説明

磁気エンコーダの製造装置および磁気エンコーダの製造方法

【課題】安価に製造することができる磁気エンコーダの製造装置を提供する。
【解決手段】磁気エンコーダ製造装置51は、周方向に交互に磁極が配置されたゴム製の多極磁石を含む磁気エンコーダの製造装置であって、ゴム組成物、磁性粉および加硫剤を含む未加硫の磁性ゴムを収容する金型中子71と、金型中子71を加熱するヒータ58と、金型中子71に収容された未加硫の磁性ゴムを加圧するプレス52と、磁界を発生させて、金型中子71に所定の方向の磁界をかけるコイル56とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、磁気エンコーダの製造装置および磁気エンコーダの製造方法に関し、特に、ゴム製の多極磁石を備える磁気エンコーダの製造装置およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車のABS(Antilock Brake System)装置に使用される軸受として、磁気エンコーダを備えたシール付きの転がり軸受がある。このような転がり軸受は、例えば、特開平6−281018号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1によると、回転数や回転方向を検出する回転検出装置は、磁気エンコーダとセンサとから構成される。磁気エンコーダは、円周方向に交互に磁極を形成したゴム製の多極磁石と、これを保持するスリンガとからなる。センサは、回転軸と共に回転する磁気エンコーダの交互に配置される磁極を検出する。このようにして、回転検出装置は、回転数等を検出している。
【0003】
ゴム製の多極磁石は、一般的には、未加硫のゴム組成物に磁性粉を含有させた磁性ゴムを加硫して得られる。ここで、加硫させた磁性ゴム中の磁性粉の配向度が低いと、高い磁力を得ることができない。
【0004】
一般的に、リング状のゴム成形品は、押出し機によってリング状に押出した未加硫のゴム組成物を加熱圧縮成形することにより得られる。しかし、上記した磁性粉を含むゴム組成物を押出し機によって成形すると、未加硫のゴム組成物中の磁性粉の配向が、多極磁石として所望する配向と直交する方向となる。そうすると、加硫させた際に、磁性ゴム中の磁性粉の配向度が低くなる。
【0005】
特開2002−90178号公報(特許文献2)によると、磁性粉を含有させた未加硫の磁性ゴムをロール加工で薄肉のシート状にして、機械配向により、磁性ゴム中の磁性粉を所望の方向に配向させている。このようにして、所望の方向に磁性粉を配向させた未加硫の磁性ゴムから、磁気エンコーダを製造することとしている。
【特許文献1】特開平6−281018号公報
【特許文献2】特開2002−90178号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2によると、シート状の未加硫の磁性ゴムをリング状に打ち抜いて、リング状の未加硫の磁性ゴムを得ることとしている。しかし、リング状に打ち抜いた後の未加硫の磁性ゴムについて、無駄が多く、再利用を行なうにも工数がかかる。そうすると、製造費のコストアップが生じ、引いては、磁気エンコーダを安価に製造することができない。
【0007】
この発明の目的は、安価に製造することができる磁気エンコーダの製造装置を提供することである。
【0008】
この発明の他の目的は、安価に製造することができる磁気エンコーダの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係る磁気エンコーダ製造装置は、周方向に交互に磁極が配置されたゴム製の多極磁石を含む磁気エンコーダの製造装置であって、ゴム組成物、磁性粉および加硫剤を含む未加硫の磁性ゴムを収容する収容部と、収容部を加熱する加熱手段と、収容部に収容された未加硫の磁性ゴムを加圧する加圧手段と、磁界を発生させて、収容部に所定の方向の磁界をかける磁界発生手段とを備える。
【0010】
このように構成することにより、未加硫の磁性ゴムを収容部に収容し、加熱手段および加圧手段によって加熱圧縮成形により形成する際に、磁界発生手段により発生させた磁界を収容部の所定の方向にかけながら加熱圧縮成形を行うことができる。そうすると、未加硫の磁性ゴム中における磁性粉の配向に関わらず、磁性粉を所定の方向に高度に配向させて、磁性ゴムを加硫させることができる。したがって、未加硫の磁性ゴムの製造コストを低減することができ、磁気エンコーダを安価に製造することができる。
【0011】
好ましくは、磁性材料により構成された部材を備え、収容部および部材は、磁界発生手段により発生した磁界のループを形成する。こうすることにより、収容部にかけられる磁界の密度を高くすることができる。したがって、さらに磁性粉を高度に配向させて磁性ゴムを加硫させることができる。
