説明

画像読取装置及び画像読取プログラム

【課題】本構成を有しない場合と比較して、原稿の画像を読み取るための原稿読取開始指示信号を受信してから原稿の読み取りを開始するまでの時間を短縮する画像読取装置及び画像読取プログラムを提供する。
【解決手段】、指示受信部90で画像読取開始指示信号を受信してから読取条件指示信号を受信するまでの間に、光量データ取得部82でカラーモード光量データ及び白黒モード光量データを取得し、読取条件指示信号を受信すると、受信した読取指示信号に対応するモードの光量データを用いて、補正パラメータ生成部84で補正パラメータとして光量比及び黒レベル変動量を算出し、補正パラメータ設定部86に設定する。原稿の画像を読み取った画像信号は、処理部16に入力され、画像処理部94で補正パラメータ設定部86に設定されている補正パラメータを用いて補正処理され、原稿画像データが生成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置及び画像読取プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、シェーディングデータファイルに予めスキャンモードの種類毎にシェーディングデータを記憶しておき、画像読取を実行する際に、その読取りのスキャンモードに対応するシェーディングデータがシェーディングデータファイルに有るか判断し、有る場合はファイルからそのデータを読取り、無い場合はシェーディングデータを生成し、画像読取りを実行する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−44437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、本構成を有しない場合と比較して、原稿の画像を読み取るための原稿読取開始指示信号を受信してから原稿の読み取りを開始するまでの時間を短縮する画像読取装置及び画像読取プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像読取装置は、使用者により原稿の読み取り開始が指示されたことを示す原稿読取開始指示信号及び画像を読み取る読取条件を指示するための読取条件指示信号を操作指示受付部から受信する指示受信手段と、前記指示受信手段で読取条件指示信号を受信した後、前記原稿に光学手段から光を照射し、前記原稿からの反射光により前記原稿の画像を読み取る画像読取手段と、前記光学手段から照射する光の基準量を示す基準光量情報を記憶する基準光量情報記憶手段と、前記指示受信手段で前記原稿読取開始指示信号を受信した後、前記読取条件指示信号を受信する前に、予め定められた複数の読取条件毎の前記光量情報を取得する光量情報取得手段と、前記基準光量情報記憶手段に記憶されている前記基準光量情報と、前記光量情報取得手段で取得した複数の前記光量情報のうち少なくとも1つの光量情報と、に基づいて前記画像読取手段で読み取った画像の画像情報を補正するための補正情報に関する補正値を算出する補正値算出手段と、を備える。
【0006】
請求項2に記載の画像読取装置は、請求項1に記載の画像読取装置において、前記補正値算出手段は、前記基準光量情報と、前記光量情報取得手段で取得した複数の前記光量情報のうち、前記指示受信手段で受信した前記読取条件指示信号に対応する前記光量情報と、に基づいて前記補正値を算出する。
【0007】
請求項3に記載の画像読取装置は、請求項1または請求項2に記載の画像読読取装置において、前記補正値算出手段で算出した前記補正値により前記画像読取手段で読み取った画像の画像情報を補正する画像補正手段を備える。
【0008】
請求項4に記載の画像読取装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像読読取装置において、前記光量情報取得手段は、前記画像読取手段が複数枚の前記原稿を読み取る場合に、原稿を読み取ってから次の原稿の読み取りを開始するまでの間で、前記指示受信手段で受信した前記読取条件に対応する前記光量情報を取得し、前記補正値算出手段は、前記光量情報取得手段で取得した当該光量情報と、前記基準光量情報と、に基づいて前記補正値を算出する。
【0009】
請求項5に記載の画像読取装置は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記補正値は、前記光学手段の光量比、黒基準情報、及びシェーディングデータの少なくとも1つである。
【0010】
請求項6に記載の画像読取装置は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記予め定められた複数の読取条件毎の光量情報とその他の読取条件の光量情報との比を予め記憶する光量比記憶手段を備え、前記補正値算出手段は、前記指示受信手段で受信した読取条件がその他の読取条件である場合に、前記基準光量情報記憶手段に記憶されている前記基準光量情報と、前記光量情報取得手段で取得した前記光量情報と、前記光量比記憶手段に記憶されている比と、に基づいて前記補正値を算出する。
【0011】
