kまで搬送するための搬送ローラとして機能する。
【0065】
又、同時に、画像出力を行わない第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yに対応する各転写器13M、13C、13Yに、画像形成時の転写動作時における印加電圧とは異なる電圧を印加する。即ち、本実施例では、画像形成に使用しないプロセスステーション8M、8C、8Yに対応した転写器13M、13C、13Yに、画像転写時の転写バイアスと逆極性の搬送バイアス、例えば−1kVを印加する。これにより、記録紙1は転写搬送ベルト7に強固に吸着し、より確実に搬送される。
【0066】
更には、転写時と逆極性の電荷を付与するので第4プロセスステーション8Kでの転写が容易になる。例えば、通常1.5kVが必要な転写バイアスを1kVに下げることができるので、画像不良の発生を防止することができる。尚、画像に悪影響を与えない場合は、搬送バイアスに+1kVなどを使用してもかまわない。
【0067】
図10は、本実施例の制御ブロック図である。本実施例によれば、制御部37は、実施例2にて説明した制御に加えて、画像形成に使用しないプロセスステーション8M〜8Kについて、転写器13Mに転写時の転写バイアスとは逆極性の搬送バイアスを印加するように制御する。
【0068】
尚、本実施例においては、上述のように、実施例2の構成、即ち、画像形成に使用しない現像器の現像スリーブを感光体ドラムから離間させる構成において、更に画像形成に使用しないプロセスステーションに対応する転写器に転写時とは異なる電圧を印加するとして説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、実施例1で示した構成、つまり、画像形成に使用しない現像器の駆動を停止するが、現像スリーブの離間機構は有しない画像形成装置に適用することも当然可能である。
【0069】
上述のように、本実施例によれば、記録紙の搬送をより確実に行うことができ、又、搬送バイアスの極性を考慮することで、転写性能の改善を図ることができ、良好な画像を得ることができる。
【0070】
実施例4
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。本実施例の特徴は、特定の画像形成手段で画像形成する時のみ、画像形成に使用しない画像形成部における現像手段の駆動を行わない点にある。それ以外の構成は、実施例2の構成を用いるものとする。
【0071】
本実施例では、上記特定の画像形成手段として、最下流の第4プロセスステーション8K(黒色用)のみが指定されている時、つまり、黒色のみの画像形成を行う場合について説明する。
【0072】
最下流の第4プロセスステーション8Kのみにて画像出力を実施する場合、上流側の第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの現像器12M、12C、12Yを、詳しくは、現像スリーブ12M1、12C1、12Y1を、対応する感光体ドラム9M、9C、9Yから離間させると共に、それらの駆動を停止する。
【0073】
又、作像を行わない第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yの各感光体ドラム9M〜9Yは、転写搬送ベルト7と密着し、駆動しており、記録紙1を、画像出力を行う第4プロセスステーション8Kまで搬送するための搬送ローラとして機能する。
【0074】
一方、特定の画像形成手段以外を用いて画像形成を行う場合おいては、第1〜第4プロセスステーションの全てについて、全ての感光体ドラム9M〜9K、及び全ての現像器12M〜12Kを駆動させ、現像スリーブ12M1〜12K1の離間も行わない。尚、この場合の特定の画像形成手段以外を用いて画像形成を行う場合とは、黒色以外の画像形成を行う場合であり、第1〜第3プロセスステーション8M、8C、8Yのいずれかを用いて画像形成を行う場合である。
【0075】
本実施例によれば、ユーザーの使い方によって、特定の色(例えば黒)の画像形成を行うケースが多いような場合にのみ、画像形成に使われないプロセスステーションの現像器の駆動停止及び現像スリーブ離間を行うようにすれば、実質上の効果をそれ程下げることなく、装置の制御を簡単にすることができる。
【0076】
本実施例においては、黒色のみの画像形成について説明したが、特定の画像形成手段として、ユーザーの使い方に応じて、他の色用のプロセスステーションを指定してもよいことは勿論である。
