説明

盗聴器検出器および時計

【課題】自動的かつ定期的に盗聴器の有無を検出する盗聴器検出器および時計を提供する。
【解決手段】電波修正時計1は、盗聴器を検出するための盗聴器検出器2、および時計部3を有する。盗聴器検出器2は、その内部に盗聴器検出部4を有し、時計部3が有する発音部5を時計部3と共有している。また、電波修正時計1は、あらかじめユーザが設定した設定時刻(アラーム(目覚まし)時刻)になると、その時刻を所定音(アラーム音)を発して報知するアラーム(目覚まし)機能を有する。さらに、電波修正時計1は、標準電波放送局7から送信される標準時刻信号を含む電波信号を受信し、内部時計が計時する時刻を修正する機能を有する。盗聴器検出器2は、アラーム時刻に盗聴器6の検出を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、盗聴器の検出を行う盗聴器検出器および時計に関する。
【背景技術】
【0002】
盗聴器が発する電波信号を検出して盗聴器の有無を判断する盗聴器検出器や、スピーカを用いて音波信号を発信させ、そのスピーカから発せられた音波信号が盗聴器から電波信号として発せられていないかを検出して、盗聴器を検知する盗聴器検出器が知られている(たとえば特許文献1、2を参照)。
【特許文献1】特開昭49−24089号公報
【特許文献2】特開2000−332635号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したような盗聴器検出器は、何れもユーザ(使用者)自身が盗聴器検出器を動作させて盗聴器の探索を行わなければならない。
【0004】
また、盗聴器検出器による盗聴器の探索直後は、盗聴器検出器による検出結果の信頼性は高いが、時間の経過に伴い、検出結果の信頼性は低下する。たとえば、第三者によって家屋内に盗聴器が設置され、ユーザが盗聴器検出器によって盗聴器を検出して除去したとしても、その後の家屋等への人の出入りや侵入者等により、盗聴器が再び設置される可能性がある。したがって、ユーザは、再び盗聴器の探索を行わねばならない。
【0005】
さらに、盗聴器検出器は、女性をはじめ、万人に購入しやすい物とは言い難い。
【0006】
本発明の目的は、自動的かつ定期的に盗聴器の存在を検出する盗聴器検出器および時計を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点の盗聴器検出器は、特定音を発し、受信音が自ら発した特定音か否かを判断して盗聴器の検出を行う盗聴器検出部と、少なくとも上記特定音を含む音を発するための発音部を含む時計と、を有し、上記盗聴器検出部は、上記時計の発音部を共有する。
【0008】
好適には、上記時計は、設定時刻に発音する機能を有し、上記盗聴器検出部は、上記時計の発音部が設定時刻に発音した特定音により、上記盗聴器の検出を行う。
【0009】
好適には、上記盗聴器検出部は、上記盗聴器の検出結果を報知するための報知部を有する。
【0010】
好適には、上記盗聴器検出部は、電波信号の受信レベルを検出する検出部と、上記電波信号の周波数をスキャンするスキャン部と、上記スキャン部のスキャン速度を切り替える切り替え部と、を含み、上記切り替え部は、上記受信レベルに応じて、上記スキャン部のスキャン速度を切り替える。
【0011】
本発明の第2の観点の時計は、特定音を発し、受信音が自ら発した特定音か否かを判断して盗聴器の検出を行う盗聴器検出部と、上記特定音を含む音を発するための発音部と、設定時刻に発音する機能と、を有し、上記盗聴器検出部は、上記発音部を共有する。
【0012】
好適には、標準時刻信号を含む電波信号を受信する時計用受信部を有し、上記時計用受信部は、上記電波信号を受信して、内部時計の時刻修正を行う。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、自動的かつ定期的に盗聴器の存在を検出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明の実施形態を図面に関連づけて説明する。
【0015】
図1は、本実施形態に係る電波修正時計の一実施形態で、各構成要素の主要部を示すブロック図である。
【0016】
図1では、本実施形態の概要を簡単に説明するために、盗聴器検出器2および時計部3の主要部のみを図示している。本盗聴器検出器2および時計部3の詳細については後述する。
【0017】
図1に示す電波修正時計1は、盗聴器を検出するための盗聴器検出器2、および時計部3を有する。また、電波修正時計1は、あらかじめユーザが設定した設定時刻(以後、この設定時刻をアラーム(目覚まし)時刻と称する)になると、その時刻を所定音(アラーム音)を発して報知するアラーム(目覚まし)機能を有する。さらに、電波修正時計1は、標準電波放送局7から送信される標準時刻信号を含む電波信号を受信し、内部時計が計時する時刻を修正する機能を有する。
【0018】
盗聴器検出器2は、その内部に盗聴器検出部4を有し、時計部3が有する発音部5を時計部3と共有している。
【0019】
盗聴器検出部4は、たとえば受信アンテナ41、受信回路42、受信周波数走査系43、信号処理系44、マイクロコンピュータ45、および報知部46を有する。
【0020】
時計部3は、たとえば、時計用受信アンテナ311と長波受信回路312で構成されている時計用受信部31、時計表示部32、および制御回路33を有する。さらに時計部3は、発音部5を有し、盗聴器検出器2と共有している。
【0021】
発音部5は、たとえば信号発生器51およびスピーカ52を有し、盗聴器検出器2および時計部3で共有されている。
【0022】
次に、本実施形態に係る電波修正時計1の各構成要素について説明する。
【0023】
図1に示す電波修正時計1は、たとえばアラーム時刻をアラーム音で報知する。また、本電波修正時計1は、標準時刻信号を含む標準電波信号を受信し、その受信結果に基づいて内部で計時される時刻を修正する。
【0024】
図1に示す盗聴器検出器2は、たとえばアラーム時刻に所定周波数(たとえば可聴周波数)の特定音を発音部5を用いて発音させ、発音している音波信号が、盗聴器6が発信している電波によって搬送されていないかを調べることで、盗聴器6の有無を判断する。また、盗聴器検出器2は、たとえば後述する盗聴器検出切り替えスイッチによって、盗聴器検出器2のオン・オフが切り替えられる。たとえば、盗聴器検出器2は、盗聴器検出切り替えスイッチがオンの場合は、盗聴器6の検出を行い、前記スイッチがオフの場合は、盗聴器検出器2は、盗聴器6の検出を行わない。
【0025】
受信アンテナ41は、盗聴器6のマイクロフォン62が音波信号を受信し、アンテナ61を介して送出している電波信号を受信する。
【0026】
受信回路42は、たとえば、高周波信号や中間周波数信号を増幅する増幅器や、周波数の異なる2つの信号を掛け合わせる混合器、検波を行う検波器等で構成され、受信した電波信号に増幅や検波等の処理を施して音声信号を信号処理系44に出力する。また受信回路42は、たとえば信号の受信レベルを検出する検出部を有し、受信した電波信号に増幅等の処理を施した後、受信信号の受信レベルを検出してマイクロコンピュータ45に出力する。
【0027】
受信周波数走査系43は、たとえば、同調周波数をスキャンするスキャン部や、スキャン速度を切り替える切り替え部、入力電圧に応じた周波数で発振する電圧制御発振器(VCO;Voltage Controlled Oscillator、以後VCOと称する)等で構成され、スキャン部にてマイクロコンピュータ45の制御に応じたスキャン速度で連続的に同調周波数をスキャンし、VCOにてスキャン結果に応じた発振周波数の信号を生成し、受信回路42に出力する。