請求項7に記載の画像読取プログラムは、コンピュータを、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光量情報取得手段及び補正値算出手段として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1及び7に記載の本発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、原稿の画像を読み取るための原稿読取開始指示信号を受信してから原稿の読み取りを開始するまでの時間を短縮することができる、という効果が得られる。
【0013】
請求項2に記載の本発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、より時間を短縮することができる、という効果が得られる。
【0014】
請求項3に記載の本発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、短時間で画質を低下させることなく補正された画像情報が得られる、という効果が得られる。
【0015】
請求項4に記載の本発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、精度よく画像情報の補正が行える、という効果が得られる。
【0016】
請求項5に記載の本発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、精度よく画像情報の補正を容易に行える、という効果が得られる。
【0017】
請求項6に記載の本発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、読取条件が複数有る場合でも原稿の画像を読み取るための原稿読取開始指示信号を受信してから原稿の読み取りを開始するまでの時間を短縮することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置の概略構成の一例を示す側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置の画像読取処理部の装置フレームに設けられているプラテンガラス、白基準板、及びCVTガラスの概略構成の一例を示す概略構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る処理部の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る処理部の制御部で実行される画像読取処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取処理におけるカラーモード光量データ取得処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る画像読取処理における白黒モード光量データ取得処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る予め定められた複数のモード毎の光量データと、その他のモードの光量データと、の光量比の具体的一例を示す説明図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る画像読取処理におけるカラーモード光量データ取得処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態の画像読取装置は、原稿を読み取るために光を照射する光源であるランプの光量に関する光量データを画像読取装置の電源投入時等に取得した基準光量データと画像を読み取る際に取得した光量データとに基づいて補正パラメータを算出し、算出した補正パラメータを用いて原稿の画像を読み取った画像データを補正するものである。光量データは、原稿画像を読み取る読取条件(モード)等により異なった値となる。
【0020】
まず、本実施の形態にかかる画像読取装置の全体構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る画像読取装置の概略構成の一例を示す側面図である。本実施の形態の画像読取装置10は、自動原稿送り装置12と、原稿の表面に形成された画像を読み取る画像読取処理部14と、読み取った原稿画像の画像データを処理する処理部16と、を備えて構成されている。
【0021】
本実施の形態の自動原稿送り装置12は、少なくとも1枚の原稿が置かれる原稿台20と、原稿を搬送する原稿搬送路22と、画像を読み取った後の原稿が排出される排出台24と、密着型イメージセンサ(CIS)25と、を含んで構成されている。
【0022】
原稿搬送路22は、U字状に形成され、原稿搬送路22の周囲には、用紙送出ロール26、送出ロール28、プリ位置合わせロール30、位置合わせロール32、プラテンロール34、アウトロール36、及び排出ロール38が設けられている。用紙送出ロール26は、原稿送り時に下降し、原稿台20に置かれた原稿をピックアップする。送出ロール28は、用紙送出ロール26から送られた原稿のうち最上部にある原稿のみを内部に供給する。プリ位置合わせロール30は、送出ロール28から送られた原稿を一時停止させ、斜行補正する。位置合わせロール32は、プリ位置合わせロール30から送られた原稿を一時停止させ、読取りタイミングを調整する。プラテンロール34は、原稿搬送路22を通る原稿をCVTガラス54に対峙させる。アウトロール36及び排出ロール38は、読み取った原稿を排出台24へ排出する。
【0023】
