説明

移動履歴調査システム、サーバ及びそのプログラム

【課題】モニタが調査専用端末を必要とせず、移動履歴情報の入力から活用可能な情報への加工までを自動化した移動履歴調査システムを提供する。
【解決手段】第2のサーバ7は、インターネットを介して移動履歴調査のモニタを募集する。応募したモニタは、プローブデータ送信手段53の機能を実現するプログラムを携帯電話3にインストールし、移動履歴調査に参加する。そして、第1のサーバ5は、携帯電話3から送信されたプローブデータを基に、プローブデータのプロット101とDRMデータのリンク103との距離、及びプロット101における移動方向104を用いて移動経路107を特定することで旅行時間データに変換し、旅行時間データを基にした移動履歴情報を提供する。また、移動履歴情報から調査内容に応じた交通情報、移動パターン情報を生成し、提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末を用いた移動履歴調査システム、サーバ及びそのプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
国、地方公共団体又は民間企業等においては、交通調査、観光調査又はマーケティング調査等様々な調査が行われている。こうした調査において、近年、正確な地図情報とマッチングした個人の移動履歴情報を収集し、活用したいというニーズが高まっている。従来は、交通調査であれば、調査専用端末を車両に搭載することで移動履歴情報を収集していた。また、観光調査であれば、事後的にアンケートによって移動履歴情報を収集していた。そして、いずれの場合も、活用可能な情報への加工は、別作業として行われていた。
尚、本発明者らは、特許文献1に示すように、携帯端末を用いて携帯端末保持者の位置情報、時刻情報を効率的に収集できるシステムを発明している。
【特許文献1】特開2007−18314号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、正確かつ大量の移動履歴情報を収集し、活用するためには、移動履歴情報の提供者(以下、「モニタ」という。)が調査専用端末を必要とせず、移動履歴情報の入力から活用可能な情報への加工までを自動化するシステムが不可欠である。
【0004】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的はモニタが調査専用端末を必要とせず、移動履歴情報の入力から活用可能な情報への加工までを自動化した移動履歴調査システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述した目的を達成するために第1の発明は、サーバと携帯端末とがネットワークを介して接続され、前記携帯端末を保持するモニタの移動履歴情報を収集し、活用する移動履歴調査システムであって、前記携帯端末は、位置情報を測定する位置測定手段と、時刻情報を測定する時刻測定手段と、前記モニタを特定するユーザIDと、前記位置情報と、前記時刻情報とを含むプローブデータを第1のサーバに送信するプローブデータ送信手段と、を具備し、第1のサーバは、送信された前記プローブデータから移動経路を特定して旅行時間データに変換するプローブデータ変換手段と、前記旅行時間データを基に移動履歴情報を提供する移動履歴情報提供手段と、を具備することを特徴とする移動履歴調査システムである。
【0006】
位置情報を測定する位置測定手段とは、携帯端末の位置する緯度及び経度を測定する手段であり、例えば、GPS(Global Positioning System)機能である。時刻情報を測定する時刻測定手段とは、携帯端末に内蔵された時計機能である。
【0007】
第2のサーバは、インターネットを介して前記モニタを募集するモニタ募集手段、を更に具備することが望ましい。
また、前記第1のサーバは、前記旅行時間データを基に交通情報を生成する交通情報生成手段、を更に具備することが望ましい。
また、前記第1のサーバは、前記旅行時間データを基に移動パターン情報を生成する移動パターン情報生成手段、を更に具備することが望ましい。
また、前記第1のサーバは、前記交通情報を提供する交通情報提供手段、を更に具備することが望ましい。
また、前記第1のサーバは、前記移動パターン情報を提供する移動パターン情報提供手段、を更に具備することが望ましい。
【0008】
前記プローブデータ変換手段は、例えば、前記プローブデータのプロットとデジタル道路地図データのリンクとの距離、及び前記プロットにおける移動方向を用いて移動経路を特定するものである。デジタル道路地図(DRM:Digital Road Map)データは、ノードとリンクとの組み合わせによって表現される。ノードは、交差点その他表現上の結節点である。リンクは、ノードとノードとの間の道路区間である。
また、前記移動履歴情報提供手段は、例えば、地図ベースの掲示板を表示するウェブページを、インターネットを介して送信可能とするものである。
また、前記交通情報生成手段は、例えば、移動時間帯を考慮した最短経路情報を生成するものである。
また、前記移動パターン情報生成手段は、例えば、特定のノードを通過した前記モニタの数を集計するものである。
【0009】
第2の発明は、携帯端末を保持するモニタの移動履歴情報を収集し、活用する移動履歴調査システムに用いられ、ネットワークを介して前記携帯端末と接続され、前記携帯端末の保持者を特定するユーザIDと、前記位置情報と、前記時刻情報とを含むプローブデータを前記携帯端末から送信されるサーバであって、送信された前記プローブデータを旅行時間データに変換するプローブデータ変換手段と、前記旅行時間データを基に移動履歴情報を提供する移動履歴情報提供手段と、を具備することを特徴とするサーバである。
