説明

直列の単床半径方向吸着装置

本発明は、いわゆる二次不純物と同様に主成分と水(HO)および二酸化炭素(CO)を含む供給ガス流を浄化する方法に関する。a)単一の吸着ベッドとしてHOを吸着しやすい活性アルミナまたはシリカゲルのベッドを含む少なくとも1つの2格子半径方向吸着装置に供給ガス流を導入し、b)単一の吸着ベッドとしてCOと二次不純物を吸着しやすい漏れ級らシーブベッドを含む少なくとも1つの2格子半径方向吸着装置にステップa)から生じるガスを導入し、c)主成分で富化され極低温蒸留に適したステップb)から生じるガスを回収する。

【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【0001】
本発明は、直列に据えられた吸着装置の群を採用し、特に水と二酸化炭素を含む空気の流れである供給ガス流を浄化するための吸着方法に関する。
【0002】
一般に、この工程は、極低温蒸留分離工程に先行する。
【0003】
大気は、空気分離器のコールドボックスの熱交換器に大気を導入する前に排除しなければならない成分、例えば、窒素酸化物及び/または炭化水素などのような二次不純物と呼ばれるものと同様に、特に主要な成分に二酸化炭素(CO)及び水蒸気(HO)を含むことが知られている。
【0004】
本当に、不純物、特にCOおよび水を空気から排除する前処理がないとき、一般に装置が問題を引き起こす、とりわけ熱交換器及び蒸留塔が詰まるといったような、約−150℃以下の低温に空気が冷却されると、これらの不純物は氷のように凝固するであろう。同様に、二次不純物(窒素酸化物(N)と炭化水素(C))がコールドボックスの上流部での浄化で顕著に止められないなら、これらは、低圧蒸留塔の再沸器の中に蓄積して、この熱交換器を破損するかもしれない。Nという用語は、窒素酸化物を意味するものと解釈され、Cという用語は、炭化水素を意味するものと解釈される。
【0005】
現在、空気のこの前処理は、場合に応じてTSA(気温変動吸着)かPSA(圧力変動吸着)工程で行なわれる。用語PSAは、実際のPSA工程と、VSA(真空スイング吸着)工程と、及び、VPSA工程などを参照する。
【0006】
本発明は、半径方向吸着装置を使う様々な工程とユニット、特にTSAモード、すなわち気温変動で作動する工程とユニット、に適用される。
【0007】
慣習上、空気の浄化のためのTSA工程サイクルは以下のステップを含む。
【0008】
a) 過圧状態かつ周囲温度で不純物を吸着することによる空気の浄化;
b) 大気圧までの吸着装置の除圧;
c) 1個以上の熱交換手段によって通常100〜250℃の温度まで加熱された、特に排ガス、主として空気分離ユニットから来る不純物の窒素によって、大気圧での吸着性の再生;
d) 空気分離ユニットから来る前記排ガスに特に空気を取り入れ続けることによって加熱することなく周囲温度まで吸着剤の冷却;および、
e) 例えば生産段階にある別の吸着装置から送られる浄化された空気での吸着装置の再過圧。
【0009】
一般に、空気前処理装置は、交互に作動する2つの吸着装置、すなわち、生産段階にある1つの吸着装置と、再生段階にある別の吸着装置と、を含む。生産段階は、不純物の吸着による混合ガスの浄化に対応する。
【0010】
再生段階は、例えば100℃から250℃の間の温度まで過熱された排ガスで吸着剤を加熱することによって、吸着ステップの間に吸着剤に保持された不純物の脱離に対応する。この段階は、特に、除圧、加熱、冷却、および、再加圧のステップを含む。
【0011】
2つの吸着装置が比較的長い持続時間、すなわち、数秒から数分までに及ぶ平行であるステップは、一般に、再生段階の始端か終端で加えられる。そのようなTSA空気浄化工程は、文献US-A-3738084と文献FR-A-7725845において特に説明されている。
【0012】
文献US-A-4,541,851またはEP-A-1638669で教示されるように、浄化すべき処理量が実質的になるときはいつも、半径方向吸着装置を使用することが知られている。半径方向吸着装置は、大流量、とりわけ大気、そして、処理された流体のよい分配及び使用された吸着剤粒子の機械的特性に適合した流体速度を維持している間、確実で反復性の方法で吸着による浄化を可能にさせる。
【0013】