【0028】
信号処理系44は、たとえば、所定周波数成分の信号のみを通過させるバンドパスフィルタや、検波を行う検波器等で構成され、受信回路42から入力された音声信号から所定周波数成分の信号を取り出し、検波を行ってマイクロコンピュータ45に音声信号を出力する。
【0029】
マイクロコンピュータ45は、信号処理系44から音声信号が、受信回路42から受信信号の受信レベルが、アラーム時刻に時計部3の制御回路33から制御信号が入力され、これらの信号に応じて受信周波数走査系43、報知部46および信号発生器51を制御する。
【0030】
報知部46は、マイクロコンピュータ45の制御に基づいて、たとえば盗聴器6の検出結果等の情報を報知する。なお、報知部46の構成については特に限定されず、たとえばランプ、画像や文字情報を表示するディスプレイ等を採用することができる。
【0031】
次に、本実施形態に係る時計部3の各構成要素について説明する。
【0032】
図1に示す時計部3は、たとえば、時刻の計時や、時刻表示、標準電波信号による内部時計の計時時刻の修正、アラーム時刻の報知等を行う。
【0033】
時計用受信部31の時計用受信アンテナ311は、たとえば長波用のバーンアンテナやコアレスアンテナであって、たとえば標準電波放送局7から送信された標準時刻信号を含む長波の標準電波を受信する。
【0034】
長波受信回路312は、たとえば検波器、整流回路、RFアンプ、および積分回路等で構成され、制御回路33からの指示に応じて、時計用受信アンテナ311で受信された標準電波に対して所定の信号処理を行い、処理結果をたとえばパルス信号として制御回路33に出力する。
【0035】
時計表示部32は、たとえば液晶パネルで構成され、制御回路33の制御に基づいて、たとえばアラーム時刻を含む時刻表示や、標準電波信号の受信状態等を表示する。本実施形態に係る時計表示部32では、アナログあるいはディジタルといった表示方式、および表示内容等は特に限定されない。たとえば分針や時針を有し、これら指針の回転位置により、秒、分、時などが刻印された文字盤等を採用することができる。
【0036】
制御回路33は、たとえば長波受信回路312から入力された標準時刻情報等を含むパルス信号や、ユーザによるスイッチ等(図1には図示していない)による外部からの操作に基づいて、時計部3を構成している各構成要素、たとえば図1に図示する長波受信回路312、時計表示部32、盗聴器検出部4のマイクロコンピュータ45、および発音部5を制御する。たとえば制御回路33は、計時時刻を修正して時計表示部32に計時時刻を表示させ、発音部5を制御してアラーム時刻等をアラーム音で報知する。また、制御回路33が、アラーム時刻にマイクロコンピュータ45を制御することによって、盗聴器検出器2が盗聴器6の検出を行う。
【0037】
発音部5は、盗聴器検出器2および時計部3で共有され、アラーム音等の可聴周波数の音波信号を発生させる。
【0038】
信号発生器51は、たとえば、盗聴器検出切り替えスイッチがオンの場合は、制御回路33およびマイクロコンピュータ45によって制御され、前記スイッチがオフの場合は、制御回路33によって制御される。そして、信号発生器51は、入力された音声信号を音波信号に変換し、その音波信号をスピーカ52を介して出力する。この音波信号は、たとえばアラーム音やメロディ音等を含む可聴周波数の音である。
【0039】
スピーカ52は、たとえばアラーム音やメロディ音等を含む可聴周波数の音波信号を出力する。
【0040】
また、図1に示す盗聴器6は、マイクロフォン62で音波信号を受信し、この音波信号で搬送波の高周波を変調して電波信号をアンテナ61を介して送信する。
【0041】
また、標準電波放送局7は、標準時刻信号を含む標準電波信号を送信する。
【0042】
ここで、標準電波放送局7が送信する標準時刻信号について説明する。
【0043】
図2は、図1に示した電波修正時計で受信される標準電波信号に含まれる標準時刻信号の一具体例を示す図である。
【0044】
図2(a)は標準電波信号の一具体例を示す図である。図2(b)は受信状態が良い場合の出力波形を示す図である。図2(c)は受信状態が良好でない場合、電波の受信強度が非常に弱い場合の出力波形の一具体例を示す図である。図2(d)は電波の受信状態が良好でない場合の出力波形の一具体例を示す図である。
【0045】
たとえば、日本標準時を高精度で伝える長波の日本標準電波JJYは、図2(a)に示すような形態で送られてくる。
【0046】
具体的には、JJYの標準時刻信号(タイムコードとも言う)は、「1」信号、「0」信号、「P」信号の3種類の信号パターンから構成され、それぞれの信号パターンは、1秒(s)の中の100%振幅期間幅によって区別されている。「1」信号を表す場合には、1秒(s)の間に500ms(0.5s)だけ所定の周波数の所定の100%振幅期間の信号が送信され、「0」信号を表す場合には、1秒(s)の間に800ms(0.8s)だけ所定の周波数の信号が送信され、「P」信号を表す場合には、1秒(s)の間に200ms(0.2s)だけ所定の周波数の信号が送信されてくる。
【0047】
受信状態が良好であり、受信が成功した場合には、たとえば図2(b)に示すように標準時刻信号の波形に応じたパルス信号が制御回路33に出力される。
この場合には、制御回路33は、受信した標準電波の受信状態が予め規定された正常な基準範囲内にあるものとみなす。
【0048】
一方、受信状態が基準範囲外にあるとみなす場合は、電波が弱い場合や、ノイズが多い場合である。電波が非常に弱い場合には、たとえば図2(c)に示すように、数個の信号分、パルス信号がローレベル(L)またはハイレベル(H)のままになる。また、ノイズの多い場合には、たとえば図2(d)に示すように、受信電波の波形に無関係にパルス信号のレベルが変化する。
【0049】
なお、日本標準電波JJYは、独立行政法人情報通信機構(NICT)のもとで運用されている。また、変調波であるパルス信号の振幅は最大100%、最小10%である。
【0050】
次に、標準電波信号の送信データ(時刻コード)について説明する。
【0051】
図3(a),(b)は、標準電波信号の時刻コード(タイムコード)の一部である。
【0052】
タイムコードは、たとえば図3(a),(b)に示すように、1分1周期(1フレーム)として、これを、60秒分割し、1秒毎に1ビットの情報を割り当てて送信している。
【0053】
タイムコードが送信する情報は、時、分、1月1日からの通算日、年(西暦下2桁)、曜日に関しては、2進数(BCD(Binary coded decimal notation 2進化10進法)正論理)として表し送信する。従って、時には、24時間制JSTの時を表すために6ビット、分には7ビット、通算日には10ビット、年には8ビット、曜日には3ビットが必要となる。
【0054】
なお、秒信号については、秒は電波のパルス信号の立ち上がりとし、パルスの立ち上がりの55%(10%値と100%値の中央)が標準時刻の1秒信号に同期する。
【0055】
P信号は、1フレームに7回送信され、正分(0秒)に対応するものがマーカーMと呼ばれ、9秒、19秒、29秒、39秒、49秒に対応するものが、それぞれポジションマーカーP1〜P5と呼ばれる。なお、もう一つのポジションマーカーP0は、通常(非うるう秒時)は59秒の立ち上がりに対応する。
【0056】
このP信号が続けて現れるのは1フレーム中1回で、59秒、00秒のとき、つまりポジションマーカーP0,マーカーMと続くときだけ、この続けて現れる位置が正分位置となる。つまり分・時データの等の時刻データは、この正分位置を基準としてフレーム中の位置が決まっているため、この正分位置の検出を行い、時刻データを取りだす。
【0057】
