説明

画像生成装置、画像処理装置、プログラム、及び印刷媒体

【課題】位置情報が埋め込まれた領域及び識別情報が埋め込まれた領域を特定するための同期パターン画像の検出性能を向上させる。
【解決手段】識別情報、X座標情報、Y座標情報を取得する情報取得部11と、識別情報を符号化して識別符号を生成する識別符号生成部12と、X座標情報を符号化してX座標符号を生成するX座標符号生成部13と、Y座標情報を符号化してY座標符号を生成するY座標符号生成部14と、識別符号、X座標符号、Y座標符号、及び、これらが配置された領域を特定するための互いに異なる2つの同期符号とを配置した符号配列を生成する符号配列生成部15と、各符号に対応するパターン画像をパターン画像記憶部16から選択し配置して符号画像を生成する符号画像生成部17とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像生成装置、画像処理装置、プログラム、印刷媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
表面上の複数の位置を符号化する位置コードを提供する方法は知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1では、循環数字列を表面に沿って複数回印刷する。その際、循環数字列の異なるローテーションを、隣り合う数字列間で所定のずれが起こるように使用し、表面を分割した複数のコードウィンドウが、少なくとも3つの循環数字列を備えると共に、隣り合うコードウィンドウの1つの数字列と重なり合う1つの数字列を有するものであり、また、コードウィンドウの位置を、そのコードウィンドウに属している循環数字列間のずれによって符号化している。
【0003】
論理的に順位付けられたデジタル量子の機械読取り可能なエンコーディングを記録した記録媒体からのエンコーディングの空間的に非同期的な読取りを可能にする技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2では、本質的に同一であるエンコーディングの多数のコピーを形成し、機械認識可能な空間同期指標をエンコーディングのコピーの各々の中のプリント位置に組み合わせて、エンコーディングの空間的に同期可能な多数の事例を提供し、それらの事例をレイアウト規則に従って記録媒体における空間的に周期的な中心の格子に書き込んでいる。
【0004】
取り込まれた画像の位置をより大きい画像から決定するためのシステム及び方法も知られている(例えば、特許文献3参照)。この特許文献3では、非反復的な系列を、所定のサイズのサブウィンドウ毎に固有とされた非反復的な配列に折り畳み、その取り込まれた位置を非反復的な配列内のサブウィンドウ毎に決定することによって、取り込まれた画像の位置を、より大きいサブウィンドウの画像から決定している。
【0005】
光学的に読み取り可能に記録されるマルチメディア情報の長時間記録及び繰り返し再生を可能とする技術も知られている(例えば、特許文献4参照)。この特許文献4において、記録装置は、プリンタシステムや印刷用製版システムにより、オーディオ情報、映像情報、ディジタルコードデータ等を含めた所謂マルチメディア情報を光学的に読み取り可能なドットコードとして、画像や文字と一緒に紙等の媒体上に記録する。ペン型の情報再生装置は、ドットコードの手動走査に応じてそのドットコードを順次取り込んで、元のオーディオ情報を音声出力器にて、元の映像情報を表示装置にて、元のディジタルコードデータをページプリンタ等にて出力する。
【0006】
タブレットを使用せずに、媒体上の座標を精緻に検出できるようにする技術も知られている(例えば、特許文献5参照)。この特許文献5において、ペン型の座標入力装置は、媒体上に形成されその媒体上の座標を示すコードシンボルを光学的に読み取り、この読み取ったコードシンボルをデコードし、読み取った画像中におけるコードシンボルの位置、向き及び歪み量を検出する。そして、デコード後の情報と、コードシンボルの位置、向き及び歪み量とにより、先端部の媒体上での位置の座標を検出する。
【0007】
【特許文献1】特表2003−511762号公報
【特許文献2】特開平9−185669号公報
【特許文献3】特開2004−152273号公報
【特許文献4】特開平6−231466号公報
【特許文献5】特開2000−293303号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、媒体上の位置情報と、媒体又は文書画像の識別情報とを画像に埋め込んだ場合に、位置情報が埋め込まれた領域及び識別情報が埋め込まれた領域を特定するための同期パターン画像の検出は高性能である必要がある。
本発明の目的は、位置情報が埋め込まれた領域及び識別情報が埋め込まれた領域を特定するための同期パターン画像の検出性能を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、媒体上の位置を表す第1のビット列を取得する第1の取得手段と、前記媒体及び当該媒体に印刷された文書画像の少なくとも何れか一方の識別情報を表す第2のビット列を取得する第2の取得手段と、前記媒体に埋め込み画像の構成要素として繰り返し印刷される部分画像であって、当該部分画像が印刷される位置を表す前記第1のビット列に対応する第1の情報パターン画像を第1の領域に配置し、前記第2のビット列に対応する第2の情報パターン画像を第2の領域に配置すると共に、当該第1の領域及び当該第2の領域を特定するための第1の同期パターン画像と、当該第1の領域及び当該第2の領域を特定するための当該第1の同期パターン画像とは異なる第2の同期パターン画像とを配置した部分画像を生成する生成手段とを備えたことを特徴とする画像生成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記生成手段は、互いに回転対称な複数のパターン画像からなる第1のパターン画像群に属するパターン画像を前記第1の同期パターン画像として配置し、互いに回転対称な複数のパターン画像からなる当該第1のパターン画像群とは異なる第2のパターン画像群に属するパターン画像を前記第2の同期パターン画像として配置した前記部分画像を生成することを特徴とする請求項1記載の画像生成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記第1の領域は、特定の方向の位置を表す前記第1の情報パターン画像が当該特定の方向に一列に配置される特定の領域を含み、前記生成手段は、前記第1の同期パターン画像を前記特定の領域に配置し、前記第2の同期パターン画像を前記第2の領域に配置した前記部分画像を生成することを特徴とする請求項1記載の画像生成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記特定の領域は、前記部分画像内のX(X≧2)列の領域のうちの1列目の領域であり、前記生成手段は、前記第2の同期パターン画像をXs((X+1)/2≦Xs≦(X+3)/2)列目の領域に配置した前記部分画像を生成することを特徴とする請求項3記載の画像生成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記第1の領域は、前記特定の方向とは異なる他の方向の位置を表す前記第1の情報パターン画像が当該他の方向に一列に配置される他の領域を更に含み、前記生成手段は、前記第1の同期パターン画像を前記特定の領域のうちの前記他の領域にも含まれる領域に配置した前記部分画像を生成することを特徴とする請求項3記載の画像生成装置である。
請求項6に記載の発明は、前記他の領域は、前記部分画像内のY(Y≧2)行の領域のうちの1行目の領域であり、前記生成手段は、前記第2の同期パターン画像をYs((Y+1)/2≦Ys≦(Y+3)/2)行目の領域に配置した前記部分画像を生成することを特徴とする請求項5記載の画像生成装置である。
請求項7に記載の発明は、媒体に埋め込み画像の構成要素として繰り返し印刷された部分画像を取得する画像取得手段と、前記部分画像に配置された複数のパターン画像から、当該部分画像内の領域を特定するための第1の同期パターン画像、及び、当該部分画像内の領域を特定するための当該第1の同期パターン画像とは異なる第2の同期パターン画像の少なくとも何れか一方を検出する検出手段と、前記第1の同期パターン画像及び前記第2の同期パターン画像のうちの検出された同期パターン画像に基づいて特定される第1の領域に配置された第1の情報パターン画像に対応するビット列であって、前記部分画像が印刷された位置を表すビット列である第1のビット列を取得する第1のビット列取得手段と、前記第1の同期パターン画像及び前記第2の同期パターン画像のうちの検出された同期パターン画像に基づいて特定される第2の領域に配置された第2の情報パターン画像に対応するビット列であって、前記媒体及び当該媒体に印刷された文書画像の少なくとも何れか一方の識別情報を表すビット列である第2のビット列を取得する第2のビット列取得手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記検出手段は、互いに回転対称な複数のパターン画像からなる第1のパターン画像群に属するパターン画像を前記第1の同期パターン画像として検出し、互いに回転対称な複数のパターン画像からなる当該第1のパターン画像群とは異なる第2のパターン画像群に属するパターン画像を前記第2の同期パターン画像として検出することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置である。
請求項9に記載の発明は、前記第1の領域は、特定の方向の位置を表す前記第1の情報パターン画像が当該特定の方向に一列に配置される特定の領域を含み、前記画像取得手段は、前記第1の同期パターン画像を前記特定の領域に配置し、前記第2の同期パターン画像を前記第2の領域に配置した前記部分画像を取得し、前記検出手段は、前記第1の同期パターン画像が検出されなかった場合に、前記第2の同期パターン画像に基づいて当該第1の同期パターン画像を検出することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置である。
