説明

画像配布システム

【課題】
画像サーバにアップロードされた画像データをユーザがダウンロードして取得する画像配布システムにおいて、画像データをダウンロードする為の識別番号を撮影者が画像データをアップロードする前にユーザが予め取得して、画像データがアップロードされた後、ユーザは手間がかからず、即時的に画像データをダウンロードすることができる画像配布システムを提供する。
【解決手段】
端末10から画像サーバ20に登録予約を行って、画像サーバ20から端末10が予約番号を受信する。 その後に、予約番号とともに画像データを画像サーバ20に送信する。 予約番号が予め伝えられていた参加者は、画像サーバ20に画像が送信された直後から、プリント装置30での画像サーバ20に蓄積される画像データの印刷が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像配布システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、予約番号を店舗等に設置された複合機に入力することで、その予約番号と対応したコンテンツ情報がコンテンツ登録サーバからダウンロードされ、そのコンテンツ情報が印刷される画像形成装置、画像形成システム、及び画像形成プログラムが提案されている。
【0003】
また、特許文献2には、依頼書を作成することで登録したファイルの取得を容易かつ確実に行うことのできるネットプリントシステムのサービス提供方法および装置並びにプログラム、サービス依頼方法および装置並びにプログラムが提案されている。
【0004】
また、特許文献3には、コンテンツデータの出力サービスをネットワーク経由で提供するにあたり、予約情報を印刷出力することにより出力操作が簡素化される画像出力装置、画像処理システムおよび画像処理方法が提案されている。
【0005】
また、特許文献4には、画像入力装置と画像出力装置の間で情報の送受信を行う際の処理を簡略化することができる情報送信システム及び情報送信方法が提案されている。
【0006】
また、特許文献5には、デジタル画像の印刷サービスをネットワーク経由で提供するシステムにおいて、画像アップロード者以外の人の印刷注文を、携帯電話の電子メールを利用して容易にした画像印刷システム、画像印刷管理サーバ及びプリンタが提案されている。
【特許文献1】特開2007−148580号公報
【特許文献2】特開2005−056312号公報
【特許文献3】特開2005−149342号公報
【特許文献4】特開2005−026815号公報
【特許文献5】特開2004−201040号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ユーザが画像データをアップロードする前に、画像データをダウンロードする為の識別番号を予め取得して、画像データがアップロードされた後に、ユーザは予め取得した識別番号を利用して、画像データをダウンロードすることができる画像配布システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する為に、請求項1の発明の画像配布システムは、画像データを送信する送信端末と、前記送信端末から送信された画像データを蓄積する画像蓄積装置と、前記画像蓄積装置に蓄積された画像データの印刷を行う印刷装置とを具備し、前記送信端末は、前記画像蓄積装置に対して予約番号の要求を行う予約番号要求手段と、前記予約番号要求手段による予約番号の要求により前記画像蓄積装置から送信された予約番号を受信する予約番号受信手段と、前記予約番号とともに前記画像データを前記画像蓄積装置に送信する画像送信手段とを有し、前記画像蓄積装置は、前記画像送信手段により前記送信端末から送信された前記画像データを前記予約番号に対応させて記憶する記憶手段を有し、前記印刷装置は、前記予約番号を受け付ける予約番号受付手段と、前記予約番号受付手段で受け付けた予約番号に基づき前記画像蓄積装置に対して該予約番号に対応して前記記憶手段に記憶されている画像データを要求する画像データ要求手段と、前記画像データ要求手段による前記画像データの要求により前記画像蓄積装置から転送された画像データを受信する画像データ受信手段と、前記画像データ受信手段で受信した画像データに基づき印刷を行う印刷手段とを有するように構成される。