説明

画像形成装置

【課題】画像の階調性を劣化させることなく、バンディングを低減できる。
【解決手段】閾値設定手段104によって画像データに対応した大きさのドットの液滴を吐出するためのドットの大きさである大滴、中滴、小滴を規定する所定の各閾値Th1、Th2、Th3を設定する。そして、画像データが写真以外のとき閾値設定手段104によって、大滴の液滴が吐出された直後小滴の所定の閾値Th1を下げる。大滴が吐出された後、大滴が出力された画素に対して同じ座標に存在する画素に小滴が吐出されやすくなることで、大滴と同じ座標に向けて小滴が吐出される。大滴の液滴周辺に小滴が吐出された後に閾値設定手段104によって中滴の閾値を下げて所定の閾値に戻す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、プリンタ、複写機、或いはこれらの内の複数の機能を複合した画像形成装置としては、例えばインクの液滴を吐出する液体吐出ヘッドを備え、媒体を搬送しながらインク滴を用紙に付着させて画像形成を行うインクジェット記録装置がある。
【0003】
上記インクジェット記録装置において、上記液滴吐出ヘッドを構成する液室には、所定の周波数の電圧を供給することで形状が変位する圧電素子などのアクチュエータが設けられている。このアクチュエータの変位によって略閉塞状態の液室内の圧力が変化し、液室の一部に設けられたノズルからインクの液滴が吐出され、用紙などの記録媒体に着弾することで画像が形成される。一方で、複数の異なる色のインクを備えたカラーインクジェット記録装置が開発されており、カラー画像を印刷記録する用途で広く使用されている。カラーインクジェット記録装置には、上記液滴吐出ヘッドに備えられた複数のノズルから吐出されるインクの液滴の集合により記録媒体上に画像を印刷記録するが、ドットの有無により画像を印刷記録しているため、基本的には2階調情報しか採用し得ないものとなっている。
【0004】
そこで、近頃のカラーインクジェット記録装置では、単一色にそれぞれ滴の大きさを変化させる面積階調を用いて、単位面積当たりの濃度が異なる2種類以上のドットを形成可能とすることにより、機能的に3階調以上の画像を表現できるようになっている。一方で、このようなカラーインクジェット記録装置の場合も、元の画像情報が有する256階調の多値の画像データを直接表現することができない。そのため、一般には、画素毎の各色で256階調値を有する画像データから、プリンタで表現可能な階調数に応じて設定される出力評価値へと量子化する処理を行っている。
【0005】
このようにカラーインクジェット記録装置にて表現可能な階調数に量子化された画像データは、カラーインクジェット記録装置側にて処理可能なデータに変換された後記録装置へ転送される。そして、カラーインクジェット記録装置では転送されてきたデータに従って紙等の記録媒体へ印刷記録を行う。
【0006】
上述したカラーインクジェット記録装置では記録媒体上に着弾する液滴の位置が規則正しく並ばないでずれることがある。その原因としては、液滴吐出ヘッドの各ノズル特性、例えば各ノズルの加工精度の誤差による吐出特性の相違、紙等の記録媒体を送る時の搬送制御機構の誤差、あるいはインクを詰めたカートリッジを搭載したキャリッジの移動の際に生じる揺らぎやインクの特性の相違等が考えられる。この不具合の結果、予期せぬ液滴が、正しい位置に着弾した液滴に重なることから、色の濃い領域が連続して現れることで周辺領域よりも色の濃い筋となって見える。逆に、予期せぬ液滴が、正しい位置に着弾した液滴から離れることから、インクの乗らない領域が発生して紙面の白色が連続して現れることで白い筋となって見える。このような色の濃い筋や白い筋のバンディングが発生し、印刷記録した画像の画質を劣化させてしまうという問題がある。
【0007】
このようなバンディングを目立たなくするには、プリンタ内の各種制御機構や部品の精度、あるいは液滴吐出ヘッドの吐出方向の加工精度等を向上させたりする方向性がある。しかし、このような方法では高価格化を招くため、好ましくない。
【0008】
そこで、画像にノイズを加えるという方法が提案されている。この方法は、バンディングが画像の一様なところで特に目立ちやすいということに着目した方法であり、意図的に画像上にノイズを加えて画像の一様性を崩してバンディング自体を目立ちにくくする方法である。このような画像にノイズを加えてバンディングを目立たなくするための方法として、特許文献1に記載のものが知られている。この特許文献1ではノズル毎の出力特性に合わせて画像データの疑似諧調後の液滴数を変えてノイズデータとして画像データに加えることにより、バンディングの目立ちやすさを抑制している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1の方法では、画像データの液滴とほぼ同じ大きさの1つの液滴吐出をオン/オフとすることでノイズとしての液滴を吐出している。このため、互いにほぼ同じ大きさの画像データの液滴とノイズとしての液滴とが重なり、本来の色の濃さより濃い画像となって画像の階調性が劣化するという不具合があった。