【0077】
又、本実施例においては、実施例2の構成を基礎として説明したが、上記実施例1や実施例3の形態に本実施例の制御を適用しても同様な効果を得ることができる。つまり、実施例1の構成を基礎とする場合には、特定の画像形成手段(例えば、第4プロセスステーション8K)だけで画像形成を行うときのみ、他のプロセスステーションの現像器の駆動を停止する。又、実施例3の構成を基礎とする場合には、更に、特定の画像形成手段(例えば、第4プロセスステーション8K)のみで画像形成を行うときのみ、他のプロセスステーションに対応する転写器に画像形成時とは異なる電圧を印加すればよい。
【符号の説明】
【0078】
7 転写搬送ベルト(転写材搬送手段)
8M、8C、8Y、8K プロセスステーション(画像形成手段)
9M、9C、9Y、9K 感光体ドラム(像担持体)
12M、12C、12Y、12K 現像器(現像手段)
13M、13C、13Y、13K 転写器(転写手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
潜像が形成される像担持体と、該潜像を現像する現像手段と、を各々が有し、略鉛直方向に沿って複数配置された画像形成手段と、
前記各像担持体を駆動する像担持体駆動手段と、
前記各現像手段を駆動する現像駆動手段と、
転写材を担持して搬送する転写材担持搬送手段と、
を備え、前記転写材担持搬送手段と前記複数の画像形成手段の全ての像担持体とで形成される各転写ニップ部を通過しながら、略鉛直方向に搬送される転写材上に、前記複数の画像形成手段により形成された像を、順次転写して画像形成が行える画像形成装置において、
前記複数の画像形成手段のうち画像形成時に使用する画像形成手段が選択可能であり、画像形成時において、画像形成に使用しない画像形成手段の像担持体は駆動し、且つ画像形成に使用しない画像形成手段の現像手段は駆動を停止するよう、前記像担持体駆動手段と前記現像駆動手段とを制御する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
画像形成時において、画像形成に使用する画像形成手段の像担持体及び現像手段は駆動するよう制御することを特徴とする請求項1の画像形成装置。
【請求項3】
前記現像手段は、潜像を現像する現像剤と、該現像剤を表面に担持し前記像担持体に対向して配置される現像剤担持体とを有し、画像形成に使用されない画像形成手段に対して、前記像担持体と前記現像剤担持体との相対位置が遠ざかるようにする離間手段を備えることを特徴とする請求項1の画像形成装置。
【請求項4】
前記現像手段は、前記像担持体に対して退避可能な構成を備え、前記離間手段は、前記現像手段を退避させるよう作用することを特徴とする請求項3の画像形成装置。
【請求項5】
前記現像手段は、支点部を中心として回動可能であり、前記離間手段は、前記現像手段を回動させることを特徴とする請求項4の画像形成装置。
【請求項6】
前記現像手段を、前記像担持体に向けて付勢する付勢手段を備えることを特徴とする請求項3の画像形成装置。
【請求項7】
前記像担持体と前記現像剤担持体とは当接可能であることを特徴とする請求項3の画像形成装置。
【請求項8】
前記現像手段は、潜像を現像する現像剤と、該現像剤を表面に担持し前記像担持体に対向して配置される現像剤担持体とを有し、該現像剤担持体と前記像担持体とは、所定の距離をもって保持されることを特徴とする請求項1の画像形成装置。
【請求項9】
前記転写材担持搬送手段における前記各転写ニップとは反対側の対向位置に各々配置され、各像担持体上の像を転写材上に転写する転写手段を備え、画像形成時に、画像形成に使用しない画像形成手段に対応した転写手段に、画像形成時の転写動作時における印加電圧とは異なる電圧を印加することを特徴とする請求項1の画像形成装置。
【請求項10】
前記異なる電圧は、画像形成時の転写動作時における印加電圧の極性とは逆極性であることを特徴とする請求項9の画像形成装置。
【請求項11】
前記転写材担持搬送手段における前記各転写ニップとは反対側の対向位置に各々配置され、各像担持体上の像を転写材上に転写する転写手段を備え、画像形成時に、画像形成に使用しない画像形成手段に対応した転写手段に、画像形成時の転写動作時において付与する電荷とは逆極性の電荷を付与することを特徴とする請求項1の画像形成装置。
【請求項12】