請求項10に記載の発明は、前記第1の領域は、前記特定の方向とは異なる他の方向の位置を表す前記第1の情報パターン画像が当該他の方向に一列に配置される他の領域を更に含み、前記画像取得手段は、前記第1の同期パターン画像を前記特定の領域のうちの前記他の領域にも含まれる領域に配置した前記部分画像を取得することを特徴とする請求項9記載の画像処理装置である。
請求項11に記載の発明は、コンピュータに、媒体上の位置を表す第1のビット列を取得する機能と、前記媒体及び当該媒体に印刷された文書画像の少なくとも何れか一方の識別情報を表す第2のビット列を取得する機能と、前記媒体に埋め込み画像の構成要素として繰り返し印刷される部分画像であって、当該部分画像が印刷される位置を表す前記第1のビット列に対応する第1の情報パターン画像を第1の領域に配置し、前記第2のビット列に対応する第2の情報パターン画像を第2の領域に配置すると共に、当該第1の領域及び当該第2の領域を特定するための第1の同期パターン画像と、当該第1の領域及び当該第2の領域を特定するための当該第1の同期パターン画像とは異なる第2の同期パターン画像とを配置した部分画像を生成する機能とを実現させるためのプログラムである。
請求項12に記載の発明は、コンピュータに、媒体に埋め込み画像の構成要素として繰り返し印刷された部分画像を取得する機能と、前記部分画像に配置された複数のパターン画像から、当該部分画像内の領域を特定するための第1の同期パターン画像、及び、当該部分画像内の領域を特定するための当該第1の同期パターン画像とは異なる第2の同期パターン画像の少なくとも何れか一方を検出する機能と、前記第1の同期パターン画像及び前記第2の同期パターン画像のうちの検出された同期パターン画像に基づいて特定される第1の領域に配置された第1の情報パターン画像に対応するビット列であって、前記部分画像が印刷された位置を表すビット列である第1のビット列を取得する機能と、前記第1の同期パターン画像及び前記第2の同期パターン画像のうちの検出された同期パターン画像に基づいて特定される第2の領域に配置された第2の情報パターン画像に対応するビット列であって、前記媒体及び当該媒体に印刷された文書画像の少なくとも何れか一方の識別情報を表すビット列である第2のビット列を取得する機能とを実現させるためのプログラムである。
請求項13に記載の発明は、埋め込み画像の構成要素として部分画像が繰り返し印刷され、前記部分画像は、前記部分画像が印刷される位置を表す第1の情報パターン画像が配置された第1の領域と、媒体及び当該媒体に印刷された文書画像の少なくとも何れか一方の識別情報を表す第2の情報パターン画像が配置された第2の領域と、前記第1の領域及び前記第2の領域を特定するための第1の同期パターン画像が配置された第3の領域と、前記第1の領域及び前記第2の領域を特定するための前記第1の同期パターン画像とは異なる第2の同期パターン画像が配置された第4の領域とを含むことを特徴とする印刷媒体である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明は、本構成を有していない場合に比較して、位置情報が埋め込まれた領域及び識別情報が埋め込まれた領域を特定するための同期パターン画像の検出性能が向上するという効果を有する。
請求項2の発明は、同期パターン画像を用いて媒体の回転も検出することができるという効果を有する。
請求項3の発明は、位置情報が一方向の位置を表す場合に、本構成を有していない場合に比較して、一方の同期パターン画像の検出が他方の同期パターン画像の状態の影響を受け難くなるという効果を有する。
請求項4の発明は、位置情報及び識別情報が複数列からなる領域に埋め込まれている場合に、本構成を有していない場合に比較して、一方の同期パターン画像の検出が他方の同期パターン画像の状態の影響を受け難くなるという効果を有する。
請求項5の発明は、位置情報が異なる二方向の位置を表す場合に、本構成を有していない場合に比較して、一方の同期パターン画像の検出が他方の同期パターン画像の状態の影響を受け難くなるという効果を有する。
請求項6の発明は、位置情報及び識別情報が複数行及び複数列からなる領域に埋め込まれている場合に、本構成を有していない場合に比較して、一方の同期パターン画像の検出が他方の同期パターン画像の状態の影響を受け難くなるという効果を有する。
請求項7の発明は、本構成を有していない場合に比較して、位置情報が埋め込まれた領域及び識別情報が埋め込まれた領域を特定するための同期パターン画像の検出性能が向上するという効果を有する。
請求項8の発明は、同期パターン画像を用いて媒体の回転も検出することができるという効果を有する。
請求項9の発明は、位置情報が一方向の位置を表す場合に、本構成を有していない場合に比較して、一方の同期パターン画像の検出が他方の同期パターン画像の状態の影響を受け難くなるという効果を有する。
請求項10の発明は、位置情報が異なる二方向の位置を表す場合に、本構成を有していない場合に比較して、一方の同期パターン画像の検出が他方の同期パターン画像の状態の影響を受け難くなるという効果を有する。
請求項11の発明は、本構成を有していない場合に比較して、位置情報が埋め込まれた領域及び識別情報が埋め込まれた領域を特定するための同期パターン画像の検出性能が向上するという効果を有する。
請求項12の発明は、本構成を有していない場合に比較して、位置情報が埋め込まれた領域及び識別情報が埋め込まれた領域を特定するための同期パターン画像の検出性能が向上するという効果を有する。
請求項13の発明は、本構成を有していない場合に比較して、位置情報が埋め込まれた領域及び識別情報が埋め込まれた領域を特定するための同期パターン画像の検出性能が向上するという効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施の形態」という)について詳細に説明する。
まず、本実施の形態で利用する符号化方式について説明する。
本実施の形態における符号化方式では、m(m≧3)箇所から選択したn(1≦n<m)箇所に単位画像を配置してなるパターン画像(以下、「符号パターン」という)によってmCn(=m!/{(m−n)!×n!})通りの情報を表現する。つまり、1つの単位画像を情報に対応させるのではなく、複数の単位画像を情報に対応させている。仮に1つの単位画像を情報に対応させたとすると、単位画像が欠損したり、ノイズが加わったりした場合に、誤った情報を表現してしまうという欠点がある。これに対して、例えば2つの単位画像を情報に対応させたとすると、単位画像が1つであったり3つであったりした場合に、容易に誤りであることが分かる。更に、1つの単位画像で1ビット、又は、高々2ビットを表現する方法では、情報を表現するための情報パターンと視覚的に似たパターンで、情報パターンの読出しを制御する同期パターンを表現することができない。このようなことから、本実施の形態では、上記のような符号化方式を採用している。以下では、このような符号化方式をmCn方式と称する。
ここで、単位画像としては、如何なる形状のものを用いてもよい。本実施の形態では、単位画像の一例としてドット画像(以下、単に「ドット」という)を用いるが、例えば、斜線パターン等、他の形状の画像であってもよい。
【0012】
図1に、mCn方式における符号パターンの例を示す。
図では、黒色の領域と斜線の領域をドット配置可能な領域とし、その間にある白色の領域をドット配置不可能な領域としている。そして、ドット配置可能な領域のうち、黒色の領域にドットが配置され、斜線の領域にはドットが配置されていないことを示している。即ち、図1は、縦3×横3の合計9個のドット配置可能な領域を設けた例を示しており、これらのドット配置可能な領域に3ドットを配置する9C3方式における符号パターンの一例を示している。
【0013】
但し、図1で配置されるドット(黒色の領域)は、あくまで情報表現のためのドットであり、画像を構成する最小単位であるドット(図1の最小の四角)とは一致していない。本実施の形態において、「ドット」というときは前者のドットを指し、後者のドットは「ピクセル」と呼ぶことにすれば、ドットは、600dpiにおける2ピクセル×2ピクセルの大きさを有することになる。600dpiにおける1ピクセルの一辺の長さは0.0423mmなので、1ドットの一辺の長さは、84.6μm(=0.0423mm×2)となる。ドットは、大きくなればなるほど目に付きやすくなるため、できるだけ小さいほうが好ましい。ところが、あまり小さくすると、プリンタで印刷できなくなってしまう。そこで、ドットの大きさとして、50μmより大きく100μmより小さい上記の値を採用している。但し、上記の値84.6μmは、あくまで計算上の数値であり、実際に印刷されたトナー像では100μm程度になる。
【0014】
次いで、図2に、9C3方式における全符号パターンの例を示す。尚、ここでは、ドット間の空白は省略している。図示するように、9C3方式では、84(=)通りの符号パターンが利用される。また、全符号パターンに対して、各符号パターンを一意に識別するための番号であるパターン値が付される。図では、各符号パターンに対するこのパターン値の割り当ての例も示している。但し、図に示した対応はあくまで一例であり、どの符号パターンにどのパターン値を割り当ててもよい。
【0015】
尚、ここでは、符号パターンが配置される領域(以下、「パターンブロック」という)の大きさを、3ドット×3ドットを配置可能な大きさとした。しかしながら、パターンブロックの大きさはこれに限るものではない。つまり、2ドット×2ドット、4ドット×4ドット等を配置可能な大きさであってもよい。
また、パターンブロックの形状として、正方形でなく、例えば3ドット×4ドットを配置する場合のように長方形を採用してもよい。尚、本明細書において、長方形とは、隣り合う2辺の長さが等しくない矩形、つまり、正方形以外の矩形のことをいうものとする。
更に、任意に決めた数のドット配置可能な領域のうち、幾つの領域にドットを配置するかも、表現したい情報の量と許容できる画像濃度とを考慮して、適宜決めるとよい。
【0016】