半径方向吸着装置の工程は図1に示されている。浄化すべきまたは分離すべき流体1は、半径方向吸着装置10の底部に入り、吸着剤の集合体20を通って流れ、そして、生成物が頂部2から出る。再生の間、再生流体3は、頂部を介して反対方向に入り、排ガス40が底部から出て行くまでの間に吸着剤の集合体20に取り込まれた不純物を取り除く。
【0014】
吸着装置10自体は、鉛直軸AAの円筒殻と2つの端壁から構成される。吸着剤の集合体は、多数の穴が開いた外部格子11と、上側の端壁と底部に設置された穴の無いプレート13手段に固定されて外部格子11と同様に多数の穴が開いた内部格子12とによる手段によって適所に保持される。ガス1は、円筒殻と外部格子の間の外部自由域14の周辺を垂直に流れて、吸着剤の集合体20を半径方向に通り抜けて、そして、上端を通って吸着装置を離れる前に内部自由域15を鉛直に流れる。再生は反対向きに実行される。
【0015】
空気からCOと水を排除するために、並列に吸着装置を使用するのが一般で、
−水が優先的に吸着される活性アルミナまたはシリカゲルの第1のベッド;と、
−COが優先的に吸着されるモレキュラーシーブの第2のベッド;と
のそれぞれ2つのベッドを含んでいる。
【0016】
したがって、各吸着装置は3つの格子を含む。しかしながら、機械的構造の理由で、これらの3つの格子を使用することは、吸着装置の高さを制限する。特に、これらの半径方向吸着装置の直径は、しばしば輸送理由によりそのようなサイズにすることは時々不可能であるにもかかわらず、6,7mまで及ぶかもしれない。吸着装置の直径を固定して、その容積を増加させるために吸着装置の高さを大きくするのは、これらの3つの格子を組立てるので、いつも可能であるというわけではない。内部格子から始めて、同心に、格子が連続して挿入される場合、この組立は水平に行われるだろう。それぞれの格子の端は、端壁に連続していて固定され、もう一方の端は、次の格子がその中に挿入できるように解放される。最初に組み付けられた格子、すなわち、最もフレキシブルでもある内部格子の水平からのいかなる逸脱は、中間格子がそれを通り抜けるのを可能にすることができるようにある長さを超えてはならない。
【0017】
機械構造上の課題は別として、大き過ぎるサイズの半径方向吸着装置の使用は、(外部分配スペースにおいて)これらのベッドに沿う大きい流量率勾配のために、ベッドで不十分なガス分布をもたらすかもしれない。
【0018】
そのうえ、多量の水を含む、すなわち、低圧かつ高温の状態で飽和状態にされたガスが、考慮されるなら、アルミナの必要量は、非常に大きくなり、そして、この量のアルミナに比例してふるいの量は少なくなるだろう。このふるいとアルミナの不均衡は、内部格子及び中間格子の直径が似通い、その結果さらに吸着装置の最大高さを制限されるので、前記半径方向吸着装置を構成することにおける困難さを強調するだろう。その上、内部格子及び中間格子が接近しているこの状況で、ふるい床の均一な板厚を確保することは、ふるいの厚みが少ない領域で優先経路に通じることができた格子の非理想的な特性および変形のばらつきのため、難しい。
【0019】
上記の制限を考慮すれば、1組の3格子吸着装置が扱うことができない流量を扱うことができるいくつかの解決策が、構想された。これらの解決策は、文献WO2008/078028で説明され、平行な半径方向吸着装置の追加、それぞれ流量の半分を処理する3つの瓶の使用、または並列な二組の吸着装置の設置で構成される。
【0020】
例として6barで800,000Nm/hを示す空気を処理される流量を想定すると、2つの3格子吸着装置を使用してそのような流量を処理することはできない。例えば、それぞれが2つの3格子分離装置を含む2つのユニットを選択し、論点となっている流量の半分をそれぞれ扱うことは、可能である。そして、2つのユニット(制御バルブを有した空気取入口の流量計)の間できれいに二つに分配された空気の流れを確保するための流れ制御システムも用意する必要がある。再生ガスにおいても同じものと追加で圧力損失を引き起こすためのものが必要である。
【0021】
さらに、それ自身の操作バルブとそれ自身の再生ヒータをそれぞれの2つのユニットとともに提供されなければならないことにも注意するべきである。
【0022】
この状況から始めて、起こる1つの課題は、どうやって気流から水と二酸化炭素を除去することを目標にガスの気流を浄化するために簡単でかつ改良された工程を供給するかということである。