ただし、標準電波のフレームのフォーマットは、毎分同じではなく、たとえば図3(a)に示すように、毎時15分および45分時以外のフォーマットと、図3(b)に示すように、それぞれ毎時15分および45分の時刻のフォーマットは、異なっている。SU1、SU2と名付けられた予備ビットと、LS1、LS2と名付けられたうるう秒情報は、図3(a)に示す、毎時15分、45分以外のフォーマットに、呼び出し符号と停波情報は、図3(b)に示す、毎時15分、45分のフォーマットにのみ現れる。
【0058】
このように、時刻信号(タイムコード)を含む標準電波を受信し、そこから得られるパルス信号をデコードすることにより、標準時刻情報を得ることができる。制御回路33は、得られた標準時刻信号に基づいて、計時される計時時刻を修正する。
【0059】
以上述べたように、本実施形態では、時計にアラーム機能を有し、内部時計の計時時刻を修正する電波修正時計を採用している。さらに、本実施形態では、この時計に盗聴器を検出するための盗聴器検出器を配している。
【0060】
次に、本盗聴器検出器2の具体的な構成例について、図4を参照しながら詳細に説明する。
【0061】
図4は、本実施形態に係る盗聴器検出器の具体的な一構成例を示すブロック図である。
【0062】
図4に示す盗聴器検出器2は、図1に示す盗聴器検出部4を構成している受信回路42、受信周波数走査系43、信号処理系44、マイクロコンピュータ45、および報知部46を有する。また、盗聴器検出器2は、図1に示す時計部3の発音部5を共有している。
【0063】
より具体的には、受信回路42は、高周波増幅器421、混合器422、中間周波数増幅器423、検出部424、および第1の検波器425を有する。
【0064】
また、受信周波数走査系43は、スキャン部431、VCO433、および切り替え部432を有する。
【0065】
さらに、信号処理系44は、バンドパスフィルタ441、および第2の検波器442を有する。
【0066】
次に、本盗聴器検出器2の各構成部について説明する。
【0067】
受信回路42の受信アンテナ41は、盗聴器6が発信している電波信号を受信し、その電波信号を受信回路42の高周波増幅器421に出力する。
【0068】
高周波増幅器421は、受信アンテナ41が受信した電波信号が入力され、高周波の信号(たとえば400MHz程度)を増幅して混合器422に出力する。
【0069】
混合器422は、高周波増幅器421によって増幅された信号と、VCO433が発振する所定周波数の信号とが入力され、周波数の異なる2つの信号を掛け合わせて混合し、中間周波数増幅器423に出力する。
【0070】
中間周波数増幅器423は、混合器422から入力された信号の内、中間周波数成分(たとえば10.7MHz)のみを増幅し、増幅した信号を第1の検波器425に出力する。
【0071】
第1の検波器425は、中間周波数増幅器423から入力された信号を復調して音声信号を取り出し、信号処理系44を構成しているバンドパスフィルタ441に出力する。
【0072】
検出部424は、中間周波数増幅器423における信号の受信レベルを検出し、マイクロコンピュータ45に出力する。
【0073】
バンドパスフィルタ441は、受信回路42の第1の検波器425から入力された音声信号から特定の周波数成分(たとえば1kHz)を取りだし、第2の検波器442に出力する。
【0074】
第2の検波器442は、バンドパスフィルタ441から音声信号が入力され、この音声信号から特定周波数の振幅の大きさを検出し、マイクロコンピュータ45に出力する。
【0075】
マイクロコンピュータ45は、第2の検波器442から音声信号が、検出部424から信号の受信レベルが、スキャン部431から制御信号がそれぞれ入力され、これらの信号や受信レベルに応じて、スキャン部431、切り替え部432、および報知部46をそれぞれ制御する。また、マイクロコンピュータ45は、図1に示す時計部3の制御回路33と接続され、盗聴器検出切り替えスイッチがオンの場合は、制御回路33からの制御信号により発音部5の信号発生器51を制御する。なお、マイクロコンピュータ45が行うスキャン部431、および切り替え部432の制御については後述する。
【0076】
スキャン部431は、第1の電流源(図6のトランジスタTR3、抵抗R5〜R7、およびノードND4〜ND5で構成されている)と、電流供給ノード(図6のNDI)に接続され、第1の電流源が生成する電流によって充電されるキャパシタ(図6のC1)と、この電流供給ノードの電圧を所定の電圧(たとえば接地電位)にリセットするスイッチ(図6のトランジスタTR4)と、電流供給ノードの電圧と所定の電圧とを比較し、電流供給ノードの電圧が所定の電圧に達したか否かを判断する電圧比較部(図6のCPN)とを有する。なお、スキャン部431の構成要素の詳細については、図6を用いて後述する。
【0077】
スキャン部431は、第1の電流源と、オンまたはオフに切り替えられ、切り替え部432を構成している第2の電流源(図6のトランジスタTR5、抵抗R8〜R10、およびノードND7〜ND8で構成されている)とを用いて、キャパシタを充電する。そして、スキャン部431は、電圧比較部にて、電流供給ノードの電圧と基準電圧とを比較し、電流供給ノードの電圧が基準電圧に達した時に、キャパシタの電圧を所定電圧(たとえば接地電位)にリセットする。また、スキャン部431は、キャパシタの電圧が所定電圧にリセットされるまでの期間、電流供給ノードの電圧をVCO433に出力する。
【0078】
切り替え部432は、電流供給ノード(図6のNDI)に接続されたキャパシタ(図6のC1)を充電するための第2の電流源(図6のトランジスタTR5、抵抗R8〜R10、およびノードND7〜ND8で構成されている)を有する。また、第2の電流源には、マイクロコンピュータ45からの制御信号に従って、オンもしくはオフに切り替えられるスイッチ(図6のトランジスタTR6)が接続されている。なお、切り替え部432の構成要素の詳細については、図6を用いて後述する。
【0079】
切り替え部432は、マイクロコンピュータ45から制御信号が入力され、検出部424にて検出される受信レベルが一定値以下の場合は、スイッチをオンに切り替える。受信レベルが一定値以上の場合は、スイッチをオフに切り替える。
【0080】
VCO433は、スキャン部431から電流供給ノード(図6のNDI)の電圧が入力され、盗聴器検出器2が電波信号を安定して受信するために、スキャン部431からの入力電圧に応じた周波数で発振し、所定周波数の信号を混合器422に出力する。
【0081】
発音部5の信号発生器51は、盗聴器検出切り替えスイッチがオンの場合は、マイクロコンピュータ45からの制御によって、たとえばアラーム時刻に、所定周波数(たとえば可聴周波数帯域)の音声信号を生成する。また、信号発生器51は、時計部3(図1を参照)の制御回路33によってアラーム音やメロディ音等の音声信号を生成する。なお、信号発生器51は、盗聴器検出切り替えスイッチがオフの場合は、時計部3の制御回路33のみによって制御される。
【0082】
スピーカ52は、信号発生器51から入力された音声信号に基づいて、音波信号を発信する。
【0083】
報知部46は、マイクロコンピュータ45から制御信号が入力され、所定の情報を報知する。報知部46は、たとえば盗聴器6の検出結果等の情報を表示装置(たとえばランプ、画像や文字情報等を表示するディスプレイ)やブザー等を用いて報知する。
【0084】
次に、本盗聴器検出器2の動作について説明する。以下の説明において、盗聴器検出切り替えスイッチがオンに設定され、本盗聴器検出器2が盗聴器6の検出を行うとする。
【0085】