【0012】
さらに好ましくは、収容部は、磁性材料で構成された部分を含み、磁性材料で構成された部分は、収容された未加硫の磁性ゴムの所定の方向に位置する領域に配置される。こうすることにより、発生した磁界を、収容部内において未加硫の磁性ゴムが収容されている部分に収束させることができる。したがって、さらに磁性粉を高度に配向させて磁性ゴムを加硫させることができる。
【0013】
さらに好ましくは、磁気エンコーダは、多極磁石を保持するスリンガを含み、収容部は、スリンガを収容可能である。こうすることにより、加熱圧縮成形時において、加硫した磁性ゴムをスリンガに加硫接着して保持させることができる。したがって、効率よく磁気エンコーダを製造することができる。
【0014】
さらに好ましくは、収容部は、第一および第二の金型を含み、第一および第二の金型が対面する部分に、未加硫の磁性ゴムが収容される。こうすることにより、第一および第二の金型によって、多極磁石の外形形状を形成しながら、未加硫の磁性ゴムを加硫させることができる。
【0015】
さらに好ましくは、磁界発生手段は、コイルを含み、コイルを冷却する冷却手段を備える。こうすることにより、コイルの温度上昇を低減して、連続成形を効率よく行うことができる。
【0016】
この発明の他の局面においては、磁気エンコーダの製造方法は、周方向に交互に磁極が配置されたゴム製の多極磁石を含む磁気エンコーダの製造方法であって、ゴム組成物、磁性粉および加硫剤を含む未加硫の磁性ゴムを、収容部に収容する工程と、収容部に所定の方向の磁界をかけながら、未加硫の磁性ゴムを加熱圧縮成形する工程とを備える。
【0017】
このような磁気エンコーダの製造方法によると、未加硫の磁性ゴムを加熱圧縮成形する際に、磁性ゴム中に含まれる磁性粉を所定の方向に高度に配向させながら加硫させることができる。したがって、未加硫の磁性ゴム中の磁性粉の配向に関わらず、所定の方向に高度に配向させて加硫させることができる。したがって、未加硫の磁性ゴムの製造コストを低減して、磁気エンコーダを安価に製造することができる。
【0018】
好ましくは、収容部に予め多極磁石を保持するスリンガを収容する工程と、加熱圧縮成形の際に、加硫された磁性ゴムをスリンガに接着保持させる工程とを備える。こうすることにより、加熱圧縮成形の際に、加硫された磁性ゴムをスリンガに接着することもできる。したがって、さらに製造コストを低減し、安価に製造することができる。
【発明の効果】
【0019】
このような磁気エンコーダの製造装置によると、未加硫の磁性ゴムを収容部に収容し、加熱手段および加圧手段によって加熱圧縮成形により形成する際に、磁界発生手段により発生させた磁界を収容部の所定の方向にかけながら加熱圧縮成形を行うことができる。そうすると、未加硫の磁性ゴム中における磁性粉の配向に関わらず、磁性粉を所定の方向に高度に配向させて、磁性ゴムを加硫させることができる。したがって、未加硫の磁性ゴムの製造コストを低減することができ、磁気エンコーダを安価に製造することができる。
【0020】
また、このような磁気エンコーダの製造方法によると、未加硫の磁性ゴムを加熱圧縮成形する際に、磁性ゴム中に含まれる磁性粉を所定の方向に高度に配向させながら加硫させることができる。したがって、未加硫の磁性ゴム中の磁性粉の配向に関わらず、所定の方向に高度に配向させて加硫させることができる。したがって、未加硫の磁性ゴムの製造コストを低減して、磁気エンコーダを安価に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施形態に係る磁気エンコーダの製造方法により製造された磁気エンコーダを含む転がり軸受の一部を示す断面図である。図1を参照して、転がり軸受11は、回転軸(図示せず)を支持する。このような転がり軸受11は、自動車の車軸を支持する軸受として利用される。
【0022】
転がり軸受11は、転動体としての玉12と、玉12の内径側に配置される内輪13と、玉12の外径側に配置される外輪14と、玉12を保持する保持器(図示せず)と、回転軸の回転数等を検出するための磁気エンコーダ16と、軸受内部を密封するためのシール17とを含む。内輪13は、回転軸に固定されており、回転軸と共に回転する。一方、外輪14は、ハウジング(図示せず)に固定されている。玉12は、回転軸の回転時において、内輪13および外輪14に設けられた軌道面15a、15b上を転動する。
【0023】
シール17は、剛性を有する芯金31と、弾性を有するゴム部32とを含む。芯金31は、外輪14に取り付けられ、固定されている。ゴム部32は、芯金31の一部を覆うように構成されている。ゴム部32は後述するスリンガ24と適当な圧力で、複数の箇所において接触している。具体的には、シール17の内径側や軸受外部側に突出する複数のリップ部が、スリンガ24と接触している。このようにして、転がり軸受11の内部を密封する。こうすることにより、内部に封入された潤滑油の漏れの防止や、転がり軸受11の内部への異物の混入の防止を図っている。