【0010】
第3の発明は、携帯端末を保持するモニタの移動履歴情報を収集し、活用する移動履歴調査システムに用いられ、ネットワークを介してサーバと接続される携帯端末であって、位置情報を測定する位置測定手段と、時刻情報を測定する時刻測定手段と、前記モニタを特定するユーザIDと、前記位置情報と、前記時刻情報とを含むプローブデータを前記サーバに送信するプローブデータ送信手段と、を具備し、前記プローブデータの送信方法及び送信内容は、設定ファイルに従って決定されるものであることを特徴とする携帯端末である。
【0011】
第4の発明は、コンピュータを請求項11から請求項19までのいずれかに記載のサーバとして機能させるプログラムである。
【0012】
第5の発明は、前記モニタが保持する携帯端末を請求項20または請求項21に記載の携帯端末として機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、モニタが調査専用端末を必要とせず、移動履歴情報の入力から活用可能な情報への加工までを自動化した移動履歴調査システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は移動履歴調査システム1の概略図である。図1に示すように、移動履歴調査システム1は、携帯電話3、第1のサーバ5、第2のサーバ7から構成され、必要に応じて基地局9、ネットワーク11を介して互いに接続される。尚、移動履歴調査とは、個人の移動履歴情報を収集し、活用する全ての調査を含むものとする。
【0016】
携帯端末としての携帯電話3は、位置測定手段及び時刻測定手段を有する。携帯電話3は、モニタを特定するユーザID、位置情報、時刻情報等を含むデータを第1のサーバ5に送信する。
【0017】
第1のサーバ5は、移動履歴調査を請け負う者が運用する。第1のサーバ5は、携帯電話3から送信されるデータを保持し、データを加工し、調査依頼者が必要な情報を提供する。
【0018】
第2のサーバ7は、移動履歴調査のモニタを募集する者が運用する。第2のサーバ7は、コンピュータ又は携帯電話3等から閲覧可能なウェブページを提供する。ウェブページは、モニタの登録情報を入力できることが望ましい。
移動履歴調査を請け負う者は、調査依頼者からの依頼に応じて、モニタを募集する者に、モニタの募集を依頼する。但し、移動履歴調査を請け負う者とモニタを募集する者とが、同一の主体であっても構わない。
【0019】
基地局9は、携帯電話3との間で無線通信を行い、ネットワーク11を介して他の携帯電話3、コンピュータ等との通話・通信を中継する。ネットワーク11は、パケット通信網、LAN、インターネット等である。
【0020】
次に、図2、図3を参照し、各種機器のハードウェア構成を説明する。
【0021】
図2は、携帯電話3のハードウェア構成図である。
携帯電話3は、制御部21、通信部22、記憶部23、表示部24、操作部25、カメラ26等が、バス27を介して接続されて構成される。
【0022】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)等を有する。CPUは、記憶部23、記憶媒体等に格納されるプログラムに従って、バス27を介して接続された各装置を駆動制御する。
【0023】
通信部22は、アンテナ等を有する。通信部22は、基地局9、ネットワーク11を介して行われる他の携帯電話やコンピュータ等との通信を制御する。
【0024】
記憶部23は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を有する。記憶部23は、各装置を駆動制御する制御プログラム、各処理に必要なデータ等を保持する。
【0025】
表示部24は、液晶パネル等のディスプレイ装置を有する。表示部24は、ディスプレイ装置と連携して携帯電話3の画像等表示機能を実現する。
【0026】
操作部25は、操作キー、操作ボタン等を有する。操作部25は、操作キー、操作ボタン等を押下されることにより、データの入力を行う。
【0027】
カメラ26は、撮影レンズ等を有する。カメラ26は、任意の対象物を撮影し、画像データを制御部21に送信する。
【0028】
バス27は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0029】
図3は、第1のサーバ5のハードウェア構成図である。尚、第2のサーバ7も同様の構成である。
第1のサーバ5は、制御部31、記憶部32、メディア入出力部33、通信制御部34、入力部35、表示部36、周辺機器I/F(インタフェース)部37が、バス38を介して接続されて構成される。
【0030】
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。
CPUは、記憶部32、ROM、記憶媒体等に格納されるプログラムをRAMのワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス38を介して接続された各装置を駆動制御する。
ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。
RAMは、揮発性メモリであり、記憶部32、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部31が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
【0031】
