説明

画像読み取り装置および光源装置

【課題】面光源を用いて光を照射する光源装置、あるいは面光源を用いて光を照射する光源装置を備えた画像読み取り装置において照度ムラを抑制する。
【解決手段】スキャナ光源31において、第1の有機EL素子31Lには給電端子36が、第2の有機EL素子31Rには給電端子37が電気的に接続している。このとき、給電端子36は第1の有機EL素子31Lの主走査方向の手前側にて配置され、給電端子37は第2の有機EL素子31Rの主走査方向の奥側に配置されている。そして、スキャナ光源31全体として、光照射対象である原稿の主走査方向にわたって均一に光を照射し、照度ムラを抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読み取り装置および光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やファクシミリ等の読み取り装置、コンピュータ入力用のスキャナ等として、原稿の画像情報を自動的に読み取る画像読み取り装置が用いられている。この種の画像読み取り装置では、光源を用いて原稿に光を照射し、原稿から反射する反射光をセンサにて受光することで原稿の画像を読み取っている。
【0003】
また、最近では、蛍光管やLED(発光ダイオード)等の光源に代わって、例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子等の面光源を用いた各種機器が実用化され始めている。この有機EL素子を画像読み取り装置に適用した先行技術として、例えば特許文献1には、面光源として有機EL素子を用い、原稿を載せる透明板を有機EL素子のガラス基板として共用する技術が記載されている。
【特許文献1】特開2001−28665号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、面光源の一つである有機EL素子を発光させる際には、有機EL素子の電極層に電荷(電子および正孔)を注入する。このとき有機EL素子を構成する電極層自体の抵抗により、電荷を注入する給電端子から遠い位置の光量が近い位置に比べて低下することがある。一方、画像読み取り装置では、原稿に光を照射する光源の照度ムラを考慮し、一般的にセンサで読み取った画像データに対し照度ムラを補正する処理が施される。しかしながら、上述のような画像データに対する補正は、読み取り画像データの解像度の低下につながる。
【0005】
本発明は、面光源を用いて光を照射する光源装置、あるいは面光源を用いて光を照射する光源装置を備えた画像読み取り装置において照度ムラを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、原稿の画像を読み取るセンサと、原稿の主走査方向に伸びて設けられて、当該原稿の画像読み取り位置に向けて光を照射する面光源と、原稿を反射した光を前記センサに結像するレンズとを備え、前記面光源は、長尺状の形状を有する第1の面発光部と、前記主走査方向の一端側に設けられ、前記第1の面発光部に電気的に接続して当該第1の面発光部に給電する第1の給電端子と、長尺状の形状を有する第2の面発光部と、前記主走査方向の他端側に設けられ、前記第2の面発光部に電気的に接続して当該第2の面発光部に給電する第2の給電端子とを備えたことを特徴とする画像読み取り装置である。
【0007】
請求項2に係る発明は、前記面光源は、基材と、第1電極層と、第2電極層と、当該第1電極層と当該第2電極層との間に設けられる発光層とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置である。
請求項3に係る発明は、前記レンズは、縮小レンズであり、前記第1の面発光部と前記第2の面発光部とは、前記第1電極層が長手方向の中央部で分割されてそれぞれ形成されることを特徴とする請求項2記載の画像読み取り装置である。
【0008】
請求項4に係る発明は、一端から他端に向けて一方向に伸びる第1の面発光部と、前記第1の面発光部の前記一端にて当該第1の面発光部に電気的に接続し、当該第1の面発光部に給電する第1の給電端子と、一端から他端に向けて一方向に伸びる第2の面発光部と、前記第2の面発光部の前記一端にて当該第2の面発光部に電気的に接続し、当該第2の面発光部に給電する第2の給電端子とを備え、前記第1の面発光部と前記第2の面発光部とを並べて配置することで長尺状光源を形成し、当該長尺状光源の一端側に前記第1の給電端子が配置され、当該長尺状光源の他端側に前記第2の給電端子が配置されることを特徴とする光源装置である。
【0009】
請求項5に係る発明は、前記長尺状光源は、前記第1の面発光部の前記一端と前記第2の面発光部の前記他端とが対峙して並列に配置されることを特徴とする請求項4記載の光源装置である。
請求項6に係る発明は、前記長尺状光源は、前記第1の面発光部の前記他端と前記第2の面発光部の前記他端とが対向して直列に配置されることを特徴とする請求項4記載の光源装置である。
