説明

異物検査装置および半導体製造装置

【課題】薄くされたチップを積層して半導体装置を製造する際に、処理対象の上面に存在する異物によって積層させるチップが割れてしまうことを防ぐ異物検査装置を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、異物検査装置20は、下地検査部221および下地検査部221を支持する支持部222を有する検知ヘッド22と、下地データ格納部233、検査制御部232および異物存在判定部234を有する制御部23と、を備える。下地データ格納部233は、配線基板80または配線基板80の最上層のチップの配置位置を示す下地配置領域を含む下地データを格納する。検査制御部232は、検知ヘッド22を検査対象上の所定の位置に接触させながら所定の力で押圧するように制御する。異物存在判定部234は、下地検査部221から取得した検査データから、下地データを参照して下地配置領域のうち周囲よりも圧力が高まっている領域を異物存在領域として抽出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、異物検査装置および半導体製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、携帯電話やパーソナルコンピュータなどの電子機器の記憶装置としてNAND型フラッシュメモリなどの不揮発性半導体記憶装置が多く使用され、その結果、電子機器は小型軽量化が進行している。また、これらの電子機器で扱う情報量の増大に対応して、不揮発性半導体記憶装置の高容量化も進行している。このような電子機器で使用される不揮発性半導体記憶装置として、メモリカード(半導体メモリカード)を例示することができる。
【0003】
たとえば、小型化されたメモリカードを実現するために、メモリチップやコントローラチップなどの半導体チップは配線基板上に積層して搭載されるが、メモリカードのさらなる高容量化を図るために、メモリチップ自体も配線基板上に多段に積層されるようになってきている。このとき、メモリカードの厚さ(外形寸法)が決まっているために、高容量化を図るには、それぞれのメモリチップの厚さを薄くしなければならず、たとえば50μm以下の厚さのチップが用いられるようになってきている。
【0004】
メモリチップを積層する際に、下地となる配線基板やメモリチップの上面に異物が存在すると、上に載せるメモリチップを下地に対して接触させ、押圧する際に、異物を起点としてメモリチップが割れてしまう虞があった。従来では、メモリチップ内の機能ブロックが正常に動作しない欠陥領域を検査して、それに基づいてメモリチップを積層させることについては提案されているが、下地上に異物が存在する場合のチップの積層方法については提案されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−272388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一つの実施形態は、薄くされたチップを積層して半導体装置を製造する場合に、下地となる配線基板やチップの上面に存在する異物によって積層させるチップが割れてしまうことを防ぐ異物検査装置および半導体製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの実施形態によれば、配線基板、またはチップが積層された配線基板を含む検査対象の上面の異物の有無を検査する異物検査装置が提供される。前記異物検査装置は、前記検査対象の上面に存在する異物の存在の有無を検知する検知ヘッドと、前記検知ヘッドを前記検査対象上に移動させて異物検知処理を行い、前記検知ヘッドから取得した前記検査対象の上面の状態を示す検査データから異物存在領域を抽出する制御手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、第1の実施形態による異物検査装置を備える半導体製造システムの構成を模式的に示す図である。
【図2】図2は、第1の実施形態による異物検査装置の構成を模式的に示す図である。
【図3】図3は、下地データの一例を示す図である。
【図4】図4は、第1の実施形態による異物検知処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】図5は、第1の実施形態による半導体製造システムにおけるチップ積層処理の様子を模式的に示す図である。
【図6】図6は、配線基板での異物検知処理の様子を模式的に示す図である。
【図7】図7は、チップでの異物検知処理の様子を模式的に示す図である。
【図8】図8は、チップでの異物検知処理の様子を模式的に示す図である。
【図9】図9は、第2の実施形態による異物検知処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】図10は、第2の実施形態による半導体製造システムにおけるチップ積層処理の様子を模式的に示す図である。
