説明

真空ポンプの通気方法および真空ポンプを備えた装置

【課題】高速回転ロータを有する真空ポンプの急速な通気を可能にする方法および装置を提供する。
【解決手段】ガスの導入による、高速回転ロータ12を有する真空ポンプ10の通気方法に関して、通気時間を改善するために、導入されたガスにより形成された、第1の値から第2の値への回転速度低下に対する期間が決定される時間測定の評価により、少なくとも1つの通気弁261、262を含む弁装置26の流量が設定される。真空ポンプ10を備えた装置は、第1の値から第2の値への回転速度低下に対する期間を決定するための通気時間測定器50と、基準値54がその中に記憶されている基準値メモリと、前記期間を前記基準値54と比較し且つ比較結果を形成するための時間比較器52と、少なくとも1つの通気弁261、262を含む弁装置26の流量を前記比較結果の関数として設定する弁制御30と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載の高速回転ロータを有する真空ポンプの通気方法および請求項9の上位概念に記載の高速回転ロータを有する真空ポンプを備えた装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高速回転ロータを有する真空ポンプ特にターボ分子ポンプは、高真空を発生するために広い工業分野において評価されている。真空ポンプのロータの羽根はほぼ音速で運動するので、このロータのきわめて高い回転速度に基づき、軽いガスに対してもきわめて高い真空が達成される。
【0003】
幾つかの適用において、真空ポンプおよび容器から構成される装置内にガスを導入し且つこの装置の内部のガス圧力を上昇させることが必要不可欠であり、この場合、ロータの回転速度は低下する。目標圧力は大気圧であってもよいが、必ずしも大気圧である必要はない。ターボ分子ポンプの停止時においてもまたロータは高速回転から停止にもたらされなければならない。一般に、これは、駆動装置が遮断され且ついわゆる通気弁を介してガスがターボ分子ポンプ内に導入されることにより行われる。ガスの導入におけるこの回転速度低下は「通気(flooding)」または「通気(venting)」とも呼ばれる。ガスはガス摩擦を介してロータを制動し、この場合、ブレーキ力は導入ガス量およびその他のパラメータの関数である。これらのパラメータには、例えば背圧比、ポンピングされるガスのタイプ、ポンプ・サイズおよび容器サイズ並びにこれらのサイズ比が付属する。通気における難しい点は、停止に至るまでのできるだけ短い時間が希望されることにより説明される。この希望は目標として設定され、その理由は、この場合、2つの状態の間の妥協が見出されなければならないからであり、即ち、導入されるガスが少量になるほど、ロータが停止に至るまでの時間はそれだけ長くなるからである。これは、回転周波数の個々の周波数範囲を通過するためにロータは長い時間を必要とすることもまた意味する。これは共振を励起させることがある。一方、多量のガスが導入された場合、確かにロータはより急速に制動される。しかしながら、このとき発生した空気力学的力がロータの軸受にきわめて高い力を与え且つ軸受を損傷させるという危険が存在する。磁気軸受で支持されたポンプにおいては大きな荷重が与えられ且つ保護軸受を摩耗させることがある。最悪の場合、ロータとステータとが接触することさえある。
【0004】
通気弁の操作方法は従来技術から既知である。
即ち、欧州特許公開第0467148A1号は、1つのポンプ・パラメータをモニタリングし且つこのポンプ・パラメータの関数として流量を設定することを提案している。ポンプ・パラメータとして、ここでは、能動アキシアル磁気軸受により決定される、ロータに作用する力が使用される。磁気軸受で支持されたターボ分子ポンプに対して、これはコスト的に好ましい有利な方法である。しかしながら、受動支持されたターボ分子ポンプにおいては、これは力センサおよび付属の電子装置の形の技術的に高い費用を意味する。
【0005】
欧州特許公開第1739308A1号により、通気弁の流量を通気過程それ自体の間における回転速度低下の関数として制御することが既知である。この場合、ユーザは通気過程内に係合可能ではなく且つ制御装置内の回転速度限界および回転速度パラメータの正確性を完全に信頼しなければならないことが欠点である。制御装置を交換したときにはこの正確性は保証されないことは当然である。さらに、比較的速い測定、評価および制御電子装置が提供されなければならず、このことはそれに対応する製造コストを必要とする。さらに、予想外の特性を導くことがあり、即ち、通気時間は予想に反して増加したりまたは減少したりする。
【0006】