【0024】
回転軸の回転数等を検出する回転検出装置21は、転がり軸受11に含まれる磁気エンコーダ16と、回転センサ22とを含む。磁気エンコーダ16と回転センサ22は、互いに対向する位置に設けられている。回転センサ22は、例えば、外輪14等と共にハウジングに取り付けられ、固定されている。
【0025】
ここで、磁気エンコーダ16の構成について説明する。磁気エンコーダ16は、周方向に交互に磁極が配置されたゴム製の多極磁石23と、多極磁石23を保持する金属製のスリンガ24とを含む。スリンガ24は、円筒部28aと、円筒部28aの一方側の端部から外径側に延びるフランジ28bとを備える。フランジ28bの外方側に、多極磁石23が保持される。
【0026】
図2は、多極磁石23の構成を示す概念図である。図1および図2を参照して、多極磁石23は、環状であり、その中央に貫通孔を有する。多極磁石23は周方向において多極に磁化されており、PCD(Pitch Circle Diameter:ピッチ円直径)26上において、N極27aおよびS極27bを交互に配置するように構成されている。
【0027】
スリンガ24に保持された多極磁石23は、回転軸の回転に伴って、内輪13と共に回転する。このとき、軸方向外側に配置され、多極磁石23に対向する位置に設けられた回転センサ22の検出部25により、多極磁石23のN極27aおよびS極27bの磁力の変化を読取る。このようにして、回転検出装置21は、回転軸の回転数等を検出する。
【0028】
次に、磁気エンコーダ16の製造装置の構成について説明する。図3は、磁気エンコーダ16の製造装置の概略断面図である。なお、図3等においては、紙面上側を上方向とする。図3を参照して、磁気エンコーダ製造装置51は、磁界をかけながら加熱圧縮成形をすることができる。磁気エンコーダ製造装置51は、圧力をかける加圧手段としてのプレス52と、可動プレート54aに取り付けられた可動軸55aと、可動プレート54aを支持する支柱53と、固定プレート54bに取り付けられた固定軸55bとを含む。可動プレート54aの上方には、プレス52が取り付けられており、プレス52によって、可動プレート54aおよび可動軸55aは、下方向に移動し、荷重を負荷することができる。
【0029】
また、磁気エンコーダ製造装置51は、可動軸55aおよび固定軸55bの先端に取り付けられ、後述する多極磁石の素材となる未加硫の磁性ゴムを収容する収容部としての金型中子71と、金型中子71の周辺に配置される金型部60と、金型部60の周りに配置され、金型部60および金型中子71を加熱する加熱手段としてのヒータ58と、金型部60の上下方向に配置され、金型部60からの伝熱を遮断するための断熱プレート59と、断熱プレート59の上下方向に配置される冷却ジャケット管57と、冷却ジャケット管57の上下方向に配置され、所定の方向の磁界を発生させる磁界発生手段としてのコイル56とを含む。
【0030】
冷却手段としての冷却ジャケット管57は、パイプ61を通じて送られるクーラー62からの冷媒により、コイル56を冷却する。断熱プレート59は、金型部60からのコイル56への伝熱を低減する。なお、支柱53、可動プレート54a、固定プレート54b、可動軸55aおよび固定軸55bは、磁性材料で構成されており、冷却ジャケット管57および金型部60は、非磁性材料で構成されている。なお、図3において、ハッチングで示す部分は、磁性材料で構成された部材である。
【0031】
図4は、金型中子71の断面図である。図5は、金型中子71の斜視図である。図6は、金型中子71に含まれる下金型中子72bの斜視図である。図3〜図6を参照して、金型中子71は、上金型中子72aと、上金型中子72aに対面する下金型中子72bから構成されており、それぞれ厚みを有する円板状である。上金型中子72aの中央部には、厚み方向に凹んだ凹部75aが設けられている。下金型中子72bの中央部には、厚み方向に膨らんだ凸部75bが設けられている。金型中子71は、上金型中子72aに設けられた凹部75aと、下金型中子72bに設けられた凸部75bとを嵌め合わせるようにして配置される。なお、上金型中子72aおよび下金型中子72bにより、多極磁石23の外形形状が形成される。
【0032】
上金型中子72aおよび下金型中子72bはそれぞれ、磁性材料74および非磁性材料73から構成されている。非磁性材料73は、上金型中子72aおよび下金型中子72bの径方向中央側および外径側に配置されており、磁性材料74は、径方向において非磁性材料73に挟まれた部分に配置される。上金型中子72aおよび下金型中子72bを嵌め合わせたとき、上下方向において、それぞれ磁性材料74同士および非磁性材料73同士が位置するよう構成されている。なお、上金型中子72aおよび下金型中子72bに設けられた磁性材料74同士が最も近接する位置は、磁性材料74が位置する領域において、径方向の中央側に近いことが好ましい。こうすることにより、磁性ゴムを加硫する際に、この位置において磁束密度を高めることができる。