【図11】図11は、第3の実施形態による異物検知処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、実施形態にかかる異物検査装置および半導体製造装置を詳細に説明する。なお、これらの実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態による異物検査装置を備える半導体製造システムの構成を模式的に示す図である。半導体製造システム1は、処理前の配線基板(メモリチップやコントローラチップなどのチップが積層された配線基板を含む)80が格納されるローダ10と、配線基板80上に異物85が存在するかを検査する異物検査装置20と、配線基板80上に異物85が存在する場合に異物85を除去する異物除去装置30と、配線基板80上に異物85が存在しない場合に配線基板80上にメモリチップやコントローラチップなどのチップ90を積層させるチップ積層装置40と、チップ90が積層された配線基板80が格納されるアンローダ50と、ローダ10とアンローダ50との間で各処理装置に配線基板80を搬送する搬送装置60と、これらの各処理装置を制御するシステム制御装置70と、を備える。
【0011】
異物検査装置20は、搬送されてきた配線基板80の上面または配線基板80上に積層されたチップ90の上面に異物85が存在するかを検査する装置である。異物検査装置20の構造については、後述する。
【0012】
異物除去装置30は、配線基板80の上面または配線基板80上に積層されたチップ90の上面に存在する異物85を除去する装置である。異物除去装置30として、たとえば粘着テープ31を配線基板80の上面または配線基板80上に積層されたチップ90の上面に接触させた後に剥がすことで、異物85を除去する構造の装置を用いることができる。ここでは、粘着テープ31はローラによって巻き取られる方式のものが採用されている。
【0013】
チップ積層装置40は、積層されるチップ90を配置するチップ載置テーブル41と、チップ載置テーブル41と配線基板80が支持される図示しないステージ上との間で移動可能なチップ配置ヘッド42と、を有する。チップ配置ヘッド42は、水平面内と垂直方向に移動可能な構成となっており、下面には真空チャック機構や静電チャック機構などのチップ保持機構を有し、チップ90の上面を保持可能な構造となっている。つまり、チップ載置テーブル41で下面に接着層が形成されたチップ90の上面を保持して、配線基板80上まで移動し、配線基板80とチップ90との位置合わせを行った後、チップ90を配線基板80上に押し付けて接着させる。接着処理が終了すると、チップ保持機構を解除して、別のチップ90を貼り付ける処理を行う。なお、チップ90の保持からチップ90の配線基板80上の所定の位置への積層処理は、たとえばシステム制御装置70によって制御される。
【0014】
搬送装置60は、ローダ10からアンローダ50までの間の各処理装置間で配線基板80を搬送する。搬送装置60として、たとえばベルトコンベアやロボットアーム式の配線基板搬送装置などを例示することができる。ここでは、搬送装置60がベルトコンベアで構成される場合を示している。また、異物検査装置20や異物除去装置30、チップ積層装置40では、このベルトコンベアが配線基板80を保持するステージとしての機能も有している。
【0015】
システム制御装置70は、ローダ10からアンローダ50まで配線基板80を搬送装置60で搬送し、配線基板80に対する処理を各装置に指示する制御を行う。たとえば、ローダ10から搬出された配線基板80を異物検査装置20の検査領域で止めて、異物検査装置20に検査を行うように指示する。異物85が配線基板80上に存在しない場合には、チップ積層装置40の処理領域で配線基板80を止めて、チップ積層装置40にチップ90を配線基板80上に積層するように指示する。また、異物85が配線基板80上に存在する場合には、異物除去装置30の除去領域で配線基板80を止めて、異物除去装置30に異物85の除去を行うように指示すると共に、ローダ10から新たな配線基板80が搬出されないように指示する。異物85の除去の後、配線基板80を異物検査装置20まで搬送するように搬送装置60に指示を出し、再び異物検査装置20に対して検査を行うように指示する。なお、同じ場所に異物85が検出された場合には、配線基板80上の異物85を異物除去装置30では除去できないか、または異物検査装置20側に異物85が付着してしまったかのいずれかであると判断し、異常を示す警告を出力する。
【0016】
ここで、異物検査装置20の詳細な構成について説明する。図2は、第1の実施形態による異物検査装置の構成を模式的に示す図である。異物検査装置20は、配線基板80を保持するステージ21と、配線基板80やチップ90の下地上に異物85が存在するかを検査する検知ヘッド22と、検知ヘッド22の制御および検知ヘッド22からの出力信号を用いて下地上に異物85が存在するか否かを判定する制御部23と、を備える。
【0017】
ステージ21は、検査中に配線基板80が動かないように配線基板80を固定する静電チャック機構や真空チャック機構などの基板保持機構を備える。
【0018】