密着型イメージセンサ25は、アウトロール36と排出ロール38との間に配置され、原稿の裏面に形成された画像を上方から読み取るためのものである。密着型イメージセンサ25の下方には、白基準板40が原稿搬送路22を挟んで密着型イメージセンサ25に対向するように配置されている。白基準板40は、上方に向けられた反射面が画像読み取りの基準となる白色にされており、密着型イメージセンサ25の光源部(図示省略)が照射した光を白色に対する基準反射光として密着型イメージセンサ25に向けて反射する。
【0024】
本実施の形態の画像読取装置10は、原稿台20から自動原稿送り装置12により送られた原稿の表面を流し読みする機能と、プラテンガラス50上に置かれた原稿の表面を読み取る機能と、自動原稿送り装置12により送られた原稿の両面(表面及び裏面)の各々を読み取る機能と、を備えている。
【0025】
本実施の形態の画像読取処理部14は、筐体である装置フレーム69内に、光学部(図3、光学部79参照)及び画像読取部65を備える。また、画像読取処理部14は、処理部16(詳細後述)を装置フレーム69内に備えている。
【0026】
装置フレーム69の自動原稿送り装置12に対向する面には、図2に示すように、画像を読み取る原稿が置かれるプラテンガラス50、白基準板52、及び自動原稿送り装置12によって搬送中の原稿を読み取るために原稿に光を照射するための開口部となるCVT(Constant Velocity Transport:原稿定速搬送)ガラス54が設けられている。
【0027】
光学部は、フルレートキャリッジ56及びハーフレートキャリッジ58を含んで構成されている。
【0028】
フルレートキャリッジ56は、光源(照明ランプ)70及びミラー72を有しており、プラテンガラス50上の原稿の画像を読み取る場合は、図中の矢印A方向に移動する。ハーフレートキャリッジ58は、ミラー74及びミラー76を有している。
【0029】
光源70から照射された光は、プラテンガラス50上の原稿、または自動原稿送り装置12により送られてきた原稿に照射され、反射される。反射光は、ミラー72、ミラー74、及びミラー76を介してレンズ67により光電変換素子(CCD)66の受光面に結像される。
【0030】
光電変換素子66は、受光面に結像された光学像を光電変換し、アナログの電気信号である画像信号を生成する。生成された画像信号は、駆動基板68を介して処理部16(詳細後述)に送られる。なお、画像データを補正するための光量データを取得する場合(詳細後述)は、画像信号として、白基準板52等を読み取った補正用の画像信号を生成し、原稿を読み取る場合は、原稿画像を読み取った画像信号を生成する。
【0031】
なお、本実施の形態では、具体的一例として、光電変換素子66であるCCDは、原稿画像を白黒画像として読み取る(白黒モード、詳細後述)場合に用いる白黒センサと、原稿画像をカラー画像として読み取る(カラーモード、詳細後述)場合に用いるRGBそれぞれのフィルタが設けられたRセンサ、Gセンサ、Bセンサと、合計4ラインのラインセンサを用いている。
【0032】
本実施の形態の処理部16は、CCD66から入力された画像信号に基づいて原稿から読み取った生のデータである画像データに補正処理を行い、原稿画像データを生成するものである。図3に、本実施の形態に係る処理部16の概略構成の一例の機能ブロック図を示す。
【0033】
本実施の形態の画像読取処理部14は、上述の光学部79、光学部79から受光した光を画像信号に変換するCCD66を備えている。CCD66により変換されたアナログの画像信号は、処理部16に入力され、AFE(Analog Front End、アナログフロントエンド)69によりデジタルデータに変換される。
【0034】
本実施の形態の処理部16は、AFE69、制御部80、光量データ取得部82、補正パラメータ生成部84、記憶部88、送受信部90、ユーザインタフェース部92、及び画像処理部94を備えて構成されている。
【0035】
制御部80は、CPU、ROM、RAM、及びHDD(いずれも図示省略)により構成され、処理部16及び画像読取処理部14の全体を制御するものである。CPUでは、詳細を後述する画像読取処理の処理プログラムが実行される。ROMは、各種プログラムやパラメータ等が記憶されており、RAMは、CPUによる各種プログラムの実行時におけるワークエリア等として用いられる。なお、画像読取処理の処理プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM(いずれも図示省略)等の記録媒体に記録しておき、制御部80内のHDD等にインストールし、CPUにより読込まれて実行されるようにしてもよい。
【0036】
また、制御部80は、原稿画像を読み取る際には、図示を省略した設定部等に露光周期、ゲイン、ランプの発光光量等を設定し、設定に基づいて動作するように画像読取処理部14を制御する。
【0037】
光量データ取得部82は、デジタル変換された画像信号に基づいて、ランプ70の光量(CCD66の各センサの受光量)に関する光量データを取得するためのものである。
【0038】
補正パラメータ生成部84は、光量データ取得部82で原稿画像を読み取る際に取得した光量データと、記憶部88に記憶されている基準光量データとに基づいて、シェーディングデータ等の補正データに関する補正パラメータを生成(算出)するためのものである。補正パラメータ設定部86は、補正パラメータ生成部84で生成した補正パラメータを設定(記憶)しておくためものである。
【0039】