記憶部32は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部31が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティングシステム)等が格納される。プログラムに関しては、OS(オペレーティングシステム)に相当する制御プログラムや、後述の処理に相当するアプリケーションプログラムが格納されている。
これらの各プログラムコードは、制御部31により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
【0032】
メディア入出力部33(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CDドライブ(−ROM、−R、RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、MOドライブ等のメディア入出力装置を有する。
【0033】
通信制御部34は、通信制御装置、通信ポート等を有し、第1のサーバ5とネットワーク11間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワーク11を介して、第1のサーバ5と、他の携帯電話またはコンピュータ等との間の通信制御を行う。
【0034】
入力部35は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー、タッチパネル等の入力装置を有する。
入力部35を介して、第1のサーバ5に対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。
【0035】
表示部36は、CRTモニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
【0036】
周辺機器I/F(インタフェース)部37は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部37を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部37は、USB、IEEE1394、RS−232C等で構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。
【0037】
バス38は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0038】
次に、図4から図17までを参照しながら、各種機器の機能を実現する構成について説明する。
図4は、第2のサーバ7の機能の概要を示すブロック図である。
第2のサーバ7は、モニタ募集手段41等を具備する。
【0039】
モニタ募集手段41は、インターネットを介してモニタを募集する。モニタ募集手段41は、移動履歴調査の調査内容、モニタの募集要項等が記載されたウェブページを、インターネットを介して送信可能にする。また、モニタに応募する者がモニタ登録を行うウェブページを、インターネットを介して送信可能とするとともに、モニタに応募する者から送信された登録情報を保持する。更に、後述する携帯電話3の機能の一部を実現するプログラムの提供場所が記載されたウェブページを、インターネットを介して送信可能にする。ここで、提供場所とは、プログラムをダウンロードするウェブページである。提供場所の記載方法は、携帯電話3で閲覧可能なウェブページであればウェブ上のハイパーリンクとしても良いし、携帯電話3で閲覧できないウェブページであれば2次元コードに情報を持たせるようにしても良い。後者の場合、モニタ応募者が携帯電話3のカメラ26で2次元コードを撮影し、提供場所にアクセスする。いずれの方法であっても、プログラムの提供場所は、携帯電話3で直接閲覧可能なウェブページであることが望ましい。
尚、モニタの募集は、例えば、紙媒体を用いて行うことも可能であり、その場合、第2のサーバ7は不要である。
【0040】
図5は、携帯電話3の機能の概要を示すブロック図である。
携帯電話3は、位置測定手段51、時刻測定手段52、プローブデータ送信手段53等を具備する。
【0041】
位置測定手段51は、位置情報を測定する。位置測定手段51は、例えば、GPS(Global Positioning System)機能である。位置測定手段51は、人工衛星からの信号を受信し、公知の技術によって位置情報(緯度情報、経度情報)を算出する。
【0042】
時刻測定手段52は、時刻情報を測定する。時刻測定手段52は、携帯電話3に内蔵された時計機能である。
【0043】
プローブデータ送信手段53は、モニタを特定するユーザIDと、位置情報と、時刻情報とを含むプローブデータを第1のサーバ5に送信する。ここで、プローブデータとは、一般には、プローブカーと呼ばれる車両から送信されるデータであり、例えば、車両位置情報、車両速度情報、ワイパーの動き等の車両挙動情報等を含む。しかし、本発明の実施の形態では、車両から送信されるデータではなく、携帯電話3から送信されるデータであって、位置情報と時刻情報を含むものを指すものとする。尚、プローブデータは、画像データ、文字データ等を更に含むものであっても良い。
【0044】
プローブデータ送信手段53は、位置測定手段51から位置情報を取得し、時刻測定手段52から時刻情報を取得し、予め定められたユーザIDを付加し、プローブデータとして第1のサーバ5に送信する。ここで、プローブデータは、圧縮し、更に一括して送信することが望ましい。例えば、プローブデータ送信手段53は、時刻情報、位置情報等の数値を60進変換し、さらに、データの重複を避けるために差数やNULLデータを用いてデータを圧縮する。また、例えば、プローブデータ送信手段53は、所定の時間間隔(例えば、毎秒単位)で測定され、圧縮されたプローブデータを、所定時間(例えば、1分間)が経過するまで携帯電話3の記憶部23に蓄積し、一括して送信する。これによって、プローブデータの送信時の負荷や所要時間を抑えることができる。