検知ヘッド22は、配線基板80またはチップ90上に存在する異物85の有無を検査する下地検査部221と、下地検査部221を支持する支持部222と、を備える。検知ヘッド22は、水平方向および高さ方向に図示しない駆動機構によって駆動される。
【0019】
下地検査部221として、たとえば下地上に接触させた状態で所定の力で押圧した際に、下地上に存在する異物85を位置情報と共に検知することができるセンサシートなどの全面感圧ユニットを用いることができる。全面感圧ユニットは、たとえば第1の方向に延在し、上面に感圧抵抗体からなる感圧層を有する短冊形感圧電極が、第1の方向に直交する第2の方向に所定の間隔で複数設置された弾性体材料からなる第1シート領域と、第2の方向に延在し、上面に感圧抵抗体からなる感圧層を有する短冊形感圧電極が第1の方向に所定の間隔で複数設置された弾性体材料からなる第2シート領域と、を感圧層同士が接触するように貼り合わされたものを用いることができる。
【0020】
この全面感圧ユニットでは、各シート領域に配置された短冊形感圧電極が交差し、それら各交点が感圧部として機能し、各感圧電極が順次通電され、感圧電極間の電気抵抗を計測することで、センサシート面内における圧力分布測定が可能となる。測定時に得られる信号は、制御部23に出力される。なお、下地検査部221として、非接触で下地上の異物85の有無を検出することができるものを用いてもよく、たとえば紫外線領域の波長の光を下地表面に走査しながら照射し、その反射光または散乱光を受光して、下地表面の異物85の有無を検出する光学検知ユニットを用いることができる。
【0021】
制御部23は、検査対象設定部231と、検査制御部232と、下地データ格納部233と、異物存在判定部234と、を有する。検査対象設定部231は、検査対象である下地が配線基板80であるのか、または配線基板80上に積層された何層目のチップ90であるのかを設定する。ここでは、配線基板を1段目とし、配線基板上に積層された1層目のメモリチップを2段目とし、同じく2層目のメモリチップを3段目とし、・・・、同じくn層目のメモリチップを(n+1)段目とする。これは、検査時に下地検査部221の下面をどこまで下ろすかの設定と、下地検査部221によって検査された領域を特定する設定である。設定する項目としては、製造するチップの種類や段数などを例示することができる。
【0022】
検査制御部232は、検査対象設定部231によって設定された段数に基づいて、検知ヘッド22を下地に対向する領域まで移動させ、所定の圧力で下地を押圧した後、検知ヘッド22を下地から引き離すように制御する。
【0023】
下地データ格納部233は、下地である配線基板80とチップ90の配置位置である下地データを格納する。これは、チップ90が積層されていない配線基板80上面を検査する場合と、チップ90が積層されている配線基板80の上面、すなわち最上層のチップ90の上面を検査する場合とで、下地検査部221にかかる圧力が異なるため、予め配線基板80やチップ90がどの位置に配置されているかを登録しておくためのものである。
【0024】
図3は、下地データの一例を示す図であり、(a)は1段目(配線基板上)における下地の配置領域を示す図であり、(b)は2段目(1層目のメモリチップ上)における下地の配置領域を示す図であり、(c)は3段目(2層目のメモリチップ上)における下地配置領域を示す図である。図3(a)に示されるように、1段目の場合には、下地検査部221の下面のすべてが配線基板配置領域2311(下地配置領域)となる。つまり、下地検査部221の下面のすべてが配線基板80の上面と接触する。一方、図3(b)や(c)に示されるように、チップ90が積層されている場合には、下地検査部221の下面の一部がチップ配置領域2312(下地配置領域)となり、チップ配置領域2312間は何も配置されていないチップ非配置領域2313となる。そのため、異物検査時は、チップ配置領域2312にのみ圧力がかかり、チップ非配置領域2313には圧力がかからない。また、段数によってチップ配置領域2312の面積が異なっている。なお、ここでは、3段目までのデータしか示されていないが、積層されるチップ数に応じて下地データが下地データ格納部233に格納される。また、半導体チップの種類に応じて、各段の下地データが下地データ格納部233に格納される。
【0025】
異物存在判定部234は、下地検査部221から下地の上面の状態を示す検査結果のデータ(信号)を取得し、異物の存在を判定する。この場合には、下地検査部221から下地上の各位置での圧力値を示す検査結果のデータを取得し、検査対象設定部231で設定された段数に対応する下地データを下地データ格納部233から取得し、検査結果のデータを、下地データで示される下地配置領域と比較して、下地上で他の部分より圧力が高まっている領域を異物存在領域として抽出する。このとき、たとえば他の部分に比して所定の割合だけ圧力値が高い領域を異物存在領域とすることができる。これによって、圧力値の大きさに応じて異物85の硬さを考慮して、所定の値以上の硬さを有するものを除去すべき異物85と判定することが可能となる。異物存在判定部234による判定結果は、システム制御装置70へと出力される。