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記画像蓄積装置は、前記記憶手段に前記予約番号に対応して記憶された複数の画像データのサムネイル画像を生成する生成手段と、前記生成手段により生成されたサムネイル画像を前記印刷装置に送信するサムネイル画像送信手段とを具備し、前記画像データ要求手段は、前記サムネイル画像送信手段により前記画像蓄積装置から送信されたサムネイル画像に基づき所望の画像データを選択して前記画像蓄積装置に対する前記画像データの要求を行うように構成される。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、送信端末から画像蓄積装置へ画像データが送信されたあとに印刷に必要な予約番号が取得される場合と比較して、送信端末から画像蓄積装置へ画像データを送信する前に印刷に必要な予約番号が取得されるので、画像蓄積装置へ画像データを送信する前に印刷を所望するユーザに予約番号を知らせることができ、画像蓄積装置へ画像データが送信された後からすぐにユーザは画像データの印刷を行わせることができるという効果を奏する。
【0011】
請求項2の発明によれば、複数の画像データのサムネイル画像が印刷装置へ送られるので、画像データ毎にID番号が設定されて所望の画像データを確認するためにID番号が印刷装置に入力される構成と比較して、複数の画像データの中から所望の画像データを選択する操作が簡便になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
まず、画像配布システム1について図1を参照して説明する。
【0014】
図1は、画像配布システム1の構成を示した模式図である。
【0015】
画像配布システム1は、端末10、画像サーバ20、プリント装置30がそれぞれインターネット2に接続されている。
【0016】
そして、イベント等で撮影がされるデジタルカメラ40が存在する。
【0017】
端末10は、送受信部11、画像取込部12、表示部13を有するパーソナルコンピュータで構成され、インターネット2を経由して画像サーバ20に画像データをアップロードする機能を有する。
【0018】
送受信部11は、インターネット2を介して情報の送受信を行い、画像サーバ20に登録予約(画像アップロード予約)の要求を送信したり、画像サーバ20から予約ID番号、配布ID番号などの各種ID番号の受信を行う。
【0019】
画像取込部12は、デジタルカメラ40で撮影された画像データを、デジタルカメラ40に着脱可能に内臓されるSDカードを受け付けることで取り込む。
【0020】
表示部13は、ディスプレイで構成され、画像サーバ20から送られて、送受信部11が受信した予約ID番号、配布ID番号などの各種ID番号を撮影者などに表示する機能を有する。
【0021】
また、端末10は、パーソナルコンピュータだけでなく、デジタルカメラ40内の画像データを取り込んでインターネット2に接続できる、市場に設置されるマルチメディア端末であってもよい。
【0022】
画像サーバ20は、送受信部21、インデックス生成部22、制御部23、ID番号生成部24、記憶部25を有するインターネット2と接続される画像蓄積サーバであり、端末10からアップロードされる画像データを管理し、プリント装置30に画像データを送信する機能を有する。
【0023】
送受信部21は、インターネット2と接続されており、インターネット2を介して端末10やプリント装置30と情報の授受を行う。
【0024】
インデックス生成部22は、画像サーバ20の記憶部25に記憶される画像データを基にして、画像データがサムネイル形式に配置されるインデックス画像を生成する。
【0025】
サムネイル形式とは、多数の画像を一覧表示するためにそれぞれの画像を縮小して一覧表示する形式である。
【0026】
インデックス画像は、インデックス生成部22で生成されてプリント装置30に送られる画像であり、複数の画像を一覧表示する画像である。
【0027】
そして、インデックス画像は、複数の画像を一覧表示させるために、それぞれの複数の画像が縮小されて表示されるサムネイル形式で複数の画像表示を行っている。
【0028】
制御部23は、CPU(Central Processing Unit)で構成され、画像サーバ20を統括的に制御する機能を担う。
【0029】
ID番号生成部24は、端末10に送信する一意な予約ID番号や一意な配布ID番号等並びに記憶部25に記憶される画像データを識別する一意なID番号等を生成する。
【0030】
記憶部24は、端末10からアップロードされた画像データを記憶する。
【0031】