記憶部88は、画像読取装置10の電源投入時等、予め定められた時や状態の場合に、光量データ取得部82で取得した光量データを基準となる基準光量データとして記憶する。また、本実施の形態では、取得されたカラーモード光量データ及び白黒モード光量データ(いずれも詳細後述)を記憶する。
【0040】
画像処理部94は、補正パラメータ設定部86に設定されている補正パラメータを用いて、原稿画像を読み取った生の画像データをシェーディングデータ等により補正し、原稿画像データを生成する。なお、本実施の形態の画像読取装置10では、原稿画像データを、画像形成装置(図示省略)等に出力して用紙上等に印刷するようにしてもよいし、画像データとしてユーザインタフェース部92を介してユーザのコンピュータ(図示省略)等に送信するようにしてもよい。
【0041】
送受信部90は、画像読取開始指示信号や、原稿画像をカラー画像として読み取るカラーモードや原稿画像を白黒画像として読み取る白黒モード等の読取条件を指示するための読取条件指示信号をユーザインタフェース部92を介してユーザから受信するためのものである。また、画像読取準備が完了したことを示す連絡等をユーザインタフェース部92を介して送信するためのものである。なお、本実施の形態では、ユーザが画像読取装置10のスタートボタン(図示省略)を押し下げたことを示す信号として画像読取開始指示信号がホットラインで受信される。また、読取条件指示信号は、画像読取開始指示信号が受信された後に、シリアル通信で受信される。そのため、画像読取開始指示信号を受信してから、読取条件指示信号を受信するまでの間に時間がある。本実施の形態では、この間の時間に、光量データ取得部82により光量データを取得する。
【0042】
次に本実施の形態の画像読取装置10の制御部80で実行される画像読取処理動作について説明する。図4は、本実施の形態の画像読取処理の一例を示すフローチャートである。
【0043】
ステップ100では、ホットラインがINACTIVEからACTIVEになり、送受信部90で画像読取開始指示信号を受信したか判断する。すなわち本実施の形態では、スタートボタンがユーザにより押し下げられたか否かを判断する。ACTIVEではない場合、すなわち、スタートボタンが押し下げられていない場合は否定されて待機状態になり、ACTIVEになった場合、すなわち、スタートボタンが押し下げられた場合は肯定されてステップ102へ進む。
【0044】
ステップ102ではフルレートキャリッジ56を白基準板52の下に移動させる。
【0045】
次のステップ104では、詳細を後述するカラーモード光量データ取得処理により、読取条件がカラーモード時の光量データを取得する処理を行う。なお、光量データは、白黒センサに関する光量データ(白黒光量データ)と、R、G、Bの各センサに関する光量データ(カラー光量データ)とを取得する。
【0046】
次のステップ106では、詳細を後述する白黒モード光量データ取得処理により、読取条件が白黒モード時の光量データを取得する処理をステップ104と同様に行う。
【0047】
次のステップ108では、フルレートキャリッジ56を原稿の読取りを開始する位置として予め定められている読取開始位置に移動させる。
【0048】
次のステップ110では、読取条件信号を送受信部90が受信したか否か判断する。受信していない場合は否定されて待機状態になり、受信した場合は肯定されてステップ112へ進む。
【0049】
ステップ112では、受信した読取条件がカラーモードであるか否か判断する。カラーモードである場合は肯定されてステップ114へ進む。
【0050】
ステップ114では、ステップ104で取得したカラーモード光量データを使用して補正パラメータ生成部84で補正パラメータを算出(生成)した後、ステップ118へ進む。本実施の形態では、補正パラメータの具体的一例として、基準光量データを取得したときと本処理により画像読取の際に光量データを取得したときとの光量比を用いている。光量比の具体的算出の仕方の一例として、露光周期/基準露光周期×ゲイン/基準ゲイン×ランプ発光光量/基準ランプ発光光量、が挙げられる。また、補正パラメータの具体的一例として、基準光量データを取得したときと本処理により画像読取の際に光量データを取得したときとの画像を読み取った黒レベルの変動量を用いている。変動量の算出の具体的一例としては、黒レベルの差または比が挙げられる。
【0051】
一方、受信した読取条件がカラーモードでない、すなわち、白黒モードである場合は否定されてステップ116へ進み、ステップ106で取得した白黒モード光量データを使用して補正パラメータ生成部84で補正パラメータをステップ114と同様にして算出(生成)した後、ステップ118へ進む。
【0052】
次のステップ118では、上記ステップ114またはステップ116で算出された補正パラメータを補正パラメータ設定部86に設定する。
【0053】
次のステップ120では、送受信部90により原稿画像の読取り準備が完了したことを示す読取準備完了連絡を送信する。
【0054】
本実施の形態の画像読取装置10では、処理部16から送信された読取準備完了連絡により、ユーザインタフェース部92から送受信部90に読取実行指示信号が入力され、当該読取実行指示信号が入力されるとランプ70が点灯し、フルレートキャリッジ56が読取開始位置から原稿画像の読み取のために移動を開始し、スキャンが実行される。
【0055】