請求項7に係る発明は、前記長尺状光源は、矩形状を有し、前記第1の給電端子は前記第1の面発光部の短辺に、前記第2の給電端子は前記第2の面発光部の短辺にそれぞれ取り付けられることを特徴とする請求項5又は6記載の光源装置である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、面光源を用いて光を照射する光源装置を備えた画像読み取り装置における照度ムラを抑制することが可能となる。
請求項2記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、例えば消費電力を低減することが可能となる。
請求項3記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、例えば縮小レンズにおけるコサイン4乗則の光量低下を考慮した光照射を行うことができる。
【0011】
請求項4記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、複数の面発光部を備えた長尺状光源における照度ムラをより抑制することが可能となる。
請求項5記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、長尺状光源の一端側から他端側にわたって光量の落ち込みをより低減することができる。
請求項6記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、長尺状光源の一端側から他端側にわたって光量の均一化を図ることが可能となる。
請求項7記載の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、光源装置の厚み方向の幅をより小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
<実施形態1>
図1は、実施形態1が適用される画像読み取り装置1の全体構成を示す図である。画像読み取り装置1は、積載された原稿束から原稿Pを順次搬送する原稿送り装置10と、画像を読み込むスキャナ装置20とを備えている。
【0013】
原稿送り装置10は、原稿束を積載する原稿収容部11、読み取りが終了した原稿Pを積載する排紙収容部12を備える。また、原稿送り装置10は、原稿収容部11から原稿Pを取り出して搬送する繰出しロール13を備える。繰出しロール13の原稿搬送方向下流側には、原稿Pを1枚ずつに捌く捌きロール14が設けられる。この捌きロール14は、繰出しロール13により供給される原稿Pを1枚ずつに捌きながら、供給される原稿Pをさらに下流側に向けて搬送する。原稿Pが搬送される搬送路15には、原稿搬送方向上流側から順に、レジロール16、搬送ロール17、プラテンロール18、アウトロール19A、および排出ロール19Bが設けられる。なお、以下の説明では、原稿Pが原稿収容部11に積載された状態で画像読み取り装置1の上側を向く面を原稿Pの表面と呼ぶ。
【0014】
レジロール16は、原稿Pにレジストレーション調整を施しながら、原稿Pを後述する原稿読み取り系に供給する。搬送ロール17は、搬送される原稿Pをプラテンロール18に向けさらに搬送する。プラテンロール18は、スキャナ装置20にて読み込み中の原稿Pの搬送をアシストする。アウトロール19Aは、スキャナ装置20にて読み込まれた原稿Pをさらに下流に搬送する。そして、排出ロール19Bは、読み込まれた原稿Pをさらに搬送するとともに排紙収容部12に排出する。
【0015】
また、図1に示すように、原稿送り装置10は、プラテンロール18とアウトロール19Aとの間にCIS(Contact Image Sensor)ユニット40を備えている。CISユニット40は、原稿Pに向けて光を照射するCIS光源41と、光学像を読み取るラインセンサ43とを有している。なお、図1に示すように、CISユニット40は、搬送路15の内側に設けられており原稿Pの裏面の画像を読み取るものである。
【0016】
スキャナ装置20は、上述した原稿送り装置10を開閉可能に支持するとともに、原稿送り装置10によって搬送される原稿Pの画像読み取りを行う。スキャナ装置20は、搬送路15の外側に配置されており、原稿Pの表面を読み取るものである。また、スキャナ装置20は、読み取りの際に原稿Pを静止した状態で載せておく第1プラテンガラス22A、後述する搬送読み取りの際に原稿送り装置10によって搬送される原稿Pを読み取るための光の開口部を有する第2プラテンガラス22Bを備えている。
なお、以下の説明において、第1プラテンガラス22Aと第2プラテンガラス22Bとを区別しない場合には、プラテンガラス22とよぶ。
【0017】