また、記憶部24は、インデックス生成部22で生成されたインデックス画像も記憶する。
【0032】
また、画像データと予約ID番号などのID番号の各種対応関係も記憶部24で記憶される。
【0033】
画像サーバ20は、端末10からの画像データのアップロードの前に予約ID番号を端末10へ発行し、発行した予約ID番号と画像データとを対応付けて記憶する機能を有する。
【0034】
画像サーバ20は、記憶する複数の画像データとそれら画像データのID番号がサムネイル形式に配置されるインデックス画像を生成する。 インデックス画像は、プリント装置30で用紙にプリントされる。
【0035】
プリント装置30は、コンビニエンスストアなどの市場に設置される、デジタルカメラの画像を用紙にプリントすることができる装置であり、画像サーバ20より受信した画像データを用紙にプリントする機能を有する。
【0036】
そして、プリント装置30は、送受信部31、ID番号受付部32、印刷出力部33を有する。
【0037】
送受信部31は、インターネット2と接続されており、インターネット2を介して画像サーバ20と各種情報の授受を行う。
【0038】
ID番号受付部32は、プリント装置30を操作するユーザから、予約ID番号や、画像データに対応するID番号などの入力を受け付ける。
【0039】
印刷出力部33は、画像サーバ20より受信した画像データを用紙に印刷して出力する機能を担う。
【0040】
このように構成される画像配布システム1では、結婚式などのイベントにおいて、撮影者が予め端末10を介して画像サーバ20から予約ID番号を受信する。
【0041】
そして、撮影者は、デジタルカメラ40でイベントの撮影を行った後に、撮影した画像を画像サーバ20にアップロードさせる。
【0042】
アップロードさせた撮影者は、イベントの参加者であって撮影した写真が欲しい人に予約ID番号を伝える。
【0043】
写真が欲しい参加者は、市場に設置されているプリント装置30より予約ID番号を入力すれば、イベントで撮影された画像データのインデックス画像を入手することができ、そのインデックス画像より所望の画像データを選択して、プリント装置30より所望の画像データがプリントされたものを入手する。
【実施例1】
【0044】
まず、画像配布システム1で行われる処理について、図2、図3のフローチャートを参照して説明を行う。
【0045】
まず、撮影者が、端末10より画像サーバ20に対して登録予約を行う(参照番号201)。
【0046】
画像サーバ20は、撮影者の登録予約に対して一意な予約ID番号を発行して、端末10に送信する(参照番号202)。
【0047】
撮影者は、端末10より、予約ID番号を取得する(参照番号203)。
【0048】
撮影者は、取得した予約ID番号を、イベント(結婚式など)の参加者に予約ID番号を伝える(参照番号204)。
【0049】
参加者は、イベントで撮影された画像データをプリント装置30よりプリントする人である。
【0050】
このように、予約ID番号が参加者に伝えられる時期は、撮影者が画像データを画像サーバ20にアップロードする前となる。
【0051】
そして、撮影者は、イベントの撮影をデジタルカメラ40で行う(参照番号205)。 デジタルカメラ40で撮影された画像データは、撮影者によって端末10に取り込まれる。
【0052】
撮影者は、端末10より画像サーバ20にアクセスし、登録予約時に画像サーバ20より送られた予約ID番号を指定して、デジタルカメラ40で撮影した画像データを端末10より画像サーバ20に送信する(参照番号206)。
【0053】
画像サーバ20は、端末10より送られた、予約ID番号と画像データとを対応させて記憶部25に記憶する(参照番号207)。
【0054】
このようにして、撮影者によって撮影された画像データが画像サーバ20にアップロードされる。
【0055】
画像データは、予約ID番号と対応して記憶されるが、画像データのそれぞれには一意はID番号が付与されて記憶される。
【0056】
画像サーバ20は、インデックス生成部22が、アップロードされた画像データより、インデックス画像を生成する(参照番号208)(インデックス画像については後で詳しく説明する)。
【0057】
生成されるインデックス画像も画像データに対応している予約ID番号と対応している。
【0058】
そして、イベントが終了して、参加者が市場に出回っているプリント装置30を使用して、イベントで撮影された写真を所望する場合には、参加者は、プリント装置30のID番号受付部32に予約ID番号を入力して、画像サーバ20に送信させる(参照番号209)。