【0033】
下金型中子72bにおいて、磁性材料74から構成される部分は、厚み方向に凹んでおり、スリンガ64を取り付けることができる。スリンガ64を取り付けた下金型中子72bを上金型中子72aに嵌め合わせたとき、スリンガ64の上下方向には、磁性材料74が配置される。この場合、スリンガ64は、多極磁石を保持する面65を上側として取り付けられる。
【0034】
なお、理解の容易の観点から、図3に示す磁気エンコーダ製造装置51は、一つの金型中子71を備えた構成としているが、複数の金型中子71を取り付けることにより、磁気エンコーダを同時に成形することができる。すなわち、複数の金型中子71を左右方向に並列するように配置させて取り付け、一度の成形で多数個の磁気エンコーダを形成することができる。
【0035】
コイル56への通電により、磁気エンコーダ製造装置51において磁界を発生させることができる。ここで、上記したように、磁気エンコーダ製造装置51を構成する部材は、磁性材料または非磁性材料で構成されているため、磁気エンコーダ製造装置51において、図3中の一点鎖線で示す矢印IIIの方向に磁界のループを形成することができる。このようにして、金型中子71内の所定の位置、具体的には、磁性材料74から構成されている部分の磁界を密にして、加熱圧縮成形を行う。こうすることにより、加熱圧縮成形時において、磁性ゴムに含まれる磁性粉を高度に配向させることができる。なお、このような加熱圧縮成形においては、材料、すなわち、未加硫の磁性ゴムの流動中に、磁性ゴム内の各部において、磁性粉を磁界に沿って配向させることができる。ここで、磁界をかけた射出成形によると、例えば、材料の流れる端部側において、磁界の方向と異なる方向に磁性粉が配向してしまう。しかし、加熱圧縮成形によると、そのような恐れを低減することができる。
【0036】
次に、磁気エンコーダ16を製造する方法について、説明する。まず、ヒータ58により加硫温度に金型中子71を加熱した後、金型中子71内にスリンガ64を配置させる。ここで、スリンガ64のうち、磁性ゴムが位置する面65には、予め加硫接着剤を塗布しておく。次に、予め準備された未加硫の磁性ゴム63を、下金型中子72b内のうち、スリンガ64の上部側、すなわち、加硫接着剤が塗布された面65側にセットする。未加硫の磁性ゴム63は、図7に示すように、予め一時的にリング状に成形されている。
【0037】
その後、可動プレート54aを下方向に移動させて加圧し、磁性ゴム63の加熱圧縮成形を行う。ここで、コイル56に通電して、磁界を発生させ、磁界をかけながら成形を行う。所定の時間を経過した後、コイル56への通電を停止する。その後、可動プレート54aを上方向に移動させ、磁気エンコーダを金型中子71から取り外す。この場合、磁性ゴム63は、加硫接着剤によってスリンガ64の面65に接着保持されている。その後、加硫させた磁性ゴム63に対して、着磁ヨークによって多極に着磁して多極磁石とし、所望の磁気エンコーダを得る。
【0038】
上記した構成の磁気エンコーダ製造装置51によると、未加硫の磁性ゴムを金型中子71に収容し、ヒータ58およびプレス52によって加熱圧縮成形により形成する際に、コイル52により発生させた磁界を金型中子71の所定の方向にかけながら加熱圧縮成形を行うことができる。そうすると、未加硫の磁性ゴム中における磁性粉の配向に関わらず、磁性粉を所定の方向に高度に配向させて、磁性ゴムを加硫させることができる。したがって、未加硫の磁性ゴムの製造コストを低減することができ、磁気エンコーダを安価に製造することができる。
【0039】
次に、磁気エンコーダに含まれる多極磁石を構成する磁性ゴムについて、説明する。上記したように、多極磁石は、未加硫の磁性ゴムを加熱圧縮成形し、加硫された磁性ゴムを多極に着磁することにより形成される。未加硫の磁性ゴムは、ゴム組成物、磁性粉、軟化剤(プロセスオイル)、亜鉛華、老化防止剤、加硫剤および共架橋剤を含む。また、ゴム組成物は、固形ゴムと、液状ゴムとを含む。
【0040】
ここで、ゴム組成物としては、天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、イソプレンーイソブチレンゴム(ブチルゴム)、スチレンーブタジエンゴム、スチレンーイソブチレンースチレンゴム(SBS)、スチレンーイソプレンースチレンゴム(SIS)、スチレンーエチレンーブチレンースチレンゴム(SEBS)、エチレンープロピレンターポリマー(EPDM)、アクリロニトリルーブタジエンゴム(NBR)、水素化NBR(H−NBR)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、クロルスルホン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム等が挙げられる。
