説明

発光装置の製造方法、発光装置

【課題】長期信頼性の高い発光装置を簡易な製造工程で得る。
【解決手段】基板11の主面上に2つの接続電極12、13が形成される。図2(b)に示されるように、円環状のダム材14を、接続電極12、13の一部がその円環の内側に露出するように、基板11上に仮止めして固定する。次に、図2(c)に示されるように、この状態で例えば600℃で焼成を行うことにより、ダム材14を軟化溶融させ、基板11、接続電極12、13と接合させる(焼成工程)。次に、図2(d)に示されるように、ダム材14における円環の内側において、接続電極12上に導電性接着剤等を用いてチップ15を固定する。図2(e)に示されるように、ダム材14の内側に、液状とされたモールド材17を注入し、チップ15やボンディングワイヤ16がモールド材17中に埋め込まれた形態とした後に、モールド材17を固化させる(モールド工程)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子を実装した発光装置の製造方法、及びこの発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体で構成される発光ダイオードやレーザーダイオード等の発光素子が使用される際には、これらのチップ片がパッケージに組み込まれた形態とされる。このパッケージにおいては、発光素子に電気的に接続された電極が引き出され、発光素子から発せられる光が高効率で取り出される形態とされる。
【0003】
こうしたパッケージを用いた発光装置の構造は、例えば特許文献1に記載されている。図5は、この構造の上面図(a)及びそのI−I方向の断面図(b)である。この構造においては、基板91上に接続電極92、93が設置され、接続電極92上に発光ダイオードが形成されたチップ94が固定される。発光ダイオードの両極(陰極、陽極)のうち一方はチップ94の下面で導電性接着剤等を用いて接続電極92に接続され、他方はボンディングワイヤ95によって接続電極93に接続される。チップ94の周囲では、円環状の載置物96が接着層97によって基板91、接続電極92、93に固定される。チップ94を含む載置物96の内部には、透明なモールド材98が充填されている。なお、図5(a)の平面図においては、モールド材98の記載は省略されている。
【0004】
この構成により、発光ダイオードが形成されたチップ94が基板91上に固定され、かつ載置物96の外側から発光ダイオードに電流を流して動作させることができる。また、発光ダイオード(チップ94)が直接外気に触れることがないため、耐候性が高くなり、長期間にわたり安定した動作を行わせることができる。この際、例えばこの発光ダイオードが青色の発光をする場合に、モールド材98に黄色の発光をする蛍光材料を混入させておけば、この発光装置から白色の発光を得ることもできる。
【0005】
図5の構成の発光装置を製造するにあたっては、まず、基板91上に接続電極92、93を設ける。その後に、接着層97を用いて円環状の載置物96を接着し、その内部において接続電極92の上にチップ94を導電性接着剤等を用いて接合することによって、発光ダイオードの一方の極と接続電極92とを接続する。また、ボンディングワイヤ95を用いてチップ94における発光ダイオードの他方の極と接続電極93とを接続する。その後、載置物96の内部に液状のモールド材98を注入し、これを固化させることによってチップ94等を封止する。ここで、接着層97としては、有機系の接着剤や、はんだガラスを用いることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−344026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えば、紫外線は有機材料に対して化学反応を発生させることが知られており、青色の光も同様である。このため、接着層97として有機系の接着剤が使用された場合には、接着層97にこの光が悪影響を与え、その強度が劣化する場合がある。このため、接着層97の耐久性が低くなり、この発光装置自身の機械的強度が劣化するために、長期信頼性が乏しくなった。
【0008】
接着層97としてはんだガラスを用いる場合には、こうした劣化は生じない。しかしながら、この場合には、はんだガラスを塗布する工程が必要になる。この際、接合箇所以外、例えば載置物96内部の接続電極92、93上におけるはんだガラスを除去することが必要である。このため、製造工程が複雑になった。
【0009】
すなわち、長期信頼性の高い発光装置を簡易な製造工程で得ることは困難であった。