このように、本実施の形態では、m箇所からn箇所を選択することでmCn種類の符号パターンを用意している。そして、これらの符号パターンのうち、特定のパターンを情報パターンとして利用し、残りを同期パターンとして利用する。ここで、情報パターンとは、媒体に埋め込む情報を表現するパターンである。また、同期パターンとは、媒体に埋め込まれた情報パターンを取り出すために用いられるパターンである。例えば、情報パターンの位置を特定したり、画像の回転を検出したりするために用いられる。尚、媒体としては、画像を印刷することが可能であれば、如何なるものを用いてもよい。紙が代表例なので、以下では媒体を紙として説明するが、金属、プラスチック、繊維等であってもよい。
【0017】
ここで、図2に示した符号パターンのうちの同期パターンについて説明する。尚、これらの符号パターンを利用する場合、パターンブロックの形状は正方形となるため、画像の回転を90度単位で認識する必要がある。従って、4種類の符号パターンで1組の同期パターンが構成される。
図3は、9C3方式における同期パターンの例である。ここでは、84種類の符号パターンのうち、64種類の符号パターンを6ビットの情報を表現する情報パターンとし、残りの20種類の符号パターンで5組の同期パターンを構成するものとする。図は、この5組の同期パターンのうちの2組を示す。例えば、第1組においては、パターン値「64」の符号パターンを正立した同期パターン、パターン値「65」の符号パターンを右に90度回転した同期パターン、パターン値「66」の符号パターンを右に180度回転した同期パターン、パターン値「67」の符号パターンを右に270度回転した同期パターンとしている。また、第2組においては、パターン値「68」の符号パターンを正立した同期パターン、パターン値「69」の符号パターンを右に90度回転した同期パターン、パターン値「70」の符号パターンを右に180度回転した同期パターン、パターン値「71」の符号パターンを右に270度回転した同期パターンとしている。
【0018】
尚、図示しないが、パターンブロックの形状が長方形である場合は、画像の回転の検出のために2種類の符号パターンを同期パターンとして用意すればよい。例えば、縦3ドット×横4ドットを配置可能な領域が検出されるべきなのに、縦4ドット×横3ドットを配置可能な領域が検出された場合は、その時点で画像が90度又は270度回転していることが分かるからである。
【0019】
次に、同期パターンと情報パターンを配置してなる情報表現の最小単位(以下、「符号ブロック」という)について説明する。
図4は、符号ブロックのレイアウトの一例を示したものである。
図の右側に、符号ブロックのレイアウトを示している。ここでは、レイアウトとして、パターンブロックを5個×5個の25個並べたものを採用している。この25個のパターンブロックのうち、左上の1ブロックに第1の同期パターンを配置している。また、第1の同期パターンの右の4ブロックに紙面上の横方向の座標を特定するX座標情報を表す情報パターンを配置し、第1の同期パターンの下の4ブロックに紙面上の縦方向の座標を特定するY座標情報を表す情報パターンを配置している。更に、これらの座標情報を表す情報パターンで囲まれた領域に、紙面又は紙面に印刷される文書の識別情報を表す情報パターンを配置している。但し、本実施の形態では、図示するように、この領域の16ブロックのうち、例えば、右から2列目で下から2行目のブロックに第2の同期パターンを配置する。そして、この領域の残りの15ブロックに識別情報を表す情報パターンを配置する。
【0020】
また、図の左側には、9C3方式における符号パターンが各パターンブロックに配置されていることを示している。即ち、84種類の符号パターンを、例えば、20種類の同期パターンと64種類の情報パターンとに分け、各パターンをレイアウトに従って配置している。
【0021】
尚、本実施の形態において、座標情報は、紙面の縦方向及び横方向にM系列で表現される。ここで、M系列とは、その部分列が、他の部分列と一致することがない系列である。例えば、11次のM系列は、2047ビットのビット列である。そして、この2047ビットのビット列の中から取り出された11ビット以上の部分列と同じ並びは、この2047ビットのビット列の中に自身以外には存在しない。本実施の形態では、1個の符号パターンを4ビットに対応付ける。即ち、2047ビットのビット列を4ビットごとに10進数で表し、図2の割り当てに従って符号パターンを決定し、紙面の横と縦に渡って印刷する。従って、復号の際は、3つの連続する符号パターンを特定し、符号パターンと座標との対応関係を格納したテーブルを参照することにより、ビット列上の位置が特定されることになる。
【0022】
また、識別情報の符号化には、幾つかの方法の利用が考えられるが、本実施の形態では、RS符号化が適している。RS符号は多値の符号法であり、各パターンブロックに配置された符号パターンのパターン値をRS符号の多値に対応させるとよいからである。
尚、本実施の形態における符号パターンの利用形態としては、例えば、文書画像に重ねてその識別情報を紙面に印刷し、ペン状のスキャナで紙面上の部分画像を読み込み、そこから文書画像の識別情報を取得する、といったものが想定される。この場合、紙面上の汚れやスキャナの性能によって誤りが発生するが、この誤りはRS符号により訂正される。
【0023】
ここで、RS符号による訂正及びそのような訂正を行う場合に表現可能な情報量について具体的に説明する。
本実施の形態では、上述したように、1パターンブロック内のドット数が一定である符号パターンを採用している。これにより、仮に1ドットが消失した場合や、1ドットが付加された場合は、パターンブロック内のドット数が変わる。従って、これらは誤りだと分かる誤りとなる。一方で、ドットの消失と付加が同時に起こった場合は、他の符号パターンであると誤認識してしまうので、誤りだと分からない誤りとなる。
例えば、識別情報を表す情報パターンを配置可能な15ブロックのうち、10ブロックを識別情報そのものを表す情報パターンを配置するブロックとし、4ブロックを訂正のためのブロックとする。この場合、誤りだと分かるブロックは4ブロックまで、誤りだと分からないブロックも2ブロックまで、訂正される。これを例えば9C3方式における64種類の情報パターンで実現したとすると、1ブロックで6ビットの情報が表現されるので、識別情報そのものは10ブロックで60ビット分表現される。
【0024】
次いで、上記符号ブロックを含む広範囲のレイアウトについて説明する。
図5は、そのようなレイアウトの一例を示した図である。このレイアウトでは、図4の符号ブロックが基本単位として紙面全体の縦方向及び横方向に周期的に配置されている。
ここで、第1の同期パターンとしては、同じ符号パターンが各符号ブロックにおける左上のパターンブロックに配置されている。図では、第1の同期パターンを「S1」で表している。そして、第2の同期パターンとしては、同じ符号パターンが各符号ブロックにおける右から2列目で下から2行目のパターンブロックに配置されている。図では、第2の同期パターンを「S2」で表している。
また、X座標情報としては、符号パターンの同じ並びが、第1の同期パターンが配置されたのと同じ行の各パターンブロックに配置されている。Y座標情報としては、符号パターンの同じ並びが、第1の同期パターンが配置されたのと同じ列の各パターンブロックに配置されている。図では、X座標情報を表すパターンを「X01」、「X02」、…で表し、Y座標情報を表すパターンを「Y01」、「Y02」、…で表している。
更に、識別情報としては、符号パターンの同じ配列が、縦方向及び横方向に周期的に配置されている。図では、識別情報を表すパターンを「I01」、「I02」、…、「I16」で表している。但し、右から2列目で下から2行目のパターンブロックには第2の同期パターンが配置されるので、「I11」は欠番になっている。
そして、このようなレイアウトを採用することにより、例えば、図中、丸印で示した範囲が読み取られた場合のように、図4の符号ブロックの全体を含む範囲が読み取られていない場合であっても、後述する処理により、識別情報及び座標情報が得られる。
【0025】
ところで、本実施の形態では、m個のドット配置可能な領域から選択されるn個のドットを配置する領域の組み合わせによって符号パターンを表現している。同期パターンも、情報パターンと同様、この組み合わせによって表現されるため、目立たないパターンとなっている。その反面、画像の汚れや撮像素子の性能により、同期パターンにも、情報パターンと同程度に誤りが発生することになる。
尚、前述の通り、誤りには2種類ある。1つは、ドットの白抜けや余分なドットの検出が起こってドット数が変化した場合のように、誤りだと分かる誤りである。もう1つは、ドットの白抜け及び余分なドットの検出が同時に起こってドット数が変化しなかった場合のように、誤りだと分からない誤りである。
【0026】
この何れの誤りが発生した場合においても、同期パターンが検出されないので、情報パターンは復号されない。つまり、同期パターンは、情報パターンの読出し位置の検出や紙面の回転検出に用いられることから、高い精度で検出されることが必要とされる。
ここで、9C3方式における同期パターンが検出されない確率について考える。
例えば、白抜けによりドットが消失する確率をPとし、本来ドットが無い位置にドットが検出される確率をPとし、P=P=0.01であるとする。この場合、1つの符号パターンが正しく検出される確率をPBlockとすると、PBlock=(1−P×(1−P≒0.9135となる。これは、同期パターンでも同じである。即ち、同期パターンに誤りが発生する確率は、0.0865(=1−0.9135)であり、10回に1回程度の誤りが発生することとなる。
【0027】
このような同期パターンの検出誤り率の高さと同期パターンの重要性に鑑み、本実施の形態では、図4及び図5に示したように、1つの符号ブロックに2つの同期パターンを配置している。これに対し、各符号ブロックの左上のパターンブロックのみに同期パターンを配置するという考え方もある。そこで、以下、1つの符号ブロック内に1つの同期パターンを配置した場合と2つの同期パターンを配置した場合の識別情報の復号率を比較する。
【0028】