【0023】
本発明のある解決策は、主たる成分、水(HO)および二酸化炭素(CO)とともに二次不純物と呼ばれるものを含む供給ガス流を浄化するための工程であって、
a) 供給ガス流は、HOを優先的に吸着する活性アルミナかシリカゲルのベッドを単一の吸着ベッドとして含む少なくとも1つの2格子半径方向吸着装置に導入される。
【0024】
b) ステップa)によって得られるガスは、COと二次不純物を優先的に吸着するモレキュラーシーブベッドを単一の吸着ベッドとして含む少なくとも1つの2格子半径方向吸着装置に導入される。そして
c) ステップb)によって得られる主成分富化ガスは、回復されて極低温の蒸留を受けることができる。
【0025】
「二次不純物」という用語は、窒素酸化物と炭化水素を意味するものと解釈される。
【0026】
ここに提示された発明は、1ボトルあたり単一吸着剤を使用すること含意し、中間格子を省略することに一部基づいている。この中間格子が無い場合、吸着装置は、次に、「2格子」か単一ベッド吸着装置とみなされ、したがって、はるかに簡単でそれほど高価でない構造を許容し、吸着装置のサイズおよび故に処理できる空気流量を大きくすることが可能であり、および、ふるいベッドの厚さの一様性に関するどんな課題も解決する。
【0027】
状況に応じて、本発明による工程は以下の特徴の1つ以上を有するだろう:
− ステップb)のモレキュラーシーブはタイプXゼオライトである。
【0028】
− ステップb)で使用される吸着装置は、ステップa)で使用される吸着装置のサイズ以下のサイズであり、比率にして0.4から1までの範囲である。
【0029】
− 各吸着装置は、圧力/温度サイクルと、90〜600分の間でステップa)で採用された吸着装置のサイクルの持続時間と、比率にして0.4〜1、望ましくは0.5〜0.8の間でステップa)で採用されたサイクルの持続時間以下であり、ステップb)で採用された吸着装置のサイクルの持続時間と、に従う。
【0030】
− 処理される供給ガス流の1時間当りモル流量は、100,000Nm/h〜1,000,000Nm/hである。
【0031】
− ステップb)において、二次不純物は、停止要素によって30%〜100%、望ましくは60%〜100%止められる。
【0032】
− ステップa)において、単一の吸着ベッドとして活性アルミナまたはシリカゲルのベッドを含み、交互に(すなわち1つの吸着装置が再生状態にある場合にもう1つが生産状態であり、逆もまた同様)作動する2つの2格子半径方向吸着装置が採用され、そして/または、ステップb)において、単一の吸着ベッドとしてモレキュラーシーブのベッドを含み、交互に作動する2つの2格子半径方向吸着装置が採用される。
【0033】
− ステップa)において単一の吸着ベッドとして活性アルミナかシリカゲルのベッドを含むN組の2格子半径方向吸着装置が採用され、同じ組の吸着装置どうしは交互に作動し、N組の吸着装置は並列に同じ圧力サイクルで追随し、および/または、ステップb)において単一の吸着ベッドとしてモレキュラーシーブのベッドを含むN’組の2格子半径方向吸着装置が採用され、同じ組の吸着装置どうしは交互に作動し、N’組の吸着装置は並列に同じ圧力サイクルで追随する。このとき、N≧1、N’≧1である。
【0034】
− 処理された供給ガス流の1時間当りモル流量は、100,000Nm/h〜3,000,000Nm/hである。
【0035】
− ステップa)で採用される吸着装置は、第1の加熱手段によって加熱される再生ガスで定期的に再生され、そして、ステップb)で採用される吸着装置は、第2の加熱手段によって加熱される再生ガスで定期的に再生される。
【0036】
− ステップa)とステップb)で採用された吸着装置は、単一の加熱手段によって加熱にされる再生ガスで定期的に再生される。そして
− 供給ガスは空気であり、主成分は酸素である。
【0037】
望ましくは、各吸着装置は、4.5m以上おそらく最大7メートルの直径を有する。
【0038】
また、供給ガス流の圧力は、望ましくは絶対圧で1barから35barである。
【0039】
二次不純物停止要素は、サイクルの間に吸着装置で保持された浄化段階に入る二次不純物の割合として定義される。吸着剤およびくだんの不純物の型によって、サイクル中に浄化段階で止められた二次不純物の内容は、30%から100%まで変化する。