そのため、ステップ122では、読取実行指示信号を受信したか否か判断する。受信していない場合は否定されて待機状態になり、受信した場合は肯定されてステップ124へ進み、スキャンが実行される。
【0056】
なお、画像を読み取る原稿が複数枚ある場合は、原稿を読み取ってから次の原稿の読み取りを開始するまでの間に、受信した読取条件指示信号に対応するモードで光量データを取得し、取得した光量データを用いて補正パラメータを生成し、読み取った画像データに対応付けられるように設定しておくようにすることにより、より精度良く補正が行える。
【0057】
次のステップ126では、画像処理部94で補正パラメータ設定部86に設定されている補正パラメータを用いて補正を施し、原稿画像データを生成した後、本処理を終了する。本実施の形態では、具体的一例として画像処理部94では、画像読取部65から入力された画像データにシェーディング補正等を施して原稿画像データを生成しているため、予め記憶されている基準光量データに基づいたシェーディングデータに補正パラメータである光量比を乗算したシェーディングデータを用いて画像データに補正を施す。また、黒レベル変動量を減算等して、一定レベルにする補正(オフセットコントロール)を施す。
【0058】
次に、カラーモード光量データ取得処理(図4、ステップ104)について詳細に説明する。図5は、カラーモード光量データ取得処理の一例のフローチャートである。
【0059】
ステップ200では、図示を省略した設定部に設定されている画像読取処理部14で読み取るための設定である、露光周期、ゲイン、ランプ70の発光光量の設定をカラーモードに変更する。
【0060】
次のステップ202では、ランプ70をONし、点灯させ、次のステップ204では、白基準板52を読み取り、ランプ光量データを取得し、記憶部88に記憶する。なお、白基準板52の全体を読み取るようにしてもよいし、例えば、図2中に点線部Bで示した予め定められた位置等を読み取るようにしてもよい。
【0061】
次のステップ206では、ランプ70をOFFし、消灯させ、次のステップ208では黒レベルの変動補正用データとして白基準板52をステップ204と同様にして読み取り、ランプ光量データを取得し、記憶部88に記憶した後、本処理を終了する。
【0062】
本処理によりカラーモード光量データとして、ランプ70をオンした場合の光量データ及びランプ70をOFFした場合(黒レベル変動補正用)の光量データが記憶部88に記憶された状態になる。
【0063】
次に、白黒モード光量データ取得処理(図4、ステップ106)について詳細に説明する。図6は、白黒モード光量データ取得処理の一例のフローチャートである。なお、本処理は上述したカラーモード光量データ取得処理(図5)と略同様の処理である。
【0064】
ステップ300は、図5のステップ200に対応し、図示を省略した設定部に設定されている画像読取処理部14で読み取るための設定である、露光周期、ゲイン、ランプ70の発光光量の設定を白黒モードに変更する。
【0065】
次のステップ302は図5のステップ202に対応し、ステップ304は図5のステップ204に対応し、ステップ306は図5のステップ206に対応し、ステップ308は図5のステップ208に対応しており、それぞれ同様の処理を行う。
【0066】
本処理により白黒モード光量データとして、ランプ70をオンした場合の光量データ及びランプ70をOFFした場合(黒レベル変動補正用)の光量データが記憶部88に記憶された状態になる。
【0067】
以上説明したように、本実施の形態では、指示受信部90で画像読取開始指示信号を受信してから読取条件指示信号を受信するまでの間に、光量データ取得部82でカラーモード光量データ及び白黒モード光量データを取得し、読取条件指示信号を受信すると、受信した読取指示信号に対応するモードの光量データを用いて、補正パラメータ生成部84で補正パラメータとして光量比及び黒レベル変動量を算出し、補正パラメータ設定部86に設定する。指示受信部90で読取実行指示信号が入力されると、ランプ70が点灯し、原稿の画像を読み取る。原稿の画像を読み取った画像信号は、処理部16に入力され、画像処理部94で補正パラメータ設定部86に設定されている補正パラメータを用いて補正処理され、原稿画像データが生成される。
【0068】
このように本実施の形態では、画像読取開始指示信号を受信すると、カラーモード及び白黒モードの光量データを取得し、その後、読取条件指示信号を受信すると対応するモードの光量データを用いて補正パラメータを算出しているため、読取条件指示信号を受信後に、受信したモードの光量データを取得する場合と比較して読み取った画像データの画質を低下させることなく、画像読取開始指示信号を受信してから原稿の読み取りを開始するまでの時間が短縮される。
【0069】
また、本実施の形態では、原稿の画像を読み取る直前に各光量データを取得している。このように、実際の原稿の画像の読取時により近い状態で取得した光量データを用いて画像データの補正を行うため、例えば、画像読取開始指示信号を受信する前等、事前に取得しておいた光量データを用いて補正をおこなうよりもより精度よく補正が行えるため、読み取った画像データの画質の低下が防止される。
【0070】