【0026】
つぎに、チップ積層処理における異物検知処理について説明する。図4は、第1の実施形態による異物検知処理の手順の一例を示すフローチャートであり、図5は、第1の実施形態による半導体製造システムにおけるチップ積層処理の様子を模式的に示す図である。なお、ここでは、異物除去装置30が異物検査装置20とチップ積層装置40と同じライン上に存在する場合を例に挙げて説明する。
【0027】
まず、搬送装置60によって半導体製品としての配線基板80がローダ10から異物検査装置20まで搬送される(ステップS11)。配線基板80が搬送装置60によって所定の位置に配置されると、異物検査装置20は異物検知処理を開始する(ステップS12、図5(a))。
【0028】
異物検知処理では、制御部23の検査制御部232が、検査対象設定部231で設定されたチップ90の種類の段数に対応して、検知ヘッド22をステージ上の配線基板80と接触するまで下降させ、所定の力で検知ヘッド22(下地検査部221)を配線基板80に対して押し付けるように制御する。なお、検知ヘッド22を配線基板80と接触させる際には、配線基板80に設けられた位置合わせマークを用いて検知ヘッド22の位置合わせを行った後、検知ヘッド22と配線基板80とを接触させる。
【0029】
図6は、配線基板での異物検知処理の様子を模式的に示す図であり、(a)は異物検知の際の原理を模式的に示す図であり、(b)は異物検知処理によって得られる異物存在情報の一例を示す図である。図6(a)に示されるように、下地検査部221は所定の力で配線基板80に押し付けられると、配線基板80から検知ヘッド22に向かう圧力を下地検査部221の各位置で検出する。下地、すなわち配線基板80の上面が平坦である場合には、どの位置でも圧力P1の大きさは同じであるが、異物85が存在するとその部分だけ、圧力P2が周囲に比して高まる。このような圧力分布が下地検査部221によって取得され、制御部23へと送られる。
【0030】
制御部23の異物存在判定部234は、下地検査部221から取得した圧力分布のデータと、下地データ格納部233に格納されている対応する段数の下地データとから、圧力が周囲に比して所定の割合だけ高まっている異物存在領域を、位置情報と共に抽出し、異物存在情報としてシステム制御装置70へと送信する。異物存在情報は、図6(b)に示されるように、配線基板80のどの位置に異物85が存在するかを示す情報であり、ここでは、配線基板配置領域2311(下地配置領域)に異物存在領域2315が存在している状態が示されている。
【0031】
なお、ここでは、配線基板80上の異物検知処理について説明したが、配線基板80上に積層されたチップ90の上面の異物検知処理についても同様に行われる。図7と図8は、チップでの異物検知処理の様子を模式的に示す図であり、(a)は異物検知の際の原理を模式的に示す図であり、(b)は異物検知処理によって得られる異物存在情報の一例を示す図である。チップ90の上面の異物検知処理では、圧力分布が図7(a)や図8(a)に示されるように、チップ90が配置されない領域では圧力がゼロとなるが、チップ90が配置される領域では、所定の圧力P3が検出されることになる。そのため、チップ90が配置される領域で、圧力P3に比して所定の割合だけ高い圧力P4が検出される領域を異物存在領域2315として抽出するようにしている。図7(b)や図8(b)は、チップ配置領域2312(下地配置領域)内に異物存在領域2315が存在する状態の異物存在情報が示されている。
【0032】
また、所定の圧力P1,P3に比して高い圧力を有する領域をそのまま異物存在領域2315としてもよいが、所定の圧力P1,P3(周囲の圧力)に比して所定の割合(または所定の値)以上高い圧力P2,P4である領域を異物存在領域2315とすることで、積層させるチップ90を破損させる虞がない所定の硬さよりも小さい硬さの異物85については、除去対象としないこともできる。
【0033】
システム制御装置70は、異物検知処理の結果から、配線基板80上の異物85の有無を判定する(ステップS13)。ステップS13で異物85がない場合(ステップS13でNoの場合)には、配線基板80をチップ積層装置40まで搬送する(ステップS26)。チップ積層装置40では、チップ配置ヘッド42を駆動させて、チップ載置テーブル41から下面に接着層が設けられたチップ90を取得し、下地データに従って配線基板80上の所定の位置にチップ90を載置した後、所定の圧力で押圧し、チップ90を配線基板80上に積層させるチップ積層処理が行われる。そして、チップ90を配線基板80上に積層させた後、搬送装置60によってアンローダ50へと搬送され、異物除去処理が終了する。
【0034】
また、異物85が有る場合(ステップS13でYesの場合)には、異物除去装置30まで配線基板80を搬送すると共に、新たな配線基板80がローダ10から異物検査装置20まで搬送されないようにする(ステップS14)。そして、システム制御装置70は、異物85があると判定された配線基板80に対して異物除去処理を実施するように異物除去装置30に指示を与える(ステップS15、図5(b))。図5(b)では、ローダ10と異物検査装置20との間にストッパ61が配置され、新たな配線基板80が異物検査装置20へと供給されないようにしている。