【0040】
最高値の不純物が吸着ベッドに入る場合、不純物の平均循環時間は、最高値の先端の変動が動力学、熱影響、またはくだんの吸着筒に存在するかもしれないばらつき効果に関係するものではあるが、ベッドの吸着容量に直接に関係する。したがって、3つのゾーンがくだんのベッドにおいて区別されるだろう(図3):吸着剤のグラムあたりに吸着された量が最大である不純物飽和ゾーン3−1)。吸着された量がくだんの温度及び圧力条件の基で最大吸着量より少ないゾーン3−2)。そして、不純物が全く吸着されない第3のゾーン3−3)。ゾーン3−1)は、飽和ゾーンと呼ばれ、第2のゾーン3−2)はMTZ(物質移動ゾーン)と呼ばれる。
【0041】
COと二次不純物の共通の吸着の間、COの分圧が二次不純物のそれよりも十分に高く(例えば、NOとCOの吸着剤に対するそれぞれの親和性は、同程度であるにもかかわらず、NOの分圧はCOの分圧より約100倍低い)、吸着剤の分圧とCOの分圧との静電的相互作用の強さのために、COが二次不純の吸着を妨害する、共吸着と呼ばれる競争的吸着効果が発生する。CO飽和ゾーン3−1)中において、吸着された二次不純物の量は、最小限であり、物質移動ゾーン3−2)であるのに、吸着されたCOの量が低ければ低いほど、吸着された二次不純物の量は、より大きい。前進しているCO前部によって推進された二次不純物の分圧の増加のため、COのMTZ内またはCOのMTZの少し下流で吸着された二次不純物の量の局所的な増加が観測することが可能でさえある。
【0042】
したがって、サイクルが短ければ短いほど、物質移動ゾーンに比例したCOの飽和ゾーンが小さくなり、これが二次不純物停止要素を増加させるという効果を有しているのが理解される。この現象は、サイクルタイムが半分にされた場合の、物質移動ゾーンおよび飽和ゾーンの関連するサイズに何が起こるのかを示す図4に図示される。
【0043】
本発明の主題は、酸素(O)、水(HO)、および二酸化炭素(CO)を含む供給ガス流を浄化するためのプラントであって、このプラントは、単一の吸着ベッドとして活性化アルミナまたはシリカゲルのベッドを含む少なくとも1つの半径方向吸着装置と;単一の吸着ベッドとしてモレキュラーシーブベッドを含む少なくとも1つの半径方向吸着装置とを備え、2つの半径方向吸着装置が直列に据えられることを特徴とする。
【0044】
望ましくは、前記プラントは、単一の吸着ベッドとして活性アルミナまたはシリカゲルのベッドを含み交互に作動する少なくとも1組の半径方向吸着装置と;単一の吸着ベッドとしてモレキュラーシーブベッドを含み交互に作動する少なくとも1組の第2の半径方向吸着装置と;を備え、第1および第2の組の半径方向吸着装置は直列に設置される。
【0045】
図2は、本発明に係る「直列」プラントを示す。吸着装置「A」は、活性アルミナまたはシリカゲルのベッドだけを含む吸着装置であり、吸着装置「B」は、モレキュラーシーブベッドだけを含む吸着装置である。
【0046】
本発明に係る工程およびプラントにおいて、単一の吸着剤のベッドを含む吸着装置が、採用される。また、それぞれのこれらの半径方向吸着装置は、同じような浄化に採用される従来技術の半径方向吸着器のような3個の格子ではなく、2個の格子だけを備える。したがって、これらの2格子吸着装置の高さは大きくなる。
【0047】
一例として、6bar、30℃において、直径約6メートル、2つの2格子吸着装置を有するユニットを使用する最大処理流量は、約700,000Nm/hより大きい流量を処理するため、2つのユニットを平行に使用するために1つが選択され、それぞれ2つの2格子吸着装置を含み、言い換えれば、4つの吸着装置を使用する。
【0048】
本発明に係る工程において、直列に2つのユニットを使用しそれぞれ2つの2格子吸着装置を含み、言い換えれば、4つの吸着器を使用して、850,000Nm/hを処理できる。
【0049】
したがって、本発明に係る工程は、吸着装置の製造コストを下げるとともに二次不純物停止要素を改善しつつ、同じ数の吸着装置を使用してくだんの流量を処理することを可能にする。
【0050】