【0010】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の発光装置の製造方法は、発光素子を搭載するチップと2つの接続電極とを具備し、前記チップが前記2つの接続電極のうちの一方に搭載され、前記発光素子における2つの極が前記2つの接続電極にそれぞれ接続されてモールド材中に封入され、前記2つの接続電極のそれぞれの一部が前記モールド材から突出した構成を具備する発光装置の製造方法であって、略同一平面上に前記2つの接続電極を配置し、環状かつ絶縁性のダム材の内側に前記2つの接続電極のそれぞれの一部が露出するように前記ダム材を前記2つの接続電極上に配置した後に焼成することによって、前記2つの接続電極と前記ダム材とを接合する焼成工程と、前記ダム材の内側における前記2つの接続電極のうちの一方の上に前記チップを搭載し、前記2つの極を前記2つの接続電極にそれぞれ接続するチップ搭載工程と、前記チップが封入されるように前記ダム材の内側を前記モールド材で埋め込むモールド工程と、を具備することを特徴とする。
本発明の発光装置の製造方法は、前記2つの接続電極が主面上に形成された絶縁性の基板を用いることを特徴とする。
本発明の発光装置の製造方法は、前記基板上及び前記2つの接続電極上にガラスペーストをスクリーン印刷することによって前記ダム材を配置することを特徴とする。
本発明の発光装置の製造方法は、前記2つの接続電極となる部分がパターンとして設けられた単一のリードフレームを用いて前記焼成工程以降を行い、前記モールド工程後に、前記リードフレームの一部を切断することによって前記発光装置を得る切断工程を具備することを特徴とする。
本発明の発光装置の製造方法は、前記モールド工程前に、前記リードフレームにおけるパターン間の空隙に絶縁性の密封層を形成することを特徴とする。
本発明の発光装置の製造方法は、前記焼成工程後に、前記ダム材の内側の表面に反射層を形成することを特徴とする。
本発明の発光装置の製造方法は、前記モールド材に蛍光材料を混入させることを特徴とする。
本発明の発光装置は、前記発光装置の製造方法によって製造されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は以上のように構成されているので、長期信頼性の高い発光装置を簡易な製造工程で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態に係る発光装置の構成を示す上面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る発光装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る発光装置の製造方法の変形例において用いられるリードフレームのパターンを示す上面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る発光装置の製造方法の変形例を示す工程断面図である。
【図5】従来の発光装置の構成を示す上面図(a)及びそのI−I方向における断面図(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の発光装置の製造方法により、発光素子が形成されたチップが基板上に搭載された構成の発光装置が製造される。以下、本発明の実施の形態となる発光装置の製造方法につき説明する。図1は、この製造方法によって製造された発光装置の上面図であり、図2は、その製造方法を示す工程断面図(図1中のA−A方向における断面)である。
【0015】
この製造方法においては、まず図2(a)に示されるように、基板11の主面上に2つの接続電極12、13が形成される。基板11としては、例えばアルミナ(Al)や窒化アルミニウム(AlN)等で構成された絶縁性のセラミック基板を用いることができる。その厚さは、充分な機械的強度が得られる程度であり、例えば0.5mm以上とする。接続電極12、13は、金(Au)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)等を用いることができ、印刷やスパッタリング等によって、基板11上に成膜、パターニングすることができる。その厚さは、充分に低い電気抵抗をもち、かつこの上にワイヤボンディングを施せる程度とし、例えば2μm以上である。なお、図2では、1個の発光装置に対応する箇所のみについて示しているが、実際には、共通とされた基板11上に図2(a)の構成で接続電極12、13が設置された構成が多数配列して設けられ、複数の発光装置が共通の基板11を用いて製造される。
【0016】