盗聴器検出器2のマイクロコンピュータ45は、アラーム時に、時計部3の制御回路33から制御信号を受け、特定周波数の音波信号(アラーム音)をスピーカ52を介して発信させるように信号発生器51を制御する。盗聴器6は、盗聴器検出器2からの音波信号をマイクロフォン62で取得し、その音波信号で搬送波の高周波を変調して、アンテナ61を介して送出する。
【0086】
盗聴器検出器2は、受信アンテナ41で受信した電波信号を受信回路42にて電波信号から音声信号に復調する。また、盗聴器検出器2は、電波信号の受信レベルを検出する。
【0087】
次に、受信回路42の動作について説明する。
【0088】
高周波増幅器421は、高周波信号を増幅し、混合器422は、この増幅された高周波信号とVCO433が出力する所定周波数の信号とを掛け合わせる。
【0089】
そして、VCO433は、スキャン部431の制御信号に基づいて、所定周波数の信号を生成する。
【0090】
ここで、切り替え部432の制御によってスキャン部431がスキャンし、VCO433が所定周波数の信号を混合器422に出力するまでの動作について説明する。
【0091】
切り替え部432は、マイクロコンピュータ45の制御信号に基づいて、スイッチをオンまたはオフに切り替える。
【0092】
検出部424にて検出された受信レベルが一定値以下の場合は、切り替え部432は、スイッチをオンに切り替える。電波信号の受信レベルが一定値以上の場合は、切り替え部432は、スイッチをオフに切り替える。
【0093】
スキャン部431は、マイクロコンピュータ45の制御信号と、切り替え部432のスイッチの切り替えに応じて、低速または通常のスキャン速度でスキャンする。
【0094】
切り替え部432のスイッチがオンの場合は、スキャン部431は、キャパシタを第1および第2の電流源で充電する(通常のスキャン速度)。切り替え部432のスイッチがオフの場合は、スキャン部431は、キャパシタを第1の電流源のみで充電する(低速スキャン)。
【0095】
そして、スキャン部431は、電流供給ノード(図示していない)の電圧が所定の電圧に達するまで、スキャンを行い、電流供給ノードの電圧をVCO433に出力する。
【0096】
VCO433は、スキャン部431の出力電圧に応じて、所定の周波数の信号を生成し、混合器422に出力する。
【0097】
このようにして、VCO433は、混合器422に所定周波数の信号を出力する。
【0098】
中間周波数増幅器423は、混合器422から入力され、掛け合わされた信号から、中間周波数成分の信号を取り出して第1の検波器425と検出部424とに出力する。
【0099】
第1の検波器425は、中間周波数の信号を復調して音声信号を取り出し、バンドパスフィルタ441に出力する。また、検出部424は、中間周波数の信号の受信レベルを検出し、検出結果をマイクロコンピュータ45に出力する。
【0100】
つづいて、バンドパスフィルタ441は、第1の検波器425にて検波された音声信号から特定の周波数成分を取りだし、第2の検波器442に出力する。そして、第2の検波器442は、音声信号に含まれる特定周波数の振幅の大きさを検波し、マイクロコンピュータ45に出力する。
【0101】
マイクロコンピュータ45は、第2の検波器442が出力する電圧で盗聴器6の有無を判断する。この電圧により、盗聴器6が検出された場合は、マイクロコンピュータ45は、検出したことを報知するように報知部46を制御する。盗聴器6が検出されない場合は、マイクロコンピュータ45は、連続してスキャンするようにスキャン部431および切り替え部432を制御する。
【0102】
以上に述べたように、本盗聴器検出器2は、スピーカ52で発信させる同調周波数を連続的に変化させながらスキャンを行う。そのため、VCO433の発振周波数は固定される必要がない。
【0103】
しかし、本実施形態では、バンドパスフィルタ441で音声信号から特定の周波数の成分を取り出す際の時間幅が十分でないとスキャンに影響を与えるという問題がある。これは、音声信号の振幅が一定値に達するまでに所定時間を要するからである。
【0104】
次に、上記に述べたバンドパスフィルタ441における問題点について説明する。
【0105】
図5は、音声信号が本実施形態に係るバンドパスフィルタを通過する際の、波形の変化を説明するための図である。図5(A)、(C)は、バンドパスフィルタ441を通過する前の入力信号の波形を、図5(B)、(D)は、図5(A)、(C)の入力信号がそれぞれバンドパスフィルタ441を通過した後の出力信号の波形を示す。なお、バンドパスフィルタ441の通過周波数を1kHz、受信回路42の第1の検波器425(図4を参照)から出力される音声信号の周波数を1kHzとする。
【0106】
本盗聴器検出器2において、受信した電波信号の周波数をスキャンする際に、スキャン周波数が盗聴器6の発振周波数を通過する期間だけ、音声信号に復調される。したがって、第1の検波器425が出力する音声信号の波形は、バースト状となる。
【0107】
盗聴器6が発する電波信号は、受信回路42にて1kHzの音声信号に復調され、1kHzのバンドパスフィルタ441を通過し、その音声信号の振幅の大きさから、マイクロコンピュータ45にて、1kHzの音声成分の有無を判断する。
【0108】
バンドパスフィルタ441は、図5(A)に示すような波形の入力信号が入力されると、図5(B)のような波形の信号を出力する。この時、出力信号の波形に鈍りが生じる。このような波形の鈍りは、バンドパスフィルタ441の周波数の選択度、すなわちバンドパスフィルタ441の性能を上げるほど顕著になる。図5(A)のように、入力信号の時間幅が十分であれば、バンドパスフィルタ441は、図5(B)のように、一定振幅の大きさ(図5では1kHz)を有する信号を出力する。しかし、図5(C)のような時間幅の短い入力信号の場合、バンドパスフィルタ441は、図5(D)のような波形の信号を出力し、信号の振幅の大きさが一定値(図5では1kHz)に達する前に、入力信号が終了する。
【0109】
このように、バンドパスフィルタ441に入力される信号の入力時間の幅が十分にとれない場合、マイクロコンピュータ45は、周波数の判定に必要な振幅を得られない。一定周波数帯域の周波数をスキャンする速さが速くなるほど、バンドパスフィルタ441に入力される信号の時間幅は短くなる。
【0110】
逆に、上記に述べた入力信号の時間幅を十分に確保しようとすると、1回のスキャンに要する時間が長くなる。
【0111】
次に、具体例を挙げて説明する。中間周波数は、盗聴器6が狭帯域の送信機であるので、中間周波数増幅器423の中間周波数の通過帯域幅を±20kHzとし、盗聴器検出器2が盗聴器に多く使用されている139MHzから400MHzの周波数についてスキャンしたと仮定する。
【0112】
1kHzのバンドパスフィルタ441が1kHzの50波形分の時間で、その信号の振幅が一定値に到達すると仮定した場合、その時間幅は、50/1000=50×10−3で50msである。中間周波数の通過帯域±20kHzが50msで通過するためには、50×10−3×(400×10−139×10)/40×10=326.25sとなる。これは、盗聴器検出器2が326.25sかけて139MHzから400MHzの周波数帯域をスキャンすることを意味し、1回のスキャンにおよそ5.4分間必要である。
【0113】
本盗聴器検出器2は、上記に述べたバンドパスフィルタ441における問題点を解決するために、第2の検波器442、スキャン部431、および切り替え部432を有する。
【0114】
次に、スキャン部431、および切り替え部432の回路構成例について説明する。
【0115】
図6は、本実施形態に係るスキャン部、および切り替え部の一構成例を示す回路図である。
【0116】
