説明

移動無線機、基地局、位置情報管理装置

【課題】基地局圏外に所在する移動無線機の位置情報を管理することを目的とする。
【解決手段】複数の移動無線機と基地局13との間で無線通信を行う無線通信システムに用いる移動無線機11であって、GPS衛星14からの電波を受信するGPSアンテナ21と、GPSアンテナ21で受信した信号から自己の位置を測定し位置情報として出力するGPS受信部22と、自身の移動無線機に固有の第1移動無線機IDを位置情報に付加する制御部23と、制御部から位置情報及び第1移動無線機IDを受け、送受信アンテナを介して一定周期で他の移動無線機へ位置情報及び第1移動無線機IDを送信する送受信部24と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、移動無線機の位置情報管理に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な移動無線機の位置情報管理システムは、GPSを内蔵する移動無線機がGPS衛星から自己の位置情報を受信し、取得した位置情報を基地局に送信する。そして、基地局は位置情報管理装置に移動無線機の位置情報を送信し、位置情報管理装置が地図上に移動無線機の位置を表示していた。
【0003】
しかし、このような位置情報管理システムでは、移動無線機が基地局のサービス圏外に所在する場合、移動無線機はGPS衛星から取得した位置情報を基地局へ通知することが出来ないため、位置情報管理装置において位置情報の管理を行う事ができない。
【0004】
サービス圏外にある移動無線機の位置情報管理方法として、特許文献1や特許文献2に記載のものが提案されている。
【0005】
特許文献1は、車載移動電話のサービス圏外において車両などに緊急事態が生じた場合に、自己の位置情報を含めた緊急情報をサービスセンターに通知する方法として、同一装置を搭載した他の車両に送信する方法を提案している。
【0006】
特許文献2も、車載携帯電話の通話圏外で車両に緊急事態が生じた場合、狭帯域通信で他の車両に緊急情報を送信し、通話圏内であれば携帯電話からサービスセンターに緊急情報を送信する方法を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−306181号公報
【特許文献2】特開2003−036493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1や特許文献2の技術によれば、緊急事態が生じていない移動無線機が基地局圏外に所在する場合、GPS衛星から取得した位置情報を基地局へ通知することが出来ず、位置情報管理装置にてシステム中の全ての移動無線機の位置情報の管理を行えないという問題点がある。
【0009】
そこで、本発明は上述の問題点に鑑み、移動無線機が基地局圏外に所在する場合にも位置情報の管理を行う技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の移動無線機は、複数の移動無線機と基地局との間で無線通信を行う無線通信システムに用いる移動無線機であって、GPS衛星からの電波を受信するGPSアンテナと、GPSアンテナで受信した信号から自己の位置を測定し位置情報として出力するGPS受信部と、自身の移動無線機に固有の第1移動無線機IDを位置情報に付加する制御部と、制御部から位置情報及び第1移動無線機IDを受け、送受信アンテナを介して一定周期で他の移動無線機へ位置情報及び第1移動無線機IDを送信する送受信部と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明の移動無線機は、送受信アンテナを介して一定周期で他の移動無線機へ位置情報及び第1移動無線機IDを送信する。よって、自身の移動無線機が基地局圏外にある場合、他の移動無線機が基地局圏内にあれば当該他の移動無線機を中継して基地局へ自身の位置情報を送信することができ、システム中の全ての移動無線機の位置情報管理を行う事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る無線通信システムの構成図である。
【図2】実施の形態1に係る移動無線機の構成図である。
【図3】実施の形態2に係る移動無線機の構成図である。
【図4】本発明の前提となる無線通信システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施の形態1)