さらに欧州特許公開第2053249A2号から、本来の通気過程の前にガスを一部ポンプ内に導入し且つこの場合ターボ分子ポンプの1つの運転変数をモニタリングすることが既知である。このモニタリングによりこのとき1つの通気パラメータが選択される。即ち、ターボ分子ポンプのユーザはプロセス技術的理由からこの試験運転を必ず行わなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許公開第0467148A1号
【特許文献2】欧州特許公開第1739308A1号
【特許文献3】欧州特許公開第2053249A2号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の課題は、高速回転ロータを有する真空ポンプの急速な通気を可能にする方法および装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、請求項1の特徴を有する方法および請求項9の特徴を有する装置により解決される。従属請求項2−8および10−13は有利な変更態様を与える。
ガスの導入による、高速回転ロータを有する真空ポンプの通気方法に対して、導入されたガスにより形成された、第1の値から第2の値への回転速度低下に対する期間が決定される時間測定の評価により、少なくとも1つの通気弁を含む弁装置の流量が設定されることが提案される。これにより、通気過程の間における時間測定が次の通気過程を実行するための基礎とされる。上記の問題点、例えば通気の間における制御が予想できないことは回避される。それにもかかわらず、例えば容器およびポンプと容器との間の配管の容量の実際データを考慮して通気のために必要な時間の短縮が行われる。スタート設定に対して、作業側でポンプの入口にブラインド・フランジが挿入されて行われた最悪と思われる通気過程が利用されてもよいので、本方法は確実である。本方法は学習により自動的に実行可能であるので、複数の通気過程を実行したのちに且つユーザの係合なしに通気は条件に最適に適合されることが他の利点である。弁装置の流量は1つまたは複数の弁の開閉により行うことが可能である。代替態様として、コンダクタンスまたは周期的開放のサイクルが変化されてもよい。
【0010】
例えば2つの回転速度点の間の時間測定のための手段、測定値を少なくとも1つの近似値と比較するための手段および流量を設定可能な弁制御のみが使用されるので、本方法はコスト的に有利に適用可能である。
【0011】
本方法および本装置の変更態様は、特に、請求項3および4に記載のステップと、並びにスタート条件を装置のデータに適合させ且つこれにより最善の通気パラメータの設定を加速するための、ユーザが操作可能な請求項13に記載の手段と、を含む。スタート条件の設定は、例えば、「高速」、「中速」、「緩速」のような速度段階の選択または排気されるべき容量の選択により行われてもよい。この場合、この容量は物理的容量または容量範囲として設定されていてもよい。
【0012】
通気のための時間内の、特に希望の値が達成されたのちにおける立ち上がり過渡過程および変動を阻止するために、複数の時間測定を統計的に評価することにより、例えば平均をとることにより平滑化が行われてもよい。
【0013】
通気弁の周期的操作におけるサイクルの変化または通気弁のコンダクタンスの変化が、装置に関してコスト的に有利におよび方法に関して容易に適用可能な方法で、通気弁の流量を適合させることが可能である。
【0014】
一実施例およびその変更態様により、本発明を詳細に説明し且つそれらの利点を解明することとする。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、ターボ分子ポンプを備えた装置の略部分断面図を示す。
【図2】図2は、通気過程の間における回転速度の時間線図を示す。
【図3】図3は、弁の開度の時間線図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、容器2と、および高速回転ロータを有する真空ポンプの例としてのターボ分子ポンプ10と、を有する装置の略部分断面図を示す。ターボ分子ポンプは容器からガスを吸い込み、ガスを圧縮し且つガスを粗引きポンプ6に引き渡し、粗引きポンプはガスを大気に排出する。ターボ分子ポンプのフランジは容器フランジに直接接続されていてもよい。代替態様として、図示されているように容器とターボ分子ポンプとの間に配管8が設けられていてもよく、これにより排気されるべき容量が上昇される。さらに、容器とターボ分子ポンプとの間に、弁例えば滑り弁およびフィルタを設けることもまた考えられる。
【0017】
