説明

目印ベースの経路指定

空間情報に加えて目印情報が提供される場合、運転道案内は有用である可能性がある。目印は、道案内にコンテキストを追加すること、ならびに運転者が道案内に従う可能性をより高めることを支援する。目印の物理的な識別、ならびに運転道案内に関する目印の利用に係る処理を使用することができる。統合された目印が車の運転者が有する知識に関連する場合、運転道案内は非常に有用でありうる。目印ベースの運転道案内を、当該道案内に関連する広告と統合することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本主題発明は、一般に経路の生成に関し、特に、コンピュータベースの経路を識別目印で拡張することに関する。
【背景技術】
【0002】
人々が見知らぬ場所に行く場合、経路の発見を支援する道案内を使用することができる。一般的な道案内の仕組みでは、運転者が目的地に到着するために使用できるターンバイターンのステップが提供される。このステップは、公式の高速道路情報(例えば、5番街、州道631号線を通行してください)、ならびに距離情報(例えば、あと23.2マイルで5番街です)を含むことができる。
【0003】
道案内の生成の際に運転者を支援するために様々なコンピュータプログラムを利用することができる。従来の視覚的な道案内生成プログラムは、文字の道案内(例えば、大通りを左折してください)、ならびに運転者が使用すべき推奨経路を強調する地図の両方を提供する。視覚的な道案内のタイプで問題となるのは、運転者が目線を道路から離さざるを得ないことである。車の運転から注意を逸らすと、事故の可能性、ならびに重要な情報(例えば、道路標識)を見逃す可能性の増大につながる恐れがある。
【0004】
視覚的な道案内に関連する問題の幾つかを排除するため、他の様々な代替手段が開発されてきた。より一般的な代替手段の1つは、音声指示と統合した道案内システムである。視覚的な表示装置を設けることに加えて、デジタルな音声により音声指示をユーザに送る。これにより、ユーザは視覚的な資源を車の運転に集中させることができる。
【0005】
経路を辿るとき、ユーザは一般に経路沿いの目印に気付きうる。例えば、燃料が不足しつつある場合、運転者は恐らく燃料補給所の場所に留意するであろう。ある目印はより目立つもので、記憶をより大きく変化させる。例えば、ある都市には、目印の役割を果たす、都市中に配置された象徴的な構造物(例えば、ペンキで塗られた牛、ペンキで塗られたギター等)があることがある。ユーザが場所に関連付けるこれらの目印は一般に、ユーザにとって覚えやすいものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以下で、本発明の幾つかの態様の基本的な理解を提供するために、本発明の簡潔な概要を提示する。本概要は、本発明を広範囲に概観するものではない。本概要は、本発明の主要または重要な要素を特定しようとするものではなく、本発明の範囲を規定しようとするものでもない。本概要の唯一の目的は、後で提示するより詳細な説明の前置きとして本発明の幾つかの概念を簡潔な形で提示することである。
【0007】
従来の自動経路生成システムは、ターンバイターンの道案内に加えて目印情報を提供するものではない。本主題発明は、目印情報の統合に関連した情報を開示する。人が道案内を提供する場合、一般に、目印情報(例えば、大きな樫の木の直後に大通りへ右折します)が提示される。修正コンポーネントは生成された経路をとり、当該経路を関連する目印情報で拡張する。目印を統合した経路は送信コンポーネントを介して運転者に転送される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
経路の提示を改善する1つの方法は、運転者がよく知っている目印に関連する道案内を辿れるようにすることである。運転者が幾つかの目印をよく知っている場合、経路に少なくとも幾つかのよく知っている目印があれば、運転者が道に迷う可能性は低いはずである。例えば、ユーザが、行ったことのある中心街近くのまだ行ったことのない郊外へ行くつもりである場合、道案内によって当該ユーザを中心街に連れて行ってから郊外に導くことができる。ユーザは既にその地域をよく知っているので、限られた指示を提供することによりユーザを中心街地域に連れて行くことができる。これはユーザおよび車の両方に利益をもたらす。ユーザには不要な情報が提供されないし、車は、提供される道案内が少ないのでリソースを他のアプリケーションに充てることができる。
【0009】
経路の提示を改善する別の方法は、目印付きの経路に意図をもった広告を含むことである。広告は継続的な収入をもたらすこと、ならびにユーザに地域の分かりやすい理解を提供することができる。ウェブサイト上、デスクトップアプリケーション内、モバイル装置内、車内等で提示されている経路を改善するための様々な実施形態が存在する。一実施形態では、様々な目印を採点するアルゴリズムを使用し、この場合、人工知能がどの目印を経路に組み込むかを点数に基づいて判定する。別の実施形態では、記憶域が、ユーザが以前にウェブサイト、アプリケーション、モバイル装置、車等を使用したことに関連する情報を保持する。
【0010】
以下の説明と添付の図面では、本発明の幾つかの例示的な態様を説明する。しかし、これらの態様は、本発明の原理を使用できる様々な方法のうち幾つかを示すに過ぎない。本発明の他の利点および新規特徴は、図面と併せて考察すると、以下の本発明の詳細な説明から明らかになるはずである。
【発明の効果】
【0011】
経路の提示を改善する別の方法は、目印付きの経路に意図をもった広告を含むことである。広告は継続的な収入をもたらすこと、ならびにユーザに地域の分かりやすい理解を提供することができる。ウェブサイト上、デスクトップアプリケーション内、モバイル装置内、車内等で提示されている経路を改善するための様々な実施形態が存在する。一実施形態では、様々な目印を採点するアルゴリズムを使用し、この場合、人工知能がどの目印を経路に組み込むかを点数に基づいて判定する。別の実施形態では、記憶域が、ユーザが以前にウェブサイト、アプリケーション、モバイル装置、車等を使用したことに関連する情報を保持する。
【0012】
以下の説明と添付の図面では、本発明の幾つかの例示的な態様を説明する。しかし、これらの態様は、本発明の原理を使用できる様々な方法のうち幾つかを示すに過ぎない。本発明の他の利点および新規特徴は、図面と併せて考察すると、以下の本発明の詳細な説明から明らかになるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本主題発明の態様に従う代表的な経路修正システムを示す図である。
【図2】本主題発明の態様に従う代表的な目印経路生成システムを示す図である。
【図3】本主題発明の態様に従う代表的な地図を示す図である。
【図4】本主題発明の態様に従う代表的な目印識別を示す図である。
【図5】図5aは、本主題発明の態様に従う代表的な経路を示す図であり、図5bは、本主題発明の態様に従う代表的な目印付き経路を示す図である。
【図6】本主題発明の態様に従う代表的な広告コンポーネント付き車を示す図である。
【図7】本主題発明の態様に従う代表的な入力コンポーネント付き車を示す図である。
【図8】本主題発明の態様に従う代表的な経路修正方法を示す図である。
【図9】本主題発明の態様に従う代表的な目印広告方法を示す図である。
【図10】本主題発明の態様に従う代表的なユーザインタラクティブ経路提示方法を示す図である。
【図11】本主題発明の態様に従う、経路要求を目印と統合するための代表的な方法を示す図である。
【図12】本主題発明に従うコンピューティング環境の略ブロック図の例を示す図である。
【図13】開示したアーキテクチャを実行するように動作可能なコンピュータのブロック図の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここで図面を参照してクレーム主題を説明する。図面全体に渡って、同じ参照番号を使用して同じ要素を参照する。以下の説明では、説明の目的で、クレーム主題の徹底的な理解を提供するために、多数の具体的な細部を説明する。しかし、クレーム主題をこれらの具体的な細部がなくとも実施できることは明らかであろう。他の事例では、クレーム主題の説明を容易にするために公知な構造および装置をブロック図の形で示す。
【0015】
本出願で使用する際、用語「コンポーネント」、「モジュール」、「システム」、「インタフェース」等は一般に、コンピュータ関連の実体、即ち、ハードウェア、ハードウェアおよびソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアを指すことを意図している。例えば、コンポーネントは、プロセッサ上で稼動しているプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータであることができるがこれらに限定されない。例として、コントローラ上で稼動しているアプリケーションおよびコントローラの双方ともコンポーネントであることができる。1つまたは複数のコンポーネントがプロセスおよび/または実行スレッド内部に常駐してもよく、コンポーネントを1つのコンピュータ上に局所化し、および/または2つ以上のコンピュータ間に分散させてもよい。別の例として、インタフェースはI/Oコンポーネント、ならびに、関連するプロセッサ、アプリケーション、および/またはAPI(Application Programming Interface)コンポーネントを備えることができる。本出願で使用する際、用語「経路(route)」、「道(path)」、「道順(direction)」、「道案内(directions)」等は一般に少なくとも1つの方向指示を指すことを意図している。経路はユーザが辿れる少なくとも1つの道順を含むことができる。経路を全体的(例えば、全ての道順を一度に提供する)または部分的(例えば、或る道順を完了した後に別の道順を辿る)に提示することができる。
【0016】
