説明

画像投写システム及びスクリーン装置

【課題】プロジェクタから離れた位置において、ユーザが高輝度の画像光を直視することを抑制することが可能な技術を提供する。
【解決手段】画像投写システムは、画像光を射出するプロジェクタと、被投写面の周囲の周囲領域に非可視光を照射可能な照射部と、周囲領域内において被投写面の外縁部に配置され、非可視光を受光する受光素子を有する受光部と、プロジェクタが画像光を投写する有効投写を行う際の光量でユーザが画像光を直接見ることを抑制するための抑制処理の実行の要否を決定する抑制処理実行部と、を備え、抑制処理実行部は、受光素子からの出力信号に基づいて前記抑制処理の実行の要否を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像をスクリーン等に投写する画像投写システムに関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクタを用いてスクリーンや壁面等に静止画像や動画像を投写する際には、プロジェクタからは非常に明るい画像光が射出される。したがって、ユーザが画像光を直視すると極度に幻惑されるおそれがある。そこで、プロジェクタの近傍の空間に人が侵入したか否かを検出し、侵入を検出した場合には、画像光の射出を停止したり画像光の強度を減少させたりするプロジェクタが提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−75170号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載のプロジェクタでは、侵入の検出対象領域はプロジェクタ近傍の局所的な領域である。したがって、プロジェクタから比較的遠くに離れた場所、例えばスクリーン近傍における画像光の投写領域内へのユーザの侵入は検出することができない。ここで、プロジェクタの光源としてレーザ光源等の高輝度の光源を用いた構成においては、プロジェクタから離れた位置においても画像光は非常に明るい。それゆえ、プロジェクタから比較的遠くに離れた位置であっても、ユーザが画像光の投写領域内に進入して画像光を直視すると極度に幻惑されるおそれがあった。
【0005】
本発明は、プロジェクタから比較的遠くに離れた位置において、ユーザが高輝度の画像光を直視することを抑制することが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]被投写面に画像を投写する画像投写システムであって、画像光を射出するプロジェクタと、前記被投写面の周囲の周囲領域に非可視光を照射可能な照射部と、前記周囲領域内において前記被投写面の外縁部に配置され、前記非可視光を受光する受光素子を有する受光部と、前記プロジェクタが前記画像光を投写する有効投写を行う際の光量でユーザが前記画像光を直接見ることを抑制するための抑制処理を実行する抑制処理実行部と、を備え、前記抑制処理実行部は、前記受光素子からの出力信号に基づいて前記抑制処理の実行の要否を決定する、画像投写システム。
【0008】
適用例1の画像投写システムでは、受光部は被投写面の外縁部に配置されており、この受光部が有する受光素子からの出力信号に基づいて抑制処理の実行の要否を決定するので、プロジェクタと被投写面との間にユーザが侵入した場合に抑制処理を実行させることができ、プロジェクタから比較的遠くに離れた位置において、ユーザが高輝度の画像光を直視することを抑制することができる。
【0009】
[適用例2]適用例1に記載の画像投写システムにおいて、前記非可視光は、変調用パルスに基づいてパルス位相変調されており、前記抑制処理実行部は、前記受光素子からの出力信号と前記変調用パルスとに基づいて前記抑制処理の実行の要否を決定する、画像投写システム。
【0010】
このようにすることで、非可視光はパルス位相変調されているので、他の機器から射出された非可視光と、照射部から射出された非可視光とを区別することができる。したがって、他の機器から射出された非可視光によってプロジェクタと被投写面との間にユーザが侵入したことを誤って検出することを抑制することができ、ユーザの侵入を正確に検出することができる。
【0011】
[適用例3]適用例1または適用例2に記載の画像投写システムにおいて、前記抑制処理実行部は、前記抑制処理として、前記画像光の光量を前記プロジェクタが前記有効投写を行う際の光量よりも減らす、画像投写システム。
【0012】
このようにすることで、仮に、ユーザがプロジェクタと被投写面との間に侵入して画像光を直視した場合でも、低輝度の画像光を見るようにすることができる。したがって、ユーザが高輝度の画像光を直視することを抑制することができる。
【0013】
[適用例4]適用例1ないし適用例3のいずれか一項に記載の画像投写システムにおいて、前記プロジェクタは、前記画像光と前記非可視光とを合成する光合成部を有し、前記照射部は、前記光合成部を利用して前記非可視光を前記画像光と合成して前記周囲領域に照射する、画像投写システム。
【0014】
このようにすることで、画像光の射出方向が変わった場合でも非可視光の射出方向も併せて変えることができ、プロジェクタと被投写面との間にユーザが侵入したことを正確に検出することができる。
【0015】