【0059】
画像サーバ20は、プリント装置30より予約ID番号を受信すると、その予約ID番号と対応して記憶された画像データによって生成されたインデックス画像をプリント装置30へ送信する(参照番号210)。
【0060】
プリント装置30は画像サーバ20から送信されたインデックス画像を印刷出力部33で用紙に印刷し(参照番号211)、そして、予約ID番号を入力した参加者はインデックス画像が印刷された用紙を入手する(参照番号212)。
【0061】
インデックス画像を入手した参加者は、インデックス画像に表示されている所望の画像データを選択し、その画像データのID番号を、プリント装置30に入力する(参照番号213)。
【0062】
プリント装置30は入力されたID番号を画像サーバ20に送信し、画像データ20はプリント装置30より送られたID番号で示される画像データをプリント装置30に送信する(参照番号214)。
【0063】
プリント装置30に送信された画像データは、プリント装置30の印刷出力部33より用紙に印刷されて出力される。
【0064】
そして、参加者は、所望の画像データが印刷された用紙を入手する(参照番号215)。
【0065】
次に、画像サーバ20で生成されるインデックス画像について図4を参照して説明する。
【0066】
図4は、インデックス画像について示した模式図である。
【0067】
インデックス画像は、図4に示すように、複数の画像データがサムネイル形式で配置された画像データである。
【0068】
インデックス画像上の画像データは、デジタルカメラ40で撮影されて画像サーバ20にアップロードされた画像データであり、それぞれに付与されたID番号が対応されて表示されている。
【0069】
なお、図2、図3を参照して説明したインデックス画像を生成するタイミングは、アップロードされた画像データが予約ID番号と対応して記憶された後であると説明したが、それ以外のタイミングでインデックス画像が生成されてもよい。
【0070】
すなわち、撮影者が1つの予約ID番号でアップロードすることを終了する終了通知が端末10から画像サーバ20に送られるとし、その終了通知が画像サーバ20に送られた後に、画像サーバ20でその予約ID番号に関する画像データのインデックス画像が生成されるように構成されてもよい。
【0071】
また、他のタイミングとして、プリント装置30から参加者が予約ID番号を入力してインデックス画像が要求されたとき(参照番号209の後)に、その予約ID番号に対応して記憶されている画像データのインデックス画像が生成されるように構成されてもよい。
【0072】
また、他のタイミングとして、撮影者が画像データをアップロードする回数は1回とは限定されないので、同じ予約ID番号で画像データがアップロードされる度に、以前に生成されたインデックス画像は削除されて、その予約ID番号でアップロードされた全ての画像データを基にしたインデックス画像が新たに生成されるように構成されてもよい。
【0073】
また、他のタイミングとして、同じ予約ID番号で画像データがアップロードされる間隔が一定時間(期間)空いたら、その予約ID番号でのアップロードは終了したと判断されて、その予約ID番号でアップロードされた全ての画像データを基にしたインデックス画像が生成される。
【0074】
次に、インデックス画像の基となる画像データの枚数が多くて、1枚のインデックス画像ではすべての画像データを表現できない場合について図5を参照して説明する。
【0075】
図5は1つの予約ID番号に対応する画像データを表すインデックス画像が複数枚に渡る場合について説明する模式図であり、図5(a)(b)は1つの予約ID番号に対応する画像データのインデックス画像が複数枚となった場合に、プリント装置30に送られるインデックス画像の1枚を示す模式図である。
【0076】
1つの予約ID番号に対応する画像データのインデックス画像が複数枚となった場合には、プリント装置30から参加者により予約ID番号が入力されると、図5(a)に示すようなインデックス画像の画像データがプリント装置30に送られてもよい。
【0077】
図5(a)に示すインデックス画像は、通常の画像データと同様に複数枚に渡るインデックス画像の情報が表示されている(参照番号501)。
【0078】
そして、次のインデックス画像のID番号も表示されているので、プリント装置30を操作するユーザは、そのID番号を入力して、次のインデックス画像を入手することができる。