さらに、クレーム主題を、開示した主題を実装するようにコンピュータを制御するソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組合せを生産するための標準的なプログラミング技法および/またはエンジニアリング技法を使用する方法、装置、または製品として実装してもよい。用語「製品」は本明細書で使用する際、任意のコンピュータ可読装置、キャリア、または媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを含むことを意図している。例えば、コンピュータ可読媒体には、磁気記憶装置(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップ等)、光ディスク(例えば、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)等)、スマートカード、およびフラッシュメモリ装置(例えば、カード、スティック、キードライブ等)を含むことができるがこれらに限定されない。さらに、当然のことながら、搬送波を使用して、電子メールの送受信またはインターネットもしくはLAN(local area network)のようなネットワークへのアクセスに使用されるもののような、コンピュータ可読電子データを運搬できる。勿論、クレーム主題の範囲または趣旨から逸脱することなく多数の修正を本構成に加えうることは、当業者には理解されよう。
【0017】
さらに、「例示的」という語は本明細書では例、事例、または実例としての役割を果たすことを意味するように使用する。本明細書で「例示的」として説明する任意の態様または設計は、必ずしも他の態様または設計に対して好適または有利であるとは解釈されるべきではない。むしろ、例示的という語を使用するのは概念を具体的な形で提示することを意図している。本出願で使用する際、用語「または」は排他的な「または」ではなく包含的な「または」を意味することを意図している。即ち、特に明記しない限り、または文脈から明らかでない限り、「XがAまたはBを使用する」は自然な包括的順列(inclusive permutation)の何れかを意味することを意図している。即ち、XがAを使用する、XがBを使用する、またはXがAおよびBの両方を使用するならば、「XがAまたはBを使用する」は前述の事例の何れかで満たされる。さらに、本出願および添付の特許請求の範囲で使用する際、冠詞「a」および「an」は一般に、単一の形態を対象にすると特に明記しない限り、またはそれが文脈から明らかでない限り、「1つまたは複数」を意味すると解釈すべきである。
【0018】
一般に、一個人が道順を運転手に伝えるとき、当該道順は通りの情報(例えば、大通りを右折してください)および補足情報の両方を含む。補足情報は一般に地形(例えば、丘の頂上で右折してください)、地理(例えば、左手にカイヤホガ川が見えます)、動的データ(例えば、その建物では日中に多層の噴水が流れます)、大きな物体(例えば、前方にターミナルタワーが見えます)等を含むことができる。しかし、この情報は道順の提供に有用であるが、目印を考慮したコンピュータアプリケーションはない。
【0019】
従来のコンピュータ生成型の運転道案内は今日では非常にロボット化されており、或る人から別の人へと提供された運転道案内を模倣するという適切な作業は行わない。或る人が道案内を提供すると、当該道案内では、目印が、道路名より重要ではないにしても、それと丁度同じくらい重要であると認識する。従って、人が自身の道案内に「大通りを約3ブロック下ってください。ガソリンスタンドが左手に見えたら、ジェームス通りへ右折してください。ハンバーガレストランが見えるまで約1マイル進み、23番通りで右折してください。数ブロック進み、エルムで左折してください。薬局が見えたら、行きすぎです。」のような非常に見やすい道路沿いの目印を付加することは典型的である。
【0020】
従来のコンピュータ生成型の運転道案内は使い難い場合が多い。ユーザは、サウスムーアランド道で左折する必要があるが、夕暮れまたは霧のために道路標識が見難く、減速してそれぞれの交差点を調べざるを得ないことが分かることもある。木の枝が道路標識を遮るかもしれず、または、標識が完全になくなっているかもしれない。しかし、サウスムーアランド直前の角のガソリンスタンドは明るく照らされており、よく見える。道案内がガソリンスタンド直後のムーアランドで左折するように言えば、かなり便利であるはずである。
【0021】
図1で、経路計画システムの例100を開示する。経路は修正コンポーネント102に入力される。修正コンポーネント102は経路を追加の目印情報(例えば、地形情報)で拡張する。例えば、運転者に「大通りで右折してください」と指示する経路が存在しうる。修正コンポーネント102は指示を「大通りのスミス薬局で右折してください」(強調が加えられている)に変更することができる。修正コンポーネント102は、識別した目印情報で道案内を拡張するための手段として動作することができる。
【0022】
修正した経路は、送信コンポーネント104に転送される。送信コンポーネント104が当該経路を補助装置に送る。補助装置には表示装置画面、プリンタ、スピーカ等がある。送信は無線で行う(例えば、修正した経路を衛星に送る)か、有線構成を通して(例えば、車内の表示装置画面への配線を通して)行うことができる。修正コンポーネント102は目印情報を経路に統合する。送信コンポーネントは統合された経路を補助装置に送る。
【0023】
当然のことながら、修正コンポーネント102を経路生成コンポーネントと統合できる。例えば、経路作成中に経路を拡張することができる。システム100を利用することにより、生成と修正を並行に行うことができる。
【0024】
以下は、2つの異なる道順集合から成る例である。一方の道順集合には地形情報があるが、もう一方には地形情報はない。
【0025】
開始:98052 ワシントン州レドモンドOne Microsoft Way
終了:98056 ワシントン州ニューカッスル120番街区南東8122
【0026】
地形なしの道順
−159番街北東へ左折(北)し、すぐに北東40番通りへ左折(西)
−k\WA−520行きのSR−520のランプ(左)に入る
−I−405/Renton行きのI−405のランプ(右)に入る
−9番出口で、112番街南東行きのランプへ右折
−レイクワシントン大通り南東へ左折(東)
−南東60番通りへ左折(東)
−116番街南東へ右折(南)
−南東80番通りへ左折(東)
−119番街南東へ右折(南)
−120番街区南東へ左折(北東)
【0027】
地形ありの運転道順
−159番街北東へ左折(北)し、すぐに北東40番通りへ左折(西)
−WA−520行きのSR−520のランプ(左)に入る
−I−405/Renton行きのI−405のランプ(右)に入る
−7番出口で、44番通り南東行きのランプへ右折
−一時停止標識で左折し、高架交差路を渡る
−最初の交差点でレイクワシントン大通り南東へ左折
−最初の交差点で(デニーズの後)で南東76番通りへ右折
−険しい丘を登る
−丘の頂上の一時停止標識で、116番街南東へ右折
−2番目の交差点で南東80番通りへ右折
−2番目の交差点で119番街南東へ右折
−最初の交差点で120番街区南東へ左折
【0028】
新しく認識した目印のクラスは、地形的特徴(例えば、道路の外形、カーブ、丘、街灯の少ない車道、未整備の車道、通りの幅等)、自然の目印(例えば、水景、山、野原等)、組立構造物および人工物(例えば、塔、目立つ建物、ダム、像、芸術作品等)等を含むことができる。
【0029】
図2で、システムの実装形態の例200を開示する。システム200はサーバ上、デスクトップコンピュータまたはラップトップコンピュータ上、モバイル装置上、車内等に存在することができる。本例の範囲で使用される実施形態ではシステム200は車内にあるが、当然のことながら、開示した例のうち少なくとも1つの態様を他の実施形態が組み込むことができる。受信コンポーネント202は、車200の動作に関連する情報を収集するように動作することができる。一実施形態によると、受信コンポーネント202は以前に生成した経路を取得する。別の実施形態によると、受信コンポーネント202は経路の生成に関連する情報(例えば、開始点、目的地、燃料貯蔵動作ポリシー等)を収集する。受信コンポーネント202は、経路の生成に関する情報を取得し、当該経路を補助装置から取得することができる。
【0030】
生成コンポーネント204は、受信コンポーネント202を通して、および/または他の手段(例えば、センサ206)を通して収集した情報から経路を生成することができる。経路生成を多くの異なる実施形態を通して行うことができる。一実施形態によると、燃料資源の量を最大化する経路を生成することができる。別の実施形態によると、車が或る場所に最短時間で到達できるようにすることに基づいて経路を生成する。
【0031】
センサ206は、車200の動作に関連する情報を判定することができる。少なくとも1つのセンサ206は、経路の修正において利用される情報を収集することができる。例えば、センサ206が判定した車速を、ユーザが目印に気付くかどうかの判定に使用することができる。センサ206(例えば、エンジン、内部温度および外部温度、タイヤ圧、タイヤ磨耗度、地形センサ、振動、雑音、大気質、電力計、燃料センサ、エネルギレベル、エネルギ利用、ユーザのストレス、ユーザのフィードバック、音声認識、顔認識、ジェスチャ認識、言語解析、テキスト入力等)を使用して、車、運転者、通行人、環境等に関連する情報を収集する。センサ206は、照明、標識、建物、気をそらすもの(例えば、目印から注意をそらさせるバンド演奏を運転者が聞く可能性がある)に関する情報を提供する、ビデオ認識センサおよび音声認識センサを含むことができる。当然のことながら、システム200はセンサ206を利用せずに機能することができる。
【0032】
記憶域208は車200の動作に関連する情報を保持する。当該情報は、受信コンポーネント202、生成コンポーネント204、ならびにセンサ206に関する情報を含むことができる。さらに、記憶域208は、分析コンポーネント210、修正コンポーネント102、および送信コンポーネント104を含めて、車の他のコンポーネントに関する情報を保持することができる。記憶域208は、目印情報を経路に統合する際に使用される目印データベースを保持することができる。