[適用例5]適用例1ないし適用例4のいずれか一項に記載の画像投写システムであって、前記受光素子を複数備え、前記抑制処理実行部は、前記複数の受光素子のうち、前記非可視光を受光していないことを示す信号を出力する受光素子の数が所定数以上の場合に、前記抑制処理を実行する、画像投写システム。
【0016】
このようにすることで、ユーザに比べて非常に小さい物体がプロジェクタと被投写面との間に侵入した場合に、抑制処理を実行させないようにすることができる。したがって、不要な抑制処理の実行を抑制することができる。
【0017】
[適用例6]プロジェクタから射出される非可視光を受光すると共に、前記プロジェクタから射出される画像光を受光して画像を写し出すためのスクリーン装置であって、前記プロジェクタは、前記非可視光を受光していないことを示す侵入検知信号を前記スクリーン装置から受信すると、前記プロジェクタが前記画像光を投写する有効投写を行う際の光量でユーザが前記画像光を直接見ることを抑制するための抑制処理を実行可能であり、前記画像光が照射される被投写面と、前記被投写面の外縁部に配置され、前記非可視光を受光して信号を出力する受光素子を有する受光部と、前記受光素子からの出力信号に基づき、前記侵入検知信号を生成する侵入検知信号生成部と、前記侵入検知信号を前記プロジェクタに送信する侵入検知信号送信部と、を備える、スクリーン装置。
【0018】
適用例6のスクリーン装置は、被投写面の外縁部に受光部を備えており、また、受光素子からの信号に基づき侵入検知信号を生成してプロジェクタに送信するので、プロジェクタとスクリーン装置(被投写面)との間にユーザが侵入した場合に、プロジェクタにおいて抑制処理を実行させることができ、プロジェクタから比較的遠くに離れた位置において、ユーザが高輝度の画像光を直視することを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1の実施例:
B.第2の実施例:
C.第3の実施例:
D.第4の実施例:
E.第5の実施例:
F.変形例:
【0020】
A.第1の実施例:
図1(A)は、本発明の一実施例としての画像投写システムの概略構成を示す説明図である。この画像投写システム1000は、プロジェクタ100と、スクリーン装置500とを備えている。スクリーン装置500は、スクリーンScと、スクリーンScの外縁に配置された枠状の周囲部510とを備えている。図1の例では、スクリーン装置500は壁に設置されているが、図示せざる支持部材によって自立させて設置することもできる。
【0021】
プロジェクタ100は、画像光FLをスクリーンScに投写して画像を表示させる。また、プロジェクタ100は、画像光FLと共に赤外光IrLを照射する。このとき、赤外光IrLの照射領域AR1はスクリーンScを中心としてスクリーンScの周囲に及び、周囲部510よりも若干広い矩形領域となっている。なお、画像光FLの照射領域AR2と赤外光IrLの照射領域AR1とは、画像光FLの照射領域AR2において重複している。
【0022】
プロジェクタ100とスクリーン装置500とは互いに無線通信を行うことができる。この無線通信としては、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11b規格に準拠した通信や、IrDA(Infrared Data Association)規格に準拠した通信などを利用できる。
【0023】
図1(B)は、図1(A)に示すプロジェクタ100の正面図である。プロジェクタ100の前面Sf(スクリーンScと対向する面)には、画像光FLを投写するための投写光学系106と、赤外光IrLを照射するための赤外光投写光学系110とが配置されている。ここで、赤外光投写光学系110の配置箇所は、前面Sfから若干窪んで構成されている。これは、赤外光投写光学系110から射出された赤外光IrLの照射範囲が非常に広くなってしまうことを抑制するためである。プロジェクタ100の上面には、スクリーン装置500と無線通信を行うためのアンテナ132が配置されている。なお、アンテナ132は、プロジェクタ100の筐体内部に配置することもできる。
【0024】
図2は、図1に示すプロジェクタ100の詳細構成を示すブロック図である。プロジェクタ100は、CPU150と、RAM152と、ROM154と、画像処理部140と、液晶パネル駆動部142とを備えており、それぞれ内部バス160によって接続されている。また、プロジェクタ100は、投写光発光電力供給部124と、光源装置101と、照明光学系102と、液晶パネル104と、投写光学系106と、赤外光発光素子112と、赤外光発光電力供給部114と、パルス発生器120と、信号比較部122と、無線通信制御部134と、前述の赤外光投写光学系110と、前述のアンテナ132とを備えている。
【0025】