【0079】
また、同様に、1つの予約ID番号に対応する画像データのインデックス画像が複数枚となった場合には、プリント装置30から参加者により予約ID番号が入力されると、図5(b)に示すようなインデックス画像の画像データがプリント装置30に送られてもよい。
【0080】
図5(b)に示すインデックス画像は、次のインデックス画像のID番号が記されているので(参照番号502)、プリント装置30を操作するユーザは、そのID番号を入力して、次のインデックス画像を入手することができる。
【0081】
なお、登録予約を行った撮影者に送られる予約ID番号は、画像サーバ20が一意に生成して端末装置10に送られるのではなく、登録予約を行う撮影者が所望する番号が予約ID番号とするように構成されてもよい。 その際には、登録予約を行う撮影者が所望の番号を画像サーバ20に送り、画像サーバ20はその所望の番号が既に登録されている予約ID番号と重複するか否かを判定し、重複する場合には画像サーバ20が端末10に別の番号の指定を促すように構成される。
【0082】
なお、端末10よりアップロードされる画像データが1枚である場合には、画像サーバ20でインデックス画像が生成されることなくその画像データと予約ID番号とが対応付けられ、参加者によってプリント装置30から予約ID番号の入力が行われるとその予約ID番号と対応付けられた画像データがプリント装置に送られる。
【0083】
なお、画像配布システム1は、プリント装置30からインデックス画像を印刷させて、その印刷結果で画像データで確認させるように説明したが、プリント装置30にタッチパネル式の液晶ディスプレイを備えるように構成されてもよい。
【0084】
プリント装置30がタッチパネル式の液晶ディスプレイを備える場合には、画像サーバ20は、その液晶ディスプレイで確認できるインデックスイメージ画像を生成する。 そのインデックス画像は図4を参照して説明したサムネイル形式に配置される画像であってもよいし、また、スライドショーで画像データが表示されるような構成であってもよい。
【実施例2】
【0085】
次に、第2実施例として、図1を参照して説明した画像配布システム1の端末10より画像をアップロードする撮影者が複数の場合について説明を行う。
【0086】
図1を参照して説明した画像配布システム1内の同じ参照番号で示されるものは、同じ機能、構成を有するものとして説明は省略する。
【0087】
画像配布システム1で、複数の撮影者から画像データがアップロードされる処理について図6、図7のフローチャートを参照して説明を行う。
【0088】
複数の撮影者は撮影者A、撮影者Bの2人である場合を例に説明する。
【0089】
まず、撮影者A或いは撮影者Bが端末10より画像サーバ20に対して、撮影者が2人分の登録予約を行う(参照番号601)。
【0090】
画像サーバ20は、撮影者の登録予約に対して、一意な予約ID番号と、撮影者を識別する一意な撮影者A用予約番号と一意な撮影者B用予約番号とをID番号生成部24で生成し、端末10に送る(参照番号602)。 画像サーバ20は、端末10に送った予約ID番号と撮影者A用予約ID番号と撮影者B用予約ID番号とを対応付けて記憶部25に記憶する。
【0091】
端末10では、それらを受信し(参照番号603)、予約ID番号がイベント(結婚式など)の参加者に伝えられ、撮影者A用予約ID番号が撮影者Aに伝えられ、撮影者B用予約ID番号が撮影者Bに伝えられる(参照番号604)。
【0092】
参加者は、イベントで撮影された画像データをプリント装置30よりプリントする人である。
【0093】
このように、予約ID番号が参加者に伝えられる時期は、撮影者が画像データを画像サーバ20にアップロードする前となる。
【0094】
そして、撮影者Aと撮影者Bは、イベントの撮影を開始する(参照番号605)。
【0095】
撮影者Aは、イベントの撮影が終了すると、端末10より画像サーバ20にアクセスし、与えられた撮影者A用予約ID番号を指定して、撮影した画像データを端末10より画像サーバ20に送信する(参照番号606)。
【0096】
画像サーバ20は、端末10より送られた、撮影者A用予約ID番号と参照番号606で送られた画像データとを対応させて記憶部25に記憶する(参照番号607)。
【0097】
また、撮影者Bも、イベントの撮影が終了すると、端末10より画像サーバ20にアクセスし、与えられた撮影者B用予約ID番号を指定して、撮影した画像データを端末10より画像サーバ20に送信する(参照番号608)。