スキャナ装置20は、第2プラテンガラス22Bの下に静止し、あるいは第1プラテンガラス22Aの全体にわたって走査して画像を読み込むフルレートキャリッジ23、フルレートキャリッジ23から得られた光を結像部へ供給するハーフレートキャリッジ24を備えている。光源装置の一つとしてのフルレートキャリッジ23には、原稿Pに光を照射するスキャナ光源31、原稿Pから得られた反射光を受光する第1ミラー25Aが設けられている。一方、ハーフレートキャリッジ24には、第1ミラー25Aから得られた光を結像部へ供給する第2ミラー25Bおよび第3ミラー25Cが設けられている。
【0018】
また、スキャナ装置20は、結像用レンズ26とCCDイメージセンサ27とを備えている。これらのうち、結像用レンズ26は、第3ミラー25Cから得られた光学像を光学的に縮小する。CCDイメージセンサ27は、結像用レンズ26により結像された光学像を光電変換する。即ち、スキャナ装置20は、いわゆる縮小光学系による画像読み取りを行うものである。
【0019】
スキャナ装置20は、制御部28をさらに備えている。制御部28は、スキャナ装置20の画像読み取り動作における各部の制御や、読み取られた画像データの処理等を行う。また、制御部28は、原稿送り装置10における各種モータ、ロール等の動作や、CISユニット40における画像読み取り動作等の制御を行う。なお、制御部28における上記の機能はプログラムにより制御されたCPU等によって実現される。
【0020】
また、スキャナ装置20は、第1プラテンガラス22Aと第2プラテンガラス22Bとの間に、原稿送り装置10において搬送される原稿を案内するガイド81が設けられており、さらにガイド81の下部には、原稿の搬送方向に直交する方向(主走査方向に対応)に沿って伸びる白基準板82が装着されている。
【0021】
白基準板82は、白色の部材であり、スキャナ光源31の光照射方向と対向して配置されている。この白基準板82は、原稿Pの主走査方向の照度分布に対応する補正用データ(シェーディングデータ)を取得する際に用いるものである。本実施の形態の画像読み取り装置1では、白基準板82に対してスキャナ光源31から光を照射し、白基準板82から反射した反射光をCCDイメージセンサ27にて読み取り、原稿Pの主走査方向の照度分布に対応する補正用データ(シェーディングデータ)を予め取得する。そして、実際の原稿読み取り動作時には、原稿Pを読み取って得られた画像データに対し、シェーディングデータを用いて補正(シェーディング補正)を行う。
なお、CISユニット40におけるCIS光源41のシェーディング補正については、例えばガイド81に白色の部材を用いて、同様にシェーディング補正を行っても良い。
【0022】
図2は、スキャナ光源31について説明するための図である。
図2(a)は図1に示す画像読み取り装置1と同じ方向から見たフルレートキャリッジ23であり、図2(b)はプラテンガラス22側から見たフルレートキャリッジ23である。なお、図1に示す画像読み取り装置1の紙面手前を「手前側」とし、紙面奥を「奥側」として以下の説明を行う。
スキャナ光源31は、原稿Pの画像読み取りの際に原稿Pに向けて光を照射するものであり、面状光源である。また、実施形態1が適用される面光源あるいは長尺状光源としてのスキャナ光源31には有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子を用いている。
【0023】
スキャナ光源31は、第1の面発光部として機能する第1の有機EL素子31Lと第2の面発光部として機能する第2の有機EL素子31Rとを有している。そして、図2(a)に示す例では、第1の有機EL素子31Lは画像読み取り位置を挟んで左側に、第2の有機EL素子31Rは右側に取り付けられている。また、図2(b)に示すように、第1の有機EL素子31Lおよび第2の有機EL素子31Rは、矩形状且つ平板状であり主走査方向に伸びて設けられている。また、第1の有機EL素子31Lと第2の有機EL素子31Rとは、略平行に取り付けられている。そして、第1の有機EL素子31Lおよび第2の有機EL素子31Rの発光面は、それぞれ画像読み取り位置に向けられている。なお、本実施形態における有機EL素子の長手方向の長さは、読み取り対象である原稿Pの主走査方向の長さ(例えばA4長手幅297mm)に対応したサイズとなっている。
【0024】
第1の有機EL素子31Lおよび第2の有機EL素子31Rは、図2(a)に示すように、ガラス基材32と、ガラス基材32の上に形成される透明正極33、さらに透明正極33の上に積層される発光層34、および発光層34の上に形成される負極35をそれぞれ備えている。なお、本実施形態では、透明正極33が第1電極層として機能し、負極35が第2電極層として機能している。
【0025】
そして、図2(a)に示すように、第1の有機EL素子31Lには、給電端子36が電気的に接続している。給電端子36は、正極端子36Pと負極端子36Nとを備えており、正極端子36Pが透明正極33に、負極端子36Nが負極35に各々接続している。また、図2(b)に示すように、給電端子36は第1の有機EL素子31Lの手前側に取り付けられている。さらに、給電端子36は、矩形状を有する第1の有機EL素子31Lの長手方向の端部(短辺)に取り付けられている。