【0010】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、画像の階調性を劣化させることなく、バンディングを低減できる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、液滴吐出ヘッドの液室に設けられて供給された電圧によって変形して液室内の圧力を変化させる変位手段に多値の画像データに基づいた所定の周波数の電圧を供給し、前記液室内の圧力を変化させて液室を構成する筐体の一部に設けられた少なくとも1つのノズルから記録液の液滴を記録媒体上に吐出して画像を形成する画像形成装置において、前記変位手段に上記所定の周波数の電圧を供給した後に上記所定の周波数より高い周波数の電圧を供給し、前記画像データに対応した大きさのドットの液滴の周辺に当該ドットの大きさより小さいドットの液滴を吐出することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、画像データに対応した大きさのドットの液滴を吐出するためのドットの複数の大きさを規定する複数の所定の閾値を設定する閾値設定手段を備え、大きいサイズのドットの液滴が吐出された場合、前記閾値設定手段によって大きいサイズのドットの液滴より小さいサイズのドットの所定の閾値を下げることを特徴とするものである。
更に、請求項3の発明は、請求項2記載の画像形成装置において、大きいサイズのドットの液滴周辺に小さいサイズのドットの液滴が吐出された後に、前記閾値設定手段によって大きいサイズのドットの液滴より小さいサイズのドットの閾値を上げて所定の閾値に戻すことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、画像データに対応した大きさのドットの液滴を吐出するためのドットの大きさである大滴、中滴、小滴を規定する所定の各閾値を設定する閾値設定手段を備え、大滴の液滴が吐出された場合、前記閾値設定手段によって小滴の所定の閾値を下げることを特徴とするものである。
更に、請求項5の発明は、請求項4記載の画像形成装置において、大滴の液滴周辺に小滴が吐出された後に、前記閾値設定手段によって小滴の閾値を上げて所定の閾値に戻すことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項4記載の画像形成装置において、大滴の液滴が吐出された場合、前記閾値設定手段によって中滴の所定の閾値を上げることを特徴とするものである。
更に、請求項7の発明は、請求項6記載の画像形成装置において、大滴の液滴周辺に小滴が吐出された後に、前記閾値設定手段によって中滴の閾値を下げて所定の閾値に戻すことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、多値ディザ処理による疑似中間調処理が行われ、多値ディザ処理に用いるディザマトリクスにおける各閾値と入力画像値を比較して閾値より大きい場合に出力値に応じたサイズのドットの液滴を吐出することを特徴とするものである。
更に、請求項9の発明は、請求項8記載の画像形成装置において、前記ディザマトリクスが万線ディザを用い、該万線ディザにおける各閾値と入力画像値を比較して比較結果に伴う出力値に応じたサイズのドットの液滴を吐出した場合大きいサイズのドットと小さいサイズのドットとが隣接することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項8又は9に記載の画像形成装置において、画像の領域毎にバンディング画質を重視する領域と粒状性を重視する領域とを判定する画像判定手段を有し、該画像判定手段の判定結果に応じて誤差拡散処理による疑似中間調処理又は多値ディザ処理による疑似中間調処理を切り替えることを特徴とするものである。
更に、請求項11の発明は、請求項8又は9に記載の画像形成装置において、バンディング画質を重視するか、あるいは粒状性を重視するかを設定し、当該設定に応じて該画像判定手段の判定結果に応じて誤差拡散処理による疑似中間調処理又は多値ディザ処理による疑似中間調処理を切り替えることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項10又は11に記載の画像形成装置において、前記領域は任意に設定可能であることを特徴とするものである。
更に、請求項13の発明は、請求項10又は11に記載の画像形成装置において、前記バンディング画質を重視する領域は写真以外の画像データの領域であり、粒状性を重視する領域は写真の画像データの領域であることを特徴とするものである。
【0012】