画像処理部140は、投写する画像の元となる画像データを用いて画像サイズやコントラスト等を調整する。液晶パネル駆動部142は、画像処理部140による調整後の画像データに基づいて液晶パネル104を駆動する。投写光発光電力供給部124は、光源装置101に対して電力を供給する。光源装置101は、投写光発光電力供給部124より供給される電力の電圧値に応じて射出する光量を調整することができる。なお、電圧値に代えて電流値に応じて射出する光量を調整する構成とすることもできる。このような光源装置101としては、例えば、レーザダイオード(LD)や発光ダイオード(LED)等の半導体光源の他、メタルハライドランプ等のランプ光源を用いることができる。照明光学系102は、光源装置101から射出された照明光を液晶パネル104に導く。液晶パネル104は、液晶パネル駆動部142から入力される信号に基づいて照明光を変調して画像光を生成する。なお、液晶パネル104に代えて、任意の空間光変調素子を用いることができる。例えば、DMD(Digital Micromirror Device:米国TI社の登録商標)を用いることもできる。投写光学系106は、図示せざる投写レンズや絞りを有しており、画像光FLをプロジェクタ100の外部へと射出する。
【0026】
赤外光発光電力供給部114は、赤外光発光素子112に対して電力を供給する。赤外光発光素子112は、赤外光発光電力供給部114から供給される電力に応じて概ね950nm程度の波長の赤外光を射出する。赤外光投写光学系110は、赤外光発光素子112から射出された赤外光をプロジェクタ100の前面Sf(図1(B))から射出する。
【0027】
パルス発生器120は、所定の周波数のパルス信号S1を生成して赤外光発光電力供給部114と信号比較部122とに向けて出力する。赤外光発光電力供給部114は、受信したパルス信号S1に応じて赤外光発光素子112に電力を供給する。したがって、赤外光発光素子112は、パルス信号S1によってパルス位相変調された赤外光IrLを射出することとなる。このように赤外光IrLをパルス位相変調しているのは、プロジェクタ100から射出する赤外光IrLと、他の機器(例えば、図示せざるプロジェクタ100用のリモコン等)から射出される赤外光とを区別するためである。したがって、プロジェクタ100では、パルス信号S1の周波数として他の機器で用いられる変調用周波数とは異なる周波数に予め設定されている。
【0028】
無線通信制御部134は、スクリーン装置500との間における無線通信を制御する。そして、無線通信制御部134は、アンテナ132を介してスクリーン装置500(図1(A))から受信した信号S2を信号比較部122に入力する。
【0029】
信号比較部122は、パルス発生器120から受信したパルス信号S1と、無線通信制御部134から受信した信号S2とを比較し、その比較結果に応じて比較結果信号S3を生成して投写光発光電力供給部124に入力する。投写光発光電力供給部124は、比較結果信号S3に応じて光源装置101への電力の供給を制御する。具体的には、投写光発光電力供給部124は、比較結果信号S3がL(Low)レベルの場合には光源装置101に電力を供給し、比較結果信号S3がH(High)レベルの場合には電力を供給しないようにする。
【0030】
図3は、図1に示すスクリーン装置500の詳細構成を示すブロック図である。スクリーンScとしては、例えば、表面がホワイトマットやグレーマットに処理された拡散型スクリーンや、ビーズ(光学レンズガラス球)が表面に散りばめられており、画像光を入射方向と同一方向に反射する回帰型スクリーンを用いることができる。周囲部510の前面には、スクリーンScを囲むように受光素子アレイ530が配置されている。また、周囲部510は、内部に侵入検知信号生成部520と無線通信制御部522とを備えている。無線通信制御部522は、プロジェクタ100との間における無線通信を制御する。また、周囲部510は、側面にアンテナ524を備えている。なお、アンテナ524は、周囲部510の内部に配置することもできる。
【0031】
受光素子アレイ530は、赤外光センサとして機能するフォトダイオードが複数(N個)集まって形成されている。各フォトダイオードからの信号Sp1〜Spnは、それぞれ侵入検知信号生成部520に入力される。侵入検知信号生成部520は、信号Sp1〜Spnに基づいて侵入検知信号S2を生成して無線通信制御部522に出力する。無線通信制御部522は、侵入検知信号生成部520から受けた侵入検知信号S2をアンテナ524を介してプロジェクタ100に送信する。なお、上述した侵入検知信号S2は、図2に示す信号S2と同じである。
【0032】
以上の構成を有する画像投写システム1000では、プロジェクタ100から射出される赤外光IrLを利用してユーザが高輝度の画像光FLを直接見ることを抑制するように構成されている。なお、上述した赤外光発光電力供給部114(図2)と赤外光発光素子112と赤外光投写光学系110とは、請求項における照射部に相当する。また、周囲部510(図3)は請求項における受光部に、投写光発光電力供給部124(図2)は請求項における抑制処理実行部に、投写光発光電力供給部124が光源装置101に電力を供給しない処理は請求項における抑制処理に、無線通信制御部522(図3)とアンテナ524とは請求項における侵入検出信号送信部に、それぞれ相当する。
【0033】