【0098】
画像サーバ20は、端末10より送られた、撮影者B用予約ID番号と参照番号608で送られた画像データとを対応させて記憶部25に記憶する(参照番号609)。
【0099】
このように、撮影者Aにより撮影された画像データと撮影者Bにより撮影された画像データとが画像サーバ20にアップロードされる。
【0100】
その後、画像サーバ20のインデックス生成部22で、撮影者Aと撮影者Bによってアップロードされた画像データに基づいてインデックス画像が生成される(参照番号610)。
【0101】
インデックス画像の内容と生成されるタイミングは、第1実施例で説明されたものと基本的に同じであるので、基本的な説明は省略する。
【0102】
画像サーバ20でインデックス画像が生成される際、画像サーバ20で生成されるインデックス画像は、撮影者Aによってアップロードされたインデックス画像Aと撮影者Bによってアップロードされたインデックス画像Bとが生成される。
【0103】
さらに、画像サーバ20では、インデックス画像Aとインデックス画像Bとをサムネイル形式で表示するインデックス画像が生成される。
【0104】
インデックス画像Aとインデックス画像Bとをサムネイル形式で表示するインデックス画像は、図8に示すように、撮影者Aが撮影した画像データを表示するインデックス画像A(参照番号801)と、撮影者Bが撮影した画像データを表示するインデックス画像B(参照番号802)とが、それぞれに付与されたID番号と対応させて表示されている。
【0105】
そして、インデックス画像Aとインデックス画像Bとをサムネイル形式で表示するインデックス画像は、参加者に伝えられた予約ID番号(参照番号604)と対応づけられている。
【0106】
撮影されるイベントが終了すると、イベントで撮影された写真を所望する参加者は、プリント装置30のID番号受付部32に予約ID番号を入力する(参照番号611)。
【0107】
入力された予約ID番号は、プリント装置30から画像サーバ20に送られ、画像サーバ20は、送られた予約ID番号と対応付けられているインデックス画像(インデックス画像Aとインデックス画像Bとがサムネイル形式で表示されるインデックス画像)をプリント装置30に送信する(参照番号612)。
【0108】
プリント装置30では、画像サーバ20から送られたインデックス画像を印刷出力する(参照番号613)。
【0109】
予約ID番号を入力した参加者は、図8を参照して説明したインデックス画像を入手して、そのインデックス画像に基づいて、所望の撮影者(この場合は撮影者Aか撮影者B)を選択する。
【0110】
そして、参加者は、所望の撮影者のインデックス画像を得るべく、所望の撮影者のインデックス画像のID番号を先ほど印刷出力されたインデックス画像より確認して、そのID番号をプリント装置30のID番号受付部32に入力する(参照番号614)。
【0111】
入力されたID番号は画像サーバ20に送られ、そのID番号と対応するインデックス画像がプリント装置30に送信される(参照番号615)。
【0112】
そして、インデックス画像がプリント装置30で印刷出力され、参加者は、所望の撮影者のインデックス画像を取得する(参照番号616)。
【0113】
参加者は、そのインデックス画像に表示される画像データから所望の画像データを選択し、所望の画像データに対応されるID番号をプリント装置30のID番号受付部32へ入力する(参照番号617)。
【0114】
プリント装置30へ入力されたID番号は画像サーバ20へ送られ、画像サーバ20からそのID番号に対応する画像データがプリント装置30へ送信される(参照番号618)。
【0115】
送信された画像データはプリント装置30の印刷出力部33で印刷出力されて(参照番号619)、参加者は所望の画像データが印刷された用紙を取得する。
【実施例3】
【0116】
次に、第3実施例として、図1を参照して説明した画像配布システム1のプリント装置30より画像データを印刷させる参加者に全て同じ予約ID番号が与えられるのではない場合について、図9、図10のフローチャートを参照して説明する。
【0117】
図1を参照して説明した画像配布システム1内の同じ参照番号で示されるものは、同じ機能、構成を有するものとして説明は省略する。
【0118】
まず、撮影者が端末10より画像サーバ20に対して、登録予約を行う(参照番号901)。