本発明においては、画像データに基づいた所定の周波数の供給電圧が変位手段に供給されることで画像データに対応した大きさのドットの液滴がノズルから吐出される。そして、画像データに対応した大きさのドットの液滴が吐出された後の液滴吐出ヘッドのノズルの液面は大きな振幅幅で変動する。その変動中に上記所定の周波数より高い周波数の電圧が変位手段に供給されて画像データに対応した大きさのドットより小さいドットの液滴が吐出されると、小さいドットの液滴は、上記ノズルの液面変動の影響を受け、画像データに対応した大きさのドットの位置でなく当該位置の近傍に着弾する。これにより、大きいドットの液滴と小さいドットの液滴が隣接するようになり、本来の画像の階調性への影響を抑えながらバンディングを低減できる。
【発明の効果】
【0013】
以上、本発明によれば、画像の階調性を劣化させることなく、バンディングを低減できるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態における画像形成装置の構成を示す斜視図である。
【図2】ノズルと用紙上の着弾位置に伴うバンド領域との関係を示す模式図である。
【図3】画像入出力システムの構成を示すブロック図である。
【図4】液滴吐出ヘッドの構成を示す斜視図である。
【図5】液滴のドット別の大きさを示す模式図である。
【図6】画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図7】画像判定手段の構成を示すブロック図である。
【図8】本実施形態の画像処理装置における疑似中間調処理手段の構成を示すブロック図である。
【図9】誤差拡散手段内に記憶される拡散係数の一例を示す模式図である。
【図10】別の画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図11】閾値の設定されたディザマトリクスを示す模式図である。
【図12】液滴吐出ヘッドの概略構成を示す断面図である。
【図13】液滴吐出ヘッドのノズルにおける液面高さの変化を示す特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を適用した画像形成装置の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本実施形態における画像形成装置の構成を示す斜視図である。同図に示す画像形成装置の一例であるインクジェット記録装置10は、インクジェット記録ヘッド(以下記録ヘッドと称す)11、キャリッジ12、主走査機構13及び副走査機構14を含んで構成されている。記録ヘッド11はキャリッジ12に固定され、キャリッジ12と共に移動可能となっている。主走査機構13はキャリッジ12を記録用紙Pの記録面に沿った所定の主走査方向に移動させる。副走査機構14は記録用紙Pを主走査方向と直交する所定の副走査方向に搬送させる。
【0016】
記録ヘッド11は、図2に示すように、インク滴を吐出するノズル15−1〜15−nを備えている。ノズル15−1〜15−nは、記録用紙Pと対向する側に、副走査方向に沿って設けられている。記録ヘッド11は、キャリッジ12とともに主走査機構13によって主走査方向に移動させられながら、記録用紙Pに対してインク滴を吐出することにより一定のバンド領域に対して画像記録を行う。
【0017】
記録ヘッド11が固定されたキャリッジ12の主走査方向への1回の移動を行いバンド領域の記録が終了すると、副走査機構14によって記録用紙Pが副走査方向に搬送され、再びキャリッジ12が主走査方向に移動されて次のバンド領域を記録する。このような記録動作を複数回繰り返すことにより、記録用紙Pの全面に渡って画像記録を行うことができる。
【0018】
図3は本実施形態における画像形成装置を用いて構成される画像入出力システムの構成を示すブロック図である。同図において、画像入力装置21は例えばスキャナやディジタルカメラ等の入力デバイスを示し、入力画像について例えば8ビット精度ならば256階調の画像データを取り込む。この多値画像データが実施形態の画像処理装置22に入力される。画像処理装置22では、画像入力装置21から入力された256階調の画像データに対し、後段の画像形成装置23で出力可能な階調数に変換する処理を行う。この階調数変換処理では多値誤差拡散処理を用いてもよい。画像形成装置23が、1ドット単位で3階調表現ができるとすると、3値の誤差拡散処理を行うことになる。ここで、図3の「0」、「1」、「2」は、画像処理装置22で3値化した後の情報を表し、この画像データが図3に示すような画像形成装置23に送られる。なお、図3のシステム構成図では、処理に応じてそれぞれの装置を独立したものとして示したが、この限りではなく、画像処理装置22の機能が画像入力装置21中に存在する形態や、画像出力装置23中に存在する形態等であってもよい。
【0019】