前記転写材担持搬送手段は、ベルト部材と該ベルト部材を駆動するベルト駆動手段とを有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記複数の画像形成手段よりも転写材搬送方向上流側に配置され、転写材を前記ベルト部材上に吸着させる吸着手段を有することを特徴とする請求項12の画像形成装置。
【請求項14】
潜像が形成される像担持体と、該潜像を現像する現像手段と、を各々が有し、略鉛直方向に沿って複数配置された画像形成手段と、
前記各像担持体を駆動する像担持体駆動手段と、
前記各現像手段を駆動する現像駆動手段と、
転写材を担持して搬送する転写材担持搬送手段と、
を備え、前記転写材担持搬送手段と前記複数の画像形成手段の全ての像担持体とで形成される各転写ニップ部を通過しながら、略鉛直方向に搬送される転写材上に、前記複数の画像形成手段により形成された像を、順次転写して画像形成が行える画像形成装置において、
前記複数の画像形成手段のうち画像形成時に使用する画像形成手段が選択可能であり、特定の画像形成手段の使用が選択された時のみ、画像形成時において、画像形成に使用しない画像形成手段の像担持体は駆動し、且つ画像形成に使用しない画像形成手段の現像手段は駆動を停止するよう、前記像担持体駆動手段と前記現像駆動手段とを制御する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項15】
画像形成時において、画像形成に使用する画像形成手段の像担持体及び現像手段は駆動するよう制御することを特徴とする請求項14の画像形成装置。
【請求項16】
前記特定の画像形成手段以外の画像形成手段が選択された時、全ての画像形成手段の像担持体及び現像手段を駆動するよう制御することを特徴とする請求項14の画像形成装置。
【請求項17】
前記特定の画像形成手段は、黒色の画像形成を行うことを特徴とする請求項14の画像形成装置。
【請求項18】
前記現像手段は、潜像を現像する現像剤と、該現像剤を表面に担持し前記像担持体に対向して配置される現像剤担持体とを有し、画像形成に使用されない画像形成手段に対して、前記像担持体と前記現像剤担持体との相対位置が遠ざかるようにする離間手段を備えることを特徴とする請求項14の画像形成装置。
【請求項19】
前記現像手段は、前記像担持体に対して退避可能な構成を備え、前記離間手段は、前記現像手段を退避させるよう作用することを特徴とする請求項18の画像形成装置。
【請求項20】
前記現像手段は、支点部を中心として回動可能であり、前記離間手段は、前記現像手段を回動させることを特徴とする請求項19の画像形成装置。
【請求項21】
前記現像手段を、前記像担持体に向けて付勢する付勢手段を備えることを特徴とする請求項18の画像形成装置。
【請求項22】
前記像担持体と前記現像剤担持体とは当接可能であることを特徴とする請求項18の画像形成装置。
【請求項23】
前記現像手段は、潜像を現像する現像剤と、該現像剤を表面に担持し前記像担持体に対向して配置される現像剤担持体とを有し、該現像剤担持体と前記像担持体とは、所定の距離をもって保持されることを特徴とする請求項14の画像形成装置。
【請求項24】
前記転写材担持搬送手段における前記各転写ニップとは反対側の対向位置に各々配置され、各像担持体上の像を転写材上に転写する転写手段を備え、画像形成時に、画像形成に使用しない画像形成手段に対応した転写手段に、画像形成時の転写動作時における印加電圧とは異なる電圧を印加することを特徴とする請求項14の画像形成装置。
【請求項25】
前記異なる電圧は、画像形成時の転写動作時における印加電圧の極性とは逆極性であることを特徴とする請求項24の画像形成装置。
【請求項26】
前記転写材担持搬送手段における前記各転写ニップとは反対側の対向位置に各々配置され、各像担持体上の像を転写材上に転写する転写手段を備え、画像形成時に、画像形成に使用しない画像形成手段に対応した転写手段に、画像形成時の転写動作時において付与する電荷とは逆極性の電荷を付与することを特徴とする請求項14の画像形成装置。
【請求項27】
前記転写材担持搬送手段は、ベルト部材と該ベルト部材を駆動するベルト駆動手段とを有することを特徴とする請求項14〜26のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【請求項28】
前記複数の画像形成手段よりも転写材搬送方向上流側に配置され、転写材を前記ベルト部材上に吸着させる吸着手段を有することを特徴とする請求項27の画像形成装置。