図4(A)は、プロジェクタ100とスクリーン装置500との間に人が侵入していない場合の信号の流れを模式的に示す説明図である。図4(A)の例では、スクリーン装置500において、受光素子アレイ530は、N個のフォトダイオード(P1〜Pn)を備えている。また、スクリーン装置500において、侵入検知信号生成部520は、各フォトダイオードP1〜Pnに対応するN個のインバータI1〜Inと、1つのORゲート550とを備えている。N個のインバータI1〜Inからの出力は、全てORゲート550に入力されている。プロジェクタ100において、信号比較部122は、ANDゲート123を備えている。このANDゲート123には、パルス発生器120からのパルス信号S1と、スクリーン装置500から送信された侵入検知信号S2とが入力されている。
【0034】
プロジェクタ100とスクリーン装置500との間に人が侵入していない場合、N個のフォトダイオードP1〜Pnは、いずれもプロジェクタ100(赤外光発光素子112)から射出された赤外光IrLを受光する。したがって、各フォトダイオードP1〜Pnから出力される信号Sp1〜Spnは、いずれもHレベルとなる。それゆえ、各インバータI1〜Inからの反転出力はいずれもLレベルとなり、ORゲート550から出力される侵入検知信号S2はLレベルとなる。
【0035】
そうすると、プロジェクタ100において信号比較部122のANDゲート123には、Lレベルの侵入検知信号S2と、赤外光を射出した際のHレベルのパルス信号S1とが入力されることとなる。したがって、信号比較部122から出力される比較結果信号S3はLレベルとなる。そうすると、上述したように投写光発光電力供給部124(図2)は光源装置101に電力を供給するので、プロジェクタ100から画像光FLが射出され、スクリーンSc(図1)に画像が投写表示される。
【0036】
図4(B)は、プロジェクタ100とスクリーン装置500との間に人が侵入した場合の信号の流れを模式的に示す説明図である。プロジェクタ100とスクリーン装置500との間に人が侵入した場合、N個のフォトダイオードP1〜Pnのうち、少なくとも一部はプロジェクタ100(赤外光発光素子112)から射出された赤外光IrLを受光しなくなる。図4(B)の例では、フォトダイオードP1〜P3において赤外光IrLを受光していない。この場合、フォトダイオードP1〜P3からの出力信号Sp1〜Sp3は、いずれもLレベルとなる。それゆえ、インバータI1〜I3からの反転出力はいずれもHレベルとなり、ORゲート550から出力される侵入検知信号S2はHレベルとなる。
【0037】
そうすると、プロジェクタ100において、信号比較部122のANDゲート123には、Hレベルの侵入検知信号S2と、赤外光を射出した際のHレベルのパルス信号S1とが入力されることとなる。したがって、信号比較部122から出力される比較結果信号S3はHレベルとなる。そうすると、上述したように投写光発光電力供給部124(図2)は光源装置101に電力を供給しなくなるので、プロジェクタ100から画像光FLが射出されなくなり、ユーザが画像光FLを直視することを抑制することができる。
【0038】
以上説明したように、画像投写システム1000では、スクリーンScの周囲に受光素子アレイ530を配置して、プロジェクタ100から射出される赤外光が遮られたか否かによってプロジェクタ100とスクリーン装置500との間に人が侵入したことを検出するようにしている。したがって、プロジェクタ100から離れた位置において、人の侵入を検知することができる。そして、侵入を検知した場合に光源装置101に電力を供給しないようにして画像光FLの射出を停止させるので、侵入した人が画像光FLを直接見ることを抑制することができる。また、赤外光IrLをパルス位相変調すると共に、変調用のパルス信号S1と、侵入検知信号S2とを比較して人の侵入を検出するようにしているので、仮に、他の機器から射出された赤外光を受光素子アレイ530において受光した場合であっても、プロジェクタ100から射出された赤外光と区別することができる。したがって、人の侵入を正確に検出することができる。
【0039】
B.第2の実施例:
図5は、第2の実施例におけるプロジェクタの詳細構成を示すブロック図である。第2の実施例における画像投写システムは、プロジェクタ100aにおいて、赤外光IrLが投写光学系106を介して射出される点と、投写光学系106が有する投写レンズ(図示省略)を上下左右に移動させるためのレンズシフト機構108を備えている点とにおいて画像投写システム1000(図2)と異なり、他の構成は第1の実施例と同じである。
【0040】
具体的には、プロジェクタ100aは、液晶パネル104と投写光学系106との間にダイクロイックプリズム105を備えている。このダイクロイックプリズム105は、内部に反射板107を備えている。反射板107の反射面には、誘電体薄膜層(TiO2層やSiO2層など)が形成され、赤外光発光素子112から射出された赤外光を投写光学系106に向けて反射する。一方、液晶パネル104から射出された画像光は、反射板107を透過する。したがって、ダイクロイックプリズム105において赤外光IrLと画像光FLとは合成され、この合成光(赤外光IrL及び画像光FL)は、投写光学系106を介してスクリーン装置500に向けて射出されることとなる。なお、前述のダイクロイックプリズム105は、請求項における光合成部に相当する。
【0041】