【0041】
なお、上記した自動車用の磁気エンコーダとしては、NBR、H−NBRおよびアクリルゴムが好ましい。NBRは、ニトリル基の含有量に応じて、極高ニトリルゴム(ニトリル基含有量43重量%以上)、高ニトリルゴム(ニトリル基含有量36〜42重量%)、中高ニトリルゴム(ニトリル基含有量31〜35重量%)、中ニトリルゴム(ニトリル基含有量25〜30重量%)、低ニトリルゴム(ニトリル基含有量24重量%以下)に大別される。上記用途に使用される場合、耐油性向上の観点から、ニトリル基含有量31重量%以上とすることが好ましい。さらに、コスト等を考慮すると、中高ニトリルゴムを用いることが好ましい。NBRの市販品としては、Nipol1042(中高ニトリル)、Nipol1041(高ニトリル)、Nipol1043(中ニトリル)、Nipol1312(液状NBR)(いずれも日本ゼオン(株)製)等が挙げられる。
【0042】
未加硫の磁性ゴムを加硫させる加硫剤としては、パーオキサイド系加硫剤を用いる。こうすることにより、低温加硫によって、未加硫の磁性ゴムを加硫させることができる。そうすると、加熱圧縮成形時において、温度上昇を抑制しながら、磁気エンコーダを製造することができる。したがって、量産性を考慮した連続成形を行うことができ、磁気エンコーダの生産性を良好にすることができる。
【0043】
ゴム組成物としてNBRを用いた場合のパーオキサイド系加硫剤としては、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、パーオキシエステル系、パーオキシジカーボネート系、ジアシルパーオキサイド系加硫剤が挙げられる。特に、上記したような低温加硫には、パーオキシケタール系が好ましい。また、その配合は、固形ゴム100重量部に対し、10重量部以上含有させることが好ましい。パーオキシケタール系架橋剤の市販品としては、パーヘキサC40(1,1ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、日本油脂(株)製)等が挙げられる。また、ジアシルパーオキサイド系架橋剤の市販品としては、パーカドックスCH−50L(ジベンゾイルパーオキサイド、化薬アクゾ(株)製)等が挙げられる。
【0044】
また、加硫剤と併用して、共架橋剤を用いることにしてもよい。こうすることにより、より効率的に磁性ゴムを加硫させることができる。共架橋剤としては、アミンポリサルファイド系、ビスマレイミド系、チラウム系、メタクリル酸高級エステル、メタクリル酸の金属塩、トリアジンチオール系等が挙げられる。特に、上記したような低温加硫に用いるには、ビスマレイミド系共架橋剤が好ましい。また、その配合は、固形ゴム100重量部に対し、10重量部以上含有させることが好ましい。ビスマレイミド系共架橋剤の市販品としては、バルノックPM(N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、大内新興化学工業(株)製)等が挙げられる。チラウム系共架橋剤の市販品としては、ノクセラーTT(テトラメチルチラウムジスルフィド、大内新興化学工業(株)製)等が挙げられる。メタクリル酸金属塩の市販品としては、サンエステルSK−30(ジンクメタクリレート、三新化学工業(株)製)等が挙げられる。メタクリル酸高級エステルの市販品としては、サンエステルTMP(トリメチロールプロパントリメタクリレート)等が挙げられる。トリアジンチオール系の市販品としては、ジスネットDB(2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、三協化成(株)製)等が挙げられる。
【0045】
なお、軟化剤(プロセスオイル)の市販品としては、シンタックHA−35(神戸油化学工業(株)製)等、亜鉛華の市販品としては、酸化亜鉛(堺化学工業(株)製)等、老化防止剤の市販品としては、ノクラックCD(4,4’−ビス(α、α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、大内新興化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0046】