記録ヘッド11は、図4の(a)に示すブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各インクをそれぞれ吐出するための4個の記録ヘッド11K、11Y、11M、11Cを主走査方向の同一線上に配置して構成している。もしくは、記録ヘッド11は、図4の(b)に示すようにライトイエロー(LY)、ライトマゼンタ(LM)、ライトシアン(LC)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各インクをそれぞれ吐出するための7個の記録ヘッド11LY、11LM、11LC、11Y、11M、11C及び11Kを主走査方向の同一線上に配置して構成している。各記録トヘッドは、例えば圧電素子、気泡発生用ヒータ等のエネルギー発生手段であるアクチュエータを選択的に駆動して、液室内のインクに圧力を与えることによって、この液室に連通するノズルからインク滴を吐出飛翔させて、用紙に付着させることで画像形成する。ここで、アクチュエータの駆動信号を多数用意することにより1ノズルから吐出されるインク量を制御することが可能となり、用紙上で大小滴、大中小滴など多階調表現が可能となる。
【0020】
図2の画像形成装置23は、図5に示すように出力の対象となっている滴の制御を行う。大中小滴の多階調表現を例として説明する。[0]は滴を打たないことを示し、[1]が最も小さい滴、[2]が[1]の滴より大きい滴、[3]が最も大きな滴を出力することを示す。つまり、このプリンタにおいて出力種類は4種類、つまり4値のプリンタであることになる。なお、以下で滴を打たないことをドットoffと呼ぶことにする。
【0021】
図6は画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。同図において、入力画像は、先ず画像判定手段22−1により、64×64画素の領域毎に写真領域であるか、その他の領域(CGや文字画像)であるかを判定される。画像判定手段の詳細については後述する。更に、画像判定手段22−1の判定結果に応じて疑似中間調処理手段22−2では255諧調の画像を4諧調に落とす疑似中間調処理がなされる。
【0022】
図7は図6の画像判定手段の構成を示すブロック図である。同図において、先ず周波数変換手段31では入力された64×64ピクセルの画像毎にDCT(Discrete Cosine Transform)を施して周波数に変換される。得られたDCTの係数を4096(64×64)次元のベクトルとして識別手段201に導入する。識別手段32では事前に写真画像とそれ以外の画像から得られた4096次元のベクトルをSupport Vector Machine等の学習器を用いて学習しておき、学習結果に基づいて写真画像とそれ以外の画像を判定する。
【0023】
図8は画像処理装置における疑似中間調処理手段の構成を示すブロック図である。同図において、入力端子101には画像入力装置(図示せず)からの多値画像データが入力される。ここで、2次元の画像データを表わすために、I(x,y)として表わす。ここで、xは画像の主走査方向のアドレス、yは副走査方向のアドレスを示す。
【0024】
次に、このI(x,y)が加算器102に入力される。加算器102には、誤差メモリ103に格納され、現画素以前の誤差拡散処理により拡散・蓄積されてきた誤差のうち、現画素に割り当てられた誤差成分E(x,y)が入力される。そして、加算器102では、I(x,y)とE(x,y)とを加算し、その加算結果である出力信号C(x,y)を出力する。この出力信号を補正データC(x,y)とする。閾値設定手段104は3つの閾値、小滴の閾値Th1(x,y),中滴の閾値Th2(x,y)及び大滴の閾値Th3(x,y)を画像判別手段22の判定結果に基づいて決定する。例えば、画像判別手段22の判定結果が写真の場合には、小滴の閾値Th1(x,y)、中滴の閾値Th2(x,y)及び大滴の閾値Th3(x,y)は固定の閾値でそれぞれ64、128、192になる。一方、画像判別手段22の判定結果が写真以外の場合には、比較判定手段105でC(x,y)が192を超えた、つまり大滴が出力された場合には、大滴が出力された画素に対して同じy座標に存在する画素について、小滴の閾値Th1(x,y)を64から32に引き下げる。更に、Th1(x,y)が64から32に引き下げられた後、比較判定手段105においてC(x,y)がTh1(x,y)より大きくなって、小滴が出力された場合には同じy座標に存在する画素についてTh1(x,y)を32から64へ戻す。このようにすることで、大滴と小滴が隣接する可能性が高まる。大滴と小滴が隣接することによりバンディングが目立たなくなる。この理由については後述する。一方で、一度小滴が出力された場合には、小滴の閾値Th1(x,y)を元に戻し、中滴が出やすくすることで、本来プリンタの持つ諧調性を存分に発揮できるので、バンディングを抑制しつつ諧調性の劣化を最小限に抑えることが可能である。
【0025】