【0033】
分析コンポーネント210は前述の諸コンポーネントからの情報および付帯データを受信して処理する。分析コンポーネント210は経路に関連する情報に対して動作を実施する。分析コンポーネント210は、どの目印集合を経路に適用するかの判定または推論に関連して、1つのモデル集合(例えば、運転手の振舞いのモデル、車のモデル、地形のモデル、エネルギ源のモデル等)を利用することができる。モデルは複数の情報(例えば、運転手の振舞い、車の性能、予測および/または検出した交通流の速度等)に基づくことができる。時間が経つにつれ、各モデルは、運転者にとって有用な目印が現れるのを促進するように訓練された状態になる。
【0034】
分析コンポーネント210は、目印に基づく判定を支援する計算コンポーネント212を含むことができる。計算コンポーネント212は運転者の目印の認識に関連した少なくとも1つの推定を実施することができ、当該推定は目印を経路上に統合する際に使用される。例えば、目印は1マイル先にあり、高さ100フィートで、地域で最も高い建造物であり、天気が晴れということがありうる。計算コンポーネント212は、車の平均的なユーザが目印をXフィート離れたところから見て認識できるだろうという推定を行う。
【0035】
分析コンポーネント210は、目印の適用に関する判定および推論に関連して、人工知能214と称するオプションの学習および推論システムを使用することができる。一実施形態によると、人工知能214は計算コンポーネント212の出力をとって、道案内に目印を加えることが車の運転者にとって有用かどうかを判定することができる。例えば、計算コンポーネント212は、目印に到着する3フィート前で当該目印が運転者によって認識されると判定することができる。運転者が時速60マイルで移動している場合、人工知能214は、平均的なユーザが認識したときには遅すぎて対処できないので目印を道順集合に入力すべきでないと判定することができる。
【0036】
人工知能214は、どの目印情報を経路に統合すべきかを推論および/または判定する。人工知能214は、例えば、判定または推論に関連して確率ベースまたは統計ベースのアプローチを使用することができる。推論は、システム100の使用前に分類器(複数)(図示せず)を明示的に訓練すること、またはシステムの使用中に車もしくはユーザの以前の動作、コマンド、命令等に少なくとも基づき暗黙的に訓練することに、部分的に基づくことができる。さらに、明示的な訓練を運転者のグループ(例えば、システム200を利用する車をいつも運転するユーザと類似したデモグラフィック情報をもつ運転者)によって行うことができる。当該運転者のグループの一部でありシステム200付きの車を普通に使用する運転者、ならびに当該運転者のグループの一部ではない運転者によっても、明示的な訓練を行うことができる。最適化で使用されるデータまたはポリシーを、特定の運転者から、または運転者のグループおよび各運転者の車から収集することができる。
【0037】
人工知能214は、本明細書で説明した様々な自動化の態様の実装に従うように構築した、データから学習してモデルから推論を導出するための多数の方法のうちの1つ(例えば、HMM(Hidden Markov Model、隠れマルコフ・モデル)および関連する原型的な依存性モデル(prototypical dependency model)、例えばベイズモデルスコアまたはベイズモデル近似を使用した構造探索によって生成されたベイズネットワーク、SVM(support vector machine)のような線形分類器、「ニューラルネットワーク」法、ファジーロジック法と呼ばれる方法、およびデータフュージョンを実施する他のアプローチのような非線形分類器等のようなより一般的な確率グラフィカルモデル)を使用することができる。
【0038】
方法には、定理証明器またはよりヒューリスティックなルールベースのエキスパートシステムのような、論理的関係を捉えるための方法も含まれる。係る学習モデルまたは手動で構築したモデルから導出した推論を、線形プログラミングまたは非線形プログラミングのような、何らかの目的関数の最大化を求める最適化技法で使用することができる。例えば、運転者が目印に気付く可能性を最大化すること、運転者が目印に気付くのに要する時間を最小化すること等である。人工知能214は、少なくとも1つの識別された目印が有用である確率を判定するための手段として動作することができる。
【0039】
人工知能214は履歴データ、および最近観測した車200の軌跡および速度、カレンダ情報、時刻および曜日、車200およびそのエネルギサブシステムの状態、(推論されたか明示的に言明された)ユーザの状態および意思、高速道路またはより広範な道路システムの状態等のような現在の状況に関するデータを考慮することができ、様々な目印修正の期待される有用性を計算することができる。係る修正では、不正確な判定または推論を行うコスト対正確な判定または推論を行う利益を考慮している(例えば、「鮮やかなピンク色の家で右折してください」のような容易に区別できる半ば暫定的な目印を置くと、もしその家が今では異なる色で塗られている場合は、不適切であろう)。従って、入力またはヒントを他のコンポーネントに提供するために、または自動的な動作を直接行うために、期待有用性ベースの分析を使用することができる。順位または確実性の測定値を計算し、係る分析に関連して使用することができる。
【0040】
分析コンポーネント210は、全地球測位システムの情報を索引付けすることで得た地形マップからの地形情報を考慮することができる。1つ考えられることは、目先の局所的な地形と状況である。別の考えられることは、目的地を含めた目的地までの長区間の経路に関する情報(例えば、直接的な情報、推論情報等)である。例えば、分析コンポーネント210は、動作ポリシーを判定する際にデータを全地球測位システムから取得できる可能な経路のマップを考慮することができる。当該マップは、近傍の地形の情報、ならびに比較的長距離において遭遇する地形に関する情報の両方を含むことができる。
【0041】
分析コンポーネント210を通して、(例えば、典型的な速度および幾何学的情報に基づかずに)目印の視覚的認識および直感的認識を計算することができる。例えば、期待される速度が提供されると、分析コンポーネント210は、高速上昇の開始もしくは終了、または下り坂の開始または係る下降の底入れのような、潜在的に有用な目印を運転手が体験または認識するかどうかを計算する。さらに、カーブがきつい、または道路が荒れていると運転手が感じる場所に関して計算することができる。分析コンポーネント210は、旅行中に、場所と道路の形状に関する情報を使用して、目印が最初に現れるか最初に見えなくなる場所と時点(例えば、現在の場所からの時間で)を視線分析に基づいて報告することができる。視線分析を計算するために幾何学的投影を使用することができる。
【0042】
さらに、分析コンポーネント210は様々な種類の目印の知覚上の顕著性、および目印の顕著性における状況変化もまた考慮することができる。例えば、様々な時刻、各季節においてナビゲートし従って天気および明るさに基づいて目印を修正するために、様々な目印の顕著性を考慮することができる。例えば、日中に目立つ目印は夕方には目立たず、逆も成り立ち(例えば、夕方の場合は、システムは「モルマン寺院の点灯した尖塔を最初に見た直後に大通りを左折してください」と示すことができる)、(例えば、太陽が沈む時刻を考慮するために)旅行の日時を考慮して、認識用目印(perceptual landmark)を含むナビゲーションプランを作成することができる。
【0043】
分析コンポーネントは、運転座標から認識用目印への変換を行う関数を生成する計算コンポーネント212を含むことができる。計算コンポーネント212は地形データ、米国地質調査所の「陸地タイプ」データ、地理的特徴、リソース(例えば、建物、モール、店等に関するデータベースで利用可能な)のような広く利用可能な情報を自動的に考慮し、データベース情報を道路の外形および幾何学的情報と組み合わせることができる。
【0044】
地形分析および速度により、人が道路で急激な上昇の始まりまたは明らかな下降を感じる場所と時点を伝えることもできる。不適当な照明の領域を発見して呼びかけるか、当該領域を道案内で回避することができる。標識の不足を認識し、道案内で中継することができる。分析コンポーネント210が使用する方法は、状況のダイナミクス、または条件状態、例えば、時刻に基づいて太陽がどのように沈むか、天気が変わると物がどのように現れまたは消えるか(例えば、晴れた日には、〜が見えます)に基づいて、変わり易い、または「不安定な」認識を含むことができる。これらを、商業用の目印、店等のような他の「より伝統的な」特徴と組み合わせることができる。
【0045】
旅行において最も有用な目印を定義し自動的に発見し順序決定することによって、拡張を行うことができる。例えば、目印は、非常に希少なもの、それに比べて一般的なもの等である。分析コンポーネント210は、典型的および非典型的な対象物ならびに構造物を自動的に分析した結果に基づいて、知覚上の顕著性の測定値を計算する。分析には認識問題を含むこともでき、当該認識問題には例えば、運転の気をそらすことを最小限にして物を認識できる容易さ等があり、係る概念は様々な目印を認識する認識負荷とみなされる。
【0046】
経路を変更する修正コンポーネント102も存在しうる。一実施形態によると、生成コンポーネント204は、開始点と終了点との間の移動から汎用的な経路を生成する。分析コンポーネント210は生成した経路に基づいて様々な判定を行う。例えば、分析コンポーネントは経路上のどこに高い丘があるかを判定することができる。さらに、分析コンポーネント210は経路内でどの目印を使用するかを判定する際に人工知能214を利用することができる。例えば、傾斜が20%の第1の丘は有用であると判定されるだろうし、傾斜が1%の丘には運転者は気付かない可能性が高いはずである。
【0047】
選択した目印および経路を修正コンポーネント102に転送することができる。修正コンポーネントは、選択した目印情報を含むように経路情報を変更することができる。例えば、修正コンポーネント102は「丘の一番低い所にあるE.9番通りを右折してください」(強調を加えてある)という道案内を追加することができる。さらに、修正した経路を補助装置に送る送信コンポーネント104も設けることができる。