スキャン部431は、pnp型のトランジスタTR1とTR2、抵抗R1〜R4、およびノードND1〜ND3で構成されている電圧比較部CPNと、pnp型のトランジスタTR3、抵抗R5〜R7、ノードND4、ND5で構成され、電流IC3を生成する第1の電流源と、キャパシタC1と、電流供給ノードNDIと、電流供給ノードNDIを所定電圧にリセットし、スイッチとして動作するnpn型のトランジスタTR4と、ノードND6を有する。
【0117】
電圧比較部CPNの抵抗R1とR2は、電源電位VDDと接地電位GNDとの間に直列に接続されている。
【0118】
そして、トランジスタTR1は、ベースがノードND1に、エミッタがノードND2に、コレクタがノードND3にそれぞれ接続されている。トランジスタTR2は、ベースがノードND4に、エミッタがノードND2に、コレクタが接地電位GNDにそれぞれ接続されている。
【0119】
抵抗R3は、電源電位VDDとノードND2との間に接続され、抵抗R4は、接地電位GNDとノードND3との間に接続されている。また、ノードND3は、エンド信号線ENDLに接続されている。
【0120】
抵抗R5とR6は、電源電位VDDと接地電位GNDとの間に直列に接続され、抵抗R7は、電源電位VDDとトランジスタTR3のエミッタとの間に接続されている。また、キャパシタC1は、電流供給ノードNDIと接地電位GNDとの間に接続されている。さらに、電流供給ノードNDIは、ノードND6とND8を介してVCO制御信号線VCNTLでVCO433と接続されている。
【0121】
そして、トランジスタTR3は、ベースがノードND5に、エミッタが抵抗R7に、コレクタがノードND4にそれぞれ接続されている。トランジスタTR4は、ベースがリセット信号線RSTLでマイクロコンピュータ45に、エミッタが接地電位GNDに、コレクタがノードND6にそれぞれ接続されている。
【0122】
切り替え部432は、pnp型のトランジスタTR5、ノードND7、ND8および抵抗R8〜R10で構成され、電流IC4を生成する第2の電流源と、第2の電流源の電流を供給するか否かを切り替え、スイッチとして動作するnpn型のトランジスタTR6を有する。
【0123】
トランジスタTR5は、ベースがノードND7に、エミッタが抵抗R8に、コレクタがノードND8にそれぞれ接続されている。
【0124】
抵抗R8は、電源電位VDDとトランジスタTR5のエミッタとの間に接続されている。また、抵抗R9と抵抗R10は、電源電位VDDとトランジスタTR6のコレクタとの間に直列に接続されている。
【0125】
トランジスタTR6は、ベースが切り替え信号線CNTLでマイクロコンピュータ45に、エミッタが接地電位GNDに、コレクタが抵抗R10にそれぞれ接続されている。
【0126】
また、VCO制御信号線VCNTLは、電流供給ノードNDIの電圧VCNTが、リセット信号線RSTLにはリセット信号RSTが、切り替え信号線CNTLには切り替え信号CNTが、エンド信号線ENDLには、エンド信号ENDが、それぞれ伝搬される。
【0127】
次に、スキャン部431、および切り替え部432の動作について説明する。
【0128】
図7は、本実施形態に係る切り替え部、およびスキャン部の動作を説明するためのタイミングチャートである。図7(A)は、電流供給ノードNDIの電圧VCNTを、図7(B)は、エンド信号ENDを、図7(C)は、リセット信号RSTを、図7(D)は、検出部424の受信レベルを、図7(E)は、切り替え信号CNTを、図7(D)のLEVは受信レベルの一定値をそれぞれ示す。
【0129】
(盗聴器検出器の第1ステップST1)
スキャン開始時に、図7(C)のように、マイクロコンピュータ45がリセット信号線RSTLにハイレベルのリセット信号RSTを伝搬させることによって、トランジスタTR4がオンに切り替わり、電流供給ノードNDIの電圧が接地電位GNDにリセットされ、キャパシタC1の電荷が0になる。
【0130】
その後、図7(C)のように、マイクロコンピュータ45がリセット信号線RSTLにローレベルのリセット信号RSTを伝搬させることによって、トランジスタTR4がオフに切り替わり、図7(A)のように、キャパシタC1の充電が開始される。
【0131】
(盗聴器検出器の第2ステップST2)
(通常時のスキャン)
マイクロコンピュータ45は、検出部424の出力を監視しており、図7(D)のように、検出部424が出力する受信レベルが一定値(以後、図7の説明ではLEVとする)以下の場合は、図7(E)のように、切り替え信号線CNTLにハイレベルの切り替え信号CNTを伝搬させることによって、トランジスタTR6がオンに切り替わり、第2の電流源が生成する電流IC4が電流供給ノードNDIを介して、キャパシタC1に供給される。
【0132】
この時、キャパシタC1は、第1および第2の電流源が生成する電流IC3およびIC4によって充電され、図7(A)のように電流供給ノードNDIの電圧VCNTが上昇する。
【0133】
そして、この電圧VCNTは、VCO制御信号線VCNTLに伝搬され、VCO433に出力される。
【0134】
(低速スキャン)
図7(D)に示すように、検出部424が出力する受信レベルが一定値以上の場合は、図7(E)のように、マイクロコンピュータ45は、切り替え信号線CNTLにローレベルの切り替え信号CNTを伝搬させることによって、トランジスタTR6がオフに切り替わり、第2の電流源が生成する電流IC4は電流供給ノードNDIを介して、キャパシタC1に供給されない。
【0135】
この時、キャパシタC1は、第1の電流源が生成する電流IC3のみによって充電され、図7(A)のように電圧VCNTが上昇する。この時の電圧VCNTの上昇は、キャパシタC1を電流IC3および電流IC4で充電する通常のスキャン時と比較して緩やかに上昇する。
【0136】
そして、この電圧VCNTは、VCO制御信号線VCNTLに伝搬され、VCO433に出力される。
【0137】
(通常時のスキャン)
図7(D)に示すように、再び検出部424が出力する受信レベルが一定値以下に切り替わったため、図7(E)のように、マイクロコンピュータ45が、再び切り替え信号線CNTLにハイレベルの切り替え信号CNTを伝搬させ、トランジスタTR6がオンに切り替わって、第2の電流源の出力がオンに切り替わる。
【0138】
この時、キャパシタC1は、第1および第2の電流源が生成する電流IC3およびIC4によって充電され、図7(A)のように電流供給ノードNDIの電圧VCNTが上昇する。
【0139】
そして、この電圧VCNTは、VCO制御信号線VCNTLに伝搬され、VCO433に出力される。
【0140】
(盗聴器検出器の第3ステップST3)
電圧比較部CPNは、電流供給ノードNDIの電圧とノードND1の電圧とを比較する。電流供給ノードNDIの電圧VCNTが、抵抗R1とR2による分圧電圧(ノードND1の電圧)がVB1に達した時、図7(B)のように、ノードND3の電位が上昇して、エンド信号線ENDLのエンド信号ENDがハイレベルに切り替わり、ハイレベルのエンド信号ENDがマイクロコンピュータ45に出力される。
【0141】
(盗聴器検出器の第4ステップST4)
図7(C)のように、マイクロコンピュータ45が、再びリセット信号線RSTLにハイレベルのリセット信号RSTを伝搬させることによって、電流供給ノードNDIの電圧が接地電位GNDにリセットされる。
【0142】
以後は、盗聴器検出器の第1ステップST1から第4ステップST4を繰り返して、周波数のスキャンを連続的に行う。
【0143】