【0026】
一方、第2の有機EL素子31Rには、給電端子37が電気的に接続している。給電端子37は、正極端子37Pと負極端子37Nとを備えており、正極端子37Pが透明正極33に接続し、負極端子37Nが負極35に接続している(不図示)。また、図2(b)に示すように、給電端子37は第2の有機EL素子31Rの奥側に取り付けられている。このとき、給電端子37は、給電端子36と同様に、矩形状を有する第2の有機EL素子31Rの長手方向の端部(短辺)に取り付けられる。
また、給電端子36および給電端子37は、それぞれ制御部28によって制御される電源(不図示)に接続している。
【0027】
上記の内容をまとめると、図2(b)に示すように、第1の有機EL素子31Lは、一端31L1から他端31L2に向けて一方向に伸びている。一方、第2の有機EL素子31Rは、一端31R1から他端31R2に向けて一方向に伸びている。そして、第1の有機EL素子31Lの一端31L1と第2有機EL素子31Rの他端31R2とが(あるいは第1の有機EL素子31Lの他端31L2と第2有機EL素子31Rの一端31R1とが)、対峙するように並列に配置されてスキャナ光源31を構成している。
また、スキャナ光源31全体を長尺状光源としてみたときに、スキャナ光源31の一端側(図2の例では手前側)に給電端子36が配置され、スキャナ光源31の他端側(図2の例では奧側)に給電端子37が配置されている。
【0028】
上述したように、第1の有機EL素子31Lに接続する給電端子36と、第2の有機EL素子31Rに接続する給電端子37とは、それぞれ手前側(一端側)、奥側(他端側)といったように主走査方向に互い違いに取り付けられている(図2(b)参照)。
なお、実施形態1の画像読み取り装置1では、給電端子36と給電端子37とを、それぞれ第1の有機EL素子31Lあるいは第2の有機EL素子31Rの短辺に取り付けることにより、フルレートキャリッジ23の厚み(図2(a)に示すフルレートキャリッジ23の上下方向の幅)、ひいてはスキャナ装置20の厚みを小さくしている。
【0029】
次に、図3を参照しながら、CISユニット40について詳細に説明する。
図3(a)は図1に示す画像読み取り装置1と同じ方向から見たCISユニット40の拡大図であり、図3(b)は図1に示す状態にてスキャナ装置20側からみたCISユニット40である。
光源装置の一つとしてのCISユニット40は、原稿Pに向けて光を照射するCIS光源41と、原稿Pを反射した光をラインセンサ43に結像する等倍レンズアレイ42と、等倍レンズアレイ42によって結像された光学像を光電変換するラインセンサ43とを含んで構成される。すなわちCISユニット40は、いわゆる等倍光学系により画像読み取りを行うものである。なお、ラインセンサ43には、CCDやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ、密着型センサ等を用いることができる。
【0030】
面光源あるいは長尺状光源としてのCIS光源41は、原稿Pの画像読み取りの際に原稿Pに向けて光を照射するものである。実施形態1が適用されるCIS光源41には、スキャナ光源31と同様に第1の有機EL素子31L及び第2の有機EL素子31Rを用いている。そして、CIS光源41は、図3(a)に示す例では、画像読み取り位置を挟んで左側に取り付けられた第1の有機EL素子31Lと、右側に取り付けられた第2の有機EL素子31Rとを有している。
【0031】
また、図3(b)に示すように、CISユニット40において、第1の有機EL素子31Lの手前側に給電端子36が、第2の有機EL素子31Rの奧側に給電端子37が電気的に接続している。なお、第1の有機EL素子31Lと給電端子36との電気的な接続、第2の有機EL素子31Rと給電端子37との電気的な接続の詳細については、上述したスキャナ光源31と同様である。
また、実施形態1のCISユニット40においても、給電端子36および給電端子37を各々第1の有機EL素子31L、第2の有機EL素子31Rの短辺に取り付けて、CISユニット40の厚み、ひいては原稿送り装置10の厚みを小さくしている。
【0032】
ここで、実施形態1が適用される画像読み取り装置1の読み取り動作について説明する。
原稿収容部11から搬送路15を搬送されてきた原稿Pが第2プラテンガラス22Bの上を通過するとき、フルレートキャリッジ23およびハーフレートキャリッジ24は、図1に実線で示す位置に停止した状態に待機する。このとき、不図示の電源により、給電端子36および給電端子37に電圧が印可される。そして、第1の有機EL素子31Lおよび第2の有機EL素子31Rが発光し、原稿Pの表面に向けてスキャナ光源31から光が照射される。原稿Pを反射した反射光は、第1ミラー25A、第2ミラー25B、および第3ミラー25Cを経て結像用レンズ26に供給される。さらに、結像用レンズ26により結像された光学像をCCDイメージセンサ27が読み取る。このような画像読み取りが原稿Pの副走査方向にわたって行われ、原稿Pの表面1枚分の原稿読み取りが完了する。