まず、図6(a)は、1つの符号ブロック内に1つの同期パターンを配置した場合のレイアウト及び各確率を示したものである。このレイアウトの場合、同期パターンが正しく検出される確率は、上述した1つの符号パターンが正しく検出される確率PBlockに等しく、PBlock=0.9135となる。また、識別情報そのものを表す情報パターンを配置するパターンブロック(情報ブロック)の数を10とすると、誤り訂正のために用いるパターンブロック(訂正ブロック)の数は6となり、RS符号による識別情報の復号確率PRS(16,10)は、PRS(16,10)≒0.9996となる。その結果、最終的な識別情報の復号率PIDは、PID=0.9135×0.9996≒0.9131となる。
【0029】
一方、図6(b)は、1つの符号ブロック内に2つの同期パターンを配置した場合のレイアウト及び各確率を示したものである。このレイアウトの場合、何れかの同期パターンが検出される確率P2Blockは、P2Block=1−(1−0.9135)=0.9925となる。(b)の場合、このように同期パターンが検出される確率は高くなる。しかしながら、(a)で識別情報のために使っていたパターンブロックに同期パターンを配置しているので、識別情報の訂正能力は下がってしまう。即ち、情報ブロックの数を(a)の場合と同じく10とすると、訂正ブロックの数は、偶数でなければならないので4となり、RS符号による識別情報の復号確率PRS(14,10)は、PRS(14,10)≒0.9932となる。その結果、最終的な識別情報の復号率PIDは、PID=0.9925×0.9932≒0.9858となる。従って、(b)のように2つの同期パターンを配置すれば、(a)のように1つの同期パターンしか配置しない場合に比較して、識別情報の復号率が改善されることが分かる。
【0030】
しかしながら、2つの同期パターンとして同じパターンを用いると、同期の役割である読出し位置の特定ができなくなってしまう。そこで、本実施の形態では、例えば、図3に示した2組の同期パターンの一方から第1の同期パターンを選択し、他方から第2の同期パターンを選択して利用することで、読出し位置の特定を可能にしている。
【0031】
尚、これまでの説明では、9C3方式を利用する場合を例として示したが、これには限らない。即ち、2組以上の同期パターンが得られ、残りの情報パターンを用いて所望の情報量を表現できるものであれば、如何なるmCn方式を利用してもよい。
このように、本実施の形態では、一定の条件を満たす限り、如何なるmCn方式を利用してもよいが、以降の説明においても、簡単のため、9C3方式の利用を前提とする。また、以下では、パターンブロックのことを単に「ブロック」ともいう。
【0032】
次いで、このような画像を生成する画像生成装置10について説明する。
図7は、画像生成装置10の構成例を示したブロック図である。
図示するように、画像生成装置10は、情報取得部11と、識別符号生成部12と、X座標符号生成部13と、Y座標符号生成部14と、符号配列生成部15と、パターン画像記憶部16と、符号画像生成部17とを備える。
【0033】
情報取得部11は、紙面又は紙面に印刷される文書の識別情報と、紙面上での座標情報とを取得する。そして、識別情報を識別符号生成部12に出力し、座標情報のうち、X座標情報をX座標符号生成部13に、Y座標情報をY座標符号生成部14に出力する。
【0034】
識別符号生成部12は、情報取得部11から取得した識別情報を符号化して識別符号を生成し、これを符号配列生成部15に出力する。本実施の形態では、識別情報を表す第2のビット列を取得する第2の取得手段の一例として、識別符号生成部12を設けている。
尚、この識別情報の符号化は、ブロック分割、RS符号化の処理を含む。
このうち、ブロック分割は、識別情報を構成するビット列を、RS符号化を行うために複数のブロックに分割する処理である。例えば、9C3方式で6ビットの情報を表現可能な情報パターンを用いる場合、60ビットの識別情報は、ブロック長が6ビットの10個のブロックに分割される。
また、RS符号化は、分割されたブロックに対してRS符号化を行い、誤り訂正のための冗長ブロックを付加する処理である。先の例において2ブロックの誤りを訂正可能なRS符号を採用したとすると、符号長は14ブロックとなる。
【0035】
X座標符号生成部13は、X座標情報を符号化してX座標符号を生成し、これを符号配列生成部15に出力する。Y座標符号生成部14は、Y座標情報を符号化してY座標符号を生成し、これを符号配列生成部15に出力する。本実施の形態では、媒体上の位置を表す第1のビット列を取得する第1の取得手段の一例として、X座標符号生成部13及びY座標符号生成部14を設けている。
尚、この座標情報の符号化は、M系列符号化、ブロック分割の処理を含む。
このうち、M系列符号化は、M系列を使用して座標情報を符号化する処理である。例えば、符号化したい座標情報の長さから必要なM系列の次数を求め、M系列を動的に生成することで座標符号を生成する。但し、予め符号化したい座標情報の長さが分かっている場合には、M系列を画像生成装置10のメモリ等に格納しておき、画像生成時にそれを読み出す構成としてもよい。
また、ブロック分割は、M系列を複数のブロックに分割する処理である。例えば、情報パターンとして16種類の符号パターンを選択したとすると、符号ブロックにおける各パターンブロックには4ビットの情報が格納される。従って、図4のようなレイアウトを有する符号ブロックに対して、X座標情報は、16ビット分格納される。そして、各ブロックに格納された4ビットに符号パターンを対応付けることにより、座標情報が符号パターンによって表される。
【0036】
符号配列生成部15は、識別符号生成部12にて生成された識別符号と、X座標符号生成部13及びY座標符号生成部14にて生成された座標符号と、識別符号及び座標符号の読出しを制御する第1の同期符号及び第2の同期符号とを2次元平面に配置して2次元の符号配列を生成する。ここで、同期符号とは、同期パターンのパターン値である。識別符号とは、識別情報を表す情報パターンのパターン値である。また、座標符号とは、座標情報を表す情報パターンのパターン値である。
パターン画像記憶部16は、図2に示した9C3方式における全符号パターンを記憶する。ここで、符号パターンには、上述したようにパターン値が付されており、各符号パターンはパターン値をキーとして読み出し可能になっている。
符号画像生成部17は、符号配列生成部15が生成した2次元の符号配列を参照し、符号配列における各パターン値に対応した符号パターンを選択して符号画像を生成する。本実施の形態では、第1の情報パターン画像の一例として、座標情報を表す情報パターンを用い、第1の情報パターン画像が配置される第1の領域の一例として、座標情報が埋め込まれる領域を用いている。また、第2の情報パターン画像の一例として、識別情報を表す情報パターンを用い、第2の情報パターン画像が配置される第2の領域の一例として、識別情報が埋め込まれる領域を用いている。更に、部分画像を生成する生成手段の一例として、符号画像生成部17を設けている。
【0037】
そして、この符号画像は、図示しない画像形成部に渡され、画像形成部が紙面に符号画像を形成する。このとき、画像形成部は、電子文書の文書画像と符号画像とを重畳した重畳画像を紙面に形成するようにしてもよい。また、このように重畳画像を形成する場合には、紙面に対するペンデバイスによる筆記データが電子文書上の適切な位置に反映されるよう電子文書上の位置と紙面上の位置との対応関係を管理することが望ましい。
【0038】
また、画像形成部は、符号画像を、例えば電子写真方式を用いて、Kトナー(カーボンを含む赤外光吸収トナー)、又は、特殊トナーにより形成する。
ここで、特殊トナーとしては、可視光領域(400nm〜700nm)における最大吸収率が7%以下であり、近赤外領域(800nm〜1000nm)における吸収率が30%以上の不可視トナーが例示される。ここで、「可視」及び「不可視」は、目視により認識できるかどうかとは関係しない。印刷された媒体に形成された画像が可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性の有無により認識できるかどうかで「可視」と「不可視」とを区別している。また、可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性が若干あるが、人間の目で認識し難いものも「不可視」に含める。
【0039】
次いで、この画像生成装置10の動作を説明する。
図8は、画像生成装置10の動作例を示したフローチャートである。
印刷指示があると、画像生成装置10では、情報取得部11が、紙面又は紙面に印刷される文書の識別情報と、紙面上に埋め込む座標情報とを取得する(ステップ101)。ここで、識別情報は、印刷を指示するPC等から取得してもよいし、画像生成装置10内で例えば自装置の識別番号と自装置内での一連番号とを組み合わせることにより生成してもよい。また、座標情報は、PC等で指定された用紙サイズの情報等に基づいて画像生成装置10内で生成するとよい。
【0040】
次に、識別符号生成部12は、情報取得部11から受け取った識別情報を符号化して識別符号を生成し、これを符号配列生成部15に出力する(ステップ102)。また、X座標符号生成部13は、情報取得部11から受け取ったX座標情報を符号化してX座標符号を生成し、これを符号配列生成部15に出力し、一方で、Y座標符号生成部14は、情報取得部11から受け取ったY座標情報を符号化してY座標符号を生成し、これを符号配列生成部15に出力する(ステップ103)。
【0041】
その後、符号配列生成部15は、符号ブロックの左上のブロックに対応する符号配列の位置に、第1の同期パターンのパターン値を配置する(ステップ104)。また、符号ブロックのそのブロックの右側のブロックに対応する符号配列の位置に、X座標情報を表す情報パターンのパターン値を配置し、符号ブロックのそのブロックの下側のブロックに対応する符号配列の位置に、Y座標情報を表す情報パターンのパターン値を配置する(ステップ105)。更に、符号ブロックのこれらのブロックに囲まれたブロックに対応する符号配列の位置に、識別情報を表す情報パターンのパターン値を配置する(ステップ106)。更にまた、符号ブロックの右から2列目で下から2行目のブロックに対応する符号配列の位置に、第2の同期パターンのパターン値を配置する(ステップ107)。