【0035】
異物除去処理では、図5(b)に示されるように、異物除去装置30が、異物85が存在する配線基板80の上面の位置を含む領域に粘着テープ31を貼り付け、それを剥がすことで異物85を除去する。このとき、異物除去装置30は、ローラに巻かれた粘着テープ31を配線基板80の上面と接触するように下降した後、配線基板80の上面のすべてに粘着テープ31が接触するように水平方向に移動する。ここでは、粘着テープ31は巻き取り式となっている。配線基板80の上面に粘着テープ31を接触させた後、異物除去装置30は上昇し、配線基板80の上面から離される。なお、配線基板80の上面のすべてに粘着テープ31を接触させるのではなく、異物存在情報に基づいて、異物85が存在する領域を含む所定の範囲のみに粘着テープ31を接触させるようにしてもよい。
【0036】
その後、搬送装置60は、異物検査装置20まで異物除去を行った配線基板80を搬送し(ステップS16)、異物検査装置20は異物検知処理を行う(ステップS17、図5(c))。異物検知処理はステップS12で説明したものと同様の処理が行われ、その結果がシステム制御装置70へと送られる。
【0037】
ついで、システム制御装置70は、異物検知処理の結果から、配線基板80上の異物85の有無を判定する(ステップS18)。異物85が有る場合(ステップS18でYesの場合)には、前回検出された領域(位置)と同一箇所に異物85が有るかを判定する(ステップS19)。
【0038】
前回検出された領域と同じ領域に異物85がある場合(ステップS19でYesの場合)には、ステップS15の異物除去処理で異物85が除去できなかったか、下地検査部221に異物85が噛み込んでしまい、異物85を除去できないかのいずれかである。そのため、システム制御装置70は半導体製造システム1の使用者や管理者に異常を通知し(ステップS25)、処理が終了する。
【0039】
また、前回検出された領域と同じ領域に異物85がない場合(ステップS19でNoの場合)には、搬送装置60は再び異物除去装置30まで配線基板80を搬送し(ステップS20)、ステップS15で説明した異物除去処理を行う(ステップS21)。その後、配線基板80を異物検査装置20まで搬送し(ステップS22)、異物検知処理を行った後(ステップS23)、システム制御装置70による異物85が存在するかを判定する(ステップS24)。異物85が存在する場合(ステップS24でYesの場合)には、ステップS19へ戻る。
【0040】
一方、ステップS18,S24で異物85がない場合(ステップS18,S24でそれぞれNoの場合)には、配線基板80をチップ積層装置40まで搬送し(ステップS26)、配線基板80上にチップ90を積層する処理が行われる。なお、このとき、図5(c)のストッパ61が解除され、搬送装置60によってローダ10から新たな配線基板80が異物検査装置20に供給される。以上によって、異物検知処理が終了する。なお、図5に示されるように、異物検知処理および異物除去処理と、チップ積層処理とは、並行して行うことができる。
【0041】
第1の実施形態では、チップ90を積層する前に、下地となる配線基板80またはチップ90上に異物85がないかを検査し、異物85が存在する場合には異物85を除去した後にチップ90を積層させるようにした。これによって、チップ90を積層させる際に、下地上に存在する異物85を起点としてチップ90が破損してしまうことを防ぐことができるという効果を有する。
【0042】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、異物がある場合に、異物検査装置と異物除去装置との間で配線基板を移動させて異物検知処理および異物所除去処理を行う例を示したが、第2の実施形態では、異物検査装置で行った検査位置から配線基板を移動させずに異物除去処理を行う場合を例に挙げて説明する。
【0043】
図9は、第2の実施形態による異物検知処理の手順の一例を示すフローチャートであり、図10は、第2の実施形態による半導体製造システムにおけるチップ積層処理の様子を模式的に示す図である。なお、ここでも、異物除去装置30が異物検査装置20とチップ積層装置40と同じライン上に存在する場合を例に挙げて説明する。
【0044】
第2の実施形態のチップ積層処理では、ローダ10とアンローダ50との間に、異物検査装置20、異物除去装置30およびチップ積層装置40が順に配置され、ローダ10と異物検査装置20との間、異物検査装置20とチップ積層装置40との間、およびチップ積層装置40とアンローダ50との間を配線基板80が搬送装置60によって搬送される。具体的には、ローダ10から配線基板80が搬送装置60によって、異物検査装置20へと運ばれ、異物検査装置20によって異物85が存在しないと判定された場合には、チップ積層装置40でチップ積層処理が行われた後、配線基板80がアンローダ50へと運ばれる。一方、異物検査装置20で異物85が存在すると判定された場合には、異物検査装置20の位置で異物除去装置30による異物除去処理が行われ、再び異物検査装置20で異常検知処理を行う。