【0045】
尚、プローブデータ送信手段53は、携帯電話3が予め具備しているわけではない。従って、モニタとなる者は、プローブデータ送信手段53の機能を実現するプログラムを携帯電話3にインストールする必要がある。これについては、図4の説明で前述したプログラムの提供場所からダウンロードしてインストールすれば良い。
また、プログラムとともに、プローブデータの送信方法及び送信内容に関する設定ファイルをダウンロードさせることで、調査依頼者がプローブデータの送信方法及び送信内容を決めることができる。すなわち、プローブデータ送信手段53は、設定ファイルに従ってプローブデータの送信方法及び送信内容を決定する。ここで、送信方法とは、データ測定の時間間隔、データ送信の時間間隔、データ送信の中断・再開等である。また、送信内容とは、ユーザID、写真の画質、アンケートに関する操作ボタンの定義(例えば、施設の評価アンケートの場合、「1」のボタンが「評価A:とても面白かった」、「2」のボタンが「評価B:まあまあ面白かった」等を意味すること)等である。また、プローブデータ送信手段53は、第1のサーバ5からの命令に従って、設定ファイルの内容を更新し、プローブデータの送信方法及び送信内容を変更する。これによって、モニタに負荷をかけずに、調査依頼者が所望の調査結果を得ることができる。
【0046】
そして、GPS機能及び時計機能を有する携帯電話3は、一般に広く普及しているものであるから、モニタとなる者は、普段利用している携帯電話3を用いて移動履歴調査に参加することができる。従って、移動履歴調査を行うための調査専用端末は不要である。更に、携帯電話3は常に持ち歩くものであるから、例えば、自動車に乗車していたモニタが自動車を降車した後も、移動履歴調査を行うことができる。
【0047】
図6は、第1のサーバ5の機能の概要を示すブロック図である。
第1のサーバ5は、プローブデータ変換手段61、移動履歴情報提供手段62、交通情報生成手段63、交通情報提供手段64、移動パターン情報生成手段65、移動パターン情報提供手段66、プローブデータDB(データベース)71、DRM(Digital Road Map:デジタル道路地図)データDB72、旅行時間データDB73等を具備する。
【0048】
図7は、道路地図上にプローブデータを配置した図である。
プロット101は、プローブデータに含まれる位置情報である。図7に示すように、プロット101は、GPSの測定誤差等によってバラつきがある。しかしながら、こうしたバラつきを考慮して各モニタの移動経路を特定しなければ、各種の調査に活用できない。本発明の実施の形態では、各モニタの移動経路の特定は、プローブデータ変換手段61が行う。
【0049】
プローブデータ変換手段61は、携帯電話3から送信されたプローブデータから移動経路を特定して旅行時間データに変換する。プローブデータ変換手段61は、携帯電話3から送信されたプローブデータを蓄積するプローブデータDB71、DRMデータを保持するDRMデータDB72を参照し、プローブデータをDRMデータにマッチングすることで移動経路を特定し、旅行時間データDB73に旅行時間データを書き込む。
【0050】
図8は、DRMデータを示す図である。
図8に示すように、DRMデータは、ノード102とリンク103との組み合わせによって表現される。ノード102は、交差点その他表現上の結節点である。リンク103は、ノード102とノード102との間の道路区間である。各ノード102は、一意に識別するノード番号が付与される。同様に、各リンク103は、一意に識別するリンク番号が付与される。尚、DRMデータは、一般に市販されているものである。
本発明の実施の形態では、各プロット101とリンク103との距離、及び各プロット101における移動方向を用いて移動経路を特定する。
【0051】
図9は、各プロット101における移動方向104を示す図である。
図9に示すように、プローブデータ変換手段61は、プローブデータに含まれる時刻情報を基に各プロット101における後続のプロット101を特定し、各プロット101の座標から後続のプロット101の座標を結ぶ直線を移動方向104として決定していく。
【0052】
図10は、各プロット101からの最寄りリンクに対する垂線105を示す図である。
プローブデータ変換手段61は、各プロット101からの一定の距離内に存在するリンク103を抽出する。複数のリンク103が抽出された場合、算出済の移動方向104に最も近い方向を持つリンク103を最寄りリンクとして決定する。そして、図10に示すように、プロット101から最寄りリンクに対する垂線105を下ろし、リンク上のプロット106を決定していく。
【0053】
図11は、移動経路107を示す図である。
図11に示すように、プローブデータ変換手段61は、リンク上のプロット106から、移動経路107を特定する。その際、各リンク103における進行方向108も特定する。そして、リンク103ごとに、旅行時間データを算出し、旅行時間データDB73に書き込む。旅行時間データは、ユーザID、リンク番号、リンク進入時刻、リンク退出時刻、リンク所要時間、リンク内移動速度等が含まれる。また、プローブデータ変換手段61は、旅行時間データを更に加工して、特定した移動経路ごとに、ユーザID、出発地点、出発時刻、到着地点、到着時刻、移動経路(例えば、時系列順に整列したノード番号またはリンク番号)、移動時間等を含む移動履歴情報を旅行時間データDB73に書き込んでも良い。尚、移動経路を特定する際は、同一モニタであっても、データの取得間隔が一定時間以上開いている場合(例えば、休憩を挟んで移動している場合等)は、別の移動経路として扱う。