【0033】
一方、CISユニット40では、原稿Pが画像読み取り位置に到達すると、上述したようにCIS光源41における第1の有機EL素子31Lおよび第2の有機EL素子31Rに電圧が印可され、CIS光源41から原稿Pに向けて光が照射される。そして、等倍レンズアレイ42によって結像された光学像をラインセンサ43が読み取る。このような画像読み取りが原稿Pの副走査方向にわたって行われ、原稿Pの裏面1枚分の原稿読み取りが完了する。
以上のように、実施形態1の画像読み取り装置1は、1回の搬送にて原稿Pの表裏面の画像読み取りを実行する。なお、原稿Pの表面のみを読み取る場合には、CISユニット40による原稿Pの裏面の読み取り動作は実行しない。
【0034】
また、第1プラテンガラス22Aの上に原稿Pを載せて読み取る固定読み取りの場合、原稿Pが第1プラテンガラス22Aの上にセットされ、読み取りが開始されると、フルレートキャリッジ23とハーフレートキャリッジ24とが、2:1の割合で画像読み取り方向(図1白抜き矢印方向)に移動を開始する。このとき、上述したようにフルレートキャリッジ23のスキャナ光源31から原稿Pに向けて光が照射される。そして、原稿Pからの反射光は、第1ミラー25A、第2ミラー25B、および第3ミラー25Cの順に反射され結像用レンズ26に導かれる。結像用レンズ26に導かれた光は、CCDイメージセンサ27の受光面に結像される。以上のような画像読み取り動作を原稿P全体にわたって実行することで、原稿Pの表面1枚分の原稿読み取りが完了する。
【0035】
ここで、上述した画像読み取りにおいて、スキャナ光源31あるいはCIS光源41から照射される光の主走査方向の照度分布について説明する。
図4は、スキャナ光源31の主走査方向の照度分布を説明するための図である。図4(a)は、第1の有機EL素子31Lが照射する光の照度分布を示している。また、図4(b)は、第2の有機EL素子31Rが照射する光の照度分布を示している。図4(c)は、第1の有機EL素子31Lおよび第2の有機EL素子31Rから原稿Pに向けて照射される光の照度分布を示している。
なお、以下の各照度分布は、CIS光源41に関しても同様である。また、図4に示す手前側、奥側の位置関係については、図2あるいは図3を参照しながら説明したものと対応している。
【0036】
図4(a)に示すように、第1の有機EL素子31Lの長手方向の照度分布は、給電端子36が接続している側(手前側)が大きく、給電端子36から遠ざかる(奥側に向かう)に従って光量が小さくなる。一方、図4(b)に示すように、第2の有機EL素子31Rの長手方向の照度分布は、給電端子37が接続している側(奧側)の光量が大きく、給電端子37から遠ざかる(手前側にくる)に従って光量が小さくなる。また、第1の有機EL素子31Lおよび第2の有機EL素子31Rに印加する電圧は略同じに設定されているため、両者の光量の最大値と最小値とは略同じになっている。
【0037】
そして、図4(c)に示すように、スキャナ光源31から原稿Pに向けて照射される光の照度分布は、手前側から奥側にわたって光量が均一になっていることがわかる。このように、第1の有機EL素子31Lの給電端子36と、第2の有機EL素子31Rの給電端子37とを互い違いに配置することで、スキャナ光源31全体として原稿Pに向けて照射する光の照度分布をスキャナ光源31の長手方向にわたって均一にしている。すなわち、スキャナ光源31の手前側から奧側にわたって照度ムラを抑制している。これにより、例えば上述したシェーディング補正等における補正の際に、スキャナ光源31を起因とする光量ムラの補正量を小さくし、読み取り画像の解像度の低下を抑制している。
【0038】
なお、実施形態1において、例えばスキャナ光源31において4本の有機EL素子を取り付けた場合、有機EL素子に接続する給電端子を一端に偏らせて取り付けるのではなく、例えば手前側、奥側とで給電端子の数が同じになるように配置することで、上述したように、主走査方向(長手方向)にわたった照度分布を均一化させても良い。
また、例えばスキャナ光源31に1本の有機EL素子を用いる場合には、透明正極を有機EL素子の副走査方向の中央部で分割し、さらに、分割した透明電極に対し手前側と奥側とにそれぞれ給電端子を接続することで同様に照度分布の均一化を図っても良い。
【0039】
<実施形態2>
ここで、最近では画像読み取り装置の小型化の要請を受け、光学系の全長やCCDイメージセンサ27の長さを抑えるために、結像用レンズ26として焦点距離の短いレンズが用いられるようになっている。この結果、結像用レンズ26における所謂コサイン4乗則(cos則)により、CCDイメージセンサ27における受光光量がCCDイメージセンサ27の端部に向かうに従い低下してしまうという性質がある。
【0040】