【0119】
画像サーバ20は、撮影者の登録予約に対して、一意な予約ID番号と、参加者用のID番号である配布用ID番号とを生成する(参照番号902)。 配布用ID番号は、一意な番号であり、配布される参加者の種類に応じて複数の種類の番号が容易される。 例えば、参加者aに配布される配布用ID番号と参加者bに配布される配布用ID番号などである。 そして、生成された配布用ID番号は、予約ID番号と対応付けられて記憶部25に記憶される。
【0120】
画像サーバ20は、生成した予約ID番号と配布用ID番号とを端末10に送信する(参照番号903)。
【0121】
端末10では、送信された予約ID番号と配布用ID番号とを受信し(参照番号904)、撮影者が、配布用ID番号をイベントの参加者に伝える(参照番号905)。
【0122】
この例では、送られた配布用ID番号の種類に応じて、参加者aに対して配布用ID番号(a)が伝えられ、参加者bに対して配布用ID番号(b)が伝えられるものとして説明を行う。
【0123】
このように、画像データをプリント装置30よりダウンロードするために必要な配布用ID番号が参加者に伝えられる時期は、撮影者が画像データを画像サーバ20にアップロードする前となる。
【0124】
配布用ID番号が参加者に伝えられると、撮影者がイベントの撮影を行う。 参加者a、参加者bは、このイベント(結婚式など)に参加しており、イベントで撮影された画像データを画像配布システム1のプリント装置30よりプリントする人である。
【0125】
そして、撮影者はイベントの撮影を行う(参照番号906)。
【0126】
撮影を行った撮影者は、撮影した画像データを、SDカードなどを使用してデジタルカメラ40から端末10へと送る。
【0127】
撮影された画像データが端末10へ取り込まれると、撮影者は、端末10より画像サーバ20にアクセスし、登録予約時に画像サーバ20より送られた予約ID番号を指定して、デジタルカメラ40で撮影した画像データを端末10より画像サーバ20に送信する(参照番号907)。
【0128】
画像サーバ20は、端末10より送られた、予約ID番号と画像データとを対応させて記憶部25に記憶する(参照番号908)。
【0129】
このようにして、撮影者によって撮影された画像データが画像サーバ20にアップロードされる。
【0130】
そして、画像サーバ20のインデックス生成部22では、アップロードされた画像データに基づいてインデックス画像が生成される(参照番号909)。
【0131】
インデックス画像の内容と生成されるタイミングは、第1実施例で説明されたものと同じであるので、説明は省略する。
【0132】
イベントが終了すると、イベントで撮影された写真を所望する参加者は、市場に出回っているプリント装置30へ出向く。
【0133】
この例では、配布用ID番号が伝えられた参加者aが写真を所望してプリント装置30へ出向くとして説明する。 参加者bは写真を所望せずにプリント装置30へ出向かない。
【0134】
参加者aは、プリント装置30へ、撮影者より伝えられた配布用ID番号(a)を入力する(参照番号910)。
【0135】
プリント装置30は、配布用ID番号(a)を画像サーバ20へ送信する。
【0136】
画像サーバ20は、受信した配布用ID番号(a)と対応して記憶している予約ID番号を確認し、その予約ID番号と対応して記憶される画像データによって生成されたインデックス画像をプリント装置30へ送信する(参照番号911)。
【0137】
プリント装置30は受信したインデックス画像を印刷出力し(参照番号912)、その結果、参加者aはインデックス画像が印刷された用紙を取得する(参照番号913)。
【0138】
参加者aは、インデックス画像を参照して、所望の画像データを選択し、所望の画像データのID番号をインデックス画像より確認して、そのID番号をプリント装置30に入力する(参照番号914)。
【0139】
プリント装置30に入力されたID番号は、画像サーバ20へ送信され、画像サーバ20から、そのID番号に対応する画像データがプリント装置30へ送られる(参照番号915)。
【0140】
プリント装置30へ送られて画像データは、印刷出力され、その結果、参加者Aは所望の画像データが印刷出力されたものを取得する(参照番号916)。
【0141】
そして、画像サーバ20の制御部23では、参加者Aに配布された配布用ID番号(a)がプリント装置30より送信されたことは確認されるが、参加者Bに配布された配布用ID番号(b)はプリント装置30より送信されたことは確認されない。 それで、参加者Bが画像配布システム1を使用しなかったことが制御部23に確認される。