【0042】
そして、最後に、符号画像生成部17が、符号配列生成部15が生成した符号配列における各パターン値に対応する符号パターンをパターン画像記憶部16から読み出して配置することにより、符号画像を生成する(ステップ108)。
【0043】
次に、紙面に形成された符号画像を読み取って処理する画像処理装置20について説明する。
図9は、画像処理装置20の構成例を示したブロック図である。
図示するように、画像処理装置20は、画像読取部21と、ドット配列生成部22と、ブロック検出部23と、同期符号検出部24とを備える。また、識別符号検出部30と、識別符号復号部32と、X座標符号検出部40と、X座標符号復号部42と、Y座標符号検出部45と、Y座標符号復号部47と、情報出力部50とを備える。
【0044】
画像読取部21は、CCD(Charge Coupled Devices)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を用いて、紙面に印刷された符号画像を読み取る。
ドット配列生成部22は、読み取った符号画像からドットを検出し、ドットの位置を参照して、ドット配列を生成する。尚、符号画像からのドット検出の前処理として、読み取った画像に含まれるノイズを除去するための処理も行う。ここで、ノイズには、例えば、撮像素子感度のばらつきや電子回路により発生するノイズがある。ノイズ除去の処理の種類は、撮像系の特性に合わせるべきだが、ぼかし処理やアンシャープマスキング等の先鋭化処理を適用するとよい。また、ドットの検出は、次のように行う。即ち、まず、2値化処理によりドット画像の部分と、その他の背景画像の部分とを切り分け、2値化された個々の画像位置からドットの位置を検出する。その際、2値化された画像にノイズ成分が多数含まれる場合があるため、2値化された画像の面積や形状によりドットの判定を行うフィルタ処理を組み合わせる必要がある。その後、ドット配列の生成は、2次元の配列上で、例えば、ドットがある位置を「1」、ドットがない位置を「0」というように、画像として検出したドットをデジタルデータに置き換えることにより行う。本実施の形態では、部分画像を取得する画像取得手段の一例として、ドット配列生成部22を設けている。
【0045】
ブロック検出部23は、ドット配列上で、符号ブロック内のパターンブロックを検出する。即ち、符号ブロックと同じ大きさ及び形状のフレームで、パターンブロックと同じ大きさ及び形状のブロックを有するブロックフレームをドット配列上で適宜動かし、ブロック内のドット数が均等になる位置を正しいフレーム位置とし、各ブロック内のパターン値を格納した符号配列を生成する。
【0046】
同期符号検出部24は、ドット配列から検出された各符号パターンの種類を参照して、同期符号を検出する。また、同期符号検出部24は、検出した同期符号に基づいて、画像の回転の判定も行う。例えば、正方形の符号パターンを用いた場合、90度単位で回転している可能性がある。そこで、検出した同期符号が4種類の同期パターンのいずれに対応しているかによって、その向きを検出する。また、長方形の符号パターンを用いた場合、180度単位で回転している可能性がある。そこで、検出された同期符号が2種類の同期パターンのいずれに対応しているかによって、その向きを検出する。更に、同期符号検出部24は、このように検出された回転角度だけ符号配列を回転させて、符号配列を正しい向きに設定する。ところで、本実施の形態では、2種類の同期符号が検出対象となる。このうち第2の同期パターンが検出された場合は、その検出位置から第1の同期パターンの位置を求めて出力する。本実施の形態では、第1の同期パターン画像及び第2の同期パターン画像の少なくとも何れか一方を検出する検出手段の一例として、同期符号検出部24を設けている。
【0047】
識別符号検出部30は、角度が補正された符号配列から、同期符号の位置を基準にして識別符号を検出する。本実施の形態では、識別情報を表す第2のビット列を取得する第2のビット列取得手段の一例として、識別符号検出部30を設けている。
識別符号復号部32は、図8を参照して説明したRS符号の符号化処理で用いたパラメータ(ブロック数等)と同じパラメータを用いて識別符号を復号し、識別情報を出力する。
【0048】
X座標符号検出部40は、角度が補正された符号配列から、同期符号の位置を基準にしてX座標符号を検出する。本実施の形態では、部分画像が印刷された位置を表す第1のビット列を取得する第1のビット列取得手段の一例として、X座標符号検出部40を設けている。
X座標符号復号部42は、検出されたX座標符号からM系列の部分系列を取り出し、画像生成に使用したM系列におけるこの部分系列の位置を参照し、この位置を符号ブロックのシフト量で補正した値をX座標情報として出力する。
【0049】
Y座標符号検出部45は、角度が補正された符号配列から、同期符号の位置を基準にしてY座標符号を検出する。本実施の形態では、部分画像が印刷された位置を表す第1のビット列を取得する第1のビット列取得手段の一例として、Y座標符号検出部45を設けている。
Y座標符号復号部47は、検出されたY座標符号からM系列の部分系列を取り出し、画像生成に使用したM系列におけるこの部分系列の位置を参照し、この位置を符号ブロックのシフト量で補正した値をY座標情報として出力する。
【0050】
情報出力部50は、識別符号復号部32、X座標符号復号部42、Y座標符号復号部47からそれぞれ取得した識別情報、X座標情報、Y座標情報を出力する。
【0051】
次いで、この画像処理装置20の動作を説明する。尚、この動作の説明では、9C3方式の符号パターンが図4のレイアウトで配置されていることを前提とする。
まず、画像読取部21が、符号画像が印刷された媒体から、所定の大きさの領域の符号画像を読み取る。
次に、ドット配列生成部22が、ドットを検出した位置に「1」を、ドットを検出しなかった位置に「0」を設定したドット配列を生成する。
その後、ブロック検出部23が、このドット配列にブロックフレームを重ねて、全てのパターンブロック内のドットの数が「3」となるブロックフレームの位置を探索することで、パターンブロックの境界を検出する。本実施の形態において、符号ブロックは、パターンブロックが5個×5個で配置されたものとしている。従って、ブロックフレームとしても、5ブロック×5ブロックの大きさのものを用いる。
【0052】
ここで、ブロック検出部23の動作について説明する。
図10は、ブロック検出部23の動作例を示したフローチャートである。
まず、ブロック検出部23は、ドット配列生成部22からドット配列を取得する(ステップ201)。このドット配列の大きさは、(復号に必要なブロック数×ブロックの一辺のドット数+ブロックの一辺のドット数−1)である。本実施の形態では、復号に必要なブロック数は5×5であり、ブロックの一辺のドット数が3であるので、17×17のドット配列を取得する。
【0053】
次に、取得したドット配列に、ブロックフレームを重ね合わせる(ステップ202)。そして、カウンタI、Jに「0」を代入し、MaxBNにも「0」を代入する(ステップ203)。ここで、I、Jは、ブロックフレームを初期位置から移動させたステップ数をカウントするものである。画像の1ラインごとにブロックフレームを移動させ、そのとき移動させたライン数をカウンタI、Jでカウントする。また、MaxBNは、ブロック内で検出されるドット数が「3」となるブロック数をブロックフレームを移動させながらカウントしていったときに、最大となるカウント値を記録するものである。
【0054】
次に、ブロック検出部23は、ブロックフレームをX方向にI、Y方向にJ移動させる(ステップ204)。初期状態においてI、Jは「0」であるので、ブロックフレームは移動しない。そして、ブロックフレームの各ブロックに含まれるドット数をカウントして、ドット数が「3」となるブロックの数をカウントする。カウントしたブロック数はIB[I,J]に格納する(ステップ205)。IB[I,J]のI、Jには、ブロックフレームの移動量を示すIとJの値がそれぞれ記録される。
【0055】
次に、ブロック検出部23は、IB[I,J]とMaxBNとを比較する(ステップ206)。MaxBNは初期値が「0」であるので、最初の比較では、IB[I,J]がMaxBNよりも大きくなる。この場合、MaxBNにIB[I,J]の値を代入すると共に、MXにIの値を、MYにJの値を代入する(ステップ207)。尚、IB[I,J]がMaxBN以下である場合は、MaxBN、MX、MYの値はそのままにしておく。
【0056】
その後、ブロック検出部23は、I=2であるかどうかを判定する(ステップ208)。
ここで、I=2でない場合には、Iに「1」を加算する(ステップ209)。そして、ステップ204、205の処理を繰り返し行い、IB[I,J]とMaxBNとを比較していく(ステップ206)。
IB[I,J]が前回までのIB[I,J]の最大値であるMaxBNよりも大きいと、MaxBNにIB[I,J]の値を代入し、そのときのIの値をMXに、Jの値をMYに代入する(ステップ207)。また、MaxBNのほうがIB[I,J]よりも大きい場合には、I=2であるかどうかを判定する(ステップ208)。I=2となると、次にJ=2であるかどうかを判定する(ステップ210)。J=2でない場合には、Iに「0」を代入し、Jに「1」を加算する(ステップ211)。このような手順を繰り返し行い、(I,J)が(0,0)から(2,2)までで、IB[I,J]が最大のものを検出する。
【0057】
I=2、J=2までの処理が終了すると、ブロック検出部23は、保存しているMaxBNと閾値TBとを比較する(ステップ212)。閾値TBは、ドット数が「3」のブロックの数が復号可能な程度のものかを判定するための閾値である。
ここで、MaxBNが閾値TBよりも大きい場合には、ブロックフレームをMX、MYの位置に固定し、その位置で各ブロックのパターン値を検出する。そして、検出したパターン値を、各ブロックを識別する変数X、Yと共に符号配列PA[X,Y]としてメモリに記録する(ステップ213)。尚、このとき、対応するパターン値に変換することができなければ、パターン値として用いられていない「−1」を記録する。そして、ブロック検出部23は、MX、MYと、符号配列PA[X,Y]とを同期符号検出部24に出力する(ステップ214)。