図5は、結像用レンズ26のコサイン4乗則による光量低下を説明するための図である。
図5(a)はコサイン4乗則を説明するための図であり、図5(b)はCCDイメージセンサ27にて受光される光の光量を説明する図である。
図5(a)に示すように、光軸上(光軸に対する角度θ=0°)における像面照度を1とした場合、光軸に対する角度が18°となる箇所の像面照度は、コサイン4乗則により、約0.8程度となる。また、光軸に対する角度が27°となる箇所の像面照度は、約0.6程度となる。即ち、光軸から離れるに従い像面照度が低下する。
さらに、上記の内容をスキャナ装置20に展開すると、図5(b)に示すように、例えば白基準板82に対し主走査方向にわたって光量が均一な光を照射したとき、CCDイメージセンサ27が受光する際には、中央部と比較して両端部の光量が落ち込むことになる。
【0041】
図6は、実施形態2が適用される画像読み取り装置1について説明するための図である。なお、実施形態1で既に説明した部材等と同様なものについては、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
面光源あるいは長尺状光源として機能するスキャナ光源51は、図6(a)に示す例では、画像読み取り位置を挟んで、フルレートキャリッジ23のハウジングの左側に取り付けられる第3の有機EL素子52と、右側に取り付けられる反射部材61とを備えている。
【0042】
第3の有機EL素子52は、矩形状且つ平板状であり(図6(c)参照)、画像読み取り装置1の主走査方向に伸びて設けられている。反射部材61は、同様に矩形状を有する板状の部材であり、第3の有機EL素子52と略平行に、第3の有機EL素子52の発光面に対向して取り付けられている。この反射部材61は、第3の有機EL素子52から発せられた光のうち、原稿Pに向けて直接進行しない光を原稿Pに向けて反射するものである。
このように反射部材61を設けることにより、画像読み取り位置を挟んで両端から効率的な光照射を行っている。また、画像読み取り位置に対して両端から光を照射し、例えば切り貼り等がなされた原稿Pを読み取る際に、切り貼り等の段差による影の発生を抑制している。
【0043】
第3の有機EL素子52は、図6(b)示す例では、ガラス基材53と、その上に形成される第1透明正極54Aおよび第2透明正極54Bと、発光層55と、負極56とを備えている。そして、図6(c)に示すように、第1透明正極54Aと第2透明正極54Bとは、第3の有機EL素子52の長手方向の略中央にて対称に設けられている。すなわち、第1透明正極54Aと第2透明正極54Bとは正極層として分離しており、それぞれ手前側、奧側とで2つの領域を形成している。
なお、実施形態1における第1の有機EL素子31Lの透明正極33と比較すると、透明正極33を主走査方向の略中央でスリットにより分割したように形成されている。そして、第1透明正極54Aおよび第2透明正極54Bは、スリットを軸に対称となるように形成されている。
【0044】
さらに、図6(b)に示すように、第3の有機EL素子52の長手方向の端部には、第1の給電端子57と第2の給電端子58とが各々接続している。第1の給電端子57は、正極端子57Pと負極端子57Nを有している。そして、第3の有機EL素子52の主走査方向の手前側にて、正極端子57Pは第1透明正極54Aに、負極端子57Nは負極56に電気的に接続している。
一方、第2の給電端子58は、正極端子58Pと負極端子58Nとを有している。そして、第3の有機EL素子52の主走査方向の奥側にて、正極端子58Pは第2透明正極54Bに、負極端子58Nは負極56に電気的に接続している。よって、第3の有機EL素子52に接続する第1の給電端子57と第2の給電端子58とは、第3の有機EL素子52の長手方向において相反する端部に設けられている。また、第1の給電端子57と第2の給電端子58とは、主走査方向の中央部を軸に略対称に配置されている。
【0045】
また、第1の給電端子57および第2の給電端子58は、各々不図示の電源に接続しており、予め定められたタイミングにて電源から電力の供給を受ける。
なお、スキャナ光源51において、第1透明正極54Aと発光層55と負極56とによって第1の発光領域(第1の発光部)が構成され、第2透明正極54Bと発光層55と負極56とによって第2の発光領域(第2の発光部)が構成される。
【0046】
上記の内容をまとめると、図6(c)に示すように、第3の有機EL素子52における第1の発光領域は、一端54A1から他端54A2に向けて一方向に伸びている。一方、第3の有機EL素子52における第2の発光領域は、一端54B1から他端54B2に向けて一方向に伸びている。そして、第1の発光領域の他端54A2と第2の発光領域の他端54B2とが対向して直列に配置され、スキャナ光源51を構成している。
また、スキャナ光源51全体を長尺状光源としてみたときに、スキャナ光源51の一端側(図6の例では手前側)に給電端子57が配置され、スキャナ光源51の他端側(図6の例では奧側)に給電端子58が配置されている。