また、出力値Out(x,y)は減算器106に入力され、補正データC(x,y)から減算されて、現画素で発生した誤差e(x,y)が算出される。次に、誤差拡散手段107では予め設定された拡散係数に基づいて、誤差e(x,y)を配分して誤差メモリ103に蓄積されている誤差データE(x,y)に加算して行く。ここで、例えば誤差拡散手段107内に記憶されている拡散係数として図9に示すような拡散係数(7/16,3/16,5/16,1/16)を用いた場合、誤差拡散手段107では下記のような処理を行う。
E(x,y+1)=E(x,y+1)+7e(x,y)/16
E(x+1,y-1)=E(x+1,y-1)+3e(x,y)/16
E(x+1,y)=E(x+1,y)+5e(x,y)/16
E(x+1,y+1)=E(x+1,y+1)+e(x,y)/16
この誤差拡散処理で発生した誤差データは誤差メモリ103に格納される。以上のように、図8の構成によって、画像処理部における多値誤差拡散処理が行われる。
【0026】
次に、大滴周辺で小滴の閾値を下げる誤差拡散について以下に説明する。
本変形例は図8の実施形態とほぼ構成を同じくするものであるが、画像処理装置22における閾値設定手段104の動作が図8の実施形態とは異なる。
【0027】
本変形例によれば、閾値設定手段104は3つの閾値小滴の閾値Th1(x,y),中滴の閾値Th2(x,y)及び大滴の閾値Th3(x,y)を画像判別手段22の判定結果に基づいて決定するが、画像判別手段22の判定結果が写真の場合には、固定の値でそれぞれ64、128、192になる。一方、画像判別手段22の判定結果が写真以外の場合には、比較判定手段105でC(x,y)が192を超えた、つまり大滴が出力された場合には、大滴が出力された画素に対して同じy座標に存在する画素について、中滴の閾値Th1(x,y)を128から191に引き下げる。更に、Th2(x,y)が128から191に引き下げられた後、比較判定手段105においてC(x,y)がTh1(x,y)より大きくなって、小滴が出力された場合には同じy座標を持つ画素のTh2(x,y)を191から128へ戻す。このようにすることで、大滴と小滴が隣接する可能性が高まる。大滴と小滴が隣接することによりバンディングが目立たなくなる。この理由については後述する。一方で、一度小滴が出力された場合には、小滴の閾値Th2(x,y)を元に戻し、中滴が出やすくすることで、本来プリンタの持つ諧調性を存分に発揮できるので、バンディングを抑制しつつ諧調性の劣化を最小限に抑えることが可能である。
【0028】
次に、別の変形例として上記実施形態とほぼ構成を同じくするものであるが、画像処理装置22における疑似中間調処理の方式が実施形態、上記変形例と異なる。図10は本実施形態における画像処理装置の別の構成を示すブロック図である。入力画像は第1の疑似中間調処理手段201と、第2の疑似中間調処理202に導入される。第1の疑似中間調処理手段201は一般的な誤差拡散であり、第2の疑似中間調処理手段202は以下で示す多値ディザである。選択手段203では画像判定手段22が写真の場合、第1の疑似中間調処理手段201、つまり誤差拡散の結果を出力画像として出力する。一方、選択手段203では画像判定手段22が写真以外の場合、第2の疑似中間調処理手段、つまり多値ディザの結果を出力画像として出力する。
【0029】
例えば図11に示すようなディザマトリクスを用意する。図11中の左側に示す数字が出力値であり、3が大滴、2が中滴、1が小滴、0が滴を打たないことに対応する。入力画素値とディザマトリクスにおける各閾値を比較し、閾値よりも大きい場合には出力値に応じたサイズのインク滴が出力される。図11に示したディザマトリクスは万線ディザを形成することが可能であり、比較的大滴と小敵が隣接しやすい。多値の万線ディザでは大滴と小滴が隣接しやすく、そのため後述の理由によりバンディングが目立ちにくい。一方で誤差拡散では大滴と小滴が隣接しにくいためバンディングが目立ちやすいが、粒状性は劣化しない。そのため、本変形例の構成では両者の良いところ取りができ画質が向上する。なお、今回は多値ディザと誤差拡散の組み合わせにしたが、誤差拡散をFMスクリーンなどの分散度の高いディザにすれば、同様の効果が得られる。この構成にした場合、誤差拡散に比べてディザ処理は、処理速度が速いため、より高速なプリンタにも適用可能である。
【0030】
また、以上のような万線処理と誤差拡散を組み合わせてバンディングを目立ちにくくする構成は特開2006−311442号公報の実施例にも記載されているが、万線処理が二値的であり、大滴と小滴が隣接する様には設計されていない点で本変形例の構成と大きく異なる。更に、細かいことを言えば、特許文献1では万線の構造が目立つ領域で、誤差拡散を利用しているが、本発明で問題としている粒状性との兼ね合いは考慮されていないため、本発明とは異なると言える。
【0031】
次に、大滴と小滴が近接して発生するとバンディングが目立たなくなるかについて述べる。