【0048】
どの目印が修正した経路の一部であるべきかを判定する際に、分析コンポーネント210によって点数を使用することができる。点数は、目印の静的特性および目印の経路との関係に基づいて計算することができる。さらに、記憶域208は企業の目印および関連する静的な点数のデータベースとして機能することができる。別の実施形態によると、記憶域208は車200と独立して配置され、送信コンポーネント104を通してアクセスされる。例えば、分析コンポーネント210は、記憶域208に配置したデータベースの採点を使用することができる。一部の企業は他の企業より良い目印を作成している。従って、目印に対する点数を生成するために特定のルールを目印に適用することができる。
【0049】
以下は、分析コンポーネント210が使用できる数々のルールである。企業がチェーンの一部であるかどうかを判定するルールを使用することができる。全国チェーンの一部である企業は地方の企業よりも認識され易いであろう。従って、分析コンポーネント210は全国チェーンの企業に地域チェーンの企業より高い点数を提供されることができる。分析コンポーネント210は、少なくとも1つの識別された目印の判定された有用性確率に基づいて、道案内で拡張するための少なくとも1つの目印を選択する手段として動作することができる。
【0050】
分析コンポーネント210は、企業の点数を企業のカテゴリに基づいて調節するルールを有することができる。異なる企業を異なるカテゴリに分類することができ、カテゴリ内の企業は、目印としての有用性に関する異なる特徴を有することができる。例えば、ガソリンスタンドは一般に通りの端に向かって非常に明るい看板を有する。これは目印として有用である可能性があり、高い点数を付けることができる。しかし、テレマーケティング企業は一般に看板を殆どもたず、従って点数は低いはずである。
【0051】
状況に基づくルールを使用して企業に対する点数に影響を及ぼすことができる。例えば、企業は全世界に知られた独特の商標をもつ見分けが容易な企業でありうる。しかし、当該企業がショッピングモール内にある場合は、運転者が企業を見ることができない、および/または目印に従って行動するのに間に合うように企業を認識できないので、当該企業は運転者にとっては事実上役に立たないはずである。従って、当該企業には、その知名度の高さにも関わらず低い点数を提供することができる。
【0052】
可視性に基づくルールは、企業の採点の仕方に影響を及ぼすこともできる。これは、企業の土地占有面積、方角、道路からの距離、障害物(例えば、看板を覆う木の枝)等のような情報を考慮することができる。企業の道路からの可視性を判定する一実施形態は、通り側の画像からの名前またはロゴの画像認識を使用するものである。人工知能214は、点数に基づいてどの目印を使用すべきかを推論または判定することができる。しかし、人工知能214は、修正した経路に何を配置すべきかを判定する際に点数のみを使用する必要はない。例えば、センサ206は車200の燃料が不足していると判定することができる。従って、点数が低い可能性があっても、燃料補給所を目印として提供することができる。なぜならば、燃料補給所は2つの目的(例えば、目立っていること、および燃料を補給する場所を提供すること)を果たすからである。特定のルールを開示したが、当然のことながら、目印に点数を付ける際に他のルールを使用することができる。
【0053】
ユーザプロフィールまたはユーザの履歴に基づくルールが、企業の採点の仕方に影響を及ぼすことができる。例えば、ユーザが以前の経路上にある会社Aのコーヒー店に行ったことがある場合、当該ユーザは会社Aの別のコーヒー店も認識する可能性が高い。別の例では、ユーザが熱烈なコーヒー党である場合、当該ユーザも会社Aのコーヒー店を認識する可能性が高い。
【0054】
経路の主要な特徴への近接性に基づくルールを使用して、企業への点数の付け方に影響を及ぼすことができる。経路の曲がり角の近くの企業は、曲がり角の間の道路沿いにある企業より有益である。ユーザは既知の場所から未知の場所への道案内を得る傾向があるので、経路の終点近くにある企業はより有用である。
【0055】
人工知能214は点数を少なくとも1つの目印に付与する手段として動作することができる。一般に、これは前述したルールの適用を通して行われる。分析コンポーネント210は、経路に統合するための目印をその点数に少なくとも部分的に基づいて選択するための手段として機能することができる。これには、最高点数を選択すること、ならびに異なる重みを点数および/または点数の部分に付与することを含むことができる。
【0056】
一実施形態によると、図2の人工知能214は、特定の曲がり角または動作に対して、最適ではないにしても好適な目印を選択することができる。例えば、曲がる際に通りの同じ側の曲がり角直前に現れる目印が理想的な目印である。可視性に対して合理的に良く採点されていると仮定すれば、企業は理想的な選択でありうる。例えば、「右手にあるガソリンスタンド直後の2番街で右折してください」という指示を行うことができる。しかし、選択される目印を地形に基づいて重み付けする場合に考慮すべき要因がさらにある可能性があり、一般に理想的な目印を見つけることは難しい。従って、適切な目印を判定するために重みを適用すべきである。
【0057】
例えば、図2の人工知能214は、より見える目印が近くの目印よりも有用である可能性が高いと判定することができる。この例では、2ブロック離れたエンパイアステートビルは1ブロック離れた地域の毛糸店より有用である可能性がある。コンポーネントを別々の実体として動作するように示してあるが、当然のことながら本主題発明で開示したコンポーネントを統合し1つのユニットとして動作できる。
【0058】
図3から図5で、図2の車200の動作例を開示する。図2の計算コンポーネント212は、情報のデータベースをとって当該データベースを自動的または半自動的に視覚的認識および他の認識に変換する機能集合のリストを生成することもできる。例えば、構造物の高さならびに地形の自然的態様および人工的態様の形状を最適化分析と組み合わせることで、旅行中の何時どこで構造物(例えば、エツフェル塔等)または自然的特徴(例えば、湖、丘等)が現れるかを伝えることができる。
【0059】
図3で、真上から見た図300から地理的領域を見た図例を開示する。目印304付きの経路302を使用して一連の道306(例えば、道路、自転車用トレイル、ハイキングエリア等)を行き来することができる。異なる道が異なる角度で交差することがあり、その地域を良く知らないユーザは道に迷う恐れがある。目印304は、ユーザが道を見つけるのを支援する際に有用でありうる。例えば、運転者が道306aを下り、道306bへ曲がりたい可能性がある。経路302により、当該運転者に道306aを下るように案内することができる。目印を使用して道306bが近づいている時点を運転者に分からせることができる(例えば、目印で右折してください)。図3は、複雑な道集合を行き来するために目印をどのように使用できるかを示すことを支援する。
【0060】
図4で、幾何分析の例400を開示する。幾何分析400では、視角402、目印304の大きさおよび高さ、外形、典型的な速度、および観察者404が乗車している図2の車200に対して目印が現れるタイミングを考慮する。幾何分析を図2の分析コンポーネント210によって実施することができる。分析コンポーネント210は、視覚的効果(例えば、ユーザが目印を見て、認識し、処理し、および/または識別する等の可能性)に基づいて目印を識別するための手段として動作することができる。
【0061】
図5aで、指示を受信したときの運転手の視界の例502を開示する。図5bで、指示による運転手の視界の例504を開示する。例えば、図2の分析コンポーネント210は、外形、高さ、相対距離等を所与として、運転者の視界を計算し、目印304が最初に認識される時点を特定することができる。例えば、図5aは、「凡そ5分で、前方にエッフェル塔の頂上が見えます。100メートル以内に鋭く右折する準備をしてください。」というコマンドに関連することができる。図5bは5分後の運転者の視界を示す。
【0062】
図6で、広告コンポーネント602付きの車の例600を開示する。受信コンポーネント202は車600に関する情報を取得する。生成コンポーネント204は、車がとるべき経路を生成することができる。センサ206は車の動作に関する情報を収集する。記憶域208は修正の判定ならびに経路の分析の際の情報を保持する。分析コンポーネント210は、経路指示に加えるべき目印を判定するための動作を経路に対して実施する。目印の参照を支援する計算コンポーネント212、および経路に基づいて推論および/または判定を行う人工知能214によって、分析コンポーネント210を支援することができる。
【0063】
修正コンポーネント102は、分析コンポーネント210を通して処理した経路に目印識別子を加えることができる。修正コンポーネント102は、経路を修正する際に広告コンポーネント602に関する情報を中継することができ、それによって広告と目印を、提示された経路に含むことができる。一般に、特に運転者を対象とした広告は本来商用である。例えば、ユーザは競技場に行く途中であることもある。競技場近くのレストランを列挙する広告(例えば、「大通りのデリカッセンで左折してください」という指示)を経路に組み込むことができる。さらに、広告に補助的情報(例えば、「有名な巨大コーンビーフサンドイッチの本店である大通りのデリカッセンで左折してください」)を含むことができる。
【0064】
一実施形態によると、広告は道案内に加えて提示される。例えば、道順を列挙する一方で、広告データ(例えば、大きな樫の木そばの大通りで左折してください。もしお腹がすいていれば、大通りのデリカッセンでサンドイッチをどうぞ。)も提供することができる。送信コンポーネント104は情報を運転者に転送する。送信コンポーネント104は運転者と対話することができる。例えば、送信コンポーネント104は表示装置画面であることができる。ユーザは、経路を変更するボタンに触れることができる(例えば、ここからは、大通りのデリカッセンに対する道案内です)。