【0047】
実施形態1において説明した場合と同様に実際に読み取り動作が実行されると第3の有機EL素子52に対し、第1の給電端子57および第2の給電端子58によって電圧が印可される。なお、このとき第1の給電端子57と第2の給電端子58とによって印可される電圧は略同じに設定されている。
そして、第1の給電端子57および第2の給電端子58によって電圧が印可されると、第1の発光領域および第2の発光領域が発光し、スキャナ光源51から原稿Pに向けて光が照射される。原稿Pを反射した光は、第1ミラー25A等によって結像用レンズ26に導かれ、さらに、結像用レンズ26によりCCDイメージセンサ27に結像される。
【0048】
図7は、スキャナ光源51の照射光およびCCDイメージセンサ27の受光光の照度分布について説明するための図である。
図7(a)はスキャナ光源51から照射される光の主走査方向の照度分布を示しており、図7(b)はCCDイメージセンサ27が受光する際の照度分布を示している。なお、この照度分布については、例えば上述した白基準板82に対して光を照射した場合を例にしている。
【0049】
図7(a)に示すように、第1の発光領域において第1の給電端子57に近い領域の光量は大きく、第1の給電端子57から遠い側の光量は小さくなっている。一方、第2の発光領域において第2の給電端子58に近い領域の光量は大きく、第2給電端子58から遠い側の光量は小さくなっている。このため、第3の有機EL素子52全体で見れば、長手方向の両端部の光量と比較して、中央部の光量が小さくなっている。即ち、スキャナ光源51では、第3の有機EL素子52の主走査方向(長手方向)の略中央を中心に照度分布がほぼ対称となる。
【0050】
図7(a)に示したように、実施形態2の第3の有機EL素子52の特性は、両端部の光量よりも中央付近の光量が小さくなっている。一方、結像用レンズ26の特性は、図5(b)に示したように、透過光の光量が中央部よりも両端部で落ち込む。このため、第3の有機EL素子52から照射され、結像用レンズ26を透過した光は、第3の有機EL素子52と結像用レンズ26の特性により、結像用レンズ26の主走査方向にわたって均一な状態に近づく。
すなわち、実施形態2におけるスキャナ光源51は、主走査方向の中央部の光量が小さく両端側の光量が大きくなり、かつ、光軸上(図5参照)に対応する中央部を中心として照度分布をほぼ対称にしている。これにより、実施形態2の画像読み取り装置1では、結像用レンズ26におけるコサイン4乗則の性質を考慮し、主走査方向にわたって照度分布の一様化を図っている。
【0051】
なお、実施形態2のスキャナ光源51において、画像読み取り位置を中心にして一方側に第3の有機EL素子52を配置し、他方側に反射部材61を対向配置させる例を用いて説明した。しかしながら、反射部材61に代えて第3の有機EL素子52をさらに設け、画像読み取り位置に向けて2本の第3の有機EL素子52から光を照射するようにしても構わない。
【0052】
また、CISユニット40におけるCIS光源41に代えて、上記のスキャナ光源51(第3の有機EL素子52)を用いることもできる。この場合、第3の有機EL素子52には両端から給電がなされるため、一方側に給電端子を備えた場合における他端側の光量低下に比べて、スキャナ光源51における光量低下の落ち込み量は低減される。
【0053】
次に、図8を参照しながら、上述した画像読み取り装置1の変形例(スキャナユニット70を備える例)について説明する。なお、実施形態1あるいは実施形態2と同様な部材等については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図8は、スキャナユニット70を説明するための図である。
図8に示すように、スキャナユニット70は、原稿Pに向けて光を照射するスキャナ光源31、後段の結像用レンズ26に原稿Pからの反射光を供給するミラー71A、71B、71C、71D、結像用レンズ26およびCCDイメージセンサ27を備えている。そして、スキャナユニット70では、上記の部材が一つの筐体に纏められ一体となっている。
また、スキャナユニット70は、フルレートキャリッジ23(あるいはCISユニット40)と同様に、第1プラテンガラス22Aに置かれた原稿Pをスキャンしたり、また、第2プラテンガラス22Bの下方に静止して原稿送り装置10により搬送される原稿Pの画像を読み取ったりするものである。
【0054】
スキャナユニット70に設けられるスキャナ光源31は、実施形態1と同様に、第1の有機EL素子31Lに接続する給電端子36と、第2の有機EL素子31Rに接続する給電端子37とが主走査方向の一端側と他端側とに配置されている。
このようなスキャナユニット70においても、有機EL素子に電気的に接続する給電端子の配置を上述のように設定することで、結像用レンズ26におけるコサイン4乗則の性質を考慮し、主走査方向にわたって照度分布の一様化を図っている。そして、スキャナユニット70においても、原稿Pの主走査方向にわたって均一な光照射を行いながら原稿Pの画像を読み取っている。