図12は本実施形態における記録ヘッドの各ノズルを示す断面図である。同図に示す記録ヘッド300におけるノズル301にはインク302が満たされており、圧電素子等のアクチュエータ303を用いればインクの液面を振動させられる。この振動を十分に大きくさせればインク滴を吐出させることができる。なお、アクチュエータ303は圧電素子でも良いし、気泡発生用ヒータを用いても同様の効果が得られるが、以下では圧電素子であるとして説明する。インク302が吐出された後の液面の高さは静止状態の液面の高さを0として徐々に減衰する。この減衰波形は、インク302の物性や周辺温度に起因する粘性摩擦や表面張力等に支配され、インク302の粘性が十分に小さい場合、インク吐出後のインク液面高さの変化の様子を示す図13からわかるようにインク吐出直後が最も高い液面となり、そこから液面高さが振動しながら徐々に減衰する。ここで、インク吐出後、次のインク吐出が行われることを考える。直前のインク滴が吐出されてから十分な時間が経過していれば、次のインク吐出時もインク液面高さが直前のインク滴吐出時とほぼ同じになる。一方で、高速に出力を行うインクジェットプリンタ、特に紙幅分の長さを持つ記録ヘッドを用いて出力を行う、いわゆるラインヘッドプリンタでは非常に高速な出力が要求される。そのため、インク滴が吐出されて発生したインク液面の振動が減衰する前に、次のインク滴が吐出されることになる。これを考慮して、高速な出力が行われるプリンタでは、吐出の周期が減衰波形の振動周期と合致するように設計することでインク滴のサイズがあまり大きく変化しないようにしている。
【0032】
一方で、温度など減衰波形を支配する要因は刻一刻と微妙ながら変化している。また、圧電素子などのアクチュエータ駆動タイミングの誤差も相まって、実際には全く同じ大きさのインク滴が吐出されるわけではない。そのため、インク滴の大きさは毎回微妙に異なることになる。減衰波形の周波数の変動量やアクチュエータ駆動のタイミングの誤差量は一定なので、減衰が十分でない時にインクの吐出が行われると、インク滴量のバラつきが大きくなる。このバラつきが画像にわずかなノイズを加えるため、前述の通り、画像のバンディングを目立ちにくくすることが可能である。
【0033】
このように、近接してインク滴が吐出されるだけでも、画像のバンディングを目立ちにくくすることが可能であるが、更に大きなインク滴を吐出した時には液面の高さは高く、小さなインク滴を吐出した時には液面の高さが低い。このことを考慮してわずかな吐出量の変化でも小さなインク滴に対する割合が大きいことを考慮する。これにより、大滴と小滴を隣接させた方がより大きなノイズを付加することができ、バンディングを目立ちにくくすることが可能である。
【0034】
一方で、画像にノイズを加えると、画像のざらつき、いわゆる粒状性が損なわれるという危険も孕んでいる。一般に、コンピュータグラフィックのような極めて平坦度の高い領域の多い画像においてはバンディングが極めてよく目立ち、また写真のような領域ではバンディングが目立ちにくいことを考慮して、本実施形態では両者を判定して切り替えることでバンディングと粒状性を両立して高画質を達成している。因みに今回は両者を自動的に判定し、適宜切り替える構成としたが、印刷時にユーザが選んでも全く問題ない。誤判定をしないためユーザの満足度が向上する可能性がある。同様の技術として、特開2006−167998号公報では画像データにノイズを加えてバンディングを抑制しているが、滴のオン・オフ単位でしかノイズを付加できないため、必要以上に目立つノイズが付与されてしまい画質が劣化してしまう。本発明で付加されるノイズは極めて振幅の小さいノイズであるため、画質をそれほど劣化させずにバンディングを目立たなくさせることが可能である。
【0035】
なお、本実施形態は4値のプリンタにおいて中サイズ滴の発生確率を抑制するような構成としたが、大滴付近で中滴が全くでなくても構わない。また、本実施形態は4値のプリンタを例に取ったが、より大きな出力値のプリンタにおいて、比較的大きな滴と比較的小さな滴が近接して発生すれば本発明の構成を満たすことが可能である。更に、本実施形態は4値の出力が可能なプリンタを考慮したが、何値のプリンタであっても構わない。公知の技術を利用すれば様々な多値プリンタでの出力は可能である。バンディングを重視すべき領域において、比較的大きな滴と比較的小さな滴の出現頻度が中間サイズの滴の出現頻度よりも高くなっていることさえ満たせば、本発明の目的は達成できる。また、本実施形態では画像の領域毎に、バンディングが重視される領域か、粒状性が重視される領域化を判定したが、これはユーザに選択させても構わない。出力前に明示的にバンディングを重視するか、粒状性を重視するかを問うても良いし、グラフィック重視か自然画重視かをユーザに問い、グラフィック重視ならバンディングを重視し、自然画重視なら粒状度を重視するというように暗黙的に問うても構わない。本実施例は、複数の機器、例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタなどから構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置、例えば複写機、ファクシミリ装置などに適用してもよい。