モータ制御20は通電回路22を含み、通電回路はターボ分子ポンプの駆動コイル16を通電する。これにより、ロータ12の回転が発生される。回転するロータ12とステータ14との協働がポンプ作用を発生する。
【0018】
弁装置26は、ガスを装置内に導入することを可能にする。通気弁261は、通気弁が開放されているときにガスがターボ分子ポンプ内に導入されるようにターボ分子ポンプに装着されている。弁装置は少なくとも1つの第2の通気弁262を含み、第2の通気弁は容器に設けられているので、この弁を開放することによりガスを容器内に導入可能である。弁制御30は通気弁261および262の開放を制御する。弁装置は必ずしも2つの弁を含む必要はない。条件に応じて、例えば小さい容器においては1つの通気弁で十分なことがある。より大きな内容積を有する容器においては複数の弁が有利である。さらに、ターボ分子ポンプにも複数の弁が設けられていてもよい。弁装置は、通気弁を時間差をつけて開放するように設計されていてもよく、これにより、追加の弁を開放することによって次第に流量が上昇される。一変更態様において、異なる弁により異なるガス・タイプが装置内に導入されてもよい。
【0019】
モータ制御は周波数測定器24を含み、周波数測定器はロータの周波数を決定する。例えばホール・センサとして設計されていてもよいセンサ18により、直接測定方法が使用されてもよい。代替態様として、駆動装置がセンサなしで設計されてもよく、回転周波数は例えば駆動コイル内に誘導された逆起電力を測定することにより決定可能である。
【0020】
装置はさらに周波数比較器40を含む。周波数比較器は周波数測定器と結合されているので、周波数比較器に回転周波数を表わす値が供給される。周波数比較器はさらに回転速度メモリ42と結合され、回転速度メモリから、回転周波数しきい値、特に上限周波数しきい値44および下限周波数しきい値46が読取り可能である。周波数比較器は周波数測定器から供給された値を周波数しきい値と比較し且つ周波数しきい値に到達したときに信号を時間測定器50に出力する。
【0021】
時間測定器は上限周波数しきい値と下限周波数しきい値との間を通過する時間を測定する。時間測定器は時間比較器52と結合され、時間比較器は時間測定器から伝送された時間値を時間比較値54と比較する。
【0022】
時間比較器は弁制御と結合されているので、弁制御は弁装置例えば通気弁の流量を比較結果の関数として設定可能である。
一変更態様において、計算ユニット60が時間測定器と結合されている。計算ユニットは時間測定器から時間値を受け取り、時間値を時間値メモリ62内に記憶し且つ時間値を処理可能であり、これにより、処理された値を次に基準値54として時間比較器に供給可能である。処理は例えば平均をとることであってもよい。
【0023】
弁制御と結合されている操作要素64は、例えばユーザが1つまたは複数のパラメータを含んでいてもよいパラメータ・セット68をパラメータ・メモリ66から選択することにより、ユーザが通気弁の操作を行うことを可能にする。この選択は、選択スイッチ、入力領域またはインタフェースを介して行われてもよい。
【0024】
以下に、本方法および幾つかの装置特性の作用を詳細に説明することとする。
図2に、通気過程における時間Tに対するロータの回転周波数fの曲線が示されている。はじめに、駆動コイルが通電されたとき、ロータは運転周波数fで回転し、この場合、ほぼ一定の周波数曲線200が得られる。時点tに通気過程が開始される。駆動コイルの通電が停止され且つ弁制御は操作要素により予め設定されたパラメータによって通気弁を開放する。ガスがターボ分子ポンプ内に流入し且つガス摩擦を介してロータを制動し、この場合、選択例においては、はじめに回転周波数のほぼ線形の低下を有する曲線201が得られる。しかしながら、実際に得られた曲線は必ずしも線形である必要はない。
【0025】
回転周波数は連続的にまたは所定の時間パターンで周波数比較器に伝送される。
時点tに回転周波数は上限周波数しきい値fの値に到達する。周波数比較器はこれを検出し且つ時間測定器に開始信号を伝送し、これにより時間測定が開始される。回転周波数はさらに低下し、この場合、線形回転周波数低下を有する線形時間範囲tは時点tに終了する。
【0026】
時点tに回転周波数は下限周波数しきい値fに到達し、このことが周波数比較器により検出される。周波数比較器は停止信号を時間測定器に出力し、これにより時間測定は終了される。測定された通気時間tないしはこれを表わす時間値が時間比較器52に伝送される。
【0027】
周波数しきい値は装置のデータ特に真空ポンプおよび弁装置のデータに基づいて決定される。