<前提技術>
図4は、本発明の前提となる無線通信システムの構成を示す図である。無線通信システムは、GPS内蔵の移動無線機31と、基地局32、基地局32に併設された位置情報管理装置を備えている。
【0014】
移動無線機31はGPS衛星33から受信した自己の位置情報を、無線回線及び基地局32を経由して位置情報管理装置34へ通知する。位置情報管理装置34により移動無線機31の位置情報管理がなされる。
【0015】
しかし、このような構成では、移動無線機31が基地局圏外に所在する場合、GPS衛星33から取得した位置情報を基地局32へ通知することが出来ないため、位置情報管理装置34にて位置情報の管理が行えない。
【0016】
<構成>
図1は実施の形態1に係る無線通信システムの構成図である。実施の形態1に係る無線通信システムは、基地局13と、基地局13のサービスエリア外(圏外)に在るGPS内蔵の圏外移動無線機11と、基地局13のサービスエリア内(圏内)にあるGPS内蔵の圏内移動無線機12と、移動無線機11の位置情報を移動無線機11に送信するGPS衛星14と、移動無線機11,12の位置情報を管理する基地局に併設された位置情報管理装置15と、を備えている。
【0017】
図2は、移動無線機11、12の構成を示すブロック図である。移動無線機11,12は、GPSアンテナ21、GPS受信部22、制御部23、送受信部24、送受信部アンテナ25、操作部26、記憶部27を備えている。
【0018】
GPS受信部22は、GPSアンテナを介してGPS衛星14からの電波を受信し、移動無線機11の位置を測定する。制御部23は、GPS受信部22や送受信部24から受ける情報に自己の移動無線機IDを付加する。送受信部24は、送受信部アンテナ25を用いて位置情報等の送受信を行う。操作部26は外部からの手動操作を受ける。
【0019】
<動作>
圏外移動無線機11の動作について説明する。GPS受信部22は、GPSアンテナ21を介してGPS衛星14からの電波を受け、移動無線機11の位置を測定する。取得した位置情報は制御部23に送られ、制御部23はこれに移動無線機11が有する圏外移動無線機IDを付加する。位置情報と移動無線機IDは制御部23から送受信部24を経由し、送受信部アンテナ25から直接通信周波数f3で外部に送信される。これらの位置情報と移動無線機IDは、送受信部24から一定周期毎に繰り返し送信される。あるいは、一定周期の自動送信だけでなく、操作部26において外部からの手動操作で送信することも可能である。
【0020】
すなわち、実施の形態1に係る移動無線機は、複数の移動無線機と基地局13との間で無線通信を行う無線通信システムに用いる移動無線機(圏外移動無線機11)であって、GPS衛星14からの電波を受信するGPSアンテナ21と、GPSアンテナ21で受信した信号から自己の位置を測定し位置情報として出力するGPS受信部22と、自身の移動無線機固有の第1移動無線機ID(圏外移動無線機ID)を位置情報に付加する制御部23と、制御部23から位置情報及び圏外移動無線機IDを受け、送受信アンテナ25を介して一定周期で他の移動無線機(圏内移動無線機12)へ位置情報及び第1移動無線機IDを送信する送受信部24と、を備える。これにより、基地局圏外にある圏外移動無線機11であっても、基地局圏内にある圏内移動無線機12に位置情報等を送信することによって、圏内移動無線機12を中継して基地局13に位置情報等を送ることができ、基地局側にてシステム中の全ての移動無線機の位置情報管理を行う事が出来る。
【0021】
あるいは、上述の送受信部24における一定周期の送信に代えて、外部操作による手動で位置情報及び第1移動無線機ID(圏外移動無線機ID)を送信する。これにより、ユーザーの手動操作によって随時基地局13に自己の位置情報等を送ることができ、基地局側にて位置情報管理を行う事が出来る。
【0022】
次に、圏内移動無線機12の動作について説明する。送受信部24は、送受信部アンテナ25を介して圏外の移動無線機11から直接通信周波数f3で送信された位置情報と圏外移動無線機IDを受け、これらを制御部23に送る。制御部23は記憶部27に位置情報と移動無線機IDに保存するとともに、これに自己の移動無線機12のIDである圏内移動無線機IDを付加して、送受信部24に送る。送受信部24は圏外移動無線機11の位置情報、圏外移動無線機ID、圏内移動無線機IDを送受信部アンテナ25から基地局通信上り周波数f2で基地局13へ送信する。圏内移動無線機12は、圏外移動無線機11から位置情報と圏外移動無線機IDを受信する度に上記の動作を行う。