なお、本実施の形態では、カラーモード光量データ及び白黒モード光量データを取得しておき、受信した読取条件指示のモードの補正パラメータを補正パラメータ生成部84で生成しているがこれに限らず、補正パラメータ生成部84でカラーモード時の補正パラメータを生成するための中間データ及び白黒モード時の補正パラメータを生成するための中間データを生成し、記憶部88に記憶しておいてもよい。また、カラーモード時の補正パラメータ及び白黒モード時の補正パラメータを生成し、記憶部88に記憶しておき、受信した読取条件指示のモードの補正パラメータを記憶部88から読み取って使用するようにしてもよい。
【0071】
また、本実施の形態では、読取条件としてカラーモード及び白黒モードの2通りの条件がある場合について詳細に説明したがこれに限らず、その他のモードであっても良いし、さらに複数のモードがあってもよい。この場合、画像読取開始指示信号を受信する(スタートボタンが押し下げられる)と、読取条件指示信号を受信する前に、それぞれのモードに対応する光量データを取得し、読取条件指示信号を受信したら、当該読取条件指示信号に対応するモードの光量データを用いるようにすればよい。
【0072】
また、光量データの取得は、画像読取開始指示信号を受信して(スタートボタンが押し下げられて)から、読取実行指示信号を受信するまでの間に完了することが好ましく、より好ましくは、画像読取開始指示信号を受信してから読取条件指示信号を受信するまでの間に完了することが好ましい。
【0073】
また、本実施の形態では、補正パラメータとして光量比及び黒レベル変動量を用いているがこれに限らず、例えば、シェーディングデータそのものを補正パラメータ生成部84で生成し、補正パラメータとしてもよい。
【0074】
また、本実施の形態では、白基準板52を読み取って光量データを取得しているがこれに限らず、例えば図2に示したCVTガラス54の任意の場所に形成された白基準板53全体や点線部Cで示した予め定められた位置等を読み取って光量データを取得してもよい。また、プラテンガラス50の端部等を白基準板とみなし、点線部Dで示した予め定められた位置等を読み取って光量データを取得してもよい。
【0075】
また、本実施の形態では、CCD66として、白黒センサ及び、R、G、Bセンサ(カラーセンサ)の4ラインセンサを用いているがこれに限らない。
【0076】
また、図1では、画像読取装置10単体を示しているが、画像読取装置10は、単体で用いられるだけではなく、コピー、スキャナ、及びファックス等の複数の機能を備えた複合機や、画像形成装置等の一部として用いられるものでもある。
【0077】
[第2の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態の画像読取装置は、第1の実施の形態のカラーモード、白黒モードに加えて、複数のモードに対応する読取条件指示信号が入力される場合に対応するものである。
【0078】
本実施の形態に係る画像読取装置の全体構成の概略は第1の実施の形態と略同様であるため、ここでは説明を省略する(図1、2参照)。また、本実施の形態の処理部は、第1の実施の形態の処理部16に対応しており、略同様の構成であるため、ここでは詳細な説明を省略し(図3参照)、異なる部分のみ説明する。
【0079】
本実施の形態の処理部16の記憶部88は、基準光量データ及び予め定められた複数のモード毎の光量データと、その他のモードの光量データと、の光量比を予め記憶する。当該光量比の具体的一例を図7に示す。
【0080】
本実施の形態では、予め定められた複数のモードを通常の読取条件、通常の速さでフルレートキャリッジ56を移動させて原稿の画像をカラー画像として読み取るカラーモード(通常)及び通常の読取条件でプラテンガラス50上に置かれた原稿の画像を白黒画像として読み取る白黒モード(プラテン)と2つのモードとしている。白黒モード(プラテン)は白基準板52を読み取った光量データである。なお、カラーモード(通常)は第1の実施の形態のカラーモードに対応し、白黒モード(プラテン)が第1の実施の形態の白黒モードに対応している。
【0081】
図7(A)は、R、G、Bの各センサに関する光量データであるカラー光量データのカラーモード(通常)を基準とした光量比を示しており、(B)は、白黒センサに関する光量データである白黒光量データのカラーモード(通常)を基準とした光量比を示している。
【0082】
なお、カラーモード(拡大)は原稿の画像をカラー画像として読み取る際に拡大して読み取る場合、カラーモード(低速)は原稿の画像をカラー画像として読み取る際に精度の向上等のため低速でフルレートキャリッジ56を移動させて読み取る場合、カラーモード(高速)は原稿の画像をカラー画像として読み取る際に処理速度の向上等のため高速でフルレートキャリッジ56を移動させて読み取る場合を示しいている。また、白黒モード(自動)は自動原稿送り装置12から送られてきた原稿の画像を白黒画像として読み取る場合を示しており、ここではCVTガラス54の白基準板53を読み取った光量データである。
【0083】
なお、図7に具体的一例を示した光量比は、デフォルト値として予め記憶させておいてもよいし、基準光量データを取得する際に各モードの光量データを取得し、光量比を算出し、記憶するようにしてもよい。
【0084】
また、本実施の形態の制御部80には、本実施の形態の画像読取処理の処理プログラムが格納されている。制御部80で実行される当該画像読取処理動作について説明する。図8は、本実施の形態の画像読取処理の一例を示すフローチャートである。本実施の形態の画像読取処理と第1の実施の形態の画像読取処理(図4)とで、同様の処理を行うステップにはその旨を記し、詳細な説明を省略する。