【0036】
上記実施形態は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。更に、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0037】
以上説明したように、実施形態によれば、図8に示すように、閾値設定手段104によって画像データに対応した大きさのドットの液滴を吐出するためのドットの大きさである大滴、中滴、小滴を規定する所定の各閾値Th1、Th2、Th3を設定する。そして、例えば画像データが写真以外のとき閾値設定手段104によって、大滴の液滴が吐出された直後小滴の所定の閾値Th1を下げる。大滴が吐出された後、大滴が出力された画素に対して同じ座標に存在する画素に小滴が吐出されやすくなることで、大滴と同じ座標に向けて小滴が吐出される。大滴の液滴周辺に小滴が吐出された後に、閾値設定手段104によって中滴の閾値を下げて所定の閾値に戻す。これにより、大滴に小滴が近接して着弾する可能性が高く、大滴と小滴が隣接することにより、バンディングが目立たなくなる。そして、画像データとしての大滴に、ノイズとして小滴が隣接するだけであるため、画像の階調性を損なうことが少ない。よって、画像の階調性を劣化させることなく、バンディングを低減できる。
【0038】
また、実施形態によれば、大滴の液滴が吐出された場合、閾値設定手段104によって小滴の所定の閾値を下げることでも、大滴が出力された画素に対して同じ座標に存在する画素に小滴が吐出されやすくなる。大滴の液滴周辺に小滴が吐出された後に、閾値設定手段104によって小滴の閾値を上げて所定の閾値に戻す。これにより、大滴に小滴が近接して着弾する可能性が高く、大滴と小滴が隣接することにより、バンディングが目立たなくなる。そして、画像データとしての大滴に、ノイズとして小滴が隣接するだけであるため、画像の階調性を損なうことが少ない。よって、画像の階調性を劣化させることなく、バンディングを低減できる。
【0039】
更に、実施形態によれば、多値ディザ処理による疑似中間調処理を行う。そして、この多値ディザ処理に用いるディザマトリクスにおける各閾値と入力画像値を比較することで、閾値より大きい場合に出力値に応じたサイズのドットの液滴を吐出する。これにより、大滴に小滴が近接して着弾する可能性が高く、大滴と小滴が隣接することにより、バンディングが目立たなくなる。
【0040】
また、実施形態によれば、ディザマトリクスが万線ディザを用いた場合でも大滴と小滴が隣接しやすくなる。そのため、バンディングが目立ちにくくなる。そして、図10に示すように、画像判定手段によって画像の領域毎にバンディング画質を重視する領域と粒状性を重視する領域とを判定し、この判定結果に応じて選択手段203によって誤差拡散処理による疑似中間調処理又は多値ディザ処理による疑似中間調処理を切り替える。あるいは、バンディング画質を重視するか、あるいは粒状性を重視するかを設定し、当該設定に応じて該画像判定手段の判定結果に応じて誤差拡散処理による疑似中間調処理又は多値ディザ処理による疑似中間調処理を切り替える。そして、領域は任意に設定可能である。具体的には、バンディング画質を重視する領域は写真以外の画像データの領域であり、粒状性を重視する領域は写真の画像データの領域である。このように、誤差拡散処理による疑似中間調処理は粒状性を重視する領域、つまり写真の画像データの領域に対して行い、バンディング画質を重視する領域、つまり写真以外の画像データの領域に対して行う。これにより、領域における画像データに応じた適切な疑似中間調処理を施すことができる。
【符号の説明】
【0041】
10 インクジェット記録装置
11 記録ヘッド
12 キャリッジ
13 主走査機構
14 副走査機構
15−1〜15−n ノズル
21 画像入力装置
22 画像処理装置
23 画像記録装置
22−1 画像判定手段
22−2 疑似中間調処理手段
31 周波数変換手段
32 識別手段
101 入力端子
102 加算器
103 誤差メモリ
104 閾値設定手段
105 比較判定手段
106 減算器
107 誤差拡散手段
108 出力端子
201 第1の疑似中間調処理手段
202 第2の疑似中間調処理手段
203 選択手段
300 記録ヘッド
301 ノズル
302 インク
303 アクチュエータ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0042】
【特許文献1】特開2006‐167998号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液滴吐出ヘッドの液室に設けられて供給された電圧によって変形して液室内の圧力を変化させる変位手段に多値の画像データに基づいた所定の周波数の電圧を供給し、前記液室内の圧力を変化させて液室を構成する筐体の一部に設けられた少なくとも1つのノズルから記録液の液滴を記録媒体上に吐出して画像を形成する画像形成装置において、