【0023】
すなわち、実施の形態1の移動無線機(圏内移動無線機12)において、送受信部24が他の移動無線機(圏外移動無線機11)として位置情報及び第1移動無線機ID(圏外移動無線機ID)を受信した場合に、制御部23は、自己に固有の第2移動無線機ID(圏内移動無線機ID)を位置情報及び圏外移動無線機IDに付加し、送受信部24は、送受信アンテナ25を介して位置情報及び圏外移動無線機ID及び圏内移動無線機IDを基地局13に送信する。圏外に在る圏外移動無線機11の位置情報等を基地局13に送信することにより、圏外移動無線機11の位置情報管理がなされる。
【0024】
又、実施の形態1の移動無線機(圏内移動無線機12)は、他の移動無線機(圏内移動無線機12)として受信した位置情報及び第1移動無線機ID(圏外移動無線機ID)を保存する記憶部27を備える。これにより、一旦受信した圏外移動無線機11の位置情報等を記憶部27に保存し、その後所定のタイミングでこれらを基地局13に送信することが出来る。
【0025】
基地局13は、圏内移動無線機12から基地局通信上り周波数f2で受信した圏外移動無線機11の位置情報及び圏外移動無線機ID及び圏内移動無線機IDを、位置情報管理装置15へ送信する。位置情報管理装置15はこれを用いて圏外移動無線機11の位置を地図上に表示することが出来る。
【0026】
すなわち、実施の形態1に係る基地局は、複数の移動無線機と基地局13との間で無線通信を行う無線通信システムに用いる基地局13であって、圏内移動無線機12から位置情報及び第1移動無線機ID(圏外移動無線機ID)及び第2移動無線機ID(圏内移動無線機ID)を受信し、これを位置情報管理装置15へ送信する。これにより、位置情報管理装置15で圏外移動無線機11の位置情報管理を行う事が出来る。
【0027】
又、実施の形態1に係る位置情報管理装置は、基地局13に付設される位置情報管理装置15であって、基地局13から位置情報及び第1移動無線機ID(圏外移動無線機ID)及び第2移動無線機ID(圏内移動無線機ID)を受け、これに基づいて基地局圏外の移動無線機(圏外移動無線機11)の位置を表示することを特徴とする。これにより、圏外移動無線機11の位置情報管理が可能となる。
【0028】
<効果>
実施の形態1に係る移動無線機は、複数の移動無線機と基地局13との間で無線通信を行う無線通信システムに用いる移動無線機(圏外移動無線機11)であって、GPS衛星14からの電波を受信するGPSアンテナ21と、GPSアンテナ21で受信した信号から自己の位置を測定し位置情報として出力するGPS受信部22と、自身の移動無線機固有の第1移動無線機ID(圏外移動無線機ID)を位置情報に付加する制御部23と、制御部23から位置情報及び圏外移動無線機IDを受け、送受信アンテナ25を介して一定周期で他の移動無線機(圏内移動無線機12)へ位置情報及び第1移動無線機IDを送信する送受信部24と、を備える。これにより、基地局圏外に圏外移動無線機11であっても、基地局圏内にある圏内移動無線機12に位置情報等を送信することによって、圏内移動無線機12を中継して基地局13に位置情報等を送ることができ、基地局側にてシステム中の全ての移動無線機の位置情報管理を行う事が出来る。
【0029】
あるいは、上述の送受信部24における一定周期の送信に代えて、外部操作による手動で位置情報及び第1移動無線機ID(圏外移動無線機ID)を送信する。これにより、ユーザーの手動操作によって随時基地局13に自己の位置情報等を送ることができ、基地局側にて位置情報管理を行う事が出来る。
【0030】
又、実施の形態1の移動無線機(圏内移動無線機12)において、送受信部24が他の移動無線機(圏外移動無線機11)として位置情報及び第1移動無線機ID(圏外移動無線機ID)を受信した場合に、制御部23は、自己に固有の第2移動無線機ID(圏内移動無線機ID)を位置情報及び圏外移動無線機IDに付加し、送受信部24は、送受信アンテナ25を介して位置情報及び圏外移動無線機ID及び圏内移動無線機IDを基地局13に送信する。圏外に在る圏外移動無線機11の位置情報等を基地局13に送信することにより、圏外移動無線機11の位置情報管理がなされる。
【0031】