以上説明したように、本実施形態に係る盗聴器検出器2では、検出部424、スキャン部431、および切り替え部432を採用し、受信レベルが一定値以下の場合は、切り替え部432が、トランジスタTR6をオンに切り替え、キャパシタC1の充電を電流IC3とIC4で充電する(通常のスキャン)。受信レベルが一定値以上の場合は、切り替え部432が、トランジスタTR6をオフに切り替え、キャパシタC1の充電を受信レベルが一定値以下の場合より少ない電流IC3のみで充電する(低速スキャン)。
【0144】
言い換えれば、受信レベルが一定値以下の場合は、切り替え部432が第2の電流源をオンに切り替えることで、キャパシタC1が短時間で充電され、盗聴器6が発信していない周波数帯域を通常時より高速にスキャンする。
【0145】
本実施形態に係る盗聴器検出器2では、このようにして、電波信号に特定の情報が含まれているかを判断する信号処理を行うための十分な時間を確保し、ノイズを低減させ、スキャン速度を向上させて盗聴器の検出時間を短縮させている。
【0146】
また、本実施形態に係る盗聴器検出器2では、スキャン部および切り替え部を安価な抵抗、キャパシタ、およびトランジスタ等の電子部品で実現できる。さらに、図4に示す受信回路42は、一般的な高周波受信用集積回路に含まれており、電波信号の受信レベルを検出する検出部424を新たに設ける必要がない。このため、回路構成が単純になる利点がある。
【0147】
なお、本実施形態に係るスキャン部431、および切り替え部432を構成しているトランジスタTR1〜TR3、およびTR5は、回路構成を工夫することにより、npn型のトランジスタを用いることができる。さらに、本実施形態に係るスキャン部431、および切り替え部432を構成しているトランジスタTR4、TR6は、回路構成を工夫することにより、pnp型のトランジスタを用いることができる。
【0148】
次に、本時計部3の具体的な構成例について、図8を参照しながら詳細に説明する。
【0149】
図8は、本実施形態に係る時計部の具体的な一構成例を示すブロック図である。
【0150】
図8に示す時計部3は、たとえば時計用受信部31、時計表示部32、制御回路33、発振回路34、スイッチ群35、時計用マイクロフォン36、光センサ37、光電変換部38、時計用検出部39、受信状態表示部310、および発音部5を有する。また、時計部3は、図1に示す盗聴器検出器2と発音部5を共有している。
【0151】
具体的には、時計用受信部31は、時計用受信アンテナ311、および長波受信回路312を有する。
【0152】
また、制御回路33は、たとえば時カウンタ、分カウンタ、秒カウンタ等を含む内部時計331、およびバッファ(メモリ)332を有する。
【0153】
次に、本時計部3の各構成要素について説明する。
【0154】
図8に示す時計用受信部31については、図1に示す時計用受信部31の説明と同様であるため、その説明を割愛する。
【0155】
時計表示部32は、たとえば、制御回路33からの表示制御信号に応じた所定の表示を行う。時計表示部32は、制御回路33から、計時されている時刻に基づいた表示制御信号が入力されると、その表示制御信号に応じた時刻表示を行う。また、時計表示部32は、制御回路33の制御により、時計用受信部31による標準時刻信号の受信状態についての評価に応じた受信状態表示を行う機能(後述する受信状態表示部310)を有する。
【0156】
本実施形態に係る時計表示部32では、表示装置として、液晶(LCD)パネルを一例として採用している。また、時計表示部32は、液晶パネル321を駆動するための駆動回路322を有する。以下、時計表示部32が液晶パネルの場合について、図9を参照しながら説明する。
【0157】
図9は、本実施形態に係る時計表示部の一具体例を示す図である。
【0158】
図9に示す液晶パネル321は、たとえば、時分を表示する時分表示部DPA1、秒を表示する秒表示部DPA2、月日を表示する月日表示部DPA3、曜日を表示する曜日表示部DPA4、アラーム時刻を表示するアラーム時刻表示部DPA5、および時計用受信部31の受信状態表示の複数の表示項目を表示する電波受信表示部DPA6を有する。液晶パネル321は、その構成により、上述した表示内容の他に画像、文字、あるいは記号等を表示できる。
【0159】
また、本電波修正時計1では、時計表示部32と、時計用受信部31の受信状態を表示する受信状態表示部310とが同じ表示装置、たとえば液晶パネル321上に設けられている。
【0160】
図9の一例では、時分表示部DPA1が液晶パネル321の表示領域の上半分以上の領域に割り当てられている。この時分表示部DPA1の表示形態は、時分のディジタル表示を大きく表示可能で、秒表示部DPA2を分表示の図中右下横部分に配置している。また、時分表示部DPA1の図中左上横部に、電波受信表示部DPA6を配置している。この電波受信表示部DPA6は、制御回路33の制御により、時計用受信部31による標準電波受信時に点滅して、電波受信中である旨を報知する。そして、液晶パネル321の表示領域の下半分以下の領域に、月日表示部DPA3、曜日表示部DPA4、アラーム時刻表示部DPA5が並列に配置されている。
【0161】
時計表示部32の駆動回路322は、制御回路33から入力された表示制御信号に基づいて、駆動信号を液晶パネル321に出力し、制御する。
【0162】
制御回路33は、所定の電源電位VDD(たとえば電源電圧)に接続され、また図1に示すマイクロコンピュータ45に接続されている。そして、制御回路33には、長波受信回路312からパルス信号S11が、発振回路34から所定クロックが、時計用マイクロフォン36から音声信号が、光センサ37および時計用検出部39から所定の信号がそれぞれ入力される。これらの入力信号、およびユーザによるスイッチ群35の操作に応じて、制御回路33は、発振回路34のクロックに同期して、長波受信回路312、時計表示部32、時計用検出部39、受信状態表示部310、マイクロコンピュータ45、および発音部5の信号発生器51をそれぞれ制御する。
【0163】
制御回路33は、アラーム時刻に、たとえばアラーム音やメロディ音などの音声信号を信号発生器51に出力し、盗聴器検出器2が盗聴器を検出するように盗聴器検出の制御信号をマイクロコンピュータ45に出力する。
【0164】
また、制御回路33は、たとえば、所定の標準電波受信時刻、後述するリセットスイッチ351等が操作された場合には、時計用受信部31に駆動電力を供給し、標準電波信号を受信させ、パルス信号S11を出力させ、標準電波信号の受信状態を評価して、その評価に応じた受信状態を示す表示を時計表示部32や受信状態表示部310に行わせ、適正に受信できた場合には、受信した標準電波信号に含まれる標準時刻信号に基づいて、内部時計331で受信されている時刻を修正する。
【0165】
本実施形態では、制御回路33は、設定時間、たとえば略10秒毎に、受信状態を示す10段階の評価値を受信状態表示部310に表示させ、1秒毎に受信状態を受信状態表示部310に表示させる。
【0166】
本実施形態では、制御回路33は、たとえば、図9に示すように、時計表示部32の液晶パネル321の時分表示部DPA1の分桁(分表示部DPA12)に受信状態を示す10段階の評価値を表示させ、時桁(時表示部DPA11)に1秒毎に受信状態に応じた表示させる。詳細には、たとえば、受信状態が良好である旨を示す表示"0"や、受信状態が良好でない旨を示す表示"−"等の受信状態を表示させる。
【0167】
制御回路33が、たとえば、分桁(分表示部DPA12)に表示させる受信状態の10段階表示は、たとえば0〜3の場合には、電波の受信状態が非常に良好でない旨を示し、4〜7の場合には、受信の可能性がある旨を示し、8〜10の場合には電波受信状態が良好である旨を示す。
【0168】