【0045】
そのため、第2の実施形態では、異物除去装置30は、異物検査装置20に設置された配線基板80の上面の異物85を除去できるように、粘着テープ31を巻きつけたローラ32が配線基板80の位置まで移動可能なように、伸縮部材33によって保持される構造を有している。
【0046】
また、異物検査装置20は、異物除去処理の際に異物除去装置30の粘着テープ31が巻きつけられたローラ32と接触しない高さまで、検知ヘッド22を上昇することができるように、昇降可能な構成となっている。
【0047】
つぎに、チップ積層処理における異物検知処理について説明する。まず、ローダ10から半導体製品としての配線基板80を搬送装置60によって異物検査装置20まで搬送し(ステップS31)、検知ヘッド22を配線基板80上の所定の位置まで下降し(ステップS32)、異物検査装置20による異物検知処理を行う(ステップS33、図10(a))。異物検知処理については、第1の実施形態で詳述したので、以下では説明を省略する。異物検知処理の結果は、システム制御装置70へと送られる。
【0048】
システム制御装置70は、異物検知処理の結果から、配線基板80上の異物85の有無を判定する(ステップS34)。異物85がない場合(ステップS34でNoの場合)には、搬送装置60は配線基板80をチップ積層装置40まで搬送し(ステップS47)、チップ積層処理が行われた後、異物検知処理が終了する。一方、異物85がある場合(ステップS34でYesの場合)には、検知ヘッド22を所定の高さまで上昇させ(ステップS35)、異物除去装置30による異物除去処理を行う(ステップS36、図10(b))。異物除去処理では、異物除去装置30は、異物検査装置20のエリアに配置されている配線基板80上までローラ32が到達するように伸縮部材33を伸ばし、配線基板80上でローラ32を転がすことでローラ32に巻きつけられた粘着テープ31によって配線基板80上の異物85を除去する。その後、伸縮部材33を縮めることでローラ32を元の位置に戻し、異物除去処理が終了する。
【0049】
その後、異物検査装置20の検知ヘッド22を、異物除去処理を行った配線基板80上の所定の高さまで下降させ(ステップS37)、異物検知処理を行う(ステップS38)。システム制御装置70は、異物検知処理の結果から、配線基板80上の異物85の有無を判定する(ステップS39)。
【0050】
異物85がある場合(ステップS39でYesの場合)には、同一箇所に異物85が存在するかを判定する(ステップS40)。同一箇所に異物85が存在する場合(ステップS40でYesの場合)には、ステップS36の異物除去処理で異物85が除去できなかったか、下地検査部221に異物85が噛み込んでしまい、異物85を除去できないかのいずれかである。そのため、システム制御装置70は半導体製造システム1の使用者や管理者に異常を通知し(ステップS46)、処理が終了する。
【0051】
また、同一箇所に異物85がない場合(ステップS40でNoの場合)には、検知ヘッド22を所定の高さまで上昇させ(ステップS41)、ステップS36と同様に異物除去装置30による異物除去処理を行う(ステップS42)。その後、再び異物検査装置20の検知ヘッド22を、異物除去処理を行った配線基板80上の所定の高さまで下降させ(ステップS43)、異物検知処理を行う(ステップS44)。そして、システム制御装置70は、異物検知処理の結果から、配線基板80上の異物85の有無を判定する(ステップS45)。その結果、異物85が存在する場合(ステップS45でYesの場合)には、ステップS40へと戻る。
【0052】
一方、ステップS39とステップS45で異物85が存在しないと判定された場合(ステップS39,S45でそれぞれNoの場合)には、配線基板80を搬送装置60によってチップ積層装置40まで搬送し(ステップS47)、チップ積層処理が行われる。以上によって、異物検知処理が終了する。
【0053】
第2の実施形態では、異物検査装置20から配線基板80を移動させずに、異物除去処理を行った後、再び異物検査処理を行うようにした。これによって、異物検査装置20と異物除去装置30との間で配線基板80を往復させる必要がなくなるので、異物85が存在する場合のローダ10からの配線基板80の搬出の一時停止や搬送装置60の異物検査装置20と異物除去装置30との間の往復などの複雑な制御をなくすことができるという効果を有する。また、配線基板80を移動させなくてよいので、異物検査装置20での検知ヘッド22と、2回目以降の同じ配線基板80との間の位置合わせを行わなくてもよい。
【0054】
(第3の実施形態)
第1および第2の実施形態では、異物除去装置が異物検査装置とチップ積層装置と同じライン上に配置される場合を示したが、第3の実施形態では、異物除去装置が異物検査装置とチップ積層装置とは別のライン上に配置される場合の異物検知処理について説明する。
【0055】