【0085】
ステップ400は図4のステップ100に対応し、ステップ402は図4のステップ102に対応し、ステップ404は図4のステップ104に対応し、ステップ406は図4のステップ106に対応し、ステップ408は図4のステップ108に対応し、ステップ410は図4のステップ110に対応し、ステップ412は図4のステップ112に対応しており、同様の処理を行う。
【0086】
本実施の形態のステップ412でカラーモードであると肯定された場合は、ステップ414へ進み、受信した読取条件が「通常」であるか否か判断する。「通常」である場合は肯定されてステップ416へ進む。ステップ416は図4のステップ114に対応しており、ステップ404の処理により取得したカラーモード(通常)の光量データを使用して同様の処理を行い、補正パラメータを算出した後、ステップ426へ進む。一方、読取条件が「拡大」、「低速」、及び「高速」のいずれかの場合は否定されてステップ418へ進む。
【0087】
ステップ418では、ステップ404の処理により取得したカラーモード(通常)の光量データに受信したモードに応じた光量比を乗算して得られた光量データを使用して同様の処理を行い、補正パラメータを算出する。例えば、受信したモードが「低速」である場合は、記憶部88からカラーデータの光量比=1.15及び白黒データの光量比=1.15を読み取り、ステップ404の処理により取得したカラーモード(通常)のカラー光量データに1.15を乗算したカラー光量データ及び白黒光量データに1.15を乗算した白黒光量データをそれぞれ使用して補正パラメータを算出した後、ステップ426へ進む。
【0088】
一方、ステップ412でカラーモードではないと否定された場合(白黒モードの場合)は、ステップ420へ進み、受信した読取条件が「プラテン」であるか否か判断する。「プラテン」である場合は肯定されてステップ422へ進む。ステップ422は図4のステップ116に対応しており、ステップ406の処理により取得した白黒モード(プラテン)の光量データを使用して同様の処理を行い、補正パラメータを算出した後、ステップ426へ進む。一方、読取条件が「自動」の場合は否定されてステップ424へ進む。
【0089】
ステップ424では、ステップ406の処理により取得した白黒モード(プラテン)の光量データに受信したモードに応じた光量比を乗算して得られた光量データを使用して同様の処理を行い、補正パラメータを算出する。すなわち、記憶部88からカラーデータの光量比=1.20、1.15及び白黒データの光量比=0.60、0.57を読み取り、ステップ406の処理により取得した白黒モード(プラテン)のカラー光量データに1.15/1.20を乗算したカラー光量データ及び白黒光量データに0.57/0.60を乗算した白黒光量データをそれぞれ使用して補正パラメータを算出した後、ステップ426へ進む。
【0090】
ステップ426は図4のステップ118に対応し、ステップ428は図4のステップ120に対応し、ステップ430は図4のステップ122に対応し、ステップ432は図4のステップ124に対応し、ステップ434は図4のステップ126に対応しており、同様の処理を行って、ステップ416〜424のいずれかの処理により算出され、設定された受信したモードに対応する補正パラメータを用いて補正処理を行い、原稿画像データを生成する。
【0091】
以上説明したように、本実施の形態では、予め記憶部88に、カラーモード(通常)を基準とした各モードの光量比を記憶しておき、指示受信部90で画像読取開始指示信号を受信してから読取条件指示信号を受信するまでの間に、光量データ取得部82でカラーモード(通常)光量データ及び白黒モード(プラテン)光量データを取得する。読取条件指示信号を受信すると、受信した読取指示信号に対応するモードがカラーモード(通常)光量データ及び白黒モード(プラテン)光量データの場合は、対応するモードの光量データを用い、それ以外のモードの場合は、対応する光量比を記憶部88から読み取り、読み取った光量比を取得した光量データに乗算した光量データを当該モードの光量データとして用いて、補正パラメータ生成部84で補正パラメータとして光量比及び黒レベル変動量を算出し、補正パラメータ設定部86に設定する。指示受信部90で読取実行指示信号が入力されると、ランプ70が点灯し、原稿の画像を読み取る。原稿の画像を読み取った画像信号は、処理部16に入力され、画像処理部94で補正パラメータ設定部86に設定されている補正パラメータを用いて補正処理され、原稿画像データが生成される。
【0092】
このように本実施の形態では、画像読取開始指示信号を受信すると、予め定められたモードであるカラーモード(通常)及び白黒モード(プラテン)の光量データを取得し、その後、読取条件指示信号を受信すると対応するモードがカラーモード(通常)または白黒モード(プラテン)であれば取得した光量データを用いて補正パラメータを算出し、その他のモードである場合は、対応するモードの光量比を記憶部88から読取り、カラーモード(通常)または白黒モード(プラテン)の光量データに読み取った光量比を乗算した値を当該モードの光量データとし、これを用いて補正パラメータを算出する。複数の読取条件(モード)の光量データを短時間で取得するため、読取条件(モード)が複数有る画像読取装置10であっても、画像読取開始指示信号を受信してから原稿の読み取りを開始するまでの時間が短縮される。