制御回路33が、たとえば、時桁(時表示部DPA11)に表示する1秒毎の受信状態に応じた表示は、受信時にパルス信号S11を32Hzでサンプリングを行い、1秒当り32個のハイレベルに相当する"1"データ、またはローレベルに相当する"0"データをバッファ332に格納し、1秒毎にパルス波形の状態を判定し、その結果に基づいて受信状態を受信状態表示部310に表示させる。
【0169】
内部時計331は、たとえば時カウンタ、分カウンタ、秒カウンタ等を有し、時刻を計時し、制御回路33によって制御される。
【0170】
バッファ332は、たとえばユーザによるアラーム時刻等の各種設定等、種々のデータを記憶する。
【0171】
発振回路34は、たとえば、水晶発振器CRY、およびキャパシタC2、C3により構成され、所定の周波数の基本クロックを生成し、制御回路33に供給する。
【0172】
スイッチ群35は、たとえば、リセットスイッチ351、修正スイッチ352、アップスイッチ353、ダウンスイッチ354、盗聴器検出切り替えスイッチ355、および設定スイッチ356を有する。スイッチ群35は、ユーザにより操作され、操作に応じた信号が制御回路33に出力される。制御回路33では、その信号に応じた所定の処理を行う。
【0173】
リセットスイッチ351は、制御回路33の各種状態を初期状態に戻すときにオンされる。リセットスイッチ351が操作された場合、または、図示しない電池がセットされた場合に、制御回路33は各種状態を初期状態に戻し、時計用受信部31に標準電波信号を強制的に受信させ、受信状態に基づいて計時時刻を修正する。
【0174】
修正スイッチ352は、たとえばアラーム時刻を設定する際に操作される。修正スイッチ352が操作された場合、制御回路33は、たとえばアラーム時刻設定モードとなり、アップスイッチ353やダウンスイッチ354の操作に応じた信号に基づいてアラーム時刻を修正し、再度修正スイッチ352が操作された場合に、修正されたアラーム時刻をセットする。
【0175】
アップスイッチ353、およびダウンスイッチ354は、たとえば上述したようにアラーム時刻を設定する際や、各種設定を行う際に操作される。制御回路33は、たとえばアップスイッチ353やダウンスイッチ354の操作に応じた信号に基づいて各種情報の設定を行う。
【0176】
盗聴器検出切り替えスイッチ355は、たとえば盗聴器検出器2の機能をオン・オフに切り替える際に操作される。制御回路33は、盗聴器検出切り替えスイッチ355の操作に応じた信号に基づいて制御される。
【0177】
具体的には、たとえば、盗聴器検出切り替えスイッチ355がオンの場合は、盗聴器検出器2が盗聴器の検出を行うように、制御回路33がマイクロコンピュータ45に制御信号を出力する。盗聴器検出切り替えスイッチ355がオフの場合は、通常のアラーム音等を発するように信号発生器51を制御する。なお、盗聴器検出器2をオン・オフに切り替える機能の設置は任意であり、スイッチの設置等は特に限定されない。
【0178】
設定スイッチ356は、たとえば、受信モード、表示モード、アラーム報知モード等の複数のモードを有し、各種モードを設定する際に操作される。制御回路33は、設定スイッチ356が操作された場合に、その操作に応じたモードを設定する。
【0179】
時計用マイクロフォン36は、音波を電気信号に変換し、制御回路33に出力する。
【0180】
光センサ37は、たとえば、CdS光センサであり、光を検出し、検出信号を制御回路33に出力する。
【0181】
光電変換部38は、たとえば図示していない2次電源に、電気エネルギを出力し、2次電源の充電を行う。
【0182】
時計用検出部39は、たとえば光電変換部38から出力された電気エネルギの電圧に応じた検出信号を制御回路33に出力する。
【0183】
受信状態表示部310は、制御回路33により評価された、時計用受信部31による標準時刻信号の受信状態を表示する。
【0184】
発音部5は、本時計部3と盗聴器検出器2(たとえば図1を参照)と共有されている。信号発生器51は、盗聴器検出切り替えスイッチ355のオン・オフにかかわらず、制御回路33によってアラーム音等を含む音声信号を生成する。また、上述したように、盗聴器検出切り替えスイッチ355がオンの場合は、マイクロコンピュータ45からの制御によって、たとえばアラーム時刻に、所定周波数(たとえば可聴周波数帯域)の音声信号を生成する。
【0185】
図10は、本実施形態に係る電波修正時計の外観の一例を示す図である。
【0186】
図10に示すように、電波修正時計1の本体部100は、たとえば本体部100の下部にスイッチ群35が設けられている。詳細には、本体部100の下部に、アップスイッチ353、ダウンスイッチ354、および(モード)設定スイッチ356が並んで設けられている。たとえば、リセットスイッチ351、修正スイッチ352、盗聴器検出切り替えスイッチ355等のスイッチや、スピーカ52は、図示していない本体部100の背面部に設けられている。
【0187】
本体部100の中央部には、たとえば、表示エリア110に設けられている。この表示エリア110には、たとえば、時計表示部32、受信状態を表示する受信状態表示部310、および盗聴器検出器2の報知部46が設けられている。
【0188】
なお、本実施形態では、時計表示部32と、受信状態表示部310とが液晶パネル321に設けられているが、報知部46がこれらの表示部と同じ表示装置(たとえば液晶パネル321)に設けられていてもよく、その表示方法や表示内容、表示位置等は本実施形態に限定されない。
【0189】
次に、本電波修正時計1の動作について、図1等を参照しながらフローチャートを用いて説明する。
【0190】
図11は、本実施形態に係る電波修正時計の動作を説明するためのフローチャートである。
【0191】
(第1ステップS1)
第1ステップS1では、ユーザがアラーム時刻を設定する。
【0192】
詳細には、ユーザが、時計部3のスイッチ群35、たとえば修正スイッチ352、アップスイッチ353やダウンスイッチ354、設定スイッチ356等を操作して、時情報、分情報等のアラーム時刻を設定する。なお、この時、盗聴器検出切り替えスイッチ355はオンに設定されているとする。ユーザによるスイッチ群35の操作に応じた信号が制御回路33に出力され、ユーザによる設定が時計部3のバッファ332に記憶され、液晶パネル321のアラーム時刻表示部DPA5に反映される。
【0193】
(第2ステップS2)
第2ステップS2では、制御回路33が内部時計331の時刻修正を行う。
【0194】
詳細には、時計部3の時計用受信部31は、標準電波放送局7から標準時刻信号を含む標準電波信号を受信する。そして、時計用受信部31は、標準電波信号に検波等の所定の信号処理を施して、時情報、分情報、秒情報等を含む時刻情報をパルス信号S11として制御回路33に出力する。
【0195】
制御回路33は、パルス信号S11が入力され、時刻情報に基づいて内部時計331により計時される時刻を修正する。また、制御回路33は、受信状態を示す10段階の評価を行う。
【0196】
(第3ステップS3)
第3ステップS3では、制御回路33が表示時刻等の修正を行う。
【0197】
詳細には、制御回路33は、内部時計331が計時している時刻情報に基づいて、時計表示部32に表示されている時刻情報等を修正する。また、制御回路33は、設定時間、たとえば略10秒毎に、受信状態を示す10段階の評価値を受信状態表示部310に表示させ、1秒毎に受信状態を受信状態表示部310に表示させる。
【0198】
(第4ステップS4)
第4ステップS4は、制御回路33がアラーム時刻に行う動作に関する。
【0199】
詳細には、制御回路33は、内部時計331が計時している時刻があらかじめ設定されたアラーム時刻になると(YESの場合)、盗聴器を検出するための制御信号を盗聴器検出器2のマイクロコンピュータ45に出力する。