一方、MaxBNが閾値TB以下である場合には、画像のノイズが大きく復号は不可能と判定し、復号不能を出力する(ステップ215)。
【0058】
次に、同期符号検出部24の動作について説明する。
図11は、同期符号検出部24の動作例を示したフローチャートである。
まず、同期符号検出部24は、ブロック検出部23からMX、MYと、符号配列PA[X,Y]とを取得する(ステップ251)。
次に、同期符号検出部24は、K、Lに「1」を代入する(ステップ252)。尚、KはX方向のブロック数を示すカウンタであり、LはY方向のブロック数を示すカウンタである。
【0059】
次に、同期符号検出部24は、PA[K,L]のパターン値が「64」かどうかを判定する(ステップ253)。
PA[K,L]のパターン値が「64」であれば、符号配列PA[X,Y]の回転は必要ないと判定し、同期符号のあるブロックのX座標SXにKを代入し、Y座標SYにLを代入する。また、ブロックフレームのX方向への移動量ShiftXにMXを代入し、Y方向への移動量ShiftYにMYを代入する(ステップ254)。
【0060】
次に、同期符号検出部24は、PA[K,L]のパターン値が「65」かどうかを判定する(ステップ255)。
PA[K,L]のパターン値が「65」であれば、符号配列PA[X,Y]を左方向に90度回転させる(ステップ256)。図3に示すようにパターン値「65」の符号パターンは、パターン値「64」の符号パターンを右方向に90度回転させた画像であるので、逆方向に90度回転させて画像を正立させている。尚、このとき、符号配列PA[X,Y]内の全てのパターン値が、左方向に90度回転させた場合のパターン値に変換される。
また、この回転に伴って、同期符号のあるブロックのX座標SXにLを代入し、Y座標SYに6−Kを代入する。また、ブロックフレームのX方向への移動量ShiftXにMYを代入し、Y方向への移動量ShiftYに2−MXを代入する(ステップ257)。
【0061】
次に、同期符号検出部24は、PA[K,L]のパターン値が「66」かどうかを判定する(ステップ258)。
PA[K,L]のパターン値が「66」であれば、符号配列PA[X,Y]を左方向に180度回転させる(ステップ259)。図3に示すようにパターン値「66」の符号パターンは、パターン値「64」の符号パターンを180度回転させた画像であるので、パターン値「66」の符号パターンを180度回転させて画像を正立させている。尚、このとき、符号配列PA[X,Y]内の全てのパターン値が、180度回転させた場合のパターン値に変換される。
また、この回転に伴って、同期符号のあるブロックのX座標SXに6−Kを代入し、Y座標SYに6−Lを代入する。また、ブロックフレームのX方向への移動量ShiftXに2−MXを代入し、Y方向への移動量ShiftYに2−MYを代入する(ステップ260)。
【0062】
次に、同期符号検出部24は、PA[K,L]のパターン値が「67」かどうかを判定する(ステップ261)。
PA[K,L]のパターン値が「67」であれば、符号配列PA[X,Y]を左方向に270度回転させる(ステップ262)。図3に示すようにパターン値「67」の符号パターンは、パターン値「64」の符号パターンを右に270度回転させた画像であるので、逆方向に270度回転させて画像を正立させている。尚、このとき、符号配列PA[X,Y]内の全てのパターン値が、左方向に270度回転させた場合のパターン値に変換される。
また、この回転に伴って、同期符号のあるブロックのX座標SXに6−Lを代入し、Y座標SYにKを代入する。また、ブロックフレームのX方向への移動量ShiftXに2−MYを代入し、Y方向への移動量ShiftYにMXを代入する(ステップ263)。
【0063】
次に、同期符号検出部24は、PA[K,L]のパターン値が「68」かどうかを判定する(ステップ273)。
PA[K,L]のパターン値が「68」であれば、符号配列PA[X,Y]の回転は必要ないと判定し、同期符号のあるブロックのX座標SXにK−3を代入し、Y座標SYにL−3を代入する。また、ブロックフレームのX方向への移動量ShiftXにMXを代入し、Y方向への移動量ShiftYにMYを代入する(ステップ274)。
【0064】
次に、同期符号検出部24は、PA[K,L]のパターン値が「69」かどうかを判定する(ステップ275)。
PA[K,L]のパターン値が「69」であれば、符号配列PA[X,Y]を左方向に90度回転させる(ステップ276)。図3に示すようにパターン値「69」の符号パターンは、パターン値「68」の符号パターンを右方向に90度回転させた画像であるので、逆方向に90度回転させて画像を正立させている。尚、このとき、符号配列PA[X,Y]内の全てのパターン値が、左方向に90度回転させた場合のパターン値に変換される。
また、この回転に伴って、同期符号のあるブロックのX座標SXにL−3を代入し、Y座標SYに6−K−2を代入する。また、ブロックフレームのX方向への移動量ShiftXにMYを代入し、Y方向への移動量ShiftYに2−MXを代入する(ステップ277)。
【0065】
次に、同期符号検出部24は、PA[K,L]のパターン値が「70」かどうかを判定する(ステップ278)。
PA[K,L]のパターン値が「70」であれば、符号配列PA[X,Y]を左方向に180度回転させる(ステップ279)。図3に示すようにパターン値「70」の符号パターンは、パターン値「68」の符号パターンを180度回転させた画像であるので、パターン値「70」の符号パターンを180度回転させて画像を正立させている。尚、このとき、符号配列PA[X,Y]内の全てのパターン値が、180度回転させた場合のパターン値に変換される。
また、この回転に伴って、同期符号のあるブロックのX座標SXに6−K−2を代入し、Y座標SYに6−L−2を代入する。また、ブロックフレームのX方向への移動量ShiftXに2−MXを代入し、Y方向への移動量ShiftYに2−MYを代入する(ステップ280)。
【0066】
次に、同期符号検出部24は、PA[K,L]のパターン値が「71」かどうかを判定する(ステップ281)。
PA[K,L]のパターン値が「71」であれば、符号配列PA[X,Y]を左方向に270度回転させる(ステップ282)。図3に示すようにパターン値「71」の符号パターンは、パターン値「68」の符号パターンを右に270度回転させた画像であるので、逆方向に270度回転させて画像を正立させている。尚、このとき、符号配列PA[X,Y]内の全てのパターン値が、左方向に270度回転させた場合のパターン値に変換される。
また、この回転に伴って、同期符号のあるブロックのX座標SXに6−L−2を代入し、Y座標SYにK−3を代入する。また、ブロックフレームのX方向への移動量ShiftXに2−MYを代入し、Y方向への移動量ShiftYにMXを代入する(ステップ283)。
【0067】
そして、ステップ254、257、260、263、274、277、280、283で、SX、SY、ShiftX、ShiftYに値が代入された場合、同期符号検出部24は、SXが0以下になったかどうかを判定する(ステップ284)。SXが0以下になっていない場合は、SXはそのままにし、0以下になった場合は、SXに「5」を加算する(ステップ285)。また、同期符号検出部24は、SYが0以下になったかどうかを判定する(ステップ286)。SYが0以下になっていない場合は、SYはそのままにし、0以下になった場合は、SYに「5」を加算する(ステップ287)。つまり、SX、SYは、符号ブロック内の第1の同期パターンの位置を示す値にして、PA[X,Y]、SX、SY、ShiftX、ShiftYを、識別符号検出部30、X座標符号検出部40、Y座標符号検出部45に出力する(ステップ264)。
また、PA[K,L]がパターン値「64」〜「71」のいずれでもなければ、同期符号検出部24は、K=5であるかどうかを判定する(ステップ265)。K=5でない場合には、Kに「1」を加算し(ステップ266)、ステップ253に戻る。K=5であれば、L=5であるかどうかを判定する(ステップ267)。L=5でない場合には、Kに「1」を代入し、Lに「1」を加算し(ステップ268)、ステップ253に戻る。即ち、ステップ253〜263、ステップ273〜287、ステップ264の処理を、パターン値「64」〜「71」のブロックを検出するまでK、Lの値を変更しながら繰り返し行う。また、K=5、L=5になっても、パターン値「64」〜「71」のブロックを検出することができなかった場合には、復号不能の判定信号を出力する(ステップ269)。
【0068】
次に、識別符号検出部30及び識別符号復号部32の動作について説明する。
図12は、識別符号検出部30及び識別符号復号部32の動作例を示したフローチャートである。
まず、識別符号検出部30は、同期符号検出部24から符号配列PA[X,Y]、SX、SYを取得する(ステップ301)。
次に、識別符号検出部30は、識別符号配列IA[X,Y]の全ての要素を「−1」で初期化する(ステップ302)。尚、この「−1」は、パターン値として用いられていない番号とする。そして、符号ブロックにおける各ブロックを識別するためのカウンタIX、IYに「1」を代入する(ステップ303)。ここで、IXは、X方向のブロック数を示すカウンタであり、IYは、Y方向のブロック数を示すカウンタである。
【0069】
また、識別符号検出部30は、IY−SYが「5」で割り切れるかどうかを判定する(ステップ304)。即ち、IYで特定される行に同期符号が配置されているかどうかを判定する。
ここで、IY−SYが「5」で割り切れた場合、つまり、この行に同期符号が配置されている場合は、識別符号を取り出す対象ではないため、IYに「1」を加算し(ステップ305)、ステップ304へ進む。
一方、IY−SYが「5」で割り切れなかった場合、つまり、この行に同期符号が配置されていない場合は、IX−SXが「5」で割り切れるかどうかを判定する(ステップ306)。即ち、IXで特定される列に同期符号が配置されているかどうかを判定する。
【0070】