以下の説明では、旅行時間データDB73に移動履歴情報が書き込まれているものとするが、旅行時間データDB73を参照する度に旅行時間データを加工して移動履歴情報を得るようにしても良い。
【0054】
移動履歴情報提供手段62は、旅行時間データDB73を参照し、旅行時間データを基に移動履歴情報を提供する。本発明の実施の形態では、移動履歴情報は、例えば、地図ベースの掲示板によって提供する。具体的には、移動履歴情報提供手段62は、地図ベースの掲示板を表示するウェブページを、インターネットを介して送信可能とする。
【0055】
図12は、地図ベースの掲示板の1例を示す図である。
図12に示すように、地図ベースの掲示板は、地図を表示する領域214と掲示板を表示する領域215とで構成される。図12では、地図を表示する領域214にポイント212とメッセージ213が表示されている。ポイント212、メッセージ213は、移動中のモニタが保持する携帯電話3から送信されたもの、又はウェブページから追加されたものである。携帯電話3は、ポイント212の位置情報、メッセージ213の文字情報と共に、画像情報の送信も可能である。また、調査主体から事前に指示されたポイント212でアンケートに答えて、回答結果を送信するようにしても良い。
【0056】
201から205は、地図を操作するツールボックスである。201は、地図の縮尺を変更するツールである。202は、地図を左右上下に移動するツールである。203は、初期設定の場所と縮尺に戻るツールである。204は、過去の移動履歴情報を表示するツールである。205は、現在移動中のモニタの移動履歴情報を表示するツールである。尚、他にも、地図上のメッセージ213を追加・移動・編集・削除するツール(図示しない)等がある。
206は、ログインしているユーザ名である。
207から211は、掲示板を操作するパネル群であり、図12では、選択されたパネルである211が開かれた状態である。207のアイコン種別パネルは、地図上のポイント212として表示できるアイコンの凡例が表示されて、アイコンの追加・編集・削除等が可能である。208のメッセージパネルは、一般的な掲示板機能を提供する。209のマイポイントパネルは、ログインしているユーザが登録したポイント212を表示する。表示されたポイント212を1つ選択すると、地図を表示する領域214と連動し、そのポイント212を中心とした場所に移動する。210の範囲内のポイントパネルは、現在地図に表示されているポイント212を表示する。211の最近のメッセージパネルは、所定の数の最新のメッセージ213を表示する。1つのメッセージ213を選択すると、地図を表示する領域214と連動し、メッセージ213が追加されたポイント212を中心とした場所に移動する。
【0057】
図13は、移動履歴情報の表示の1例を示す図である。
図12に示された過去の移動履歴情報を表示するツール204を選択すると、図13に示すように、地図を表示する領域214に移動履歴情報301が表示される。移動履歴情報301は、始端ポイント302から終端ポイント303までの旅行時間データの集合である。終端ポイント303には、移動履歴情報301の詳細情報メッセージ304が付加される。詳細情報メッセージ304には、ユーザ名、日時、表示されるデータの時間制限、メモ等が含まれる。
同様に、図12に示された現在移動中のモニタの移動履歴情報を表示するツール205を選択すると、始端ポイント302から現在ポイントまでの移動履歴情報301が表示される。表示されるデータは、例えば、1分ごとに更新され、更新のタイミングで最新データ取得位置を中心とした場所に移動する。
このように、移動履歴情報提供手段62は、地図ベースの掲示板によって移動履歴情報を提供することで、地図と連動した文字情報、画像情報も合わせて提供することができる。特に、調査主体がアンケートを実施した場合、地図と連動してアンケート結果を確認することができる。更に、移動履歴情報をリアルタイムに確認することもできる。
【0058】
交通情報生成手段63は、旅行時間データを基に交通情報を生成する。ここで、交通情報とは、旅行時間データを加工して得られた情報によって判定される渋滞情報または最短経路情報等である。以下では、特に、移動時間帯を考慮した最短経路情報の生成について説明する。
【0059】
図14は、最短経路情報の検索画面の1例を示す図である。
図14に示すように、最短経路情報の検索画面401は、日付の検索条件を入力する領域402、時間の検索条件を入力する領域403、所要時間の検索条件を入力する領域404、検索数の検索条件を入力する領域405、ユーザIDの検索条件を入力する領域406、検索ボタン407、閉じるボタン408等を有する。
【0060】
日付の検索条件を入力する領域402では、検索対象とする移動履歴情報の日付を入力する。具体的には、402aと402aに検索する範囲を入力し、402cに検索する曜日を入力する。図14に示す例では、検索する範囲は2007年01月01日から2007年01月03日までと入力し、検索する曜日は毎日と入力している。
時間の検索条件を入力する領域403では、検索対象とする移動履歴情報の時間帯を入力する。具体的には、403aと403bに検索する時間帯を入力する。図14に示す例では、検索する範囲は07時00分から3時間の間と入力している。