【0200】
アラーム時刻に達していない場合(NOの場合)、制御回路33は、第6ステップS6の処理を行う。
【0201】
(第5ステップS5)
第5ステップS5では、盗聴器検出器2が盗聴器6の検出を行う。
【0202】
詳細には、盗聴器検出器2のマイクロコンピュータ45は、時計部3の制御回路33から制御信号を受け、所定周波数の音波信号を発信するように、発音部5の信号発生器51を制御する。
【0203】
そして、盗聴器検出器2は、上述した盗聴器検出器の第1ステップST1〜第4ステップST4を実行して盗聴器6の検出を行い、検出結果を報知部46に報知する。
【0204】
(第6ステップS6)
第6ステップS6は、ユーザによるアラーム時刻の再設定に関する。
【0205】
詳細には、ユーザがアラーム時刻を再設定した場合(YESの場合)は、電波修正時計1は、たとえば第1ステップS1の処理に戻る。ユーザがアラーム時刻を再設定をしない場合(NOの場合)は、電波修正時計1は、たとえば第2ステップS2の処理に戻る。
【0206】
以上に説明したように、本実施形態に係る電波修正時計は、盗聴器を検出する盗聴器検出器とアラーム機能を有し、アラーム時刻に特定音を発しながら、盗聴器検出器が盗聴器の検出を行う。
【0207】
このため、本実施形態では、ユーザ自身が盗聴器検出器を操作することなく、自動的に盗聴器の検出が行える。
【0208】
また、本実施形態では、アラーム機能と連動して盗聴器の検出を行うため、盗聴器の存在を常時監視し、定期的に盗聴器を検出できる。
【0209】
さらに、本実施形態では、電波修正時計に盗聴器検出機能を設けたため、日常生活において違和感なく盗聴器の検出が実行できる。また、このような盗聴器検出機能付きの電波修正時計は、万人に購入しやすい利点がある。
【0210】
なお、本発明は、本実施形態に限られるものではなく、任意好適な種々の変更が可能である。たとえば、本実施形態では、一例として、時計に電波修正時計を採用したが、発音部およびアラーム機能する時計であれば、その構成等は特に限定されない。また、本実施形態に係る盗聴器検出器においても、特定音を発し、受信音が自ら発した特定音か否かを判断して盗聴器の検出を行う盗聴器検出器で、発音部を時計が有する発音部と共有できれば、その構成は特に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0211】
【図1】本実施形態に係る電波修正時計の一実施形態で、各構成要素の主要部を示すブロック図である。
【図2】図1に示した電波修正時計で受信される標準電波信号に含まれる標準時刻信号の一具体例を示す図である。
【図3】標準電波信号の時刻コード(タイムコード)の一部を示す図である。
【図4】本実施形態に係る盗聴器検出器の具体的な一構成例を示すブロック図である。
【図5】音声信号が本実施形態に係るバンドパスフィルタを通過する際の、波形の変化を説明するための図である。
【図6】本実施形態に係るスキャン部、および切り替え部の一構成例を示す回路図である。
【図7】本実施形態に係る切り替え部、およびスキャン部の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】本実施形態に係る時計部の具体的な一構成例を示すブロック図である。
【図9】本実施形態に係る時計表示部の一具体例を示す図である。
【図10】本実施形態に係る電波修正時計の外観の一例を示す図である。
【図11】本実施形態に係る電波修正時計の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0212】
1…電波修正時計、2…盗聴器検出器、3…時計部、31…時計用受信部、32…時計表示部、33…制御回路、34…発振回路、35…スイッチ群、36…時計用マイクロフォン、37…光センサ、38…光電変換部、39…時計用検出部、310…受信状態表示部、311…時計用受信アンテナ、312…長波受信回路、321…液晶パネル、322…駆動回路、331…内部時計、332…バッファ(メモリ)、351…リセットスイッチ、352…修正スイッチ、353…アップスイッチ、354…ダウンスイッチ、355…盗聴器検出切り替えスイッチ、356…設定スイッチ、4…盗聴器検出部、41…受信アンテナ、42…受信回路、43…受信周波数走査系、44…信号処理系、45…マイクロコンピュータ、46…報知部、421…高周波増幅器、422…混合器、423…中間周波数増幅器、424…検出部、425…第1の検波器、431…スキャン部、432…切り替え部、433…VCO、441…バンドパスフィルタ、442…第2の検波器、5…発音部、51…信号発生器、52…スピーカ、6…盗聴器、61…(盗聴器の)アンテナ、62…(盗聴器の)マイクロフォン、7…標準電波放送局、100…(電波修正時計の)本体部、110…表示エリア、C1〜C3…キャパシタ、CNT…信号、CNTL…信号線、CPN…電圧比較部、CRY…水晶発振器、DPA1…時分表示部、DPA2…秒表示部、DPA3…月日表示部、DPA4…曜日表示部、DPA5…アラーム時刻表示部、DPA6…電波受信表示部、DPA11…時表示部、DPA12…分表示部、END…エンド信号、ENDL…エンド信号線、GND…接地電位、IC3…電流、IC4…電流、JJY…日本標準電波、M…マーカー、ND1〜ND10…ノード、NDI…電流供給ノード、P0、P1…ポジションマーカー、R1〜R10…抵抗、RST…リセット信号、RSTL…リセット信号線、S11…パルス信号、TR1〜TR6…トランジスタ、VCNT…電圧、VCNTL…VCO制御信号線、VDD…電源電位。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定音を発し、受信音が自ら発した特定音か否かを判断して盗聴器の検出を行う盗聴器検出部と、
少なくとも上記特定音を含む音を発するための発音部を含む時計と、を有し、
上記盗聴器検出部は、
上記時計の発音部を共有する
盗聴器検出器。
【請求項2】
上記時計は、
設定時刻に発音する機能を有し、
上記盗聴器検出部は、
上記時計の発音部が設定時刻に発音した特定音により、上記盗聴器の検出を行う
請求項1記載の盗聴器検出器。
【請求項3】
上記盗聴器検出部は、
上記盗聴器の検出結果を報知するための報知部を有する
請求項1または2記載の盗聴器検出器。
【請求項4】
上記盗聴器検出部は、
電波信号の受信レベルを検出する検出部と、
上記電波信号の周波数をスキャンするスキャン部と、
上記スキャン部のスキャン速度を切り替える切り替え部と、を含み、
上記切り替え部は、
上記受信レベルに応じて、上記スキャン部のスキャン速度を切り替える
請求項1から3のいずれか一つに記載の盗聴器検出器。
【請求項5】
特定音を発し、受信音が自ら発した特定音か否かを判断して盗聴器の検出を行う盗聴器検出部と、
上記特定音を含む音を発するための発音部と、
設定時刻に発音する機能と、を有し、
上記盗聴器検出部は、
上記発音部を共有する
時計。
【請求項6】
標準時刻信号を含む電波信号を受信する時計用受信部を有し、
上記時計用受信部は、
上記電波信号を受信して、内部時計の時刻修正を行う
請求項5記載の時計。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2008−252535(P2008−252535A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−91309(P2007−91309)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000115773)リズム時計工業株式会社 (208)
【Fターム(参考)】