また、上述したように、磁性ゴムは加熱圧縮成形時に加硫接着剤によってスリンガに接着して保持されるが、加硫接着剤としては、フェノール樹脂を接着剤成分とするフェノール樹脂系接着剤が好ましい。フェノール樹脂系接着剤としては、接着剤成分として、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、およびこれらのフェノール樹脂混合物を含む接着剤が挙げられる。ノボラック型フェノール樹脂は、フェノール類とホルムアルデヒドとを酸性触媒(塩酸、しゅう酸等)の存在下で反応させることによって得られる。この場合のフェノール類としては、フェノール、m−クレゾール、m−クレゾールとp−クレゾールとの混合物、ビスフェノールA等が用いられる。レゾール型フェノール樹脂は、ビスフェノールAとホルムアルデヒドとを塩基性触媒(アルカリ金属、マグネシウムの水酸化物等)の存在下で反応させることにより得られる。
【0047】
フェノール樹脂系接着剤の市販品としては、シクソン715(ロームアンドハース社製)、メタロックN10、メタロックN15、メタロックN15D、メタロックN31、メタロックNT、メタロックPA(いずれも東洋化学研究所製)、ケムロックTS1677−13(ロッドファーイースト社製)等が挙げられる。また、フェノール樹脂とエポキシ樹脂とを含有する接着剤としては、メタロックXPH−27(東洋化学研究所製)等が挙げられる。さらに、フェノール樹脂と合成ゴムとを含有する接着剤としては、メタロックC12、メタロックN20、メタロックN20D、メタロックN23、メタロックP(いずれも東洋化学研究所製)等が挙げられる。
【0048】
磁性粉は、バリウム系フェライト、ストロンチウム系フェライトのようなハードフェライトやソフトフェライトを用いることができる。これらフェライト粉は、顆粒状の粉体であってもよく、異方性のフェライト粉であってもよい。さらに、上記した加熱圧縮成形において、金型内での流動中の粒子抵抗がより小さい粒子形状を有する磁場配向用の異方性フェライトを用いてもよい。また、磁性粉は、希土類系磁性材料であってもよい。例えば、サマリウム鉄(SmFeN)系磁性粉、ネオジウム鉄(NdFeB)系磁性粉、サマリウムーコバルトのいずれかの単独磁性粉であってもよい。さらに、このような希土類系磁性粉を2種以上混合したものでもよい。さらに、上記したフェライト粉のみでは磁力が不足する場合、サマリウム鉄系磁性粉やネオジウム鉄系磁性粉等の希土類系磁性粉をフェライト粉に混合してもよい。こうすることにより、磁力向上を図りつつ、安価に製造することができる。フェライトの市販品としては、FA600(戸田工業(株)製)等が挙げられる。
【0049】
なお、磁性粉の含有量は、固形ゴム100重量部に対し、1350重量部以上とすることが好ましい。こうすることにより、より高い磁束密度を得ることができる。一方、含有比率が高くなると、バインダとしてのゴム成分の量が相対的に低下し、成形性が悪化してしまうことになる。したがって、磁性粉の含有量は、1800重量部未満とすることが好ましい。
【0050】
また、加熱圧縮成形時にかける磁界の強さは、80000A/m以上800000A/m以下とすることが好ましい。80000A/mよりも小さいと、得られた磁気エンコーダの磁束密度が低くなる恐れがあるためである。また、磁界は、800000A/m程度で飽和し、800000A/mよりも大きくすると、コイルの発熱が大きくなってしまうからである。
【0051】
ここで、上記した磁性ゴムの加硫時間におけるスコーチ時間t10は、0.5分以上であり、加硫時間における適正加硫時間t90は、20分以下である。このような磁性ゴムによると、適正な加硫時間で未加硫の磁性ゴムを加硫させることができる。
【0052】
図8は、磁性ゴムの加硫曲線を示すグラフである。図8において、縦軸は、トルク(荷重)を示し、横軸は、加硫時間を示す。このような加硫曲線は、キュラストメーターV型(日合商事(株))により得ることができる。
【0053】
ここで、スコーチ時間t10等の定義について説明する。まず、図8に示すような所定の加硫温度における加硫曲線を得る。そして、加硫曲線のうち、その最小のトルクをM、最大のトルクをMとし、このMとMとを通り、時間軸に平行な直線L、Lを引く。この二直線L、L間の距離をMとすると、M=M−Mとなる。ここで、M+10%Mを通り、時間軸に平行な直線Lを引く。この直線Lと加硫曲線との交点の時間が、スコーチ時間t10となる。また、ここで、M+90%Mを通り、時間軸に平行な直線Lを引く。この直線Lと加硫曲線との交点の時間が、加硫適正時間t90となる。
【0054】
上記した磁気エンコーダ製造装置51を用い、磁気エンコーダを加熱圧縮成形において製造する場合、スコーチ時間t10が0.5分よりも短いと、金型に磁性ゴムをセットしている間に加硫が始まってしまい、本来の附形ができない恐れがある。すなわち、加熱圧縮成形によって適切に成形することができないことになる。特に、複数の金型を用いて同時に成形し、多数個を一時に製造する場合に、その傾向が顕著となる。一方、適正加硫時間t90が20分よりも長いと、サイクルタイムが長くなるばかりか、磁界をかける時間が長くなり、コイルへの通電によるジュール熱の発生や伝熱によりコイルの温度上昇を引き起こす恐れがある。したがって、磁性ゴムの加硫温度におけるスコーチ時間t10を、0.5分以上とし、加硫温度における適正加硫時間t90を、20分以下とすることにより、連続成形を効率的に行うことができる。