さらに、実施の形態1の移動無線機(圏内移動無線機12)は、他の移動無線機(圏内移動無線機12)として受信した位置情報及び第1移動無線機ID(圏外移動無線機ID)を保存する記憶部27を備える。これにより、一旦受信した圏外移動無線機11の位置情報等を記憶部27に保存し、その後所定のタイミングでこれらを基地局13に送信することが出来る。
【0032】
実施の形態1に係る基地局は、複数の移動無線機と基地局13との間で無線通信を行う無線通信システムに用いる基地局13であって、圏内移動無線機12から位置情報及び第1移動無線機ID(圏外移動無線機ID)及び第2移動無線機ID(圏内移動無線機ID)を受信し、これを位置情報管理装置15へ送信する。これにより、位置情報管理装置15で圏外移動無線機11の位置情報管理を行う事が出来る。
【0033】
実施の形態1に係る位置情報管理装置は、基地局13に付設される位置情報管理装置15であって、基地局13から位置情報及び第1移動無線機ID(圏外移動無線機ID)及び第2移動無線機ID(圏内移動無線機ID)を受け、これに基づいて基地局圏外の移動無線機(圏外移動無線機11)の位置を表示することを特徴とする。これにより、圏外移動無線機11の位置情報管理が可能となる。
【0034】
(実施の形態2)
<構成>
実施の形態1では、圏内移動無線機12が位置情報及び圏外移動無線機IDの中継動作のみを行うことを想定していた。しかし、圏外移動無線機11から位置情報等が送信される時に、圏内移動無線機が基地局通信中であることも考えられる。
【0035】
そこで、実施の形態2の無線通信システムでは、圏内移動無線機12が基地局通信中であっても圏外移動無線機11からの位置情報及び圏外移動無線機IDを中継できる構成とする。
【0036】
図3は、実施の形態2に係る無線通信システムにおける圏内移動無線機12の構成を示したブロック図である。圏内移動無線機12は、実施の形態1における送受信部24に相当するものとして、基地局通信用送受信部28と、圏外移動無線機11との通信用である直接通信用送受信部29の2系統を備える。その他の構成は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0037】
すなわち、実施の形態2に係る移動無線機において、送受信部は、基地局13と通信を行う基地局用送受信部28と、他の移動無線機として(圏外移動無線機11と)通信を行う移動局用送受信部29と、を備えることを特徴とする。これにより、基地局13と通信をしている間にも移動局用送受信部29によって圏外移動無線機11から位置情報等を受信し、これらを一旦記憶部27に保存して基地局13との通信が終わった後に基地局用送受信部28から基地局13に送信することが出来る。
【0038】
<動作>
圏内移動無線機12は、基地局通信下り周波数f1と基地局通信上り周波数f2で基地局と通信を行う。その最中に圏外移動無線機11から直接通信周波数f3で位置情報及び圏外移動無線機IDを受信した場合、圏内移動無線機12は実施の形態1と同様に制御部23まで情報を受信した後、圏外移動無線機11の位置情報及び圏外移動無線機IDを受信時刻と併せて記憶部27に保存する。
【0039】
圏内移動無線機12は、通信終了後に記憶部27に保存した圏外移動無線機11の位置情報、圏外移動無線機ID及び受信時刻を基地局13へ基地局通信上り周波数f2で送信する。あるいは、制御部23で圏内移動無線機IDを付加して、これも共に送信する。
【0040】
又、圏内移動無線機12が基地局と通信していないときに圏外移動無線機11からの受信があった場合は、記憶部27に保存することなくそのまま基地局13へ送信することも可能である。
【0041】
すなわち、移動局用送受信部29が圏外移動無線機11から直接通信周波数f3で位置情報及び圏外移動無線機IDを受信すると、これを制御部23に送る。制御部23では受信した位置情報及び圏外移動無線機IDに、圏内移動無線機IDを付加して移動局用送受信部29に送る。移動局用送受信部29は位置情報及び圏外移動無線機ID及び圏内移動無線機IDを基地局13に上り周波数f2で送信する。
【0042】
上記の動作は、圏外移動無線機11から位置情報及び移動無線機IDを受信する度に繰り返される。
【0043】
基地局13は、圏内移動無線機12が中継した圏外移動無線機11の位置情報、圏外移動無線機ID及び受信時刻(及び圏内移動無線機ID)を受信し、位置情報管理装置15へ送信する。位置情報管理装置15ではこれらを用いて、地図上に受信時刻時点での圏外移動無線機11の位置を表示することが可能となる。