【請求項1】
潜像が形成される像担持体と、該潜像を現像する現像手段と、を各々が有し、略鉛直方向に沿って複数配置された画像形成手段と、
前記各像担持体を駆動する像担持体駆動手段と、
前記各現像手段を駆動する現像駆動手段と、
転写材を担持して搬送する転写材担持搬送手段と、
を備え、前記転写材担持搬送手段と前記複数の画像形成手段の全ての像担持体とで形成される各転写ニップ部を通過しながら、略鉛直方向に搬送される転写材上に、前記複数の画像形成手段により形成された像を、順次転写して画像形成が行える画像形成装置において、
前記複数の画像形成手段のうち画像形成時に使用する画像形成手段が選択可能であり、画像形成時において、画像形成に使用しない画像形成手段の像担持体は駆動し、且つ画像形成に使用しない画像形成手段の現像手段は駆動を停止するよう、前記像担持体駆動手段と前記現像駆動手段とを制御する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
画像形成時において、画像形成に使用する画像形成手段の像担持体及び現像手段は駆動するよう制御することを特徴とする請求項1の画像形成装置。
【請求項3】
前記現像手段は、潜像を現像する現像剤と、該現像剤を表面に担持し前記像担持体に対向して配置される現像剤担持体とを有し、画像形成に使用されない画像形成手段に対して、前記像担持体と前記現像剤担持体との相対位置が遠ざかるようにする離間手段を備えることを特徴とする請求項1の画像形成装置。
【請求項4】
前記現像手段は、前記像担持体に対して退避可能な構成を備え、前記離間手段は、前記現像手段を退避させるよう作用することを特徴とする請求項3の画像形成装置。
【請求項5】
前記現像手段は、支点部を中心として回動可能であり、前記離間手段は、前記現像手段を回動させることを特徴とする請求項4の画像形成装置。
【請求項6】
前記現像手段を、前記像担持体に向けて付勢する付勢手段を備えることを特徴とする請求項3の画像形成装置。
【請求項7】
前記像担持体と前記現像剤担持体とは当接可能であることを特徴とする請求項3の画像形成装置。
【請求項8】
前記現像手段は、潜像を現像する現像剤と、該現像剤を表面に担持し前記像担持体に対向して配置される現像剤担持体とを有し、該現像剤担持体と前記像担持体とは、所定の距離をもって保持されることを特徴とする請求項1の画像形成装置。
【請求項9】
前記転写材担持搬送手段における前記各転写ニップとは反対側の対向位置に各々配置され、各像担持体上の像を転写材上に転写する転写手段を備え、画像形成時に、画像形成に使用しない画像形成手段に対応した転写手段に、画像形成時の転写動作時における印加電圧とは異なる電圧を印加することを特徴とする請求項1の画像形成装置。
【請求項10】
前記異なる電圧は、画像形成時の転写動作時における印加電圧の極性とは逆極性であることを特徴とする請求項9の画像形成装置。
【請求項11】
前記転写材担持搬送手段における前記各転写ニップとは反対側の対向位置に各々配置され、各像担持体上の像を転写材上に転写する転写手段を備え、画像形成時に、画像形成に使用しない画像形成手段に対応した転写手段に、画像形成時の転写動作時において付与する電荷とは逆極性の電荷を付与することを特徴とする請求項1の画像形成装置。
【請求項12】
前記転写材担持搬送手段は、ベルト部材と該ベルト部材を駆動するベルト駆動手段とを有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記複数の画像形成手段よりも転写材搬送方向上流側に配置され、転写材を前記ベルト部材上に吸着させる吸着手段を有することを特徴とする請求項12の画像形成装置。
【請求項14】
潜像が形成される像担持体と、該潜像を現像する現像手段と、を各々が有し、略鉛直方向に沿って複数配置された画像形成手段と、
前記各像担持体を駆動する像担持体駆動手段と、
前記各現像手段を駆動する現像駆動手段と、
転写材を担持して搬送する転写材担持搬送手段と、
を備え、前記転写材担持搬送手段と前記複数の画像形成手段の全ての像担持体とで形成される各転写ニップ部を通過しながら、略鉛直方向に搬送される転写材上に、前記複数の画像形成手段により形成された像を、順次転写して画像形成が行える画像形成装置において、