【0142】
また、参加者によってプリント装置30が使用される際に、配布用ID番号(a)の使用は無料にして、配布用ID番号(b)の使用は有料にするなど、配布用ID番号の違いに応じてサービスの差別化を行うこともできる。
【0143】
このように参加者に配布する配布用ID番号を使用することにより、参加者のプリント装置30での操作内容の把握や、サービスの差別化を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0144】
この発明は、画像配布システムにおいて利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】画像配布システム1の構成を示す模式図。
【図2】第1実施例において、画像配布システム1で行われる処理を示すフローチャート。
【図3】第1実施例において、画像配布システム1で行われる処理を示すフローチャート。
【図4】インデックス画像を示した模式図。
【図5】複数枚生成された場合のインデックス画像について示す模式図。
【図6】第2実施例において、画像配布システム1で行われる処理を示すフローチャート。
【図7】第2実施例において、画像配布システム1で行われる処理を示すフローチャート。
【図8】複数の撮影者によるインデックス画像を含むインデックス画像を示す模式図。
【図9】第3実施例において、画像配布システム1で行われる処理を示すフローチャート。
【図10】第3実施例において、画像配布システム1で行われる処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0146】
1 画像配布システム
10 端末
11 送受信部
12 画像取込部
13 表示部
20 画像サーバ
21 送受信部
22 インデックス生成部
23 制御部
24 ID番号生成部
25 記憶部
30 プリント装置
31 送受信部
32 ID番号受付部
33 印刷出力部
40 デジタルカメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを送信する送信端末と、
前記送信端末から送信された画像データを蓄積する画像蓄積装置と、
前記画像蓄積装置に蓄積された画像データの印刷を行う印刷装置と
を具備し、
前記送信端末は、
前記画像蓄積装置に対して予約番号の要求を行う予約番号要求手段と、
前記予約番号要求手段による予約番号の要求により前記画像蓄積装置から送信された予約番号を受信する予約番号受信手段と、
前記予約番号とともに前記画像データを前記画像蓄積装置に送信する画像送信手段と
を有し、
前記画像蓄積装置は、
前記画像送信手段により前記送信端末から送信された前記画像データを前記予約番号に対応させて記憶する記憶手段
を有し、
前記印刷装置は、
前記予約番号を受け付ける予約番号受付手段と、
前記予約番号受付手段で受け付けた予約番号に基づき前記画像蓄積装置に対して該予約番号に対応して前記記憶手段に記憶されている画像データを要求する画像データ要求手段と、
前記画像データ要求手段による前記画像データの要求により前記画像蓄積装置から転送された画像データを受信する画像データ受信手段と、
前記画像データ受信手段で受信した画像データに基づき印刷を行う印刷手段と
を有する画像配布システム。
【請求項2】
前記画像蓄積装置は、
前記記憶手段に前記予約番号に対応して記憶された複数の画像データのサムネイル画像を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成されたサムネイル画像を前記印刷装置に送信するサムネイル画像送信手段と
を具備し、
前記画像データ要求手段は、
前記サムネイル画像送信手段により前記画像蓄積装置から送信されたサムネイル画像に基づき所望の画像データを選択して前記画像蓄積装置に対する前記画像データの要求を行う請求項1記載の画像配布システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−79417(P2010−79417A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−244389(P2008−244389)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】