ここで、IX−SXが「5」で割り切れた場合、つまり、この列に同期符号が配置されている場合は、識別符号を取り出す対象ではないため、IXに「1」を加算し(ステップ307)、ステップ306へ進む。
一方、IX−SXが「5」で割り切れなかった場合、つまり、この列に同期符号が配置されていない場合、識別符号検出部30は、IA[(IX−SX)mod5,(IY−SY)mod5]にPA[IX,IY]を代入する(ステップ308)。
【0071】
そして、IX=5であるかどうかを判定する(ステップ309)。
ここで、IX=5でない場合には、IXに「1」を加算して(ステップ307)、ステップ306〜308の処理をIX=5となるまで繰り返し行う。また、IX=5となると、次に、IY=5であるかどうかを判定する(ステップ310)。IY=5でない場合には、IXに「1」を代入し(ステップ311)、IYに「1」を加算して(ステップ305)、ステップ304〜309の処理をIY=5となるまで繰り返し行う。また、IY=5となると、識別符号検出部30は、IA[X,Y]から、識別符号が格納されていないIA[3,3]及びIA[4,3]を取り除き(ステップ312)、識別符号復号部32の処理に移る。
【0072】
即ち、識別符号復号部32は、IA[X,Y]を復号できるかどうかを判定する(ステップ313)。
ここで、IA[X,Y]を復号できると判定すると、識別符号復号部32は、IA[X,Y]から識別情報を得る(ステップ314)。また、IA[X,Y]を復号できないと判定すると、識別情報にN/Aを代入する(ステップ315)。
【0073】
次に、X座標符号検出部40及びX座標符号復号部42の動作について説明する。
図13は、X座標符号検出部40及びX座標符号復号部42の動作例を示したフローチャートである。
まず、X座標符号検出部40は、同期符号検出部24から符号配列PA[X,Y]、SX、SY、ShiftX、ShiftYを取得する(ステップ401)。
次に、X座標符号検出部40は、X座標符号配列XA[X]の全ての要素を「−1」で初期化する(ステップ402)。尚、この「−1」は、パターン値として用いられていない番号とする。そして、符号ブロックにおける各ブロックを識別するためのカウンタIX、IYに「1」を代入する。ここで、IXは、X方向のブロック数を示すカウンタであり、IYは、Y方向のブロック数を示すカウンタである。更に、X座標符号検出部40は、X座標符号配列における各要素を識別するためのカウンタKXにも「1」を代入する(ステップ403)。
【0074】
また、X座標符号検出部40は、IY−SYが「5」で割り切れるかどうかを判定する(ステップ404)。即ち、IYで特定される行に同期符号が配置されているかどうかを判定する。
ここで、IY−SYが「5」で割り切れなかった場合、つまり、この行に同期符号が配置されていない場合は、X座標符号を取り出す対象ではないため、IYに「1」を加算し(ステップ405)、ステップ404へ進む。
一方、IY−SYが「5」で割り切れた場合、つまり、この行に同期符号が配置されている場合、X座標符号検出部40は、IX−SXが「5」で割り切れるかどうかを判定する(ステップ406)。即ち、IXで特定される列に同期符号が配置されているかどうかを判定する。
【0075】
ここで、IX−SXが「5」で割り切れた場合、つまり、この列に同期符号が配置されている場合は、X座標符号を取り出す対象ではないため、IXに「1」を加算し(ステップ407)、ステップ406へ進む。
一方、IX−SXが「5」で割り切れなかった場合、つまり、この列に同期符号が配置されていない場合、X座標符号検出部40は、XA[KX]にPA[IX,IY]を代入する(ステップ408)。
【0076】
そして、IX=5であるかどうかを判定する(ステップ409)。
ここで、IX=5でない場合には、KXに「1」を加算し(ステップ410)、IXに「1」を加算して(ステップ407)、ステップ406〜408の処理をIX=5となるまで繰り返し行う。また、IX=5となると、X座標符号復号部42の処理に移る。
【0077】
即ち、X座標符号復号部42は、XA[X]を復号できるかどうかを判定する(ステップ411)。
ここで、XA[X]を復号できると判定すると、X座標符号復号部42は、XA[X]とShiftXからX座標情報を復号する(ステップ412)。また、XA[X]が復号できないと判定された場合は、X座標情報にN/Aを代入する(ステップ413)。
【0078】
尚、ここでは、X座標符号検出部40及びX座標符号復号部42の動作のみ説明したが、Y座標符号検出部45及びY座標符号復号部47も同様の動作を行う。
以上により、本実施の形態における画像処理装置20の動作説明を終了する。
【0079】
尚、上記の説明では、図4の符号ブロックにおいて、第2の同期パターンを右から2列目で下から2列目のパターンブロックに配置することとしたが、第2の同期パターンを配置するパターンブロックの位置は必ずしもこれには限らない。例えば、右から3列目で下から3列目のパターンブロックに配置してもよい。即ち、符号ブロックを単位としてパターン画像が繰り返し印刷された媒体上で第1の同期パターンの状態(汚れ等)の影響を受けない程度に離れた位置に配置されるのが望ましい。一般に、符号ブロックをX列×Y行とし、第1の同期パターンを1列目で1行目のパターンブロックに配置したとすると、第2の同期パターンは、Xs列目でYs行目のパターンブロックに配置するとよい。ここで、Xsは、(X+1)/2≦Xs≦(X+3)/2を満たす整数であり、Ysは、(Y+1)/2≦Ys≦(Y+3)/2を満たす整数である。
【0080】
また、上記では、図4の符号ブロックのレイアウトを前提として説明したが、これ以外のレイアウトを有する符号ブロックを採用してもよい。
例えば、X座標情報を表す情報パターンが配置される領域、及び、Y座標情報を表す情報パターンが配置される領域の両方又は一方を設けないレイアウトも考えられる。例えば、X座標情報を表す情報パターンが配置される領域を設けないレイアウトにおいて、第2の同期パターンは、例えば、符号ブロックの左から3列目又は4列目に配置するとよい。即ち、符号ブロックを単位としてパターン画像が繰り返し印刷された媒体上で第1の同期パターンの状態(汚れ等)の影響を受けない程度に離れた位置に配置されるのが望ましい。一般に、符号ブロックをX列とし、第1の同期パターンを1列目の任意のパターンブロックに配置したとすると、第2の同期パターンは、Xs列目の任意のパターンブロックに配置するとよい。ここで、Xsは、(X+1)/2≦Xs≦(X+3)/2を満たす整数である。
【0081】
更にまた、符号ブロックは、X方向とY方向のように互いに直交する方向に沿ってパターン画像を配置したものでなくてもよい。即ち、特定の方向とその方向とは異なる他の方向に沿ってパターン画像を配置したものであってもよい。この場合、座標情報を表す情報パターンとしては、特定の方向の座標情報を表す情報パターンをその方向に沿った特定の領域に配置し、他の方向の座標情報を表す情報パターンをその方向に沿った他の領域に配置するとよい。
【0082】
次に、本実施の形態における画像生成装置10及び画像処理装置20の具体的なハードウェア構成について説明する。
まず、画像処理装置20を実現するペンデバイス60について説明する。
図14は、ペンデバイス60の機構を示した図である。
図示するように、ペンデバイス60は、ペン全体の動作を制御する制御回路61を備える。また、制御回路61は、入力画像から検出した符号画像を処理する画像処理部61aと、そこでの処理結果から識別情報及び座標情報を抽出するデータ処理部61bとを含む。
そして、制御回路61には、ペンデバイス60による筆記動作をペンチップ69に加わる圧力によって検出する圧力センサ62が接続されている。また、媒体上に赤外光を照射する赤外LED63と、画像を入力する赤外CMOS64も接続されている。更に、識別情報及び座標情報を記憶するための情報メモリ65と、外部装置と通信するための通信回路66と、ペンを駆動するためのバッテリ67と、ペンの識別情報(ペンID)を記憶するペンIDメモリ68も接続されている。
【0083】
尚、図9に示した画像読取部21は、例えば、図14の赤外CMOS64にて実現される。また、ドット配列生成部22は、例えば、図14の画像処理部61aにて実現される。更に、図9に示したブロック検出部23、同期符号検出部24、識別符号検出部30、識別符号復号部32、X座標符号検出部40、X座標符号復号部42、Y座標符号検出部45、Y座標符号復号部47、情報出力部50は、例えば、図14のデータ処理部61bにて実現される。
【0084】
また、画像生成装置10にて実現される処理、及び、図14の画像処理部61a又はデータ処理部61bにて実現される処理は、例えば、汎用のコンピュータで実現してもよい。そこで、かかる処理をコンピュータ90で実現するものとし、コンピュータ90のハードウェア構成について説明する。
図15は、コンピュータ90のハードウェア構成を示した図である。
図示するように、コンピュータ90は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)91と、記憶手段であるメインメモリ92及び磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)93とを備える。ここで、CPU91は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、上述した各機能を実現する。また、メインメモリ92は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、磁気ディスク装置93は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
更に、コンピュータ90は、外部との通信を行うための通信I/F94と、ビデオメモリやディスプレイ等からなる表示機構95と、キーボードやマウス等の入力デバイス96とを備える。
【0085】
尚、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】9C3方式における符号パターンの一例を示した図である。
【図2】9C3方式における全符号パターンの一例を示した図である。