次に、図2(b)に示されるように、円環状のダム材14を、接続電極12、13の一部がその円環の内側に露出するように、基板11上に仮止めして固定する(焼成前工程)。ダム材14は、高温で軟化して基板11や接続電極12、13に接合可能であり絶縁性の材料である、例えばガラス材で構成される。例えば、その高さを1mm、円環の外径を3mm、内径を2mm程度とすることができる。仮止めは、例えばガラスペーストを部分的にポッティングして行うことができる。
【0017】
次に、図2(c)に示されるように、この状態で例えば600℃で焼成を行うことにより、ダム材14を軟化溶融させ、基板11、接続電極12、13と接合させる(焼成工程)。この工程により、ダム材14の形状は焼成前から変化するが、ガラス材料の粘度は高いために、円環型の形状は維持される。また、焼成後のその高さは0.5mm程度、円環を構成する線幅も0.5mm程度とすることが好ましいが、これは、焼成時間や温度を適宜調整することによって可能である。
【0018】
次に、図2(d)に示されるように、ダム材14における円環の内側において、接続電極12上に導電性接着剤等を用いてチップ15を固定する(チップ搭載工程)。チップ15は半導体で構成され、発光ダイオードが形成されている。その大きさは、例えば0.4mm角で高さが0.2mm程度であり、半導体ウェハを切り出すことによって得られる。発光ダイオードは、順方向の通電を2つの電極(陰極、陽極)間に行うことによって発光し、このうちの一方の極は、導電性接着剤を介して接続電極12に電気的に接続される。また、他方の極は、チップ15の上面に形成されたボンディングパッドに接続されている。このボンディングパッドと接続電極13とをその両端としてボンディングワイヤ16が接続される。ボンディングワイヤ16は、例えば25μmφの金線であり、その接続は超音波接合等によってなされる。この構成により、発光ダイオードが順方向となるように接続電極12と接続電極13間に電圧を印加すれば、チップ15中の発光ダイオードを発光させることができる。
【0019】
次に、図2(e)に示されるように、ダム材14の内側に、液状とされたモールド材17を注入し、チップ15やボンディングワイヤ16がモールド材17中に埋め込まれた形態とした後に、モールド材17を固化させる(モールド工程)。モールド材17としては、発光ダイオードが発する光に対して透明な、例えばシリコーン樹脂等を用いることができる。同一の基板11を用いて複数の発光素子を形成する場合には、図2(e)の形態とした後で基板11を切断して分割すれば、複数の発光素子が得られる。なお、図1に示された上面図においては、モールド材17の記載は省略されている。
【0020】
上記の製造方法によれば、モールド材17から接続電極12、13のそれぞれの一部が突出した形態の発光装置を得ることができる。ここで、接着層をダム材14と別に設けることなしに、ダム材14を基板11、接続電極12、13に接合することができる。従って、有機系の接着剤を接着層として用いた場合のように、発光ダイオードからの発光によってダム材14と接続電極12、13、基板11との接合強度が劣化することはない。また、ガラスはんだを塗布して接着層とする場合のように、製造工程が複雑になることはない。このため、簡易な製造工程で長期信頼性の高い発光装置を得ることができる。
【0021】
また、一般に、接着剤を接着層に用いる場合には、接着層が薄い方が高い機械的強度が得られる。これに対し、図5に示された従来の構造の場合、載置物96の下面が平坦である場合、接着層97は、接続電極92、93の厚さの分だけ基板91上において厚くなる。このため、充分な機械的強度を得ることは困難である。これに対して、上記の製造方法によれば、ダム材14は焼成時に軟化して基板11及び接続電極12、13に密着し、高い機械的強度が得られる。
【0022】
なお、青色光を吸収して黄色光を発する蛍光材料(例えばYAG系蛍光材料)をモールド材17に混入させることにより、発光装置全体としては青色と黄色の発光が同時に得られる。これによって疑似白色の発光を得ることも可能である。
【0023】
また、ダム材14の材料としては、焼成工程で軟化して基板11及び接続電極12、13と接合可能なガラス材料が使用可能であり、鉛添加ガラスも鉛無添加ガラスのいずれも使用することができる。ここで、この材料が発光に対して透明である場合には、発光ダイオードからの発光は、モールド材17を通して図2(e)中の上方向、及びモールド材17とダム材14を通して水平方向に発せられる。一方、ダム材14の材料が透明でない場合には、円環状のダム材14の内面(モールド材17が設けられた側の面)に高反射材料(例えば絶縁性白色レジスト等)をコーティングすることにより、この面を反射層とすることができ、水平方向に発せられた光を上方向に向けて反射させることができる。これにより、上方向に発せられる光の強度を高めることができ、指向性の高い発光装置が得られる。このコーティングは、焼成工程の後でかつモールド工程の前に行うことが可能である。このコーティングは、塗布や蒸着等によって行うことができる。