レンズシフト機構108は、投写光学系106内の投写レンズ(図示省略)を移動させることで、プロジェクタ100aがスクリーンScの正面以外の方向から画像光FLを投写する場合でもスクリーンSc内に画像を投写表示させるようにする。前述のように赤外光IrLと画像光FLとは合成されて、同一の投写光学系106を介してスクリーン装置500に向けて射出されることとなる。したがって、プロジェクタ100aがスクリーンScの正面以外の方向から画像光FLを投写する場合であっても、赤外光IrLの照射領域を、スクリーンScを中心としてスクリーンScの周囲に及ぶように配置することができる。それゆえ、第2の実施例における画像投写システムにおいても、プロジェクタ100aとスクリーン装置500との間における人の侵入を検知することができ、侵入した人が画像光FLを直接見ることを抑制することができる。
【0042】
図6は、プロジェクタ100aから射出された赤外光IrLの照射領域と画像光FLの照射領域とを示す説明図である。図6では、説明の便宜上、周囲部510の輪郭を破線で示している。プロジェクタ100aから射出される画像光の照射領域AR3は、第1の実施例と同様に、周囲部510の内側(スクリーンScの内側)の矩形領域となっている。一方、第2の実施例において赤外光IrLの照射領域AR4(ハッチングを施した領域)は、第1の実施例とは異なる。具体的には、照射領域AR4は、照射領域AR3を囲むような枠状の領域になっており、照射領域AR3と照射領域AR4とは重複していない。
【0043】
これは、以下のようにして実現している。すなわち、プロジェクタ100a(図5)において、赤外光発光素子112は、矩形を囲む枠状となるように赤外光をダイクロイックプリズム105に向けて射出する。そして、この枠状に照射された赤外線は、ダイクロイックプリズム105内の反射板107において、液晶パネル104から射出された画像光を囲むようにして反射される。そうすると、ダイクロイックプリズム105からは、中央に画像光FLが位置しその周りを赤外光IrLが囲んだ構成の合成光が射出されることとなり、スクリーン装置500において図6に示す照射状態が実現される。なお、赤外光発光素子112が枠状に赤外線を射出するためには、例えば、赤外光発光素子112の射出面に矩形の遮光板を配置して、その部分からの赤外線の射出を抑制するようにすることもできる。また、例えば、赤外光発光素子112の射出面自体を枠状に構成することもできる。
【0044】
このように、画像光FLの照射領域AR3と、赤外光IrLの照射領域AR4とを重複させないようにすることで、赤外光IrLによる投写画像への影響を抑制することができる。例えば、赤外光IrLとして赤色の可視光に近い波長域の光を用いるような場合であっても、投写画像の色味が変わってしまうことを抑制することができる。なお、赤外光発光素子112の射出面を枠状に構成する場合には、射出面を矩形に構成する場合に比べて射出する赤外線の光量を減らすことができる。なお、上述した第2の実施例において、照射領域AR3と照射領域AR4とを重複する構成とすることもできる。
【0045】
C.第3の実施例:
図7は、第3の実施例におけるプロジェクタの詳細構成を示すブロック図である。第3の実施例における画像投写システムは、人の侵入を検知した場合の画像光FLの投写を停止させる方法において画像投写システム1000(図2)と異なり、他の構成は第1の実施例と同じである。
【0046】
具体的には、プロジェクタ100bは、投写光学系106の一部として絞り109を備えており、また、この絞り109の開口面積を調整する絞り調整機構126を備えている。信号比較部122から出力される比較結果信号S3は、第1の実施例とは異なり、絞り調整機構126に入力される。上述した第1の実施例では、人の侵入を検知した場合、比較結果信号S3がHレベルとなり、それに基づいて、投写光発光電力供給部124が光源装置101に供給する電力を停止させることで画像光FLの射出を停止するようにしていた。これに対して、本実施例では、絞り調整機構126は、比較結果信号S3がHレベルであると、絞り109の開口面積を0にして液晶パネル104から射出された画像光を外部に射出しないようにする。なお、本実施例では、この絞り109の開口面積を0とする処理が請求項における抑制処理に相当する。また、本実施例では、絞り調整機構126が請求項における抑制処理実行部に相当する。
【0047】
このような構成を有することで、第2の実施例における画像投写システムは、第1の実施例における画像投写システム1000と同様な効果を奏する。なお、プロジェクタ100bにおいて投写光学系106とは異なる箇所に絞りを有する場合には、この絞りの開口面積を比較結果信号S3に基づいて調整することもできる。例えば、照明光学系102の一部として絞りを備える構成であれば、人の侵入を検知した場合に、この絞りの開口面積を0とすることで画像光FLの射出を停止させることもできる。また、絞りとは別に専用の遮蔽板を設け、この遮蔽板を用いて画像光FLがプロジェクタ100bから射出されるのを抑制することもできる。
【0048】
D.第4の実施例:
図8は、第4の実施例における画像投写システムの概略構成を示す説明図である。第4の実施例における画像投写システム1000aは、スクリーン装置の構成とプロジェクタ100の配置位置とにおいて画像投写システム1000(図1)と異なり、他の構成については、第1の実施例と同じである。