標準の3格子ユニットのサイクルタイムは、吸着装置の熱慣性と特にアルミナに吸着された水の量に従った有効な再生率のために決定している吸着装置の再生時間によって設定される。したがって、本発明に係る工程において、アルミナベッドとモレキュラーシーブベッドを含む標準のユニットの近くに活性アルミナかシリカゲルのベッドを含む吸着装置のサイクルタイムがある。モレキュラーシーブベッド自体を含む吸着装置のサイクルタイムは、本質的には熱慣性に対応するので、減少するであろう。これは除去される水がもうあるからではなく、COと二次不純物しかここにないからであり、わずか少量のエネルギー(アルミナの多量の水を再生するのに必要となる脱離エネルギーと比較して)を必要とする。このより短いサイクルタイムは、吸着装置のサイズと、そのコストが削減されるのを可能にする。
【0051】
吸着装置サイズ(および範囲または装置)の標準化の背景において、CO−停止吸着装置は、より小さいサイズの止水吸着装置であるかもしれない。
【0052】
このサイクルの短縮は、CO物質移動ゾーンが飽和ゾーンに比例して長くなりサイクルタイムが縮むので、二次不純物を止めるのに有利であるだろう。COと二次不純物の共吸着がMTZにおいてそれほど競争的ではないので、二次不純物停止要素は、改善されるだろう。もちろん、飽和ゾーンと比べてMTZのこの相対的なサイズは、サイクルタイムの関数としてベッドのCOサイズにおいて好ましくない非線形性に導入される、言い換えれば、サイクルタイムを半分にすることは、吸着動力学のため、半分にされた吸着剤の必要量をもたらさないだろう。
【0053】
本発明に係る工程において、全体の気流が連続的に吸着装置を通り抜けるので、もはやフロー制御システムの必要がない。
【0054】
それぞれの吸着装置か吸着装置の組は、それ自身の操作バルブとそれ自身の再生ヒータとともに提供されることに注意するべきである。再生されるのがアルミナかそれともふるい(sieve)であるかによって、ヒータのサイズは異なる。
【0055】
単一ベッドを含む吸着装置は、直列の2つの吸着装置の圧力損失が(全てふるいの吸着装置のベッドの厚さは比較的小さくなる)並列な(2つのベッドを有する)標準の吸着装置に近くなる方法でサイズが決められるという原則から始めて、二組の吸着装置の独立した再生とともに、圧力損失の減少は、再生において予想される。
【0056】
したがって、単一のヒータがアルミナかシリカゲルとふるいを再生するのに役に立つように、サイクルと加熱の時間を連続するか同時であるか、(ふるいに係る持続がアルミナに係る持続よりも短く残るにもかかわらず)想像するのが可能である。
【0057】
結論として、上述のように製造コストと簡単さによる利点に加えて、本発明に係る工程によれば、くだんの吸着装置に応じて異なったサイクルタイムを提供する利点がある。モレキュラーシーブだけを含む吸着装置のサイクルタイムは、より短くなり、これは、二次不純物停止要素の条件において有利である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】(記載なし)
【図2】(記載なし)
【図3】(記載なし)
【図4】(記載なし)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次不純物と呼ばれるものとともに、主成分と、水(HO)と、二酸化炭素(CO)とを含む供給ガス流を浄化する方法であって:
a)前記供給ガス流は、HOが優先的に吸着される単一の吸着ベッドとして活性アルミナまたはシリカゲルのベッドを含む少なくとも1つの2格子半径方向吸着器に導入され、
b)ステップa)から生じるガスは、COと二次不純物が優先的に吸着される単一の吸着ベッドとしてモレキュラーシーブベッドを含む少なくとも1つの2格子半径方向吸着器に導入され、そして
c)主成分によって富化されたステップb)から生じるガスは、回収され極低温蒸留を受ける
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
ステップb)における前記モレキュラーシーブは、タイプXゼオライトである
ことを特徴とする請求項1に記載された方法。
【請求項3】
ステップb)で採用された吸着装置は、ステップa)で採用された吸着装置のサイズの0.4から1までの範囲の比率のサイズを有している
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された方法。
【請求項4】