【0065】
広告コンポーネント602は、目印に関する少なくとも1つの広告を提供することができる。修正コンポーネント102は経路上の目印に関する少なくとも1つの広告を取り込むことができる。さらに、修正コンポーネント102は目印情報を経路に統合することができる。受信コンポーネント202は、少なくとも1つの目印に関連する広告を提示する少なくとも1つのオファーを受信する(例えば、企業から当該企業の店舗を目印として使用するというオファーを受信する等)手段として動作することができる。分析コンポーネント210は少なくとも1つの提示オファーを選択する手段として動作することができる。例えば、分析コンポーネント210は最も多い金額に関連するオファーを選択することができる。人工知能214は少なくとも1つの広告提示オファーを評価する手段として機能することができる。例えば、人工知能214は広告が不適切かどうか(例えば、運転者が17歳の場合に、21歳以上対象のダンスクラブの広告)を判定することができる。
【0066】
図7で、入力コンポーネント702(例えば、グラフィカルユーザインタフェース)付きの車の例700を開示する。受信コンポーネント202は車600に関する情報を取得する。生成コンポーネント204は車がとるべき経路を生成することができる。センサ206は車の動作に関する情報を収集する。記憶域208は、修正の判定ならびに経路の分析の際の情報を保持する。分析コンポーネント210は経路指示に追加すべき目印を判定するための動作を経路に対して実施する。目印の参照を支援する計算コンポーネント212、および経路に基づいて推論および/または判定を行う人工知能によって、分析コンポーネント210を支援することができる。
【0067】
ユーザは入力コンポーネント702を通して車と対話することができる。入力コンポーネントは多くの異なる実施形態をとることができる。一実施形態によると、入力コンポーネント702はユーザのタッチによって対話できる表示装置である。別の実施形態では、入力コンポーネント702は車に接続したハンドヘルド装置(例えば、携帯電話、携帯情報端末等)である。車200への接続は無線または有線であることができる。
【0068】
ユーザは運転道案内に関する情報を入力することができる。例えば、当該ユーザが頻繁に訪問する中心街に向けて、ユーザが一度も訪問したことのない建物への経路に対する道案内を要求することができる。従来のシステムは、ユーザが知っていることと無関係にユーザを建物へ案内することができる。
【0069】
分析コンポーネント210は記憶域208から、ユーザが車700との以前の対話で中心街に行ったことがあるということにアクセスすることができる。分析コンポーネント210は人工知能214を利用して、ユーザがどの地域をよく知っているかに基づいて推論および/または判定を行うことができる。以前の例を続けると、ユーザは中心街のオフィスビルには一度も行ったことがないが、3ブロック離れた中心街の競技場には何度も行ったことがある。従って、分析コンポーネント210は、ユーザを競技場に向かわせる経路(例えば、ユーザが知っている経路)を提供することができ、次いで競技場からビルへの道案内を提供する。当然のことながら、経路はユーザを、必ずしもユーザがよく知っている場所ではなく当該場所の近くへ導くことができる。例えば、ユーザが競技場への道を知っている場合は、経路はユーザを競技場へ80%導き、次いで新しい道案内を使用することができる。さらに、分析コンポーネント210はその他(例えば、最速タイム、リスク要因等)を考慮することによって、ユーザを全く未知の道へ導くことができる。
【0070】
別の実施形態によると、ユーザは入力コンポーネント702を通して中間の目印に関する情報を入力することができる。中間の目印に基づいて道案内を行うことができ、ユーザはよく知っている中間の目印を選択して道案内の提示に利用することができる。中間の目印から道案内を提供することができる。これによってユーザには余分な情報が提供されず、ユーザが既に知っている情報を計算するリソースを車700に余分に使用させることはない。入力コンポーネント702は、経路生成で使用される情報をユーザから取得することができる。
【0071】
入力コンポーネント702は、所望の目的地に関連する少なくとも1つの目印をユーザから取得することができる。例えば、終了位置から「X」の距離内にある構造物を取得することができる。車が目的地に到達するという保証はないので(例えば、ユーザの気持ちが変わった、車が自動車事故に遭遇した、目的達成不能等)、目的地は望ましいものとして分類される。さらに、入力コンポーネント702はユーザのプロフィールに関連する情報をユーザから取得することができる。例えば、運転者は自分の名前を車700に入力することができる。以前の車とのやりとりに関連する、当該名前に関連するプロフィールを記憶域208から取り出すことができる。プロフィールを、運転者がどの目印をよく知っているかを判定する際に使用することができる。運転者がプロフィールに対する情報を提供したので、入力コンポーネントが記憶域内のプロフィールを通して間接的にユーザから目印を取得したことになる。修正コンポーネント102はユーザの目印を経路に組み込むことができる。
【0072】
図8は、経路修正方法の例800である。方法800では、開始位置および終了位置を取得すること(802)を含む。終了位置は車が最終的に到達する場所である必要はなく、開始位置以降の仮定した位置である。多くの異なる実施形態に従って、このようにすることができる。一実施形態によると、運転者が特定の開始位置および/または終了位置を車に入力する。別の実施形態によると、開始位置および終了位置に対して知的な推定を行うことができる。例えば、車は一般に或る特定の時点で場所間を移動することができる(例えば、平日の午前8時に、車は一般に運転者の家から職場へ移動する)。これを補助装置(例えば、ユーザに関連するイベントカレンダを組み込んだ携帯情報端末)の記憶域から取得することができる。
【0073】
開始位置から終了位置への道案内を生成することができる(804)。道案内の生成を多くの異なる実施形態で行うことができる。一実施形態によると、車は開始位置と終了位置に基づいて道案内を局所的に生成する。別の実施形態では、道案内を遠隔位置から受信する。
【0074】
動作806で、少なくとも1つの目印識別子を道案内に追加する。目印識別子は、車の運転者が周囲をより理解できるようにすることを支援する。従って、道案内の1行は、「マーケット通りで右折してください。マーケット通りはこの先の2つ目の険しい丘のふもとにあります。」であることができる。これにより、運転者は周囲を理解することができ、ユーザが道に迷う可能性は最も低くなる。
【0075】
前の目印を追加した後に後続の目印を道案内に追加すべきかどうかのチェックを行うことができる(808)。これを多くの異なる実施形態に従って行うことができる。一実施形態によると、道案内が適切な数の目印参照を有するかどうかを判定するための計算を行うことができる。例えば、ユーザが道に迷う可能性は、特定の道路、経路等で異なりうる。道に迷う可能性が高い場合は、道案内集合により多くの目印をもたせるべきと示すことができる。特定の道路で道に迷う可能性が高く、道案内集合がもつ目印が1つのことがある。動作808では、別の目印を追加して運転者が道に迷うリスクを下げるべきであると判定する。
【0076】
目印を追加すべき場合は、後続の目印を道案内に追加することができ、従って動作806に戻る。例えば、非常にわかりにくい道案内集合は、より多くの目印で拡張すべきである。道案内集合に目印が不足している(例えば、過去に運転者を混乱させた履歴のある20マイルの行程に対して1つの目印がある)場合、少なくとももう1つの目印を追加することができる。これを第3の目印、第4の目印等に対して繰り返すことができる。
【0077】
方法800では、少なくとも1つの目印識別子をもつ道案内を補助装置に送信することができる(810)。プリンタまたは車の表示装置画面を含む、様々な補助装置を使用することができる。さらに、当該送信をローカルに(例えば、車内から車の統合表示装置画面へ)、またはリモートに(例えば、データベースサーバから)行うことができる。
【0078】
少なくとも1つの目印識別子をもつ道案内に関するフィードバックを取得することもできる(812)。ユーザに提供された道案内は殆ど価値がない可能性がある。目印が変わっている、目印が発見し難くなっている、運転者の運転が速すぎて目印に気付けない等がありうる。従って、フィードバックを得ることにより、或る特定の目印の有効性を知って少なくとも1つの目印識別子を道案内に追加することができる(806)。少なくとも1つの目印識別子を道案内に追加すること(806)には、取得したフィードバックに基づいて或る特定の目印を追加および/または拒否するロジックを訓練することを含むことができる。さらに、取得したフィードバックは受動的であることができる。例えば、ユーザが方法800を通して提供された道案内に従わなかった場合、動作806で通知を行い、フィードバック情報を使用することができる。
【0079】
図9は、目印広告方法の例900である。動作902で、少なくとも1つの目印に関連付けられた提案を提供するための少なくとも1つのオファーを要求する。例えば、車はガソリンが不足していることがあり、これを少なくとも1つのセンサにより識別することができる。ガソリンスタンドに関連付けられた広告を提供するための要求を広告主に送信することができる。本例では、4つのガソリンスタンドがある交差点が存在しうる。ガソリンスタンドの会社に、ガソリンスタンドの目印を組み込んだ広告料を支払う意思があるかどうかを尋ねることができる。本例は、方法900の他の幾つかの動作を通して継続する。
【0080】
少なくとも1つの目印に関連付けられた少なくとも1つの提案を提示するための少なくとも1つのオファーを受信することができる(904)。これは一般に直接に受け入れられる(例えば、交渉がない)。しかし、当然のことながら、当該オファーはカウンターオファーであることができ、動作902および904を繰り返して交渉を行うことができる。無料で提示させるオファーを拒否することができる。一実施形態によると、オファーは広告主からではなく、関連組織から発せられる(例えば、車の製造業者が他の会社との契約に基づいてオファーを行う)。