所要時間の検索条件を入力する領域404では、検索対象とする移動履歴情報の所要時間を入力する。具体的には、404aに検索する所要時間を入力する。図14に示す例では、検索する所要時間は30分以内と入力している。
検索数の検索条件を入力する領域405では、検索対象とする移動履歴情報の検索数を入力する。具体的には、405aに検索する検索数を入力する。図14に示す例では、検索する検索数は3人までと入力している。
ユーザIDの検索条件を入力する領域406では、検索対象とする移動履歴情報のユーザIDを入力する。具体的には、406aに検索対象とするユーザIDを入力した後、406cのボタンを押下し、406eに反映させる。または、406bに表示されているユーザIDから検索対象とするユーザIDを選択した後、406cのボタンを押下し、406eに反映させる。一方、406eに表示されているユーザIDを検索対象から外すためには、406dを押下する。図14に示す例では、検索するユーザIDを入力しておらず、ユーザIDを限定しない検索条件となる。
【0061】
検索ボタン407を押下すると、地図上において、検索対象とする移動履歴情報の始端ポイントと終端ポイントの指定を促すメッセージが表示される。そして、始端ポイントと終端ポイントを指定すると、入力された検索条件に基づいて検索が開始される。
閉じるボタン408を押下すると、最短経路情報の検索画面401を閉じる。
【0062】
交通情報生成手段63は、入力された検索条件に基づいて旅行時間データDB73を検索し、検索条件に合致した移動履歴情報を抽出し、移動時間の短い順に整列した最短経路情報を生成する。
従来の最短経路検索では、移動時間帯ごとに異なる交通状況を考慮せず、例えば、リンク距離とリンク内法定速度から算出したリンク所要時間の積み上げによって、最短所要時間の移動経路を検索していた。一方、本実施の形態による最短経路検索では、過去の移動履歴を蓄積した旅行時間データDB73から、指定された移動時間帯に合致する移動履歴情報を抽出する。これによって、過去の実績に基づいて、移動時間帯ごとに異なる交通状況を考慮した最短経路情報を生成することができる。また、ユーザIDを検索条件に加えた検索も有効である。例えば、毎日の通勤履歴を蓄積し、自らの移動履歴情報だけを指定して検索を行えば、曜日別の最適な出発時間と移動経路を割り出すことができる。また、例えば、タクシーの運転手の移動履歴情報だけを指定して検索を行えば、運転熟練者の選択する最適な移動経路を知ることもできる。
【0063】
交通情報提供手段64は、交通情報生成手段63によって生成された交通情報を提供する。以下では、特に、図14で示した例によって生成された交通情報の提供について説明する。
【0064】
図15は、最短経路情報の検索結果表示画面の1例を示す図である。
図15に示すように、最短経路情報の検索結果表示画面501は、検索条件を表示する領域502、最短経路情報を表示する領域503、全選択ボタン504、全解除ボタン505、再検索ボタン506、表示ボタン507、終了ボタン508等を有する。
【0065】
検索条件を表示する領域502は、最短経路情報の検索画面401で入力された検索条件を表示する。図15に示す例では、図14で示した検索条件を表示している。
最短経路情報を表示する領域503は、交通情報生成手段63によって生成された交通情報を表示する。具体的には、移動時間の短い順に整列した最短経路情報のユーザID503b、出発時間503d、到着時間503e、移動時間503fを表示する。また、503aは、選択しているかどうかを表示するチェックボックスであり、ボタンと連動して処理を行う。図15に示す例では、ユーザID503bが「user1」と「user2」の交通情報が選択されている。カラー503cは、地図上に移動経路を表示する際の表示色である。尚、図15に示す例では、色の違いを模様の違いで表現している。
全選択ボタン504を押下すると、表示されている全ての交通情報を選択する。
全解除ボタン505を押下すると、表示されている全ての交通情報の選択を解除する。
再検索ボタン506を押下すると、再び検索を行う。
表示ボタン507を押下すると、選択されている交通情報について、地図上に移動経路を表示する。
終了ボタン508を押下すると、最短経路情報の検索結果表示画面501を閉じる。
【0066】
図16は、地図上に移動経路を表示した画面の1例を示す図である。
図16に示すように、地図上に移動経路を表示した画面511には、検索対象とした移動履歴情報の始端ポイントを表すシンボル512と終端ポイントを表すシンボル513とが表示される。また、図15に示した検索結果表示画面501の表示ボタン507を押下すると、選択されているユーザID503bが「user1」、「user2」の移動経路514、515が表示される。
【0067】
このように、交通情報提供手段64は、移動時間の短い順に整列した最短経路情報を表示し、更に地図上に移動経路を表示する。これによって、地図上で移動経路を比較しながら、最短経路を確認することができる。
【0068】
移動パターン情報生成手段65は、旅行時間データを基に移動パターン情報を生成する。移動パターン情報とは、例えば、観光地調査においては、観光客がどのような観光名所を訪問し、どのような観光ルートによって観光するか等を分析した情報である。この場合、観光客にモニタとして参加してもらい、観光をしている間の移動履歴情報を収集する。
分析内容は、例えば、観光名所ごとの訪問数である。この場合、移動パターン情報生成手段65は、例えば、観光名所の所在地に位置するノードを特定し、旅行時間データDB73を参照して、特定したノードを通過したモニタの数を集計する。