図11は、第3の実施形態による異物検知処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、図示しないが、たとえば図1において、異物検査装置20とチップ積層装置40とが同じライン上に存在し、このラインとは離れて異物除去装置30が配置されている半導体製造システムでの異物検知処理について説明する。また、以下では図1の符号を参照して説明を行う。
【0056】
まず、ローダ10から搬送装置60によって半導体製品としての配線基板80が異物検査装置20まで搬送され(ステップS61)、異物検査装置20による異物検査処理が行われる(ステップS62)。異物検知処理については、第1の実施形態で詳述したので、ここでは説明を省略する。そして、システム制御装置70は、異物検知処理の結果から、配線基板80上の異物85の有無を判定する(ステップS63)。
【0057】
異物検知処理で異物85がないと判断された場合(ステップS63でNoの場合)には、配線基板80はそのままチップ積層装置40へと搬送され(ステップS64)、チップ積層処理が行われた後、処理が終了する。
【0058】
一方、異物検知処理で異物85があると判断された場合(ステップS63でYesの場合)には、異物検査装置20が設けられているラインとは離れて設けられる異物除去装置30まで配線基板80が搬送装置60によって搬送される(ステップS65)。そして、異物除去装置30による異物除去処理が行われる(ステップS66)。異物除去処理については、第1の実施形態で説明したものと同様であるので、その説明を省略する。そして、異物除去処理が終了した配線基板80を搬送装置60によってローダ10まで搬送し(ステップS67)、処理が終了する。なお、ローダ10まで搬送された配線基板80については、再びステップS61からの処理が行われることになる。また、異物除去装置30に配線基板80が搬送された後、異物検査装置20とチップ積層装置40とを有するラインでは、新たな配線基板80に対する処理が異物除去処理と並行して行われる。
【0059】
以上のように、第3の実施形態によれば、異物除去装置30を、異物検査装置20とチップ積層装置40が設けられるラインとは別に設けたので、異物除去処理とチップ積層処理とを同時に並行して行うことができる。その結果、第1および第2の実施形態のように、異物85が検知された場合に、異物除去処理が完了するまでの間、チップ積層処理が停止してしまうことを防ぐことができるという効果を有する。
【0060】
また、異物検査装置20で、検知された異物85の硬さが所定値よりも小さい場合には異物除去処理を行わず、所定値以上の場合にのみ異物除去処理を行うようにすることで、チップ90が破損しない程度の硬さを有する異物85が下地上に存在しても、それを除去する必要がない。その結果、すべての異物85を除去する場合に比して製造工程を短縮化することができるという効果を有する。
【0061】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0062】
1…半導体製造システム、10…ローダ、20…異物検査装置、21…ステージ、22…検知ヘッド、23…制御部、30…異物除去装置、31…粘着テープ、32…ローラ、33…伸縮部材、40…チップ積層装置、41…チップ載置テーブル、42…チップ配置ヘッド、50…アンローダ、60…搬送装置、61…ストッパ、70…システム制御装置、80…配線基板、85…異物、90…チップ、221…下地検査部、222…支持部、231…検査対象設定部、232…検査制御部、233…下地データ格納部、234…異物存在判定部、2311…配線基板配置領域、2312…チップ配置領域、2313…チップ非配置領域、2315…異物存在領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線基板、またはチップが積層された配線基板を含む検査対象の上面の異物の有無を検査する異物検査装置であって、
感圧ユニットと、前記感圧ユニットを支持する支持部と、を有し、水平方向および高さ方向に移動可能な検知ヘッドと、
前記検知ヘッドを前記検査対象上に移動させて、異物検知処理を行う制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記チップが配置されていない前記配線基板の配置位置、または前記チップが積層された前記配線基板の最上層のチップの配置位置を示す下地配置領域を含む下地データを格納する下地データ格納手段と、
前記検知ヘッドを、前記検査対象上の所定の位置に接触させながら所定の力で押圧するように制御する検査制御手段と、
前記感圧ユニットから各位置での圧力値を示す検査データを取得し、前記下地データ格納手段中の前記下地データを参照して、前記下地配置領域のうち前記検査データから周囲よりも圧力が高まっている領域がある場合には、異物存在領域として抽出する異物存在判定手段と、
を備えることを特徴とする異物検査装置。
【請求項2】
配線基板、またはチップが積層された配線基板を含む検査対象の上面の異物の有無を検査する異物検査装置であって、
前記検査対象の上面に存在する異物の存在の有無を検知する検知ヘッドと、