【0081】
少なくとも1つの目印に関連付けられた少なくとも1つの提案の適用可能性を評価することができる(906)。例えば、交差点を通過したときに応答を受信した場合、広告は適用不可能である。本例の別の状況では、動作902でオファーが不適当な場所(例えば、その交差点にガソリンスタンドをもたないガソリン会社)へ送信された場合、当該オファーの受け入れは実用的ではないはずである。
【0082】
方法900では、目印に適用する少なくとも1つの提案を選択することを含むことができる(908)。これを多くの異なる実施形態で行うことができる。一実施形態では、最も高い価格をオファーした広告主が選択される。別の実施形態では、ウェーバーシステムを使用し、セット価格を使用して注文を提示頻度に基づいて判定する(例えば、前回の提示から最も長い期間が経過した広告主が選択される)。
【0083】
イベント910では、少なくとも1つの提案を目印に適用している。これにより、広告を目印に関連付ける。一実施形態によると、方法900では、目印と自動的には統合されない提案を適用する。従って、目印および提案を同期することができる。例えば、少なくとも1つの提案を目印に適用することで、「丘の終点にある大通りで左折し、FM108.5局でMornings with Alvinを聴いてください。」という道案内を生成することができる。
【0084】
経路に統合した少なくとも1つの提案付きの目印を提示することができる。提示を、多くの異なる実施形態に従って行うことができる(912)。一実施形態によると、提示は車のラジオと統合したオーディオスピーカを通して行われる。別の実施形態によると、提示は、電子装置(例えば、携帯電話)の表示装置を介して経路情報を転送することによって行われる。
【0085】
方法900では、経路に統合した少なくとも1つの提案を提示するための料金を計算することを含むことができる(914)。一般に、方法900は有料の広告を提示するように動作する。典型的な料金は貨幣価値のあるものであるが、当然のことながら、料金は貨幣価値がないものでもよい(例えば、広告の交換、車の製造広告を有するガソリンスタンド向けのガソリンの広告等)。
【0086】
経路に統合した少なくとも1つの提案を提示するための料金を徴収することができる(916)。一実施形態では、提案者に関連付けて直接的に引き出すことにより徴収を行うことができる。別の実施形態によると、変更要求を送信することで、中央サーバの課金ソフトウェア内に記録をとる。中央サーバは、期間の増加後(例えば、期ごと、月ごと等)に請求書を供給元に送る。変更要求の送信は徴収と見なされる。
【0087】
本例に加えて、他の幾つかの要因によって、提案の要求処理に影響を及ぼすことができる。例えば、広告要求の場所に加えて、提案の要求処理にはユーザのプロフィール、時刻、経路の長さ、およびユーザの以前の目的地を含むことができる。本情報を使用して、より最適な広告を提供することができる。広告の例には以下がある。即ち、1.中距離の経路に対してガソリンスタンドが重要である(短い経路に対しても、その可視性のためガソリンスタンドは重要である)、2.長い経路に対してはホテルが重要である、3.朝に計算した経路に対してはコーヒーショップが重要である、4.昼食または夕食あたりで計算した経路に対してはレストランが重要である、5.Bait&tackle店は釣り人に関係がある、6.紳士服を以前に検索したユーザに対しては紳士服の店が重要である。
【0088】
図10は、ユーザインタラクティブな経路提示方法の例1000である。経路が目的地の近くまでは主に既知の指示を使用し、正しい目的地に対して少数の追加の動作を使用する場合は、当該経路は好適でありうる。一実施形態では、以前に訪問した目的地に向かう相対的に多数の指示を含む。別の実施形態では、競技場のような目立つ目印に向かう指示を含む。これらの経路が最短時間の経路をとらない可能性はあるが、ユーザはこれらの道案内に従おうとして道に迷う可能性は低い。
【0089】
車の以前の動作に関する情報を収集することができる(1002)。一実施形態によると、内部の記憶コンポーネントにアクセスすることによって収集を行う。別の実施形態によると、運転者に質問することによって収集を行う。さらに別の実施形態によると、補助装置と通信することによって収集を行う。
【0090】
方法1000では、車の動作に関連する、一行がよく知っている少なくとも1つの目印に関連するデータを受信することを含むことができる(1004)。一般に、ユーザは入力コンポーネントを使用して車に、自分がどの目印をよく知っているかを知らせる。例えば、ユーザは、ユーザが競技場の場所を知っていて、ユーザが知らない建物が競技場近くにあるというデータを入力することができる。一実施形態によると、車の同乗者が無線装置を通して目印情報を通信する。
【0091】
経路の生成において、車の以前の動作に関する情報を適用することができる(1006)。例えば、車に対して新しい経路を生成することができる。経路の生成において以前の動作情報を適用することによって、ユーザが経路をよく知っている可能性をより高めることを支援する。本例では、ユーザが以前に「大通り」にいたことがある場合、「大通り」を含む経路をユーザが辿ることはより容易なはずである。
【0092】
動作1008で、車の動作に関連する一行がよく知っている少なくとも1つの目印で経路を修正する。生成した経路は一般に目印情報を含まない。よく知っている目印情報で経路を修正することによって、運転者が道案内に従う可能性がより高くなる。しかし、運転者が必ずしも目印を良く知っている必要はなく、一行が知っていてもよい。例えば、車の同乗者がある地域に精通していて、運転者を支援することができる。
【0093】
方法1000では、経路を修正する際に、以前の車の動作に関する情報を適用することを含むことができる(1010)。車が通ったことがある場所に関連する情報は経路の修正において重要でありうる。例えば、ユーザは以前に「市役所」を通過したことがある場合、ユーザが「市役所」をよく知っている可能性がより高い。経路を修正して、市役所に関連する指示を含むことができる。
【0094】
一行が少なくとも1つの目印をよく知っている度合いに基づいて広告情報を経路に統合することができる(1012)。ユーザが目印をよく知っている場合、ユーザが以前にそこを通ったことがあるので、ユーザが目印の近所が無難であると分かる可能性がより高いであろう。従って、ユーザが当該近所を無難と考えるので、ユーザが当該近所の店に立ち寄る可能性が高いであろう。目印に関連する広告を経路に追加することができる。広告は本来、商用および非商用の両方ともありうる。
【0095】
イベント1014で、経路を車の運転者に提示する。提示を多くの異なる実施形態に従って行うことができる。一実施形態によると、物理的なコピーを印刷することで提示する。別の実施形態によると、経路のコピーを補助装置に保存することで提示する。
【0096】
動作1016で、少なくとも1つの目印に関連するデータベースを更新する。ユーザがどの目印を訪問したことがあるかの記録を保持することは有益であろう。ユーザは、訪問した目印をよく知っている可能性が高い。ユーザへ質問をする必要がないこと、ならびにユーザに行われる質問が少ないためユーザへ利便性がもたらされることにより、リソースを節約することができる。
【0097】
図11は、目印ベースの優先度に基づく経路修正方法の例1100である。一実施形態では、曲がり角を見逃した場合に目印ベースのUターン指示で経路を拡張することを含む。例えば、「会社Sのガソリンスタンドが見えたら行き過ぎです。Uターンして大通りに戻って右折してください。」である。別の実施形態では、ユーザは、険しい丘を避けたいと指定することができる。例えば、分析コンポーネントは経路を再計算して、高度変化に基づく目印がある道路を回避することができる。さらに別の実施形態では、コーヒーが好きで可能なときは常にドライブスルーのコーヒーショップを通りたいユーザに関与する。別の例では、景色の目印(例えば、湖、公園、眺め等)を採点し、景色の目印の好みに基づいて経路を変更することを含む。方法1100の別の例では、燃料が4分の1未満であるとセンサ206が示す場合に、ガソリンスタンドを通過するように経路を変更する。方法1100は、経路および指示を受信するイベント1102で開始する。動作1104では、目印ベースの経路優先度を取得することを含む。一実施形態では、これらの優先度を記憶域に保持することを含む。別の実施形態では、経路および指示を計算する前にこれらの優先度をユーザに指定させ、方法1100が独自の経路生成プロセスに含まれるようにする。
【0098】
動作1106では、目印ベースの経路優先度に基づいて経路を修正する。一実施形態では、経路全体を再計算することを含み、別の実施形態では、受信した少なくとも1つの目印で修正した経路で、経路の一部を置換する。
【0099】
動作1108では、新しい経路に基づいて指示を修正することを含む。目印ベースのUターン指示の例では、これは、曲がり角を見逃した場合に従うべき条件付き指示を追加することを含む。ユーザがコーヒーを好む例では、これは、コーヒーショップを強調しユーザにドライブスルーを知らせることを含む。
【0100】
イベント1110では、経路を車の運転者に提示する。提示は、多くの異なる実施形態に従って行うことができる。一実施形態によると、物理的なコピーを印刷することで提示する。別の実施形態では、経路のコピーを補助装置に保存することで提示する。
【0101】
ここで図12を参照すると、本主題発明に従うコンピューティング環境1200の略ブロック図が示されている。システム1200は1つまたは複数のクライアント1202を含む。クライアント(複数可)1202はハードウェアおよび/またはソフトウェア(例えば、スレッド、プロセス、コンピューティング装置)であることができる。クライアント(複数可)1202は、例えば、本発明を使用することによってクッキー(複数可)および/または関連するコンテキスト情報を収容することができる。
【0102】