上限周波数しきい値は全回転速度において存在する。しかしながら、上限周波数しきい値をより低く設定することが有利であり、その理由は、ターボ分子ポンプの正常運転においても回転速度が低下することがあるからである。さらに、装置に設けられた滑り弁またはその他の構成部品が閉鎖されるまで少しの時間待機することが有意義な場合がある。このような時間内においても、回転速度は同様に低下する。定格回転速度の数%下側に存在するしきい値により、この影響を時間測定から排除可能である。
【0028】
下限周波数しきい値は、比較可能な代表的な期間が得られるように選択されている。このしきい値の選択において幾つかの観点が存在する。即ち、例えば、限界回転速度以降は弁装置を完全に開放することが可能である。これは特にポンプの機械的負荷容量の関数である。回転周波数/時間曲線の平らな曲線202により、回転速度変動および回転速度測定誤差により時間測定内により高い誤差が得られる。これは考慮されなければならない。
【0029】
図2に示されているようなほぼ線形の曲線が存在する場合、線形範囲の終了時に存在する周波数しきい値の時点tおよびtが一致するように下限周波数しきい値を設定することが有利である。
【0030】
通気および時間測定の終了後に、測定された通気時間が基準値と比較され且つ比較結果が評価される。このために、通気時間ないしはこれを表わす時間値が時間比較器52に伝送され且つ時間比較器において基準値54と比較されて比較結果が形成される。この基準値は例えばターボ分子ポンプによるできるだけ急速な通気過程に対して設定可能である。測定された時間が基準値より大きい場合、この比較結果は、時間比較器が通気加速信号を弁装置に出力しなければならないことを意味する。この結果、弁装置は通気弁の流量を上昇させ、これにより次の通気がより高い流量で行われる。流量は通気ごとに段階的に上昇することが有意義であり、これによりきわめて急速な通気が回避される。
【0031】
1つの通気から次の通気へのきわめて急激な変化を回避するために計算ユニットを設けることが有意義であり、計算ユニットは、次々に続く通気過程または統計的に分配された通気過程の時間値を時間測定器から計算ユニットに伝送するであろう。計算ユニットは時間値を時間値メモリ内に記憶し且つ例えば複数の時間から平均値を計算し、これによりこの平均値を次に基準値として時間比較器に提供可能である。
【0032】
弁制御により実行された流量変化は図3に示す例のように行われてもよい。この線図において、弁装置の通気弁の開度が時間に対して与えられている。
通気弁を期間tのパルス300で開放する可能性が存在する。通気サイクルtの間に通気弁は期間tの間開放されている。残りの時間t−tの間、通気弁は閉鎖されている。通気サイクルは少なくとも時点tに到達するまで反復される。通気を加速するためには、次々に続く通気サイクルにおいてパルスの長さtが上昇される。
【0033】
他の可能性は、通気弁を連続して開放することであるが、この場合には開度ないしはコンダクタンスを変化させる。図3に第1のコンダクタンスLが記入されているが、第1のコンダクタンスは線301に沿って通気弁の一定開放を形成する。線302が得られるようにコンダクタンスがより低い値Lに低下された、より低速の通気時間が形成されてもよい。
【0034】
さらに、これらの操作形状を混合すること、即ちパルスの長さおよびコンダクタンスを調節することが可能である。
弁装置が1つより多い通気弁を含む場合、追加の弁を開放することにより流量を上昇可能である。他の弁もまた、周期的に操作されてもまたは変化可能なコンダクタンスを有してもよい。
【0035】
ユーザは操作要素64を介してパラメータの選択により本方法を調節可能である。このパラメータは、例えば「高速、中速、緩速」の通気の選択による通気それ自身である。代替態様として、装置は、特性変数、例えばコンダクタンス、背圧、特性数、予め定義された粗引きポンピングおよびその他の変数を表わす。
【0036】
簡単且つ有利な変更態様において、このパラメータはユーザが設定する排気されるべき容量である。これは、数値としてまたは変数範囲の選択として行われてもよい。この初期値を用いて通気過程が実行され、および比較において、通気がきわめて急速に行われたかまたはきわめて緩速で行われたかが検査される。弁制御は、このとき、比較結果に応じてそれぞれ通気弁の流量を上昇または低下により変化させる。
【符号の説明】
【0037】
2 容器
6 粗引きポンプ
8 配管
10 真空ポンプ(ターボ分子ポンプ)
12 ロータ
14 ステータ
16 駆動コイル
18 センサ
20 モータ制御
22 通電回路
24 周波数測定器
26 弁装置
261、262 通気弁
30 弁制御
40 周波数比較器
42 回転速度メモリ
44 上限周波数しきい値
46 下限周波数しきい値
50 通気時間測定器
52 時間比較器