【0093】
なお、本実施の形態では、カラーモード(通常)光量データまたは白黒モード(プラテン)光量データに、光量比を乗算した値を各モードの光量データとし、これを用いて補正パラメータを算出しているがこれに限らず、カラーモード(通常)光量データまたは白黒モード(プラテン)光量データを用いて算出した補正パラメータに受信したモードの光量比を乗算してもよいが、本実施の形態のように、光量データに光量比を乗算する方が補正精度の点から好ましい。
【0094】
なお、本実施の形態では、読取条件指示信号を受信前にカラーモード(通常)光量データ及び白黒モード(プラテン)光量データを取得しているがこれに限らず、その他のモードの光量データであってもよい。なお、両者の光量比(本実施の形態ではカラーモード(通常):白黒モード(プラテン))が大きくなる組み合わせとすることが好ましい。
【0095】
なお、本実施の形態では、読取条件指示信号を受信してから補正パラメータを算出しているがこれに限らず、記憶部88に記憶されている光量比を用いて全てのモードの補正パラメータを算出して記憶部88に記憶しておき、受信した読取条件指示のモードの補正パラメータを記憶部88から読み取って使用するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0096】
10 画像読取装置
12 自動原稿送り装置
14 画像読取処理部
16 処理部
50 プラテンガラス
52 白基準板
54 CVTガラス
65 画像読取部
66 CCD
70 光源(ランプ)
79 光学部
80 制御部
82 光量データ取得部
84 補正パラメータ生成部
86 補正パラメータ設定部
88 記憶部
90 送受信部
92 ユーザインタフェース部
94 画像処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者により原稿の読み取り開始が指示されたことを示す原稿読取開始指示信号及び画像を読み取る読取条件を指示するための読取条件指示信号を操作指示受付部から受信する指示受信手段と、
前記指示受信手段で読取条件指示信号を受信した後、前記原稿に光学手段から光を照射し、前記原稿からの反射光により前記原稿の画像を読み取る画像読取手段と、
前記光学手段から照射する光の基準量を示す基準光量情報を記憶する基準光量情報記憶手段と、
前記指示受信手段で前記原稿読取開始指示信号を受信した後、前記読取条件指示信号を受信する前に、予め定められた複数の読取条件毎の前記光量情報を取得する光量情報取得手段と、
前記基準光量情報記憶手段に記憶されている前記基準光量情報と、前記光量情報取得手段で取得した複数の前記光量情報のうち少なくとも1つの光量情報と、に基づいて前記画像読取手段で読み取った画像の画像情報を補正するための補正値を算出する補正値算出手段と、
を備えた画像読取装置。
【請求項2】
前記補正値算出手段は、前記基準光量情報と、前記光量情報取得手段で取得した複数の前記光量情報のうち、前記指示受信手段で受信した前記読取条件指示信号に対応する前記光量情報と、に基づいて前記補正値を算出する、
請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記補正値算出手段で算出した前記補正値により前記画像読取手段で読み取った画像の画像情報を補正する画像補正手段を備えた、
請求項1または請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記光量情報取得手段は、前記画像読取手段が複数枚の前記原稿を読み取る場合に、原稿を読み取ってから次の原稿の読み取りを開始するまでの間で、前記指示受信手段で受信した前記読取条件に対応する前記光量情報を取得し、前記補正値算出手段は、前記光量情報取得手段で取得した当該光量情報と、前記基準光量情報と、に基づいて前記補正値を算出する、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像読読取装置。
【請求項5】
前記補正値は、前記光学手段の光量比、黒基準情報、及びシェーディングデータの少なくとも1つである、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記予め定められた複数の読取条件毎の光量情報とその他の読取条件の光量情報との比を予め記憶する光量比記憶手段を備え、
前記補正値算出手段は、前記指示受信手段で受信した読取条件がその他の読取条件である場合に、前記基準光量情報記憶手段に記憶されている前記基準光量情報と、前記光量情報取得手段で取得した前記光量情報と、前記光量比記憶手段に記憶されている比と、に基づいて前記補正値を算出する、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光量情報取得手段及び補正値算出手段として機能させるための画像読取プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−232880(P2010−232880A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−77344(P2009−77344)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】