【図3】9C3方式における同期パターンの例を示した図である。
【図4】符号ブロックの基本的なレイアウトの例を示した図である。
【図5】符号ブロックの広範囲のレイアウトの例を示した図である。
【図6】符号ブロックに1つの同期パターンを配置した場合と2つの同期パターンを配置した場合とを比較して説明するための図である。
【図7】本実施の形態における画像生成装置の機能構成例を示したブロック図である。
【図8】本実施の形態における画像生成装置の動作例を示したフローチャートである。
【図9】本実施の形態における画像処理装置の機能構成例を示したブロック図である。
【図10】本実施の形態におけるブロック検出部の動作例を示したフローチャートである。
【図11】本実施の形態における同期符号検出部の動作例を示したフローチャートである。
【図12】本実施の形態における識別符号検出部等の動作例を示したフローチャートである。
【図13】本実施の形態におけるX座標符号検出部等の動作例を示したフローチャートである。
【図14】本実施の形態における画像処理装置を実現可能なペンデバイスの機構を示した図である。
【図15】本実施の形態を適用可能なコンピュータのハードウェア構成図である。
【符号の説明】
【0087】
10…画像生成装置、11…情報取得部、12…識別符号生成部、13…X座標符号生成部、14…Y座標符号生成部、15…符号配列生成部、16…パターン画像記憶部、17…符号画像生成部、20…画像処理装置、21…画像読取部、22…ドット配列生成部、23…ブロック検出部、24…同期符号検出部、30…識別符号検出部、32…識別符号復号部、40…X座標符号検出部、42…X座標符号復号部、45…Y座標符号検出部、47…Y座標符号復号部、50…情報出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体上の位置を表す第1のビット列を取得する第1の取得手段と、
前記媒体及び当該媒体に印刷された文書画像の少なくとも何れか一方の識別情報を表す第2のビット列を取得する第2の取得手段と、
前記媒体に埋め込み画像の構成要素として繰り返し印刷される部分画像であって、当該部分画像が印刷される位置を表す前記第1のビット列に対応する第1の情報パターン画像を第1の領域に配置し、前記第2のビット列に対応する第2の情報パターン画像を第2の領域に配置すると共に、当該第1の領域及び当該第2の領域を特定するための第1の同期パターン画像と、当該第1の領域及び当該第2の領域を特定するための当該第1の同期パターン画像とは異なる第2の同期パターン画像とを配置した部分画像を生成する生成手段と
を備えたことを特徴とする画像生成装置。
【請求項2】
前記生成手段は、互いに回転対称な複数のパターン画像からなる第1のパターン画像群に属するパターン画像を前記第1の同期パターン画像として配置し、互いに回転対称な複数のパターン画像からなる当該第1のパターン画像群とは異なる第2のパターン画像群に属するパターン画像を前記第2の同期パターン画像として配置した前記部分画像を生成することを特徴とする請求項1記載の画像生成装置。
【請求項3】
前記第1の領域は、特定の方向の位置を表す前記第1の情報パターン画像が当該特定の方向に一列に配置される特定の領域を含み、
前記生成手段は、前記第1の同期パターン画像を前記特定の領域に配置し、前記第2の同期パターン画像を前記第2の領域に配置した前記部分画像を生成することを特徴とする請求項1記載の画像生成装置。
【請求項4】
前記特定の領域は、前記部分画像内のX(X≧2)列の領域のうちの1列目の領域であり、
前記生成手段は、前記第2の同期パターン画像をXs((X+1)/2≦Xs≦(X+3)/2)列目の領域に配置した前記部分画像を生成することを特徴とする請求項3記載の画像生成装置。
【請求項5】
前記第1の領域は、前記特定の方向とは異なる他の方向の位置を表す前記第1の情報パターン画像が当該他の方向に一列に配置される他の領域を更に含み、
前記生成手段は、前記第1の同期パターン画像を前記特定の領域のうちの前記他の領域にも含まれる領域に配置した前記部分画像を生成することを特徴とする請求項3記載の画像生成装置。
【請求項6】
前記他の領域は、前記部分画像内のY(Y≧2)行の領域のうちの1行目の領域であり、
前記生成手段は、前記第2の同期パターン画像をYs((Y+1)/2≦Ys≦(Y+3)/2)行目の領域に配置した前記部分画像を生成することを特徴とする請求項5記載の画像生成装置。
【請求項7】
媒体に埋め込み画像の構成要素として繰り返し印刷された部分画像を取得する画像取得手段と、
前記部分画像に配置された複数のパターン画像から、当該部分画像内の領域を特定するための第1の同期パターン画像、及び、当該部分画像内の領域を特定するための当該第1の同期パターン画像とは異なる第2の同期パターン画像の少なくとも何れか一方を検出する検出手段と、
前記第1の同期パターン画像及び前記第2の同期パターン画像のうちの検出された同期パターン画像に基づいて特定される第1の領域に配置された第1の情報パターン画像に対応するビット列であって、前記部分画像が印刷された位置を表すビット列である第1のビット列を取得する第1のビット列取得手段と、
前記第1の同期パターン画像及び前記第2の同期パターン画像のうちの検出された同期パターン画像に基づいて特定される第2の領域に配置された第2の情報パターン画像に対応するビット列であって、前記媒体及び当該媒体に印刷された文書画像の少なくとも何れか一方の識別情報を表すビット列である第2のビット列を取得する第2のビット列取得手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
前記検出手段は、互いに回転対称な複数のパターン画像からなる第1のパターン画像群に属するパターン画像を前記第1の同期パターン画像として検出し、互いに回転対称な複数のパターン画像からなる当該第1のパターン画像群とは異なる第2のパターン画像群に属するパターン画像を前記第2の同期パターン画像として検出することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記第1の領域は、特定の方向の位置を表す前記第1の情報パターン画像が当該特定の方向に一列に配置される特定の領域を含み、
前記画像取得手段は、前記第1の同期パターン画像を前記特定の領域に配置し、前記第2の同期パターン画像を前記第2の領域に配置した前記部分画像を取得し、
前記検出手段は、前記第1の同期パターン画像が検出されなかった場合に、前記第2の同期パターン画像に基づいて当該第1の同期パターン画像を検出することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記第1の領域は、前記特定の方向とは異なる他の方向の位置を表す前記第1の情報パターン画像が当該他の方向に一列に配置される他の領域を更に含み、
前記画像取得手段は、前記第1の同期パターン画像を前記特定の領域のうちの前記他の領域にも含まれる領域に配置した前記部分画像を取得することを特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
【請求項11】
コンピュータに、
媒体上の位置を表す第1のビット列を取得する機能と、
前記媒体及び当該媒体に印刷された文書画像の少なくとも何れか一方の識別情報を表す第2のビット列を取得する機能と、
前記媒体に埋め込み画像の構成要素として繰り返し印刷される部分画像であって、当該部分画像が印刷される位置を表す前記第1のビット列に対応する第1の情報パターン画像を第1の領域に配置し、前記第2のビット列に対応する第2の情報パターン画像を第2の領域に配置すると共に、当該第1の領域及び当該第2の領域を特定するための第1の同期パターン画像と、当該第1の領域及び当該第2の領域を特定するための当該第1の同期パターン画像とは異なる第2の同期パターン画像とを配置した部分画像を生成する機能と
を実現させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータに、
媒体に埋め込み画像の構成要素として繰り返し印刷された部分画像を取得する機能と、
前記部分画像に配置された複数のパターン画像から、当該部分画像内の領域を特定するための第1の同期パターン画像、及び、当該部分画像内の領域を特定するための当該第1の同期パターン画像とは異なる第2の同期パターン画像の少なくとも何れか一方を検出する機能と、
前記第1の同期パターン画像及び前記第2の同期パターン画像のうちの検出された同期パターン画像に基づいて特定される第1の領域に配置された第1の情報パターン画像に対応するビット列であって、前記部分画像が印刷された位置を表すビット列である第1のビット列を取得する機能と、
前記第1の同期パターン画像及び前記第2の同期パターン画像のうちの検出された同期パターン画像に基づいて特定される第2の領域に配置された第2の情報パターン画像に対応するビット列であって、前記媒体及び当該媒体に印刷された文書画像の少なくとも何れか一方の識別情報を表すビット列である第2のビット列を取得する機能と
を実現させるためのプログラム。
【請求項13】
埋め込み画像の構成要素として部分画像が繰り返し印刷され、
前記部分画像は、
前記部分画像が印刷される位置を表す第1の情報パターン画像が配置された第1の領域と、
媒体及び当該媒体に印刷された文書画像の少なくとも何れか一方の識別情報を表す第2の情報パターン画像が配置された第2の領域と、
前記第1の領域及び前記第2の領域を特定するための第1の同期パターン画像が配置された第3の領域と、
前記第1の領域及び前記第2の領域を特定するための前記第1の同期パターン画像とは異なる第2の同期パターン画像が配置された第4の領域と
を含むことを特徴とする印刷媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−176249(P2009−176249A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−16815(P2008−16815)
【出願日】平成20年1月28日(2008.1.28)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】