また、他の分析内容は、例えば、観光ルートごとのモニタ数である。観光地が周回コースのような場合、時計回りで観光する観光客が多いのか、または反時計周りで観光する観光客が多いのかといったことを分析することができる。この場合、移動パターン情報生成手段65は、例えば、周回コース上に位置する2つのノードを特定し、旅行時間データDB73を参照して、特定した2つのノードを通過したモニタを抽出する。更に、特定した2つのノードのどちらを先に通過したかを判定し、観光ルートごとのモニタの数を集計する。
従来の観光地調査では、観光客に対して事後的にアンケートを行うことで前述のような分析を行っていたが、正確性に欠けていた。一方、本実施の形態では、観光客の記憶に頼ることなく、旅行時間データDB73を参照することで各種の分析を行う。これによって、正確な分析結果を得ることができる。
【0069】
移動パターン情報提供手段66は、移動パターン情報生成手段65によって生成された移動パターン情報を提供する。以下では、特に、観光地調査における分析内容の提供について説明する。
【0070】
図17は、移動パターン情報の提供画面の1例を示す図である。
図17に示す例では、観光客は駅601を出発地点とし、博物館602、展望台603、神社604等を観光する。また、観光客は、駅601から博物館602に向かう観光ルートA、または駅601から神社604に向かう観光ルートBのいずれかによって観光する。
移動パターン情報提供手段66は、移動パターン情報を地図上に表示して提供する。図17に示す例では、移動パターン情報は、博物館602の訪問数、展望台603の訪問数、神社604の訪問数、観光ルートAによって観光した観光客数、観光ルートBによって観光した観光客数である。
【0071】
このように、移動パターン情報提供手段66は、地図上に移動パターン情報を表示する。これによって、地図上で移動パターン情報を確認することができる。
【0072】
本実施の形態では、第1のサーバ5が図6に示す全ての機能について具備するとしたが、図6に示す機能の一部を具備する複数のサーバを用いて移動履歴システム1を構成することもできる。
【0073】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、第2のサーバ7は、インターネットを介して移動履歴調査のモニタを募集する。応募したモニタは、プローブデータ送信手段53の機能を実現するプログラムを携帯電話3にインストールし、移動履歴調査に参加する。そして、第1のサーバ5は、携帯電話3から送信されたプローブデータを基に、プローブデータのプロット101とDRMデータのリンク103との距離、及びプロット101における移動方向104を用いて移動経路107を特定することで旅行時間データに変換し、旅行時間データを基にした移動履歴情報を提供する。また、移動履歴情報から調査内容に応じた交通情報、移動パターン情報を生成し、提供する。
【0074】
本発明の実施の形態によって、正確かつ大量の移動履歴情報が必要な調査であっても、費用を大幅に抑え、モニタにも負担をかけずに実施することができ、更に、正確かつ多様な調査結果を迅速に提供することができる。
【0075】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る移動履歴調査システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】移動履歴調査システム1の概略図
【図2】携帯電話3のハードウェア構成図
【図3】第1のサーバ5のハードウェア構成図
【図4】第2のサーバ7の機能の概要を示すブロック図
【図5】携帯電話3の機能の概要を示すブロック図
【図6】第1のサーバ5の機能の概要を示すブロック図
【図7】道路地図上にプローブデータを配置した図
【図8】DRMデータを示す図
【図9】各プロット101における移動方向104を示す図
【図10】各プロット101からの最寄りリンクに対する垂線105を示す図
【図11】移動経路107を示す図
【図12】地図ベースの掲示板の1例を示す図
【図13】移動履歴情報の表示の1例を示す図
【図14】最短経路情報の検索画面の1例を示す図
【図15】最短経路情報の検索結果表示画面の1例を示す図
【図16】地図上に移動経路を表示した画面の1例を示す図
【図17】移動パターン情報の提供画面の1例を示す図
【符号の説明】
【0077】
1………移動履歴調査システム
3………携帯電話
5………第1のサーバ
7………第2のサーバ
9………基地局
11………ネットワーク
41………モニタ募集手段
51………位置測定手段
52………時刻測定手段
53………プローブデータ送信手段
61………プローブデータ変換手段
62………移動履歴情報提供手段
63………交通情報生成手段
64………交通情報提供手段
65………移動パターン情報生成手段
66………移動パターン情報提供手段
71………プローブデータDB
72………DRMデータDB
73………旅行時間データDB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと携帯端末とがネットワークを介して接続され、前記携帯端末を保持するモニタの移動履歴情報を収集し、活用する移動履歴調査システムであって、
前記携帯端末は、
位置情報を測定する位置測定手段と、
時刻情報を測定する時刻測定手段と、
前記モニタを特定するユーザIDと、前記位置情報と、前記時刻情報とを含むプローブデータを第1のサーバに送信するプローブデータ送信手段と、
を具備し、
第1のサーバは、