【0055】
ここで、磁気エンコーダの配合および評価を、表1、表2、表3、表4に示す。なお、磁場成形条件等を以下に示す。
【0056】
磁場成形条件については、磁性ゴムを150℃に加温した金型内にセットし、金型を閉じて加熱圧縮直後から20分間印加し、磁界をかけた。磁界の印加を停止した後、さらに10分間金型内において保持した。加熱圧縮成形は、合計30分とした。特に表中に記載していない場合については、100000A/mで印加した。
【0057】
耐油性試験については、JIS No.3相当のオイルのIRM903を用いて、100℃、72時間浸漬後の体積変化率で判定した。表中の○は、±5%以下であり、×は、±5%を超えた場合を示す。
【0058】
加硫特性については、キュラストメーターV型(日合商事(株)製)を用いて、温度150℃、測定時間30分で加硫度を測定した。得られた加硫曲線から、スコーチ時間t10および適正加硫時間t90を求めた。
【0059】
磁束密度については、磁場成形により得られた磁気エンコーダ(外径φ78mm、内径φ68mm、磁性ゴム部の厚み1.1mm)を45対90極に多極着磁した後、磁気特性検査装置TMW−EC14L(東洋磁気工業(株)製)を用いて、ギャップ2mmで磁束密度を測定した。表中の○は、12mT以上であり、×は、12mTよりも低い値を示す。
【0060】
【表1】

【0061】
【表2】

【0062】
【表3】

【0063】
【表4】

【0064】
表1〜表2を参照して、No.1〜No.9では、いずれもスコーチ時間t10が0.5分以上、適正加硫時間t90が20分以下であり、加硫特性が良好であった。一方、No.10、No.11では、適正加硫時間t90が20分以上、No.12、No.13では、それぞれスコーチ時間t10が20秒、25秒であり、加硫特性が劣っていた。また、No.14〜No.16についても、それぞれ適正加硫時間t90が20分以上であり、加硫特性が劣っていた。したがって、良好な加硫特性を要求する場合には、No.1〜No.9に示す配合例を選択することが好ましい。なお、No.9については、耐油性が劣っていた。したがって、上記した自動車用に使用される場合には、耐油性が良好なものを選択することが好ましい。
【0065】
表3〜表4を参照して、No.17〜No.29では、磁束密度が12mT以上であり、磁気特性が良好であった。一方、No.32〜No.34については、磁束密度が12mTよりも低く、磁気特性が劣っていた。また、No.30については、磁性粉の量が多すぎて、成形性が劣っていた。No.31については、コイルの発熱量が多く、量産性を考慮した成形性が劣っていた。ここで、No.17〜No.24では、磁性粉の含有量が多いため、より確実に磁束密度を高めることができる。したがって、良好な磁気特性および成形性が要求される場合には、No.17〜No.24に示す配合例を選択することが好ましい。
【0066】
このような磁気エンコーダを含む転がり軸受は、自動車用の車軸の支持構造に備えられる。図9は、車軸支持構造を示す概略断面図である。図9を参照して、車軸支持構造81は、車軸(図示せず)と共に回転するハブ輪82と、車軸を支持する転がり軸受91とを含む。ハブ輪82のフランジ84は、ボルト83によって車輪(図示せず)に固定されている。転がり軸受91は、複列アンギュラ玉軸受であり、複列に配置される玉92と、内輪93と、外輪94と、保持器95と、シール96と、磁気エンコーダ(図示せず)とを含む。
【0067】
内輪93はハブ輪82に固定され、車軸の回転と共に回転する。外輪94は、外径側に配置されるハウジング(図示せず)に固定される。また、シール96には、多極磁石およびスリンガを含む磁気エンコーダが含まれており、回転センサ97により、回転数を検出することができる。
【0068】
このように、車軸支持構造81は構成されている。このような車軸支持構造81は、生産性が良好である。
【0069】
なお、上記の実施の形態においては、転動体として玉を使用した場合について説明したが、転動体として、円筒ころや針状ころ、棒状ころ等のころを使用した場合についても適用される。また、シールを含まないタイプの転がり軸受や、外輪または内輪を含まない転がり軸受についても適用される。
【0070】
また、上記した磁気エンコーダは、転がり軸受に含まれることにしたが、これに限らず、滑り軸受に含まれることにしてもよい。さらに、回転軸等に限らず、他の回転部材の回転数等を検出する際にも適用され、検出センサと共に、回転部材の回転数等を検出する回転検出装置を構成することにしてもよい。