各前記吸着装置は、圧力/温度サイクルと;90から600分の間でステップa)で採用された吸着装置のサイクルの持続時間と;ステップa)において0.4から1の比率で採用されたサイクル以下でステップb)で採用された吸着装置のサイクルの持続時間と;に従う
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載された方法。
【請求項5】
ステップa)において、単一の吸着ベッドとして活性アルミナまたはシリカゲルを有し交互に作動する2つの2格子半径方向吸着装置が採用され、および/または、
ステップb)において、単一の吸着ベッドとしてモレキュラーシーブベッドを有し交互に作動する2つの2格子方向吸着装置、吸着ベッドが採用される
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載された方法。
【請求項6】
ステップa)において単一の吸着ベッドとして活性アルミナまたはシリカゲルのベッドを有するN組の2格子半径方向吸着装置が採用され、同じ組の吸着装置どうしが交互に作動し、N組が同じ圧力サイクルで並列に追随し、および/または
ステップb)において単一の吸着ベッドとしてモレキュラーシーブベッドを有するN’組の2格子半径方向吸着装置が採用され、同じ組の吸着装置どうしが交互に作動し、N’組が同じ圧力サイクルで並列に追随する、このとき、N≧1、N’≧1を条件とする
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載された方法。
【請求項7】
処理された前記供給ガス流の1時間当りモル流量は、100,000Nm/hから3,000,000Nm/hの間である
ことを特徴とする請求項6に記載された方法。
【請求項8】
ステップa)で採用された吸着装置は、第1の加熱手段によって加熱された再生ガスで定期的に再生され、
ステップb)で採用された吸着装置は、第2の加熱手段によって加熱された再生ガスで定期的に再生される
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載された方法。
【請求項9】
ステップa)およびステップb)で採用された吸着装置は、単一の加熱手段によって加熱された再生ガスで定期的に再生される
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載された方法。
【請求項10】
前記供給ガスは、主成分が酸素である空気である
ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載された方法。
【請求項11】
二次不純物(C、窒素酸化物)と呼ばれるものとともに主成分と水(HO)と二酸化炭素(CO)とを含む供給ガス流を浄化するプラントであって、
前記プラントは、単一の吸着ベッドとして活性アルミナまたはシリカゲルのベッドを有する少なくとも1つの2格子半径方向吸着装置と、単一の吸着ベッドとしてモレキュラーシーブベッドを有する少なくとも1つの2格子半径方向吸着装置と、を備え、
前記2つの半径方向吸着装置は、直列に設置される
ことを特徴とするプラント。
【請求項12】
前記プラントは、単一の吸着ベッドとして活性アルミナまたはシリカゲルのベッドを有し交互に作動する少なくとも1組の第1の2格子半径方向吸着装置と、単一の吸着ベッドとしてモレキュラーシーブベッドを有し交互に作動する少なくとも1組の第2の2格子半径方向吸着装置と、を備え、前記第1と前記第2の半径方向吸着装置は、直列に設置される
ことを特徴とする請求項11に記載されたプラント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−509174(P2012−509174A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−543795(P2011−543795)
【出願日】平成21年11月6日(2009.11.6)
【国際出願番号】PCT/FR2009/052144
【国際公開番号】WO2010/058112
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(591036572)レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード (438)
【Fターム(参考)】