送信された前記プローブデータから移動経路を特定して旅行時間データに変換するプローブデータ変換手段と、
前記旅行時間データを基に移動履歴情報を提供する移動履歴情報提供手段と、
を具備することを特徴とする移動履歴調査システム。
【請求項2】
第2のサーバは、
インターネットを介して前記モニタを募集するモニタ募集手段、
を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の移動履歴調査システム。
【請求項3】
前記第1のサーバは、
前記旅行時間データを基に交通情報を生成する交通情報生成手段、
を更に具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動履歴調査システム。
【請求項4】
前記第1のサーバは、
前記旅行時間データを基に移動パターン情報を生成する移動パターン情報生成手段、
を更に具備することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の移動履歴調査システム。
【請求項5】
前記交通情報を提供する交通情報提供手段、
を更に具備することを特徴とする請求項3に記載の移動履歴調査システム。
【請求項6】
前記移動パターン情報を提供する移動パターン情報提供手段、
を更に具備することを特徴とする請求項4に記載の移動履歴調査システム。
【請求項7】
前記プローブデータ変換手段は、前記プローブデータのプロットとデジタル道路地図データのリンクとの距離、及び前記プロットにおける移動方向を用いて移動経路を特定するものであることを特徴とする請求項1に記載の移動履歴調査システム。
【請求項8】
前記移動履歴情報提供手段は、地図ベースの掲示板を表示するウェブページを、インターネットを介して送信可能とするものであることを特徴とする請求項1に記載の移動履歴調査システム。
【請求項9】
前記交通情報生成手段は、移動時間帯を考慮した最短経路情報を生成するものであることを特徴とする請求項3に記載の移動履歴調査システム。
【請求項10】
前記移動パターン情報生成手段は、特定のノードを通過した前記モニタの数を集計するものであることを特徴とする請求項4に記載の移動履歴調査システム。
【請求項11】
携帯端末を保持するモニタの移動履歴情報を収集し、活用する移動履歴調査システムに用いられ、ネットワークを介して前記携帯端末と接続され、前記携帯端末の保持者を特定するユーザIDと、前記位置情報と、前記時刻情報とを含むプローブデータを前記携帯端末から送信されるサーバであって、
送信された前記プローブデータを旅行時間データに変換するプローブデータ変換手段と、
前記旅行時間データを基に移動履歴情報を提供する移動履歴情報提供手段と、
を具備することを特徴とするサーバ。
【請求項12】
前記旅行時間データを基に交通情報を生成する交通情報生成手段、
を更に具備することを特徴とする請求項11に記載のサーバ。
【請求項13】
前記旅行時間データを基に移動パターン情報を生成する移動パターン情報生成手段、
を更に具備することを特徴とする請求項11または請求項12に記載のサーバ。
【請求項14】
前記交通情報を提供する交通情報提供手段、
を更に具備することを特徴とする請求項12に記載のサーバ。
【請求項15】
前記移動パターン情報を提供する移動パターン情報提供手段、
を更に具備することを特徴とする請求項13に記載のサーバ。
【請求項16】
前記プローブデータ変換手段は、前記プローブデータのプロットとデジタル道路地図データのリンクとの距離、及び前記プロットにおける移動方向を用いて移動経路を特定するものであることを特徴とする請求項11に記載のサーバ。
【請求項17】
前記移動履歴情報提供手段は、地図ベースの掲示板を表示するウェブページを、インターネットを介して送信可能とするものであることを特徴とする請求項11に記載のサーバ。
【請求項18】
前記交通情報生成手段は、移動時間帯を考慮した最短経路情報を生成するものであることを特徴とする請求項12に記載のサーバ。
【請求項19】
前記移動パターン情報生成手段は、特定のノードを通過した前記モニタの数を集計するものであることを特徴とする請求項13に記載のサーバ。
【請求項20】
携帯端末を保持するモニタの移動履歴情報を収集し、活用する移動履歴調査システムに用いられ、ネットワークを介してサーバと接続される携帯端末であって、
位置情報を測定する位置測定手段と、
時刻情報を測定する時刻測定手段と、
前記モニタを特定するユーザIDと、前記位置情報と、前記時刻情報とを含むプローブデータを前記サーバに送信するプローブデータ送信手段と、
を具備し、
前記プローブデータの送信方法及び送信内容は、設定ファイルに従って決定されるものであることを特徴とする携帯端末。
【請求項21】
前記サーバからの命令に従って、前記プローブデータの送信方法及び送信内容を変更することを特徴とする請求項20に記載の携帯端末。
【請求項22】
コンピュータを請求項11から請求項19までのいずれかに記載のサーバとして機能させるプログラム。
【請求項23】
携帯端末を請求項20または請求項21に記載の携帯端末として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−299371(P2008−299371A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−141494(P2007−141494)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【出願人】(591115475)株式会社三菱総合研究所 (12)
【Fターム(参考)】