【0049】
具体的には、第4の実施例におけるスクリーン装置500aは、第1の実施例におけるスクリーン装置500(図1,図3)と異なり、互いに独立した3つの周囲部511,512,513を備えている。これら3つの周囲部511,512,513は、いずれも外観形状が矩形である点を除き、第1の実施例における周囲部510と同じ構成である。すなわち、各周囲部511,512,513は、それぞれ、受光素子アレイ530と侵入検知信号生成部520と無線通信制御部522とアンテナ524とを備えている。周囲部511は、スクリーンScの上辺に沿って配置されている。同様に、周囲部512はスクリーンScの左辺に沿って、周囲部513はスクリーンScの右辺に沿って、それぞれ配置されている。なお、スクリーンScの下辺に沿った領域には、周囲部は配置されていない。これは、本実施例ではプロジェクタ100の配置位置がスクリーンScの下方であってスクリーンScに非常に近い位置であることから、ユーザがスクリーンScの下方から侵入することが想定されないからである。
【0050】
このような構成を有する画像投写システム1000aでは、スクリーンScの上方又は右側又は左側からの人の侵入を検知することができるので、第1の実施例における画像投写システム1000と同じ効果を奏する。また、スクリーンScの下方には周囲部を配置しないので、スクリーン装置500aの製造コストを抑えることができる。
【0051】
E.第5の実施例:
図9は、第5の実施例における画像投写システムの概略構成を示す説明図である。第5の実施例における画像投写システム1000bは、スクリーン装置の構成において画像投写システム1000(図1)と異なり、他の構成については、第1の実施例と同じである。
【0052】
具体的には、第5の実施例におけるスクリーン装置500bは、第1の実施例のスクリーン装置500(図1,図3)とは異なり、周囲部510のみから成り、スクリーンScとは別体として構成されている。そして、スクリーン装置500bは、スクリーンScを囲むように配置されている。このような構成を有する画像投写システム1000bは、第1の実施例における画像投写システム1000と同じ効果を奏する。また、スクリーン装置500bは、スクリーンScとは別体として構成されているので、スクリーンScとは異なる場所(例えば、部屋の壁面など)に画像を投写するような場合であっても、その投写領域を囲むようにスクリーン装置500bを配置することができる。
【0053】
なお、図9の例では、スクリーン装置500bは、スクリーンScに比べて比較的大きく、従って、スクリーン装置500bは、スクリーンScの外側の領域においてスクリーンScに接することなく配置されている。このような構成とすることで、スクリーンScとプロジェクタ100との間に侵入しようとする人(侵入するおそれのある人)を早い段階で検知することができる。
【0054】
F.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0055】
F1.変形例1:
上述した各実施例では、スクリーン装置500,500a,500b(スクリーンSc)とプロジェクタ100,100a,100bとの間における人の侵入を検知した場合に、プロジェクタ100,100a,100bにおいて画像光FLの射出を停止させていたが、本発明はかかる構成に限定されるものではない。例えば、人の侵入を検知した場合に、画像光FLの光量を低下させる構成とすることもできる。このようにすることで、プロジェクタ100,100a,100bが画像を投写表示させる際の光量でユーザが画像光FLを直視することを抑制することができる。なお、この場合、画像光FLの光量を低下させる処理が、請求項における抑制処理に相当する。また、例えば、人の侵入を検知した場合に、プロジェクタ100,100a,100bが有するスピーカ(図示省略)から警告音を発する構成や、プロジェクタ100,100a,100bの上面や側面等に配置された警告ランプ(図示省略)を点灯若しくは点滅させる構成とすることもできる。このようにすることで、ユーザは、警告音や警告ランプの点灯状態を見てスクリーン装置500,500a,500b(スクリーンSc)とプロジェクタ100,100a,100bとの間に侵入してしまったことを知ることができる。したがって、ユーザはその場から直ぐに離れることができ、画像光FLを直視することを抑制することができる。なお、この場合、警告音の発生や警告ランプによる表示は、請求項における抑制処理に相当する。以上の実施例及び変形例からも理解できるように、一般には、プロジェクタ100,100a,100bが有効投写を行う際の光量でユーザが画像光FLを直接見ることを抑制するための処理を実行する構成を、本発明の画像投写システムにおいて採用することができる。なお、「有効投写」とは、プロジェクタ100,100a,100bが通常状態において、画像を表示させるために画像光FLを投写することを意味する。
【0056】
F2.変形例2:
上述した各実施例では、赤外光IrLは、概ね950nm程度の波長の赤外光であったが、これに代えて、750nm〜1000μmの波長域内の任意の波長の赤外光を用いることができる。また、赤外光IrLに代えて、紫外線やマイクロ波などの人が見ることができない任意の波長の非可視光を用いることもできる。