システム1200はまた、1つまたは複数のサーバ1204を含む。サーバ(複数可)1204も、ハードウェアおよび/またはソフトウェア(例えば、スレッド、プロセス、コンピューティング装置)であることができる。サーバ(複数可)1204は、例えば、本発明を使用することによって変換を実施するスレッドを収容することができる。クライアント1202とサーバ1204との間の可能な通信の1つは、複数のコンピュータプロセスの間で送信されるように適応させたデータパケットの形であることができる。データパケットは、例えば、クッキーおよび/または関連するコンテキスト情報を含むことができる。システム1200は、クライアント(複数可)1202とサーバ(複数可)1204との間の通信を促進するために使用できる通信フレームワーク1206(例えば、インターネットのようなグローバル通信ネットワーク)を含む。
【0103】
通信を、有線技術(光ファイバを含む)および/または無線技術を介して促進することができる。クライアント(複数可)1202は、クライアント(複数可)1202にローカルな情報(例えば、クッキー(複数可)および/または関連するコンテキスト情報)を記憶するために使用できる1つまたは複数のクライアントデータストア1208に動作可能に接続される。同様に、サーバ(複数可)1204は、サーバ1204にローカルな情報を記憶するために使用できる1つまたは複数のサーバデータストア1210に動作可能に接続される。
【0104】
ここで図13を参照すると、開示したアーキテクチャを実行するように動作可能なコンピュータのブロック図が示されている。本主題発明の様々な態様に追加のコンテキストを提供するため、図13および以下の議論は、本発明の様々な態様を実装できる適切なコンピューティング環境1300の簡潔で一般的な説明を提供することを意図している。1つまたは複数のコンピュータ上で実行できるコンピュータ実行可能命令の一般的なコンテキストで、本発明を上に説明したが、本発明を他のプログラムモジュールとの組合せで、および/または、ハードウェアおよびソフトウェアの組合せとして実装することもできることは、当業者には認識されよう。
【0105】
一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実施するかまたは特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、コンポーネント、データ構造等を含む。さらに、本発明の方法を、単一プロセッサまたはマルチプロセッサコンピュータシステム、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ならびにパーソナルコンピュータ、ハンドヘルドコンピューティング装置、マイクロプロセッサベースまたはプログラム可能な家庭用電化製品等を含む他のコンピュータシステム構成で実施でき、それらの各々を1つまたは複数の関連装置に動作可能に結合できることは、当業者には理解されよう。
【0106】
本発明の例示した態様を、通信ネットワークを通してリンクされたリモート処理装置によって或る種のタスクが実施される、分散コンピューティング環境で実施してもよい。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールをローカルなメモリ記憶装置およびリモートのメモリ記憶装置の両方に配置することができる。
【0107】
コンピュータは、通常、様々なコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、コンピュータがアクセス可能な任意の利用可能な媒体であることができ、揮発性媒体および不揮発性媒体、取外し可能媒体および取外し不能媒体の両方が含まれる。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体はコンピュータ記憶媒体および通信媒体を含むことができる。コンピュータ記憶媒体には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータのような情報を記憶するための任意の方法または技術で実装した、揮発性媒体および不揮発性媒体、取外し可能媒体および取外し不能媒体が含まれる。コンピュータ記憶媒体には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD―ROM、DVD(digital versatile disk)もしくは他の光ディスク記憶、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶もしくは他の磁気記憶装置、または所望の情報を記憶するために使用できコンピュータがアクセス可能な他の任意の媒体が含まれるがこれらに限定されない。
【0108】
通信媒体は、通常、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータを搬送波または他のトランスポート機構のような変調データ信号で具現化し、任意の情報配信媒体を含む。用語「変調データ信号」は、1つまたは複数のその特性集合を有するか信号内の情報をエンコードするように変化した信号を意味する。限定ではなく例として、通信媒体には有線ネットワークまたは直接有線接続のような有線媒体、および、音響、RF、赤外線および他の無線媒体のような無線媒体が含まれる。上記の何れかの組合せもコンピュータ可読媒体の範囲に含まれるべきである。
【0109】
再度図13を参照すると、本発明の様々な態様を実装するための環境の例1300は、コンピュータ1302を含み、コンピュータ1302は、処理ユニット1304、システムメモリ1306、およびシステムバス1308を含む。システムバス1308はシステムコンポーネントを処理ユニット1304に結合する。当該システムコンポーネントにはシステムメモリ1306が含まれるがこれに限定されない。処理ユニット1304は様々な市販のプロセッサのうち何れかであることができる。デュアルマイクロプロセッサおよび他のマルチプロセッサアーキテクチャを処理ユニット1304として使用してもよい。
【0110】
システムバス1308は、様々な市販のバスアーキテクチャの何れかを使用して、メモリバス(メモリコントローラを有するか有さない)、周辺バス、およびローカルバスにさらに相互接続可能な数種のバス構造の何れかであることができる。システムメモリ1306にはROM(read−only memory)1310およびRAM(random access memory)1312が含まれる。BIOS(basic input/output system)は、ROM、EPROM、EEPROMのような不揮発性メモリ1310に記憶され、例えば起動中にコンピュータ1302内部の要素間での情報転送を支援する基本的なルーチンを含む。RAM1312は、データをキャッシュするための、スタティックRAMのような高速のRAMを含むことができる。
【0111】
コンピュータ1302はさらに、内部HDD(hard disk drive)1314(例えば、EIDE、SATA)、磁気FDD(floppy disk drive)1316(例えば、取外し可能ディスク1318を読書きする)、および光ディスクドライブ1320(例えば、CD−ROMディスク1322を読み取り、またはDVDのような他の大容量光媒体を読書きする)を含む。内部HDD1314を、適切な筐体(図示せず)内で外付け利用向けに構成してもよい。ハードディスクドライブ1314、磁気ディスクドライブ1316、および光ディスクドライブ1320を、それぞれハードディスクドライブインタフェース1324、磁気ディスクドライブインタフェース1326、および光ドライブインタフェース1328によってシステムバス1308に接続することができる。外付けドライブの実装形態向けのインタフェース1324には、USB(Universal Serial Bus)インタフェース技術およびIEEE1394インタフェース技術のうち少なくとも1つまたはその両方が含まれる。他の外付けドライブの接続技術も本主題発明では考慮されている。
【0112】
ドライブおよびその関連するコンピュータ可読媒体は、データ、データ構造、コンピュータ実行可能命令等の不揮発性記憶を提供する。コンピュータ1302に対して、当該ドライブおよび媒体は任意のデータの記憶を適切なデジタル形式で収容する。上記のコンピュータ可読媒体の説明ではHDD、取外し可能磁気ディスク、およびCDまたはDVDのような取外し可能光媒体に言及したが、ジップドライブ、磁気カセット、フラッシュメモリカード、カートリッジ等のような、コンピュータが読取可能な他種の媒体を動作環境の例で使用してもよく、任意の係る媒体が本発明の方法を実施するためのコンピュータ実行可能命令を含んでもよいことは当業者には理解されよう。
【0113】
オペレーティングシステム1330、1つまたは複数のアプリケーションプログラム1332、他のプログラムモジュール1334、およびプログラムデータ1336を含む、多くのプログラムモジュールをドライブおよびRAM1312に記憶することができる。オペレーティングシステム、アプリケーション、モジュール、および/またはデータの全部または一部をRAM1312にキャッシュすることもできる。当然のことながら、本発明を様々な市販のオペレーティングシステムまたはオペレーティングシステムの組合せで実装できる。
【0114】
ユーザはコマンドおよび情報を、1つまたは複数の有線または無線の入力装置、例えば、キーボード1338、およびマウス1340のようなポインティングデバイスを通して、コンピュータ1302に入力することができる。他の入力装置(図示せず)には、マイクロフォン、IRリモートコントロール、ジョイスティック、ゲームパッド、スタイラスペン、タッチスクリーン等を含んでもよい。これらおよび他の入力装置はしばしば、システムバス1308に結合した入力装置インタフェース1342を通して処理ユニット1304に接続されるが、パラレルポート、IEEE1394シリアルポート、ゲームポート、USBポート、IRインタフェース等のような他のインタフェースによって接続することができる。
【0115】