【0055】
なお、上述した実施形態1および2が適用されるスキャナ光源31に関し、第1の面発光部および第2の面発光部として、面状の導光板あるいは面状の拡散部材と、有機EL素子とを用いる構成を採用しても良い。即ち、導光板あるいは拡散部材の端部から有機EL素子によって光を入射させ、導光板あるいは拡散部材を面状に発光させる。このとき、実施形態1あるいは2において説明したように、有機EL素子に接続する給電端子を主走査方向において互い違いに取り付ける。
また、上述した実施形態1および2が適用される有機EL素子の構成に関して、透明正極を用いた例について説明した。しかしながら、有機EL素子の構造として透明正極を用いる例に限定する意味ではない。例えば、陰極層を透明陰極とする有機EL素子を用いても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】実施形態1が適用される画像読み取り装置の全体構成を示す図である。
【図2】スキャナ光源を説明するための図である。
【図3】CISユニットを説明するための図である。
【図4】スキャナ光源の主走査方向の照度分布を説明するための図である。
【図5】結像用レンズのコサイン4乗則による光量低下を説明するための図である。
【図6】実施形態2が適用される画像読み取り装置を説明するための図である。
【図7】スキャナ光源の照射光およびCCDイメージセンサの受光光の照度分布について説明するための図である。
【図8】スキャナユニットを説明するための図である。
【符号の説明】
【0057】
1…画像読み取り装置、10…原稿送り装置、20…スキャナ装置、23…フルレートキャリッジ、31…スキャナ光源、31L…第1の有機EL素子、31R…第2の有機EL素子、40…CISユニット、41…CIS光源、51…スキャナ光源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿の画像を読み取るセンサと、
原稿の主走査方向に伸びて設けられて、当該原稿の画像読み取り位置に向けて光を照射する面光源と、
原稿を反射した光を前記センサに結像するレンズとを備え、
前記面光源は、
長尺状の形状を有する第1の面発光部と、
前記主走査方向の一端側に設けられ、前記第1の面発光部に電気的に接続して当該第1の面発光部に給電する第1の給電端子と、
長尺状の形状を有する第2の面発光部と、
前記主走査方向の他端側に設けられ、前記第2の面発光部に電気的に接続して当該第2の面発光部に給電する第2の給電端子と
を備えたことを特徴とする画像読み取り装置。
【請求項2】
前記面光源は、基材と、第1電極層と、第2電極層と、当該第1電極層と当該第2電極層との間に設けられる発光層とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
【請求項3】
前記レンズは、縮小レンズであり、
前記第1の面発光部と前記第2の面発光部とは、前記第1電極層が長手方向の中央部で分割されてそれぞれ形成されることを特徴とする請求項2記載の画像読み取り装置。
【請求項4】
一端から他端に向けて一方向に伸びる第1の面発光部と、
前記第1の面発光部の前記一端にて当該第1の面発光部に電気的に接続し、当該第1の面発光部に給電する第1の給電端子と、
一端から他端に向けて一方向に伸びる第2の面発光部と、
前記第2の面発光部の前記一端にて当該第2の面発光部に電気的に接続し、当該第2の面発光部に給電する第2の給電端子とを備え、
前記第1の面発光部と前記第2の面発光部とを並べて配置することで長尺状光源を形成し、当該長尺状光源の一端側に前記第1の給電端子が配置され、当該長尺状光源の他端側に前記第2の給電端子が配置されることを特徴とする光源装置。
【請求項5】
前記長尺状光源は、前記第1の面発光部の前記一端と前記第2の面発光部の前記他端とが対峙して並列に配置されることを特徴とする請求項4記載の光源装置。
【請求項6】
前記長尺状光源は、前記第1の面発光部の前記他端と前記第2の面発光部の前記他端とが対向して直列に配置されることを特徴とする請求項4記載の光源装置。
【請求項7】
前記長尺状光源は、矩形状を有し、
前記第1の給電端子は前記第1の面発光部の短辺に、前記第2の給電端子は前記第2の面発光部の短辺にそれぞれ取り付けられることを特徴とする請求項5又は6記載の光源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−74720(P2010−74720A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−242377(P2008−242377)
【出願日】平成20年9月22日(2008.9.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】