【0057】
F3.変形例3:
上述した各実施例では、受光素子アレイ530を構成するいずれか1つの受光素子においてのみ赤外光IrLを受光しない場合でも、ユーザが侵入したものと判断するようにしていたが(図4(B)参照)、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、受光素子アレイ530を構成する受光素子のうち赤外光IrLを受光しない受光素子の数が、予め定めた所定数(2以上の任意の数)以上の場合に侵入を検知するように構成することができる。この構成においては、侵入検知信号生成部520の構成は、上述した各実施例とは異なるものとなる。例えば、ORゲート550(図4(A),(B))に代えてCPU(図示省略)を配置し、このCPUに各フォトダイオードP1〜Pnからの出力信号Sp1〜Spnを入力するようにする。そして、このCPU(図示省略)において、出力信号Sp1〜SpnのうちHレベルとなっている数をカウントするように構成することもできる。このようにすることで、小さな虫などの人よりも小さい物体が、スクリーン装置500,500a,500bとプロジェクタ100,100a,100bとの間に侵入した場合には、画像光FLの射出を停止させないようにすることもできる。
【0058】
F4.変形例4:
上述した各実施例では、人の侵入の有無の判断をプロジェクタ100,100a,100b側において行っていたが、これに代えて、スクリーン装置500,500a,500b側において行うこともできる。この場合、画像光FL及び赤外光IrLに加えて、さらに、パルス信号S1をプロジェクタ100,100a,100bからスクリーン装置500,500a,500bへと送信し、スクリーン装置500,500a,500bにおいて、侵入検知信号S2とパルス信号S1とを比較して比較結果信号S3を生成する。そして、比較結果信号S3をプロジェクタ100,100a,100bに送信するようにする。また、上述した各実施例では、侵入検知信号S2の生成は、スクリーン装置500,500a,500b側において行っていたが、これに代えて、プロジェクタ100,100a,100b側において行うようにすることもできる。この場合、スクリーン装置500,500a,500bは、受光素子アレイ530を構成する各受光素子からの信号(Sp1〜Spn)をそれぞれプロジェクタ100,100a,100bに送信する。そして、プロジェクタ100,100a,100bにおいて、受信した各受光素子からの信号Sp1〜Spnに基づき、侵入検知信号S2を生成する。
【0059】
F5.変形例5:
上述した各実施例では、赤外光IrLは、パルス位相変調されていたが、これに代えて、パルス位相変調しない構成とすることもできる。このようにすることで、パルス発生器120を省略することができ、プロジェクタ100,100a,100bの製造コストを抑えることができる。また、このような構成であっても、リモコン等の赤外線を射出する他の機器がプロジェクタ100,100a,100bの周囲にない場合には、ユーザの侵入を正確に検出することができる。
【0060】
F6.変形例6:
上述した第4の実施例では、3つの周囲部511,512,513は、いずれも同じ構成であったが、これに代えて、いずれかの周囲部は、他の周囲部とは異なる構成とすることもできる。例えば、周囲部512と周囲部513とは、受光素子アレイ530のみを備える構成とし、周囲部511のみが、受光素子アレイ530の他に侵入検知信号生成部520と無線通信制御部522とアンテナ524とを備える構成とすることもできる。この場合、周囲部512及び周囲部513は、それぞれ周囲部511と接続し、受光素子アレイ530からの出力信号を周囲部511に送信する構成とすることができる。
【0061】
F7.変形例7:
上述した各実施例では、プロジェクタ100,100a,100bとスクリーン装置500,500a,500bとは、侵入検知信号S2を送信するために無線通信を用いていたが、無線通信に代えて有線通信を用いることもできる。具体的には、例えば、プロジェクタ100,100a,100bとスクリーン装置500,500a,500bとの間を、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)等で有線接続して、侵入検知信号S2の送受信を行うようにすることもできる。
【0062】
F8.変形例8:
上述した各実施例では、スクリーン装置500,500a,500bにおいて、受光素子(フォトダイオード)は複数集まって受光素子アレイ530を構成するものとしたが、これに代えて、1つの受光素子のみを備える構成とすることもできる。
【0063】
F9.変形例9:
上述した各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の一実施例としての画像投写システムの概略構成を示す説明図及びプロジェクタ100の詳細構成を示すブロック図。
【図2】図1に示すプロジェクタ100の詳細構成を示すブロック図。
【図3】図1に示すスクリーン装置500の詳細構成を示すブロック図。