モニタ1344または他種の表示装置も、ビデオアダプタ1346のようなインタフェースを介してシステムバス1308に接続される。モニタ1344に加えて、コンピュータは通常、スピーカ、プリンタ等のような他の周辺出力装置(図示せず)を含む。
【0116】
コンピュータ1302は、リモートコンピュータ(複数可)1348のような1つまたは複数のリモートコンピュータへの有線通信および/または無線通信を介した論理接続を使用して、ネットワーク環境で動作することができる。リモートコンピュータ(複数可)1348はワークステーション、サーバコンピュータ、ルータ、パーソナルコンピュータ、ポータブルコンピュータ、マイクロプロセッサベースの娯楽機器、ピアデバイスまたは他の共通ネットワークノードであることができ、通常、コンピュータ1302に関連して説明した要素の多数または全てを含むが、簡潔さのため、メモリ/記憶装置1350のみを示してある。図示した論理接続には、LAN(local area network)1352、および/または例えばWAN(wide area network)1354のような大規模ネットワーク、に対する有線/無線接続が含まれる。係るLANおよびWANネットワーク環境は職場および企業で一般的であり、イントラネットのような企業規模のコンピュータネットワークを容易にし、これらの全てをグローバル通信ネットワーク、例えばインターネットに接続することができる。
【0117】
LANネットワーク環境で使用する場合、コンピュータ1302は有線通信ネットワークインタフェースおよび/もしくは無線通信ネットワークインタフェースまたはアダプタ1356を通してローカルネットワーク1352に接続される。アダプタ1356は、LAN1352に対する有線通信または無線通信を促進することができ、無線アダプタ1356上に配置した、無線アダプタ1356と通信するための無線アクセスポイントを含むこともできる。
【0118】
WANネットワーク環境で使用する場合は、コンピュータ1302はモデム1358を含むことができるか、またはWAN1354上の通信サーバに接続されるか、もしくはインターネットによってのような、WAN1354上で通信を確立するための他の手段を有する。モデム1358は内部または外部にあることができ、無線装置または有線装置であることができ、シリアルポートインタフェース1342を介してシステムバス1308に接続される。ネットワーク環境では、コンピュータ1302に関連して図示したプログラムモジュール、またはその一部をリモートメモリ装置/リモート記憶装置1350に記憶することができる。当然のことながら、示したネットワーク接続は例であって、コンピュータ間の通信リンクを確立する他の手段を使用できる。
【0119】
コンピュータ1302は、無線通信内に動作可能に配置された任意の無線装置またはエンティティ、例えば、プリンタ、スキャナ、デスクトップコンピュータおよび/またはポータブルコンピュータ、ポータブルデータアシスタント、通信衛星、無線検出可能なタグに関連付けられた任意の装置または場所(例えば、キオスク、新聞販売店、休憩室)、および電話と、通信するように動作可能である。本通信には少なくともWi−Fi無線技術およびBluetooth「商標」無線技術が含まれる。このように、通信は従来のネットワークにあるような所定の構造であるか、単純に少なくとも2つの装置間のアドホック通信であることができる。
【0120】
Wi−Fi、またはワイヤレスフィデリティによって、家のソファ、ホテルの部屋のベッド、または職場の会議室から無線でインターネットに接続することが可能となる。Wi−Fiは、例えばコンピュータのような装置が屋内外で、基地局の範囲内であればどこでも、データを送受信できるようにする携帯電話で使用されるものと同様な無線技術である。Wi−FiネットワークはIEEE802.11(a、b、g等)と呼ばれる無線技術を使用して安全で信頼できる高速の無線接続を提供する。Wi−Fiネットワークを使用して、コンピュータを、お互いに、インターネットに、および有線ネットワーク(IEEE802.3、即ちイーサネットを使用する)に接続することができる。Wi−Fiネットワークは、例えば、無認可の2.4GHzおよび5GHzの無線帯で11Mbps(802.11a)もしくは54Mbps(802.11b)で動作し、または両方の帯域を含む(デュアルバンドの)製品とともに動作し、従って、当該ネットワークは多くの職場で使用される基本の10BaseT有線イーサネットネットワークと同様な実世界の性能を提供することができる。
【0121】
以上で本発明の幾つかの例を説明した。勿論、本発明を説明するために考えうる全てのコンポーネントまたは方法の組合せを説明することは不可能であるが、本発明のさらに多数の組合せおよび順列が可能であることは当業者には理解されよう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内にある全ての変更、修正および変形を包含することを意図している。さらに、用語「含む」が発明を実施するための形態または特許請求の範囲のいずれかで使用される限り、係る用語は「備える」という語が特許請求の範囲で移行語として使用される場合に解釈されるように、用語「備える」と同様に包括的であることを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目印情報を経路に統合する修正コンポーネント(102)と、
前記統合された経路を補助装置に送信する送信コンポーネント(104)と
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記経路の生成に関する情報を取得する受信コンポーネントをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記受信コンポーネントは前記経路を前記補助装置から取得することを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記経路を生成する生成コンポーネントをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記経路の修正において利用される情報を収集する少なくとも1つのセンサをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
目印情報の前記経路への統合において使用される目印データベースを保持する記憶域をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記経路に関連する情報に対して動作を実施する分析コンポーネントをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
運転者が目印を認識することに関連した少なくとも1つの推定を実施する計算コンポーネントをさらに備え、前記推定は目印の前記経路への統合において使用されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
どの目印情報を前記経路に統合すべきかの推論または判定を行う人工知能をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記経路の生成において使用される情報をユーザから取得する入力コンポーネントをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
開始位置から終了位置までの道案内を生成するステップ(804)と、
少なくとも1つの目印識別子を前記道案内に追加するステップ(806)と
を含むことを特徴とする自動経路生成方法。
【請求項12】
前記開始位置と前記終了位置とを取得するステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの目印識別子を伴う前記道案内を補助装置に送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの目印識別子を伴う前記道案内に関するフィードバックを取得するステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項15】
以前の目印を追加した後に、後続の目印を前記道案内に追加すべきかどうかをチェックするステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記後続の目印を前記道案内に追加するステップをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
視覚的効果に基づいて目印を識別するための手段(210)と、
識別した目印の情報で道案内を拡張するための手段(102)と
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項18】
少なくとも1つの前記識別した目印の有用可能性を判定するための手段をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
少なくとも1つの前記識別した目印の前記判定した有用可能性に基づいて、道案内を拡張する少なくとも1つの目印を選択するための手段をさらに備えることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記拡張した道案内を、車を運転しているユーザに提示するための手段をさらに備えることを特徴とする請求項19に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2010−531461(P2010−531461A)
【公表日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−515002(P2010−515002)
【出願日】平成20年6月21日(2008.6.21)
【国際出願番号】PCT/US2008/067800
【国際公開番号】WO2009/002884
【国際公開日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
2.FLOPPY
3.イーサネット
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】