前記複数の画像形成手段のうち画像形成時に使用する画像形成手段が選択可能であり、特定の画像形成手段の使用が選択された時のみ、画像形成時において、画像形成に使用しない画像形成手段の像担持体は駆動し、且つ画像形成に使用しない画像形成手段の現像手段は駆動を停止するよう、前記像担持体駆動手段と前記現像駆動手段とを制御する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項15】
画像形成時において、画像形成に使用する画像形成手段の像担持体及び現像手段は駆動するよう制御することを特徴とする請求項14の画像形成装置。
【請求項16】
前記特定の画像形成手段以外の画像形成手段が選択された時、全ての画像形成手段の像担持体及び現像手段を駆動するよう制御することを特徴とする請求項14の画像形成装置。
【請求項17】
前記特定の画像形成手段は、黒色の画像形成を行うことを特徴とする請求項14の画像形成装置。
【請求項18】
前記現像手段は、潜像を現像する現像剤と、該現像剤を表面に担持し前記像担持体に対向して配置される現像剤担持体とを有し、画像形成に使用されない画像形成手段に対して、前記像担持体と前記現像剤担持体との相対位置が遠ざかるようにする離間手段を備えることを特徴とする請求項14の画像形成装置。
【請求項19】
前記現像手段は、前記像担持体に対して退避可能な構成を備え、前記離間手段は、前記現像手段を退避させるよう作用することを特徴とする請求項18の画像形成装置。
【請求項20】
前記現像手段は、支点部を中心として回動可能であり、前記離間手段は、前記現像手段を回動させることを特徴とする請求項19の画像形成装置。
【請求項21】
前記現像手段を、前記像担持体に向けて付勢する付勢手段を備えることを特徴とする請求項18の画像形成装置。
【請求項22】
前記像担持体と前記現像剤担持体とは当接可能であることを特徴とする請求項18の画像形成装置。
【請求項23】
前記現像手段は、潜像を現像する現像剤と、該現像剤を表面に担持し前記像担持体に対向して配置される現像剤担持体とを有し、該現像剤担持体と前記像担持体とは、所定の距離をもって保持されることを特徴とする請求項14の画像形成装置。
【請求項24】
前記転写材担持搬送手段における前記各転写ニップとは反対側の対向位置に各々配置され、各像担持体上の像を転写材上に転写する転写手段を備え、画像形成時に、画像形成に使用しない画像形成手段に対応した転写手段に、画像形成時の転写動作時における印加電圧とは異なる電圧を印加することを特徴とする請求項14の画像形成装置。
【請求項25】
前記異なる電圧は、画像形成時の転写動作時における印加電圧の極性とは逆極性であることを特徴とする請求項24の画像形成装置。
【請求項26】
前記転写材担持搬送手段における前記各転写ニップとは反対側の対向位置に各々配置され、各像担持体上の像を転写材上に転写する転写手段を備え、画像形成時に、画像形成に使用しない画像形成手段に対応した転写手段に、画像形成時の転写動作時において付与する電荷とは逆極性の電荷を付与することを特徴とする請求項14の画像形成装置。
【請求項27】
前記転写材担持搬送手段は、ベルト部材と該ベルト部材を駆動するベルト駆動手段とを有することを特徴とする請求項14〜26のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【請求項28】
前記複数の画像形成手段よりも転写材搬送方向上流側に配置され、転写材を前記ベルト部材上に吸着させる吸着手段を有することを特徴とする請求項27の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−128651(P2011−128651A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−38980(P2011−38980)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【分割の表示】特願2001−91481(P2001−91481)の分割
【原出願日】平成13年3月27日(2001.3.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【分割の表示】特願2001−91481(P2001−91481)の分割
【原出願日】平成13年3月27日(2001.3.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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