【0024】
また、ダム材14の材料としては、固体化したガラスを用いる必要はない。環状で定形性を保てる任意の材料を使用することができ、例えばガラスペーストあるいはガラスペーストと溶剤との混合物を用いることも可能である。この場合、図2(b)における焼成前工程は、ガラスペーストと溶剤との混合物をスクリーン印刷してパターニングすることによって行われる。焼成工程において、このガラスペーストは焼結して充分な機械的強度をもつガラス材料となる。この場合には、円環状のダム材14を別途準備することが不要となるため、製造工程がより簡略化される。
【0025】
また、ダム材14は、図1に示されるような円環状であるとしたが、平面視において閉じた形状であり、その内部に2つの接続電極におけるそれぞれの一部を露出させることのできる形状(環状)であれば、3角形や4角形等、任意の形状を用いることができる。ガラスでダム材を構成する場合にはこうした形状を成型によって容易に得ることが可能であり、ダム材をガラスペーストで構成する場合にはスクリーン印刷によってこのパターンを得ることは容易である。
【0026】
また、上記の例では、接続電極を共に基板上面に形成する構成としたが、例えば、これを基板の下面に形成することも可能である。この場合には、基板に直接チップを搭載し、基板に設けたスルーホールを通して下面にある接続電極との電気的接続をとることが可能である。
【0027】
なお、図1に示された製造方法においては、絶縁性の基板11が用いられていたが、これを用いない構成とすることも可能である。図3は、この場合の製造方法において用いられるリードフレーム100のパターンを示す平面図であり、図4は、この場合の製造方法を示す工程断面図である。
【0028】
このリードフレーム100においては、3個の発光装置における接続電極12と13の組となる部分が並んで形成されたものがパターンとして形成され、金属板として一体化されている。その材質は、充分な機械的強度がありかつ電気的効率の低い銅や銅合金が好ましく用いられる。図3においては、各発光装置に対応してダム材14が配置されるべき位置が点線で示されている。接続電極12と13となるパターンは、略同一平面上に形成されている。ダム材14と接するこのパターンの一部が後で切り離されることにより、接続電極12、13となる。この場合には、接続電極12、13自身が支持基板となるため、充分な機械的強度を保てる厚さとする。例えばその厚さは150μm以上とすることが好ましい。図3の構成のリードフレーム100は、この厚さの金属板を例えばプレス加工することによって得られる。
【0029】
このリードフレーム100を用いれば、図4(a)に示されるように、絶縁性の基板11を別途設けることなしに、ダム材14を配置することができる(焼成前工程)。その後、このリードフレーム100ごと、焼成工程(図4(b))を行うことができる。
【0030】
次に、図4(c)に示されるように、この構造において下面に形成されている隙間(リードフレーム100中のパターン間の空隙)を絶縁性の密封層18で埋めることにより、下面はシールドされる。密封層18としては、例えばシリコーン系等の材料を使用することができる。
【0031】
その後、図4(d)に示されるように、チップ搭載工程(図2(d)と同様)を行った後に、図4(e)に示されるように、モールド工程(図2(e)と同様)を行う。モールド工程において、図2(e)においては基板11によって下面が密封されていたのに対し、この場合には密封層18によって密封されているために、液状のモールド材17をダム材14の内部に注入することができる。なお、密封層18の形成はモールド工程の前に行えば充分であり、チップ搭載工程の後で行ってもよい。
【0032】
最後に、図4(f)に示されるように、リードフレーム100の一部を切断することにより、接続電極12、13の形態とする(切断工程)。これにより、接続電極12、13が得られると同時に、個々の発光装置が分離される。
【0033】
この製造方法によれば、高価なセラミックで構成された基板11を用いず、安価なリードフレーム100のみを用いることにより、発光装置を得ることができる。この際、ダム材14と接続電極12、13(リードフレーム100)との接合は、図1の例と同様に行われるため、最終的に得られる発光装置においては、ダム材14と接続電極12、13によって充分な機械的強度が得られる。密封層18として有機系の材料が使用される場合には、発光ダイオードからの発光によってこれが劣化することはあるが、密封層18は、モールド工程において液状のモールド材17を封止するためだけに用いられ、これが劣化したとしても、発光装置全体の機械的強度には大きく影響しない。