54 基準値(時間比較値)
60 計算ユニット
62 時間値メモリ
64 操作要素
66 パラメータ・メモリ
68 パラメータ・セット
200 ほぼ一定の周波数曲線
201 ほぼ線形の低下曲線
202 平らな曲線
300 パルス
301 線(第1のコンダクタンス)
302 線(より低いコンダクタンス)
f 回転周波数
運転周波数
第1の値(上限周波数しきい値)
第2の値(下限周波数しきい値)
、L コンダクタンス
T 時間
、…、t 時点
弁の開放期間(パルスの長さ)
期間(通気時間)
線形時間範囲
通気サイクル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスの導入による、高速回転ロータ(12)を有する真空ポンプ(10)の通気方法において、
導入されたガスにより形成された、第1の値(f)から第2の値(f)への回転速度低下に対する期間(t)が決定される時間測定の評価により、少なくとも1つの通気弁(261、262)を含む弁装置(26)の流量が設定されることを特徴とする真空ポンプの通気方法。
【請求項2】
前記時間測定において、時間値を形成するための期間(t)が決定されること、
前記評価が、比較結果を形成するための、前記時間値と基準値(54)との比較を含むこと、および
前記通気弁(261、262)の流量が前記比較結果の関数として設定されること、を特徴とする請求項1に記載の通気方法。
【請求項3】
前記流量が通気の開始前に操作要素(64)を介して設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の通気方法。
【請求項4】
前記流量が通気の開始前に選択可能なパラメータ・セット(68)により設定されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の通気方法。
【請求項5】
前記パラメータが排気されるべき容量を表わすことを特徴とする請求項4に記載の通気方法。
【請求項6】
前記時間値が複数の通気過程の期間から形成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の通気方法。
【請求項7】
前記流量が前記通気弁(261、262)の開度により決定されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の通気方法。
【請求項8】
前記流量が前記通気弁(261、262)のサイクルにより決定されることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の通気方法。
【請求項9】
高速回転ロータを有する真空ポンプ特にターボ分子ポンプ(10)を備えた装置において、該装置が、
第1の値から第2の値への回転速度低下に対する期間(t)を決定するための通気時間測定器(50)と、
基準値(54)がその中に記憶されている基準値メモリと、
前記期間を前記基準値と比較し且つ比較結果を形成するための時間比較器(52)と、および
少なくとも1つの通気弁(261、262)を含む弁装置(26)の流量を前記比較結果の関数として設定する弁制御(30)と、を含むことを特徴とする真空ポンプを備えた装置。
【請求項10】
装置が計算ユニット(60)を含み、前記計算ユニットは複数の期間から時間比較器に対する入力変数としての値を計算することを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記流量がサイクルにより設定されるように前記弁制御(30)が前記通気弁(261、262)を周期的に操作することを特徴とする請求項9または10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
前記通気弁(261、262)が設定可能なコンダクタンスを有することを特徴とする請求項9または10のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
装置が、流量を決定するパラメータ・セット(68)を選択するための操作要素(64)を含むことを特徴とする請求項9ないし12のいずれかに記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−132448(P2012−132448A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−277299(P2011−277299)
【出願日】平成23年12月19日(2011.12.19)
【出願人】(391043675)プファイファー・ヴァキューム・ゲーエムベーハー (44)
【Fターム(参考)】