前記検知ヘッドを前記検査対象上に移動させて異物検知処理を行い、前記検知ヘッドから取得した前記検査対象の上面の状態を示す検査データから異物存在領域を抽出する制御手段と、
を備えることを特徴とする異物検査装置。
【請求項3】
前記異物存在判定手段は、前記検査対象が前記チップが積層された前記配線基板である場合に、前記下地配置領域内で、周囲よりも圧力が所定の割合以上高まっている領域を前記異物存在領域として抽出することを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
【請求項4】
配線基板、またはチップが積層された配線基板を含む処理対象の上面の所定の位置に、接着層を介して前記チップを配置して押圧し、前記チップを積層させるチップ積層部と、
前記チップ積層部での前記チップの積層前に、前記処理対象の上面の異物の有無を検査する異物検査部と、
を備える半導体製造装置であって、
前記異物検査部は、
前記処理対象の上面に存在する異物の存在の有無を検知する検知ヘッドと、
前記検知ヘッドを前記処理対象上に移動させて異物検知処理を行い、前記検知ヘッドから取得した前記処理対象の上面の状態を示す検査データから異物存在領域を抽出する制御手段と、
を備えることを特徴とする半導体製造装置。
【請求項5】
前記異物検査部の前記検知ヘッドは、
感圧ユニットと、
前記感圧ユニットを支持し、水平方向および高さ方向に移動可能な支持部と、
を備え、
前記異物検査部の前記制御手段は、
前記チップが配置されていない前記配線基板の配置位置、または前記チップが積層された前記配線基板の最上層のチップの配置位置を示す下地配置領域を含む下地データを格納する下地データ格納手段と、
前記検知ヘッドを、前記処理対象上の所定の位置に接触させながら所定の力で押圧するように制御する検査制御手段と、
前記感圧ユニットから各位置での圧力値を示す検査データを取得し、前記下地データ格納手段中の前記下地データを参照して、前記下地配置領域のうち前記検査データから周囲よりも圧力が高まっている領域がある場合には、異物存在領域として抽出する異物存在判定手段と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載の半導体製造装置。
【請求項6】
前記異物検査部の前記異物存在判定手段は、前記処理対象が前記チップが積層された前記配線基板である場合に、前記下地配置領域内で、周囲よりも圧力が所定の割合以上高まっている領域を前記異物存在領域として抽出することを特徴とする請求項5に記載の半導体製造装置。
【請求項7】
粘着テープを巻きつけた一対のローラを備え、前記異物検査部によって前記処理対象の上面に異物が存在すると判定された場合に、一方の前記ローラを前記処理対象の上面に接触させながら前記処理対象上を移動させて前記異物を除去する異物除去部をさらに備えることを特徴とする請求項4から6のいずれか1つに記載の半導体製造装置。
【請求項8】
前記異物検査部、前記異物除去部および前記チップ積層部の間で前記処理対象を搬送する搬送部をさらに備え、
前記搬送部は、前記異物検査部で前記処理対象の上面に異物が存在すると判定された場合に、前記異物除去部へと前記処理対象を搬送し、異物除去処理が終わった後に再び前記異物検査部へと前記処理対象を搬送することを特徴とする請求項7に記載の半導体製造装置。
【請求項9】
前記異物検査部と前記チップ積層部との間で前記処理対象を搬送する搬送部をさらに備え、
前記異物除去部は、前記異物検査部で検査される前記処理対象まで前記一方のローラを移動させることができる伸縮可能な支持部材をさらに有し、
前記異物検査部で前記処理対象の上面に異物が存在すると判定された場合に、前記異物除去部は、前記伸縮可能な支持部材を伸ばして前記ローラを前記処理対象まで移動させて、前記処理対象上の異物を除去することを特徴とする請求項7に記載の半導体製造装置。
【請求項10】
前記異物検査部、前記異物除去部および前記チップ積層部は同じライン上に配置されることを特徴とする請求項7から9のいずれか1つに記載の半導体製造装置。
【請求項11】
前記異物検査部と前記チップ積層部は同じライン上に配置され、
前記異物除去部は、前記ラインとは異なる位置に配置され、
前記異物検査部で前記処理対象の上面に異物が存在しないと判定された場合に、前記ライン上で前記処理対象を搬送する第1搬送手段と、前記異物検査部で前記処理対象の上面に異物が存在すると判定された場合に、前記異物検査部から前記異物除去部へと前記処理対象を搬送する第2搬送手段と、を有する搬送部をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の半導体製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−84677(P2013−84677A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−222073(P2011−222073)
【出願日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】