【0071】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0072】
この発明に係る磁気エンコーダ製造装置およびその製造方法は、自動車用等、車軸用の転がり軸受に含まれる磁気エンコーダを製造する際に、有効に利用される。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】この発明の一実施形態に係る磁気エンコーダの製造方法により製造された磁気エンコーダを含む転がり軸受の一部を示す断面図である。
【図2】多極磁石の構成を示す概念図である。
【図3】磁気エンコーダ製造装置の概略断面図である。
【図4】磁気エンコーダ製造装置に含まれる金型中子の断面図である。
【図5】磁気エンコーダ製造装置に含まれる金型中子の斜視図である。
【図6】磁気エンコーダ製造装置に含まれる金型中子を構成する下金型中子の斜視図である。
【図7】成形した未加硫の磁性ゴムを示す斜視図である。
【図8】磁性ゴムの加硫曲線を示すグラフである。
【図9】この発明の一実施形態に係る磁気エンコーダの製造方法により製造された磁気エンコーダを含む転がり軸受を備える車軸支持構造を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0074】
11,91 転がり軸受、12,92 玉、13,93 内輪、14,94 外輪、15a,15b 軌道面、16 磁気エンコーダ、17,96 シール、21 回転検出装置、22,97 回転センサ、23 多極磁石、24,64 スリンガ、25 検出部、26 PCD、27a N極、27b S極、28a、円筒部、28b,84 フランジ、31 芯金、32 ゴム部、51 磁気エンコーダ製造装置、52 プレス、53 支柱、54a 可動プレート、固定プレート54b、55a 可動軸、55b 固定軸、56 コイル、57 冷却ジャケット管、58 ヒータ、59 断熱プレート、60 金型部、61 パイプ、62 クーラー、63 磁性ゴム、65 面、71 金型中子、72a 上金型中子、72b 下金型中子、73 非磁性材料、74 磁性材料、75a 凹部、75b 凸部、81 車軸支持構造、82 ハブ輪、83 ボルト、95 保持器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周方向に交互に磁極が配置されたゴム製の多極磁石を含む磁気エンコーダの製造装置であって、
ゴム組成物、磁性粉および加硫剤を含む未加硫の磁性ゴムを収容する収容部と、
前記収容部を加熱する加熱手段と、
前記収容部に収容された前記未加硫の磁性ゴムを加圧する加圧手段と、
磁界を発生させて、前記収容部に所定の方向の磁界をかける磁界発生手段とを備える、磁気エンコーダの製造装置。
【請求項2】
磁性材料により構成された部材を備え、
前記収容部および前記部材は、前記磁界発生手段により発生した磁界のループを形成する、請求項1に記載の磁気エンコーダの製造装置。
【請求項3】
前記収容部は、磁性材料で構成された部分を含み、
前記磁性材料で構成された部分は、収容された前記未加硫の磁性ゴムの前記所定の方向に位置する領域に配置される、請求項1または2に記載の磁気エンコーダの製造装置。
【請求項4】
前記磁気エンコーダは、前記多極磁石を保持するスリンガを含み、
前記収容部は、前記スリンガを収容可能である、請求項1〜3のいずれかに記載の磁気エンコーダの製造装置。
【請求項5】
前記収容部は、第一および第二の金型を含み、
前記第一および第二の金型が対面する部分に、前記未加硫の磁性ゴムが収容される、請求項1〜4のいずれかに記載の磁気エンコーダの製造装置。
【請求項6】
前記磁界発生手段は、コイルを含み、
前記コイルを冷却する冷却手段を備える、請求項1〜5のいずれかに記載の磁気エンコーダの製造装置。
【請求項7】
周方向に交互に磁極が配置されたゴム製の多極磁石を含む磁気エンコーダの製造方法であって、
ゴム組成物、磁性粉および加硫剤を含む未加硫の磁性ゴムを、収容部に収容する工程と、
前記収容部に所定の方向の磁界をかけながら、前記未加硫の磁性ゴムを加熱圧縮成形する工程とを備える、磁気エンコーダの製造方法。
【請求項8】
前記収容部に予め前記多極磁石を保持するスリンガを収容する工程と、
前記加熱圧縮成形の際に、加硫された前記磁性ゴムを前記スリンガに接着保持させる工程とを備える、請求項7に記載の磁気エンコーダの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−145067(P2009−145067A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−319753(P2007−319753)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】