【0044】
なお、実施の形態2では圏内移動無線機12の送受信部を2系統とすることで、基地局通信と圏外移動無線機11との通信を同時に行い得る構成としたが、基地局通信専用の圏内移動無線機と、圏外移動無線機11との直接通信専用の圏内移動無線機の2台設けた場合にも、同様の作用効果を奏する。
【0045】
すなわち、直接通信専用の圏内移動無線機が圏外移動無線機11から位置情報及び圏外移動無線機IDを受信すると、これを基地局通信専用の圏内移動無線機に送り、基地局通信専用の圏内移動無線機が基地局に当該位置情報等を送信する。こうした構成にすることにより、情報収集が高速化される。
【0046】
<効果>
実施の形態2に係る移動無線機において、送受信部は、基地局13と通信を行う基地局用送受信部28と、他の移動無線機として(圏外移動無線機11と)通信を行う移動局用送受信部29と、を備えることを特徴とする。これにより、基地局13と通信をしている間にも移動局用送受信部29によって圏外移動無線機11から位置情報等を受信し、これらを一旦記憶部27に保存して基地局13との通信が終わった後に基地局用送受信部28から基地局13に送信することが出来る。
【符号の説明】
【0047】
11 圏外移動無線機、12 圏内移動無線機、13,32 基地局、14,33 GPS衛星、15,34 位置情報管理装置、21 GPSアンテナ、22 GPS受信部、23 制御部、24 送受信部、25 送受信部アンテナ、26 操作部、27 記憶部、28 基地局用送受信部、29 移動局用送受信部、31 移動無線機。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の移動無線機と基地局との間で無線通信を行う無線通信システムに用いる移動無線機であって、
GPS衛星からの電波を受信するGPSアンテナと、
前記GPSアンテナで受信した信号から自己の位置を測定し位置情報として出力するGPS受信部と、
自身の前記移動無線機固有の第1移動無線機IDを前記位置情報に付加する制御部と、
前記制御部から前記位置情報及び前記第1移動無線機IDを受け、送受信アンテナを介して一定周期で他の前記移動無線機へ前記位置情報及び前記第1移動無線機IDを送信する送受信部と、を備える移動無線機。
【請求項2】
前記送受信部における一定周期の送信に代えて、外部操作による手動で前記位置情報及び前記第1移動無線機IDを送信することを特徴とする、請求項1に記載の移動無線機。
【請求項3】
前記送受信部が前記他の移動無線機として前記位置情報及び前記第1移動無線機IDを受信した場合に、
前記制御部は、自己に固有の第2移動無線機IDを前記位置情報及び前記第1移動無線機IDに付加し、
前記送受信部は、前記送受信アンテナを介して前記位置情報及び前記第1移動無線機ID及び前記第2移動無線機IDを前記基地局に送信することを特徴とする、請求項1又は2に記載の移動無線機。
【請求項4】
前記送受信部は、前記基地局と通信を行う基地局用送受信部と、
前記他の移動無線機として通信を行う移動局用送受信部と、を備えることを特徴とする、請求項3に記載の移動無線機。
【請求項5】
前記他の移動無線機として受信した前記位置情報及び前記第1移動無線機IDを保存する記憶部を備えることを特徴とする、請求項3又は4に記載の移動無線機。
【請求項6】
複数の移動無線機と基地局との間で無線通信を行う無線通信システムに用いる基地局であって、
請求項3〜5のいずれかに記載の移動無線機から前記位置情報及び前記第1移動無線機ID及び前記第2移動無線機IDを受信し、これを位置情報管理装置へ送信することを特徴とする基地局。
【請求項7】
請求項6に記載の基地局に付設される位置情報管理装置であって、前記基地局から前記位置情報及び前記第1移動無線機ID及び前記第2移動無線機IDを受け、これに基づいて前記基地局圏外の前記移動無線機の位置を表示することを特徴とする位置情報管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−232944(P2010−232944A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−77885(P2009−77885)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】