【図4】プロジェクタ100とスクリーン装置500との間に人が侵入していない場合の信号の流れを模式的に示す説明図及びプロジェクタ100とスクリーン装置500との間に人が侵入した場合の信号の流れを模式的に示す説明図。
【図5】第2の実施例におけるプロジェクタの詳細構成を示すブロック図。
【図6】プロジェクタ100aから射出された赤外光IrLの照射領域と画像光FLの照射領域とを示す説明図。
【図7】第3の実施例におけるプロジェクタの詳細構成を示すブロック図。
【図8】第4の実施例における画像投写システムの概略構成を示す説明図。
【図9】第5の実施例における画像投写システムの概略構成を示す説明図。
【符号の説明】
【0065】
100,100a,100b…プロジェクタ
101…光源装置
102…照明光学系
104…液晶パネル
105…ダイクロイックプリズム
106…投写光学系
107…反射板
108…レンズシフト機構
109…絞り
110…赤外光投写光学系
112…赤外光発光素子
114…赤外光発光電力供給部
120…パルス発生器
122…信号比較部
124…投写光発光電力供給部
126…絞り調整機構
132…アンテナ
134…無線通信制御部
140…画像処理部
142…液晶パネル駆動部
150…CPU
152…RAM
154…ROM
160…内部バス
500,500a,500b…スクリーン装置
510〜513…周囲部
520…侵入検知信号生成部
522…無線通信制御部
524…アンテナ
530…受光素子アレイ
1000,1000a,1000b…画像投写システム
P1〜Pn…フォトダイオード(受光素子)
I1〜In…インバータ
S1…パルス信号
S2…侵入検知信号
S3…比較結果信号
FL…画像光
IrL…赤外光
Sc…スクリーン
Sf…前面
AR1〜AR4…照射領域
Sp1〜Spn…出力信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被投写面に画像を投写する画像投写システムであって、
画像光を射出するプロジェクタと、
前記被投写面の周囲の周囲領域に非可視光を照射可能な照射部と、
前記周囲領域内において前記被投写面の外縁部に配置され、前記非可視光を受光する受光素子を有する受光部と、
前記プロジェクタが前記画像光を投写する有効投写を行う際の光量でユーザが前記画像光を直接見ることを抑制するための抑制処理を実行する抑制処理実行部と、
を備え、
前記抑制処理実行部は、前記受光素子からの出力信号に基づいて前記抑制処理の実行の要否を決定する、画像投写システム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像投写システムにおいて、
前記非可視光は、変調用パルスに基づいてパルス位相変調されており、
前記抑制処理実行部は、前記受光素子からの出力信号と前記変調用パルスとに基づいて前記抑制処理の実行の要否を決定する、画像投写システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の画像投写システムにおいて、
前記抑制処理実行部は、前記抑制処理として、前記画像光の光量を前記プロジェクタが前記有効投写を行う際の光量よりも減らす、画像投写システム。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の画像投写システムにおいて、
前記プロジェクタは、前記画像光と前記非可視光とを合成する光合成部を有し、
前記照射部は、前記光合成部を利用して前記非可視光を前記画像光と合成して前記周囲領域に照射する、画像投写システム。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の画像投写システムであって、
前記受光素子を複数備え、
前記抑制処理実行部は、前記複数の受光素子のうち、前記非可視光を受光していないことを示す信号を出力する受光素子の数が所定数以上の場合に、前記抑制処理を実行する、画像投写システム。
【請求項6】
プロジェクタから射出される非可視光を受光すると共に、前記プロジェクタから射出される画像光を受光して画像を写し出すためのスクリーン装置であって、
前記プロジェクタは、前記非可視光を受光していないことを示す侵入検知信号を前記スクリーン装置から受信すると、前記プロジェクタが前記画像光を投写する有効投写を行う際の光量でユーザが前記画像光を直接見ることを抑制するための抑制処理を実行可能であり、
前記画像光が照射される被投写面と、
前記被投写面の外縁部に配置され、前記非可視光を受光して信号を出力する受光素子を有する受光部と、
前記受光素子からの出力信号に基づき、前記侵入検知信号を生成する侵入検知信号生成部と、
前記侵入検知信号を前記プロジェクタに送信する侵入検知信号送信部と、
を備える、スクリーン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−163119(P2009−163119A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−2295(P2008−2295)
【出願日】平成20年1月9日(2008.1.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】