【0034】
従って、図4に示された製造方法によれば、長期信頼性の高い発光装置を簡易な製造工程で、より安価に製造することができる。
【0035】
この他にも、例えばモールド工程を平面上で行う等、各種の方法を用いることによって、リードフレーム100を用いて発光装置を製造することが可能である。すなわち、基板11を用いない場合でも、2つの接続電極を略同一平面上に設置した構成とすれば、同様に発光装置を製造することが可能である。
【0036】
なお、上記の例では、発光素子として発光ダイオードを使用した例につき記載したが、レーザーダイオード等を使用することも可能である。また、内部に2つ以上の発光素子を同時に設けることも可能であり、接続電極の数も、これに応じて適宜設定することができる。また、2つの電極を上下にそれぞれ設けた構成のチップを用いた場合につき記載したが、上面に2つの電極を共に設けたチップを用いた場合でも、同様の構成を用いることができることも明らかである。
【符号の説明】
【0037】
11、91 基板
12、13、92、93 接続電極
14 ダム材
15、94 チップ
16、95 ボンディングワイヤ
17、98 モールド材
18 密封層
96 載置物
97 接着層
100 リードフレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子を搭載するチップと2つの接続電極とを具備し、前記チップが前記2つの接続電極のうちの一方に搭載され、前記発光素子における2つの極が前記2つの接続電極にそれぞれ接続されてモールド材中に封入され、前記2つの接続電極のそれぞれの一部が前記モールド材から突出した構成を具備する発光装置の製造方法であって、
略同一平面上に前記2つの接続電極を配置し、環状かつ絶縁性のダム材の内側に前記2つの接続電極のそれぞれの一部が露出するように前記ダム材を前記2つの接続電極上に配置した後に焼成することによって、前記2つの接続電極と前記ダム材とを接合する焼成工程と、
前記ダム材の内側における前記2つの接続電極のうちの一方の上に前記チップを搭載し、前記2つの極を前記2つの接続電極にそれぞれ接続するチップ搭載工程と、
前記チップが封入されるように前記ダム材の内側を前記モールド材で埋め込むモールド工程と、
を具備することを特徴とする発光装置の製造方法。
【請求項2】
前記2つの接続電極が主面上に形成された絶縁性の基板を用いることを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造方法。
【請求項3】
前記基板上及び前記2つの接続電極上にガラスペーストをスクリーン印刷することによって前記ダム材を配置することを特徴とする請求項2に記載の発光装置の製造方法。
【請求項4】
前記2つの接続電極となる部分がパターンとして設けられた単一のリードフレームを用いて前記焼成工程以降を行い、
前記モールド工程後に、前記リードフレームの一部を切断することによって前記発光装置を得る切断工程を具備することを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造方法。
【請求項5】
前記モールド工程前に、
前記リードフレームにおけるパターン間の空隙に絶縁性の密封層を形成することを特徴とする請求項4に記載の発光装置の製造方法。
【請求項6】
前記焼成工程後に、
前記ダム材の内側の表面に反射層を形成することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項7】
前記モールド材に蛍光材料を混入させることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の発光装置の製造方法によって製造されたことを特徴とする発光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−19082(P2012−19082A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−155806(P2010−155806)
【出願日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(000106276)サンケン電気株式会社 (982)
【Fターム(参考)】