前記変位手段に上記所定の周波数の電圧を供給した後に上記所定の周波数より高い周波数の電圧を供給し、前記画像データに対応した大きさのドットの液滴の周辺に当該ドットの大きさより小さいドットの液滴を吐出することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成装置において、
画像データに対応した大きさのドットの液滴を吐出するためのドットの複数の大きさを規定する複数の所定の閾値を設定する閾値設定手段を備え、大きいサイズのドットの液滴が吐出された場合、前記閾値設定手段によって大きいサイズのドットの液滴より小さいサイズのドットの所定の閾値を下げることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2記載の画像形成装置において、
大きいサイズのドットの液滴周辺に小さいサイズのドットの液滴が吐出された後に、前記閾値設定手段によって大きいサイズのドットの液滴より小さいサイズのドットの閾値を上げる所定の閾値に戻すことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1記載の画像形成装置において、
画像データに対応した大きさのドットの液滴を吐出するためのドットの大きさである大滴、中滴、小滴を規定する所定の各閾値を設定する閾値設定手段を備え、大滴の液滴が吐出された場合、前記閾値設定手段によって小滴の所定の閾値を下げることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項4記載の画像形成装置において、
大滴の液滴周辺に小滴が吐出された後に、前記閾値設定手段によって小滴の閾値を上げて所定の閾値に戻すことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項4記載の画像形成装置において、
大滴の液滴が吐出された場合、前記閾値設定手段によって中滴の所定の閾値を上げてことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項6記載の画像形成装置において、
大滴の液滴周辺に小滴が吐出された後に、前記閾値設定手段によって中滴の閾値を下げて所定の閾値に戻すことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1記載の画像形成装置において、
多値ディザ処理による疑似中間調処理が行われ、多値ディザ処理に用いるディザマトリクスにおける各閾値と入力画像値を比較して閾値より大きい場合に出力値に応じたサイズのドットの液滴を吐出することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項8記載の画像形成装置において、
前記ディザマトリクスが万線ディザを用い、該万線ディザにおける各閾値と入力画像値を比較して比較結果に伴う出力値に応じたサイズのドットの液滴を吐出した場合大きいサイズのドットと小さいサイズのドットとが隣接することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の画像形成装置において、
画像の領域毎にバンディング画質を重視する領域と粒状性を重視する領域とを判定する画像判定手段を有し、該画像判定手段の判定結果に応じて誤差拡散処理による疑似中間調処理又は多値ディザ処理による疑似中間調処理を切り替えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項8又は9に記載の画像形成装置において、
バンディング画質を重視するか、あるいは粒状性を重視するかを設定し、当該設定に応じて該画像判定手段の判定結果に応じて誤差拡散処理による疑似中間調処理又は多値ディザ処理による疑似中間調処理を切り替えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
請求項10又は11に記載の画像形成装置において、
前記領域は任意に設定可能であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
請求項10又は11に記載の画像形成装置において、
前記バンディング画質を重視する領域は写真以外の画像データの領域であり、粒状性を重視する領域は写真の画像データの領域であることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−126040(P2012−126040A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−280311(P2010−280311)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】